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特許7618552最適化された二重エネルギモダリティを有するスキンケア装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-10
(45)【発行日】2025-01-21
(54)【発明の名称】最適化された二重エネルギモダリティを有するスキンケア装置
(51)【国際特許分類】
   A45D 44/22 20060101AFI20250114BHJP
   A46B 13/02 20060101ALI20250114BHJP
   A46B 15/00 20060101ALI20250114BHJP
【FI】
A45D44/22 A
A45D44/22 Z
A46B13/02
A46B15/00 Z
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2021533263
(86)(22)【出願日】2019-12-09
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-01
(86)【国際出願番号】 US2019065179
(87)【国際公開番号】W WO2020131451
(87)【国際公開日】2020-06-25
【審査請求日】2021-06-10
【審判番号】
【審判請求日】2023-06-02
(31)【優先権主張番号】16/224,608
(32)【優先日】2018-12-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】391023932
【氏名又は名称】ロレアル
【氏名又は名称原語表記】L’OREAL
【住所又は居所原語表記】14 Rue Royale,75008 PARIS,France
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133086
【弁理士】
【氏名又は名称】堀江 健太郎
(72)【発明者】
【氏名】ロバート・イー・アクリッジ
【合議体】
【審判長】窪田 治彦
【審判官】関口 哲生
【審判官】米倉 秀明
(56)【参考文献】
【文献】特表2008-512182(JP,A)
【文献】米国特許第8966710(US,B1)
【文献】登録実用新案第3150874(JP,U)
【文献】特開2010-75264(JP,A)
【文献】特開2004-249061(JP,A)
【文献】特開平7-298505(JP,A)
【文献】特開2004-298246(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A45D44/22
A61H7/00
A46B13/02
A46B15/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
スキンケア装置であって、
使用者の皮膚に接触するように構成された突出要素を有する本体であって、前記突出要素が動作中に震動するように構成され、前記本体が前記突出要素のうちの1つ又は複数に動作可能に結合された共振構造体を保持し、前記共振構造体が、1つ以上の前記突出要素の震動を生成するように構成される、前記本体と、
前記使用者の前記皮膚に接触するように構成されたフェイスブラシを有するエンドエフェクタであって、前記エンドエフェクタが動作中に所定の軸を中心として振動するように構成され、前記突出要素が前記フェイスブラシから離れている、前記エンドエフェクタと、
前記フェイスブラシの振動を発生させるように構成されているシャフトを有するモーターと、
前記共振構造体の震動源であって、前記震動源が前記モーター又は前記シャフトから離れており、前記共振構造体の震動が前記モーター又は前記シャフトによって起きる、前記震動源と、
を備える、スキンケア装置において、
前記突出要素の震動が、前記エンドエフェクタの振動によって少なくとも部分的に引き起こされ、前記エンドエフェクタが、少なくとも1つの回転する第1の磁石を保持し、前記本体が、少なくとも1つの静止した第2の磁石を回転する前記第1の磁石とは反対側に保持し、前記突出要素が、回転する少なくとも1つの前記第1の磁石と静止した少なくとも1つの前記第2の磁石との間の磁気相互作用に少なくとも部分的に基づいて震動する、スキンケア装置
【請求項2】
前記共振構造体が、
第1の共振周波数で共振するように構成された第1の共振構造体と、
第2の共振周波数で共振するように構成された第2の共振構造体と
を備え、
前記第1の共振周波数が、前記第2の共振周波数とは異なる、請求項1に記載のスキンケア装置。
【請求項3】
前記突出要素が、第1のサイズを有する第1の複数の突出要素と、前記第1のサイズとは異なる第2のサイズを有する第2の複数の突出要素とを備え、
前記第1の共振構造体が、前記第1の複数の突出要素に前記第1の共振周波数を付与するように構成され、前記第1の複数の突出要素が第1の形状を有し、
前記第2の共振構造体が、前記第2の複数の突出要素に前記第2の共振周波数を付与するように構成され、前記第2の複数の突出要素が前記第1の形状とは異なる第2の形状を有する、請求項2に記載のスキンケア装置。
【請求項4】
前記共振構造体が、前記エンドエフェクタの振動によって少なくとも部分的に震動するようにされた金属ワイヤ又は金属ストリップである、請求項1に記載のスキンケア装置。
【請求項5】
前記共振構造体が、前記エンドエフェクタから離隔するように径方向に延びる、請求項1に記載のスキンケア装置。
【請求項6】
前記エンドエフェクタが、フェイスブラシである、請求項1に記載のスキンケア装置。
【請求項7】
前記本体が、前記使用者の手のための開口を備え、前記本体が、シリコン材料から作られる、請求項1に記載のスキンケア装置。
【請求項8】
前記本体が、シリコン材料から作られる、請求項1に記載のスキンケア装置。
【請求項9】
充電スタンドに保持されている第1の充電コイルと、
前記本体に保持されている第2の充電コイルと
をさらに備え、
前記第1の充電コイルが、前記第2の充電コイルとの電磁的相互作用によって電気エネルギーを受け取るように構成され、前記本体が、前記エンドエフェクタの動作を制御するように構成された制御装置を有するプリント回路板(PCB)を備える、請求項1に記載のスキンケア装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本出願は、その内容全体が参照によって本明細書に組み込まれる、2018年12月18日に出願された米国出願第16/224,608号の利益を主張する。
【背景技術】
【0002】
本概要は、発明を実施するための形態において以下でさらに説明する概念の抜粋を簡略化した形で紹介するために提供される。本概要は、特許請求される主題の主要な特徴を特定することを意図するものではなく、特許請求される主題の範囲を決定するのに役立つものとして使用されることを意図するものでもない。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
一実施形態では、スキンケア装置が、使用者の皮膚に接触するように構成された突出要素を有する本体を含み、突出要素は、動作時に震動するように構成される。スキンケア装置はまた、使用者の皮膚に接触するように構成されたエンドエフェクタを含み、エンドエフェクタは、動作中に軸を中心に振動するように構成される。
【0004】
一態様では、本体は、突出要素の震動を生成するように構成された共振構造体を保持している。別の態様では、共振構造体は、第1の共振周波数で共振するように構成された第1の共振構造体と、第2の共振周波数で共振するように構成された第2の共振構造体とを含む。第1の共振周波数は、第2の共振周波数とは異なっていてもよい。
【0005】
一態様では、突出要素は、第1のサイズを有する第1の複数の突出要素と、第1のサイズとは異なる第2のサイズを有する第2の複数の突出要素とを備える。第1の共振構造体は、第1の共振周波数を第1の複数の突出要素に付与するように構成され、第2の共振構造体は、第2の共振周波数を第2の複数の突出要素に付与するように構成される。
【0006】
一態様では、第1の複数の突出要素は、第1の形状を有し、第2の複数の突出要素は、第1の形状とは異なる第2の形状を有する。
【0007】
一態様では、共振構造体は、エンドエフェクタの振動によって少なくとも部分的に震動するようにされた金属ワイヤ又はストリップである。
【0008】
別の態様では、共振構造体は、少なくとも1つの圧電素子に供給される電圧に基づいて収縮及び膨張するように構成された少なくとも1つの圧電素子を含む。
【0009】
一態様では、共振構造体は、エンドエフェクタから径方向に離れて延びる(extend radially away from)。
【0010】
一態様では、エンドエフェクタはフェイスブラシである。
【0011】
一態様では、突出要素の震動は、エンドエフェクタの振動によって少なくとも部分的に引き起こされる。一態様では、エンドエフェクタは、少なくとも1つの回転する第1の磁石を保持しており、本体は、回転する第1の磁石とは反対側の少なくとも1つの静止した第2の磁石を保持している。突出要素は、少なくとも1つの回転する第1の磁石と少なくとも1つの静止した第2の磁石との間の磁気相互作用に少なくとも部分的に基づいて震動する。
【0012】
一態様では、本体は、使用者の手のための開口を備える。別の態様では、本体は、シリコン材料から作られる。
【0013】
一態様では、スキンケア装置はまた、充電スタンドに保持されている第1の充電コイルと、本体に保持されている第2の充電コイルとを含み、第1の充電コイルは、第2の充電コイルとの電磁的相互作用によって電気エネルギーを受け取るように構成される。
【0014】
一態様では、本体は、エンドエフェクタの動作を制御するように構成された制御装置を有するプリント回路板(PCB)を備える。
【0015】
一実施形態では、スキンケア装置は、使用者の皮膚に接触するように構成された振動ブラシヘッドと、使用者の皮膚に接触するように構成された突出要素を有する本体とを含み、突出要素は、震動源に応じて震動するように構成される。
【0016】
一態様では、震動源は、本体に保持されている共振構造体である。別の態様では、共振構造体は、圧電素子に供給される電圧に基づいて収縮及び膨張するように構成された圧電素子である。
【0017】
一態様では、共振構造体は、エンドエフェクタから径方向に離れて延びる。
【0018】
一態様では、共振構造体は、第1の共振周波数で共振するように構成された第1の共振構造体と、第2の共振周波数で共振するように構成された第2の共振構造体とを含み、第1の共振周波数は第2の共振周波数とは異なる。
【0019】
一態様では、突出要素は、第1のサイズを有する第1の複数の突出要素と、第1のサイズとは異なる第2のサイズを有する第2の複数の突出要素とを含む。第1の共振構造体は、第1の共振周波数を第1の複数の突出要素に付与するように構成され、第2の共振構造体は、第2の共振周波数を第2の複数の突出要素に付与するように構成される。
【0020】
一態様では、スキンケア装置はまた、モーターと、モーターを振動ブラシヘッドと機械的に接続するシャフトと、振動ブラシヘッドに保持されている第1の複数の磁石と、本体に保持されている第2の複数の磁石とを含む。第2の複数の磁石は、振動ブラシヘッドの少なくとも幾つかの角度位置で第1の複数の磁石に面する。共振構造体は、第1の複数の磁石と第2の複数の磁石との間の相互作用に少なくとも部分的に基づいて震動するように構成された複数の金属ワイヤ又はストリップである。
【0021】
本発明の技術の前述の態様及び付随する利点は、添付の図面とともに行う、次の詳細な説明への参照によってより良く理解されるようになると、より容易に諒解されるようになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1A】本発明の一実施形態によるスキンケア装置の正面図である。
図1B図1Aに示すスキンケア装置の側断面図である。
図1C図1Aに示すスキンケア装置の背面図である。
図2】本発明の一実施形態によるスキンケア装置の部分平面図である。
図2A】本発明の一実施形態によるフェイスブラシの正面図である。
図2B図2Aに示すフェイスブラシの側面図である。
図3】本発明の一実施形態によるスキンケア装置の部分概略図である。
図4A】本発明の一実施形態によるスキンケア装置の側面図である。
図4B図4Aに示すスキンケア装置の背面図である。
図5A図4Bに示すスキンケア装置の詳細図である。
図5B図4Bに示すスキンケア装置の詳細図である。
図5C図5Aの細部Aの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
次の開示は、ブラシヘッドの寿命を測定し、表示するためのシステム及び関連する方法の様々な実施形態について説明する。本発明が追加の実施形態を有する場合があること、及び図1図5Cに関して以下に説明する実施形態の詳細のうちのいくつかを用いずに本発明が実践される場合があることもまた、当業者には理解されよう。
【0024】
手短に説明すると、二重エネルギモダリティを有するスキンケア装置及び方法について、本明細書で説明する。幾つかの実施形態では、デバイスは、振動エンドエフェクタと、デバイスの外表面に分散している複数の突出要素(「ビーズヘッド」又は「震動ビーズ」とも呼ばれる)とを含む。動作時、エンドエフェクタ(例えば、フェイスブラシ)は、使用者の皮膚に動きを付与するために振動する。エンドエフェクタのこれらの振動は、突出要素を励振させ得る。突出要素は、使用者の皮膚と接触しており、突出要素は、エンドエフェクタの動作に加えて使用者の皮膚を震動させる。本発明のデバイスは、使用者の皮膚の特定の部位の処理を改善するために使用者の手のための開口を含んでもよい。
【0025】
幾つかの実施形態では、エンドエフェクタで生じる震動は、共振構造体によって(例えば、パッシブ共振構造体によって)突出要素に伝えられる。他の実施形態では、突出要素の震動は、共振構造体自体によって(例えば、アクティブ共振構造体によって)生成される。そのようなアクティブ共振構造体の非限定的な例は、交流(AC)電源の利用に応じて膨張及び収縮する圧電素子である。
【0026】
幾つかの実施形態では、共振構造体は、材料、例えば金属のワイヤ又はストリップを含む。共振構造体の異なる部分は、異なる周波数で共振するように設計され、サイズ調整されてもよい。例えば、共振構造体のある部分は、共振構造体の別の部分よりも低い周波数で共振してもよい。理論にとらわれずに、震動のより低い周波数は、組織のより深い層に影響を及ぼし、震動のより高い周波数は、組織のより局所的な層に影響を及ぼすと考えられる。さらに、理論にとらわれずに、皮膚と接触している突出要素の異なる周波数は、皮膚への熱効果が異なる可能性があると考えられる。幾つかの実施形態では、使用者の皮膚における複数の震動周波数及び/又は熱効果が、使用者の治療結果又は快感を向上させる。これらの複数の震動周波数及び熱効果は、二重エネルギモダリティ又は多重エネルギモダリティと総称される。
【0027】
図1Aは、本発明の一実施形態によるスキンケア装置の正面図である。幾つかの実施形態では、スキンケア装置1000は、動作時に中心軸を中心に振動するエンドエフェクタ(例えば、ブラシヘッド)100を有するフェイスブラシである。ブラシヘッド100の振動運動は、共振構造体250によって突出要素264に伝えられる震動を引き起こし得る。周囲に分散している突出要素264が図1Aに示されているが、突出要素264の他の分散もまた可能である。
【0028】
幾つかの実施形態では、共振構造体250は、金属形材(例えば、金属線、金属ストリップ、金属ワイヤなど)を含む。図示した共振構造体250は、デバイスの中心線に対して対称的に分散されているが、他の分散、例えば非対称の分散もまた可能である。
【0029】
共振構造体250の異なる部分は、異なる震動モードを促す異なる共振特性(例えば、共振周波数)を有してもよい。例えば、共振構造体250-1は比較的細く、比較的小さい領域慣性モーメント(曲げモーメント)を有し、したがって比較的低い共振周波数f1をもたらしてもよい。一方、共振構造体250-3は、比較的太くかつ短く、したがって比較的高い共振周波数f3を有してもよい。共振構造体250-2の共振特性は、共振構造体250-1の共振特性と共振構造体250-3の共振特性との間であって、したがって周波数f1と周波数f3との間の共振周波数f2を有してもよい。したがって、デバイスの個々の共振構造体250をサイズ調整し、形作ることによって、スキンケア装置1000の異なるゾーンが、異なる震動周波数を有するように設計され、最適化され得る。
【0030】
幾つかの実施形態では、デバイス1000は、軟質材料、例えばラテックス、軟質ゴム、又は軟質プラスチックで製造される。突出要素264は、軟質又は硬質材料、例えば硬質プラスチック又はゴムで製造されてもよい。異なる実施形態では、突出要素264は、図1C及び図2に関して以下で説明するように異なるサイズ及び/又は形状を有してもよい。
【0031】
スキンケア装置1000は、回路板220に保持されている制御装置222によって制御されてもよい。デバイス1000は、バッテリー225及び/又は充電コイル210/310のペアによって電力供給されてもよい。デバイス1000は、充電スタンド300を通して再充電可能であってもよい。
【0032】
図1Bは、図1Aに示すスキンケア装置1000の側断面図である。動作時、ブラシヘッド100は、シャフト230によって中心軸を中心として振動するように動かされ、剛毛110が使用者の皮膚に接触する。モーター240は、充電経路210/310を通して交流の電源316から電力供給されてもよい。
【0033】
幾つかの実施形態では、ハウジング200が、複数の磁石260-1を保持し、ブラシヘッド(エンドエフェクタ)100は、対向する複数の磁石260-2を保持している。磁石260-2が中心軸を中心として振動すると、対向する磁石は、異なる磁極が互いに面するとき、引力及び反発力を受け、ハウジング200の震動をもたらす。これらの震動は、以下で図1Cに関して説明するように、共振構造体250に伝えられ、さらに突出要素264に伝えられ得る。
【0034】
図1Cは、図1Aに示すスキンケア装置の背面図である。図示のスキンケア装置1000は、突出要素264の幾つかのグループを含む。動作時、突出要素264のこれらの異なるグループは、1つ又は複数の共振構造体250までのそれらの近さに基づいて、異なる周波数で震動し得る。例えば、突出要素264-1は、共振構造体250-1の比較的低い共振周波数f1で震動し得る。理論にとらわれずに、比較的低い震動周波数f1と結合される比較的大きいサイズの突出要素264-1が、例えば使用者の皮膚への熱効果の向上及び/又は組織治療の深さの増加をもたらし得ると考えられる。逆に、比較的高い震動周波数f3と結合される比較的小さいサイズの突出要素264-3は、組織治療の深さの減少をもたらし得る。幾つかの実施形態では、突出要素264-1、264-2、及び264-3は異なる形状を有する。図示の実施形態では、突出要素264のこれらのグループが示されている。しかしながら、スキンケア装置の異なる実施形態が、突出要素の異なる数のグループを含んでもよい。
【0035】
図2は、本発明の一実施形態によるスキンケア装置1000の部分平面図である。この部分図では、ブラシヘッド100は取り除かれ、ハウジング200に磁石260が見えるようにしている。他の実施形態では、要素260は、他の震動源、例えば、交流に応じて震動する圧電素子であってもよい。
【0036】
スキンケア装置の図示の実施形態は、異なるサイズ及び形状を有する突出要素264を含む。これらの突出要素は、共振構造体250の振動の周波数に基づいて異なる周波数で震動し得る。
【0037】
図2Aは、本発明の一実施形態によるフェイスブラシの正面図である。図示のフェイスブラシ100は、ブラシヘッド100が振動すると使用者の皮膚に接触する剛毛110を含む。図2Bは、図2Aに示すフェイスブラシの側面図である。フェイスブラシ100は、N極が剛毛110に面し、S極がハウジングの対向する磁石(図示せず)に面する複数の磁石260を含む。異なる実施形態では、N-Sの向き及び磁石260の数は異なってもよい。
【0038】
図3は、本発明の一実施形態によるスキンケア装置の部分概略図である。幾つかの実施形態では、スキンケア装置1000は、使用者の手500用の開口を含んでもよい。動作時、使用者は、例えば所望の顔マッサージ又は熱効果を獲得するために、スキンケア装置1000を顔と接触させてもよい。図示のスキンケア装置1000は、放射状に配置された共振構造体250のセットを含むが、他の配置もまた可能である。図示の突出要素264は、異なるサイズ、硬度、それらの外表面の滑らかさ、熱特性、又は使用者の触覚もしくは熱感覚に関連する他の特性を有してもよい。
【0039】
図4Aは、本発明の一実施形態によるスキンケア装置の側面図である。図示の実施形態は、突出要素264を震動させるアクティブ共振構造体262を含む。図4Bは、図4Aに示すスキンケア装置の背面図である。突出要素264は、スキンケア装置1000の側縁部に沿って配置されるが、異なる実施形態では突出要素は、スキンケア装置の他のゾーンに配置されてもよい。例えば突出要素264は、スキンケア装置1000の前面及び背面に配置されてもよい。図4Bの細部Aを図5A図5Cに示す。
【0040】
図5A及び図5Bは、図4Bに示すスキンケア装置の詳細図である。図5Aは、共振構造体262を、電力供給されていない、又は非アクティブな状態で示す。図5Bは、共振構造体262を、電力供給されている、又はアクティブな状態で示す。共振構造体262は、AC電圧の電源に接続された圧電素子であってもよい。アクティブ状態であるとき、共振構造体262は、エネルギー源266からのAC電圧によって通電される。一般に、電源266の周波数が、共振構造体262の震動周波数を決定し、したがって、少なくとも部分的に、突出要素264の震動周波数を決定する。幾つかの実施形態では、共振構造体262の震動周波数は、AC電源266の周波数の数倍又は数分の1であることがある。図示の実施形態は、1つのAC電源266によって電力供給される単一の共振構造体262を含む。しかしながら、異なる実施形態では、スキンケア装置は、異なる周波数で動作する専用のAC電源266によって電力供給される複数の共振構造体262を含んでもよい。
【0041】
図5Cは、図5Aの細部Aの断面図である。図示の実施形態では、共振構造体262及び突出要素264は、震動変換器260を備える。共振構造体262は、突出要素264を保持している材料に埋め込まれてもよい。幾つかの実施形態では、共振構造体262の断面のサイズ及び/又は形状は、少なくとも部分的に、突出要素の振動の振幅を決定してもよく、AC電源266の周波数は、震動の周波数を決定する。
【0042】
上記で説明した技術の多くの実施形態は、プログラマブルコンピュータ又は制御装置によって実行されるルーチンを含む、コンピュータ又は制御装置実行可能命令の形態を取り得る。この技術は、上記で図示して説明したシステム以外のコンピュータ/制御装置システム上で実行され得ることは、当業者には諒解されよう。この技術は、上記で説明したコンピュータ実行可能命令の1つ又は複数を実施するように特にプログラム、構成、又は構築された、専用コンピュータ、制御装置、又はデータプロセッサにおいて具体化され得る。したがって、本明細書で一般的に使用される「コンピュータ」及び「制御装置」という用語は、どんなデータプロセッサも指し、インターネット機器及びハンドヘルドデバイス(パームトップコンピュータ、ウェアラブルコンピュータ、セルラー又はモバイル電話、マルチプロセッサシステム、プロセッサベース又はプログラム可能家電、ネットワークコンピュータ、ミニコンピュータなどを含む)を含むことができる。
【0043】
上記のことから、本発明の特定の実施形態について、例示の目的で本明細書において説明したが、本開示から逸脱することなく様々な変更が行われる場合があることは諒解されよう。例えば、幾つかの実施形態では、カウンタ又は制御装置は、コンデンサに接続された低電力バックレギュレータに基づいていてもよい。その上、幾つかの実施形態に関連する様々な利点及び特徴について、それらの実施形態の文脈において上記で説明したが、他の実施形態もまた、そのような利点及び/又は特徴を示す場合があり、すべての実施形態が、本発明の範囲内に入るためにそのような利点及び/又は特徴を必ずしも示す必要があるとは限らない。したがって、本開示は、本明細書で明示的に図示又は説明されない他の実施形態を包含することができる。
【0044】
本出願はまた、量及び数に言及することがある。特に明記されていない限り、そのような量及び数は、限定的とは見なされず、本出願に関連する可能な量又は数の例と見なされる。同じく、この点について、本出願は、量又は数に言及するために「複数」という用語を使用することがある。この点について、「複数」という用語は、1より多い、例えば2、3、4、5などである任意の数であることを意味する。「約」、「およそ」などの用語は、提示する値のプラス又はマイナス5%を意味する。
【0045】
本開示の原理、代表的な実施形態及び動作モードについて、上記の説明で述べた。しかしながら、保護されることを意図する本開示の態様は、開示した特定の実施形態に限定的なものと解釈されるべきではない。さらに、本明細書で説明する実施形態は、限定的ではなく例示的と見なされるべきである。本開示の趣旨から逸脱することなく、変形形態及び変化形態が他者によって作成され、均等物が採用され得ることは諒解されよう。したがって、そのような変形形態、変化形態、及び均等物がすべて特許請求の範囲に記載された本開示の趣旨及び範囲内に入ることが明確に意図される。
【符号の説明】
【0046】
100 ブラシヘッド
110 剛毛
200 ハウジング
210 充電コイル/充電経路
220 回路板
222 制御装置
225 バッテリー
230 シャフト
240 モーター
250 共振構造体
260 磁石/震動変換器
262 共振構造体
264 突出要素
300 充電スタンド
310 充電コイル/充電経路
316 交流の電源
500 使用者の手
1000 スキンケア装置
図1A
図1B
図1C
図2
図2A
図2B
図3
図4A
図4B
図5A
図5B
図5C