(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-09
(45)【発行日】2025-01-20
(54)【発明の名称】ビデオゲーム内のゲームオブジェクトの状態を変化させるためのシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
A63F 13/5372 20140101AFI20250110BHJP
A63F 13/45 20140101ALI20250110BHJP
【FI】
A63F13/5372
A63F13/45
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021000433
(22)【出願日】2021-01-05
【審査請求日】2023-02-21
(32)【優先日】2020-01-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】517084612
【氏名又は名称】スクウェア エニックス、リミテッド
【氏名又は名称原語表記】SQUARE ENIX,LTD.,
(74)【代理人】
【識別番号】100083138
【氏名又は名称】相田 伸二
(72)【発明者】
【氏名】ダニエル ルッツ
【審査官】宇佐田 健二
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-019355(JP,A)
【文献】特開2018-187080(JP,A)
【文献】特開2017-217481(JP,A)
【文献】特開2009-226026(JP,A)
【文献】特開2018-020001(JP,A)
【文献】特開2004-154449(JP,A)
【文献】中谷 至,「うたわれるもの 偽りの仮面/二人の白皇 公式ガイドブック」,第3版,日本,株式会社KADOKAWA 塚田 正晃,2017年10月30日,pp.030-040(特に、pp.036,037),ISBN:978-4-04-892511-2
【文献】“ディシディア デュオデシム ファイナルファンタジー”,「週刊ファミ通 2011 3/17 増刊号」,日本,株式会社エンターブレイン,2011年03月03日,第26巻,第12号,pp.123-129(特に、p.127)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00-13/98,9/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータ装置の処理装置によって実行される方法であって、該方法は、
非一時的メモリにゲーム環境の仮想空間を生成し、
前記仮想空間は、主役ゲームオブジェクト及び該主役ゲームオブジェクトの位置に関連するイベントゾーンを有し、
前記仮想空間内のイベントゾーンを繰り返しアクティブ化して、該イベントゾーンがアクティブ化した際に、前記仮想空間内の位置が該イベントゾーン内にある1つまたは複数の他のゲームオブジェクトに対して、以下の処理を行う、
前記仮想空間内の前記1以上の他のゲームオブジェクトの状態を、該1つ以上の他のゲームオブジェクトのそれぞれと主役ゲームオブジェクトとの相対位置が、イベントゾーンがアクティブ化された際に第1の条件を満たしているかの決定、又は1つ以上の他のゲームオブジェクトのそれぞれと前記イベントゾーンとの相対位置が、イベントゾーンがアクティブ化された際に第2の条件を満たしているかの決定、に基づいて、変化させる、
イベントゾーンの視覚表示と、仮想空間内に位置するマーカーの視覚表示を、表示装置に表示し、
前記マーカーと前記イベントゾーンの少なくとも一部を含む距離が、イベントゾーンの次の繰り返しのアクティブ化前に残っている時間に関係するように、前記マーカーの、前記イベントゾーンの少なくとも一部に対する位置を変更する、
ことである、方法。
【請求項2】
前記イベントゾーンは、前記非一時的メモリに格納された1以上のイベントゾーンパラメータと関連があり、繰り返しイベントゾーンをアクティブ化することは、該非一時的メモリに格納された1以上のイベントゾーンパラメータの少なくとも1つを繰り返し変更することである、請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記イベントゾーンは、前記非一時的メモリに格納された1以上のイベントゾーン属性と関連があり、繰り返しイベントゾーンをアクティブ化することは、該非一時的メモリに格納された1以上のイベントゾーン属性の内、少なくとも1つを繰り返し変更することである、請求項
1記載の方法。
【請求項4】
前記1以上のイベントゾーン属性の内少なくとも1つは、イベントゾーン色属性であり、イベントゾーンを繰り返しアクティブ化するとは、イベントゾーン色属性を繰り返し変更することであり、その際、表示装置に表示されたイベントゾーンの視覚表示に関する色を繰り返し変更することである、請求項3記載の方法。
【請求項5】
前記1以上のイベントゾーン属性の内少なくとも1つは、イベントゾーン光強度属性であり、イベントゾーンを繰り返しアクティブ化するとは、イベントゾーン光強度属性を繰り返し変更することであり、その際、表示装置に表示されたイベントゾーンの視覚表示に関する光強度を繰り返し変更することである、請求項3記載の方法。
【請求項6】
前記イベントゾーンを繰り返しアクティブ化するとは、該イベントゾーンを一定の時間間隔でアクティブ化することである、請求項1~5記載の方法。
【請求項7】
前記イベントゾーンを繰り返しアクティブ化するとは、該イベントゾーンを不規則な時間間隔でアクティブ化することである、請求項1~5記載の方法。
【請求項8】
前記1以上のゲームオブジェクトのそれぞれは、非一時的メモリに格納された1以上のゲームオブジェクトパラメータに関連し、1以上のゲームオブジェクトの状態を変更するために、前記方法は、非一時的に格納された1以上のゲームオブジェクトパラメータの内、少なくとも1つを変更することである、請求項
1記載の方法。
【請求項9】
前記1以上のゲームオブジェクトパラメータの内、少なくとも1つは、ゲームオブジェクト状態パラメータを構成し、1以上のゲームオブジェクトの状態を変更するために、前記方法は、ゲームオブジェクト状態パラメータを、第1状態から第2状態に変更することである、請求項8記載の方法。
【請求項10】
前記イベントゾーンは、周囲を構成し、前記マーカーとイベントゾーンの内少なくとも1部を含む距離は、前記マーカーと、イベントゾーンの周囲上にある基準点の間の距離である、請求項1~9記載の方法。
【請求項11】
前記イベントゾーンのアクティブ化は、前記距離がゼロに到達することと同期させることである、請求項1~10記載の方法。
【請求項12】
前記マーカーの位置を変更することは、該マーカーを初期位置から最終位置まで徐々に移動させることである、請求項1~10記載の方法。
【請求項13】
前記イベントゾーンのアクティブ化は、前記マーカーが前記最終位置に到達することと同期させることである、請求項12記載の方法。
【請求項14】
前記マーカーを初期位置から最終位置まで徐々に移動させるとは、該マーカーとイベントゾーンの少なくとも一部を含む距離を増やすことである、請求項12記載の方法。
【請求項15】
前記マーカーを初期位置から最終位置まで徐々に移動させるとは、該マーカーとイベントゾーンの少なくとも一部を含む距離を減らすことである、請求項12記載の方法。
【請求項16】
前記マーカーは、前記非一時的メモリに格納された1以上のマーカー属性に関係しており、イベントゾーンを繰り返しアクティブ化するとは、非一時的メモリに格納された1以上のマーカー属性の内、少なくとも1つを繰り返し変更することである、請求項1記載の方法。
【請求項17】
前記1以上のマーカー属性の内、少なくとも1つは、マーカー色属性であり、前記イベントゾーンを繰り返しアクティブ化するとは、前記マーカーの視覚表示に関連する、表示装置に表示された色を繰り返し変更することで、マーカー色属性を繰り返し変更することである、請求項16記載の方法。
【請求項18】
前記1以上のマーカー属性の内、少なくとも1つは、マーカーの光強度色属性であり、
前記イベントゾーンを繰り返しアクティブ化するとは、前記マーカーの視覚表示に関連する、表示装置に表示された光強度を繰り返し変更することで、マーカーの光強度属性を繰り返し変更することである、請求項16記載の方法。
【請求項19】
前記方法は更に、
ゲームコントローラを介して、前記イベントゾーンの前記仮想空間での位置を制御するコマンドからなるユーザからの入力を受信し、
前記ユーザからの入力を受信して、前記イベントゾーンの仮想空間での位置を変更する、ことである、請求項1~18記載の内、いずれか1項記載の方法。
【請求項20】
前記マーカーは、前記仮想空間における少なくとも1点から構成され、前記イベントゾーンの仮想空間内の位置を制御するコマンドからなるユーザからの入力はまた、仮想空間内の前記少なくとも1点の位置を制御するコマンドである、請求項19記載の方法。
【請求項21】
前記イベントゾーンは、前記仮想空間における空間座標のセットに関連しており、前記方法は更に、イベントゾーンに関連した該空間座標のセットを前記非一時的メモリに格納することである、請求項19記載の方法。
【請求項22】
前記イベントゾーンに関連する前記空間座標のセットの構成は、イベントゾーンの仮想空間内の位置の変更に応じて変わる、請求項21記載の方法。
【請求項23】
前記仮想空間は、1以上の環境オブジェクトを有しており、前記イベントゾーンの視覚表示は、イベントゾーンの第1視覚表示であり、前記方法は更に、
前記イベントゾーンと前記1以上の環境オブジェクトの内、少なくとも1つの少なくとも1部の間の距離が、閾値距離内であるかどうかを決定し、
前記イベントゾーンと前記1以上の環境オブジェクトの内、少なくとも1つの少なくとも1部の間の距離が、閾値距離内であるとの決定に答えて、イベントゾーンの表示装置での視覚表示を、前記第1の視覚表示から、イベントゾーンの第2視覚表示に変更する、ことである、請求項1~22記載の内、いずれか1項記載の方法。
【請求項25】
前記イベントゾーンの視覚表示の変更と、前記マーカーの視覚表示の変更を同時に実行することである、請求項24記載の方法。
【請求項26】
前記イベントゾーンの視覚表示の変更と前記マーカーの視覚表示の変更は、前記イベントゾーンの視覚表示の形状の変更と前記マーカーの視覚表示の形状の変更である、請求項24記載の方法。
【請求項27】
前記第1の条件は、前記主役ゲームオブジェクトと前記1つ以上の他のゲームオブジェクトのそれぞれとの間の距離が閾値距離未満であると判定されたときに満たされ、前記第2の条件は、前記イベントゾーンがアクティブ化された際に、前記1以上の他のゲームオブジェクトのそれぞれの位置が前記イベントゾーンの位置と一致すると判定された場合に満たされ、前記1つ以上の他のゲームオブジェクトの位置と、前記イベントゾーンの位置は、空間座標によって定義される、ことを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項28】
少なくとも1つの処理装置、該処理装置により実行される指令を格納するメモリ、ユーザからの入力を受信するように構成された少なくとも1つの入力装置及び、ユーザに対して出力を提供するように構成された少なくとも1つの出力装置から構成されるゲーム装置であって、該少なくとも1つの処理装置は、メモリに格納された前記指令を実行して、受信した入力に答えて、前記出力を生成する少なくとも一つのプロセスを実行し、かつ、前記少なくとも一つのプロセスは、更に、
非一時的メモリにゲーム環境の仮想空間を生成するプロセス、前記仮想空間は、主役ゲームオブジェクト及び該主役ゲームオブジェクトの位置に関連したイベントゾーンを有しており、
前記仮想空間内のイベントゾーンを繰り返しアクティブ化して、該イベントゾーンがアクティブ化した際に、前記仮想空間内の位置が該イベントゾーン内にある1つまたは複数の他のゲームオブジェクトに対して、以下の処理を行うプロセス、
前記仮想空間内の前記1以上の他のゲームオブジェクトの状態を、該1つ以上の他のゲームオブジェクトのそれぞれと主役ゲームオブジェクトとの相対位置が、イベントゾーンがアクティブ化された際に第1の条件を満たしているかの決定、又は1つ以上の他のゲームオブジェクトのそれぞれと前記イベントゾーンとの相対位置が、イベントゾーンがアクティブ化された際に第2の条件を満たしているかの決定、に基づいて、変化させる、
イベントゾーンの視覚表示と、仮想空間内に位置するマーカーの視覚表示を、表示装置に表示するプロセス、
前記マーカーと前記イベントゾーンの少なくとも一部を含む距離が、イベントゾーンの次の繰り返しアクティブ化前に残っている時間に関係するように、前記マーカーの、前記イベントゾーン少なくとも一部に対する位置を変更するプロセス、
からなるプロセスの内少なくとも1つのプロセスを含んでいる、ゲーム装置。
【請求項29】
前記第1の条件は、前記主役ゲームオブジェクトと前記1つ以上の他のゲームオブジェクトのそれぞれとの間の距離が閾値距離未満であると判定されたときに満たされ、前記第2の条件は、前記イベントゾーンがアクティブ化された際に、前記1以上の他のゲームオブジェクトのそれぞれの位置が前記イベントゾーンの位置と一致すると判定された場合に満たされ、前記1つ以上の他のゲームオブジェクトの位置と、前記イベントゾーンの位置は、空間座標によって定義される、ことを特徴とする請求項28記載のゲーム装置。
【請求項30】
ゲーム装置の少なくとも1つの処理装置によって読み込まれ、実行されるコンピュータ可読指令からなる対話コンピュータプログラムを記録したコンピュータ可読格納媒体であって、該媒体は、ゲーム装置に、
非一時的メモリにゲーム環境の仮想空間を生成し、
前記仮想空間は、主役ゲームオブジェクト及び該主役ゲームオブジェクトの位置に関連するイベントゾーンを有し、
前記仮想空間内のイベントゾーンを繰り返しアクティブ化して、該イベントゾーンがアクティブ化した際に、前記仮想空間内の位置が該イベントゾーン内にある1つまたは複数の他のゲームオブジェクトに対して、以下の処理を行う、
前記仮想空間内の前記1以上の他のゲームオブジェクトの状態を、該1つ以上の他のゲームオブジェクトのそれぞれと主役ゲームオブジェクトとの相対位置が、イベントゾーンがアクティブ化された際に第1の条件を満たしているかの決定、又は1つ以上の他のゲームオブジェクトのそれぞれと前記イベントゾーンとの相対位置が、イベントゾーンがアクティブ化された際に第2の条件を満たしているかの決定、に基づいて、変化させる、
イベントゾーンの視覚表示と、仮想空間内に位置するマーカーの視覚表示を、表示装置に表示し、
前記マーカーと前記イベントゾーンの少なくとも一部を含む距離が、イベントゾーンの次の繰り返しのアクティブ化前に残っている時間に関係するように、前記マーカーの、前記イベントゾーンの少なくとも一部に対する位置を変更する、
各プロセスから構成される方法を実行させるための対話コンピュータプログラムを記録したコンピュータ可読格納媒体。
【請求項31】
前記第1の条件は、前記主役ゲームオブジェクトと前記1つ以上の他のゲームオブジェクトのそれぞれとの間の距離が閾値距離未満であると判定されたときに満たされ、前記第2の条件は、前記イベントゾーンがアクティブ化された際に、前記1以上の他のゲームオブジェクトのそれぞれの位置が前記イベントゾーンの位置と一致すると判定された場合に満たされ、前記1つ以上の他のゲームオブジェクトの位置と、前記イベントゾーンの位置は、空間座標によって定義される、ことを特徴とする請求項30記載の対話コンピュータプログラムを記録したコンピュータ可読格納媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、ここに引用として含まれる、2020年1月6日に発明の名称「改良型プレイヤ相互作用のためのシステム及び方法」として米国仮特許出願第62/957,521の利益を主張するものである。
【0002】
本発明は、一般的にビデオゲームに関し、特に、ビデオゲーム内のゲームオブジェクトの状態を変更することに関する。
【背景技術】
【0003】
本開示は、ビデオゲームシステム内のプレイヤ相互作用を改良するためのシステム及び方法に関する。
【0004】
モバイルゲームの主な目的の1つは、ハイレベルのゲーマー関与とハイレベルな興味によって特徴付けられる、価値あるゲーム経験を与えることである。
【0005】
マルチプレイヤオンラインバトルアリーナ(MOBA)ゲームは、時にアクションリアルタイムストラテジー(ARTS)ゲームと呼ばれるが、このゲームでは、プレイヤは、一般的に等角視点から見たゲーム環境内でキャラクタを制御している。このようなゲームでは、1人のプレイヤは、一般的に1つのプレイヤチームの一部となって、他のチームのプレイヤと交戦する。このようなゲームの殆どは、キャラクタは、ゲームプレイ中に(又時には、ゲームプレイの結果として)改良し、或いは変化する能力を有する。
【0006】
MOBAゲームは、リアルタイムストラテジーゲームと、ロールプレイングゲームとアクションゲームのハイブリッドとして理解することが出来、eスポーツで特に人気がある。MOBAゲームがeスポーツで人気がある理由の1つに、リアルタイムストラテジーの特徴と、ロールプレイングの特徴が複雑に混じり、多数のプレイヤが、異なるキャラクタを制御することで1つのゲーム環境で交戦し/協力する団体競技に特に向いていることが挙げられる。
【0007】
チームゲームプレイは、MOBAゲームのリアルタイムストラテジー要素とロールプレイング要素により利益があるものの、特に、多くのMOBAゲームは、ゲーム環境の等角視点を広く表示するために、比較的離れた視点からキャラクタを表示させるので、MOBAゲームのアクション要素の複雑性を加えてしまうのは、より挑戦的であるといえる。これにより、キャラクタ間の攻撃は比較的単純になり、ひいてはMOBAゲームのアクション要素によりユーザの関与が限られてしまう。MOBAゲームの別の技術的問題点は、このようなゲームは、スマートフォンプラットフォームに拡散しており、攻撃を仕掛けるにはゲームが表示されるスクリーンをタップする必要があり、これによりユーザのスクリーンを見る視点の邪魔となるため攻撃順序がよりやっかいになることである。
【0008】
このように、MOBAゲームにおいて、キャラクタ間の攻撃順序の戦略的複雑性を維持し/又はこれを増加させる際の技術的問題点を含む、種々の技術的問題点を解決する必要性があり、これにより、ユーザの視点で攻撃順序を単純化させつつ、ユーザの関与を増やし、ユーザの関心度を高められる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
種々の観点によると、本開示は、コンピュータ装置の処理装置が実行する方法に関する。この方法は、ゲーム環境のために仮想空間を維持することを有する。該方法はまた、前記仮想空間に位置する1以上のゲームオブジェクトが、イベントゾーンがアクティブ化しているときに、該イベントゾーン内にいる場合、該1以上のゲームオブジェクトの仮想空間内での状態を変更するように、イベントゾーンを仮想空間内で繰り返しアクティブ化することを有する。該方法は更に、イベントゾーンの視覚表示と、仮想空間内に位置するマーカーの視覚表示を、表示装置に表示することを有する。該方法は更に又、前記マーカーと前記イベントゾーンの少なくとも一部を含む距離が、イベントゾーンの次の繰り返しのアクティブ化前に残っている時間に関係するように、前記マーカーの、前記イベントゾーンの少なくとも一部に対する位置を変更することを有する。
【0010】
更に別の観点によると、本開示は、少なくとも1つの処理装置、該処理装置により実行される指令を格納するメモリ、ユーザからの入力を受信するように構成された少なくとも1つの入力装置及び、ユーザに対して出力するように構成された少なくとも1つの出力装置から構成されるゲーム装置であって、該少なくとも1つの処理装置は、メモリ内の前記指令を実行して、受信した入力に答えて出力する対話コンピュータプログラムを実行し、かつ、前記対話コンピュータプログラムは、ゲーム環境の仮想空間を維持することからなる少なくとも1つのプロセスを有している。このプロセスは又、前記仮想空間に位置する1以上のゲームオブジェクトが、イベントゾーンがアクティブ化しているときに、該イベントゾーン内にいる場合、該1以上のゲームオブジェクトの仮想空間内での状態を変更するように、イベントゾーンを仮想空間内で繰り返しアクティブ化することを有している。このプロセスは更に、イベントゾーンの視覚表示と、仮想空間内に位置するマーカーの視覚表示を、表示装置に表示することを有している。更にこのプロセスは、前記マーカーと前記イベントゾーンの少なくとも一部を含む距離が、イベントゾーンの次の繰り返しのアクティブ化前に残っている時間に関係するように、前記マーカーの、前記イベントゾーンの少なくとも一部に対する位置を変更することを有している。
【0011】
更に別の観点によると、本開示は、ゲーム装置の少なくとも1つの処理装置によって読み込まれ、実行されるコンピュータ可読指令からなるコンピュータ可読格納媒体であって、該媒体は、対話コンピュータプログラムにおいてゲーム装置に、ゲーム環境の仮想空間を維持することから成る方法を実行させる。この方法は又、前記仮想空間に位置する1以上のゲームオブジェクトが、イベントゾーンがアクティブ化しているときに、該イベントゾーン内にいる場合、該1以上のゲームオブジェクトの仮想空間内での状態を変更するように、イベントゾーンを仮想空間内で繰り返しアクティブ化することを有している。この方法は更に、イベントゾーンの視覚表示と、仮想空間内に位置するマーカーの視覚表示を、表示装置に表示することを有している。更にまたこの方法は、前記マーカーと前記イベントゾーンの少なくとも一部を含む距離が、イベントゾーンの次の繰り返しのアクティブ化前に残っている時間に関係するように、前記マーカーの、前記イベントゾーンの少なくとも一部に対する位置を変更することを有している。
【0012】
実施例を添付の図面と共に参照すると、これらや他の観点の開示が、当業者に明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
本開示をより完璧に理解すべく、添付の図面と共に次の記述に言及する。
【
図1】
図1は、本発明の非限定的な実施例を実行するコンピュータ装置の構成を示すブロック図である。
【
図2】
図2は、非限定的な実施例による、コンピュータ装置のメモリと、本発明のビデオゲーム工程の関係を示すブロック図である。
【
図3】
図3は、非限定的な実施例による、ゲームデータの例を概念的に示すブロック図である。
【
図4】
図4は、非限定的な実施例による、オブジェクトデータの例を概念的に示すブロック図である。
【
図5】
図5は、非限定的な実施例による、オブジェクトデータの例を概念的に示すブロック図である。
【
図6】
図6は、非限定的な実施例による、環境オブジェクトデータの例を概念的に示すブロック図である。
【
図7】
図7は、非限定的な実施例による、レベルデータの例を概念的に示すブロック図である。
【
図8】
図8は、非限定的な実施例による、表示装置に表示するために3Dグラフィックスシーンをゲーム画像に変換する工程の例である。
【
図9】
図9は、非限定的な実施例による、
図1のコンピュータ装置のシーンに表示したゲーム環境の仮想空間の第1シーンである。
【
図10】
図10は、非限定的な実施例による、ゲームデータに格納されたゲームオブジェクトに関する情報を格納した表の例である。
【
図11】
図1は、非限定的な実施例による、
図1のコンピュータ装置のスクリーンに表示したゲーム環境の仮想空間の第2シーンである。
【
図12】
図12は、非限定的な実施例による、イベントゾーンデータの例を概念的に示すブロック図である。
【
図13A】
図13Aは、非限定的な実施例による、イベントゾーンの仮想表現とマーカーの仮想表現間の直線距離を示す。
【
図13B】
図13Bは、非限定的な実施例による、イベントゾーンの仮想表現とマーカーの仮想表現間の直線距離を示す。
【
図14A】
図14Aは、非限定的な実施例による、イベントゾーンの仮想表現とマーカーの仮想表現間の角度距離を示す。
【
図14B】
図14Bは、非限定的な実施例による、イベントゾーンの仮想表現とマーカーの仮想表現間の角度距離を示す。
【
図15A】
図15Aは、非限定的な実施例による、イベントゾーンの仮想表現とマーカーの仮想表現間の半径距離を示す。
【
図15B】
図15Bは、非限定的な実施例による、イベントゾーンの仮想表現とマーカーの仮想表現間の半径距離を示す。
【
図16A】
図16Aは、非限定的な実施例による、イベントゾーンの周囲を移動するマーカーの仮想表現の例である。
【
図16B】
図16Bは、非限定的な実施例による、イベントゾーンの周囲を移動するマーカーの仮想表現の例である。
【
図16C】
図16Cは、非限定的な実施例による、イベントゾーンの周囲を移動するマーカーの仮想表現の例である。
【
図16D】
図16Dは、非限定的な実施例による、イベントゾーンの周囲を移動するマーカーの仮想表現の例である。
【
図17A】
図17Aは、非限定的な実施例による、イベントゾーンの仮想表現に対して放射状外側に向けて移動するマーカーの仮想表現の例である。
【
図17B】
図17Bは、非限定的な実施例による、イベントゾーンの仮想表現に対して放射状外側に向けて移動するマーカーの仮想表現の例である。
【
図17C】
図17Cは、非限定的な実施例による、イベントゾーンの仮想表現に対して放射状外側に向けて移動するマーカーの仮想表現の例である。
【
図17D】
図17Dは、非限定的な実施例による、イベントゾーンの仮想表現に対して放射状外側に向けて移動するマーカーの仮想表現の例である。
【
図18】
図18は、非限定的な実施例による、マーカーデータの例を概念的に示すブロック図である。
【
図19】
図19は、非限定的な実施例による、ビデオゲーム工程のステップを示すフローチャートである。
【
図20A】
図20Aは、非限定的な実施例による、自動的に実行した攻撃の例である。
【
図20B】
図20Bは、非限定的な実施例による、自動的に実行した攻撃の例である。
【
図20C】
図20Cは、非限定的な実施例による、自動的に実行した攻撃の例である。
【
図20D】
図20Dは、非限定的な実施例による、自動的に実行した攻撃の例である。
【
図21】
図21は、非限定的な実施例による、敵検知アルゴリズムのステップを示すフローチャートである。
【
図22】
図22は、非限定的な実施例による、敵選択アルゴリズムのステップを示すフローチャートである。
【
図23A】
図23Aは、非限定的な実施例による、自動的に実行した攻撃の他の例である。
【
図23B】
図23Bは、非限定的な実施例による、自動的に実行した攻撃の他の例である。
【
図24A】
図24Aは、非限定的な実施例による、マーカーの仮想表現の変更及びイベントゾーンの仮想表現の変更の例である。
【
図24B】
図24Bは、非限定的な実施例による、マーカーの仮想表現の変更及びイベントゾーンの仮想表現の変更の例である。
【
図24C】
図24Cは、非限定的な実施例による、マーカーの仮想表現の変更及びイベントゾーンの仮想表現の変更の例である。
【
図24D】
図24Dは、非限定的な実施例による、マーカーの仮想表現の変更及びイベントゾーンの仮想表現の変更の例である。
【
図25】
図25は、本発明の他の実施例による、他のビデオゲーム工程のステップを示すフローチャートである。
【
図27】
図27は、非限定的な実施例による、コンピュータ装置が実行する方法のステップを示すフローチャートである。 本記述及び図面は、ある実施例を説明する目的だけのものであり、理解の一助である。これらは限定を想定しておらず、又これらに限定すべきでない。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1は、本開示の非限定的な実施例によるコンピュータ装置10の概略ブロック図である。ある実施例では、コンピュータ装置10は、Xbox(登録商標)、プレイステーション(登録商標)、任天堂(登録商標)ゲーム機と同様の専用ゲーム機である。他の実施例では、コンピュータ装置10は、ラップトップコンピュータである。更に他の実施例では、コンピュータ装置は、スマートフォンやタブレット等の、モバイル装置である。更に他の実施例では、コンピュータ装置10は、携帯型ゲーム機である。コンピュータ装置10は、本開示の実施例を実行するに適した他のコンピュータ装置であってもよい。
【0015】
図1に示す実施例では、コンピュータ装置10は、非一時的メモリ12(以下、「メモリ12」)、処理装置11、インプット/アウトプットモジュール14、少なくとも1つの電源ユニット27から構成されており、ビデオゲームを実行する際に使用するコンピュータで一般的に見られる他の適宜な構成要素を含む。コンピュータ装置10の種々の構成要素は、1以上のバス21、即ち、データバス、制御バス、電源バス等を介して互いに通信可能である。
【0016】
ある実施例では、コンピュータ装置10は、ユーザ(即ち、ゲームのプレイヤ)からの入力を受けるように構成された内蔵ゲームコントローラ13(例えば、タッチスクリーン)又は、外部ゲームコントローラ17(即ち、ジョイスティック)、加えて、内蔵表示装置15(例えば、タッチスクリーン)又は外部表示装置16(例えば、コンピュータモニタ、テレビ)を有している。
【0017】
コンピュータ装置10は、ネットワーク入力/出力インターフェイス25を介してデータネットワークと接続している。実装に従って、データネットワーク30は、インターネット、ローカルエリアネットワーク、無線ネットワーク、これらネットワークのコンビネーション、または更に別の形のデータネットワークである。
【0018】
ユーザ1は、内蔵表示装置15又は外部表示装置16のスクリーン100に表示されるゲーム画像を見て、内蔵ゲームコントローラ13又は外部ゲームコントローラ17を介してビデオゲームの状況を制御することによりビデオゲームを行う。従って、コンピュータ装置10は、インプット/アウトプットモジュール14を介して内蔵ゲームコントローラ13又は外部ゲームコントローラ17からの入力を受け取る。コンピュータ装置10は、インプット/アウトプットモジュール14を介して内蔵表示装置15又は外部表示装置16及び/又は聴覚装置(例えば、図示しないスピーカ)に出力も供給する。他の実装では、インプット/アウトプットモジュール14に1以上の内蔵又は外部ゲームコントローラ及び/又は1以上の内蔵又は外部表示装置が接続される。
【0019】
処理装置11は、1以上のコアを有する1以上の中央演算装置(CPU)を有している。処理装置11はビデオエンコーダ/ビデオコーデック(図示しないコーダ/デコーダ)と通信する少なくとも1つのグラフィックプロセッシングユニット(GPU)も有しており、これにより出力データをインプット/アウトプットモジュール14に供給して内蔵表示装置15又は外部表示装置16に表示する。処理装置11はオーディオエンコーダ/オーディオコーデック(図示しないコーダ/デコーダ)と通信する少なくとも1つのオーディオ処理装置も有しており、これにより聴覚装置にインプット/アウトプットモジュール14に供給される出力データをもたらす。
【0020】
メモリ12は、RAM(ランダムアクセスメモリ)、ROM(リードオンリメモリ)、フラッシュメモリ、ハードディスクドライブ、DVD/CD/ブルーレイ(登録商標)ドライブ及び/又は他の適宜なメモリ装置、テクノロジ又は構成を有する。メモリ12は、コンピュータ可読指令18、ゲームデータ20及びオペレーティングシステム22を有する各種の情報を格納している。
【0021】
コンピュータ装置10の電源を入れると、処理装置11は、ブーティングプロセスを作動させ、処理装置11をメモリ12と通信させる。特に、ブーティングプロセスでは、オペレーティングシステム22を実行させる。オペレーティングシステム22は、コンピュータ装置10に見合う市販の、又は専用のオペレーティングシステムのいずれでも良い。オペレーティングシステム22の実行により、処理装置11が画像を、内蔵表示装置15又は外部表示装置16に表示する。この画像には、内蔵ゲームコントローラ13又は外部ゲームコントローラ17を介してユーザ1が選択することが出来る各種オプションや、ユーザ1がビデオゲームをスタートさせ、及び/又はビデオゲームの選択を行うためのオプションが含まれている。ユーザ1が選択し/スタートさせたビデオゲームをコンピュータ可読指令18によりエンコードする。
【0022】
処理装置11は、該装置が、エンコードするビデオゲームに関する各種情報処理機能を実行するように、コンピュータ可読指令18を実行することが出来るように構成されている。特に、
図2に示すように、コンピュータ可読指令18を実行すると、処理装置がゲームデータ処理機能23とゲームレンダリング処理機能24を実行するが、以下これを説明する。
【0023】
ゲームレンダリング処理機能24には、内蔵表示装置15又は外部表示装置16に表示するゲーム画像を生成することが含まれている。その一部として、ゲームデータ処理機能23には、ゲームの進行又はゲームの現在の状況を示す情報を処理(即ち、内蔵表示装置15又は外部表示装置16に表示する必要の無いゲームに関する情報の処理)することが含まれている。ゲームデータ処理機能23とゲームレンダリング処理機能24は、単一セットのコンピュータ可読指令18の一部を形成するものとして
図2に示されている。しかしながら、他の実施例では、ゲームデータ処理機能23とゲームレンダリング処理機能24は別々のプログラムであるか、又は別々のメモリに格納され、別の、可能性的には遠隔の処理装置により実行される複数セットのコンピュータ可読指令である。例えば、ゲームデータ処理機能23は、CPUで実行され、ゲームレンダリング処理機能24はGPUで実行される。
【0024】
コンピュータ可読指令18を実行中に、処理装置11は、あるゲーム規則に従ってある人工知能アルゴリズム適用することにより、オブジェクト及び/又はレベル等の構成を処理する。コンピュータ可読指令18を実行中に、処理装置11は、オブジェクト及び/又はレベルに関するデータを含むゲームデータ20を作り、ロードし、記憶し、読み込み、一般的にアクセスする。
図3は、本例示実施例によるゲームデータ20の例を示す例である。ゲームデータ20は上記構成に関するデータを有するので、オブジェクトデータ42及び/又はレベルデータ44を有する。
【0025】
ゲームオブジェクトは、ゲーム画像フレームにグラフィック表示されたゲーム環境の要素のいずれか、又は該要素の一部のいずれかのことである。ゲームオブジェクトはプレイヤキャラクタ(PC)又はノンプレイヤキャラクタ(NPC)である。ゲームオブジェクトの例として、人、アバター、動物及び/又は他の適宜なオブジェクトである。ゲームオブジェクトは、キャラクタが所持する武器やキャラクタが身につける服等の、1以上の他のオブジェクトと関連付けられる。ゲームオブジェクトは、数字的、幾何学的、数学的表現等の、他の非視覚的表現を有することが出来る。
図4に示すように、オブジェクトデータ42はゲームオブジェクトデータ46を有しており、該データ46は、ゲーム画像フレームのグラフィック表示や、数字的、幾何学的、数学的表現等の、ゲームオブジェクトの現在の表現に関するデータを格納している。
【0026】
図5に示すように、ゲームオブジェクトは、属性を構成している。ある場合では、ゲームオブジェクトのある属性は、ユーザ1により制御される。また、ある例では、ゲームオブジェクト(PC又はNPC)のある属性は、コンピュータ可読指令18により制御される。ゲームオブジェクトデータ46は、画像データ、位置データ32、材料/テクスチャデータ、カラーデータ、身体的状態データ、可視性データ、照明データ(例えば、方向、位置、色及び/又は強度)、音データ、モーションデータ、衝突データ、環境データ、タイマーデータ、及び/又はゲームオブジェクトに関連した他のデータ等の、属性を格納している。
【0027】
ゲームオブジェクトと、属性以外に関して類似している環境オブジェクトは、本質的にダイナミックさに欠ける。更に、ゲームオブジェクトは、概して環境オブジェクトには無い追加的属性を有している。環境オブジェクトのいくつかは、PCとNPCが相互に影響し合うゲーム環境の要素である。環境オブジェクトはビルディング、車、家具、植物、空、地面、海、太陽及び/又は他の適宜な要素の2D又は3D表現を有する。また、環境オブジェクトは、数字的、幾何学的、数学的表現等他の非グラフィック表示を有する。
図4及び
図6に示すように、オブジェクトデータ42は、ゲーム画像フレームのグラフィック表示や、数字的、幾何学的、数学的表現等の、環境オブジェクトの現在の表現に関するデータを格納している環境オブジェクトデータ48を有している。
【0028】
環境オプジェクトのある属性は、コンピュータ可読指令18により制御される。環境オブジェクトデータ48はまた、画像データ、位置データ36、材料/テクスチャデータ、身体的状態データ、可視性データ、照明データ(例えば、方向、位置、色及び/又は強度)、音データ、モーションデータ、衝突データ、環境データ、タイマーデータ、及び/又は環境オブジェクトに関連した他のデータ等の、属性を格納している。
【0029】
ゲームデータ20は、内蔵表示装置15又は外部表示装置16のスクリーン100に表示されるように、ビデオゲームの現在の視野又はカメラアングル(即ち、一人称視野、3人称視野等)に関するデータも有している。このデータは、(環境オブジェクトデータ48及び/又はゲームオブジェクトデータ46を含む)オブジェクトデータ42の表現及び/又は属性、及び/又はレベルデータ44の一部である。
【0030】
コンピュータ可読指令18を実行する際に、処理装置11は、ユーザ1がゲームを選択/スタートさせて、ゲームを初期化した後、初期化段階を引き起こす。初期化段階は、ゲームをスタートするにあたり、必要なゲームセットアップを実行し、ゲームデータ20を準備するために使われる。ゲームデータ20は、コンピュータ可読指令18の処理中(即ち、ゲーム中)に変化し、用語「ゲーム状態」は、明細書中、(
図4A、4B、4Cに示すように)現在の状況、又は、ゲームデータ20のプロパティ、即ち、(環境オブジェクトデータ48及び/又はゲームオブジェクトデータ46を含む)各種オブジェクトデータ42及び/又はレベルデータ44、及びこれら対応する表現及び/又は属性を定義するために使われる。
【0031】
初期化段階の後、処理装置11は、コンピュータ可読指令18の実行の際、1以上のゲームループを実行する。1以上のゲームループはゲームプレイ中連続して作動することによりゲームデータ処理機能23(「ゲームロジック」と言及することもある)とゲームレンダリング処理機能24が通常行われる。
【0032】
(i)内蔵ゲームコントローラ13又は外部ゲームコントローラ17を介してユーザからの入力を処理し、ゲーム状態をアップデートして(即ち、ゲーム環境に関し、メモリ12内に変更データを格納し保持する)、ゲームデータ処理機能23を実行する、その後(ii)アップデートしたゲーム状況に基づいてゲーム画像をレンダリングし、内蔵表示装置15又は外部表示装置16に表示してゲームレンダリング処理機能24を実行する、ことによりゲームループを実行する。ゲームループはまた、時間経過を追跡してゲームプレイの進度を制御している。ユーザ入力以外のパラメータがゲーム状態に影響すると認識することが出来る。例えば、各種タイマー(即ち、経過時間、特定のイベントからの時間、1日の仮想時間等)がゲーム状況に影響を与え得る。即ち、ユーザ1が入力を行わず、ゲーム状況がユーザのインプット無くてもアップデートしたとしても、ゲームは進行し続ける。
【0033】
一般的に、1秒毎にゲームデータ処理機能23を実行する回数は、1秒毎のゲーム状況アップデート(以下、「毎秒アップデート」)を特定し、1秒毎にゲームレンダリング処理機能24を実行する回数は、1秒毎のゲーム画像のレンダリング(以下、「毎秒フレーム」))を特定する。ゲームデータ処理機能23及びゲームレンダリング処理機能24は、毎秒同一回数だけ実行するが、これは必須ではない。特定の、及び非限定的な例では、ゲームデータ処理機能23及びゲームレンダリング処理機能24は、40ミリ秒(ms)(即ち、40ms=1秒/毎秒25フレーム -FPS)毎に実行するのが望ましい。ゲームデータ処理機能23を実行した後、ゲームレンダリング処理機能24を実行する場合は、所定のサイクル又は期間に、ゲームデータ処理機能23とゲームレンダリング処理機能24両方をその期間のために割り当てられた時間に実行することが必要である。現在のゲーム状況に応じて、ゲームデータ処理機能23及び/又はゲームレンダリング処理機能24を実行する時間は変化し得ると理解できる。ゲームデータ処理機能23とゲームレンダリング処理機能24両方の実行が割り当てられた時間よりも短い場合は、ゲームデータ処理機能23とゲームレンダリング処理機能24の次のサイクルを実行する前にスリープタイマーを使用することが出来る。しかしながら、ゲームデータ処理機能23とゲームレンダリング処理機能24両方の実行が割り当てられた時間を超えてしまうと、ジターが起きるかもしれない。ジター回避の1つのテクニックは、時折ゲームレンダリング処理機能24の実行を省略することである。
【0034】
毎秒のフレームの目標数は、毎秒25フレームより多いかもしれないし、又はこれより少ないかもしれない(例えば、毎秒60フレーム)であると理解できる。しかしながら、人間の目でゲーム画像フレームのレンダリングに関するラグがわからないように、毎秒20~25回よりも少ない形で、ゲームデータ処理機能23とゲームレンダリング処理機能24を実行することが望ましい。一般的に、フレームレートが高ければ高いほど、画像間の時間が短く、処理装置がゲームループを実行するために多くの電力が必要となる。
【0035】
他の実施例では、ゲームデータ処理機能23とゲームレンダリング処理機能24は別々のゲームループであるため、独立して処理される。この場合、ゲームレンダリング処理機能24が実行されるときに関係なく、ゲームデータ処理機能23を特定の比率で(即ち、毎秒特定回数のアップデート)ルーチン的に行うことが出来、また、ゲームデータ処理機能23が実行されるときに関係なく、ゲームレンダリング処理機能24を特定の比率で(即ち、毎秒特定数のフレーム)ルーチン的に行うことが出来る。
【0036】
ゲームデータ処理機能23とゲームレンダリング処理機能24をルーチン的に実行するプロセスは、当業者の範囲の各種テクニックに従って実行することが出来る。本明細書に記載したテクニックは、ゲームデータ処理機能23とゲームレンダリング処理機能24をどう実行するかの非限定的例にすぎない。
【0037】
ゲームデータ処理機能23を実行する時、内蔵ゲームコントローラ13又は外部ゲームコントローラ17(もしあれば)を介してユーザからの入力を受けゲームデータ20が処理される。より具体的には、ユーザがビデオゲームをする時、内蔵ゲームコントローラ13又は外部ゲームコントローラ17を介して各種のコマンドを入力する。幾つかの例を挙げると、左に、右に、前に、後ろに移動する、ジャンプする、撃つ等である。受け取ったユーザ入力に応じて、ゲームデータ処理機能23はゲームデータ20をアップデートする。言い換えれば、内蔵ゲームコントローラ13又は外部ゲームコントローラ17を介して受け取ったユーザ入力に答えて、環境オプジェクトデータ48、レベルデータ44及び/又はゲームオブジェクトデータ46がアップデートされる。ゲームデータ処理機能23が実行されても、内蔵ゲームコントローラ13又は外部ゲームコントローラ17を介して受け取ったユーザ入力は無い場合もあると理解できる。ユーザ入力を受け取るかどうかにかかわらず、ゲームデータ20は処理され、アップデートされる。表示及び/又は属性がゲームデータ20に対するアップデートを特定するように、ゲームデータ20は、環境オブジェクトデータ48、レベルデータ44及び/又はゲームオブジェクトデータ46の表示及び/又は属性に答えてアップデートされる。例えば、タイマーデータは1以上のタイマー(即ち、経過時間、特定のイベントからの時間、1日の仮想時間等)を特定することにより、ゲームデータ20(即ち、(環境オプジェクトデータ48及び/又はゲームオブジェクトデータ46を含む)オブジェクトデータ42及び/又はレベルデータ44)がアップデートされる。他の例では、ユーザ1により制御されないオブジェクトは、衝突する(ぶつける、吸収する、こなごなになる等)かもしれず、これにより、ゲームデータ20に、即ち、環境オプジェクトデータ48及び/又はゲームオブジェクトデータ46を含むオブジェクトデータ42及び/又はレベルデータ44が衝突に応じてアップデートされる。
【0038】
一般的に、ゲームデータ20(即ち、オブジェクトの表示及び/又は属性及び/又はレベル)は、ゲームの3次元(3D)グラフィックスシーンを特定するデータを表す。1以上の3Dグラフィックオブジェクトを含む3次元(3D)グラフィックスシーンを2次元(2D)ラスター化ゲーム画像に変換し、内蔵表示装置15又は外部表示装置16に表示するプロセスを一般的にレンダリングという。
図8は、3Dグラフィックスシーンをゲーム画像に変換し、スクリーンを介して内蔵表示装置15又は外部表示装置16に表示するプロセスの例である。ステップ52で、ゲームデータ処理機能23は、ゲームの3次元(3D)グラフィックスシーンを表すデータを処理し、このデータを1セットの頂点データ(バーテックススペシフィケーションとしても知られている)に変換する。この頂点データは、レンダリングパイプライン(グラフィックスパイプラインとしても知られている)による処理に適している。ステップ55で、ゲームレンダリング処理機能24は、レンダリングパイプラインに従って頂点データを処理する。レンダリングパイプラインの出力は、一般的にスクリーンを介して内蔵表示装置15又は外部表示装置16に表示するピクセルである(ステップ60)。
【0039】
より具体的に、ステップ52で、グラフィックスシーンにおける3Dグラフィックスオブジェクトを1以上の3Dグラフィックスプリミティブに細分化する。プリミティブとは、レンダリングのために、共にグループ化した、及び/又は幾何学的実体(即ち、点、線、ポリゴン、面、オブジェクト、パッチ等)を定義するために連結した1以上の頂点グループのことをいう。このステップで、各3Dグラフィックスプリミティブのために、頂点データが生成される。各プリミティブの頂点データは、1以上の属性(即ち、位置、色、通常又はテクスチャ座標情報等)を有している。頂点データを引き出す際に、3Dグラフィックスオブジェクトを現在の視界又はカメラアングルに対する3Dグラフィックスシーンに変換するために、カメラ変換(即ち、回転変換)が起こる。また、頂点データを引き出す際に、光源データ(即ち、方向、位置、色及び/又は強度)を考慮に入れることが出来る。このステップで引き出される頂点データは、一般的にレンダリングパイプラインに送られる頂点の順序付けられたリストである。順序付けられたリストのフォーマットは、一般的に、レンダリングパイプラインの特定の実行に依存する。
【0040】
ステップ55で、ゲームレンダリング処理機能24は、レンダリングパイプラインに従って頂点データを処理する。公知のレンダリングパイプラインの非限定的な例は、OpenGLやDirectX等である。レンダリングパイプラインを実行するために使用する特定のレンダリングパイプラインにかかわらず、レンダリングパイプラインの一般的な処理は、3Dシーンの2Dラスター表現(即ち、ピクセル)を作ることである。一般的に、レンダリングパイプラインは、頂点データの2Dスクリーン空間への投射位置を計算し、照明、色、位置情報、テクスチャ座標及び/又は内蔵表示装置15又は外部表示装置16に表示するためにゲーム画像(即ち、ピクセル)を引き出すために適宜な他の処理を考慮にいれた各種処理を行う(ステップ60)。
【0041】
場合によっては、コンピュータ装置10が、一方でインターネットに接続されたサーバと、他方でインターネットに接続された1以上のインターネット機器の間に配置される。このため、複数のユーザが同一のビデオゲームに参加することが出来、サーバが、少なくとも部分的に、コンピュータ可読指令18の機能(ゲームレンダリング処理機能24及び/又はゲームデータ処理機能23)を実行することが出来る。
【0042】
上述したように、ビデオゲームのゲーム環境8は、2D又は3Dの仮想空間である仮想空間6から構成され、該空間6は、ゲームオブジェクト(即ち、PC、NPC)、環境オブジェクト、及びその他オブジェクト等の各種オブジェクトを有している。
図9に示すように、コンピュータ装置10の内蔵表示装置15又は外部表示装置16のスクリーン100には、非限定的な例であるシーン900が表示されている。シーン900は、ビデオゲームのゲーム環境8の仮想空間6にある複数のオブジェクト、即ち、ゲームオブジェクト101
1、101
2、101
3、104
1、104
2、104
3、104
4及び環境オブジェクト105
1、105
2、105
3、105
4を有している。
【0043】
シーン900は、ゲーム環境8内の仮想カメラ19の視点からのゲーム環境8の一部を示している。
【0044】
実施例によっては、仮想カメラ19は、ゲーム環境8の立面図を提供することもあれば、ゲーム環境8の平面図を提供するものもあり、また、ゲーム環境8の斜視図を提供することもある(即ち、等角斜視図、二等角斜視図又は斜方斜視図)。仮想カメラ19は、ゲーム環境8の他の適宜な図を提供することが出来る。
【0045】
図9の例では、ゲームオブジェクト101
1は、ユーザ1に関連したPCである。ゲームオブジェクト101
1は、非限定的な例では、人、アバター、動物等のキャラクタによって表される。実施例によっては、ビデオゲームの初期化段階では、ユーザ1がキャラクタを選ぶことがあり、又他の実施例では、ビデオゲームの初期化段階中では、ビデオゲームがキャラクタをユーザ1にあてがうことがある。
【0046】
この実施例では、ユーザ1がゲームオブジェクト101
1のある行動及び属性を制御している。この例では、ゲーム環境8の仮想空間6内のゲームオブジェクト101
1の位置はユーザの入力により制御される。従って、ユーザ1は、内蔵ゲームコントローラ13又は外部ゲームコントローラ17を介して入力することが出来る。ここで、ユーザ入力は、ゲーム環境8の仮想空間6内のゲームオブジェクト101
1の位置を制御するコマンドである。ユーザ入力に応答して、ゲーム環境8の仮想空間6内のゲームオブジェクト101
1の位置が変化する。
図9に示すように、ある実施例では、ゲームオブジェクト104
1は、ユーザ1がコンピュータ装置10を使ってビデオゲームをしている時と同時に、自分自身の装置でビデオゲームをしている他のユーザ(即ち、ユーザ1以外のユーザ)に制御されるPCである。他の実施例では、ゲームオブジェクト104
1は、NPCである。ゲームオブジェクト104
1は、NPCである実施例では、ゲーム環境8の仮想空間6内のゲームオブジェクト104
1の位置はユーザ入力が無くとも制御される。例えば、ゲームオブジェクト104
1の位置は、処理装置11がコンピュータ可読指令18の一部として実行した自律エンジン(ボット)により制御される。
【0047】
本記述を簡易化する目的で、しかし、それは制限的効果をもたらさない範囲で、ゲームオブジェクト1011は主役ゲームオブジェクト1011とし、ゲームオブジェク1012、1013は、味方ゲームオブジェクト101Xとし、ゲームオブジェクト1041、1042、1043、1044は敵ゲームオブジェクト104Xとする。
【0048】
本開示の実施例によると、ユーザ1によるゲームプレイは、1以上の敵ゲームオブジェクト104Xの状態の変化によって進む。1以上の敵ゲームオブジェクト104の状態の変化は、主役ゲームオブジェクト1011が1以上の敵ゲームオブジェクト104Xに「ダメージを与え」たり、これを「殺し」たりすることを示す。1以上の敵ゲームオブジェクト104Xに「ダメージを与え」たり、これを「殺し」たりする主役ゲームオブジェクト1011は(即ち、1以上の敵ゲームオブジェクト104Xの状態の変化)を、以下、1以上の敵ゲームオブジェクト104Xを「攻撃する」主役ゲームオブジェクト1011と呼ぶ。
【0049】
ある実施例では、ユーザ1のゲームプレイは、ポイントベースシステムを使って進めることが出来る。例えば、ある場合では、主役ゲームオブジェクト101
1が1以上の敵ゲームオブジェクト104
Xを攻撃すると、ユーザ1に関連するスコアにポイントが加算される。例えば、
図10の表1000のコラム1011に示すように、このスコアはメモリ12に格納される。表1000に関する詳細は以下に示す。
【0050】
ビデオゲームプロセス1900の一部として、主役ゲームオブジェクト1011に関連し、これを制御しているユーザ1は、主役ゲームオブジェクト1011が1以上の敵ゲームオブジェクト104Xを攻撃するためにコンピュータ装置10の内蔵ゲームコントローラ13又は外部ゲームコントローラ17を介して入力する必要は無い。例えば、主役ゲームオブジェクト1011に関連し、これを制御しているユーザ1は、主役ゲームオブジェクト1011が1以上の敵ゲームオブジェクト104Xを攻撃するためにスクリーン100をタップしたり、内蔵ゲームコントローラ13又は外部ゲームコントローラ17のボタンを押す必要は無い。
【0051】
むしろ、ビデオゲームプロセス1900の一部として、ある条件が合えば、主役ゲームオブジェクト1011による1以上の敵ゲームオブジェクト104Xに対する攻撃は、ユーザ1のために自動的に実行される(この条件は、以下に詳細に説明する)。ユーザ1は、攻撃を開始/実行するために入力する必要は無いので、ユーザ1のため行われる自動的な攻撃はビデオゲームの制御をおおきく簡素化する。さらにビデオゲームの制御を簡素化するために、ユーザの入力が無くとも、ビデオゲームプロセス1900の実行の一部として、攻撃中にダメージを受ける、又は殺される1以上の敵ゲームオブジェクト104Xを自律的に選択することが出来る。
【0052】
ある実施例では、ゲーム環境8の仮想空間6内のゲームオブジェクトを、互いに対戦する2以上のチームに分けることが出来る。例えば、1対の対戦チームを定義することが出来、以下、
図9に示すようにチームAとチームBで示す。
【0053】
図9の実施例では、ゲームオブジェクト101
1、101
2、101
3、はチームAと結びつけ、ゲームオブジェクト104
1、104
2、104
3、104
4はチームBと結びつける。即ち、チームAは、ゲームデータ20に含まれる第1サブセットのゲームオブジェクト(即ち、ゲームオブジェクト101
1、101
2、101
3)を構成し、チームBは、ゲームデータ20に含まれる第2サブセットのゲームオブジェクト(即ち、ゲームオブジェクト104
1、104
2、104
3、104
4)を構成している。ゲームオブジェクトとそのそれぞれのチームの関係は、メモリ12に格納されている。
【0054】
この例において、ゲームプレイセッションは、チームBに関連するゲームオブジェクト1041、1042、1043、1044にダメージを与え、或いはこれを殺すことに関して、チームBに関連するゲームオブジェクト1041、1042、1043、1044を攻撃するチームAに関連するゲームオブジェクト1011、1012、1013を構成する。加えて、ゲームプレイセッションはまた、チームAのゲームオブジェクト1011、1012、1013にダメージを与え、或いはこれを殺すことに関して、チームAに関連するゲームオブジェクト1011、1012、1013を攻撃するチームBに関連するゲームオブジェクト1041、1042、1043、1044を構成する。
【0055】
ある実施例では、(ユーザ1に類似する)複数のユーザは、ビデオゲームをすることが出来る。このように、ビデオゲームは、マルチプレイヤビデオゲームにすることが出来、各ユーザはチームの一人と、彼らが制御するゲームオブジェクトを介して関連している。或いは、又は、更に、処理装置11が実行するコンピュータ可読指令18の一部として実行される自律型エンジン(ボット)により、チームに関連したあるゲームオブジェクトを制御させることが出来る。説明の目的上、ゲームオブジェクト1013、1043、1044は、ビデオゲームプロセス1900の一部として実行される自律型エンジンによって制御されるのに対して、ゲームオブジェクト1011、1012、1041、1042はユーザにより制御される(主役ゲームオブジェクト1011はユーザ1により制御され、ゲームオブジェクト1012、1041、1042は、ユーザ1以外のユーザによりそれぞれ制御される)とする。
【0056】
ビデオゲームのグラフィカルユーザーインターフェース(GUI)26は、ゲーム環境8の仮想空間6内のあるゲームオブジェクトに関連した情報を、コンピュータ装置10の内蔵表示装置15又は外部表示装置16のスクリーン100に表示させるように構成されている。例えば、ビデオゲームのGUI26は、ゲームオブジェクトに関連する名前、ゲームオブジェクトに関連する識別子、又はゲーム環境8の仮想空間6内のゲームオブジェクトに関連する他の識別手段を表示するように構成されている。ある場合は、その名前や識別子は、ユーザが選ぶことが出来、他の場合では、その名前や識別子は、ゲームの初期化の一部として、ユーザは選択せず、ゲームオブジェクトに割り振られる。
【0057】
従って、仮想空間6の各ゲームオブジェクトは、コンピュータ装置10の内蔵表示装置15又は外部表示装置16のスクリーン100に表示される対応するインジケータ28を有することが出来る。各インジケータ28は対応するゲームオブジェクトに関連付けされた名前又は識別子を表示することが出来る。非限定的な例によると、
図9には、ゲームオブジェクト101
1に関連したインジケータ28が示されている。
【0058】
ある実施例では、各インジケータ28は、ゲームオブジェクトの位置が仮想空間6内で変化すると、対応するインジケータ28の位置も仮想空間6内で変化するように、仮想空間6内のゲームオブジェクトの位置に固定することが出来る。
【0059】
ある実施例では、ビデオゲームのGUI26は、ゲームオブジェクトが関連するチームを識別する情報を表示するように構成されている。本実施例の実行の一例では、各チームは、色(「チームカラー」に関連付けることが出来る。従って、ゲームオブジェクトに対応するインジケータ28はチームカラーを構成することが出来る。
【0060】
GUI26は、名前、識別子又は各ゲームオブジェクトに関連したチームの情報を他の適宜な様式で表示するように構成されている。GUI26はまた、ゲーム環境の仮想空間6内の各ゲームオブジェクトに関連する他の情報を表示するように構成されている。
【0061】
図9に示すように、ゲーム環境8の仮想空間6は、環境オブジェクト105
1、105
2、105
3、105
4(即ち、フラッグ105
1、105
2、木105
3、建物105
4)を有している。
【0062】
ある実施例では、ユーザのゲームプレイは、これら環境オブジェクトを攻撃するユーザが制御するゲームオブジェクトにより進むように、環境オブジェクトの幾つかはチームに関連させることが出来る(例えば、チームA又はチームBに与えられる環境オブジェクト)。この例では、フラッグ1051がチームAと関連し、フラッグ1052がチームBと関連している。
【0063】
ここで、チーム数、チーム毎のゲームオブジェクトの数、マルチプレイヤビデオゲームに参加し、ゲームオブジェクトを制御するユーザの数、自律型エンジンによって制御されるゲームオブジェクトの数、又は環境オブジェクトの数に関しては特定の限定は無いと理解すべきである。
【0064】
メモリ12に格納されたゲームデータ20は、ゲームオブジェクト1011、1012、1013、1041、1042、1043、1044及び環境オブジェクト1051、1052、1053、1054を有するゲーム環境8の仮想空間6を明確にしている。
【0065】
図10に示すように、メモリ12内に格納された表1000には、ゲームデータ20に含まれる各ゲームオブジェクトに関する情報が含まれている。表1000では、(
図10のコラム1001に示すように)その名前、その識別子、又は他の識別基準により識別することが出来る。表1000にはまた、(
図10のコラム1002に示すように)各ゲームオブジェクトとそのそれぞれのチームの関連に関する情報も含まれている。更に、表1000には、ゲームオブジェクトがPC、NPCの別を示す表示が含まれており、PCの場合には、(
図10のコラム1003に示すように)表1000には、ゲームオブジェクトに関連するユーザの表示が含まれている。
【0066】
ビデオゲームプロセス1900の観点は、1以上のゲームオブジェクト104Xを攻撃する主役ゲームオブジェクト1011に関連して以下で説明する。しかしながら、当業者であればわかるように、ビデオゲームプロセス1900に関する次の記述は、仮想空間6内のいかなる数の他のゲームオブジェクトを攻撃するどのゲームオブジェクトにも関連している。
【0067】
上記したように、ビデオゲームプロセス1900の一部として、ある条件が合えば、主役ゲームオブジェクト1011による1以上の敵ゲームオブジェクト104Xへの攻撃は、ユーザ1のために自動的に実行される。この実施例では、ビデオゲームプロセス1900の一部として、1以上の敵ゲームオブジェクト104Xが主役ゲームオブジェクト1011に対して仮想空間6内で充分近い位置にいるならば、1以上の敵ゲームオブジェクト104Xへの攻撃は、ユーザ1のために自動的に実行される。
【0068】
仮想空間6で1以上の敵ゲームオブジェクト104Xが主役ゲームオブジェクト1011に対して充分に近いとは、1以上の敵ゲームオブジェクト104Xのゲーム環境8の仮想空間6における位置が、主役ゲームオブジェクト1011に関連したゾーン内にあることとして特徴付けされる。このゾーンは、「イベントゾーン」(以下「イベントゾーン102」)と呼ぶ。
【0069】
この実施例では、イベントゾーン102は、ゲーム環境8の仮想空間6内にある主役ゲームオブジェクト1011の位置と関連している。ある場合では、イベントゾーン102は、主役ゲームオブジェクト1011の位置に固定されている。その結果、ゲーム環境8の仮想空間6内にある主役ゲームオブジェクト1011の位置を制御するコマンドからなるユーザからの入力に応じて、ゲーム環境8の仮想空間6内のイベントゾーン102の位置も変化する。
【0070】
イベントゾーン102の視覚表現は、コンピュータ装置10の内蔵表示装置15又は外部表示装置16のスクリーン100に表示される。
図11には、非限定的な例である、コンピュータ装置10の内蔵表示装置15又は外部表示装置16のスクリーン100に表示されたシーン1100が示されている。シーン1100では、イベントゾーン102の視覚表示は、主役ゲームオブジェクト101
1を囲んでいる周囲106である。このように、ビデオゲームプロセス1900の一部として、1以上の敵ゲームオブジェクト104
Xのゲーム環境8の仮想空間6内の位置がイベントゾーン102内にあれば、主役ゲームオブジェクト101
1による1以上の敵ゲームオブジェクト104
Xへの攻撃は、ユーザ1のために自動的に実行される。
図11の実施例では、コンピュータ装置10の内蔵表示装置15又は外部表示装置16のスクリーン100に示すように、1以上の敵ゲームオブジェクト104
Xのゲーム環境8の仮想空間6内の位置がイベントゾーン102の周囲106内にあれば、主役ゲームオブジェクト101
1による1以上の敵ゲームオブジェクト104
Xへの攻撃は、ユーザ1のために自動的に実行される。
【0071】
ゲームデータ20に含まれる各ゲームオブジェクトは、イベントゾーン102と関連付けられ、ゲームオブジェクトとこの各イベントゾーン102の関連は、メモリ12に格納される。マルチプレイヤビデオゲームを対象とするある実施例では、マルチプレイヤビデオゲームをしている全てのユーザは、ゲーム環境8の仮想空間6内の各ゲームオブジェクトと関連付けされたイベントゾーンの視覚表示を目視することが出来る。
【0072】
マルチプレイヤビデオゲームを対象とする他の実施例では、ユーザは、自分で制御しているゲームオブジェクトのイベントゾーン102の視覚表示だけは見ることが出来るが、ゲーム環境8の仮想空間6内の他のゲームオブジェクトに関連したイベントゾーン102の視覚表示は、コンピュータ装置10の内蔵表示装置15又は外部表示装置16のスクリーン100には表示されない。
【0073】
イベントゾーン102は、1セットの空間座標{XYZ102}と関連しており、1セットの空間座標{XYZ102}の表示は、メモリ12に格納されている。この表示は、周囲(境界)の空間座標の形をとることが出来、この境界内のいかなる点も、セットの空間座標{XYZ102}内にあると理解される。イベントゾーン102に関連するセットの空間座標{XYZ102}の構成は、ゲーム環境8の仮想空間6内のイベントゾーン102の位置の変化に応じて、変化するようになっている。
【0074】
各ゲームオブジェクトと関連した、メモリ12に格納された位置データ32は、仮想空間6の各ゲームオブジェクトと関連した空間座標XYZGOの表示を有する。ある実施例では、1以上の敵ゲームオブジェクト104Xのゲーム環境8の仮想空間6内の位置がイベントゾーン102内にあるかどうかを決めるために、ビデオゲームプロセス1900の一部として、1以上の敵ゲームオブジェクト104Xの空間座標XYZGOが、イベントゾーン102に関連したセットの空間座標{XYZ102}内にあるかどうかによって決めている。
【0075】
上記したイベントゾーン102の視覚表示に加えて、イベントゾーン102は、数的、幾何学的、又は数学的表示等の、非視覚的表示を有する。
図5に示すように、オブジェクトデータ42は、ゲーム画像フレームのグラフィック表示や、数的、幾何学的又は数学的表示等の、イベントゾーン102の現在の表示に関するデータを格納しているイベントゾーンデータを含んでいる。
【0076】
図12に示すように、イベントゾーン102はまた、属性を構成している。イベントゾーン102のある属性は、ユーザ1により(例えば、コンピュータ装置10の内蔵ゲームコントローラ13又は外部ゲームコントローラ17を介して)制御されるが、イベントゾーン102のある属性は、ビデオゲームプロセス1900により制御される。
【0077】
イベントゾーンデータ70はまた、画像データ、(イベントゾーン102に関連するセットの空間座標{XYZ102}の表示、及び/又は例えば、主役ゲームオブジェクト1011の空間座標XYZGO等の、イベントゾーン102に関連するゲームオブジェクトの空間座標XYZGOの表示を含む)位置データ、材料/テクスチャデータ、身体状態データ、色データ、視認性データ、照明データ(例えば、方向、位置、色及び/又は強度)、音響データ、移動データ、衝突データ、環境データ及び/又はその他イベントゾーンに関連するデータ等の属性を格納している。
【0078】
図10に示すように、表1000には、各ゲームオブジェクトに関連する空間座標XYZ
GOの表示や、ゲームプレイセッション中いつでもイベントゾーン102と関連するセットの空間座標{XYZ
102}の構成(
図10のコラム1004及び1009)も含まれている。
【0079】
加えて、本実施例では、ビデオゲームプロセス1900の一部として、1以上の敵ゲームオブジェクト104Xのゲーム環境8の仮想空間6内の位置が、イベントゾーンがアクティブ化している時に、イベントゾーン102内にあれば、主役ゲームオブジェクト1011による1以上の敵ゲームオブジェクト104Xへの攻撃は、ユーザ1のために自動的に実行される。
【0080】
また、この実施例では、1以上の敵ゲームオブジェクト104Xの仮想空間6内の位置が、イベントゾーン102がアクティブ化している時にイベントゾーン102内にあれば、主役ゲームオブジェクト1011によって1以上の敵ゲームオブジェクト104Xが攻撃されるように、ビデオゲームプロセス1900は、仮想空間6内でイベントゾーン102を繰り返しアクティブ化している。即ち、この実施例では、イベントゾーン102は、(1以上の敵ゲームオブジェクト104Xの仮想空間内の位置がイベントゾーン102内にあるかどうかにかかわらず)繰り返しアクティブ化されるように構成されているが、1以上の敵ゲームオブジェクト104Xの仮想空間6内の位置が、イベントゾーンがアクティブ化している時にイベントゾーン102内にいるときだけ、1以上の敵ゲームオブジェクト104Xが攻撃される。
【0081】
「イベントゾーン期間」は、主役ゲームオブジェクト1011に関連するイベントゾーン102の繰り返し行われるアクティブ化の時間間隔と定義される。
【0082】
ある実施例では、イベントゾーン期間は、所定の時間であるように規則正しく、イベントゾーン102が繰り返しアクティブ化されるとは、所定の時間間隔で(即ち、一定の時間間隔)イベントゾーン102をアクティブ化することである。
【0083】
他の実施例では、イベントゾーン期間は、変動する時間であるように不規則で、イベントゾーン102が繰り返しアクティブ化されるとは、変動する時間間隔で(即ち、不規則時間間隔)イベントゾーン102をアクティブ化することである。
【0084】
更に他の実施例では、イベントゾーン期間は可変的な長さの時間であるように可変的で、イベントゾーン102が繰り返しアクティブ化されるとは、可変的長さの時間間隔でイベントゾーン102をアクティブ化することである。イベントゾーン期間の可変性は、幾つかの非限定的な例を挙げると、ユーザ及び/又はゲームプレイに依存する。
【0085】
ある実施例では、
図12に示すように、イベントゾーンデータ70は、イベントゾーン102に関連する1以上のパラメータを有している。例えば、イベントゾーンデータ70は、イベントゾーン102のイベントゾーン期間に関連する1以上のパラメータ74を有している。
【0086】
例えば、イベントゾーンデータ70は、イベントゾーン期間が、規則的か、不規則か、可変的であるかを示すパラメータ74を有している。更に他の例では、イベントゾーンデータ70は、規則的イベントゾーン期間に関連した長さの時間を示すパラメータ74を有している。また更に他の例では、イベントゾーンデータ70は、不規則的イベントゾーン期間の各イベントゾーン期間に関連した長さの時間を示すパラメータ74を有している。一般的に、イベントゾーンデータ70は、イベントゾーン期間の長さの時間を示すパラメータ74を有している。
【0087】
イベントゾーン期間に関連する時間を示すイベントゾーンデータ70に含まれる1以上のパラメータ74は、時間の大きさと単位から構成される値で定義される。ゲームデータ20に含まれている各ゲームオブジェクトに関して、イベントゾーン102に関連したイベントゾーンデータ70に含まれている1以上のパラメータの値は、ゲーム設計者によりゲーム設計時にエンコードされる。
【0088】
イベントゾーンデータ70は、イベントゾーン期間の可変性に関連するパラメータ74を有している。例えば、イベントゾーン期間の可変性は、ユーザ1に関連したスコアに依存している。例えば、ユーザ1に関連したスコアが増加すると、イベントゾーン102のイベントゾーン期間に関連する時間が短くなる。イベントゾーン期間に関連する時間が短くなると、1以上の敵ゲームオブジェクト104Xに対する自動攻撃がより頻繁に起こるようになる。このように、この場合において、イベントゾーンデータ70は、ユーザ1のスコアの関数として、イベントゾーン期間の可変性に関するパラメータ74を有する。
【0089】
カウントダウンは、イベントゾーン期間と関連付けられる。カウントダウンとは、現在のイベントゾーン期間に残っている時間/イベントゾーン102の次のアクティブ化までに残っている時間を示している。カウントダウンは、「アクティブ化カウントダウン」と呼ぶことが出来る。
【0090】
アクティブ化カウントダウンは、経過に近い時間の1単位であり、各イベントゾーン期間を通してアクティブ化カウントダウンは、減少する。アクティブ化カウントダウンは、時が経過すると、イベントゾーン102をアクティブ化するようにリセットするように構成されている。このように、アクティブ化カウントダウンの始まりは、前のイベントゾーン期間の終わり/現在のイベントゾーン期間の始まりに対応しており、アクティブ化カウントダウンの時の経過は、現在のイベントゾーン期間の終わり/これに続くイベントゾーン期間の始まりに対応している。
【0091】
従って、アクティブ化カウントダウンは、現在のイベントゾーン期間に残っている時間/イベントゾーン102の次のアクティブ化までに残っている時間を示すイベントゾーンデータ70のパラメータ74である。アクティブ化カウントダウンは、メモリ12に格納されたゲームデータ20に含まれているタイマーにより実行される。ゲームデータ20は、ゲームプレイ時間を探知する、ゲームプレイセッションの始まりに関連したタイマー等、他のタイマーも有している。
【0092】
このように、イベントゾーン102を繰り返しアクティブ化するということは、メモリ12に格納されたイベントゾーンデータ70に含まれる1以上のイベントゾーンパラメータ74のある部分を繰り返し変化させることである。例えば、この実施例では、イベントゾーン102のアクティブ化が繰り返されるとは、一旦アクティブ化カウントダウンが終わると、アクティブ化カウントダウンが繰り返しリセットされるということである。別の考えでは、イベントゾーン102を繰り返しアクティブ化するということは、アクティブ化カウントダウンが終わるまで、1(又は数個の)時間単位だけアクティブ化カウントダウンを繰り返し減じることである。
【0093】
既に示したように、この実施例では、ビデオゲームプロセス1900は、仮想空間6に位置を有している1以上の敵ゲームオブジェクト104Xが、イベントゾーン102がアクティブ化している時、イベントゾーン102内にある時、主役ゲームオブジェクト1011が1以上の敵ゲームオブジェクト104Xを攻撃するように、仮想空間6のイベントゾーン102を繰り返しアクティブ化する。また、前述したように、1以上の敵ゲームオブジェクト104Xに「ダメージを与え」たり、又は「殺し」たりする(又は、1以上の敵ゲームオブジェクト104の状態を変更する)主役ゲームオブジェクト1011は、1以上の敵ゲームオブジェクト104Xを「攻撃する」主役ゲームオブジェクト1011と呼ぶ。
【0094】
このように、本実施例では、ビデオゲームプロセス1900は、仮想空間6に位置を有している1以上の敵ゲームオブジェクト104Xが、イベントゾーン102がアクティブ化している時、イベントゾーン102内にある時、1以上の敵ゲームオブジェクト104Xの状態を変更するように、仮想空間6のイベントゾーン102を繰り返しアクティブ化する。
【0095】
ゲームデータ20に含まれる各ゲームオブジェクトのゲームオブジェクトデータ42は、ゲームオブジェクトの状態を示す、1以上のゲームオブジェクトパラメータ76を有している。
【0096】
従って、イベントゾーン102がアクティブ化している時、イベントゾーン102内にある、仮想空間6に位置を有している1以上の敵ゲームオブジェクト104Xの状態を変化させるとは、1以上のゲームオブジェクトパラメータ76を変化させることである。このように、イベントゾーン102をアクティブ化すると、1以上のゲームオブジェクトパラメータ76が変化する。
【0097】
例えば、1以上のゲームオブジェクトパラメータ76の1つは、ゲームオブジェクトの「健康」の測定に関係する健康パラメータ78である。ゲームオブジェクトの健康は、他のゲームオブジェクトから受ける攻撃からのゲームオブジェクトのダメージの量を示している。例えば、ゲームオブジェクトの健康は、仮想空間6内で攻撃され、ダメージを受けたゲームオブジェクトの関数として減少する。更に他の例では、ゲームオブジェクトの健康は、他のゲームオブジェクトを攻撃するゲームオブジェクト、仮想空間6内で覆いを取る/隠れるゲームオブジェクトの関数として、及び/又はゲームオブジェクトを制御しているユーザに関連したスコアの増加の関数として増える。
【0098】
ゲームオブジェクトの健康は、健康パラメータ78に関連したメモリ12に含まれた変数で格納された値で表すことが出来る。健康パラメータ78に関連した変数で格納された初期値は、ゲームデータ20内の各ゲームオブジェクトのために、ゲーム設計時にゲーム設計者によってエンコードされる。
【0099】
健康パラメータ78に関連したメモリ12に格納された値は、ゲームプレイの結果として、増加するか若しくは減少し得る。例えば、ゲームオブジェクトの健康パラメータ78に関連したメモリ12に格納された値は、仮想空間6内で攻撃され、ダメージを受けたゲームオブジェクトの関数としての所定量だけ減少する。更に他の例では、ゲームオブジェクトの健康パラメータ78に関連したメモリ12に格納された値は、他のゲームオブジェクトをうまく攻撃したゲームオブジェクトの関数としての所定量だけ、及び/又はゲームオブジェクトを制御しているユーザ1に関連したスコアの増加によって増加する。
【0100】
ある実施例では、ビデオゲームプロセス1900の一部として、イベントゾーン102がアクティブ化している時にイベントゾーン102内にある、仮想空間に位置する1以上の敵ゲームオブジェクト104Xの状態を変化させるとは、1以上の敵ゲームオブジェクト104Xに関連したメモリ12に格納された健康パラメータ78に関する値を変化させることである。
【0101】
ある実施例では、インジケータ28は、ゲーム環境8の仮想空間6内ゲームオブジェクトの健康を示している。例えば、インジケータ28は、健康パラメータ78が変化することにより変化する図形要素38から構成されている。例えば、
図9の実施例に示すように、可変健康パラメータ78に関連するメモリ12に格納された値が増加すると、インジケータ28の図形要素38の影が増加し、又は該図形要素38がいっぱいに満たされる一方、健康パラメータ78に関連するメモリ12に格納された値が減少すると、インジケータ28の図形要素38の影が減少し、又は該図形要素38が満たされた状態が減るように、図形要素38は、影又は満たされる可変量で構成される。健康パラメータ78の変化を表す適宜な方法は他の方法でも実行し得る。
【0102】
ある実施例では、仮想空間6内のゲームオブジェクトは、「アクティブ」(即ち、「生きている」又は、「非アクティブ」(即ち、死んでいる)として特徴付けることが出来る。
【0103】
アクティブと特徴付けされるゲームオブジェクトは、ユーザからの入力(即ち、ユーザからの入力とは、ゲームオブジェクトの仮想空間6内の位置を変更するコマンドのことからなる)に応答することが出来、アクティブと特徴付けされるゲームオブジェクトのイベントゾーン102は、繰り返しアクティブ化出来る(即ち、1以上のイベントゾーンパラメータ74の内、幾つかを繰り返し変更することが出来る)。
【0104】
逆に、非アクティブと特徴付けられるゲームオブジェクトは、ゲーム環境8の仮想空間6内ではもはや存在しないか、目に見えない。ある例では、ビデオゲームのGUI26は、非アクティブと特徴付けられたゲームオブジェクトに対応するインジケータ28をも表示しないように構成することが出来る。ある例では、非アクティブと特徴付けられるゲームオブジェクトは、ゲームオブジェクトが既に「死んだ」場所のシーンで表示される仮想死体オブジェクトに置き換えることが出来る。更に、非アクティブと特徴付けられたゲームオブジェクトは、ユーザからの入力(即ち、ユーザからの入力とは、ゲームオブジェクトの仮想空間6内の位置を変更するコマンドのことからなる)にもはや応答することが出来ず、非アクティブと特徴付けされるゲームオブジェクトのイベントゾーン102は、もはや繰り返しアクティブ化出来ない。そのように、イベントゾーン102の可視表示は、もはやゲーム環境8の仮想空間6内には存在しないか、又は目に見えない。
【0105】
健康の閾値レベルを超えると、仮想空間6内のゲームオブジェクトは、アクティブと特徴付けることが出来る一方、健康の閾値レベルを下ると、ゲームオブジェクトは非アクティブと特徴付けることが出来る。健康の閾値レベルは、ゲームオブジェクトの健康パラメータ78に関連したメモリ12に格納された値に関して定義することが出来る。即ち、ゲームオブジェクトの健康パラメータ78に関連したメモリ12に格納された値が、健康閾値を超えた場合には、ゲームオブジェクトはアライブ(生きている)と特徴付けることが出来、ゲームオブジェクトの健康パラメータ78に関連したメモリ12に格納された値が、健康閾値を下回った場合には、ゲームオブジェクトは非アクティブと特徴付けることが出来る。健康閾値は、ゲーム設計の際にゲーム設計者が選択することが出来、ゲームデータ20に含まれる各ゲームオブジェクトのために、この値がオブジェクトデータ42の一部としてメモリ12にエンコードされる。
【0106】
ある実施例では、1以上のゲームオブジェクトパラメータ76は、ゲームオブジェクトがアクティブか非アクティブであるかを示すゲームオブジェクト状態パラメータ80を構成している。従って、ゲームオブジェクトの健康パラメータ78と関連したメモリ12に格納された値が健康閾値を超えていた場合、ゲームオブジェクトはアクティブと特徴付けられ、このゲームオブジェクトと関連したゲームオブジェクト状態パラメータ80は、ゲームオブジェクトが第1状態即ち、アクティブ状態であることを示す。逆に、ゲームオブジェクトの健康パラメータ78と関連したメモリ12に格納された値が健康閾値を下回った場合、ゲームオブジェクトは非アクティブと特徴付けられ、このゲームオブジェクトと関連したゲームオブジェクト状態パラメータ80は、ゲームオブジェクトが第2状態即ち、非アクティブ状態であることを示す。
【0107】
ある実施例では、ビデオゲームプロセス1900の一部として、イベントゾーン102が
アクティブ化している時、イベントゾーン102内にある仮想空間内での位置を有している1以上の敵ゲームオブジェクト104Xの状態を変化させることは、1以上の敵ゲームオブジェクト104Xと関連したメモリに格納されたゲームオブジェクト状態パラメータ80を変化させることである。例えば、ゲームオブジェクト状態パラメータ80を、第1の状態(即ち、「アクティブ」状態)にあるゲームオブジェクトを示す第1の値と、第2の状態(即ち、「非アクティブ」状態)にあるゲームオブジェクトを示す第2の値の間で切り替えることが出来る。
【0108】
イベントゾーン102がアクティブ化しており、敵ゲームオブジェクト1041に関連するゲームオブジェクト状態パラメータ80がアクティブ状態から非アクティブ状態に変わった時の、主役ゲームオブジェクト1011に関連するイベントゾーン102内に位置する(ユーザ2により制御されている)敵ゲームオブジェクト1041の非限定的例を今考えてみる。ある実施例では、一旦敵ゲームオブジェクト1041と関連したゲームオブジェクト状態パラメータ80がアクティブ状態から非アクティブ状態に変わると、ビデオゲームプロセス1900はユーザ2のためにゲームプレイセッションを終了するように構成されている。他の実施例では、一旦敵ゲームオブジェクト1041と関連したゲームオブジェクト状態パラメータ80がアクティブ状態から非アクティブ状態に変わると、ゲームプレイセッションは、敵ゲームオブジェクト1041無しで続く。更に他の実施例では、一旦敵ゲームオブジェクト1041と関連したゲームオブジェクト状態パラメータ80がアクティブ状態から非アクティブ状態に変わると、ゲームプレイセッションは敵ゲームオブジェクト1041無しで続き、所定時間後に、敵ゲームオブジェクト1041と関連したゲームオブジェクト状態パラメータ80が非アクティブ状態からアクティブ状態に変わる。この所定時間は、ゲーム設計者がゲーム設計時に選択することが出来、オブジェクトデータ42の一部としてメモリ12にエンコードされる。ある実施例では、この所定時間は、ゲームプレイの関数として変更することが出来る。
【0109】
ある実施例では、ゲームオブジェクト状態パラメータ80を、ゲームプレイセッション中に複数回変更することが出来る。
【0110】
図10に示すように、表1000には、ゲームプレイセッションに関する情報が含まれている。例えば、
図10のコラム1005に示すように、表1000は、各ゲームオブジェクトの健康を示す情報(即ち、健康パラメータ78に関する現在値等の、健康パラメータ78に関する情報)を有している。
図10に示すように、表1000のコラム1006にはまた、各ゲームオブジェクトの状態を示す情報(即ち、ゲームオブジェクトが現在アクティブ状態にあるか非アクティブ状態にあるかを示す等の、ゲームオブジェクト状態パラメータ80に関する情報)が含まれている。例えば、表1000には、例えば
図10のコラム1007に示すように、ゲームプレイセッション中に、ゲームオブジェクト状態パラメータ80がアクティブ状態から非アクティブ状態に変化する回数に関する情報が含まれている。表1000にはまた、
図10のコラム1008に示すように、各ゲームオブジェクトの現在の状態に関連する時間の情報が含まれている。
【0111】
アクティブ化カウントダウンに関する情報は、ユーザ1に提供される。この実施例では、ビデオゲームプロセス1900の一部として、マーカー103Xをコンピュータ装置10の内蔵表示装置15又は外部表示装置16のスクリーン100に表示して、アクティブ化カウントダウンに関する情報をユーザ1に提供する。
【0112】
マーカー103Xにより、ユーザ1にイベントゾーンが現在アクティブ化しているかどうかの情報が与えられ、ユーザ1に、現在のイベントゾーン期間に残っている時間/イベントゾーン102の次のアクティブ化までに残っている時間を知らせる。
【0113】
この実施例では、ビデオゲームプロセス1900の一部として、マーカー103Xはゲーム環境8の仮想空間6に配置しており、マーカー103Xの視覚表示は、コンピュータ装置10の内蔵表示装置15又は外部表示装置16のスクリーン100に表示される。
【0114】
ビデオゲームプロセス1900の一部として、主役ゲームオブジェクト1011の、少なくともイベントゾーン102の一部に対するマーカー103Xの位置は、アクティブ化カウントダウンが経過するにつれて変化する。本記述の目的では、マーカー103Xは、主役ゲームオブジェクト1011のイベントゾーン102に関連して説明するが、当業者であればマーカー103Xに類似するマーカーは、ゲームデータ20に含まれるいかなるゲームオブジェクトのイベントゾーン102にも関連していると理解される。
【0115】
主役ゲームオブジェクト1011の、少なくともイベントゾーン102の一部に対するマーカー103Xの位置は、現在のイベントゾーン期間に残っている時間/イベントゾーン102の次のアクティブ化までに残っている時間に関係している。このように、主役ゲームオブジェクト1011の、少なくともイベントゾーン102の一部に対するマーカー103Xの位置が変化すると、ユーザ1は、イベントゾーン102がアクティブ化の最中かどうかがわかり、また現在のイベントゾーン期間に残っている時間/イベントゾーン102の次のアクティブ化までに残っている時間がわかる。
【0116】
ビデオゲームプロセス1900の一部として、少なくともイベントゾーン102の一部に対するマーカー103Xの位置は、初期位置から最終位置に変化し得る。このように、少なくともイベントゾーン102の一部に対するマーカー103Xの位置が変化するということは、マーカー103Xが初期位置から最終位置まで段々と移動するということである。例えば、マーカー103Xの初期位置はアクティブ化カウントダウンの初めに対応しており、マーカー103Xの終了位置は、アクティブ化カウントダウンの経過/イベントゾーン102のアクティブ化に対応している。このように、ビデオゲームプロセス1900は、主役ゲームオブジェクト1011のイベントゾーン102のアクティブ化と最終位置に到達するマーカー103Xとを同期させている。
【0117】
マーカー103Xと少なくともイベントゾーン102の一部を含む距離DXは、イベントゾーンが現在アクティブ化しているかどうかや、現在のイベントゾーン期間に残っている時間及び/又はイベントゾーン102の次のアクティブ化までに残っている時間に関係している。
【0118】
ある実施例では、マーカー103Xと少なくともイベントゾーン102の一部を含む距離DXは、現在のイベントゾーン期間に残っている時間が減る/又はイベントゾーン102の次のアクティブ化までに残っている時間が減るにつれて、大きくなる。この実施例では、マーカー103Xと少なくともイベントゾーン102の一部を含む距離DXは、マーカー103Xの位置が初期位置から最終位置まで変化するにつれて大きくなる。
【0119】
他の実施例では、マーカー103Xと少なくともイベントゾーン102の一部を含む距離DXは、現在のイベントゾーン期間に残っている時間が減る/イベントゾーン102の次のアクティブ化までに残っている時間が減るにつれて、小さくなる。この実施例では、マーカー103Xと少なくともイベントゾーン102の一部を含む距離DXは、マーカー103Xの位置が初期位置から最終位置まで変化するにつれて小さくなる。この実施例では、ビデオゲームプロセス1900は、イベントゾーン102のアクティブ化とマーカー103Xと少なくともイベントゾーン102の一部を含む距離DXがゼロに到達することを同期させている。従って、マーカー103Xと少なくともイベントゾーン102の一部を含む距離DXがゼロに到達するということは、イベントゾーンがアクティブ化することを示している。
【0120】
ある実施例では、主役ゲームオブジェクト101
1のイベントゾーン102の周囲106は、マーカー103
Xと少なくともイベントゾーン102の一部を含む距離D
Xが、マーカー103
Xと参照点P間であるように、参照点Pを構成している。ある実施例では、マーカー103
Xと少なくともイベントゾーン102の一部を含む距離D
Xは、(
図13A及び13Bに示すように、半径間の違いを含む)直線距離である。他の実施例では、マーカー103
Xと少なくともイベントゾーン102の一部を含む距離D
Xは、
図14A及び14Bに示すように角距離である。更に別の実施例では、マーカー103
Xと少なくともイベントゾーン102の一部を含む距離D
Xは、
図15A及び15Bに示すように半径距離である。
【0121】
図16B~16D及び17B~17Dに、マーカー103
Xの視覚表示が示される。
【0122】
図16B~16Dに示す実施例では、マーカー103
Xはイベントゾーン102の周囲106を中心に時計回りに進む図形要素として表される。この例では、マーカー103
X、イベントゾーン102の周囲106及び主役ゲームオブジェクト101
1がなす角度θは、マーカー103
Xが、アクティブ化カウントダウンの初めの初期位置から、アクティブ化カウントダウンの経過に同期した最終位置まで、周囲106の回りを時計回りに進むにつれて増加する。
図16B~16Dは、異なる時点で表示されるマーカーを示している。他の実施例では、マーカー103
Xが、アクティブ化カウントダウンの初めの初期位置から、アクティブ化カウントダウンの経過に同期した最終位置まで、周囲106の回りを反時計回りに進むことが出来るのは、当業者であれば理解できる。
【0123】
現在のイベントゾーン期間の時間をn単位の時間とする(例えば、n秒)。
図16Aでは、マーカー103
Xが示されていないことにより、ユーザ1に、現在イベントゾーン期間がちょうど始まったことを示している(即ち、アクティブ化カウントダウンに関係するタイマーがt=n[秒]をしめすように、アクティブ化カウントダウンがちょうど始まった)。
図16Bでは、t=n
-1[秒]の時、マーカー103
1は、第1の位置に示されており、
図16Cでは、t=n
-2[秒]の時、マーカー103
2は、第2の位置に示されている。
図16Dでは、マーカー103
3は、角度θは、360度である、現在のイベントゾーン期間の終わりで示されている。
図16Dは、現在のイベントゾーン期間が終わりに達し、アクティブ化カウントダウンが経過した時点を表している(アクティブ化カウントダウンに関連するタイマーがt=0[秒]を示す、即ち、イベントゾーン102の周囲106内に1以上の敵ゲームオブジェクト104
Xが攻撃される時点)。
【0124】
図16B~16Dに示されるマーカー103
Xは別々の時点で表されていると、当業者であれば理解できる。実際には、例えば、0度の位置(即ち、0時位置)から360度の位置(即ち、12時位置)までスムーズなアニメーション効果を進めることにより、ビデオゲーム内でマーカー103
Xを実行することが出来る。
【0125】
図17B~17Dに示す実施例では、マーカー103
Xは、主役ゲームオブジェクト101
1から、主役ゲームオブジェクト101
1のイベントゾーン102の周囲106まで、同心円状に外側に向けて進むパルス(即ち、波形)として表されている。
【0126】
また、現在のイベントゾーン期間の時間をn単位の時間とする(例えば、n秒)。
図17Aでは、マーカー103
Xが示されていないことにより、ユーザ1に、現在イベントゾーン期間がちょうど始まったことを示している(即ち、アクティブ化カウントダウンに関係するタイマーがt=n[秒]を示すように、アクティブ化カウントダウンがちょうど始まった)。
図17Bでは、t=n
-1[秒]の時、マーカー103
1は、第1の位置に示されており、
図17Cでは、t=n
-2[秒]の時、マーカー103
2は、第2の位置に示されている。
図17Dでは、マーカー103
3は、マーカー103
3の前端90とイベントゾーン102の周囲106が重なる、現在のイベントゾーン期間の終わりで示されている。
図17Dは、現在のイベントゾーン期間が終わりに達し、アクティブ化カウントダウンが経過した時点を表している(アクティブ化カウントダウンに関連するタイマーがt=0[秒]を示す、即ち、イベントゾーン102の周囲106内に1以上の敵ゲームオブジェクト104
Xが攻撃される時点)。
【0127】
図17B~17Dに示されるマーカー103
Xは別々の時点で表されていると、当業者であれば理解できる。実際には、例えば、主役ゲームオブジェクト101
1に最も近い位置から攻撃周囲102の先端まで、又は、イベントゾーン102の攻撃周囲106の先端から、主役キャラクタ101
1に最も近い位置までスムーズなアニメーション効果を進めることにより、ビデオゲーム内でマーカー103
Xを実行することが出来る。
【0128】
他の実施例では、別のマーカーの可視化表示を実行する等、アクティブ化カウントダウンの経過を示す別の方法を取ることが出来る。
【0129】
上述したマーカー103
Xの視覚化表示に加えて、マーカー103
Xは数的、幾何学的、又は数学的表示等の、他の非視覚的表示を有する。
図5に示すように、オブジェクトデータ42は、ゲーム画像フレームのグラフィック表示や、数的、幾何学的又は数学的表示等の、マーカー103
Xの現在の表示に関するデータを格納している。
【0130】
図18に示すように、マーカー103
Xはまた、属性を構成している。マーカー103
Xのある属性は、ユーザ1により(例えば、コンピュータ装置10の内蔵ゲームコントローラ13又は外部ゲームコントローラ17を介して)制御されるが、マーカー103
Xのある属性は、コンピュータ可読指令18により制御される。この実施例では、ユーザからの入力に応じて、仮想空間6内のイベントゾーン102の位置が変化し、結果的に、マーカー103
Xの仮想空間6内の絶対的位置も変化する。従って、マーカー103
Xを、マーカー103
Xの絶対的位置に関連する空間座標を含む1セットの空間座標{XYZ
103}と関連付け出来る。このセットの空間座標{XYZ
103}の表示がメモリ12に格納される。マーカー103
Xと関連するこのセットの空間座標{XYZ
103}の構成は、ゲーム環境8の仮想空間6内のイベントゾーン102の位置が変化するに応じて変化するようになっている。
【0131】
マーカーデータ82はまた、画像データ、(マーカー103Xに関連するセットの空間座標{XYZ103}の表示を含む)位置データ84、材料/テクスチャデータ、身体状態データ、色データ、視認性データ、照明データ(例えば、方向、位置、色及び/又は強度)、音響データ、移動データ、衝突データ、環境データ、タイマーデータ及び/又はその他マーカー103Xに関連するデータ等の属性を格納している。
【0132】
処理装置11が実行するビデオゲームプロセス1900の概要を
図19を参照して示す。
【0133】
ステップ1901
ステップ1901で、コンピュータ装置10の処理装置11は、ビデオゲームのゲーム環境8のために仮想空間6を維持する。ゲーム環境8の仮想空間6は、主役ゲームオブジェクト1011、チームAに関連する味方ゲームオブジェクト1012、1013、及びチームBに関連する敵ゲームオブジェクト1041、1042、1043、1044から成る。
【0134】
図20A~20Dに示すように、また、この例の目的のために、仮想空間6内にいる味方ゲームオブジェクト101
2と敵ゲームオブジェクト104
1、104
3は、イベントゾーン102がアクティブ化している時、主役ゲームオブジェクト101
1のイベントゾーン102内に位置している一方、味方ゲームオブジェクト101
3と敵ゲームオブジェクト104
2、104
4は、イベントゾーン102がアクティブ化している時、主役ゲームオブジェクト101
1のイベントゾーン102内の仮想空間6内の位置にいない。
【0135】
更に、この例の目的のために、主役ゲームオブジェクト1011、味方ゲームオブジェクト101Xと敵ゲームオブジェクト104Xのそれぞれのためにメモリ12に格納されたゲームオブジェクト状態パラメータ80は、「アクティブ」状態を示していると仮定する。
【0136】
ステップ1902、1903、1904
ステップ1902
ステップ1902で、主役ゲームオブジェクト101
1に関連するイベントゾーン102の視覚表示を、コンピュータ装置10の内蔵表示装置15又は外部表示装置16のスクリーン100に表示する。
図20Aに示すこの非限定的な例では、イベントゾーン102の視覚表示は、主役ゲームオブジェクト101
1を囲む周囲106を構成している。ここで説明したビデオゲームプロセス1900を、ユーザが受けた入力に基づいて絶えずイベントゾーン102を表示/アップデートするように実行する。
【0137】
ステップ1903
この例の目的のために、主役ゲームオブジェクト1011のイベントゾーン102に関連する現在のイベントゾーン期間は、3秒であり、(即ち、主役ゲームオブジェクト1011に関連するイベントゾーン102の次のアクティブ化まで残っている時間が3秒である)、メモリ12に格納したイベントゾーンデータ70は、現在のイベントゾーン期間が3秒であることを示すパラメータ74を含んでいる)。
ステップ1903で、イベントゾーン期間に関連したアクティブ化カウントダウンが始まる。この例では、アクティブ化カウントダウンは、メモリ12に格納されたタイマーにより実行され、従って、タイマーは、t=3[秒]にセットされる。
このように、アクティブ化カウントダウンの始まりは、現在のイベントゾーン期間の始まりに対応している。
【0138】
ステップ1904
ステップ1904で、マーカー103Xをゲーム環境8の仮想空間6内に配置し、マーカー103Xの視覚表示をコンピュータ装置10の内蔵表示装置15又は外部表示装置16のスクリーン100に表示する。
【0139】
この例の目的のために、マーカー103Xが、イベントゾーン102から主役ゲームオブジェクト1011にまで同心円状に内側に向けて進むパルス(即ち、波形)として表されている。
【0140】
図20Aでは、マーカー103
Xが、現在のイベントゾーン期間の始まり/アクティブ化カウントダウンの始まりに対応している初期位置に示される。この例では、現在のイベントゾーン期間の始まりで、マーカー103
Xの視覚表示の前端が、イベントゾーン102の視覚表示の周囲106と重なることにより、ユーザ1に、現在のイベントゾーン期間がちょうど始まった/アクティブ化カウントダウンがちょうど始まったことを知らせている。
【0141】
ステップ1902、1903、1904の順序
ステップ1902、1903、1904は順番に実行する必要は無いばかりか、これらステップを連続して実行する必要も無いと理解される。実際、この実施例では、ステップ1902、1903、1904は同時に実行する。
【0142】
ステップ1905、1906
ステップ1905では、アクティブ化カウントダウンが、時間経過に近い1単位時間で減じる。従って、アクティブ化カウントダウンは、減じられ、タイマーは、t=3[秒]からt=2[秒]に変わる。
【0143】
ステップ1906で、マーカーのイベントゾーン102に対する位置は、イベントゾーン102の周囲106に対して1以上の距離単位だけ移動するように変化する。このように、
図20Bでは、時間t=2[秒]の時、マーカー103
2は、第2の位置に示される。
【0144】
ステップ1905、1906は順番に実行する必要は無いばかりか、これらステップを連続して実行する必要も無いと理解される。実際、この実施例では、ステップ1905、1906は同時に実行する。
次のステップは、1907である。
【0145】
ステップ1907
ステップ1907で、アクティブ化カウントダウンが経過しない場合は、その時は、ビデオゲームプロセス1900は、アクティブ化カウントダウンが経過するまで/アクティブ化カウントダウンに関連するタイマーが、t=0[秒]に達するまで、ステップ1905と1906に戻る。
【0146】
図20Dは、アクティブ化カウントダウンが経過し、現在のイベントゾーン期間が終了した時点を表している。この例では、マーカー103
Xの位置が変化すると、マーカー103
Xとイベントゾーン102を含む距離D
Xが増えるように、マーカー103
Xは初期値から最終位置まで次第に移動する。特に、マーカー103
Xとイベントゾーン102の周囲106の参照点Pを含む距離D
Xが増える。このように、マーカーの最終位置は、アクティブ化カウントダウンの経過(この場合、タイマーが、t=0[秒]に達すること)により特徴付けられる現在のイベントゾーン期間の終わりに同期する。
【0147】
一旦アクティブ化カウントダウンが経過する/アクティブ化カウントダウンに関連するタイマーが、t=0[秒]に達すると、ビデオゲームプロセスはステップ1908に進む。
【0148】
ステップ1908
ステップ1908で、イベントゾーン102はアクティブ化する。アクティブ化したイベントゾーン102は、アクティブ化カウントダウンの経過/アクティブ化カウントダウンに関連するタイマーの、t=0[秒]への到達に同期する。次のステップは、1909である。
【0149】
ステップ1909
ステップ1909で、ビデオゲームプロセス1900の一部として、1以上の敵ゲームオブジェクト104Xがイベントゾーン102内の仮想空間6の位置にいるかどうかを決定する。ここで処理装置11が実行する敵検知アルゴリズム2100の概要を説明する。
【0150】
敵検知アルゴリズム
図21に示すように、敵検知アルゴリズム2100はステップ2110~2150までである。
【0151】
ステップ2110
ある実施例では、ステップ2110で、敵検知アルゴリズム2100は、メモリ12にアクセスして、仮想空間6内のどのゲームオブジェクトが主役ゲームオブジェクト101
1の敵とみなすかを見分ける。例えば、(
図10のコラム1002に示すように)チームと、関連するゲームオブジェクトの表示を含む表1000にアクセスする。このように、この例では、ゲームオブジェクト104
1、104
2、104
3、104
4がチームBに関連するので、仮想空間6は、敵ゲームオブジェクト104
1、104
2、104
3、104
4から成ると判断される。
【0152】
ステップ2120
敵検知アルゴリズム2100のステップ2120で、一旦敵ゲームオブジェクト1041、1042、1043、1044が見分けられると、メモリ12にアクセスして、各敵ゲームオブジェクト1041、1042、1043、1044に関連する空間座標XYZGOを決めて、各敵ゲームオブジェクト1041、1042、1043、1044の位置を決定することが出来る。
【0153】
ステップ2130
敵検知アルゴリズム2100のステップ2130は、メモリ12にアクセスして、アクティブ化カウントダウンが経過した時(t=0[秒]で)/イベントゾーン102がアクティブ化した時、イベントゾーン102に関連するセットの空間座標{XYZ}102を決める。
【0154】
ステップ2140
敵検知アルゴリズム2100のステップ2140は、各敵ゲームオブジェクト1041、1042、1043、1044に関連する空間座標XYZGOと、イベントゾーン102に関連するセットの空間座標{XYZ}102を比較して、アクティブ化カウントダウンが経過した時(t=0[秒]で)/イベントゾーン102がアクティブ化した時、1以上の敵ゲームオブジェクト1041、1042、1043、1044に関連する空間座標XYZGOがイベントゾーン102に関連するセットの空間座標{XYZ}102内の所定の座標と一致するかどうかを判断する。
【0155】
ステップ2150
敵検知アルゴリズムのステップ2150で、肯定して、仮想空間6内に位置を有する1以上の敵ゲームオブジェクト104
1、104
2、104
3、104
4が、イベントゾーン102がアクティブ化している時、イベントゾーン102内にあったと判断される。この例では、アクティブ化カウントダウンが経過した時(t=0[秒]で)/イベントゾーン102がアクティブ化した時、敵ゲームオブジェクト104
1、104
3の空間座標XYZがそれぞれ、イベントゾーン102と関連するセットの空間座標{XYZ}
102内の所定の座標と一致すると判断される。このように、
図20Dに示すように、イベントゾーン102がアクティブ化したとき、敵ゲームオブジェクト104
1、104
3は、イベントゾーン102内だった仮想空間6の位置にあると判断される。
【0156】
ステップ1909には、ゲームオブジェクトがイベント102内の仮想空間の位置にあるかどうかを判断する他の方法がある。例えば、ステップ1909で、ゲームオブジェクトと主役ゲームオブジェクト1011の位置間の距離が、閾値距離より短いならば、ゲームオブジェクトはイベントゾーン102内の、仮想空間6内の位置にあると考えられる。さらに別の例では、ステップ1909で、2D仮想空間では、1以上の敵ゲームオブジェクト104Xのそれぞれのxとyの座標は、(1)周囲(境界)106の各整合y座標のx座標と、(2)周囲(境界)106の各整合x座標のy座標と比較することが出来る。
【0157】
ステップ1909で、敵ゲームオブジェクト104Xのいずれもイベントゾーン102に無い場合、攻撃は実行されず、方法は、ステップ1915(以下参照)に進む。
【0158】
一方、ステップ1909で、1以上の敵ゲームオブジェクト104Xがイベントゾーン102内にいるとき、次のステップは、イベントゾーン102内にいる敵ゲームオブジェクト104Xの数を決定するステップ1910になる。
【0159】
ステップ1910
このステップでは、1つだけ敵ゲームオブジェクト104Xがイベントゾーン102内の、仮想空間6の位置にあると判断されると、ステップ1912(以下参照)で敵ゲームオブジェクト104Xが選ばれて、ユーザ1のために、主役ゲームオブジェクト1011により該選ばれた敵ゲームオブジェクト104Xに対して攻撃が自動的に実行される。
【0160】
一方このステップで、多数の敵ゲームオブジェクト104Xがイベントゾーン102内にあると判断されると、イベントゾーン102内だった1以上のゲームオブジェクト104Xがステップ1911で選ばれ、ステップ1912でユーザ1のために、主役ゲームオブジェクト1011により該選ばれた1以上の敵ゲームオブジェクト104Xに対して攻撃が自動的に実行される。
この例において、ステップ1910で、2つの敵ゲームオブジェクト(敵ゲームオブジェクト1041、1043)が,イベントゾーン102がアクティブ化した時、イベントゾーン102内だった仮想空間6内の位置にいると判断される。こうして、次のステップは、ステップ1911になる。
【0161】
ステップ1911
ある実施例では、ビデオゲームプロセス1900では、イベントゾーン102内では1以上の敵ゲームオブジェクト104Xの内一人だけに攻撃する。他の実施例では、ビデオゲームプロセスでは、イベントゾーン102内では1以上の敵ゲームオブジェクト104Xの内一人だけを何回も攻撃する。主役ゲームオブジェクト1011が攻撃する敵ゲームオブジェクト104Xの数の表示は、ゲーム設計時にゲーム設計者によりエンコードされる。他の実施例では、主役ゲームオブジェクト1011が攻撃する敵ゲームオブジェクト104Xの数は、ゲームプレイの結果として変わる。例えば、攻撃する敵ゲームオブジェクト104Xの数は、ユーザに関連したスコアの関数として増える。他の実施例では、主役ゲームオブジェクト1011が攻撃するように構成されている敵ゲームオブジェクト104Xの数は、ゲームのレベルの関数である。
【0162】
選択アルゴリズム
ある実施例では、ビデオゲームプロセス1900の一部として、敵ゲームオブジェクト104Xをランダムに、又は疑似ランダム的に自律ボットにより選択する。他の実施例では、敵ゲームオブジェクト104Xを敵選択アルゴリズム2200に基づいて選択することが出来る。このように、この場合、ビデオゲームプロセス1900では、1以上の敵ゲームオブジェクト104Xを選択するステップ1911を、この場合下記に述べる敵選択アルゴリズムにより構成する。
【0163】
ステップ2210
例えば、ビデオゲームプロセス1900は、健康値が一番小さい敵ゲームオブジェクトを選択するように構成されている。従って、敵選択アルゴリズム2200は、メモリ12にアクセスして、イベントゾーン102内の各敵ゲームオブジェクト104Xに関連する健康パラメータ78の値を決定するステップ2210を有する。
【0164】
ステップ2220
敵選択アルゴリズムはまた、ゲームオブジェクト健康パラメータ78に関連する一番低い値を有する敵ゲームオブジェクト104Xを決定するステップ2220を有している。
【0165】
ステップ2230
敵選択アルゴリズム2200は更に、ゲームオブジェクト健康パラメータ78の一番低い値を有する敵ゲームオブジェクト104Xを選択するステップ2230を有している
【0166】
この例の目的のために、主役ゲームオブジェクト1011は、1つの敵だけ攻撃するように構成されており、ステップ1911の出力は敵ゲームオブジェクト1041の選択であると仮定する。
【0167】
ステップ1912と1913
ステップ1912
ステップ1912で、選択した敵ゲームオブジェクト104Xを攻撃する。例に示すように、敵ゲームオブジェクト1041が攻撃される。
【0168】
ある実施例では、ビデオゲームのGUI26は、どの敵ゲームオブジェクト104Xが攻撃のために選択されたかを示す情報を表示するように構成されている。例えば、GUI26は、選択した敵ゲームオブジェクト104Xを視覚的に強調するように構成することが出来る。これは、特定の色、シルエット、フラグ、モーション等、視覚効果を用いてなされる。
【0169】
ビデオゲームプロセス1900は、攻撃の視覚表示に関連するアニメーションルーチンを開始するように構成されている。
図20Dに示す例では、攻撃は、主役ゲームオブジェクト101
1から発しているエネルギー108のボルトにより、また選択された敵ゲームオブジェクト104
1を撃つことにより、選択された敵ゲームオブジェクト104
1回りに爆発107が発生することにより視覚的に表現される。
【0170】
ステップ1913で、選択された敵ゲームオブジェクト104Xに関連するメモリ12内に格納された1以上のゲームオブジェクトパラメータ76が変化する。この例では、敵ゲームオブジェクト1041に関連するメモリ12内に格納された1以上のゲームオブジェクトパラメータ76が変化する。
【0171】
この場合、敵ゲームオブジェクト1041に関連するゲームオブジェクト健康パラメータ78が、敵ゲームオブジェクト1041のゲームオブジェクト健康パラメータ78に関連する値が変化することで変化する。この例において、敵ゲームオブジェクト1041のゲームオブジェクト健康パラメータ78に関連する値が、1単位だけ減じられる。
【0172】
加えて、この例では、1単位だけ減じられたことによるゲームオブジェクト健康パラメータ78の値は、今や健康閾値より低くなり、以前アクティブと特徴付けられた敵ゲームオブジェクト1041は今や非アクティブと特徴付けられる。
【0173】
従って、敵ゲームオブジェクト1041のゲームオブジェクト状態パラメータ80は、第1状態にあるゲームオブジェクトを示す第1の値(即ち、「アクティブ」状態)と、第2状態にあるゲームオブジェクトを示す第2の値(即ち、「非アクティブ」状態)の間で切り替わる。
【0174】
ステップ1912、1913は順番に実行する必要は無いばかりか、これらステップを連続して実行する必要も無いと理解される。実際、この実施例では、ステップ1912、1913は同時に実行する。
【0175】
ステップ1914
ある実施例では、主役ゲームオブジェクト1011のイベントゾーン102がアクティブ化され、敵ゲームオブジェクト1041が攻撃される時、ビデオゲームプロセス1900は、メモリ12内に格納された他のパラメータや属性を変更する。このように、ビデオゲームプロセス1900は、メモリ12に格納された1以上のパラメータ及び属性を変更することを含むステップ1915を有している。
【0176】
ある実施例では、主役ゲームオブジェクト1011のイベントゾーン102がアクティブ化され、敵ゲームオブジェクト1041が攻撃される時、主役ゲームオブジェクト1011に関連し、メモリ12に格納されたゲームオブジェクト健康パラメータ78を変更する。例えば、主役ゲームオブジェクト1011のゲームオブジェクト健康パラメータ78に関する値を、攻撃を受けた敵ゲームオブジェクト1041の関数として増加させることが出来る。更に別の例では、主役ゲームオブジェクト1011のゲームオブジェクト健康パラメータ78に関連する値を、攻撃を受けた敵ゲームオブジェクト104Xの数の関数として増加させることが出来る。主役ゲームオブジェクト1011のゲームオブジェクト健康パラメータ78に関する値が増加したことにより、主役ゲームオブジェクト1011は、1以上の敵ゲームオブジェクト104Xからダメージや攻撃を受けにくくなる。
【0177】
ある実施例では、主役ゲームオブジェクト1011のイベントゾーン102に関連し、メモリ12内のイベントゾーンデータ70に含まれているセットの空間座標{XYZ}102の構成が変更される。例えば、イベントゾーン102が、ゲーム環境8の仮想空間6内でより広範囲な領域(仮想空間6内のイベントゾーン102の「領域」)を占領するように、主役ゲームオブジェクト1011のイベントゾーン102に関連するセットの空間座標{XYZ}102の構成が変更される。例えば、イベントゾーン102の領域は、攻撃を受けた敵ゲームオブジェクト1041の関数として増える。更に別の例では、仮想空間内のイベントゾーン102の領域は、攻撃を受けた敵ゲームオブジェクト1041の数の関数として増える。主役ゲームオブジェクト1011のイベントゾーン102の領域が増えると、イベントゾーン102内にいる敵ゲームオブジェクト104Xの数がより多くなる。
【0178】
ある実施例では、ユーザ1/主役ゲームオブジェクト1011に関連するメモリ12内に格納されたスコアが変わる。例えば、ある場合では、主役ゲームオブジェクト1011が敵ゲームオブジェクト1041を攻撃すると、ユーザ1に関連したスコアのポイントが加算される。例えば、そのスコアは、攻撃された敵ゲームオブジェクト1041の関数として増える。更に別の例では、スコアに加算されるポイント数は、攻撃された敵ゲームオブジェクト104Xの数の関数である。
次のステップは、ステップ1915である。
【0179】
ステップ1915
ステップ1915で、アクティブ化カウントダウンがリセットされ、ビデオゲームプロセスはまた、ステップ1903から始まる。
【0180】
ここに開示したビデオゲームプロセス1900の1つの潜在的技術利点は、MOBAゲームでゲームオブジェクト間の攻撃順序に関する戦略的複雑性を増加させることにより、ユーザの関与を多くし、かつ興味深いものにすることである。例えば、
図23Aに示す状況では、アクティブ化カウントダウンがt=2[s]の時、3つの敵ゲームオブジェクト104
2、104
3、104
4がイベントゾーン102に配置されている。従って、ユーザはアクションをおこさないならば、その時は敵ゲームオブジェクト104
2、104
3、104
4の内1つがステップ1910/1911で選択される。ステップ1910/1911でこの選択がランダムに、又は疑似ランダム的に実行されると、敵ゲームオブジェクト104
2、104
3、104
4のそれぞれが、1/3の攻撃される機会を有する状況になる。この状況は、ユーザの最適な展望ではない。例えば、ユーザ1が敵ゲームオブジェクト104
3に対して攻撃したいならば、(ステップ1908で)ユーザは入力が可能であり、この入力により、
図23Bに示すように、主役ゲームオブジェクト101
1を、敵ゲームオブジェクト104
2、104
4から離して、アクティブ化カウントダウンの経過に伴い、確実に敵ゲームオブジェクト104
3を攻撃することが出来る。
【0181】
イベントゾーン102/マーカー103Xが1以上の環境オブジェクト105Xの近くにくると、コンピュータ装置10の内蔵表示装置15又は外部表示装置16に表示されるイベントゾーン102の視覚表示/マーカー103Xの視覚表示が変わる。
【0182】
従って、イベントゾーン102と1以上の環境オブジェクト105
Xの内少なくとも1つの少なくとも一部間の距離d
GO/105Xが閾値距離d
th以内であれば、イベントゾーン102の視覚表示は、イベントゾーン102の第1の視覚表示からイベントゾーン102の第2の視覚表示に変わる。
図24A~24Cに示す実施例において、イベントゾーン102の視覚表示の形状は、イベントゾーン102の第2の視覚表示の形状がイベントゾーン102の第1の視覚表現の形状とは異なるように変化する。
【0183】
図24A~24Dに示す実施例からわかるように、マーカー103
Xの視覚表示も、マーカー103
Xの第1の視覚表示からマーカー103
Xの第2の視覚表示に変わる。
図24A~24Cに示す実施例では、マーカー103
Xの視覚表示の形状は、マーカー103
Xの第2の視覚表示の形状がマーカー103
Xの第1の視覚表示の形状とは異なるように変化する。このように、ある実施例では、イベントゾーン102の視覚表示が変わると、マーカー103
Xの視覚表示も変わる。
【0184】
この実施例では、イベントゾーン102の視覚表示とマーカー103Xの視覚表示は同時に変わる。
【0185】
上記したように、イベントゾーン102は、メモリ12に格納されたイベントゾーンデータ70の1以上のイベントゾーン属性部分に関係している。ある実施例では、イベントゾーン102を繰り返しアクティブ化すると、メモリ12に格納された1以上のイベントゾーン属性のうち少なくとも1つが繰り返し変わる。
【0186】
例えば、ある実施例では、イベントゾーン102は、光強度属性を構成している。この実施例では、イベントゾーン12を繰り返しアクティブ化すると、メモリ12に格納された光強度属性が繰り返し変わる。従って、イベントゾーン12のアクティブ化は、イベントゾーン102の視覚表示の光強度を変える。例えば、ユーザ1は、イベントゾーンがアクティブ化していない時のイベントゾーン102の明るさと比較して、イベントゾーン102がアクティブ化の時のイベントゾーン102の視覚表示がより明るく現れていることによりこの変化に気付く。
【0187】
例えば、この実施例の更に別の実施において、イベントゾーン102は、色属性を構成している。この例においては、イベントゾーン102を繰り返しアクティブ化すると、メモリ12に格納された色属性が繰り返し変化する。従って、イベントゾーン102のアクティブ化は、イベントゾーン102の視覚表現における色が変化する。例えば、ユーザ1は、イベントゾーン102がアクティブ化している時、イベントゾーン102の視覚表現の色が変化していることによりこの変更に気付く。
【0188】
上記したように、マーカー103Xは、メモリ12に格納されたマーカーデータ82に含まれている1以上のマーカー属性に関連している。ある実施例では、イベントゾーン102を繰り返しアクティブ化すると、メモリ12に格納された1以上のマーカー属性の内、少なくとも1つが繰り返し変わる。
【0189】
例えば、この実施例の1つの実行において、マーカー103Xは、光強度属性を構成している。この例では、イベントゾーン102を繰り返しアクティブ化すると、メモリ12に格納された光強度属性が繰り返し変わる。従って、イベントゾーン12をアクティブ化すると、マーカー103Xの視覚表示の光強度が変わることになる。例えば、ユーザ1は、イベントゾーン102がアクティブ化していない時の、マーカー103Xの明るさと比較して、イベントゾーン102がアクティブ化している時の、マーカー103Xの視覚表現がより明るく現れていることによりこの変化に気付く。
【0190】
例えば、この実施例の更に別の実行において、マーカー103Xは、色属性を構成している。この例においては、イベントゾーン102を繰り返しアクティブ化すると、メモリ12に格納された色属性が繰り返し変化する。従って、イベントゾーン102のアクティブ化は、マーカー103Xの視覚表示における色が変化する。例えば、ユーザ1は、イベントゾーン102がアクティブ化している時、マーカー103Xの視覚表示の色が変化していることによりこの変更に気付く。
【0191】
この実施例の1つの実行において、マーカー103Xの視覚表現は、アクティブ化カウントダウンの経過が、マーカー103Xの視覚表示の影やいっぱいに満たされた状態の増減に関連するように、その変量で構成することが出来る。
【0192】
ある実施例では、ユーザ1がGUI26を介して、ビデオゲームプロセス2500に従って1以上の強化型攻撃様式を可能とするように入力すると、主役ゲームオブジェクト1011が1以上の敵ゲームオブジェクト104Xを攻撃することが出来る。
【0193】
ある場合では、1以上の強化型攻撃様式により、ユーザ1/主役ゲームオブジェクト1011のために、ビデオゲームプロセス1900により自動的に開始した攻撃よりも、1以上の敵ゲームオブジェクト104Xに対してより大きなダメージを与えることができる。他の例では、1以上の強化型攻撃様式により、1以上の敵ゲームオブジェクト104Xの内、より多くの数に対してダメージを与え、又は殺すことが出来る。
【0194】
結果的に、ユーザ1がGUI26を介して、1以上の強化型攻撃様式を可能とするように入力することにより主役ゲームオブジェクト1011が1以上の敵ゲームオブジェクトを攻撃すると、ユーザ1/主役ゲームオブジェクト1011のために、ビデオゲームプロセス1900により自動的に開始した攻撃よりも、1以上の敵ゲームオブジェクト104Xに対してより迅速にダメージを与え、又は殺すことが出来、及び/又は、1以上の敵ゲームオブジェクト104Xの内、より多くの数に対してダメージを与え、又は殺すことが出来る。
【0195】
ある実施例では、ユーザ1によるGUI26を介した入力に加えて更に、ユーザ1がGUI26を介して、1以上の強化型攻撃様式を可能とするように入力することにより主役ゲームオブジェクト1011が1以上の敵ゲームオブジェクト104Xを攻撃することが出来る。例えば、ユーザ1は、GUI26を介してアクティブ化入力をすることが出来る。このアクティブ化入力とは、1以上の強化型攻撃様式を可能にするコマンドから構成される。アクティブ化入力を受けるとすぐに、主役ゲームオブジェクト1011に関して、1以上の強化型攻撃様式が可能となる。加えて、アクティブ化入力を受けるとすぐに、イベントゾーン102に関連するアクティブ化カウントダウンを中止することが出来る。
【0196】
1以上の強化型攻撃様式が可能となることに加えて、主役ゲームオブジェクト1011は、イベントゾーン102内の、仮想空間6内に位置を有する1以上の敵ゲームオブジェクト104Xを攻撃するように構成されている。このように、1以上の強化型攻撃様式が可能であるということは、1以上の強化型攻撃様式が可能である間、イベントゾーン102内の位置にある1以上の敵ゲームオブジェクト104Xの状態が変わるということである。このため、ビデオゲームプロセス1900の一部として、主役ゲームオブジェクト1011による1以上の敵ゲームオブジェクト104Xに対する攻撃が自動的に開始しされるが、これに加えて本開示では、ユーザ1がGUI26を介してアクティブ化入力をすることによって、主役ゲームオブジェクト1011による1以上の敵ゲームオブジェクト104Xに対する攻撃が開始される。
【0197】
ある実施例では、ある条件を満たした時だけ、強化型攻撃様式が可能となる。
【0198】
例えば、1以上の強化型攻撃様式が可能となるための条件は、ユーザ1のスコアに関係している。例えば、1以上の強化型攻撃様式が可能となるのは、ユーザ1に関するスコアが、スコア閾値を満たしている又は、これを超えているかによる。ゲーム設計者は、ゲーム設計時にこのスコア閾値をゲームデータ20にエンコードする。
【0199】
更に別の実施例では、1以上の強化型攻撃様式が可能となるための条件は、ゲームセッション中に、主役ゲームオブジェクト1011/ユーザ1のために1以上の敵ゲームオブジェクト104Xに対して自動的に行われる攻撃の総数(即ち、主役ゲームオブジェクト1011が1以上の敵ゲームオブジェクト104Xの状態を変化させた場合の総数)に関係させることが出来る。例えば、1以上の強化型攻撃様式が可能となるのは、主役ゲームオブジェクト1011による1以上の敵ゲームオブジェクト104Xに対する攻撃の総数が、攻撃閾値を満たしている又は、これを超えているかによる。例えば、主役ゲームオブジェクト1011による1以上の敵ゲームオブジェクト104Xに対する攻撃のカウント数が、メモリ12(例えば、表1000のコラム1010に含まれる)に格納される。ゲーム設計者は、ゲーム設計時にこの攻撃閾値をゲームデータ20にエンコードする。
【0200】
GUI26は、スコア閾値及び/又は攻撃閾値に関する情報を表示するように構成されている。ある場合では、GUI26は、1以上の強化型攻撃様式が可能となるための条件が満たされているかどうかを、ユーザ1に示すように構成されている。1つの例では、GUI26は、図形要素88を含む攻撃モードインジケータ86を構成している。この例では、ユーザ1のスコアが増える、又は主役ゲームオブジェクト1011による攻撃の数が増えると、インジケータ28の図形要素88の影が増える、又は該影88が満たされるように、図形要素88は、影又は満たされる可変量で構成される。非限定的例では、図形要素88が部分的に影で覆われるか或いは満たされるかは、ユーザ1のスコアが、スコア閾値を満たすか超えるか、或いは、主役ゲームオブジェクト1011が行う攻撃の数が攻撃閾値を満たすか超えるかに対応させることが出来る。この例では、図形要素88が完全に影で覆われるか、満たされるかは、ユーザ1のスコアが、スコア閾値を満たすか、超えるか、或いは、主役ゲームオブジェクト1011が行う攻撃の数が攻撃閾値を満たすか超えるかに対応させている。
【0201】
スコア閾値及び/又は攻撃閾値を表現するために他の方法を実行することが出来る。
【0202】
1以上の強化型攻撃様式を、所定の時間だけ可能にするよう構成することが出来る。この所定の時間は、「強化型攻撃期間」と呼ぶ。一旦可能になると、1以上の強化型攻撃様式は、強化型攻撃期間が終了すると、不可能にするように構成することが出来る。ある場合では、ゲーム設計者が、ゲーム設計時に強化型攻撃期間をゲームデータ20にエンコードする。他の場合では、強化型攻撃期間は可変である。例えば、強化型攻撃期間は、ユーザ1に関するスコアの関数として変化し、スコアが高ければ高いほど、強化型攻撃期間が長くすることが出来る。
【0203】
ある実施例では、マーカー103Xの、主役ゲームオブジェクト1011のイベントゾーン102の少なくとも一部に対する位置は、強化型攻撃期間終了までに残っている時間に関連している。このように、マーカー103Xの、主役ゲームオブジェクト1011のイベントゾーン102の少なくとも一部に対する位置が変化することにより、ユーザ1は、強化型攻撃期間終了までに残っている時間がわかる。
【0204】
ビデオゲームプロセス2500の一部として、マーカー103Xの、イベントゾーン102の少なくとも一部に対する位置を、初期位置から最終位置まで変化させることが出来る。このように、マーカー103Xの、イベントゾーン102の少なくとも一部に対する位置が変化することにより、マーカー103Xが徐々に初期位置から最終位置まで移動する。例えば、初期位置は強化型攻撃期間の初めに対応し、最終位置は、強化型攻撃期間の終了に対応させることが出来る。このように、ビデオゲームプロセス2500は、強化型攻撃期間の終了と、マーカー103Xが終了位置に到達することを同期させることが出来る。
【0205】
マーカー103Xとイベントゾーン102の少なくとも一部を含む距離DXを、強化型攻撃期間の終了前に残っている時間に関連させることが出来る。
【0206】
ある実施例では、マーカー103Xとイベントゾーン102の少なくとも一部を含む距離DXは、強化型攻撃期間の終了前に残っている時間が減少するにつれて増加させることが出来る。このような実施例では、マーカー103Xとイベントゾーン102の少なくとも一部を含む距離DXは、マーカー103Xの位置が、初期値から最終位置に変化するにつれて増加させることが出来る。
【0207】
他の実施例では、マーカー103Xとイベントゾーン102の少なくとも一部を含む距離DXは、強化型攻撃期間の終了前に残っている時間が減少するにつれて減少させることが出来る。このような実施例では、マーカー103Xとイベントゾーン102の少なくとも一部を含む距離DXは、マーカー103Xの位置が、初期値から最終位置に変化するにつれて減少させることが出来る。この実施例では、ビデオゲームプロセス1900は、強化型攻撃期間の終了と、マーカー103Xとイベントゾーン102の少なくとも一部を含む距離DXがゼロに達することを同期させることが出来る。従って、マーカー103Xとイベントゾーン102の少なくとも一部を含む距離DXがゼロに達すると、イベントゾーンがアクティブ化したことがわかる。
【0208】
ある実施例では、主役ゲームオブジェクト1011のイベントゾーン102の周囲106は、マーカー103Xとイベントゾーン102の少なくとも一部を含む距離DXが、マーカー103Xと参照点Pの間にあるように参照点Pを構成する。ある実施例では、マーカー103Xとイベントゾーン102の少なくとも一部を含む距離DXは、直線距離である。他の実施例では、マーカー103Xとイベントゾーン102の少なくとも一部を含む距離DXは、角距離である。更に別の実施例では、マーカー103Xとイベントゾーン102の少なくとも一部を含む距離DXは、半径距離である。
【0209】
一旦強化型攻撃期間が終了すると、1以上の強化型攻撃様式は、不能に構成することが出来る。強化型攻撃期間の終了を、アクティブ化カウントダウンのリセットと同期させることが出来る(即ち、ビデオゲームプロセス1900は、ステップ1915に進む)。
【0210】
ある実施例では、アクティブ化が入力され、1以上の強化型攻撃様式が可能になると、ビデオゲームプロセス2500は、もはやマーカー103Xの視覚表示をコンピュータ装置10の内蔵表示装置15又は外部表示装置16に表示しなくなる。他の実施例では、アクティブ化が入力され、1以上の強化型攻撃様式が可能になると、ビデオゲームプロセス2500は、マーカー103Xの視覚表示を、第1の視覚表示から第2の視覚表示に変更する。マーカー103Xの第2の視覚表示は、1以上の強化型攻撃様式が可能であることと関連している。ある実施例では、強化型攻撃期間が終了すると、ビデオゲームプロセス2500は、マーカー103Xの視覚表示を、マーカー103Xの第1の視覚表示に復帰させる。
【0211】
ある実施例では、アクティブ化が入力され、1以上の強化型攻撃様式が可能になると、ビデオゲームプロセス2500は、メモリ12に格納された1以上のマーカー属性の少なくとも1つを変える。
【0212】
この例では、アクティブ化が入力され、1以上の強化型攻撃様式が可能になると、メモリ12に格納された光強度属性が変化し、これによりマーカー103Xの視覚表示における光強度が変化する。例えば、ユーザ1は、1以上の強化型攻撃様式が不能の時のマーカー103Xの明るさと比較して、1以上の強化型攻撃様式が可能な時のマーカー103Xの視覚表示がより明るく現れることでこの変化に気付くことが出来る。
【0213】
更に別の実施例では、アクティブ化が入力され、1以上の強化型攻撃様式が可能になると、メモリ12に格納された色属性が変化し、これによりマーカー103Xの視覚表示における色が変化する。例えば、ユーザ1は、1以上の強化型攻撃様式が可能な時のマーカー103Xの視覚表示の色が変わるのでこの変化に気付くことが出来る。
【0214】
他の実施例では、アクティブ化が入力され、1以上の強化型攻撃様式が可能になると、ビデオゲームプロセス2500は、イベントゾーン102の視覚表示を、第1の視覚表示から第2の視覚表示に変更する。イベントゾーン102の第2の視覚表示は、1以上の強化型攻撃様式が可能であることと関連している。ある実施例では、強化型攻撃期間が終了すると、ビデオゲームプロセス1900は、イベントゾーン102の視覚表示を、イベントゾーン102の第1の視覚表示に復帰させる。
【0215】
ある実施例では、アクティブ化が入力され、1以上の強化型攻撃様式が可能になると、ビデオゲームプロセス2500は、メモリ12に格納された1以上のイベントゾーン属性の少なくとも1つを変える。
【0216】
この実施例では、アクティブ化が入力され、1以上の強化型攻撃様式が可能になると、メモリ12に格納された光強度属性が変化し、これによりイベントゾーン102の視覚表示における光強度が変化する。例えば、ユーザ1は、1以上の強化型攻撃様式が不能の時のイベントゾーン102の明るさと比較して、1以上の強化型攻撃様式が可能な時のイベントゾーン102の視覚表示がより明るく現れることでこの変化に気付くことが出来る。
【0217】
更に別の実施例では、アクティブ化が入力され、1以上の強化型攻撃様式が可能になると、メモリ12に格納された色属性が変化し、これによりイベントゾーン102の視覚表示における色が変化する。例えば、ユーザ1は、1以上の強化型攻撃様式が可能な時のイベントゾーン102の視覚表示の色が変わるのでこの変化に気付くことが出来る。
【0218】
ある実施例では、1以上の強化型攻撃様式を実行すると、スコア閾値が変化する。例えば、1以上の強化型攻撃様式を実行すると、スコア閾値が増える。従って、1以上の強化型攻撃様式を実行する条件を満足させるために、ユーザ1は、自分のスコアを増やす必要がある。他の実施例では、1以上の強化型攻撃様式を実行すると、主役ゲームオブジェクト1011が行う攻撃のカウント数がリセットされる。従って、主役ゲームオブジェクト1011は、攻撃閾値に見合う、或いはこれを超える十分な数の攻撃を実行する必要がある。
【0219】
ある実施例では、1以上の強化型攻撃様式を実行すると、攻撃モードインジケータ86が変化する。例えば、アクティブ化が入力されると、ユーザのスコアがスコア閾値を超えるか、又は、主役ゲームオブジェクト1011による攻撃数が攻撃閾値を超えるかに応じて、図面要素88が完全に覆われるか、満たされる。一旦1以上の強化型攻撃様式が実行されないと図形要素88の影の覆いや充填が減るか、或いは、もはや図形要素88には影や充填もなくなる。このことは、1以上の強化型攻撃様式が実行されることにより、スコア閾値が増え、ユーザ1のスコアがスコア閾値を下回ることに関係するか、或いは、1以上の強化型攻撃様式が実行されることにより、攻撃数がリセットされ、主役ゲームオブジェクト1011による攻撃数が攻撃閾値を下回ることに関係している。
【0220】
このため、
図25に示すように、ビデオゲームプロセス2500は、ユーザからのアクティブ化の入力を検出するステップ2510を有していると理解される。ステップ2520で、ビデオゲームプロセスは、ユーザからアクティブ化の入力が検出されたのを受けて、1以上の強化型攻撃様式が可能となるような1以上の条件を満たしているかの裏付けを取る。ステップ2530で、1以上の条件が満たされていれば、ビデオゲームプロセスは、強化型攻撃期間が始まる1以上の強化型攻撃様式を実行する。ステップ2540で、ビデオゲームプロセスは、強化型攻撃期間中にイベントゾーンに位置を有する1以上の敵ゲームオブジェクトの状態を変える。ステップ2550で、ビデオゲームプロセスは、イベントゾーンの視覚表現と、仮想空間に位置するマーカーの視覚表現を表示装置に表示させる。ステップ2560で、ビデオゲームプロセスは、マーカーとイベントゾーンの少なくとも一部を含む距離が、強化型攻撃期間の終了前に残っている時間に関係するように、マーカーの、イベントゾーンの少なくとも一部に対する位置を変化させる。ステップ2570で、強化型攻撃期間の終了時に、ビデオゲームプロセスは、1以上の強化型攻撃様式を不能にする。ステップ2580で、ビデオゲームプロセスは、ビデオゲームプロセス1900のステップ1915に進む。
【0221】
図26は、開示したビデオゲームプロセス1900を要約した概略である。
図27に示すように、少なくとも1つの処理装置によって実行される方法2400が提供される。ステップ2710で、該方法は、非一時的メモリに、ゲーム環境の仮想空間を維持させることを含んでいる。ステップ2720で、該方法は、前記仮想空間に位置する1以上のゲームオブジェクトが、イベントゾーンがアクティブ化しているときに、該イベントゾーン内にいる場合、該1以上のゲームオブジェクトの仮想空間内での状態を変更するように、イベントゾーンを仮想空間内で繰り返しアクティブ化することを含んでいる。ステップ2730で、該方法は、イベントゾーンの視覚表示と、仮想空間内に位置するマーカーの視覚表示を、表示装置に表示することを含んでいる。ステップ2740で、該方法は、前記マーカーと前記イベントゾーンの少なくとも一部を含む距離が、イベントゾーンの次の繰り返しのアクティブ化前に残っている時間に関係するように、前記マーカーの、前記イベントゾーンの少なくとも一部に対する位置を変更することを含んでいる。
【0222】
上記方法の結果として、システムやアプリケーションは、キャラクタ間の攻撃順序に必要とされるユーザの入力を単純化させつつ、該攻撃順序の戦略的複雑性を増加させることが出来る。これにより、他のMOBAゲームと比較して異なる攻撃戦略が可能となる。特に、上記したようなゲームをするユーザが採用する攻撃戦略は、正しい時間に攻撃をしかけることにはあまり関連せず、正しい敵キャラクタに攻撃を実行するために、位置を定め、ターゲットとの距離を取ることにより大きく関係している。更に、当業者であれば理解できるように、MOBAゲーム環境では、味方ゲームオブジェクト101Xと敵ゲームオブジェクト104Xの数や、プレイヤ間で引き出される協力的/競争的関係が増えるので、このような戦略的複雑性が更に増す。
【0223】
本記述や図面は、本発明の原理を単に説明するものである。よって、当業者は、ここでははっきりと記載していないし、図示していないが、添付のクレームに定義するように、発明の原理を具体化する種々のアレンジを考案することができると理解される。
【0224】
更に、ここで述べた全ての例は、主に読み手に本発明の原理の理解を助けることを目的にしており、特に記述した例や条件に制限を設けない意である。例えば、本開示は、種々の机上物の分析に関連して、本発明の実施例を記述している。しかしながら、本発明は、他の環境における他の種類や他の形式を調査する際にうまく使うことが出来ると理解できる。
【0225】
更に、上記記述はモバイル機器に関するものであるが、ビデオカメラ、デジタルカメラ、赤外線カメラ、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、タブレット、スマートフォン、スマートウオッチや他のウエアラブル機器等の多くのコンピュータ装置により、上記種々の方法のステップを実行することが出来ると、当業者であれば理解できる。ここでは、ある実施例は、上記方法の一部又は全てのステップを実行する指令の、機械又はコンピュータ可読プログラム、機械実行プログラム、又はコンピュータ実行プログラムである、例えば、デジタルデータ記憶媒体等のプログラム記憶装置をカバーする意図である。本実施例は、上記方法のステップを実行するようにプログラムされたコンピュータもカバーする意図である。
【0226】
処理装置がアクション又はプロセスを実行するように「構成された」と記述される時、これは、処理装置が、コンピュータ可読指令が格納された装置メモリから読み出したコンピュータ可読指令を実行することによってアクションやプロセスを実行するとの意味であると、当業者であれば理解する。
【0227】
ここに開示した実施例のいかなる特徴も、ある実施において、ここに開示された他のいかなる実施例のいかなる特徴と組み合わせる(例えば、これらの代わりに、またこれらに加えて)ことが出来ると当業者であれば理解される。ある実施例の作用に必要である追加的な要素は、当業者の範囲内であると考えられるので、ここでは記述しないし、図示しない。更に、ある実施例は、ここで特別に開示していないいかなる要素が無いと、欠損しているかもしれないし、及び/又は機能しているかもしれない。
【0228】
種々の実施例や、例を提示したが、これは説明の目的のためであり、これに限定すべきではない。当業者であれば、種々の修正や改良が明らかになるであろう。