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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-10
(45)【発行日】2025-01-21
(54)【発明の名称】エアロゾル生成
(51)【国際特許分類】
   A24B 15/167 20200101AFI20250114BHJP
   A61K 9/70 20060101ALI20250114BHJP
   A61K 47/36 20060101ALI20250114BHJP
   A61K 47/10 20170101ALI20250114BHJP
   A61K 47/12 20060101ALI20250114BHJP
   A61K 47/14 20170101ALI20250114BHJP
   A61K 9/72 20060101ALI20250114BHJP
   A24F 40/40 20200101ALI20250114BHJP
   A24F 40/42 20200101ALI20250114BHJP
   A24F 40/20 20200101ALI20250114BHJP
   A23L 33/10 20160101ALN20250114BHJP
【FI】
A24B15/167
A61K9/70
A61K47/36
A61K47/10
A61K47/12
A61K47/14
A61K9/72
A24F40/40
A24F40/42
A24F40/20
A23L33/10
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2022504668
(86)(22)【出願日】2020-07-31
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-10-07
(86)【国際出願番号】 EP2020071647
(87)【国際公開番号】W WO2021019072
(87)【国際公開日】2021-02-04
【審査請求日】2023-06-27
(31)【優先権主張番号】1910952.9
(32)【優先日】2019-07-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(73)【特許権者】
【識別番号】519138265
【氏名又は名称】ニコベンチャーズ トレーディング リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Nicoventures Trading Limited
【住所又は居所原語表記】Globe House, 1 Water Street,WC2R 3LA London,United Kingdom
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【弁理士】
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【弁理士】
【氏名又は名称】野田 雅一
(72)【発明者】
【氏名】フリードリヒ, ルドウィグ
【審査官】河内 誠
(56)【参考文献】
【文献】特表2000-506015(JP,A)
【文献】特表2002-504830(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24B 15/00~15/42
A24D 1/00~3/18
A24F 40/00~47/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル生成アセンブリにおいて使用するためのエアロゾル生成物品であって、前記物品が、エアロゾル生成材料を含むエアロゾル生成基体を含み、前記エアロゾル生成材料が固体であり且つデンプン及び可塑剤を含み、可塑剤の量が、前記デンプンの約5重量%~70重量%である、エアロゾル生成物品。
【請求項2】
可塑剤の量が、デンプンの約20重量%~50重量%である、請求項1に記載のエアロゾル生成物品。
【請求項3】
前記エアロゾル生成材料が、タバコ材料をさらに含む、請求項1~2のいずれか一項に記載のエアロゾル生成物品。
【請求項4】
前記タバコ材料が、約250μm未満の粒径を有する粉末タバコ材料を含む、請求項3に記載のエアロゾル生成物品。
【請求項5】
前記タバコ材料が、タバコ抽出物を含む、請求項に記載のエアロゾル生成物品。
【請求項6】
前記可塑剤が、エリスリトール、ソルビトール、グリセロール、例えばプロピレングリコール等のグリコール、一価アルコール、高沸点炭化水素、乳酸、ジアセチン、トリアセチン、トリエチレングリコールジアセテート、トリエチルシトレート、エチルミリステート、イソプロピルミリステート、メチルステアレート、ジメチルドデカンジオエート及びジメチルテトラデカンジオエートから選択される、請求項1~5のいずれか一項に記載のエアロゾル生成物品。
【請求項7】
前記デンプンが、ジャガイモデンプンを含む、請求項1~6のいずれか一項に記載のエアロゾル生成物品。
【請求項8】
前記固体エアロゾル生成材料が、シートとして形成される、請求項1~7のいずれか一項に記載のエアロゾル生成物品。
【請求項9】
前記エアロゾル生成材料は、80~120g/mの単位面積当たりの質量を有する、請求項8に記載のエアロゾル生成物品。
【請求項10】
前記エアロゾル生成基体が、前記エアロゾル生成材料が設けられたキャリアを備える、請求項1~9のいずれか一項に記載のエアロゾル生成物品。
【請求項11】
請求項1~10のいずれか一項に記載のエアロゾル生成物品と、前記エアロゾル生成材料を加熱するが燃焼させないように構成されたヒーターと、を備える、エアロゾル生成アセンブリ。
【請求項12】
請求項1~10のいずれか一項に記載のエアロゾル生成物品と、使用時に前記物品を収容するように構成されたデバイスと、を含み、前記デバイスが、使用時にエアロゾル生成材料を加熱するが燃焼させないように構成されたヒーターを含む、キット。
【請求項13】
請求項1~10のいずれか一項に記載のエアロゾル生成物品を作製する方法であって、
(i)エアロゾル生成材料の構成成分を混合してスラリーとし、前記スラリーを加熱及び撹拌してゲル化させ、前記ゲルをキャストし、加熱によって乾燥して、前記エアロゾル生成材料を形成するステップと、
(ii)前記エアロゾル生成材料を前記エアロゾル生成物品に組み込むステップと、
を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアロゾル生成に関する。
【背景】
【0002】
紙巻きタバコ、葉巻タバコなどの喫煙物品は、使用中にタバコを燃焼させてタバコの煙を生成する。これらの種類の物品に対する代替物は、燃焼させることなく加熱することによって基体材料から化合物を放出することによって、吸入可能なエアロゾル又は蒸気を放出する。これら代替物は、非燃焼型の喫煙物品又はエアロゾル生成アセンブリと呼ばれることがある。
【0003】
そのような製品の一例は、固体エアロゾル化可能材料を、加熱するが燃焼させないことによって化合物を放出する加熱デバイスである。この固体エアロゾル化可能材料は、一部の場合には、タバコ材料を含有することがある。加熱により、材料の少なくとも1種の成分が揮発し、典型的には吸入可能なエアロゾルが形成される。これらの製品は、非燃焼加熱式デバイス、タバコ加熱デバイス、又はタバコ加熱製品と呼ばれることがある。固体エアロゾル化可能材料の少なくとも1種の成分を揮発させるための多種多様な構成体が公知である。
【0004】
別の公知の種類のエアロゾル生成アセンブリは、電子タバコ又はe-シガレットである。これらのデバイスでは、液体又はゲルエアロゾル生成材料を、燃焼させることなく加熱する。これらのデバイスは、吸入可能な蒸気又はエアロゾルを形成する材料の1種の成分を気化させる。液体材料又はゲル材料は、ニコチンを含むことがある。
【0005】
別の例として、電子タバコハイブリッドデバイスとしても公知の、e-シガレット/タバコ加熱製品ハイブリッドデバイスがある。これらのハイブリッドデバイスは、加熱によって気化して吸入可能な蒸気又はエアロゾルを生成する液体源(ニコチンを含有していてもよく、又は含有していなくてもよい)を含有する。デバイスは、固体エアロゾル化可能材料(タバコ材料を含有していてもよく、又は含有していなくてもよい)をさらに含有し、この材料の成分は、吸入可能な蒸気又はエアロゾルに同伴されて吸入媒体を生成する。
【概要】
【0006】
本発明の第1の態様は、エアロゾル生成アセンブリにおいて使用するためのエアロゾル生成物品であって、物品が、エアロゾル生成材料を含むエアロゾル生成基体を備え、エアロゾル生成材料が固体であり且つデンプン及び可塑剤を含み、可塑剤の量が、デンプンの約5重量%~70重量%である、エアロゾル生成物品を提供する。
【0007】
本発明の第2の態様は、第1の態様によるエアロゾル生成物品と、エアロゾル生成材料を加熱するが燃焼させないように構成されたヒーターとを備える、エアロゾル生成アセンブリを提供する。
【0008】
本発明の第3の態様は、
デンプンの約5重量%~70重量%の量の可塑剤と、
植物由来の香料又は香り成分と、
を含む、デンプンマトリックス材料を提供する。
【0009】
本発明の第4の態様は、第1の態様によるエアロゾル生成物品と、使用時に物品を収容するように構成されたデバイスと、を備え、デバイスが、使用時にエアロゾル生成材料を加熱するが燃焼させないように構成されたヒーターを備える、キットを提供する。
【0010】
本発明の第5の態様は、第1の態様によるエアロゾル生成物品を作製する方法であって、
(i)エアロゾル生成材料の構成成分を混合してスラリーとし、スラリーを加熱及び撹拌してゲル化させ、ゲルをキャストし、加熱によって乾燥して、エアロゾル生成材料を形成するステップと、
(ii)エアロゾル生成材料をエアロゾル生成物品に組み込むステップと、
を含む、方法を提供する。
【0011】
本発明はまた、
デンプンと、
デンプンの約5重量%~70重量%の量の可塑剤と、
植物由来の香料又は香り成分と、
水と、
を含むスラリーを提供する。
【0012】
好適には、水と他の成分の総重量との重量比は、約10:1~20:1である。
【0013】
本発明はまた、
デンプンと
デンプンの約5重量%~70重量%の量の可塑剤と、
デンプンの約40重量%~300重量%の量の、約250μm未満の平均粒子直径を有する粉末タバコ材料と、
水と、
を含み、水と他の成分の総重量との重量比が約10:1~20:1である、スラリーを提供する。
【0014】
本発明はまた、
デンプンと、
デンプンの約5重量%~70重量%の量の可塑剤と、
水性タバコ抽出物と、
を含み、水性タバコ抽出物と他の成分の総重量との重量比が約10:1~20:1である、スラリーを提供する。
【0015】
本発明のさらなる態様は、
(i)喫煙物品又はエアロゾル生成物品用の巻材であって、巻材がデンプンマトリックスと可塑剤とを含み、可塑剤の量が、デンプンの重量の約5重量%~30重量%である、巻材、並びに
(ii)喫煙物品又はエアロゾル生成物品用のフィルターであって、フィルターがデンプンマトリックスと可塑剤とを含み、可塑剤の量が、デンプンの約5重量%~15重量%である、フィルター
を含む。
【0016】
本発明はまた、上記の巻材及び/又はフィルターを備える物品を提供する。
【0017】
本発明のさらなる態様、特徴及び利点は、添付の図面を参照して、単なる例として示される、以下の説明から明らかになる。1つの態様に関連して本明細書に記載される特徴は、それらが適合可能である限りにおいて、本発明の他の態様と組み合わせて明白に開示される。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】エアロゾル生成物品の一例の断面図である。
図2図1の物品の斜視図である。
図3】エアロゾル生成物品の一例の断面立面図である。
図4図3の物品の斜視図である。
図5】エアロゾル生成アセンブリの一例の斜視図である。
図6】エアロゾル生成アセンブリの一例の断面図である。
図7】エアロゾル生成アセンブリの一例の斜視図である。
【詳細な説明】
【0019】
本明細書に記載されるエアロゾル生成材料は、「固体」である。しかしながら、エアロゾル生成材料は、液体などのいくらかの流体を保持する固体であってもよい。固体は、ゲルであってもよい。これは、「乾燥ゲル」と呼ばれることがある。これはまた、「デンプンマトリックス」と呼ばれることもある。
【0020】
上記の通り、本発明は、エアロゾル生成アセンブリにおいて使用するためのエアロゾル生成物品であって、物品が、エアロゾル生成材料を含むエアロゾル生成基体を備え、エアロゾル生成材料が固体であり且つデンプン及び可塑剤を含み、可塑剤の量が、デンプンの約5重量%~70重量%である、エアロゾル生成物品を提供する。
【0021】
本発明者らは、この組成を有する材料が、効果的に加熱されて、吸入可能なエアロゾルを生成し得ることを見出した。
【0022】
デンプンは、らせん構造を形成し、香料及び香りなどの小分子は、このらせん内で結合することができる。しかしながら、これらの分子を放出するためには、らせんを加熱して、ほどく必要がある。本明細書に記載されるエアロゾル生成材料は、デンプンを加熱及び溶解し、可塑剤と混合することによって形成される。この可塑剤は、デンプン内に包埋される。次いでデンプンが冷却されると、レトログラデーション(結晶性らせん形態への再編成)が、グリセロールによって阻害され、その結果、小分子が結合し得る不規則なデンプンマトリックスが得られる。これらの小分子の放出温度は、規則的な結晶構造の放出温度よりも低い。
【0023】
本発明者らは、そのようなデンプンマトリックス材料(特許請求される範囲の可塑剤を含む)が、非燃焼型喫煙物品においてエアロゾル生成材料として使用するのに適していることを確立した。
【0024】
本発明において、任意のデンプンを使用してもよい。好適には、デンプンは、可溶性デンプン、好適には可溶性非化工デンプンであってもよい。好適には、デンプンは、グルテンを含まない製品由来であってもよい。デンプンは、ジャガイモデンプンを含んでもよい。この材料は、容易に入手できる。本発明者らは、マトリックス材料としてのデンプンの使用が、アルギン酸及びペクチンなどの他の材料と比較して好ましいことを確立したが、これは、これらの他の成分では、マトリックスを形成するために硬化剤(例えば、カルシウム源)の添加が必要であり、デンプンでは、そのような追加の薬剤が必要ないためである。アルギン酸及びペクチンはまた、生成されたエアロゾルの香料/香りを飛ばすのに寄与し、マトリックス材料としてのデンプンの使用により、この効果が低減されることが見出された。デンプンはまた、より高い充填能力を有する。デンプン材料はまた、典型的には、同等のアルギン酸又はペクチン材料よりも粘着性が低く、製造及び取り扱いが容易になる。
【0025】
可塑剤の量は、デンプンの約5重量%~70重量%である。好適には、可塑剤の量は、デンプンの約5重量%、10重量%、15重量%又は20重量%~約70重量%、60重量%又は50重量%であってもよい。可塑剤含有量が低すぎる場合、得られたマトリックスはもろくなることがあり、及び/又はデンプンのらせん構造は比較的規則正しくなることがあり、このことは、らせん中に結合した小分子を使用時に放出するのが困難になることがあることを意味する。反対に、可塑剤含有量が高すぎる場合、得られたマトリックスは、粘着性であり、取り扱いが困難になることがあり、及び/又はマトリックスが不規則になり、結合した小分子が使用時に容易に放出されすぎることがある。さらに、可塑剤の含有量が高すぎる場合、材料は、水を吸収することがあり(可塑剤が吸湿性であるため)、その結果、使用時の適切な消費経験を生み出さない材料になることがある。
【0026】
さらに、本明細書で特定される可塑剤含有量により、エアロゾル生成材料に可撓性がもたらされ、材料のシートをボビンに巻き取ることが可能になり、このことは、エアロゾル生成物品の製造において有用である。
【0027】
一部の場合には、可塑剤は、エアロゾル生成剤であってもよい。好適には、可塑剤は、エリスリトール、ソルビトール、グリセロール、例えばプロピレングリコール等のグリコール、一価アルコール、高沸点炭化水素、乳酸、ジアセチン、トリアセチン、トリエチレングリコールジアセテート、トリエチルシトレート、エチルミリステート、イソプロピルミリステート、メチルステアレート、ジメチルドデカンジオエート及びジメチルテトラデカンジオエートから選択される1種又は複数種の化合物を含む。好適には、可塑剤は、エリスリトール、プロピレングリコール、グリセロール、トリアセチン、ソルビトール及びキシリトールのうちの1種又は複数種を含んでもよい。一部の場合には、エアロゾル生成剤は、グリセロールを含むか、グリセロールから本質的になるか、又はグリセロールからなる。
【0028】
エアロゾル生成材料は、一部の場合には、ヒドロゲルであってもよく、湿重量基準(WWB)で計算して、約20wt%、15wt%、12wt%又は10wt%未満の水を含む。一部の場合には、材料は、少なくとも約1wt%、2wt%又は5wt%の水(WWB)を含んでもよい。一部の場合には、非晶質固体は、湿重量基準で計算して、約1wt%~約15wt%、又は約5wt%~約15wt%の水を含む。好適には、非晶質固体の含水量は、約5wt%、7wt%、又は9wt%~約15wt%、13wt%、又は11wt%(WWB)、最も好適には約10wt%であってもよい。この水レベルにより、材料が微生物分解(例えば、カビの増殖)に対して比較的抵抗力があることが確実になる。
【0029】
エアロゾル生成材料は、植物由来の香料又は香り成分をさらに含んでもよい。一部の場合には、これは、植物由来の粉末成分であってもよく、約250μm未満、好適には約200μm又は150μm未満の粒径を有してもよい(つまり、粉末は、篩にかけられており、その孔径の篩を通過する)。一部の場合には、粉末は、約250μm未満、好適には約200μm又は150μm未満の平均粒子直径を有してもよい。本発明者らは、粉末がマトリックス構造に組み込まれる場合、特定の粒径を有することが望ましく、より大きな粒径では、デンプンマトリックスが崩壊し、あらゆる結合した小分子が使用時に容易に放出されすぎることを見出した。
【0030】
粉末成分の量は、好適には、デンプンの約40重量%~約300重量%、より好適には、デンプンの約50重量%~約200重量%又は100重量%であってもよい。
【0031】
一部の場合には、非晶質固体は、活性物質を含む。例えば、一部の場合には、非晶質固体は、タバコ材料及び/又はニコチンを含む。例えば、非晶質固体は、粉末タバコ(上で論じた通りの粒径(又は平均直径)を有する)及び/又はニコチン及び/又はタバコ抽出物をさらに含んでもよい。そのような場合、抽出物のニコチン及び/又はタバコの香り/香料成分は、デンプンに結合することがある。一部の場合には、非晶質固体は、約1wt%、5wt%、10wt%、15wt%、20wt%又は25wt%~約80wt%、70wt%、50wt%、45wt%又は40wt%(乾燥重量基準で計算)の活性物質を含んでもよい。一部の場合には、非晶質固体は、約1wt%、5wt%、10wt%、15wt%、20wt%又は25wt%~約80wt%、70wt%、60wt%、50wt%、45wt%又は40wt%(乾燥重量基準で計算)のタバコ材料及び/又はニコチンを含んでもよい。
【0032】
一部の場合には、非晶質固体は、タバコ抽出物などの活性物質を含む。一部の場合には、非晶質固体は、5~60wt%(乾燥重量基準で計算)のタバコ抽出物を含んでもよい。一部の場合には、非晶質固体は、約5wt%、10wt%、15wt%、20wt%又は25wt%~約55wt%、50wt%、45wt%又は40wt%(乾燥重量基準で計算)のタバコ抽出物を含んでもよい。例えば、非晶質固体は、5~60wt%、10~55wt%又は25~55wt%のタバコ抽出物を含んでもよい。タバコ抽出物は、非晶質固体が1wt%、1.5wt%、2wt%又は2.5wt%~約6wt%、5wt%、4.5wt%又は4wt%(乾燥重量基準で計算)のニコチンを含むような濃度でニコチンを含有してもよい。一部の場合には、非晶質固体中には、タバコ抽出物から得られるもの以外のニコチンは存在しなくてもよい。
【0033】
非晶質固体がタバコ抽出物を含む場合、タバコ抽出物は、水による抽出によって得られた水性抽出物であってもよい。一部の場合には、タバコ抽出物は、溶媒としての可塑剤内に存在してもよい(つまり、可塑剤を使用した抽出によって得られる)。タバコ抽出物は、バージニア及び/又はバーレイ及び/又はオリエンタルを含む、任意の好適なタバコ、例えば単一グレード若しくはブレンド、刻みラグ又は全葉からの抽出物であってもよい。タバコ抽出物はまた、「微細」又は塵タバコ粒子、膨張タバコ、茎、膨張茎、及び、刻み巻かれた茎などの他の加工した茎材料、からの抽出物であってもよい。抽出物は、挽きタバコ材料又は再生タバコ材料から得られてもよい。
【0034】
一部の場合には、エアロゾル生成材料は、香味料を含んでもよい。一部の場合には、香料(存在する場合)は、メンソールを含むか、メンソールから本質的になるか、又はメンソールからなる。好適には、非晶質固体は、最大約60wt%、50wt%、40wt%、30wt%、20wt%、10wt%又は5wt%の香料を含んでもよい。一部の場合には、非晶質固体は、少なくとも約0.5wt%、1wt%、2wt%、5wt%、10wt%、20wt%又は30wt%の香料(すべて乾燥重量基準で計算)を含んでもよい。例えば、非晶質固体は、0.1~60wt%、1~60wt%、5~60wt%、10~60wt%、20~50wt%又は30~40wt%の香料を含んでもよい。一部の場合には、香料(存在する場合)は、メンソールを含むか、メンソールから本質的になるか、又はメンソールからなる。一部の場合には、非晶質固体は、香料を含まない。
【0035】
一部の実施形態では、非晶質固体は、60wt%未満、例えば、1wt%~60wt%、又は5wt%~50wt%、又は5wt%~30wt%、又は10wt%~20wt%の充填剤を含む。
【0036】
他の実施形態では、非晶質固体は、20wt%未満、好適には10wt%未満、又は5wt%未満の充填剤を含む。一部の場合には、非晶質固体は、1wt%未満の充填剤を含み、一部の場合には、充填剤を含まない。一部の実施形態では、非晶質固体は、タバコ繊維を含まない。特定の実施形態では、非晶質固体は繊維質材料を含まない。
【0037】
充填剤は、存在する場合、充填剤は、1種又は複数種の無機充填剤材料、例えば、炭酸カルシウム、パーライト、バーミキュライト、珪藻土、コロイドシリカ、酸化マグネシウム、硫酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、及び好適な無機吸着剤、例えばモレキュラーシーブを含んでもよい。充填剤は、1種又は複数種の有機充填剤材料、例えば、木材パルプ、セルロース及びセルロース誘導体を含んでもよい。特定の場合には、非晶質固体は、チョークなどの炭酸カルシウムを含まない。
【0038】
充填剤を含む特定の実施形態では、充填剤は繊維質である。例えば、充填剤は、繊維質有機充填剤材料、例えば、木材パルプ、麻繊維、セルロース又はセルロース誘導体であってもよい。理論に束縛されることを望むものではないが、非晶質固体に繊維質充填剤が含まれることで、材料の引張強度を増加させることができると考えられる。これは、非晶質固体がシートとして提供される例、例えば、非晶質固体シートがエアロゾル化可能材料のロッドを取り囲む場合に、特に有利であることがある。
【0039】
一部の場合には、エアロゾル生成材料は、デンプン、可塑剤、水、及び任意選択で植物由来の香料又は香り成分、及び任意選択で香味料から本質的になってもよく、又はこれらからなってもよい。一部の場合には、エアロゾル生成材料は、ジャガイモデンプン、グリセロール、タバコ材料及び水から本質的になってもよく、又はこれらからなってもよい。
【0040】
一部の場合には、エアロゾル生成基体は、エアロゾル生成材料固体が設けられたキャリアをさらに含んでもよい。このキャリアは、例えば、(a)スラリーをキャストできる表面を備えること(且つ、スラリーは、後で分離する必要がない)、(b)取り扱いを容易にするエアロゾル生成基体用の非粘着性表面を備えること、(c)基体にある程度の剛性をもたらすことにより、製造及び/又は取り扱いを容易にすることができる。
【0041】
一部の場合には、キャリアは、金属箔、紙、カーボン紙、耐油紙、セラミック、グラファイト及びグラフェンなどの炭素同素体、プラスチック、厚紙、木材、又はこれらの組合せから選択される材料から形成されてもよい。一部の場合には、キャリアは、再生タバコのシートなどのタバコ材料を含んでもよく、又はタバコ材料からなってもよい。一部の場合には、キャリアは、金属箔、紙、厚紙、木材、又はその組合せから選択される材料から形成されてもよい。一部の場合には、キャリア自体は、前述のリストから選択される材料の層を備えている積層構造である。一部の場合には、キャリアは、香料キャリアとして機能できる。例えば、キャリアは、香味料又はタバコ抽出物を含浸させてもよい。
【0042】
一部の場合には、キャリアは、気体及び/又はエアロゾルに対して実質的に又は完全に不透過性であってもよい。これにより、エアロゾル又は気体が、使用時にキャリアを通過することを防止し、それによって流れを制御し、エアロゾル又は気体が使用者に確実に送達される。これはまた、使用中に気体/エアロゾルの、例えばエアロゾル生成アセンブリに設けられたヒーターの表面での、凝縮又は他の堆積を防止するために使用することもできる。したがって、一部の場合において、消費効率及び衛生が改善され得る。
【0043】
一部の場合には、エアロゾル生成物品のキャリアは、デンプンマトリックスに当接する多孔質層を備えてもよく、又は該多孔質層からなってもよい。例えば、多孔質層は、紙層であってもよい。一部の特定の場合には、デンプン層は多孔質層と直接接触して配置され、多孔質層はデンプンに当接し、強い結合を形成する。デンプンマトリックスはゲルを乾燥することによって形成され、理論によって限定されるものではないが、ゲルを形成するスラリーは、多孔質層(例えば、紙)に部分的に含浸され、その結果、ゲルが硬化し、架橋を形成するときに、多孔質層は部分的にゲルに結合すると考えられる。これにより、ゲルと多孔質層との間(及び乾燥ゲルと多孔質層との間)に強い結合がもたらされる。
【0044】
さらに、表面の粗さは、エアロゾル生成材料とキャリアとの間の結合の強度に寄与することができる。本発明者らは、(キャリアに当接する表面の)紙の粗さが、好適には50~1000ベック(Bekk)秒、好適には50~150ベック秒の範囲、好適には100ベック秒(50.66~48.00kPaの気圧区間にわたって測定)であってもよいことを見出した。(ベック平滑度試験機は、紙表面の平滑度を測定するために使用される機器であり、この試験機では、平滑なガラス表面と紙試料との間に特定圧力の空気を侵入させ、これらの表面の間に、ある固定体積の空気が浸透する時間(単位秒)が「ベック平滑度」である)。
【0045】
反対に、キャリアの、エアロゾル生成材料に対向していない表面は、ヒーターと接触して配置されてもよく、表面がより滑らかなほど、より効率的な熱伝達をもたらすことができる。したがって、一部の場合には、キャリアは、エアロゾル生成材料に当接する、より粗い側面と、エアロゾル生成材料に対向していない、より滑らかな側面とを有するように配置される。
【0046】
1つの特定の場合には、キャリアは、紙で裏打ちされた箔であってもよく、紙層は、エアロゾル生成材料に当接し、これまでの段落で論じた特性が、この当接によって得られる。箔の裏打ちは実質的に不浸透性であり、エアロゾル流路の制御をもたらす。金属箔の裏打ちはまた、エアロゾル生成材料に熱を伝えるのにも役立つことができる。
【0047】
別の場合には、紙で裏打ちされた箔の箔層が非晶質固体に当接する。箔は実質的に不浸透性であり、それによって、紙の構造的一体性を弱めかねない、非晶質固体中に供給された水の紙への吸収を防止する。
【0048】
一部の場合には、キャリアは、アルミニウム箔などの金属箔で形成されるか、又は金属箔を備える。金属キャリアは、非晶質固体への熱エネルギーのより良好な伝達を可能にすることができる。加えて、又は代わりに、金属箔は、誘導加熱システムのサセプタとして機能することができる。特定の実施形態では、キャリアは、金属箔層と、厚紙などの支持層とを備える。これらの実施形態では、金属箔層は、20μm未満、例えば約1μm~約10μm、好適には約5μmの厚さを有してもよい。
【0049】
一部の場合には、キャリアは磁性であってもよい。この機能性は、使用時に、キャリアをアセンブリに固定するために使用できる。一部の場合には、エアロゾル生成基体は、使用時に基体を誘導ヒーターに固定するために使用できる1つ又は複数の磁石を備えてもよい。
【0050】
一部の場合には、エアロゾル生成基体は、抵抗又は誘導加熱要素などの、エアロゾル生成材料に包埋された加熱手段を備えてもよい。
【0051】
一部の場合には、非晶質固体は、約0.015mm~約1.0mmの厚さを有してもよい。好適には、厚さは、約0.05mm、0.1mm、又は0.15mm~約0.5mm又は0.3mmの範囲であってもよい。本発明者らは、0.2mmの厚さを有する材料が特に適していることを見出した。本発明者らは、エアロゾル生成材料が厚すぎる場合、加熱効率が損なわれることを確立した。これは、使用時の消費電力に悪影響を及ぼす。反対に、材料が薄すぎる場合、製造及び取り扱いが困難であり、非常に薄い材料は、キャストすることがより困難であり、壊れやすく、使用時のエアロゾル形成が損なわれることがある。一部の場合には、本明細書で規定される厚さは、材料の平均厚さである。一部の場合には、層の厚さは、25%、20%、15%、10%、5%又は1%以下で変動してもよい。
【0052】
エアロゾル生成材料は、シートとして形成してもよい。これは、シート形態の物品に組み込むことができる。一部の場合には、エアロゾル生成材料は、平坦シートとして、ひだ若しくはギャザー付きのシートとして、波形シートとして、又は巻かれたシートとして(すなわち、管の形態で)含まれてもよい。一部の場合には、シートは、別のエアロゾル化可能材料(例えば、タバコ)などのエアロゾル生成物品の他の要素を少なくとも部分的に取り囲む包装材料として使用されてもよい。一部の他の場合には、エアロゾル生成材料は、シートとして形成され、次いで細断され、物品に組み込まれてもよい。一部の場合には、細断されたシートは、刻みラグタバコと混合され、物品に組み込まれてもよい。
【0053】
非晶質固体を含むエアロゾル生成材料は、30g/m~120g/mなどの任意の好適な面密度を有してもよい。一部の実施形態では、エアロゾル生成材料は、約30~70g/m、又は約40~60g/mの面密度を有してもよい。一部の実施形態では、非晶質固体は、約80~120g/m、又は約70~110g/m、又は特に約90~110g/mの面密度を有してもよい。そのような面密度は、エアロゾル生成材料が、シート形態で、又は細断シート(本明細書の以下でさらに説明する)として、エアロゾル生成物品/アセンブリに含まれる場合に、特に適していてもよい。例えば、80~120g/mの単位面積当たりの質量を有するエアロゾル生成材料は、刻みラグタバコに匹敵する密度を有し、そのため、これらの成分の混合物は容易には分離しない。
【0054】
いくつかの例では、シート形態の非晶質固体は、およそ200N/m~およそ900N/mの引張強度を有してもよい。非晶質固体が充填剤を含まない場合などのいくつかの例では、非晶質固体は、200N/m~400N/m、又は200N/m~300N/m、又は約250N/mの引張強度を有してもよい。そのような引張強度は、エアロゾル生成材料がシートとして形成され、次いで細断され、エアロゾル生成物品に組み込まれる実施形態に特に適していてもよい。非晶質固体が充填剤を含む場合などのいくつかの例では、非晶質固体は、600N/m~900N/m、又は700N/m~900N/m、又はおよそ800N/mの引張強度を有してもよい。そのような引張強度は、エアロゾル生成材料が、好適には管の形態の巻かれたシートとして、エアロゾル生成物品/アセンブリに含まれる実施形態に特に適していてもよい。
【0055】
一部の場合には、物品は、フィルター及び/又は冷却要素をさらに備えてもよい。一部の場合には、エアロゾル生成物品は、紙などの包装材料によって取り囲まれてもよい。
【0056】
本発明の第2の態様は、本発明の第1の態様によるエアロゾル生成物品と、エアロゾル生成材料を加熱するが燃焼させないように構成されたヒーターとを備える、エアロゾル生成アセンブリを提供する。
【0057】
ヒーターは、一部の場合には、薄膜電気抵抗ヒーターであってもよい。他の場合には、ヒーターは、誘導ヒーターなどのヒーターを備えてもよい。ヒーターは、燃焼型熱源であってもよく、又は使用時に発熱反応を起こして熱を生成する化学熱源であってもよい。エアロゾル生成アセンブリは、複数のヒーターを備えてもよい。ヒーター(複数可)は、バッテリーによって電力供給されてもよい。
【0058】
一部の場合には、ヒーターは、使用時に、エアロゾル化可能材料を燃焼させることなく120℃~350℃に加熱することができる。一部の場合には、ヒーターは、使用時に、エアロゾル化可能材料を燃焼させることなく140℃~250℃に加熱することができる。一部の場合には、使用時に、実質的にすべての非晶質固体は、ヒーターから約4mm、3mm、2mm又は1mm未満にある。一部の場合には、固体は、ヒーターから約0.010mm~2.0mm、好適には約0.02mm~1.0mm、好適には0.1mm~0.5mmに配置される。これらの最小距離は、一部の場合には、非晶質固体を支持するキャリアの厚さを反映してもよい。一部の場合には、非晶質固体の表面は、ヒーターに直接当接してもよい。
【0059】
一部の場合には、ヒーターは、エアロゾル生成基体に包埋されてもよい。一部のそのような場合には、ヒーターは、電気抵抗ヒーター(電気回路に接続するための露出した接点を備える)であってもよい。他のそのような場合には、ヒーターは、誘導によって加熱される、エアロゾル生成気体に包埋されたサセプタであり得る。
【0060】
エアロゾル生成アセンブリは、冷却要素及び/又はフィルターをさらに備えてもよい。冷却要素は、存在する場合、気体又はエアロゾル成分を冷却するように作用又は機能してもよい。一部の場合には、冷却要素は、気体成分が凝縮してエアロゾルを形成するように気体成分を冷却するように作用してもよい。冷却要素はまた、装置の非常に熱い部分を使用者から離間するように作用してもよい。フィルターは、存在する場合、セルロースアセテートプラグなどの当技術分野で公知の任意の好適なフィルターを備えてもよい。
【0061】
一部の場合には、エアロゾル生成アセンブリは、非燃焼加熱式デバイスであってもよい。非燃焼加熱式デバイスは、国際公開第2015/062983A2号に開示されており、これは、その全体が参照により組み込まれる。一部の場合には、エアロゾル生成アセンブリは、電子タバコハイブリッドデバイスであってもよい。電子タバコハイブリッドデバイスは、国際公開第2016/135331A1号に開示されており、これは、その全体が参照により組み込まれる。
【0062】
エアロゾル生成物品又はアセンブリは、通気用の開口をさらに備えてもよい。通気用の開口は、物品の側壁に設けられてもよい。一部の場合には、通気用の開口は、フィルター及び/又は冷却要素に設けられてもよい。これらの開口は、使用中に冷たい空気が物品内に引き込まれることを可能にでき、冷たい空気は、加熱された揮発成分と混合し、それによってエアロゾルを冷却することができる。
【0063】
通気により、物品が使用時に加熱されるときに、物品からの可視加熱揮発成分の生成が促進される。加熱揮発成分は、加熱揮発成分の過飽和が生じるように加熱揮発成分を冷却する工程によって可視化される。次いで、加熱揮発成分は、他に核形成としても公知の液滴形成を受け、最終的に、加熱揮発成分のエアロゾル粒子のサイズは、加熱揮発成分のさらなる凝縮によって、及び加熱揮発成分から新たに形成された液滴の凝集によって、増加する。
【0064】
一部の場合には、通気比として知られる、加熱揮発成分と冷たい空気との合計に対する冷たい空気の比は、少なくとも15%である。15%の通気比により、加熱揮発成分を上記の方法によって可視化することが可能になる。加熱揮発成分の可視性により、使用者が、揮発成分が生成されたことを識別することが可能になり、使用者の喫煙体験の知覚的体験が高まる。
【0065】
別の例では、通気比を50%~85%として、加熱揮発成分をさらに冷却する。一部の場合には、通気比は、少なくとも60%又は65%であってもよい。
【0066】
アセンブリは、一体化エアロゾル生成物品及びヒーターを備えてもよい。例えば、一体化ヒーターは、使用時に、エアロゾル生成基体を燃焼させることなく加熱する燃焼型又は化学熱源であってもよい。或いは、アセンブリは、使用時に物品が挿入されるヒーターデバイスを備えてもよく、ヒーターは、エアロゾル生成基体を加熱するが燃焼させないように構成される。
【0067】
図1及び2を参照すると、エアロゾル生成物品101の一例の部分的に切り取った断面図及び斜視図が示されている。物品101は、電源及びヒーターを有するデバイスとの使用に適合している。この実施形態の物品101は、以下に説明する、図5~7に示されるデバイス51と共に使用するのに特に適している。使用時、物品101は、図5に示されるデバイス51の挿入点20において、デバイスに取り外し可能に挿入され得る。
【0068】
一例の物品101は、エアロゾル生成材料体103の及びロッドの形態のフィルターアセンブリ105を備える実質的に円柱状ロッドの形態である。エアロゾル生成材料は、本明細書に記載されるデンプンマトリックス材料を含む。一部の実施形態では、エアロゾル生成材料はシート形態で含まれてもよい。一部の実施形態では、エアロゾル生成材料は細断シートの形態で含まれてもよい。一部の実施形態では、本明細書に記載されるエアロゾル生成材料は、シート形態及び細断形態で組み込まれてもよい。
【0069】
フィルターアセンブリ105は、冷却セグメント107、フィルターセグメント109及び口側端セグメント111の3つのセグメントを備える。物品101は、口側端又は遠位端としても公知の第1の端部113、及び遠位端としても公知の第2の端部115を有する。エアロゾル生成材料体103は、物品101の遠位端115に向かって位置する。一例では、冷却セグメント107は、冷却セグメント107がエアロゾル生成材料103及びフィルターセグメント103と当接関係になるように、エアロゾル生成材料体103とフィルターセグメント109との間に、エアロゾル生成材料体103に隣接して位置する。他の例では、エアロゾル生成材料体103と冷却セグメント107との間、及びエアロゾル生成材料体103とフィルターセグメント109との間に、分離部が存在することがある。フィルターセグメント109は、冷却セグメント107と口側端セグメント111との間に位置する。口側端セグメント111は、物品101の近位端113に向かって位置し、フィルターセグメント109に隣接している。一例では、フィルターセグメント109は、口側端セグメント111と当接関係にある。一実施形態では、フィルターアセンブリ105の全長は、37mm~45mmであり、より好ましくはフィルターアセンブリ105の全長は、41mmである。
【0070】
一例では、エアロゾル生成材料103のロッドは、34mm~50mmの長さ、好適には38mm~46mmの長さ、好適には42mmの長さである。
【0071】
一例では、物品101の全長は、71mm~95mm、好適には79mm~87mm、好適には83mmである。
【0072】
エアロゾル生成材料体103の軸端は、物品101の遠位端115において可視である。しかしながら、他の実施形態では、物品101の遠位端115は、エアロゾル生成材料体103の軸端を覆う端部材(図示せず)を備えてもよい。
【0073】
エアロゾル生成材料体103は、環状チップペーパー(図示せず)によってフィルターアセンブリ105に接合され、環状チップペーパーは、フィルターアセンブリ105を囲むように実質的にフィルターアセンブリ105の外周に位置し、エアロゾル生成材料体103の長さに沿って部分的に延在する。一例では、チップペーパーは、58GSM標準チップベースペーパーから作製される。一例では、チップペーパーは、42mm~50mm、好適には46mmの長さを有する。
【0074】
一例では、冷却セグメント107は、環状の管であり、冷却セグメント内の空隙の周りに位置し、空隙を画定する。空隙により、生成された加熱揮発成分がエアロゾル生成材料体103から流動するチャンバが提供される。冷却セグメント107は、エアロゾル蓄積のためのチャンバを提供する中空であるが、製造中及び物品101がデバイス51への挿入中の使用時に生じ得る軸圧縮力及び曲げモーメントに耐えるのに十分な剛性をなお有する。一例では、冷却セグメント107の壁の厚さはおよそ0.29mmである。
【0075】
冷却セグメント107は、エアロゾル生成材料103とフィルターセグメント109との間に物理的変位をもたらす。冷却セグメント107によってもたらされる物理的変位は、冷却セグメント107の長さ方向の熱勾配をもたらす。一例では、冷却セグメント107は、冷却セグメント107の第1の端部に入る加熱揮発成分と冷却セグメント107の第2の端部から出る加熱揮発成分との間で少なくとも摂氏40度の温度差をもたらすように構成される。一例では、冷却セグメント107は、冷却セグメント107の第1の端部に入る加熱揮発成分と冷却セグメント107の第2の端部から出る加熱揮発成分との間で少なくとも摂氏60度の温度差をもたらすように構成される。冷却要素107の長さ方向のこの温度差により、エアロゾル生成材料103がデバイス51によって加熱されたときに、感温性のフィルターセグメント109が、エアロゾル生成材料103の高温から保護される。フィルターセグメント109と、エアロゾル生成材料体103とデバイス51の加熱要素との間に物理的変位がもたらされない場合、感温性のフィルターセグメント109は、使用時に損傷し、そのため、その必要な機能を効果的に発揮しなくなる可能性がある。
【0076】
一例では、冷却セグメント107の長さは少なくとも15mmである。一例では、冷却セグメント107の長さは、20mm~30mm、より特には23mm~27mm、より特には25mm~27mm、好適には25mmである。
【0077】
冷却セグメント107は紙で作製されており、これは、冷却セグメント107が、使用時にデバイス51のヒーターに隣接したときに、懸念のある化合物、例えば毒性化合物を生成しない材料で構成されていることを意味する。一例では、冷却セグメント107は、中空の内部チャンバを提供するが、なお機械的剛性を維持する、らせんに巻かれた紙の管から製造される。らせんに巻かれた紙の管は、管の長さ、外径、真円度及び真直度に関して、高速製造工程の厳しい寸法精度要件を満たすことができる。
【0078】
別の例では、冷却セグメント107は、堅いプラグラップ又はチップペーパーから作られた凹部である。堅いプラグラップ又はチップペーパーは、製造中及び物品101がデバイス51への挿入中の使用時に生じ得る軸圧縮力及び曲げモーメントに耐えるのに十分な剛性を有するように製造される。
【0079】
フィルターセグメント109は、加熱揮発成分からの1種又は複数種の揮発化合物をエアロゾル生成材料から除去するのに十分な任意のフィルター材料で形成されてもよい。一例では、フィルターセグメント109は、セルロースアセテートなどのモノアセテート材料で作製される。フィルターセグメント109により、加熱揮発成分の量を使用者にとって不満足なレベルまで枯渇させることなく、加熱揮発成分の冷却及び刺激低減がもたらされる。
【0080】
一部の実施形態では、フィルターセグメント109中にカプセル(図示せず)が設けられてもよい。カプセルは、フィルターセグメント109の直径方向及びフィルターセグメント109の長さ方向の両方において、フィルターセグメント109の実質的に中心に位置してもよい。他の場合には、カプセルは、1つ又は複数の次元で中心からずれていてもよい。一部の場合には、カプセルは、存在する場合、香味料又はエアロゾル生成剤などの揮発性成分を含有してもよい。
【0081】
フィルターセグメント109のセルロースアセテートトウ材料の密度により、フィルターセグメント109の両端間における圧力降下が制御され、ひいては物品101の吸引抵抗が制御される。したがって、フィルターセグメント109の材料の選択は、物品101の吸引抵抗を制御するうえで重要である。さらに、フィルターセグメントは、物品101において濾過機能を果たす。
【0082】
一例では、フィルターセグメント109は、8Y15グレードのフィルタートウ材料で作製され、このフィルタートウ材料により、加熱揮発材料に対する濾過効果がもたらされる一方で、また、加熱揮発材料から生じる凝縮エアロゾル液滴のサイズが低減される。
【0083】
フィルターセグメント109の存在により、冷却セグメント107を出る加熱揮発成分をさらに冷却することによって断熱効果がもたらされる。このさらなる冷却効果により、フィルターセグメント109の表面への使用者の唇の接触温度が低下する。
【0084】
一例では、フィルターセグメント109は、6mm~10mm、好適には8mmの長さである。
【0085】
口側端セグメント111は、環状の管であり、口側端セグメント111内の空隙の周りに位置し、空隙を画定する。空隙により、フィルターセグメント109から流動する加熱揮発成分のためのチャンバが提供される。口側端セグメント111は、エアロゾル蓄積のためのチャンバを提供する中空であるが、製造中及び物品のデバイス51への挿入中の使用時に生じ得る軸圧縮力及び曲げモーメントに耐えるのに十分な剛性をなお有する。一例では、口側端セグメント111の壁の厚さは、およそ0.29mmである。一例では、口側端セグメント111の長さは、6mm~10mmであり、好適には8mmである。
【0086】
口側端セグメント111は、中空の内部チャンバを提供するが、なお重要な機械的剛性を維持する、らせんに巻かれた紙の管から製造されてもよい。らせんに巻かれた紙の管は、管の長さ、外径、真円度及び真直度に関して、高速製造工程の厳しい寸法精度要件を満たすことができる。
【0087】
口側端セグメント111は、フィルターセグメント109の出口に蓄積する液体凝縮物が使用者と直接接触することを防止する機能を提供する。
【0088】
一例では、口側端セグメント111及び冷却セグメント107は単一の管で形成され、フィルターセグメント109がその管内に位置して、口側端セグメント111と冷却セグメント107とを分離してもよいことが認識される。
【0089】
図3及び4を参照すると、物品301の一例の部分的に切り取った断面図及び斜視図が示されている。図3及び4に示される参照符号は、図1及び2に示される参照符号に対応するが、その数字が200増えている。
【0090】
図3及び4に示される物品301の例では、通気領域317が物品301に設けられて、空気が物品301の外部から物品301の内部に流動することが可能である。一例では、通気領域317は、物品301の外層を通して形成された1つ又は複数の通気孔317の形態をとる。通気孔は、物品301の冷却を助けるために、冷却セグメント307に位置してもよい。一例では、通気領域317は、孔の1つ又は複数の列を備え、好ましくは、孔の各列は、物品301の長手軸に実質的に垂直な断面において、物品301の外周を取り巻くように配置される。
【0091】
一例では、物品301に通気をもたらすために、1~4列の通気孔が存在する。通気孔の各列は、12~36個の通気孔317を有してもよい。通気孔317は、例えば、100~500μmの直径であってもよい。一例では、通気孔317の列間の軸間隔は、0.25mm~0.75mm、好適には0.5mmである。
【0092】
一例では、通気孔317は均一なサイズのものである。別の例では、通気孔317はサイズが様々である。通気孔は、任意の好適な技術、例えば、レーザ技術、冷却セグメント307の機械的穿孔、又は物品301に形成される前の冷却セグメント307の事前穿孔のうちの1つ又は複数を使用して作製することができる。通気孔317は、物品301を効果的に冷却するように位置決めされる。
【0093】
一例では、通気孔317の列は、物品の近位端313から少なくとも11mm、好適には物品301の近位端313から17mm~20mmに位置する。通気孔317の位置は、物品301の使用時に使用者が通気孔317を塞がないように位置決めされる。
【0094】
物品301の近位端313から17mm~20mmに通気孔の列を設けることにより、図6及び7に見ることができるように、物品301がデバイス51に完全に挿入されたときに、通気孔317をデバイス51の外側に位置させることができる。通気孔がデバイスの外側に位置することによって、加熱されていない空気が、デバイス51の外側から通気孔を通って物品301に入り、物品301の冷却を助けることができる。
【0095】
冷却セグメント307の長さは、物品301がデバイス51に完全に挿入されたときに、冷却セグメント307がデバイス51に部分的に挿入されるような長さである。冷却セグメント307の長さにより、デバイス51のヒーター構成体と感熱性のフィルター構成体309との間に物理的な間隙を提供する第1の機能、及び物品301がデバイス51に完全に挿入されたときに、通気孔317が冷却セグメント内に位置する一方で、デバイス51の外側にも位置していることを可能にする第2の機能が提供される。図6及び7から見ることができるように、冷却要素307の大部分は、デバイス51内に位置している。しかしながら、冷却要素307の一部は、デバイス51の外に延在する。冷却要素307のうちデバイス51の外に延在するこの部分に、通気孔317が位置している。
【0096】
ここで図5~7をより詳細に参照すると、エアロゾル生成材料を加熱して前記エアロゾル生成材料の少なくとも1種の成分を揮発させ、典型的には吸入可能なエアロゾルを形成するように構成されたデバイス51の例が示されている。デバイス51は、エアロゾル生成材料を加熱するが燃焼させないことによって化合物を放出する加熱デバイスである。
【0097】
第1の端部53は、本明細書において、デバイス51の口側端又は近位端53と呼ばれることがあり、第2の端部55は、本明細書において、デバイス51の遠位端55と呼ばれることがある。デバイス51は、デバイス51全体を使用者が望むように起動及び停止することが可能にするオン/オフボタン57を有している。
【0098】
デバイス51は、デバイス51の様々な内部部品を据え付けて保護するためのハウジング59を備える。示される例では、ハウジング59は、デバイス51の外縁を取り巻く単一体スリーブ11を備えており、スリーブ11は、デバイス51の「上部」を概して画定するトップパネル17、及びデバイス51の「底部」を概して画定するボトムパネル19で蓋をされている。別の例では、ハウジングは、トップパネル17及びボトムパネル19に加えて、フロントパネル、リアパネル、及び一対の対向するサイドパネルを備える。
【0099】
トップパネル17及び/又はボトムパネル19は、デバイス51の内部への容易なアクセスを可能にするために、単一体スリーブ11に取り外し可能に固定されてもよく、又は、例えば使用者がデバイス51の内部にアクセスするのを阻止するために、単一体スリーブ11に「永久的に」固定されてもよい。一例では、パネル17及び19は、例えば、射出成形によって形成されたガラス充填ナイロンを含むプラスチック材料で作製されており、単一体スリーブ11はアルミニウムで作製されているが、他の材料及び他の製造プロセスを使用してもよい。
【0100】
デバイス51のトップパネル17は、デバイス51の口側端53に開口部20を有しており、使用時に、使用者が、エアロゾル生成材料を含む物品101、301を、開口部20を通して、デバイス51に挿入し、デバイス51から取り外すことができる。
【0101】
ハウジング59には、ヒーター構成体23、制御回路25及び電源27が位置しているか又は固定されている。この例では、ヒーター構成体23、制御回路25及び電源27は横方向に隣接(つまり、一端から見たときに隣接)しており、制御回路25は、概してヒーター構成体23と電源27との間に位置しているが、他の配置も可能である。
【0102】
制御回路25は、以下でさらに論じるように、物品101、301内のエアロゾル生成材料の加熱を制御するように構成及び配置された、マイクロプロセッサ構成体などのコントローラを含んでいてもよい。
【0103】
電源27は、例えば、バッテリーであってもよく、バッテリーは、充電式バッテリーであっても又は非充電式バッテリーであってもよい。好適なバッテリーの例としては、例えば、リチウムイオンバッテリー、ニッケルバッテリー(例えば、ニッケルカドミウムバッテリー)、アルカリバッテリー及び/又は同様のものが挙げられる。バッテリー27は、ヒーター構成体23に電気的に接続され、必要なときに制御回路25の制御下で電力を供給して、物品中のエアロゾル生成材料を加熱する(論じた通り、エアロゾル生成材料を燃焼させることなくエアロゾル生成材料を揮発させる)。
【0104】
電源27がヒーター構成体23に横方向に隣接して位置することの利点は、デバイス51全体を過度に長くすることなく、物理的に大きな電源25を使用できることである。理解される通り、一般に、物理的に大きな電源25は、より高い容量(つまり、供給可能な総電気エネルギー、しばしばアンペア時などで測定される)を有し、したがって、デバイス51のバッテリー寿命をより長くすることができる。
【0105】
一例では、ヒーター構成体23は、概して、中空内部加熱チャンバ29を有する中空円筒管の形態であり、中空内部加熱チャンバ29に、エアロゾル生成材料を含む物品101、301が、使用時に加熱のために挿入される。ヒーター構成体23については様々な構成が可能である。例えば、ヒーター構成体23は、単一の加熱要素を備えてもよいし、又はヒーター構成体23の長手軸に沿って整列された複数の加熱要素で形成されていてもよい。加熱要素又は各加熱要素は、環状若しくは管状であってもよく、又は、その外周に沿って少なくとも部分的に環状若しくは少なくとも部分的に管状であってもよい。一例では、加熱要素又は各加熱要素は、薄膜ヒーターであってもよい。別の例では、加熱素子又は各加熱素子は、セラミック材料で作製されていてもよい。好適なセラミック材料の例としては、アルミナセラミック及び窒化アルミニウムセラミック及び窒化ケイ素セラミックが挙げられ、これらは積層及び焼結してもよい。他の加熱構成体も可能であり、これには、例えば、誘導加熱、赤外線を放射することによって加熱する赤外線加熱要素、例えば抵抗電気巻線によって形成される抵抗加熱要素が含まれる。
【0106】
1つの特定の例では、ヒーター構成体23は、ステンレス鋼の支持管によって支持され、ポリイミド加熱要素を備える。ヒーター構成体23は、物品101、301がデバイス51に挿入されたときに、物品101、301のうちエアロゾル生成材料体103、303の実質的に全体がヒーター構成体23に挿入されるように寸法決めされている。
【0107】
加熱要素又は各加熱要素は、エアロゾル生成材料の選択したゾーンを、例えば、希望に応じて順次に(上で論じた通り経時的に)又は一緒に(同時に)、独立して加熱できるように配置してもよい。
【0108】
この例におけるヒーター構成体23は、その長さの少なくとも一部に沿って断熱体31によって囲まれている。断熱体31は、ヒーター構成体23からデバイス51の外部へ通過する熱を低減するのを助ける。これは、一般に熱損失を低減するため、ヒーター構成体23の電力要件を低く抑えるのを助ける。断熱体31はまた、ヒーター構成体23の動作中にデバイス51の外部を冷たく保つのを助ける。一例では、断熱体31は、スリーブの2つの壁の間に低圧領域を設ける二重壁スリーブであってもよい。つまり、断熱体31は、例えば、「真空」管、すなわち、伝導及び/又は対流による伝熱を最小にするように少なくとも部分的に真空排気された管であってもよい。断熱体31については他の構成も可能であり、これには、二重壁スリーブに加えて、又は二重壁スリーブに代えて、例えば、好適な発泡タイプの材料を含む断熱材を使用することが含まれる。
【0109】
ハウジング59は、加熱構成体23と同様に、すべての内部部品を支持するための様々な内部支持構造37をさらに備えてもよい。
【0110】
デバイス51は、開口部20の周りに延在し、開口部20からハウジング59の内部に突出するカラー33、及びカラー33と真空スリーブ31の一端との間に位置する概して管状のチャンバ35をさらに備える。チャンバ35は、冷却構造35fをさらに備えており、この冷却構造35fは、この例では、チャンバ35の外面に沿って離間した複数の冷却フィン35fを備え、各冷却フィンは、チャンバ35の外面を取り巻くように配置される。中空チャンバ35の長さの少なくとも一部にわたって物品101、301がデバイス51に挿入されるとき、中空チャンバ35と物品101、301との間には空隙36が存在する。空隙36は、冷却セグメント307の少なくとも一部にわたって物品101、301の全外周を取り巻く。
【0111】
カラー33は、開口部20の周辺を取り巻くように配置された複数の隆起部60を備えており、隆起部は、開口部20内に突出する。隆起部60は、隆起部60の位置における開口部20の開放距離が、隆起部60のない位置における開口部20の開放距離よりも小さくなるように、開口部20内の空間を占める。隆起部60は、デバイスに挿入された物品101、301と係合して、それをデバイス51内に固定するのを補助するように構成される。隆起部60の隣接する対及び物品101、301によって画定される開放空間(図示せず)は、物品101、301の外周に通気経路を形成する。これらの通気経路は、物品101、301から逃げた高温蒸気がデバイス51から出ることを可能にし、空隙36において物品101、301の周りでデバイス51に冷却空気が流動することを可能にする。
【0112】
動作時、物品101、301は、図5~7に示されるように、デバイス51の挿入点20に取り外し可能に挿入される。特に図6を参照すると、一例において、物品101、301の遠位端115、315に向かって位置するエアロゾル生成材料体103、303は、デバイス51のヒーター構成体23に完全に収容される。物品101、301の近位端113、313は、デバイス51から延び、使用者のためのマウスピースアセンブリとして作用する。
【0113】
動作時、ヒーター構成体23は、物品101、301を加熱して、エアロゾル生成材料体103、303からエアロゾル生成材料の少なくとも1種の成分を揮発させる。
【0114】
エアロゾル生成材料体103、303からの加熱揮発成分のための一次流路は、軸方向に物品101、301を通り、冷却セグメント107、307の内側のチャンバを通り、フィルターセグメント109、309を通り、口側端セグメント111、313を通って使用者に至る。一例では、エアロゾル生成材料体から生成される加熱揮発成分の温度は、60℃~250℃であり、この温度は、使用者が許容可能な吸入温度を上回ることがある。加熱揮発成分は、冷却セグメント107、307を通って移動するにつれて冷却され、一部の揮発成分が冷却セグメント107、307の内面で凝縮する。
【0115】
図3及び4に示される物品301の例では、冷たい空気が、冷却セグメント307に形成された通気孔317を介して冷却セグメント307に入ることができる。冷たい空気は、加熱揮発成分と混合して、加熱揮発成分をさらに冷却する。
【0116】
本発明の第3の態様は、
デンプンの約5重量%~70重量%の量の可塑剤と、
植物由来の香料又は香り成分と
を含むデンプンマトリックス材料を提供する。
【0117】
「エアロゾル生成材料」に関連して本明細書に記載される特徴は、本発明の第3の態様と組み合わせて、本明細書に明白に開示される。
【0118】
好適には、植物由来の香料又は香り成分は、タバコ抽出物などのタバコ材料を含む。
【0119】
好適には、植物由来の香料又は香り成分は、デンプンの40重量%~300重量%の量で添加される粉末成分であってもよい。
【0120】
本発明はまた、第1の態様によるエアロゾル生成物品を作製する方法であって、
(i)エアロゾル生成材料の構成成分を混合してスラリーとし、スラリーを加熱及び撹拌してゲル化させ、ゲルをキャストし、加熱によって乾燥して、エアロゾル生成材料を形成するステップと、
(ii)エアロゾル生成材料をエアロゾル生成物品に組み込むステップと
を含む、方法を提供する。
【0121】
一部の場合には、加熱及び撹拌するステップは、最大約20分間、およそ70~100℃、好適には85℃に加熱することを含んでもよい。乾燥するステップは、およそ30~70℃、好適には50℃で1~5時間、好適にはおよそ3時間、加熱することを含んでもよい。
【0122】
方法は、エアロゾル生成材料がエアロゾル生成物品に組み込まれる前に、エアロゾル生成材料を細断することを含む追加ステップを含んでもよい。
【0123】
本発明はまた、
デンプンと、
デンプンの約5重量%~70重量%の量の可塑剤と、
植物由来の香料又は香り成分と、
水と
を含むスラリーを提供する。
【0124】
好適には、水と他の成分の総重量との重量比は、約10:1~20:1である。
【0125】
いくつかの例では、スラリーは、46.5℃において約10~約20Pa・秒の粘度、例えば、46.5℃において約14~約16Pa・秒の粘度を有する。
【0126】
本発明はまた、
デンプンと、
デンプンの約5重量%~70重量%の量の可塑剤と、
デンプンの約40重量%~300重量%の量の約250μm未満の平均粒子直径を有する粉末タバコ材料と、
水とを含み、水と他の成分の総重量との重量比が約10:1~20:1である、スラリーを提供する。
【0127】
本発明はまた、
デンプンと、
デンプンの約5重量%~70重量%の量の可塑剤と、
水性タバコ抽出物とを含み、水と他の成分の総重量との重量比が約10:1~20:1である、スラリーを提供する。
【0128】
本発明のさらなる態様は、
(iii)デンプンマトリックスと可塑剤とを含む、喫煙物品又はエアロゾル生成物品用の巻材であって、可塑剤の量がデンプンの約5重量%~30重量%である、巻材、並びに
(iv)デンプンマトリックスと可塑剤とを含む、喫煙物品又はエアロゾル生成物品用のフィルターであって、可塑剤の量がデンプンの約5重量%~15重量%である、フィルター
を含む。
【0129】
本発明者らは、これらのデンプンマトリックス材料の、エアロゾル生成材料としての用途に加えて、フィルター及び巻材としての用途を確立した。
【0130】
本発明はまた、上記の巻材及び/又はフィルターを含む物品を提供する。
【実施例
【0131】
実施例1
デンプンマトリックスフィルムを以下の通りに調製した。
【0132】
1000mgのジャガイモデンプン、300mgのグリセロール及び20mLの水を、50mLビーカーに添加した。スラリーを、撹拌棒を使用して撹拌し、混合物を、激しい強撹拌下で10分間、85℃に加熱した。混合物の濃厚化(又はゲル化)が観察された。
【0133】
ゲルをPTFEシートにキャストした。(ゲルは、非常に極性であるため、ガラス又は金属に強力に粘着する)。材料を、50℃で2時間乾燥して、厚さ4mmのフィルムを作製した。
【0134】
実施例2
別の例では、撹拌前に500~2000mgのタバコ粉末(粒径200μm)を混合物に添加し、実施例1の方法を使用して、デンプンマトリックスフィルムを作製した。
【0135】
実施例3
別の例では、水を20mLの水性タバコ抽出物(バージニア挽きタバコの脱イオン水での抽出によって得た)に交換し、450mgのグリセロールを使用した(300mgではない)ことを除き、実施例1の方法を使用して、デンプンマトリックスフィルムを作製した。
【0136】
試験
各実施例の材料を、模倣喫煙方式(250℃に加熱し、1.65L/分の気流下で30秒毎に2秒吹かす)で、燃焼させることなく加熱する。
【0137】
定義
本明細書で使用される場合、活性物質は、生理反応を達成するか又は強化することを目的とした材料である生理活性材料であってもよい。活性物質は、例えば、栄養補助食品、向知性薬、向精神薬から選択されてもよい。活性物質は、天然に存在するものであってもよく、又は合成により得てもよい。活性物質は、例えば、ニコチン、カフェイン、タウリン、テイン、B6若しくはB12若しくはCなどのビタミン、メラトニン、カンナビノイド、又はその構成成分、誘導体若しくは組合せを含んでもよい。活性物質は、タバコ、カンナビス又は別の植物性物質の1種又は複数種の構成成分、誘導体又は抽出物を含んでもよい。
【0138】
一部の実施形態では、活性物質は、ニコチンを含む。
【0139】
一部の実施形態では、活性物質は、カフェイン、メラトニン又はビタミンB12を含む。
【0140】
本明細書で記述される通り、活性物質は、1種又は複数種のカンナビノイド又はテルペンなどのカンナビスの1種又は複数種の構成成分、誘導体又は抽出物を含んでもよい。
【0141】
カンナビノイドは、細胞のカンナビノイド受容体(すなわち、CB1及びCB2)に作用する天然又は合成化合物のクラスであり、脳の神経伝達物質放出を抑制する。カンナビノイドは、カンナビスなどの植物由来(フィトカンナビノイド)、動物由来(エンドカンナビノイド)の天然に存在するものであってもよく、又は人工的に製造されてもよい(合成カンナビノイド)。カンナビス種は、少なくとも85種の異なるフィトカンナビノイドを発現し、カンナビゲロール、カンナビクロメン、カンナビジオール、テトラヒドロカンナビノール、カンナビノール及びカンナビノジオール、並びに他のカンナビノイドを含む亜綱に分割される。カンナビスに見出されたカンナビノイドとしては、限定なしに、カンナビゲロール(CBG)、カンナビクロメン(CBC)、カンナビジオール(CBD)、テトラヒドロカンナビノール(THC)、カンナビノール(CBN)、カンナビノジオール(CBDL)、カンナビシクロール(CBL)、カンナビバリン(CBV)、テトラヒドロカンナビバリン(THCV)、カンナビジバリン(CBDV)、カンナビクロメバリン(CBCV)、カンナビゲロバリン(CBGV)、カンナビゲロールモノメチルエーテル(CBGM)、カンナビネロール酸(cannabinerolic acid)、カンナビジオール酸(CBDA)、カンナビノールプロピル変異体(CBNV)、カンナビトリオール(CBO)、テトラヒドロカンナビモール酸(tetrahydrocannabmolic acid)(THCA)及びテトラヒドロカンナビバリン酸(THCV A)が挙げられる。
【0142】
本明細書で記述される通り、活性物質は、1種又は複数種の植物性物質又はその構成成分、誘導体若しくは抽出物を含んでもよく、又はそれに由来してもよい。本明細書で使用される場合、用語「植物性物質」は、これらに限定されないが、抽出物、葉、樹皮、繊維、茎、根、種、花、果実、花粉、皮、殻などを含む植物由来の任意の材料を含む。或いは、材料は、合成により得られた、植物中に天然に存在する活性化合物を含んでもよい。材料は、液体、気体、固体、粉末、塵、粉砕粒子、顆粒、ペレット、細断物、ストリップ、シートなどの形態であってもよい。植物性物質の例は、タバコ、ユーカリ、スターアニス、麻、ココア、カンナビス、ウイキョウ、レモングラス、セイヨウハッカ、オランダハッカ、ルイボス、カモミール、アマ、ショウガ、イチョウ、ハシバミ、ハイビスカス、月桂樹、カンゾウ(リコリッシュ)、抹茶、マテ茶、オレンジの皮、パパイヤ、バラ、セージ、緑茶又は紅茶などの茶、タイム、クローブ、シナモン、コーヒー、アニシード(アニス)、バジル、ベイリーフ、カルダモン、コリアンダー、クミン、ナツメグ、オレガノ、パプリカ、ローズマリー、サフラン、ラベンダー、レモンの皮、ミント、セイヨウネズ、エルダーフラワー、バニラ、ウィンターグリーン、シソ、ウコン、ターメリック、ビャクダン、コリアンダー葉、ベルガモット、オレンジの花、ギンバイカ、カシス、カノコソウ、ピーマン(pimento)、メース、ダミアン、マジョラム、オリーブ、レモンバーム、レモンバジル、チャイブ、ヒメウイキョウ(carvi)、バーベナ、タラゴン、ゼラニウム、クワ、チョウセンニンジン、テアニン、テアクリン、マカ、アシュワガンダ、ダミアナ、ガラナ、クロロフィル、バオバブ又はその任意の組合せである。ミントは、以下のミント変種:ヨウシュハッカ(Mentha arvensis)、ハッカ変種(Mentha c.v.)、メンタ・ニリアカ(Mentha niliaca)、ペパーミント(Mentha piperita)、オーデコロンミント(Mentha piperita citrata c.v.)、ペパーミント変種(Mentha piperita c.v.)、カーリーミント(Mentha spicata crispa)、メンタ・コルディフォリア(Mentha cordifolia)、ナガバハッカ(Mentha longifolia)、パイナップルミント(Mentha suaveolens variegata)、メグサハッカ(Mentha pulegium)、ミドリハッカ(Mentha spicata c.v.)及びマルバハッカ(Mentha suaveolens)から選択されてもよい。
【0143】
一部の実施形態では、植物性物質は、ユーカリ、スターアニス、ココア及び麻から選択される。
【0144】
一部の実施形態では、植物性物質は、ルイボス及びウイキョウから選択される。
【0145】
本明細書で使用される場合、用語「香料」及び「香味料」は、ローカル規則で認められる場合、成人消費者向け製品で、所望の味、香り又は他の身体感覚を創出するのに使用できる材料を指す。これらには、天然に存在する香料材料、植物性物質、植物性物質の抽出物、合成により得られた材料、又はその組合せ(例えば、タバコ、カンナビス、カンゾウ(リコリッシュ)、アジサイ、オイゲノール、ホオノキの葉、カモミール、フェヌグリーク、クローブ、カエデ、抹茶、メンソール、ニホンハッカ、アニシード(アニス)、シナモン、ターメリック、インドの香辛料、アジアの香辛料、ハーブ、ウィンターグリーン、サクラ、ベリー、レッドベリー、クランベリー、モモ、リンゴ、オレンジ、マンゴー、クレメンタイン、レモン、ライム、熱帯果樹、パパイヤ、ルバーブ、ブドウ、ドリアン、ドラゴンフルーツ、キュウリ、ブルーベリー、マルベリー、柑橘類、ドランブイ、バーボン、スコッチ、ウィスキー、ジン、テキーラ、ラム、オランダハッカ、セイヨウハッカ、ラベンダー、アロエベラ、カルダモン、セロリ、カスカリラ、ナツメグ、ビャクダン、ベルガモット、ゼラニウム、カート、ナスワー(naswar)、キンマ、シーシャ、マツ、ハチミツエッセンス、ローズ油、バニラ、レモン油、オレンジ油、オレンジの花、サクラの花、カシア、キャラウェイ、コニャック、ジャスミン、イランイラン、セージ、ウイキョウ、ワサビ、ピーマン(piment)、ショウガ、コリアンダー、コーヒー、麻、ハッカ属の任意の種由来のミント油、ユーカリ、スターアニス、ココア、レモングラス、ルイボス、アマ、イチョウ、ハシバミ、ハイビスカス、月桂樹、マテ茶、オレンジの皮、バラ、緑茶又は紅茶などの茶、タイム、セイヨウネズ、エルダーフラワー、バジル、ベイリーフ、クミン、オレガノ、パプリカ、ローズマリー、サフラン、レモンの皮、ミント、シソ、ウコン、コリアンダー葉、ギンバイカ、カシス、カノコソウ、ピーマン(pimento)、メース、ダミアン、マジョラム、オリーブ、レモンバーム、レモンバジル、チャイブ、ヒメウイキョウ、バーベナ、タラゴン、リモネン、チモール、ショウノウ)、香料強化剤、苦味受容体部位遮断剤、感覚受容体部位活性剤又は刺激剤、糖及び/又は代替糖(例えば、スクラロース、アセスルファムカリウム、アスパルテーム、サッカリン、チクロ、ラクトース、スクロース、グルコース、フルクトース、ソルビトール又はマンニトール)、並びにチャコール、クロロフィル、ミネラル、植物性物質又は息清涼剤などの他の添加剤が含まれてもよい。それらは、模倣、合成若しくは天然成分、又はそのブレンドであってもよい。それらは、任意の好適な形態、例えば、油などの液体、粉末などの固体、又は気体であってもよい。
【0146】
香料は、好適には、1種又は複数種のミント香料、好適にはハッカ属の任意の種由来のミント油を含んでもよい。香料は、好適には、メンソールを含んでもよく、メンソールから本質的になってもよく、又はメンソールからなってもよい。
【0147】
一部の実施形態では、香料は、メンソール、オランダハッカ及び/又はセイヨウハッカを含む。
【0148】
一部の実施形態では、香料は、キュウリ、ブルーベリー、柑橘類及び/又はレッドベリーの香料成分を含む。
【0149】
一部の実施形態では、香料は、オイゲノールを含む。
【0150】
一部の実施形態では、香料は、タバコから抽出された香料成分を含む。
【0151】
一部の実施形態では、香料は、カンナビスから抽出された香料成分を含む。
【0152】
一部の実施形態では、香料は、通常、嗅覚又は味覚神経に加えて又は代えて、第5脳神経(三叉神経)の刺激によって化学的に誘発されるか又は知覚される、身体感覚を達成することを意図した感覚惹起物質(sensate)を含んでもよい。好適な熱効果剤は、これらに限定されないが、バニリルエチルエーテルであってもよく、好適な冷却剤は、これらに限定されないが、ユーカリプトール、WS-3であってもよい。
【0153】
本明細書で使用される場合、用語「エアロゾル生成剤」は、エアロゾルの生成を促進する薬剤を指す。エアロゾル生成剤は、吸入可能な固体及び/又は液体エアロゾルへの気体の最初の気化及び/又は凝縮を促進することによって、エアロゾルの生成を促進することができる。
【0154】
本明細書で使用される場合、用語「タバコ材料」は、タバコ又はその誘導体を含む任意の材料を指す。用語「タバコ材料」は、タバコ、タバコ誘導体、膨張タバコ、再生タバコ又はタバコ代替品のうちの1種又は複数種を含んでもよい。タバコ材料は、挽きタバコ、タバコ繊維、刻みタバコ、押出タバコ、タバコ茎、再生タバコ及び/又はタバコ抽出物のうちの1種又は複数種を含んでもよい。
【0155】
タバコ材料を生成するために使用されるタバコは、バージニア及び/又はバーレイ及び/又はオリエンタルを含む、単一グレード若しくはブレンド、刻みラグ又は全葉などの任意の好適なタバコであってもよい。それはまた、「微細」又は塵タバコ粒子、膨張タバコ、茎、膨張茎、及び、刻み巻かれた茎などの他の加工した茎材料であってもよい。タバコ材料は、挽きタバコ又は再生タバコ材料であってもよい。再生タバコ材料は、タバコ繊維を含んでもよく、タバコ抽出物の戻し添加による長網式抄紙型の手法であるキャストによって、又は押出によって形成することができる。
【0156】
本明細書に記載されるすべての重量パーセンテージ(wt%と記述される)は、そうでないことが明らかに述べられていない限り、乾燥重量基準で計算される。すべての重量比もまた、乾燥重量基準で計算される。乾燥重量基準で示される重量は、水以外の抽出物又はスラリー又は材料の全体を指し、グリセロールなどの、それ自体は室温及び圧力で液体である成分を含んでもよい。反対に、湿重量基準で示される重量パーセンテージは、水を含むすべての成分を指す。
【0157】
疑義を避けるために、本明細書において用語「含む」が本発明又は本発明の特徴を定義するのに使用される場合、本発明又は特徴が、「含む」の代わりに用語「から本質的になる」又は「からなる」を使用して定義され得る実施形態もまた、開示される。ある特定の特徴を「含む」材料への言及は、それらの特徴が材料に含まれるか、含有されるか、又は保持されることを意味する。
【0158】
上記の実施形態は、本発明の例示として理解される。いずれか1つの実施形態に関連して記載される任意の特徴は、単独で又は記載される他の特徴と組み合わせて使用されてもよく、また、実施形態のうちの任意の他のものの1つ又は複数の特徴と組み合わせて、又は実施形態のうちの任意の他のものとの任意の組合せで、使用されてもよい。さらに、上に記載されていない等価物及び変形例もまた、添付の特許請求の範囲で定義される本発明の範囲から逸脱することなく用いられてもよい。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7