IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ パナソニックオートモーティブシステムズ株式会社の特許一覧

特許7617700情報処理装置、情報処理方法、および情報処理システム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-09
(45)【発行日】2025-01-20
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、および情報処理システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/43 20240101AFI20250110BHJP
【FI】
G06Q50/43
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2023217736
(22)【出願日】2023-12-25
(62)【分割の表示】P 2021546572の分割
【原出願日】2020-08-27
(65)【公開番号】P2024029093
(43)【公開日】2024-03-05
【審査請求日】2023-12-25
(31)【優先権主張番号】P 2019172257
(32)【優先日】2019-09-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(31)【優先権主張番号】P 2019172263
(32)【優先日】2019-09-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(31)【優先権主張番号】P 2019176469
(32)【優先日】2019-09-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(31)【優先権主張番号】P 2019176580
(32)【優先日】2019-09-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】322003857
【氏名又は名称】パナソニックオートモーティブシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】馬場 崇徳
(72)【発明者】
【氏名】松本 剛宜
(72)【発明者】
【氏名】山内 一彦
(72)【発明者】
【氏名】根岸 辰行
(72)【発明者】
【氏名】麓 真佐志
(72)【発明者】
【氏名】米山 知奈津
(72)【発明者】
【氏名】山形 定子
【審査官】石川 亮
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-211980(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動体の車室を貸し出すシステムにおける情報処理装置であって、
利用者へ貸出された前記移動体が該移動体の所有者である貸出者に返却された後に該貸出者が利用する予定のエネルギー量である第1エネルギー量を設定する設定部と、
前記車室の貸出期間中に前記移動体の利用を制限する利用制限処理を実行する実行部と、
を備え
前記利用制限処理は、前記利用者が前記貸出期間中に利用可能な残りのエネルギー量である第2残りエネルギー量が閾値未満である場合、実行され、
前記利用制限処理は、少なくとも、前記利用者と前記貸出者との交渉内容を入力するための入力画面の表示処理を含み、
前記実行部は、前記利用者と前記貸出者との交渉不可を示す情報又は前記第1エネルギー量の低減を示す情報を受信する、
情報処理装置。
【請求項2】
前記第2残りエネルギー量は、前記利用者が前記貸出期間中に利用する予定のエネルギー量である第2利用予定エネルギー量から、前記貸出期間中に前記利用者が利用したエネルギー量の積算値である第2エネルギー量を減算した後の値である、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記表示処理は、前記第2残りエネルギー量の増加を前記貸出者へ要求するために用いる入力画面を、前記利用者の利用者端末および前記利用者が利用中の前記移動体に表示する処理である、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記設定部は、
前記貸出者による前記移動体の走行予定経路に関する情報、および、前記移動体の利用傾向情報、の少なくとも一方に基づいて、前記第1エネルギー量を設定する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記第2残りエネルギー量、および、前記利用者が利用可能な残り時間、の少なくとも一方を出力部に出力する出力制御部、を備える、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記移動体は、乗用車である、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記第1エネルギー量および前記第2残りエネルギー量は、前記移動体のガソリンの量または前記移動体の電気エネルギーの量に関するエネルギー量である、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記第2残りエネルギー量は、前記移動体のガソリンの量または前記移動体の電気エネルギーの量に関するエネルギー量である、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項9】
移動体の車室を貸し出すシステムで実行される情報処理方法であって、
利用者へ貸出された前記移動体が該移動体の所有者である貸出者に返却された後に該貸出者が利用する予定のエネルギー量である第1エネルギー量を設定するステップと、
前記車室の貸出期間中に前記移動体の利用を制限する利用制限処理を実行するステップと、
を含み、
前記利用制限処理は、前記利用者が前記貸出期間中に利用可能な残りのエネルギー量である第2残りエネルギー量が閾値未満である場合、実行され、
前記利用制限処理は、少なくとも、前記利用者と前記貸出者との交渉内容を入力するための入力画面の表示処理を含み、
前記実行するステップは、前記利用者と前記貸出者との交渉不可を示す情報又は前記第1エネルギー量の低減を示す情報を受信する、
情報処理方法。
【請求項10】
前記第1エネルギー量および前記第2残りエネルギー量は、前記移動体のガソリンの量または前記移動体の電気エネルギーの量に関するエネルギー量である、
請求項9に記載の情報処理方法。
【請求項11】
情報処理装置と、前記情報処理装置と通信する利用者端末装置と、前記情報処理装置と通信する貸出者端末装置と、を備え、移動体の車室を貸し出す情報処理システムであって、
前記情報処理装置は、
利用者へ貸出された前記移動体が該移動体の所有者である貸出者に返却された後に該貸出者が利用する予定のエネルギー量である第1エネルギー量を設定する設定部と、
前記車室の貸出期間中に前記移動体の利用を制限する利用制限処理を実行する実行部と、
を備え
前記利用制限処理は、前記利用者が前記貸出期間中に利用可能な残りのエネルギー量である第2残りエネルギー量が閾値未満である場合、実行され、
前記利用制限処理は、少なくとも、前記利用者と前記貸出者との交渉内容を入力するための入力画面の表示処理を含み、
前記実行部は、交渉不可を示す情報又は前記第1エネルギー量の低減を示す情報を受信する、
情報処理システム。
【請求項12】
前記第2残りエネルギー量は、前記利用者が前記貸出期間中に利用する予定のエネルギー量である第2利用予定エネルギー量から、前記貸出期間中に前記利用者が利用したエネルギー量の積算値である第2エネルギー量を減算した後の値である、
請求項11に記載の情報処理システム。
【請求項13】
前記表示処理は、前記第2残りエネルギー量の増加を前記貸出者へ要求するために用いる入力画面を、前記利用者の利用者端末および前記利用者が利用中の前記移動体に表示する処理である、
請求項11に記載の情報処理システム。
【請求項14】
前記第1エネルギー量および前記第2残りエネルギー量は、前記移動体のガソリンの量または前記移動体の電気エネルギーの量に関するエネルギー量である、
請求項11に記載の情報処理システム
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置、情報処理方法、および情報処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
1または複数の車両を複数のユーザが共同で利用するカーシェアリングシステムが知られている。カーシェアリングシステムを利用する利用者は、自ら車両を所有せずに、事前に利用登録を行うことで、事業者などの他者の所有する車両を利用することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2015-210642号公報
【発明の概要】
【0004】
本開示が解決しようとする課題は、非移動の移動体の有効なシェアリングを実現することができる、情報処理装置、情報処理方法、および情報処理システムを提供することである。
【0005】
本開示の情報処理装置は、移動体の車室を貸し出すシステムにおける情報処理装置である。本開示の情報処理装置は、設定部と、実行部と、を備える。設定部は、利用者へ貸出された前記移動体が該移動体の所有者である貸出者に返却された後に該貸出者が利用する予定のエネルギー量である第1エネルギー量を設定する。実行部は、前記車室の貸出期間中に前記移動体の利用を制限する利用制限処理を実行する。前記利用制限処理は、前記利用者が前記貸出期間中に利用可能な残りのエネルギー量である第2残りエネルギー量が閾値未満である場合、実行される。前記利用制限処理は、少なくとも、前記利用者と前記貸出者との交渉内容を入力するための入力画面の表示処理を含む。前記実行部は、前記利用者と前記貸出者との交渉不可を示す情報又は前記第1エネルギー量の低減を示す情報を受信する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1A図1Aは、第1の実施形態に係る情報処理システムの模式図である。
図1B図1Bは、第1の実施形態に係る車室の説明図である。
図2図2は、第1の実施形態に係るハードウェア構成図である。
図3図3は、第1の実施形態に係る貸出者端末および利用者端末の機能的構成のブロック図である。
図4図4は、第1の実施形態に係る情報処理装置の機能的構成のブロック図である。
図5A図5Aは、第1の実施形態に係る車室管理情報のデータ構成を示す図である。
図5B図5Bは、第1の実施形態に係る貸出管理情報のデータ構成を示す図である。
図6図6は、第1の実施形態に係る一覧情報の模式図である。
図7A図7Aは、第1の実施形態に係る貸出可能情報の画面を示す模式図である。
図7B図7Bは、第1の実施形態に係る貸出可能情報の画面を示す模式図である。
図8図8は、第1の実施形態に係る駐車ロットの入力を受付けるための入力画面を示す模式図である。
図9図9は、第1の実施形態に係る登録処理の流れを示すシーケンス図である。
図10図10は、第1の実施形態に係る利用開始処理の流れを示すシーケンス図である。
図11図11は、第1の実施形態に係る利用履歴情報の更新処理および貸出終了処理の流れを示すシーケンス図である。
図12図12は、第1の実施形態に係る利用開始処理の流れを示すフローチャートである。
図13図13は、第2の実施形態に係る情報処理装置の機能的構成のブロック図である。
図14A図14Aは、第2の実施形態に係る車室管理情報のデータ構成の図である。
図14B図14Bは、第2の実施形態に係る利用条件/設備対応情報のデータ構成の図である。
図14C図14Cは、第2の実施形態に係る設備/鍵対応情報のデータ構成の図である。
図14D図14Dは、第2の実施形態に係る許可レベル/鍵対応情報のデータ構成の図である。
図15図15は、第2の実施形態に係る車室貸出情報の登録処理の流れを示すシーケンス図である。
図16A図16Aは、第2の実施形態に係る貸出者端末に表示される表示画面の模式図である。
図16B図16Bは、第2の実施形態に係る貸出者端末に表示される表示画面の模式図である。
図16C図16Cは、第2の実施形態に係る貸出者端末に表示される表示画面の模式図である。
図16D図16Dは、第2の実施形態に係る貸出者端末に表示される表示画面の模式図である。
図17図17は、第2の実施形態に係る利用開始処理の流れのシーケンス図である。
図18A図18Aは、第2の実施形態に係る利用者端末に表示される表示画面の模式図である。
図18B図18Bは、第2の実施形態に係る利用者端末に表示される表示画面の模式図である。
図18C図18Cは、第2の実施形態に係る利用者端末に表示される表示画面の模式図である。
図18D図18Dは、第2の実施形態に係る利用者端末に表示される表示画面の模式図である。
図19図19は、第2の実施形態に係る利用開始処理の流れのシーケンス図である。
図20図20は、第2の実施形態に係る利用履歴情報の更新処理の流れのシーケンス図である。
図21図21は、第2の実施形態に係る利用開始処理の流れのフローチャートである。
図22図22は、第2の実施形態に係る利用開始処理の流れのフローチャートである。
図23図23は、第3の実施形態に係る情報処理装置の機能的構成のブロック図である。
図24A図24Aは、第3の実施形態に係る車室管理情報のデータ構成の図である。
図24B図24Bは、第3の実施形態に係る貸出要求管理情報のデータ構成の図である。
図25図25は、第3の実施形態に係る車室貸出情報の登録処理の流れのシーケンス図である。
図26A図26Aは、第3の実施形態に係る停車終了予定時間の入力画面の模式図である。
図26B図26Bは、第3の実施形態に係る停車終了予定時間の入力画面の模式図である。
図27図27は、第3の実施形態に係る利用開始処理の流れのシーケンス図である。
図28A図28Aは、第3の実施形態に係る表示画面の模式図である。
図28B図28Bは、第3の実施形態に係る表示画面の模式図である。
図28C図28Cは、第3の実施形態に係る表示画面の模式図である。
図29A図29Aは、第3の実施形態に係る表示画面の模式図である。
図29B図29Bは、第3の実施形態に係る表示画面の模式図である。
図29C図29Cは、第3の実施形態に係る表示画面の模式図である。
図30図30は、第3の実施形態に係る車室管理情報の登録処理の流れのフローチャートである。
図31図31は、第3の実施形態に係る利用開始処理の流れのフローチャートである。
図32図32は、第4の実施形態に係る情報処理装置の機能的構成のブロック図である。
図33A図33Aは、第4の実施形態に係る車室管理情報のデータ構成の図である。
図33B図33Bは、第4の実施形態に係る貸出管理情報のデータ構成の図である。
図34A図34Aは、第4の実施形態に係る表示画面の模式図である。
図34B図34Bは、第4の実施形態に係る表示画面の模式図である。
図34C図34Cは、第4の実施形態に係る表示画面の模式図である。
図35図35は、第4の実施形態に係る第1エネルギー量情報の登録処理の流れのシーケンス図である。
図36図36は、第4の実施形態に係る利用開始処理の流れのシーケンス図である。
図37図37は、第4の実施形態に係る利用者による車室利用時の処理の流れのシーケンス図である。
図38図38は、第4の実施形態に係る第1エネルギー量情報の登録処理の流れのフローチャートである。
図39図39は、第4の実施形態に係る情報処理の流れのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下に、本開示の実施形態について図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施形態の各々において、同一の部位には同一の符号を付与し、重複する説明を省略する。
【0008】
(第1の実施形態)
図1Aは、本実施形態の情報処理システム1の一例を示す模式図である。情報処理システム1は、移動体の車室を貸出対象とするシェアリングシステムである。
【0009】
情報処理システム1は、情報処理装置10と、貸出者端末12と、利用者端末14と、車両16と、を備える。情報処理システム1、貸出者端末12、利用者端末14、および車両16は、ネットワーク18を介して無線または有線により通信可能に接続されている。
【0010】
なお、図1Aには、情報処理システム1が、情報処理装置10、貸出者端末12、利用者端末14、および車両16の各々を、1つ備えた構成を、一例として示した。しかし、情報処理システム1は、1または複数の貸出者端末12、1または複数の利用者端末14、1または複数の車両16、を備えた構成であればよい。
【0011】
情報処理装置10は、情報処理システム1を管理する装置である。情報処理システム1は、例えば、サーバ装置、クラウドシステムで実装される装置であるが、これらに限定されない。本実施形態では、情報処理装置10は、車両16の車室を貸出対象として管理する。
【0012】
貸出者端末12は、貸出者20によって操作される端末装置である。貸出者20は、車両16を貸出す、または、車両16の貸出を希望するユーザである。貸出者端末12は、貸出者20によって操作されるコンピュータである。貸出者端末12は、例えば、タブレット端末、またはスマートフォンなどであるが、これらに限定されない。
【0013】
利用者端末14は、利用者22によって操作される端末装置である。利用者22は、情報処理システム1を利用するユーザであり、車両16の車室を借りる、または、借りる事を希望するユーザである。利用者端末14は、利用者22によって操作されるコンピュータである。利用者端末14は、例えば、タブレット端末、またはスマートフォンなどであるが、これらに限定されない。
【0014】
車両16は、移動体の一例である。移動体とは、移動可能な物である。本実施形態では、移動体が、乗用車である場合を一例として説明する。乗用車とは、ユーザが乗車可能な車両16である。乗用車は、例えば、普通乗用車、大型乗用車、小型乗用車、などである。また、乗用車の動力源は限定されない。例えば、乗用車は、ガソリン車、電気自動車、燃料電池車、などの何れであってもよい。また、車両16は、人による運転操作を介して進行する移動体、および、人による運転操作を介さずに自動的に進行可能または自律進行可能な移動体、の何れであってもよい。また、移動体は、例えば、乗用車の他に、船などの水上移動のための移動体でもよい。また、移動体は、個人が所有するものであっても、法人が所有するものであってもよい。
【0015】
車室とは、移動体内の空間である。詳細には、車室とは、移動体における、ユーザが存在することの可能な空間である。車室は、窓などの部材によって外界から閉鎖可能な閉鎖空間、および、少なくとも一部が外界に非遮断で連続する解放空間、の何れであってもよい。図1Bには、移動体が車両16である場合の、車室17の一例を示した。車室17は、例えば、車両16の車内の空間であり、ユーザが存在することの可能な空間である。
【0016】
図1Aに戻り説明を続ける。車両16は、制御部24Aと、通信部24Bと、センサ24Cと、出力部24Dと、入力部24Eと、解錠・施錠部24Fと、駆動部24Gと、を備える。通信部24B、センサ24C、出力部24D、入力部24E、解錠・施錠部24F、および駆動部24Gと、制御部24Aとは、データまたは信号を授受可能に接続されている。
【0017】
制御部24Aは、専用または汎用コンピュータであり、車両16を制御する。通信部24Bは、ネットワーク18を介して他の装置と通信するための通信インターフェース(I/F)である。
【0018】
センサ24Cは、車両16の位置や駆動状態などを検知するセンサである。センサ24Cは、例えば、慣性計測装置(IMU:Inertial Measurement Unit)、速度センサ、またはGPS(Global Positioning System)などである。
【0019】
出力部24Dは、各種の情報を出力する。出力部24Dは、音声を出力するスピーカ、画像を表示するディスプレイ、などである。ディスプレイは、例えば、公知の有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ、液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display)、または投影装置などである。
【0020】
入力部24Eは、ユーザからの指示または情報の入力を受け付ける。入力部24Eは、例えば、ユーザの操作入力により入力を受付ける指示入力デバイス、および、音声の入力を受付けるマイク、の少なくとも一方である。指示入力デバイスは、例えば、ボタン、マウスまたはトラックボール等のポインティングデバイス、または、キーボードなどである。指示入力デバイスは、ディスプレイである出力部24Dと一体的に設けられたタッチパネルにおける入力機能であってもよい。
【0021】
解錠・施錠部24Fは、車両16に設けられた1または複数の設備の各々の解錠または施錠を行うための機構である。解錠・施錠部24Fは、鍵情報を受信したときに、該鍵情報に対応する設備を解錠された解錠状態、または施錠された施錠状態とする。解錠状態とは、設備がユーザによって利用可能な状態、または、設備が駆動可能な状態を意味する。施錠状態とは、設備がユーザによって利用不可能な状態、または、設備が駆動不可能な状態を意味する。
【0022】
設備とは、車両16に設けられた機構である。設備は、例えば、フロントウィンドウ_運転席、フロントウィンドウ_助手席、リヤウィンドウ、エア・コンディショナ、フロントドア_運転席、フロントドア_助手席、オーディオ、ライト、エンジン、解錠施錠可能な箱、などであるが、これらに限定されない。
【0023】
駆動部24Gは、車両16に搭載された駆動デバイスである。駆動部24Gは、例えば、エンジン、モータ、車輪、などである。
【0024】
ここで、本実施形態では、貸出者20が、車両16の所有者である場合を一例として説明する。すなわち、本実施形態では、情報処理装置10は、車両16の所有者である貸出者20と、車両16の車室17の利用者22と、の間の、車室17の貸し借りを管理する場合を一例として説明する。車両16の所有者と、利用者22と、のシェアリングは、個人間取引又はコンシューマツーコンシューマ(C2C)シェアリングと称される場合がある。なお、情報処理システム1は、C2Cシェアリングに限定されず、運営組織などの非個人が車両16を保有し、それを会員である利用者22が利用するシステムであってもよい。
【0025】
次に、情報処理装置10、貸出者端末12、利用者端末14、および車両16の制御部24Aのハードウェア構成を説明する。
【0026】
図2は、情報処理装置10、貸出者端末12、利用者端末14、および車両16の制御部24Aのハードウェア構成図の一例である。
【0027】
情報処理装置10、貸出者端末12、利用者端末14、および制御部24Aは、CPU(Central Processing Unit)11A、ROM(Read Only Memory)11B、RAM(Random Access Memory)11C、およびI/F11D等がバス11Eにより相互に接続されており、通常のコンピュータを利用したハードウェア構成となっている。
【0028】
CPU11Aは、演算装置である。ROM11Bは、CPU11Aによる処理を実現するプログラム等を記憶する。RAM11Cは、CPU11Aによる処理に必要なデータを記憶する。I/F11Dは、データを送受信するためのインターフェースである。
【0029】
本実施形態の情報処理装置10、貸出者端末12、利用者端末14、および制御部24Aで実行される情報処理を実行するためのプログラムは、ROM11B等に予め組み込んで提供される。なお、本実施形態の情報処理装置10、貸出者端末12、利用者端末14、および制御部24Aで実行されるプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD-ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD-R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供するように構成してもよい。
【0030】
次に、貸出者端末12および利用者端末14の機能的構成を説明する。
【0031】
図3は、貸出者端末12および利用者端末14の機能的構成の一例を示すブロック図である。
【0032】
貸出者端末12および利用者端末14は、制御部26Aと、記憶部26Bと、通信部26Cと、UI(ユーザ・インターフェース)部26Dと、を備える。制御部26A、記憶部26B、通信部26C、およびUI部26Dは、バス26Hを介してデータまたは信号を授受可能に接続されている。
【0033】
制御部26Aは、貸出者端末12または利用者端末14を制御する。記憶部26Bは、データを記憶する。記憶部26Bは、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、ハードディスク、光ディスク等である。なお、記憶部26Bは、貸出者端末12または利用者端末14の外部に設けられた記憶装置であってもよい。また、記憶部26Bは、記憶媒体であってもよい。具体的には、記憶媒体は、プログラムまたは情報を、LAN(Local Area Network)またはインターネットなどを介してダウンロードして記憶または一時記憶したものであってもよい。また、記憶部26Bを、複数の記憶媒体から構成してもよい。
【0034】
通信部26Cは、ネットワーク18を介して他の装置と通信するための通信I/Fである。UI部26Dは、ユーザからの操作指示を受付ける入力機能と、画像を表示する表示機能と、を備える。本実施形態では、UI部26Dは、出力部26Fと入力部26Gとを備える。出力部26Fは、表示機能の一例である。出力部26Fは、例えば、液晶ディスプレイや、有機ELディスプレイなどである。入力部26Gは、入力機能の一例である。入力部26Gは、例えば、キーボード、マウス、などである。なお、UI部26は、入力機能と表示機能を一体に備えたタッチパネルであってもよい。
【0035】
次に、情報処理装置10の機能的構成を説明する。
【0036】
図4は、情報処理装置10の機能的構成の一例を示すブロック図である。
【0037】
情報処理装置10は、制御部30と、記憶部32と、通信部34と、UI部36と、を備える。制御部30と、記憶部32と、通信部34と、UI部36とは、バス38を介してデータまたは信号を授受可能に接続されている。
【0038】
なお、記憶部32およびUI部36の少なくとも一方は、有線または無線で制御部30に接続すればよい。また、記憶部32およびUI部36の少なくとも一方と、制御部30とを、ネットワーク18を介して接続してもよい。
【0039】
通信部34は、ネットワーク18を介して他の装置と通信するための通信I/Fである。UI部36は、ユーザからの操作指示を受付ける入力機能と、画像を表示する表示機能と、を備える。本実施形態では、UI部36は、出力部36Aと入力部36Bとを備える。出力部36Aは、表示機能の一例である。出力部36Aは、例えば、液晶ディスプレイや、有機ELディスプレイなどである。入力部36Bは、入力機能の一例である。入力部36Bは、例えば、キーボード、マウス、などである。なお、UI部36は、入力機能と表示機能を一体に備えたタッチパネルであってもよい。
【0040】
記憶部32は、データを記憶する。記憶部32は、例えば、RAM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、ハードディスク、光ディスク等である。なお、記憶部32は、情報処理装置10の外部に設けられた記憶装置であってもよい。また、記憶部32は、記憶媒体であってもよい。具体的には、記憶媒体は、プログラムまたは情報を、LAN(Local Area Network)またはインターネットなどを介してダウンロードして記憶または一時記憶したものであってもよい。また、記憶部32を、複数の記憶媒体から構成してもよい。
【0041】
本実施形態では、記憶部32は、貸出者情報32A、利用者情報32B、管理情報32C、決済情報32F、鍵管理情報32G、および評価管理情報32Hを記憶する。
【0042】
貸出者情報32Aとは、貸出者20に関する情報を管理するためのデータベースである。貸出者情報32Aとは、貸出者20を特定可能な情報である。
【0043】
例えば、貸出者情報32Aは、貸出者20の識別情報と、貸出者20の氏名と、貸出者20の連絡先と、貸出者20が操作する貸出者端末12の識別情報と、を対応づけた情報である。貸出者20の識別情報は、以下、貸出者IDと称して説明する。貸出者端末12の識別情報は、以下、貸出者端末IDと称して説明する場合がある。なお、貸出者情報32Aは、貸出者20に関する他の情報を更に含んだ情報であってもよい。
【0044】
貸出者20の連絡先は、例えば、住所、メールアドレス、電話番号などである。本実施の形態では、貸出者20の連絡先には、貸出者端末12で貸出者20が確認可能な連絡先が含まれるものとする。具体的には、貸出者20の連絡先には、貸出者端末12で受信可能なメールアドレスなどの情報が含まれるものとする。
【0045】
利用者情報32Bとは、利用者22に関する情報を管理するためのデータベースである。利用者情報32Bとは、利用者22を特定可能な情報である。
【0046】
利用者情報32Bは、例えば、利用者22の識別情報、利用者22の氏名、利用者22の連絡先、利用者22の特徴情報、利用者22が操作する利用者端末14の識別情報と、等を対応付けて記憶したものである。利用者22の識別情報は、以下、利用者IDと称して説明する。利用者端末14の識別情報は、以下、利用者端末IDと称して説明する場合がある。利用者22の連絡先は、例えば、住所、メールアドレス、電話番号などである。本実施の形態では、利用者22の連絡先には、利用者端末14で利用者22が確認可能な連絡先が含まれるものとする。具体的には、利用者22の連絡先には、利用者端末14で受信可能なメールアドレスなどの情報が含まれるものとする。利用者22の特徴情報とは、利用者22の趣味、趣向、性格、年齢、体型、などの内面的特徴または外面的特徴である。なお、利用者情報32Bは、利用者22に関する他の情報を更に含んだ情報であってもよい。
【0047】
管理情報32Cとは、車両16の車室17を貸出対象として管理するためのデータベースである。情報処理装置10は、管理情報32Cを管理することで、車室17を貸出対象として管理する。
【0048】
本実施形態では、管理情報32Cは、車室管理情報32Dと、貸出管理情報32Eと、を含む。車室管理情報32Dとは、車室17を管理するためのデータベースである。貸出管理情報32Eとは、車室17の貸出状況を管理するためのデータベースである。なお、車室管理情報32Dと貸出管理情報32Eとを1つのデータベースで構成してもよい。
【0049】
図5Aは、車室管理情報32Dのデータ構成の一例を示す図である。
【0050】
車室管理情報32Dは、車室17ごとに、車室貸出情報と、ステータスと、を対応づけたデータベースである。具体的には、車室管理情報32Dは、車室IDと、車室貸出情報と、ステータスと、を対応づけたデータベースである。
【0051】
車室IDは、車室17の識別情報である。
【0052】
車室貸出情報とは、車室17の貸出に関する情報であり、貸出者20の指示によって登録される情報である。車室貸出情報は、車両情報と、貸出期間中の走行可否と、停車期間の貸出可否と、貸出期間と、利用料金と、の各々の情報を含む。なお、車室貸出情報は、車室17の貸出に関する他の情報を更に含んだ情報であってもよい。
【0053】
車両情報とは、車両16に関する情報である。車両情報は、例えば、貸出者ID、車両ID、車種、貸出領域、を含む。貸出者IDとは、貸出者20の識別情報である。貸出者IDは、車両16の所有者である貸出者20の識別情報である。車両IDとは、該車両16の識別情報である。車種とは、車両16の車種を示す情報である。貸出領域とは、車室17を貸し出すときに、該車室17を備えた車両16が位置する予定の領域である。なお、車両情報は、車両16に関する他の情報を更に含んだ情報であってもよい。
【0054】
貸出期間中の走行可否とは、貸出期間中の車両16走行を許可するか否かを示す情報である。貸出期間中の走行可否は、例えば、走行許可を示す“OK”、または、走行許可しない事を示す“NG”で表される。
【0055】
停車期間の貸出可否とは、車両16の停車期間に該車両16の車室17を利用者22へ貸出すことを許可するか否かを示す情報である。
【0056】
停車期間に車両16の車室17を利用者22へ貸出す事を許可するとは、停車期間の少なくとも一部の期間を貸出期間として設定可能であることを意味する。停車期間に車両16の車室17を利用者22へ貸出すことを許可しない、とは、停車期間の全ての期間を、貸出期間として設定することが不可能であることを意味する。
【0057】
停車期間とは、移動体が移動を停止している期間である。停車期間は、具体的には、駐車期間、または、停止期間、である。駐車期間とは、予め定められた時間以上の停止、または、運転者が車両16から離れてすぐに運転できない状態での停止、である。停止期間とは、予め定められた時間未満の停止である。また、移動体が自動運転車両の場合、停車期間は、移動体が所定領域内で周回移動する期間を含む。
【0058】
停車期間の貸出可否は、例えば、貸出可能を示す“OK”または貸出不可を示す“NG”で表される。
【0059】
「停車期間の貸出可否」が“OK”である場合、対応する車室IDによって識別される車室17は、車両16の停車期間の少なくとも一部の期間を貸出期間として設定されうる車室17である。言い換えると、停車期間の貸出可否が“OK”である場合、車室管理情報32Dには、対応する車室IDによって識別される車室17は、車両16が停車した状態での貸出であることを示す情報が設定された状態となる。
【0060】
また、「停車期間の貸出可否」が“NG”である場合、対応する車室IDによって識別される車室17は、車両16の停車期間の貸出を禁止された車室17である。
【0061】
貸出期間とは、車室17を貸し出すことの可能な期間を示す情報である。貸出期間は、例えば、貸出開始時間と貸出終了時間、曜日、年月日、一日を複数の時間帯に分割した該時間帯、などで表される。時間帯は、例えば、午前中、午後、などである。
【0062】
「停車期間の貸出可否」が貸出可能を示す“OK”である場合、該「停車期間の貸出可否」に対応する「貸出期間」は、車両16の停車期間の少なくとも一部の期間に重複する期間であってもよい事を示す。また、「停車期間の貸出可否」が貸出不可を示す“NG”である場合、該「停車期間の貸出可否」に対応する「貸出期間」は、車両16の停車期間の少なくとも一部の期間に重複する期間であってはならないことを示す。
【0063】
このため、後述する制御部30が車室管理情報32Dに基づいて車室17を貸出対象として管理することで、情報処理システム1で利用される車両16の車室17は、停車期間の少なくとも一部の期間を貸出期間に設定されうる。
【0064】
また、「停車期間の貸出可否」が貸出可能を示す“OK”であり、且つ、「貸出期間中の走行可否」が走行許可を示す“OK”であると想定する。この場合、これらに対応する「貸出期間」は、車両16の停車期間の少なくとも一部の期間に重複する期間であってもよく、且つ、該「貸出期間」中に車両16を走行させてもよい事を示す。
【0065】
このため、後述する制御部30が車室管理情報32Dに基づいて車室17を貸出対象として管理することで、情報処理システム1で利用される車両16は、停車期間の少なくとも一部の期間を貸出期間に設定され、且つ、貸出期間中の走行を許可可能に設定されうる。
【0066】
利用料金とは、貸出時の単位時間あたりの利用料金、または、所定期間で定額である利用料金を示す情報である。なお、利用料金は、各国で用いられる通貨単位に限定されず、仮想通貨、ポイントなどの電子マネーであってもよい。車室管理情報32Dに登録される利用料金は、対応する、車両情報、貸出期間中の走行可否、停車期間の貸出可否、および、貸出期間情報、が示す状態での利用料金である。
【0067】
ステータスとは、対応する車室IDによって識別される車室17の予約状況を示す情報である。例えば、ステータスは、予約済、利用中、予約未_貸出可能、予約未_貸出不可、を示す情報である。予約済は、対応する車室IDによって識別される車室17が利用者22によって予約済であることを示す情報である。利用中とは、対応する車室IDによって識別される車両16が利用者22によって利用中であることを示す情報である。予約未_貸出可能とは、対応する車室IDによって識別される車室17が利用者22によって予約未であり且つ貸出可能な状態であることを示す情報である。予約未_貸出不可とは、対応する車室IDによって識別される車室17が利用者22によって予約未であり且つ貸出不可能な状態であることを示す情報である。ステータスは、後述する制御部30の制御によって更新される。
【0068】
次に貸出管理情報32Eのデータ構成について説明する。
【0069】
図5Bは、貸出管理情報32Eのデータ構成の一例を示す図である。
【0070】
貸出管理情報32Eとは、車室17の利用状況を管理するためのデータベースである。例えば、貸出管理情報32Eは、予約IDと、車室IDと、利用者IDと、予約時間と、利用履歴情報と、を対応付けたデータベースである。
【0071】
予約IDとは、貸出予約の識別情報である。利用者IDとは、利用者22の識別情報である。予約時間とは、車室17の予約時間を示す情報である。利用履歴情報とは、車室17の実際の利用状況の履歴を示す情報である。貸出管理情報32Eは、後述する制御部30の制御によって更新される。
【0072】
図4に戻り説明を続ける。決済情報32Fとは、決済時に用いる情報を登録したデータベースである。例えば、決済情報32Fは、貸出者20の貸出者IDと貸出者20の決済に用いる情報とを対応付けると共に、利用者22の利用者IDと利用者22の決済に用いる情報とを対応付けた、データベースである。貸出者20の決済に用いる情報とは、料金振り込み、または、料金支払時に用いる情報であり、例えば、貸出者20の銀行口座情報、クレジットカード情報、などである。利用者22の決済に用いる情報とは、料金振り込み、または、支払時に用いる情報であり、例えば、利用者22の銀行口座情報、クレジットカード情報、などである。
【0073】
鍵管理情報32Gとは、車室17の設備をユーザが解錠または施錠するための鍵情報を管理するためのデータベースである。例えば、鍵管理情報32Gには、ドアやエンジンなどの車室17の設備ごとに、設備の各々を解錠するための鍵情報が登録されている。
【0074】
評価管理情報32Hとは、車両16、車室17、貸出者20、および利用者22の少なくとも1つの評価結果である評価情報を登録するためのデータベースである。評価情報は、例えば、貸出者20が利用者22を評価した情報、利用者22が車両16、車室17、貸出者20の少なくともいずれか1つを評価した情報を含むが、これに限定されない。本実施形態では、評価管理情報32Hは、車室17を利用した利用者22の利用者情報と、該車室17を貸し出した貸出者20の貸出者情報と、貸出環境情報と、貸出者20、利用者22、車両16、および車室17の少なくとも1つの評価結果と、を対応付けた情報である。貸出環境情報とは、貸出環境を示す情報であり、貸出日時、貸出場所、などの情報を含む。
【0075】
記憶部32に記憶される上記情報は、制御部30による後述する処理によって、適宜、登録、および更新される。これらの処理の詳細は後述する。
【0076】
なお、記憶部32に記憶される上記情報の各々のデータ形式は、データベースに限定されない。例えば、データ形式は、テーブル形式であってもよい。
【0077】
次に、制御部30について説明する。制御部30は、受信部30Aと、登録部30Bと、検索部30Cと、第1出力制御部30D1と、選択部30Eと、第2出力制御部30F1と、生成部30Gと、送信部30Hと、更新部30Iと、貸出終了処理部30Jと、を含む。
【0078】
受信部30A、登録部30B、検索部30C、第1出力制御部30D1、選択部30E、第2出力制御部30F1、生成部30G、送信部30H、更新部30I、および貸出終了処理部30Jは、例えば、1または複数のプロセッサにより実現される。例えば上記各部の各々は、CPUなどのプロセッサにプログラムを実行させること、すなわちソフトウェアにより実現してもよい。上記各部の各々は、専用のIC(Integrated Circuit)などのプロセッサ、すなわちハードウェアにより実現してもよい。上記各部の各々は、ソフトウェアおよびハードウェアを併用して実現してもよい。複数のプロセッサを用いる場合、複数のプロセッサの各々は、複数の各部のうち1つを実現してもよいし、複数の各部のうち2以上を実現してもよい。
【0079】
プロセッサは、記憶部20Bに記憶されたプログラムを読み出し実行することで、上記複数の各部を実現する。なお、記憶部20Bにプログラムを保存する代わりに、プロセッサの回路内にプログラムを直接組み込むよう構成してもよい。この場合、プロセッサは回路内に組み込まれたプログラムを読み出し実行することで、上記複数の各部を実現する。
【0080】
受信部30Aは、通信部34およびネットワーク18を介して、貸出者端末12、利用者端末14、および車両16の少なくとも1つから、各種の情報を受信する。
【0081】
具体的には、受信部30Aは、貸出者端末12から、貸出者情報、車室貸出情報、および、評価情報などを受信する。また、受信部30Aは、利用者端末14から、利用者情報、利用予約情報、利用要求、および、評価情報などを受信する。
【0082】
利用予約情報とは、車室17の利用予約を行う利用者22によって入力される情報である。言い換えると、利用予約情報とは、利用者22が利用希望する車室17の検索条件であり、1または複数の検索ワードを含む情報である。利用予約情報は、例えば、車室17を利用する予定の、日付、利用開始時間、利用時間、利用場所、の少なくとも1つの検索ワードを含む。なお、利用予約情報は、更に他の検索ワードを含んだ情報であってもよい。例えば、利用予約情報は、車両16の車種、車両16を所有する貸出者20の特徴情報、車両16、車室17、または貸出者20の評価情報、などの検索ワードを更に含んだ情報であってもよい。
【0083】
利用要求とは、車室17の利用予約を行う利用者22によって入力される情報である。利用要求は、利用予約情報に示される検索条件の少なくとも1つに一致する1または複数の車室貸出情報の内、利用者22が利用希望する車室17の車室貸出情報と該車室17の利用を要求する要求信号とを含む情報である。
【0084】
登録部30Bは、貸出者情報の貸出者情報32Aへの登録、利用者情報の利用者情報32Bへの登録、車室貸出情報の車室管理情報32Dへの登録、などの登録処理を実行する。
【0085】
登録部30Bは、貸出者端末12から貸出者情報を受信すると、該貸出者情報を貸出者情報32Aへ登録する。また、登録部30Bは、利用者端末14から利用者情報を受信すると、該利用者情報を利用者情報32Bへ登録する。また、登録部30Bは、貸出者端末12から車室貸出情報を受信すると、該車室貸出情報を車室管理情報32Dに登録する。
【0086】
検索部30Cは、利用者端末14から受信した利用予約情報を満たす車室貸出情報を、車室管理情報32Dから検索する。検索部30Cは、受信部30Aで受信した利用予約情報に含まれる1または複数の検索ワードに一致または類似する車室貸出情報を、車室管理情報32Dから検索する。
【0087】
例えば、受信部30Aで受信した利用予約情報に、車室17を利用する予定の利用開始時間、および、利用時間、が含まれている場合を想定する。この場合、検索部30Cは、該利用開始時間から該利用時間を経過するまでの期間に、少なくとも一部が重複する貸出期間を含む、車室貸出情報を車室管理情報32Dから検索する。ここでは、検索部30Cが、複数の車室貸出情報、すなわち、複数の車室IDの各々に対応する車室貸出情報を、車室管理情報32Dから検索した場合を想定して説明を続ける。
【0088】
第1出力制御部30D1は、一覧情報を利用者端末14の出力部26Fへ出力する。
【0089】
一覧情報とは、車両16の停車期間の少なくとも一部の期間を貸出期間に設定されうる車両16の車室17の情報である。詳細には、一覧情報は、検索部30Cによって検索された、車両16の車室17の車室貸出情報の、一覧を示す情報である。なお、一覧情報は、1または複数の車室17の車室貸出情報を含めばよい。
【0090】
上述したように、情報処理システム1の車両16は、停車期間の少なくとも一部の期間を貸出期間に設定されうる車両16である。また、車両16は、停車期間の少なくとも一部の期間を貸出期間に設定され、且つ、貸出期間中の走行を許可可能に設定されうる車両16である。
【0091】
このため、一覧情報を出力することで、第1出力制御部30D1は、停車期間の少なくとも一部の期間を貸出期間に設定されうる車両16の車室17の車室貸出情報の一覧である一覧情報を、利用者端末14の出力部26Fに出力することとなる。また、第1出力制御部30D1は、停車期間の少なくとも一部の期間を貸出期間に設定されうる車両16の車室17であって、且つ、貸出期間中の走行を許可可能に設定されうる車両16の車室17の一覧情報を、利用者端末14の出力部26Fに出力することとなる。
【0092】
図6は、一覧情報32Xの一例を示す模式図である。一覧情報32Xは、検索部30Cによって検索された、1または複数の車室貸出情報を含む。例えば、一覧情報32Xは、車室貸出情報である文字情報32X1、および、車室貸出情報である画像32X2を含む。画像32X2は、例えば、地図画像上における貸出領域に対応する位置に、対応する車室貸出情報を示す画像を配置した画像である。車室貸出情報を示す画像は、例えば、車両16を模式化して示した画像で表される。
【0093】
利用者22は、利用者端末14に表示された一覧情報32Xを参照しながら、利用者端末14を操作することで、利用希望する1つの車室貸出情報を選択する。すると、利用者端末14は、選択された車室貸出情報と、車室17の利用を要求する要求信号とを含む利用要求を、情報処理装置10へ送信する。
【0094】
なお、第1出力制御部30D1が一覧情報32Xを出力する出力部は、利用者22によって閲覧可能な出力機構であればよく、利用者端末14に設けられた出力部26Fに限定されない。例えば、第1出力制御部30D1は、ネットワーク18に接続された各種のディスプレイを、一覧情報32Xを出力する出力部として用いてもよい。該ディスプレイは、例えば、掲示板、電子看板などであるが、これらに限定されない。第1出力制御部30D1は、ネットワーク18に接続された音声を出力するスピーカに、一覧情報32Xを出力する出力部として用いてもよい。
【0095】
図4に戻り説明を続ける。選択部30Eは、利用者端末14から受信した利用要求に含まれる車室貸出情報を、利用者22への貸出対象の車室17の車室貸出情報として選択する。すなわち、選択部30Eは、利用者22の指示に基づいて、一覧情報32Xに含まれる車室17の車室貸出情報の内、利用者22への貸出対象の車室17の車室貸出情報を選択する。
【0096】
第2出力制御部30F1は、通信部34およびUI部36の少なくとも一方である受付部で受付けた利用者の指示に基づいて、貸出可能情報を利用者端末14の出力部26Fに出力する。
【0097】
貸出可能情報とは、選択部30Eが選択した車室17が貸出可能であることを示す情報である。貸出可能情報は、例えば、選択部30Eが選択した車室17の車室貸出情報に含まれる少なくとも一部の情報と、該車室17を貸し出す事を示す情報と、を含む。
【0098】
なお、第2出力制御部30F1は、利用者端末14から受信した利用予約情報に含まれる利用開始時間から利用時間を経過するまでの期間と、該貸出可能情報に含まれる貸出期間と、の重複期間を、実際の予約時間として算出する。そして、第2出力制御部30F1は、貸出期間に代えて該予約時間を含む車室貸出情報を、貸出可能情報として利用者端末14へ出力する。
【0099】
また、第2出力制御部30F1は、貸出可能情報の出力先である利用者端末14の利用者22の利用者IDと、該貸出可能情報に含まれる車室IDと、算出した予約時間と、予約IDと、を対応付けて貸出管理情報32Eへ登録する(図5B参照)。
【0100】
貸出可能情報を受信した利用者端末14は、利用者端末14の出力部26Fに貸出可能情報を表示する。このため、利用者22は利用者端末14を参照することで、利用者22が利用を許可された車室17の車室貸出情報を確認することができる。
【0101】
図7Aおよび図7Bは、利用者端末14の出力部26Fに出力された、貸出可能情報の画面の一例を示す模式図である。
【0102】
例えば、貸出可能情報に含まれる車室貸出情報が、貸出期間中の走行可否を示す情報として“NG”を含み、停車期間の貸出可否を示す情報として“OK”を含むと想定する。この場合、利用者端末14の出力部26Fには、例えば、図7Aに示す貸出可能情報が出力される。
【0103】
また、例えば、貸出可能情報に含まれる車室貸出情報が、貸出期間中の走行可否を示す情報として“OK”を含み、停車期間の貸出可否を示す情報として“OK”を含むと想定する。この場合、利用者端末14の出力部26Fには、例えば、図7Bに示す貸出可能情報が出力される。
【0104】
図7Aおよび図7Bに示すように、利用料金は、車両16が停車した状態で貸出す場合(図7A参照)と、車両16の走行が許可された状態で貸出す場合(図7B参照)とで、異なりうる。
【0105】
図4に戻り説明を続ける。なお、上述したように、車室管理情報32Dに登録されている車室貸出情報に含まれる貸出領域は、車室17を貸し出すときに、該車室17を備えた車両16が位置する予定の領域である。このため、選択部30Eによって利用者22への貸出対象が選択された場合、車両16の実際の貸出位置を示す情報を利用者22へ通知することが好ましい。
【0106】
そこで、第2出力制御部30F1は、貸出可能情報を利用者端末14の出力部26Fへ出力する前に、貸出者端末12へ選択情報を送信することが好ましい。選択情報とは、駐車ロット情報の入力指示信号を少なくとも含む情報である。例えば、選択情報は、選択部30Eが選択した車室17の車室貸出情報と、駐車ロット情報の入力指示信号と、を含む。
【0107】
駐車ロットとは、車両16の1台分の大きさの領域である。駐車ロット情報とは、選択部30Eが選択した車室17を有する車両16の、貸出領域内の駐車ロットを示す情報である。
【0108】
貸出者端末12が選択情報を受信すると、貸出者端末12の貸出者20は、貸出者20の所有する車両16を実際に配置した駐車ロット情報を入力する。この場合、例えば、貸出者端末12は、駐車ロットの入力を受付けるための入力画面を貸出者端末12に表示する。
【0109】
図8は、貸出者端末12に表示される、駐車ロットの入力を受付けるための入力画面の一例を示す模式図である。貸出者20は、例えば、貸出領域P内における実際に車両16を駐車させた駐車ロットP1を指示入力する。すると、貸出者端末12は、指示入力された駐車ロットP1の駐車ロット情報を情報処理装置10へ送信する。
【0110】
図4に戻り説明を続ける。情報処理装置10の第2出力制御部30F1は、受信部30Aおよび通信部34を介して貸出者端末12から、駐車ロット情報を受信する。そして、第2出力制御部30F1は、貸出者端末12から受信した駐車ロット情報を更に含む貸出可能情報を、利用者端末14へ出力すればよい。
【0111】
次に、生成部30Gについて説明する。生成部30Gは、鍵情報を生成する。生成部30Gは、利用者22が利用する車室17を利用可能とするための鍵情報を生成する。送信部30Hは、生成部30Gで生成された鍵情報を、生成部30Gが直前に貸出可能情報を出力した利用者端末14へ送信する。鍵情報を受信した利用者端末14は、受信した鍵情報を記憶する。
【0112】
更新部30Iは、貸出管理情報32Eを更新する。更新部30Iは、利用者22による利用期間中の、車室17の実際の利用状況を検出し、貸出管理情報32Eに利用履歴情報として登録する。車室17の実際の利用状況は、例えば、車両16のセンサ24Cによって検出された車両16の位置情報、車両16に搭載された各種電子機器の動作状態、などを含む。
【0113】
車両16の制御部24Aは、センサ24C、入力部24E、および駆動部24Gから出力される信号を公知の方法で解析することで、車室17の利用状況を検出し、検出結果を情報処理装置10へ送信すればよい。情報処理装置10の更新部30Iは、検出結果を、受信部30Aおよびネットワーク18を介して車両16から受信する。そして、更新部30Iは、受信した検出結果を利用履歴情報として貸出管理情報32Eへ登録する。
【0114】
貸出終了処理部30Jは、貸出終了処理を実行する。貸出終了処理とは、利用者22による車室17の利用終了時に実行される処理である。貸出終了処理は、例えば、終了時刻通知処理、鍵情報無効化処理、料金計算処理、決済処理、評価処理、を含む。
【0115】
例えば、貸出終了処理部30Jは、終了時刻通知処理として、予約時間の終了時刻を利用者端末14および車両16の少なくとも一方へ通知する。具体的には、貸出終了処理部30Jは、貸出管理情報32Eを参照し、貸出管理情報32Eに登録されている予約時間の終了時刻から所定時間前の時刻となったときに、該予約時間に対応する利用者IDによって識別される利用者22の利用者端末14へ、予約時間の終了時刻を通知する。なお、貸出終了処理部30Jは、該予約時間に対応する車室IDによって識別される車両16の車両16へ、予約時間の終了時刻を通知してもよい。
【0116】
予約時間の終了時刻を受信した利用者端末14および車両16の少なくとも一方は、該終了時刻を示す情報を出力する。このため、該車両16の車室17を利用中の利用者22に、予約時間の終了時刻を提供することができる。
【0117】
また、例えば、貸出終了処理部30Jは、鍵情報無効化処理として、利用者端末14に送信した鍵情報を、車両16の設備の解錠状態への切替えが不可能な状態に無効化する。
【0118】
また、例えば、貸出終了処理部30Jは、料金計算処理として、利用開始から利用終了までの時間と、車室管理情報32Dに登録されている利用料金から、料金を計算する。そして、貸出終了処理部30Jは、計算した料金の料金情報を、利用者端末14および貸出者端末12へ送信する。そして、貸出終了処理部30Jは、計算した料金情報の料金の、利用者22の銀行口座からの引落し、貸出者20の銀行口座への振り込み、などの決済処理を実行する。
【0119】
また、例えば、貸出終了処理部30Jは、評価処理として、貸出者端末12および利用者端末14の各々から評価情報を受信し、評価管理情報32Hへ登録する。このとき、貸出終了処理部30Jは、車室17を利用した利用者22の利用者情報と、該車室17を貸し出した貸出者20の貸出者情報と、貸出環境情報と、受信した貸出者20、利用者22、車両16、および車室17の少なくとも1つの評価情報と、を対応付けて評価管理情報32Hへ登録する。このため、貸出者20と利用者22とのユーザ間の貸し借りの情報が各々の評価情報と共に評価管理情報32Hへ登録され、管理されることとなる。
【0120】
次に、情報処理システム1で実行される情報処理の流れの一例を説明する。
【0121】
まず、登録部30Bによる登録処理の流れを説明する。
【0122】
図9は、情報処理システム1で実行される登録処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【0123】
まず、貸出者情報の登録処理(ステップS1)について説明する。貸出者20は、貸出者端末12を操作することで、貸出者20の氏名、貸出者20の連絡先、などを含む貸出者情報を入力する。貸出者端末12は、入力された貸出者情報を、ネットワーク18を介して情報処理装置10へ送信する(ステップS10)。情報処理装置10の登録部30Bは、貸出者端末12から受信した貸出者情報を、貸出者20の貸出者IDに対応付けて貸出者情報32Aへ登録する(ステップS12)。そして、情報処理装置10の登録部30Bは、登録完了を示す情報を、貸出者端末12へ送信する(ステップS14)。
【0124】
貸出者情報は、1または複数の貸出者20の各々が、各々の貸出者端末12を操作することで入力される。そして、貸出者端末12に貸出者情報が入力される毎に、情報処理システム1は貸出者情報の登録処理(ステップS1)を実行する。
【0125】
次に、利用者情報の登録処理(ステップS2)について説明する。利用者22は、利用者端末14を操作することで、利用者22の氏名、利用者22の連絡先、利用者22の特徴情報、などを含む利用者情報を入力する。利用者端末14は、入力された利用者情報を、ネットワーク18を介して情報処理装置10へ送信する(ステップS20)。情報処理装置10の登録部30Bは、利用者端末14から受信した利用者情報を、利用者22の利用者IDに対応付けて利用者情報32Bへ登録する(ステップS22)。そして、情報処理装置10の登録部30Bは、登録完了を示す情報を、利用者端末14へ送信する(ステップS24)。
【0126】
利用者情報は、1または複数の利用者22の各々が、各々の利用者端末14を操作することで入力される。そして、利用者端末14に利用者情報が入力される毎に、情報処理システム1は利用者情報の登録処理(ステップS2)を実行する。
【0127】
次に、車室貸出情報の登録処理(ステップS3)について説明する。貸出者20は、貸出者端末12を操作することで、車室貸出情報を入力する。詳細には、貸出者20は、貸出者端末12を操作することで、車両情報と、貸出期間中の走行可否と、停車期間の貸出可否と、貸出期間と、利用料金と、の各々の情報を入力する。すなわち、貸出者20は、車両16の車室17について、貸出期間中の車両16の走行を許可するか否かを設定することができる。また、貸出者20は、車両16の停車期間に、該車両16の車室17を利用者22へ貸出すことを許可するか否かを設定することができる。
【0128】
貸出者端末12は、入力された車室貸出情報を、ネットワーク18を介して情報処理装置10へ送信する(ステップS30)。情報処理装置10の登録部30Bは、貸出者端末12から受信した車室貸出情報を、車室17の車室IDに対応付けて車室管理情報32Dへ登録する(ステップS32)。そして、情報処理装置10の登録部30Bは、登録完了を示す情報を、貸出者端末12へ送信する(ステップS34)。
【0129】
車室貸出情報は、1または複数の貸出者20の各々が、各々の貸出者端末12を操作することで入力される。そして、貸出者端末12に車室貸出情報が入力される毎に、情報処理システム1は車室貸出情報の登録処理(ステップS3)を実行する。
【0130】
次に、利用者端末14から利用予約情報が入力されてから車室17の利用が開始されるまでの利用開始処理の流れを説明する。
【0131】
図10は、情報処理システム1で実行される利用開始処理(ステップS4)の流れの一例を示すシーケンス図である。
【0132】
利用者22は、利用者端末14を操作することで、利用者22が利用を希望する車室17の検索条件であり、1または複数の検索ワードを含む情報である利用予約情報を入力する。検索ワードは、上述したように、車室17を利用する予定の利用開始時間、利用時間、利用場所、などである。利用者端末14は、利用予約情報の利用者22による入力を受付ける(ステップS39)。利用者端末14は、受付けた利用予約情報を情報処理装置10へ送信する(ステップS40)。情報処理装置10の検索部30Cは、利用者端末14から受信した利用予約情報を満たす車室貸出情報を、車室管理情報32Dから検索する(ステップS42)。
【0133】
第1出力制御部30D1は、検索部30Cによって検索された車室貸出情報の一覧である一覧情報32Xを、利用者端末14へ送信する(ステップS44)。利用者端末14は、利用者端末14の出力部26Fに一覧情報32Xを出力する(ステップS46)(図6参照)。
【0134】
利用者22は、利用者端末14に表示された一覧情報32Xを参照しながら、利用者端末14を操作することで、利用を希望する1つの車室貸出情報を選択する。利用者端末14は、選択された車室貸出情報の入力を受付ける(ステップS48)。利用者端末14は、受付けた車室貸出情報と、車室17の利用を要求する要求信号とを含む利用要求を、情報処理装置10へ送信する(ステップS50)。
【0135】
情報処理装置10の選択部30Eは、ステップS50で受信した利用要求に含まれる車室貸出情報を、貸出対象の車室17の車室貸出情報として選択する(ステップS52)。
【0136】
情報処理装置10の選択部30Eは、ステップS52で選択した車室17の車室貸出情報と、駐車ロット情報の入力指示信号と、を含む選択情報を、該車室貸出情報に含まれる貸出者IDによって識別される貸出者20の貸出者端末12へ送信する(ステップS54)。
【0137】
貸出者端末12が選択情報を受信すると、貸出者端末12の貸出者20は、貸出者20の所有する車両16を実際に配置した駐車ロット情報を入力する。例えば、貸出者端末12は、駐車ロットの入力を受付けるための入力画面を貸出者端末12に表示する(図8参照)。貸出者端末12は、駐車ロットの入力を受付けると(ステップS55)、受付けた駐車ロットの駐車ロット情報を情報処理装置10へ送信する(ステップS56)。
【0138】
情報処理装置10の第2出力制御部30F1は、ステップS56で受信した駐車ロット情報を含み、ステップS52で選択部30Eが選択した車室17が貸出可能であることを示す貸出可能情報を、利用者端末14へ送信する(ステップS58)。利用者端末14は、利用者端末14の出力部26Fに貸出可能情報を出力する(図7A図7B参照)。
【0139】
次に、情報処理装置10の生成部30Gは、鍵情報を生成する(ステップS62)。そして、情報処理装置10の送信部30Hは、ステップS62で生成された鍵情報を、ステップS58で貸出可能情報を送信した利用者端末14へ送信する(ステップS64)。鍵情報を受信した利用者端末14は、受信した鍵情報を記憶する。また、情報処理装置10の送信部30Hは、鍵権利が利用者22へ移行したことを示す移行情報を貸出者端末12へ送信する(ステップS66)。
【0140】
利用者端末14と車両16との間で鍵情報が通信されることで、車両16の車室17の設備が解錠状態となる(ステップS68)。このため、ステップS58で情報処理装置10から受信した貸出可能情報によって特定される車室17を、利用者22が利用可能となる。
【0141】
例えば、利用者22は、利用を許可された車室17の車両16に利用者端末14を近づけることで、公知の技術により利用者端末14と車両16との通信が実行され、車両16の車室17のドアなどの設備が解錠状態となる。このため、利用者22は、車室17を利用可能な状態となり、車室17の利用を開始することができる。
【0142】
具体的には、例えば、利用者22が利用者端末14を車室17に近づける事で、利用者端末14と車両16との近距離無線通信などにより、利用者端末14の鍵情報が車両16へ送信される。車両16の制御部24Aは、受信した鍵情報が正当な鍵情報であるか否かを公知の方法で認証し、正当な鍵情報である場合、該鍵情報に対応する設備を解錠状態とする。例えば、制御部24Aは、該鍵情報に対応する設備の一例であるドアに対応する解錠・施錠部24Fを解錠状態に切替える。この処理により、車室17内に利用者22が入ることが可能となる。そして、利用開始処理(ステップS4)が終了する。このため、利用者22による車室17の利用が開始される(ステップS5)。
【0143】
次に、利用履歴情報の更新処理、および、貸出終了処理の流れを説明する。
【0144】
図11は、情報処理システム1で実行される利用履歴情報の更新処理(ステップS6)および貸出終了処理(ステップS7)の流れの一例を示すシーケンス図である。
【0145】
利用履歴情報の更新処理(ステップS6)は、ステップS70~ステップS72の処理を含む。
【0146】
まず、利用者22による車室17の利用が開始されると、車両16の制御部24Aは、車両16のセンサ24Cによって検出された車両16の位置情報、車両16に搭載された各種電子機器の各々の動作状態、などを含む利用状況の検出結果を取得する。車両16の制御部24Aは、所定時間ごと、または、状況が変化するごとに、検出結果を取得すればよい。そして、車両16の制御部24Aは、車室17の利用状況の検出結果を情報処理装置10へ送信する(ステップS70)。
【0147】
情報処理装置10の更新部30Iは、ステップS70で受信した検出結果を、利用履歴情報として貸出管理情報32Eへ登録する(ステップS72)(図5B参照)。更新部30Iは、検出結果を車両16から受信するごとに、利用履歴情報として貸出管理情報32Eへ登録すればよい。このため、貸出管理情報32Eは、利用期間中、更新されることとなる。
【0148】
次に、貸出終了処理(ステップS7)について説明する。貸出終了処理(ステップS7)は、ステップS80~ステップS112の処理を含む。
【0149】
情報処理装置10の貸出終了処理部30Jは、予約時間の終了時刻を利用者端末14および車両16へ通知する(ステップS80、ステップS82)。
【0150】
予約時間の終了時刻を受信した利用者端末14は、該終了時刻を示す情報を利用者端末14の出力部26Fへ出力する。このため、該車両16の車室17を利用中の利用者22は、利用者端末14を操作することで、車室17の利用終了を入力する。利用者端末14は、利用終了の操作指示を受付けると、利用終了通知を情報処理装置10へ送信する(ステップS84)。
【0151】
利用終了通知を受信すると、情報処理装置10の貸出終了処理部30Jは、鍵情報を無効化する、鍵情報無効化処理を実行する(ステップS86)。そして、情報処理装置10の貸出終了処理部30Jは、車室17の利用終了通知を車両16へ送信する(ステップS88)。利用終了通知を受信した車両16の制御部24Aは、解錠・施錠部24Fを制御することで、車両16の設備を解錠状態から施錠状態へと切り替える。
【0152】
情報処理装置10の貸出終了処理部30Jは、料金計算処理を実行し、利用開始から利用終了までの時間と、車室管理情報32Dに登録されている利用料金から、料金を計算する(ステップS90)。そして、情報処理装置10の貸出終了処理部30Jは、計算した料金の料金情報を、利用者端末14へ送信する(ステップS92)。また、情報処理装置10の貸出終了処理部30Jは、計算した料金の料金情報と、利用終了を示す情報と、を貸出者端末12へ送信する(ステップS94)。
【0153】
次に情報処理装置10の貸出終了処理部30Jは、ステップS90で計算した料金情報の料金の、利用者22の銀行口座からの引落し、貸出者20の銀行口座への振り込み、などの決済処理を実行する(ステップS96)。
【0154】
利用終了通知を受信した利用者端末14は、利用者22から評価情報の操作入力を受付ける(ステップS98)。例えば、車室17を利用した利用者22は、利用者端末14を操作することで、利用した車両16、車室17、および貸出者20の少なくとも1つを評価した評価情報を入力する。
【0155】
利用者端末14は、受付けた評価情報を情報処理装置10へ送信する(ステップS100)。情報処理装置10の貸出終了処理部30Jは、利用者端末14から受信した評価情報を、対応する車両16の車両ID、車室17の車室ID、貸出者20の貸出者ID、の各々に対応付けて評価管理情報32Hへ登録する(ステップS102)。そして、情報処理装置10の貸出終了処理部30Jは、評価情報の登録完了を示す情報を利用者端末14へ送信する。
【0156】
また、車室17を貸し出した貸出者20は、貸出者端末12を操作することで、貸出した車室17を利用した利用者22の評価情報を入力する。貸出者端末12は、貸出者20から評価情報の操作入力を受付ける(ステップS106)。例えば、車室17を貸し出した貸出者20は、貸出者端末12を操作することで、貸出した車室17を利用した利用者22の評価情報を入力する。貸出者端末12は、受付けた評価情報を情報処理装置10へ送信する(ステップS108)。情報処理装置10の貸出終了処理部30Jは、貸出者端末12から受信した評価情報を、対応する利用者22の利用者IDに対応付けて評価管理情報32Hへ登録する(ステップS110)。そして、情報処理装置10の貸出終了処理部30Jは、評価情報の登録完了を示す情報を貸出者端末12へ送信する(ステップS112)。
【0157】
次に、情報処理装置10が実行する情報処理の流れの一例を説明する。図12は、情報処理装置10が実行する利用開始処理(図10、ステップS4参照)の流れの一例を示すフローチャートである。
【0158】
受信部30Aは、利用者端末14から利用予約情報を受信する(ステップS200)。検索部30Cは、ステップS200で受信した利用予約情報を満たす車室貸出情報を、車室管理情報32Dから検索する(ステップS202)。
【0159】
第1出力制御部30D1は、検索部30Cによって検索された車室貸出情報の一覧である一覧情報32Xを、利用者端末14へ送信する(ステップS204)。
【0160】
なお、ステップS202の検索処理において、ステップS200で受信した利用予約情報を満たす車室貸出情報を車室管理情報32Dから検索できなかった場合には、本ルーチンを終了すればよい。
【0161】
次に、受信部30Aは、車室貸出情報と、車室17の利用を要求する要求信号とを含む利用要求を、利用者端末14から受信する(ステップS206)。
【0162】
選択部30Eは、ステップS206で受信した利用要求に含まれる車室貸出情報を、貸出対象の車室17の車室貸出情報として選択する(ステップS208)。
【0163】
選択部30Eは、ステップS208で選択した車室17の車室貸出情報と、駐車ロット情報の入力指示信号と、を含む選択情報を、該車室貸出情報に含まれる貸出者IDによって識別される貸出者20の貸出者端末12へ送信する(ステップS210)。
【0164】
受信部30Aは、駐車ロット情報を該貸出者端末12から受信する(ステップS212)。
【0165】
第2出力制御部30F1は、ステップS212で受信した駐車ロット情報を含み、ステップS208で選択部30Eが選択した車室17が貸出可能であることを示す貸出可能情報を、利用者端末14へ送信する(ステップS214)。
【0166】
次に、生成部30Gは、鍵情報を生成する(ステップS216)。そして、送信部30Hは、鍵権利が利用者22へ移行したことを示す移行情報を、貸出者端末12へ送信する(ステップS218)。また、送信部30Hは、ステップS216で生成された鍵情報を、ステップS214で貸出可能情報を送信した利用者端末14へ送信する(ステップS220)。そして、本ルーチンを終了する。
【0167】
以上説明したように、本実施形態の情報処理装置10は、車両16の車室17を貸し出すシステムにおける情報処理装置10である。情報処理装置10は、第1出力制御部30D1と、受付部と、第2出力制御部30F1と、を備える。第1出力制御部30D1は、車両16の停車期間の少なくとも一部の期間を貸出期間に設定されうる車両16の車室17の情報を示す一覧情報32Xを出力する。受付部は、通信部34およびUI部の少なくとも一方である。受付部は、利用者の指示を受付ける。第2出力制御部30F1は、受付部で受付けた利用者22の指示に基づいて、一覧情報32Xに含まれる車室17の内、利用者22への貸出対象の車室17が貸出可能である事を示す貸出可能情報を出力する。
【0168】
このように、本実施形態の情報処理装置10は、停車期間の少なくとも一部の期間を貸出期間に設定されうる車両16の車室17を、貸出対象とする。このため、本実施形態の情報処理装置10は、停止中や駐車中などの非移動体の車両16について、車両16の車室17を貸出対象として管理することができる。
【0169】
従って、本実施形態の情報処理装置10は、非移動の移動体の有効なシェアリングを実現することができる。
【0170】
(第2の実施形態)
本実施形態では、貸出者20が貸出対象の車両16の利用条件を設定可能な形態を説明する。
【0171】
なお、本実施形態において、上記第1の実施形態と同一の機能および構成部分には、同じ符号を付与して詳細な説明を省略する。また、本実施形態で用いるシーケンス図およびフローチャートにおいて、上記第1の実施形態と同一の処理部分には、同じステップ番号を付与して詳細な説明を省略する。
【0172】
図1Aに示すように、本実施形態の情報処理システム1Bは、情報処理装置10に代えて情報処理装置10Bを備える点以外は、第1の実施形態の情報処理システム1と同様である(図1A参照)。また、情報処理装置10Bのハードウェア構成は、情報処理装置10と同様である(図2参照)。
【0173】
情報処理装置10Bは、第1の実施形態の情報処理装置10と同様に、車両16の車室17を貸出対象として管理する。
【0174】
また、情報処理装置10Bは、第1の実施形態の情報処理装置10および情報処理システム1と同様に、車両16の所有者である貸出者20と、車両16の車室17の利用者22と、の間の、車室17の貸し借りを管理する、C2Cシェアリングである場合を一例として説明する。なお、情報処理システム1Bは、C2Cシェアリングに限定されない。
【0175】
本実施形態の情報処理装置10Bの機能的構成を説明する。
【0176】
図13は、情報処理装置10Bの機能的構成の一例を示すブロック図である。
【0177】
情報処理装置10Bは、制御部31Bと、記憶部33Bと、通信部34と、UI部36と、を備える。制御部31Bと、記憶部33Bと、通信部34と、UI部36とは、バス38を介してデータまたは信号を授受可能に接続されている。通信部34およびUI部36は、第1の実施形態と同様である。
【0178】
記憶部33Bは、データを記憶する。記憶部33Bは、例えば、RAM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、ハードディスク、光ディスク等である。なお、記憶部33Bは、情報処理装置10Bの外部に設けられた記憶装置であってもよい。また、記憶部33Bは、記憶媒体であってもよい。また、記憶部33Bを、複数の記憶媒体から構成してもよい。
【0179】
本実施形態では、記憶部33Bは、貸出者情報32A、利用者情報32B、管理情報33L、決済情報32F、鍵管理情報33K、評価管理情報32H、および、利用条件/設備対応情報33Jを記憶する。貸出者情報32A、利用者情報32B、決済情報32F、および評価管理情報32Hは、第1の実施形態と同様である。
【0180】
管理情報33Lは、車両16の車室17を貸出対象として管理するためのデータベースである。情報処理装置10Bは、管理情報32Cを管理することで、車室17を貸出対象として管理する。
【0181】
本実施形態では、管理情報33Lは、車室管理情報33Iと、貸出管理情報32Eと、を含む。貸出管理情報32Eは、第1の実施形態と同様である。
【0182】
車室管理情報33Iとは、車室17を管理するためのデータベースである。なお、車室管理情報33Iと貸出管理情報32Eとを1つのデータベースで構成してもよい。
【0183】
図14Aは、車室管理情報33Iのデータ構成の一例を示す図である。
【0184】
車室管理情報33Iは、車室IDと、車室貸出情報と、ステータスと、を対応づけたデータベースである。
【0185】
車室貸出情報とは、車室17の貸出に関する情報であり、貸出者20の指示によって登録される情報である。本実施形態では、車室貸出情報は、車室情報と、利用条件情報と、貸出期間と、利用料金と、の各々の情報を含む。車室情報、貸出期間、および利用料金は、第1の実施形態と同様である。
【0186】
利用条件情報とは、車室17を利用するときの利用条件を示す情報である。利用条件情報は、例えば、備品および用途を含む情報である。
【0187】
備品とは、車両16の車室17内で利用可能な各種の備品の各々を示す情報である。備品は、車室17内で利用可能な電子機器、または、車室17で利用可能な非電子機器である。備品は、車室17に固定された物であってもよいし、非固定の物であってもよい。具体的には、備品は、例えば、毛布、エア・コンディショナ、オーディオ、ラジオ、室内灯、充電器、ドライブレコーダ、WiFi、などであるが、これらに限定されない。
【0188】
なお、図14Aには、貸出者20によって利用を許可された備品の一覧が車室管理情報33Iに登録されている形態を一例として示した。なお、車室管理情報33Iは、備品ごとに、貸出者20によって利用を許可されているか否かを示す情報を登録する形態であってもよい。
【0189】
用途とは、利用者22が車室17および車両16を利用するときの、用途を示す情報である。用途は、貸出期間中の走行可否と、停車期間の貸出可否と、利用用途情報と、の各々の情報を含む。貸出期間中の走行可否、および、停車期間の貸出可否の定義は、第1の実施形態と同様である。
【0190】
利用用途情報とは、車両16または車室17を利用するときの詳細な用途を示す情報である。利用用途情報は、例えば、食事、飲み物、タバコ、ペット、音楽、撮影、子供、などであるが、これらに限定されない。
【0191】
図14Aには、利用用途情報ごとに、貸出者20によって利用許可された利用用途であることを示す“OK”、または、貸出者20によって利用を許可されていない利用用途であることを示す“NG”が登録されている場合を一例として示した。なお、車室管理情報33Iには、貸出者20によって利用を許可された利用用途情報の一覧を登録する形態であってもよい。
【0192】
なお、利用条件情報は、備品の各々、および、用途の各々、を示す情報である。このため、1つの利用条件情報と称した場合、これらの情報の内の1つを意味するものとして説明する。また、複数の利用条件情報と称した場合、これらの条件の内の2以上を意味するものとして説明する。
【0193】
車室管理情報33Iの車室貸出情報は、貸出者20の指示によって登録および更新される。これらの処理の詳細は後述する。
【0194】
ここで、第1の実施形態で説明したように、貸出期間中の走行可否とは、貸出期間中の車両16走行を許可するか否かを示す情報である。また、停車期間の貸出可否とは、車両16の停車期間に該車両16の車室17を利用者22へ貸出すことを許可するか否かを示す情報である。
【0195】
このため、「停車期間の貸出可否」が“OK”である場合、“OK”を設定された対応する利用用途情報は、貸出者20によって利用を許可された、停止状態の車両16における利用用途情報である。また、「貸出期間中の走行可否」が“OK”である場合、“OK”を設定された対応する利用用途情報は、貸出者20によって利用を許可された、移動状態の車両16における利用用途情報である。
【0196】
また、「停車期間の貸出可否」が“OK”であり、且つ、「貸出期間中の走行可否」が“OK”である場合を想定する。この場合、“OK”を設定された対応する利用用途情報は、貸出者20によって利用を許可された、移動状態および停止状態の各々の車両16における利用用途情報である。
【0197】
次に、利用条件/設備対応情報33Jについて説明する。
【0198】
図14Bは、利用条件/設備対応情報33Jのデータ構成の一例を示す図である。利用条件/設備対応情報33Jとは、利用条件情報と、利用条件情報の利用条件を実現するための設備と、を対応付けたデータベースである。
【0199】
設備とは、第1の実施形態で説明したように、車両16に設けられた機構である。本実施形態では、設備とは、車両16に設けられた機構であり、且つ、解錠または施錠可能な機構である。言い換えると、設備とは、車両16の解錠・施錠部24Fによって解錠状態または施錠状態とされる機構である。解錠状態および施錠状態の定義は、第1の実施形態と同様である。
【0200】
設備は、例えば、フロントウィンドウ_運転席、フロントウィンドウ_助手席、リヤウィンドウ、エア・コンディショナ、フロントドア_運転席、フロントドア_助手席、オーディオ、ライト、エンジン、解錠施錠可能な箱、などであるが、これらに限定されない。また、上述した備品を、設備の一例をして含めてもよい。なお、“_”の後の運転席および助手席などの説明部分は、運転席側、助手席側、を意味する。
【0201】
利用条件/設備対応情報33Jは予め生成され、予め記憶部33Bに記憶されているものとする。なお、利用条件/設備対応情報33Jは、ユーザによるUI部36の操作指示などによって、適宜変更可能としてもよい。
【0202】
図13に戻り説明を続ける。次に、鍵管理情報33Kについて説明する。鍵管理情報33Kは、車室17の設備を解錠するための鍵情報を管理するためのデータベースである。例えば、鍵管理情報32Gには、車室17の設備ごとに、設備の各々を解錠するための鍵情報が登録されている。本実施形態では、鍵管理情報33Kは、設備/鍵対応情報33K1と、許可レベル/鍵対応情報33K2と、を含む。
【0203】
図14Cは、設備/鍵対応情報33K1のデータ構成の一例を示す図である。設備/鍵対応情報33K1とは、設備と、鍵情報と、を対応付けたデータベースである。設備/鍵対応情報33K1には、設備ごとに、設備を施錠状態から解錠状態へ切替えるための鍵情報が予め記憶されている。
【0204】
図14Dは、許可レベル/鍵対応情報33K2のデータ構成の一例を示す図である。許可レベル/鍵対応情報33K2とは、許可レベルと、鍵情報と、を対応付けたデータベースである。許可レベル/鍵対応情報33K2には、互いに異なる複数の許可レベルが登録されており、許可レベルごとに、1または複数の鍵情報からなる群が予め対応付けて登録されている。
【0205】
設備/鍵対応情報33K1および許可レベル/鍵対応情報33K2は、予め生成され、予め記憶部33Bに記憶されているものとする。なお、設備/鍵対応情報33K1および許可レベル/鍵対応情報33K2は、後述する生成部31Lが生成および更新してもよい。
【0206】
図13に戻り説明を続ける。なお、記憶部33Bに記憶される上記各情報の各々のデータ形式は、データベースに限定されない。例えば、データ形式は、テーブル形式であってもよい。
【0207】
次に、制御部31Bについて説明する。制御部31Bは、受信部30Aと、登録部31Pと、検索部30Cと、第1出力制御部30D2と、選択部30Eと、第2出力制御部30F2と、特定部31Kと、生成部31Lと、送信部31Mと、更新部31Oと、貸出終了処理部30Jと、を含む。
【0208】
受信部30A、登録部31P、検索部30C、第1出力制御部30D2、選択部30E、第2出力制御部30F2、特定部31K、生成部31L、送信部31M、更新部31O、および、貸出終了処理部30Jは、例えば、1または複数のプロセッサにより実現される。例えば上記各部の各々は、CPUなどのプロセッサにプログラムを実行させること、すなわちソフトウェアにより実現してもよい。上記各部の各々は、専用のICなどのプロセッサ、すなわちハードウェアにより実現してもよい。上記各部の各々は、ソフトウェアおよびハードウェアを併用して実現してもよい。複数のプロセッサを用いる場合、複数のプロセッサの各々は、複数の各部のうち1つを実現してもよいし、複数の各部のうち2以上を実現してもよい。
【0209】
受信部30A、検索部30C、第1出力制御部30D2、選択部30E、第2出力制御部30F2、および貸出終了処理部30Jは、第1の実施形態と同様である。
【0210】
登録部31Pは、第1の実施形態の登録部30Bと同様に、貸出者情報の貸出者情報32Aへの登録、利用者情報の利用者情報32Bへの登録、車室貸出情報の車室管理情報33Iへの登録、などの登録処理を実行する。
【0211】
本実施形態では、登録部31Pは、更に、貸出者端末12から受信した利用条件情報を、車室管理情報33Iへ登録する。
【0212】
貸出者20は、貸出者端末12を操作することで、車両情報と、貸出期間と、利用料金と、の各々の情報を入力する。また、本実施形態では、貸出者20は、貸出者端末12を操作することで、利用条件情報を入力する。すなわち、本実施形態では、貸出者20は、貸出対象の車両16の利用条件を指定することができる。そして、登録部31Pは、貸出者端末12から受信した利用条件情報を、車室管理情報33Iへ登録する。
【0213】
特定部31Kは、貸出者20が利用許可することを示す1または複数の利用条件情報の内、車室17の利用を許可する利用者22が利用希望する利用条件情報を特定する。
【0214】
車室管理情報33Iに、貸出者20が利用を許可する利用条件情報が登録済であると想定する。この場合、特定部31Kは、車室管理情報33Iに登録されている、貸出者20によって予め設定された利用許可することを示す1または複数の利用条件情報の内、車室17の利用を許可する利用者22が利用希望する利用条件情報を特定する。
【0215】
車室17の利用を許可する利用者22が利用希望する利用条件情報は、例えば、利用予約情報と共に利用者端末14から受信する。
【0216】
なお、利用条件情報の受信タイミングは、このタイミングに限定されない。例えば、利用者22が利用希望する利用条件情報は、利用要求と共に受信してもよい。また、利用者22が利用希望する利用条件情報は、任意のタイミングで利用者端末14から受信してもよい。
【0217】
利用条件情報の操作入力の受付時には、利用者端末14は、利用条件情報の選択画面を表示する。利用者22は、該選択画面を参照しながら利用者端末14を操作することで、利用希望する利用条件情報を選択する。このとき、該選択画面に、利用者22が任意の利用条件情報を入力可能な備考入力欄を設けてもよい。この場合、選択画面に表示されていない利用条件情報について、利用者22が利用希望を入力することができる。
【0218】
一方、車室管理情報33Iに、貸出者20が利用を許可する利用条件情報が登録されていない場合を想定する。
【0219】
この場合、特定部31Kは、利用者端末14から受信した利用条件情報を、貸出者端末12へ送信する。貸出者20は、貸出者端末12を操作することで、受信した利用条件情報の内、利用を許可する利用条件情報を選択する。ここで、上記備考入力欄を介して、利用者22の任意の利用条件情報が入力されていた場合を想定する。この場合、該利用条件情報については、利用料金が設定されていない場合がある。このため、この場合、貸出者20は、該利用条件情報に示される利用条件を利用した場合の追加料金を入力してもよい。この場合、貸出者端末12は、貸出者20によって利用許可された利用条件情報、および追加料金の追加料金情報を、情報処理装置10Bへ送信する。そして、特定部31Kは、利用者22が利用希望する利用条件情報の内、貸出者20が利用許可した利用条件情報を特定する。
【0220】
本実施形態では、特定部31Kは、更に、許可リストを生成する。許可リストとは、特定した利用条件情報に対応する設備の一覧の情報である。特定部31Kは、特定した利用条件情報に対応する設備を、利用条件/設備対応情報33Jから読取ることで特定し、許可リストを生成する。第2出力制御部30F2は、生成された許可リストを利用者端末14へ送信すると共に、貸出対象の車両16へ送信する。
【0221】
次に、生成部31Lについて説明する。
【0222】
生成部31Lは、第1の実施形態の生成部30Gと同様に、鍵情報を生成する。但し、本実施形態の生成部31Lは、特定部31Kによって特定された利用条件情報に対応する設備を解錠状態とするための、鍵情報を生成する。すなわち、生成部31Lは、車室17の貸出者20によって設定された、利用許可することを示す1または複数の利用条件情報に対応する設備を解錠状態とするための鍵情報を生成する。
【0223】
詳細には、生成部31Lは、特定部31Kによって特定された利用条件情報に対応する設備を利用条件/設備対応情報33Jから読取る。
【0224】
そして、生成部31Lは、読取った設備の各々に対応する鍵情報を、設備/鍵対応情報33K1から特定する(図14C参照)。なお、生成部31Lは、読取った設備の各々に対応する鍵情報を生成し、設備/鍵対応情報33K1に登録してもよい。
【0225】
また、生成部31Lは、読取った設備の各々に対応する鍵情報の群に対応する許可レベルを、許可レベル/鍵対応情報33K2から読取ってもよい(図14D参照)。そして、生成部31Lは、読取った許可レベルに対応する鍵情報の群から、該群に含まれる鍵情報に対応する設備の各々を全て解錠することの可能な、マスター鍵を生成してもよい。マスター鍵は、対応する許可レベルを示す情報を設定すればよい。以下では、許可レベルを示す情報を設定されたマスター鍵を、許可レベルの設定された鍵情報、と称して説明する。
【0226】
送信部31Mは、生成部31Lで生成された鍵情報または許可レベルの設定された鍵情報を、利用者端末14へ送信する。
【0227】
例えば、生成部31Lが、利用許可された設備の各々に対応する鍵情報を生成した場合を想定する。この場合、送信部31Mは、生成された、利用許可された設備の各々に対応する鍵情報を、利用者端末14へ送信する。また、このとき、送信部31Mは、全ての設備を施錠状態とすることを指示するロック指示情報と、該鍵情報と、を車両16へ送信してもよい。
【0228】
また、例えば、生成部31Lが、許可レベルの設定された鍵情報を生成した場合を想定する。この場合、送信部31Mは、生成された、許可レベルの設定された鍵情報を、利用者端末14へ送信する。また、このとき、送信部31Mは、全ての設備を施錠状態とすることを指示するロック指示情報と、該許可レベルの設定された鍵情報と、を車両16へ送信してもよい。
【0229】
次に、更新部31Oについて説明する。
【0230】
更新部31Oは、第1の実施形態の更新部30Iと同様に、利用者22による利用期間中の、車室17の実際の利用状況を検出し、貸出管理情報32Eに利用履歴情報として登録する。第1の実施形態で説明したように、車室17の実際の利用状況は、例えば、車両16のセンサ24Cによって検出された車両16の位置情報、車両16に搭載された各種電子機器の各々の動作状態、などを含む。
【0231】
本実施形態では、車室17の実際の利用状況は、更に、特定部31Kによって特定された利用条件情報の利用条件を実現するための設備に対応する、解錠・施錠部24Fが解錠状態とされたか否かと解錠状態された時間とを含む。
【0232】
すなわち、本実施形態では、更新部31Oは、第1の実施形態の更新部30Iの機能に加えて、車室17の利用者22による利用期間における、貸出者20によって利用許可された設備の利用履歴情報を更新する更新処理を実行する。
【0233】
次に、情報処理システム1Bで実行される情報処理の流れの一例を説明する。
【0234】
まず、登録部31Pによる登録処理の流れを説明する。なお、登録部31Pによる貸出者情報の登録処理および利用者情報の登録処理は、第1の実施形態と同様である(図9のステップS1およびステップS2参照)。
【0235】
情報処理システム1Bで実行される車室貸出情報の登録処理の流れを説明する。
【0236】
図15は、情報処理システム1Bで実行される車室貸出情報の登録処理(ステップS3B)の流れを示すシーケンス図である。
【0237】
貸出者20は、貸出者端末12を操作することで、車室貸出情報における車両情報を入力する。貸出者端末12は、車両情報の入力を受付ける(ステップS3B1)。貸出者端末12は、入力された車両情報を、ネットワーク18を介して情報処理装置10Bへ送信する(ステップS3B2)。情報処理装置10Bの登録部31Pは、貸出者端末12から受信した車両情報を、車室17の車室IDに対応付けて車室管理情報33Iへ登録する(ステップS3B3)。そして、情報処理装置10Bの登録部31Pは、登録完了を示す情報を、貸出者端末12へ送信する(ステップS3B4)。
【0238】
また、貸出者20は、貸出者端末12を操作することで、車室17の利用条件情報を入力する。詳細には、貸出者端末12は、車室17の利用条件情報を入力するための表示画面を表示し、貸出者20による利用条件情報の入力を受付ける(ステップS3B5)。
【0239】
図16A図16Dは、貸出者端末12に表示される表示画面の一例を示す模式図である。例えば、貸出者20の操作によってシェアリングシステムの起動指示が入力されると、貸出者端末12には図16Aに示す表示画面が表示される。貸出者20によって「オーナー登録」が選択されると、貸出者情報の入力画面が表示され、貸出者情報の登録処理が実行される(上記ステップS1参照)。一方、貸出者20によって、「貸出条件」が選択されたと想定する。すると、貸出者端末12は、車室17の利用条件情報を入力するための表示画面を表示する。
【0240】
貸出者端末12には、例えば、図16Bに示す表示画面、および、図16Cに示す表示画面が表示される。これらの表示画面には、利用条件情報の各々について、利用許可するか否かを選択するための選択ボタンが含まれる。貸出者20は、表示画面を参照しながら、利用許可する利用条件情報を選択することで、利用許可する利用条件情報を入力する。図16Dについては後述する。
【0241】
図15に戻り説明を続ける。貸出者端末12は、利用許可する利用条件情報の入力を受付ける(ステップS3B5)。貸出者端末12は、入力された利用条件情報を、ネットワーク18を介して情報処理装置10Bへ送信する(ステップS3B6)。情報処理装置10Bの登録部31Pは、貸出者端末12から受信した利用条件情報を、貸出者20によって利用許可された利用条件情報として、車室17の車室IDおよび貸出者IDに対応付けて車室管理情報33Iへ登録する(ステップS3B7)。そして、情報処理装置10Bの登録部31Pは、登録完了を示す情報を、貸出者端末12へ送信する(ステップS3B8)。
【0242】
次に、貸出者20は、貸出者端末12を操作することで、車室貸出情報における貸出期間および利用料金を入力する。貸出者端末12は、貸出期間および利用料金の入力を受付ける(ステップS3B9)。貸出者端末12は、入力された貸出期間および利用料金を、ネットワーク18を介して情報処理装置10Bへ送信する(ステップS3B10)。情報処理装置10Bの登録部31Pは、貸出者端末12から受信した貸出期間および利用料金を、車室17の車室IDに対応付けて車室管理情報33Iへ登録する(ステップS3B11)。そして、情報処理装置10Bの登録部31Pは、登録完了を示す情報を、貸出者端末12へ送信する(ステップS3B12)。
【0243】
次に、利用者端末14から利用予約情報が入力されてから車室17の利用が開始されるまでの、利用開始処理の流れを説明する。
【0244】
図17は、情報処理システム1Bで実行される利用開始処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【0245】
なお、図17は、利用者22の利用者端末14から利用希望する利用予約情報を受信する前に、貸出者20の貸出者端末12から利用許可する利用条件情報の受信および車室管理情報33Iへの登録処理が実行済である場合の、利用開始処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【0246】
利用者端末14は、利用予約情報および利用条件情報の入力を受付ける(ステップS39B)。
【0247】
利用者22は、利用者端末14を操作することで、利用者22が利用を希望する車室17の検索条件であり、1または複数の検索ワードを含む情報である利用予約情報を入力する。また、利用者22は、利用者22が利用希望する車室17の利用条件情報を入力する。
【0248】
図18A図18Dは、利用者端末14に表示される表示画面の一例を示す模式図である。例えば、利用者22の操作によってシェアリングシステムの起動指示が入力されると、利用者端末14には図18Aに示す表示画面が表示される。利用者22によって「ユーザ登録」が選択されると、利用者情報の入力画面が表示され、利用者情報の登録処理が実行される(ステップS2)(図9参照)。一方、利用者22によって、「予約(車室検索)」が選択されたと想定する。すると、利用者端末14は、利用予約情報の入力を受付けるための表示画面を表示する。利用者22の操作指示によって、該表示画面を介して、利用予約情報が入力される。
【0249】
また、利用者端末14は、利用条件情報の入力画面を表示する。例えば、利用者端末14は、図18Bに示す入力画面、および、図18Cに示す入力画面を表示する。これらの入力画面には、利用条件情報の各々について、利用希望するか否かの選択ボタンが含まれる。利用者22は、入力画面を参照しながら、利用希望する利用条件情報を選択することで、利用希望する利用条件情報を入力する。
【0250】
なお、上述したように、利用者22が任意の利用条件情報の入力を希望する場合がある。このため、図18Dに示すように、表示画面には、利用者22の任意の利用条件を入力可能な備考入力欄を設けてもよい。図18Dには、備考入力欄の一例として“追加要望”の表示と入力枠を示した。この場合、利用者22は、利用者端末14を操作することで、該入力枠内に、利用希望を示す情報を入力する。図18Dには、“エアコン使いたい”が入力された形態を一例として示した。なお、この入力画面には、利用者22が入力した利用予約情報に含まれる少なくとも一部の情報を表示してもよい。少なくとも一部の情報は、例えば、車室17を利用する予定の、日付、利用開始時間、利用終了時間などである。
【0251】
図17に戻り説明を続ける。利用者端末14は、利用予約情報および利用条件情報の利用者22による入力を受付ける(ステップS39B)。利用者端末14は、受付けた利用予約情報および利用条件情報を情報処理装置10Bへ送信する(ステップS40B)。
【0252】
特定部31Kは、車室管理情報33Iを検索することで、貸出者20が利用許可することを示す1または複数の利用条件情報の内、利用者22が利用希望する利用条件情報を特定する(ステップS41)。
【0253】
情報処理装置10Bの検索部30Cは、利用者端末14から受信した利用予約情報および利用条件情報を満たす車室貸出情報を、車室管理情報32Dから検索する(ステップS42B)。
【0254】
情報処理装置10Bの第1出力制御部30D2は、検索部30Cによって検索された車室貸出情報の一覧である一覧情報32Xを、利用者端末14へ送信する(ステップS44)。利用者端末14は、利用者端末14の出力部26Fに一覧情報32Xを出力する(ステップS46)(図6参照)。
【0255】
利用者22は、利用者端末14に表示された一覧情報32Xを参照しながら、利用者端末14を操作することで、利用を希望する1つの車室貸出情報を選択する。利用者端末14は、入力を受付けた車室貸出情報を含む利用要求を、情報処理装置10Bへ送信する(ステップS50)。
【0256】
情報処理装置10Bの選択部30Eは、ステップS50で受信した車室貸出情報を、貸出対象の車室17の車室貸出情報として選択する(ステップS52)。情報処理装置10Bの選択部30Eは、ステップS52で選択した車室17の車室貸出情報と、駐車ロット情報の入力指示信号と、を含む選択情報を、該車室貸出情報に含まれる貸出者IDによって識別される貸出者20の貸出者端末12へ送信する(ステップS54)。貸出者端末12は、駐車ロットの入力を受付けると(ステップS55)、受付けた駐車ロットの駐車ロット情報を情報処理装置10Bへ送信する(ステップS56)。
【0257】
なお、情報処理装置10Bの特定部31Kは、このタイミングで、ステップS52で選択された車室貸出情報に登録されている利用許可された利用条件情報の内、ステップS40Bで受信した、利用者22が利用希望する利用条件情報を特定してもよい。
【0258】
特定部31Kは、特定した利用条件情報に対応する設備の一覧である許可リストを生成する。第2出力制御部30F2は、生成された許可リストを貸出可能情報と共に利用者端末14へ送信する(ステップS58B)。利用者端末14は、受信した許可リストを記憶する。
【0259】
また、第2出力制御部30F2は、該貸出開始情報を貸出者端末12へ送信する(ステップS60B)。また、第2出力制御部30F2は、該許可リストを車両16へ送信する(ステップS61B)。車両16は、受信した許可リストを記憶する。
【0260】
次に、情報処理装置10Bの生成部31Lが、鍵情報を生成する。
【0261】
例えば、情報処理システム1Bは、ステップS62A~ステップS69Aの鍵生成処理(ステップS4A)を実行する。
【0262】
詳細には、情報処理装置10Bの生成部31Lは、ステップS57Bで特定された利用条件情報に対応する設備の各々を解錠状態とするための、鍵情報を生成する(ステップS62A)。
【0263】
そして、情報処理装置10Bの送信部31Mは、車室17の設備を解錠状態とするための鍵情報の権利である鍵権利が、利用者端末14へ移行したことを貸出者端末12へ通知する(ステップS64A)。次に、情報処理装置10Bの送信部31Mは、車両16に設けられた全ての設備を施錠状態とすることを示すロック指示情報と、ステップS62Aで生成した鍵情報と、を車両16へ送信する(ステップS66A)。ロック指示情報と鍵情報を受信した車両16は、車両16の設備の全てを施錠状態とし、鍵情報を記憶する。
【0264】
また、情報処理装置10Bの送信部31Mは、ステップS62Bで生成した鍵情報を、ステップS58Bで貸出可能情報を送信した利用者端末14へ送信する(ステップS68A)。設備ごとの鍵情報を受信した利用者端末14は、受信した鍵情報を記憶する。
【0265】
利用者端末14と車両16との間で鍵情報が通信されることで、車両16の車室17の該情報に対応する設備が解錠状態となる(ステップS69A)。すなわち、利用者22が利用希望する設備の内、貸出者20が利用許可した設備を解錠状態とすることができる。このため、車室17を利用する利用者22は、該設備を利用可能となる(ステップS5)。
【0266】
また、例えば、情報処理システム1Bは、ステップS62B~ステップS69Bの鍵生成処理(ステップS4B)を実行する。
【0267】
詳細には、情報処理装置10Bの生成部31Lは、ステップS57Bで特定された利用条件情報に対応する設備を利用条件/設備対応情報33Jから読取る。そして、生成部31Lは、読取った設備に対応する鍵情報を設備/鍵対応情報33K1から読取る。更に、生成部31Lは、読取った鍵情報に対応する許可レベルを、許可レベル/鍵対応情報33K2から読取る。そして、生成部31Lは、読取った許可レベルに対応する鍵情報の群から、該群に含まれる鍵情報に対応する設備の各々を全て解錠することの可能な、マスター鍵を、許可レベルの設定された鍵情報として生成する。
【0268】
次に、情報処理装置10Bの送信部31Mは、車室17の設備を解錠状態とするための鍵情報の権利である鍵権利が、利用者端末14へ移行したことを貸出者端末12へ通知する(ステップS64B)。詳細には、送信部31Mは、鍵権利が利用者22へ移行したことを示す移行情報を貸出者端末12へ送信する。次に、情報処理装置10Bの送信部31Mは、車両16に設けられた全ての設備を施錠状態とすることを示すロック指示情報と、ステップS62Bで生成した、許可レベルの設定された鍵情報と、を車両16へ送信する(ステップS66B)。ロック指示情報と、許可レベルの設定された鍵情報を受信した車両16は、車両16の設備の全てを施錠状態とし、許可レベルの設定された鍵情報を記憶する。
【0269】
また、情報処理装置10Bの送信部31Mは、ステップS62Bで生成した、許可レベルの設定された鍵情報を、ステップS58Bで貸出可能情報を送信した利用者端末14へ送信する(ステップS68B)。許可レベルの設定された鍵情報を受信した利用者端末14は、受信した鍵情報を記憶する。
【0270】
利用者端末14と車両16との間で、許可レベルの設定された鍵情報が通信されることで、車両16の車室17の該鍵情報に対応する設備の群が解錠状態となる(ステップS69B)。すなわち、利用者22が利用希望する設備の内、貸出者20が利用許可した設備を解錠状態とすることができる。このため、車室17を利用する利用者22は、該設備を利用可能となる(ステップS5)。
【0271】
また、例えば、情報処理システム1Bは、ステップS62C~ステップS69Cの鍵生成処理(ステップS4C)を実行する。
【0272】
詳細には、情報処理装置10Bの生成部31Lは、ステップ62Bと同様にして、許可レベルの設定された鍵情報を生成する(ステップS62C)。
【0273】
次に、情報処理装置10Bの送信部31Mは、車室17の設備を解錠状態とするための鍵情報の権利である鍵権利が、利用者端末14へ移行したことを貸出者端末12へ通知する(ステップS64C)。次に、情報処理装置10Bの送信部31Mは、ステップS62Cで生成した、許可レベルの設定された鍵情報を、ステップS58Bで貸出可能情報を送信した利用者端末14へ送信する(ステップS68C)。許可レベルの設定された鍵情報を受信した利用者端末14は、受信した鍵情報を記憶する。
【0274】
利用者端末14と車両16との間で、許可レベルの設定された鍵情報が通信されることで、車両16の車室17の該鍵情報に対応する設備の群が解錠状態となる(ステップS69C)。すなわち、利用者22が利用希望する設備の内、貸出者20が利用許可した設備を解錠状態とすることができる。このため、車室17を利用する利用者22は、該設備を利用可能となる(ステップS5)。
【0275】
次に、貸出者20が利用許可する利用条件情報を、利用者22からの要求に応じて設定する場合の、利用開始処理の流れの一例を説明する。
【0276】
図19は、利用者22の要求に応じて貸出者20が利用許可する利用条件情報を設定する場合の、利用開始処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【0277】
なお、この場合、図15を用いて説明した登録処理(ステップS3B)における、貸出者20が利用許可する利用条件情報の登録処理(ステップS3B5~ステップS3B8)は、情報処理システム1Bでは未実行であるものとする。
【0278】
利用者端末14は、利用予約情報および利用条件情報の利用者22による入力を受付ける(ステップS39B)。利用者端末14は、受付けた利用予約情報および利用条件情報を情報処理装置10Bへ送信する(ステップS40B)。情報処理装置10Bの検索部30Cは、利用者端末14から受信した利用予約情報を満たす車室貸出情報を、車室管理情報32Dから検索する(ステップS42)。
【0279】
情報処理装置10Bの第1出力制御部30D2は、一覧情報32Xを利用者端末14へ送信する(ステップS44)。利用者端末14は、利用者端末14の出力部26Fに一覧情報32Xを出力する(ステップS46)。利用者端末14は、利用者22が利用を希望する1つの車室貸出情報の選択を受付ける(ステップS48)。
【0280】
利用者端末14は、入力を受付けた車室貸出情報を含む利用要求を、情報処理装置10Bへ送信する(ステップS50)。情報処理装置10Bの選択部30Eは、ステップS50で受信した利用要求に含まれる車室貸出情報を、貸出対象の車室17の車室貸出情報として選択する(ステップS52)。
【0281】
次に、情報処理装置10Bの第2出力制御部30F2は、ステップS52で選択した車室17の車室貸出情報および駐車ロット情報の入力指示信号を含む選択情報と、ステップS40Bで受信した利用条件情報と、貸出者端末12へ送信する(ステップS53B1)。
【0282】
貸出者端末12は、貸出者端末12を操作することで、ステップS53B1で受信した利用条件情報の内、利用を許可する利用要求情報を選択する。例えば、貸出者端末12は、図16B図16Dに示す表示画面を表示する。貸出者20は、表示画面を参照しながら、利用許可する利用条件情報を選択することで、利用許可する利用条件情報を入力する。また、備考入力欄を介して、利用者22の任意の利用条件情報が入力されていた場合には、貸出者20は、該利用条件情報について利用許可するか否かを入力する。また、利用者22の任意の利用条件情報について、利用許可する場合には、追加料金を入力する(図16D参照)。
【0283】
貸出者端末12は、貸出者20によって利用許可された利用条件情報の入力を受付ける(ステップS53B2)。そして、貸出者端末12は、利用許可された利用条件情報を情報処理装置10Bへ送信する(ステップS53B3)。また、利用者22の任意の利用条件情報および追加料金の入力を受付けた場合には、貸出者端末12は、該利用条件情報と追加料金も併せて情報処理装置10Bへ送信する。
【0284】
情報処理装置10Bの登録部31Pは、貸出者端末12から受信した利用条件情報を、貸出者20によって利用許可された利用条件情報として、車室17の車室IDおよび貸出者IDに対応付けて車室管理情報33Iへ登録する(ステップS53B4)。そして、情報処理装置10Bの登録部31Pは、登録完了を示す情報を、貸出者端末12へ送信する(ステップS53B5)。
【0285】
情報処理装置10Bの特定部31Kは、ステップS53B4で車室管理情報33Iへ登録した利用条件情報を、貸出者20が利用許可し、且つ、利用者22が利用希望する利用条件情報として、特定する(ステップS53B6)。
【0286】
次に、貸出者端末12は、駐車ロットの入力を受付けると(ステップS55)、受付けた駐車ロットの駐車ロット情報を情報処理装置10Bへ送信する(ステップS56)。なお、ステップS55およびステップS56の処理は、ステップS53B2およびステップS53B3の処理と同時に行ってもよい。
【0287】
そして、特定部31Kは、ステップS53B6で特定した利用条件情報に対応する設備の一覧である許可リストを生成する。第2出力制御部30F2は、生成された許可リストを貸出可能情報と共に利用者端末14へ送信する(ステップS53B7)。利用者端末14は、受信した許可リストを記憶する。
【0288】
また、第2出力制御部30F2は、該貸出可能情報を貸出者端末12へ送信する(ステップS53B8)。また、第2出力制御部30F2は、該許可リストを車両16へ送信する(ステップS53B9)。車両16は、受信した許可リストを記憶する。
【0289】
次に、情報処理装置10Bの生成部31Lが、鍵生成処理を実行する。鍵処理は、図17のステップS4A、ステップS4B、またはステップS4Cと同様である。
【0290】
次に、情報処理システム1Bで実行される、利用履歴情報の更新処理を説明する。情報処理システム1Bは、図11を用いて説明したステップS6の更新処理を実行する。
【0291】
また、情報処理システム1Bでは、更に、貸出者20によって利用許可された設備の利用履歴情報を更新する更新処理を実行する。
【0292】
図20は、利用許可された設備の利用履歴情報の更新処理(ステップS6B)の流れの一例を示す、シーケンス図である。なお、上述したように、利用者端末14および車両16の各々には、上記許可リストが記憶済である。
【0293】
車室17の利用期間中、利用者22は、利用者端末14を操作することで、許可リストに示される、利用許可された設備を解錠状態とするための、設備オン指示を入力する。設備オン指示の入力が行われる毎に、情報処理システム1Bは、更新処理(ステップS6B)を実行する。
【0294】
利用者端末14は、設備オン指示の入力を受付けると(ステップS64B1)、受付けた設備オン指示によって示される設備の設備利用要求情報を、車両16へ送信する(ステップS64B2)。
【0295】
車両16の制御部24Aは、許可リストを参照し、受信した設備利用要求情報に含まれる設備が許可リストに含まれているか否かを照合する(ステップS64B3)。車両16の制御部24Aは、許可リストに含まれていないと判断すると(ステップS64B4:No)、該設備の利用不可を示す利用不可情報を利用者端末14へ送信する(ステップS64B5)。
【0296】
一方、車両16の制御部24Aは、許可リストに含まれていると判断すると(ステップS64B4:Yes)、該設備に対応する解錠・施錠部24Fを駆動することで、該設備を解錠状態とする(ステップS64B6)。この処理により、該設備が解錠状態、すなわち、ユーザによって利用可能な状態、または、該設備が駆動可能な状態となる。そして、車両16の制御部24Aは、該設備の識別情報と、該設備を解錠状態としたことを示す情報と、該解錠状態とした時間と、を含む更新情報を、情報処理装置10Bへ送信する(ステップS64B8)。
【0297】
情報処理装置10Bの更新部31Oは、車両16から受信した更新情報を設備の履歴情報として貸出管理情報32Eに登録する(ステップS64B9)。
【0298】
次に、情報処理装置10Bが実行する情報処理の流れの一例を説明する。
【0299】
まず、利用者22の利用者端末14から利用希望する利用予約情報を受信する前に、貸出者20の貸出者端末12から利用許可する利用条件情報の受信および車室管理情報33Iへの登録処理が実行済である場合の、利用開始処理について説明する。
【0300】
図21は、情報処理装置10Bで実行される利用開始処理(図17参照)の流れの一例を示すフローチャートである。
【0301】
受信部30Aは、利用者22が利用希望する利用予約情報および利用条件情報を利用者端末14から受信する(ステップS300)。
【0302】
特定部31Kは、車室管理情報33Iを検索することで、貸出者20が利用許可することを示す1または複数の利用条件情報の内、ステップS300で受信した、利用者22が利用希望する利用条件情報を特定する(ステップS302)。
【0303】
次に、検索部30Cは、ステップS300で受信した利用予約情報および利用条件情報を満たす車室貸出情報を、車室管理情報32Dから検索する(ステップS304)。
【0304】
第1出力制御部30D2は、検索部30Cによって検索された車室貸出情報の一覧である一覧情報32Xを、利用者端末14へ送信する(ステップS306)。
【0305】
なお、ステップS302の検索処理において、ステップS300で受信した利用予約情報および利用条件情報を満たす車室貸出情報を車室管理情報32Dから検索できなかった場合には、本ルーチンを終了すればよい。
【0306】
次に、受信部30Aは、利用者22によって選択された車室貸出情報を含む利用要求を、利用者端末14から受信する(ステップS308)。
【0307】
次に、選択部30Eが、ステップS308で受信した利用要求に含まれる車室貸出情報を、貸出対象の車室17の車室貸出情報として選択する(ステップS310)。情報処理装置10Bの選択部30Eは、ステップS310で選択した車室17の車室貸出情報と、駐車ロット情報の入力指示信号と、を含む選択情報を、該車室貸出情報に含まれる貸出者IDによって識別される貸出者20の貸出者端末12へ送信する(ステップS312)。
【0308】
受信部30Aは、駐車ロット情報を該貸出者端末12から受信する(ステップS314)。
【0309】
特定部31Kは、ステップS302で特定した利用条件情報に対応する設備の一覧である許可リストを生成する(ステップS316)。
【0310】
なお、特定部31Kは、このタイミングで利用条件情報を特定し、許可リストを生成してもよい。この場合、特定部31Kは、ステップS310で選択された車室貸出情報に登録されている利用条件情報の内、ステップS300で受信した利用条件情報を特定すればよい。
【0311】
第2出力制御部30F2は、生成された許可リストを貸出可能情報と共に利用者端末14へ送信する(ステップS318)。また、第2出力制御部30F2は、ステップS316で生成された許可リストを車両16へ送信する(ステップS320)。
【0312】
次に、生成部31Lが、鍵情報を生成する(ステップS322)。送信部31Mは、車室17の設備を解錠状態とするための鍵情報の権利である鍵権利が、利用者端末14へ移行したことを貸出者端末12へ通知する(ステップS324)。次に、送信部31Mは、ステップS320で生成された鍵情報を、ステップS306の利用要求の受信元である利用者端末14へ送信する(ステップS326)。そして、本ルーチンを終了する。
【0313】
次に、利用者22からの要求に応じて貸出者20が利用許可する利用条件情報を設定する場合に、情報処理装置10Bが実行する、利用開始処理の流れの一例を説明する。
【0314】
図22は、情報処理装置10Bで実行される利用開始処理の流れの一例を示すフローチャートである。なお、上述したように、この場合、図15を用いて説明した登録処理(ステップS3B)における、貸出者20が利用許可する利用条件情報の登録処理(ステップS3B5~ステップS3B8)は、情報処理装置10Bでは未実行であるものとする。
【0315】
受信部30Aは、利用者22が利用希望する利用予約情報および利用条件情報を利用者端末14から受信する(ステップS400)。検索部30Cは、ステップS400で受信した利用予約情報を満たす車室貸出情報を、車室管理情報32Dから検索する(ステップS402)。
【0316】
第1出力制御部30D2は、検索部30Cによって検索された車室貸出情報の一覧である一覧情報32Xを、利用者端末14へ送信する(ステップS404)。
【0317】
なお、ステップS402の検索処理において、ステップS400で受信した利用予約情報を満たす車室貸出情報を車室管理情報32Dから検索できなかった場合には、本ルーチンを終了すればよい。
【0318】
次に、受信部30Aは、利用者22によって選択された車室貸出情報と、車室17の利用を要求する要求信号と、を含む利用要求を、利用者端末14から受信する(ステップS406)。
【0319】
次に、選択部30Eが、ステップS406で受信した利用要求に含まれる車室貸出情報を、貸出対象の車室17の車室貸出情報として選択する(ステップS408)。情報処理装置10Bの選択部30Eは、ステップS408で選択した車室17の車室貸出情報および駐車ロット情報の入力指示信号を含む選択情報と、ステップS400で受信した利用条件情報と、貸出者端末12へ送信する(ステップS410)。
【0320】
受信部30Aは、貸出者端末12から、貸出者20によって利用許可された利用条件情報を受信する(ステップS412)。なお、利用者端末14において、備考入力欄を介して、利用者22の任意の利用条件情報が入力されていた場合であって、該利用条件情報が貸出者20によって利用許可された場合には、受信部30Aは、該利用条件情報と追加料金情報も併せて受信する。
【0321】
次に、登録部31Pは、ステップS412で受信した利用条件情報を、貸出者20によって利用許可された利用条件情報として、車室17の車室IDおよび貸出者IDに対応付けて車室管理情報33Iへ登録する(ステップS414)。また、ステップS412で追加料金情報を受信した場合には、該追加料金を車室管理情報33Iへ登録する。
【0322】
特定部31Kは、ステップS412で貸出者端末12から受信した利用条件情報を特定する(ステップS416)。
【0323】
そして、特定部31Kは、ステップS416で特定した利用条件情報に対応する設備の一覧である許可リストを生成する(ステップS418)。
【0324】
次に、受信部30Aは、駐車ロット情報を該貸出者端末12から受信する(ステップS420)。
【0325】
第2出力制御部30F2は、ステップS418で生成された許可リストを貸出可能情報と共に利用者端末14へ送信する(ステップS422)。また、第2出力制御部30F2は、ステップS316で生成された許可リストを車両16へ送信する(ステップS424)。
【0326】
次に、生成部31Lが、鍵情報を生成する(ステップS426)。送信部31Mは、車室17の設備を解錠状態とするための鍵情報の権利である鍵権利が、利用者端末14へ移行したことを貸出者端末12へ通知する(ステップS428)。次に、送信部31Mは、ステップS426で生成された鍵情報を、ステップS406の利用要求の受信元である利用者端末14へ送信する(ステップS430)。そして、本ルーチンを終了する。
【0327】
以上説明したように、本実施形態の情報処理装置10Bは、車両16の車室17を貸し出すシステムにおける情報処理装置10Bである。情報処理装置10Bは、生成部31Lと、送信部31Mと、を備える。生成部31Lは、車室17の貸出者20によって設定された利用許可することを示す1または複数の利用条件を示す利用条件情報に対応する、車室17の設備を解錠状態とするための鍵情報を生成する。送信部31Mは、鍵情報を、車室17の利用を許可する利用者22の利用者端末14へ送信する。
【0328】
このように、本実施形態の情報処理装置10Bでは、車両16ではなく、車両16の車室17を貸出対象として管理する。このため、車両16が貸出中に移動するか非移動であるかに拘らず、貸出対象の車室17を管理することができる。
【0329】
従って、本実施形態の情報処理装置10Bは、非移動の移動体の有効なシェアリングを実現することができる。
【0330】
また、本実施形態の情報処理装置10Bでは、車室17の貸出者20によって設定された利用許可する利用条件情報に対応する設備の鍵情報を生成し、生成した鍵情報を利用者端末14へ送信する。
【0331】
このため、本実施の形態の情報処理装置10Bは、上記効果に加えて、貸出者20が車室17の設備の利用条件を設定することができる。また、利用者22は、貸出者20が利用許可した設備を、利用することができる。
【0332】
(第3の実施形態)
本実施形態では、停車完了が検出された車両16の車室17を貸出対象とする形態を説明する。
【0333】
なお、本実施形態において、上記第1の実施形態または上記第2の実施形態と同一の機能および構成部分には、同じ符号を付与して詳細な説明を省略する。また、本実施形態で用いるシーケンス図およびフローチャートにおいて、上記第1の実施形態または第2の実施形態と同一処理部分には、同じステップ番号を付与して詳細な説明を省略する。
【0334】
図1Aに示すように、本実施形態の情報処理システム1Cは、情報処理装置10に代えて情報処理装置10Cを備える点以外は、第1の実施形態の情報処理システム1と同様である(図1A参照)。また、情報処理装置10Cのハードウェア構成は、情報処理装置10と同様である(図2参照)。
【0335】
情報処理装置10Cは、第1の実施形態の情報処理装置10と同様に、車両16の車室17を貸出対象として管理する。
【0336】
また、情報処理装置10Cは、第1の実施形態の情報処理装置10および情報処理システム1と同様に、車両16の所有者である貸出者20と、車両16の車室17の利用者22と、の間の、車室17の貸し借りを管理する、C2Cシェアリングである場合を一例として説明する。
【0337】
本実施形態の情報処理装置10Cの機能的構成を説明する。
【0338】
図23は、情報処理装置10Cの機能的構成の一例を示すブロック図である。
【0339】
情報処理装置10Cは、制御部31Cと、記憶部33Cと、通信部34と、UI部36と、を備える。制御部31Cと、記憶部33Cと、通信部34と、UI部36とは、バス38を介してデータまたは信号を授受可能に接続されている。通信部34およびUI部36は、第1の実施形態と同様である。
【0340】
記憶部33Cは、データを記憶する。記憶部33Cは、例えば、RAM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、ハードディスク、光ディスク等である。なお、記憶部33Cは、情報処理装置10Cの外部に設けられた記憶装置であってもよい。また、記憶部33Cは、記憶媒体であってもよい。また、記憶部33Cを、複数の記憶媒体から構成してもよい。
【0341】
本実施形態では、記憶部33Cは、貸出者情報32A、利用者情報32B、管理情報33M、決済情報32F、鍵管理情報32G、評価管理情報32H、および、貸出要求管理情報33Pを記憶する。貸出者情報32A、利用者情報32B、決済情報32F、鍵管理情報32G、および、評価管理情報32Hは、第1の実施形態と同様である。
【0342】
管理情報33Mとは、車両16の車室17を貸出対象として管理するためのデータベースである。情報処理装置10Cは、管理情報33Mを管理することで、車室17を貸出対象として管理する。
【0343】
本実施形態では、管理情報33Mは、車室管理情報33Nと、貸出管理情報32Eと、を含む。貸出管理情報32Eは、第1の実施形態と同様である。
【0344】
車室管理情報33Nとは、車室17を管理するためのデータベースである。なお、車室管理情報33Nと貸出管理情報32Eとを1つのデータベースで構成してもよい。
【0345】
図24Aは、車室管理情報33Nのデータ構成の一例を示す図である。車室管理情報33Iは、車室IDと、車室貸出情報と、ステータスと、を対応づけたデータベースである。
【0346】
車室貸出情報は、第1の実施形態と同様である。なお、本実施形態では、車室貸出情報に含まれる貸出期間情報が、貸出開始時間情報と、停車終了予定時間情報と、によって表される形態を説明する。
【0347】
貸出開始時間情報とは、車室17の貸出を開始する予定のタイミングを示す情報である。貸出を開始する予定のタイミングは、例えば、貸出を開始する予定の時刻を示す情報で表される。本実施形態では、貸出開始時間情報は、貸出者20の運転する車両16の停止完了が検出された時間を示す情報である。本実施形態では、貸出開始時間情報は、貸出者20の任意の時間ではなく、後述する制御部31Cの処理によって設定される。
【0348】
停車終了予定時間情報とは、車室17の貸出を終了する予定のタイミングを示す情報である。貸出を終了する予定のタイミングは、例えば、貸し出しを終了する予定の時刻を示す情報で表される。本実施形態では、停車終了予定時間情報は、貸出者20が車両16の停車を終了させる予定時間を示す情報である。停車終了予定時間情報は、貸出者20による貸出者端末12の操作指示に応じて設定される(詳細後述)。なお、停車終了予定時間は、貸出開始時間からの経過時間を示す情報であってもよく、時刻などのタイミングを示す情報に限定されない。
【0349】
貸出開始時間情報および停車終了予定時間情報は、制御部31Cの処理によって更新される(詳細後述)。
【0350】
ステータスとは、第1の実施形態と同様に、対応する車室IDによって識別される車室17の予約状況を示す情報である。
【0351】
本実施形態では、ステータスは、予約済、利用中、予約未_貸出可能、予約未_停車車両、を示す情報である場合を説明する。すなわち、本実施形態では、予約未_貸出不可に代えて、予約未_停車車両をステータスの一つとして用いる場合を一例として説明する。予約未_貸出可能とは、第1の実施形態で説明したように、対応する車室IDによって識別される車室17が利用者22によって予約未であり且つ貸出可能な状態であることを示す情報である。予約未_停車車両とは、対応する車室IDによって識別される車室17が利用者22によって予約未であり、且つ、該車室17の車両16が停車中である事を示す情報である。
【0352】
次に、貸出要求管理情報33Pについて説明する。貸出要求管理情報33Pとは、貸出要求情報を管理するためのデータベースである。貸出要求情報とは、利用者22による車室17の貸出要求に関する情報である。
【0353】
図24Bは、貸出要求管理情報33Pのデータ構成の一例を示す図である。貸出要求管理情報33Pは、貸出要求情報を記憶する。貸出要求情報は、利用者情報と利用予約情報とを含む。これらの情報の定義は、第1の実施形態と同様である。車室管理情報33Nは、制御部31Cの処理によって更新される(詳細後述)。
【0354】
図23に戻り説明を続ける。制御部31Cは、受信部31Aと、検索部31Qと、第2登録部31Vと、第1出力制御部31Wと、選択部30Eと、第2出力制御部30F3と、生成部30Gと、送信部30Hと、更新部30Iと、貸出終了処理部30Jと、検出部31Sと、登録部31Tと、を含む。
【0355】
受信部31A、検索部31Q、第2登録部31V、第1出力制御部31W、選択部30E、第2出力制御部30F3、生成部30G、送信部30H、更新部30I、貸出終了処理部30J、検出部31S、および登録部31Tは、例えば、1または複数のプロセッサにより実現される。例えば上記各部の各々は、CPUなどのプロセッサにプログラムを実行させること、すなわちソフトウェアにより実現してもよい。上記各部の各々は、専用のICなどのプロセッサ、すなわちハードウェアにより実現してもよい。上記各部の各々は、ソフトウェアおよびハードウェアを併用して実現してもよい。複数のプロセッサを用いる場合、複数のプロセッサの各々は、複数の各部のうち1つを実現してもよいし、複数の各部のうち2以上を実現してもよい。
【0356】
選択部30E、第2出力制御部30F3、生成部30G、送信部30H、更新部30I、および貸出終了処理部30Jは、第1の実施形態と同様である。
【0357】
受信部31Aは、第1の実施形態の受信部30Aと同様に、通信部34およびネットワーク18を介して、貸出者端末12、利用者端末14、および車両16の少なくとも1つから、各種の情報を受信する。
【0358】
具体的には、受信部31Aは、貸出者端末12から、貸出者情報、車室貸出情報、および、評価情報などを受信する。また、受信部30Aは、利用者端末14から、利用者情報、利用予約情報、利用要求、および、評価情報などを受信する。これらの情報の定義は、第1の実施形態と同様である。
【0359】
本実施形態では、受信部31Aは、更に、貸出許可情報を貸出者端末12から受信する。貸出許可情報とは、利用者22から利用要求された車室17の貸出を許可することを示す情報である。
【0360】
検出部31Sは、車両16の所有者である貸出者20が運転する車両16の停車完了を検出する。
【0361】
停車完了とは、車両16の停止完了、または、車両16の駐車完了、を意味する。車両16の停止完了および車両16の駐車完了とは、予め定められた規定時間以上、車両16の位置移動が停止され、且つ、車両16の運転者である貸出者20が車両16から所定距離以上離れた状態を意味する。規定時間および所定距離は、予め設定すればよい。
【0362】
検出部31Sは、車両16から受信した検出結果を解析することで、車両16の所有者である貸出者20が運転する車両16の停車完了を検出すればよい。
【0363】
例えば、検出部31Sは、以下の方法で、車両16の運転者が該車両16の所有者であるか否かを検出する。
【0364】
車両16の運転者である貸出者20が該車両16の所有者であるか否かの検出には、公知の方法を用いればよい。例えば、検出部31Sは、車両16の位置情報と、該車両16の車両IDと、を含む検出結果を車両16から受信する。また、検出部31Sは、貸出者端末12の位置情報を貸出者端末12から受信する。そして、検出部31Sは、車両16から受信した検出結果に含まれる位置情報と、貸出者端末12の位置情報と、が所定距離未満である場合、該貸出者端末12の貸出者20が車両16の運転者であると判断する。また、検出部31Sは、車室管理情報33Nにおける、該貸出者20の貸出者IDに対応する車両IDと、受信した検出結果に含まれる車両IDと、が一致する場合、該貸出者20が該車両16の所有者であると判断する。
【0365】
また、検出部31Sは、以下の方法で、運転者である貸出者20と車両16との距離が所定距離以上離れたか否かを検出する。
【0366】
貸出者20と車両16との距離が所定距離以上離れたか否かの検出には、公知の方法を用いればよい。例えば、検出部31Sは、上記方法により車両16の所有者であると判断された貸出者20の貸出者端末12の位置情報を、該貸出者端末12から受信する。また、検出部31Sは、車両16の位置情報と、該車両16の車両IDと、を含む検出結果を車両16から受信する。そして、検出部31Sは、車両16から受信した検出結果に含まれる位置情報と、貸出者端末12の位置情報と、が規定距離以上離れた場合、車両16の所有者である貸出者20が運転する車両16の停車完了を検出すればよい。この規定距離は、予め設定すればよい。
【0367】
なお、検出部31Sは、車両16の位置情報と、貸出者端末12の位置情報と、が規定距離以上離れた状態が、予め定めた時間以上維持されたときに、車両16の所有者である貸出者20が運転する車両16の停車完了を検出してもよい。
【0368】
次に、登録部31Tについて説明する。登録部31Tは、第1の実施形態の登録部30Bと同様に、貸出者情報の貸出者情報32Aへの登録、利用者情報の利用者情報32Bへの登録、などの登録処理を実行する。
【0369】
また、本実施形態では、登録部31Tは、車室貸出情報の車室管理情報33Nへの登録処理を実行する。詳細には、登録部31Tは、第1の実施形態と同様に、車室貸出情報における、車両情報、貸出期間中の走行可否、および停車期間の貸出可否、を示す情報を貸出者端末12から受信し、車室管理情報33Nへ登録する。
【0370】
登録部31Tは、第1登録部31Uを有する。第1登録部31Uは、貸出開始時間情報、停車終了予定時間情報、およびステータスの、車室管理情報33Nへの登録処理を実行する。
【0371】
第1登録部31Uは、検出部31Sによって、所有者である貸出者20によって運転される車両16の停車完了が検出されたときに、車両16の車室17の車室貸出情報と、貸出可能情報と、を対応付けて管理情報33Mである車室管理情報33Nへ登録する。
【0372】
詳細には、第1登録部31Uは、検出部31Sによって停車完了が検出されると、該停車完了の判断に用いた検出結果の送信元の車両16の車両IDを特定する。例えば、車両16は、検出結果と車両IDを情報処理装置10Cへ送信すればよい。第1登録部31Uは、検出結果と共に車両IDを車両16から受信することで、車両IDを特定すればよい。
【0373】
そして、第1登録部31Uは、車室管理情報33Nにおける、特定した車両IDに対応する「貸出開始時間情報」に、停車完了が検出された時間を登録する。また、第1登録部31Uは、車室管理情報33Nにおける、車両IDに対応する「ステータス」を、「予約未_貸出可能」に更新する。この処理により、第1登録部31Uは、車室管理情報33Nにおける、停車完了が検出された車両16の車室17の車室貸出情報に対応付けて、貸出可能情報である「予約未_貸出可能」を示すステータスを登録する。
【0374】
なお、第1登録部31Uは、停車完了が検出され、且つ、停車完了が検出された車両16の停車終了予定時間情報を受信したときに、車両16の車室17の車室貸出情報と、貸出可能情報と、を対応付けて車室管理情報33Nへ登録することが好ましい。
【0375】
この場合、第1登録部31Uは、停車完了が検出されると、停車終了予定時間要求を車両16または貸出者端末12へ送信する。停車終了予定時間要求とは、貸出者20に対して、停車終了予定時間の入力を要求する信号である。
【0376】
第1登録部31Uは、該停車完了の判断に用いた検出結果の送信元の車両16、および、該車両16の運転者であると判断した貸出者20の貸出者端末12、の少なくとも一方へ、停車終了予定時間要求を送信する。本実施形態では、第1登録部31Uは、該貸出者端末12へ停車終了予定時間要求を送信する形態を一例として説明する。
【0377】
停車終了予定時間要求を受信した貸出者端末12は、停車終了予定時間の入力画面を表示する。貸出者20は、該入力画面を参照しながら貸出者端末12を操作することで、車両16の停車を終了する予定の時間を入力する。貸出者端末12は、貸出者20によって入力された停車終了予定時間情報を、情報処理装置10Cへ送信する。
【0378】
第1登録部31Uは、停車終了予定時間要求の送信から所定時間以内に貸出者端末12から停車終了予定時間情報を受信した場合、該停車終了予定時間情報を車室管理情報33Nに登録する。詳細には、第1登録部31Uは、該停車終了予定時間情報を、該情報の送信元の貸出者端末12の貸出者20の貸出者IDに対応付けて、車室管理情報33Nに登録する。また、第1登録部31Uは、車室管理情報33Nにおける、登録した該停車終了予定時間に対応するステータスを、「予約未_貸出可能」に更新する。
【0379】
この処理により、第1登録部31Uは、貸出者20の運転による車両16の停車完了が検出され、且つ、車両16の停車終了予定時間情報が車室管理情報33Nへ登録されたときに、貸出可能情報である「予約未_貸出可能」を示すステータスを登録する。
【0380】
このため、制御部31Cが車室管理情報33Nに応じて車室17の貸し借りを管理することで、貸出者20の運転による車両16の停車完了が検出され、且つ、貸出者20によって停車終了予定時間情報が入力された車両16の車室17は、貸出可能な状態の車室17として管理された状態となる。
【0381】
一方、貸出者端末12から停車終了予定時間情報を、停車終了予定時間要求の送信から所定時間以上未受信の場合がある。この場合、第1登録部31Uは、車室貸出情報と停車車両情報とを対応付けて車室管理情報33Nに登録する。詳細には、第1登録部31Uは、該停車終了予定時間要求の送信先の貸出者端末12の貸出者20の貸出者IDに対応するステータスを、「予約未_停車車両」に更新する。
【0382】
このため、制御部31Cが車室管理情報33Nに応じて車室17の貸し借りを管理することで、貸出者20の運転による車両16の停車完了が検出され、且つ、貸出者20による停車終了予定時間情報が未入力の車両16の車室17は、単に、“停車車両”として管理された状態となる。
【0383】
次に、検索部31Qについて説明する。第1の実施形態で説明した検索部30Cと同様に、利用者端末14から受信した利用予約情報を満たす車室貸出情報を検索する。検索部31Qは、車室管理情報33Iに代えて車室管理情報33Nから、車室貸出情報を検索する。
【0384】
本実施形態では、検索部31Qは、利用者端末14から受信した利用要予約情報および車室管理情報33Nを用いて、貸出可能な車室17有りか否かを判断する。
【0385】
検索部31Qは、車室管理情報33Nに登録されている複数の車室貸出情報の内、対応するステータスが「予約未_貸出可能」である車室貸出情報を特定した場合、貸出可能な車室有りと判断する。また、検索部31Qは、ステータスが「予約未_貸出可能」である車室貸出情報を特定し、且つ、利用者端末14から受信した利用予約情報を満たす車室貸出情報を特定した場合、貸出可能な車室17有りと判断してもよい。
【0386】
詳細には、検索部31Qは、車室管理情報33Nに登録されている複数の車室貸出情報の内、対応するステータスが「予約未_貸出可能」である車室貸出情報を特定する。すなわち、検索部31Qは、車室管理情報33Nに登録されている複数の車室貸出情報の内、貸出可能情報である「予約未_貸出可能」が対応付けられた車室貸出情報を特定する。そして、検索部31Qは、検索部30Cと同様に、特定した車室貸出情報の内、利用者端末14から受信した利用予約情報を満たす車室貸出情報を検索する。
【0387】
第1出力制御部31Wは、検索部31Qが貸出可能な車室17有りと判断した場合、検索部31Qによって検索された車室貸出情報の一覧である一覧情報32Xを、利用者端末14の出力部26Fへ出力する。すなわち、第1出力制御部31Wは、車室管理情報33Nに登録されている貸出可能情報に対応する車室貸出情報の一覧情報32Xを、利用者端末14の出力部26Fへ出力する。
【0388】
なお、第1の実施形態の第1出力制御部30D1と同様に、第1出力制御部31Wが一覧情報32Xを出力する出力部は、利用者22によって閲覧可能な出力機構であればよく、利用者端末14に設けられた出力部26Fに限定されない。例えば、第1出力制御部31Wは、ネットワーク18に接続された各種のディスプレイを、一覧情報32Xを出力する出力部として用いてもよい。該ディスプレイは、例えば、掲示板、電子看板などであるが、これらに限定されない。
【0389】
一方、検索部31Qが貸出可能な車室17無と判断した場合には、制御部31Cは、以下の処理を実行する。
【0390】
詳細には、検索部31Qは、利用者端末14から利用予約情報を受信したときに、ステータスが貸出可能情報である「予約未_貸出可能」の車室貸出情報が車室管理情報33Nに登録されていない場合、貸出可能な車室17無と判断する。また、検索部31Qは、ステータスが「予約未_貸出可能」である車室貸出情報が車室管理情報33Nに登録されている場合であっても、利用者端末14から受信した利用予約情報を満たす車室貸出情報が車室管理情報33Nに登録されていない場合、貸出可能な車室17無と判断してもよい。
【0391】
この場合、第2登録部31Vは、利用者端末14から受信した該利用予約情報を含む貸出要求情報を、貸出要求管理情報33Pへ登録する。詳細には、第2登録部31Vは、該利用予約情報と、利用者情報と、を対応付けて貸出要求情報として貸出要求管理情報33Pへ登録する(図24B参照)。第2登録部31Vは、該利用予約情報の送信元の利用者端末14の端末IDに対応する利用者情報を利用者情報32Bから検索し、貸出要求管理情報33Pへ登録すればよい。利用者情報32Bには、利用者22の利用者IDに対応付けて、更に、利用者22が利用する利用者端末14の端末IDを予め登録しておけばよい。
【0392】
このため、貸出要求管理情報33Pには、車室17の利用を希望し、且つ、利用者22に貸出可能な車室17の車室貸出情報が車室管理情報33Nに未登録の状態の貸出要求情報が、登録されることとなる。
【0393】
なお、第2登録部31Vは、利用者端末14から受信した利用予約情報を満たす車室貸出情報を、車室管理情報32Dから検索出来なかった場合についても、該利用予約情報と利用者情報とを対応付けた貸出要求情報を、貸出要求管理情報33Pへ登録してもよい。
【0394】
なお、第2登録部31Vは、該貸出要求管理情報33Pを、貸出者端末12からのリクエスト確認要求に応じて閲覧可能に管理する。例えば、第2登録部31Vは、貸出者端末12から、リクエスト確認要求を受信すると、貸出要求管理情報33Pを該貸出者端末12へ送信すればよい。
【0395】
貸出者端末12は、受信した貸出要求管理情報33Pを表示する。貸出者20は、表示された貸出要求管理情報33Pを確認し、貸出を許可する対象の貸出要求情報を選択する。貸出者端末12は、貸出許可情報を情報処理装置10Cへ送信する。貸出許可情報とは、貸出者20が貸し出しを許可する対象の貸出要求情報を示す情報である。例えば、貸出許可情報は、貸出者20によって貸出を許可する対象として選択された貸出要求情報と、貸出許可を示す情報と、を含む。
【0396】
受信部31Aは、貸出許可情報を貸出者端末12から受信する。受信部31Aが貸出許可情報を受信したときに、第1出力制御部31Wは、該貸出許可情報の送信元の貸出者端末12を操作する貸出者20が所有する車両16の車室17の車室貸出情報を含む、一覧情報32Xを、利用者端末14の出力部26Fへ出力する。
【0397】
詳細には、第1出力制御部31Wは、貸出許可情報の送信元の貸出者端末12の貸出者端末IDを特定する。例えば、貸出者端末12は、貸出者端末IDと貸出許可情報を情報処理装置10Cへ送信する。第1出力制御部31Wは、貸出許可情報と共に受信した貸出者端末IDに対応する貸出者IDを貸出者情報32Aから特定する。そして、第1出力制御部31Wは、特定した貸出者IDを含む車室貸出情報を、車室管理情報33Nから特定する。
【0398】
そして、第1出力制御部31Wは、特定した車室貸出情報を含む一覧情報32Xを、利用者端末14の出力部26Fへ出力する。このとき、第1出力制御部31Wは、貸出者20によって貸出を許可する対象の貸出要求情報に含まれる、利用者情報によって特定される利用者22の利用者端末14の出力部26Fへ、該一覧情報32Xを出力する。
【0399】
これらの処理によって、車室管理情報33Nではステータス“予約未_停車車両”に対応付けられた車室貸出情報の内、貸出者20によって貸出を許可された車室17の車室貸出情報を含む一覧情報32Xが、該貸出を許可された利用者22の利用者端末14へ送信されることとなる。
【0400】
利用予約情報を送信したときに車室管理情報33Nに貸出可能な状態の車室17の車室貸出情報が未登録の場合を想定する。この場合であっても、貸出者20が該利用予約情報および該利用者22に対して貸出を許可した場合には、情報処理装置10Cは、該貸出者20の車室17の車室貸出情報を、貸出可能な車室17を示す情報として、該利用者22へ提供することができる。
【0401】
次に、情報処理システム1Cで実行される情報処理の流れの一例を説明する。
【0402】
まず、情報処理システム1Cで実行される車室貸出情報の登録処理の流れを説明する。
【0403】
図25は、情報処理システム1Cで実行される車室貸出情報の登録処理の流れの一例を示すシーケンス図である。なお、情報処理システム1Cでは、第1の実施形態と同様にして、車両貸出情報の登録処理を実行する(図9、ステップS3参照)。なお、情報処理システム1Cでは、貸出者20は、貸出者端末12を操作することで、車室貸出情報の内、車両情報、貸出期間中の走行可否、および停車期間の貸出可否、を示す情報を入力する。本実施形態では、貸出期間情報の車室管理情報33Nへの登録は、情報処理装置10Cによる以下の処理により実行する。
【0404】
情報処理装置10Cの検出部31Sは、車両16から検出結果を受信する(ステップS3C1)。検出部31Sは、検出結果を受信するごとに、受信した検出結果を解析し、車両16の所有者である貸出者20が運転する車両16の停車完了を検出したか否かを判断する。ここでは、停止完了を検出した場合を想定し、説明を続ける。
【0405】
情報処理装置10Cの検出部31Sが停止完了を検出すると(ステップS3C2)、情報処理装置10Cの第1登録部31Uは、停車終了予定時間要求を貸出者端末12へ送信する(ステップS3C3)。
【0406】
停車終了予定時間要求を受信した貸出者端末12は、停車終了予定時間の入力画面を表示する(ステップS3C4)。
【0407】
図26Aおよび図26Bは、停車終了予定時間の入力画面の一例を示す模式図である。例えば、貸出者20は、図26Aに示す入力画面を参照しながら操作することで、停車終了予定時間を入力し、“登録”ボタンの表示領域を指示する。なお、停車終了予定時間は、現在のタイミングから停車終了までの経過時間を示す情報であってもよいし、停車終了の時刻などのタイミングを示す情報であってもよい。例えば、貸出者端末12は、図26Bに示す入力内容の確認画面を表示する。貸出者端末12は、“OK”ボタンの表示領域が指示されると、入力された停車終了予定時間を情報処理装置10Cへ送信する。
【0408】
図25に戻り説明を続ける。情報処理装置10Cの第1登録部31Uは、ステップS3C3で停車終了予定時間要求を送信してから所定時間以内に貸出者端末12から停車終了予定時間情報を受信した場合、貸出可能への更新処理(ステップS3C5)を実行する。
【0409】
詳細には、情報処理装置10Cの第1登録部31Uは、ステップS3C3で停車終了予定時間要求を送信してから所定時間以内に、貸出者端末12から停車終了予定時間情報を受信する(ステップS3C6)。
【0410】
情報処理装置10Cの第1登録部31Uは、ステップS3C6で受信した、停車終了予定時間情報を、該情報の送信元の貸出者端末12の貸出者20の貸出者IDに対応付けて、車室管理情報33Nに登録する(ステップS3C7)。また、第1登録部31Uは、車室管理情報33Nにおける、登録した該停車終了予定時間に対応するステータスを、「予約未_貸出可能」に更新する(ステップS3C8)。
【0411】
情報処理装置10Cは、ステップS3C3で停車終了予定時間要求を送信してから所定時間以内に貸出者端末12から停車終了予定時間情報を受信しなかった場合、停車車両への更新処理(ステップS3C9)を実行する。
【0412】
この場合、情報処理装置10Cの第1登録部31Uは、該停車終了予定時間要求の送信先の貸出者端末12の貸出者20の貸出者IDに対応するステータスを、「予約未_停車車両」に更新する(ステップS3C10)。
【0413】
次に、利用者端末14から利用予約情報が入力されてから車室17の利用が開始されるまでの、利用開始処理の流れを説明する。
【0414】
図27は、情報処理システム1Cで実行される利用開始処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【0415】
利用者22は、利用者端末14を操作することで、利用者22が利用を希望する利用予約情報を入力する。
【0416】
図28Aは、利用予約情報の入力時に利用者端末14に表示される表示画面の一例を示す模式図である。利用者22は、表示画面を参照しながら操作することで、利用を希望する利用予約情報を入力する。
【0417】
図27に戻り説明を続ける。利用者端末14は、利用予約情報の利用者22による入力を受付ける(ステップS39)。利用者端末14は、受付けた利用予約情報を情報処理装置10Cへ送信する(ステップS40)。
【0418】
情報処理装置10Cの検索部31Qは、車室管理情報33Nに登録されている複数の車室貸出情報の内、対応するステータスが「予約未_貸出可能」である車室貸出情報を特定する。すなわち、検索部31Qは、車室管理情報33Nに登録されている複数の車室貸出情報の内、貸出可能情報である「予約未_貸出可能」が対応付けられた車室貸出情報を特定する。そして、検索部31Qは、特定した車室貸出情報の内、ステップS40で受信した利用予約情報を満たす車室貸出情報を検索する(ステップS42)。
【0419】
情報処理装置10Cの検索部31Qが、貸出可能な車室有りと判断した場合、情報処理装置10Cは、貸出可能車室有の処理(ステップS43)を実行する。情報処理装置10Cの検索部31Qは、車室管理情報33Nに登録されている複数の車室貸出情報の内、対応するステータスが「予約未_貸出可能」である車室貸出情報を特定した場合、貸出可能な車室有りと判断する。また、検索部31Qは、ステータスが「予約未_貸出可能」である車室貸出情報を特定し、且つステップS40で受信した利用予約情報を満たす車室貸出情報を特定した場合、貸出可能な車室有りと判断してもよい。
【0420】
貸出可能車室有りの処理(ステップS43)は、ステップS44およびステップS46の処理を含む。情報処理装置10Cの第1出力制御部31Wは、検索部31Qによって検索された車室貸出情報の一覧である一覧情報32Xを、利用者端末14の出力部26Fへ出力する(ステップS44)。すなわち、第1出力制御部31Wは、車室管理情報33Nに登録されている貸出可能情報に対応する車室貸出情報の一覧情報32Xを、利用者端末14の出力部26Fへ出力する。利用者端末14は、ステップS44で受信した一覧情報32Xを利用者端末14の出力部26Fへ出力する(ステップS46)。
【0421】
一方、情報処理装置10Cの検索部31Qが、貸出可能な車室無と判断した場合、情報処理装置10Cは、貸出可能車室無の処理(ステップS45)を実行する。
【0422】
例えば、情報処理装置10Cは、貸出可能な車室無と判断し、且つ、利用者端末14からリクエスト要求を受信したときに、貸出可能車室無の処理(ステップS45)を実行してもよい。この場合、情報処理装置10Cの検索部31Qは、例えば、貸出可能な車室無を示す情報を利用者端末14へ送信する。利用者端末14は、貸出可能な車室無を示す情報を表示する。
【0423】
図28Bは、貸出可能な車室無を示す情報を含む表示画面の一例を示す模式図である。例えば、利用者端末14には、図28Bに示す表示画面が表示される。利用者22の操作指示によって、情報処理装置10Cへのリクエスト要求の送信を指示するための“リクエスト”ボタン画像の表示領域が選択されたと想定する。利用者22は、ステップS39で入力した利用予約情報の少なくとも一部を修正してもよい。この場合、例えば、利用者端末14は、図28Cに示す修正された利用予約情報を示す表示画面を表示する。そして、利用者端末14は、利用者22によってリクエスト要求の送信を指示するための“OK”ボタン画像の表示領域が選択されたときに、リクエスト要求を情報処理装置10Cへ送信する。このとき、利用者端末14は、修正された利用予約情報を含むリクエスト要求を、情報処理装置10Cへ送信すればよい。
【0424】
図27に戻り説明を続ける。そして、例えば、情報処理装置10Cは、利用者端末14からリクエスト要求を受信すると、貸出可能車室無の処理(ステップS45)を実行する。
【0425】
貸出可能車室無の処理(ステップS45)は、ステップS45C1~ステップP45C7の処理を含む。
【0426】
情報処理装置10Cの第2登録部31Vは、ステップS40で利用者端末14から受信した利用予約情報を含む貸出要求情報を、貸出要求管理情報33Pへ登録する(ステップS45C1)。このとき、リクエスト要求に修正された利用予約情報が含まれる場合には、第2登録部31Vは、該利用予約情報を含む貸出要求情報を、貸出要求管理情報33Pへ登録すればよい。
【0427】
貸出者20は、貸出者端末12を操作することで、任意のタイミングで、貸出要求管理情報33Pの閲覧要求を入力する。
【0428】
図29Aは、貸出者端末12に表示される表示画面の一例を示す模式図である。例えば、貸出者20が、貸出要求管理情報33Pの閲覧要求を指示するための“REQ確認”ボタン画像の表示領域を指示した場合を想定する。すると、貸出者端末12は、リクエスト確認要求を情報処理装置10Cへ送信する。
【0429】
図27に戻り説明を続ける。リクエスト確認要求を受信した情報処理装置10Cの第2登録部31Vは、貸出要求管理情報33Pを該貸出者端末12へ送信する(ステップS45C2)。
【0430】
貸出者端末12は、受信した貸出要求管理情報33Pを表示する(ステップS45C3)。図29Bおよび図29Cは、貸出者端末12に表示された貸出要求管理情報33Pの表示画面の一例を示す模式図である。貸出者20は、表示された貸出要求管理情報33Pを確認し、貸出を許可する対象の貸出要求情報を選択する。例えば、貸出者20は、図29Bに示す表示画面に表示されている利用条件情報に同意する場合には、“承諾”ボタン画像の表示領域を指示する。そして、貸出者20は、図29Cに示す、情報処理装置10Cへの貸出許可情報の送信指示を示す“OK”ボタン画像の表示領域を指示する。
【0431】
図27に戻り説明を続ける。これらの処理により、貸出者端末12は、貸出者20が貸出を許可する対象の入力を受付ける(ステップS45C4)。貸出者端末12は、貸出者20が貸し出しを許可する対象の貸出許可情報を情報処理装置10Cへ送信する(ステップS45C5)。
【0432】
情報処理装置10Cの受信部31Aは、貸出者端末12から貸出許可情報を受信する。情報処理装置10Cの第1出力制御部31Wは、該貸出許可情報の送信元の貸出者端末12の貸出者20が所有する車両16の車室17の、車室貸出情報を車室管理情報33Nから読取る。そして、第1出力制御部31Wは、読取った車室貸出情報を含む一覧情報32Xを、利用者端末14の出力部26Fへ出力する(ステップS45C6)。
【0433】
利用者端末14は、情報処理装置10Cから受信した一覧情報32Xを表示する(ステップS45C7)。
【0434】
ステップS48~ステップS68の処理は、第1の実施形態と同様のため、説明を省略する(図10参照)。
【0435】
次に、情報処理装置10Cが実行する、車室管理情報33Nの登録処理の流れの一例を説明する。
【0436】
図30は、情報処理装置10Cが実行する、車室管理情報33Nの登録処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0437】
検出部31Sは、車両16の停車完了を検出したか否かを判断する(ステップS500)。検出部31Sは、車両16から受信した検出結果を用いて、車両16が停車完了したか否かを判断する。
【0438】
停車完了を検出した場合(ステップS500:Yes)、第1登録部31Uが、停車終了予定時間要求を、該車両16の運転車であり且つ該車両16の所有者である貸出者20の貸出者端末12へ送信する(ステップS502)。
【0439】
次に、第1登録部31Uは、該貸出者端末12から停車終了予定時間情報を受信したか否かを判断する(ステップS504)。ステップS504で肯定判断すると(ステップS504:Yes)、ステップS506へ進む。
【0440】
ステップS506では、第1登録部31Uは、ステップS504で呪印した停車終了予定時間情報と貸出可能情報とを対応付けて車室管理情報33Nへ登録する(ステップS506)。すなわち、第1登録部31Uは、ステップS504で受信した、停車終了予定時間情報を、該情報の送信元の貸出者端末12の貸出者20の貸出者IDに対応付けて、車室管理情報33Nに登録する。また、第1登録部31Uは、車室管理情報33Nにおける、登録した該停車終了予定時間に対応するステータスを、「予約未_貸出可能」に更新する。そして、本ルーチンを終了する。
【0441】
一方、ステップS504で否定判断すると(ステップS504:No)、ステップS508へ進む。ステップS508では、第1登録部31Uは、ステップS502で停車終了予定時間要求を送信してから所定時間を経過したか否かを判断する(ステップS508)。ステップS508で否定判断すると(ステップS508:No)、ステップS504へ戻る。
【0442】
一方、ステップS508で肯定判断すると(ステップS508:Yes)、ステップS510へ進む。ステップS510では、該停車終了予定時間要求の送信先の貸出者端末12の貸出者20の貸出者IDに対応するステータスを、「予約未_停車車両」に更新する(ステップS510)。そして、本ルーチンを終了する。
【0443】
情報処理装置10Cが実行する利用開始処理の流れの一例を説明する。
【0444】
図31は、情報処理装置10Cが実行する利用開始処理の流れの一例を示す、フローチャートである。
【0445】
受信部31Aが、利用者端末14から利用者予約情報を受信する(ステップS600)。検索部31Qは、ステップS600で受信した利用者予約情報と車室管理情報33Nをと用いて、貸出可能な車室17の車室貸出情報を検索する(ステップS602)。
【0446】
検索部31Qは、車室管理情報33Nに登録されている複数の車室貸出情報の内、対応するステータスが「予約未_貸出可能」である車室貸出情報を特定する。そして、検索部31Qは、特定した車室貸出情報の内、ステップS600で受信した利用予約情報を満たす車室貸出情報を検索する。
【0447】
検索部31Qは、ステップS602の検索結果に基づいて、貸出可能な車室有りか否かを判断する(ステップS604)。検索部31Qは、車室管理情報33Nに登録されている複数の車室貸出情報の内、対応するステータスが「予約未_貸出可能」である車室貸出情報を特定した場合、貸出可能な車室有りと判断する。また、検索部31Qは、ステータスが「予約未_貸出可能」である車室貸出情報を特定し、且つステップS40で受信した利用予約情報を満たす車室貸出情報を特定した場合、貸出可能な車室有りと判断してもよい。
【0448】
ステップS604で肯定判断すると、第1出力制御部31Wは、検索部31Qによって検索された車室貸出情報の一覧である一覧情報32Xを、利用者端末14へ送信する(ステップS606)。
【0449】
そして、制御部31Cは、第1の実施形態のステップS206~ステップS220と同様に、ステップS616~ステップS630の処理を実行する。
【0450】
すなわち、受信部31Aは、車室貸出情報と、車室17の利用を要求する要求信号とを含む利用要求を、利用者端末14から受信する(ステップS616)。選択部30Eは、ステップS616で受信した利用要求に含まれる車室貸出情報を、貸出対象の車室17の車室貸出情報として選択する(ステップS618)。
【0451】
選択部30Eは、ステップS618で選択した車室17の車室貸出情報と、駐車ロット情報の入力指示信号と、を含む選択情報を、該車室貸出情報に含まれる貸出者IDによって識別される貸出者20の貸出者端末12へ送信する(ステップS620)。
【0452】
受信部30Aは、駐車ロット情報を該貸出者端末12から受信する(ステップS622)。
【0453】
第2出力制御部30F3は、ステップS622で受信した駐車ロット情報を含み、ステップS618で選択部30Eが選択した車室17が貸出可能であることを示す貸出可能情報を、利用者端末14へ送信する(ステップS624)。
【0454】
次に、生成部30Gは、鍵情報を生成する(ステップS626)。そして、送信部30Hは、鍵権利が利用者22へ移行したことを示す移行情報を、貸出者端末12へ送信する(ステップS628)。また、送信部30Hは、ステップS626で生成された鍵情報を、ステップS624で貸出可能情報を送信した利用者端末14へ送信する(ステップS630)。また、そして、本ルーチンを終了する。
【0455】
一方、ステップS604で否定判断すると(ステップS604:No)、ステップS608へ進む。
【0456】
ステップS608では、第2登録部31Vが、ステップS600で利用者端末14から受信した利用予約情報を含む貸出要求情報を、貸出要求管理情報33Pへ登録する(ステップS608)。利用者22によって修正された利用予約情報を利用者端末14から受信した場合、第2登録部31Vは、該利用予約情報を含む貸出要求情報を、貸出要求管理情報33Pへ登録する。
【0457】
次に、第2登録部31Vは、貸出者端末12から貸出許可情報を受信したか否かを判断する(ステップS610)。ステップS610で否定判断すると(ステップS610:No)、本ルーチンを終了する。一方、ステップS610で肯定判断すると(ステップS610:Yes)、ステップS612へ進む。
【0458】
ステップS612では、第1出力制御部31Wは、ステップS610で受信した貸出許可情報の送信元の貸出者端末12の貸出者20が所有する車両16の車室17の、車室貸出情報を車室管理情報33Nから読取る。そして、第1出力制御部31Wは、読取った車室貸出情報を含む一覧情報32Xを生成する(ステップS612)。そして、第1出力制御部31Wは、生成した一覧情報32Xを利用者端末14へ送信し(ステップS614)、上記ステップS616へ進む。
【0459】
以上説明したように本実施形態の情報処理装置10Cは、車両16の車室17を貸し出すシステムにおける情報処理装置である。情報処理装置10Cは、検出部31Sと、第1登録部31Uと、第1出力制御部31Wと、を備える。検出部31Sは、車両16の所有者である貸出者20が運転する車両16の停車完了を検出する。第1登録部31Uは、車両16の停車完了が検出されたときに、車両16の車室17の車室貸出情報と貸出可能情報である“予約未_貸出可能”とを対応付けて車室管理情報33Nへ登録する。第1出力制御部31Wは、車室管理情報33Nに登録されている貸出可能情報に対応する車室貸出情報の一覧情報32Xを出力する。
【0460】
このように、本実施形態の情報処理装置10Cでは、所有者の運転による車両16の停車完了を検出したときに、該車両16の車室17を貸出可能な車室17として管理する。このため、本実施形態の情報処理装置10Cは、停車完了を検出した車両16の車室17を、貸出可能な車室17として容易に管理することができる。
【0461】
従って、本実施形態の情報処理装置10Bは、非移動の移動体の有効なシェアリングを実現することができる。
【0462】
また、本実施形態の情報処理装置10Cでは、第1登録部31Uが、停車完了が検出され、且つ、停車完了が検出された車両16の停車終了予定時間情報を受信したときに、該停車終了予定時間情報を含む車室貸出情報と停車終了予定時間情報と貸出可能情報とを対応付けて車室管理情報33Nへ登録する。
【0463】
すなわち、本実施形態の情報処理装置10Cは、車両16の駐車完了を検出し、且つ、該車両16の停車終了予定時間情報を受信することで、該車両16の車室17を貸出可能な車室17として管理する。このため、本実施形態の情報処理装置10Cでは、貸出期間の誤設定の軽減を図る事が出来る。また、本実施形態の情報処理装置10Cでは、車室17の貸出機会が低減されることを抑制することができ、非移動の車室17の有効なシェアリングを実現することができる。
【0464】
(第4の実施形態)
本実施形態では、車両16が返却された後に利用する予定のエネルギー量を、貸出者20が貸出前に設定可能な形態を説明する。
【0465】
なお、本実施形態において、上記第1の実施形態、第2の実施形態、または第3の実施形態と同一の機能および構成部分には、同じ符号を付与して詳細な説明を省略する。また、本実施形態で用いるシーケンス図およびフローチャートにおいて、上記第1の実施形態、第2の実施形態、または第3の実施形態と同一処理部分には、同じステップ番号を付与して詳細な説明を省略する。
【0466】
図1に示すように、本実施形態の情報処理システム1Dは、情報処理装置10に代えて情報処理装置10Dを備える点以外は、第1の実施形態の情報処理システム1と同様である(図1参照)。また、情報処理装置10Dのハードウェア構成は、情報処理装置10と同様である(図2参照)。
【0467】
情報処理装置10Dは、第1の実施形態の情報処理装置10と同様に、車両16の車室17を貸出対象として管理する。
【0468】
また、情報処理装置10Dは、第1の実施形態の情報処理装置10および情報処理システム1と同様に、車両16の所有者である貸出者20と、車両16の車室17の利用者22と、の間の、車室17の貸し借りを管理する、P2Pシェアリングである場合を一例として説明する。
【0469】
本実施形態の情報処理装置10Dの機能的構成を説明する。
【0470】
図32は、情報処理装置10Dの機能的構成の一例を示すブロック図である。
【0471】
情報処理装置10Dは、制御部31Dと、記憶部33Dと、通信部34と、UI部36と、を備える。制御部31Dと、記憶部33Dと、通信部34と、UI部36とは、バス38を介してデータまたは信号を授受可能に接続されている。通信部34およびUI部36は、第1の実施形態と同様である。
【0472】
記憶部33Dは、データを記憶する。記憶部33Dは、例えば、RAM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、ハードディスク、光ディスク等である。なお、記憶部33Dは、情報処理装置10Dの外部に設けられた記憶装置であってもよい。また、記憶部33Dは、記憶媒体であってもよい。また、記憶部33Dを、複数の記憶媒体から構成してもよい。
【0473】
本実施形態では、記憶部33Dは、貸出者情報32A、利用者情報32B、管理情報33Q、決済情報32F、鍵管理情報32G、および、評価管理情報32Hを記憶する。貸出者情報32A、利用者情報32B、決済情報32F、鍵管理情報32G、および、評価管理情報32Hは、第1の実施形態と同様である。
【0474】
管理情報33Qとは、車両16の車室17を貸出対象として管理するためのデータベースである。情報処理装置10Dは、管理情報33Qを管理することで、車室17を貸出対象として管理する。
【0475】
本実施形態では、管理情報33Qは、車室管理情報33Rと、貸出管理情報33Sと、を含む。なお、車室管理情報33Rと貸出管理情報33Sとを一つのデータベースで構成してもよい。
【0476】
車室管理情報33Rとは、車室17を管理するためのデータベースである。
【0477】
図33Aは、車室管理情報33Rのデータ構成の一例を示す図である。車室管理情報33Rは、車室IDと、車室貸出情報と、ステータスと、貸出エネルギー情報と、を対応づけたデータベースである。
【0478】
車室管理情報33Rにおける車室貸出情報およびステータスは、第2の実施形態における車室管理情報33Iの車室貸出情報およびステータスと同様である(図14A参照)。
【0479】
貸出エネルギー情報とは、車両16の車室17が利用者22に貸し出される前のタイミングにおける、該車両16のエネルギー量に関する情報である。
【0480】
エネルギー量とは、車両16および車両16に設けられた設備を駆動するために用いられるエネルギーの物理量を意味する。具体的には、エネルギー量は、車両16の動力源の利用量である。例えば、車両16の動力源がガソリンである場合には、エネルギー量は、ガソリンの量、または、ガソリン消費量を電気エネルギーなどの物理量に換算した電力量で表される。また、例えば、車両16の動力源が電気である場合には、エネルギー量は、電気エネルギーの量で表される。
【0481】
本実施形態では、貸出エネルギー情報は、第1エネルギー量、車両16の残りエネルギー量、第1残りエネルギー量、利用者の車室利用可能時間、を含む。
【0482】
第1エネルギー量とは、利用者22へ貸出された車両16が該車両16の所有者である貸出者20に返却された後に、該貸出者20が車両16を利用することで消費する予定のエネルギー量である。第1エネルギー量は、貸出者20による操作指示に応じて設定される。第1エネルギー量の設定の詳細は、後述する。
【0483】
車両16の残りエネルギー量とは、車両16における現在の残りエネルギー量である。
【0484】
第1残りエネルギー量とは、車両16の現在の残りエネルギー量から、第1エネルギー量を除いたエネルギー量である。言い換えると、第1残りエネルギー量とは、車両16の車室17を利用する利用者22が該車室17を利用時に利用することの可能なエネルギー量である。第1残りエネルギー量は、車両16の現在の残りエネルギー量から第1エネルギー量を減算した値に一致する。
【0485】
利用者22の車室利用可能時間とは、利用者22が車室17を利用可能な時間である。言い換えると、利用者22の車室利用可能時間は、車両16の貸出時に利用者22に提供するための情報である。利用者22の車室利用可能時間は、第1エネルギー量に応じて、後述する制御部31Dの制御によって算出され、車室管理情報33Rに登録される。
【0486】
次に、貸出管理情報33Sのデータ構成について説明する。
【0487】
図33Bは、貸出管理情報33Sのデータ構成の一例を示す図である。
【0488】
貸出管理情報33Sとは、車室17の利用状況を管理するためのデータベースである。例えば、貸出管理情報32Eは、予約IDと、車室IDと、利用者IDと、予約時間と、利用履歴情報と、を対応付けたデータベースである。
【0489】
予約ID、車室ID、利用者ID、および予約時間の定義は、第1の実施形態と同様である。
【0490】
利用履歴情報とは、上記第1の実施形態または第2の実施形態と同様に、車室17の実際の利用状況の履歴を示す情報である。本実施形態では、利用履歴情報は、車両16から受信した検出結果と、利用条件情報と、利用エネルギー情報と、を含む。
【0491】
検出結果とは、上記第1の実施形態で説明したように、車両16の利用状況の検出結果である。本実施形態では、検出結果は、車両16の残りエネルギー量、および、車両16の現在の単位時間あたりの利用エネルギー量、を少なくとも含むものとする。単位時間当たりの利用エネルギー量は、車両16における単位時間あたりの消費エネルギー量に相当する。
【0492】
貸出管理情報33Sの利用履歴情報に含まれる利用条件情報とは、第2の実施形態と同様に、車室17を利用するときの条件の情報であり、例えば、備品および用途を含む情報である。貸出管理情報33Sには、利用者22が車室17の利用時に利用する、備品および用途の少なくとも一方を示す情報が登録される。
【0493】
利用エネルギー情報とは、利用者22が車両16を利用している利用期間における、車両16のエネルギー量に関する情報である。利用エネルギー情報は、車両16の残りエネルギー量、第2利用予定エネルギー量、第2エネルギー量、第2残りエネルギー量、を含む。
【0494】
利用エネルギー情報に含まれる、車両16の残りエネルギー量とは、利用者22が車両16を利用している利用期間における、車両16の実際の残りエネルギー量である。第2利用予定エネルギー量とは、利用者22が利用期間中に利用する予定のエネルギー量である。第2エネルギー量とは、利用期間に利用者22が利用したエネルギー量の積算値である。第2残りエネルギー量とは、利用者22が利用期間中に利用可能な、残りのエネルギー量である。第2残りエネルギー量は、第2利用予定エネルギー量から第2エネルギー量を減算した後の値に相当する。
【0495】
貸出管理情報33Sにおける利用履歴情報は、制御部31Dの処理によって更新される。
【0496】
図32に戻り説明を続ける。制御部31Dは、受信部30Aと、登録部31Pと、算出部31Xと、検索部31Yと、第1出力制御部31Eと、選択部30Eと、第2出力制御部30F4と、生成部30Gと、送信部30Hと、更新部30Iと、貸出終了処理部30Jと、設定部31Rと、実行部31Zと、を含む。
【0497】
受信部30A、登録部31P、算出部31X、検索部31Y、第1出力制御部31E第1出力制御部30D、選択部30E、第2出力制御部30F4、生成部30G、送信部30H、更新部30I、貸出終了処理部30J、設定部31R、および実行部31Zは、例えば、1または複数のプロセッサにより実現される。例えば上記各部の各々は、CPUなどのプロセッサにプログラムを実行させること、すなわちソフトウェアにより実現してもよい。上記各部の各々は、専用のICなどのプロセッサ、すなわちハードウェアにより実現してもよい。上記各部の各々は、ソフトウェアおよびハードウェアを併用して実現してもよい。複数のプロセッサを用いる場合、複数のプロセッサの各々は、複数の各部のうち1つを実現してもよいし、複数の各部のうち2以上を実現してもよい。
【0498】
受信部30A、選択部30E、第2出力制御部30F4、生成部30G、送信部30H、更新部30I、および貸出終了処理部30Jは、第1の実施形態と同様である。
【0499】
登録部31Pは、第2の実施形態と同様である。すなわち、本実施形態では、登録部31Pが、第1の実施形態の登録部30Bと同様に、貸出者情報の貸出者情報32Aへの登録、利用者情報の利用者情報32Bへの登録、車室貸出情報の車室管理情報33Rへの登録、などの登録処理を実行する。また、第2の実施形態で説明したように、登録部31Pは、貸出者20が利用許可する利用条件情報を、車室管理情報33Rへ登録する。これらの登録処理は、上記第1の実施形態および第2の実施形態で説明したため、詳細な説明を省略する。
【0500】
設定部31Rは、第1エネルギー量を設定する。設定部31Rは、貸出者20による操作指示によって入力された算出元情報を用いて、第1エネルギー量を設定する。具体的には、設定部31Rは、貸出者20の貸出者端末12から受信部30Aで受信した算出元情報を用いて、第1エネルギー量を設定する。
【0501】
算出元情報とは、第1エネルギー量の算出または特定に用いられる情報である。算出元情報は、例えば、規定値ID、第1エネルギー量の値、貸出者20による車両16の走行予定経路に関する情報、および、利用傾向入力画面の取得要求、の少なくとも1つである。
【0502】
規定値IDとは、予め登録されている第1エネルギー量の値を識別するための識別情報である。
【0503】
貸出者20による車両16の走行予定経路に関する情報とは、走行予定経路の算出に用いる元情報、または、走行予定経路を示す情報である。
【0504】
走行予定経路の算出に用いる元情報は、例えば、車両16の返却時の位置情報と目的地情報とを含む。車両16の返却時の位置情報とは、車両16が利用者22から返却された後に貸出者20の運転によって車両16を走行させるときの、走行開始位置の情報である。目的地情報とは、車両16が利用者22から返却された後に貸出者20の運転によって車両16を走行させるときの目的となる場所を示す情報である。本実施形態では、貸出者20による車両16の走行予定経路に関する情報が、車両16の返却時の位置情報と目的地情報とを含む形態を一例として説明する。
【0505】
利用傾向入力画面の取得要求とは、利用傾向入力画面を貸出者端末12へ送信することを要求する信号である。利用傾向入力画面とは、貸出者20の利用傾向に応じた第1エネルギー量の入力を受付ける時に貸出者端末12に表示される画面である。貸出者20の利用傾向とは、貸出者20の運転により車両16を走行させたときの車両16のエネルギー消費傾向である。
【0506】
貸出者20は、貸出者端末12を操作することで、算出元情報として、規定値ID、第1エネルギー量の値、貸出者20による車両16の走行予定経路に関する情報、および、利用傾向入力画面の取得要求、の何れかを選択する。
【0507】
図34A図34Cは、貸出者端末12に表示される表示画面の一例を示す模式図である。
【0508】
例えば、貸出者端末12は、図34Aに示す表示画面を表示する。貸出者20は、該表示画面を参照し、“規定値から選択”ボタンの表示領域を指示した場合を想定する。この場合、貸出者端末12は、記憶部33Dに記憶されている第1エネルギー量の一覧を表示する。貸出者端末12は、貸出者20による操作指示によって何れか1つの第1エネルギー量が選択されると、選択された第1エネルギー量の規定値IDを、情報処理装置10Dへ送信する。
【0509】
また、貸出者20が、図34Aに示す表示画面の“直接入力”の表示領域を指示した場合を想定する。この場合、貸出者端末12は、貸出者20の操作指示によって入力を受付けた第1エネルギー量を、情報処理装置10Dへ送信する。
【0510】
また、貸出者20が、図34Aに示す表示画面の“地図から入力”の表示領域を指示した場合を想定する。この場合、例えば、図34Bに示すように、貸出者端末12は、車両16の返却時の位置情報と目的地情報とを入力するための表示画面を表示する。該表示画面は、例えば、地図画像を含む画面である。貸出者20は、該表示画面を参照しながら、返却されたときの車両16の位置と目的地とを指示入力することで、返却時の位置情報と目的値情報を入力する。貸出者端末12は、入力を受付けた、車両16の返却時の位置情報と目的値情報を情報処理装置10Dへ送信する。
【0511】
貸出者20が、図34Aに示す表示画面の“利用傾向から入力”の表示領域を指示した場合を想定する。この場合、貸出者端末12は、利用傾向入力画面の取得要求を情報処理装置10Dへ送信する。
【0512】
図32に戻り説明を続ける。情報処理装置10Dの設定部31Rは、貸出者20の貸出者端末12から受信部30Aで受信した算出元情報を用いて、第1エネルギー量を設定する。
【0513】
貸出者端末12から受信した算出元情報が規定値IDである場合を想定する。この場合、設定部31Rは、規定値IDに対応する第1エネルギー量を記憶部33Cから読取ることで、第1エネルギー量を特定する。そして、設定部31Rは、特定した第1エネルギー量を設定する。第1エネルギー量を設定する、とは、第1エネルギー量を、該車両16の車室IDに対応付けて車室管理情報33Rに登録することを意味する。
【0514】
貸出者端末12から受信した算出元情報が第1エネルギー量の値である場合を想定する。この場合、設定部31Rは、該第1エネルギー量を特定する。そして、設定部31Rは、特定した第1エネルギー量を設定する。
【0515】
貸出者端末12から受信した算出元情報が車両16の返却時の位置情報と目的地情報である場合を想定する。この場合、設定部31Rは、該位置情報によって特定される実空間上の位置から、該目的値情報によって特定される実空間上の位置までの推奨ルートを算出する。推奨ルートの算出には、公知の方法を用いればよい。
【0516】
そして、設定部31Rは、推奨ルートに沿って走行したときに車両16が消費するエネルギー量を、第1エネルギー量として特定する。例えば、記憶部33Cに、推奨ルートとエネルギー量とを対応づけて予め登録する。設定部31Rは、算出した推奨ルートに対応するエネルギー量を記憶部33Cから読取ることで、第1エネルギー量を特定すればよい。なお、貸出者20は、目的値情報の入力時に、算出する第1エネルギー量を加算または減算する割合を示す調整情報を入力してもよい。この場合、設定部31Rは、記憶部33Cから読取った該エネルギー量に、調整情報に示される割合を加算または減算した値を、第1エネルギー量として特定してもよい。
【0517】
また、貸出者端末12から受信した算出元情報が、利用傾向情報の入力要求である場合を想定する。この場合、設定部31Rは、利用傾向情報の入力画面を生成する。
【0518】
例えば、設定部31Rは、貸出者20の過去の利用傾向の分布を算出する。貸出者20の過去の利用傾向の分布の算出には、貸出者20の過去のエネルギー利用履歴を示す情報を用いればよい。貸出者20の過去のエネルギー利用履歴を示す情報は、例えば、利用場所、利用時刻、天気、および走行距離などの環境情報と、貸出者20の過去の単位時間あたりの利用エネルギー量と、を対応付けた情報である。貸出者20の過去のエネルギー利用履歴を示す情報は、例えば、記憶部33Cに予め記憶すればよい。
【0519】
また、設定部31Rは、貸出者20以外の他のユーザの過去の利用傾向の分布を算出する。他のユーザの過去の利用傾向の分布の算出には、他の1または複数のユーザの各々の、過去のエネルギー利用履歴を示す情報を用いればよい。他の1または複数のユーザの各々の、過去のエネルギー利用履歴を示す情報は、例えば、利用場所、利用時刻、天気、および走行距離などの環境情報と、他のユーザの過去の単位時間あたりの利用エネルギー量と、を対応付けた情報である。他のユーザの各々の、過去のエネルギー利用履歴を示す情報は、例えば、記憶部33Cに予め記憶すればよい。また、他のユーザの各々の、過去のエネルギー利用履歴を示す情報は、他のサーバ装置などからネットワーク18を介して受信してもよい。
【0520】
そして、設定部31Rは、貸出者20の過去の利用傾向の分布と、貸出者20以外の他のユーザの過去の利用傾向の分布と、の少なくとも一方を用いて、環境情報と第1エネルギー量との対応を示す利用傾向入力画面を生成する。そして、設定部31Rは、利用傾向入力画面を貸出者端末12へ送信する。貸出者端末12は、受信した利用傾向入力画面を表示する。
【0521】
図34Cは、利用傾向入力画面の一例を示す模式図である。貸出者20は、貸出者端末12に表示された利用傾向入力画面を操作することで、利用予定の任意の第1エネルギー量を入力する。貸出者端末12は、受付けた第1エネルギー量を情報処理装置10Dへ送信する。情報処理装置10Dの設定部31Rは、貸出者端末12から受信した第1エネルギー量を特定し、設定する。
【0522】
なお、設定部31Rは、特定した第1エネルギー量が、車両16の残りエネルギー量未満である場合に、特定した第1エネルギー量を設定してもよい。一方、特定した第1エネルギー量が、車両16の残りエネルギー量以上である場合には、設定部31Rは、エラー情報を貸出者端末12へ送信する。
【0523】
次に、算出部31Xについて説明する。算出部31Xは、第1残りエネルギー量と、利用者22の車室利用可能時間と、を算出する。
【0524】
算出部31Xは、設定部31Rによって第1エネルギー量を設定された車両16から、該車両16の残りエネルギー量を取得する。例えば、算出部31Xは、該車両16から受信した検出結果に含まれる車両16の残りエネルギー量を読取ることで、該車両16の残りエネルギー量を取得する。
【0525】
そして、算出部31Xは、取得した車両16の残りエネルギー量から、設定部31Rによって設定された第1エネルギー量を減算することで、第1残りエネルギー量を算出する。そして、算出部31Xは、取得した該車両16の残りエネルギー量と、算出した第1残りエネルギー量と、を該車両16の車両IDに対応付けて車室管理情報33Rに登録する。
【0526】
このとき、算出部31Xは、貸出可能期間または車両16の車室17が利用される予約時間までの期間に発生する自然放電などのエネルギー消費量に応じて、第1残りエネルギー量を算出してもよい。例えば、算出部31Xは、取得した車両16の残りエネルギー量から、設定部31Rによって設定された第1エネルギー量に上記自然放電などのエネルギー消費量を加算したエネルギー量を減算することで、第1残りエネルギー量を算出してもよい。
【0527】
そして、算出部31Xは、利用者22の車室利用可能時間を算出する。詳細には、算出部31Xは、車室管理情報33Rにおける、設定部31Rによって設定された第1エネルギー量に対応する車室貸出情報から、貸出者20が利用許可する利用条件情報を特定する。算出部31Xは、特定した利用条件情報の各々に対応する単位時間あたりの消費エネルギー量と、算出した第1残りエネルギー量と、を用いて、貸出者20の車室利用可能時間を算出する。なお、記憶部33Dには、用途や備品の各々に対応する単位時間あたりの消費エネルギー量を予め記憶する。算出部31Xは、特定した用途や備品などの利用条件情報に対応する消費エネルギー量を記憶部33Dから読取ればよい。そして、貸出者20の車室利用可能時間を算出すればよい。
【0528】
このため、算出部31Xは、貸出者20によって許可された利用条件に応じた、貸出者20の車室利用可能時間を算出することができる。
【0529】
そして、算出部31Xは、算出した利用者の車室利用可能時間を、設定部31Rによって設定された第1エネルギー量に対応する利用者22の車室利用可能時間として、車室管理情報33Rへ登録する。
【0530】
このため、車室管理情報33Rには、車両16の車室17が利用者22に貸し出される前のタイミングにおける、該車両16のエネルギー量に関する情報である貸出エネルギー情報が登録された状態となる。
【0531】
次に、検索部31Yについて説明する。検索部31Yは、第1の実施形態および第2の実施形態と同様に、利用者端末14から受信部30Aを介して、利用予約情報および利用条件情報を受信する。
【0532】
検索部31Yは、受信した利用予約情報および利用条件情報を用いて、第2利用予定エネルギー量を算出する。
【0533】
第1の実施形態で説明したように、利用予約情報とは、利用者22が利用希望する車室17の検索条件であり、1または複数の検索ワードを含む情報である。利用予約情報は、例えば、車室17を利用する予定の、日付、利用開始時間、利用時間、利用場所、の少なくとも1つの検索ワードを含む。また、第2の実施形態で説明したように、利用条件情報とは、車室17を利用するときの条件の情報であり、例えば、エア・コンディショナ、オーディオ、WiFi、などの備品、および、食事、仕事、などの用途を含む情報である。
【0534】
例えば、検索部31Yは、利用する予定の日付および利用開始時間における気温および天気などの利用環境、該利用環境および利用条件情報に対応する単位時間あたりの消費エネルギー量、などに基づいて、第2利用予定エネルギー量を算出する。
【0535】
具体的には、記憶部33Dに、利用環境および利用条件情報から単位時間あたりの車両16の消費エネルギーを導出するための学習モデルを予め記憶部33Dに記憶する。例えば、制御部31Dは、貸出者20および利用者22を含む複数のユーザの各々が車両16を利用したときの、利用環境および利用条件情報と車両16の消費エネルギーとの対応を教師データとして用いて公知の方法で学習した第1学習モデルを予め生成する。また、制御部31Dは、複数の車両16の各々における、利用環境および利用条件情報と車両16の消費エネルギーとの対応を教師データとして用いて公知の方法で学習した第2学習モデルを予め記憶する。そして、制御部31Dは、これらの第1学習モデルと第2学習モデルを統合した1つの学習モデルを予め生成し、記憶部33Dに予め記憶する。
【0536】
なお、学習モデルの生成は、外部装置で行ってもよい。この場合、情報処理装置10Dは、外部装置からネットワーク18を介して学習モデルを取得し、記憶部33Dに予め記憶すればよい。
【0537】
そして、検索部31Yは、上記学習モデルに、利用者端末14から受信した利用環境および利用条件情報を入力することで、利用環境および利用条件情報に対応する単位時間あたりの消費エネルギーを導出する。検索部31Yは、導出した単位時間あたりの消費エネルギーと、利用予約情報に含まれる利用時間と、を乗算することで、第2利用予定エネルギー量を算出すればよい。
【0538】
そして、検索部31Yは、利用者端末14から受信した利用予約情報および利用条件情報と、算出した第2利用予定エネルギー量と、を満たす車室貸出情報を、車室管理情報33Rから検索する。詳細には、検索部31Yは、該利用予約情報に含まれる1または複数の検索ワードに一致または類似し、且つ、該利用条件情報を満たし、且つ、算出した第2利用予定エネルギー量が第1残りエネルギー量未満である車室貸出情報を、車室管理情報33Rから検索する。
【0539】
第1出力制御部31Eは、第1の実施形態の第1出力制御部30D1および第2の実施形態の第1出力制御部30D2と同様に、検索部31Yによって検索された車室貸出情報の一覧である一覧情報32Xを、利用者端末14へ送信する。このとき、本実施形態では、第1出力制御部31Eは、検索された車室貸出情報と、該車室貸出情報に対応する利用者22の車室利用可能時間および第1残りエネルギー量の少なくとも一方と、の一覧である一覧情報32Xを、利用者端末14へ送信する。このため、利用者22は、利用者端末14に表示された一覧情報32Xを参照することで、利用者22の利用予約情報および利用条件を満たす車室17の車室貸出情報の一覧を閲覧することができる。また、利用者22は、利用者端末14に表示された一覧情報32Xを参照することで、利用者22の車室利用可能時間および第1残りエネルギー量の少なくとも一方を、確認することができる。
【0540】
なお、第2利用予定エネルギー量の算出は、利用者端末14側で実行してもよい。この場合、利用者端末14に、上記検索部31Yにおける第2利用予定エネルギー量の算出機能を設けた構成とすればよい。
【0541】
次に、実行部31Zについて説明する。実行部31Zは、車室17の貸出期間中に車両16で利用される第2エネルギー量および第1エネルギー量に基づいて、車両16の利用制限処理を実行する。
【0542】
貸出期間とは、車両16の車室17が利用者22によって貸出されている期間である。貸出期間は、具体的には、利用者22による予約時間および利用期間に相当する。
【0543】
実行部31Zは、該車室17の車両16の第2残りエネルギー量が、閾値未満である場合に、車両16の利用制限処理を実行する。この閾値は、予め定めればよい。
【0544】
利用制限処理とは、利用者22による車両16の車室17の利用を制限するための処理である。利用制限処理は、例えば、エラー情報を出力する出力処理、利用者22への追加課金処理、単位時間あたりの供給エネルギーの低減処理、貸出者20との交渉内容を入力するための入力画面の表示処理、の少なくとも1つである。
【0545】
エラー情報を出力する出力処理とは、第2残りエネルギー量が閾値未満となったことを示す情報を、利用者22の利用者端末14および車両16の少なくとも一方に出力する処理である。言い換えると、エラー情報を出力する出力処理とは、第2残りエネルギー量が閾値未満となったことを、車両16の車室17を利用中の利用者22に通知するための処理である。
【0546】
実行部31Zは、該エラー情報を生成し、車両16および利用者端末14の少なくとも一方に送信することで、エラー情報を出力する出力処理を実行する。
【0547】
利用者22の追加課金処理とは、利用者22に対して追加課金を行う処理である。例えば、実行部31Zは、車両16の第2残りエネルギー量が閾値未満であると判断してからの経過時間に応じて、予め定めた単位時間あたりの課金料金から、追加課金料金を算出する。この場合、貸出終了処理部30Jは、第1の実施形態と同様にして料金計算処理時に、利用開始から利用終了までの時間に応じて算出した料金に、追加課金料金を加算した料金を算出すればよい。
【0548】
単位時間あたりの供給エネルギーの低減処理とは、車両16に搭載されたエア・コンディショナやオーディオなどの設備の各々に供給する単位時間あたりのエネルギー量を低減する処理である。例えば、実行部31Zは、車両16の第2残りエネルギー量が閾値未満であると判断してからの経過時間に応じて、経過時間が長いほど、供給する単位時間あたりエネルギー量の低減率を高くする。また、実行部31Zは、この経過時間が長いほど、単位時間あたりのエネルギー量を低減する対象となる設備の数を増加させてもよい。このとき、実行部31Zは、安全走行に対して影響の少ない設備から順に、単位時間あたりのエネルギー量を低減する対象として選択し、単位時間あたりの供給エネルギーの低減処理を実行することが好ましい。
【0549】
貸出者20との交渉内容を入力するための入力画面の表示処理とは、第2残りエネルギー量の増加を貸出者20へ要求するために用いる入力画面を、利用者22の利用者端末14および利用者22が利用中の車両16に表示する処理である。
【0550】
実行部31Zは、例えば、交渉内容の入力画面を生成し、利用者端末14または車両16に表示する。そして、該入力画面を介した利用者22の操作指示などにより、交渉内容情報が入力された場合を想定する。この場合、実行部31Zは、該交渉内容情報を、車両16の所有者である貸出者20の貸出者端末12へ送信する。
【0551】
貸出者20は、貸出者端末12を操作することで、例えば、第1エネルギー量を低減させることを示す情報、または、交渉不可を示す情報を入力する。実行部31Zは、第1エネルギー量を低減させることを示す情報を受信した場合、設定部31Rに低減後の第1エネルギー量を出力すればよい。そして、設定部31Rおよび算出部31Xは、受付けた第1エネルギー量を用いて、上記と同様の処理を実行すればよい。
【0552】
一方、交渉不可を示す情報を受信した場合、実行部31Zは、該情報を利用者端末14または車両16へ送信すればよい。
【0553】
次に、情報処理システム1Dで実行される貸出エネルギー情報の登録処理の流れを説明する。
【0554】
図35は、情報処理システム1Dで実行される貸出エネルギー情報の登録処理(ステップS8)の流れの一例を示すシーケンス図である。貸出エネルギー情報の登録処理は、上記第2の実施形態で説明した車室貸出情報の登録処理(図15参照)の後に実行される。
【0555】
貸出者端末12が、貸出者20による算出元情報の入力を受付ける(ステップS8D1)。貸出者端末12は、受付けた算出元情報を情報処理装置10Dへ送信する(ステップS8D2)。
【0556】
情報処理装置10Dの設定部31Rは、貸出者端末12から受信した算出元情報を用いて、第1エネルギー量を特定する(ステップS8D3)。
【0557】
情報処理装置10Dの設定部31Rは、特定した第1エネルギー量が、車両16の残りエネルギー量未満であるか否かを判断する(ステップS8D4)。車両16の残りエネルギー量以上であると判断した場合(ステップS8D4:No)、エラー情報を貸出者端末12へ送信し(ステップS8D5)、ステップS8D1へ戻る(ステップS8D6)。
【0558】
一方、特定した第1エネルギー量が車両16の残りエネルギー量未満であると判断した場合(ステップS8D4:Yes)、情報処理装置10Dの設定部31Rは、ステップS8D3で特定した第1エネルギー量を設定する(ステップS8D7)。このとき、情報処理装置10Dの設定部31Rは、該第1エネルギー量を、ステップS8D2で受信した算出元情報の送信元の貸出者端末12の車両16の車両IDに対応付けて、車室管理情報33Rに登録する。
【0559】
次に、情報処理装置10Dの算出部31Xが、該車両16の第1残りエネルギー量と、利用者22の車室利用可能時間と、を算出する(ステップS8D8)。算出部31Xは、該車両16から受信した検出結果に含まれる車両16の残りエネルギー量を読取ることで、該車両16の残りエネルギー量を取得する。そして、算出部31Xは、取得した車両16の残りエネルギー量から、ステップS8D7で設定された第1エネルギー量を減算することで、第1残りエネルギー量を算出する。また、算出部31Xは、車両16の第1残りエネルギー量と貸出者20が利用許可する利用条件情報に応じて、利用者22の車室利用可能時間を算出する。
【0560】
情報処理装置10Dの算出部31Xは、算出した、第1残りエネルギー量と、利用者22の車室利用可能時間とを、該車両16の車両IDに対応付けて車室管理情報33Rに登録する(ステップS8D9)。
【0561】
次に、利用者端末14から利用予約情報が入力されてから車室17の利用が開始されるまでの、利用開始処理の流れを説明する。
【0562】
図36は、情報処理システム1Dで実行される利用開始処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【0563】
利用者端末14は、利用予約情報および利用条件情報の入力を受付ける(ステップS39D1)。
【0564】
利用者22は、利用者端末14を操作することで、利用者22が利用を希望する車室17の検索条件であり、1または複数の検索ワードを含む情報である利用予約情報を入力する。また、利用者22は、利用者22が利用希望する車室17の利用条件情報を入力する。利用予約情報および利用条件情報の入力時に利用者端末14に表示される表示画面は、上記第2の実施形態で説明した図18A図18Dと同様である。
【0565】
利用者端末14は、受付けた利用予約情報および利用条件情報を情報処理装置10Dへ送信する(ステップS40D1)。
【0566】
情報処理装置10Dの検索部31Yは、受信した利用予約情報および利用条件情報を用いて、第2利用予定エネルギー量を算出する(ステップS40D2)。
【0567】
そして、情報処理装置10Dの検索部31Yは、利用者端末14から受信した利用予約情報および利用条件情報と、算出した第2利用予定エネルギー量と、を満たす車室貸出情報を、車室管理情報33Rから検索する(ステップS40D3)。
【0568】
情報処理装置10Dの第1出力制御部31Eは、検索部31Yによって検索された車室貸出情報と、該車室貸出情報に対応する利用者22の車室利用可能時間および第1残りエネルギー量の少なくとも一方と、の一覧である一覧情報32Xを、利用者端末14へ送信する(ステップS40D4)。
【0569】
利用者端末14は、受信した一覧情報32Xを表示する(ステップS40D5)。利用者22は、利用者端末14に表示された一覧情報32Xを参照しながら、利用者端末14を操作することで、利用を希望する1つの車室貸出情報を選択する。このとき、利用者22は、第1残りエネルギー量および利用者の車室利用可能時間を確認しながら、利用を希望する1つの車室17の車室貸出情報を選択することができる。
【0570】
そして、情報処理システム1Dでは、ステップS48~ステップS68およびステップS5の処理を実行する。これらの処理は、第1の実施形態で図10を用いて説明したステップS48~ステップS68およびステップS5と同様である。このため、ここでは詳細な説明を省略する。
【0571】
次に、利用者22による車室17の利用時に実行される処理の流れを説明する。
【0572】
図37は、利用者22による車室17の利用時に実行される処理の流れ(ステップS6D)の一例を示すシーケンス図である。
【0573】
利用者22による車室17の利用が開始されると、車両16の制御部24Aは、車両16のセンサ24Cによって検出された、車両16の位置情報、車両16に搭載された各種電子機器の各々の動作状態、車両16の残りエネルギー量、および、車両16の現在の単位時間あたりの利用エネルギー量、などを含む検出結果を取得する。車両16の制御部24Aは、所定時間ごと、または、状況が変化するごとに、検出結果を取得すればよい。そして、車両16の制御部24Aは、検出結果を情報処理装置10Dへ送信する(ステップS6D1)。
【0574】
情報処理装置10Dの更新部30Iは、ステップS6D1で受信した検出結果を、利用履歴情報として、検出結果の送信元の車両16の車室17の車室IDに対応付けて、貸出管理情報33Sへ登録する(ステップS6D2)(図33B参照)。このとき、更新部30Iは、検出結果に含まれる、車両16の残りエネルギー量を、利用エネルギー情報に含まれる情報の1つとして貸出管理情報33Sに登録する。また、更新部30Iは、貸出管理情報33Sに登録されている、検出結果の送信元の車両16の車室17の車室IDに対応する第2エネルギー量を更新する。詳細には、更新部30Iは、該第2エネルギー量に、検出結果に含まれる現在の単位時間あたりの利用エネルギー量と前回の積算タイミングからの経過時間とから導出したエネルギー量を加算する。そして、更新部30Iは、該加算後の値に第2エネルギー量を更新する。
【0575】
次に、情報処理装置10Dの実行部31Zが、利用制限処理を実行する(ステップS6D3)。情報処理装置10Dの実行部31Zは、ステップS6D1の検出結果の送信元の車両16の車室17の車室IDに対応する、第2利用予定エネルギー量および第2エネルギー量を特定する。そして、情報処理装置10Dの実行部31Zは、特定した第2利用予定エネルギー量から第2エネルギー量を減算することで、第2残りエネルギー量を算出し、貸出管理情報33Sに登録する。情報処理装置10Dの実行部31Zは、この第2残りエネルギー量が閾値未満である場合に、利用制限処理を実行する。
【0576】
なお、情報処理システム1Dでは、検出結果を車両16から受信するごとに、ステップS6D1~ステップS6D3の処理を実行する。このため、貸出管理情報33Sは、利用者22による利用期間中更新される。また、利用者22による利用期間中、第2残りエネルギー量に応じて、利用制限処理が実行される。
【0577】
次に、情報処理装置10Dが実行する情報処理の流れの一例を説明する。
【0578】
図38は、情報処理装置10Dが実行する貸出エネルギー情報の登録処理の流れの一例を示す、フローチャートである。
【0579】
設定部31Rが、受信部30Aを介して貸出者端末12から算出元情報を受信する(ステップS700)。
【0580】
設定部31Rは、ステップS700で受信した算出元情報が、規定値IDであるか否かを判断する(ステップS702)。規定値IDであると判断した場合(ステップS702:Yes)、設定部31Rは、規定値IDに対応する第1エネルギー量を記憶部33Cから読取ることで、第1エネルギー量を特定する(ステップS704)。そして、後述するステップS734へ進む。
【0581】
一方、ステップS702で否定判断すると(ステップS702:No)、ステップS708へ進む。設定部31Rは、ステップS700で受信した算出元情報が、第1エネルギー量の値であるか否かを判断する(ステップS708)。第1エネルギー量の値であると判断した場合(ステップS708:Yes)、設定部31Rは、該第1エネルギー量を特定し(ステップS710)、後述するステップS734へ進む。
【0582】
一方、ステップS708で否定判断すると(ステップS708:No)、ステップS712へ進む。ステップS712では、設定部31Rは、ステップS700で受信した算出元情報が車両16の返却時の位置情報と目的地情報であるか否かを判断する(ステップS712)。ステップS712で肯定判断すると(ステップS712:Yes)、設定部31Rは、該位置情報によって特定される実空間上の位置から、該目的値情報によって特定される実空間上の位置までの推奨ルートを算出する(ステップS714)。そして、設定部31Rは、算出した推奨ルートに沿って走行したときに車両16が消費するエネルギー量を算出する(ステップS716)。設定部31Rは、算出した該エネルギー量を、第1エネルギー量として特定する(ステップS718)。そして、後述するステップS734へ進む。
【0583】
一方、ステップS712で否定判断すると(ステップS712:No)、ステップS720へ進む。ステップS720では、設定部31Rは、ステップS700で受信した算出元情報が、利用傾向情報の入力要求であるか否かを判断する(ステップS720)。ステップS720で否定判断すると、本ルーチンを終了する。一方、ステップS720で肯定判断すると(ステップS720:Yes)、ステップS722へ進む。
【0584】
ステップS722では、設定部31Rは、ステップS700で受信した算出元情報の送信元の貸出者端末12の貸出者20の、過去の利用傾向の分布を算出する(ステップS722)。次に、設定部31Rは、該貸出者20以外の他のユーザの過去の利用傾向の分布を算出する(ステップS724)。そして、設定部31Rは、ステップS722およびステップS724で算出した、貸出者20の過去の利用傾向の分布および貸出者20以外の他のユーザの過去の利用傾向の分布の少なくとも一方を用いて、環境情報と第1エネルギー量との対応を示す利用傾向入力画面を生成する(ステップS726)。
【0585】
設定部31Rは、ステップS726で生成した利用傾向入力画面を、ステップS700で受信した算出元情報の送信元の貸出者端末12へ送信する(ステップS728)。そして、設定部31Rは、受信部30Aを介して該貸出者端末12から、第1エネルギー量を受信し(ステップS730)、該第1エネルギー量を特定する(ステップS732)。そして、ステップS734へ進む。
【0586】
ステップS734では、設定部31Rは、特定した第1エネルギー量が、車両16の残りエネルギー量未満であるか否かを判断する(ステップS736)。ステップS736で否定判断すると(ステップS736:No)、設定部31Rは、再設定を促すエラー情報を貸出者端末12へ出力し(ステップS738)、本ルーチンを終了する。
【0587】
一方、ステップS736で肯定判断すると(ステップS736:Yes)、ステップS740へ進む。ステップS740では、設定部31Rは、特定した第1エネルギー量を車室管理情報33Rに設定する。
【0588】
次に、設定部31Rは、設定した第1エネルギー量を規定値として登録するか否かを判断する(ステップS742)。例えば、設定部31Rは、貸出者端末12から規定値として登録することを要求する要求信号を受付けたか否かを判別することで、ステップS742の判断を行う。ステップS742で否定判断すると(ステップS742:No)、後述するステップS746へ進む。ステップS742で肯定判断すると(ステップS742:Yes)、設定部31Rは、設定した第1エネルギー量と新たに付与した規定値IDとを対応付けて記憶部33Dへ登録する(ステップS744)。
【0589】
次に、算出部31Xが、第1残りエネルギー量を算出する(ステップS746)。算出部31Xは、ステップS740で第1エネルギー量を設定された車両16から、該車両16の残りエネルギー量を取得する。例えば、算出部31Xは、該車両16から受信した検出結果に含まれる車両16の残りエネルギー量を読取ることで、該車両16の残りエネルギー量を取得する。そして、算出部31Xは、取得した車両16の残りエネルギー量から、設定部31Rによって設定された第1エネルギー量を減算することで、第1残りエネルギー量を算出する。
【0590】
そして、算出部31Xは、取得した該車両16の残りエネルギー量と、算出した第1残りエネルギー量と、を該車両16の車両IDに対応付けて車室管理情報33Rに登録する(ステップS748)。そして、本ルーチンを終了する。
【0591】
次に、利用者22による車室17の利用時に情報処理装置10Dが実行する情報処理の流れを説明する。
【0592】
図39は、利用者22による車室17の利用時に情報処理装置10Dが実行する情報処理の流れの一例を示す、フローチャートである。
【0593】
情報処理装置10Dの更新部30Iは、車両16から検出結果を受信する(ステップS800)。
【0594】
更新部30Iは、受信した検出結果を利用履歴情報として、検出結果の送信元の車両16の車室17の車室IDに対応付けて貸出管理情報33Sへ登録する(ステップS802)。
【0595】
次に、実行部31Zが、第2残りエネルギー量を算出する(ステップS804)。実行部31Zは、ステップS800で受信した検出結果の送信元の車両16の車室17の車室IDに対応する、第2利用予定エネルギー量および第2エネルギー量を特定する。そして、情報処理装置10Dの実行部31Zは、特定した第2利用予定エネルギー量から第2エネルギー量を減算することで、第2残りエネルギー量を算出する。そして、実行部31Zは、算出した第2残りエネルギー量を、貸出管理情報33Sに登録する。
【0596】
次に、実行部31Zは、車室17を利用中の利用者22が車室17を利用可能な残り時間を算出する(ステップS806)。例えば、実行部31Zは、貸出管理情報33Sにおける、該利用者22の利用者IDに対応する利用条件情報を特定する。実行部31Zは、特定した利用条件情報の各々に対応する単位時間あたりの消費エネルギー量と、ステップS804で算出した第2残りエネルギー量と、を用いて、車室17を利用中の利用者22が車室17を利用可能な残り時間を算出する。
【0597】
実行部31Zは、ステップS804で算出した、第2残りエネルギー量、および、ステップS806で算出した、車室17を利用中の利用者22が車室17を利用可能な残り時間、の少なくとも一方を、該利用者22の利用者端末14および該利用者22が利用中の車両16へ送信する(ステップS808)。
【0598】
次に、実行部31Zは、利用制限処理を実行する(ステップS810~ステップS828)。
【0599】
詳細には、実行部31Zは、該車室17の車両16の第2残りエネルギー量が、閾値未満であるか否かを判断する(ステップS810)。ステップS810で否定判断すると(ステップS810:No)、本ルーチンを終了する。ステップS810で肯定判断すると(ステップS810:Yes)、ステップS812へ進む。
【0600】
ステップS812では、実行部31Zは、第2残りエネルギー量が閾値未満となったことを示すエラー情報を生成し(ステップS812)、利用者22の利用者端末14および車両16の少なくとも一方に送信する(ステップS814)。
【0601】
次に、実行部31Zは、単位時間あたりの供給エネルギーの低減処理を開始する(ステップS816)。
【0602】
次に、実行部31Zは、利用者22と貸出者20との交渉内容を入力するための入力画面を、利用者端末14および車両16の少なくとも一方に表示する(ステップS818)。そして、実行部31Zは、ステップS818の表示処理から所定時間内に、利用者端末14から交渉内容情報を受信したか否かを判断する(ステップS820)。ステップS820で肯定判断すると(ステップS820:Yes)、ステップS822へ進む。ステップS822では、実行部31Zは、第1エネルギー量の再設定処理を実行する(ステップS822)。ステップS822の処理は、ステップS820で受信した交渉内容情報の貸出者端末12への送信、貸出者端末12からの交渉不可または第1エネルギー量を低減させることを示す情報の受信、設定部31Rへの低減後の第1エネルギー量の出力、などの処理を含む。低減後の第1エネルギー量を受付けた設定部31Rおよび算出部31Xは、受付けた第1エネルギー量を用いて、上記と同様の処理を実行すればよい。
【0603】
一方、ステップS820で否定判断すると(ステップS820:No)、ステップS824へ進む。ステップS824では、第2残りエネルギー量がゼロ“0”以下であるか否かを判断する(ステップS824)。なお、ステップS824では、ゼロ“0”に代えて、ゼロより大きく、且つ、上記ステップS810の判断に用いた閾値未満の値を、判断に用いてもよい。
【0604】
ステップS824で否定判断すると(ステップS824:No)、本ルーチンを終了する。一方、ステップS824で肯定判断すると(ステップS824:Yes)、ステップS826へ進む。ステップS824では、実行部31Zは、第2残りエネルギー量が不足していることを示すエラー情報を、利用者端末14および車両16の少なくとも一方へ送信する(ステップS826)。
【0605】
次に、実行部31Zは、追加課金処理を実行する(ステップS828)。例えば、実行部31Zは、ステップS810で肯定判断してからの経過時間に応じて、予め定めた単位時間あたりの課金料金から、追加課金料金を算出する。貸出終了処理部30Jは、第1の実施形態と同様にして料金計算処理時に、利用開始から利用終了までの時間に応じて算出した料金に、追加課金料金を加算した料金を算出すればよい。なお、実行部31Zは、ステップS828のタイミングで、上記ステップS816で実行した、単位時間あたりの供給エネルギーの低減処理を更に実行してもよい。すなわち、実行部31Zは、ステップS816のタイミングに代えて、ステップS828のタイミングで、単位時間あたりの供給エネルギーの低減処理を実行してもよい。そして、本ルーチンを終了する。
【0606】
以上説明したように、本実施形態の情報処理装置10Dは、車両16の車室17を貸し出すシステムにおける情報処理装置10Dである。情報処理装置10Dは、設定部31Rと、実行部31Zと、を備える。設定部31Rは、利用者22へ貸出された車室17の車両16が該車両16の所有者である貸出者20に返却された後に該貸出者20が利用する予定のエネルギー量である第1エネルギー量を設定する。実行部31Zは、車室17の貸出期間中に車両16で利用されるエネルギー量である第2エネルギー量および第1エネルギー量に基づいて、車両16の利用制限処理を実行する。
【0607】
このように、本実施形態の情報処理装置10Dは、車両16の車室17を貸出対象とする。このため、車両16が貸出中に移動するか非移動であるかに拘らず、貸出対象の車室17を管理することができる。
【0608】
従って、本実施形態の情報処理装置10Dは、非移動の移動体の有効なシェアリングを実現することができる。
【0609】
また、本実施形態の情報処理装置10Dでは、車両16の所有者である貸出者20に返却された後に貸出者20が利用する予定の第1エネルギー量を設定する。そして、情報処理装置10Dは、車室17の貸出期間中に車両16で利用されるエネルギー量である第2エネルギー量および第1エネルギー量に基づいて、車両16の利用を制限する利用制限処理を実行する。
【0610】
このため、本実施形態の情報処理装置10Dは、上記効果に加えて、返却された後の車両16の車室17について、貸出者20による利用が制限されることを抑制することができる。
【0611】
なお、上述した実施形態における、上記処理を実行するためのプログラムは、上記複数の機能部の各々を含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしては、例えば、CPU(プロセッサ回路)がROMまたはHDDから情報処理プログラムを読み出して実行することにより、上述した複数の機能部の各々がRAM(主記憶)上にロードされ、上述した複数の機能部の各々がRAM(主記憶)上に生成されるようになっている。なお、上述した複数の機能部の各々の一部または全部を、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)またはFPGA(Field-Programmable Gate Array)などの専用のハードウェアを用いて実現することも可能である。
【0612】
なお、上記には、実施形態を説明したが、上記実施形態は、例として提示したものであり、本開示の範囲を限定することは意図していない。上記新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。上記実施形態は、本開示の範囲または要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【0613】
また、例えば、第1の実施形態の構成と、第2の実施形態の構成とを組み合わせて実施するなど、上述の第1~第4の実施形態のうち、2つの実施形態を組み合わせて実施するようにしてもよい。また、第1~第4の実施形態のうち、3つの実施形態を組み合わせて実施するようにしてもよい。また、第1~第4の実施形態全てを組み合わせて実施するようにしてもよい。すなわち、異なる実施形態に係る構成を組み合わせて実施するようにしてもよい。
【0614】
以上の実施形態に関し、以下のA-1~A-10、B-1~B-12、C-1~C-8、およびD-1~D-8を開示する。
【0615】
(A-1)
移動体の車室を貸し出すシステムにおける情報処理装置であって、
前記移動体の停車期間の少なくとも一部の期間を貸出期間に設定されうる前記移動体の車室の情報を示す第1情報を出力する第1出力制御部と、
利用者の指示を受け付ける受付部と、
前記受付部で受け付けた利用者の指示に基づいて、前記第1情報に含まれる前記車室の内、前記利用者への貸出対象の前記車室が貸出可能である事を示す第2情報を出力する第2出力制御部と、
を備える情報処理装置。
【0616】
(A-2)
前記第1出力制御部は、前記第1情報を前記利用者が利用する利用者端末へ出力し、
前記第2出力制御部は、前記第2情報を前記利用者端末へ出力する、
A-1に記載の情報処理装置。
【0617】
(A-3)
前記第1出力制御部は、
停車期間の少なくとも一部の期間を前記貸出期間に設定されうる前記移動体の前記車室であって、且つ、貸出期間中の走行を許可可能に設定されうる前記移動体の前記車室の前記第1情報を出力する、
A-1またはA-2に記載の情報処理装置。
【0618】
(A-4)
前記車室を利用した前記利用者の利用者情報と、該車室を貸し出した貸出者の貸出者情報と、前記利用者および前記貸出者の少なくとも一方の評価情報と、を対応付けて登録する登録部、
を備えるA-1~A-3の何れか一に記載の情報処理装置。
【0619】
(A-5)
前記第2情報は、選択した前記車室を有する前記移動体の一台分の領域情報である駐車ロット情報を含む、
A-1~A-4の何れか一に記載の情報処理装置。
【0620】
(A-6)
前記移動体は、乗用車である、
A-1~A-5の何れか一に記載の情報処理装置。
【0621】
(A-7)
前記第2情報は、前記移動体が停車した状態での貸出であることを示す第3情報と、前記第3情報が示す状態での利用料金と、を含む情報である、
A-1~A-6の何れか一に記載の情報処理装置。
【0622】
(A-8)
前記利用料金は、前記移動体が停車した状態で貸出す場合と、前記移動体の走行が許可された状態で貸出す場合とで、異なりうる、
A-7に記載の情報処理装置。
【0623】
(A-9)
移動体の車室を貸し出すシステムで実行される情報処理方法であって、
前記移動体の停車期間の少なくとも一部の期間を貸出期間に設定されうる前記移動体の車室の情報を示す第1情報を出力するステップと、
利用者の指示を受け付けるステップと、
受け付けた利用者の指示に基づいて、前記第1情報に含まれる前記車室の内、前記利用者への貸出対象の前記車室が貸出可能である事を示す第2情報を出力するステップと、
を含む情報処理方法。
【0624】
(A-10)
情報処理装置と、前記情報処理装置と通信する利用者端末装置と、前記情報処理装置と通信する貸出者端末装置と、を備え、移動体の車室を貸し出す情報処理システムであって、
前記情報処理装置は、
前記移動体の停車期間の少なくとも一部の期間を貸出期間に設定されうる前記移動体の車室の情報を示す第1情報を出力する第1出力制御部と、
利用者の指示を受け付ける受付部と、
前記受付部で受け付けた利用者の指示に基づいて、前記第1情報に含まれる前記車室の内、前記利用者への貸出対象の前記車室が貸出可能である事を示す第2情報を出力する第2出力制御部と、
を備える情報処理装置システム。
【0625】
(B-1)
移動体の車室を貸し出すシステムにおける情報処理装置であって、
前記車室の貸出者によって設定された利用許可することを示す1または複数の利用条件を示す第1情報に対応する、前記車室の設備を解錠状態とするための鍵情報を生成する生成部と、
前記鍵情報を、前記車室の利用を許可する利用者の利用者端末へ送信する送信部と、
を備える情報処理装置。
【0626】
(B-2)
前記移動体の停車期間の少なくとも一部の期間を貸出期間に設定されうる前記移動体の車室の情報を示す第2情報を出力する第1出力制御部と、
利用者の指示に基づいて、前記情報に含まれる前記車室の内、前記利用者への貸出対象の前記車室が貸出可能である事を示す第3情報を出力する第2出力制御部と、
をさらに備える、B-1に記載の情報処理装置。
【0627】
(B-3)
前記第1情報は、
前記車室の利用用途情報を含む、
B-1またはB-2に記載の情報処理装置。
【0628】
(B-4)
前記利用用途情報は、
移動状態の前記移動体の前記車室の利用用途情報、および、停止状態の前記移動体の前記車室の利用用途情報、の少なくとも一方である、
B-3に記載の情報処理装置。
【0629】
(B-5)
前記貸出者によって予め設定された利用許可する1または複数の前記第1情報の内、前記車室の利用を許可する前記利用者が利用希望する前記第1情報を特定する特定部を備え、
前記生成部は、特定された前記第1情報に対応する前記車室の設備を解錠状態とするための前記鍵情報を生成する、
B-1~B-4の何れか一に記載の情報処理装置。
【0630】
(B-6)
前記車室の利用を許可する前記利用者が利用希望する前記第1情報の内、前記車室の貸出者が利用許可した前記第1情報を特定する特定部を備え、
前記生成部は、
特定された前記第1情報に対応する前記車室の設備を解錠状態とするための前記鍵情報を生成する、
B-1~B-5の何れか一に記載の情報処理装置。
【0631】
(B-7)
前記鍵情報が生成された場合、前記鍵情報の権利が前記利用者へ移行したことを示す第4情報を前記貸出者の貸出者端末へ送信する送信部、
を備える、B-6に記載の情報処理装置。
【0632】
(B-8)
前記車室の前記利用者による利用期間における、前記設備の利用履歴情報を更新する更新部を更に備える、
B-1~B-7の何れか一に記載の情報処理装置。
【0633】
(B-9)
前記車室を利用した前記利用者の利用者情報と、該車室を貸し出した前記貸出者の貸出者情報と、前記利用者および前記貸出者の少なくとも一方の評価情報と、を対応付けて登録する登録部、
を備えるB-1~B-8の何れか一に記載の情報処理装置。
【0634】
(B-10)
前記移動体は、乗用車である、
B-1~B-9の何れか一に記載の情報処理装置。
【0635】
(B-11)
移動体の車室を貸し出すシステムにおける情報処理装置で実行される情報処理方法であって、
前記車室の貸出者によって設定された利用許可することを示す1または複数の利用条件を示す第1情報に対応する、前記車室の設備を解錠状態とするための鍵情報を生成するステップと、
前記鍵情報を、前記車室の利用を許可する利用者の利用者端末へ送信するステップと、
を含む情報処理方法。
【0636】
(B-12)
移動体の車室を貸し出す情報処理装置と、前記情報処理装置と通信する利用者端末装置と、前記情報処理装置と通信する貸出者端末装置と、を備える情報処理システムであって、
前記情報処理装置は、
前記車室の貸出者によって設定された利用許可することを示す1または複数の利用条件を示す第1情報に対応する、前記車室の設備を解錠状態とするための鍵情報を生成する生成部と、
前記鍵情報を、前記車室の利用を許可する利用者の利用者端末へ送信する送信部と、
を備える情報処理システム。
【0637】
(C-1)
移動体の車室を貸し出すシステムにおける情報処理装置であって、
前記移動体の所有者である貸出者が運転する前記移動体の停車完了を検出する検出部と、
前記移動体の停車完了が検出されたときに、前記移動体の前記車室の情報を示す第1情報と該車室が貸出可能であることを示す第2情報とを対応付けて第1管理情報へ登録する第1登録部と、
前記第1管理情報に登録されている前記第2情報に対応する前記第1情報を出力する出力制御部と、
を備える情報処理装置。
【0638】
(C-2)
前記第1登録部は、
停車完了が検出され、且つ、停車完了が検出された前記移動体の停車を終了させる予定時間を示す第3情報を受信したときに、該第3情報を含む前記第1情報と前記第2情報とを対応付けて前記第1管理情報へ登録する、
C-1に記載の情報処理装置。
【0639】
(C-3)
前記第1登録部は、
停車完了が検出され、且つ、停車完了が検出された前記移動体の前記第3情報を所定時間以上未受信の場合、前記第1情報と前記移動体が停車中であることを示す第4情報とを対応付けて前記第1管理情報へ登録する、
C-2に記載の情報処理装置。
【0640】
(C-4)
利用者端末から、利用者が利用希望する前記車室の検索条件を示す情報である第5情報を受信する第1受信部と、
前記第5情報を受信したときに、前記第2情報が対応付けられた前記第1情報が前記第1管理情報に未登録である場合、該第5情報を第2管理情報に登録する第2登録部と、
前記第2管理情報に登録された前記第5情報の内、前記貸出者が貸出を許可する対象の該第5情報を示す許可情報を貸出者が利用する貸出者端末から受信する第2受信部と、
を備え、
前記出力制御部は、
前記許可情報を受信したときに、該許可情報の送信元の前記貸出者端末を操作する貸出者が所有する前記移動体の前記車室の前記第1情報を出力する、
C-3に記載の情報処理装置。
【0641】
(C-5)
前記出力制御部は、前記第1情報を利用者が利用する利用者端末へ出力する、
C-1~C-4の何れか一に記載の情報処理装置。
【0642】
(C-6)
前記移動体は、乗用車である、
C-1~C-5の何れか一に記載の情報処理装置。
【0643】
(C-7)
移動体の車室を貸し出すシステムで実行される情報処理方法であって、
前記移動体の所有者である貸出者が運転する前記移動体の停車完了を検出するステップと、
前記移動体の停車完了が検出されたときに、前記移動体の前記車室の情報を示す第1情報と該車室が貸出可能であることを示す第2情報とを対応付けて第1管理情報へ登録する第ステップと、
前記第1管理情報に登録されている前記第2情報に対応する前記第1情報を出力するステップと、
を含む情報処理方法。
【0644】
(C-8)
情報処理装置と、前記情報処理装置と通信する利用者端末装置と、前記情報処理装置と通信する貸出者端末装置と、を備え、移動体の車室を貸し出す情報処理システムであって、
前記情報処理装置は、
前記移動体の所有者である貸出者が運転する前記移動体の停車完了を検出する検出部と、
前記移動体の停車完了が検出されたときに、前記移動体の前記車室の情報を示す第1情報と該車室が貸出可能であることを示す第2情報とを対応付けて第1管理情報へ登録する第1登録部と、
前記第1管理情報に登録されている前記第2情報に対応する前記第1情報を出力する出力制御部と、
を備える情報処理装置システム。
【0645】
(D-1)
移動体の車室を貸し出すシステムにおける情報処理装置であって、
利用者へ貸出された前記移動体が該移動体の所有者である貸出者に返却された後に該貸出者が利用する予定のエネルギー量である第1エネルギー量を設定する設定部と、
前記車室の貸出期間中に前記移動体で利用されるエネルギー量である第2エネルギー量および前記第1エネルギー量に基づいて、前記移動体の利用を制限する利用制限処理を実行する実行部と、
を備える情報処理装置。
【0646】
(D-2)
前記利用制限処理は、
前記車室の利用者が利用期間中に利用可能な残りのエネルギー量である第2残りエネルギー量が閾値未満となった事を示すエラー情報を出力する出力処理、前記利用者への追加課金処理、単位時間あたりの供給エネルギーの低減処理、および、前記貸出者との交渉内容を入力するための入力画面の表示処理、の少なくとも1つである、
D-1に記載の情報処理装置。
【0647】
(D-3)
前記設定部は、
前記貸出者により入力された前記第1エネルギー量を設定する、
D-1またはD-2に記載の情報処理装置。
【0648】
(D-4)
前記設定部は、
前記貸出者による前記移動体の走行予定経路に関する情報、および、前記移動体の利用傾向情報、の少なくとも一方に基づいて、前記第1エネルギー量を設定する、
D-1またはD-2に記載の情報処理装置。
【0649】
(D-5)
前記第2残りエネルギー量、および、前記利用者が利用可能な残り時間、の少なくとも一方を出力部に出力する出力制御部、
を備えるD-2に記載の情報処理装置。
【0650】
(D-6)
前記移動体は、乗用車である、
D-1~D-5の何れか一に記載の情報処理装置。
【0651】
(D-7)
移動体の車室を貸し出すシステムで実行される情報処理方法であって、
利用者へ貸出された前記移動体が該移動体の所有者である貸出者に返却された後に該貸出者が利用する予定のエネルギー量である第1エネルギー量を設定するステップと、
前記車室の貸出期間中に前記移動体で利用されるエネルギー量である第2エネルギー量および前記第1エネルギー量に基づいて、前記移動体の利用を制限する利用制限処理を実行するステップと、
を含む情報処理方法。
【0652】
(D-8)
情報処理装置と、前記情報処理装置と通信する利用者端末装置と、前記情報処理装置と通信する貸出者端末装置と、を備え、移動体の車室を貸し出す情報処理システムであって、
前記情報処理装置は、
移動体の車室を貸し出すシステムで実行される情報処理方法であって、
利用者へ貸出された前記移動体が該移動体の所有者である貸出者に返却された後に該貸出者が利用する予定のエネルギー量である第1エネルギー量を設定する設定部と、
前記車室の貸出期間中に前記移動体で利用されるエネルギー量である第2エネルギー量および前記第1エネルギー量に基づいて、前記移動体の利用を制限する利用制限処理を実行する実行部と、
を備える情報処理装置システム。
【符号の説明】
【0653】
1、1B、1C、1D 情報処理システム
10、10B、10C、10D 情報処理装置
12 貸出者端末
14 利用者端末
16 車両
17 車室
30A、31A 受信部
30B、31P、31T 登録部
30C 検索部
30D1、30D2、31E、31W 第1出力制御部
30E 選択部
30F1、30F2、30F3、30F4 第2出力制御部
30G、31L 生成部
30H、31M 送信部
30I、31O 更新部
31K 特定部
31Q 検索部
31R 設定部
31S 検出部
31U 第1登録部
31V 第2登録部
31X 算出部
31Y 検索部
31Z 実行部
図1A
図1B
図2
図3
図4
図5A
図5B
図6
図7A
図7B
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14A
図14B
図14C
図14D
図15
図16A
図16B
図16C
図16D
図17
図18A
図18B
図18C
図18D
図19
図20
図21
図22
図23
図24A
図24B
図25
図26A
図26B
図27
図28A
図28B
図28C
図29A
図29B
図29C
図30
図31
図32
図33A
図33B
図34A
図34B
図34C
図35
図36
図37
図38
図39