(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-08
(45)【発行日】2025-01-17
(54)【発明の名称】エアロゾル生成装置及びその動作方法
(51)【国際特許分類】
A24F 40/50 20200101AFI20250109BHJP
【FI】
A24F40/50
(21)【出願番号】P 2023537897
(86)(22)【出願日】2021-12-06
(86)【国際出願番号】 KR2021018324
(87)【国際公開番号】W WO2022145778
(87)【国際公開日】2022-07-07
【審査請求日】2023-06-20
(31)【優先権主張番号】10-2020-0189477
(32)【優先日】2020-12-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】519217032
【氏名又は名称】ケーティー アンド ジー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】キム、ヨン ファン
(72)【発明者】
【氏名】ユン、ソン ウク
(72)【発明者】
【氏名】イ、ソン ウォン
(72)【発明者】
【氏名】チャン、ソク ス
(72)【発明者】
【氏名】ハン、テ ナム
【審査官】根本 徳子
(56)【参考文献】
【文献】特表2020-520233(JP,A)
【文献】特開2020-028290(JP,A)
【文献】中国実用新案第209546931(CN,U)
【文献】国際公開第2020/020788(WO,A1)
【文献】特表2020-530292(JP,A)
【文献】特表2019-521739(JP,A)
【文献】国際公開第2020/222496(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0196270(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F 40/00-47/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル生成装置において、
制御部及びバッテリを含む本体と、
エアロゾル生成物品を加熱するヒータ
、前記ヒータの温度を測定する温度センサ及び第1メモリを含み、エアロゾル生成物品を加熱し、前記本体と着脱自在に結合する着脱式ヒータモジュールと、を含み、
前記第1メモリは、前記着脱式ヒータモジュールの製造工程で獲得された前記着脱式ヒータモジュールの固有特性に係わるヒータモジュール情報を保存し、
前記制御部は、前記着脱式ヒータモジュールが本体と結合された場合、前記ヒータモジュール情報を、前記第1メモリから獲得し、前記獲得されたヒータモジュール情報を利用し、前記着脱式ヒータモジュールと対応する制御条件を決定し、前記決定された制御条件に基づき、前記エアロゾル生成装置を制御
し、
前記ヒータモジュール情報は、前記温度センサの固有特性に係わる温度センサパラメータを含み、
前記制御部は、前記温度センサパラメータに基づいて補償値を算出し、前記補償値に基づいて前記温度センサによって測定される前記ヒータの温度を示す測定値を矯正し、前記矯正された測定値に基づいて前記エアロゾル生成装置の制御に用いる矯正温度を決定する、
エアロゾル生成装置。
【請求項2】
前記制御条件は、
前記着脱式ヒータモジュールに備えられた前記ヒータが事前に設定された温度プロファイルによって加熱動作を行う条件である、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項3】
前記ヒータモジュール情報は、前記ヒータの固有特性に係わる第1ヒータパラメータを
さらに含み、
前記制御条件は、前記ヒータに印加される電圧または電流を含み、
前記制御部は、前記第1ヒータパラメータと、前記ヒータに印加される前記電圧または前記電流との予め設定された相関関係に基づき、前記ヒータに印加される前記電圧または前記電流を決定する、
請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項4】
エアロゾル生成装置において、
制御部及びバッテリを含む本体と、
エアロゾル生成物品を加熱するヒータ及び第1メモリを含み、エアロゾル生成物品を加熱し、前記本体と着脱自在に結合する着脱式ヒータモジュールと、を含み、
前記第1メモリは、前記着脱式ヒータモジュールの製造工程で獲得された前記着脱式ヒータモジュールの固有特性に係わるヒータモジュール情報を保存し、
前記制御部は、前記着脱式ヒータモジュールが本体と結合された場合、前記ヒータモジュール情報を、前記第1メモリから獲得し、前記獲得されたヒータモジュール情報を利用し、前記着脱式ヒータモジュールと対応する制御条件を決定し、前記決定された制御条件に基づき、前記エアロゾル生成装置を制御し、
前記ヒータモジュール情報は、前記ヒータの固有特性に係わる第1ヒータパラメータを含み、
前記ヒータは、前記バッテリから提供される電圧または電流によって磁場を発生させるコイル、及び前記磁場によって発熱するサセプタを含み、
前記制御条件は、前記コイルに印加される電圧または電流の周波数を含み、
前記制御部は、前記第1ヒータパラメータに含まれた前記ヒータのインダクタンス値、前記ヒータの抵抗値、及び製造工程で獲得された共振周波数値のうち少なくとも一つに基づき、コイルに印加される電圧または電流の周波数を決定する、
エアロゾル生成装置。
【請求項5】
エアロゾル生成装置において、
制御部及びバッテリを含む本体と、
エアロゾル生成物品を加熱するヒータ及び第1メモリを含み、エアロゾル生成物品を加熱し、前記本体と着脱自在に結合する着脱式ヒータモジュールと、を含み、
前記第1メモリは、前記着脱式ヒータモジュールの製造工程で獲得された前記着脱式ヒータモジュールの固有特性に係わるヒータモジュール情報を保存し、
前記制御部は、前記着脱式ヒータモジュールが本体と結合された場合、前記ヒータモジュール情報を、前記第1メモリから獲得し、前記獲得されたヒータモジュール情報を利用し、前記着脱式ヒータモジュールと対応する制御条件を決定し、前記決定された制御条件に基づき、前記エアロゾル生成装置を制御し、
前記ヒータモジュール情報は、前記ヒータの固有特性に係わる第1ヒータパラメータを含み、
前記制御条件は、前記ヒータに印加される電圧または電流を含み、
前記本体は、
前記本体が、前記着脱式ヒータモジュールと結合される場合、前記ヒータと電気的に連結される前記本体の回路部に係わる第2ヒータパラメータを保存する第2メモリをさらに含み、
前記制御部は、
前記第2ヒータパラメータ及び前記第1ヒータパラメータを利用し、前記ヒータに印加される前記電圧または前記電流を決定する、
エアロゾル生成装置。
【請求項6】
前記温度センサパラメータは、前記着脱式ヒータモジュールの製造工程において、前記ヒータが加熱される間、前記温度センサによって測定された前記ヒータの温度変化率に基づいて決定される、請求項
1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項7】
前記着脱式ヒータモジュールは、
前記本体と結合する場合、前記ヒータと前記バッテリとの電気的な連結、前記制御部と前記第1メモリとの電気的な連結を形成する少なくとも1つの第1接続端子をさらに含み、
前記本体は、
前記第1接続端子に対応する少なくとも1つの第2接続端子を含み、前記ヒータと前記バッテリとの電気的な連結を介し、前記ヒータに電圧または電流を印加し、前記制御部と前記第1メモリとの電気的な連結を介し、前記第1メモリから、前記ヒータモジュール情報を獲得する、
請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項8】
前記第1接続端子は、
前記着脱式ヒータモジュールの外面から陥没または突出して形成され、
前記第2接続端子は、
前記第1接続端子と噛み合うように、前記本体の外面から突出または陥没して形成された、
請求項
7に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項9】
前記制御部は、
前記着脱式ヒータモジュールが新たな着脱式ヒータモジュールによって交換された場合、前述の新たな着脱式ヒータモジュールから獲得された新たなヒータモジュール情報を利用し、新たな制御条件を決定し、前述のエアロゾル生成装置が同じ加熱動作を行うように、前述の新たな制御条件に基づき、エアロゾル生成装置を制御する、
請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項10】
エアロゾル生成装置において、
制御部及びバッテリを含む本体と、
エアロゾル生成物品を加熱するヒータ及びモジュール識別子(module identifier)を
含み、前記本体と着脱自在に結合する着脱式ヒータモジュールと、を含み、
前記モジュール識別子は、前記着脱式ヒータモジュールの外面に表示されるイメージであり、スキャニングによって読み取り可能な前記着脱式ヒータモジュールの固有特性に係わるヒータモジュール情報を含み、
前記制御部は、前記ヒータモジュール情報を獲得し、前記獲得されたヒータモジュール情報を利用し、前記着脱式ヒータモジュールと対応する制御条件を決定し、前記決定された制御条件に基づき、前記エアロゾル生成装置を制御する、
エアロゾル生成装置。
【請求項11】
前記本体は、
前記イメージをスキャニングする機能を有する外部電子機器と通信が可能な通信部をさらに含み、
前記制御部は、
前記外部電子機器において、前記イメージのスキャニングによって獲得された前記ヒータモジュール情報を、前記通信部を介し、前記外部電子機器から獲得する、
請求項
10に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項12】
エアロゾル生成装置の動作方法において、
本体に着脱自在に結合され、
エアロゾル生成物品を加熱するヒータ及び前記ヒータの温度を測定する温度センサを備える着脱式ヒータモジュールから、着脱式ヒータモジュールの製造工程で獲得された
前記温度センサの固有特性に係わる温度センサパラメータを獲得する段階と、
前記獲得された
温度センサパラメータに基づいて補償値を算出し、前記補償値に基づいて前記温度センサによって測定される前記ヒータの温度を示す測定値を矯正し、前記矯正された測定値に基づいて前記エアロゾル生成装置の制御に用いる矯正温度を決定する段階と、
前記決定された
矯正温度に基づき、前記エアロゾル生成装置を制御する段階と、を含む、
エアロゾル生成装置の動作方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアロゾル生成装置及びその動作方法に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、一般的なシガレットの短所を克服する代替方法に係わる需要が増大している。例えば、燃焼なしに、エアロゾル生成物品(例:シガレット)に含まれるエアロゾル生成物質を加熱させ、エアロゾルを生成させるエアロゾル生成装置に係わる需要が増大している。それにより、加熱式エアロゾル生成装置に対する研究が活発に進められている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
エアロゾル生成装置は、全ての部品が結合された一体型に作製され、ユーザに提供される。該一体型エアロゾル生成装置が故障した場合、故障した部品が交換されても、作製された製品において、微差が生じる可能性があり、喫煙感が異なってもしまう。従って、1つの部品だけに故障が生じても、ユーザは、デバイス全体を購入しなければならない場合がある。
【0004】
多様な実施形態は、エアロゾル生成装置及びその動作方法を提供する。本開示がなそうとする技術的課題は、前述のような技術的課題に限定されず、以下の実施形態から、他の技術的課題が類推されうる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
一態様によれば、エアロゾル生成装置は、制御部及びバッテリを含む本体、並びにエアロゾル生成物品を加熱するヒータ及び第1メモリを含み、該本体と着脱可能に結合する着脱式(removable)ヒータモジュールを含み、該第1メモリは、着脱式ヒータモジュールの製造工程で獲得された着脱式ヒータモジュールの固有特性に係わるヒータモジュール情報を保存し、該制御部は、着脱式ヒータモジュールが本体と結合された場合には、該ヒータモジュール情報を第1メモリから獲得し、獲得されたヒータモジュール情報を利用し、着脱式ヒータモジュール情報を決定する。
【0006】
他の態様によれば、エアロゾル生成装置は、制御部及びバッテリを含む本体、並びにエアロゾル生成物品を加熱するヒータ及びモジュール識別子を含み、本体と着脱自在に結合する着脱式ヒータモジュールを含み、該モジュール識別子は、ヒータモジュールの外面に表示され、スキャニングによって読み取り可能な着脱式ヒータモジュールの固有特性に係わるヒータモジュール情報を含む画像であり、該制御部は、ヒータモジュール情報を獲得し、獲得されたヒータモジュール情報を利用し、着脱式ヒータモジュール情報を決定する。
【0007】
さらに他の態様によれば、エアロゾル生成装置の動作方法は、本体に着脱自在に結合され、エアロゾル生成物品を加熱するヒータを備える着脱式ヒータモジュールから、該着脱式ヒータモジュールの製造工程で獲得された該着脱式ヒータモジュールの固有特性に係わるヒータモジュール情報を獲得する段階と、獲得されたヒータモジュール情報を利用し、着脱式ヒータモジュールと対応する制御条件を決定する段階と、決定された制御条件に基づき、該エアロゾル生成装置を制御する段階と、を含む。
【発明の効果】
【0008】
前述のところによれば、エアロゾル生成装置は、簡単に欠陥のある部品を交換し、エアロゾル生成装置を修理することができる。また、該エアロゾル生成装置は、部品が交換されても、均一な加熱動作を遂行することができる。さらに、該エアロゾル生成装置は、外部の測定装置を利用した別途の補正なしに、ヒータの温度を正確に測定することができる。
【0009】
本実施形態による効果は、前述のところに制限されるものではなく、言及されていない効果は、本明細書、及び添付された図面から、本実施形態が属する技術分野で通常の知識を有する者に明確に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1A】一実施形態による、着脱式ヒータモジュールと本体とが結合された多様なタイプのエアロゾル生成装置を図示した図である。
【
図1B】一実施形態による、着脱式ヒータモジュールと本体とが結合された多様なタイプのエアロゾル生成装置を図示した図である。
【
図1C】一実施形態による、着脱式ヒータモジュールと本体とが結合された多様なタイプのエアロゾル生成装置を図示した図である。
【
図1D】一実施形態による、着脱式ヒータモジュールと本体とが結合された多様なタイプのエアロゾル生成装置を図示した図である。
【
図2】一実施形態による、交換自在な着脱式ヒータモジュールを有するエアロゾル生成装置について説明するための概念図である。
【
図3】一実施形態による、エアロゾル生成装置のハードウェア構成について説明するためのブロック図である。
【
図4A】一実施形態による、着脱式ヒータモジュールが交換されたとき、新たなヒータパラメータを利用し、エアロゾル生成装置を制御する方法について説明するための図である。
【
図4B】一実施形態による、制御部が、交換以前のヒータパラメータを使用する場合と、交換された着脱式ヒータモジュールのヒータパラメータを使用する場合とを比較して説明するためのグラフである。
【
図5A】他の実施形態による、着脱式ヒータモジュールが交換されたとき、新たなヒータパラメータを利用し、エアロゾル生成装置を制御する方法について説明するための図面である。
【
図5B】他の実施形態による、着脱式ヒータモジュールが交換されたとき、制御部が、交換以前のヒータパラメータを使用する場合と、交換された着脱式ヒータモジュールのヒータパラメータを使用する場合とを比較して説明するためのグラフである。
【
図6】一実施形態による、ヒータパラメータを利用し、ヒータに印加される周波数を決定する方法について説明するための図である。
【
図7】一実施形態による、ヒータパラメータを利用し、ヒータに電圧を印加する方法について説明するためのフローチャートである。
【
図8】一実施形態による、温度センサが測定したヒータの温度と、ヒータの実際温度との差を直観的に示している図である。
【
図9】一実施形態による、温度センサが測定した温度の変化率に基づいて算出される多項式により、較正温度が決定される方式について説明するための図である。
【
図10】一実施形態による、矯正温度と、ヒータの実際温度のグラフを図式的に示した図である。
【
図11】一実施形態による、温度センサパラメータを利用し、較正温度を決定する方法について説明するためのフローチャートである。
【
図12】一実施形態による、着脱式ヒータモジュールと本体とが結合される構造について説明するための図である。
【
図13】他の実施形態によるエアロゾル生成装置について説明するためのブロック図である。
【
図14】他の実施形態による、着脱式ヒータモジュール情報を獲得する方法について説明するためのフローチャートである。
【
図15】一実施形態による、エアロゾル生成装置の動作方法について説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本実施形態で使用される用語は、本実施形態における機能を考慮しつつ、可能な限り、現在広く使用されている一般的な用語を選択したが、それらは、当分野に従事する技術者の意図、判例、または新たな技術の出現などによっても異なる。また、特定の場合は、出願人が任意に選定した用語もあり、その場合、該当する発明の説明部分において、詳細にその意味を記載する。従って、本発明で使用される用語は、単なる用語の名称ではなく、その用語が有する意味と、本発明の全般にわたる内容とに基づいて定義されなければならない。
【0012】
明細書全体において、ある部分がある構成要素を「含む」とするとき、それは、特に反対となる記載がない限り、他の構成要素を除くものではなく、他の構成要素をさらに含みうるということを意味する。また、明細書に記載された「~部」、「~モジュール」のような用語は、少なくとも1つの機能や動作を処理する単位を意味し、それらは、ハードウェアまたはソフトウェアで具現されるか、あるいはハードウェアとソフトウェアとの結合によっても具現される。
【0013】
本明細書で使用されているように、「少なくとも1つの」のような表現が、配列された構成要素の前にあるとき、配列されたそれぞれの構成ではなく、全体構成要素を修飾する。例えば、「a、b及びcのうち少なくともいずれか一つ」という表現は、a、b、c、a及びb、a及びc、b及びc、あるいはaとbとcとを含むものと解釈されなければならない。
【0014】
以下においては、添付図面を参照し、本発明の実施形態について、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者が容易に実施することができるよう詳細に説明する。しかしながら、本発明は、さまざまな形態に具現され、ここで説明される実施形態に限定されるものではない。
【0015】
以下においては、図面を参照し、本発明の実施形態について詳細に説明する。
【0016】
図1Aないし
図1Dは、一実施形態による、着脱式(removable)ヒータモジュールと本体とが結合された多様なタイプのエアロゾル生成装置を図示した図面である。
【0017】
エアロゾル生成装置100は、誘導加熱式ヒータ130を含むものでもある。具体的には、
図1Aのヒータ130は、エアロゾル生成物品を誘導加熱方式で加熱するためのコイル131及びサセプタ132を含むものでもある。エアロゾル生成装置100は、誘導加熱(induction heating)方式でもって、エアロゾル生成装置100に収容されるエアロゾル生成物品を加熱することにより、エアロゾルを生成することができる。該誘導加熱方式は、磁性体に、周期的に方向が変わる交番磁場(alternating magnetic field)を印加し、磁性体を発熱させる方式を意味しうる。
【0018】
エアロゾル生成装置100は、磁性体に交番磁場を印加することにより、該磁性体から熱エネルギーを放出させることができ、該磁性体から放出される熱エネルギーを、エアロゾル生成物品に伝達することにより、該エアロゾル生成物品を加熱することができる。
図1Aにおいて、外部磁場によって発熱する磁性体は、サセプタ132でもある。他の実施形態においては、サセプタ132は、断片、薄片、ストリップのような形状であり、エアロゾル生成物品内部にも含まれる。
【0019】
エアロゾル生成装置100は、エアロゾル生成物品を収容することができる。エアロゾル生成装置100には、該エアロゾル生成物品を収容するための空間が形成されうる。該エアロゾル生成物品を収容する空間の周囲には、サセプタ132が配されうる。例えば、サセプタ132は、円筒形状を有しうる。従って、該エアロゾル生成物品が収容空間に収容される場合、サセプタ132は、該エアロゾル生成物品の外側面の少なくとも一部を囲みうる。ただし、サセプタ132の形状は、それに制限されるものではなく、多様でもある。例えば、サセプタ132は、サセプタ132が、エアロゾル生成物品に挿入されるように縫い針形状を有しうる。
【0020】
コイル131は、サセプタ132の外面に沿って巻線され、サセプタ132に交番磁場を印加しうる。エアロゾル生成装置100からコイル131に電力が供給される場合、コイル131内部領域に磁場が形成されうる。コイル131に交流電流または交流電圧が印加される場合、コイル131内部に交番磁場が形成されうる。サセプタ132がコイル131内部に位置し、交番磁場に露出される場合、サセプタ132が発熱し、サセプタ132に収容されるエアロゾル生成物品が加熱されうる。
【0021】
バッテリ110は、エアロゾル生成装置100、例えば、ヒータ130の加熱動作のために、コイル131に電力を供給することができる。
【0022】
制御部120は、コイル131に供給される電圧または電流を制御することにより、ヒータ130の加熱動作を制御することができる。例えば、制御部120は、サセプタ132によってエアロゾル生成物品が加熱される温度が一定に維持されるために、ヒータ130の加熱動作を制御することができる。
【0023】
図1Bを参照すれば、エアロゾル生成装置100は、バッテリ110、制御部120及びヒータ130を含むものでもある。
【0024】
図1C及び
図1Dを参照すれば、エアロゾル生成装置100は、蒸気化器140をさらに含むものでもある。また、エアロゾル生成装置100の内部空間には、エアロゾル生成物品300が挿入されうる。
【0025】
図1Aないし
図1Dに示されたエアロゾル生成装置100には、本実施形態と関連した構成要素が図示されている。従って、
図1Aないし
図1Dに図示されている構成要素以外に、他の汎用的な構成要素が、エアロゾル生成装置100にさらに含まれうることは、本実施形態と関連した技術分野で通常の知識を有する者であるならば、理解することができるであろう。
【0026】
図1A及び
図1Bには、バッテリ110、制御部120及びヒータ130が一列に配されているように図示されている。また、
図1Cには、バッテリ110、制御部120、蒸気化器140及びヒータ130が一列に配されているように図示されている。また、
図1Dには、蒸気化器140及びヒータ130が並列に配されているように図示されている。しかしながら、エアロゾル生成装置100の内部構造は、
図1Aないし
図1Dに図示されているところに限定されるものではない。すなわち、エアロゾル生成装置100の設計により、バッテリ110、制御部120、ヒータ130及び蒸気化器140の配置は、変更されうる。
【0027】
エアロゾル生成物品300がエアロゾル生成装置100に挿入されれば、エアロゾル生成装置100は、ヒータ130及び/または蒸気化器140を作動させ、エアロゾル生成物品300及び/または蒸気化器140から、エアロゾルを発生させることができる。ヒータ130及び/または蒸気化器140によって生じたエアロゾルは、エアロゾル生成物品300を通過してユーザに伝達される。
【0028】
必要により、エアロゾル生成物品300がエアロゾル生成装置100に挿入されていない場合においても、エアロゾル生成装置100は、ヒータ130を加熱することができる。
【0029】
バッテリ110は、エアロゾル生成装置100が動作するのに利用される電力を供給する。例えば、バッテリ110は、ヒータ130または蒸気化器140が加熱されるように、電力を供給することができ、制御部120が動作するのに必要な電力を供給することができる。また、バッテリ110は、エアロゾル生成装置100に設けられたディスプレイ、センサ、モータなどが動作するのに必要な電力を供給することができる。
【0030】
制御部120は、エアロゾル生成装置100の動作を全般的に制御する。具体的には、制御部120は、バッテリ110、ヒータ130、蒸気化器140だけではなく、エアロゾル生成装置100に含まれる他の構成の動作を制御する。また、制御部120は、エアロゾル生成装置100の構成それぞれの状態を確認し、エアロゾル生成装置100が動作自在な状態であるか否かということを判断することもできる。
【0031】
制御部120は、少なくとも1つのプロセッサを含む。該プロセッサは、複数の論理ゲートのアレイに実装することもでき、汎用的なマイクロプロセッサと、該マイクロプロセッサで実行することができるプログラムが保存されたメモリとの組み合わせにも実装される。また、他の形態のハードウェアにも具現されるということは、本実施形態が属する技術分野において通常の知識を有する者であれば、理解することができるであろう。
【0032】
ヒータ130は、バッテリ110から供給された電力によっても加熱される。例えば、エアロゾル生成物品300がエアロゾル生成装置100に挿入されれば、ヒータ130は、エアロゾル生成物品300の外部に位置しうる。従って、加熱されたヒータ130は、エアロゾル生成物品300内のエアロゾル生成物質の温度を上昇させることができる。
【0033】
ヒータ130は、電気抵抗性ヒータでもある。例えば、ヒータ130には、電気伝導性トラック(track)を含み、該電気伝導性トラックに電流が流れることにより、ヒータ130を加熱させる。しかしながら、ヒータ130は、前述の例に限られるものではなく、希望温度まで加熱させるものであるならば、制限なく該当しうる。ここで、該希望温度は、エアロゾル生成装置100にすでに設定されているものでもあり、ユーザによって希望される温度にも設定される。
【0034】
例えば、ヒータ130は、管状加熱要素、板状加熱要素、針状加熱要素または棒状加熱要素を含むものでもあり、加熱要素の形態により、エアロゾル生成物品300の内部または外部を加熱させる。
【0035】
また、エアロゾル生成装置100は、ヒータ130を複数配することもできる。このとき、複数のヒータ130は、エアロゾル生成物品300の内部に挿入されるようにも配され、エアロゾル生成物品300の外部にも配される。また、複数のヒータ130のうち一部は、エアロゾル生成物品300の内部に挿入されるようにも配され、残りは、エアロゾル生成物品300の外部にも配される。また、ヒータ130の形状は、
図1Aないし
図1Dに図示されている形状に限られるものではなく、多様な形状にも作製される。
【0036】
蒸気化器140は、液状組成物を加熱し、エアロゾルを生成することができ、生成されたエアロゾルは、エアロゾル生成物品300を通過し、ユーザにも伝達される。すなわち、蒸気化器140によって生成されたエアロゾルは、エアロゾル生成装置100の気流通路に沿って移動することができ、該気流通路は、蒸気化器140によって生成されたエアロゾルが、エアロゾル生成物品300を通過し、ユーザに伝達されるようにも構成される。
【0037】
例えば、蒸気化器140は、液体貯蔵部、液体伝達手段及び加熱要素を含むものでもあるが、それらに限定されるものではない。例えば、該液体貯蔵部、該液体伝達手段及び該加熱要素は、独立したモジュールとして、エアロゾル生成装置100にも含まれる。
【0038】
該液体貯蔵部は、液状組成物を貯蔵することができる。例えば、該液状組成物は、揮発性タバコの香り成分を含むタバコ含有物質を含む液体でもあり、非タバコ物質を含む液体でもある。該液体貯蔵部は、蒸気化器140から/に脱着/付着されうるようにも作製され、蒸気化器140と一体のも作製される。
【0039】
例えば、該液状組成物は、水、ソルベント、エタノール、植物エキス、香料、香味剤またはビタミン混合物を含むものでもある。該香料は、メントール、ペパーミント、スペアミントオイル、各種果物の香り成分などを含むものでもあるが、それらに制限されるものではない。該香味剤は、ユーザに多様な香味または風味を提供することができる成分を含むものでもある。該ビタミン混合物は、ビタミンA、ビタミンB、ビタミンC及びビタミンEのうち少なくとも一つが混合されたものであるが、それらに制限されるものではない。また、該液状組成物は、グリセリン及びプロピレングリコールのようなエアロゾル形成剤を含むものでもある。
【0040】
該液体伝達手段は、液体貯蔵部の液状組成物を加熱要素に伝達することができる。例えば、該液体伝達手段は、綿繊維、セラミック繊維、ガラス繊維、多孔性セラミックのような芯(wick)にもなるが、それらに限定されるものではない。
【0041】
該加熱要素は、液体伝達手段によって伝達される液状組成物を加熱するための要素である。例えば、該加熱要素は、金属熱線、金属熱板、セラミックヒータなどにもなるが、それらに限定されるものではない。また、該加熱要素は、ニクロム線のような伝導性フィラメントによっても構成され、該液体伝達手段に巻かれる構造にも配される。該加熱要素は、電流供給によっても加熱され、該加熱要素と接触した液体組成物に熱を伝達し、液体組成物を加熱することができる。その結果、エアロゾルが生成されうる。
【0042】
例えば、蒸気化器140は、カトマイザ(cartomizer)または霧化器(atomizer)とも呼ばれるが、それらに限定されるものではない。
【0043】
一方、エアロゾル生成装置100は、バッテリ110、制御部120、ヒータ130及び蒸気化器140の他に、汎用的な構成をさらに含むものでもある。例えば、エアロゾル生成装置100は、視覚情報の出力が可能なディスプレイ、及び/または触覚情報の出力のためのモータを含むものでもある。また、エアロゾル生成装置100は、少なくとも1つのセンサ(パフセンサ、温度センサ、エアロゾル生成物品挿入感知センサなど)を含むものでもある。また、エアロゾル生成装置100は、エアロゾル生成物品300が挿入された状態においても、外部空気が流入したり、内部気体が流出されたりする構造にも作製できる。
【0044】
図1Aないし
図1Dには、図示されていないが、エアロゾル生成装置100は、別途のクレードルと共に、系(system)を構成することもできる。例えば、該クレードルは、エアロゾル生成装置100のバッテリ110の充電にも利用される。または、該クレードルとエアロゾル生成装置100とが結合された状態で、ヒータ130を加熱することもできる。
【0045】
エアロゾル生成物品300は、一般的な燃焼型シガレットとも類似する。例えば、エアロゾル生成物品300は、エアロゾル生成物質を含む第1部分と、フィルタなどを含む第2部分とにも区分される。または、エアロゾル生成物品300の第2部分も、エアロゾル生成物質を含むものでもある。例えば、顆粒またはカプセルの形態に作られたエアロゾル生成物質が、第2部分にも挿入される。
【0046】
エアロゾル生成装置100の内部には、第1部分の全体が挿入され、第2部分は、外部にも露出される。または、エアロゾル生成装置100の内部に、該第1部分の一部だけが挿入され、該第1部分の全体、及び第2部分の一部が挿入されうる。ユーザは、該第2部分を口にした状態で、エアロゾルを吸入することができる。このとき、該エアロゾルは、外部空気が第1部分を通過することによって生成され、生成されたエアロゾルは、第2部分を通過し、ユーザの口に伝達される。
【0047】
例えば、外部空気は、エアロゾル生成装置100に形成された少なくとも1つの空気通路を介しても流入される。例えば、エアロゾル生成装置100に形成された空気通路の開閉、及び/または空気通路の大きさは、ユーザによっても調節される。それにより、霧化量、喫煙感などがユーザによっても調節される。他の例として、外部空気は、エアロゾル生成物品300の表面に形成された少なくとも1つの孔(hole)を介し、エアロゾル生成物品300の内部にも流入される。
【0048】
以上では、
図1Aないし
図1Dを参照し、着脱式ヒータモジュールと本体とが結合された多様なタイプのエアロゾル生成装置について説明した。以下においては、
図2を参照し、交換自在な着脱式ヒータモジュールを有するエアロゾル生成装置について説明する。
【0049】
図2は、一実施形態による、交換自在な着脱式ヒータモジュールを有するエアロゾル生成装置について説明するための概念図である。
図2のエアロゾル生成装置200は、
図1Aないし
図1Dで説明したエアロゾル生成装置100に対応する装置でもある。
【0050】
図2を参照すれば、エアロゾル生成装置200は、着脱式ヒータモジュール210a及び本体220を含むものでもある。
【0051】
一般的な一体型エアロゾル生成装置は、全ての部品が、相互間において分離されないように結合された一体型に作製され、ユーザに提供される。該一体型エアロゾル生成装置は、さまざまなユーザに同じ喫煙感を与えなければならないが、該一体型エアロゾル生成装置の作製にいかほどに同じ部品を使用しても、各部品の作製段階及び組立段階において、微細な誤差が生じ、不均一な喫煙感を提供してしまう。従って、微細な誤差を正すために、該一体型エアロゾル生成装置は、出庫される前、メーカにより、別途の補正(calibration)手続きが行われ、完成品は、同じ動作、または所定範囲内の偏差を有する均一な動作を遂行することになる。
【0052】
従って、購入されたエアロゾル生成装置の1つの部品だけに故障が生じても、ユーザは、故障した部品を交換する代わりに、微細な誤差が事前に補正されている新たな一体型エアロゾル生成装置を新たに購入しなければならないこともありうる。
【0053】
本開示のエアロゾル生成装置200は、従来使用していた着脱式ヒータモジュール210aが故障しても、同じタイプの他の着脱式ヒータモジュール210b,210c及び210dの一つに簡単に交換することができる。さらに、同一タイプの着脱式ヒータモジュール210b,210c及び210dの一つが結合されたとき、本体200は、着脱式ヒータモジュール210b,210c及び210dの固有特性が異なるにもかかわらず、均一な加熱動作を行うように制御することができる。
【0054】
着脱式ヒータモジュール210a,210b,210c及び210dは、ヒータ、温度センサのような多様な素子を含むものでもある。該素子の作製方法、材料、各素子の結合による相互作用により、着脱式ヒータモジュール210a,210b,210c及び210dは、該素子の特性につき、異なる情報を有しうる。そのような着脱式ヒータモジュール210a,210b,210c及び210dに含まれる素子に係わる情報は、以下において、ヒータモジュール情報とも呼ばれる。
【0055】
着脱式ヒータモジュール210a,210b,210c及び210dは、それぞれのヒータモジュール情報を保存することができる。例えば、該ヒータモジュール情報は、各着脱式ヒータモジュール210a,210b,210c及び210dが製造される製造工程で獲得され、各着脱式ヒータモジュール210a,210b,210c及び210dにも保存される。
【0056】
本体220は、着脱式ヒータモジュール210a,210b,210c及び210dのヒータモジュール情報を利用し、エアロゾル生成装置200を制御することができる。例えば、ある着脱式ヒータモジュール210a,210b,210c及び210dが本体220に結合されても、エアロゾル生成装置200は、ヒータが事前に設定された温度プロファイル通り、均一な加熱動作を行うように制御することができる。
【0057】
以下においては、
図3ないし
図13を参照し、ヒータモジュール情報を利用し、エアロゾル生成装置200が均一な加熱動作を行うように制御する方式について説明する。
【0058】
図3は、一実施形態による、エアロゾル生成装置のハードウェア構成について説明するためのブロック図である。
図3のヒータ211、制御部221及びバッテリ223は、それぞれ
図1A~
図1Dのヒータ130、制御部120及びバッテリ110に対応する構成要素であり、前述の
図1A~
図1Dで説明された同じ機能を遂行することができる。
【0059】
図3を参照すれば、エアロゾル生成装置200は、本体220、及び本体220と着脱自在に結合する着脱式ヒータモジュール210を含むものでもある。着脱式ヒータモジュール210は、ヒータ211、温度センサ213及びサブメモリ215aを含み、本体220は、制御部221、バッテリ223、通信部225、ユーザインタフェース227及びメインメモリ229を含むものでもある。ただし、エアロゾル生成装置200内部のハードウェア構成要素は、
図3に示すものに限定されるものではない。エアロゾル生成装置200の設計により、
図3に示されるハードウェア構成の一部が省略されたり、新たな構成が追加されたりもするということは、本実施形態に係わる技術分野において通常の知識を有する者であれば、理解することができるであろう。
【0060】
温度センサ213は、ヒータ211の温度を測定することができる。例えば、温度センサ213は、ヒータ211が加熱動作を行う場合、ヒータ211の温度を測定することができる。
【0061】
温度センサ213は、制御部221に測定値を提供することができる。制御部221は、温度センサ213の測定値を利用し、エアロゾル生成装置200の制御に最終的に使用される矯正温度(calibration temperature)を決定することができる。すなわち、制御部221は、該矯正温度を、ヒータ211の実際温度と認識することにより、ヒータ211の加熱動作を制御することができる。該較正温度は、後のエアロゾル生成装置200の制御で多様に使用されうる。例えば、制御部221は、該矯正温度を利用し、ヒータ211が事前に設定された温度プロファイルにより、正常な加熱動作を遂行するか否かということをモニタリングしたり、該モニタリング結果に基づき、加熱動作を中止したり、ヒータ211に提供される電圧を調節したり、ユーザに、異常動作に係わる情報を提供したりするというような制御を行うことができる。該較正温度を決定する方式については、
図8ないし
図11を用いて具体的に後述する。
【0062】
サブメモリ215aは、ヒータモジュール情報を保存することができる。サブメモリ215aは、着脱式ヒータモジュール210が本体220と結合される場合、制御部221と電気的な連結を介して保存されたヒータモジュール情報を、制御部221に提供することができる。
【0063】
サブメモリ215aは、着脱式ヒータモジュール210が、本体220に結合されていない場合にも、ヒータモジュール情報を保存することができる不揮発性メモリ(non-volatile memory)でもある。該不揮発性メモリの種類は、制限されるものではない。例えば、ROM(read-only memory)、PROM(programmable read-only memory)、EPRROM(erasable programmable read-only memory)、EEPROM(electrically erasable programmable read-only memory)、フラッシュメモリ(flash memory)、FRAM(ferroelectric random access memory)、MRAM(magnetoresistive random access memory)、PRAM(phase-change random access memory)、RRAM(resistive random access memory)のような多様な種類にも具現される。
【0064】
サブメモリ215aに保存されるヒータモジュール情報は、着脱式ヒータモジュール210に含まれた素子の固有特性に係わる情報でもある。例えば、該ヒータモジュール情報は、ヒータ固有特性に係わるヒータパラメータや、温度センサ固有特性に係わる温度センサパラメータを含むものでもある。
【0065】
該ヒータパラメータは、ヒータ211に印加される電圧を決定するためのパラメータであり、該温度センサパラメータは、温度センサ213の測定値を、ヒータ211の実際温度として信頼することができるように補償するためのパラメータでもある。
【0066】
該ヒータパラメータは、ヒータ211の加熱動作に影響を及ぼすヒータ211の固有特性に係わるパラメータを含むものでもある。例えば、該ヒータパラメータは、ヒータ211の抵抗値、ヒータ211のインダクタンス値、ヒータ211のキャパシタンス値、ヒータ211が誘導加熱方式のヒータ(例えば、
図1Aの130)である場合、ヒータ211の共振周波数値、ヒータ211が均一な加熱動作を行うために必要な時間によって提供される電圧レベルを含むものでもある。該キャパシタンス値は、着脱式ヒータモジュール210に、ヒータ211と電気的に連結されるように設けられたキャパシタの値でもある。
【0067】
ヒータ211と電気的に連結されるキャパシタの個数、配置には、制限がない。例えば、キャパシタは、着脱式ヒータモジュール210に配されたり、本体220に配されたり、着脱式ヒータモジュール210と本体220との両方に配されたりするか、あるいは設計によっても省略される。
【0068】
温度センサパラメータは、温度センサ213によって測定されたヒータ211の温度の測定値、該測定値にそれぞれ対応するヒータ211の実際温度、該測定値と実際温度との関係、該実際温度と測定値との関係を数式化させた多項式のような、矯正温度決定に影響を及ぼす温度センサ213固有特性に係わるパラメータを含むものでもある。該実際温度は、独立したIR(infrared radiation)測定器を利用して測定されたヒータ211の温度でもある。
【0069】
ヒータモジュール情報は、着脱式ヒータモジュール210の製造工程において、外部測定器によって事前に獲得され、サブメモリ215aにも保存される。例えば、ヒータ211の抵抗値及び/またはインダクタンス値を、外部測定器によって測定することができる。ヒータ211の抵抗値及び/またはインダクタンス値は、ヒータ211の作製工程において、材料、作製方法などによって微細な偏差を有しうる。
【0070】
着脱式ヒータモジュール210の作製工程において、外部測定器により、各ヒータ211の正確な抵抗値及び/またはインダクタンス値を測定することができる。各ヒータ211の正確な抵抗値及び/またはインダクタンス値を、サブメモリ215aに保存することにより、本体220は、ヒータ211の抵抗値及び/またはインダクタンス値が偏差を有しているにもかかわらず、事前に設定された温度プロファイルにより、均一な加熱動作を行うように、ヒータに印加される電圧を制御することができる。該温度プロファイルは、エアロゾル生成装置200が経時的に加熱される温度を示す情報であり、該温度プロファイルは、メインメモリ229またはサブメモリ215aにも保存される。
【0071】
例えば、インダクタンス値、抵抗値、キャパシタンス値が、インピーダンスを測定する外部測定器によって製造工程で測定され、サブメモリ215aにも保存される。例えば、ヒータ211が予め設定された温度プロファイル通りに加熱されるための電圧または電流が、外部測定器によって製造工程で獲得され、サブメモリ215aにも保存される。
【0072】
例えば、ヒータ211の実際温度と、温度センサの測定値との関係が、外部測定器により、製造工程で事前に獲得され、サブメモリ215aにも保存される。該外部測定器は、ヒータ211が加熱されている最中、ヒータ211の実際温度を測定するためのIR測定器でもある。該IR測定器は、ヒータ211が位置している方向に赤外線を照射し、温度を測定する装備である。
【0073】
精密な測定が可能な外部測定器は、相対的に高コストであり、大きさが大きく、ユーザが携帯するエアロゾル生成装置に搭載されえない。ヒータモジュール情報が、着脱式ヒータモジュール210の製造工程において、外部測定器によって事前に測定されサブメモリ215aに保存されることにより、エアロゾル生成装置200は、高価な外部測定器の精密な測定性能を間接的に利用することができる。
【0074】
制御部221は、着脱式ヒータモジュール210が本体220と結合された場合、ヒータモジュール情報をサブメモリ215aから獲得することができ、ヒータモジュール情報を利用し、エアロゾル生成装置200を制御することができる。例えば、制御部221は、獲得されたヒータモジュール情報を利用し、着脱式ヒータモジュール210と対応する制御条件を決定し、決定された制御条件に基づき、エアロゾル生成装置200を制御することができる。
【0075】
該制御条件は、着脱式ヒータモジュール210に備えられたヒータ211が、予め設定された温度プロファイルで定義された温度によって加熱動作を行う条件でもある。新たに装着された着脱式ヒータモジュール210のヒータモジュール情報が、既存の着脱式ヒータモジュール210と異なっても、エアロゾル生成装置200は、互いに異なる制御条件を決定することにより、事前に設定された温度プロファイルにより、一貫した加熱動作を行うことができる。例えば、制御部221は、ヒータ211に印加される異なる電圧を決定したり、温度センサ213の測定値を利用し、異なる矯正温度を決定したりすることができる。
【0076】
例えば、着脱式ヒータモジュール210が、例えば、他の着脱式ヒータモジュール210b(
図2)に交換される場合、制御部221は、着脱式ヒータモジュール210bから獲得されたヒータモジュール情報に基づき、新たに装着された着脱式ヒータモジュール210bに係わる異なる制御条件を決定し、加熱動作が、予め設定された温度プロファイルによって一貫して行われるように、他の制御条件により、エアロゾル生成装置200を制御することができる。例えば、制御部221は、ヒータモジュール情報に基づき、ヒータ211に提供される電圧を決定することができる。ヒータ211に提供される電圧を決定する具体的な方式は、
図4Aないし
図7で詳細に後述する。
【0077】
また、制御部221は、ヒータモジュール情報に基づき、エアロゾル生成装置200の制御に使用される矯正温度を決定することができる。該矯正温度を決定する具体的な方式は、
図8ないし
図11で詳細に後述する。
【0078】
通信部225は、有線または無線の通信機能を支援するハードウェア構成要素であり、エアロゾル生成装置200が外部電子機器と通信する機能を提供することができる。通信部225は、データ通信を行ったり、充電電力を供給されたりするための端子、外部電子機器と無線通信(例えば、WI-FI、WI-FI Direct、Bluetooth、NFC(near-field communication)など)を遂行するための通信インターフェースモジュールを提供することができる。
【0079】
ユーザインタフェース227は、ユーザに、エアロゾル生成装置200の状態に係わる情報を提供したり、エアロゾル生成装置200の動作に必要な情報をユーザから入力されたりもすることができる。ユーザインタフェース227は、視覚情報を出力するディスプレイまたはランプ、触覚情報を出力するモータ、音情報を出力するスピーカ、ユーザから入力された情報を受信したり、ユーザに情報を出力したりする入/出力(I/O)インターフェース手段(例えば、ボタンまたはタッチスクリーン)のような多様なインターフェース手段を含むものでもある。
【0080】
ただし、エアロゾル生成装置200には、前述の多様な通信部225、及び多様なユーザインタフェース227の例のうち一部だけが取捨選択されても具現される。
【0081】
通信部225及び/またはユーザインタフェース227は、サブメモリ215aの代わりに、モジュール識別子(module identifier)215d(
図13)を利用する他の実施形態において、ヒータモジュール情報を獲得するためにも使用される。ヒータモジュール情報の他の獲得方式については、
図13及び
図14を参照して具体的に後述する。
【0082】
メインメモリ229は、エアロゾル生成装置200内で処理される各種データを保存するハードウェアであり、メインメモリ229は、制御部221で処理されたデータ、及び処理されるデータを保存することができる。例えば、メインメモリ229は、着脱式ヒータモジュール210が、本体220と初めて結合される場合、制御部221を介し、サブメモリ215aから獲得されたヒータモジュール情報を保存することができる。制御部221は、着脱式ヒータモジュール210が、本体220と初めて結合された後には、メインメモリ229から、ヒータモジュール情報を獲得することができる。
【0083】
メインメモリ229は、DRAM(dynamic random access memory)、SRAM(static random access memory)のようなRAM(random access memory)、ROM(read-only memory)、EEPROM(electrically erasable programmable read-only memory)のようなさまざまな種類にも実装される。
【0084】
メインメモリ229には、エアロゾル生成装置200の動作時間、最大パフ回数、現在パフ回数、少なくとも1つの温度プロファイル、及びユーザの喫煙パターンに係わるデータなどが保存されうる。さらに、メインメモリ229には、着脱式ヒータモジュール210から獲得されたヒータモジュール情報が保存されうる。
【0085】
図4Aは、一実施形態による、着脱式ヒータモジュールが交換されたとき、新たなヒータパラメータを利用し、エアロゾル生成装置を制御する方法について説明するための図面である。上側に図示されているエアロゾル生成装置400aは、第1着脱式ヒータモジュール210aと本体220とが結合されている様子、下側に図示されているエアロゾル生成装置400bは、第1着脱式ヒータモジュール210aが第2着脱式ヒータモジュール210bに交換された様子を示している。前述のエアロゾル生成装置400aは、事前に設定された温度プロファイルにより、正確に加熱動作を行うと仮定する。
【0086】
図4Aを参照すれば、ヒータモジュール情報は、ヒータ211a及び211bの固有特性に係わるヒータパラメータを含むものでもある。該ヒータパラメータは、着脱式ヒータモジュール210a及び210bに含まれるヒータ211a及び211bの抵抗値及びインダクタンス値を含むものでもある。
【0087】
制御部221は、他の着脱式ヒータモジュール210bが本体220に結合されても、ヒータパラメータを利用し、ヒータ211bが以前のように事前に設定された温度プロファイル通り、正確な加熱動作を行うように、エアロゾル生成装置400bを制御することができる。着脱式ヒータモジュール210a及び210bは、製造工程上の偏差により、ヒータ211a及び211bの固有特性が異なる場合がある。例えば、ヒータ211a及び211bが、
図1Aで説明した誘導加熱方式のヒータである場合、ヒータ211a及び211bの抵抗値及びインダクタンス値が異なりもする。
【0088】
メインメモリ229は、ヒータパラメータと、ヒータに印加される電圧または電流との相関関係を保存することができる。制御部221は、ヒータパラメータと、ヒータ211a及び211bに印加される電圧または電流との相関関係を利用し、ヒータ211a及び211bに印加される電圧を決定することができる。
【0089】
例えば、新たな第2ヒータ211bが、既存の第1ヒータ211aの抵抗値R1及びインダクタンス値L1と、それぞれ所定の偏差がある抵抗値R2及びインダクタンス値L2を有する場合には、制御部221は、ヒータパラメータと、ヒータ211a,211bに印加される電圧との相関関係により、第2ヒータ211bに電圧V2を印加することにより、事前に設定された温度プロファイルにより、同じ加熱動作を行うことができる。
【0090】
ヒータパラメータと、ヒータ211a及び211bに印加される電圧との相関関係は、メインメモリ229に保存することができる。前記相関関係は、電圧V1が、第1ヒータ211aの抵抗値R1及びインダクタンス値L1に対応し、電圧V2が、第2ヒータ211bの抵抗値R2及びインダクタンス値L2に対応するということを示すことができる。
【0091】
第1着脱式ヒータモジュール210aにおいて、制御部221は、第1ヒータ211aに電圧V1を提供することができる。もし第1着脱式ヒータモジュール210aが第2着脱式ヒータモジュール210bに交換され、同じ電圧V1が第2ヒータ211bに提供される場合、第2ヒータ211bは、第1ヒータ211aの抵抗値R2及びインダクタンス値L2が異なるために、事前に設定された温度プロファイルによる均一な加熱動作を行うことができない。
【0092】
図4Bは、一実施形態による、制御部221が交換以前のヒータパラメータを使用する場合と、交換された着脱式ヒータモジュールのヒータパラメータを使用する場合とを比較して説明するためのグラフである。
図4Bを参照すれば、第1グラフ410は、
図4Aの第1着脱式ヒータモジュール210aを、電圧V1によって制御した様子を示したグラフであり、第2グラフ430は、
図4Aの第2着脱式ヒータモジュール210bを、依然として同じ電圧V1によって制御した様子を示したグラフである。
【0093】
誘導加熱方式のヒータは、ヒータ211a及び211bごとに同じ時間の間、同じ温度で加熱するために、ヒータ211a及び211bに異なる周波数が印加されうる。該周波数は、ヒータ211a及び211bに印加される電圧の周波数を意味し、以下において、制御部221がヒータ211a及び211bに所定周波数を印加するという説明は、バッテリ223の電圧を、ヒータ211a及び211bに所定周波数で印加するように制御するという意味でもある。
【0094】
ヒータ211a及び211bは、ヒータ211a及び211bに印加される周波数により、異なる加熱効率を有しうる。例えば、
図1Aで説明した誘導加熱方式のヒータ130(
図1A)の場合、コイル131(
図1A)に所定周波数が印加されることにより、所定周波数による交番磁場が形成され、サセプタ132(
図1A)は、交番磁場に露出されることによって発熱されうる。該加熱効率は、印加される周波数において、サセプタ132が発熱される程度(すなわち、加熱温度)を意味しうる。制御部221は、ヒータパラメータを利用し、コイル131に印加される電圧または電流の周波数を決定することができる。
【0095】
ヒータ211a及び211bを加熱するために使用される周波数は、互いに異なりもする。ヒータ211a及び211bを加熱するために使用される周波数は、ヒータ211a及び211bの加熱効率を最大化させるようにも決定される。ヒータ211a及び211bの加熱効率を最大とさせる周波数は、ヒータ211a及び211bの共振周波数に基づいても決定される。例えば、ヒータ211a及び211bの加熱効率を最大とさせる周波数は、ヒータ211a及び211bの共振周波数、または共振周波数から所定範囲内の周波数でもある。
【0096】
制御部221がヒータ211a及び211bの共振周波数を獲得する方法は、多様でもある。例えば、制御部221が、ヒータ211a及び211bの抵抗値、ヒータ211a及び211bのインダクタンス値、ヒータモジュール210a及び210b、または本体220に含まれるキャパシタンスの値に基づき、共振周波数値を算出することができる。また、制御部221は、製造工程において、すでに設定された共振周波数値をサブメモリ215a(
図2)から獲得することができる。
【0097】
以下においては、説明の便宜のために、第1ヒータ211aの加熱効率を最大とさせる周波数は、140khzであり、第2ヒータ211bの加熱効率を最大とさせる周波数は、150khzであり、本体220は、第2ヒータ211bが結合されるまで、第2ヒータ211bの加熱効率を最大とさせる周波数を知りえない状況を仮定して説明する。
【0098】
第1グラフ410と第2グラフ430とを参照すれば、時間Tまで第1ヒータ211aは、290℃に加熱され、第2ヒータ211bは、250℃に加熱されるということが分かる。すなわち、常温において、第1ヒータ211aは、加熱動作開始時点から時間Tまで、140khzの周波数を印加すれば、290℃に加熱されうる。しかしながら、第2ヒータ211bは、第1ヒータ211aと固有特性が異なるために、加熱動作開始時点から時間Tまで、第1ヒータ211aのように、第2ヒータ211bに対し、140khzの電圧を印加しても、第2ヒータ211bは、常温において、250℃だけに加熱されうる。一実施形態により、制御部221は、第1着脱式ヒータモジュール210aが第2着脱式ヒータモジュール210bに交換されれば、時間Tにおいて、第2ヒータ211bが290℃に加熱されるように、150khzの電圧を第2ヒータ211bに印加することができる。
【0099】
制御部221は、ヒータパラメータを利用し、ヒータ211a及び211bに印加される電圧または電流の周波数を決定することができる。制御部221は、第2ヒータ211bのインダクタンス値L1、前記ヒータの抵抗値R1、及び製造工程で獲得された共振周波数値のようなヒータパラメータのうち少なくとも一つに基づき、コイル131(
図1A)に印加される電圧または電流の周波数を決定することができる。
【0100】
例えば、制御部221は、第2着脱式ヒータモジュール210bから、第2ヒータ211bの抵抗値R2及び第2ヒータ211bのインダクタンス値L2を獲得することができ、第2ヒータ211bに、150kHzの周波数を有する電圧V2が印加される場合、第2ヒータ211bが、時間Tにおいて、290℃に加熱されうると決定することができる。例えば、制御部221は、第2着脱式ヒータモジュール210bから共振周波数を獲得し、該共振周波数に基づき、第2ヒータ211bに印加される電圧V2の周波数は、150khzであることが決定されうる。
【0101】
150kHzの周波数を有する電圧V2が第2ヒータ211bに印加されれば、第2ヒータ211bは、第1ヒータ211aと固有特性が異なるにもかかわらず、
図4Bの第1グラフ410のように、事前に設定された温度プロファイル通り、加熱動作を遂行することができる。制御部221は、ヒータ211a及び211bの最適な加熱効率に対応する周波数を印加することにより、電力効率を改善させることができる。以上においては、ヒータ211a及び211bが誘導加熱方式のヒータである場合、ヒータ211a及び211bごとに事前に設定された温度プロファイル通り、均一な加熱動作を遂行するために提供される電圧の周波数が異なりうるということを例示的に説明した。他の実施形態においては、ヒータ211a及び211bは、電気抵抗性ヒータでもある。以下においては、
図5A及び
図5Bを参照し、均一な加熱動作を行うために、各電気抵抗性ヒータに印加される電圧が異なりうることについて説明する。
【0102】
図5Aは、他の実施形態による、着脱式ヒータモジュールが交換されたとき、新たなヒータパラメータを利用し、エアロゾル生成装置を制御する方法について説明するための図面である。上側に図示されているエアロゾル生成装置500aは、第1着脱式ヒータモジュール210aと本体220とが結合されている様子、下側に図示されているエアロゾル生成装置500bは、第1着脱式ヒータモジュール210aが第2着脱式ヒータモジュール210bに交換された様子を示している。前述のエアロゾル生成装置500aは、事前に設定された温度プロファイルによって正確に加熱動作を行うと仮定する。
図5Bは、他の実施形態による、制御部221が交換以前のヒータパラメータを使用する場合と、交換された着脱式ヒータモジュールのヒータパラメータを使用する場合とを比較して説明するためのグラフである。
図5Bを参照すれば、第1グラフ510は、
図5Aの第1着脱式ヒータモジュール210aを電圧V3によって制御した様子を示したグラフであり、第2グラフ530は、
図5Bの第2着脱式ヒータモジュール210bを、依然として同じ電圧V3によって制御した様子を示したグラフである。
【0103】
図5Bを参照すれば、同じ電圧V3が、各ヒータ211a及び211bに印加されても、各ヒータ211a及び211bの抵抗値がR3とR4とで異なるために、時間Tにおいて、第1ヒータ211aは、290℃に加熱され、第2ヒータ211bは、250℃に加熱されるということが分かる。例えば、製造工程上の偏差により、第1ヒータ211aは、抵抗値が5Ωであり、第2ヒータ211bは、抵抗値が5.1Ωであると仮定することができる。すなわち、第1ヒータ211aは、加熱動作開始時点から時間Tまで10Vの電圧が印加されれば、常温において、290℃に加熱されうる。しかしながら、第2ヒータ211bは、第1ヒータ211aと抵抗値が異なるために、時間Tまで第2ヒータ211bに対し、10Vの電圧が印加されても、第2ヒータ211bは、常温において、250℃まで加熱されうる。
【0104】
第1着脱式ヒータモジュール210aが第2着脱式ヒータモジュール210bに交換される場合、制御部221は、第2ヒータ211bも、時間Tにおいて290℃に加熱されうるように、10Vよりさらに高い電圧V4を第2ヒータ211bに印加することができる。このとき、電圧V4は、ヒータパラメータと、ヒータ211a及び211bに印加される電圧の相関関係とを利用して決定されうる。
【0105】
制御部221は、第2着脱式ヒータモジュール210bから、第2ヒータ211bの抵抗値R4を獲得することができ、抵抗値R4を利用し、第2ヒータ211bに印加される電圧V4を決定することができる。制御部221は、従来の第1ヒータ211aに印加されていた電圧V3の代わりに、第2ヒータ211bに電圧V4を提供することができる。第2ヒータ211bに電圧V4が印加されれば、第2ヒータ211bは、第1ヒータ211aと固有特性が異なるにもかかわらず、
図5Bの第1グラフ510のように、事前に設定された温度プロファイル通り、均一な加熱動作を遂行することができる。
【0106】
図4Aないし
図5Bで説明した数値は、ただ明確な説明のために例示的に選択された数値であり、ヒータの抵抗値、ヒータのインダクタンス値、ヒータに印加される電圧の大きさや周波数は、前述の数値に制限されるものではない。
【0107】
図4B及び
図5Bにおいては、説明の便宜のために、加熱動作開始時点から時間Tまでのヒータ210a及び210bに印加される電圧について説明した。ただし、時間T以後にも、経時的に事前に設定された温度プロファイル通りに加熱動作を遂行するために、ヒータ210a及び210bに印加される電圧の大きさが決定されたり、周波数が決定されたり、大きさと周波数とがいずれも決定されるということは、言うまでもない。
【0108】
図4A~
図5Bにおいて、各ヒータ211a及び211bに印加される電圧は、獲得された抵抗値及び/またはインダクタンス値を利用し、制御部221が決定するものと説明されたが、事前に設定された温度プロファイルによって加熱動作を行うために、各ヒータ211a及び211bに提供される電圧の値も、製造工程で事前に測定され、着脱式ヒータモジュール210a及び210bに保存することができる。例えば、事前に設定された温度プロファイルによって加熱動作を行うために、各ヒータに提供される電圧の値は、電圧プロファイルに含まれうる。すなわち、該電圧プロファイルは、事前に設定された温度プロファイル通りに加熱動作するために、経時的にヒータ211a及び211bに印加される電圧の大きさ及び/または周波数に係わる情報を含むものでもある。制御部221は、該電圧プロファイルにより、着脱式ヒータモジュール210a及び210bに含まれた電圧プロファイルを獲得し、ヒータ211a及び211bに電圧を印加することができる。
【0109】
図6は、一実施形態による、ヒータパラメータを利用し、ヒータに印加される電圧の周波数を決定する方法について説明するための図面である。
【0110】
図6を参照すれば、制御部221は、本体220が着脱式ヒータモジュール210と結合される場合、ヒータ211と電気的に連結される本体220の回路部に係わる本体ヒータパラメータを利用し、ヒータ211に印加される電圧を決定することができる。該本体ヒータパラメータは、本体220の製造工程で測定され、メインメモリ229に保存することができる。例えば、該本体ヒータパラメータは、回路部のキャパシタンス値でもある。
【0111】
着脱式ヒータモジュール210のヒータ211ごとに固有特性が異なるが、ヒータ211と電気的に連結される本体の回路部の特性も、本体220ごとに異なりもする。制御部221は、本体ヒータパラメータと、ヒータ211のヒータパラメータとをいずれも考慮し、ヒータ211に印加される周波数をさらに正確に決定することができる。
【0112】
例えば、ヒータ211のインダクタンス値は、L[H]、ヒータ211の抵抗値は、R[Ω]であり、ヒータ211と電気的に連結される回路部のキャパシタンス値は、C[F]でもある。前述の値は、サブメモリ215a及び/またはメインメモリ229にも保存されている。制御部221は、すでに保存されている値に基づき、共振周波数を決定することができ、ヒータ211の加熱効率を最大とさせる周波数(例:共振周波数、または共振周波数から所定範囲内の周波数)と決定することができる。
【0113】
図7は、一実施形態による、ヒータパラメータを利用し、ヒータに電圧を印加する方法について説明するためのフローチャートである。
【0114】
図7を参照すれば、ステップ701において、本体220は、着脱式ヒータモジュール210から、ヒータパラメータを獲得することができる。メインメモリ229に、着脱式ヒータモジュール210が本体220と初めて結合されながら獲得されたヒータパラメータが保存されている場合、本体220の制御部221は、メインメモリ229から、ヒータパラメータを獲得することができる。
【0115】
ステップ702においては、本体220は、ヒータパラメータを利用し、ヒータに印加される電圧を決定することができる。ステップ703においては、本体220は、決定された電圧をヒータ211に印加することができる。
【0116】
なお、ヒータ211は、エアロゾル生成物品の種類により、高くは、300℃を超える温度まで加熱することができる。ヒータ211の温度を測定するために備えられる温度センサ213は、ヒータ211の加熱による損傷を防止するために、ヒータ211に直接付着させないことが一般的である。このとき、温度センサ213が測定する温度は、正確でないものでもある。
【0117】
制御部221は、温度センサ213が測定した測定値を獲得し、温度センサパラメータを利用し、一連の矯正(calibration)過程を経た後、エアロゾル生成装置200の制御に使用される矯正温度を決定することができる。
【0118】
着脱式ヒータモジュール210ごとに、温度センサ213が感知したヒータの温度(例えば、測定値)の矯正に必要な温度センサパラメータが異なりもする。制御部221は、温度センサ213固有の温度センサパラメータ、及び温度センサ213の測定値を利用し、エアロゾル生成装置200の制御に使用される矯正温度を正確に決定することができる。以下においては、
図8ないし
図11を参照し、例示的な矯正温度決定方式について説明し、ヒータ211は、経時的に事前に設定された温度プロファイル通りに加熱されている状況を前提に説明する。
【0119】
温度センサパラメータは、着脱式ヒータモジュール210に含まれるヒータ211の温度を測定することによって得られる温度センサ213の測定値、ヒータ211の実際温度、測定値と実際温度との関係、実際温度と測定値との関係に基づいてモデリングされた多項式など、温度センサ213の固有特性に係わるパラメータを含むものでもある。
【0120】
図8は、一実施形態による、温度センサが測定したヒータの温度と、ヒータの実際温度との差を直観的に示している図面である。
【0121】
図8を参照すれば、温度センサ213が感知した温度グラフ810は、ヒータ211の実際温度グラフ830より常に高い値を有するということが分かる。すなわち、
図8は、温度センサ213が測定したヒータ211の温度が、概してヒータ211の実際温度より高く測定されるということを示しており、制御部221が、温度センサ213が測定したヒータ211の温度を正しく修正するためには、適切な補償値でもって、温度センサ213によって測定されたヒータ211の温度を矯正しなければならない。
【0122】
図8において、温度センサ213が測定したヒータ211の温度は、ヒータ211の実際温度より高いために、補償値は負数となるが、一実施形態により、温度センサ213が測定したヒータ211の温度が、ヒータ211の実際温度より低くもなる。その場合、該補償値は、正数ともなる。
【0123】
制御部221は、前述のような偏差を最小化させるために、補償値でもって、温度センサ213の測定値を矯正し、矯正された測定値を、ヒータ211の実際温度と同一または近接した矯正温度に決定することができる。制御部221が、温度センサ213の測定値を矯正するために使用する補償値は、温度センサパラメータを利用して算出された値でもある。
【0124】
制御部221は、温度センサパラメータを利用し、矯正温度を決定することができる。該温度センサパラメータは、着脱式ヒータモジュールの製造工程においてヒータが加熱される間、温度センサが測定した温度の変化率に基づいても決定される。例えば、該矯正温度は、温度センサが測定した温度の変化率に基づいて算出される多項式によっても決定される。
【0125】
図9は、一実施形態による、温度センサが測定した温度の変化率に基づいて算出される多項式により、較正温度が決定される方式について説明するための図面である。
【0126】
まず、
図9の左側図面91は、
図8のように、温度センサ213が測定したヒータ211の温度と、ヒータ211の実際温度とに係わるグラフを比較した結果を示す図面である。
【0127】
左側の図面91のグラフは、第1区間910、第2区間930及び第3区間950に分けられている。第1区間910は、ヒータ211の温度が最高温度(約310℃)に達してから、一定に温度が維持される区間を意味する。第2区間930は、第1区間910において、一定に維持されていたヒータ211の温度が一定の比率で下降した後、下降した温度で一定に維持される区間を意味する。第3区間950は、第2区間930において、一定に維持されていたヒータ211の温度が一定の比率で再び下降する区間を意味する。
【0128】
図9の右側図面92は、ある多項式のグラフを示している。具体的には、右側図面92は、補償値が加算された矯正温度を算出するための多項式のグラフであり、制御部221は、右側図面92による多項式に基づき、補償値が加算された矯正温度を決定することができる。
【0129】
【0130】
数式1は、右側の図面92に係わる多項式を示す。数式1において、xは、補償値が加算された矯正温度、yは、温度センサ213が測定したヒータの温度をそれぞれ意味する。例えば、左
図91を参照すれば、第1区間910において、温度センサ213が測定したヒータの温度は、約349℃に維持され、第2区間930において、温度センサ213が測定したヒータの温度は、約290℃に維持され、第3区間950において、温度センサ213が測定したヒータの平均は、約233℃である。左側の図面91において観測された温度値である349℃、290℃、233℃を数式1のyにそれぞれ代入し、数式1の逆関数を利用して獲得されたx値は、それぞれ310℃、260℃、213℃とも出され、それらのx値が加算された較正温度としても使用される。
【0131】
結局、右側図面92と数式1とを総合すれば、左側図面91の第1区間910における補償値は、349℃から310℃を差し引いた39℃、第2区間930における補償値は、290℃から260℃を差し引いた30℃、第3区間950における補償値は、233℃から213℃を差し引いた20℃となることが分かる。
【0132】
数式1は、温度センサ213が測定した温度の変化率に基づいて決定される多項式の一例である。該多項式は、左側図面91の第1区間910における偏差は、35℃を超え、第2区間930における偏差は、30℃と同一であり、第3区間950における偏差は、30℃未満の値であることを利用してもモデリングされる。制御部221が較正温度を決定するために参照する多項式は、数式1と異なりうる。例えば、数式1は、二次多項式であるが、制御部221が較正温度を決定するために使用する数式は、実施形態によっては、二次多項式以外に、異なる形態の多項式でもある。
【0133】
図10は、一実施形態による、矯正温度と、ヒータの実際温度とのグラフを図式的に示した図面である。
【0134】
図10を
図9の左側図面91と比較すれば、補償値が加算された矯正温度と、ヒータ211の実際温度との偏差が顕著に低減されたことが分かる。一例として、第1区間において、温度センサ213が測定した温度は、約349℃であったが、補償値である-37℃が加算されることにより、温度は、ヒータ211の実際温度である310℃と非常に近い矯正温度である312℃にも調整される。第2区間及び第3区間についても補、償値が加算された矯正温度は、ヒータ211の実際温度と大差がなくなったということを、
図10を介して確認することができる。
【0135】
前述の多項式が、サブメモリ215aに保存される形態には、制限がない。例えば、前述の多項式の全体数式が保存されたり、前述の多項式の係数が保存されたり、別途に多項式をモデリングせずに、前述の多項式のx,y値に対応するデータが、マッチングテーブルの形態で保存されたりしてもいる。制御部221は、サブメモリ215aに保存された多項式を参照し、較正温度を決定することができる。
【0136】
エアロゾル生成装置200は、各着脱式ヒータモジュール210の温度センサパラメータを利用することにより、各着脱式ヒータモジュールに含まれた温度センサの固有特性が異なるにもかかわらず、エアロゾル生成装置の全般的な制御に活用することができる信頼することができる矯正温度を決定することができる。
【0137】
図11は、一実施形態による、温度センサパラメータを利用し、較正温度を決定する方法について説明するためのフローチャートである。
【0138】
図11を参照すれば、ステップ1101において、本体220は、着脱式ヒータモジュール210から、温度センサパラメータを獲得することができる。本体220は、着脱式ヒータモジュール210のヒータ211が加熱動作を行う場合、温度センサ213によって測定されたヒータ211の温度である測定値を獲得することができる。
【0139】
本体220の制御部221は、温度センサパラメータを獲得することができる。例えば、着脱式ヒータモジュール210が本体220と結合されながら、温度センサパラメータが獲得され、本体部220のメインメモリ229に保存される場合、本体220の制御部221は、メインメモリ229から、温度センサパラメータを獲得することができる。
【0140】
ステップ1102において、本体220は、温度センサパラメータを用い、矯正温度を決定することができる。制御部221は、温度センサパラメータ、及び温度センサ213の測定値を利用し、エアロゾル生成装置の制御に最終的に使用される矯正温度を決定する。
【0141】
着脱式ヒータモジュール210ごとに、温度センサ213が感知したヒータの温度(例えば、測定値)の矯正に必要な温度センサパラメータが異なりもする。制御部221は、温度センサ213固有の温度センサパラメータ、及び温度センサの測定値を利用し、エアロゾル生成装置200の制御に最終的に使用される矯正温度を正確に決定することができる。
【0142】
ステップ1103において、本体220は、矯正温度を利用し、エアロゾル生成装置200を制御することができる。例えば、本体220は、矯正温度が事前に設定された温度プロファイルと、所定範囲以上の偏差を有する過熱状態であると判断した場合、ヒータ211への電力供給を中断したり、バッテリ223からヒータ211に供給される電力の大きさを低減させたりすることができる。
【0143】
図12は、一実施形態による、着脱式ヒータモジュールと本体とが結合される構造について説明するための図面である。
図12を参照すれば、着脱式ヒータモジュール210は、着脱式ヒータモジュール210と本体220とが互いに結合される場合、本体220との電気的接続を提供する第1連結端子1210を含み、本体220は、第1連結端子1210に対応する第2連結端子1220を含むものでもある。
【0144】
着脱式ヒータモジュール210と本体220は、それぞれ多様な電子部品を含み、各部品は、複数の電気的連結を形成することができる。例えば、ヒータ211は、バッテリ223と電気的連結1231を形成することができ、温度センサ213は、制御部221と電気的連結1233を形成し、サブメモリ215aは、制御部221と電気的連結1235を形成することができる。
【0145】
制御部221は、電気的連結1231、1233及び1235を介し、ヒータモジュール210を制御したり、ヒータモジュール210から情報を受信したりすることができる。例えば、ヒータ211とバッテリ223との電気的接続1231を介し、ヒータ211に、電圧または電流を印加したり、温度センサ213と制御ユニット221との電気的接続1233を介し、温度センサ213から測定値を獲得したり、制御ユニット221とサブメモリ215aとの電気的接続1235から、ヒータモジュール情報を獲得したりすることができる。
【0146】
着脱式ヒータモジュール210は、前述の電気的接続を形成するための少なくとも1つの第1接続端子1210を含むものでもある。例えば、第1連結端子1210は、ヒータ211と連結され、バッテリ223とヒータ211との電気的連結1231を形成するためにも利用される。ヒータ211は、第1連結端子1210を介し、バッテリ223から電力供給を受けることができる。
【0147】
例えば、第1連結端子1210は、温度センサ213と連結され、制御部221と温度センサ213との電気的連結1233を形成するためにも利用される。制御部221は、第1連結端子1210を介し、温度センサ213から、温度センサ213の測定値を獲得することができる。
【0148】
例えば、第1連結端子1210は、メモリ215aと連結され、制御部221とメモリ215aとの電気的連結1235を形成するためにも利用される。制御部221は、第1連結端子1210を介し、サブメモリ215aから、ヒータモジュール情報を獲得することができる。
【0149】
図12には、第1接続端子1210と第2接続端子1220とがそれぞれ1つの構成でもって示されているが、第1接続端子1210及び第2接続端子1220の個数は、着脱式ヒータモジュール210が必要とする電気的連結の数により、1:1または1:nの比率になるように、適切な個数にも選択される。
【0150】
第1連結端子1210と第2連結端子1220は、互いに噛み合うことができる形状でもある。例えば、第1連結端子1210は、着脱式ヒータモジュール210の外面から、陥没または突出して形成され、第2連結端子1220は、本体220の外面から、突出または陥没して形成されうる。第1連結端子1210と第2連結端子1220とが互いに噛み合うように形成されることにより、電気的連結だけではなく、着脱式ヒータモジュール210と本体220とが構造的にも堅固に相互結合されうる。
【0151】
図12のサブメモリ215aと制御部221との電気的連結1235は、サブメモリ215aがヒータモジュール情報を保存する他の構成によって代替されることによっても省略される。
【0152】
図13は、他の実施形態によるエアロゾル生成装置について説明するためのブロック図である。
図2ないし
図12を参照して説明した実施形態と比較したとき、
図13の他の実施形態は、サブメモリ215aの代わりに、モジュール識別子(module identifier)215bを含むという事実に違いがある。
図13のエアロゾル生成装置200は、サブメモリの代わりに、モジュール識別子215bを使用することにより、サブメモリ215a対比で、低コストに着脱式ヒータモジュール210を作製することができる。
【0153】
モジュール識別子215bは、着脱式ヒータモジュール210の固有特性に係わるヒータモジュール情報を含むものでもある。モジュール識別子215bは、着脱式ヒータモジュール210の固有特性に係わるヒータモジュール情報が、モジュール識別子215bを読み取ることによって獲得されうるように、着脱式ヒータモジュール210の外面に表示されたテキスト(text)またはイメージ(image)でもある。例えば、テキストまたはイメージは、製品コード、QR(quick response)コード、バーコードなどでもある。
【0154】
ヒータモジュール情報は、イメージをスキャニングする機能を有する外部電子機器により、モジュール識別子215bを介しても獲得される。例えば、外部電子機器(例えば、スマートフォン)は、QRコードをスキャニングし、ヒータモジュール情報を獲得することができる。該外部電子機器は、通信部225を利用し、ヒータモジュール情報を本体220に送信することができる。
【0155】
制御部221は、通信部225及びユーザインターフェース227のうち少なくとも一つを利用し、外部電子機器から、ヒータモジュール情報を獲得することができる。例えば、ユーザは、外部電子機器を利用し、QRコードから、ヒータモジュール情報を獲得することができ、制御部221は、通信部225を介し、ヒータモジュール情報を獲得することができる。
【0156】
モジュール識別子215bから、ヒータモジュール情報を獲得する方法は、前述の外部電子機器を利用する方式に制限されるものではない。例えば、本体220は、モジュール識別子215bから、ヒータモジュール情報を獲得する別途の手段を含むものでもある。
【0157】
図13のエアロゾル生成装置200は、獲得されたヒータモジュール情報を、メインメモリ229に保存することができる。このとき、該ヒータモジュール情報が一度だけ獲得されても、エアロゾル生成装置200は、メインメモリ229に保存されたヒータモジュール情報を利用し、
図2ないし
図12で説明したエアロゾル生成装置200の動作を遂行することができる。
【0158】
図14は、他の実施形態によるヒータモジュール情報を獲得する方法について説明するためのフローチャートである。
【0159】
図14を参照すれば、ステップ1401において、外部電子機器230は、着脱式ヒータモジュール210の外面に表示されたモジュール識別子215bをスキャニングし、ヒータモジュール情報を獲得することができる。例えば、外部電子機器230は、QRコードから、ヒータモジュール情報を獲得することができる。
【0160】
ステップ1402において、本体220は、通信部225及びユーザインターフェース227のうち少なくとも一つを利用し、ヒータモジュール情報を、外部電子機器230から獲得することができる。
【0161】
例えば、外外部電子機器230は、ヒータモジュール情報を通信部225に送信することができ、本体220の制御部221は、通信部225を介し、ヒータモジュール情報を獲得することができる。
【0162】
ステップ1403において、本体220は、ヒータモジュール情報を利用し、エアロゾル生成装置200を制御することができる。エアロゾル生成装置200を制御する方式は、
図2ないし
図12において説明されたエアロゾル生成装置200の制御方式でもある。
【0163】
図15は、一実施形態による、エアロゾル生成装置の動作方法のフローチャートである。
図15を参照すれば、エアロゾル生成装置200の動作方法は、前述のエアロゾル生成装置200で処理される段階によっても構成される。従って、以下で省略された内容であっても、前述の図面のエアロゾル生成装置200について記述された内容は、
図15の方法にも適用される。
【0164】
段階1501において、制御部221は、本体に着脱自在に結合され、エアロゾル生成物品を加熱するヒータ211を備える着脱式ヒータモジュール210から、着脱式ヒータモジュール210の固有特性に係わるヒータモジュール情報を獲得することができる。
【0165】
ステップ1502においては、制御部221は、獲得されたヒータモジュール情報を利用し、着脱式ヒータモジュール210と対応する制御条件を決定することができる。
【0166】
ステップ1503においては、制御部221は、決定された制御条件に基づき、エアロゾル生成装置を制御することができる。
【0167】
なお、前述の実施形態は、コンピュータによって実行されるプログラムモジュールのようなコンピュータによって実行可能なコマンドを含む記録媒体の形態にも具現される。コンピュータで読み取り可能なメディアは、コンピュータによってアクセスされうる任意の可用媒体であり、揮発性及び不揮発性の媒体、分離型及び非分離型の媒体をいずれも含む。また、該コンピュータで読み取り可能メディアは、コンピュータ記憶媒体及び通信媒体のいずれも含むものでもある。コンピュータ記憶媒体は、コンピュータで読み取り可能なコマンド、データ構造、プログラムモジュール、またはその他のデータのような情報を保存するための任意の方法または技術によって具現された揮発性及び不揮発性、分離型及び非分離型の媒体をいずれも含む。通信媒体は、通常、コンピュータで読み取り可能なコマンド、データ構造、プログラムモジュールのような変調されたデータ信号のその他のデータ、またはその他の伝送メカニズムを含み、任意の情報伝達媒体を含む。
【0168】
本実施形態に係わる技術分野において通常の知識を有する者であるならば、前述の本質的な特性から逸脱しない範囲で変形された形態でも具現されるということを理解することができるであろう。従って、開示された方法は、限定的な観点ではなく、説明的な観点から考慮されなければならない。本発明の範囲は、前述の説明ではなく、特許請求の範囲に示されており、それと同等の範囲内にある全ての違いは、本発明に含まれたものと解釈されなければならない。