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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-09
(45)【発行日】2025-01-20
(54)【発明の名称】情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   G06F 1/16 20060101AFI20250110BHJP
【FI】
G06F1/16 312F
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2024167736
(22)【出願日】2024-09-26
【審査請求日】2024-10-02
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】518133201
【氏名又は名称】富士通クライアントコンピューティング株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】立川 秀明
【審査官】佐賀野 秀一
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-079394(JP,A)
【文献】特開2012-097846(JP,A)
【文献】特開2013-135435(JP,A)
【文献】特開2015-105693(JP,A)
【文献】特開2006-046616(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 1/16- 1/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一の方向を向く第一の面と、前記第一の面と所定間隔を空けて対向する第二の面と、前記第一の面と前記第二の面とを連結し前記第一の方向と交差する第二の方向を向く第三の面と、を有し、前記第一の方向と前記第二の方向とを含む面による断面が略コの字形状であるブラケットと、
前記第一の面に固定され、前記第一の方向及び前記第二の方向と交差する第三の方向に沿った回転軸を有し、本体部が前記第一の面に対して回動可能に固定されるヒンジユニットと、
前記第二の面に固定される表示部と、
を備える、
情報処理装置。
【請求項2】
前記表示部は、平板状に成形され前記第一の面と前記第二の面との間に配設されるケーブルを備える、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記ヒンジユニットは、複数の締結部材によって前記第一の面に固定される、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記ヒンジユニットは、円周方向の一部が平面形状に切削された切削部を有する、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記第一の面には、前記第一の方向に突出する突出部が配設され、
前記ヒンジユニットは、前記突出部と位置合わせして篏合する貫通孔を有する、
請求項2に記載の情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本実施形態は、情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、情報処理装置の一つの形態として、ノートブックタイプのパーソナルコンピュータ、いわゆる、ノートパソコンが知られている。ノートパソコンは、例えば、情報処理ユニットを備える本体部と、LCD(Liquid Crystal Display)等で構成される表示部とがヒンジで接続されている。
【0003】
ノートパソコンは、本体部に対し表示部を開動作させ、キーボード等の入力部と表示部とを分離し使用可能状態にする。また、本体部に対し表示部を閉動作させ、入力部を表示部で覆い非使用状態として、コンパクト化して携帯性の向上を行うとともに入力部や表示部の保護を行うようにしている。このように構成されるノートパソコンにおいて、本体部と表示部との電気的接続は、例えば、ヒンジを経由し配線されるケーブルによって行われる場合が多い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2022-191044号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本体部と表示部とを接続するケーブルは、表示部の内部にあるケーブルの専用空間に配設されることがある。この場合、ケーブルの専用空間の体積分だけ表示部の奥行き寸法が増加するため、表示部の奥行き寸法を小さくすることによってノートパソコンをコンパクト化することが困難となる。また、表示部内にケーブルの専用空間を設けず、ヒンジに切り欠き部を設けて切り欠き部にケーブルを配設すると、ヒンジの剛性が低下する問題がある。
【0006】
本発明の一実施形態に係る目的は、ヒンジの剛性低下を抑制しつつ、ケーブルの配設によって表示部の奥行き寸法が増加することを抑制できる情報処理装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1態様に係る情報処理装置は、ブラケットと、ヒンジユニットと、表示部と、を備える。ブラケットは、第一の方向を向く第一の面と、第一の面と所定間隔を空けて対向する第二の面と、第一の面と第二の面とを連結し第一の方向と交差する第二の方向を向く第三の面と、を有し、第一の方向と第二の方向とを含む面による断面が略コの字形状である。ヒンジユニットは、第一の面に固定され、第一の方向及び第二の方向と交差する第三の方向に沿った回転軸を有し、本体部が第一の面に対して回動可能に固定される。表示部は、第二の面に固定される。
【0008】
前記情報処理装置では、表示部は、平板状に成形され第一の面と第二の面との間に配設されるケーブルを備える。
【0009】
前記情報処理装置では、ヒンジユニットは、複数の締結部材によって第一の面に固定される。
【0010】
前記情報処理装置では、ヒンジユニットは、円周方向の一部が平面形状に切削された切削部を有する。
【0011】
前記情報処理装置では、第一の面には、第一の方向に突出する突出部が配設され、ヒンジユニットは、突出部と位置合わせして篏合する貫通孔を有する。
【発明の効果】
【0012】
本発明の上記態様によれば、情報処理装置は、ヒンジの剛性低下を抑制しつつ、ケーブルの配設によって表示部の奥行き寸法が増加することを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1図1は、一つの実施形態の情報処理装置のヒンジユニットの一部を示す斜視図である。
図2図2は、上記実施形態の情報処理装置の別の角度から見たヒンジユニットの一部を示す斜視図である。
図3図3は、上記実施形態の情報処理装置のヒンジユニットを示す斜視図である。
図4図4は、上記実施形態の情報処理装置のブラケットを示す斜視図である。
図5図5は、上記実施形態の情報処理装置において、図4のF5部を拡大して示す斜視図である。
図6図6は、上記実施形態の情報処理装置において、ケーブルが配設されたヒンジユニット及びブラケットを示す斜視図である。
図7図7は、上記実施形態の情報処理装置において、ヒンジユニット、ブラケット、ケーブル及びフロントカバーが組み付けられた状態を示す斜視図である。
図8図8は、上記実施形態の情報処理装置の一部を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
[実施形態]
以下、添付図面を参照して、情報処理装置1の実施形態を詳細に説明する。以下に記載する実施形態の構成、並びに当該構成によってもたらされる作用及び結果(効果)は、あくまで一例であって、以下の記載内容に限られるものではない。なお、本明細書では、序数は、部品や部材を区別するためだけに用いられており、順番や優先度を示すものではない。
【0015】
まず、実施形態に係る情報処理装置1の概略と構造について説明する。図1は、本実施形態の情報処理装置1のヒンジユニット13の一部を示す斜視図である。図2は、本実施形態の情報処理装置1の別の角度から見たヒンジユニット13の一部を示す斜視図である。情報処理装置1は、図1及び図2に示されるように、表示部11、本体部12、及びヒンジユニット13を備えている。
【0016】
以下の各図では、便宜上、互いに直交する三方向が定義されている。情報処理装置1の奥行方向をX軸方向とし、情報処理装置1の幅方向をY軸方向とし、情報処理装置1の厚さ方向をZ軸方向とする。X軸方向は前後方向とも称され得る。Y軸方向は左右方向とも称され得る。Z軸方向は上下方向とも称され得る。なお、本実施形態における前後左右上下のような方向を示す表現は、便宜上の呼称であり、情報処理装置1の位置、姿勢、及び使用態様を限定するものではない。また、X軸方向は第二の方向の一例である。Y軸方向は第三の方向の一例である。Z軸方向は第一の方向の一例である。
【0017】
情報処理装置1は、例えば、広く普及している携帯型パーソナルコンピュータ(いわゆるノートパソコン)である。情報処理装置1は、表示部11と本体部12とが、ヒンジユニット13を介して開閉可能に接続されている。
【0018】
表示部11は、フロントカバー111と、バックカバー112と、表示装置113と、ヒンジカバー115と、ケーブル116と、を有する。表示部11は、他の部品をさらに有しても良い。フロントカバー111及びバックカバー112は、互いにZ軸方向に篏合し固定されることで略直方体状の箱型に形成されている。
【0019】
表示部11は、表示装置113を収容する。表示装置113は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)や、OELD(Organic Electroluminescent Display)等である。なお、表示部11や本体部12は、周知の構成が利用可能であり、詳細な説明は省略する。
【0020】
ヒンジカバー115は、Y軸方向に延在し、中空に形成されている。ヒンジカバー115は、フロントカバー111の前面111aから当該前面111aが向く方向(図1における+Z方向)に突出している。ヒンジカバー115は、例えばスナップフィットによりフロントカバー111に取り付けられる。ヒンジカバー115は、後述するヒンジユニット13及びケーブル116の一部を収容する。
【0021】
ケーブル116は、平板状に成形されている。ケーブル116は、ヒンジカバー115の内部を経由して、表示装置113の内部と本体部12に連結される情報処理装置1の内部構造(不図示)とを電気的に接続している。ケーブル116は、+Y方向におけるヒンジカバー115の端部からヒンジカバー115に対して露出している。なお、本実施形態の各図において、本体部12は、ヒンジユニット13に取り付けられる部位であるアタッチメントのみを図示し、その他の部位を省略している。
【0022】
次に、図3を参照して、ヒンジユニット13の詳細構造について説明する。図3は、本実施形態の情報処理装置1のヒンジユニット13を示す斜視図である。ヒンジユニット13は、Y軸方向におけるヒンジカバー115の両端部付近に一つずつ、合計二つが設けられている。ヒンジユニット13は、Y軸方向に延在している。本実施形態の各図において、ヒンジユニット13は、+Y方向におけるヒンジカバー115の端部付近に設けられている一方のみを図示し、他方を省略している。
【0023】
ヒンジユニット13は、固定部131と、シャフト部132とを有している。固定部131は、-Y方向におけるヒンジユニット13の端部近傍において、Y軸方向に延在している。固定部131は、上面131aと、三つの貫通孔H1とを有している。上面131aは、+Z方向を向いている。
【0024】
三つの貫通孔H1のそれぞれは、XY平面において略円形に形成されている。三つの貫通孔H1のそれぞれは、上面131aに形成されている。三つの貫通孔H1のそれぞれは、固定部131をZ軸方向に貫通している。三つの貫通孔H1のそれぞれは、Y軸方向に並べられている。
【0025】
シャフト部132は、+Y方向におけるヒンジユニット13の端部近傍において、Y軸方向に延在している。シャフト部132は、Y軸方向に延在する回転軸Axを回転軸方向として本体部12と共に回転可能である。
【0026】
シャフト部132は、切削部132aを有している。切削部132aは、シャフト部132の円周方向の一部が平面形状に切削された部位である。より詳細には、切削部132aは、シャフト部132の一部の外周部分が平面形状に切削されて形成される、断面が多角形状の部位である。シャフト部132に形成されている各面は、シャフト部132の半径方向外側を向いている。図3では、シャフト部132に形成されている各面のうちの一部を省略している。
【0027】
次に、図4及び図5を参照して、ブラケット14の詳細構造について説明する。図4は、本実施形態の情報処理装置1のブラケット14を示す斜視図である。図4に示されるように、情報処理装置1は、ブラケット14をさらに備えている。ブラケット14は、上部14aと、側部14bと、下部14cとを有している。
【0028】
上部14aは、Y軸方向に延在している。側部14bは、+Z方向における端部において上部14aと接続され、Y軸方向に延在している。下部14cは、-Z方向における側部14bの端部と接続され、Y軸方向に延在している。+Y方向における下部14cの端部は、+X方向に向かって平板状に延びている。
【0029】
図5は、本実施形態の情報処理装置1において、図4のF5部を拡大して示す斜視図である。図5に示されるように、上部14aは、上面14a1と、突出部14a2と、二つの貫通孔H2とを有する。上面14a1は、+Z方向を向いている。上面14a1は、Y軸方向に延在している。突出部14a2は、上面14a1に配設され、+Z方向に突出している。突出部14a2は、X軸方向及びY軸方向における上面14a1の中心付近に配設されている。突出部14a2は、XY平面において略円形に形成されている。
【0030】
突出部14a2のXY平面における大きさは、三つの貫通孔H1のうちY軸方向における中心に位置する貫通孔H1のXY平面における大きさと略同一である。上面14a1は、第一の面の一例である。
【0031】
側部14bは、側面14b1を有している。側面14b1は、上面14a1と下面14c1とを連結し、X軸方向を向いている。側面14b1は、第三の面の一例である。下部14cは、下面14c1を有している。下面14c1は、上面14a1と所定間隔を空けて対向している。下面14c1は、第二の面の一例である。
【0032】
下面14c1は、表示部11(バックカバー112)に対して例えば接着によって固定されている。なお、図4図5においては表示装置113を省略している。また、Z軸方向とX軸方向とを含む面によるブラケット14の断面は略コの字形状である。
【0033】
二つの貫通孔H2のそれぞれは、XY平面において略円形に形成されている。二つの貫通孔H2のそれぞれは、上面14a1に形成されている。二つの貫通孔H2のそれぞれは、上部14aをZ軸方向に貫通している。二つの貫通孔H2のそれぞれは、Y軸方向に並べられている。
【0034】
突出部14a2は、Y軸方向において二つの貫通孔H2の間に設けられている。二つの貫通孔H2のXY平面における大きさは、三つの貫通孔H1のうちY軸方向における両端に位置する二つの貫通孔H1のXY平面における大きさと略同一である。
【0035】
図6は、本実施形態の情報処理装置1において、ケーブル116が配設されたヒンジユニット13及びブラケット14を示す斜視図である。図6に示されるように、ヒンジユニット13は、上面14a1に固定されている。ヒンジユニット13は、Y軸方向に沿った回転軸Axを有する。本体部12は、+Y方向におけるヒンジユニット13の端部近傍において、上面14a1に対して回動可能にヒンジユニット13に固定されている。固定部131は、二つのねじ16によって上部14aの上面14a1に固定されている。
【0036】
三つの貫通孔H1のうちY軸方向における中心に位置する貫通孔H1は、突出部14a2と位置合わせして篏合している。各ねじ16は、Z軸方向において重ねられている貫通孔H1及び貫通孔H2に挿入されている。二つのねじ16のそれぞれは、Y軸方向において貫通孔H1を挟んで並べられている。
【0037】
表示部11(バックカバー112)は、下面14c1に固定されている。ケーブル116は、平板部116aを有する。また、ケーブル116の平板部116aの一部は、上部14aと下部14cとの間に配設されている。ねじ16は、締結部材の一例である。
【0038】
図7は、本実施形態の情報処理装置1において、ヒンジユニット13、ブラケット14、ケーブル116及びフロントカバー111が組み付けられた状態を示す斜視図である。図7に示されるように、ケーブル116の平板部116aの一部は、ブラケット14の上部14aと下部14cとの間に配設されるとともに、フロントカバー111に覆われている。
【0039】
図8は、本実施形態の情報処理装置1の一部を示す断面図である。図8に示されるように、ケーブル116は、ヒンジユニット13が配設される空間に対してZ軸方向に隣接して配設されている。また、表示装置113は、X軸方向においてブラケット14と隣接して配設されている。
【0040】
図7及び図8に示される構造により、ケーブル116は、表示部11の内部において表示装置113とX軸方向に並べられて配設される必要が無い。すなわち、情報処理装置1は、表示部11の奥行き寸法が増加することを抑制できる。
【0041】
[変形例1]
ヒンジユニット13の固定部131に設けられる三つの貫通孔H1のうち、Y軸方向における一端に位置する貫通孔H1(ねじ16が挿入される孔)が、XY平面においてY軸方向を長軸方向とする略楕円形に形成されてもよい。
【0042】
この場合、情報処理装置1の組付け時、作業者は、ヒンジユニット13をねじ16でブラケット14に対して固定する際に、まず突出部14a2に対してY軸方向中心部の貫通孔H1を篏合させる。そして、作業者は、Y軸方向における一端に位置する略円形の貫通孔H1にねじ16を挿入し締結した後、最後にY軸方向における他端に位置する略楕円形の貫通孔H1にねじ16を挿入し締結する。
【0043】
これにより、回転軸Axに対するシャフト部132の位置ずれが矯正される。すなわち、情報処理装置1は、上述の構造によって、XY平面においてヒンジユニット13(固定部131)の貫通孔H1の位置がブラケット14の貫通孔H2に対してずれることによってねじ16の締結ができなくなることを抑制できる。
【0044】
[変形例2]
上面14a1に設けられる貫通孔H2、ねじ16のそれぞれの数は、二つに限られず、例えば四つであってもよい。この場合、固定部131に設けられる貫通孔H1の数は五つとなる。また、ヒンジユニット13は、四つのねじ16によって上面14a1に固定される。
【0045】
上述の構造により、情報処理装置1は、上面14a1に設けられる貫通孔H2、ねじ16のそれぞれの数が二つの場合(ねじ16が二つの場合)よりも、上面14a1に対するヒンジユニット13の固定強度を上げることができる。ひいては、情報処理装置1は、剛性を向上することができる。
【0046】
以上の実施形態の情報処理装置1は、ブラケット14と、ヒンジユニット13と、表示部11と、を備える。ブラケット14は、Z軸方向を向く上面14a1と、上面14a1と所定間隔を空けて対向する下面14c1と、上面14a1と下面14c1とを連結しZ軸方向と交差するX軸方向を向く側面14b1と、を有し、Z軸方向とX軸方向とを含む面による断面が略コの字形状である。ヒンジユニット13は、上面14a1に固定され、Z軸方向及びX軸方向と交差するY軸方向に沿った回転軸Axを有し、本体部12が上面14a1に対して回動可能に固定される。表示部11は、下面14c1に固定される。
【0047】
上述の構成において、情報処理装置1は、ブラケット14と、ヒンジユニット13と、表示部11と、を備える。ブラケット14は、上面14a1と、下面14c1と、側面14b1と、を有する。上面14a1は、Z軸方向を向く。下面14c1は、上面14a1と所定間隔を空けて対向する。側面14b1は、上面14a1と下面14c1とを連結しZ軸方向と交差するX軸方向を向く。また、Z軸方向とX軸方向とを含む面によるブラケット14の断面は、略コの字形状である。ヒンジユニット13は、上面14a1に固定され、Z軸方向及びX軸方向と交差するY軸方向に沿った回転軸Axを有し、本体部12が上面14a1に対して回動可能に固定される。表示部11は、下面14c1に固定される。そして、上述の構成において、ブラケット14にケーブル116を配設するための切り欠き部は設けられていない。
【0048】
この構成により、情報処理装置1は、切り欠き部を有することによってブラケットの剛性が低下することなく、上面14a1と下面14c1との間に存在する空間に表示部11の内部構造の一部を収めることができる。ひいては、情報処理装置1は、ブラケット14の剛性低下を抑制しつつ、表示部11の奥行き寸法が増加することを抑制できる。
【0049】
また、本実施形態では、表示部11は、平板状に成形され上面14a1と下面14c1との間に配設されるケーブル116を備える。
【0050】
上述の構成において、表示部11はケーブル116を備える。ケーブル116は、平板状に成形され、上面14a1と下面14c1との間に配設される。これにより、情報処理装置1は、上面14a1と下面14c1との間に存在する空間に表示部11の内部構造の一部であるケーブル116を収めることができる。ひいては、情報処理装置1は、表示部11がケーブル116を収める空間を有することによって表示部11の奥行き寸法が増加することを抑制できる。
【0051】
また、本実施形態では、ヒンジユニット13は、複数のねじ16によって上面14a1に固定される。
【0052】
上述の構成によれば、ヒンジユニット13は、複数のねじ16によって上面14a1に固定される。この構成により、情報処理装置1は、組付け時にブラケット14に対するヒンジユニット13の回転軸Axの位置合わせを複数のねじ16によって行うことができる。
【0053】
また、本実施形態では、ヒンジユニット13は、円周方向の一部が平面形状に切削された切削部132aを有する。
【0054】
上述の構成によれば、ヒンジユニット13は、円周方向の一部が平面形状に切削された切削部132aを有する。この構成により、情報処理装置1は、表示部11と本体部12とを接続するケーブル116の一部を切削部132aによって形成される空間に配設することができ、ひいてはケーブル116の厚みによって表示部11の奥行き寸法が増加することを抑制できる。
【0055】
また、本実施形態では、上面14a1には、Z軸方向に突出する突出部14a2が配設され、ヒンジユニット13は、突出部14a2と位置合わせして篏合する貫通孔H1を有する。
【0056】
上述の構成によれば、上面14a1には、Z軸方向に突出する突出部14a2が配設される。また、ヒンジユニット13は、突出部14a2と位置合わせして篏合する貫通孔H1を有する。
【0057】
この構成により、情報処理装置1の組付け時において突出部14a2と貫通孔H1とが嵌合することで、ヒンジユニット13はブラケット14に対して位置決めされることができる。ひいては、情報処理装置1は、製造工程においてブラケット14に対するヒンジユニット13の組付けの作業性を向上することができる。
【0058】
以上、本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0059】
1 情報処理装置
11 表示部
12 本体部
13 ヒンジユニット
14 ブラケット
14a1 上面
14a2 突出部
14b1 側面
14c1 下面
16 ねじ
116 ケーブル
116a 平板部
131 固定部
132 シャフト部
132a 切削部
Ax 回転軸
H1、H2 貫通孔
【要約】
【課題】ヒンジの剛性低下を抑制しつつ、ケーブルの配設によって表示部の奥行き寸法が増加することを抑制できる情報処理装置を提供する。
【解決手段】実施形態の情報処理装置は、ブラケットと、ヒンジユニットと、表示部と、を備える。ブラケットは、第一の方向を向く第一の面と、第一の面と所定間隔を空けて対向する第二の面と、第一の面と第二の面とを連結し第一の方向と交差する第二の方向を向く第三の面と、を有し、第一の方向と第二の方向とを含む面による断面が略コの字形状である。ヒンジユニットは、第一の面に固定され、第一の方向及び第二の方向と交差する第三の方向に沿った回転軸を有し、本体部が第一の面に対して回動可能に固定される。表示部は、第二の面に固定される。
【選択図】図6
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8