(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-10
(45)【発行日】2025-01-21
(54)【発明の名称】容器
(51)【国際特許分類】
B65D 85/00 20060101AFI20250114BHJP
B65D 25/20 20060101ALI20250114BHJP
B65D 51/24 20060101ALI20250114BHJP
【FI】
B65D85/00 A
B65D25/20 Q
B65D51/24 300
(21)【出願番号】P 2021175123
(22)【出願日】2021-10-27
【審査請求日】2023-06-28
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】300026926
【氏名又は名称】株式会社 ハル・インダストリ
(74)【代理人】
【識別番号】100092680
【氏名又は名称】入江 一郎
(72)【発明者】
【氏名】松 浦 令 一
【審査官】吉澤 秀明
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-160756(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2012/0111750(US,A1)
【文献】特開2000-043923(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 85/00
B65D 25/20
B65D 51/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
被収納物を収納すると共に、被係止部を有する本体と、
この本体の開口部を覆う蓋と、
この蓋に設けられ、前記被係止部に係止する係止部と、
前記蓋に設けられたフックと、
前記本体に設けられた前記被収納物の商品を説明する説明部とを備え、
前記本体の前記被係止部に前記蓋の前記係止部が係止された状態にあって、前記フックが前記本体の背面側に位置すると共に、前記説明部は、前記本体の背面側にあって、背面視、前記説明部の上端は前記フックの下端近傍に位置しているものであり、
前記フックは、前記説明部を係合させるものではない
ことを特徴とする容器。
【請求項2】
被収納物を収納すると共に、被係止部を有する本体と、
この本体の開口部を覆う蓋と、
この蓋に設けられ、前記被係止部に係止する係止部と、
前記蓋に設けられたフックと、
前記本体に設けられた前記被収納物の商品を説明する説明部とを備え、
前記本体の前記被係止部に前記蓋の前記係止部が係止された状態にあって、前記フックが前記本体の背面側に位置すると共に、前記説明部は、前記本体の背面側にあって、前記説明部の上端が前記フックの裏面と対向しているものであり、
前記フックは、前記説明部を係合させるものではない
ことを特徴とする容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器に係り、特に、商品を説明する説明部を本体に容易に設けることができる容器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、被収納物を収納する本体の開口部を蓋で覆う蓋を有し、下方に垂下するフックを前記本体に設けたものがある(特許文献参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、上記特許文献記載のものにあっては、下方に垂下するフックを本体に設けているため、本体に商品を説明する説明部を設ける際、フックが邪魔となり、作業性が良好でないという問題点があった。
【0005】
本発明は、上記の問題点を考慮してなされた容器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1記載の容器は、被収納物を収納すると共に、被係止部を有する本体と、この本体の開口部を覆う蓋と、この蓋に設けられ、前記被係止部に係止する係止部と、前記蓋に設けられたフックと、前記本体に設けられた前記被収納物の商品を説明する説明部とを備え、前記本体の前記被係止部に前記蓋の前記係止部が係止された状態にあって、前記フックが前記本体の背面側に位置すると共に、前記説明部は、前記本体の背面側にあって、背面視、前記説明部の上端は前記フックの下端近傍に位置しているものであり、前記フックは、前記説明部を係合させるものではないものである。
【0007】
また、請求項2記載の容器は、被収納物を収納すると共に、被係止部を有する本体と、この本体の開口部を覆う蓋と、この蓋に設けられ、前記被係止部に係止する係止部と、前記蓋に設けられたフックと、前記本体に設けられた前記被収納物の商品を説明する説明部とを備え、前記本体の前記被係止部に前記蓋の前記係止部が係止された状態にあって、前記フックが前記本体の背面側に位置すると共に、前記説明部は、前記本体の背面側にあって、前記説明部の上端が前記フックの裏面と対向しているものであり、前記フックは、前記説明部を係合させるものではないものである。
【発明の効果】
【0010】
請求項1記載の容器によれば、フックを本体ではなく、蓋に設けているため、説明部をフックに邪魔されることなく、本体の背面側に迅速且つ容易に設けることができると共に、本体の背面側にある説明部の上端をフックの下端近傍に位置させて、説明部を広く設けることができる。
【0011】
また、請求項2記載の容器によれば、下方に垂下するフックを本体ではなく、蓋に設けているため、説明部をフックに邪魔されることなく、本体の背面側に迅速且つ容易に設けることができると共に、本体の背面側にある説明部の上端がフックの裏面と対向している位置まで、説明部を広く設けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】
図1は、本発明の一実施例の容器の概略的正面図である。
【
図5】
図5は、
図3のA-A線による概略的断面図で、説明部を省略して図示している。
【
図6】
図6(a)(b)は、
図5の概略的一部拡大断面図である。
【
図7】
図7は、
図1の容器の背面に説明部を取り付ける前の状態を分解して示す概略的分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の一実施例の容器を
図1乃至
図7を参照して説明する。
図1に示すCは容器で、容器Cは、被収納物(図示せず)を収納すると共に、被係止部11を有する本体1と、この本体1の開口部12を覆う蓋2と、この蓋2に設けられ、被係止部11に係止する係止部21と、蓋2に設けられたフック22と、本体1に設けられた図示しない前記被収納物の商品を説明する説明部3とを備えている。
【0016】
図示しない被収納物は、例えば、消臭液を吸収した吸水性樹脂粒状物(吸水性樹脂粒状物は、言い換えれば、吸水性ポリマ-に消臭液剤を含浸させたもの)である。
また、フック22は、蓋2に設けられ、例えば、下方に垂下している。
また、説明部3は、本体1に設けられているが、説明部3は、例えば、図示しない被収納物の説明を印字したフィルム状部材を本体1に貼り付けたり、また、本体1の側面を一周するように本体1にタイトに取り付けたり、また、本体1に図示しない被収納物の説明を直接文字で刻印して、本体1に設けられている。
なお、説明部3は、例えば、図示しない被収納物を説明するもので、具体的には、品名(例えば、消臭剤)、内容量(例えば、○○g)、成分(例えば、植物抽出エキス、吸水性樹脂)、用途(例えば、室内、冷蔵庫、下駄箱、トイレ、ロッカー、車内)、有効期間(例えば、1~2ケ月)、使用方法、使用上の注意、図示しない被収納物が皮膚についたり、目に入ったりした場合の応急処置、製造元の会社名、住所、電話番号等が記載されている。
【0017】
そして、本体1の被係止部11に蓋2の係止部21が係止された状態(
図2、
図5、
図6)にあって、フック22が本体1の背面側に位置すると共に、説明部3は、本体1の背面側にあって、背面視、説明部3の上端31はフック22の下端221近傍に位置している(
図2参照)。上述の係止は、係止部21が被係止部11を乗り越えて行われる。
なお、
図4に示すように、本体1の被係止部11に蓋2の係止部21が係止された状態にあって、フック22が本体1の背面側に位置すると共に、説明部3は、本体1の背面側にあって、説明部3の上端31がフック22の裏面と対向しているが、場合により、説明部3の上端31はフック22の下端221より低い位置にあっても良い。
【0018】
従って、上述した容器Cによれば、下方に垂下するフック22を本体1ではなく、蓋2に設けているため、説明部3を本体1の背面に説明部3を取り付ける前の状態を示す
図7から明らかなように、フック22に邪魔されることなく、本体1の背面側に迅速且つ容易に設けることができると共に、本体1の背面側にある説明部3の上端31をフック22の下端221近傍に位置させて、説明部3を広く設けることができる。
【0019】
また、説明部3の下端32が本体1の下端14(
図4)近傍に位置している。そのため、説明部3を広く設けることができる。
また、説明部3の上端31が本体1の上端13(
図5、
図5においては、説明部3を省略している。)近傍に位置している。そのため、説明部3を広く設けることができる。
【符号の説明】
【0020】
C 容器
1 本体
2 蓋
3 説明部
11 被係止部
12 開口部
21 係止部
22 フック
31 説明部の上端
221 フックの下端