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特許7617097無人航空システム追跡のための方法及びデバイス
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-08
(45)【発行日】2025-01-17
(54)【発明の名称】無人航空システム追跡のための方法及びデバイス
(51)【国際特許分類】
   H04W 64/00 20090101AFI20250109BHJP
   H04W 4/029 20180101ALI20250109BHJP
   H04W 84/06 20090101ALI20250109BHJP
【FI】
H04W64/00
H04W4/029
H04W84/06
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2022525127
(86)(22)【出願日】2020-10-07
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-01-05
(86)【国際出願番号】 US2020054528
(87)【国際公開番号】W WO2021086558
(87)【国際公開日】2021-05-06
【審査請求日】2023-10-10
(31)【優先権主張番号】62/928,539
(32)【優先日】2019-10-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】510030995
【氏名又は名称】インターデイジタル パテント ホールディングス インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ロイ、アルナブ
(72)【発明者】
【氏名】プラガダ、ラヴィクマール
(72)【発明者】
【氏名】フェルディ、サミール
(72)【発明者】
【氏名】ぺラス、ミッチェル
【審査官】永井 啓司
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/178752(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークデバイスによる動作のための方法であって、
無人飛行ビークルシステムサービスサプライヤから、無人飛行ビークルの識別情報を示す情報を含む第1の測位要求メッセージを受信することと、
前記無人飛行ビークルの前記識別情報を示す情報を含む第2の測位要求メッセージを位置サーバに送信することと、
前記位置サーバから前記無人飛行ビークルのための測位情報を受信することであって、前記測位情報は、前記無人飛行ビークルによって前記位置サーバに報告されている、ことと、
前記無人飛行ビークルによって報告された位置をネットワーク報告測位情報と比較することによって、前記無人飛行ビークルによって報告された前記位置の正当性の評価を取得することと、
前記無人飛行ビークルの前記識別情報及び前記評価を示す情報を前記無人飛行ビークルシステムサービスサプライヤに送信することと、
を含む、方法。
【請求項2】
前記無人飛行ビークルシステムサービスサプライヤに送信することは、前記無人飛行ビークルに関連付けられた無人飛行ビークルコントローラの識別情報及び前記無人飛行ビークルコントローラの位置座標を示す情報を送信することを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1の測位要求メッセージは、関心のある地理的エリアを示す情報を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第1の測位要求メッセージは、前記無人飛行ビークルの飛行計画を示す情報を含み、前記飛行計画は前記関心のある地理的エリアを含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記飛行計画は、複数の飛行セグメントを含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
ネットワークデバイスであって、
プロセッサによって実行可能なコンピュータプログラム命令を記憶するメモリと、
プロセッサであって、前記コンピュータプログラム命令を実行して、
無人飛行ビークルシステムサービスサプライヤから、無人飛行ビークルの識別情報を示す情報を含む第1の測位要求メッセージを受信することと、
前記無人飛行ビークルの前記識別情報を示す情報を含む第2の測位要求メッセージを位置サーバに送信することと、
前記位置サーバから前記無人飛行ビークルのための測位情報を受信することであって、前記測位情報は、前記無人飛行ビークルによって前記位置サーバに報告されている、ことと、
前記無人飛行ビークルによって報告された位置をネットワーク報告測位情報と比較することによって、前記無人飛行ビークルによって報告された前記位置の正当性の評価を取得することと、
前記無人飛行ビークルの前記識別情報及び前記評価を示す情報を前記無人飛行ビークルシステムサービスサプライヤに送信することと、
を実行するように構成された、プロセッサと、
を備える、ネットワークデバイス。
【請求項7】
前記無人飛行ビークルシステムサービスサプライヤに送信することは、前記無人飛行ビークルに関連付けられた無人飛行ビークルコントローラの識別情報及び前記無人飛行ビークルコントローラの位置座標を示す情報を送信することを更に含む、請求項6に記載のネットワークデバイス。
【請求項8】
前記第1の測位要求メッセージは、関心のある地理的エリアを示す情報を更に含む、請求項6に記載のネットワークデバイス。
【請求項9】
前記第1の測位要求メッセージは、前記無人飛行ビークルの飛行計画を示す情報を含み、前記飛行計画は前記関心のある地理的エリアを含む、請求項8に記載のネットワークデバイス。
【請求項10】
前記飛行計画は、複数の飛行セグメントを含む、請求項9に記載のネットワークデバイス。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
ドローンと呼ばれることが多い無人飛行ビークル(Unmanned Aerial Vehicle、UAV)の数は、近年、急速に増加しており、UAVによって使用可能である用途は、多種多様な産業に拡張される。しかしながら、従来の無人航空システム(Unmanned Aerial System、UAS)(すなわち、UAV及びコントローラ)は、主に、免許不要産業科学医療用(Industrial,Scientific and Medical、ISM)無線帯域を介した直接2地点間通信に依存し、これは、動作範囲を制限し、通信は、典型的には、信用できず、低データ速度で不安定である。UAV用途の潜在能力を更に引き出すために、ロングタームエボリューション(Long Term Evolution、LTE)及び5Gなどの高度なセルラー技術を利用して、UASのためのBeyond Visual Line of Sight(BVLOS)動作及びより高性能かつ高信頼性の通信を可能にし得る。
【0002】
ユビキタスモバイルネットワークカバレッジは、ISM周波数を使用するポイントツーポイント通信によって制限される範囲をはるかに超える動作範囲を提供することができる。最新のセルラーネットワーク(特に5Gネットワーク)の高帯域幅、低い待ち時間、保証されたQoSなどの高度な通信能力は、UAVアプリケーションの性能を改善するのに役立つことができる。現代のセルラーネットワークの高度なセキュリティ機構は、UAVアプリケーションの管理に関与するセキュリティ上の懸念に対処することができる。
【発明の概要】
【0003】
ビークル制御機能UCF、並びにビークルシステムUAV識別情報及び関心のある座標を含む第1の測位要求メッセージを、トラフィック管理機能USS/UTMから受信するUFCのための方法は、USS/UTMを用いて、関心のある座標の測位構成を決定し、UAV識別情報、UAV測位構成を含む第2の測位要求メッセージを位置サーバに送信し、位置サーバからUAVのための測位情報を受信し、UAV識別情報及び測位情報を含む測位報告メッセージをUSS/UTMに送信する。
【0004】
本明細書では、装置、システム、デバイスなど及び/又はそれらの任意の要素が、動作、プロセス、アルゴリズム、機能など及び/又はそれらの任意の部分を実行する様々な実施形態が記載及び/又は特許請求されているが、本明細書に記載及び/又は特許請求されている任意の実施形態は、任意の装置、システム、デバイスなど及び/又はそれらの任意の要素が、任意の動作、プロセス、アルゴリズム、機能など及び/又はそれらの任意の部分を実行するように構成されていると仮定することを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0005】
更に、図中の同様の参照番号は、同様の要素を示している
【0006】
図1A】1つ以上の開示された実施形態が実装され得る例示的な通信システムを示すシステム図である。
【0007】
図1B】一実施形態による、図1Aに示される通信システム内で使用され得る例示的な無線送/受信ユニット(WTRU)を示すシステム図である。
【0008】
図1C】一実施形態による、図1Aに示される通信システム内で使用され得る例示的な無線アクセスネットワーク(radio access network、RAN)及び例示的なコアネットワーク(core network、CN)を示すシステム図である。
【0009】
図1D】一実施形態による、図1Aに示される通信システム内で使用され得る更なる例示的なRAN及び更なる例示的なCNを示すシステム図である。
【0010】
図2】5GネットワークにおいてUASをサポートするための例示的なシステムアーキテクチャを示す図である。
【0011】
図3】一実施形態による、UAV-Cへのネットワークが提供した追跡支援のための方法を示す図である。
【0012】
図4】一実施形態による、USS/UTMへのネットワークが提供した追跡支援のための方法を示す図である。
【0013】
図5】一実施形態によるネットワーク支援UAV追跡のための方法を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
実施形態を実施するための例示的なネットワーク
図1Aは、1つ以上の開示された実施形態が実装され得る例示的な通信システム100を示す図である。通信システム100は、音声、データ、ビデオ、メッセージング、ブロードキャストなどのコンテンツを複数の無線ユーザに提供する複数のアクセスシステムであり得る。通信システム100は、複数の無線ユーザが、無線帯域幅を含むシステムリソースの共有を通じて、そのようなコンテンツにアクセスすることを可能にし得る。例えば、通信システム100は、符号分割多重アクセス(code division multiple access、CDMA)、時分割多重アクセス(time division multiple access、TDMA)、周波数分割多重アクセス(frequency division multiple access、FDMA)、直交FDMA(orthogonal FDMA、OFDMA)、シングルキャリアFDMA(single-carrier FDMA、SC-FDMA)、ゼロテールユニークワードDFT-Spread OFDM(zero-tail unique-word DFT-Spread OFDM、ZT UW DTS-s OFDM)、ユニークワード OFDM(unique word OFDM、UW-OFDM)、リソースブロックフィルタ処理OFDM、フィルタバンクマルチキャリア(filter bank multicarrier、FBMC)、及び/又は同様のものなど、1つ以上のチャネルアクセス方法を採用し得る。
【0015】
図1Aに示すように、通信システム100は、無線送/受信ユニット(WTRU)102a、102b、102c、102d、無線アクセスネットワーク(RAN)104、コアネットワーク(CN)106、公衆交換電話ネットワーク(public switched telephone network、PSTN)108、インターネット110、及び他のネットワーク112を含み得るが、開示された実施形態は、任意の数のWTRU、基地局、ネットワーク、及び/又はネットワーク要素を企図することが理解されるであろう。WTRU102a、102b、102c、102dの各々は、無線環境において動作し、かつ/又は通信するように構成された任意のタイプのデバイスであり得る。例として、そのいずれかが、「局」及び/又は「STA」と称され得る、WTRU102a、102b、102c、102dは、無線信号を送信及び/又は受信するように構成され得、ユーザ機器(user equipment、UE)、移動局、固定又は移動加入者ユニット、サブスクリクションベースのユニット、ページャ、セルラー電話、パーソナルデジタルアシスタント(personal digital assistant、PDA)、スマートフォン、ラップトップ、ネットブック、パーソナルコンピュータ、無線センサ、ホットスポット又はMi-Fiデバイス、モノのインターネット(Internet of Things、IoT)デバイス、ウォッチ又は他のウェアラブル、ヘッドマウントディスプレイ(head-mounted display、HMD)、ビークル、ドローン、医療用デバイス及びアプリケーション(例えば、遠隔手術)、工業用デバイス及びアプリケーション(例えば、工業用及び/又は自動化された処理チェーン状況において動作するロボット及び/又は他の無線デバイス)、家電デバイス、商業用及び/又は工業用無線ネットワーク上で動作するデバイスなどを含み得る。WTRU102a、102b、102c、及び102dのいずれも、互換的にUEと称され得る。
【0016】
通信システム100はまた、基地局114a、及び/又は基地局114bを含み得る。基地局114a、114bの各々は、CN106、インターネット110、及び/又は他のネットワーク112などの1つ以上の通信ネットワークへのアクセスを容易にするために、WTRU102a、102b、102c、102dのうちの少なくとも1つと無線でインターフェース接続するように構成された任意のタイプのデバイスであり得る。例として、基地局114a、114bは、基地局トランシーバ(base transceiver station、BTS)、ノードB、eNodeB、ホームノードB、ホームeNodeB、gNB、NR NodeB、サイトコントローラ、アクセスポイント(access point、AP)、無線ルータなどであり得る。基地局114a、114bは各々単一の要素として示されているが、基地局114a、114bは、任意の数の相互接続された基地局及び/又はネットワーク要素を含み得ることが理解されるであろう。
【0017】
基地局114aは、RAN104の一部であってもよく、RAN104はまた、基地局コントローラ(base station controller、BSC)、無線ネットワークコントローラ(radio network controller、RNC)、中継ノードなどの他の基地局及び/又はネットワーク要素(図示せず)も含み得る。基地局114a及び/又は基地局114bは、セル(図示せず)と称され得る、1つ以上のキャリア周波数上で無線信号を送信及び/又は受信するように構成され得る。これらの周波数は、認可スペクトル、未認可スペクトル、又はライセンス及び未認可スペクトルの組み合わせであり得る。セルは、比較的固定され得るか又は経時的に変化し得る特定の地理的エリアに無線サービスのカバレッジを提供し得る。セルは更にセルセクタに分割され得る。例えば、基地局114aと関連付けられたセルは、3つのセクタに分割され得る。したがって、一実施形態では、基地局114aは、3つのトランシーバ、すなわち、セルのセクタごとに1つを含み得る。一実施形態では、基地局114aは、多重入力多重出力(multiple-input multiple output、MIMO)技術を用いることができ、セルのセクタごとに複数のトランシーバを利用することができる。例えば、ビームフォーミングを使用して、所望の空間方向に信号を送信及び/又は受信することができる。
【0018】
基地局114a、114bは、エアインターフェース116を介してWTRU102a、102b、102c、102dのうちの1つ以上と通信し得、これは、任意の好適な無線通信リンク(例えば、無線周波数(radio frequency、RF)、マイクロ波、センチメートル波、マイクロメートル波、赤外線(infrared、IR)、紫外線(ultraviolet、UV)、可視光など)であり得る。エアインターフェース116は、任意の好適な無線アクセス技術(radio access technology、RAT)を使用して確立され得る。
【0019】
より具体的には、上記のように、通信システム100は、複数のアクセスシステムであり得、CDMA、TDMA、FDMA、OFDMA、SC-FDMAなどの1つ以上のチャネルアクセススキームを用いることができる。例えば、RAN104及びWTRU102a、102b、102cの基地局114aは、広帯域CDMA(wideband CDMA、WCDMA)を使用してエアインターフェース116を確立することができる、ユニバーサル移動体通信システム(Universal Mobile Telecommunications System、UMTS)地上無線アクセス(Terrestrial Radio Access、UTRA)などの無線技術を実装し得る。WCDMAは、高速パケットアクセス(High-Speed Packet Access、HSPA)及び/又は進化型HSPA(HSPA+)などの通信プロトコルを含み得る。HSPAは、高速ダウンリンク(Downlink、DL)パケットアクセス(High-Speed Downlink (DL) Packet Access、HSDPA)及び/又は高速アップリンク(UL)パケットアクセス(High-Speed Uplink (UL) Packet Access、HSUPA)を含み得る。
【0020】
一実施形態では、RAN104内の基地局114a及びWTRU102a、102b、102cは、進化型UMTS地上無線アクセス(Evolved UMTS Terrestrial Radio Access、E-UTRA)などの無線技術を実装し得、これは、ロングタームエボリューション(LTE)及び/又はLTE-Advanced(LTE-A)及び/又はLTE-Advanced Pro(LTE-APro)を使用してエアインターフェース116を確立し得る。
【0021】
一実施形態では、RAN104内の基地局114a及びWTRU102a、102b、102cは、NR無線アクセスなどの無線技術を実装し得、これは、New Radio(NR)を使用してエアインターフェース116を確立し得る。
【0022】
一実施形態では、RAN104内の基地局114a及びWTRU102a、102b、102cは、複数の無線アクセス技術を実装し得る。例えば、基地局114a及びWTRU102a、102b、102cは、例えば、デュアル接続性(dual connectivity、DC)原理を使用して、LTE無線アクセス及びNR無線アクセスを一緒に実装し得る。したがって、WTRU102a、102b、102cによって利用されるエアインターフェースは、複数のタイプの無線アクセス技術、並びに/又は複数のタイプの基地局(例えば、eNB及びgNB)に送られる/そこから送られる送信を特徴とし得る。
【0023】
他の実施形態では、基地局114a及びWTRU102a、102b、102cは、IEEE802.11(すなわち、無線フィデリティ(Wireless Fidelity、WiFi)、IEEE802.16(すなわち、Worldwide Interoperative for Microword Access(WiMAX))、CDMA2000、CDMA2000 1X、CDMA2000EV-DO、暫定規格2000(IS-2000)、暫定規格95(IS-95)、暫定規格856(IS-856)、汎欧州デジタル移動電話方式(Global System for Mobile communications、GSM)、GSM Evolution(Enhanced Data rates for GSM Evolution、EDGE)、GSM EDGE(GERAN)などの無線技術を実装し得る。
【0024】
図1Aの基地局114bは、例えば、無線ルータ、ホームノードB、ホームeNodeB、又はアクセスポイントであってもよく、事業所、自宅、ビークル、キャンパス、工業施設、(例えば、ドローンによる使用のための)エアコリド、車道などの位置など、局所的なエリアにおける無線接続性を容易にするために、任意の好適なRATを利用し得る。一実施形態では、基地局114b及びWTRU102c、102dは、IEEE802.11などの無線技術を実装して、無線ローカルエリアネットワーク(wireless local area network、WLAN)を確立することができる。一実施形態では、基地局114b及びWTRU102c、102dは、IEEE802.15などの無線技術を実装して、無線パーソナルエリアネットワーク(wireless personal area network、WPAN)を確立することができる。更に別の実施形態では、基地局114b、及びWTRU102c、102dは、セルラーベースのRAT(例えば、WCDMA、CDMA2000、GSM、LTE、LTE-A、LTE-A Pro、NRなど)を利用して、ピコセル又はフェムトセルを確立し得る。図1Aに示すように、基地局114bは、インターネット110への直接接続を有し得る。したがって、基地局114bは、CN106を介してインターネット110にアクセスする必要がない場合がある。
【0025】
RAN104は、WTRU102a、102b、102c、102dのうちの1つ以上に、音声、データ、アプリケーション、及び/又はボイスオーバインターネットプロトコル(voice over internet protocol、VoIP)サービスを提供するように構成された任意のタイプのネットワークであってもよいCN106と通信し得る。データは、異なるスループット要件、待ち時間要件、エラー許容要件、信頼性要件、データスループット要件、モビリティ要件などの様々なサービス品質(quality of service、QoS)要件を有し得る。CN106は、通話制御、ビリングサービス、モバイルロケーションベースのサービス、プリペイド通話、インターネット接続性、映像配信などを提供し、かつ/又はユーザ認証などの高レベルセキュリティ機能を実行することができる。図1Aには示されていないが、RAN104及び/又はCN106は、RAN104と同じRAT又は異なるRATを用いる他のRANと直接又は間接的に通信し得ることが理解されよう。例えば、NR無線技術を利用し得るRAN104に接続されることに加えて、CN106はまた、GSM、UMTS、CDMA2000、WiMAX、E-UTRA又はWiFi無線技術を用いて別のRAN(図示せず)と通信し得る。
【0026】
CN106はまた、PSTN108、インターネット110、及び/又は他のネットワーク112にアクセスするために、WTRU102a、102b、102c、102dのゲートウェイとして機能し得る。PSTN108は、基本電話サービス(plain old telephone service、POTS)を提供する公衆交換電話網を含み得る。インターネット110は、TCP/IPインターネットプロトコルスイートの伝送制御プロトコル(transmission control protocol、TCP)、ユーザデータグラムプロトコル(datagram protocol、UDP)、及び/又はインターネットプロトコル(internet protocol、IP)などの共通通信プロトコルを使用する、相互接続されたコンピュータネットワーク及びデバイスのグローバルシステムを含み得る。他のネットワーク112は、他のサービスプロバイダによって所有及び/又は操作される、有線及び/又は無線通信ネットワークを含み得る。例えば、他のネットワーク112は、RAN104と同じRAT又は異なるRATを用い得る、1つ以上のRANに接続された別のCNを含み得る。
【0027】
通信システム100におけるWTRU102a、102b、102c、102dのいくつか又は全ては、マルチモード能力を含んでもよい(例えば、WTRU102a、102b、102c、102dは、異なる無線リンクを介して異なる無線ネットワークと通信するための複数のトランシーバを含み得る)。例えば、図1Aに示されるWTRU102cは、セルラーベースの無線技術を用いることができる基地局114a、及びIEEE802無線技術を用いることができる基地局114bと通信するように構成され得る。
【0028】
図1Bは、例示的なWTRU102を示すシステム図である。図1Bに示すように、WTRU102は、とりわけ、プロセッサ118、トランシーバ120、送/受信要素122、スピーカ/マイクロフォン124、キーパッド126、ディスプレイ/タッチパッド128、非リムーバブルメモリ130、リムーバブルメモリ132、電源134、全地球測位システム(Global Positioning System、GPS)などの測位システムのチップセット136、及び/又は他の要素138を含み得る。WTRU102は、一実施形態との一貫性を有しながら、前述の要素の任意の部分的組み合わせを含み得ることが理解されよう。
【0029】
プロセッサ118は、汎用プロセッサ、専用プロセッサ、従来のプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(digital signal processor、DSP)、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアに関連付けられた1つ以上のマイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit、ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array、FPGA)回路、任意の他のタイプの集積回路(integrated circuit、IC)、状態機械などであり得る。プロセッサ118は、信号符号化、データ処理、電力制御、入力/出力処理、及び/又はWTRU102が無線環境で動作することを可能にする任意の他の機能を実行し得る。プロセッサ118は、送/受信要素122に結合され得るトランシーバ120に結合され得る。図1Bは、プロセッサ118及びトランシーバ120を別個のコンポーネントとして示しているが、プロセッサ118及びトランシーバ120は、電子パッケージ又はチップにおいて一緒に統合され得ることが理解されよう。
【0030】
送/受信要素122は、エアインターフェース116を介して基地局(例えば、図1Aの基地局114a)に信号を送信するか又は基地局(例えば、基地局114a)から信号を受信するように構成され得る。例えば、一実施形態では、送/受信要素122は、RF信号を送信及び/又は受信するように構成されたアンテナであり得る。一実施形態では、送/受信要素122は、例えば、IR、UV又は可視光信号を送信及び/又は受信するように構成されたエミッタ/検出器であり得る。更に別の実施形態では、送/受信要素122は、RF信号及び光信号の両方を送信及び/又は受信するように構成され得る。送/受信要素122は、無線信号の任意の組み合わせを送信及び/又は受信するように構成され得ることが理解されよう。
【0031】
送/受信要素122は、単一の要素として図1Bに示されているが、WTRU102は、任意の数の送/受信要素122を含み得る。より具体的には、WTRU102は、MIMO技術を採用し得る。したがって、一実施形態では、WTRU102は、エアインターフェース116を介して無線信号を送信及び受信するための2つ以上の送/受信要素122(例えば、複数のアンテナ)を含み得る。
【0032】
トランシーバ120は、送/受信要素122によって送信される信号を変調し、送/受信要素122によって受信される信号を復調するように構成され得る。上記のように、WTRU102は、マルチモード能力を有し得る。したがって、トランシーバ120は、例えばNR及びIEEE802.11などの複数のRATを介してWTRU102が通信することを可能にするための複数のトランシーバを含み得る。
【0033】
WTRU102のプロセッサ118は、スピーカ/マイクロフォン124、キーパッド126、及び/又はディスプレイ/タッチパッド128(例えば、液晶表示(liquid crystal display、LCD)ディスプレイユニット若しくは有機発光ダイオード(organic light-emitting diode、OLED)ディスプレイユニット)に結合され得、それらからユーザ入力データを受信し得る。プロセッサ118はまた、スピーカ/マイクロフォン124、及び/又はディスプレイ/タッチパッド128にユーザデータを出力し得る。更に、プロセッサ118は、非リムーバブルメモリ130及び/又はリムーバブルメモリ132などの任意のタイプの好適なメモリから情報にアクセスし、当該メモリにデータを記憶し得る。非リムーバブルメモリ130は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、ハードディスク又は任意の他のタイプのメモリ記憶デバイスを含み得る。リムーバブルメモリ132は、加入者識別モジュール(subscriber identity module、SIM)カード、メモリスティック、セキュアデジタル(secure digital、SD)メモリカードなどを含み得る。他の実施形態では、プロセッサ118は、サーバ又はホームコンピュータ(図示せず)上など、WTRU102上に物理的に配置されていないメモリから情報にアクセスし、当該メモリにデータを記憶し得る。
【0034】
プロセッサ118は、電源134から電力を受信し得、WTRU102における他の構成要素への電力を分配及び//又は制御するように構成され得る。電源134は、WTRU102に電力を供給するための任意の好適なデバイスであり得る。例えば、電源134は、1つ以上の乾電池(例えば、ニッケル-カドミウム(nickel-cadmium、NiCd)、ニッケル-亜鉛(nickel-zinc、NiZn)、ニッケル水素(nickel metal hydride、NiMH)、リチウム-イオン(lithium-ion、Li-ion)など)、太陽電池、燃料電池などを含み得る。
【0035】
プロセッサ118はまた、GPSチップセット136に結合され得、これは、WTRU102の現在の位置に関する位置情報(例えば、経度及び緯度)を提供するように構成され得る。GPSチップセット136からの情報に加えて又はその代わりに、WTRU102は、基地局(例えば、基地局114a、114b)からエアインターフェース116を介して位置情報を受信し、かつ/又は2つ以上の近くの基地局から受信されている信号のタイミングに基づいて、その位置を決定し得る。WTRU102は、一実施形態との一貫性を有しながら、任意の好適な位置決定方法によって位置情報を取得し得ることが理解されよう。
【0036】
プロセッサ118は、他の要素138に更に結合され得、他の要素138は、追加の特徴、機能性、及び/又は有線若しくは無線接続性を提供する、1つ以上のソフトウェアモジュール及び/又はハードウェアモジュールを含み得る。例えば、要素138は、加速度計、電子コンパス、衛星トランシーバ、(写真及び/又は動画用の)デジタルカメラ、ユニバーサルシリアルバス(universal serial bus、USB)ポート、振動デバイス、テレビトランシーバ、ハンズフリーヘッドセット、Bluetooth(登録商標)モジュール、周波数変調(frequency modulated、FM)無線ユニット、デジタル音楽プレーヤ、メディアプレーヤ、ビデオゲームプレーヤモジュール、インターネットブラウザ、仮想現実及び/又は拡張現実(Virtual Reality and/or Augmented Reality、VR/AR)デバイス、アクティビティトラッカなどを含み得る。要素138は、1つ以上のセンサを含み得、センサは、ジャイロスコープ、加速度計、ホール効果センサ、磁力計、方位センサ、近接センサ、温度センサ、時間センサ、ジオロケーションセンサ、高度計、光センサ、タッチセンサ、磁力計、気圧計、ジェスチャセンサ、生体認証センサ、及び/又は湿度センサのうちの1つ以上であり得る。
【0037】
WTRU102は、(例えば、(例えば、送信のための)UL及び(例えば、受信のための)DLの両方の特定のサブフレームに関連付けられた)信号のいくつか又は全ての送受信が、同時及び/又は一緒であり得る、全二重無線機を含み得る。全二重無線機は、ハードウェア(例えば、チョーク)を介して、又はプロセッサ(例えば、別個のプロセッサ(図示せず)若しくはプロセッサ118)を介する信号処理を介して、自己干渉を低減させ、かつ/又は実質的に排除するために、干渉管理ユニットを含み得る。一実施形態では、WRTU102は、(例えば、UL(例えば、送信用)又はダウンリンク(例えば、受信用)のいずれかのための特定のサブフレームと関連付けられた)信号のいくつか又は全てのうちのどれかの送信及び受信のための半二重無線機を含み得る。
【0038】
図1Cは、一実施形態によるRAN104及びCN106を示すシステム図である。上記のように、RAN104は、E-UTRA無線技術を用いて、エアインターフェース116を介してWTRU102a、102b、102cと通信することができる。RAN104はまた、CN106と通信し得る。
【0039】
RAN104は、eNode-B160a、160b、160cを含み得るが、RAN104は、一実施形態との一貫性を有しながら、任意の数のeNode-Bを含み得ることが理解されよう。eNode-B160a、160b、160cは各々、エアインターフェース116を介してWTRU102a、102b、102cと通信するための1つ以上のトランシーバを含み得る。一実施形態では、eNode-B160a、160b、160cは、MIMO技術を実装し得る。したがって、eNode-B160aは、例えば、複数のアンテナを使用して、WTRU102aに無線信号を送信し、かつ/又はWTRU102aから無線信号を受信することができる。
【0040】
eNode-B160a、160b、160cの各々は、特定のセル(図示せず)と関連付けられ得、UL及び/又はDLにおいて、無線リソース管理決定、ハンドオーバ決定、ユーザのスケジューリングなどを処理するように構成され得る。図1Cに示すように、eNode-B160a、160b、160cは、X2インターフェースを介して互いに通信することができる。
【0041】
図1Cに示されるCN106は、モビリティ管理エンティティ(mobility management entity、MME)162、サービングゲートウェイ(serving gateway、SGW)164、及びパケットデータネットワーク(packet data network、PDN)ゲートウェイ(又はPGW)166を含み得る。前述の要素の各々は、CN106の一部として描写されているが、これらの要素のいずれも、CNオペレータ以外のエンティティによって所有及び/又は操作され得ることが理解されよう。
【0042】
MME162は、S1インターフェースを介して、RAN104におけるeNode-B162a、162b、162cの各々に接続され得、制御ノードとして機能し得る。例えば、MME162は、WTRU102a、102b、102c、ベアラアクティブ化/非アクティブ化のユーザを認証し、WTRU102a、102b、102cの初期アタッチ中に特定のサービングゲートウェイを選択する役割を果たし得る。MME162は、RAN104と、GSM及び/又はWCDMAなどの他の無線技術を用いる他のRAN(図示せず)との間で切り替えるための制御プレーン機能を提供し得る。
【0043】
SGW164は、S1インターフェースを介してRAN104におけるeNode B160a、160b、160cの各々に接続され得る。SGW164は、概して、ユーザデータパケットをWTRU102a、102b、102cに/からルーティングし、転送することができる。SGW164は、eNode B間ハンドオーバ中にユーザプレーンをアンカする機能、DLデータがWTRU102a、102b、102cに利用可能であるときにページングをトリガする機能、WTRU102a、102b、102cのコンテキストを管理及び記憶する機能などの他の機能を実行することができる。
【0044】
SGW164は、PGW166に接続され得、PGW166は、WTRU102a、102b、102cとIP対応デバイスとの間の通信を容易にするために、インターネット110などのパケット交換ネットワークへのアクセスをWTRU102a、102b、102cに提供し得る。
【0045】
CN106は、他のネットワークとの通信を容易にし得る。例えば、CN106は、WTRU102a、102b、102cと従来の地上回線通信デバイスとの間の通信を容易にするために、PSTN108などの回路交換ネットワークへのアクセスをWTRU102a、102b、102cに提供し得る。例えば、CN106は、CN106とPSTN108との間のインターフェースとしての役割を果たすIPゲートウェイ(例えば、IPマルチメディアサブシステム(IP multimedia subsystem、IMS)サーバ)を含み得るか、又はそれと通信し得る。更に、CN106は、他のサービスプロバイダによって所有及び/又は操作される他の有線及び/又は無線ネットワークを含み得る他のネットワーク112へのアクセスをWTRU102a、102b、102cに提供し得る。
【0046】
WTRUは、無線端末として図1A図1Dに記載されているが、ある代表的な実施形態では、そのような端末は、通信ネットワークとの有線通信インターフェースを(例えば、一時的又は永続的に)使用し得ることが企図されている。
【0047】
代表的な実施形態では、他のネットワーク112は、WLANであり得る。
【0048】
インフラストラクチャ基本サービスセット(Basic Service Set、BSS)モードのWLANは、BSSのアクセスポイント(AP)及びAPと関連付けられた1つ以上のステーション(STA)を有し得る。APは、トラフィックをBSS内及び/又はBSS外に搬送する、配信システム(Distribution System、DS)又は別のタイプの有線/無線ネットワークへのアクセス又はインターフェースを有し得る。BSS外から生じるSTAへのトラフィックは、APを通って到達し得、STAに配信され得る。STAからBSS外の宛先への生じるトラフィックは、APに送信されて、それぞれの宛先に送信され得る。BSS内のSTA間のトラフィックは、例えば、APを介して送信され得、ソースSTAは、APにトラフィックを送信し得、APは、トラフィックを宛先STAに配信し得る。BSS内のSTA間のトラフィックは、ピアツーピアトラフィックとして見なされ、かつ/又は参照され得る。ピアツーピアトラフィックは、直接リンクセットアップ(direct link setup、DLS)を用いて、発信元STAと宛先STAとの間で(例えば、直接的に)送られ得る。特定の代表的な実施形態では、DLSは、802.11eDLS又は802.11zトンネル化DLS(tunneled DLS、TDLS)を使用し得る。独立BSS(Independent BSS、IBSS)モードを使用するWLANは、APを有さない場合があり、IBSS内又はそれを使用するSTA(例えば、STAの全部)は互いに直接通信し得る。通信のIBSSモードは、本明細書では、「アドホック」通信モードと称され得る。
【0049】
802.11acインフラストラクチャ動作モード又は同様の動作モードを使用するときに、APは、一次チャネルなどの固定チャネル上にビーコンを送信し得る。プライマリチャネルは、固定幅(例えば、20MHz幅の帯域幅)又は信号伝達を介して動的に設定される幅であり得る。一次チャネルは、BSSの動作チャネルであり得、APとの接続を確立するためにSTAによって使用され得る。いくつかの代表的な実施形態では、例えば、802.11システムにおいて、衝突回避を備えたキャリア感知多重アクセス(Carrier Sense Multiple Access/Collision Avoidance、CSMA/CA)が実装され得る。CSMA/CAの場合、APを含むSTA(例えば、全てのSTA)は、一次チャネルを感知し得る。一次チャネルが特定のSTAによってビジーであると感知され/検出され、かつ/又は決定される場合、特定のSTAはバックオフされ得る。1つのSTA(例えば、1つのステーションのみ)は、所与のBSSにおける任意の所与の時間に送信し得る。
【0050】
高スループット(High Throughput、HT)STAは、例えば、一次20MHzチャネルと隣接又は非隣接20MHzチャネルとの組み合わせを介して、通信のための40MHz幅のチャネルを使用して、40MHz幅のチャネルを形成することができる。
【0051】
非常に高いスループット(Very High Throughput、VHT)STAは、20MHz、40MHz、80MHz、及び/又は160MHz幅のチャネルをサポートし得る。40MHz及び/又は80MHzは、連続する20MHzチャネルを組み合わせることによって形成され得る。160MHzチャネルは、8つの連続する20MHzチャネルを組み合わせることによって又は80+80構成と称され得る2つの連続していない80MHzチャネルを組み合わせることによって、形成され得る。80+80構成の場合、チャネル符号化後、データは、データを2つのストリームに分割し得るセグメントパーサを通過し得る。逆高速フーリエ変換(Inverse Fast Fourier Transform、IFFT)処理及び時間ドメイン処理は、各ストリームで別々に行われ得る。ストリームは、2つの80MHzチャネルにマッピングされ得、データは、送信STAによって送信され得る。受信STAの受信機では、80+80構成に対する上記の動作を逆にすることができ、組み合わされたデータを媒体アクセス制御(Medium Access Control、MAC)に送信することができる。
【0052】
サブ1GHzの動作モードは、802.11af及び802.11ahによってサポートされる。チャネル動作帯域幅及びキャリアは、802.11n及び802.11acで使用されるものと比較して、802.11af及び802.11ahで低減される。802.11afは、TVホワイトスペース(TV White Space、TVWS)スペクトルにおいて、5MHz、10MHz及び20MHz帯域幅をサポートし、802.11ahは、非TVWSスペクトルを使用して、1MHz、2MHz、4MHz、8MHz、及び16MHz帯域幅をサポートする。代表的な実施形態によれば、802.11ahは、マクロカバレッジエリアにおけるMTCデバイスなどのメータタイプの制御/マシンタイプ通信(Machine-Type Communications、MTC)をサポートし得る。MTCデバイスは、例えば、特定の、かつ/又は限定された帯域幅のためのサポート(例えば、そのためのみのサポート)を含む限定された能力を有し得る。MTCデバイスは、(例えば、非常に長いバッテリ寿命を維持するために)閾値を超えるバッテリ寿命を有するバッテリを含み得る。
【0053】
複数のチャネル、並びに802.11n、802.11ac、802.11af、及び802.11ahなどのチャネル帯域幅をサポートし得るWLANシステムは、一次チャネルとして指定され得るチャネルを含む。一次チャネルは、BSSにおける全てのSTAによってサポートされる最大共通動作帯域幅に等しい帯域幅を有し得る。一次チャネルの帯域幅は、最小帯域幅動作モードをサポートするBSSで動作する全てのSTAの中から、STAによって設定され、かつ/又は制限され得る。802.11ahの例では、一次チャネルは、AP及びBSSにおける他のSTAが2MHz、4MHz、8MHz、16MHz、及び/又は他のチャネル帯域幅動作モードをサポートする場合であっても、1MHzモードをサポートする(例えば、それのみをサポートする)STA(例えば、MTCタイプデバイス)に対して1MHz幅であり得る。キャリア感知及び/又はネットワーク割り当てベクトル(Network Allocation Vector、NAV)設定は、一次チャネルの状態に依存し得る。例えば、APに送信する(1MHz動作モードのみをサポートする)STAに起因してプライマリチャネルがビジーである場合、周波数帯域の大部分がアイドルのままであり、利用可能であり得るとしても、利用可能な周波数帯域全体がビジーであると見なされ得る。
【0054】
米国では、802.11ahにより使用され得る利用可能な周波数帯域は、902MHz~928MHzである。韓国では、利用可能な周波数帯域は917.5MHz~923.5MHzである。日本では、利用可能な周波数帯域は916.5MHz~927.5MHzである。802.11ahに利用可能な総帯域幅は、国のコードに応じて6MHz~26MHzである。
【0055】
図1Dは、一実施形態によるRAN113及びCN115を示すシステム図である。上記のように、RAN113は、NR無線技術を用いて、エアインターフェース116を介してWTRU102a、102b、102cと通信することができる。RAN113はまた、CN115と通信し得る。
【0056】
RAN113は、gNB180a、180b、180cを含み得るが、RAN113は、一実施形態との一貫性を有しながら、任意の数のgNBを含み得ることが理解されよう。gNB180a、180b、180cは各々、エアインターフェース116を介してWTRU102a、102b、102cと通信するための1つ以上のトランシーバを含み得る。一実施形態では、gNB180a、180b、180cは、MIMO技術を実装し得る。例えば、gNB180a、180b、180cは、ビームフォーミングを利用して、WTRU102a、102b、102cに信号を送信及び/又は受信することができる。したがって、gNB180aは、例えば、複数のアンテナを使用して、WTRU102aに無線信号を送信し、かつ/又はWTRU102aから無線信号を受信することができる。一実施形態では、gNB180a、180b、180cは、キャリアアグリゲーション技術を実装し得る。例えば、gNB180aは、複数のコンポーネントキャリア(図示せず)をWTRU102aに伝送することができる。これらのコンポーネントキャリアのサブセットは、未認可スペクトル上にあり得、残りのコンポーネントキャリアは、認可スペクトル上にあり得る。一実施形態では、gNB180a、180b、180cは、多地点協調(Coordinated Multi-Point、CoMP)技術を実装し得る。例えば、WTRU102aは、gNB180a及びgNB180b(及び/又はgNB180c)からの協調送信を受信することができる。
【0057】
WTRU102a、102b、102cは、拡張可能なヌメロロジと関連付けられた送信を使用して、gNB180a、180b、180cと通信することができる。例えば、OFDMシンボル間隔及び/又はOFDMサブキャリア間隔は、無線送信スペクトルの異なる送信、異なるセル及び/又は異なる部分に対して変化し得る。WTRU102a、102b、102cは、様々な若しくは拡張可能な長さのサブフレーム又は送信時間間隔(transmission time interval、TTI)を使用して(例えば、様々な数のOFDMシンボル及び/又は様々な長さの絶対時間の持続し変化する時間を含む)、gNB180a、180b、180cと通信し得る。
【0058】
gNB180a、180b、180cは、スタンドアロン構成及び/又は非スタンドアロン構成でWTRU102a、102b、102cと通信するように構成され得る。スタンドアロン構成では、WTRU102a、102b、102cは、他のRAN(例えば、図1CのeNode-B160a、160b、160cなど)にアクセスすることなく、gNB180a、180b、180cと通信し得る。スタンドアロン構成では、WTRU102a、102b、102cは、モビリティアンカポイントとしてgNB180a、180b、180cのうちの1つ以上を利用することができる。スタンドアロン構成では、WTRU102a、102b、102cは、未認可バンドにおける信号を使用して、gNB180a、180b、180cと通信することができる。非スタンドアロン構成WTRU102a、102b、102cは、gNB180a、180b、180cと通信し、これらに接続する一方で、eNode-B160a、160b、160cなどの別のRANとも通信し、これらに接続することができる。例えば、WTRU102a、102b、102cは、1つ以上のgNB180a、180b、180c及び1つ以上のeNode-B160a、160b、160cと実質的に同時に通信するためのDC原理を実装し得る。非スタンドアロン構成では、eNode-B160a、160b、160cは、WTRU102a、102b、102cのモビリティアンカとして機能し得、gNB180a、180b、180cは、WTRU102a、102b、102cをサービスするための追加のカバレッジ及び/又はスループットを提供し得る。
【0059】
gNB180a、180b、180cの各々は、特定のセル(図示せず)と関連付けられ得、無線リソース管理決定、ハンドオーバ決定、UL及び/又はDLにおけるユーザのスケジューリング、ネットワークスライシングのサポート、デュアルコネクティビティ、NRとE-UTRAとの間のインターワーキング、ユーザプレーン機能(User Plane Function、UPF)184a、184bへのユーザプレーンデータのルーティング、アクセス及びモビリティ管理機能(Access and Mobility Management Function、AMF)182a、182bへの制御プレーン情報のルーティングなどを処理するように構成され得る。図1Dに示すように、gNB180a、180b、180cは、Xnインターフェースを介して互いに通信し得る。
【0060】
図1Dに示されるCN115は、少なくとも1つのAMF182a、182b、少なくとも1つのUPF184a、184b、少なくとも1つのセッション管理機能(Session Management Function、SMF)183a、183b及び場合によってはデータネットワーク(Data Network、DN)185a、185bを含み得る。前述の要素の各々は、CN115の一部として描写されているが、これらの要素のいずれも、CNオペレータ以外のエンティティによって所有及び/又は操作され得ることが理解されよう。
【0061】
AMF182a、182bは、N2インターフェースを介してRAN113におけるgNB180a、180b、180cのうちの1つ以上に接続され得、制御ノードとして機能し得る。例えば、AMF182a、182bは、WTRU102a、102b、102cのユーザ認証、ネットワークスライスのためのサポート(例えば、異なる要件を有する異なるプロトコルデータユニット(protocol data unit、PDU)セッションの処理)、登録のSMF183a、183bの選択、登録エリアの管理、NASシグナリングの終了、モビリティ管理などの役割を果たし得る。ネットワークスライスは、WTRU102a、102b、102cを利用しているサービスのタイプに基づいて、WTRU102a、102b、102cのCNサポートをカスタマイズするために、AMF182a、182bによって使用され得る。例えば、異なるネットワークスライスは、超高信頼低待ち時間(ultra-reliable low latency、URLLC)アクセスに依存するサービス、拡張大規模モバイルブロードバンド(enhanced massive mobile broadband、eMBB)アクセスに依存するサービス、MTCアクセスのためのサービスなどのような、異なる使用事例に対して確立され得る。AMF162は、RAN113とLTE、LTE-A、LTE-A Pro、及び/又はWiFiなどの非3GPPアクセス技術などの他の無線技術を採用する他のRAN(図示せず)との間で切り替えるための制御プレーン機能を提供し得る。
【0062】
SMF183a、183bは、N11インターフェースを介して、CN115におけるAMF182a、182bに接続され得る。SMF183a、183bはまた、N4インターフェースを介して、CN115におけるUPF184a、184bに接続され得る。SMF183a、183bは、UPF184a、184bを選択及び制御し、UPF184a、184bを通るトラフィックのルーティングを構成することができる。SMF183a、183bは、UE IPアドレスを管理して割り当てること、PDUセッションを管理すること、ポリシー執行及びQoSを制御すること、ダウンリンクデータ通知を提供することなど、他の機能を実施し得る。PDUセッションタイプは、IPベース、非IPベース、イーサネットベースなどであり得る。
【0063】
UPF184a、184bは、N3インターフェースを介して、RAN113におけるgNB180a、180b、180cのうちの1つ以上に接続され得、これは、WTRU102a、102b、102cとIP対応デバイスとの間の通信を容易にするために、インターネット110などのパケット交換ネットワークへのアクセスをWTRU102a、102b、102cに提供し得る。UPF184、184bは、パケットをルーティングして転送すること、ユーザプレーンポリシーを執行すること、マルチホームPDUセッションをサポートすること、ユーザプレーンQoSを処理すること、ダウンリンクパケットをバッファすること、モビリティアンカリングを提供することなど、他の機能を実施し得る。
【0064】
CN115は、他のネットワークとの通信を容易にし得る。例えば、CN115は、CN115とPSTN108との間のインターフェースとしての役割を果たすIPゲートウェイ(例えば、IPマルチメディアサブシステム(IP multimedia subsystem、IMS)サーバ)を含み得るか、又はそれと通信し得る。更に、CN115は、他のサービスプロバイダによって所有及び/又は操作される他の有線及び/又は無線ネットワークを含み得る他のネットワーク112へのアクセスをWTRU102a、102b、102cに提供し得る。一実施形態では、WTRU102a、102b、102cは、UPF184a、184bへのN3インターフェース、及びUPF184a、184bとDN185a、185bとの間のN6インターフェースを介して、UPF184a、184bを通じてローカルデータネットワーク(local Data Network、DN)185a、185bに接続され得る。
【0065】
図1A図1D、及び図1A図1Dの対応する説明から見て、WTRU102a~d、基地局114a~b、eNode-B160a~c、MME162、SGW164、PGW166、gNB180a~c、AMF182a~b、UPF184a~b、SMF183a~b、DN185a~b、及び/又は本明細書に記載される任意の他のデバイスのうちの1つ以上に関する、本明細書に記載される機能のうちの1つ以上又は全ては、1つ以上のエミュレーションデバイス(図示せず)によって実施され得る。エミュレーションデバイスは、本明細書に記載の機能の1つ以上又は全てをエミュレートするように構成された1つ以上のデバイスであり得る。例えば、エミュレーションデバイスを使用して、他のデバイスを試験し、かつ/又はネットワーク及び/若しくはWTRU機能をシミュレートすることができる。
【0066】
エミュレーションデバイスは、ラボ環境及び/又はオペレータネットワーク環境における他のデバイスの1つ以上の試験を実装するように設計され得る。例えば、1つ以上のエミュレーションデバイスは、通信ネットワーク内の他のデバイスを試験するために、有線及び/又は無線通信ネットワークの一部として完全に若しくは部分的に実装され、かつ/又は展開されている間、1つ以上若しくは全ての機能を実行し得る。1つ以上のエミュレーションデバイスは、有線及び/又は無線通信ネットワークの一部として一時的に実装され/展開されている間、1つ以上若しくは全ての機能を実行し得る。エミュレーションデバイスは、試験を目的として別のデバイスに直接結合され得、かつ/又は地上波無線通信を使用して試験を実施し得る。
【0067】
1つ以上のエミュレーションデバイスは、有線及び/又は無線通信ネットワークの一部として実装/展開されていない間、全てを含む1つ以上の機能を実行し得る。例えば、エミュレーションデバイスは、1つ以上の構成要素の試験を実装するために、試験実験室、及び/又は展開されていない(例えば、試験)有線及び/又は無線通信ネットワークにおいて、試験シナリオで利用され得る。1つ以上のエミュレーションデバイスは、試験機器であり得る。RF回路(例えば、1つ以上のアンテナを含み得る)を介した直接RF結合及び/又は無線通信は、データを送信及び/又は受信するように、エミュレーションデバイスによって使用され得る。
【0068】
詳細な説明
3GPPは、3GPP TS 22.125「Unmanned Aerial System(UAS)support in 3GPP」、V16.2.0において、3GPPネットワークにおけるUASをサポートするためのシステム要件を規定しており、作業グループSA2は、UASの接続性、識別、及び追跡を処理するための研究項目FS_ID_UAS-SA2(3GPP SP-181114「Study on supporting Unmanned Aerial Systems Connectivity,Identification and Tracking」、2018-12)を現在実施している。
【0069】
図2は、5GネットワークにおいてUASをサポートするための例示的なシステムアーキテクチャを示す。システム200は、少なくとも1つのユーザプレーン機能(UPF)220a、220b及びセッション管理機能(SMF)240を有する5Gコアネットワーク210を含むことができる。UPFは、1つ以上のアンテナ250a、250b、250cに機能的に接続され得る。UASトラフィック管理(UTM)機能230は、5Gコアネットワーク210、例えばSMF240に機能的に接続される。
【0070】
システムは、可能なシナリオを示すUASを更に含む。
【0071】
第1のUASの例は、両方ともアンテナ250aを介した5Gネットワークへの接続及び互いの直接接続を操作するコントローラ262a及びUAV264aを含む。
【0072】
第2のUASの例は、両方ともアンテナ250bを介して5Gネットワークへの接続を操作するが、直接的な相互接続を有さず、したがって通信するためにアンテナ250bへの接続に依存するコントローラ262b及びUAV 264bを含む。
【0073】
第3のUAS例は、1つのアンテナ250bに接続されたコントローラ262bと、別のアンテナ250cに接続されたUAV264cとを含み、したがって、コントローラ262bとUAV264cとの間の通信は、5Gコアネットワークを介して通ることができる。
【0074】
UTMは、UASトラフィック管理のためのフレームワークである。UTMの役割及び責任、並びにUTMに適用される手順及びプロトコルは、3GPP研究の範囲内ではなく、したがって、例えば、領域又は国間で異なり得る。3GPPネットワークの観点から、UTMは「UAVを認証し、UASサービスを認可し、UASポリシーを管理し、空域内のUAVトラフィックを制御するための機能のセット」である。(既に引用された3GPP TS 22.125)。UTMを介して、認可されたユーザは、例えば、UAV及びそのUAV-Cの識別情報を照会し、それらに関連するメタデータを取得することができる。UTMは、UASが動作するために必要なデータを記憶することができる。航空トラフィック制御機関は、UTMサーバを使用して、UAS動作を認可、実施、及び規制することができる。
【0075】
図2のシステムアーキテクチャでは、UAS(UAV又はUAV-C)は、識別、認証及び認可手順のために、並びに他のコマンド及び制御メッセージ/データ交換のために、ネットワークユーザプレーンを介してUTMと通信することができる。3GPPネットワーク機能(SMF、PCFなど)は、UTMとの直接又は(例えば、ネットワーク露出機能、NEFを介する)間接制御インターフェースを有することができる。
【0076】
セルラーネットワークに接続されたUAS(UAV及びUAV-C)は、UAS-UTM通信、非ペイロード通信(コマンド&制御)、及びペイロード通信などの、そのミッションを実行するための様々なタイプのセルラー通信を含み得る。
【0077】
UAS-UTM通信:UASとUTMとの間の通信は、識別、認可、及び法執行活動のために有効化されるべきである。UASとUTMとの間でユーザプレーン接続を使用することができるが、両者間で制御プレーン通信を使用することも可能である。
【0078】
非ペイロード通信(コマンド&制御、C2、時にはC&Cと略される):コマンド&制御メッセージ及びデータ交換は、典型的には、UAVミッション及びセキュリティの懸念にとって重要である。いくつかのC2交換(例えば、位置又は飛行データ報告)は、UAVとUTMとの間、及びUAVとそのUAV-Cとの間で行うことができる。
【0079】
典型的なC2通信タイプは(GSMA、「Insights into supporting Unmanned Aircraft on Mobile Networks」、V1.0参照)、AVの高度及び速度など、UAVからコントローラ又はネットワークへの遠隔計測報告、非自律型UAVのためのリアルタイム遠隔飛行制御コマンド、ミッション/飛行計画/制約/規制データ更新、及び衝突回避支援情報を含む。
【0080】
一般に、C2メッセージはサイズが小さく、低いデータレートを必要とする。しかしながら、異なるC2メッセージタイプは、待ち時間、データ損失率などに関して異なるQoS要件を有し得る。例えば、パイロットコマンドは典型的には、リアルタイムである必要があるが、ミッション更新は特定の遅延を許容し得る。
【0081】
ペイロード通信:ミッション状態のUAVは、リアルタイムビデオ又はセンサデータなどのペイロードデータを、そのUAV-C又はネットワーク内のデバイス、例えばアプリケーションサーバ又はストレージに送信することができる。そのようなペイロード通信は、典型的には、アップリンクが重く、ダウンリンクが軽い。
【0082】
UAVは、典型的には、全地球航法衛星システム(GNSS)、例えばGPS、GLONASS、Galileo及びBeiDouで受信された信号から位置を計算するための回路などの測位システムを含む。しかしながら、少なくともいくつかのユースケースでは、UAV測位システムの精度が十分ではない場合がある。
【0083】
第1のユースケースでは、UAV-Cは、通常の飛行動作を実行するために正確なUAV位置情報を必要とすることができる。これは、GNSS読み取り値を含む従来の周期的なUAV報告によって一般に満たされることがあるが、より高い精度のUAV位置が必要とされる状況、又はGNSS測定値が低下する場合がある。
【0084】
GNSSベースのUAV測位は、密集した都市部(ストリートキャニオン)などのいくつかの位置では精度が低い場合があり、GNSSシステムは垂直面では精度が低いことが知られている。更に、混雑した飛行通路では、GNSSのみを使用して独立して可能なものよりも、正確なUAV位置が必要とされる場合がある。
【0085】
更に、UAV-Cは、誤動作している搭載された測位ユニット又はGNSS性能が低下している領域を識別するために、UAV報告位置を検証したい場合がある。
【0086】
第2のユースケースでは、UASサービスサプライヤ(USS)/UTMは、搭載されたGNSSユニットを使用して可能なものよりも高い精度でUAV追跡情報を要求することがある。更に、この追加情報は、UAV飛行計画の一部で選択的に必要とされ得る。更に、USS/UTMは、UAV及びUAV-Cが供給した追跡情報を独立して検証することを望む場合がある。
【0087】
既に引用した3GPP TS 22.125は、以下のUAS追跡関連要件を指定している:「The 3GPP system shall support detection,identification and reporting of problematic UAV(s)and the UAV controller to a UTM」及び「The 3GPP network should be able to provide supplement location information of UAV and its controller to a UTM。NOTE:この補足は、信頼に基づくもの(すなわち、[モバイルネットワークオペレータ]MNOは、UAV位置情報が信頼できることをUTMに通知する)であってもよく、又はネットワーク情報に基づく追加の位置情報であってもよい。
【0088】
USS/UTMは、不正変更された位置報告システムを有するUAV及びUAV-Cの識別を望むことがある。USS/UTMはまた、既知の劣化したGNSS性能のエリア(例えば、密集した都市部シナリオにおけるストリートキャニオン)を通過するときにUAVの位置の監視を望むことがある。更に、USS/UTMは、より高い組み合わせた精度を達成するために、UAVが供給した追跡情報をネットワークから導出された測位情報で増強を望むことがある。
【0089】
第3のユースケースでは、UAVは、特定の位置又は状況において、(例えば、搭載されたGNSSユニットを用いて)内部で導出された測位情報の増強を望むことがある。UAVの内部GNSSユニットは、UAV-C又はUSS/UTMによって要求されるような十分な精度で位置情報を提供することができない場合がある。更に、既に述べたように、この精度は、特定の密集した都市部におけるGNSSによって導出された位置など、特定の位置では十分ではない場合がある。
【0090】
3GPP測位プロトコルは、LTEとNRの両方について、ネットワークが報告された測定値に基づいてUE位置を推定することを可能にし、拡張セルId(E-CID)、到着時間差(TDOA)、及び基準信号時間差(RSTD)などのいくつかの技法を使用する。これらの技術は単独ではGNSSベースの測位よりも正確ではないことがあるが、それらは独立した測定に基づくため、UAVが供給したGNSS測定値を補足及び/又は増強し、それによって全体的な精度を改善することができ、又はUAV報告値を確認又は検証するために使用することができる。
【0091】
UAS制御機能(UCF)330は、例えばUAV-C320のようなネットワークエンティティに測位又は追跡支援を提供するネットワークエンティティである。2つのアーキテクチャの選択肢が記載されている。第1に、UCF330は、位置サーバ340に問い合わせ、図示されていないアクセス及びモビリティ管理機能(AMF)を介して、ネットワークエンティティ、例えばUAV/UAV-Cと通信する。第2に、UCF330は図示されていないネットワークエクスポージャ機能(NEF)を介して5GC/位置サーバ340と通信し、次いでユーザプレーンを介してネットワークエンティティ、例えばUAV/UAV-Cと通信する。UCF330が5GCの一部である場合、本明細書に記載されたその機能の全部又は一部は、他の機能(例えば、PCF内の飛行/セグメント関連情報のUAV-Cプロビジョニング)と共に配置され得る。
【0092】
図3は、一実施形態による、UAV-C320へのネットワークが提供した追跡支援のための方法300を示す図である。
【0093】
実施形態では、UAV-C320は、正確なUAV310の位置情報を必要とすると仮定される。いくつかの従来の事例では、これは、搭載されたGNSSユニット(図示せず)又は他の手段を使用してUAV310によって提供されてもよく、UAV310とUAV-C320との間のコマンド及び制御(C2)通信の一部であってもよい。しかしながら、UAV-C320は、ネットワーク支援を通じて提供され得るより正確な追跡情報を必要とし得る。UAVによって報告された追跡情報は、ネットワーク支援を使用してUAV-C320によって検証され得ることに留意されたい。
【0094】
ステップS360及びS362において、測位プロトコル、例えばNR測位プロトコル又はLTE測位プロトコルが、それぞれUAV310及びUAV-C320とネットワーク内の位置サーバ340との間で確立される。周期性及び測位タイプ(例えば、E-CID、A-GNSS、RSTDなど)などの測定構成も、プロトコル確立の一部として確立することができる。
【0095】
ステップS364において、UAV310は、測位プロトコルに関連する位置測定値、例えばその位置座標を位置サーバ340に報告する。報告量、周期性、及び他の量は、典型的には、測位プロトコル確立中に交換される構成によるものである。
【0096】
ステップS366において、UAV-C320は、測位プロトコルに関連する位置測定値、例えばその位置座標を位置サーバ340に報告し得る。報告量、周期性、及び他の量は、典型的には、測位プロトコル確立中に交換される構成によるものである。
【0097】
報告された位置測定値は、3GPP測位プロトコルの一部として(基本的に)周期的に送信することができる。
【0098】
ステップS368において、UAV310は、C2通信の一部として、その位置又は追跡情報をUAV-C320に報告する。精度、周期性などの関連パラメータは、典型的には、UAV310とUAV-C320との間のC2通信セットアップの構成フェーズ中に決定される。これらの報告は、搭載されたGNSSユニットからの読み取り値を含むことができ、利用可能であれば慣性測定ユニットによって増強することができる。これらの報告は通常、(基本的に)周期的に送信される。
【0099】
ステップS370において、UAV310は、要求に従って、その位置又は追跡情報をUSS/UTM350に報告する。これらのパラメータは、典型的には、飛行認可の前に交換される。
【0100】
ステップS372において、UAV-C320は、UAS測位要求メッセージをUCF330に送信する。このメッセージは、UAS ID、複数のセグメントを含み得るUAV飛行計画、及び異なる飛行段階に必要な測位又は追跡品質を含むことができる。UAS IDは、USS/UTMによってUAVに割り当てられた識別情報である。UAS IDは、ASTM WK 65041「Remote ID and Tracking Overview」に記載されているリモートIDの形式のうちの1つをとることができる。UAS IDは、民間航空局(CAA)レベルのUAV IDとも呼ばれ得る。
【0101】
測位又は追跡要件(例えば、精度、周期性など)は、UAV-C320とUSS/UTM350とで異なり得ることに留意されたい。例えば、USS/UTM350への報告パラメータは、規制によって決定されてもよいが、UAV-C320は、より頻繁なUAV310の測位/追跡情報を必要とし得る。これらの報告は通常、(基本的に)周期的に送信される。
【0102】
飛行計画は、3次元ウェイポイント(緯度、経度、高度)及び関連する飛行量(すなわち、UAVが測位及び/又は飛行制御の許容誤差に起因して所与の時間に位置すると予想される空間の量)を含むことができる。更に、飛行計画は、複数の飛行セグメントに分割されてもよい。各飛行セグメントは、異なる測位又は追跡品質要件を有し得る。これは、異なる飛行セグメントで利用可能な測位又は追跡品質の(例えば、既知の障害物などによる異なるGNSS信号品質に起因するなど)異なるレベルに起因するか、又は各飛行セグメントにおける飛行活動の異なるレベルに起因し得る。測位又は追跡要件は、精度、最大許容誤差、周期性などの量を含んでもよい。
【0103】
あるいは、飛行セグメントはネットワークに既に知られていてもよく、各セグメントには飛行認可中に一意のIDが割り当てられてもよい。飛行セグメント識別情報は、UCF330又はPCFによってUAV-C320又はUAV310にプロビジョニングされてもよい。この代替案では、UAS測位要求は、UAS ID、セグメントID、及び関連する要求された測位品質パラメータを含み得る。別の代替策では、UAS測位要求/応答メッセージング交換は省略され、UAV-C320は、ステップS376に関して説明されるUAS測位アクティブ化メッセージを直接送信することができる。
【0104】
ステップS374において、UAS測位要求メッセージに応答して、UCF330は、指定された飛行セグメントについて要求された精度及び許容誤差に関してUAV-C320からの測位要求を満たすUCF330の能力を伝えるUAS測位応答メッセージを送信する。これは、各飛行セグメントについて「受諾」又は「拒否」のいずれかの形態でシグナリングされ得る。「拒否」応答と共に、UCF330は、各飛行セグメントの精度及び最大許容誤差などの対応する要求における指定されたパラメータの代替値も含むことができる。UCF330はまた、各飛行セグメントの精度及び最大許容誤差などの指定されたパラメータの異なる構成の関連コストを含むことができる。
【0105】
UCF330は、例えば、a)事前に、例えば位置サーバ340から、異なるネットワーク領域についての利用可能な測位又は追跡品質情報を取得することによって、及びb)UAV-C要求に従って、要求された飛行セグメントについての利用可能な測位又は追跡品質情報を取得することによって、様々な飛行セグメントについて要求された測定品質を満たす能力を判断することができる。
【0106】
UAV310が既に飛行中であり、例えば天候、衝突回避、又は緊急の理由により飛行計画が変更された場合、又は測位報告要件が変更された場合、UAV-C320は、UAS測位要求/応答メッセージ交換を完了する必要があり得る。
【0107】
相互に受諾可能な測位又は追跡パラメータのセットを決定するために、UAV-C320とUCF330との間でUAS測位要求メッセージ及びUAS測位応答メッセージの複数の交換があり得ることに留意されたい。
【0108】
ステップS376において、例えば、UAS測位応答メッセージを受信すると、UAV-C310は、測位パラメータ交渉段階の終了をシグナリングし、UAS制御機能による測位報告送信をアクティブ化するために、UAS測位アクティブ化メッセージをUCF330へ送信し得る。
【0109】
ステップS378において、UCF330は、UASID及びUAV-C320との交渉後に決定された測位構成を含む測位要求を位置サーバ340に送信する。
【0110】
ステップS380において、位置サーバ340は、指示されたUAV310に関する利用可能な位置情報をUCF330に送信する。供給されたUAV追跡又は測位情報は、典型的には、精度、周期性などの点で要求された構成に準拠している。
【0111】
あるいは、UAV-C320が測位サービスにアクセスするためにUSS/UTM350に登録されている場合、UAV-C320は、USS/UTM350からUAV測位/追跡情報を受信することができる。
【0112】
ステップS382において、UCF330は、位置サーバ340からUAV測位情報を受信すると、UEが供給した位置情報をネットワークが供給した位置又は追跡情報で補強し、それを要求元のUAV-C320に送信することができる。(例えば、搭載されたGNSS受信機を用いて)UEが供給した位置推定値をネットワーク測位測定値と組み合わせることによって、UCF330は、(例えば、搭載されたGNSSユニットのみを使用して)UAVが導出した位置推定値と比較して、UAV-C320に供給されるUAV位置又は追跡情報の精度を向上させることができる。
【0113】
UCF330はまた、(例えば、搭載GNSS受信機を用いて)UEが報告した位置の正当性を、これを報告されたネットワーク測位推定値と比較することによって検証し、その結果を要求元のUAV-C320に報告することができる。最大許容誤差が構成されている場合、UCF330は、2つの測定値間の差がこの許容誤差を超えたときにUAV-C320に通知することができる。あるいは、UCF330は、2つの測定値間の差を報告することができる。
【0114】
ステップS384において、UCF330は、報告された構成内のUAV測位又は追跡情報を要求元UAV-C320に報告する。報告は、増強されたUAV位置情報、UAVが報告した測位情報の正当性のUCF330の評価、又はその両方を含むことができる。要求されたフォーマットに応じて、この報告は、ネットワークが報告したUAV位置がUEが報告した値と有意な量で異なる(例えば、予め設定された閾値を超える)場合、又はその両方で周期的に送信され得る。
【0115】
図4は、一実施形態によるUSS/UTM450へのネットワークが提供した追跡支援のための方法400を示す。
【0116】
本実施形態では、USS/UTM450は、規制要件のために、飛行中にUAV 410の位置を認識する必要があると仮定する。この位置は、搭載されたGNSSユニット又は他の手段を使用してUAV 410によって提供されてもよく、UAV 410とUSS/UTM450との間の通信インターフェースの一部であってもよい。しかしながら、後述するように、USS/UTM450は、ネットワーク測位支援を利用することによってより正確なUAV追跡情報を取得することができ、更に、UAVが報告した追跡情報は、ネットワーク支援によってUSS/UTM450によって検証することができる。
【0117】
ステップS460及びS462において、例えばステップS360及びS362を参照して既に説明したように、UAV 410及びUAV-C420と、位置サーバ440との間で測位プロトコルがそれぞれ確立される。
【0118】
ステップS464において、UAV410は、測位プロトコルに関連する位置測定値、例えばその位置座標を位置サーバ440に報告する。報告量、周期性、及び他の量は、典型的には、測位プロトコル確立中に交換される構成によるものである。
【0119】
ステップS466において、UAV-C420は、測位プロトコルに関連する位置測定値、例えばその位置座標を位置サーバ440に報告し得る。報告量、周期性、及び他の量は、典型的には、測位プロトコル確立中に交換される構成によるものである。
【0120】
ステップS468において、UAV 410は、典型的にはUAV 410とUSS/UTM450との間の通信インターフェース上の規制要件(例えば、周期性、精度など)に従って、その位置又は追跡情報をUSS/UTM450に報告する。報告構成は、通常、飛行認可の前に供給される。これらの報告は、搭載されたGNSSユニットからの読み取り値を含むことができ、利用可能であれば慣性測定ユニットによっておそらく増強することができる。
【0121】
ステップS470では、USS/UTM450は、UAS測位要求メッセージをUCF430に送信する。このメッセージは、UAS ID、複数のセグメントを含み得るUAV飛行計画又は飛行計画の特定の部分、異なる飛行段階に必要な測位又は追跡品質を含むことができる。UAS IDは、リモートIDの形式のうちの1つをとることができる。飛行計画は、3次元ウェイポイント(緯度、経度、高度)及び関連する飛行量を含むことができる。更に、飛行計画は、複数の飛行セグメントに分割されてもよい。各飛行セグメントは、異なる測位又は追跡品質要件を有し得る。飛行計画の特定の部分は、関心のある特定の地理的エリアを含むか、又はそれに対応することができる(例えば、USS/UTMがUAVがゾーンに接近/進入/退出するときを検出するために、ジオフェンシングを実行する)。これは、異なる飛行セグメントで利用可能な測位又は追跡品質の(例えば、既知の障害物などによる異なるGNSS信号品質に起因するなど)異なるレベルに起因するか、又は各飛行セグメントにおける飛行活動の異なるレベルに起因し得る。測位又は追跡要件は、精度、最大許容誤差、周期性などの量を含むことができる。メッセージは、UAVの測位報告の一部としてUAV-Cの位置情報を要求するために、関連するUAV-CのUAS IDを含むことができる。
【0122】
あるいは、飛行セグメントはネットワークに既に知られていてもよく、各セグメントには飛行認可中に一意のIDが割り当てられてもよい。そうである場合、UAS測位要求は、UASID、セグメントID、及び関連する要求された測位品質パラメータを含むことができ、又は更に別の代替では、UAS測位要求/応答メッセージング交換は省略することができ、USS/UTM450は、UAS測位アクティブ化メッセージを直接送信することができる(ステップS474を参照)。
【0123】
UAV410が既に飛行中であり、例えば天候、衝突回避、又は緊急の理由により飛行計画が変更された場合、又は測位報告要件が変更された場合、USS/UTM450は、UAS測位要求/応答メッセージ交換を完了する必要があり得る。
【0124】
ステップS472において、USS/UTM450からUAS測位要求メッセージを受信すると、UCF 430は、指定された飛行セグメントについて要求された精度及び許容誤差に関して、USS/UTM450からの測位要求を満たすUCF 430の能力を伝えることができるUAS測位応答メッセージで応答する。決定は、各飛行セグメントについて「受諾」又は「拒否」のいずれかの形態をとることができる。拒否応答と共に、UCF430は、各飛行セグメントの精度及び最大許容誤差などの対応する要求における指定されたパラメータの代替値も含むことができる。UCF430はまた、各飛行セグメントの精度及び最大許容誤差などの指定されたパラメータの異なる構成の関連コストを含むことができる。
【0125】
相互に受諾可能な測位又は追跡パラメータのセットを決定するために、USS/UTM450とUCF430との間でUAS測位要求メッセージ及びUAS測位応答メッセージの複数の交換があり得ることに留意されたい。これらのパラメータは、要求された測位精度、要求された関心のある位置サイズに基づいて決定することができる(例えば、追跡エリア、セルカバレッジエリア、又はそれ以下にマッピングする)。
【0126】
ステップS474において、例えば、UAS測位応答メッセージを受信すると、USS/UTM450は、測位パラメータ交渉段階の終了をシグナリングし、UCF430による測位報告送信をアクティブ化するために、UAS測位アクティブ化メッセージをUCF430へ送信し得る。
【0127】
ステップS476において、UCF 430は、例えば、UAVの位置情報を取得するために、UASID及びUSS/UTM450との交渉後に決定されたUAVの測位構成を含む測位要求を位置サーバ440に送信する。同様のステップを実行して、UAV-CのUAS IDを使用して関連するUAV-Cの位置情報を取得することができる。測位構成は、USS/UTMによって要求された関心のある地理的エリア(経度、緯度、高度)に対応する追跡エリア又はセルIDなどのネットワーク相対座標を含むことができる。
【0128】
ステップS478において、位置サーバ440は、指示されたUAV 410に関する利用可能な位置情報をUCF430に送信する。供給されたUAV追跡又は測位情報は、典型的には、精度、周期性などの点で要求された構成に準拠している。
【0129】
ステップS480において、UCF430は、位置サーバ440からUAV測位情報を受信すると、UEが供給した位置情報をネットワークが供給した位置又は追跡情報で補強し、それを要求元のUSS/UTM450に送信することができる。(例えば、搭載されたGNSS受信機を用いて)UE410が提供した位置推定値をネットワーク測位測定値と組み合わせることによって、UCF430は、(例えば、搭載されたGNSSユニットのみを使用して)UAVが導出した位置推定値と比較して、USS/UTM450に供給されるUAV位置又は追跡情報の精度を向上させることができる。更にまた、UCF 430は、UAVのネットワーク測位推定値をUSS/UTMに転送することができ、次いでUSS/UTMは、(例えば、不一致を検出するために)それをUAVが報告した位置と比較する。
【0130】
UCF430はまた、(例えば、搭載GNSS受信機を用いて)UEが報告した位置の正当性を、これを報告されたネットワーク測位推定値と比較することによって検証し、その結果を要求元のUSS/UTM450に報告することができる。最大許容誤差が構成されている場合、UCF430は、2つの測定値間の差がこの許容誤差を超えたときにUSS/UTM450に通知することができる。あるいは、UCF430は、2つの測定値間の差を報告することができる。
【0131】
ステップS482において、UCF 430は、UAV 410、及び任意選択で、要求された場合、報告された構成内のUAV-C420測位又は追跡情報をUSS/UTM450に報告する。報告は、増強されたUAV(及び場合によってはUAV-C)位置情報を含むことができるか、又はUAV(及び場合によってはUAV-C)が報告した測位情報の正当性のUCF 430の評価を含むことができる。要求されたフォーマットに応じて、この報告は、ネットワークが報告したUAV又はUAV-C位置が、UEが報告した値と有意な量で異なる(例えば、予め設定された閾値を超える)場合、又はその両方で基本的に周期的に送信され得る。
【0132】
図5は、一実施形態によるネットワーク支援UAV追跡のための方法500を示す図である。
【0133】
本実施形態では、USS/UTM550及びUAV-C520の少なくとも一方が、飛行中の正確なUAV位置情報を必要とし得ると仮定する。これは、搭載されたGNSSユニット又は他の手段を使用してUAV 510によって提供されてもよい。しかしながら、UAV 510は、ネットワークによって支援されると、より正確な測位又は追跡情報を提供することができる。
【0134】
UCF 530は、UAV-C520及びUSS/UTM550に測位又は追跡支援を提供するネットワークエンティティである。UAVは信頼のおけるデバイスであり得ることに留意されたい。
【0135】
ステップS560及びS562において、例えば、ステップS360及びS362を参照して既に説明したように、測位プロトコルが確立される。
【0136】
ステップS564において、UAV510は、測位プロトコルに関連する位置測定値、例えばその位置座標を位置サーバ540に報告する。報告量、周期性、及び他の量は、典型的には、測位プロトコル確立中に交換される構成によるものである。
【0137】
ステップS566において、UAV-C520は、測位プロトコルに関連する位置測定値、例えばその位置座標を位置サーバ540に報告し得る。報告量、周期性、及び他の量は、典型的には、測位プロトコル確立中に交換される構成によるものである。
【0138】
ステップS568において、UAV 510は、UAS測位支援要求をUCF 530に送信する。このメッセージは、UAS ID、複数の飛行セグメントを含み得るUAV飛行計画、及び異なる飛行段階に必要な測位又は追跡品質を含むことができる。UAS IDは、リモートIDの形式のうちの1つをとることができる。飛行計画は、3次元ウェイポイント(緯度、経度、高度)及び関連する飛行量を含むことができる。更に、飛行計画は、複数の飛行セグメントに分割されてもよい。各飛行セグメントは、異なる測位又は追跡品質要件を有し得る。これは、異なる飛行セグメントで利用可能な測位又は追跡品質の(例えば、既知の障害物などによる異なるGNSS信号品質に起因するなど)異なるレベルに起因するか、又は各飛行セグメントにおける飛行活動の異なるレベルに起因し得る。測位又は追跡要件は、精度、最大許容誤差、周期性などの量を含んでもよい。
【0139】
ステップS570において、UAV510からUAS測位支援要求メッセージを受信すると、UCF530は、指定された飛行セグメントについて要求された精度及び許容誤差に関して、UAV510からの測位要求を満たすUCF530の能力を伝えることができるUAS測位応答メッセージで応答する。決定は、各飛行セグメントについて「受諾」又は「拒否」のいずれかの形態をとり得る。「拒否」と共に、UCF530は、各飛行セグメントの精度及び最大許容誤差などの対応する要求における指定されたパラメータの代替値も含むことができる。UCF530はまた、各飛行セグメントの精度及び最大許容誤差などの指定されたパラメータの異なる構成の関連コストを含むことができる。
【0140】
相互に受諾可能な測位又は追跡パラメータのセットを決定するために、UAV 510とUCF530との間でUAS測位支援要求メッセージ及びUAS測位支援応答メッセージの複数の交換があり得ることに留意されたい。
【0141】
ステップS572において、例えば、UAS測位支援応答メッセージを受信すると、UAV 510は、測位パラメータ交渉段階の終了をシグナリングし、UCF530による測位報告送信をアクティブ化するために、UAS測位支援確認メッセージをUCF530へ送信し得る。
【0142】
ステップS574において、UCF530は、例えばUASID及びUAV510との交渉後に決定された測位構成を含む測位要求を位置サーバ540に送信する。
【0143】
ステップS576において、位置サーバ540は、指示されたUAV510に関する位置情報をUCF530に送信する。供給されたUAV追跡又は測位情報は、典型的には、精度、周期性などの点で要求された構成に準拠している。
【0144】
ステップS578において、UCF 530は、位置サーバ540からUAV測位情報を受信すると、測位支援報告にネットワークが推定したUAV位置推定値を取り込むか、又は測位支援報告に、合意された構成に従って飛行計画に沿った要求されたウェイポイントにおける予想測位測定値を取り込むことができる。これは、公称測定値のセットと呼ばれる。
【0145】
ステップS580において、UCF 530は、要求された測位又は追跡情報を含む測位支援報告をUAV 510に送信する。報告は、ネットワークが推定したUAV位置情報又は報告された飛行計画に沿ったある範囲のウェイポイントの公称測定値を含むことができる。要求された形式に応じて、この報告は、飛行計画に沿った全てのウェイポイントの公称測定値がUAV 510に報告されるときに、基本的に周期的に又はUAV 510の飛行の開始時に送信されてもよい。
【0146】
ステップS582において、UAV510は、例えば、測位支援情報の形式及び構成に応じて、
・例えば、ネットワークが供給した測位又は追跡情報を用いて、搭載されたGNSS受信機から取得された自身の位置推定値を増強し、
・例えば、搭載されたGNSS受信機から取得された自身の位置推定値を、ネットワークが供給した測位又は追跡情報に対して比較し、2つの値間の観察された差に基づいてイベントを生成し、
・その測位測定値(例えば、RSTD測定値)を構成されたウェイポイントでネットワークが供給した公称値と比較し、2つの値の差に基づいてイベントを生成することができる。
【0147】
ステップS584及びS586において、UAV 510は、受諾された構成に従って、測位報告を取り込んでUAV-C520及びUSS/UTM550にそれぞれ送信することができる。測位報告は、UAVが推定したUAV測位又は追跡情報とネットワークが供給したUAV測位又は追跡情報とを組み合わせることから導出された増強されたUAV測位又は追跡情報、UAVが推定したUAV位置とネットワークが供給したUAV位置との差を示すイベント識別子、及びUAVが推定した測位測定値とUAV飛行計画に沿った1つ以上のウェイポイントについてネットワークが供給した公称値との差を示すイベント識別子のうちの少なくとも1つを含むことができる。構成された測位イベントのうちの1つがUAVによって宣言されたとき、又は両方のとき、拡張されたUAV測位情報が構成されている場合、測位報告は基本的に周期的に送信され得る。

図1A
図1B
図1C
図1D
図2
図3
図4
図5