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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-08
(45)【発行日】2025-01-17
(54)【発明の名称】通信方法およびデバイス
(51)【国際特許分類】
   H04W 24/10 20090101AFI20250109BHJP
   H04W 16/28 20090101ALI20250109BHJP
【FI】
H04W24/10
H04W16/28
【請求項の数】 11
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021211713
(22)【出願日】2021-12-24
(62)【分割の表示】P 2019551953の分割
【原出願日】2018-03-24
(65)【公開番号】P2022046663
(43)【公開日】2022-03-23
【審査請求日】2022-01-06
(31)【優先権主張番号】201710184879.3
(32)【優先日】2017-03-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】504161984
【氏名又は名称】ホアウェイ・テクノロジーズ・カンパニー・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ゲン、ティンティン
(72)【発明者】
【氏名】ツァン、ホンピン
(72)【発明者】
【氏名】ゼン、チンハイ
【審査官】桑江 晃
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-50758(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0177607(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0197659(US,A1)
【文献】国際公開第2017/026455(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W 4/00 - 99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信方法であって、
ネットワークデバイスから指示情報を受信する段階であって、前記指示情報は、報告される測定報告に測定情報Aまたは測定情報Bの何れが含まれる必要があるかを指示する第1指示情報を有し、前記測定情報Aはビーム識別子と、前記ビーム識別子に関連付けられたビーム測定結果とを含み、前記測定情報Bは前記測定報告を報告するための条件を満たすビームの数量を含む段階と、
前記指示情報に基づいて、前記第1指示情報で指示された測定情報を含む前記測定報告を前記ネットワークデバイスに送信する段階と、
を備える通信方法。
【請求項2】
前記指示情報は、第2指示情報をさらに有し、前記第2指示情報は、前記測定報告において保持されるビーム識別子の最大個数を設定するために使用可能である、請求項1に記載の通信方法。
【請求項3】
通信方法であって、
端末に指示情報を送信する段階であって、前記指示情報は、報告される測定報告に測定情報Aまたは測定情報Bの何れが含まれる必要があるかを指示する第1指示情報を有し、前記測定情報Aはビーム識別子と、前記ビーム識別子に関連付けられたビーム測定結果とを含み、前記測定情報Bは前記測定報告を報告するための条件を満たすビームの数量を含む段階と、
前記端末から、前記第1指示情報で指示された測定情報を含む前記測定報告を受信する段階と、
を備える通信方法。
【請求項4】
前記指示情報は、第2指示情報をさらに有し、前記第2指示情報は、前記測定報告において保持されるビーム識別子の最大個数を設定するために使用可能である、請求項3に記載の通信方法。
【請求項5】
通信装置であって、
請求項1または2に記載の通信方法を実施するよう構成された装置。
【請求項6】
通信装置であって、
請求項3または4に記載の通信方法を実施するよう構成された装置。
【請求項7】
少なくとも1つの命令を有するコンピュータ可読媒体であって、
前記少なくとも1つの命令が実行される場合に、請求項1または2に記載の通信方法を装置に実行させる、コンピュータ可読媒体。
【請求項8】
少なくとも1つの命令を有するコンピュータ可読媒体であって、
前記少なくとも1つの命令が実行される場合に、請求項3または4に記載の通信方法を装置に実行させる、コンピュータ可読媒体。
【請求項9】
メモリおよびプロセッサを有する端末であって、
前記メモリは、少なくとも1つの命令を格納するよう構成され、
前記プロセッサは、前記少なくとも1つの命令を実行して、当該端末に請求項1または2に記載の通信方法を実施させるよう構成される端末。
【請求項10】
コンピュータプログラムであって、実行される場合に請求項1または2に記載の通信方法を装置に実施させるプログラム。
【請求項11】
コンピュータプログラムであって、実行される場合に請求項3または4に記載の通信方法を装置に実施させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
【0002】
本出願は、通信技術分野に関し、特には、通信方法およびデバイスに関する。
【背景技術】
【0003】
高速および膨大なデータサービス量などの側面に関してモバイル通信技術が発展するにつれて、通信伝送中の周波数帯の需要が増大してきている。センチメートル波(centimeter wave)およびミリメートル波(millimeter wave)を含む高周波数帯域における周波数帯は大量の可用帯域幅を有しているので、今後の通信における大容量および高帯域幅についての要求を満たす重要なリソースとなる。
【0004】
モバイル通信技術の著しい発展は、高まるユーザの要求を伴う。ユーザがより大きな容量を要求する場合、より高い品質とマルチアンテナ技術とでデータの送受信を行うことがより大きな関心を集め、それゆえビームフォーミングが浮上する。
【0005】
ビームのカバレッジエリアが小さく、端末が移動中であるときに、適時に測定報告を報告するための要求を満たすべく、解決手段が目下緊急に必要である。
【発明の概要】
【0006】
本出願の実施形態は、通信方法および関連するデバイスを提供する。端末は、条件を満たすビームについての情報を適時に基地局に報告してよい。それによって、当該条件を満たすビームに端末を適時にハンドオーバすることができ、端末のサービス中断を回避する。
【0007】
第1態様によると、本出願は通信方法を提供する。当該方法は、以下の段階を備える。測定報告を報告するための条件を満たす、第1のセルの第1ビームグループについての情報が、以前の測定報告に含まれる第1のセルのビームについての情報とは異なると端末が決定する段階。
【0008】
端末は、第1の測定報告をネットワークデバイスに送信する。ここで、第1の測定報告は、第1ビームグループのビームの識別情報および第1ビームグループのビームの信号品質を含むか、または、第1の測定報告は、第1ビームグループのビームの数量を含むか、または、第1の測定報告は、第1ビームグループのビームの識別情報を含む。
【0009】
可能な設計において、測定報告を報告するための条件を満たす、第1のセルの第1ビームグループについての情報が、以前の測定報告に含まれる第1のセルのビームについての情報とは異なると端末が決定することは、測定報告を報告するための条件を満たす、第1のセルの第1ビームグループのビームの識別情報が、以前の測定報告に含まれる第1のセルのビームの識別情報とは異なると端末が決定することを意味してよく、および/または、測定報告を報告するための条件を満たす、第1のセルの第1ビームグループのビームの数量が、以前の測定報告に含まれる第1のセルのビームの数量とは異なると端末が決定することを意味してよい。
【0010】
ビームの識別情報は、ビーム識別子、ビームのアンテナポート識別子、ビームの基準信号、およびビームインデックスの少なくとも1つを含む。
【0011】
測定報告を報告するための条件は、第1のセルの信号品質の決定に使用されるビームの数量に関連する報告パラメータを含み、報告パラメータは、信号品質閾値、ヒステリシス、トリガ時間、および報告のためのオフセットの少なくとも1つを含む。
【0012】
本出願のこの実施形態を実装することによって、測定報告を報告するための条件を満たすビームについての情報が以前の測定報告におけるビームについての情報とは異なることを端末が測定により取得したとき、端末は、ビームについての測定された情報をネットワークデバイスに報告してよく、それによって、端末は当該条件を満たすビームに適時にハンドオーバされて、端末のサービス中断が回避される。
【0013】
可能な設計において、端末が送信する第1の測定報告は、第1ビームグループが属する第1のセルの信号品質をさらに含んでよい。具体的には、第1のセルの信号品質の決定方式は、第1のセルにおいて最も高い信号品質を有する最大M個のビームの信号品質に基づいて、端末が第1のセルの信号品質を決定すること、または、第1のセルにおいて信号品質が第1の事前設定閾値より高いビームの信号品質に基づいて、端末が第1のセルの信号品質を決定することを含んでよい。
【0014】
第1のセルの各ビームの信号品質が第1の事前設定閾値を下回るとき、従来技術では端末は第1のセルの信号品質を最小値に設定する。しかしながら、この方式では第1のセルの信号品質を忠実に反映させることはできず、ネットワークデバイスがセルの信号品質を比較するときに比較的大きな誤差をもたらすことになる。その結果、ネットワークデバイスは不正確なモビリティ制御を行い、端末のサービス中断の原因となる。
【0015】
可能な設計において、第1のセルの各ビームの信号品質が第1の事前設定閾値を下回るとき、任意選択的な実装例では、第1の事前設定閾値との差が最も小さい信号品質を有するX個のビームの信号品質に基づいて、端末は第1のセルの信号品質を決定してよく、それによって、第1のセルの信号品質を正確に反映させ、ネットワークデバイスが正確なモビリティ制御を行うのを補助し、端末のサービス中断を回避する。Xは、ネットワークデバイスによって設定されてよく、または予め規定されてよい。また、Xの値は0より大きい整数である。
【0016】
あるいは、第1のセルの各ビームの信号品質が第1の事前設定閾値を下回るとき、別の任意選択的な実装例では、ターゲットビームの信号品質との差が第2の事前設定閾値未満であるY個のビームの信号品質に基づいて、端末は第1のセルの信号品質を決定してよい。ここで、ターゲットビームは、第1の事前設定閾値との差が最も小さい信号品質を有するビームである。
【0017】
可能な設計において、端末は、オフセットに基づいて第1のセルの信号品質を決定してよい。ここで、オフセットは、第1の数量に基づいて決定される。
【0018】
可能な設計において、端末は、ネットワークデバイスが送信した第1の指示情報を受信し、端末は、第1の測定報告を送信する。ここで、第1の測定報告は、第1ビームグループのビームの識別情報および信号品質を含むか、または、第1の測定報告は、第1ビームグループのビームの数量を含むか、または、第1の測定報告は、第1ビームグループのビームの識別情報を含む。
【0019】
本出願のこの実施形態において、端末はネットワーク構成に基づいてビームの測定情報を報告し、それによって、ネットワークデバイスはより正確にハンドオーバ決定を行い得る。
【0020】
第2態様によると、本出願は別の通信方法を提供する。当該方法は、第1のセルの各ビームの信号品質を取得する段階と、第1のセルの各ビームの信号品質が第1の事前設定閾値を下回るとき、第1の事前設定閾値との差が最も小さい信号品質を有するX個のビームの信号品質に基づいて第1のセルの信号品質を決定する段階であって、X個のビームは第1のセルに属し、Xは0より大きい整数である、決定する段階、または、ターゲットビームの信号品質と差が第2の事前設定閾値未満であるY個のビームの信号品質に基づいて第1のセルの信号品質を決定する段階であって、ターゲットビームは第1のセルに属し、第1の事前設定閾値との差が最も小さい信号品質を有するビームであり、Y個のビームは第1のセルに属し、Yは0より大きい整数である、決定する段階とを備える。
【0021】
本出願において、端末は、第1の事前設定閾値との差が最も小さい信号品質を有するX個のビームの信号品質に基づいて第1のセルの信号品質を決定してよく、それによって、第1のセルの信号品質を正確に反映させ、ネットワークデバイスが正確なモビリティ制御を行うのを補助し、端末のサービス中断を回避する。
【0022】
第3態様によると、本出願は別の通信方法を提供する。当該方法は、端末が送信した第1の測定報告をネットワークデバイスが受信する段階であって、測定報告を報告するための条件を満たす、第1のセルの第1ビームグループについての情報が、以前の測定報告に含まれる第1のセルのビームについての情報とは異なると端末が決定したとき、第1の測定報告が端末によって送信される、受信する段階を備える。第1の測定報告は、第1ビームグループのビームの識別情報および第1ビームグループのビームの信号品質を含むか、または、第1の測定報告は、第1ビームグループのビームの数量を含むか、または、第1の測定報告は、第1ビームグループのビームの識別情報を含む。
【0023】
別の可能な設計において、ネットワークデバイスは、第1のセルの最初の信号品質と第1のセルの信号品質の決定に使用されるビームの第1の数量とを受信する。
【0024】
ネットワークデバイスは、第1のセルの最初の信号品質およびオフセットを参照して第1のセルの信号品質を決定する。ここで、オフセットは第1の数量に基づいて決定される。
【0025】
別の可能な設計において、ネットワークデバイスは第1の指示情報を端末に送信する。ここで、第1の指示情報は、端末が報告する予定の第1の測定報告が第1ビームグループのビームの識別情報および信号品質を含むことを示すために使用されるか、または、第1の指示情報は、当該第1の測定報告が第1ビームグループのビームの数量を含むことを示すために使用されるか、または、第1の指示情報は、当該第1の測定報告が第1ビームグループのビームの識別情報を含むことを示すために使用される。
【0026】
別の可能な設計において、ネットワークデバイスは第2の指示情報を端末に送信する。ここで、第2の指示情報は、端末が報告する予定の第1の測定報告に含まれる識別情報の最大の数量、および/または、当該第1の測定報告に含まれるビームの信号品質値の最大の数量を示すために使用される。
【0027】
第4態様によると、本出願は端末を提供し、当該端末は、第1態様または第2態様に係る通信方法を行うよう構成されるモジュールまたはユニットを備える。
【0028】
第5態様によると、本出願は別の端末を提供し、当該端末は、プロセッサと通信モジュールとメモリとを備える。メモリは、命令を記憶するよう構成される。プロセッサは、メモリ内の命令を読み出して、第1態様または第2態様に係る通信方法を行うよう構成される。
【0029】
第6態様によると、本出願はネットワークデバイスを提供し、当該ネットワークデバイスは、第3態様に係る通信方法を行うよう構成されるモジュールまたはユニットを備える。
【0030】
第7態様によると、本出願は別のネットワークデバイスを提供し、当該ネットワークデバイスは、プロセッサと通信モジュールとメモリとを備える。メモリは、命令を記憶するよう構成される。プロセッサは、メモリ内の命令を読み出して、第3態様に係る通信方法を行うよう構成される。
【0031】
第8態様によると、本出願は通信システムを提供し、当該通信システムは、端末およびネットワークデバイスを備える。ここで、当該端末は、第4態様または第5態様で説明した端末であり、当該ネットワークデバイスは、第3態様で説明したネットワークデバイスである。
【0032】
第9態様によると、本出願はコンピュータ記憶媒体を提供する。当該コンピュータ記憶媒体は、上述の端末によって使用されるコンピュータソフトウェア命令を記憶するよう構成され、当該コンピュータソフトウェア命令は、上述の態様を行うよう設計されるプログラムを有する。
【0033】
第10態様によると、本出願は別のコンピュータ記憶媒体を提供する。当該コンピュータ記憶媒体は、上述の端末によって使用されるコンピュータソフトウェア命令を記憶するよう構成され、当該コンピュータソフトウェア命令は、上述の態様を行うよう設計されるプログラムを有する。
【0034】
本出願の実施形態の実装の有益な効果は、次の通りである。
【0035】
条件を満たすビームについての情報が以前の測定報告におけるビームについての情報とは異なることを端末が測定により取得したとき、端末は、ビームについての測定された情報をネットワークデバイスに報告してよく、それによって、ネットワークデバイスが当該端末のためにビームを構成するのを補助し、端末のサービス中断を回避する。
【図面の簡単な説明】
【0036】
本出願の実施形態における技術的解決手段をより明確に説明するべく、実施形態の説明に必要な添付図面を以下で簡潔に説明する。
【0037】
図1】本出願の一実施形態に係る通信システムの概略アーキテクチャ図である。
【0038】
図2】本出願の一実施形態に係る通信方法の概略フローチャートである。
【0039】
図3】本出願の一実施形態に係る別の通信システムの概略アーキテクチャ図である。
【0040】
図4】本出願の一実施形態に係る別の通信方法の概略フローチャートである。
【0041】
図5】本出願の一実施形態に係る別の通信方法の概略フローチャートである。
【0042】
図6】本出願の一実施形態に係る別の通信方法の概略フローチャートである。
【0043】
図7】本出願の一実施形態に係る端末の概略構造図である。
【0044】
図8】本出願の一実施形態に係る別の端末の概略構造図である。
【0045】
図9】本出願の一実施形態に係る別の端末の概略構造図である。
【0046】
図10】本出願の一実施形態に係る別の端末の概略構造図である。
【0047】
図11】本出願の一実施形態に係るネットワークデバイスの概略構造図である。
【0048】
図12】本出願の一実施形態に係る別の端末の概略構造図である。
【0049】
図13】本出願の一実施形態に係る別のネットワークデバイスの概略構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0050】
【0051】
図1を参照すると、図1は、本出願の一実施形態の通信システムの概略アーキテクチャ図である。通信システム100は、ネットワークデバイス101および端末102を備える。
【0052】
ネットワークデバイス101は、新無線(New Radio、NR)技術を使用するネットワークデバイスであってよく、3G(例えば、ユニバーサル移動体通信システム(Universal Mobile Telecommunications System、UMTS)、ワイドバンド符号分割多重アクセス(Wideband Code Division Multiple Access、WCDMA(登録商標))、および時分割同期符号分割多重アクセス(Time Division-Synchronous Code Division Multiple Access、TD-SCDMA))システムのノードB(NodeB、NB)であってよく、または、ロングタームエボリューション(Long Term Evolution、LTE)システムの発展型ノードB(evolved Node B、eNB)であってよい。加えて、本出願のこの実施形態では、ネットワークデバイス101はさらに、アレイアンテナとして構成される各送信アンテナの方向(またはチャネル)のゲイン値を制御して複数のビームを形成してよい。ネットワークデバイス101は、ビームを使用することによって端末102と通信する。さらに、ネットワークデバイス101は、NRシステムにおいて、限定はされないが、基地局(Base Station、BS)および発展型基地局などを含む他の呼称を有してよい。
【0053】
ネットワークデバイス101とデータ通信を行い得るデバイスはいずれも端末102とみなされてよい。端末102は、移動局、アクセス端末、加入者ユニット、加入者局、移動局、リモート局、リモート端末、モバイルデバイス、ユーザ端末、端末、無線通信デバイス、ユーザエージェント、ユーザ装置、または他のユーザ機器と称されてよい。端末102はさらに、携帯電話、パーソナルデジタルアシスタント(Personal Digital Assistant、PDA)、無線通信機能を有するハンドヘルドデバイス、車載デバイス、ウェアラブルデバイス、今後の5Gネットワークの移動局、または、今後の発展型公衆陸上移動体ネットワーク(Public Land Mobile Network、PLMN)ネットワークの端末デバイスなどであってよい。本出願のこの実施形態において、端末102は、ビームを使用してネットワークデバイス101が送信した信号を測定し、測定結果をネットワークデバイス101に報告して、ネットワークデバイス101がハンドオーバ決定を行うのを補助してよい。
【0054】
本出願の応用シナリオでは、ネットワークデバイス101は、ビームに基づいて、基準信号および/または同期信号(synchronization signal、SS)を端末102に送信する。基準信号は、チャネル状態情報基準信号(Channel State Information‐Reference Signal、CSI-RS)または同様のものであってよい。端末102は、サービングセル、同一周波数内隣接セル、異周波数間隣接セル、またはRAT間隣接セルの基準信号および/または同期信号を測定し、測定結果をネットワークデバイス101に報告する。それによって、ネットワークデバイス101は、端末102のために最も高い信号品質を有するビームまたはセルを構成する。
【0055】
実施形態1
【0056】
図2を参照すると、本出願のこの実施形態は、通信方法の概略フローチャートを提供する。当該方法は、以下の段階を備えるが、それらに限定されない。
【0057】
S201:測定報告を報告するための条件を満たす、第1のセルの第1ビームグループについての情報が、以前の測定報告に含まれる第1のセルのビームについての情報とは異なると端末が決定する。
【0058】
測定報告は、複数のビームグループについての情報を含んでよく、ビームグループはそれぞれ一セルに対応していることが理解されよう。本明細書において、第1ビームグループは、セル、例えば第1のセル、に属する。次に、端末は、第1のセルの第1ビームグループについての情報を、以前の測定報告における第1のセルのビームについての情報と比較する。
【0059】
本出願のこの実施形態において、第1ビームグループは、少なくとも1つのビームを有してよい。第1ビームグループについての情報は、第1ビームグループのビームの識別情報および/または第1ビームグループのビームの数量を含んでよい。
【0060】
段階S201は、測定報告を報告するための条件を満たす、第1のセルの第1ビームグループのビームの識別情報が以前の測定報告に含まれる第1のセルのビームの識別情報とは異なると端末が決定する段階、または、測定報告を報告するための条件を満たす、第1のセルの第1ビームグループのビームの数量が以前の測定報告に含まれる第1のセルのビームの数量とは異なると端末が決定する段階、または、測定報告を報告するための条件を満たす、第1のセルの第1ビームグループのビームの識別情報が以前の測定報告に含まれる第1のセルのビームの識別情報とは異なり、第1ビームグループのビームの数量が以前の測定報告に含まれる第1のセルのビームの数量とは異なると端末が決定する段階であってよい。本明細書において、「異なる」とは、「一致していない」または「全く異なる」を含む。
【0061】
例えば、第1ビームグループのビームの識別情報が以前の測定報告に含まれるビームの識別情報とは異なる、とは、第1ビームグループのビームの識別情報が以前の測定報告に含まれるビームの識別情報と一致していないことを意味する。例えば、以前の測定報告に含まれるビームの識別情報がbeam1-1、beam1-2、およびbeam1-3であり、測定報告を報告するための条件を満たす第1ビームグループのビームの識別情報がbeam1-1、beam1-2、およびbeam1-4であると端末が決定することが想定される。第1ビームグループのビームの識別情報beam1-4は、以前の測定報告に同一の対応する識別情報を有しない。この場合、端末は、測定報告を報告するための条件を満たす第1ビームグループのビームの識別情報が以前の測定報告に含まれるビームの識別情報とは異なると決定する。あるいは、以前の測定報告に含まれるビームの識別情報がbeam1-1、beam1-2、およびbeam1-3であり、測定報告を報告するための条件を満たす第1ビームグループのビームの識別情報がbeam1-1およびbeam1-2であると端末が決定する。以前の測定報告におけるビームの識別情報beam1-3は、第1ビームグループのビームの識別情報に同一の対応する識別情報を有しない。この場合、端末は、測定報告を報告するための条件を満たす第1ビームグループのビームの識別情報が以前の測定報告に含まれるビームの識別情報とは異なると決定する。あるいは、以前の測定報告に含まれるビームの識別情報がbeam1-1、beam1-2、およびbeam1-3であり、測定報告を報告するための条件を満たす第1ビームグループのビームの識別情報がbeam1-4、beam1-5、およびbeam1-6であると端末が決定する。第1ビームグループのビームの識別情報はいずれも、以前の測定報告に同一の対応する識別情報を有しない。この場合、端末は、測定報告を報告するための条件を満たす第1ビームグループのビームの識別情報が以前の測定報告に含まれるビームの識別情報とは異なると決定する。
【0062】
ビームの識別情報は、ビーム識別子、ビームのアンテナポート識別子、ビームの基準信号、またはビームのインデックスなどを含んでよく、ビームを一意に特定するために使用される。本出願のこの実施形態では、ビームは、文字、数字、またはシンボルの複数の組み合わせ、例えば、beam1-1、beam1-2、またはbeam1-3、で示されてよい。
【0063】
図3を参照すると、図3は、本出願のこの実施形態に係る別の通信システムの概略アーキテクチャ図である。図3に示すように、時点T1において端末が報告する予定の測定報告は、beam1-1、beam1-2、およびbeam1-3という合計3つのビームについての情報を含む。端末が移動するにつれて、端末は時点T2において、測定報告を報告するための条件を満たすビームがbeam1-4、beam1-5、およびbeam1-6という合計3つのビームであると測定により取得する。端末は、測定報告を報告するための条件を満たす、時点T2において測定されるビームの識別情報が時点T1における測定報告に含まれるビームの識別情報とは異なると決定してよい。beam1-1、beam1-2、beam1-3、beam1-4、beam1-5、およびbeam1-6というビームは同一セルに属し、図3の2つの基地局は同じ基地局であり、異なる時点における位置の例に過ぎないことに留意されたい。
【0064】
本明細書において測定報告を報告するための条件はネットワークデバイスによって設定されてよいことが理解されよう。測定報告を報告するための条件は、品質閾値およびヒステリシスなど、例えば、ビームの信号品質が品質閾値より高い、といったことを含んでよい。
【0065】
S202:端末が第1の測定報告をネットワークデバイスに送信する。ここで、第1の測定報告は、第1ビームグループのビームの識別情報と、第1ビームグループのビームの信号品質とを含むか、または、第1の測定報告は、第1ビームグループのビームの数量を含むか、または、第1の測定報告は、第1ビームグループのビームの識別情報を含む。
【0066】
本出願のこの実施形態を実装することによって、測定報告を報告するための条件を満たすビームについての情報が以前の測定報告におけるビームについての情報とは異なることを端末が測定により取得したとき、端末は、ビームについての測定された情報をネットワークデバイスに報告してよく、それによって、端末は当該条件を満たすビームに適時にハンドオーバされて、端末のサービス中断が回避される。図3を参照すると、時点T2において条件を満たすビームについての情報が時点T1における測定報告に含まれるビームについての情報とは異なると端末が測定により取得したとき、端末は、時点T2において測定されたビームについての情報、beam1-4、beam1-5、およびbeam1-6をネットワークデバイスに送信して、ネットワークデバイスがハンドオーバ決定を行うのを補助してよく、これによって、ネットワークデバイスが、依然として時点T1において報告されたビーム情報、beam1-1、beam1-2、およびbeam1-3におけるビームの中からビームを選択し、端末のためにビームを構成することを防ぎ、端末のサービス中断を回避する。
【0067】
端末が送信する第1の測定報告は、第1ビームグループが属する第1のセルの信号品質をさらに含んでよいことが理解されよう。第1のセルの信号品質を決定する具体的な方式については、以下の実施形態2の説明を参照されたい。
【0068】
第1の測定報告が第1ビームグループのビームの識別子または数量のみを含む場合、ハンドオーバ決定は、以前に報告された第1のセルの信号品質または現在報告されている第1のセルの信号品質をさらに参照して行われてよいことに留意されたい。具体的なハンドオーバ決定が、以下の実施形態における関連する説明を参照して、または別の方式で行われてよい。このことは、本出願のこの実施形態において限定されない。
【0069】
実施形態2
【0070】
この実施形態は、セルの信号品質を決定するための方法を提供する。当該方法は、セルの信号品質を決定する必要があるいかなるシナリオにも適用可能である。
【0071】
任意選択的に、実施形態2の方法は、他の実施形態から独立していてよく、または、実施形態1、実施形態3、または実施形態4と組み合わされてもよい。
【0072】
図4に示すように、セルの信号品質を決定するための方法は、以下の段階を備えてよい。
【0073】
S401:端末が、第1のセルの各ビームの信号品質を取得する。
【0074】
S402a:第1のセルにおいて最も高い信号品質を有する最大M個のビームの信号品質に基づいて、第1のセルの信号品質を決定する。
【0075】
Mは、1以上の正の整数であり、Mは、設定されても、または予め規定されてもよい。
【0076】
任意選択的に、端末は、信号品質の最も高いものから順に最大M個のビームの信号品質の平均値を算出し、算出した平均値をセルの信号品質として使用してよい。
【0077】
例えば、セルのビーム、beam1-4、beam1-5、およびbeam1-6、の信号品質は、それぞれ2dB、12dB、および9dBであり、Mは2に等しい。この場合、端末は、信号品質の最も高いものから順に2つのビーム、beam1-5およびbeam1-6、の信号品質の平均値を(12+9)/2=10.5dBのように算出し、平均値10.5dBをセルの信号品質として使用する。
【0078】
任意選択的に、端末は、代替的に以下の方式で第1のセルの信号品質を決定してよい。
【0079】
S402b:第1のセルにおいて信号品質が第1の事前設定閾値より高い一ビームの信号品質に基づいて第1のセルの信号品質を決定する。任意選択的に、端末は、信号品質が第1の事前設定閾値より高いビームの信号品質の平均値をセルの信号品質として使用してよい。本明細書において第1の事前設定閾値は、ネットワークデバイスによって設定されてよく、または、予め規定されてよいことが理解されよう。このことは、本出願のこの実施形態において限定されない。
【0080】
例えば、第1のセルのビーム、beam1-4、beam1-5、およびbeam1-6、の信号品質は、それぞれ2dB、12dB、および9dBであり、第1の事前設定閾値は5dBである。この場合、端末は、信号品質が第1の事前設定閾値5dBより高いビーム、beam1-5およびbeam1-6、の信号品質の平均値を(12+9)/2=10.5dBのように算出し、平均値10.5dBを第1のセルの信号品質として使用する。
【0081】
第1のセルの各ビームの信号品質が第1の事前設定閾値を下回るとき、従来技術では端末は第1のセルの信号品質を最小値に設定する。しかしながら、この方式では第1のセルの信号品質を忠実に反映させることはできず、ネットワークデバイスがセルの信号品質を比較するときに比較的大きな誤差をもたらすことになる。その結果、ネットワークデバイスは不正確なモビリティ制御を行い、端末のサービス中断の原因となる。
【0082】
S402c:第1のセルの各ビームの信号品質が第1の事前設定閾値を下回るとき、第1の事前設定閾値との差が最も小さい信号品質を有するX個のビームの信号品質に基づいて、端末は第1のセルの信号品質を決定してよく、それによって、第1のセルの信号品質を正確に反映させ、ネットワークデバイスが正確なモビリティ制御を行うのを補助し、端末のサービス中断を回避する。Xは、ネットワークデバイスによって設定されてよく、または予め規定されてよい。また、Xの値は0より大きい整数である。
【0083】
例えば、第1のセルのビーム、beam1-4、beam1-5、およびbeam1-6、の信号品質は、それぞれ2dB、12dB、および9dBであり、第1の事前設定閾値は15dBであり、第1のセルの各ビームの信号品質は15dBを下回る。Xが1に等しいとき、端末は、第1の事前設定閾値15dBとの差が最も小さいビームの信号品質12dBを第1のセルの信号品質として使用してよい。
【0084】
S402d:第1のセルの各ビームの信号品質が第1の事前設定閾値を下回るとき、ターゲットビームの信号品質との差が第2の事前設定閾値未満であるY個のビームの信号品質に基づいて、端末は第1のセルの信号品質を決定してよい。ここで、ターゲットビームとは、第1の事前設定閾値との差が最も小さい信号品質を有するビームである。Yは、ネットワークデバイスによって設定されてよく、または予め規定されてよい。また、Yの値は0より大きい整数である。ターゲットビームは、特定の条件に基づいて決定されてよい。例えば、最も高い信号品質を有するビームをターゲットビームとして使用してよい。
【0085】
例えば、第1のセルのビーム、beam1-4、beam1-5、およびbeam1-6、の信号品質は、それぞれ2dB、12dB、および9dBであり、第1の事前設定閾値は15dBであり、第2の事前設定閾値は4dBである。第1のセルの各ビームの信号品質が15dBを下回っていることが分かるであろう。第1のセルにおいて最も高い信号品質を有するビーム、beam1-5、がターゲットビームとして設定されてよい。この場合、端末は、ターゲットビームであるbeam1-5の信号品質との差が第2の事前設定閾値4dB未満であるビームの信号品質、12dBおよび9dB、に基づいて、セルの信号品質を決定してよい。
【0086】
任意選択的に、端末は、ターゲットビームの信号品質との差が第2の事前設定閾値未満であるビームの信号品質の平均値を取得し、当該平均値をセルの信号品質として使用してよい。
【0087】
上述の例を引き続き使用する。端末は、ターゲットビームであるbeam1-5の信号品質との差が第2の事前設定閾値4dB未満であるビームの信号品質が12dBおよび9dBであると決定する。この場合、端末は、信号品質12dBおよび9dBの平均値、すなわち(12+9)/2=10.5dBを取得し、平均値10.5dBをセルの信号品質として使用してよい。
【0088】
本出願のこの実施形態では、ロールバックメカニズムを使用することによってセルの信号品質をできる限り正確に反映させて、ネットワークデバイスが不正確なモビリティ判定を行うことを防ぐ。
【0089】
S403:端末が、第1のセルの決定された信号品質をネットワークデバイスに送信する。
【0090】
実施形態3
【0091】
ハンドオーバ決定の堅牢性を改善するべく、本出願のさらに別の実施形態が通信方法を提供する。当該方法は、ハンドオーバ決定を必要とするいかなるシナリオにも適用可能である。
【0092】
任意選択的に、実施形態3の方法は、他の実施形態から独立していてよく、または、実施形態1、実施形態2、または実施形態4と組み合わされてもよい。
【0093】
図5に示すように、当該通信方法は以下の段階を備えてよい。
【0094】
S501:端末が、第1のセルの信号品質の決定に使用されるビームの第1の数量を取得する。
【0095】
S502:端末が、オフセットに基づいて第1のセルの信号品質を決定する。ここで、オフセットは、第1の数量に基づいて決定される。
【0096】
第1の数量とオフセットとの間には特定の対応関係が存在する。当該対応関係は、端末に対してネットワークデバイスによって設定されるか、ネットワークデバイスと端末との間でネゴシエートされるか、または、通信プロトコルにおいて予め規定されてよい。
【0097】
任意選択的に、当該対応関係は、明示的なものであっても、または暗示的なものであってもよい。
【0098】
具体的には、明示的な関係とは、オフセットと第1の数量との間に直接的な対応関係が存在することを意味する。例えば、第1の数量が5未満であるとき、オフセットは1であり、第1の数量が5以上であるとき、オフセットは2である。
【0099】
暗示的な関係とは、第1の数量に基づいて基本測定オフセットであるdeltaの係数を決定して、さらにオフセットを取得することを意味する。基本測定オフセットであるdeltaは、端末に対してネットワークデバイスによって設定されるか、ネットワークデバイスと端末との間でネゴシエートされるか、または通信プロトコルにおいて予め規定されてよい。
【0100】
任意選択的に、deltaの係数は、第1の数量であってよい。例えば、基本測定オフセットであるdeltaはネットワークデバイスによって設定され、第1の数量は4である。この場合、deltaの係数は4であり、オフセットは4×deltaである。
【0101】
上述の方式でオフセットが取得された後、ビームに基づいて直接的に取得された第1のセルの信号品質は調整されてよい。
【0102】
例えば、ビームに基づいて直接的に取得された第1のセルの信号品質は10.5dBであり、第1の数量は2であり、5未満の第1の数量に対応するオフセットは2である。この場合、端末は、セルの最終的な信号品質がQ=10.5+2であると決定する。あるいは、第1の数量は4であり、基本測定オフセットであるdeltaは0.6であり、オフセットは4×0.6である。この場合、端末は、セルの最終的な信号品質がQ=10.5+2.4であると決定する。
【0103】
S503:端末が、第1のセルの信号品質をネットワークデバイスに報告する。
【0104】
本出願のこの実施形態では、端末は、最終的に決定されたセルの信号品質をネットワークデバイスに送信することに留意されたい。任意選択的に、代替的に、セルの信号品質の調整がネットワークデバイスによって実装されてよい。
【0105】
例えば、S502は行われなくてよいが、S503において第1のセルの信号品質をネットワークデバイスに報告するとき、端末は、さらに第1の数量をネットワークデバイスに報告してよい。それによって、ネットワークデバイスは、S502で説明した方法と同様の方法にしたがって、報告された第1のセルの信号品質を調整してよい。
【0106】
任意選択的に、S502およびS503において説明した方法と同様の方法にしたがって、他のいくつかのパラメータも端末またはネットワークデバイスにおいて調整されてよい。上述のパラメータは、信号品質閾値、ヒステリシス、トリガ時間、および報告のためのオフセットの少なくとも1つを含んでよい。パラメータが異なれば、異なる基本オフセット、またはオフセットと第1の数量との間の異なる対応関係を有し得ることが理解されよう。本出願のこの実施形態において、1つずつ例を挙げることはしない。
【0107】
本出願のこの実施形態では、第1の数量を参照して上述のパラメータを調整することによって、ハンドオーバ決定の堅牢性を改善することができる。
【0108】
上述の各実施形態において、端末は、測定報告を使用することによってビームの信号品質および/またはセルの信号品質をネットワークデバイスに報告してよい。
【0109】
実施形態4
【0110】
本出願のこの実施形態は通信方法を提供する。任意選択的に、実施形態4の方法は、他の実施形態から独立していてよく、または、実施形態1、実施形態2、または実施形態3と組み合わされてもよい。
【0111】
図6に示すように、当該方法は以下の段階を備えてよい。
【0112】
S601:端末が、ネットワークデバイスが送信した第1の指示情報を受信する。
【0113】
第1の指示情報は、端末が報告する予定の測定報告がビームの測定情報を保持する必要があることを示すために使用されてよい。
【0114】
任意選択的に、第1の指示情報は、別の報告条件パラメータと合わせて送信されても、または別個に送信されてもよい。端末は、第1の指示情報を他の報告条件パラメータと組み合わせて使用してよい。
【0115】
ビームの測定情報は、ビームの識別情報およびビームの信号品質か、またはビームの数量か、またはビームの識別情報を含むが、それらに限定されない。
【0116】
例えば、測定報告を報告するための条件を満たすビームは4つあり、4つのビームの識別情報はbeam1-4、beam1-5、beam1-6、およびbeam1-7であり、4つのビームの信号品質は2dB、12dB、9dB、および10dBである。第1の指示情報は、測定報告がビームの識別情報とビームの信号品質とを保持する必要があることを示す。この場合、端末は、4つの識別情報、beam1-4、beam1-5、beam1-6、およびbeam1-7、と、対応する4つの信号品質値2dB、12dB、9dB、および10dBとを測定報告によってネットワークデバイスに送信する。あるいは、第1の指示情報は、測定報告がビームの数量を保持する必要があることを示す。この場合、端末は、測定報告を報告するための条件を満たすビームの数量4を測定報告によってネットワークデバイスに送信する。あるいは、第1の指示情報は、測定報告がビームの識別情報を保持する必要があることを示す。この場合、端末は、4つの識別情報、beam1-4、beam1-5、beam1-6、およびbeam1-7、をネットワークデバイスに送信する。
【0117】
任意選択的に、端末は、ネットワークデバイスが送信した第2の指示情報を受信する。第2の指示情報は、第1ビームグループのビームの最大の数量Zを示すために使用される。第1ビームグループの意味および決定方式については、上述の実施形態における関連する説明を参照されたい。詳細についてここで再度説明はしない。
【0118】
任意選択的に、第2の指示情報は、別の報告条件パラメータおよび/または第1の指示情報と合わせて送信されても、または別個に送信されてもよい。端末は、第2の指示情報を他の報告条件パラメータおよび/または第1の指示情報と組み合わせて使用してよい。
【0119】
測定報告において端末によって保持されるビーム識別子の最大の数量は、第2の指示情報を使用することによって限定され得る。Zは、測定中に使用されるビームの数量と異なっていても、または同じであってもよい。
【0120】
S602:端末が、第1の測定報告を送信する。ここで、第1の測定報告は、第1ビームグループのビームの識別情報および信号品質を含むか、または第1の測定報告は第1ビームグループのビームの数量を含むか、または、第1の測定報告は、第1ビームグループのビームの識別情報を含む。
【0121】
本出願のこの実施形態において、端末はネットワーク構成に基づいてビームの測定情報を報告し、それによって、ネットワークデバイスはより正確にハンドオーバ決定を行い得る。
【0122】
実施形態4で説明した通信方法が、ハンドオーバ決定を必要とするいかなるシナリオにも適用可能であることが理解されよう。任意選択的に、実施形態4の方法は、他の実施形態から独立していてよく、または、他の実施形態と組み合わされてもよい。
【0123】
端末は、実施形態の段階の一部または全部を行ってよいことが理解されよう。これらの段階またはオペレーションは一例に過ぎない。本出願のこの実施形態において、他のオペレーションまたはオペレーションの変形例がさらに行われてよい。
【0124】
実施形態5
【0125】
本出願のこの実施形態は通信方法を提供する。ネットワークデバイスは、端末が送信した第1の測定報告を受信する。ここで、測定報告を報告するための条件を満たす、第1のセルの第1ビームグループについての情報が、以前の測定報告に含まれる第1のセルのビームについての情報とは異なると端末が決定したとき、第1の測定報告が端末によって送信される。第1の測定報告は、第1ビームグループのビームの識別情報および第1ビームグループのビームの信号品質を含むか、または、第1の測定報告は、第1ビームグループのビームの数量を含むか、または、第1の測定報告は、第1ビームグループのビームの識別情報を含む。
【0126】
別の可能な設計において、ネットワークデバイスは、第1のセルの最初の信号品質と第1のセルの信号品質の決定に使用されるビームの第1の数量とを受信する。ネットワークデバイスは、第1のセルの最初の信号品質およびオフセットを参照して第1のセルの信号品質を決定する。ここで、オフセットは第1の数量に基づいて決定される。
【0127】
別の可能な設計において、ネットワークデバイスは第1の指示情報を端末に送信する。ここで、第1の指示情報は、端末が報告する予定の第1の測定報告が第1ビームグループのビームの識別情報および信号品質を含むことを示すために使用されるか、または、第1の指示情報は、当該第1の測定報告が第1ビームグループのビームの数量を含むことを示すために使用されるか、または、第1の指示情報は、当該第1の測定報告が第1ビームグループのビームの識別情報を含むことを示すために使用される。
【0128】
別の可能な設計において、ネットワークデバイスは第2の指示情報を端末に送信する。ここで、第2の指示情報は、端末が報告する予定の第1の測定報告に含まれる識別情報の最大の数量、および/または、第1の測定報告に含まれるビームの信号品質値の最大の数量を示すために使用される。
【0129】
本出願のこの実施形態において、第1のセルの最初の信号品質およびオフセットに基づいてネットワークデバイスが第1のセルの信号品質を決定するための方法と、第1の測定報告、第1の指示情報、および第2の指示情報の意味とについては、上述の実施形態1、実施形態3、および実施形態4を参照されたい。詳細についてここで再度説明はしない。
【0130】
実施形態6
【0131】
本出願のこの実施形態は端末を提供する。端末は、本出願の上述の実施形態で説明した方法における端末の機能を実装してよい。
【0132】
任意選択的に、図7に示すように、端末700は、第1の通信ユニット701および第1の処理ユニット702を備えてよい。
【0133】
第1の処理ユニット702は、測定報告を報告するための条件を満たす、第1のセルの第1ビームグループについての情報が以前の測定報告に含まれる第1のセルのビームについての情報とは異なると決定するよう構成される。
【0134】
第1の通信ユニット701は、第1の測定報告を送信するよう構成される。ここで、第1の測定報告は、第1ビームグループのビームの識別情報および信号品質を含むか、または、第1の測定報告は第1ビームグループのビームの数量を含むか、または、第1の測定報告は、第1ビームグループのビームの識別情報を含む。
【0135】
任意選択的に、第1の通信ユニット701はさらに、ネットワークデバイスが送信した第1の指示情報および/または第2の指示情報を受信するよう構成される。
【0136】
本出願のこの実施形態において説明した端末700の機能ユニットの機能および実装例と、関連するパラメータの意味およびその取得方式とについては、上述の実施形態1の対応する端末の関連する説明の参照が望まれることに留意されたい。詳細についてここで再度説明はしない。
【0137】
任意選択的に、本出願のこの実施形態は別の端末を提供する。図8に示すように、端末800は、第2の通信ユニット801および第2の処理ユニット802を備えてよい。
【0138】
第2の通信ユニット801は、第1のセルの各ビームの信号品質を取得するよう構成される。
【0139】
第2の処理ユニット802は、第2の通信ユニット801によって取得される第1のセルのビームの信号品質のうち最も高い信号品質を有する最大M個のビームの信号品質に基づいて、第1のセルの信号品質を決定するよう構成される。
【0140】
あるいは、第2の処理ユニット802はさらに、第1のセルの各ビームの信号品質が第1の事前設定閾値を下回るとき、第2の通信ユニット801によって取得される第1のセルのビームの信号品質のうち、第1の事前設定閾値との差が最も小さい信号品質を有するX個のビームの信号品質に基づいて、第1のセルの信号品質を決定するよう構成される。
【0141】
あるいは、第2の処理ユニット802はさらに、第1のセルの各ビームの信号品質が第1の事前設定閾値を下回るとき、ターゲットビームの信号品質との差が第2の事前設定閾値未満であるY個のビームの信号品質に基づいて、第1のセルの信号品質を決定するよう構成される。
【0142】
本出願のこの実施形態において説明した端末800の機能ユニットの機能および実装例と、関連するパラメータの意味およびその取得方式とについては、上述の実施形態2の対応する端末の関連する説明の参照が望まれることに留意されたい。詳細についてここで再度説明はしない。
【0143】
任意選択的に、本出願のこの実施形態は別の端末を提供する。図9に示すように、端末900は、第3の通信ユニット901および第3の処理ユニット902を備えてよい。
【0144】
第3の通信ユニット901は、第1のセルの信号品質の決定に使用されるビームの第1の数量を取得するよう構成される。
【0145】
第3の処理ユニット902は、オフセットに基づいて第1のセルの信号品質を決定するよう構成される。ここで、オフセットは、第3の通信ユニット901によって取得される第1の数量に基づいて決定される。
【0146】
第3の通信ユニット901はさらに、第3の処理ユニット902が決定した第1のセルの信号品質をネットワークデバイスに報告するよう構成される。
【0147】
本出願のこの実施形態において説明した端末900の機能ユニットの機能および実装例と、関連するパラメータの意味およびその取得方式とについては、上述の実施形態3の対応する端末の関連する説明の参照が望まれることに留意されたい。詳細についてここで再度説明はしない。
【0148】
【0149】
任意選択的に、本出願のこの実施形態は別の端末を提供する。図10に示すように、端末1000は、受信ユニット1001および送信ユニット1002を備えてよい。
【0150】
受信ユニット1001は、ネットワークデバイスが送信した第1の指示情報を受信するよう構成される。送信ユニット1002は、第1の指示情報に基づいて第1の測定報告を送信するよう構成される。第1の指示情報に基づいて第1の測定報告を送信する方式の詳細については、実施形態4を参照されたい。詳細についてここで再度説明はしない。
【0151】
本出願のこの実施形態において説明した端末1000の機能ユニットの機能については、上述の実施形態4の対応する端末の関連する説明の参照が望まれることに留意されたい。詳細についてここで再度説明はしない。
【0152】
方法の実施形態で説明したように、実施形態1から実施形態4は、独立して実装されるか、または組み合わされてよく、本出願のこの実施形態の端末の通信ユニットまたは処理ユニットに含まれ得る機能もまた組み合わされてよいことが理解されよう。例えば、第1の通信ユニット701が、第2の通信ユニット、第3の通信ユニット、受信ユニット、および送信ユニットのうちの1または複数のユニットの機能も実装してよく、第1の処理ユニットが、第2の処理ユニットおよび第3の処理ユニットの機能も実装してよいか、または、第2の通信ユニットが、第1の通信ユニット、第3の通信ユニット、受信ユニット、および送信ユニットのうちの1または複数のユニットの機能も実装してよい、などのようになる。本出願のこの実施形態において、1つずつ例を挙げることはしない。
【0153】
実施形態7
【0154】
本出願のこの実施形態はネットワークデバイスを提供する。ネットワークデバイス1100は、本出願の上述の実施形態で説明した方法におけるネットワークデバイスの機能を実装してよい。
【0155】
図11に示すように、ネットワークデバイスは、通信ユニット1101および処理ユニット1102を備えてよい。
【0156】
通信ユニット1101は、端末が送信した第1の測定報告を受信するよう構成される。ここで、測定報告を報告するための条件を満たす、第1のセルの第1ビームグループについての情報が、以前の測定報告に含まれる第1のセルのビームについての情報とは異なると端末が決定したとき、第1の測定報告が端末によって送信される。第1の測定報告は、第1ビームグループのビームの識別情報および第1ビームグループのビームの信号品質を含むか、または、第1の測定報告は、第1ビームグループのビームの数量を含むか、または、第1の測定報告は、第1ビームグループのビームの識別情報を含む。
【0157】
任意選択的に、通信ユニット1101はさらに、第1のセルの最初の信号品質と第1のセルの信号品質の決定に使用されるビームの第1の数量とを受信するよう構成される。
【0158】
処理ユニット1102は、第1のセルの最初の信号品質およびオフセットを参照して第1のセルの信号品質を決定するよう構成される。ここで、オフセットは第1の数量に基づいて決定される。
【0159】
任意選択的に、通信ユニット1101はさらに、第1の指示情報を端末に送信するよう構成される。ここで、第1の指示情報は、端末が報告する予定の第1の測定報告が第1ビームグループのビームの識別情報および信号品質を含むことを示すために使用されるか、または、第1の指示情報は、当該第1の測定報告が第1ビームグループのビームの数量を含むことを示すために使用されるか、または、第1の指示情報は、当該第1の測定報告が第1ビームグループのビームの識別情報を含むことを示すために使用される。
【0160】
任意選択的に、通信ユニット1101はさらに、第2の指示情報を端末に送信するよう構成される。ここで、第2の指示情報は、端末が報告する予定の第1の測定報告に含まれる識別情報の最大の数量、および/または、当該第1の測定報告に含まれるビームの信号品質値の最大の数量を示すために使用される。
【0161】
本出願のこの実施形態において説明したネットワークデバイス1100の機能ユニットの機能については、上述の実施形態5の対応するネットワークデバイスの関連する説明の参照が望まれることに留意されたい。詳細についてここで再度説明はしない。
【0162】
【0163】
図12は、本出願の別の実施形態に係る端末1200を示す。端末1200は、プロセッサ1201とメモリ1202と通信モジュール1203とを備える。
【0164】
メモリ1202は、ランダムアクセスメモリ(英語:random access memory、略称RAM)、リードオンリメモリ(英語:read-only memory、略称ROM)、または、消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(英語:erasable programmable read-only memory、略称EPROM)を含むが、それらに限定されない。メモリ1202は、関連するプログラムコードおよび関連するデータを記憶するよう構成される。
【0165】
プロセッサ1201は、1または複数の中央処理装置(英語:central processing unit、略称CPU)であってよい。プロセッサ1201が1つのCPUであるとき、CPUは、シングルコアCPUであってよく、またはマルチコアCPUであってもよい。
【0166】
第1の実装例において、端末1200のプロセッサ1201は、メモリ1202に記憶されたプログラムコードを読み出して以下のオペレーションを行う。
【0167】
プロセッサ1201は、測定報告を報告するための条件を満たす、第1のセルの第1ビームグループについての情報が以前の測定報告に含まれる第1のセルのビームについての情報とは異なると決定するよう構成される。
【0168】
通信モジュール1203は、第1の測定報告を送信するよう構成される。ここで、第1の測定報告は、第1ビームグループのビームの識別情報および信号品質を含むか、または、第1の測定報告は第1ビームグループのビームの数量を含むか、または、第1の測定報告は、第1ビームグループのビームの識別情報を含む。
【0169】
具体的には、プロセッサ1201は、測定報告を報告するための条件を満たす、第1のセルの第1ビームグループのビームの識別情報が以前の測定報告に含まれる第1のセルのビームの識別情報とは異なると決定するよう構成される。
【0170】
および/または、
【0171】
プロセッサ1201は、測定報告を報告するための条件を満たす、第1のセルの第1ビームグループのビームの数量が以前の測定報告に含まれる第1のセルのビームの数量とは異なると決定するよう構成される。
【0172】
ビームの識別情報は、ビーム識別子、ビームのアンテナポート識別子、ビームの基準信号、およびビームインデックスの少なくとも1つを含む。
【0173】
第1の測定報告は、第1のセルの信号品質をさらに含んでよい。
【0174】
プロセッサ1201はさらに、オフセットに基づいて第1のセルの信号品質を決定するよう構成される。ここで、オフセットは、第1のセルの信号品質の決定に使用されるビームの数量に対応している。
【0175】
測定報告を報告するための条件は、第1のセルの信号品質の決定に使用されるビームの数量に関連する報告パラメータを含み、報告パラメータは、信号品質閾値、ヒステリシス、トリガ時間、および報告のためのオフセットの少なくとも1つを含む。
【0176】
通信モジュール1203はさらに、ネットワークデバイスが送信した第1の指示情報を受信するよう構成される。ここで、第1の指示情報は、第1の測定報告が第1ビームグループのビームの識別情報および信号品質を含むことを示すために使用されるか、または、第1の指示情報は、第1の測定報告が第1ビームグループのビームの数量を含むことを示すために使用されるか、または、第1の指示情報は、第1の測定報告が第1ビームグループのビームの識別情報を含むことを示すために使用される。
【0177】
通信モジュール1203はさらに、ネットワークデバイスが送信した第2の指示情報を受信するよう構成される。ここで、第2の指示情報は、第1の測定報告に含まれる識別情報の最大の数量、および/または当該第1の測定報告に含まれるビームの信号品質値の最大の数量を示すために使用される。
【0178】
別の実装例において、端末1200のプロセッサ1201は、メモリ1202に記憶されたプログラムコードを読み出して以下のオペレーションを行う。
【0179】
通信モジュール1203は、第1のセルの各ビームの信号品質を取得するよう構成される。
【0180】
プロセッサ1201は、第1のセルの各ビームの信号品質が第1の事前設定閾値を下回るとき、第1の事前設定閾値との差が最も小さい信号品質を有するX個のビームの信号品質に基づいて第1のセルの信号品質を決定することであって、X個のビームは第1のセルに属し、Xは0より大きい整数である、決定することか、または、ターゲットビームの信号品質との差が第2の事前設定閾値未満であるY個のビームの信号品質に基づいて第1のセルの信号品質を決定することであって、ターゲットビームは第1のセルに属し、第1の事前設定閾値との差が最も小さい信号品質を有するビームであり、Y個のビームは第1のセルに属し、Yは0より大きい整数である、決定することを行うよう構成される。
【0181】
端末1200の機能モジュールの機能については、図2から図6に示す実施形態の対応する端末の関連する説明の参照が望まれることに留意されたい。詳細についてここで再度説明はしない。任意選択的に、プロセッサ1201は、第1の処理ユニット、第2の処理ユニット、および第3の処理ユニットのうちの1または複数のユニットの機能を実装するよう構成されてよく、通信モジュール1203は、第1の通信ユニット、第2の通信ユニット、第3の通信ユニット、受信ユニット、および送信ユニットのうちの1または複数のユニットの機能を実装するよう構成されてよい。本出願において提供されるいくつかの実施形態では、開示の装置および方法は他の方式で実装されてよいことが理解されよう。例えば、説明した装置の実施形態は一例に過ぎない。例えば、ユニットの分割は、論理機能の分割に過ぎず、実際の実装例では他の分割であってもよい。例えば、複数のユニットまたはコンポーネントが、別のシステムに組み合わされ、もしくは統合されてよく、または、いくつかの特徴が無視され、もしくは実行されなくてもよい。加えて、表示または説明された相互結合または直接結合または通信接続は、いくつかののインタフェースを使用して実装されてよい。装置間またはユニット間の間接結合または通信接続は、電子的形態、機械的形態、または他の形態で実装されてよい。
【0182】
別個の部分として説明されたユニットは、物理的に分かれていてもいなくてもよい。また、ユニットとして表示された部分は、物理的なユニットであってもなくてもよく、1か所に配置されてもよく、または、複数のネットワークユニットに分散されてもよい。実施形態の解決手段の目的を達成するべく、ユニットの一部または全部が実際の要求に基づいて選択されてよい。
【0183】
加えて、本出願の実施形態の機能ユニットが1つの処理ユニットに統合されてよく、または、当該ユニットはそれぞれ物理的に単独で存在してよく、または、2もしくはそれより多くのユニットが1つのユニットに統合されてよい。上述の統合されたユニットは、ハードウェアの形態で実装されてよく、または、ソフトウェア機能ユニットにハードウェアを加えた形態で実装されてよい。
【0184】
上述のソフトウェア機能の一部が記憶ユニットに記憶されてよい。記憶ユニットは、コンピュータデバイス(これはパーソナルコンピュータ、サーバ、もしくはネットワークデバイスであってよい)またはプロセッサ(processor)が本出願の実施形態において説明した方法の段階の一部を行うことができるようにするために使用される命令を含む。記憶ユニットは、リードオンリメモリ(Read-Only Memory、ROM)、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAM)、および電気的消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EEPROM)などの1または複数のメモリを含む。記憶ユニットは、単独で存在してよく、または、プロセッサと統合されてよい。
【0185】
当業者であれば明確に理解し得るように、説明を簡便かつ簡潔にするという目的で、上述の機能モジュールの分割は説明のための一例として使用されている。実際の応用では、上述の機能は、さまざまな機能モジュールに割り当てられ、要求に基づいて実装され得る。すなわち、装置の内部構造がさまざまな機能モジュールに分割されて、上述の機能の全部または一部が実装される。上述の装置の詳細な動作プロセスについては、上述の方法の実施形態の対応するプロセスを参照されたい。詳細についてここで再度説明はしない。
【0186】
当業者であれば理解し得るように、本出願における「第1」および「第2」などの通し番号は、説明および区別の便宜を図るためだけに使用しているのであり、本出願の実施形態の範囲を限定する意図はない。
【0187】
当業者であれば理解し得るように、上述のプロセスの通し番号は、本出願の実施形態における実行順序を意味してはいない。プロセスの実行順序は、プロセスの機能および内部論理に基づいて決定されるべきであり、本出願の実施形態の実装例に係るプロセスに対するいかなる限定とも解釈されるべきではない。
【0188】
上述の実施形態の全部または一部は、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、またはこれらの任意の組み合わせを使用することによって実装されてよい。実施形態の実装にソフトウェアが使用されるとき、実施形態は完全にまたは部分的にコンピュータプログラムプロダクトの形態で実装されてよい。コンピュータプログラムプロダクトは、1または複数のコンピュータ命令を含む。コンピュータプログラム命令がコンピュータ上にロードされ実行されるとき、本発明の実施形態において説明された手順または機能が全てまたは部分的に生成される。コンピュータは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、コンピュータネットワーク、または別のプログラム可能装置であってよい。コンピュータ命令はコンピュータ可読記憶媒体に記憶されてよく、または、あるコンピュータ可読記憶媒体から別のコンピュータ可読記憶媒体に伝送されてよい。例えば、コンピュータ命令は、有線(例えば、同軸ケーブル、光ファイバ、またはデジタル加入者線(DSL))方式または無線(例えば、赤外線、電波またはマイクロ波)方式で、あるウェブサイト、コンピュータ、サーバ、またはデータセンタから別のウェブサイト、コンピュータ、サーバ、またはデータセンタに伝送されてよい。コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータにとってアクセス可能な任意の可用媒体か、または、1または複数の可用媒体を統合するサーバもしくはデータセンタなどのデータ記憶デバイスであってよい。可用媒体は、磁気媒体(例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、または磁気テープ)、光媒体(例えば、DVD)、または半導体媒体(例えば、ソリッドステートディスクSolid State Disk(SSD))などであってよい。
【0189】
図13は、本出願の別の実施形態に係るネットワークデバイス1300を示す。ネットワークデバイス1300は、プロセッサ1301、メモリ1302、および通信モジュール1303を備える。
【0190】
メモリ1302は、ランダムアクセスメモリRAM、リードオンリメモリROM、または消去可能プログラマブルリードオンリメモリEPROMを含むが、それらに限定されない。メモリ1302は、関連するプログラムコードおよび関連するデータを記憶するよう構成される。
【0191】
プロセッサ1301は、1または複数の中央処理装置CPUであってよい。プロセッサ1301が1つのCPUであるとき、CPUは、シングルコアCPUであってよく、またはマルチコアCPUであってもよい。
【0192】
一実装例において、ネットワークデバイス1300のプロセッサ1201は、メモリ1202に記憶されたプログラムコードを読み出して以下のオペレーションを行う。
【0193】
通信モジュール1303は、端末が送信した第1の測定報告を受信するよう構成される。ここで、測定報告を報告するための条件を満たす、第1のセルの第1ビームグループについての情報が、以前の測定報告に含まれる第1のセルのビームについての情報とは異なると端末が決定したとき、第1の測定報告が端末によって送信される。第1の測定報告は、第1ビームグループのビームの識別情報および第1ビームグループのビームの信号品質を含むか、または、第1の測定報告は、第1ビームグループのビームの数量を含むか、または、第1の測定報告は、第1ビームグループのビームの識別情報を含む。
【0194】
別の可能な設計において、通信モジュール1303は、第1のセルの最初の信号品質と第1のセルの信号品質の決定に使用されるビームの第1の数量とを受信するよう構成される。
【0195】
プロセッサ1301は、第1のセルの最初の信号品質およびオフセットを参照して第1のセルの信号品質を決定するよう構成される。ここで、オフセットは、第1の数量に基づいて決定される。
【0196】
通信モジュール1303は、第1の指示情報を端末に送信するよう構成される。ここで、第1の指示情報は、端末が報告する予定の第1の測定報告が第1ビームグループのビームの識別情報および信号品質を含むことを示すために使用されるか、または、第1の指示情報は、当該第1の測定報告が第1ビームグループのビームの数量を含むことを示すために使用されるか、または、第1の指示情報は、当該第1の測定報告が第1ビームグループのビームの識別情報を含むことを示すために使用される。
【0197】
通信モジュール1303は、第2の指示情報を端末に送信するよう構成される。ここで、第2の指示情報は、端末が報告する予定の第1の測定報告に含まれる識別情報の最大の数量、および/または、当該第1の測定報告に含まれるビームの信号品質値の最大の数量を示すために使用される。
【0198】
本出願のこの実施形態については、実施形態5の関連する説明を参照されたい。詳細についてここで再度説明はしない。
【0199】
最後に、上述の実施形態は、本出願を限定することではなく、本出願の技術的解決手段を説明することを意図しているに過ぎないことに留意されたい。本出願が上述の実施形態に関連して詳細に説明されているが、当業者であれば、本出願の実施形態の技術的解決手段の範囲から逸脱することなく、さらに、上述の実施形態において説明した技術的解決手段に修正を加え、または、当該技術的解決手段に係る一部もしくは全部の技術的特徴に対して均等物による置き換えを行い得ることを当業者は理解するはずである。
[項目1]
通信方法であって、
第1のセルの各ビームの信号品質を取得する段階と、
上記第1のセルの各ビームの上記信号品質が第1の事前設定閾値を下回るとき、上記第1のセルにおいて最も高い信号品質を有するビームの信号品質に基づいて上記第1のセルの信号品質を決定する段階と
を備える方法。
[項目2]
上記第1のセルにおいて最も高い信号品質を有するビームの信号品質に基づいて上記第1のセルの信号品質を決定する上記段階は、
上記第1の事前設定閾値との差が最も小さい信号品質を有するX個のビームの信号品質に基づいて上記第1のセルの上記信号品質を決定する段階であって、上記X個のビームは上記第1のセルに属し、Xは0より大きい整数である、決定する段階を有する、
項目1に記載の方法。
[項目3]
Xは1に等しい、
項目2に記載の方法。
[項目4]
通信装置であって、
第1のセルの各ビームの信号品質を取得するよう構成されるユニットと、
上記第1のセルの各ビームの上記信号品質が第1の事前設定閾値を下回るとき、上記第1のセルにおいて最も高い信号品質を有するビームの信号品質に基づいて上記第1のセルの信号品質を決定するよう構成されるユニットと
を備える装置。
[項目5]
上記第1のセルの各ビームの上記信号品質が第1の事前設定閾値を下回るとき、上記第1のセルにおいて最も高い信号品質を有するビームの信号品質に基づいて上記第1のセルの信号品質を決定するよう構成される上記ユニットは、具体的に、
上記第1の事前設定閾値との差が最も小さい信号品質を有するX個のビームの信号品質に基づいて上記第1のセルの上記信号品質を決定するよう構成され、上記X個のビームは上記第1のセルに属し、Xは0より大きい整数である、
項目4に記載の装置。
[項目6]
Xは1に等しい、
項目5に記載の装置。
[項目7]
通信方法であって、
ネットワークデバイスから指示情報を受信する段階であって、上記指示情報は、端末が報告する予定の測定報告がビーム識別子を保持することを示すために使用されるか、または、上記指示情報は、端末が報告する予定の測定報告がビーム識別子および上記ビームの信号品質を保持することを示すために使用される、受信する段階と、
上記指示情報に基づいて上記測定報告を送信する段階と
を備える方法。
[項目8]
通信装置であって、
ネットワークデバイスから指示情報を受信するよう構成されるユニットであって、上記指示情報は、端末が報告する予定の測定報告がビーム識別子を保持することを示すために使用されるか、または、上記指示情報は、端末が報告する予定の測定報告がビーム識別子および上記ビームの信号品質を保持することを示すために使用される、ユニットと、
上記指示情報に基づいて上記測定報告を送信するよう構成されるユニットと
を備える装置。
[項目9]
通信方法であって、
第1の数量に基づいてオフセットを決定する段階であって、上記第1の数量は、第1のセルの信号品質の決定に使用されるビームの数量である、決定する段階と、
上記オフセットに基づいて上記第1のセルの上記信号品質を決定する段階と
を備える方法。
[項目10]
第1の数量に基づいてオフセットを決定する上記段階は、
上記第1の数量に基づいて基本測定オフセットであるdeltaの係数を決定する段階と、
上記係数に上記deltaを乗じて上記第1の数量に対応する上記オフセットを取得する段階とを有する、
項目9に記載の方法。
[項目11]
上記第1の数量に対応する上記オフセットに基づいて上記第1のセルの上記信号品質を決定する上記段階は、ビームに基づいて直接的に取得された信号品質を上記第1の数量に対応する上記オフセットを使用することによって調整して、上記第1のセルの上記信号品質を取得する段階を有する、
項目9または10に記載の方法。
[項目12]
上記第1のセルの上記信号品質を送信する段階をさらに備える、
項目9から11のいずれか一項に記載の方法。
[項目13]
上記ビームに基づいて直接的に取得された上記信号品質は、上記第1のセルの各ビームの信号品質が第1の事前設定閾値を下回るとき、上記第1のセルにおいて最も高い信号品質を有するビームの信号品質に基づいて取得される、
項目9から12のいずれか一項に記載の方法。
[項目14]
上記第1のセルにおいて最も高い信号品質を有する上記ビームは、上記第1の事前設定閾値との差が最も小さい信号品質を有するX個のビームであり、上記X個のビームは上記第1のセルに属し、Xは0より大きい整数である、
項目13に記載の方法。
[項目15]
Xは1に等しい、
項目14に記載の方法。
[項目16]
通信装置であって、
第1の数量に基づいてオフセットを決定するよう構成されるユニットであって、上記第1の数量は、第1のセルの信号品質の決定に使用されるビームの数量である、ユニットと、
上記オフセットに基づいて上記第1のセルの上記信号品質を決定するよう構成されるユニットと
を備える装置。
[項目17]
第1の数量に基づいてオフセットを決定するよう構成される上記ユニットは、具体的に、
上記第1の数量に基づいて基本測定オフセットであるdeltaの係数を決定し、
上記係数に上記deltaを乗じて上記第1の数量に対応する上記オフセットを取得するよう構成される、
項目16に記載の装置。
[項目18]
上記オフセットに基づいて上記第1のセルの上記信号品質を決定するよう構成される上記ユニットは、具体的に、ビームに基づいて直接的に取得された信号品質を上記第1の数量に対応する上記オフセットを使用することによって調整して、上記第1のセルの上記信号品質を取得するよう構成される、
項目16または17に記載の装置。
[項目19]
上記第1のセルの上記信号品質を送信するよう構成されるユニットをさらに備える、
項目16から18のいずれか一項に記載の装置。
[項目20]
上記ビームに基づいて直接的に取得された上記信号品質は、上記第1のセルの各ビームの信号品質が第1の事前設定閾値を下回るとき、上記第1のセルにおいて最も高い信号品質を有するビームの信号品質に基づいて取得される信号品質である、
項目16から19のいずれか一項に記載の装置。
[項目21]
上記第1のセルにおいて最も高い信号品質を有する上記ビームは、上記第1の事前設定閾値との差が最も小さい信号品質を有するX個のビームであり、上記X個のビームは上記第1のセルに属し、Xは0より大きい整数である、
項目20に記載の装置。
[項目22]
Xは1に等しい、
項目14に記載の装置。
[項目23]
命令を備えるコンピュータ可読記憶媒体であって、コンピュータ上で上記命令が実行されると、上記コンピュータは項目1から3のいずれか一項に記載の方法、項目7に記載の方法、または項目9から15のいずれか一項に記載の方法を行う、
コンピュータ可読記憶媒体。
[項目24]
メモリおよびプロセッサを備える端末であって、上記端末は、項目1から3のいずれか一項に記載の方法、項目7に記載の方法、または項目9から15のいずれか一項に記載の方法を実装するよう構成される、
端末。
[項目25]
項目24に記載の端末と、上記端末と通信する基地局とを備える通信システム。
[項目26]
コンピュータプログラムであって、上記プログラムが実行されると、上記コンピュータは、項目1から3のいずれか一項に記載の方法、項目7に記載の方法、または項目9から15のいずれか一項に記載の方法を実装する、
コンピュータプログラム。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13