(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-08
(45)【発行日】2025-01-17
(54)【発明の名称】チャイルドサポート装置
(51)【国際特許分類】
B62B 7/08 20060101AFI20250109BHJP
B62B 9/10 20060101ALI20250109BHJP
A47D 13/02 20060101ALI20250109BHJP
【FI】
B62B7/08
B62B9/10 A
A47D13/02
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023076295
(22)【出願日】2023-05-02
(62)【分割の表示】P 2021190091の分割
【原出願日】2020-03-19
【審査請求日】2023-05-18
(31)【優先権主張番号】201910214213.7
(32)【優先日】2019-03-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】517042092
【氏名又は名称】ワンダーランド スイツァーランド アーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】孫 明星
【審査官】志水 裕司
(56)【参考文献】
【文献】特開昭62-029464(JP,A)
【文献】特開2018-034684(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第107757692(CN,A)
【文献】特開2013-052865(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0057533(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B62B 7/00 - 9/28
A47D 13/00 - 13/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持フレーム部分が設けられたスタンディングフレームと、
前記スタンディングフレーム及び前記支持フレーム部分に結合された連結構造体と、
前記スタンディングフレームで支えられ、子供を受けるように適応した年少者サポートアセンブリであって、前記年少者サポートアセンブリは、前側座席部分、後側座席部分、及び背もたれフレームを含み、前記前側座席部分は、前記支持フレーム部分に取り付けられており、
かつ、ピボットジョイントを介して前記後側座席部分に枢動可能に接続されており、前記背もたれフレームは、
ピボット接続を介して前記後側座席部分に枢動可能に接続されかつ前記連結構造体に移動可能に結合され、それにより、前記スタンディングフレームの折り畳み及び展開移動は、前記後側座席部分に対する前記前側座席部分及び前記背もたれフレームの
前記ピボットジョイント及び前記ピボット接続の各別の回りの同時の回転に連結されている、年少者サポートアセンブリと、
を備える、チャイルドサポート装置。
【請求項2】
前記スタンディングフレームは、前記連結構造体に枢動可能に結合された第1及び第2の脚フレームを含み、
前記第1及び第2の脚フレームの折り畳み及び展開移動が、前記連結構造体を介した前記後側座席部分に対する前記前側座席部分及び前記背もたれフレームの同時の回転に連結されている、請求項1に記載のチャイルドサポート装置。
【請求項3】
前記連結構造体は、側部連結部分、及びキャリアバーを含み、
前記スタンディングフレームは、第1及び第2の脚フレームを含み、
前記第1及び第2の脚フレームは、前記側部連結部分に枢動可能に結合されており、
前記キャリアバーは、前記側部連結部分及び前記第2の脚フレームに移動可能に結合されており、
前記支持フレーム部分は、前記第1の脚フレーム及び前記キャリアバーに枢動可能に結合されており、
前記背もたれフレームは、前記キャリアバーに移動可能に結合されている、請求項1に記載のチャイルドサポート装置。
【請求項4】
前記連結構造体は、前記第2の脚フレーム及び前記キャリアバーに各別に枢動可能に接続された2つの対向する端部を有する連結バーをさらに含む、請求項3に記載のチャイルドサポート装置。
【請求項5】
前記連結構造体に枢動可能に接続されたハンドルフレームをさらに含む、請求項1から4のいずれか1項に記載のチャイルドサポート装置。
【請求項6】
前記ハンドルフレームは、前記連結構造体の外側において前記連結構造体と枢動可能に接続されており、
前記背もたれフレームは、前記連結構造体の内側において前記連結構造体に移動可能に結合されている、請求項5に記載のチャイルドサポート装置。
【請求項7】
前記背もたれフレームは、互いに枢動可能に接続されたサイドガード及びヘッドガードを介して前記連結構造体に移動可能に結合されており、
前記サイドガードは、前記背もたれフレームの側部部分に沿って延在し、前記連結構造体と枢動可能に接続されており、
前記ヘッドガードは、前記背もたれフレームの横断部分と枢動可能に接続されている、請求項1から6のいずれか1項に記載のチャイルドサポート装置。
【請求項8】
前記年少者サポートアセンブリは、前記前側座席部分の下側に延びるクッション部分をさらに含み、
前記クッション部分は、前記前側座席部分及び前記支持フレーム部分と接続されている、請求項1から7のいずれか1項に記載のチャイルドサポート装置。
【請求項9】
前記前側座席部分の下側は、捕捉部分を有し、
前記捕捉部分は、前記捕捉部分内に挿入された弾性ワイヤを含む、請求項8に記載のチャイルドサポート装置。
【請求項10】
前記前側座席部分及び前記後側座席部分は、前記チャイルドサポート装置が展開状態にあるときに、前記クッション部分と各別に接触して支えられており、
前記後側座席部分は、前記チャイルドサポート装置が折り畳み状態にあるときに、前記クッション部分から離間して回転されている、請求項8または9に記載のチャイルドサポート装置。
【請求項11】
前
記ピボットジョイント
が、ばねを備えており、
前記ばねは、前記前側座席部分に対する前記後側座席部分の展開を促進するためのバイアス力を提供するように適応している、請求項1から10のいずれか1項に記載のチャイルドサポート装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2021年11月24日に出願した特願2021-190091号の分割出願であり、この特願2021-190091号は、2020年3月19日に出願された特願2020-049583号の分割出願であり、現在は特許第6983940号として許可されており、この特願2020-049583号は、2019年3月20日に出願された中国特許出願第201910214213.7号に対する優先権を主張している。
【0002】
本発明は、チャイルドサポート装置に関する。
【背景技術】
【0003】
チャイルドストローラーは、野外活動のために乳児及び子供を便利に運ぶために使用することができる。チャイルドストローラーに対する典型的な設計に必要なものは、子供に対して十分なサポートを提供することができる座席部分と、折り畳み及び展開に対して便利且つ安全に操作することができ、折り畳まれた状態でコンパクトなサイズを有するフレーム構造体とを含み得る。しかし、市場で入手可能なほとんどのチャイルドストローラーの座席部分は、サイズを縮小することができず、チャイルドストローラーの折り畳みが制限されていることがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従って、使用中に子供を受けるための快適な環境を提供することができ、且つ、少なくとも上述の問題に取り組むことができる改善された設計が必要である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本出願は、子供に対してより快適なサポート並びにチャイルドサポート装置の快適な折り畳み及び展開を提供することができるチャイルドサポート装置を記載している。
【0006】
一実施形態によると、本明細書において記載されるチャイルドサポート装置は、支持フレーム部分が設けられたスタンディングフレームと、前記スタンディングフレーム及び前記支持フレーム部分に結合された連結構造体と、前記スタンディングフレームで支えられ、子供を受けるように適応した年少者(juvenile)サポートアセンブリであって、前記年少者サポートアセンブリは、前側座席部分、後側座席部分、及び背もたれフレームを含み、前記前側座席部分は、前記支持フレーム部分に取り付けられており、前記背もたれフレームは、前記後側座席部分に枢動可能に接続されかつ前記連結構造体に移動可能に結合され、それにより、前記スタンディングフレームの折り畳み及び展開移動は、前記後側座席部分に対する前記前側座席部分及び前記背もたれフレームの同時の回転に連結されている、年少者サポートアセンブリと、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】チャイルドサポート装置の一実施形態を例示した斜視図である。
【
図2】別の角度から見た
図1のチャイルドサポート装置を例示した斜視図である。
【
図3】
図1において示されているチャイルドサポート装置を例示した側面図である。
【
図4】折り畳まれた状態の
図1のチャイルドサポート装置を例示した側面図である。
【
図5】チャイルドサポート装置に提供される年少者サポートアセンブリを例示した斜視図である。
【
図6】別の角度から見た
図5の年少者サポートアセンブリを例示した斜視図である。
【
図7】
図6において示されている部分Aの拡大図である。
【
図8】チャイルドサポート装置の例証的な折り畳み動作を例示した斜視図である。
【
図9】チャイルドサポート装置の例証的な折り畳み動作を例示した斜視図である。
【
図10】チャイルドサポート装置の例証的な折り畳み動作を例示した斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本出願は、スタンディングフレームと、スタンディングフレームで支えられた年少者サポートアセンブリとを含むチャイルドサポート装置を記載している。年少者サポートアセンブリは、前側座席部分、後側座席部分、及び背もたれフレームを含み、後側座席部分は、前側座席部分及び背もたれフレームにそれぞれ枢動可能に接続され、前側座席部分及び後側座席部分は、互いに向けて折り畳む、及び、使用のため展開させることができる。それによって、前側座席部分及び後側座席部分は、より大きな座席領域を子供に対して提供することができ、このより大きな座席領域は、コンパクトな収納のために折り畳むことができる。さらに、本明細書において記載される年少者サポートアセンブリは、前側座席部分及び後側座席部分の下側に延びるクッション部分を含んでもよく、後側座席部分は、折り畳まれていない状態と折り畳まれた状態との間で、前側座席部分及びクッション部分に対して回転可能であり、クッション部分は、チャイルドサポート装置の上下方向に沿って弾性変形可能な、折り畳まれていない状態の前側座席部分及び後側座席部分に対する支持体(a bearing support)を提供する。従って、前側座席部分及び後側座席部分に座っている子供に対して快適なサポートを提供することができる。本明細書において記載されるチャイルドサポート装置の実施形態は、チャイルドストローラー装置を含む。しかし、本明細書において記載される年少者サポートアセンブリの特徴は、限定されるものではないが、チャイルドストローラー装置、及び、乳幼児用スイング又はロッカー等のチャイルドモーション装置等を含む、あらゆるタイプのチャイルドサポート装置において実装することができるということが正しく理解されることになる。
【0009】
図1及び2は、チャイルドストローラー装置の実施形態として実施されるチャイルドサポート装置200を例示した2つの斜視図であり、
図3及び4は、折り畳まれていない状態及び折り畳まれた状態のチャイルドサポート装置200をそれぞれ例示した2つの側面図であり、
図5及び6は、チャイルドサポート装置200に提供される年少者サポートアセンブリ100を例示した2つの斜視図である。
図1~6を参照すると、チャイルドサポート装置200は、スタンディングフレーム201、スタンディングフレーム201に接続されるハンドルフレーム2013、及びスタンディングフレーム201で支えられ、座っている子供を受けるように適応した年少者サポートアセンブリ100を含んでもよい。
【0010】
スタンディングフレーム201は、2つの側部連結部分2081に接続される2つの脚フレーム2011及び2012を含んでもよく、脚フレーム2011は、例証的に、前側脚フレームであり、脚フレーム2012は、例証的に、後側脚フレームである。脚フレーム2011及び2012のそれぞれは、スタンディングフレーム201の左側及び右側に対称的に配置される2つの側部セグメント、例えば、脚フレーム2011に対しては2つの側部セグメント2011A、及び、脚フレーム2012に対しては2つの側部セグメント2012A等をそれぞれ含むことができる。左側及び右側のそれぞれにおいて、脚フレーム2011の側部セグメント2011A及び脚フレーム2012の側部セグメント2012Aを、1つの側部連結部分2081にそれぞれ枢動可能に結合させることができるため、側部連結部分2081と脚フレーム2011及び2012とは、チャイルドサポート装置200の折り畳み及び展開の間に、互いに対して回転させることができる。構造の一例によると、脚フレーム2011の側部セグメント2011A及び脚フレーム2012の側部セグメント2012Aは、左側及び右側のそれぞれで共通のピボット軸を中心として、側部連結部分2081にそれぞれ枢動可能に結合させることができる。構造の別の例によると、脚フレーム2011の側部セグメント2011A及び脚フレーム2012の側部セグメント2012Aは、左側及び右側のそれぞれで2つの異なるピボット軸を中心として、側部連結部分2081にそれぞれ枢動可能に結合させることができる。さらに、2つの脚フレーム2011及び2012は、フロア表面上のチャイルドサポート装置200の移動を促進するためのホイールアセンブリ204及び205をそれぞれ有することができる。
【0011】
再び
図1~3を参照すると、ハンドルフレーム2013は、2つの連結バー2083を介して、スタンディングフレーム201に枢動可能に結合させることができる。構造の一例によると、ハンドルフレーム2013は、左側及び右側に対称的に配置される2つの側部部分2013Aと、2つの側部部分2013Aに接続されるグリップ部分2013Bとを含んでもよい。左側及び右側のそれぞれで、ハンドルフレーム2013の側部部分2013Aは、連結バー2083を介して脚フレーム2012の側部セグメント2012Aに結合されてもよく、連結バー2083の2つの対向する端部は、ピボット接続P5を介してハンドルフレーム2013の側部部分2013Aに、及び、ピボット接続P6を介して脚フレーム2012の側部セグメント2012Aに、それぞれ枢動可能に結合される。
【0012】
再び
図1~6を参照すると、スタンディングフレーム201には、年少者サポートアセンブリ100を取り付けるための支持フレーム部分(a bearing frame portion)202を提供することができる。支持フレーム部分202は、年少者サポートアセンブリ100の左側及び右側にそれぞれ配置される2つの側部バー部分2021と、2つの側部バー部分2021に固定して接続される1つ又は複数の横断バー2022とを含んでもよい。横断バー2022は、支持フレーム部分202に対する安定性及び強度を加えるのに寄与し得る。それぞれの側部バー部分2021は、スタンディングフレーム201及びキャリアバー2082にそれぞれ枢動可能に結合させることができる。例えば、ピボット接続P7は、側部バー部分2021の一端を、対応する脚フレーム2011の側部セグメント2011Aに、側部セグメント2011Aの上端と下端との間の中間位置にて結合させることができる。さらに、側部バー部分2021は、ハンドルフレーム2013の側部部分2013Aを連結バー2083に枢動可能に結合する同じピボット接続P5を介して、キャリアバー2082に枢動可能に結合させることができる。例えば、ピボット接続P5は、ハンドルフレーム2013の側部部分2013Aと、連結バー2083と、キャリアバー2082と、側部バー部分2021とを、互いに枢動可能に結合させることができ、これらは、スタンディングフレーム201の内側から外側へとこの順序で互いに隣接して配置される。従って、ハンドルフレーム2013の側部部分2013A、連結バー2083、キャリアバー2082、及び側部バー部分2021は、チャイルドサポート装置200の左側及び右側のそれぞれで、ピボット接続P5によって画定される共通のピボット軸を中心として、互いに枢動可能に接続させることができる。キャリアバー2082は、さらに、ピボット接続P5から離れた位置のピボット接続P8を介して側部連結部分2081に枢動可能に結合させることができる。
【0013】
上述のフレーム構造では、左側及び右側のそれぞれに提供される側部連結部分2081、キャリアバー2082、及び連結バー2083は、チャイルドサポート装置200の折り畳み及び展開を促進するために、スタンディングフレーム201、ハンドルフレーム2013、及び支持フレーム部分202に結合される連結構造体208を形成することができる。さらに、ハンドルフレーム2013は、子供が前方又は後方を向いて異なる方向にチャイルドサポート装置200を押すために、2つの異なる位置の間で調整され得る。例えば、ハンドルフレーム2013は、子供が前方を向いた方向にチャイルドサポート装置200を押す位置で、
図1~3において示されている。この位置では、ハンドルフレーム2013は、例えばハンドルフレーム2013の側部部分2013Aに提供されるラッチ部分2018を介して、ピボット接続P5から離れた位置でキャリアバー2082にロックされてもよい。
【0014】
図1~3と関連して、
図5及び6は、年少者サポートアセンブリ100を例示した2つの斜視図であり、
図7は、
図6において示されている部分Aの拡大図である。
図1~3及び5~7を参照すると、年少者サポートアセンブリ100は、スタンディングフレーム201で支えられ、支持フレーム部分202に取り付けられている。年少者サポートアセンブリ100は、クッション部分40、前側座席部分10、後側座席部分20、背もたれフレーム203、2つのサイドガード206、及びヘッドガード207を含んでもよい。
【0015】
図1~3、5、及び6を参照すると、クッション部分40は、前側座席部分10及び後側座席部分20の下側に延びることができ、チャイルドサポート装置200の上下方向Vに沿って弾性変形可能な、前側座席部分10及び後側座席部分20に対する支持体を提供することができる。構造の一例によると、クッション部分40は、弾性ワイヤ41を含んでもよい。弾性ワイヤ41に対する材料の例として、鋼、金属合金、プラスチック、又は弾性変形する能力を有するいかなる他の適した材料も挙げられ得るが、これらに限定されない。弾性ワイヤ41は、年少者サポートアセンブリ100の左側と右側との間で延びることができ、弾性ワイヤ41の2つの対向する端部41Aは、2つの接合部分42を介して支持フレーム部分202の2つの側部バー部分2021にそれぞれ固定して接続される。それぞれの接合部分42は、例証的に、側部バー部分2021に留められるか又は溶接されてもよく、対応する弾性ワイヤ41の端部41Aは、接合部分42に留められてもよい。
【0016】
前側座席部分10は、弾性ワイヤ41に固定して接続され、さらに、ピボットジョイント30を介して後側座席部分20に枢動可能に接続されてもよい。ピボットジョイント30は、例証的に、前側座席部分10の後部に隣接して前側座席部分10に提供される1つ又は複数のピボットマウント11と、後側座席部分20の前部に隣接して後側座席部分20に提供される1つ又は複数のピボットマウント21と、ピボットマウント11及び21を通過するシャフト部分31とを含んでもよく、それによって、前側座席部分10及び後側座席部分20に対して横向きに延びるピボット軸を画定している。ピボットマウント11及び21は、シャフト部分31によって画定されるピボット軸に沿って交互に配置されてもよい。
【0017】
弾性ワイヤ41は、チャイルドサポート装置200の上下方向Vに沿って弾性変形可能な、前側座席部分10及び後側座席部分20に対する支持体を提供することができる。構造の一例によると、前側座席部分10の下側は、捕捉部分43を含んでもよく、弾性ワイヤ41は、捕捉部分43に挿入して係合させることによって前側座席部分10に取り付けることができる。弾性ワイヤ41は、前側座席部分10の下側からピボットジョイント30の後ろの後側座席部分20の下側まで延びることができ、2つの対向する端部41A間に複数の湾曲部分を含んでもよく、複数の湾曲部分は、複数のヒンジをそれぞれ形成し、上下方向Vに沿った弾性ワイヤ41の弾性たわみを可能にしている。例えば、弾性ワイヤ41は、2つの側部バー部分2021から上方に湾曲させてもよく、前側座席部分10の下側から後側座席部分20の下側まで縦方向に延びる2つの部分を含んでもよく、さらに、後側座席部分20の幅方向に沿って延びる横断部分を含んでもよい。弾性ワイヤ41は、
図6において特定の形状を有するとして示されているけれども、他の形状も、上下方向Vに沿った弾性ワイヤ41の弾性たわみを可能にするのに適し得るということが正しく理解されることになる。
【0018】
上述の構造では、後側座席部分20は、折り畳まれていない状態と折り畳まれた状態との間で、前側座席部分10及びクッション部分40に対して回転することができる。より具体的には、前側座席部分10及び後側座席部分20は、実質的に同じ平面に沿って延びることができ、且つ、折り畳まれていない状態でクッション部分40と接触してそれぞれ支えられてもよく、さらに、後側座席部分20は、折り畳まれた状態で、クッション部分40の後側部分から離して前側座席部分10に対して回転させることができる。例えば、後側座席部分20は、折り畳まれていない状態で、ピボットジョイント30の後ろに位置する弾性ワイヤ41の後方部分41Bと接触して置かれてもよく、折り畳まれた状態で、弾性ワイヤ41の後方部分41Bから離れるように回転させることができる。
【0019】
図5~7を参照すると、ピボットジョイント30は、前側座席部分10に対する後側座席部分20の展開を促進するためのバイアス力を提供するように適応した1つ又は複数のばね32をさらに含んでもよい。例えば、ばね32は、シャフト部分31の周囲に配置され、前側座席部分10及び後側座席部分20にそれぞれ接続されるトーションばねであってもよい。
【0020】
構造の一例によると、シャフト部分31は、前側座席部分10に提供された2つのピボットマウント11と、2つのピボットマウント11間で後側座席部分20に提供された1つのピボットマウント21とを通って配置されてよく、ばね32は、ピボットマウント21の両側でシャフト部分31の周囲に巻き付けることができる。ばね32は、前側座席部分10にそれぞれ付けられた2つのアンカー部分33にそれぞれ取り付けられた2つのエンドプロング321と、後側座席部分20に付けられたアンカー部分34に取り付けられた2つのエンドプロング321間にある中間タブ部分322とを有し得る。例えば、それぞれのエンドプロング321は、互いに接続された2つの湾曲した部分331及び332を含むフック形状を有し得る対応するアンカー部分33上に引っ掛けることができ、湾曲した部分331は、前側座席部分10の下側表面から実質的に垂直に突き出ており、湾曲部分332は、湾曲部分331から実質的に垂直に又は傾斜して突出している。同様に、中間タブ部分322は、互いに接続された2つの湾曲した部分341及び342を含むフック形状を有し得るアンカー部分34上に引っ掛けることができ、湾曲部分341は、後側座席部分20の下側表面に対して実質的に平行にピボットマウント21から突き出ており、湾曲部分342は、湾曲部分341から実質的に垂直に又は傾斜して突出している。
【0021】
図1~6を参照すると、背もたれフレーム203は、背もたれフレーム203が後側座席部分20に対して回転することができるように、後側座席部分20に枢動可能に接続されている。例えば、背もたれフレーム203は、2つの側部部分203Aと、共に接続される横断部分203Bとを含んでもよく、2つの側部部分203Aのそれぞれは、ピボット接続P4を介して、後側座席部分20に枢動可能に接続させることができる。2つのサイドガード206は、背もたれフレーム203の2つの側部部分203Aと並行して延びることができ、ヘッドガード207は、背もたれフレーム203の横断部分203Bに沿って横向きに延びることができる。それぞれのサイドガード206は、ピボット接続P1を介して対応するキャリアバー2082に、及び、ピボット接続P2を介してヘッドガード207にそれぞれ枢動可能に接続させることができる。さらに、ヘッドガード207は、ピボット接続P3を介して背もたれフレーム203の横断部分203Bに枢動可能に接続させることができる。
【0022】
図1~3及び5~7と関連して、
図4は、折り畳まれた状態のチャイルドサポート装置200を例示した側面図であり、
図8~10は、チャイルドサポート装置200の例証的な折り畳み動作を例示した斜視図である。チャイルドサポート装置200が使用のために折り畳まれていない状態にある場合、前側座席部分10及び後側座席部分20は、互いから展開させることができ、座っている又はもたれている子供を受けるために、ほぼ同じ平面に沿って延びることができる。さらに、連結構造体208の側部連結部分2081、キャリアバー2082、及び連結バー2083は広げることができ、ピボット接続P5は、ピボット接続P4の上方に位置し、ピボット接続P6は、ピボット接続P4の下方に位置する。
【0023】
チャイルドサポート装置200が折り畳まれることになる場合、脚フレーム2011及びハンドルフレーム2013は、脚フレーム2012に向かって回転されて折り畳まれ、これによって、支持フレーム部分202及び背もたれフレーム203を、脚フレーム2012の2つの対向する側で脚フレーム2012に向かって折り畳まれるように促すことができる。その結果、前側座席部分10及び後側座席部分20を、互いに向かって回転されて折り畳まれるように促すことができ、ピボット接続P6がピボット接続P5の上方及び前方で最高位置に達し、ピボット接続P4がピボット接続P5の上方及び後方に位置するまで、ピボット接続P6及びP4はピボット接続P5に対して上方に動くことができる。それによって折り畳まれたチャイルドサポート装置200は、便利な収納のためにコンパクトなサイズを有することができる。
【0024】
本明細書において記載されるチャイルドサポート装置の利点は、コンパクトな収納のために折り畳むことができる、クッションサポート及びより大きな座席領域を子供に対して提供する能力を含む。従って、チャイルドサポート装置は、使用中により快適であり得る。
【0025】
チャイルドサポート装置の具現化が、特定の実施形態に関連して記載されてきた。これらの実施形態は、例示的なものであり、限定的ではないとされている。多くの変形、修正、追加、及び改良が可能である。これら及び他の変形、修正、追加、及び改良は、付随の特許請求の範囲において定められている本発明の範囲内にあり得る。
【0026】
[付記項1]
スタンディングフレームと、
前記スタンディングフレームで支えられた年少者サポートアセンブリであり、前記年少者サポートアセンブリは、前側座席部分、後側座席部分、及び背もたれフレームを含み、前記後側座席部分は、前記前側座席部分及び前記背もたれフレームにそれぞれ枢動可能に接続され、前記前側座席部分及び前記後側座席部分は、互いに向けて折り畳むことができる、年少者サポートアセンブリと、
を含むチャイルドサポート装置であって、
前記前側座席部分及び前記後側座席部分は、ピボットジョイントを介して互いに枢動可能に接続され、前記ピボットジョイントは、前記前側座席部分に対する前記後側座席部分の展開を促進するためのバイアス力を提供するように適応したばねを含む、チャイルドサポート装置。
[付記項2]
前記ばねは、前記前側座席部分及び前記後側座席部分にそれぞれ接続されている、付記項1に記載のチャイルドサポート装置。
[付記項3]
前記ピボットジョイントはシャフト部分を含み、前記シャフト部分を中心として前記前側座席部分及び前記後側座席部分は互いに枢動可能に接続され、前記ばねは、前記シャフト部分の周囲に配置されている、付記項1又は2に記載のチャイルドサポート装置。
[付記項4]
前記ばねは、前記前側座席部分に付けられたアンカー部分に取り付けられたエンドプロング、及び、前記後側座席部分に付けられたアンカー部分に取り付けられた中間タブ部分を有する、付記項3に記載のチャイルドサポート装置。
[付記項5]
前記年少者サポートアセンブリは、前記前側座席部分の下側に延びるクッション部分をさらに含む、付記項1乃至4のいずれか一項に記載のチャイルドサポート装置。
[付記項6]
前記前側座席部分は、前記クッション部分に固定して接続されている、付記項5に記載のチャイルドサポート装置。
[付記項7]
前記後側座席部分は、折り畳まれていない状態と折り畳まれた状態との間で、前記前側座席部分及び前記クッション部分に対して回転可能であり、前記前側座席部分及び前記後側座席部分は、前記折り畳まれていない状態で前記クッション部分に接触してそれぞれサポートされており、前記後側座席部分は、前記折り畳まれた状態で前記クッション部分の後側部分から離れるように回転されている、付記項5又は6に記載のチャイルドサポート装置。
[付記項8]
前記クッション部分は、前記前側座席部分の下側から前記後側座席部分の下側まで延びる弾性ワイヤを含む、付記項5、6、又は7に記載のチャイルドサポート装置。
[付記項9]
前記弾性ワイヤは複数の湾曲した部分を含み、前記複数の湾曲した部分は、複数のヒンジをそれぞれ形成し、前記弾性ワイヤの弾性たわみを可能にしている、付記項8に記載のチャイルドサポート装置。
[付記項10]
前記スタンディングフレームには、前記年少者サポートアセンブリを取り付けるための支持フレーム部分が提供され、前記支持フレーム部分は、前記スタンディングフレームにそれぞれ枢動可能に結合された2つの側部バー部分を含み、前記弾性ワイヤは、2つの対向する端部を前記支持フレーム部分の2つの側部バー部分にそれぞれ固定して接続させている、付記項8又は9に記載のチャイルドサポート装置。
[付記項11]
チャイルドストローラー装置として実施される、付記項1乃至10のいずれか一項に記載のチャイルドサポート装置。
[付記項12]
チャイルドサポート装置であって、
2つの脚フレームを含むスタンディングフレームと、
前記スタンディングフレームに枢動可能に結合された側部バー部分を含む支持フレーム部分と、
側部連結部分、キャリアバー、及び連結バーを含む連結構造体であり、前記側部連結部分は、前記2つの脚フレームに枢動可能に接続され、前記キャリアバーは、前記側部連結部分及び前記側部バー部分にそれぞれ枢動可能に接続され、前記連結バーは、前記キャリアバー、及び前記2つの脚フレームのうち1つにそれぞれ枢動可能に接続されている、連結構造体と、
前記キャリアバーに枢動可能に接続されたハンドルフレームと、
前記支持フレーム部分に取り付けられた年少者サポートアセンブリであり、前記年少者サポートアセンブリは、前側座席部分、後側座席部分、及び背もたれフレームを含み、前記後側座席部分は、前記前側座席部分及び前記背もたれフレームにそれぞれ枢動可能に接続され、前記前側座席部分及び前記後側座席部分は、互いに向けて折り畳むことができる、年少者サポートアセンブリと、
を含むチャイルドサポート装置。
[付記項13]
前記ハンドルフレーム、前記連結バー、前記キャリアバー、及び前記側部バー部分は、共通のピボット軸を中心として互いに枢動可能に結合されている、付記項12に記載のチャイルドサポート装置。
[付記項14]
前記年少者サポートアセンブリは、前記前側座席部分及び前記後側座席部分の下側に延びるクッション部分をさらに含み、前記クッション部分は、前記チャイルドサポート装置の上下方向に沿って弾性変形可能な、前記前側座席部分及び前記後側座席部分に対する支持体を提供している、付記項12又は13に記載のチャイルドサポート装置。
[付記項15]
前記クッション部分は、前記支持フレーム部分の前記側部バー部分に固定して接続された端部を有する弾性ワイヤを含み、前記前側座席部分は、前記弾性ワイヤに固定して接続されている、付記項14に記載のチャイルドサポート装置。
[付記項16]
前記弾性ワイヤは複数の湾曲した部分を含み、前記複数の湾曲した部分は、複数のヒンジをそれぞれ形成し、前記弾性ワイヤの弾性たわみを可能にしている、付記項15に記載のチャイルドサポート装置。
[付記項17]
前記後側座席部分は、折り畳まれていない状態と折り畳まれた状態との間で、前記前側座席部分及び前記クッション部分に対して回転可能であり、前記前側座席部分及び前記後側座席部分は、前記折り畳まれていない状態で前記クッション部分に接触してそれぞれサポートされており、前記後側座席部分は、前記折り畳まれた状態で前記クッション部分の後側部分から離れるように回転されている、付記項14、15、又は16に記載のチャイルドサポート装置。
[付記項18]
前記前側座席部分は、ピボットジョイントを介して前記後側座席部分に枢動可能に接続され、前記ピボットジョイントは、前記前側座席部分に対する前記後側座席部分の展開を促進するためのバイアス力を提供するように適応したばねを含む、付記項12乃至17のいずれか一項に記載のチャイルドサポート装置。
[付記項19]
前記ピボットジョイントはシャフト部分を含み、前記シャフト部分を中心として前記前側座席部分及び前記後側座席部分は互いに枢動可能に接続され、前記ばねは、前記シャフト部分の周囲に配置されている、付記項18に記載のチャイルドサポート装置。
[付記項20]
前記ばねは、前記前側座席部分に付けられたアンカー部分に取り付けられたエンドプロング、及び、前記後側座席部分に付けられたアンカー部分に取り付けられた中間タブ部分を有する、付記項19に記載のチャイルドサポート装置。
[付記項21]
前記年少者サポートアセンブリはサイドガード及びヘッドガードをさらに含み、前記サイドガードは、前記キャリアバー及び前記ヘッドガードにそれぞれ枢動可能に接続され、前記ヘッドガードは、さらに、前記背もたれフレームに枢動可能に接続されている、付記項12乃至20のいずれか一項に記載のチャイルドサポート装置。