(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-09
(45)【発行日】2025-01-20
(54)【発明の名称】電気自動車充電ステーションのブートストラップ方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/06 20240101AFI20250110BHJP
B60L 53/60 20190101ALI20250110BHJP
G06Q 20/40 20120101ALI20250110BHJP
H02J 7/00 20060101ALI20250110BHJP
H02J 7/02 20160101ALI20250110BHJP
【FI】
G06Q50/06
B60L53/60
G06Q20/40
H02J7/00 P
H02J7/02 A
(21)【出願番号】P 2022548246
(86)(22)【出願日】2021-02-03
(86)【国際出願番号】 KR2021001436
(87)【国際公開番号】W WO2021158020
(87)【国際公開日】2021-08-12
【審査請求日】2022-08-08
(32)【優先日】2020-02-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】512297583
【氏名又は名称】ヒョンダイ モーター カンパニー
(73)【特許権者】
【識別番号】512297594
【氏名又は名称】キア コーポレーション
(73)【特許権者】
【識別番号】513257889
【氏名又は名称】ミョンジ ユニバーシティー インダストリー アンド アカデミア コーポレーション ファウンデーション
(74)【代理人】
【識別番号】110000051
【氏名又は名称】弁理士法人共生国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】シン,ミン ホ
【審査官】滝谷 亮一
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2019/128982(WO,A1)
【文献】中国特許出願公開第105450623(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第108305402(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
H02J 7/00
H02J 7/02
B60L 53/60
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
オフライン状態にあった充電ステーション(CS)を電気自動車充電ステーション管理システム(CSMS)に登録して動作させるためのブートストラップ方法であって、
前記CSに少なくとも一部のブートストラップ情報を格納してブートストラップ情報を構成するステップ、
前記CSと前記CSMSとの間にセキュリティチャネルを設定して、前記CSを前記CSMSに接続させるステップ、及び
前記CSを前記CSMSに登録させるステップ、
を含み、
前記ブートストラップ情報は、
前記CSが前記CSMSに接続するための接続情報と、
前記CSと前記CSMSの間にセキュリティチャネルを設定するためのクレデンシャル情報と、を含
み、
前記CSを前記CSMSに登録させるステップは、前記CSに含まれるか、前記CSに接続されている各EVSEの機能属性セット、及び前記各EVSEの機能情報を含む前記CSの機能情報を含む登録情報に基づいて、前記CSを前記CSMSに登録することを特徴とするブートストラップ方法。
【請求項2】
前記ブートストラップ情報は、さらに
前記CSの登録情報
を含み、
前記CSの登録情報には、前記CSに含まれるか、前記CSに接続される前記各EVSEの機能セットを含む前記CSの機能情報、AC/DC、ワイヤレス電力伝送(WPT)、双方向電力伝送(BPT)、ダイナミック、および自動充電デバイス(ACD)のうちの少なくとも1つを含む前記各EVSEの機能情報が含まれることを特徴とする請求項1に記載のブートストラップ方法。
【請求項3】
前記接続情報は、前記CSMSのIPアドレス及びポート番号と、所定の通信プロトコルによる前記CSMSとの通信に必要な情報のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項2に記載のブートストラップ方法。
【請求項4】
前記所定の通信プロトコルはXMPPであり、前記CSMSとの通信に必要な情報は、XMPPアプリケーション識別子又はサブスクリプショントピックを含むことを特徴とする請求項3に記載のブートストラップ方法。
【請求項5】
前記クレデンシャル情報は、
前記CSと前記CSMSとが事前に共有する対称鍵、又は前記CSの物理的或いは論理的アイデンティティを確認するのに使用できる身元確認情報、及び
前記CSに対して発行された公開鍵を含む所定の公開鍵証明書チェーン、
のうち少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項3に記載のブートストラップ方法。
【請求項6】
前記ブートストラップ情報を構成するステップは、
所定の工場で前記ブートストラップ情報を前記CSに格納するファクトリー構成モード、前記CSが設置される現場で所定の格納媒体を用いて前記ブートストラップ情報を前記CSに格納する現場構成モード、及び遠隔地にあるブートストラップサーバから所定の通信網を介して前記ブートストラップ情報を前記CSに格納する遠隔構成モードのうちの少なくともいずれか1つのモードによって実行されることを特徴とする請求項1に記載のブートストラップ方法。
【請求項7】
前記遠隔構成モードで前記ブートストラップ情報を構成するステップは、
前記ファクトリー構成モード、前記現場構成モード、及びこれらの組み合わせのうちのいずれか1つによって所定のブートストラップトリガー情報を前記CSに設置するステップ、及び
前記CSに設置された前記ブートストラップトリガー情報に基づいて、前記ブートストラップサーバから前記ブートストラップ情報をダウンロードするステップ、
を含むことを特徴とする請求項6に記載のブートストラップ方法。
【請求項8】
前記ブートストラップ情報をダウンロードするステップは、
前記CSに対する登録情報を登録するために前記CSと前記CSMSとの間に前記セキュリティチャネルを設定することと同一の方式で、前記CSと前記ブートストラップサーバとにセキュア接続を行うステップ、
を含むことを特徴とする請求項7に記載のブートストラップ方法。
【請求項9】
前記CSを前記CSMSに接続させるステップは、
前記CSが使用できるクレデンシャルが前記CSMSと事前に共有される対称鍵である場合は、TLS-PSK暗号化スイートによって前記セキュリティチャネルを設定し、前記CSが使用できるクレデンシャルが所定の証明書チェーンである場合は、相互認証のある伝送階層セキュリティ技法、又は証明書に基づく接続方法によって前記セキュリティチャネルを設定するステップ、
を含むことを特徴とする請求項1に記載のブートストラップ方法。
【請求項10】
前記CSを前記CSMSに登録させるステップは、
前記CSのアイデンティティ情報、前記CSに備えられるか又は前記CSに接続されるEVSEのアイデンティティ情報、及びCSの機能情報を含む前記登録情報を前記CSMSに送信するステップ、
を含むことを特徴とする請求項2に記載のブートストラップ方法。
【請求項11】
オフライン状態で所定のブートストラップ手順を通じて充電ステーション管理システム(CSMS)に登録された後、電気自動車の充電のための動作を行うことができる充電ステーション装置であって、
プロセッサと、前記プロセッサによって実行されるプログラム命令を格納するメモリとを含み、前記プログラム命令は、前記プロセッサによって実行されたとき、
少なくとも一部のブートストラップ情報を前記メモリに格納してブートストラップ情報を構成する動作、
前記充電ステーション装置と前記CSMSとの間にセキュリティチャネルを設定して前記CSMSに接続する動作、及び
前記充電ステーション装置を前記CSMSに登録させる動作、
を行う命令を含み、
前記ブートストラップ情報は、
前記充電ステーション装置が前記CSMSに接続するための接続情報と、
前記充電ステーション装置と前記CSMSの間にセキュリティチャネルを設定するためのクレデンシャル情報と、を含
み、
前記プロセッサに前記充電ステーション装置を前記CSMSに登録させる命令は、
前記充電ステーション装置に含まれるかまたは前記充電ステーション装置に接続される各EVSEの機能属性セットを含む前記充電ステーション装置の機能情報、および前記各EVSEの機能情報を含む登録情報に基づいて、前記プロセッサに前記充電ステーション装置を前記CSMSに登録させる命令を含むことを特徴とする充電ステーション装置。
【請求項12】
前記ブートストラップ情報は、
前記充電ステーション装置の登録情報をさらに含
み、
前記充電ステーション装置の登録情報には、前記充電ステーション装置に含まれるか、前記充電ステーション装置に接続される各EVSEの機能セットを含む充電ステーション装置の機能情報と、AC/DC、ワイヤレス電力伝送(WPT)、双方向電力伝送(BPT)、ダイナミック、および自動充電装置(ACD)のうちの少なくとも1つを含む各EVSEの機能情報とが含まれることを特徴とする請求項11に記載の充電ステーション装置。
【請求項13】
前記接続情報は、前記CSMSのIPアドレス及びポート番号と、所定の通信プロトコルによる前記CSMSとの通信に必要な情報のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項12に記載の充電ステーション装置。
【請求項14】
前記所定の通信プロトコルはXMPPであり、前記CSMSとの通信に必要な情報は、XMPPアプリケーション識別子又はサブスクリプショントピックを含むことを特徴とする請求項13に記載の充電ステーション装置。
【請求項15】
前記クレデンシャル情報は、
前記充電ステーション装置と前記CSMSとが事前に共有する対称鍵、又は前記充電ステーション装置の物理的或いは論理的アイデンティティを確認するのに使用できる身元確認情報、及び
前記充電ステーション装置に対して発行された公開鍵を含む所定の公開鍵証明書チェーン、
のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項13に記載の充電ステーション装置。
【請求項16】
前記ブートストラップ情報を構成する命令は、
所定の工場で前記ブートストラップ情報を前記充電ステーション装置に格納するファクトリー構成モード、前記充電ステーション装置が設置される現場で所定の格納媒体を用いて前記ブートストラップ情報を前記充電ステーション装置に格納する現場構成モード、及び遠隔地にあるブートストラップサーバから所定の通信網を介して前記ブートストラップ情報を前記充電ステーション装置に格納する遠隔構成モードのうちの少なくともいずれか1つの構成モードの動作を行うことができることを特徴とする請求項12に記載の充電ステーション装置。
【請求項17】
前記遠隔構成モードで前記ブートストラップ情報を構成する命令は、
前記ファクトリー構成モード、前記現場構成モード、及びこれらの組み合わせのうちのいずれか1つによって所定のブートストラップトリガー情報を設置する命令、及び
前記ブートストラップトリガー情報に基づいて、前記ブートストラップサーバから前記ブートストラップ情報をダウンロードする命令、
を含むことを特徴とする請求項16に記載の充電ステーション装置。
【請求項18】
前記ブートストラップ情報をダウンロードする命令は、
前記登録情報を登録するために前記CSMSとの間に前記セキュリティチャネルを設定することと同一の方式で、前記ブートストラップサーバとの間でセキュア接続を行う命令、
を含むことを特徴とする請求項17に記載の充電ステーション装置。
【請求項19】
前記CSMSに接続する動作を行う命令は、
使用可能なクレデンシャルが前記CSMSと事前に共有される対称鍵である場合は、TLS-PSK暗号化スイートによって前記セキュリティチャネルを設定し、使用可能なクレデンシャルが所定の証明書チェーンである場合は、相互認証のある伝送階層セキュリティ技法、又は証明書に基づく接続方法によって前記セキュリティチャネルを設定する命令、
を含むことを特徴とする請求項11に記載の充電ステーション装置。
【請求項20】
前記CSMSに登録する命令は、
前記充電ステーション装置のアイデンティティ情報、前記充電ステーション装置に備えられるか又は前記充電ステーション装置に接続されるEVSEのアイデンティティ情報、及び前記充電ステーション装置の機能情報を含む前記登録情報を前記CSMSに送信する命令、
を含むことを特徴とする請求項12に記載の充電ステーション装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気自動車充電装置のメンテナンス方法に関し、特に、充電ステーションのブートストラップ方法に関する。また本発明は、このブートストラップ方法を適用するのに適した充電ステーション装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電気自動車(EV:Electric Vehicle、「電気車」と略される場合もある)は、バッテリーの動力でモータを駆動して運行し、従来のガソリンエンジン自動車に比べて排気ガス及び騒音などのような空気汚染源が少なく、故障が少なく、寿命が長く、運転操作が簡単であるという長所がある。電気自動車充電システムは、商用電力配電網(power grid)やエネルギー貯蔵装置の電力を用いて電気自動車に搭載されたバッテリーを充電するシステムと定義できる。このような電気自動車充電システムは多様な形態で具現でき、例えば、ケーブルを用いた導電性充電システムや非接触方式のワイヤレス電力伝送システムを含んでもよい。
【0003】
充電ステーションは、EVが充電される物理的フレームワークとして1つ以上のEVSE(EV電力供給装置:EV supply equipment)を備え、訪問したEVに対して一定の承認過程を経た後、前記EVSEを通じて有線充電、すなわち導電性充電やワイヤレス電力伝送により充電電力を供給することになる。一般に、充電ステーションは、EVに対して単に電力のみ供給するのでなく、EVに対する身元確認、取引承認、決済、EVに対する証明書及び/又はプログラムの設置など多様なタスクを行う。このようなタスクが多様なプログラムとプロトコルスタックに基づいて実行され、対称鍵又はPKI(Public Key Infrastructure)に基づいた有無線通信を必要とするため、充電ステーションは非常に複雑なシステムであると言える。また、充電ステーションは、充電ステーションの運営者(CSO)と複数の充電ステーションとが形成するネットワークの一員として作動するようになる。
【0004】
このように充電ステーションが複雑な構成を有するシステムであってネットワークを前提として作動するため、新しい充電ステーションがネットワークに加えられる場合は、加えられる充電ステーションがネットワークに安全に接続して動作できるように正しく定義されたブートストラップ手順が必要である。このようなブートストラップ手順は、充電ステーションが証明書の期限切れや取り消し、又はストレージコンテンツの削除などによってクレデンシャルを失った場合、メンテナンス作業後に再接続させようとするときにも必要である。現在多様に電気自動車に関する標準が定立されているか設けられているが、このように新しい充電ステーションを設置するか、メンテナンス作業を終えた充電ステーションを再設置するためのブートストラップ手順を規定する標準は設けられておらず、これは電気自動車充電システムの不安定性を引き起こす結果となる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、このような問題点を解決するためのものであり、本発明の目的は、新たに加えられる充電ステーションやオフラインメンテナンス作業を終えた充電ステーションを安全にネットワークに接続して動作させることができるブートストラップ方法を提供することにある。
また、本発明の目的は、所定のブートストラップ手順を通じて所定の充電ステーション管理システムに登録された後に電気自動車の充電のための動作を行うことができる充電ステーション装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施例の一側面によると、オフライン状態にあった充電ステーション(CS)を電気自動車充電ステーション管理システム(CSMS)に登録して動作させるためのブートストラップ方法が提供される。前記ブートストラップ方法は、前記CSに少なくとも一部のブートストラップ情報を格納してブートストラップ情報を構成するステップと、前記CSと、前記CSに対する登録情報を維持する前記CSMSとの間にセキュリティチャネルを設定して、前記CSを前記CSMSに接続させるステップと、前記CSを前記CSMSに登録させるステップとを含む。
【0007】
前記ブートストラップ情報は、前記CSを担当する前記CSMSに対する接続情報と、前記CSMSでセキュリティチャネルを設定するためのクレデンシャル情報と、前記CSの登録情報とを含んでもよい。
前記接続情報は、前記CSMSのIPアドレス及びポート番号と、所定の通信プロトコルによる前記CSMSとの通信に必要な情報のうちの少なくとも1つを含んでもよい。
【0008】
前記所定の通信プロトコルはXMPPであってもよく、前記CSMSとの通信に必要な情報は、XMPPアプリケーション識別子又はサブスクリプショントピックを含んでもよい。
前記クレデンシャル情報は、前記CSと前記CSMSが事前に共有する対称鍵、又は前記CSの物理的或いは論理的アイデンティティを確認するのに使用できる身元確認情報、及び前記CSに対して発行された公開鍵を含む所定の公開鍵証明書チェーン、のうちの少なくとも1つを含んでもよい。
【0009】
前記ブートストラップ情報を構成するステップは、所定の工場で前記ブートストラップ情報を前記CSに格納するファクトリー構成モード、前記CSが設置される現場で所定の格納媒体を用いて前記ブートストラップ情報を前記CSに格納する現場構成モード、及び遠隔地にあるブートストラップサーバから所定の通信網を介して前記ブートストラップ情報を前記CSに格納する遠隔構成モードのうちの少なくともいずれか1つのモードによって実行されてもよい。
【0010】
前記遠隔構成モードで前記ブートストラップ情報を構成するステップは、前記ファクトリー構成モード、前記現場構成モード、及びこれらの組み合わせのうちのいずれか1つによって所定のブートストラップトリガー情報を前記CSに設置するステップと、及び前記CSに設置された前記ブートストラップトリガー情報に基づいて、前記ブートストラップサーバから前記ブートストラップ情報をダウンロードするステップを含んでもよい。
【0011】
前記ブートストラップ情報をダウンロードするステップは、前記CSに対する登録情報を登録するために前記CSと前記CSMSとの間に前記セキュリティチャネルを設定することと同一の方式で、前記CSと前記ブートストラップサーバにセキュア接続を行うステップを含んでもよい。
前記CSを前記CSMSに接続させるステップは、前記CSが使用できるクレデンシャルが前記CSMSと事前に共有される対称鍵である場合は、TLS-PSK暗号化スイートによって前記セキュリティチャネルを設定し、前記CSが使用できるクレデンシャルが所定の証明書チェーンである場合は、相互認証のある伝送階層セキュリティ技法、又は証明書に基づく接続方法によって前記セキュリティチャネルを設定するステップを含んでもよい。
【0012】
前記CSを前記CSMSに登録させるステップは、CSのアイデンティティ情報、前記CSに備えられるか、又は前記CSに接続されるEVSEのアイデンティティ情報、及びCSの機能情報を含む前記登録情報を前記CSMSに送信するステップを含んでもよい。
【0013】
本発明の一実施例の他の側面によると、オフライン状態で所定のブートストラップ手順を通じて充電ステーション管理システム(CSMS)に登録された後、電気自動車の充電のための動作を行うことができる充電ステーション装置が提供される。充電ステーション装置は、プロセッサと、前記プロセッサによって実行されるプログラム命令を格納するメモリとを含み、前記プログラム命令は、前記プロセッサによって実行されたとき、少なくとも一部のブートストラップ情報を前記メモリに格納してブートストラップ情報を構成する動作と、前記充電ステーション装置に対する登録情報を維持する前記CSMSとの間にセキュリティチャネルを設定して前記CSMSに接続する動作と、前記充電ステーション装置を前記CSMSに登録させる動作とを行う命令を含んでもよい。
【0014】
前記ブートストラップ情報は、前記充電ステーション装置を担当する前記CSMSに対する接続情報と、前記CSMSでセキュリティチャネルを設定するためのクレデンシャル情報と、前記充電ステーション装置の登録情報とを含んでもよい。
接続情報は、前記CSMSのIPアドレス及びポート番号と、所定の通信プロトコルによる前記CSMSとの通信に必要な情報のうちの少なくとも1つを含んでもよい。
【0015】
前記所定の通信プロトコルはXMPPであってもよく、前記CSMSとの通信に必要な情報は、XMPPアプリケーション識別子又はサブスクリプショントピックを含んでもよい。
前記クレデンシャル情報は、前記充電ステーション装置と前記CSMSとが事前に共有する対称鍵、又は前記充電ステーション装置の物理的或いは論理的アイデンティティを確認するのに使用できる身元確認情報、及び前記充電ステーション装置に対して発行された公開鍵を含む所定の公開鍵証明書チェーンのうちの少なくとも1つを含んでもよい。
【0016】
前記ブートストラップ情報を構成する命令は、所定の工場で前記ブートストラップ情報を前記充電ステーション装置に格納するファクトリー構成モード、前記充電ステーション装置が設置される現場で所定の格納媒体を用いて前記ブートストラップ情報を前記充電ステーション装置に格納する現場構成モード、及び遠隔地にあるブートストラップサーバから所定の通信網を介して前記ブートストラップ情報を前記充電ステーション装置に格納する遠隔構成モードのうちの少なくともいずれか1つの構成モードの動作を行ってもよい。
【0017】
前記遠隔構成モードで前記ブートストラップ情報を構成する命令は、前記ファクトリー構成モード、前記現場構成モード、及びこれらの組み合わせのうちのいずれか1つによって所定のブートストラップトリガー情報を設置する命令と、前記ブートストラップトリガー情報に基づいて、前記ブートストラップサーバから前記ブートストラップ情報をダウンロードする命令を含んでもよい。
【0018】
前記ブートストラップ情報をダウンロードする命令は、前記登録情報を登録するために前記CSMSとの間に前記セキュリティチャネルを設定することと同一の方式で、前記ブートストラップサーバとの間でセキュア接続を行う命令を含んでもよい。
【0019】
前記CSMSに接続する動作を行う命令は、使用可能なクレデンシャルが前記CSMSと事前に共有される対称鍵である場合は、TLS-PSK暗号化スイートによって前記セキュリティチャネルを設定し、使用可能なクレデンシャルが所定の証明書チェーンである場合は、相互認証のある伝送階層セキュリティ技法、又は証明書に基づく接続方法によって前記セキュリティチャネルを設定する命令を含んでもよい。
【0020】
前記CSMSに登録する命令は、前記CSのアイデンティティ情報、前記充電ステーション装置に備えられるか、又は前記充電ステーション装置に接続されるEVSEのアイデンティティ情報、及び前記充電ステーション装置の機能情報を含む前記登録情報を前記CSMSに送信する命令を含んでもよい。
【発明の効果】
【0021】
本発明の一実施例によると、新たに加えられる充電ステーションやメンテナンス作業を終えた充電ステーションが安全にネットワークに接続して動作を開始することができるようになる。よって、充電ステーションの追加又は再設置による電気自動車充電システムの不安定性を引き起こさないと共に、充電ステーションと充電ステーション管理システムの相互運営性を維持できるようになる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】本発明の一実施例を適用できる電気自動車の有線充電方法を説明するための概念図である。
【
図2】本発明の一実施例を適用できる電気自動車に対するワイヤレス電力伝送を説明するための概念図である。
【
図3】本発明の一実施例によるEV充電基盤構造システムのフロントエンドのブロック図である。
【
図4】本発明の一実施例によるブートストラップ方法を示すフローチャートである。
【
図5】セキュリティチャネル設定に使用可能なTLS-PSK暗号化スイートを例示的に示す図である。
【
図6】本発明の一実施例による充電ステーションのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明は多様な変更を加えることができ、様々な実施例を有することができるため、特定の実施例を図面に例示して詳細な説明に詳しく説明する。しかし、これは、本発明を特定の実施形態に限定するものでなく、本発明の思想及び技術範囲に含まれるあらゆる変更、均等物ないし代替物を含むものとして理解されるべきである。
【0024】
各図面を説明するにあたって類似の参照符号を類似の構成要素に対して用いた。
第1、第2、A、Bなどの用語は多様な構成要素の説明に使用できるが、上記構成要素は上記用語によって限定されるべきではない。上記用語は、ある構成要素を他の構成要素から区別する目的だけで使用される。例えば、本発明の権利範囲を逸脱することなく、第1構成要素は第2構成要素として命名されることができ、同様に、第2構成要素も第1構成要素として命名されることができる。「及び/又は」という用語は、複数の関連した記載項目の組み合わせ又は複数の関連した記載項目のいずれかの項目を含む。
ある構成要素が他の構成要素に「連結されて」いるか、「接続されて」いると言及されたときには、他の構成要素に直接的に連結されているか又は接続されていることもできるが、中間にまた他の構成要素が存在することもできると理解されるべきである。一方、ある構成要素が他の構成要素に「直接連結されて」いるか「直接接続されて」いると言及されたときには、中間にまた他の構成要素が存在しないものと理解されるべきである。
【0025】
本出願で使用された用語は、単に特定の実施例を説明するために使用されたものであって、本発明を限定しようとする意図ではない。単数の表現は、文脈上明白に異なって意味しない限り、複数の表現を含む。本出願で、「含む」又は「有する」などの用語は、明細書上に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品又はこれらを組み合わせたのが存在することを指定しようとするものであって、1つ又はそれ以上の他の特徴や数字、段階、動作、構成要素、部品又はこれらを組み合わせたものなどの存在又は付加可能性をあらかじめ排除しないものと理解されるべきである。
【0026】
異なって定義されない限り、技術的や科学的な用語を含んでここで使用される全ての用語は、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者によって一般的に理解されるものと同一の意味を有している。一般的に使用される辞書に定義されているもののような用語は、関連技術の文脈上有する意味と一致する意味を有するものと解釈されなければならず、本出願で明白に定義しない限り、理想的や過度に形式的な意味として解釈されない。
【0027】
本明細書で使用される一部の用語を定義すると下記のとおりである。
「電気自動車(Electric Vehicle、EV)」は、49 CFR(code of federal regulations)523.3などで定義された自動車(automobile)を指称できる。電気自動車は、高速道路を利用可能であり、車両外部の電源供給源から再充電可能なバッテリーなどの車両搭載エネルギー貯蔵装置から供給される電気によって駆動できる。電源供給源は、住居地や共用電気サービス又は車両搭載燃料を用いる発電機などを含んでもよい。
【0028】
電気自動車(electric vehicle、EV)は、エレクトリックカー(electric car)、エレクトリックオートモバイル(electric automobile)、ERV(electric road vehicle)、PV(plug-in vehicle)、xEV(plug-in vehicle)などと指称でき、xEVは、BEV(plug-in all-electric vehicle又はbattery electric vehicle)、PEV(plug-in electric vehicle)、HEV(hybrid electric vehicle)、HPEV(hybrid plug-in electric vehicle)、PHEV(plug-in hybrid electric vehicle)などと指称又は区分できる。
【0029】
「プラグイン電気自動車(Plug-in Electric Vehicle、PEV)」は、電力グリッドに連結して車両搭載一次バッテリーを再充電する電気自動車を指称できる。
「ワイヤレス充電システム(WCS:Wireless power charging system)」は、ワイヤレス電力伝送とアラインメント及び通信を含むGAとVAとの間の制御のためのシステムを指称できる。
「ワイヤレス電力伝送(Wireless power transfer、WPT)」は、ユーティリティ(Utility)やグリッド(Grid)などの交流(AC)電源供給ネットワークから電気自動車に、非接触手段により電気的な電力を伝送することを指称できる。
【0030】
「相互運用性(Interoperabilty)」は、互いに相対的なシステムの成分が全体システムの目的とする動作を行うために共に作動可能な状態を指称できる。情報相互運用性(Information interoperability)は、2つ以上のネットワーク、システム、デバイス、アプリケーション又は成分を、ユーザがほとんど又は全く不便なく安全かつ効果的に情報を共有して容易に使用可能な能力を指称できる。
【0031】
「誘導充電システム(Inductive charging system)」は、2つのパートが緩く結合されたトランスフォーマーを通じて、電気供給ネットワークから電気自動車に正方向で電磁的にエネルギーを伝送するシステムを指称できる。本実施例で誘導充電システムは、電気自動車充電システムに対応できる。
「充電ステーション(CS:Charging station)」は、1つ以上のEV電力供給装置を備え、EVに対する充電を実際に行う施設を指称できる。
「充電ステーション運営者(CSO:Charging station operator)」は、要請されたエネルギー伝送サービスを提供するために電気を管理するエンティティを指称でき、充電ポイント運営者(CPO:Charge point operator)と同一の概念の用語であってもよい。
【0032】
「充電ステーション管理システム(CSMS:Charging station management system)」は、1つ以上のCSに対して登録状態を管理すると共に、例えばファームウエアアップデートのようなシステムアップデートの観点でEV充電装置(EVSE)の管理を行うエンティティを指称できる。
「充電サービス提供者(CSP:Charge service provider)」は、EVユーザのクレデンシャルを管理及び認証し、料金請求及びその他付加価置サービスを顧客に提供する役割をするエンティティを指称でき、MOの特別なタイプに該当すると見られ、MOと統合された形態で具現されてもよい。
【0033】
「クリアリングハウス(CH:Clearing house)」は、MO、CSP、及びCSOの間の協力事項を処理するエンティティであり、特に2つの精算ないし精算当事者の間でEV充電サービスローミングに対する承認、料金請求、精算手続きを円滑にさせる中間関与者の役割をしてもよい。
【0034】
「クレデンシャル(credential)」は、EV又はEVの所有者の個人情報を表す物理的又はデジタル資産であり、身元を検証するために用いる暗号学的情報であるパスワード、公開鍵暗号アルゴリズムで用いる公開鍵/個人鍵のペア、証明機関が発行する公開鍵証明書、信頼するルート証明機関に関する情報などを含んでもよい。
「証明書(Certificate)」は、デジタル署名によって公開鍵をIDとバインディングする電子文書を指称できる。
「物理的アイデンティティ(physical identity)」は、普遍的に固有で一生涯変わらない装置又はその構成要素の永久的なアイデンティティ(ID)を指称できる。物理的アイデンティティの例としては、メーカーIDや装置又は車両の一連番号が挙げられる。
【0035】
「論理的アイデンティティ(logical identity)」は、装置又はその構成要素の作動IDであり、普遍的に固有であるが、他の運営者への移転のような運営上の変更が発生すると変更され得る作動IDを指称できる。論理的アイデンティティの例としては、EVSEIDやSECCIDが挙げられる。
「セキュリティチャネル」は、機密性(confidentiality)、完全性(integrity)、認証性(authenticity)のセキュリティ属性を有するエンティティ間の通信チャネルを指称できる。
【0036】
以下、本発明による好ましい実施例を添付の図面を参照して詳しく説明する。
本発明を具現するための電気自動車充電システムにおいて、電気自動車(EV)は、充電ステーションに有線又は無線リンクを介して接続されて充電ステーションからエネルギーを供給され、供給されたエネルギーで例えばバッテリーのようなエネルギー貯蔵装置を充電させることができる。
図1と
図2は、有線と無線で電気自動車を充電する方法をそれぞれ示す。
【0037】
図1は、本発明の一実施例を適用できる電気自動車の有線充電方法を説明するための概念図である。電気自動車の有線充電は、電気自動車(10、以下「EV」と称する)を充電ケーブル(30)によって充電ステーションの電力供給回路に接続させることで、例えば、充電ステーション(20)のケーブルコネクタをEV(10)のジャックに接続させることで行うことができる。
【0038】
ここで、EV(10)は、バッテリーのような充電可能なエネルギー貯蔵装置から供給される電力を動力装置である電気モータのエネルギー源として供給する車両(automobile)と定義できる。前記EV(10)は、電気モータと一般的な内燃機関を共に有するハイブリッド自動車であってもよく、自動車(automobile)だけでなく、モータサイクル(motocycle)、カート(cart)、スクータ(scooter)及び電気自転車(electric bicycle)であってもよい。
【0039】
EV(10)は、充電ケーブル(30)のコネクタに接続できるプラグ接続口又はレセプタクルを含んでもよい。EV(10)に備えられる前記プラグ接続口は、緩速充電を支援しても急速充電を支援してもよい。このとき、EV(10)は、1つのプラグ接続口を介して緩速充電と急速充電を全て支援してもよく、それぞれが緩速充電と急速充電を支援する複数のプラグ接続口を含んでもよい。
【0040】
本発明によるEV(10)は、緩速充電又は一般的な電力系統から供給される交流電力による充電を支援するためにオンボード充電器(On Board Charger)を含んでもよい。オンボード充電器は、緩速充電時に外部から有線で供給される交流電力を昇圧し、直流電力に変換してEV(10)に内蔵されたバッテリーに供給することができる。一方、プラグ接続口に急速充電のための直流電力が供給される場合は、前記直流電力がオンボード充電器を経ることなくバッテリーに供給されて充電させることができる。
【0041】
一方、EV充電ケーブル(30)は、充電コネクタ(31)、コンセントソケット接続部(33)及びインケーブルコントロールボックス(ICCB;In-cable control box)(32)のうちの少なくとも1つを含んで構成されてもよい。充電コネクタ(31)は、EV(10)と電気的に連結できる接続部であってもよく、インケーブルコントロールボックス(32)は、EV(10)と通信してEVの状態情報を受信するか、又はEV(10)への電力充電を制御してもよい。インケーブルコントロールボックス(32)は、EV充電ケーブル(10)に含まれるように示したが、EV充電ケーブル(10)以外の位置、例えば、充電ステーションでEV(10)に電力を供給する電力供給回路(図示せず)に接続されるか、又は前記電力供給回路内に配置されてもよい。コンセントソケット接続部(33)は、一般的なプラグやコードセットなどの電気接続機構として充電ステーションの充電装置に接続されてもよい。
【0042】
一方、電力ソケット(40)は、充電ステーションの充電装置と充電コネクタ(31)との接続地点を意味する。ところが、本発明がこれに限定されるのでなく、電力ソケット(40)がその他の位置に設置された充電装置と充電コネクタ(31)との間の接続地点を意味してもよい。例えば、電力ソケット(40)は、商業的な専門充電ステーション施設以外に、EV(10)の所有者の自宅に付属する駐車場、ガソリンスタンドでEVの充電のために割り当てられた駐車区域、ショッピングセンターや職場の駐車区域などのような充電施設物に設置されたウォールジャック(wall jack)を意味してもよい。
【0043】
図2は、本発明の一実施例を適用できる電気自動車に対するワイヤレス電力伝送を説明するための概念図である。
EVに対するワイヤレス電力伝送(WPT:wireless power transfer)は、供給ネットワークからの電気エネルギーをガルバニック接続を通じる電流の流れなく、磁気共鳴状態で磁場を介して供給者側デバイスから消費者側デバイスに伝達するものと定義できる。ワイヤレス電力伝送は、充電ステーション(charging station、10)でEV(10)に電力を伝送してEV(10)を充電するのに活用できる。
【0044】
図2を参照すると、ワイヤレス電力伝送は、EV(10)に無線で電力を伝送するために、EV(10)の少なくとも1つの構成要素と充電ステーション(20)によって行われてもよい。
EV(10)は、充電ステーション(20)から無線で磁気エネルギーを受け入れるための受信コイルを備える受信パッド(11)を含んでもよい。受信パッド(11)にある受信コイルは、充電ステーション(20)にある送信パッド(21)の送信コイルから、例えば磁気共鳴により磁気エネルギーを受け入れる。EV(10)で受信した磁気エネルギーは誘導電流に変換され、前記誘導電流は、直流電流に整流された後にバッテリー(12)を充電させるようになる。
【0045】
充電ステーション(20)は、商用電力網(power grid、50)ないし電力バックボーンから電力を受け入れ、送信パッド(21)を通じてEV(10)にエネルギーを供給することができる。送信パッド(21)は送信コイルを備える。送信パッド(21)にある送信コイルは磁束を発生し、磁気共鳴により増幅された磁気エネルギーをEV(10)に供給することができる。充電ステーション(20)は、例えばEV(10)の所有者の自宅に付属する駐車場、ガソリンスタンドでEVの充電のための駐車区域、ショッピングセンターや業務用建物の駐車区域などのように多様な場所に位置してもよい。
【0046】
充電ステーション(20)は、有無線通信を通じて電力網(50)を管理する電力基盤構造管理システム(power infrastructure management system)又はインフラサーバと通信することができる。また、充電ステーション(20)はEV(10)とも無線通信を行うことができる。ここで、無線通信は、IEEE 802.11規約に従うワイファイ(WiFi)に基づいた無線LAN(WLAN)を含んでもよく、低周波(LF:Low frequency)磁場信号及び/又は低出力磁場(LPE:Low Power Excitation)信号を用いたP2PS通信をさらに含んでもよい。さらに、充電ステーション(20)とEV(10)との間の無線通信は、ブルートゥース(登録商標)(Bluetooth)、ジグビー(zigbee)、セルラ(cellular)など多様な通信方式の1つ以上を含んでもよい。
【0047】
一方、電気自動車の充電のための通信標準文書であるISO 15118によると、EV及びEV充電ステーションは、メッセージを交換して全体充電プロセスを制御する。すなわち、車両側通信制御器(EVCC;Electric Vehicle Communication Controller)と電力供給側通信制御器(SECC;Supply Equipment Communication Controller)との間に電気自動車の充電のための通信が無線LAN(WLAN)を介して行われてもよい。
【0048】
通信過程でEVは、先ず充電ステーションが信頼し得る施設であるか確認するため、充電ステーションのアイデンティティを確認し、不正アクセスから通信を保護するために充電ステーションとセキュリティチャネルを設定する。このような目標は、IETF RFC 5246に定義の標準化された伝送階層セキュリティ(TLS:Transport Layer Security)技法によって達成できる。TLSセッションは、IP基盤の通信接続成立手続きの後にTLSセッション設立手続きによって生成できる。
【0049】
図3は、本発明の一実施例によるEV充電基盤構造システムのフロントエンドのブロック図である。
EV充電基盤構造システムは、EV(10)に充電サービスを提供するためのものであり、少なくとも1つの充電ステーション(CS:Charging station)(100~104)と、前記充電ステーション(100~104)に接続可能な充電ステーション運営者(CSO:Charging station operator)(200)、及び充電ステーション管理システム(CSMS:Charging Station management system)(210)を含む。また、図示されたEV充電基盤構造システムは、CS(100~104)のブートストラップを支援するブートストラップサーバ(220)をさらに含む。
【0050】
図3には、説明の便宜上、電気自動車(EV)(10a~10f)が共に示されている。EV(10a~10f)は、EVの所有者が所有した一般的な電気自動車を指称し、電気モータと内燃機関を全て備えるハイブリッド自動車であってもよく、自動車(automobile)だけでなく、モータサイクル(motocycle)、カート(cart)、スクータ(scooter)及び電気自転車(electric bicycle)であってもよい。このようなEV(10a~10f)は、CS(100~104)で有線又は無線で充電可能である。
【0051】
充電ステーション(CS:Charging station)(100~104)は、EV(10a~10f)に対する充電を実際に行う。各充電ステーション(100~104)は、複数のEV電力供給装置(EVSE:EV supply equipment)(100a~112d)を備える。例えば、充電ステーション(100)は複数のEVSE(100a~100d)を備え、充電ステーション(102)は複数のEVSE(112a~112)を備える。各EVSE(100a~112d)は、少なくとも1つの有線充電器及び/又はワイヤレス充電スポットを備え、1つ以上のEV(10a~10f)に対して充電電力を供給することができる。各CS(100~104)は、商業的な専門充電施設に1つ以上設置されてもよい。また各CS(100~104)は、EVの所有者の住宅に付属する駐車場、ガソリンスタンドでEVの充電のための駐車区域、ショッピングセンターや職場の駐車区域などのように多様な場所に位置してもよい。CSは、「充電ポイント」、「EV充電所」、「電気充電ポイント」、「電子充電ステーション(ECS)」、及び「EV側電力供給装置(EVSE)」と指称されてもよい。
【0052】
充電ステーション運営者(CSO:Charging station operator)(200)又は充電ポイント運営者(CPO:Charge point operator)は、充電ステーションの運営と、要請されたエネルギー伝送サービスを提供するために電気を管理する。CSO(200)は、例えば、充電ステーションメーカー、充電所メーカー、又は電気供給者によって運営される。
【0053】
充電ステーション管理システム(CSMS:Charging Station management system)(210)は、CS(100~104)に対して登録状態を管理すると共に、例えばファームウエアアップデートのようなシステムアップデートの観点でCS(100~104)、特にEVSE(100a~112d)の管理を行う。CSMS(210)は、CS(100~104)のCSO(200)のうちから選択されるいずれか1つで実行される中央集中型運営ソフトウェアとも言えるが、本発明がこれに限定されるのでなく、別のハードウェアに搭載されて実行されてもよく、CSOの運営ソフトウェアを超える追加機能を備えてもよい。
【0054】
ブートストラップサーバ(220)は、CS(100~104)が要するブートストラップ情報をCS(100~104)に提供する。すなわち、CS(100~104)にブートストラップトリガー情報、すなわち、ブートストラップに必要な最小限の情報が格納された状態でCS(100~104)との間にセキュリティチャネルが設定されると、ブートストラップサーバ(220)は、ブートストラップに必要な残りの全体情報をCS(100~104)に伝送してCS(100~104)に設置できるようにする。
【0055】
図4は、本発明の一実施例によるブートストラップ方法を示すフローチャートである。
本明細書におけるブートストラップとは、新しいCSがネットワークに追加されるとき、追加されるCSがネットワークに安全に接続して動作できるように設置及び準備する手順をいう。このようなブートストラップ手順は、証明書の期限切れや取り消し又はストレージコンテンツの削除などによってクレデンシャルを失った場合のように、回復不可な問題のためオフライン状態にあったCSを大きなメンテナンス作業の後に再設置して準備する手順であってもよい。以下では、
図3で、例えばCS(102)が再設置されるCSであり、CS(104)が新たに追加されるCSであると仮定する。
【0056】
図4を参照すると、本発明の一実施例によるブートストラップ方法は、CS(102、104)に一部のブートストラップ情報を格納してブートストラップ情報を構成するステップ(第400ステップ)と、CS(102、104)とCSMS(210)との間にセキュリティチャネルを設定してCS(102、104)をCSMS(210)に連結させるステップ(第410ステップ)と、CS(102、104)をCSMS(210)に登録させるステップ(第420ステップ)とを含む。
【0057】
ここで、セキュリティチャネルとは、機密性(confidentiality)、完全性(integrity)、認証性(authenticity)のセキュリティ属性を有するエンティティ間の通信チャネルをいう。機密性とは、通信当事者を除いては誰もメッセージを読み取ることができない属性をいう。完全性とは、誰もメッセージを修正及び偽造することができない属性をいう。認証性とは、メッセージの送信者が正しいか、メッセージの内容が真実で信頼し得るものであるかを認証することができる属性をいう。
【0058】
第400ステップでは、少なくとも一部のブートストラップ情報を設置又は再設置するCS(102、104)に格納し、CS(102、104)が格納されたブートストラップ情報を使用できるようにする。ここで「ブートストラップ情報」とは、CS(102、104)が安全にブートストラップされるのに必要な情報をいい、該当CSを担当するCSMS(210)に対する接続情報、CSMS(210)でセキュリティチャネルを設定するためのクレデンシャル情報、またCS(102、104)の登録情報を含む。
【0059】
前記「該当CSを担当するCSMS(210)に対する接続情報」とは、CSMS(210)のIPアドレス及びポート番号と、所定の通信プロトコルによってCSMS(210)との通信に必要な情報のうちの少なくとも1つを含んでもよい。ここで、前記所定の通信プロトコルは、XMPP(Extensible Messaging and Presence Protocol)を含んでもよく、この場合、「前記CSMS(210)との通信に必要な情報」とは、XMPPアプリケーション識別子及び/又はサブスクリプショントピック(subscription topics)であってもよい。
【0060】
前記「CSMSでセキュリティチャネルを設定するためのクレデンシャル情報」とは、各CS(102、104)とCSMS(210)とが事前に共有する対称鍵、又はCS(102、104)の物理的或いは論理的アイデンティティを確認するのに使用できるIDなどの情報を含んでもよい。また、前記クレデンシャル情報は、各CS(102、104)の個人鍵と対をなす公開鍵、又は前記公開鍵に対する公開鍵証明書や、証明書チェーンを含んでもよい。前記証明書チェーンは、プロビジョニング証明書チェーンを含んでもよい。前記プロビジョニング証明書は、CSMS(210)を通じるワンタイム認証に使用される証明書であり、前記プロビジョニング証明書を通じる認証が完了した後は、CS(102、104)にCSリーフ証明書が発行及び設置されることで後の認証に使用される。プロビジョニング証明書に対する代案として、前記証明書チェーンは、CSO(200)系列のルート証明書(RootCA cert.)と、CSO(200)が発行した証明書を含んでもよい。さらに、前記クレデンシャル情報は、ID及びパスワード又はその他認証コードのように手動で入力できる信頼性証明情報を含んでもよい。
【0061】
ここで、物理的アイデンティティ(physical identity)とは、普遍的に固有で一生涯変わらない装置又はその構成要素の永久的なアイデンティティ(ID)を指称できる。物理的アイデンティティの例としては、メーカーIDや、装置又は車両の一連番号が挙げられる。一方、論理的アイデンティティ(logical identity)とは、装置又はその構成要素の作動IDであり、普遍的に固有であるが、他の運営者への移転のような運営上の変更が発生すると変更され得る作動IDを指称できる。論理的アイデンティティの例としては、EVSE(100a~100f)の識別子であるEVSEID、EVSE(100a~100f)に含まれ、例えば無線LAN(WLAN)によってEV(10a~10f)と通信する電力供給装置通信制御器(SECC:Supply Equipment Communication Controller)のIDであるSECCIDが挙げられる。
【0062】
一方、前記「登録情報」は、CSMS(210)がCS(102、104)を運営、管理するのに必要な情報を含んでもよい。
また、「登録情報」は、CS(102、104)の物理的及び論理的アイデンティティ情報を含んでもよく、CS(102、104)の物理的アイデンティティ情報の例としては、メーカーIDと製造物の一連番号が挙げられ、CS(102、104)の論理的アイデンティティ情報の例としては、前記SECCのID(SECCID)が挙げられる。
【0063】
また、「登録情報」は、CS(102、104)に備えられているEVSEの物理的アイデンティティ情報(例えば、一連番号)又は論理的アイデンティティ情報(例えば、EVSEID)を含んでもよい。
さらに、「登録情報」は、CS(102、104)に備えられているEVSEの機能(capabilities)情報を含んでもよい。前記機能情報は、製品モデルIDと、製品属性セット(例えば、AC、DC、WPT、BPT、動的、ACDなど)と、各EVSEの機能セットのうち1つ以上を含んでもよい。
その他、「登録情報」は、CS(102、104)又はCSMS(210)の運営に必要な情報を含んでもよい。
【0064】
第400ステップでブートストラップ情報を構成するためにCS(102、104)にブートストラップ情報を格納する動作は、大きく3つのモード:ファクトリー構成モード、格納媒体による現場構成モード、及び遠隔構成モードに区分できる。
先ず、ファクトリー構成モードでは、CS(102、104)が現場に配送されて設置される前に、ブートストラップ情報が工場やサービスセンターでCS(102、104)に格納される。この構成モードは、設置作業が容易で拡張可能(scalable)であるという長所がある。一方、この構成モードは、柔軟性がなく、故障の度にこのように処理する場合、システムのメンテナンスコストが多くかかるという短所がある。
【0065】
現場構成モードによると、CS(102、104)が現場で設置又は再設置される間に、ブートストラップ情報がスマートカード、USBスティック、又はSDCardのような格納媒体を用いて現場でCSCS(102、104)に格納される。すなわち、ブートストラップ情報が現場で前記格納媒体からCSCS(102、104)にコピーされて格納される。システムの安定性のために、現場構成モードで作業者がブートストラップ情報を手動でCS(102、104)に直接入力することは好ましくないため、不可になっているか、実質的に不可と言えるほど難しくなっていることもある。この構成モードは、CSの設置に多くのコストがかかるという短所がある。また、この方法は、施行上の柔軟性やシステムのメンテナンスコストが中間程度であり、拡張性も高くない。
【0066】
遠隔構成モードによると、ブートストラップトリガー情報(BTI:Bootstrapping trigger information)が前記ファクトリー構成モード、前記現場構成モード、現場手動構成モード、又はこれらの組み合わせによって先ずCS(102、104)に設置された後、このブートストラップトリガー情報(BTI)に基づいて、全体ブートストラップ情報がブートストラップサーバからダウンロードされる。前記ブートストラップトリガー情報(BTI)は、ブートストラップサーバに対する接続情報、CS(102、104)の物理的及び/又は論理的アイデンティティ情報、及びセキュア接続のための信頼性情報を含んでもよい。複数のブートストラップサーバ情報を利用可能な場合は、各ブートストラップサーバからのダウンロードが成功する度に次のサーバが1つずつ選択される。ブートストラップサーバに対するセキュア接続方法は、以下で説明する接続ステップと同一であるので説明は省略する。この構成モードは、実行過程で最も柔軟で多くの融通性を付与し、コスト側面で効果的であるという長所がある。但し、この構成は、他の構成方法と結合しなければならないという制約がある。
【0067】
図4の第410ステップで、CS(102、104)をCSMS(210)に接続させるために、CS(102、104)とCSMS(210)との間にセキュリティチャネルを設定する動作は、第400ステップでCS(102、104)に格納されたクレデンシャル情報の類型によって異なる。よって、特定の暗号化スイート(cipher suite)によってセキュリティチャネルを設定しようとする場合は、それに必要なクレデンシャル情報がCS(102、104)に格納されていなければならない。
【0068】
先ず、CS(102、104)が使用可能なクレデンシャルがCSMS(210)と事前に共有される対称鍵(PSK:Pre-Shared Key)である場合、CS(102、104)は、以下のTLS-PSK(Transport Layer Security-Pre-Shared Key)方法のいずれかを用いてセキュリティチャネルを設定する。
-RFC 4279又はRFC5487に定義されたTLS_PSK暗号化スイート
-RFC 4279又はRFC5487に定義されたTLS_DHE_PSK暗号化スイート
-RFC 5489で定義されたTLS_ECDHE_PSK暗号化スイート
-RFC 4279又はRFC5487で定義されたTLS_サーバ_証明書_クライアント_PSK暗号化スイート
-XMPPプロトコルで提供する全てのPSK基盤接続方法
【0069】
図5は、使用可能なTLS-PSK暗号化スイートを例示的に示す。
次いで、CS(102、104)が使用可能なクレデンシャルがCSO(200)のPKI証明書とCSO系列のルート証明書とを含む証明書チェーンである場合、CS(102、104)は、相互認証のあるTLS 1.2を使用するか、XMPPプロトコルが提供する任意の証明書に基づく接続方法を使用する。このとき、サーバの認証にサーバ証明書を使用し、クライアントの認証にクライアント証明書を使用できる。
【0070】
一方、上述した遠隔構成モードや手動ログインの場合は、遠隔ブートストラップをトリガーするために、クレデンシャル情報が承認された職員によって現場で入力されると、クライアントであるCS(102、104)は、セキュリティチャネル(HTTPS)を使用してブートストラップサーバ(220)に連結でき、このとき、サーバの認証にサーバSSL証明書を使用(RFC7235)し、クライアントの認証にHTTP基本認証方法(ID/Password)を用いるか、又はXMPPプロトコルで提供するID/Passwordに基づく接続方法を用いてもよい。すなわち、サーバ証明書を用いてサーバを認証し、ユーザID/パスワードを使用してクライアントの認証を行うことでセキュリティチャネル(HTTPS)が設定されてもよい。
【0071】
第410ステップで、CS(102、104)がCSMS(210)に成功的に連結された後は、第420ステップで、CS(102、104)がCS(102、104)の適切な管理に必要な登録情報としてブートストラップ情報の少なくとも一部をCSMS(210)に伝送することで、CS(102、104)をCSMS(210)に登録させる。CS(102、104)をCSMS(210)に登録させるときは、全ての構成方法及び接続方法に対して同一の手続きが行われる。このときに登録される情報は、CSの物理的アイデンティティ情報と論理的アイデンティティ情報とを含むCSのアイデンティティ情報、CS下にあるEVSEの物理的EVSE ID(例えば、一連番号)と論理的EVSE ID(例えば、EVSEID)などのアイデンティティ情報、CSの機能情報(例えば、モデルID、AC、DC、WPT、BPT、動的、ACDなどの機能属性セット、各EVSEの機能セット)、運営と係わるその他情報などを含んでもよい。
【0072】
図6は、本発明の一実施例によるCS(100、102、104)のブロック図である。
図6を参照すると、本発明の一実施例によるCS、例えばCS(102)は、コントローラ(500)と複数のEVSE(100a~112d)とを備える。前記コントローラ(500)は、少なくとも1つのプロセッサ(520)、メモリ(540)、及び格納装置(560)を含んでもよく、CS(102)の全体的な動作を制御する。特にコントローラ(500)は、ブートストラップ動作のうちCS(102)が担当するプロセスを行う。
【0073】
プロセッサ(520)は、メモリ(540)及び/又は格納装置(560)に格納されたプログラム命令を実行してもよい。プロセッサ(520)は、少なくとも1つの中央処理装置(central processing unit、CPU)やグラフィック処理装置(graphics processing unit、GPU)によって具現でき、その他本発明による方法を行うことができる他のプロセッサであってもよい。
【0074】
メモリ(540)は、例えばROM(Read Only Memory)のような揮発性メモリと、RAM(Random Access Memory)のような不揮発性メモリとを含んでもよい。メモリ(540)は、格納装置(560)に格納されたプログラム命令をロードして、プロセッサ(520)に提供することができる。
【0075】
格納装置(560)は、プログラム命令とデータの格納に適した記録媒体であり、例えば、ハードディスク、フロッピーディスク及び磁気テープのような磁気媒体(Magnetic Media)、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、DVD(Digital Video Disk)のような光記録媒体(Optical Media)、フロプティカルディスク(Floptical Disk)のような磁気-光媒体(Magneto-Optical Media)、フラッシュメモリやEPROM(Erasable Programmable ROM)又はこれらに基づいて製作されるSSDのような半導体メモリを含んでもよい。
【0076】
格納装置(560)は前記プログラム命令を格納する。特に、前記プログラム命令は、本発明によるブートストラッププロセスのためのプログラム命令を含んでもよい。前記ブートストラッププロセスのためのプログラム命令は、少なくとも一部のブートストラップ情報を前記メモリに格納してブートストラップ情報を構成する動作、前記充電ステーション装置に対する登録情報を維持する前記CSMSとの間にセキュリティチャネルを設定して前記CSMSに接続する動作、及び前記充電ステーション装置を前記CSMSに登録させる動作、を行う命令を含む。このようなプログラム命令は、プロセッサ(520)の制御によってメモリ(540)にロードされた後、プロセッサ(520)によって実行されることで、本発明による方法を具現することができる。
【0077】
本発明の実施例による装置と方法は、コンピュータで読み取り可能な記録媒体にコンピュータで読み取り可能なプログラム又はコードとして具現することができる。コンピュータで読み取り可能な記録媒体は、コンピュータシステムによって読み取られるデータが格納されるあらゆる種類の記録装置を含む。また、コンピュータで読み取り可能な記録媒体は、ネットワークで連結されたコンピュータシステムに分散され、分散方式によりコンピュータで読み取り可能なプログラム又はコードが格納されて実行されてもよい。
【0078】
前記コンピュータで読み取り可能な記録媒体は、ROM、RAM、フラッシュメモリ(flash memory)などのように、プログラム命令を格納して行うように特に構成されたハードウェア装置を含んでもよい。プログラム命令は、コンパイラ(compiler)によって作われるもののような機械語コードだけでなく、インタプリタ(interpreter)などを用いてコンピュータによって実行できる高級言語コードを含んでもよい。
【0079】
本発明の一部の側面は装置の文脈から説明されたが、それは対応する方法による説明を示すこともでき、ここでブロック又は装置は、方法ステップ又は方法ステップの特徴に対応する。同様に、方法の文脈から説明された側面は、さらに対応するブロック又はアイテム又は対応する装置の特徴として示すことができる。方法ステップの一部又は全部は、例えば、マイクロプロセッサ、プログラム可能なコンピュータ又は電子回路のようなハードウェア装置によって(又は用いて)行われてもよい。いくつかの実施例において、最も重要な方法ステップの1つ以上は、このような装置によって行われてもよい。
【0080】
実施例において、プログラム可能なロジッグ装置(例えば、フィールドプログラマブルゲートアレイ)が、ここで説明された方法の機能の一部又は全部を行うために使用されてもよい。実施例において、フィールドプログラマブルゲートアレイは、ここで説明された方法のいずれかを行うためのマイクロプロセッサと共に作動してもよい。一般に、方法は、あるハードウェア装置によって行われることが好ましい。
上記で本発明の好ましい実施例を参照して説明してきたが、該当技術分野の熟練した当業者であれば、下記の請求の範囲に記載された本発明の思想及び領域から逸脱しない範囲内で本発明を多様に修正及び変更可能なことを理解することができるであろう。
【符号の説明】
【0081】
10 電気自動車(EV)
10A、10B、10C、10D、10E、10F 電気自動車(EV)
11 受信パッド
12 バッテリー
20 充電ステーション
21 送信パッド
30 EV充電ケーブル
31 充電コネクタ
32 インケーブルコントロールボックス
33 コンセントソケット接続部
40 電力ソケット
50 商用電力網
100 充電ステーション(CS)
100A、100B、100C、100D EVSE(EV電力供給装置)
102 充電ステーション(CS)
104 充電ステーション(CS)
112A、112B、112C、112D EVSE(EV電力供給装置)
200 CSO(充電ステーション運営者)
210 CSMS(充電ステーション管理システム)
220 ブートストラップサーバ
500 コントローラ
520 プロセッサ
540 メモリ
560 格納装置
EVSE EV電力供給装置