(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-10
(45)【発行日】2025-01-21
(54)【発明の名称】ソルダーペーストが均一な密度で供給可能な密閉型スキージ
(51)【国際特許分類】
B41F 15/44 20060101AFI20250114BHJP
B41F 15/08 20060101ALI20250114BHJP
【FI】
B41F15/44 B
B41F15/08 303E
(21)【出願番号】P 2023215698
(22)【出願日】2023-12-21
【審査請求日】2023-12-21
(31)【優先権主張番号】10-2022-0187219
(32)【優先日】2022-12-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】523408260
【氏名又は名称】イーエスイー カンパニー,リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】コ,ヒョン レ
(72)【発明者】
【氏名】ミョン,チョル ホン
【審査官】小宮山 文男
(56)【参考文献】
【文献】韓国登録特許第10-2100515(KR,B1)
【文献】特開2001-300403(JP,A)
【文献】特開2006-187904(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B41F 15/44
B41F 15/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
スクリーンプリンターのスキージが移動する方向と交差する方向に長く形成され、ソルダーペーストを均一な密度でマスクに供給するためのチャンバーハウジング(100)と;
前記チャンバーハウジング(100)の長さ方向に直交する断面の左右側にソルダーペーストが圧力印加及び圧力緩衝を通じて均一に混合されるように「V」形状の断面を有し、チャンバーハウジングの長さ方向の長さに加圧チャンバー(210)が貫通して形成され、前記加圧チャンバー(210)に供給・収容及び均一に混合されるソルダーペーストが外部に排出されるノズル部(220)が前記加圧チャンバー(210)の下部面に貫通して形成されたソルダー混合部(200)と;
前記チャンバーハウジング(100)の下側の前後に結合され、マスク上にソルダーペーストが供給されると、ソルダーペーストがマスク上に均一に広がるように設けられたスキージブレード(310)が結合されたスキージブレードホルダー(300)と;
前記チャンバーハウジング(100)の上側に前後の垂直面(402)が突出形成され、上部面に前記加圧チャンバー(210)と連通して形成され、外部から供給されるソルダーペーストが加圧チャンバー(210)内に注入されるように設けられたソルダー注入口(406)が少なくとも一つ以上形成される載置水平面(404)が左右長さ方向に長く形成されたホールディング載置部(400)と;
前記加圧チャンバー(210)と連通するポンピング貫通孔(510)がチャンバーハウジング(100)の長さ方向の前後面に対称的に形成され、ポンピング貫通孔(510)の内周縁の外側にあるチャンバーハウジング(100)のそれぞれの前後面に密閉結合溝(520)が形成され、密閉結合溝(520)の下側にヒンジ結合具(530)が突出形成されたポンピング結合部(500)と;
前記ポンピング結合部(500)が外部に露出しないように覆うために、チャンバーハウジング(100)の左右の長さ方向に対応する長さの四角板体として形成され、四角板体の下側に前記ヒンジ結合具(530)にヒンジ結合されるヒンジ結合片(610)が形成され、旋回作動を通じてポンピング結合部(500)を覆うように設けられ、ポンピング結合部(500)のポンピング貫通孔(510)側に圧縮空気が供給及び排出されるように外側面に多数のエア注入孔(620)が形成され、前後対称的に形成されたチャンバー密閉カバー(600)と;
前記ポンピング結合部(500)に形成されたポンピング貫通孔(510)を遮断しながら密閉結合溝(520)に気密に結合され、チャンバー密閉カバー(600)がホールディング載置部(400)側に旋回作動し、ポンピング結合部(500)との気密結合が維持されるように形成され、多数のエア注入孔を介して供給・排出される圧縮空気によってポンピング貫通孔(510)と連通した加圧チャンバー(210)の内側への膨張及び収縮を繰り返しながら、加圧チャンバー内に収容されたソルダーペーストが均一に混合されるようにポンピング作用をするポンピングパッド(700)と;
前記チャンバーハウジング(100)の左右側に開放された加圧チャンバー(210)が密閉されるように結合され、チャンバーハウジング(100)の加圧チャンバー(210)の内部空気は排出され、外部空気の流入は遮断されるようにエアベント(810)が貫通して形成されたサイドカバー(800)と;
左右の長さ方向に長く形成され、前記ホールディング載置部(400)側に旋回作動したチャンバー密閉カバー(600)の旋回作動を制限するように載置水平面(404)に結合され、載置水平面(404)に形成されたソルダー注入口(406)と連通しながらソルダーペーストを供給する供給貫通孔(902)が設けられたカバーホールディング部材(900)と;を含んで形成されたことを特徴とするソルダーペーストが均一な密度で供給可能な密閉型スキージ。
【請求項2】
断面上の左側に形成された前記チャンバー密閉カバー(600)のエア注入孔(620)を介して圧縮空気が供給されると、ポンピング貫通孔(510)を遮断しながら、密閉結合溝(520)に結合されたポンピングパッド(700)が「V」形状の断面の左側にある加圧チャンバー(210)内に膨張することによって、加圧チャンバーの内部に収容されたソルダーペーストを加圧・混合し、加圧過程でポンピングパッドの膨張圧力による圧力衝撃は、「V」形状の断面の右側にある加圧チャンバー(210)を経てポンピングパッド(700)がポンピング貫通孔(510)側のチャンバー密閉カバーの内面に変形して緩衝しながらソルダーペーストが均一に混合されるものであって、前記加圧チャンバー(210)の左側が加圧されると、右側は加圧チャンバー(210)内の圧力衝撃を緩衝し、右側が加圧されると、左側が加圧チャンバー(210)内の圧力衝撃を緩衝するように形成されたことを特徴とする、請求項1に記載のソルダーペーストが均一な密度で供給可能な密閉型スキージ。
【請求項3】
前記チャンバー密閉カバー(600)のヒンジ結合片(610)が形成された反対側の先端には、前記ホールディング載置部(400)の垂直面(402)に一致するように接するクロージング面(630)が形成され、前記クロージング面(630)と直交するように形成され、載置水平面(404)と同一面をなすホールディング面(640)が形成され、前記ホールディング面(640)は、クロージング面(630)が垂直面(402)に接しながら載置水平面(404)と同一の水平面をなした後、カバーホールディング部材(900)が載置水平面(404)に結合しながら、カバーホールディング部材(900)の下部面がホールディング面(640)を押す作用を通じてチャンバー密閉カバー(600)が開放されるための旋回作動をコントロールするように形成されたことを特徴とする、請求項1に記載のソルダーペーストが均一な密度で供給可能な密閉型スキージ。
【請求項4】
前記カバーホールディング部材(900)の前後の幅は、前記チャンバー密閉カバー(600)がホールディング載置部(400)に旋回作動することによって、載置水平面(404)とホールディング面(640)とが同一面をなす幅よりは小さく又は大きく形成され、載置水平面(404)の幅よりは大きく形成されることを特徴とする、請求項3に記載のソルダーペーストが均一な密度で供給可能な密閉型スキージ。
【請求項5】
前記ポンピングパッド(700)は、チャンバー密閉カバー(600)に形成された多数のエア注入孔(620)を介して供給される圧縮空気による圧力によって加圧チャンバー(210)とポンピング貫通孔(510)内で膨張と収縮とが繰り返されながらポンピング作動をし、ポンピング貫通孔(510)を密閉できる長さに対応する長さで形成され、前記ポンピング貫通孔(510)の内周縁に形成された密閉結合溝(520)に気密に結合される密閉部(710)と;
前記密閉部(710)の内側に延長形成され、ポンピング貫通孔(510)から加圧チャンバー(210)の内側に凹入形成され、前記チャンバー密閉カバー(600)に形成された多数のエア注入孔(620)を介して供給される圧縮空気によって加圧チャンバー(210)側に膨張したり、加圧チャンバー(210)内の圧力衝撃で収縮・緩衝し、加圧チャンバー内のソルダーペーストが均一に混合されるように設けられた加圧緩衝部(720)と;を含んで形成されたことを特徴とする、請求項1に記載のソルダーペーストが均一な密度で供給可能な密閉型スキージ。
【請求項6】
前記加圧緩衝部(720)の膨張によって加圧チャンバー(210)内にさらに膨張しながらソルダーペーストを加圧し、加圧による加圧チャンバー内の圧力衝撃を迅速な収縮を通じて緩衝する役割をするように、前記加圧緩衝部の中央に長さ方向に長く、加圧チャンバーからポンピング貫通孔側に凹入形成された緩衝膨張収縮部(722)がさらに形成され、加圧緩衝部と緩衝膨張収縮部の全体の断面が「W」形状に形成されたことを特徴とする、請求項5に記載のソルダーペーストが均一な密度で供給可能な密閉型スキージ。
【請求項7】
前記緩衝膨張収縮部(722)の中央にポンピング貫通孔(510)の長さ方向に対応する長さで加圧チャンバー(210)側に凹入形成され、緩衝膨張収縮部に圧縮空気による加圧チャンバー側への膨張が容易になるようにサブ加圧緩衝部(724)がさらに形成され、全体の断面がしわ形状の断面として形成されたことを特徴とする、請求項6に記載のソルダーペーストが均一な密度で供給可能な密閉型スキージ。
【請求項8】
前記ポンピングパッド(700)は、収縮・膨張が可能でありながら元の状態に戻る弾性力を有するゴム又は合成ゴム、伸縮性合成樹脂、及びシリコーンのうちいずれか一つで形成されたことを特徴とする、請求項1に記載のソルダーペーストが均一な密度で供給可能な密閉型スキージ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ソルダーペーストが均一な密度で供給可能な密閉型スキージに関する。より詳細には、本発明は、スクリーン印刷時、供給されるソルダーペーストを均一な密度で混合・調整して供給することによって印刷回路基板のスクリーン印刷品質が向上し、これを通じて製品不良を最小化し、ソルダーペースト供給後のソルダーペーストの残留量を最小化することによって原材料の浪費を減少できるだけでなく、部品の簡素化による洗浄時間の短縮を通じて異種のソルダークリームの間の混合なしに印刷可能であるので、印刷不良率が最小化され、向上した密閉力と圧縮空気によって膨張・縮小される交差ポンピングでソルダー供給時の密度の恒常性が確保され、同一線上で局部的に加圧するのではなく、多量のソルダーを同時に加圧及び排出できる、ソルダーペーストが均一な密度で供給可能な密閉型スキージに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、コンピューターや家電製品などの電子機器の主要部品として内蔵される印刷回路基板(PCB;Printed Curcuit Board)には、半導体チップや抵抗チップなどの多様な形態の電子部品が実装され得るように溶融状態のソルダーペーストが一定のパターンで印刷される。このようなソルダーペーストの印刷過程は、スクリーンプリンター(screen printer)装置によって行われ、スクリーンプリンターは、特定のパターンの開口部が形成された金属マスク上に供給されたソルダーペーストをスキージで圧着した後、印刷回路基板の部品装着部に塗布するようになる。
【0003】
図1は、ソルダーポンプの一例の内部を概略的に示した図である。
図1を参照すると、ソルダーポンプ10は、スクリーンプリンターに装着され、マスク上にソルダーペーストを噴射するためのものであって、第1チャンバー13、第2チャンバー14、第1加圧板15、第1加圧ロッド11、第2加圧板16、第2加圧ロッド12、及びノズル部18を含む。
【0004】
ソルダーポンプ10の内部は第1チャンバー13と第2チャンバー14とに分離され、第1チャンバーと第2チャンバーにはソルダーペーストがそれぞれ収容される。前記第1加圧板15は、第1チャンバーの内部で往復移動しながら、第1チャンバーに収容されたソルダーペーストに接触する。第1加圧板15には第1加圧ロッドが結合され、通常、第1加圧ロッドに駆動部が連結され、第1チャンバーに収容されたソルダーペーストに圧力を加えるようになる。これと同様に、第2加圧板16は、第2チャンバーの内部で往復移動しながら、第2チャンバーに収容されたソルダーペーストに接触する。第2加圧板16には第2加圧ロッドが結合され、通常、第2加圧ロッドに駆動部が連結され、第2チャンバーに収容されたソルダーペーストに圧力を加えるようになる。前記第1加圧ロッド11と第2加圧ロッド12が上昇と下降を繰り返すことによって、第1チャンバーと第2チャンバーの内部に収容されたソルダーペーストがノズル部18を介してマスク上に噴射される。
【0005】
図1に示したソルダーポンプ10は、互いに異なる2個のチャンバーに収容されたソルダーペーストを交互に加圧しながらマスク上に噴射することによって、同一の品質のソルダーペーストを供給することができ、廃棄されるソルダーペーストの残量を最小化できるように設計されているが、そのように作動できない。その理由は、第1チャンバー13側を第1加圧板15によって加圧すると、ノズル部18を介してソルダーペーストが排出されるが、ノズル部側のソルダーペーストの圧力変化によって第2加圧板16側が流動しながら圧力変化が不規則になり、事実上、ノズル部18を介して排出されるソルダーペーストの排出密度も不規則になる。
【0006】
したがって、ソルダーペーストの印刷工程において、不均一な品質のソルダーペーストによって印刷回路基板上での電子部品の装着状態が不良になるという問題がある。また、工程が完了した後、ソルダーポンプ内部のソルダーペーストの残量によって洗浄不良をもたらし、ソルダーペーストの残量を完全に洗浄することは不可能であるので、異種のソルダーペーストを投入するとき、ソルダーペーストの純度不良及びこれによる印刷不良をもたらすだけでなく、残存する高価なソルダーペーストによって費用の浪費をもたらすという問題がある。
【0007】
一方、
図2には、従来のソルダーペースト供給装置が開示されている。これは、第1チャンバーと第2チャンバーが左右対称的に形成され、第1チャンバーと第2チャンバーとが連結されるボトルネック連結部が「V」形状に形成される。そして、前記第1チャンバーと第2チャンバーのそれぞれの一側に第1加圧部と第2加圧部が左右対称的に形成される。そして、前記ボトルネック連結部にノズル部が形成される。このような従来のソルダーペースト供給装置も、左右側に備えられた第1加圧部と第2加圧部の作動により、それぞれのチャンバーに収容されたソルダーペーストを加圧しながらボトルネック連結部に移動させ、ボトルネック連結部のノズル部にソルダーペーストが排出されるように形成される。ここで、ボトルネック連結部を通じてそれぞれのチャンバーの圧力よりもノズル部側の圧力を上昇させることによって、ノズル部を介してソルダーペーストが排出されるときの圧力低下を補償し、ソルダーペーストが均一に排出されるように形成したことを特徴とする。
【0008】
しかし、これも、区間を狭小化させたボトルネック連結部の構成を形成したものに過ぎなく、最初のソルダーペーストが十分である場合は均一な密度でソルダーペーストが排出可能であるが、ソルダーペーストの残量が不足する場合は、ボトルネック連結部の圧力補償が容易でないので、ソルダーペーストが不均一な密度で排出されてしまい、結局、これが印刷不良及び製品不良につながるという問題があった。さらに、このような従来のソルダーペースト供給装置のボトルネック連結部の圧力低下を再び補償するために一部の断面遮断用遮断板が形成されているが、これも、ソルダーペーストの残量が少ないときの圧力補償が難しく、むしろ、ソルダーペーストがノズル部を介して排出される区間を干渉してしまい、ソルダーペーストが不均一に排出されるという問題があった。
【0009】
上記のような問題を改善するために最近開示されているものとして、
図3に示したように、韓国登録特許第10-1658406号公報に記載の内容を検討すると、ソルダーペーストが収容されたチャンバー内の圧力を常に一定に維持し、ソルダーペーストを均一な密度でより安定的に排出できるように、加圧手段によるチャンバー内の加圧時に発生し得る圧力衝撃を緩衝することによってチャンバー内の圧力変化を最小化し、ノズル部の圧力低下を継続的に補償することによって、印刷回路基板に各種の電子部品を実装するためにマスク上に形成されたパターンに対応するようにソルダーペーストを供給し、スクリーン印刷時にソルダーペーストを均一な密度で調整し、常にソルダーペーストを同一の密度で供給可能であり、これを通じて、印刷品質を向上させ、製品不良を最小化し、ソルダーペースト供給後のソルダーペーストの残留量を最小化することによって原材料の浪費を減少できる、ソルダーペーストの均一密度供給装置が提供されている。
【0010】
前記ソルダーペーストの均一密度供給装置は、長さ方向に長く形成された緩衝収容部にソルダーが充填され、充填されたソルダーは、緩衝収容部の長さ方向と同じ長さの下部側のノズル部を介して圧力によって排出されるように構成されており、緩衝収容部にソルダーが充填されるように、ソルダーペースト供給部を介して供給されたソルダーペーストを加圧手段が加圧チャンバーを通じて往復移動しながら加圧及び解除し、これに対応するように、緩衝調整手段は、圧力緩衝調整チャンバー内で加圧手段が加圧及び解除する圧力によって往復移動しながら緩衝されるように構成され、ソルダーペーストが均一な圧力と均一な密度でノズル部を介して排出されるように構成される。
【0011】
しかし、前記ソルダーペーストの均一密度供給装置の加圧チャンバー及び圧力緩衝調整チャンバーの多数が等間隔で形成され、加圧チャンバー及び圧力緩衝調整チャンバーのそれぞれに加圧手段及び緩衝調整手段が局部的に結合されているので、長さ方向に長く形成される緩衝収容部に充填されたソルダーペーストの局部的な加圧及び解除が発生し、これによってソルダーペーストを均一な密度で混合することが難しくなり、ソルダーペーストが充填された状態で加圧手段及び緩衝調整手段によって加圧及び解除する過程でそれぞれのチャンバー内に真空がかかり、その結果、ソルダーペーストが緩衝収容部全体に均一に分散されないという問題により、マスクに投入されるソルダーペーストが均一に供給されないという問題が発生する。これによって、マスクにソルダーペーストが適切に供給されないことから印刷不良が発生する。すなわち、多数の加圧チャンバー及び圧力緩衝調整チャンバーを構成することによって、それぞれのチャンバーの間に圧力が印加されないという問題と共に、それぞれのチャンバーがソルダーペースト上に局部的に作用し、ソルダーペースト自体を均一密度で混合することが難しくなり、ソルダーペーストが緩衝収容部に充填された状態でそれぞれのチャンバー内に真空が発生することから内部空気が容易に排出されないので、ソルダーペーストの密度が均一でないという問題がある。
【0012】
また、多数の加圧手段及び圧力緩衝調整チャンバーで構成することによって分解・組み立てが難しくなり、異種のソルダーペーストを使用するとき、ソルダーペーストを取り替えるために洗浄する過程でソルダーペーストの除去が容易でないので、洗浄性が低下するという問題が発生する。上記のように洗浄性が低下し、それぞれのチャンバー内にソルダーペーストが残存すると、異種のソルダーペーストが互いに希釈され、製品不良をもたらすという問題がある。
【0013】
さらに、上記で言及したように、多数が局部的に作用することによって、加圧手段のそれぞれの位置によって圧力変化が発生し、同一の圧力を印加できないので、ソルダーペーストを撹拌することが難しくなり、その結果、ソルダーペーストを均一な密度で供給することが難しくなる。このような圧力変化は、チャンバー内に収容されている空気が、真空がかかることによって外部に抜けないので、ソルダーペーストの円滑な撹拌を妨害する要因として作用している。
【0014】
一方、上記で言及した洗浄性において、加圧手段及び緩衝調整手段が多数形成され、加圧チャンバーと圧力緩衝調整チャンバーもこれに対応するように多数形成されることによって分解・組み立てが難しくなり、ソルダーペーストの供給・使用後の洗浄が容易でない。洗浄のためには、各チャンバーに結合された全ての構成の結合を解除しなければならないという問題があり、また、各部品が多数形成されており、洗浄過程で紛失の憂いがあるので、洗浄時に相当の注意を要するという問題がある。
【0015】
このような洗浄性の容易性が低下する関係により、上記で言及したように、2種以上のソルダークリームをタイプ別に使用する過程でソルダークリームの間の希釈及び混合が行われ、製品品質の均一性や恒常性を保障しにくく、製品不良を多量発生させるという問題がある。
【0016】
そして、多数のチャンバーの分解・組み立てを行った場合にも、再組み立て過程で最初の密閉力が維持されるように結合することが難しいので、事実上、組み立てた後で製品の生産過程を確認したときのみに、密閉力を維持した状態で各部品が精密に結合されたかどうかを確認可能であり、密閉力が不良な状態の結合を示す場合は、どの部位でどのように密閉力が維持されないのかを確認しにくいので、全体を再び分解・組み立てなければならないという煩雑さがある。
【0017】
さらに、各チャンバーごとに互いに異なる圧力が作用する場合は、ソルダークリームの撹拌が容易でなく、実質的にソルダーペーストの均一な密度を得ることはできるが、特定の部位での圧力損失によってソルダーペーストが均一な密度で得られない区間が発生し得る。すなわち、現在開示されているソルダーペーストの均一密度装置は、チャンバー内の圧力を均一に維持し、圧力衝撃を緩衝し、圧力変化を最小化することによってソルダーペーストの均一な密度は得ているが、上記のような多数の問題により、上述した問題を改善したソルダーペーストの均一密度装置が要求されている実情である。
【0018】
すなわち、上記の問題のうち、最も核心的な異種のソルダークリームの混合及び希釈を防止するためには洗浄を必ず行わなければならないが、現在開示されているソルダーペーストの均一密度装置は、洗浄性が著しく低下し、異種のソルダークリームの混合及び希釈が頻繁に発生することから製品の不良をもたらすので、洗浄性が向上したソルダーペーストの均一密度装置が要求されている。このような要求に合わせて最近開示されているソルダーペーストの均一密度供給装置としては、韓国登録特許第10-2100515号公報に記載の内容を検討すると、洗浄性が向上したソルダーペーストの均一密度供給装置がある。前記均一密度供給装置は、
図4に示したように、注入口11、シリンダー載置部13、及びガイド載置部14が形成されたシリンダーハウジング10と、加圧緩衝シリンダー20と、ピストンヘッドと、ソルダーバスケット40と、デバイダー部材と、サイドカバー60と、スキージブレードホルダーと、ガイドハウジング80と、ガイドシャフト90とを含んで構成される。
【0019】
これを検討すると、内部に逆三角形状の断面を有する空間が長さ方向に長く形成されたソルダーバスケットの内部空間は、デバイダー部材によってそれぞれの隔室に分けられるように形成され、ソルダーバスケットの上部にはシリンダーハウジングが気密に結合される。気密に結合される前に、シリンダーハウジングの上部には加圧緩衝シリンダーが結合され、シリンダーのロッドの先端には、デバイダー部材によって分けられたソルダーバスケットの左右空間に対応する長さでピストンヘッドが結合される。上記のように結合された均一密度供給装置は、上記で説明したソルダーペーストの均一密度供給装置と同様に、ソルダーペーストの密度が均一になるように混合する作用状態は類似するが、最も重点となる洗浄性の向上において、加圧及び緩衝するピストンヘッドが、ソルダーペーストが供給・排出されるソルダーバスケットの左右内部の長さ方向に対応する形状を有しており、分解・組み立てが容易になる。また、ソルダーバスケットの逆三角形状の内部空間がデバイダー部材によって左右の隔室に分けられるように構成することによって、分解・組み立てが可能なデバイダー部材の分解のみでもソルダーバスケットの内部空間が完全に開放された状態を有するようになり、洗浄が容易に行われ得る。
【0020】
したがって、既存の洗浄性の問題を部品の簡素化を通じて解決したが、デバイダー部材によって空間が区画された部分にソルダーペーストが供給され、加圧及び緩衝によって混合される過程でデバイダー部材の気密が維持されず、左右に分けられた空間が連通するという問題が発生し、これによって、ソルダーペーストを均一な密度で混合するときに不良が発生し、印刷不良をもたらすようになる。さらに、加圧緩衝シリンダーの作用により、ピストンロッドが加圧及び緩衝する役割をするが、ピストンロッド自体が長く形成されることによって圧力分散が不規則になり、特定の部位のみに圧力が加えられる局部圧力が生じ、緩衝問題によってソルダーペーストが均一な密度で混合されにくくなるという新たな問題が表れている。
【0021】
さらに、加圧緩衝シリンダーの加圧力と緩衝能力とが同一でないと、このような作用がさらに激しく発生するが、これは、ピストンロッドが前後に長く形成されることによって、シーソーのような前後の加圧力の差によって前方加圧力が10だけ加えられると、後方加圧力は8から9だけ加圧されるようになり、これによってピストンロッドが同一の水平状態を維持しながら加圧されなく、むしろ、シーソーのように傾斜して加圧されるので、ソルダーペーストが均一な密度で円滑に混合されないという問題がある。すなわち、洗浄性を向上させることによって、異種のソルダーペーストの混合による問題は改善したが、作動過程での圧力の差によって局部的な圧力変化が生じ、同一の圧力で前後を加圧しなくなると、ピストンロッド自体の上下作動に不良が発生し、ソルダーペーストの均一密度供給装置の破損や損傷及びピストンロッドの上下作動過程で互いに連通し、圧力が流出するという問題によって印刷不良が発生する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0022】
【文献】韓国登録特許第10-1356562号公報
【文献】韓国登録特許第10-1196284号公報
【文献】韓国登録特許第10-1658406号公報
【文献】韓国登録特許第10-2100515号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0023】
したがって、本発明は、上述した問題を解決するためになされたものであって、従来のソルダーペーストの均一密度供給装置の構成のうち、圧力緩衝調整チャンバー及びこれに対応して結合される加圧手段及び緩衝調整手段を単一化し、部品の数を減少させることによって部品の結合不良を最小化し、密閉力が向上し、圧力の均一な加圧及び緩衝が簡便に行われ、加圧チャンバーの前後に内部空気が迅速に外部に排出され、ソルダーペーストが加圧チャンバー内で均一な密度で混合されたり、空隙なしに充填されることによって、印刷のためのソルダーペーストが均一な密度で排出され得る、ソルダーペーストが均一な密度で供給可能な密閉型スキージを提供することを目的とする。
【0024】
また、本発明は、従来のソルダーペーストの均一密度供給装置の構成である加圧チャンバー内でソルダーペーストが均一な圧力で混合されるように構成しながら、圧力緩衝調整チャンバー、加圧手段、及び緩衝調整手段を単一化することによって、部品を簡素化し、これを通じて分解・組み立ての容易性及び洗浄性を向上させ、1回使用されたソルダーペーストの残留物なしに洗浄が可能であり、これを通じて、他の種類のソルダーペーストに取り替えるとき、残存するソルダーペーストと新たに投入されるソルダーペーストとの間の異種混合がなく、密閉力が向上し、1回のポンピング過程で加圧チャンバーの長さ方向に沿って多量のソルダーを同時に加圧することによって、速い撹拌時間を通じてソルダーペーストが均一な密度で迅速に形成され得る、ペーストが均一な密度で供給可能な密閉型スキージを提供することを目的とする。
【0025】
さらに、本発明は、ソルダーペーストが収容された区画された加圧手段、ソルダー緩衝収容部及び圧力緩衝調整チャンバーが一つのポンピングパッドの構成に単一化することによって前後内部の圧力を常に一定に維持し、ソルダーペーストを均一な密度でより安定的に排出できるように、空圧によって膨張可能なポンピングパッドが、加圧チャンバーに加えられた圧力によって発生し得る圧力衝撃を緩衝し、加圧チャンバー内の圧力変化を最小化し、ノズル部の圧力低下を継続的に補償することによって、ソルダーペーストを均一密度で調整し、常に同一の密度のソルダーペーストの供給が可能であり、均一なソルダーペーストによって印刷品質を向上させ、製品不良を最小化し、ソルダーペースト供給後のソルダーペーストの残留量を最小化することによって原材料の浪費を減少できる、ソルダーペーストが均一な密度で供給可能な密閉型スキージを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0026】
上記のような目的を達成するために、本発明に係るソルダーペーストが均一な密度で供給可能な密閉型スキージは、スクリーンプリンターのスキージが移動する方向と交差する方向に長く形成され、ソルダーペーストを均一な密度でマスクに供給するためのチャンバーハウジング100と;前記チャンバーハウジング100の長さ方向に直交する断面の左右側にソルダーペーストが圧力印加及び圧力緩衝を通じて均一に混合されるように「V」形状の断面を有し、チャンバーハウジングの長さ方向の長さに加圧チャンバー210が貫通して形成され、前記加圧チャンバー210に供給・収容及び均一に混合されるソルダーペーストが外部に排出されるノズル部220が前記加圧チャンバー210の下部面に貫通して形成されたソルダー混合部200と;前記チャンバーハウジング100の下側の前後に結合され、マスク上にソルダーペーストが供給されると、ソルダーペーストがマスク上に均一に広がるように設けられたスキージブレード310が結合されたスキージブレードホルダー300と;前記チャンバーハウジング100の上側に前後の垂直面402が突出形成され、上部面に前記加圧チャンバー210と連通して形成され、外部から供給されるソルダーペーストが加圧チャンバー210内に注入されるように設けられたソルダー注入口406が少なくとも一つ以上形成される載置水平面404が左右長さ方向に長く形成されたホールディング載置部400と;前記加圧チャンバー210と連通するポンピング貫通孔510がチャンバーハウジング100の長さ方向の前後面に対称的に形成され、ポンピング貫通孔510の内周縁の外側にあるチャンバーハウジング100のそれぞれの前後面に密閉結合溝520が形成され、密閉結合溝520の下側にヒンジ結合具530が突出形成されたポンピング結合部500と;前記ポンピング結合部500が外部に露出しないように覆うために、チャンバーハウジング100の左右の長さ方向に対応する長さの四角板体として形成され、四角板体の下側に前記ヒンジ結合具530にヒンジ結合されるヒンジ結合片610が形成され、旋回作動を通じてポンピング結合部500を覆うように設けられ、ポンピング結合部500のポンピング貫通孔510側に圧縮空気が供給及び排出されるように外側面に多数のエア注入孔620が形成され、前後対称的に形成されたチャンバー密閉カバー600と;前記ポンピング結合部500に形成されたポンピング貫通孔510を遮断しながら密閉結合溝520に気密に結合され、チャンバー密閉カバー600がホールディング載置部400側に旋回作動し、ポンピング結合部500との気密結合が維持されるように形成され、多数のエア注入孔を介して供給・排出される圧縮空気によってポンピング貫通孔510と連通した加圧チャンバー210の内側への膨張及び収縮を繰り返しながら、加圧チャンバー内に収容されたソルダーペーストが均一に混合されるようにポンピング作用をするポンピングパッド700と;前記チャンバーハウジング100の左右側に開放された加圧チャンバー210が密閉されるように結合され、チャンバーハウジング100の加圧チャンバー210の内部空気は排出され、外部空気の流入は遮断されるようにエアベント810が貫通して形成されたサイドカバー800と;左右の長さ方向に長く形成され、前記ホールディング載置部400側に旋回作動したチャンバー密閉カバー600の旋回作動を制限するように載置水平面404に結合され、載置水平面404に形成されたソルダー注入口406と連通しながらソルダーペーストを供給する供給貫通孔902が設けられたカバーホールディング部材900と;を含んで形成されたことを特徴とする。
【0027】
ここで、断面上の左側に形成された前記チャンバー密閉カバー600のエア注入孔620を介して圧縮空気が供給されると、ポンピング貫通孔510を遮断しながら、密閉結合溝520に結合されたポンピングパッド700が「V」形状の断面の左側にある加圧チャンバー210内に膨張することによって、加圧チャンバーの内部に収容されたソルダーペーストを加圧・混合し、加圧過程でポンピングパッドの膨張圧力による圧力衝撃は、「V」形状の断面の右側にある加圧チャンバー210を経てポンピングパッド700がポンピング貫通孔510側のチャンバー密閉カバーの内面に変形して緩衝しながらソルダーペーストが均一に混合されるものであって、前記加圧チャンバー210の左側が加圧されると、右側は加圧チャンバー210内の圧力衝撃を緩衝し、右側が加圧されると、左側が加圧チャンバー210内の圧力衝撃を緩衝すると;を含んで形成されたことを特徴とする。
【0028】
一方、前記チャンバー密閉カバー600のヒンジ結合片610が形成された反対側の先端には、前記ホールディング載置部400の垂直面402に一致するように接するクロージング面630が形成され、前記クロージング面630と直交するように形成され、載置水平面404と同一面をなすホールディング面640が形成され、前記ホールディング面640は、クロージング面630が垂直面402に接しながら載置水平面404と同一の水平面をなした後、カバーホールディング部材900が載置水平面404に結合しながら、カバーホールディング部材900の下部面がホールディング面640を押す作用を通じてチャンバー密閉カバー600が開放されるための旋回作動をコントロールする と;を含んで形成されたことを特徴とする。
【0029】
ここで、前記カバーホールディング部材900の前後の幅は、前記チャンバー密閉カバー600がホールディング載置部400に旋回作動することによって、載置水平面404とホールディング面640とが同一面をなす幅よりは小さく又は大きく形成され、載置水平面404の幅よりは大きく形成されることも好ましい。
【0030】
一方、前記ポンピングパッド700は、チャンバー密閉カバー600に形成された多数のエア注入孔620を介して供給される圧縮空気による圧力によって加圧チャンバー210とポンピング貫通孔510内で膨張と収縮とが繰り返されながらポンピング作動をし、ポンピング貫通孔510を密閉できる長さに対応する長さで形成され、前記ポンピング貫通孔510の内周縁に形成された密閉結合溝520に気密に結合される密閉部710と;前記密閉部710の内側に延長形成され、ポンピング貫通孔510から加圧チャンバー210の内側に凹入形成され、前記チャンバー密閉カバー600に形成された多数のエア注入孔620を介して供給される圧縮空気によって加圧チャンバー210側に膨張したり、加圧チャンバー210内の圧力衝撃で収縮・緩衝し、加圧チャンバー内のソルダーペーストが均一に混合されるように設けられた加圧緩衝部720と;を含んで形成されたことを特徴とする。
【0031】
さらに、前記加圧緩衝部720の膨張によって加圧チャンバー210内にさらに膨張しながらソルダーペーストを加圧し、加圧による加圧チャンバー内の圧力衝撃を迅速な収縮を通じて緩衝する役割をするように、前記加圧緩衝部の中央に長さ方向に長く、加圧チャンバーからポンピング貫通孔側に凹入形成された緩衝膨張収縮部722がさらに形成され、加圧緩衝部と緩衝膨張収縮部の全体の断面が「W」形状に形成されることも好ましい。
【0032】
一方、前記緩衝膨張収縮部722の中央にポンピング貫通孔510の長さ方向に対応する長さで加圧チャンバー210側に凹入形成され、緩衝膨張収縮部に圧縮空気による加圧チャンバー側への膨張が容易になるようにサブ加圧緩衝部724がさらに形成され、全体の断面がしわ形状の断面と;を含んで形成されたことを特徴とする。
【0033】
一方、前記ポンピングパッド700は、収縮・膨張が可能でありながら元の状態に戻る弾性力を有するゴム又は合成ゴム、伸縮性合成樹脂、及びシリコーンのうちいずれか一つで形成されたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0034】
本発明は、従来のソルダーペーストの均一密度供給装置の構成のうち、圧力緩衝調整チャンバー及びこれに対応して結合される加圧手段及び緩衝調整手段を一つのポンピングパッドの構成に単一化し、部品の数を減少させることによって、部品の結合による密閉力の不良を最小化し、密閉力が向上し、圧力の均一な加圧及び緩衝が簡便に行われ、加圧チャンバーの左右に内部空気が迅速に外部に排出され、ソルダーペーストが加圧チャンバー内で均一な密度で混合されたり、空隙なしに充填されることによって、印刷のためのソルダーペーストが均一な密度で排出可能であり、ソルダーペーストが均一な密度で混合される構成である加圧チャンバー内でソルダーペーストが均一な圧力で混合されるように構成しながら、圧力緩衝調整チャンバー、加圧手段、及び緩衝調整手段をポンピングパッドの構成に単一化することによって、部品を簡素化し、これを通じて分解・組み立ての容易性及び洗浄性を向上させ、1回使用されたソルダーペーストの残留物なしに洗浄が可能であり、これを通じて、他の種類のソルダーペーストに取り替えるとき、残存するソルダーペーストと新たに投入されるソルダーペーストとの間の異種混合がなく、不良率が最小化され、密閉力が向上し、1回のポンピング過程で加圧チャンバーの長さ方向に沿って多量のソルダーを同時に加圧することによって、速い撹拌時間を通じてソルダーペーストが均一密度で迅速に形成され得るという効果がある。
【0035】
また、本発明は、ソルダーペーストが収容された区画された加圧手段、ソルダー緩衝収容部及び圧力緩衝調整チャンバーを一つのポンピングパッドによって単一化して構成することによって、前後内部の圧力を常に一定に維持し、ソルダーペーストを均一な密度でより安定的に排出できるように、空圧によって膨張可能なポンピングパッドが、加圧チャンバーに加えられた圧力によって発生し得る圧力衝撃を緩衝し、加圧チャンバー内の圧力変化を最小化し、ノズル部の圧力低下を継続的に補償することによって、ソルダーペーストを均一な密度で調整し、常に同一の密度でソルダーペーストが供給可能であり、均一なソルダーペーストによって印刷品質を向上させ、製品不良を最小化し、ソルダーペースト供給後のソルダーペーストの残留量を最小化することによって原材料の浪費を減少できるという長所がある。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【
図1】従来のスキージが結合されたソルダーペーストポンプの一例を示した図である。
【
図2】従来のスキージが結合されたソルダーペースト供給装置の一例を示した図である。
【
図3】従来のスキージが結合されたソルダーペーストの均一密度供給装置の全体斜視図である。
【
図4】従来のスキージが結合された洗浄性が向上するソルダーペーストの均一密度供給装置の全体斜視図である。
【
図5】本発明に係るソルダーペーストが均一な密度で供給可能な密閉型スキージの全体斜視図である。
【
図6】本発明に係るソルダーペーストが均一な密度で供給可能な密閉型スキージの分解斜視図である。
【
図7】本発明に係るソルダーペーストが均一な密度で供給可能な密閉型スキージのチャンバーハウジングの斜視図である。
【
図8】本発明に係るソルダーペーストが均一な密度で供給可能な密閉型スキージの作動状態を示した側面断面図である。
【
図9】本発明に係るソルダーペーストが均一な密度で供給可能な密閉型スキージの
図8のポンピングパッドの作動状態を示した要部拡大図である。
【
図10】本発明に係るソルダーペーストが均一な密度で供給可能な密閉型スキージの他の実施例の作動状態を示した側面断面図である。
【
図11】本発明に係るソルダーペーストが均一な密度で供給可能な密閉型スキージの
図10のポンピングパッドの作動状態を示した要部拡大図である。
【
図12】本発明に係るソルダーペーストが均一な密度で供給可能な密閉型スキージの更に他の実施例の作動状態を示した側面断面図である。
【
図13】本発明に係るソルダーペーストが均一な密度で供給可能な密閉型スキージの
図12のポンピングパッドの作動状態を示した要部拡大図である。
【
図14】本発明に係るソルダーペーストが均一な密度で供給可能な密閉型スキージのポンピングパッドの結合前の状態を示した一部切開斜視図である。
【
図15】本発明に係るソルダーペーストが均一な密度で供給可能な密閉型スキージのポンピングパッドの結合後の、チャンバー密閉カバーの作動状態を示した一部切開斜視図である。
【
図16】本発明に係るソルダーペーストが均一な密度で供給可能な密閉型スキージのポンピングパッドとチャンバー密閉カバーとの結合後、及びカバーホールディング部材の結合前の状態を示した一部切開斜視図である。
【
図17】本発明に係るソルダーペーストが均一な密度で供給可能な密閉型スキージのカバーホールディング部材の結合状態を示した一部切開斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
以下、添付の各図面を参照して、本発明に係るソルダーペーストの均一密度供給装置の実施例に係る技術的特徴を具体的に説明する。
【0038】
本発明に係るソルダーペーストが均一な密度で供給可能な密閉型スキージは、上記で言及したように、従来のソルダーペーストの均一密度供給装置が備えられたスキージに比べて、加圧及び緩衝のための別途の構成が必要ではなく、一つのポンピングパッドの単一構成でソルダーペーストが加圧チャンバー内で均一に混合可能であり、部品の簡素化で分解・組み立ての容易性及び洗浄の容易性を確保することができ、圧力及び緩衝のためのポンピングパッドの特性上、費用が低いのでより経済的でありながらも、圧縮空気の均一な流入を通じて膨張及び収縮による圧力の印加時に圧力が均一に印加可能であり、緩衝時、特定の部位に限定されなく、同時に加圧チャンバー内の圧力衝撃を緩衝できるので、ソルダーペーストがより効果的に均一な密度で混合可能なものであって、
図5及び
図6に示したように、チャンバーハウジング100、ソルダー混合部200、スキージブレードホルダー300、ホールディング載置部400、ポンピング結合部500、チャンバー密閉カバー600、ポンピングパッド700、サイドカバー800、及びカバーホールディング部材900からなる。
【0039】
前記チャンバーハウジング100は、スキージとチャンバーハウジングが互いに平行な位置の前方にソルダーペーストがマスク上に供給されると、スキージが後続してマスク上でマスクパターンに対応して印刷されるように形成されるものであって、スクリーンプリンターのスキージが移動する方向と交差する方向に長く形成され、ソルダーペーストを均一な密度でマスクに供給するために備えられる。すなわち、上記のように、ソルダーペーストを均一に混合し、均一な量で供給するためには、前記チャンバーハウジング100には、後述する
図5から
図7に示したように、ソルダー混合部200、ホールディング載置部400、及びポンピング結合部500が一体に構成される。
【0040】
前記ソルダー混合部200は、チャンバーハウジング100に左右に貫通して形成される加圧チャンバー内でソルダーペーストが供給・収容され、後述するポンピングパッドと圧縮空気によるポンピング作用を通じて均一に混合されるようにし、ソルダーペーストのマスク上への定量排出が可能であり、ソルダーペーストの浪費を防止し、マスク上での印刷時に高い品質の印刷が可能になるように形成されたものであって、供給されるソルダーペーストの均一な混合のための加圧チャンバー210と、加圧チャンバー内で同一の圧力を維持し、圧力の損失なしに定量排出が可能になるように設けられたノズル部220とを含んで構成される。
【0041】
すなわち、前記ソルダー混合部200は、上述した前記チャンバーハウジング100の長さ方向と直交する断面の左右側への圧力印加及び圧力緩衝を通じてソルダーペーストが均一に混合されるように、加圧チャンバー210が「V」形状の断面を有してチャンバーハウジングの長さ方向に貫通して形成され、前記加圧チャンバー210に供給・収容及び均一に混合されるソルダーペーストが外部に排出されるノズル部220は、前記加圧チャンバー210の下部面に貫通して形成される。
【0042】
このような前記加圧チャンバー210は、
図8に示したように、断面上の左側に形成された後述するチャンバー密閉カバー600のエア注入孔620を介して圧縮空気が供給されると、ポンピング貫通孔510を遮断しながら、密閉結合溝520に結合されたポンピングパッド700は、「V」形状の断面の左側にある加圧チャンバー210内に膨張することによって加圧チャンバーの内部に収容されたソルダーペーストを加圧・混合し、加圧過程でポンピングパッドの膨張圧力による圧力衝撃を通じて「V」形状の断面の右側にある加圧チャンバー210を経てポンピングパッド700がポンピング貫通孔510側のチャンバー密閉カバーの内面に変形して緩衝されながらソルダーペーストが均一に混合されるものであって、前記加圧チャンバー210の左側が加圧されると、右側が加圧チャンバー210内の圧力衝撃を緩衝し、右側が加圧されると、左側が加圧チャンバー210内の圧力衝撃を緩衝するように形成される。すなわち、前記加圧チャンバー210は、加圧と緩衝を同時に行えるように形成されながら、ノズル部が形成される中央では均一な混合が行われる。
【0043】
これをより詳細に説明すると、従来は加圧手段と緩衝手段を別途に構成しており、加圧チャンバーのいずれか一側には加圧手段を結合し、他の一側には緩衝手段を構成することによって、加圧チャンバー内に流入したソルダーペースト側に加圧手段によって加圧が繰り返し行われると、加圧チャンバー内の圧力が上昇し、圧力上昇によって圧力衝撃が発生するという問題を緩衝手段によって緩衝することによって、加圧チャンバー内の圧力を一定の圧力に維持しながらソルダーペーストを均一に混合した後で排出するように構成される。すなわち、従来は、加圧手段と緩衝手段を別途に構成し、それぞれの作用を異なる形に設定して構成することによって、その構造が複雑になり、加圧が一方向で行われ、これに対する緩衝も一方向で行われるので、ソルダーペーストの均一な混合過程で相当な時間を要する。
【0044】
しかし、本発明のように、加圧と緩衝を両方向で互いに交差して繰り返し行うことによって、ソルダーペーストの均一な混合が迅速に行われ、加圧チャンバー内の圧力も常に一定に維持することができ、その構造も、加圧手段と緩衝手段を別途に構成する必要なく、収縮と膨張を行う後述するポンピングパッドによって単一構成とすることによって、組み立て及び分解が簡便になり、組み立て及び分解時間を短縮すると共に、洗浄時間や運転停止時間を短縮することができる。
【0045】
したがって、「V」形状の断面を有する加圧チャンバー210は、左右の両側が加圧及び緩衝の役割を行えるように対称的に構成され、中央に収容されたソルダーペーストは、両方向での加圧及び緩衝による撹拌及び混練などの作用で均一な密度で混合され、均一に混合されたソルダーペーストは、中央の下部面に形成されたノズル部220を介して定量排出が可能である。
【0046】
すなわち、圧縮空気によって膨張して加圧するポンピングパッドによる急激な圧力変化により、「V」形状の一側の加圧チャンバーに体積変化が急激に発生すると圧力衝撃が発生し、この圧力衝撃による反復的な圧力増加又は減少により、ソルダーペーストの排出量も繰り返して不規則に増加及び減少するという問題が発生するので、加圧チャンバー内の圧力は常に同一に維持されなければならない。
【0047】
したがって、後述する一側のポンピングパッドの加圧力により、他側のポンピングパッドは、加圧力に該当する分だけ緩衝し、加圧チャンバー内で常に同一の圧力を維持するので、ノズル部220では、カレトク(棒状の餅)を作るときに米粉を加圧して固めることによって、同一の厚さ及び密度でカレトクが排出される場合と同様に、ソルダーペーストが同一の密度で固められ、排出が常に一定に維持され得る。
【0048】
一方、前記スキージブレードホルダー300は、
図6に示したように、スキージブレードが対応して移動しながら、マスク上に供給された均一に混合されたソルダーペーストが下向き圧力と前進する移動力によって印刷パターン通りに印刷されながら押されるように設けられたものであって、前記チャンバーハウジング100の下側の前後に結合され、マスク上にソルダーペーストが供給されると、ソルダーペーストがマスク上に均一に広がるように設けられたスキージブレード310が結合される。
【0049】
ここで、前記スキージブレード310は、前後に左右の長さ方向に長く形成され、両側が対称的に形成されるので、ノズル部を介してマスク上に排出されるソルダーペーストを、前方側のスキージブレードが広く広げて押しながら印刷し、後方側のスキージブレードは、マスク上に残存するソルダーペーストを収去するように構成し、ソルダーペーストの過度な使用を防止し、最適な使用を可能にすることによって、高価なソルダーペーストの適正な使用を通じて経済的負担を減少させることができる。
【0050】
併せて、スキージブレード側に、上述したソルダー混合部200のノズル部220を介して定量のソルダーペーストが供給されたときのみ、印刷パターンによる印刷時に不良なく印刷が可能である。これは、ソルダーペーストが過度な量で供給されると、残存するソルダーペーストを除去しなければならないという煩雑さがあり、ソルダーペーストの量が少ないと、印刷パターン通りに印刷することが不可能であり、印刷不良をもたらすためである。すなわち、スキージブレードによる印刷過程において、以前に均一に混合されたソルダーペーストの定量排出が印刷品質を左右すると言っても過言ではない。
【0051】
一方、前記ホールディング載置部400は、チャンバーハウジング100の加圧チャンバー210内にソルダーペーストを供給するためのソルダー注入口が形成され、後述するチャンバー密閉カバー600の旋回作動により、後述するポンピング結合部500を覆って気密状態で維持・固定するために、カバーホールディング部材900が載置・結合されるように構成されたものであって、
図6及び
図7に示したように、垂直面402、載置水平面404、及びソルダー注入口406を含んで構成される。
【0052】
前記垂直面402においては、前記チャンバーハウジング100の上側に後述するチャンバー密閉カバー600が旋回作動をし、ポンピング結合部500を覆った状態で気密を維持するために、旋回したチャンバー密閉カバー600の先端が密着して結合されるように前後の垂直面402が突出形成される。ここで、前記前後の垂直面402は、
図15に示したように、後述するチャンバー密閉カバー600の旋回作動により、ポンピング結合部500を覆った状態をチェックする役割をするものであって、垂直面と、チャンバー密閉カバー600の先端に形成されたクロージング面とが一致し、載置水平面とホールディング面とが同一面をなすと、チャンバー密閉カバー600が完全に閉鎖されることを確認することができ、垂直面とクロージング面とが少しでも一致しないと、載置水平面とホールディング面とが同一面をなし得ないので、チャンバー密閉カバーの閉鎖に対するエラーが発生し、実質的にポンピング結合部500の気密結合が維持されておらず、加圧チャンバー内への加圧や緩衝が不良になり、その結果、ソルダーペーストの均一な混合が完全に行われない結果をもたらす。
【0053】
前記載置水平面404は、
図16に示したように、後述するカバーホールディング部材900が載置・結合されながら、カバーホールディング部材900の供給貫通孔902と、載置水平面404に形成されたソルダー注入口406とが一致するように結合され、ソルダーペーストが供給貫通孔902を介してソルダー注入口406を経て加圧チャンバー210内に供給・収容されるように形成される。
【0054】
ここで、前記ホールディング載置部400は、
図17に示したように、前後の垂直面402の間の水平面にカバーホールディング部材900の前後の幅がさらに大きく形成されており、後述するチャンバー密閉カバー600がホールディング載置部400側に旋回作動した後、チャンバー密閉カバー600の先端に形成されたホールディング面と載置水平面404とが同一面をなした後、前記カバーホールディング部材900が載置水平面404に結合され、チャンバー密閉カバーのホールディング面がカバーホールディング部材900の載置水平面に結合された底面に固定され、チャンバー密閉カバーの旋回作動がコントロールされる。
【0055】
すなわち、ソルダーペーストは、載置水平面404に形成されたソルダー注入口406を介してカバーホールディング部材900によって加圧チャンバーに供給され、チャンバー密閉カバーの旋回作動を同時にコントロールすることによって、チャンバー密閉カバーがカバーホールディング部材900に固定・結合される。ここで、チャンバー密閉カバーのコントロールのための後述するカバーホールディング部材900の前後の幅は、チャンバー密閉カバー600がホールディング載置部400に旋回作動し、載置水平面404とホールディング面640とが同一面をなす幅より小さく又は大きく形成され、載置水平面404の幅より大きく形成されたときのみ、カバーホールディング部材900によってチャンバー密閉カバーの旋回作動がコントロールされ得る。
【0056】
前記ソルダー注入口406は、上述したように、載置水平面404に前記加圧チャンバー210と連通して形成され、外部から供給されるソルダーペーストが加圧チャンバー210内に注入されるように設けられたソルダー注入口406が少なくとも一つ以上形成される。すなわち、
図6及び
図7に示したように、図面上には、中央に一つのソルダー注入口406が形成されることを示したが、少なくとも一つ以上のソルダー注入口406が形成され、全体の長さ方向に長く形成された加圧チャンバー210に同時に同一のソルダーペーストが供給されるように構成されてもよい。
【0057】
前記ポンピング結合部500は、チャンバー密閉カバーの旋回作動によって気密が維持された状態で圧縮空気が供給されるようにし、圧縮空気の供給及び排出によって膨張・収縮が自由に行われ、加圧チャンバー内の加圧、緩衝及び圧力維持の機能を行うように前記加圧チャンバー210と連通するポンピング貫通孔510がチャンバーハウジング100の長さ方向の前後面に対称的に形成され、ポンピング貫通孔510の内周縁の外側にあるチャンバーハウジング100のそれぞれの前後面に密閉結合溝520が形成され、密閉結合溝520の下側にヒンジ結合具530が突出形成される。すなわち、前記ポンピング結合部500は、
図7に示したように、ポンピング貫通孔510、密閉結合溝520、及びヒンジ結合具530を含んで構成される。
【0058】
前記ポンピング貫通孔510は、上述したホールディング載置部400の垂直面402とスキージブレードホルダー300とが結合される一側に形成されるポンピング結合部500の中央に長さ方向に左右に長く貫通して形成される。このような前記ポンピング貫通孔510は、ホールディング載置部400を中心に前後に対称的に形成され、後述するポンピングパッド700により、加圧チャンバーと連通したポングピング貫通孔510が気密に遮断される。
【0059】
前記密閉結合溝520は、後述するポンピングパッド700の周囲が結合されるように、上述したポンピング貫通孔510の内周縁の外側に凹入形成されたものであって、ポンピングパッド700の中心部側が圧縮空気によって加圧チャンバー内に膨張及び収縮するために気密に結合される。ここで、
図8及び
図9に示したように、凹入形成された前記密閉結合溝520を通じてポンピングパッド700の外周縁の接触面積が拡大されると同時に、ポンピングパッドの収縮及び膨張過程でポンピングパッドの外周縁がポンピング貫通孔側に引っ張られる力に対して耐えられるように、前記密閉結合溝520の凹入された形状に対応して嵌合される。
【0060】
前記ヒンジ結合具530は、密閉結合溝520の下側にスキージブレードホルダーが結合される上端側のチャンバーハウジング100の前後に対称的に形成される。前記ヒンジ結合具530は、後述するチャンバー密閉カバーのヒンジ結合片610とヒンジ結合され、チャンバー密閉カバー600が旋回作動するように形成されたものであって、
図5から
図8に示したように、チャンバー密閉カバー600は、上述したように、ホールディング載置部400に旋回作動しながら、後述するポンピングパッド700を加圧し、チャンバー密閉カバーの加圧によってポンピングパッド700の外周縁が密閉結合溝520から離脱することなく、密閉カバーが収縮及び膨張する中心部側に供給される圧縮空気がポンピングパッドの収縮及び膨張過程で外部に漏れなくなり、ポンピング作用が円滑に行われ得る。
【0061】
前記チャンバー密閉カバー600は、上述したように、ポンピング結合部500のポンピング貫通孔510に結合されるポンピングパッド700の収縮及び膨張のための圧縮空気の供給及び排出過程での気密を維持するために、ホールディング載置部の垂直面402でヒンジ結合具530の間のポンピング結合部を外部と遮断しながら気密を維持するように覆う役割をし、ポンピングパッドの結合を維持するための加圧力を印加するために、ヒンジ結合具530側からホールディング載置部側に旋回作動するように構成したものであって、
図14から
図17に示したように、前記ポンピング結合部500が外部に露出しないように覆うために、チャンバーハウジング100の左右の長さ方向に対応する長さの四角板体として形成され、四角板体の下側には前記ヒンジ結合具530にヒンジ結合されるヒンジ結合片610が形成され、旋回作動を通じてポンピング結合部500を覆うように設けられ、ポンピング結合部500のポンピング貫通孔510側に圧縮空気が供給及び排出されるように、外側面には多数のエア注入孔620が前後対称的に形成される。すなわち、前記チャンバー密閉カバー600は、
図5及び
図6に示したように、ヒンジ結合片610及びエア注入孔620を含んで構成される。
【0062】
前記ヒンジ結合片610は、上述したように、ポンピング結合部500のヒンジ結合具530とヒンジ結合され、四角板体の形状に形成された前記チャンバー密閉カバー600がホールディング載置部400側に旋回作動するように形成される。前記チャンバー密閉カバー600を構成することによって、ポンピング結合部500のポンピング貫通孔510の外周縁に形成された密閉結合溝520に結合される後述するポンピングパッド700の取り替えが容易になるので、ポンピングパッドが損傷や破損したり、使用寿命が尽きたとき、前記チャンバー密閉カバーの開放で取り替えが容易になり、運転停止時間を最小化することができる。
【0063】
前記エア注入孔620は、前記ポンピング結合部500側に接するチャンバー密閉カバー600の内側面がポンピングパッド700の外周縁を加圧しながら気密を維持するようになり、ポンピングパッド700がエア注入孔620に結合され、ポンピング貫通孔510を閉鎖した状態で加圧チャンバー210内に膨張及び収縮するように、ポンピング貫通孔を介して加圧チャンバー内に嵌合されたポンピングパッドの膨張及び収縮部分に圧縮空気を供給又は排出するように構成される。
【0064】
すなわち、
図8から
図13に示したように、前記エア注入孔620を介して圧縮空気を供給すると、ポンピングパッドの加圧チャンバーの内側に嵌合された部分が膨張しながら加圧チャンバー210内に体積変化が発生し、このような体積変化により、加圧チャンバー210内の空気が体積変化分だけ収容されたソルダーペースト側を加圧するようになり、ソルダーペーストは、「V」形状の断面を有する加圧チャンバーの加圧される反対側に移動しながら、反対側の加圧チャンバー内の空気が反対側のポンピングパッド700を押し出すようになり、再び反対側のポンピングパッド700に圧縮空気を供給すると、上記とは逆順に加圧チャンバー内の体積変化によって圧力が移動しながらソルダーペーストを均一に混合・加圧するように構成される。
【0065】
したがって、前記エア注入孔620を介して供給及び排出される圧縮空気によってポンピングパッド700の膨張及び収縮が行われ、これによって、加圧チャンバー210のソルダーペーストが、変化する体積によって圧力変化が行われる方向に沿って移動しながら撹拌・混合されながら、ソルダーペーストが均一に混合される。また、常に一定の体積変化による圧力により、加圧チャンバー210内の圧力が、常に同一の圧力を維持した状態でポンピングパッドの加圧及び収縮を繰り返すようになり、ソルダーペーストが均一に混合されると共に、定量排出が容易に行われ得る。すなわち、過度な圧力変化が発生しないように圧縮空気の供給と排出を調節することによって、ポンピングパッドの膨張及び収縮も常に同一に変化し、同一の体積変化と伴い、加圧チャンバー内の圧力も同一の圧力を維持し、ソルダーペーストのノズル部を介した排出が常に一定に維持されるように形成される。
【0066】
一方、前記チャンバー密閉カバー600は、
図2及び
図14に示すように、ヒンジ結合片610が形成された反対側の先端には、前記ホールディング載置部400の垂直面402に一致するように接するクロージング面630が形成され、前記クロージング面630と直交するように載置水平面404と同一面をなすホールディング面640が形成され、前記ホールディング面640は、クロージング面630が垂直面402に接しながら載置水平面404と同一の水平面をなした後、カバーホールディング部材900が載置水平面404に結合されながら、カバーホールディング部材900の下部面がホールディング面640を押す作用を通じてチャンバー密閉カバー600が開放されるための旋回作動をコントロールするように形成される。
【0067】
前記ポンピングパッド700は、上述したように、加圧チャンバー210内の体積が変化し、ソルダーペーストに加えられる圧力変化及び圧力変化による緩衝作用を行えるように構成したもので、風船を同一のサイズに吹いて膨張させてから元の状態に戻す過程を繰り返す作用で加圧チャンバー内の圧力変化による圧力衝撃の発生を最小化及び制限しながら、ソルダーペーストの均一な混合及び一定の排出が可能になるように構成されたものであって、
図8から
図13に示したように、前記ポンピングパッド700は、前記ポンピング結合部500に形成されたポンピング貫通孔510を遮断しながら密閉結合溝520に気密に結合され、チャンバー密閉カバー600がホールディング載置部400側に旋回作動しながらポンピング結合部500との気密結合が維持されるように形成され、多数のエア注入孔を介して供給・排出される圧縮空気によってポンピング貫通孔510と連通した加圧チャンバー210の内側への膨張及び収縮を繰り返しながら、加圧チャンバー内に収容されたソルダーペーストが均一に混合されるようにポンピング作用をするために形成される。
【0068】
このような前記ポンピングパッド700は、上述したように、チャンバー密閉カバー600に形成された多数のエア注入孔620を介して供給される圧縮空気による圧力により、加圧チャンバー210とポンピング貫通孔510内で膨張と収縮を繰り返しながらポンピング作動をし、ポンピング貫通孔510を密閉できる長さに対応する長さで形成されるものであって、
図9に示したように、密閉部710及び加圧緩衝部720を含んで構成される。
【0069】
前記密閉部710は、上述したように、密閉結合溝520に対応する形状を有して嵌合されるように形成されたものであって、前記ポンピング貫通孔510の内周縁に形成された密閉結合溝520に気密に結合され、後述する加圧緩衝部720の収縮及び膨張作用によって発生する弾性変形及び弾性復元力による密閉結合溝からの離脱を防止し、気密に結合される接触面積の拡大を通じたより確実な気密結合のための構成である。
【0070】
前記加圧緩衝部720は、上述したように、加圧チャンバー210内に挿入された状態で収縮及び膨張を通じて加圧チャンバー210に体積変化を発生させ、これを通じて圧力変化及び加圧力を発生させることによって、ソルダーペーストが均一に混合されるように構成されたものであって、前記密閉部710の内側に延長形成され、ポンピング貫通孔510から加圧チャンバー210の内側に凹入形成され、前記チャンバー密閉カバー600に形成された多数のエア注入孔620を介して供給される圧縮空気によって加圧チャンバー210側に膨張したり、加圧チャンバー210内の圧力衝撃で収縮・緩衝し、加圧チャンバー内のソルダーペーストが均一に混合されるように設けられる。
【0071】
ここで、前記加圧緩衝部720は、エア注入孔を介して供給される圧縮空気の供給量によって弾性変形が容易に行われ、弾性復元も迅速に行われ得る弾性力を有するゴム又は合成ゴム、伸縮性合成樹脂、及びシリコーンのうちいずれか一つで形成されたことが好ましく、前記材質の構成以外にも、弾性復元及び弾性変形が圧縮空気の供給及び排出によって容易に行われ得る材質であれば、いずれも本発明のポンピングパッドに属するものである。
【0072】
前記サイドカバー800は、
図5及び
図6に示したように、前記チャンバーハウジング100の左右側に開放された加圧チャンバー210が密閉されるように結合され、チャンバーハウジング100の加圧チャンバー210の内部空気は排出され、外部空気の流入は遮断されるようにエアベント810が貫通して形成される。すなわち、前記サイドカバー800は、加圧チャンバー210内の空気が外部に排出され、外部空気は内部に流入しないように形成されたものであって、前記サイドカバー800のエアベントは、上述したポンピングパッドの膨張と伴い、加圧チャンバーの体積変化によって加圧チャンバー内の内部空気の圧力がエアベント側に印加されることによって、外部空気の流入が遮断され、内部空気は外部に排出されるものである。
【0073】
前記カバーホールディング部材900は、
図5及び
図6に示したように、ソルダーペーストをソルダー注入口406に供給し、旋回して折れた状態のチャンバー密閉カバー600が再び旋回して広がることを防止するためにコントロールするものであって、左右の長さ方向に長く形成され、
図17に示したように、前記ホールディング載置部400側に旋回作動したチャンバー密閉カバー600の旋回作動を制限するように載置水平面404に結合され、載置水平面404に形成されたソルダー注入口406と連通しながらソルダーペーストを供給する供給貫通孔902が設けられる。
【0074】
すなわち、
図16及び
図17に示したように、前記カバーホールディング部材900の結合を解除したときのみに、チャンバー密閉カバー600の旋回作動がコントロールされた部分を解除し、チャンバー密閉カバー600がポンピング結合部500から旋回作動しながら開放され、これによって、ポンピングパッド700の取り替えや加圧チャンバー内部の洗浄が可能になる。すなわち、前記カバーホールディング部材900は、チャンバー密閉カバーの旋回をコントロールするキー(KEY)としての役割をするものであって、結局、ポンピングパッド700の取り替えや、チャンバーハウジング100と加圧チャンバー210に残存するソルダーペーストを除去するための洗浄を可能にするキーとしての役割をするものである。
【0075】
上記のような構成による本発明のソルダーペーストが均一な密度で供給可能な密閉型スキージの組み立てを説明すると、
図14に示したように、まず、加圧チャンバー210が左右に長くチャンバーハウジング100の中心側に貫通して形成され、加圧チャンバー210の内側にソルダーペーストが排出され得るノズル部で構成されたソルダー混合部200が一体に形成されたチャンバーハウジング100を準備し、チャンバーハウジング100のノズル部220を中心に前後の下部にスキージブレードホルダー300によってスキージブレード310を結合する。
【0076】
その後、チャンバー密閉カバー600のヒンジ結合片610を、チャンバーハウジング100のポンピング結合部500を構成するヒンジ結合具530に対応させてヒンジ結合することによって、チャンバー密閉カバー600は、チャンバーハウジング100の上側に形成されたホールディング載置部400側に旋回作動するように結合する。
【0077】
次に、
図14及び
図15に示したように、サイドカバー800をチャンバーハウジング100の左右端に結合し、加圧チャンバー210の左右を気密に結合した後、ポンピング結合部500のポンピング貫通孔510の周囲に形成された密閉結合溝520にポンピングパッド700の密閉部710が対応するように気密に嵌合し、前記ポンピングパッド700の結合により、ポンピングパッド700の加圧緩衝部720がポンピング貫通孔510を介して加圧チャンバー210の内側に収縮及び膨張するように結合する。
【0078】
次に、
図15及び
図16に示したように、チャンバー密閉カバー600が旋回作動し、チャンバー密閉カバー600がホールディング載置部400側に旋回作動しながら、ホールディング載置部400の垂直面402に、チャンバー密閉カバーの先端の直角の面取り部分のうち垂直面402に対応するクロージング面630が対応しながら接すると同時に、チャンバー密閉カバーのクロージング面630に直角に形成されたホールディング面640がホールディング載置部400の載置水平面404と同一面をなすように結合する。
【0079】
次に、
図17に示したように、カバーホールディング部材900がホールディング載置部の載置水平面404に載置・結合されながら、載置水平面404に形成されたソルダー注入口406とカバーホールディング部材900の供給貫通孔902とが互いに連通するように結合されると共に、カバーホールディング部材900の前後側先端の底面側がチャンバー密閉カバー600の先端に形成されたホールディング面640と接しながら押されて載置・結合されることによって、チャンバー密閉カバー600がホールディング載置部400側に旋回作動した状態を維持しながら旋回作動がコントロールされ、ロックの役割をするようになる。
【0080】
その後、チャンバー密閉カバー600のエア注入孔620を介して圧縮空気が供給され、圧縮空気により、ポンピングパッド700の加圧緩衝部720が加圧チャンバー210の「V」形状の断面の左右側のうち加圧緩衝部720が圧縮空気によって先に膨張する側に体積変化が発生しながら、加圧チャンバー210内の内部空気がサイドカバー800のエアベント810を介して排出され、収容されたソルダーペーストを加圧する。
【0081】
次に、加圧されたソルダーペーストは、ノズル部220が下部に形成された中心側で撹拌及び混合されながら、加圧による圧力により、「V」形状の加圧される反対側にソルダーペーストが移動しながら圧力衝撃が発生し、このとき、圧力衝撃を緩衝できないと、ノズル部220側の撹拌及び混合されるソルダーペーストの圧力変化が一定ではなく、圧力が増加又は減少するという問題が発生し得るが、反対側のポンピングパッド700の加圧緩衝部720が体積変化による圧力衝撃を受けた後、チャンバー密閉カバー600側に収縮及び弾性変形しながら変化した体積変化を補償するようになる。
【0082】
したがって、
図8及び
図9に示したように、圧力衝撃による圧力変化が減少及び増加することなく、一定の圧力を維持した状態で加圧及び緩衝がポンピングパッド700の加圧緩衝部720によって作用し、圧力衝撃を緩衝し、収縮及び弾性変形した反対側の加圧緩衝部720に圧縮空気を供給して膨張させると、上述した部分とは反対に作用することによって、「V」形状の断面を有する加圧チャンバー210を基準にして左右側のポンピングパッド700によって互いに交差するように加圧及び緩衝し、加圧チャンバー210内へのソルダーペーストの均一な混合が可能になり、加圧チャンバー210内の圧力も体積変化による圧力状態をそのまま維持しながら、一定のソルダーペーストをノズル部を介して排出することができる。
【0083】
上記のようなポンピングパッド700のポンピング作用を通じて加圧チャンバー210内のソルダーペーストの均一な混合と一定の圧力の維持が簡便に行われ、均一なソルダーペーストの供給を通じてマスク印刷品質の向上を図ることができ、上記のように組み立てられた本発明に係るソルダーペーストが均一な密度で供給可能な密閉型スキージにおいて直接的なポンピングを担当するポンピングパッドが破損したり、使用寿命が尽きて取り替えようとするとき、簡便にカバーホールディング部材900からチャンバーハウジング100の結合を解除した後、チャンバー密閉カバー600の開放旋回作動のみでもポンピングパッド700を迅速且つ容易に除去可能であるだけでなく、特別な技術がなくても簡便に取り替えが可能であり、運転停止時間を最小化できると共に、生成時間及び全体のタクトタイム(Tact Time)を減少できるという効果がある。
【0084】
さらに、異種のソルダーペーストに取り替えようとする場合にも、カバーホールディング部材900からチャンバーハウジング100の結合を解除し、上述した組み立て過程とは逆順に簡便且つ迅速に分解可能であるので、速い洗浄が可能であり、残存するソルダーペーストによる異種のソルダーペーストの混合によって発生する不良を防止できるようになる。
【0085】
一方、上述したポンピングパッド700は、断面が四角形状の半分に該当する形状を有して加圧チャンバーの内側に収縮・膨張する部分であって、これを他の実施例を通じてより詳細に説明する。
【0086】
<実施例1>
ポンピングパッド700の断面が「W」形状に構成される。上記のような形状にするためには、密閉部及び加圧緩衝部720を含んで構成された本発明のポンピングパッド700の基本構成において、前記加圧緩衝部720にソルダー注入口406を介して供給される圧縮空気による膨張によって加圧チャンバー210内にさらに膨張しながらソルダーペーストを加圧し、加圧による加圧チャンバー内の圧力衝撃を迅速な収縮を通じて緩衝する役割をするように、前記加圧緩衝部の中央に長さ方向に長く、加圧チャンバーからポンピング貫通孔側に凹入形成された緩衝膨張収縮部722が形成されたものであって、
図8及び
図9に示した基本構成である加圧緩衝部720の「U」形状の断面の中央から上側に凹入された「∩」形状の緩衝膨張収縮部722が形成されることによって、
図10及び
図11に示したように、全体の断面形状が「W」形状を有するようになる。
【0087】
上記のような「W」形状の断面が形成されることによって、加圧緩衝部720は、緩衝膨張収縮部722を中心に左右側に配置された形状で構成され、圧縮空気がソルダー注入口406を介して供給されると、左右側に配置・形成された加圧緩衝部720が膨張しはじめ、継続して膨張することによって、中央に形成された緩衝膨張収縮部722が加圧チャンバー210内に弾性変形しながら膨張し、加圧チャンバー210の体積変化を発生させ、体積変化による加圧チャンバーの内部空気がエアベント810を介して外部に排出されながら、体積変化による圧力が、加圧チャンバー内に収容されたソルダーペーストを加圧するようになる。
【0088】
その後、反対側に対称的に形成されたポンピングパッドの緩衝膨張収縮部722は、ポンピング貫通孔510側に凹入形成されているので、体積変化による圧力変化及びこれによる圧力衝撃を、緩衝膨張収縮部722の凹入された空間を通じて1次的に緩衝し、それ以上の圧力によって発生する圧力衝撃は、緩衝膨張収縮部722が継続してポンピング貫通孔510側に膨張しながら、左右に形成される加圧緩衝部720が弾性変形を通じてポンピング貫通孔510側に変形し、圧力の緩衝がより迅速に行われるように形成される。
【0089】
したがって、緩衝膨張収縮部722は、加圧チャンバー内の体積をさらに変化させ、加圧チャンバー内に収容されたソルダーペーストに加圧される圧力をさらに上昇させると共に、ポンピング貫通孔側に凹入された空間を通じて加圧チャンバー内の圧力衝撃をより迅速に緩衝できるように構成したものであって、基本構成で形成された加圧緩衝部720のみでも、ソルダーペーストを均一に混合し、加圧チャンバー内の圧力を一定に維持するのに十分であるが、異種のソルダーペーストによって圧力や緩衝に変化を与えて、より迅速なソルダーペーストの均一な混合が必要である場合に適用することができ、もちろん、基本的な加圧緩衝部720の単独構成で形成された一般的な場合にも適用可能である。
【0090】
<実施例2>
ポンピングパッド700の断面がしわ形状で構成される。上記のような形状にするためには、密閉部及び加圧緩衝部720を含んで構成された本発明のポンピングパッド700の基本構成に緩衝膨張収縮部722が形成され、緩衝膨張収縮部722の中央からポンピング貫通孔510の長さ方向に対応する長さで加圧チャンバー210側に凹入形成され、緩衝膨張収縮部に圧縮空気による加圧チャンバー側への膨張が容易になるようにサブ加圧緩衝部724が追加的に形成されたものであって、
図8及び
図9に示した基本構成である加圧緩衝部720の「U」形状の断面の中央から上側に凹入された「∩」形状の緩衝膨張収縮部722が形成されることによって、
図10及び
図11に示したように、断面が「W」形状になった状態で再び「∩」形状の緩衝膨張収縮部722の中央に「U」形状のサブ加圧緩衝部724が形成され、
図12及び
図13に示したように、全体がしわ形状の断面として形成される。上記のようなしわ形状の断面が形成されることによって、加圧緩衝部720と緩衝膨張収縮部722がサブ加圧緩衝部724を中心に左右側に配置された形状で構成され、圧縮空気がソルダー注入口406を介して供給されると、中央で加圧チャンバー側に凹入されたサブ加圧緩衝部724が先に膨張しはじめ、左右の両端側に構成された加圧緩衝部720も一緒に加圧チャンバーの内側に膨張する。その後、サブ加圧緩衝部724と加圧緩衝部720が継続して膨張することによって、サブ加圧緩衝部724と加圧緩衝部720との間に形成された緩衝膨張収縮部722が加圧チャンバー210内に弾性変形しながら膨張し、加圧チャンバー210の体積変化を発生させ、体積変化によって加圧チャンバーの内部空気がエアベント810を介して外部に排出されながら、体積変化による圧力が、加圧チャンバー内に収容されたソルダーペーストを加圧するようになる。その後、反対側に対称的に形成されたポンピングパッドの緩衝膨張収縮部722は、ポンピング貫通孔510側に凹入形成されているので、体積変化による圧力変化及びこれによる圧力衝撃を緩衝膨張収縮部722の凹入された空間を通じて1次的に緩衝し、それ以上の圧力によって発生する圧力衝撃は、サブ加圧緩衝部724がポンピング貫通孔510側に弾性変形した後で膨張しながら2次的に緩衝し、左右の両端に形成された加圧緩衝部720も、ポンピング貫通孔510側に弾性変形した後で膨張し、3次的な緩衝を通じて圧力緩衝が最も迅速且つ精密に行われるように形成される。
【0091】
したがって、サブ加圧緩衝部724は、ポンピングパッドの密閉部の内側部分をしわ形態にすることによって、圧縮空気に対する抵抗が最小化されると同時に、膨張が迅速に行われるようにし、加圧チャンバー内の体積変化を迅速に変化させ、加圧チャンバー内に収容されたソルダーペーストに加圧される圧力を迅速に上昇させると共に、圧力衝撃も最も迅速且つ正確に緩衝できるように構成したものである。
【0092】
これによって、従来の複雑な構成を有する加圧手段や緩衝手段を別途に構成する必要なく、加圧及び緩衝を同時に行えるポンピングパッド700によるポンピング作用を通じて、ソルダーペーストを均一な密度で混合し、加圧チャンバー内の圧力変化を最小化しながら圧力を一定に維持することによって、マスクを通じたソルダーペーストの定量排出がより容易になる。また、上記でも言及したように、ポンピングパッド700のみの取り替えが容易になり、洗浄を容易にするための分解・組み立て性が簡便且つ迅速になるので、異種のソルダーペーストの取り替えのための洗浄性も向上する。
【符号の説明】
【0093】
100 チャンバーハウジング
200 ソルダー混合部
400 ホールディング載置部
500 ポンピング結合部