(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-08
(45)【発行日】2025-01-17
(54)【発明の名称】自動焦点イメージセンサのピクセルアレイ及びこれを含む自動焦点イメージセンサ
(51)【国際特許分類】
H10F 39/18 20250101AFI20250109BHJP
H10F 39/12 20250101ALI20250109BHJP
【FI】
H01L27/146 A
H01L27/146 D
(21)【出願番号】P 2020099786
(22)【出願日】2020-06-09
【審査請求日】2023-05-30
(31)【優先権主張番号】10-2019-0090165
(32)【優先日】2019-07-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】390019839
【氏名又は名称】三星電子株式会社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】129,Samsung-ro,Yeongtong-gu,Suwon-si,Gyeonggi-do,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】藤田 雅人
(72)【発明者】
【氏名】李 景鎬
【審査官】脇水 佳弘
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2015/0373255(US,A1)
【文献】国際公開第2019/111373(WO,A1)
【文献】特開2014-207390(JP,A)
【文献】特開2015-050331(JP,A)
【文献】特開2013-175494(JP,A)
【文献】特開2001-230400(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 27/146
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲート電極が配置される第1面及び前記第1面と対向する第2面を含む基板と、
前記基板内に配置され、位相差を検出することに使われる複数の第1ピクセル及び映像を検出することに使われる複数の第2ピクセルを含む複数のピクセルと、
前記基板内に配置され、前記基板の前記第2面から垂直方向に延在されて前記複数のピクセルの各々を互いに分離させ、前記基板の前記第1面とは直接接触しない深い素子分離部と、
前記基板内に前記第1面と隣接するように配置され、前記複数の第1ピクセルのうち、少なくとも一部のみと隣接するように配置される複数の第1接地領域を含み、
前記第1接地領域に印加される接地電圧が、前記深い素子分離部と前記基板の前記第1面との間の空間を通じて、隣接した前記第2ピクセルに提供される、自動焦点イメージセンサのピクセルアレイ。
【請求項2】
前記複数の第1接地領域の個数は前記複数の第1ピクセルの個数と同一であり、
前記複数の第1接地領域は前記複数の第1ピクセル全てと隣接するように配置されることを特徴とする、請求項1に記載の自動焦点イメージセンサのピクセルアレイ。
【請求項3】
前記複数の第1接地領域の個数は前記複数の第1ピクセルの個数より少なく、
前記複数の第1接地領域は前記複数の第1ピクセルのうちの一部と隣接するように配置されることを特徴とする、請求項1に記載の自動焦点イメージセンサのピクセルアレイ。
【請求項4】
前記複数の第1接地領域は前記基板にドーピングされた不純物と同一導電型の第1不純物が前記基板より高い濃度でドーピングされて形成されることを特徴とする、請求項1に記載の自動焦点イメージセンサのピクセルアレイ。
【請求項5】
前記基板内に前記第1面と隣接するように配置され、前記複数の第2ピクセルのうちの一部のみと隣接するように配置される複数の第2接地領域をさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の自動焦点イメージセンサのピクセルアレイ。
【請求項6】
前記複数の第2接地領域のサイズは前記複数の第1接地領域のサイズより小さいことを特徴とする、請求項5に記載の自動焦点イメージセンサのピクセルアレイ。
【請求項7】
前記複数の第2ピクセルはいずれも接地領域を含まないことを特徴とする、請求項1に記載の自動焦点イメージセンサのピクセルアレイ。
【請求項8】
前記基板上に配置され、前記複数の第2ピクセルに入射される光量より前記複数の第1ピクセルに入射される光量が少ないように光量を調節する遮光パターンをさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の自動焦点イメージセンサのピクセルアレイ。
【請求項9】
光は前記基板の前記第2面を通じて入射され、
前記遮光パターンは前記基板の前記第2面上に配置されることを特徴とする、請求項8に記載の自動焦点イメージセンサのピクセルアレイ。
【請求項10】
前記深い素子分離部はメッシュ(mesh)構造を有し、
前記遮光パターンは前記深い素子分離部と重なるメッシュ構造を有し、前記複数の第2ピクセルより前記複数の第1ピクセルで広い面積を有することを特徴とする、請求項8に記載の自動焦点イメージセンサのピクセルアレイ。
【請求項11】
前記遮光パターンは、
前記複数の第1ピクセルを部分的に露出させる複数の第1開口部を含むことを特徴とする、請求項10に記載の自動焦点イメージセンサのピクセルアレイ。
【請求項12】
前記遮光パターン上に配置される複数のカラーフィルタと、
前記複数のカラーフィルタ上に配置される複数のマイクロレンズをさらに含むことを特徴とする、請求項8に記載の自動焦点イメージセンサのピクセルアレイ。
【請求項13】
前記深い素子分離部はメッシュ構造を有し、
前記深い素子分離部のうちの一部は前記基板の前記第1面と直接接触するように延長されることを特徴とする、請求項1に記載の自動焦点イメージセンサのピクセルアレイ。
【請求項14】
前記複数のピクセルは前記複数の第1ピクセルのうちの一部及び前記複数の第2ピクセルのうちの一部を各々含む複数のピクセルグループに区分され、
前記複数のピクセルグループが互いに分離されるように前記深い素子分離部のうちの一部は前記基板の前記第1面と直接接触するように延長されることを特徴とする、請求項13に記載の自動焦点イメージセンサのピクセルアレイ。
【請求項15】
前記複数のピクセルグループが前記複数の第1接地領域のうちの少なくとも1つを含むように前記複数の第1接地領域が前記基板内に配置されることを特徴とする、請求項14に記載の自動焦点イメージセンサのピクセルアレイ。
【請求項16】
前記深い素子分離部の深さは前記基板の厚さより小さいことを特徴とする、請求項1に記載の自動焦点イメージセンサのピクセルアレイ。
【請求項17】
前記深い素子分離部の内部に形成されるポリシリコンパターンをさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の自動焦点イメージセンサのピクセルアレイ。
【請求項18】
前記複数のピクセルの各々は、
入射光に基づいて光電変換を遂行する光電変換部と、
前記光電変換により前記光電変換部で収集された光電荷を蓄積するフローティングディフュージョン領域を含むことを特徴とする、請求項1に記載の自動焦点イメージセンサのピクセルアレイ。
【請求項19】
前記複数のピクセルのうち、互いに隣接する一部は前記フローティングディフュージョン領域を共有することを特徴とする、請求項18に記載の自動焦点イメージセンサのピクセルアレイ。
【請求項20】
前記複数のピクセルのうちの前記複数の第2ピクセルに含まれる光電変換部のサイズは前記複数のピクセルのうちの前記複数の第1ピクセルに含まれる光電変換部のサイズより大きいことを特徴とする、請求項18に記載の自動焦点イメージセンサのピクセルアレイ。
【請求項21】
入射光を感知して位相差情報及び映像情報を示す複数のアナログピクセル信号を発生するピクセルアレイと、
前記ピクセルアレイの複数のコラムと連結され、前記複数のアナログピクセル信号を複数のディジタル信号に変換する複数のコラム駆動回路を含み、
前記ピクセルアレイは、
ゲート電極が配置される第1面及び前記第1面と対向する第2面を含む基板と、
前記基板内に配置され、位相差を検出することに使われる複数の第1ピクセル及び映像を検出することに使われる複数の第2ピクセルを含む複数のピクセルと、
前記基板内に配置され、前記基板の前記第2面から垂直方向に延在されて前記複数のピクセルの各々を互いに分離させ、前記基板の前記第1面とは直接接触しない深い素子分離部と、
前記基板内に前記第1面と隣接するように配置され、前記複数の第1ピクセルのうち、少なくとも一部のみと隣接するように配置される複数の第1接地領域を含み、
前記第1接地領域に印加される接地電圧が、前記深い素子分離部と前記基板の前記第1面との間の空間を通じて、隣接した前記第2ピクセルに提供される、自動焦点イメージセンサ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はイメージセンサに関し、より詳しくは、自動焦点イメージセンサに含まれるピクセルアレイ及び前記ピクセルアレイを含む自動焦点イメージセンサに関する。
【背景技術】
【0002】
CMOS(complementary metal-oxide semiconductor)イメージセンサはCMOSプロセスを用いて製造されるイメージ撮像素子である。前記CMOSイメージセンサは高電圧アナログ回路を含むCCD(charge-coupled device)イメージセンサと比較して製造コストが低く、ピクセル(pixel)のサイズが小さくて、電力消費が少ないという長所がある。また、CMOSイメージセンサの性能が向上するにつれて、CMOSイメージセンサはスマートフォン、タブレットPC、またはディジタルカメラなどのモバイル電子装置で広く使われている。
【0003】
最近にはカメラのようなディジタル映像撮像装置で自動焦点調節機能が提供されており、これを実現するために撮影レンズの焦点調節状態を検出する必要がある。自動焦点調節機能のためにイメージセンサと別個に焦点検出のための素子を含む場合には、ディジタル映像撮像装置を製造するために費用が追加で増大するか、または全体装置のサイズが大きくなる問題が発生することがあり、したがって、映像撮像機能と自動焦点調節機能を共に遂行することができる自動焦点イメージセンサが研究されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の一目的は、FWC(Full Well Capacity)特性が向上できる自動焦点イメージセンサのピクセルアレイを提供することにある。
【0005】
本発明の他の目的は、前記ピクセルアレイを含んでFWC特性が向上できる自動焦点イメージセンサを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記一目的を達成するために、本発明の実施形態に従う自動焦点イメージセンサのピクセルアレイは、基板、複数のピクセル、深い素子分離部、及び複数の第1接地領域を含む。前記基板は、ゲート電極が配置される第1面及び前記第1面と対向する第2面を含む。前記複数のピクセルは前記基板内に配置され、位相差を検出することに使われる複数の第1ピクセル及び映像を検出することに使われる複数の第2ピクセルを含む。前記深い素子分離部は前記基板内に配置され、前記基板の前記第2面から垂直方向に延在されて前記複数のピクセルの各々を互いに分離させ、前記基板の前記第1面とは直接接触しない。前記複数の第1接地領域は前記基板内に前記第1面と隣接するように配置され、前記複数の第1ピクセルのうち、少なくとも一部のみと隣接するように配置される。
【0007】
前記他の目的を達成するために、本発明の実施形態に従う自動焦点イメージセンサは、ピクセルアレイ及び複数のコラム駆動回路を含む。前記ピクセルアレイは入射光を感知して位相差情報及び映像情報を示す複数のアナログピクセル信号を発生する。前記複数のコラム駆動回路は前記ピクセルアレイの複数のコラムと連結され、前記複数のアナログピクセル信号を複数のディジタル信号に変換する。前記ピクセルアレイは、基板、複数のピクセル、深い素子分離部、及び複数の第1接地領域を含む。前記基板は、ゲート電極が配置される第1面及び前記第1面と対向する第2面を含む。前記複数のピクセルは前記基板内に配置され、位相差を検出することに使われる複数の第1ピクセル及び映像を検出することに使われる複数の第2ピクセルを含む。前記深い素子分離部は前記基板内に配置され、前記基板の前記第2面から垂直方向に延在されて前記複数のピクセルの各々を互いに分離させ、前記基板の前記第1面とは直接接触しない。前記複数の第1接地領域は前記基板内に前記第1面と隣接するように配置され、前記複数の第1ピクセルのうち、少なくとも一部のみと隣接するように配置される。
【0008】
前記一目的を達成するために、本発明の実施形態に従う自動焦点イメージセンサのピクセルアレイは、基板、複数のピクセル、深い素子分離部、及び複数の接地領域を含む。前記基板は、ゲート電極が配置される第1面及び前記第1面と対向する第2面を含む。前記複数のピクセルは前記基板内に配置され、位相差を検出し、映像を検出することに使われる。前記深い素子分離部は前記基板内に配置され、前記基板の前記第2面から垂直方向に延在されて前記複数のピクセルの各々を互いに分離させ、前記基板の前記第1面とは直接接触しない。前記複数の接地領域は前記基板内に前記第1面と隣接するように配置され、前記複数のピクセルのうち、少なくとも一部のみと隣接するように配置される。
【発明の効果】
【0009】
前記のような本発明の実施形態に従う自動焦点イメージセンサのピクセルアレイ及びこれを含む自動焦点イメージセンサでは、AF情報取得のための第1ピクセルと映像獲得のための第2ピクセルが1つのピクセルアレイ内に配置される構造を有し、暗電流改善目的のための第1接地領域が第1ピクセル内のみに配置され、第2ピクセル内には配置されないとしうる。これによって、ピクセルサイズが減少しても第2ピクセルに含まれる光電変換部を拡張することができ、したがって、FWC特性が向上できる。
【0010】
本発明の実施形態は第1ピクセルのうちの一部のみに第1接地領域を配置する場合及び第2ピクセルのうちの一部に第2接地領域を追加配置する場合にも適用可能であり、1つのピクセルがAF情報及び映像情報を共に獲得する場合にも適用可能でありうる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明の実施形態に従う自動焦点イメージセンサのピクセルアレイを示す平面図である。
【
図2】
図1の自動焦点イメージセンサのピクセルアレイの一部の概略的なレイアウトを示す平面図である。
【
図3】
図3、4a、及び4bは、本発明の実施形態に従う自動焦点イメージセンサを用いて自動焦点調節を遂行する例を説明するための図である。
【
図4a】
図3、4a、及び4bは、本発明の実施形態に従う自動焦点イメージセンサを用いて自動焦点調節を遂行する例を説明するための図である。
【
図4b】
図3、4a、及び4bは、本発明の実施形態に従う自動焦点イメージセンサを用いて自動焦点調節を遂行する例を説明するための図である。
【
図5】本発明の実施形態に従う自動焦点イメージセンサのピクセルアレイに含まれるピクセルの一例を示す回路図である。
【
図6】
図1の自動焦点イメージセンサのピクセルアレイの一部の下部レイアウトを示す平面図である。
【
図7】
図6の自動焦点イメージセンサのピクセルアレイがA-A’により切断された一例を示す断面図である。
【
図8a】
図8a、8b、8c、8d、8e、及び8fは、
図6及び
図7の自動焦点イメージセンサのピクセルアレイの製造方法を示す断面図である。
【
図8b】
図8a、8b、8c、8d、8e、及び8fは、
図6及び
図7の自動焦点イメージセンサのピクセルアレイの製造方法を示す断面図である。
【
図8c】
図8a、8b、8c、8d、8e、及び8fは、
図6及び
図7の自動焦点イメージセンサのピクセルアレイの製造方法を示す断面図である。
【
図8d】
図8a、8b、8c、8d、8e、及び8fは、
図6及び
図7の自動焦点イメージセンサのピクセルアレイの製造方法を示す断面図である。
【
図8e】
図8a、8b、8c、8d、8e、及び8fは、
図6及び
図7の自動焦点イメージセンサのピクセルアレイの製造方法を示す断面図である。
【
図8f】
図8a、8b、8c、8d、8e、及び8fは、
図6及び
図7の自動焦点イメージセンサのピクセルアレイの製造方法を示す断面図である。
【
図16】本発明の実施形態に従う自動焦点イメージセンサのピクセルアレイを示す平面図である。
【
図17】
図16の自動焦点イメージセンサのピクセルアレイの一部の概略的なレイアウトを示す平面図である。
【
図18】本発明の実施形態に従う自動焦点イメージセンサのピクセルアレイを示す平面図である。
【
図19】
図18の自動焦点イメージセンサのピクセルアレイの一例を示す断面図である。
【
図20】本発明の実施形態に従う自動焦点イメージセンサのピクセルアレイを示す平面図である。
【
図23】本発明の実施形態に従う自動焦点イメージセンサのピクセルアレイを示す平面図である。
【
図24】
図23の自動焦点イメージセンサのピクセルアレイの一例を示す断面図である。
【
図25】本発明の実施形態に従う自動焦点イメージセンサのピクセルアレイを示す平面図である。
【
図26】本発明の実施形態に従う自動焦点イメージセンサのピクセルアレイに含まれるピクセルの他の例を示す回路図である。
【
図27】
図25の自動焦点イメージセンサのピクセルアレイの一例を示す断面図である。
【
図28】本発明の実施形態に従う自動焦点イメージセンサのピクセルアレイを示す平面図である。
【
図29】
図28の自動焦点イメージセンサのピクセルアレイの一部の概略的なレイアウトを示す平面図である。
【
図30】
図28の自動焦点イメージセンサのピクセルアレイの一例を示す断面図である。
【
図31】本発明の実施形態に従う自動焦点イメージセンサのピクセルアレイの一例を示す断面図である。
【
図32】本発明の実施形態に従う自動焦点イメージセンサを示すブロック図である。
【
図33】本発明の実施形態に従う自動焦点イメージセンサを含む電子システムを示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、添付した図面を参照して、本発明の好ましい実施形態をより詳細に説明する。図面上の同一な構成要素に対しては同一な参照符号を使用し、同一な構成要素に対して重複した説明は省略する。
【0013】
図1は、本発明の実施形態に従う自動焦点イメージセンサのピクセルアレイを示す平面図である。
【0014】
図1を参照すると、自動焦点イメージセンサのピクセルアレイ100は複数のピクセル及び複数の第1接地領域GR1を含む。
【0015】
前記複数のピクセルは、複数の第1ピクセルAFP及び複数の第2ピクセルNPを含む。複数の第1ピクセルAFPは位相差を検出することに使われて、自動焦点調節(Auto-Focus;AF)ピクセルということができる。複数の第2ピクセルNPは映像を検出することに使われて、一般(normal)ピクセルということができる。本発明の実施形態で、AF情報取得のためのピクセルAFPと一般ピクセルNPが1つのピクセルアレイ100内に配置できる。
【0016】
図7などを参照して後述するように、前記複数のピクセルは基板内に配置され、ピクセルアレイ100は前記複数のピクセルの各々を互いに分離させる深い素子分離部を含む。
【0017】
複数の第1接地領域GR1は複数の第1ピクセルAFPのうち、少なくとも一部のみと隣接するように配置される。
図1の実施形態で、複数の第1接地領域GR1の個数は複数の第1ピクセルAFPの個数と同一であり、複数の第1接地領域GR1は複数の第1ピクセルAFP全てと隣接するように配置できる。言い換えると、複数の第1ピクセルAFP全てが各々、複数の第1接地領域GR1のうちの1つを含むように具現できる。暗電流(dark current)を減少させるために複数の第1接地領域GR1には基準電圧(例えば、接地電圧)が印加できる。
【0018】
一実施形態で、複数の第1接地領域GR1はピクセルアレイ100の全体に均一に、そして規則的に配列できる。
【0019】
前記複数のピクセルは、複数の第1ピクセルAFPのうちの一部及び複数の第2ピクセルNPのうちの一部を各々含む複数のピクセルグループPGに区分できる。複数のピクセルグループPGは互いに交差(例えば、直交)する第1方向(DR1)及び第2方向(DR2)に沿って反復的に配置できる。複数のピクセルグループPGの各々は同一な個数の第1ピクセルAFPを含むことができる。
【0020】
図1では1つのピクセルグループPGが4*4個のピクセルを含み、特に2つの第1ピクセルAFP及び14個の第2ピクセルNPを含むものとして図示したが、本発明はこれに限定されず、ピクセルグループの構造は実施形態によって変更できる。
【0021】
本発明の実施形態に従う自動焦点イメージセンサのピクセルアレイ100は、AF情報取得のための第1ピクセルAFPと映像獲得のための第2ピクセルNPが1つのピクセルアレイ100内に配置される構造を有し、暗電流改善目的のための第1接地領域GR1が第1ピクセルAFP内のみに配置され、第2ピクセルNP内には配置されないとしうる。これによって、ピクセルサイズが減少しても(pixel size shrink)第2ピクセルNPに含まれる光電変換部を拡張することができ、したがって、FWC(Full Well Capacity)特性が向上できる。
【0022】
図2は、
図1の自動焦点イメージセンサのピクセルアレイの一部の概略的なレイアウトを示す平面図である。図示の便宜上、
図2は
図1のピクセルアレイ100に含まれる1つのピクセルグループPGのレイアウトを示す。
【0023】
図1及び
図2を参照すると、自動焦点イメージセンサのピクセルアレイ100は焦点検出領域11及び映像検出領域13を含むことができる。焦点検出領域11は位相差を検出することに使われる互いに隣接した第1のAFピクセル21R及び第2のAFピクセル21Lを含むことができる。映像検出領域13は映像を検出することに使われる一般ピクセル23を含むことができる。
【0024】
焦点検出領域11及び映像検出領域13上には複数のカラーフィルタを含むカラーフィルタアレイが配置できる。例えば、前記カラーフィルタアレイは、R(赤色)、G(緑色)、及びB(青色)で構成されるベイヤー(Bayer)パターンアレイでありうる。但し、本発明はこれに限定されず、前記カラーフィルタアレイは補色系(例えば、マゼンタ、シアン、及びイエローを用いる系)を採用するか、またはW(白色または透明)フィルタをさらに含むこともできる。AFピクセル21R、21L上に配置されるカラーフィルタは色を具現するために使われるものではなく、単にカラーフィルタアレイ製造工程の便宜上、AFピクセル21R、21L上にカラーフィルタが配置できる。前記カラーフィルタアレイ上には複数のマイクロレンズ35を含むマイクロレンズアレイが配置できる。
【0025】
一方、図示してはいないが、実施形態に従って焦点検出領域11のAFピクセル21R、21L上に配置されるカラーフィルタが省略されることもできる。
【0026】
前記複数のカラーフィルタの下に少なくともAFピクセル21R、21Lの受光量を制御する遮光パターンが配置できる。これによって、前記遮光パターンはAFピクセル21R、21L上に形成される複数の第1開口部31を含むことができる。また、前記遮光パターンは一般ピクセル23上に形成される複数の第2開口部33をさらに含むことができる。第1開口部31の面積は第2開口部33の面積より小さいとしうる。例えば、第1開口部31の面積は第2開口部33の面積の約50%でありえ、第1開口部31は光が入射される光軸(light axis)に対して一方に偏して配置できる。隣接する第1及び第2のAFピクセル21R、21Lの第1開口部31は互いに左右対称に配置できる。前記遮光パターンの第1開口部31は、AFピクセル21R、21Lに入射される光量が一般ピクセル23に入射される光量より小さくなるように調節する役割をする。
【0027】
図3、
図4a、及び
図4bは、本発明の実施形態に従う自動焦点イメージセンサを用いて自動焦点調節を遂行する例を説明するための図である。
【0028】
図3、
図4a、及び
図4bを参照すると、映像撮像装置(または、映像処理装置)のレンズ51を通過した入射光は複数のマイクロレンズ(例えば、
図2のマイクロレンズ35)を含むマイクロレンズアレイ54を通過して第1のAFピクセルRと第2のAFピクセルLに誘導される。第1のAFピクセルRと第2のAFピクセルLの一部にはレンズ51の瞳52、53から入射する光を制限するマスクまたは制限された開口部57、58(例えば、
図2の第1開口部31)が備えられる。そして、レンズ51の瞳のうち、レンズ51の光軸50より上にある瞳52からの光は第2のAFピクセルLに誘導され、レンズ51の光軸50より下にある瞳53からの光は第1のAFピクセルRに誘導される。マスクまたは開口部57、58を通して、マイクロレンズアレイ54により瞳52、53の位置で逆投影される範囲の光をAFピクセルR、Lが受光することを瞳分割という。
【0029】
瞳分割されたピクセル出力をマイクロレンズアレイ54に沿って第1のAFピクセルRと第2のAFピクセルLのアレイが連続した出力を描けば、
図4a及び
図4bのようになる。
図4a及び
図4bで、横軸は第1のAFピクセルRと第2のAFピクセルLの位置であり、縦軸は第1のAFピクセルRと第2のAFピクセルLの出力値である。第1のAFピクセルRと第2のAFピクセルLの出力値を見ると、互いに同一な形状であることが分かる。しかしながら、位置、即ち位相は互いに異なる。これは、撮影レンズ51の偏心した瞳52、53からの光の結像位置が異なるためである。したがって、焦点が合わない場合は
図4aのように位相がずれており、焦点が合った場合は
図4bのように同一な位置に結像される。また、これから焦点差の方向も判定できる。被写体(object)の前に焦点が合った場合は前ピン(front-focusing)といい、前ピンの場合、第1のAFピクセルRの出力値の位相は合焦(focused state)位相より左にシフトし、第2のAFピクセルLの出力値の位相は合焦位相より右にシフトする。反対に、被写体の後ろに焦点が合った場合は後ピン(back-focusing)といい、後ピンの場合、第1のAFピクセルRの出力値の位相は合焦位相より右にシフトし、第2のAFピクセルLの出力値の位相は合焦位相より左にシフトする。第1のAFピクセルRと第2のAFピクセルLの出力値の位相の間のシフト量(shift amount)は焦点の間の偏差量で換算することができる。
【0030】
図5は、本発明の実施形態に従う自動焦点イメージセンサのピクセルアレイに含まれるピクセルの一例を示す回路図である。
【0031】
図5を参照すると、ピクセルまたは単位ピクセル600は光電変換部610及び信号生成部612を含む。
図1に図示した第1ピクセルAFP及び第2ピクセルNPは、
図2を参照して前述したように互いに異なるサイズの開口部が形成されることを除外すれば、同一なピクセル構造及び回路構造を有することができる。
【0032】
光電変換部610は、光電変換を遂行する。即ち、光電変換部610は光積分モード(integration mode)で入射光を変換して光電荷を発生する。単位ピクセル600を含むイメージセンサがCMOSイメージセンサの場合、前記光積分モードで、CMOSイメージセンサのシャッターが開放されて入射光により電子-正孔対のような電荷キャリアが光電変換部610に生成されて被写体の映像に関する情報が収集される。
【0033】
信号生成部612は、読出モード(readout mode)で、前記光電変換により生成された光電荷に基づいてアナログピクセル信号(VP)を発生する。単位ピクセル600を含むイメージセンサがCMOSイメージセンサの場合、前記光積分モード後の前記読出モードで前記シャッターが閉鎖され、電荷キャリアの形態に収集された前記被写体の映像に関する情報に基づいてアナログピクセル信号(VP)が発生する。
図5では4-トランジスタ構造の信号生成部612を例示した。
【0034】
具体的に、信号生成部612は転送トランジスタ620、リセットトランジスタ640、ドライブトランジスタ650、及び選択トランジスタ660を含むことができ、フローティングディフュージョンノード630を含むことができる。転送トランジスタ620は光電変換部610とフローティングディフュージョンノード630の間に連結され、転送信号(TX)が印加されるゲートを含むことができる。リセットトランジスタ640は電源電圧(VDD)とフローティングディフュージョンノード630の間に連結され、リセット信号(RX)が印加されるゲートを含むことができる。ドライブトランジスタ650は電源電圧(VDD)と選択トランジスタ660の間に連結され、フローティングディフュージョンノード630と連結されたゲートを含むことができる。選択トランジスタ660はドライブトランジスタ650とアナログピクセル信号(VP)を出力する出力端子の間に連結され、選択信号(SEL)が印加されるゲートを含むことができる。
【0035】
実施形態に従って
図26を参照して後述するように、複数の光電変換部が1つの信号生成部を共有する構造で具現されることもできる。
【0036】
図6は、
図1の自動焦点イメージセンサのピクセルアレイの一部の下部レイアウトを示す平面図である。
図7は、
図6の自動焦点イメージセンサのピクセルアレイがA-A’により切断された一例を示す断面図である。図示の便宜上、
図6は
図1のピクセルアレイ100に含まれる1つのピクセルグループPGの上方半分のレイアウトを示す。
【0037】
図1、
図6、及び
図7を参照すると、自動焦点イメージセンサのピクセルアレイ100は、基板101、複数のピクセルAFP、NP、深い素子分離部110、及び複数の第1接地領域GR1 115を含む。ピクセルアレイ100は、光電変換部PD、フローティングディフュージョン領域FD、転送ゲートTG、コンタクトC1、C2、信号配線L1、L2、ゲート絶縁膜121、第1乃至第3層間絶縁膜123、125、127、第1パッシベーション膜129、固定電荷膜131、第1及び第2絶縁膜133、135、遮光パターン140、第2パッシベーション膜141、平坦化膜143、カラーフィルタ145、及びマイクロレンズ35をさらに含むことができる。
【0038】
基板101は互いに対向する第1面101a及び第2面101bを含む。第1面101aの上にゲート電極(例えば、転送ゲートTG)及び配線(例えば、信号配線L1、L2)が配置される。第2面101b上に遮光パターン140、カラーフィルタ145、及びマイクロレンズ35などが配置され、光が第2面101bを通じて入射される。例えば、第1面101aは前面で、第2面101bは後面であり、ピクセルアレイ100を含む自動焦点イメージセンサは基板101の後面を通じて入射される入射光に応答して動作する後面受光方式のイメージセンサ(backside illuminated image sensor;BIS)でありうる。
【0039】
後面受光方式のイメージセンサはマイクロレンズ35から光電変換部PDまでの距離が相対的に短く、ゲート電極及び配線に起因する光の乱反射または遮られることがないので、相対的に向上した受光効率及び光感度を有することができる。また、第1面101a上に配置される信号配線L1、L2の配置に制約がなく、光電変換部PDと重なるように配置できる。
【0040】
複数のピクセルAFP、NPは基板101内に配置され、位相差を検出することに使われる複数の第1ピクセルAFP及び映像を検出することに使われる複数の第2ピクセルNPを含む。
図2を参照して前述した焦点検出領域11内のAFピクセル21R、21L及び映像検出領域13内の一般ピクセル23が、それぞれ、複数の第1ピクセルAFP及び複数の第2ピクセルNPに対応することができる。複数のピクセルAFP、NPの各々は光電変換部PD、フローティングディフュージョン領域FD、転送ゲートTGなどを含むことができる。
【0041】
光電変換部PDは
図5の光電変換部610に対応し、基板101の第1及び第2面101a、101bの両方に隣接するように配置され、入射光に基づいて光電変換を遂行して光電荷を発生することができる。例えば、光電変換部PDには入射光に相応する電子-正孔対(electron-hole pair)が生成され、光電変換部PDはこのような電子または正孔を各々収集することができる。便宜上、光電変換部PDをフォトダイオード(photo diode)と説明したが、光電変換部PDはフォトダイオード、フォトトランジスタ(photo transistor)、フォトゲート(photo gate)、ピンドフォトダイオード(pinned photo diode;PPD)、またはこれらの組合せを含むことができる。
【0042】
転送ゲートTGは
図5の転送トランジスタ620に対応し、基板101の第1面101a上にゲート絶縁膜121を介して配置され、光電変換部PDで収集された前記光電荷をフローティングディフュージョン領域FDに伝達することができる。フローティングディフュージョン領域FDは
図5のフローティングディフュージョンノード630に対応し、基板101の第1面101aと隣接するように配置され、前記光電変換により光電変換部PDで収集された光電荷を蓄積することができる。フローティングディフュージョン領域FDに伝達された光電荷の電荷量に基づいてAF情報及び/又は映像情報が生成できる。
【0043】
深い素子分離部110は基板101内に配置され、基板101を貫通するように基板101の第2面101bから垂直方向に延びて複数のピクセルAFP、NPの各々を互いに分離させ、基板101の第1面101aとは直接接触しない。深い素子分離部110は断面図上で基板101の第1及び第2面101a、101bに垂直な方向に延びながら両端部を有し、1つの端部は第2面101bと直接接触して同一平面上に位置するが、他の1つの端部は第1面101aと同一平面上に位置しないとしうる。これによって、深い素子分離部110の深さは基板101の厚さより小さいとしうる。深い素子分離部110は平面図上でメッシュ(mesh)構造を有することができる。
【0044】
深い素子分離部110は相対的に深く形成されるDTI(deep trench isolation)構造を有することができる。例えば、ピクセルアレイ100を含む自動焦点イメージセンサが後面受光方式のイメージセンサの場合に、深い素子分離部110は基板101の後面から延びるBDTI(back DTI)構造を有することができる。
【0045】
複数の第1接地領域115は基板101内に第1面101aと隣接するように配置され、複数の第1ピクセルAFPのうち、少なくとも一部のみと隣接するように配置される。例えば、複数の第1接地領域115は複数の第1ピクセルAFP全てに含まれるように配置できる。複数の第2ピクセルNP全てが接地領域を含まないとしうる。深い素子分離部110が第1面101aと直接接触しないので、複数の第1ピクセルAFP内の複数の第1接地領域115に印加される接地電圧は深い素子分離部110と第1面101aの間の空間を通じて隣接した複数の第2ピクセルNPに提供されることができ、したがって、複数の第2ピクセルNPは接地領域を含まなくても安定的に動作することができる。
【0046】
基板101の第1面101aは第1層間絶縁膜123で覆われることができる。第1層間絶縁膜123をコンタクトC1が貫通することができる。コンタクトC1はフローティングディフュージョン領域FDと接することができる。第1層間絶縁膜123上には信号配線L1が配置できる。信号配線L1はコンタクトC1と接することができる。第1層間絶縁膜123と信号配線L1は第2層間絶縁膜125で覆われることができる。第1及び第2層間絶縁膜123、125をコンタクトC2が貫通することができる。コンタクトC2は第1接地領域115と接することができる。第2層間絶縁膜125上には信号配線L2が配置できる。信号配線L2はコンタクトC2と接することができる。第2層間絶縁膜125と信号配線L2は第3層間絶縁膜127で覆われることができる。第3層間絶縁膜127は第1パッシベーション膜129で覆われることができる。
【0047】
詳細に図示してはいないが、
図5のリセットトランジスタ640、ドライブトランジスタ650、及び選択トランジスタ660を形成するための構成要素が基板101の第1面101a上に、及び/又は基板101内に第1面101aと隣接するように追加配置されることができ、このような構成要素と連結されるコンタクト及び信号配線が層間絶縁膜123、125、127の間に追加配置できる。
【0048】
基板101の第2面101b上には固定電荷膜131が配置できる。例えば、固定電荷膜131は負の固定電荷を有することができる。固定電荷膜131により第2面101bの周辺に正孔の蓄積(hole accumulation)が発生し、これによって暗電流の発生及びホワイトスポット(white spot)を効果的に減少させることができる。固定電荷膜131上には第1絶縁膜133と第2絶縁膜135が順次に積層できる。
【0049】
第2絶縁膜135上には(即ち、基板101の第2面101b上には)遮光パターン140が配置できる。遮光パターン140は複数の第2ピクセルNPに入射される光量より複数の第1ピクセルAFPに入射される光量が少なくなるように光量を調節することができる。例えば、遮光パターン140は焦点検出領域11のみに配置できる。遮光パターン140は平面図上で深い素子分離部110と重なるメッシュ構造を有していてもよく、複数の第2ピクセルNP上より複数の第1ピクセルAFP上で広い面積を有することができる。遮光パターン140は、複数の第1ピクセルAFPを部分的に露出させる複数の第1開口部31を含むことができる。
【0050】
一方、図示してはいないが、実施形態に従って遮光パターン140は複数の第2開口部33を形成するために映像検出領域13上にも一部配置できる。
【0051】
遮光パターン140上には第2パッシベーション膜141がコンフォーマルに積層できる。第2パッシベーション膜141上には平坦化膜143が配置できる。平坦化膜143上には複数のカラーフィルタ145を含むカラーフィルタアレイが配置され、前記カラーフィルタアレイ上には複数のマイクロレンズ35を含むマイクロレンズアレイが配置できる。マイクロレンズ35はマイクロレンズ35に入射される入射光が光電変換部PDに集光できるように前記入射光の経路を調節することができる。
【0052】
一実施形態で、前記カラーフィルタアレイはレッドフィルタ、グリーンフィルタ、及びブルーフィルタを含むベイヤーパターンを有することができる。他の実施形態で、前記カラーフィルタアレイはイエローフィルタ、マゼンタフィルタ、及びシアンフィルタを含むことができる。また、前記カラーフィルタアレイはホワイトフィルタを追加的に備えることができる。
【0053】
図示してはいないが、平坦化膜143とカラーフィルタ145との間に反射防止層がさらに形成できる。前記反射防止層は前記入射光が基板101の第2面101bで反射されることを防止することができる。実施形態に従って、前記反射防止層は屈折率が互いに異なる物質が交互に積層することによって形成されることができ、このような場合に屈折率が互いに異なる物質が交互に多く積層されるほど前記反射防止層の透過率が向上できる。
【0054】
【0055】
図8aを参照すると、互いに対向する第1及び第2面101a、101bを有する基板101を設ける。基板101は半導体基板であり、例えばP型シリコン基板でありうる。
【0056】
図8bを参照すると、基板101内に光電変換部PD、フローティングディフュージョン領域FD、及び第1接地領域GR1を形成する。例えば、イオン注入(ion implantation)工程を用いて光電変換部PD、フローティングディフュージョン領域FD、及び第1接地領域GR1を設けることができる。例えば、光電変換部PD及びフローティングディフュージョン領域FDは基板101と反対導電型であるN型の不純物でドーピングされ、第1接地領域GR1は基板101と同一導電型であるP型の不純物でドーピングされ、基板101より高い濃度でドーピングできる。
【0057】
フローティングディフュージョン領域FD及び第1接地領域GR1は第1面101aに隣接するように形成できる。光電変換部PDは第1及び第2面101a、101bの両方に隣接するように形成され、この際、フローティングディフュージョン領域FD及び第1接地領域115が第1面101aと隣接するように配置されるので、光電変換部PDの第1面101aと隣接した部分の幅(または、面積)は第2面101bと隣接した部分の幅より小さいとしうる。FWCは第1面101aと隣接した部分で最も大きいので、光電変換部PDの第1面101aと隣接した部分を大きく形成することがFWC特性向上に有利でありうる。
【0058】
実施形態に従って、光電変換部PDは2つ以上のドーピング領域が積層された形態に形成されることもでき、フローティングディフュージョン領域FDは光電変換部PDより高い濃度でドーピングされることもできる。
【0059】
図8cを参照すると、第1面101a上にゲート絶縁膜121及び転送ゲートTGを形成し、第1層間絶縁膜123を形成して第1面101aを覆う。
図8dを参照すると、第1層間絶縁膜123を貫通するコンタクトC1を形成し、第1層間絶縁膜123上に信号配線L1を形成し、第1層間絶縁膜123上に第2層間絶縁膜125を形成する。また、第1及び第2層間絶縁膜123、125を貫通するコンタクトC2を形成し、第2層間絶縁膜125上に信号配線L2を形成し、第2層間絶縁膜125上に第3層間絶縁膜127と第1パッシベーション膜129を順次に形成する。
【0060】
例えば、転送ゲートTGはポリシリコン、金属及び/又は金属化合物を使用してゲート導電膜を積層した後、積層されたゲート導電膜をパターニングして形成できる。コンタクトC1、C2及び信号配線L1、L2は、銅、タングステン、チタニウム、アルミニウムなどの金属を含む導電物質を積層し、パターニングする方式により形成できる。層間絶縁膜123、125、127は、シリコン酸化物(SiOx)、シリコン酸窒化物(SiOxNy)、シリコン窒化物(SiNx)、ゲルマニウム酸窒化物(GeOxNy)、ゲルマニウムシリコン酸化物(GeSixOy)または高誘電率を有する物質を使用して形成できる。一方、このような高誘電率物質には、ハフニウム酸化物(HfOx)、ジルコニウム酸化物(ZrOx)、アルミニウム酸化物(AlOx)、タンタリウム酸化物(TaOx)、ハフニウムシリケート(HfSix)、ジルコニウムシリケート(ZrSix)などを挙げることができる。また、層間絶縁膜123、125、127は前述した物質のうち、2つ以上の選択された物質からなる多層構造で形成されることもできる。
【0061】
図8eを参照すると、第2面101bが上になるように基板101をひっくり返して、第2面101bに対してバックグラインディング工程を進行して第2面101bに隣接した基板101の一部を除去する。例えば、基板101の後面に対するグラインディング工程は機械的な方式及び/又は化学的な方式により遂行できる。機械的な方式は後面にポリッシングパッドを接触させて摩擦を起こす方式により遂行されることができ、化学的な方式はスラリー(slurry)という化学物質をポリッシングパッドと後面との間に投入して反応させる方式により遂行できる。
【0062】
また、
図8eに図示したように、基板101をひっくり返して基板101の一部を除去した以後に、基板101内に深い素子分離部110を形成する。深い素子分離部110は絶縁物質を含み、例えばシリコン酸化膜を含むことができる。基板101の第2面101bから深い素子分離部110を設けるための絶縁物質を形成することによって、深い素子分離部110の一端部は第2面101bと直接接触し、他端部は第1面101aと直接接触しないとしうる。
【0063】
一実施形態で、深い素子分離部110は入射光に対して基板101より小さな屈折率を有する絶縁物質で形成できる。この場合、マイクロレンズ35により生成される前記入射光の漏洩成分が深い素子分離部110の表面で全反射されて隣接ピクセルに到達することが遮断され、前記漏洩成分が深い素子分離部110により反射された反射成分が光電変換部PDに到達することができる。また、深い素子分離部110が前記絶縁物質で形成されることによって、前記入射光により発生した電荷キャリアが拡散により前記隣接ピクセルに到達することが遮断できる。
【0064】
一実施形態で、深い素子分離部110は、互いに異なるエネルギーを用いて複数の回数、前記絶縁物質が注入されて形成されることができ、上記のように注入が多数回遂行されることによって深い素子分離部110は表面がでこぼこした構造を有することができる。
【0065】
図8fを参照すると、第2面101b上に固定電荷膜131、第1及び第2絶縁膜133、135、及び遮光パターン140を順次に形成する。例えば、固定電荷膜131は、ハフニウム(Hf)、ジルコニウム(Zr)、アルミニウム(Al)、タンタリウム(Ta)、チタニウム(Ti)、イットリウム(Y)、及びランタノイドなどの金属元素が酸化された金属酸化物(metal oxide)を使用して形成されることができ、膜内に少なくとも一部が結晶化された領域を有することができる。例えば、固定電荷膜131はハフニウム酸化膜またはアルミニウムフッ化膜でありうる。例えば、第1絶縁膜133はシリコン酸化膜でありえ、第2絶縁膜135はシリコン窒化膜でありうる。例えば、遮光パターン140は不透明な金属からなることができる。
【0066】
後面受光方式のイメージセンサは製造工程上、基板101の第2面101bに存在する表面欠陥(surface defect)によりノイズが発生することがあり、固定電荷膜131が形成される場合に基板101の第2面101bの周辺に蓄積された正孔を用いて前記のような表面欠陥をパッシベーション(passivation)することができる。例えば、暗い状態で発生した電子(即ち、暗電流)が前記蓄積された正孔と結合することによって、暗電流の発生が減少できる。したがって、向上した受光効率及び光感度を有することができる。
【0067】
以後に、
図7を参照して前述したように遮光パターン140上に第2パッシベーション膜141、平坦化膜143、複数のカラーフィルタ145、及び複数のマイクロレンズ35を順次に形成する。例えば、カラーフィルタ145は染色工程、顔料分散工程、印刷工程などを用いて形成できる。例えば、光透過性フォトレジストを用いて光電変換部PDに対応するパターンを形成し、前記パターンをリフローさせて一定の曲率を有して前記入射光が提供される方向に向けて凸な形態を有するマイクロレンズ35を形成することができる。
【0068】
【0069】
図9を参照すると、深い素子分離部110aが絶縁膜111及びポリシリコンパターン113を含んで具現されることを除外すれば、
図7の実施形態と実質的に同一でありうる。
【0070】
絶縁膜111はポリシリコンパターン113を囲むことができる。ポリシリコンパターン113は深い素子分離部110a内に、即ち絶縁膜111の内部に形成できる。例えば、ポリシリコンパターン113は、ポリシリコン、金属及び/又は金属化合物を使用して形成できる。ポリシリコンパターン113は基板101をなすシリコンとほぼ同じ熱膨張率を有するので、物質の熱膨脹率の差により発生する物理的応力を減らすことができる。実施形態に従って、ポリシリコンパターン113が形成された以後に絶縁膜111が形成されることもでき、絶縁膜111が形成された以後にポリシリコンパターン113が形成されることもできる。
【0071】
図10を参照すると、深い素子分離部110bが固定電荷膜131及び第1絶縁膜133を含んで具現されることを除外すれば、
図7の実施形態と実質的に同一でありうる。例えば、固定電荷膜131はハフニウム酸化膜でありうる。第1絶縁膜133はシリコン酸化膜またはシリコン窒化膜でありうる。固定電荷膜131は第2面101bだけでなく、光電変換部PDの側面を全て覆いかぶせるように形成されて暗電流特性をより改善させることができる。
【0072】
図11を参照すると、深い素子分離部110の一部110gが変更されることを除外すれば、
図7の実施形態と実質的に同一でありうる。例えば、深い素子分離部110のうちの一部110gは基板101の第1面101aと直接接触するように延長できる。
【0073】
一実施形態で、
図1を参照して前述したように複数のピクセルは複数の第1ピクセルAFPのうちの一部及び複数の第2ピクセルNPのうちの一部を各々含む複数のピクセルグループPGに区分され、複数のピクセルグループPGが互いに分離されるように深い素子分離部110のうちの一部110gは基板101の第1面101aと直接接触するように延長できる。この場合、複数のピクセルグループPGが複数の第1接地領域GR1のうちの少なくとも1つを含むように複数の第1接地領域GR1が基板101内に配置できる。深い素子分離部110のうちの一部110gが基板101の第1面101aと直接接触する場合に、複数の第1接地領域115に印加される接地電圧が隣接したピクセルに提供できないことがあり、したがって、複数のピクセルグループPGが深い素子分離部110のうちの一部110gにより互いに分離される場合には複数のピクセルグループPGの各々が複数の第1接地領域GR1のうち、少なくとも1つを含まなければ安定的に動作できない。
【0074】
図12を参照すると、深い素子分離部が第1サブ深い素子分離部110g1及び第2サブ深い素子分離部110g2を含んで具現されることを除外すれば、
図7の実施形態と実質的に同一でありうる。第1サブ深い素子分離部110g1は、
図7の深い素子分離部110と実質的に同一でありうる。第2サブ深い素子分離部110g2は
図11の深い素子分離部110の一部110gと実質的に同一でありうる。例えば、第1サブ深い素子分離部110g1は基板101の第2面101bから絶縁物質を形成して設けられ、第2サブ深い素子分離部110g2は基板101の第1面101aから絶縁物質を形成して設けられる。
【0075】
図13を参照すると、浅い素子分離部150をさらに含んで具現されることを除外すれば、
図7の実施形態と実質的に同一でありうる。浅い素子分離部150は、相対的に浅く形成されるSTI(shallow trench isolation)構造を有することができる。浅い素子分離部150は光電変換部PDとフローティングディフュージョン領域FD及び第1接地領域GR1を分離することができる。例えば、基板101をエッチングして浅いトレンチを形成し、これを埋込絶縁膜で詰めることによって浅い素子分離部150を形成することができる。
【0076】
図14を参照すると、光電変換部PDの構造が変更されることを除外すれば、
図7の実施形態と実質的に同一でありうる。光電変換部PDの側面が深い素子分離部110と離隔する
図7の実施形態とは異なり、
図14の実施形態では光電変換部PDの側面が深い素子分離部110と全体的に接するように形成されることができ、これによって光電変換部PDのサイズが増加することができる。
【0077】
図15を参照すると、光電変換部PDの一部の構造が変更されることを除外すれば、
図7の実施形態と実質的に同一でありうる。
図15の実施形態で、複数の第2ピクセルNP(即ち、一般ピクセル23)に含まれる光電変換部PDのサイズは複数の第1ピクセルAFP(即ち、AFピクセル21R、21L)に含まれる光電変換部PDのサイズより大きいとしうる。前述したように、複数の第2ピクセルNPは接地領域を包含せず、したがって、接地領域が形成されない部分だけ光電変換部PDのサイズを増加させることができる。
【0078】
【0079】
図16は、本発明の実施形態に従う自動焦点イメージセンサのピクセルアレイを示す平面図である。
図17は、
図16の自動焦点イメージセンサのピクセルアレイの一部の概略的なレイアウトを示す平面図である。以下、
図1及び2と重複する説明は省略する。
【0080】
図16及び
図17を参照すると、複数の第1ピクセルAFPの配置及び構造が変更されることを除外すれば、
図1及び2の実施形態と実質的に同一でありうる。
【0081】
自動焦点イメージセンサのピクセルアレイ100aは焦点検出領域11a及び映像検出領域13aを含むことができる。焦点検出領域11aは位相差を検出することに使われる互いに隣接した第3のAFピクセル21U及び第4のAFピクセル21Dを含むことができる。映像検出領域13aは映像を検出することに使われる一般ピクセル23を含むことができる。
【0082】
AFピクセル21U、21Dの受光量を制御する遮光パターンが配置できる。前記遮光パターンはAFピクセル21U、21D上に形成される複数の第1開口部31を含むことができる。隣接する第3及び第4のAFピクセル21U、21Dの第1開口部31は互いに上下対称に配置できる。前記遮光パターンの第1開口部31はAFピクセル21U、21Dに入射される光量が一般ピクセル23に入射される光量より小さくなるように調節する役割をする。
【0083】
一方、
図2を参照して前述したAFピクセル21R、21L、及び
図17を参照して前述したAFピクセル21U、21D全てを含むように本発明の実施形態に従う自動焦点イメージセンサのピクセルアレイを具現することもできる。
【0084】
図18は、本発明の実施形態に従う自動焦点イメージセンサのピクセルアレイを示す平面図である。
図19は、
図18の自動焦点イメージセンサのピクセルアレイの一例を示す断面図である。以下、
図1、
図6、及び
図7と重複する説明は省略する。
【0085】
図18及び
図19を参照すると、複数の第1ピクセルAFP、AFP’のうちの一部(AFP’)が変更されることを除外すれば、
図1、
図6、及び
図7の実施形態と実質的に同一でありうる。
【0086】
自動焦点イメージセンサのピクセルアレイ100bで、複数の第1接地領域GR1の個数は複数の第1ピクセルAFP、AFP’の個数より少なく、複数の第1接地領域GR1は複数の第1ピクセルAFP、AFP’のうちの一部AFPと隣接するように配置できる。言い換えると、複数の第1ピクセルAFP、AFP’のうちの一部AFPは複数の第1接地領域GR1のうちの1つを含み、他の一部(AFP’)は複数の第1接地領域GR1を含まないように具現できる。第1接地領域GR1を含まない第1ピクセルをAFP’と表記した。
図1を参照して前述したことと類似するように、複数の第1接地領域GR1はピクセルアレイ100bの全体に均一に、そして規則的に配列できる。
【0087】
図20は、本発明の実施形態に従う自動焦点イメージセンサのピクセルアレイを示す平面図である。
図21及び
図22は、
図20の自動焦点イメージセンサのピクセルアレイの例を示す断面図である。以下、
図1、
図6、及び
図7と重複する説明は省略する。
【0088】
図20、
図21、及び
図22を参照すると、複数の第2ピクセルNP、NP’のうちの一部(NP’)が変更されることを除外すれば、
図1、
図6、及び
図7の実施形態と実質的に同一でありうる。
【0089】
自動焦点イメージセンサのピクセルアレイ100cは複数の第2接地領域GR2をさらに含むことができる。複数の第2接地領域GR2は基板101内に第1面101aと隣接するように配置され、複数の第2ピクセルNP、NP’のうちの一部(NP’)のみと隣接するように配置できる。言い換えると、複数の第2ピクセルNP、NP’のうちの一部(NP’)は複数の第2接地領域GR2のうちの1つを含むように具現できる。第2接地領域GR2を含む第2ピクセルをNP’と表記した。第1接地領域GR1と類似するように、複数の第2接地領域GR2には暗電流を減少させるために接地電圧が印加できる。第1及び第2接地領域GR1、GR2はピクセルアレイ100cの全体に均一に、そして規則的に配列できる。
【0090】
一実施形態で、
図21に図示したように、第2接地領域165のサイズ(または、面積)は第1接地領域115のサイズと実質的に同一でありうる。他の実施形態で、
図22に図示したように、第2接地領域165aのサイズ(または、面積)は第1接地領域115のサイズより小さくてもよい。
図7を参照して前述したように、接地電圧は深い素子分離部110と第1面101aとの間の空間を通じて周辺ピクセルに提供され、したがって、第2接地領域165aが相対的に小さくても安定した動作が可能でありうる。
【0091】
図23は、本発明の実施形態に従う自動焦点イメージセンサのピクセルアレイを示す平面図である。
図24は、
図23の自動焦点イメージセンサのピクセルアレイの一例を示す断面図である。以下、
図1、
図6、及び
図7と重複する説明は省略する。
【0092】
図23及び
図24を参照すると、複数の第1ピクセルAFP、AFP’のうちの一部(AFP’)及び複数の第2ピクセルNP、NP’のうちの一部(NP’)が変更されることを除外すれば、
図1、
図6、及び
図7の実施形態と実質的に同一でありうる。自動焦点イメージセンサのピクセルアレイ100dに含まれる第1ピクセル(AFP’)は
図18及び
図19を参照して前述したことと実質的に同一でありうる。第2ピクセル(NP’)は、
図20、
図21、及び
図22を参照して前述したことと実質的に同一でありうる。
【0093】
【0094】
図25は、本発明の実施形態に従う自動焦点イメージセンサのピクセルアレイを示す平面図である。
図26は、本発明の実施形態に従う自動焦点イメージセンサのピクセルアレイに含まれるピクセルの他の例を示す回路図である。
図27は、
図25の自動焦点イメージセンサのピクセルアレイの一例を示す断面図である。以下、
図1、
図5、
図6、及び
図7と重複する説明は省略する。
【0095】
図25、
図26、及び
図27を参照すると、複数のピクセルAFP、NPのうち、互いに隣接する一部がフローティングディフュージョン領域FDを共有するように具現されることを除外すれば、
図1、
図5、
図6、及び
図7の実施形態と実質的に同一でありうる。
【0096】
自動焦点イメージセンサのピクセルアレイ100eは互いに隣接する4個のピクセルがフローティング拡散領域FDを共有することができる。例えば、
図26に図示したように第1乃至第4ピクセル600aは第1、第2、第3、及び第4光電変換部610a、610b、610c、610d、及び第1乃至第4光電変換部610a~610dにより共有される信号生成部612aを含む。
【0097】
信号生成部612aは、第1乃至第4光電変換部610a~610dと連結され、第1、第2、第3、及び第4転送信号TX1、TX2、TX3、TX4を受信する第1、第2、第3、及び第4転送トランジスタ620a、620b、620c、620d、第1乃至第4転送トランジスタ620a~620dと連結されるフローティングディフュージョンノード630、フローティングディフュージョンノード630と連結されるリセットトランジスタ640、ドライブトランジスタ650、及び選択トランジスタ660を含むことができる。
【0098】
図26では互いに隣接する4個のピクセルが信号生成部612aを共有するものとして図示したが、本発明はこれに限定されず、信号生成部612aを共有するピクセルの個数は実施形態によって変更できる。
【0099】
互いに隣接するピクセルが信号生成部612aを共有することによって、
図27に図示したように隣接したAFピクセル21R、21Lの間に1つのフローティングディフュージョン領域FDが配置され、隣接した一般ピクセル23の間に1つのフローティングディフュージョン領域FDが配置できる。
【0100】
【0101】
図28は、本発明の実施形態に従う自動焦点イメージセンサのピクセルアレイを示す平面図である。
図29は、
図28の自動焦点イメージセンサのピクセルアレイの一部の概略的なレイアウトを示す平面図である。
図30は、
図28の自動焦点イメージセンサのピクセルアレイの一例を示す断面図である。以下、
図1、
図2、
図6、及び
図7と重複する説明は省略する。
【0102】
図28、
図29、及び
図30を参照すると、自動焦点イメージセンサのピクセルアレイ100fは、基板101、複数のピクセルDP、深い素子分離部110、及び複数の接地領域GRを含む。基板101及び深い素子分離部110とその他の構成要素は
図6及び
図7を参照して前述したことと実質的に同一でありうる。
【0103】
図1乃至
図27を参照して前述した実施形態は位相差を検出することに使われる複数の第1ピクセルAFPと映像を検出することに使われる複数の第2ピクセルNPが別個に具現されたが、
図28、
図29、及び
図30に図示された実施形態では複数のピクセルDPの各々が位相差を検出する機能及び映像を検出する機能の両方を遂行することができる。各ピクセルDPはデュアル(dual)ピクセルということができる。
【0104】
図29に図示したように、自動焦点イメージセンサのピクセルアレイ100fの焦点検出領域11b及び映像検出領域13bは同一な領域でありうる。各デュアルピクセル25上には遮光パターンにより第3開口部37及び第4開口部39が形成できる。第3開口部37及び第4開口部39は
図2の第1開口部31と類似しており、単に第3開口部37及び第4開口部39は1つのマイクロレンズ35の下に形成できる。第3開口部37を通じてL信号に対応する光を受信し、第4開口部39を通じてR信号に対応する光を受信することができる。
【0105】
図30に図示したように、各デュアルピクセル25は2つの光電変換部PDを含むことができる。左側の光電変換部は第3開口部37に対応するように配置されて
図2及び
図7の第2のAFピクセルLと類似するように動作し、右側の光電変換部は第4開口部39に対応するように配置されて
図2及び
図7の第1のAFピクセルRと類似するように動作することができる。また、2つの光電変換部からの信号を合算して映像信号を発生することができる。1つの光電変換部を1つのサブピクセルとして定義して2つのサブピクセルが1つのマイクロレンズ35を共有するものとして説明することもできる。
【0106】
複数の接地領域GRは複数のピクセルDPのうちの少なくとも一部のみと隣接するように配置される。複数の接地領域GRの個数は複数のピクセルDPの個数より少なく、複数のピクセルDPのうちの一部のみ複数の接地領域GRのうちの1つを含むように具現できる。
【0107】
図31は、本発明の実施形態に従う自動焦点イメージセンサのピクセルアレイの一例を示す断面図である。
【0108】
図31を参照すると、互いに隣接した第1ピクセルAFP(即ち、AFピクセル21R、21L)はマイクロレンズ35を共有するように具現され、複数の第2ピクセルNP(即ち、一般ピクセル23)の各々は1つのピクセル毎に1つのマイクロレンズを含むように具現できる。言い換えると、
図1乃至
図27を参照して前述した実施形態と
図28乃至
図30を参照して前述した実施形態が組み合わせた構造を有することができる。
【0109】
【0110】
図32は、本発明の実施形態に従う自動焦点イメージセンサを示すブロック図である。
【0111】
図32を参照すると、自動焦点イメージセンサ500はピクセルアレイ510、相関二重サンプリング(correlated double sampling;CDS)ブロック530、及びアナログ-ディジタル変換(analog-to-digital conversion;ADC)ブロック540を含む。自動焦点イメージセンサ500は、ロウドライバー520、映像処理部550、ランプ信号発生器560、及びタイミングコントローラ580をさらに含むことができる。
【0112】
ピクセルアレイ510は、マトリックス形態に配列された複数の単位ピクセルまたはピクセルPXを含む。複数の単位ピクセルPXの各々は複数のロウ(row)RW1,RW2,...,RWX(Xは2以上の自然数)のうちの1つ及び複数のコラム(column)CL1,CL2,...,CLY(Yは2以上の自然数)のうちの1つと連結できる。ピクセルアレイ510は入射光を感知して前記入射光に相応する複数のアナログピクセル信号VP1,VP2,...,VPYを発生する。ピクセルアレイ510は
図1乃至31を参照して前述した本発明の実施形態に従うピクセルアレイでありうる。
【0113】
ロウドライバ520はピクセルアレイ510の複数のロウRW1~RWXと連結され、複数のロウRW1~RWXを駆動する駆動信号を発生することができる。例えば、ロウドライバ520はピクセルアレイ510に含まれる複数の単位ピクセルPXをロウ単位で駆動することができる。
【0114】
相関二重サンプリングブロック530は複数の相関二重サンプリング回路530a,530b,...,530cを含むことができる。複数の相関二重サンプリング回路530a~530cはピクセルアレイ510の複数のコラムCL1~CLYと連結され、ピクセルアレイ510から出力される複数のアナログピクセル信号VP1~VPYに対してCDS動作を遂行することができる。
【0115】
アナログ-ディジタル変換ブロック540は複数のアナログ-ディジタル変換器540a,540b,...,540cを含む。複数のアナログ-ディジタル変換器540a~540cは複数の相関二重サンプリング回路530a~530cを通じてピクセルアレイ510の複数のコラムCL1~CLYと連結され、ピクセルアレイ510から出力される複数のアナログピクセル信号VP1~VPY(即ち、複数の相関二重サンプリング回路530a~530cから出力されるCDSされたアナログピクセル信号)を並列で(即ち、同時に)複数のディジタル信号CNT1,CNT2,...,CNTYに変換するコラムADCを遂行する。
【0116】
複数のアナログ-ディジタル変換器540a~540cの各々は複数の比較器542a,542b,...,542のうちの1つ及び複数のカウンター(counter、CNT)544a,544b,...,544cのうちの1つを含むことができる。例えば、第1アナログ-ディジタル変換器540aは第1アナログピクセル信号VP1とランプ信号VRAMPを比較して第1比較信号CS1を発生する第1比較器542a、及び第1比較信号CS1のレベル遷移時間をカウントして第1ディジタル信号CNT1を発生する第1カウンター544aを含むことができる。
【0117】
前述した相関二重サンプリングブロック530及びアナログ-ディジタル変換ブロック540の動作はピクセルアレイ510のロウ単位で遂行できる。
【0118】
複数の相関二重サンプリング回路530a~530c及び複数のアナログ-ディジタル変換器540a~540cは複数のコラム駆動回路を形成することができる。例えば、第1相関二重サンプリング回路530a及び第1アナログ-ディジタル変換器540aは第1コラム駆動回路を形成することができる。
【0119】
映像処理部550は複数のディジタル信号CNT1~CNTYに基づいて映像処理を遂行することができる。例えば、AFピクセルを用いたAF情報取得動作及び一般ピクセルを用いた映像獲得動作が映像処理部550により遂行できる。
【0120】
実施形態に従って、映像処理部550は省略することができ、この場合、前述した映像処理は外部のプロセッサ(例えば、
図33のアプリケーションプロセッサ1110)により遂行できる。
【0121】
ランプ信号発生器560は、ランプ信号VRAMPを発生することができる。タイミングコントローラ580は、自動焦点イメージセンサ500の全般的な動作タイミングを制御し、カウントイネーブル信号CNT_EN、クロック信号(図示せず)などの制御信号を発生することができる。
【0122】
図33は、本発明の実施形態に従う自動焦点イメージセンサを含む電子システムを示すブロック図である。
【0123】
図33を参照すると、電子システム1000はMIPIインタフェースを使用または支援することができるデータ処理装置で具現されることができ、アプリケーションプロセッサ1110、自動焦点イメージセンサ1140、及びディスプレイ1150などを含むことができる。電子システム1000は、RFチップ1160、GPS 1120、ストレージ1170、マイク1180、DRAM 1185、及びスピーカー1190をさらに含むことができ、UWB 1210、WLAN 1220、WIMAX 1230などを用いて通信を遂行することができる。
【0124】
アプリケーションプロセッサ1110は、自動焦点イメージセンサ1140の動作を制御するコントローラまたはプロセッサを示すことができる。自動焦点イメージセンサ1140は、本発明の実施形態に従う自動焦点イメージセンサでありうる。
【0125】
アプリケーションプロセッサ1110は、ディスプレイ1150のDSI装置1151と通信するDSIホスト1111、自動焦点イメージセンサ1140のCSI装置1141と通信するCSIホスト1112、RFチップ1160のPHY 1161とDigRFに従ってデータを送受信するPHY 1113、RFチップ1160のDigRF SLAVE 1162を制御するDigRF MASTER 1114を含むことができる。
【0126】
一実施形態で、DSIホスト1111は光シリアライザSERを含むことができ、DSI装置1151は光デシリアライザDESを含むことができる。一実施形態で、CSIホスト1112は光デシリアライザDESを含むことができ、CSI装置1141は光シリアライザSERを含むことができる。
【産業上の利用可能性】
【0127】
本発明の実施形態は、自動焦点イメージセンサを含む任意の電子装置及びシステムに有用に利用できる。例えば、本発明の実施形態は、コンピュータ、ノートブック、携帯電話、スマートフォン、MP3プレーヤー、PDA、PMP、ディジタルTV、ディジタルカメラ、携帯用ゲームコンソール、ナビゲーション機器、ウェラブル機器、事物インターネット機器、VR機器、AR機器などの多様な電子機器に有用に適用できる。
【0128】
前記では本発明の好ましい実施形態を参照して説明したが、該当技術分野の熟練した当業者は下記の特許請求範囲に記載された本発明の思想及び領域から逸脱しない範囲内で本発明を多様に修正及び変更させることができることを理解することができる。
【符号の説明】
【0129】
11 焦点検出領域
13 映像検出領域
21 AFピクセル
23 一般ピクセル
25 デュアルピクセル
31 第1開口部
33 第2開口部
35 マイクロレンズ
100 ピクセルアレイ
101 基板
110 深い素子分離部
115 第1接地領域
140 遮光パターン
165 第2接地領域
500 自動焦点イメージセンサ
510 ピクセルアレイ