(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-09
(45)【発行日】2025-01-20
(54)【発明の名称】基地局機能配置制御装置、基地局機能配置制御方法及びコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
H04W 24/02 20090101AFI20250110BHJP
H04W 92/16 20090101ALI20250110BHJP
H04L 41/0895 20220101ALI20250110BHJP
H04L 41/0896 20220101ALI20250110BHJP
【FI】
H04W24/02
H04W92/16
H04L41/0895
H04L41/0896
(21)【出願番号】P 2021071088
(22)【出願日】2021-04-20
【審査請求日】2023-07-18
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)令和2年度、総務省「第5世代移動通信システムの更なる高度化に向けた研究開発」、産業技術力強化法第17条の適用を受ける特許出願
(73)【特許権者】
【識別番号】599108264
【氏名又は名称】株式会社KDDI総合研究所
(74)【代理人】
【識別番号】100165179
【氏名又は名称】田▲崎▼ 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100175824
【氏名又は名称】小林 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100114937
【氏名又は名称】松本 裕幸
(72)【発明者】
【氏名】塚本 優
(72)【発明者】
【氏名】新保 宏之
(72)【発明者】
【氏名】難波 忍
【審査官】小林 正明
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2014/103434(WO,A1)
【文献】特開2013-106202(JP,A)
【文献】国際公開第2021/071324(WO,A1)
【文献】塚本 優 他5名,適応型RANにおける多様なサービスに応じた基地局機能配置手法,電子情報通信学会技術研究報告 Vol.119 No.448,日本,一般社団法人電子情報通信学会,2020年03月, Vol.119 No.448,第7-12頁,RCS2019-321(2020-03)
【文献】ウメシュ アニール 他3名,無線アクセスネットワークのオープン化・インテリジェント化に向けた標準化動向 O-RANフロントホール仕様概要,NTT DOCOMOテクニカル・ジャーナル Vol.27 No.1 [online] NTT DOCOMO Technical Journal,一般社団法人電気通信協会,2019年04月30日, Vol.27 No.1,第43-55頁,Internet:<URL:https://www.nttdocomo.co.jp/binary/pdf/corporate/technology/rd/technical_journal/bn/vol27_1/vol27_1_008jp.pdf>,[検索日 2024.05.29]
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 41/00
H04B 7/24-7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
O-RAN仕様の無線アクセスネットワークに含まれる複数のセルが属するセルグループを示すセルグループ情報を記憶するセルグループ情報記憶部と、
一の前記セルグループに属する各セルに対して基地局機能配置を変更する配置変更タイミングをずらす制御部と、
を備え
、
前記セルグループは、同じ伝送路を共有する複数のセルから構成され、
前記伝送路は、収容局とアンテナサイト間の伝送路であり、
基地局機能配置によって伝送路の必要帯域が異なり、
前記制御部は、同じセルグループに属する複数のセルが共有する伝送路の全体の帯域使用率の観測値に基づいて輻輳を回避するように前記複数のセルで順次に基地局機能配置を変更する、
基地局機能配置制御装置。
【請求項2】
前記セルグループは、所定の電波影響基準を満たす複数のセルから構成される、
請求項1に記載の基地局機能配置制御装置。
【請求項3】
前記電波影響基準は、セル間隔が所定の距離以内である、
請求項
2に記載の基地局機能配置制御装置。
【請求項4】
前記電波影響基準は、電波による影響が所定の基準以上である、
請求項
2に記載の基地局機能配置制御装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記無線アクセスネットワークに含まれるセル毎に、分散強化学習によって基地局機能配置を決定する、
請求項1から
4のいずれか1項に記載の基地局機能配置制御装置。
【請求項6】
前記基地局機能配置制御装置は、「Non-RT RIC(Non-Real Time RAN Intelligent Controller)」を用いて実現される、
請求項1から
5のいずれか1項に記載の基地局機能配置制御装置。
【請求項7】
O-RAN仕様の無線アクセスネットワークにおける基地局機能配置制御方法であって、
基地局機能配置制御装置が、O-RAN仕様の無線アクセスネットワークに含まれる複数のセルが属するセルグループを示すセルグループ情報を記憶するセルグループ情報記憶ステップと、
前記基地局機能配置制御装置が、一の前記セルグループに属する各セルに対して基地局機能配置を変更する配置変更タイミングをずらす制御ステップと、
を含
み、
前記セルグループは、同じ伝送路を共有する複数のセルから構成され、
前記伝送路は、収容局とアンテナサイト間の伝送路であり、
基地局機能配置によって伝送路の必要帯域が異なり、
前記制御ステップは、同じセルグループに属する複数のセルが共有する伝送路の全体の帯域使用率の観測値に基づいて輻輳を回避するように前記複数のセルで順次に基地局機能配置を変更する、
基地局機能配置制御方法。
【請求項8】
基地局機能配置制御装置のコンピュータに、
O-RAN仕様の無線アクセスネットワークに含まれる複数のセルが属するセルグループを示すセルグループ情報を記憶するセルグループ情報記憶ステップと、
一の前記セルグループに属する各セルに対して基地局機能配置を変更する配置変更タイミングをずらす制御ステップと、
を実行させ
、
前記セルグループは、同じ伝送路を共有する複数のセルから構成され、
前記伝送路は、収容局とアンテナサイト間の伝送路であり、
基地局機能配置によって伝送路の必要帯域が異なり、
前記制御ステップは、同じセルグループに属する複数のセルが共有する伝送路の全体の帯域使用率の観測値に基づいて輻輳を回避するように前記複数のセルで順次に基地局機能配置を変更する、
コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基地局機能配置制御装置、基地局機能配置制御方法及びコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
第5世代(5G)移動通信システム(以下、5Gシステムと称する)においては、初期のシステムから、例えばスループットや通信遅延や接続数等の性能をさらに向上させるための検討が行われている。また、多種多様なサービスとして例えばロボット制御やコネクティッドカーやAR(Augmented Reality)やVR(Virtual Reality)等のサービスが5Gシステムを利用して提供されるようになってきており、個々のサービスが要求する通信品質を満たすことの重要性が高まっている。
【0003】
そのように多様化するサービスが要求する通信品質を満たすための無線通信技術として、無線アクセスネットワーク(Radio Access Network:RAN)スライシング技術が知られている。RANスライシング技術は、RANを複数の論理ネットワーク(スライス)に分割し、サービスに応じてスライスを柔軟にカスタマイズする技術である(例えば特許文献1参照)。
【0004】
RANスライシング技術によれば、例えば、基地局機能であるCU(Central Unit)やDU(Distributed Unit)の配置を変えることによって、通信遅延やセル間の連携性能や必要なネットワークリソース(無線リソースや計算機リソースや伝送路リソース)が変わる。このため、特許文献1に記載される技術では、単一のセルを形成するRU(Radio Unit)に対してvCU(Virtual CU)とvDU(Virtual DU)のセットを複数接続することにより、単一のセルに対して複数の異なる基地局機能配置のスライスを実現している。
【0005】
また、O-RAN((Open Radio Access Network)アライアンス(O-RAN Alliance)によって、5Gシステム等の次世代の無線アクセスネットワークのオープン化及びインテリジェント化が検討されている(例えば非特許文献1参照)。O-RANアライアンスが策定するO-RAN仕様のうち、非特許文献1には、トラヒックの変動に応じて、「Non-RT RIC(Non-Real Time RAN Intelligent Controller、非リアルタイムRANインテリジェントコントローラー)」を用いてNSSI(Network Slice Subnet Instance)を最適化するユースケースが規定されている。
【0006】
この非特許文献1のユースケースでは、「Non-RT RIC」がO1インターフェースを介して必要なKPI(Key Performance Indicator、主要性能指標)を各ノードから収集する。O1インターフェースによって収集可能なパラメータは、非特許文献2に規定されるパラメータに対応する。例えば、「DL PRB usage」、「UL PRB usage」、「Average DL UE throughput」、「Average UL UE throughput」、「Number of PDU Sessions requested」等のパラメータである。「Non-RT RIC」が収取した情報を解析し、NSSIに関するリソースの変更を決定する。例えば、「VNF resources」や「slice subnet attributes」を変更する(非特許文献3参照)。「Non-RT RIC」がO1インターフェースを介して各ノードに対してNSSIに関するリソースの設定変更を行う。
【0007】
また、多様なパラメータを考慮したネットワーク制御を行うために深層強化学習を用いる方法が検討されている。深層強化学習は、制御対象となる環境において試行錯誤を通じて最適な行動(制御)を学習する機械学習方法である。さらに近年は、学習効率を向上させるために、深層強化学習における分散学習(分散強化学習)が注目されている。例えば、分散強化学習の一方法である「Ape-X」では、複数の「Actor」がそれぞれに環境との試行錯誤を通じて経験(学習データ)を収集し、これを「Learner」により学習する。「Actor」の学習モデルは定期的に「Learner」によって更新される。複数の「Actor」で並列処理することにより、多様なデータを効率的に学習することができる。
【0008】
非特許文献4には、分散強化学習を用いた無線リソース割当制御技術が記載されている。非特許文献4に記載された無線リソース割当制御技術では、各「Actor」が各スライスの無線リソース割当を最適制御することにより、少ない無線リソースでユーザの要求品質を満足させるようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【非特許文献】
【0010】
【文献】O-RAN WG1、“Slicing architecture”、v03.00、3.2.3 Use Case 3: NSSI Resource Allocation Optimization
【文献】3GPP、“TS 28.552”、V17.1.0、2020-12
【文献】3GPP、“TS 28.541”、V15.4.0、2019-09
【文献】Yu Abiko, et al.、“Flexible Resource Block Allocation to Multiple Slices for Radio Access Network Slicing Using Deep Reinforcement Learning”、IEEE Access、vol. 8、pp.68183-68198、Apr. 2020.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
RANにおいてトラヒック需要は動的に変化するので、各スライスに流れるトラヒックも動的に変化する。またトラヒックの変動によって、伝送路に必要な帯域やアンテナサイトと収容局の計算機リソースが変動する。このため、限られたネットワークリソースで多くのユーザの要求品質を満たすために、トラヒック変動に応じてRANの基地局機能配置を適応的に変更することが好ましい。
【0012】
ここで、分散強化学習を基地局機能配置に適用する場合、各「Actor」が各セルの基地局機能配置(スライスと基地局機能のマッピング)を制御することが考えられる。基地局機能配置を決める場合、セル間で共有している伝送路及び収容局の計算機リソースやセル間連携の有無などは各セルの基地局機能配置によって異なるので、RAN全体でユーザの要求品質を最大化するように各セルの基地局機能配置を決定することが好ましい。
【0013】
しかし、分散強化学習において「Actor」は独立して行動するので、複数の「Actor」が互いに他の「Actor」の行動を考慮しないため、従来のように各Actorが同時に行動(基地局機能配置の変更)を実行する場合、RAN全体で基地局機能配置を最適化することが難しい。例えば、伝送路の帯域が空いているからといって全てのセルが伝送路帯域を多く消費するように基地局機能配置を行うと、伝送路が輻輳してしまう。また、トラヒック需要の変動によって輻輳が生じると、次の基地局機能配置の変更タイミングまで輻輳が継続してしまう。このため、基地局機能配置の実行を適切に制御することが課題である。
【0014】
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、その目的は、O-RAN仕様の無線アクセスネットワークにおいて基地局機能配置の実行を適切に制御することを図ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0015】
(1)本発明の一態様は、O-RAN仕様の無線アクセスネットワークに含まれる複数のセルが属するセルグループを示すセルグループ情報を記憶するセルグループ情報記憶部と、一の前記セルグループに属する各セルに対して基地局機能配置を変更する配置変更タイミングをずらす制御部と、を備え、前記セルグループは、同じ伝送路を共有する複数のセルから構成され、前記伝送路は、収容局とアンテナサイト間の伝送路であり、基地局機能配置によって伝送路の必要帯域が異なり、前記制御部は、同じセルグループに属する複数のセルが共有する伝送路の全体の帯域使用率の観測値に基づいて輻輳を回避するように前記複数のセルで順次に基地局機能配置を変更する、基地局機能配置制御装置である。
(2)本発明の一態様は、前記セルグループは、所定の電波影響基準を満たす複数のセルから構成される、上記(1)の基地局機能配置制御装置である。
(3)本発明の一態様は、前記電波影響基準は、セル間隔が所定の距離以内である、上記(2)の基地局機能配置制御装置である。
(4)本発明の一態様は、前記電波影響基準は、電波による影響が所定の基準以上である、上記(2)の基地局機能配置制御装置である。
(5)本発明の一態様は、前記制御部は、前記無線アクセスネットワークに含まれるセル毎に、分散強化学習によって基地局機能配置を決定する、上記(1)から(4)のいずれかの基地局機能配置制御装置である。
(6)本発明の一態様は、前記基地局機能配置制御装置は、「Non-RT RIC(Non-Real Time RAN Intelligent Controller)」を用いて実現される、上記(1)から(5)のいずれかの基地局機能配置制御装置である。
【0016】
(7)本発明の一態様は、O-RAN仕様の無線アクセスネットワークにおける基地局機能配置制御方法であって、基地局機能配置制御装置が、O-RAN仕様の無線アクセスネットワークに含まれる複数のセルが属するセルグループを示すセルグループ情報を記憶するセルグループ情報記憶ステップと、前記基地局機能配置制御装置が、一の前記セルグループに属する各セルに対して基地局機能配置を変更する配置変更タイミングをずらす制御ステップと、を含み、前記セルグループは、同じ伝送路を共有する複数のセルから構成され、前記伝送路は、収容局とアンテナサイト間の伝送路であり、基地局機能配置によって伝送路の必要帯域が異なり、前記制御ステップは、同じセルグループに属する複数のセルが共有する伝送路の全体の帯域使用率の観測値に基づいて輻輳を回避するように前記複数のセルで順次に基地局機能配置を変更する、基地局機能配置制御方法である。
【0017】
(8)本発明の一態様は、基地局機能配置制御装置のコンピュータに、O-RAN仕様の無線アクセスネットワークに含まれる複数のセルが属するセルグループを示すセルグループ情報を記憶するセルグループ情報記憶ステップと、一の前記セルグループに属する各セルに対して基地局機能配置を変更する配置変更タイミングをずらす制御ステップと、を実行させ、前記セルグループは、同じ伝送路を共有する複数のセルから構成され、前記伝送路は、収容局とアンテナサイト間の伝送路であり、基地局機能配置によって伝送路の必要帯域が異なり、前記制御ステップは、同じセルグループに属する複数のセルが共有する伝送路の全体の帯域使用率の観測値に基づいて輻輳を回避するように前記複数のセルで順次に基地局機能配置を変更する、コンピュータプログラムである。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、O-RAN仕様の無線アクセスネットワークにおいて基地局機能配置の実行を適切に制御することができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】一実施形態に係る無線アクセスネットワークの構成例を示すブロック図である。
【
図2】一実施形態に係るRANの基地局機能配置の例を示す説明図である。
【
図3】一実施形態に係る基地局機能配置制御部の構成例を示すブロック図である。
【
図4】一実施形態に係るセルグループ情報の構成例を示す図である。
【
図5】一実施形態に係る配置変更タイミングの説明図である。
【
図6】一実施形態に係る制御部の構成例を示すブロック図である。
【
図7】一実施形態に係る基地局機能配置制御方法の概略手順のフローチャートである。
【
図8】一実施形態に係る基地局機能配置制御方法の詳細な手順の例を示すシーケンス図である。
【
図9】一実施形態に係るセルグループ決定方法の例1の説明図である。
【
図10】一実施形態に係るセルグループ決定方法の例1の説明図である。
【
図11】一実施形態に係るセルグループ決定方法の例2の説明図である。
【
図12】一実施形態に係るセルグループ決定方法の例2の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面を参照し、本発明の実施形態について説明する。
図1は、一実施形態に係る無線アクセスネットワークの構成例を示すブロック図である。
図1に示される無線アクセスネットワーク(RAN)1は、RANスライシング技術が適用されたRANである。またRAN1においてO-RAN仕様を適用する。
【0021】
図2に、RAN1の基地局機能配置の例が示される。
図2の例では、単一のセルを形成するRUに対してvCUとvDUのセットが合計5セット接続される。第1の例「O-RAN slice subnet#1」は、C-RAN(Centralized -RAN)配置であって、収容局にvCUとvDUの両方が配置される。C-RAN配置は、セル間連携が可能であるが、伝送路の必要帯域が大きいという特徴を持つ。第2の例「O-RAN slice subnet#2」及び第3の例「O-RAN slice subnet#3」は、S-RAN(Split -RAN)配置であって、アンテナサイトにvDUが配置され且つ収容局にvCUが配置される。S-RAN配置は、セル間連携が不可であるが、伝送路の必要帯域が小さいという特徴を持つ。第4の例「O-RAN slice subnet#4」及び第5の例「O-RAN slice subnet#5」は、D-RAN(Distributed RAN)配置であって、アンテナサイトにvCUとvDUの両方が配置される。D-RAN配置は、セル間連携が不可であるが、通信遅延が小さいという特徴を持つ。
【0022】
図2に例示されるように、RAN1において、単一のセルを形成するRUに対してvCUとvDUのセットを複数接続することにより、単一のセルに対して複数の異なる特徴を持つ基地局機能配置のスライスを実現することができる。これにより、RAN1において、単一のセルで複数の異なる特徴を持つ無線通信サービスを提供することが可能になり、多種多様なサービスが要求する様様な通信品質に適応することができる。
【0023】
図1において、RAN1は、SMO(Service and Management Orchestration)機能部(SMO Functions)11と、基地局機能配置制御部20を含む「Non-RT RIC(非リアルタイムRANインテリジェントコントローラー)」12と、基地局機能群2とを備える。基地局機能配置制御部20は、基地局機能配置制御装置に対応する。本実施形態では、基地局機能配置制御部20は、「Non-RT RIC」12を用いて実現される。また、SMO機能部11及び「Non-RT RIC」12は、SMOフレームワーク10を用いて実現される。基地局機能群2は、
図2に例示されるように、RU、vCU及びvDUから構成される。
【0024】
SMOフレームワーク10は、O-RAN仕様で規定されるO1インターフェースを提供する。「Non-RT RIC」12は、O1インターフェースを介してKPI(主要性能指標)を基地局機能群2から取得する。
【0025】
SMO機能部11と「Non-RT RIC」12とは、インターフェース100を介してメッセージを交換する。インターフェース100は、SMO機能部11との間のインターフェースである。
【0026】
図3は、本実施形態に係る基地局機能配置制御部20の構成例を示すブロック図である。
図3において、基地局機能配置制御部20は、セルグループ情報記憶部220と、KPI取得部203と、基地局機能配置設定情報送信部204と、制御部205と、を備える。
【0027】
基地局機能配置制御部20の各部は、各部の機能を実現するためのコンピュータプログラムをCPUが実行することによりその機能が実現される。
【0028】
セルグループ情報記憶部220は、セルグループ情報を記憶する。セルグループ情報は、RAN1に含まれる複数のセルが属するセルグループを示す情報である。
【0029】
図4に、セルグループ情報記憶部220に記憶されるセルグループ情報の構成例を示す。
図4において、セルグループ情報には、セルグループの識別子(グループID)に関連付けて当該グループIDのセルグループに属するセルを識別する識別子(セルID)が格納される。
【0030】
KPI取得部203は、O1インターフェースを介してKPIを基地局機能群2から取得する。KPI取得部203が基地局機能群2から取得するKPIは、例えば、各サービスのスループット、無線リソースの利用率、計算機リソースの使用率、伝送路帯域の使用率等である。
【0031】
基地局機能配置設定情報送信部204は、SMO機能部11との間のインターフェース100を介して基地局機能配置設定情報を送信する。基地局機能配置設定情報は、RAN1における基地局機能配置を変更するための基地局機能配置の変更内容を示す情報である。
【0032】
制御部205は、KPI取得部203が取得したKPIに基づいて、セル毎に、次の基地局機能配置を決定する。制御部205は、セルグループ情報記憶部220に記憶されるセルグループ情報に含まれる一のセルグループに属する各セルに対して基地局機能配置を変更するタイミング(配置変更タイミング)をずらす。
【0033】
図5は、本実施形態に係る配置変更タイミングの説明図である。
図5の例では、3個のセル(Cell#1,Cell#2,,Cell#3)から成る一のセルグループに対する配置変更タイミングが示される。
図5において、基地局機能配置が実行される周期(配置実行周期)Tが設定されている。制御部205は、配置実行周期Tに基づいて、各セル(Cell#1,Cell#2,,Cell#3)の配置変更タイミングを決定する。具体的には、1番目のセル(Cell#1)に対しては、配置実行周期Tのタイミングが配置変更タイミングである。2番目のセル(Cell#2)に対しては、1番目のセル(Cell#1)の配置変更タイミングからずらし幅ΔTだけ後ろにずらしたタイミングが配置変更タイミングである。3番目のセル(Cell#3)に対しては、2番目のセル(Cell#2)の配置変更タイミングからずらし幅ΔTだけ後ろにずらしたタイミングが配置変更タイミングである。
図5の例では、ずらし幅ΔTは、「ΔT=T÷m、mはセルグループ内のセル総数」であって、「ΔT=T÷3」である。つまり、
図5の例では、各セルの配置変更タイミングが均等にずらされる。
【0034】
図5に示されるように、各セルの配置変更タイミングが重ならないようにずらされることによって、一のセルに対する基地局機能配置の変更がもたらすネットワーク状態(例えばKPI)の変化を、次のセルの基地局機能配置の変更に反映させることができる。例えば、1番目のセル(Cell#1)の基地局機能配置が変更されると、当該基地局機能配置の変更によって2番目のセル(Cell#2)におけるKPIが変化する。ここで、2番目のセル(Cell#2)の配置変更タイミングが1番目のセル(Cell#1)の配置変更タイミングからずらし幅ΔTだけ後ろにずらされているので、当該変化後のKPIに基づいて2番目のセル(Cell#2)の次の基地局機能配置が決定される。これにより、2番目のセル(Cell#2)の基地局機能配置の変更は、1番目のセル(Cell#1)の基地局機能配置の変更がもたらすKPIの変化が反映された変更内容にすることができる。
【0035】
図6は、本実施形態に係る制御部の構成例を示すブロック図である。
図6において、制御部205は、RAN1に含まれるセル毎に、分散強化学習によって基地局機能配置を決定する。RAN1は、複数のセル(Cell#1,Cell#2,・・・,Cell#n)を備える。制御部205は、複数のセル(Cell#1,Cell#2,・・・,Cell#n)にそれぞれ対応する複数の「Actor」301(Actor#1,Actor#2,・・・,Actor#n)と、「Repository」302と、「Learner」303とを備える。
【0036】
各「Actor」301は、自己が担当するセルから取得されたKPIに基づいて当該セル(環境)との試行錯誤を通じて「経験(Experiences)」(学習データ)を収集する。「Repository」302は、各「Actor」301が収集した学習データを格納する。「Learner」303は、「Repository」302に格納された学習データを使用して、基地局機能配置学習モデルを学習する。各「Actor」301の基地局機能配置学習モデルは、定期的に「Learner」303によって更新される。ある「Actor」301は、基地局機能配置学習モデルを用いて、当該「Actor」301が担当するセルにおける基地局機能配置を最適化する。
【0037】
制御部205は、各「Actor」301(Actor#1,Actor#2,・・・,Actor#n)によって各セル(Cell#1,Cell#2,・・・,Cell#n)における基地局機能配置の最適解を求める。このとき、制御部205は、複数のセル(Cell#1,Cell#2,・・・,Cell#n)に対して、セルグループ毎に、どのセルから基地局機能配置の最適解を求めるのかを示す順番(セルの順番)を決定し、当該セルの順番に従って基地局機能配置の最適解を求める。
【0038】
次に
図7を参照して本実施形態に係る基地局機能配置制御方法の全体手順を説明する。
図7は、本実施形態に係る基地局機能配置制御方法の概略手順のフローチャートである。
【0039】
(ステップS11) 基地局機能配置制御部20(制御部205)は、複数のセル(Cell#1,Cell#2,・・・,Cell#n)に対して、セルグループ情報記憶部220内のセルグループ情報に基づいてセルグループを決定する。
【0040】
(ステップS12) 基地局機能配置制御部20(制御部205)は、複数のセル(Cell#1,Cell#2,・・・,Cell#n)に対して、セルグループ毎に、セルの順番を決定する。
【0041】
次いで、ステップS12で決定された各セルグループにおけるセルの順番で各セル(Cell#1,Cell#2,・・・,Cell#n)の基地局機能配置が実行される。例えば、一つのセルグループずつ順次、同じセルグループ内のセルに対して当該セルグループ内のセルの順番で基地局機能配置が実行されてもよい。例えば、各セルグループにおいて同じセルの順番のセルに対して順次、セルの順番で基地局機能配置が実行されてもよい。
図5中には、便宜上、Cell#1,Cell#2,・・・,Cell#nの順番で示されている。
【0042】
セルの基地局機能配置の実行ではステップS13,S14が実行される。ここでは、「Cell(セル)#1」を例に挙げて基地局機能配置の実行を説明するが、他のセルも同様である。
【0043】
(ステップS13) 基地局機能配置制御部20(KPI取得部203)は、「Cell(セル)#1」からKPIを取得する。
【0044】
(ステップS14) 基地局機能配置制御部20(制御部205)は、「Cell(セル)#1」から取得されたKPIに基づいて、「Cell(セル)#1」における次の基地局機能配置を決定する。基地局機能配置制御部20(制御部205)は、決定された「Cell(セル)#1」の次の基地局機能配置に関する基地局機能配置設定情報を生成する。当該基地局機能配置設定情報は、「Cell(セル)#1」における基地局機能配置を当該次の基地局機能配置に変更するための基地局機能配置の変更内容を示す情報である。
【0045】
次いで、基地局機能配置制御部20(基地局機能配置設定情報送信部204)は、制御部205が生成した「Cell(セル)#1」の基地局機能配置設定情報をSMO機能部11へ送信する。次いで、SMO機能部11は、「Cell(セル)#1」の基地局機能配置設定情報に基づいて、基地局機能群2の「Cell(セル)#1」の基地局機能配置を変更する設定を実行する。これにより、基地局機能群2の「Cell(セル)#1」の基地局機能配置が、当該次の基地局機能配置に変更される。
【0046】
次に
図8を参照して本実施形態に係る基地局機能配置制御方法の詳細な手順を説明する。
図8は、本実施形態に係る基地局機能配置制御方法の詳細な手順の例を示すシーケンス図である。
【0047】
(ステップS201) 基地局機能配置制御部20は、セルグループ毎に基地局機能配置の実行順序(セルの順番)を決定する。
【0048】
(ステップS202) 次いで、基地局機能配置制御部20は、O1インターフェースにより基地局機能群2の各ノード(O-CU、O-DU1、O-DUN)から「Performance measurements」メッセージを受信する。基地局機能配置制御部20は、当該「Performance measurements」メッセージからKPIを取得する。
【0049】
(ステップS203) 次いで、基地局機能配置制御部20は、ステップS201で決定されたセルの順番に従ってセル毎に、「Performance measurements」メッセージから取得したKPIに基づいて次の基地局機能配置を決定する。基地局機能配置制御部20は、決定された各セルの次の基地局機能配置に関する基地局機能配置設定情報を生成する。
【0050】
次に基地局機能の設定変更シーケンスとしてステップS204からステップS205までが実行される。この基地局機能の設定変更シーケンスは、O-RAN仕様「Reconfiguration of O-RAN Virtual Network Function(s)(O-RAN.WG6.ORCH-USE-CASES-v01.00)」に基づいたものである。
【0051】
ステップS204及びステップS205は、セルグループ毎に、セルの順番に従って実行される。ここで、同じセルグループにおいて、一つのセルに対してステップS204及びステップS205が実行された後にステップS202に戻り、次のセルの順番のセルに対して次の基地局機能配置が決定され、当該次のセルに対してステップS204及びステップS205が実行される。このように同じセルグループにおいて、セルの順番に従って順次、各セルに対するステップS202-S205の処理が繰り返される。
【0052】
(ステップS204) 基地局機能配置制御部20は、ステップS203で生成された基地局機能配置設定情報を含む「Reconfig NF set」メッセージをインターフェース100によりSMO機能部11へ送信する。SMO機能部11は、インターフェース100により受信した「Reconfig NF set」メッセージから基地局機能配置設定情報を取得する。
【0053】
(ステップS205) SMO機能部11は、O1インターフェースにより基地局機能群2の各ノード(O-CU、O-DU1、O-DUN)へ「Configure NF」メッセージを送信する。この「Configure NF」メッセージには、ステップS204で取得された基地局機能配置設定情報に示される次の基地局機能配置に変更するための設定情報が含まれる。これにより、基地局機能群2のセルの基地局機能配置が、当該セルの次の基地局機能配置に変更される。
【0054】
次に本実施形態に係るセルグループ決定方法を説明する。
【0055】
(セルグループ決定方法の例1)
図9は、本実施形態に係るセルグループ決定方法の例1の説明図である。セルグループ決定方法の例1では、セルグループは、同じ伝送路を共有する複数のセルから構成される。当該共有される伝送路は、例えば、収容局とアンテナサイト間の伝送路である。
【0056】
基地局機能配置によって、伝送路の必要帯域が異なる。具体的には、C-RAN配置は伝送路の必要帯域が大きく、S-RAN配置は伝送路の必要帯域が中程度に大きく、D-RAN配置は伝送路の必要帯域が小さい。このため、収容局とアンテナサイト間の伝送路が複数のセルで共有されている場合、各セルの基地局機能配置の組合せによって、当該伝送路全体の必要帯域が変わる。このことから、同じ伝送路を共有する複数のセルから一つのセルグループを構成する。
【0057】
図9において、セルグループA(グループID=GID1)に属する3個のセルは、収容局とアンテナサイト間の伝送路401を共有する。また、セルグループB(グループID=GID2)に属する4個のセルは、収容局とアンテナサイト間の伝送路402を共有する。これにより、同じ伝送路401を共有する3個のセルは、セルグループA(グループID=GID1)に決定される。一方、同じ伝送路402を共有する4個のセルは、セルグループB(グループID=GID2)に決定される。
【0058】
セルグループ決定方法の例1によれば、
図10に例示されるように、同じセルグループに属する複数のセル(Cell#1,Cell#2,,Cell#3)が共有する伝送路の全体の帯域使用率の観測値に基づいて輻輳を回避するように当該複数のセル(Cell#1,Cell#2,,Cell#3)で順次に基地局機能配置を変更することによって、帯域使用率を適宜調整し、トラヒックの変動に対してロバスト性を持つことができる。
【0059】
(セルグループ決定方法の例2)
図11は、本実施形態に係るセルグループ決定方法の例2の説明図である。セルグループ決定方法の例2では、セルグループは、所定の電波影響基準を満たす複数のセルから構成される。例えば、電波影響基準は、セル間隔が所定の距離以内である。電波影響基準は、電波による影響が所定の基準以上であってもよい。例えば、電波影響基準は、受信信号強度(Received Signal Strength Indicator:RSSI)が基準値以上である。
【0060】
セル間連携(CoMP)は、複数のアンテナから電波を協調して送信することにより電波干渉が強いセルエッジにおいて無線通信品質を向上させることができる技術である。セル間連携を利用することができるか否かは、基地局機能配置に依存する。具体的には、C-RAN配置はセル間連携を利用可能であるが、S-RAN配置及びD-RAN配置はセル間連携を利用不可である。このため、あるセルがセル間連携を利用可能であっても、当該セルのセルエッジに存在する端末がセル間連携を利用することができるか否かは、当該セルの周辺セルの基地局機能配置によって変わる。このことから、所定の電波影響基準を満たす複数のセルから一つのセルグループを構成する。
【0061】
図11において、セルグループC(グループID=GID3)に属する4個のセルは、セル間隔が所定の距離以内である。また、セルグループD(グループID=GID4)に属する4個のセルは、セル間隔が所定の距離以内である。これにより、それぞれ4個のセルから成るセルグループC(グループID=GID3)及びセルグループD(グループID=GID4)が決定される。
【0062】
セルグループ決定方法の例2によれば、あるセルは周辺セルのセル間連携の利用可否に基づき、ユーザー(端末)の移動や無線環境を考慮して、セル間連携が効率的に利用可能になるようにセル間で基地局機能配置を変更することができる。例えば、
図12において、セル(Cell#11)は、周辺セル(Cell#12)がC-RAN配置であるので、自セルがC-RAN配置に変更すれば端末UE2がセル間連携を利用可能である。一方、セル(Cell#11)は、周辺セル(Cell#14)がS-RAN配置であるので、自セルがC-RAN配置に変更しても端末UE1がセル間連携を利用不可である。
【0063】
上述したように本実施形態によれば、O-RAN仕様の無線アクセスネットワーク(RAN1)において基地局機能配置の実行を適切に制御することができるという効果が得られる。
【0064】
本実施形態によれば、RAN1に含まれる複数のセルが属するセルグループ毎に、セルグループに属する各セルに対して基地局機能配置を変更する配置変更タイミングがずらされる。これにより、同じセルグループにおいて、あるセルの基地局機能配置の変更結果を他のセルの基地局機能配置の変更に反映させることができる。
【0065】
本実施形態によれば、分散強化学習によって基地局機能配置を決定する際に、「Actor」は他の「Actor」の行動によるネットワーク状態の変化を観測して行動することができる。一方、各セルの配置変更タイミングでは、配置変更タイミングのセルのみが基地局機能配置を変更する。したがって、あるセルの配置変更タイミングにおいてネットワーク状態に影響を及ぼすのは、当該セルに対応する「Actor」の行動のみであり、当該「Actor」自身の行動によってネットワークを制御することができる。
【0066】
なお、これにより、例えば無線アクセスネットワークにおける総合的なサービス品質の向上を実現することができることから、国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)の目標9「レジリエントなインフラを整備し、持続可能な産業化を推進するとともに、イノベーションの拡大を図る」に貢献することが可能となる。
【0067】
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
【0068】
また、上述した各装置の機能を実現するためのコンピュータプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行するようにしてもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものであってもよい。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、フラッシュメモリ等の書き込み可能な不揮発性メモリ、DVD(Digital Versatile Disc)等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
【0069】
さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory))のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【符号の説明】
【0070】
1…無線アクセスネットワーク(RAN)、2…基地局機能群、10…SMOフレームワーク、11…SMO機能部、12…Non-RT RIC、20…基地局機能配置制御部、220…セルグループ情報記憶部、203…KPI取得部、204…基地局機能配置設定情報送信部、205…制御部