(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-10
(45)【発行日】2025-01-21
(54)【発明の名称】端末、基地局、および、通信方法
(51)【国際特許分類】
H04W 72/0453 20230101AFI20250114BHJP
H04W 72/1268 20230101ALI20250114BHJP
H04W 72/23 20230101ALI20250114BHJP
【FI】
H04W72/0453
H04W72/1268
H04W72/23
(21)【出願番号】P 2022576923
(86)(22)【出願日】2021-01-22
(86)【国際出願番号】 JP2021002349
(87)【国際公開番号】W WO2022157952
(87)【国際公開日】2022-07-28
【審査請求日】2023-11-22
(73)【特許権者】
【識別番号】392026693
【氏名又は名称】株式会社NTTドコモ
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100169797
【氏名又は名称】橋本 浩幸
(72)【発明者】
【氏名】原田 浩樹
(72)【発明者】
【氏名】永田 聡
(72)【発明者】
【氏名】栗田 大輔
(72)【発明者】
【氏名】芝池 尚哉
【審査官】▲高▼木 裕子
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2020/0137731(US,A1)
【文献】欧州特許出願公開第03731582(EP,A1)
【文献】国際公開第2019/225657(WO,A1)
【文献】国際公開第2019/150185(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24 - 7/26
H04W 4/00 - 99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
特定の通知を受信した場合、通常の最小単位よりも狭い帯域リソースを設定する制御部と、
設定された帯域リソースにて、送信動作を行う送信部と、
を備え
、
前記制御部は、前記送信部による送信後、所定の期間又はタイミングにおいて、基地局からの非周期信号の送信を想定する端末。
【請求項2】
前記特定の通知とは、基地局からの前記狭い帯域リソース割当に関する通知である、請求項1に記載の端末。
【請求項3】
前記特定の通知は、RRC、SIB、MIB、SSのうち、少なくとも一つによる、基地局からの通知である、請求項1に記載の端末。
【請求項4】
前記通常の最小単位よりも狭い帯域は、1リソースブロック未満、または、一ないし数サブキャリアである、請求項1または2に記載の端末。
【請求項5】
端末に対し、送信のための、通常の最小単位よりも狭い帯域リソースの割当を行う制御部と、
前記狭い帯域リソース割当に関する通知を前記端末に送信する送信部と、
を備え
、
前記送信部は、前記端末からの上りリンク送信後、所定の期間又はタイミングにおいて、非周期信号の送信を行う基地局。
【請求項6】
特定の通知を受信した場合、通常の最小単位よりも狭い帯域リソースを設定するステップと、
設定された帯域リソースにて、送信動作を行うステップと、
を
含み、
前記送信動作後、所定の期間又はタイミングにおいて、基地局からの非周期信号の送信を想定する、端末における通信方法。
【請求項7】
端末に対し、送信のための、通常の最小単位よりも狭い帯域リソースの割当を行うステップと、
前記狭い帯域リソース割当に関する通知を前記端末に送信するステップと、
前記端末からの上りリンク送信後、所定の期間又はタイミングにおいて、非周期信号の送信を行うステップ
を含む、基地局における通信方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、無線通信を実行する端末、基地局、通信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
3rd Generation Partnership Project(3GPP)は、5th generation mobile communication system(5G、New Radio(NR)またはNext Generation(NG)とも呼ばれる)を仕様化し、さらに、Beyond 5G、5G Evolution或いは6Gと呼ばれる次世代の仕様化も進めている。
【0003】
Beyond 5G and 6G向けの検討課題候補としては、新規周波数帯の開拓(100GHz以上の周波数帯,テラヘルツ帯など)、既存5G周波数帯(100GHz以下)での更なる高速化(例:狭ビーム化,基地局間協調送受信,端末間協調送受信など)、移動端末や移動基地局などの消費電力削減・長期間無充電利用の実現、更なる周波数利用効率の向上(オーバーヘッド削減)、NW(ネットワーク)消費電力削減などを挙げることができる。
【0004】
5G NRではSSB(SS/PBCH Block), SIB(System Information Block)1 PDCCH/PDSCH, TRS(Tracking Reference Signal)が、NWとして必ず周期的に送信する信号となっている(非特許文献1)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
【文献】3GPP TS 38.211 V15.8.0, 3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Radio Access Network; NR; Physical channels and modulation(Release 15)、3GPP、2019年12月
【発明の概要】
【0006】
しかしながら上記の信号は、ビーム数分を時分割送信する必要があるため、まだオーバーヘッドを減らす余地(ゲイン)はあると考えられる。すなわち、オーバーヘッド削減のため、周期的なDL(downlink)送信を極力減らし、DL送信をオンデマンド化するための解決策が必要となる。
【0007】
そのためには、いつ、誰に(どの方向に)向けて、どんなDL送信を行うかを基地局が適切に判断するための仕組みが必要であり、端末からのUL(uplink)信号の検出に基づいて判断することが考えられるが、端末が低消費電力・低干渉・広カバレッジで、信号をUL送信できないと問題が生じる。
【0008】
そこで、以下の開示は、このような状況に鑑みてなされたものであり、従来よりも低消費電力・低干渉・広カバレッジでのUL送信動作を可能とすることで、周期的なDL送信を減らし、端末がいる時間・方向にのみ必要な送信を基地局が行えるようになり、ひいては高周波数利用効率・NW消費電力低減を実現し得る、端末、基地局、および、通信方法の提供を目的とする。
【0009】
本開示の一態様は、特定の条件を満たした場合または特定の通知を受信した場合、通常の最小単位よりも狭い帯域リソースを設定する制御部(制御部240)と、設定された帯域リソースにて、送信動作を行う送信部(無線通信部210)と、を備える端末(UE200)である。
【0010】
本開示の一態様は、端末に対し、送信のための、通常の最小単位よりも狭い帯域リソースの割当を行う制御部(制御部140)と、狭い帯域リソース割当に関する通知を端末に送信する送信部(無線通信部110)と、を備える基地局(基地局100)である。
【0011】
また、本開示の一態様は、特定の条件を満たした場合または特定の通知を受信した場合、通常の最小単位よりも狭い帯域リソースを設定するステップと、設定された帯域リソースにて、送信動作を行うステップと、を含む、端末(UE200)における通信方法である。
【0012】
また、本開示の一態様は、端末(UE200)に対し、送信のための、通常の最小単位よりも狭い帯域リソースの割当を行うステップと、狭い帯域リソース割当に関する通知を端末(UE200)に送信するステップと、を含む、基地局(基地局100)における通信方法である。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】
図1は、無線通信システム10の全体概略構成図である。
【
図2】
図2は、gNB100の概略機能ブロック構成図である。
【
図3】
図3は、UE200の概略機能ブロック構成図である。
【
図4】
図4は、従来の通信と、B5G(Beyond 5G)/6Gにおける通信の違いを示す図である。
【
図5】
図5は、本実施の形態における、基地局100及びUE200の動作例を示した図である。
【
図6】
図6は、UE200のハードウェア構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、実施形態を図面に基づいて説明する。なお、同一の機能や構成には、同一または類似の符号を付して、その説明を適宜省略する。
【0015】
(1)無線通信システムの全体概略構成
図1は、本実施形態に係る無線通信システム10の全体概略構成図である。無線通信システム10は、5G New Radio(NR)ないしは6G(Beyond 5Gと呼ばれてもよい)に従った無線通信システムであり、Next Generation-Radio Access Network 20(以下、NG-RAN20、及び端末200(以下、UE200、User Equipment)を含む。
【0016】
NG-RAN20は、無線基地局100(以下、gNB100または基地局100)を含む。なお、gNB及びUEの数を含む無線通信システム10の具体的な構成は、
図1に示した例に限定されない。
【0017】
NG-RAN20は、実際には複数のNG-RAN Node、具体的には、gNB(またはng-eNB)を含み、5Gないしは6Gに従ったコアネットワーク(5GC、6GC不図示)と接続される。なお、NG-RAN20及び5GCまたは6GCは、単に「ネットワーク」と表現されてもよい。
【0018】
gNB100は、5Gないし6Gに従った無線基地局であり、UE200と5G/6Gに従った無線通信を実行する。gNB100及びUE200は、複数のアンテナ素子から送信される無線信号を制御することによって、より指向性の高いビームを生成するMassive MIMO(Multiple-Input Multiple-Output)、複数のコンポーネントキャリア(CC)を束ねて用いるキャリアアグリゲーション(CA)、UEと2つのNG-RAN Nodeそれぞれとの間において同時に通信を行うデュアルコネクティビティ(DC)、および、gNBなどの無線通信ノード間の無線バックホールとUEへの無線アクセスとが統合されたIntegrated Access and Backhaul(IAB)などに対応することができる。
【0019】
無線通信システム10は、FR1及びFR2に対応する。各FRの周波数帯は、次のとおりである。
・FR1:410 MHz~7.125 GHz
・FR2:24.25 GHz~52.6 GHz
FR1では、15, 30または60kHzのSub-Carrier Spacing(SCS)が用いられ、5~100MHzの帯域幅(BW)が用いられてもよい。FR2は、FR1よりも高周波数であり、60,または120kHz(240kHzが含まれてもよい)のSCSが用いられ、50~400MHzの帯域幅(BW)が用いられてもよい。
【0020】
また、6G向けの新規周波数帯(例:100GHz以上の周波数帯,テラヘルツ帯)などが用いられてもよい。具体的には、無線通信システム10は、52.6GHzを超え、114.25GHzまでの周波数帯域に対応してよい。なお、SCSは、numerologyと解釈されてもよい。numerologyは、3GPP TS38.300において定義されており、周波数領域(frequency domain)における一つのサブキャリアスペーシングと対応する。なお、高周波数帯域は、さらに区分されても構わない。例えば、71GHz以下の周波数レンジと、71GHzを超える周波数レンジとに区分されてもよい。特にこのような高周波数帯域では、キャリア間の位相雑音の増大が問題となる。このため、より大きな(広い)SCS、またはシングルキャリア波形の適用が必要となり得る。
【0021】
DCの種類は、複数の無線アクセス技術を利用するMulti-RAT Dual Connectivity(MR-DC)でもよいし、NRのみを利用するNR-NR Dual Connectivity(NR-DC)でもよい。また、MR-DCには、eNBがマスターノード(MN)を構成し、gNBがセカンダリーノード(SN)を構成するE-UTRA-NR Dual Connectivity(EN-DC)でもよいし、その逆であるNR-E-UTRA Dual Connectivity(NE-DC)でもよい。
【0022】
DCでは、マスターセルグループ(MCG)及びセカンダリーセルグループ(SCG)が設定されてよい。MCGには、プライマリーセル(PCell)が含まれ、SCGには、セカンダリーセル(SCell)が含まれてよい。
【0023】
また、SCellには、プライマリー・セカンダリーセル(PSCell)が含まれてよい。PSCellは、SCellの一種であるが、PCellと同等の機能を有する特別なSCellと解釈されてよい。PSCellでは、PCellと同様に、PUCCH(Physical Uplink Control Channel、上り制御チャネル)の送信、コンテンション型のランダムアクセス手順(CBRA)、Radio Link Monitoring(下りの無線品質監視)機能などが実行されてよい。
【0024】
(2)無線通信システムの機能ブロック構成
次に、無線通信システム10の機能ブロック構成について説明する。具体的には、gNB100及びUE200の機能ブロック構成について説明する。
図2は、gNB100の概略機能ブロック構成図であり、
図3は、UE200の概略機能ブロック構成図である。
【0025】
(2.1)無線基地局100
図2は、無線基地局100の機能ブロック構成図である。
図3に示すように、無線基地局100は、無線通信部110、測定報告処理部120、制御信号・参照信号処理部130及び制御部140を備える。
【0026】
無線通信部110は、5Gないしは6Gに従った無線信号を送受信する。具体的には、無線通信部110は、5G/6Gに従った下りリンク信号(DL信号)を送信し、5G/6Gに従った上りリンク信号(UL信号)を受信する。なお、無線通信部110は、ビームフォーミングにより送信方向や受信方向に指向性を持たせることもできる。
【0027】
特に、本実施形態において、無線通信部110は、送信用の帯域リソース割当に関する通知をUE200に送信する送信部を構成してよい。ここで、無線通信部110は、RRC、SIB、MIB、SSのうち、少なくとも一つにより、送信用の帯域リソース割当に関する通知を端末(UE200)に送信してもよい。また、無線通信部110は、UE200から、割り当てた帯域での参照信号等のUL送信を受信してもよい。
【0028】
なお、無線通信部110は、デュアルコネクティビティに対応して、セルグループ、具体的には、MCG(マスターセルグループ)及び/またはSCG(セカンダリーセルグループ)に含まれるセルを介して無線信号を送受信してもよい。
【0029】
測定報告処理部120は、UE200からUL送信される測定報告(Measurement Report)に関する処理を実行する。受信品質としては、少なくともRSRP(Reference Signal Received Power)、RSRQ(Reference Signal Received Quality)及びSINR(Signal-to-Interference plus Noise power Ratio)の何れかが含まれてよい。
【0030】
制御信号・参照信号処理部130は、無線通信部110が送受信する各種の制御信号に関する処理、及び無線通信部110が送受信する各種の参照信号に関する処理を実行する。特に、本実施の形態において、制御信号・参照信号処理部130は、通常の最小単位よりも狭い帯域(以下、「超狭帯域」と呼ぶ。)で、UE200からUL送信された参照信号等を受信して処理してもよい。
【0031】
具体的には、制御信号・参照信号処理部130は、無線通信部110から所定の制御チャネルを介して送信される各種の制御信号、例えば、無線リソース制御レイヤ(RRC)の制御信号を受信する。また、制御信号・参照信号処理部130は、無線通信部110に向けて、所定の制御チャネルを介して各種の制御信号を送信する。特に、本実施形態では、制御信号・参照信号処理部130は、UE200の能力情報(UE Capability Information)をUE200から受信できる。本実施形態において、制御信号・参照信号処理部130は、能力情報をUE200から受信する受信部を構成してよい。
【0032】
能力情報としては、少なくともUL送信可能な帯域に関する能力、例えば、UE200が接続可能な周波数帯や、帯域リソースの設定能力(例:超狭帯域に対応する能力)に関する情報が含まれてよい。なお、能力情報は、このようなUE200の帯域に関する能力に限定されず、例えば、送信電力、送信ビーム、アンテナなどに関する能力が含まれてもよい。
【0033】
なお、チャネルには、制御チャネルとデータチャネルとが含まれてよい。制御チャネルには、PDCCH(Physical Downlink Control Channel)、PUCCH(Physical Uplink Control Channel)、RACH(Random Access Channel、Random Access Radio Network Temporary Identifier(RA-RNTI)を含むDownlink Control Information (DCI))、及びPhysical Broadcast Channel(PBCH)などが含まれてよい。
【0034】
また、データチャネルには、PDSCH(Physical Downlink Shared Channel)、及びPUSCH(Physical Uplink Shared Channel)などが含まれる。データとは、データチャネルを介して送信されるデータを意味してよい。
【0035】
制御信号・参照信号処理部130は、Demodulation Reference Signal(DMRS)、及びChannel State Information-Reference Signal(CSI-RS)などの参照信号(RS)を用いた処理を実行する。
【0036】
DMRSは、データ復調に用いるフェージングチャネルを推定するための端末個別の基地局~端末間において既知の参照信号(パイロット信号)である。CSI-RSは、チャネル状態測定用の下りリンク参照信号である。
【0037】
なお、参照信号には、DMRS及びCSI-RS以外に、Phase Tracking Reference Signal (PTRS)、Sounding Reference Signal(SRS)、及び位置情報用のPositioning Reference Signal(PRS)などが含まれてもよい。つまり、無線基地局100が送信する参照信号と、UE200が送信する(無線基地局100が受信する)参照信号とが含まれてよい。
【0038】
このように、制御信号・参照信号処理部130は、UE200と参照信号を送受信できる。本実施形態において、制御信号・参照信号処理部130は、参照信号を送受信する送受信部を構成してよい。なお、制御信号・参照信号処理部130は、UE200と、ビームに関する参照信号(同期信号を含む)を送受信してもよい。例えば、制御信号・参照信号処理部130は、UE200から受信された信号がどのビームに該当するのかを、SSB indexを用いて特定してもよい。
【0039】
制御部140は、無線基地局100を構成する各機能ブロックを制御する。特に、本実施形態では、制御部140は、UE200に対し、UL送信のための、通常の最小単位よりも狭い帯域(超狭帯域)を含む帯域や時間に関するリソースの割当を行う。例えば、制御部140は、ユーザ装置300に対して割り当てる、リソースブロック(RB)数(通常、1乃至数リソースブロックであるのに対し、特に、本実施の形態において、1リソースブロック未満であってもよく、一ないし数サブキャリアのリソースであってもよい)、トランスポートブロックサイズ(TBS)、変調方式などを決定する。
【0040】
なお、制御部140は、UE200毎に、一つの超狭帯域リソースを割り当てることに限られず、セル毎、ビーム毎、セルグループ(CG)毎、または、一部特定のセル毎に、UL送信用のリソースを割り当ててもよい。
【0041】
また、制御部140は、時間方向には、通常の最小リソース割当単位(例:1シンボル)よりも多いリソースを割り当ててもよい。例えば、UE200がサポートするSCSのシンボル長とは異なるシンボル長(例えばより長いシンボル長)を割り当ててもよいし、1より多いシンボル数を時間方向の最小リソース割当単位としてもよい。
【0042】
なお、制御部140は、仕様による規定、特定の用途(ビームスイーピング等)向けなどの、特定の条件を満たした場合に、UL送信用の超狭帯域リソースを割り当ててもよい。反対に、制御部140は、特定の用途(データUL通信など)向けなどの、他の特定の条件を満たした場合に、超狭帯域リソースより広い帯域リソースを割り当ててもよい。なお、制御部140は、前提として、UE200等から超狭帯域リソースでの対応可能との能力情報を受けた場合に限って、超狭帯域リソースをUL送信用に割り当ててもよい。
【0043】
また、制御部140は、複数のUE200のそれぞれに対し、TDM(時分割多重)、FDM(周波数分割多重)、CDM(符号分割多重)、SDM(空間分割多重)のいずれか、あるいは組み合わせでリソースを割当ててもよく、複数のUE200で共用可能にリソースを割当てもよい。例えばセル内のUE共通、同一基地局ビーム内のUE共通、または基地局が設定したUEグループ内のUE共通にリソースを割り当ててもよい。
【0044】
制御部140は、UE200からビームフォーミング等による指向性で受信した方向や、UE200からのビームに対応付けられていたSSB index等に基づいて、UE200の位置や方向等を推定してもよい。これにより、例えば、制御部140は、UE200のいる方向にビーム送信等により必要な送信を行うことができる。
【0045】
(2.2)UE200
図3は、UE200の機能ブロック構成図である。
図3に示すように、UE200は、無線通信部210、制御信号・参照信号処理部220、品質測定部230及び制御部240を備える。
【0046】
無線通信部210は、5Gないし6Gに従った無線信号を送受信する。具体的には、無線通信部210は、5G/6Gに従った上りリンク信号(UL信号)を送信し、5G/6Gに従った下りリンク信号(DL信号)を受信する。ここで、無線通信部210は、ビームフォーミングにより指向性のある送受信を行うことができる。
【0047】
本実施の形態において、無線通信部210は、基地局100から通知(UL送信用の帯域リソースの割当通知など)を受信する受信部を構成してもよく、超狭帯域など帯域リソースの設定能力に関する能力情報を基地局に送信する送信部として構成してもよい。なお、無線通信部210は、制御部240により設定された帯域リソースにて、ビーム送信などの送信動作および/または受信動作を行う送受信部として構成してもよい。
【0048】
無線通信部210は、Massive MIMO、複数のCCを束ねて用いるCA、及びUEと2つのRAN Nodeそれぞれとの間において同時に通信を行うDCなどに対応することができる。
【0049】
制御信号・参照信号処理部220は、UE200が送受信する各種の制御信号に関する処理、及びUE200が送受信する各種の参照信号に関する処理を実行する。なお、制御信号・参照信号処理部220が処理する制御信号ないし参照信号は、無線通信部210を介して送受信される。したがって、制御信号・参照信号処理部220は、制御部240により設定された帯域リソースにて、参照信号等のUL送信動作を行うことができる。
【0050】
具体例として、制御信号・参照信号処理部220は、無線基地局100から所定の制御チャネルを介して送信される各種の制御信号、例えば、無線リソース制御レイヤ(RRC)の制御信号を受信する。また、制御信号・参照信号処理部220は、無線基地局100に向けて、指定された帯域で、各種の参照信号を送信したり、所定の制御チャネルを介して各種の制御信号を送信する。
【0051】
制御信号・参照信号処理部220は、DMRS及びPTRSなどの参照信号(RS)を用いた処理を実行する。DMRSは、データ復調に用いるフェージングチャネルを推定するための端末個別の基地局~端末間において既知の参照信号(パイロット信号)である。PTRSは、高い周波数帯で課題となる位相雑音の推定を目的とした端末個別の参照信号である。
【0052】
なお、参照信号には、DMRS及びPTRS以外に、Channel State Information-Reference Signal(CSI-RS)、Sounding Reference Signal(SRS)、及び位置情報用のPositioning Reference Signal(PRS)などが含まれてもよい。なお、上述のとおり、制御部240により設定された帯域リソースにて参照信号等がUL送信される。
【0053】
また、制御信号・参照信号処理部220は、UE200の能力情報(UE Capability Information)に関する処理を実行できる。例えば、制御信号・参照信号処理部220は、無線基地局100からの能力情報の問い合わせ(UE Capability Enquiry)に応じて、能力情報(UE Capability Information)を送信できる。
【0054】
品質測定部230は、基地局200からの参照信号等に基づき無線品質等を測定する。具体例として、品質測定部230は、同期信号ブロック(SSB:SS/PBCH Block)またはCSI-RSなどを用いて当該受信品質を測定できる。受信品質には、上述したように、RSRP、RSRQ及びSINRの少なくとも何れかが含まれてよい。なお、品質測定部230は、UE200のサービングセルや周辺セルの受信品質を測定してもよい。
【0055】
RSRPは、UE200において測定される参照信号の受信レベルであり、RSRQは、UE200において測定される参照信号の受信品質(セル固有の参照信号の電力と、受信帯域幅内の総電力との比と解釈されてよい)である。
【0056】
SSBの測定では、SSB based RRM Measurement Timing Configuration(SMTC)と呼ばれるキャリア(サブキャリアと呼ばれてもよい)毎に設定可能な測定窓が用いられてよい。具体的には、SMTC windowは、UE200がSSBを用いた受信品質測定を実施する際、測定対象のセル毎の測定開始タイミング及び測定期間、測定周期をUE200が認識するため、ネットワーク(無線基地局100)からUE200に設定される測定窓と解釈されてよい。
【0057】
制御部240は、UE200を構成する各機能ブロックを制御する。特に、本実施形態では、より具体的には、制御部240は、特定の条件を満たした場合または特定の通知を受信した場合、超狭帯域リソースなどのUL送信用リソースを設定する。例えば、特定の通知とは、基地局100から受信した、超狭帯域リソースなどのUL送信用リソース割当に関する通知である。なお、制御部240は、他の条件を満たした場合または他の特定の通知を受信した場合に、設定していた超狭帯域リソースから広い帯域リソースに切り替えてUL送信用リソースを再設定してもよい。
【0058】
また、制御部240は、UL送信を行った後、所定の期間またはタイミングにおいて、基地局からの特定のDL非周期信号の送信を想定してもよい。また、制御部240は、少なくとも特定のシステム・帯域においては、全UEが超狭帯域リソースでの送信を必ずサポートするとしてもよい(あるいは本機能をサポートしない端末のみ接続をブロックする機能をNWがサポートしてもよい)。
【0059】
このほか、制御部240は、制御信号・参照信号処理部220による能力情報(UE Capability Information)の送信、参照信号の送受信、及び品質測定部230による受信品質(RSRP、RSRQ及びSINR)の測定などに関する制御を実行してもよい。
【0060】
(3)無線通信システムの動作
次に、無線通信システム10の動作について説明する。具体的には、基地局100及びUE200の動作について説明する。
【0061】
(3.1)前提
5G Evolution或いは6Gなどでは、オーバーヘッドの削減等による更なる周波数利用効率の向上や、NW消費電力の削減帯域が求められる。ここで、
図4は、4Gや5Gなど従来の通信と、B5G(Beyond 5G)/6Gにおける通信の違いを示す図である。
【0062】
図4に示すように、B5G(Beyond 5G)/6Gでは、DL送信を長い周期で行うことや、周期的送信を少なくすることが検討されている。
【0063】
また、5G NRではSSB, SIB1 PDCCH/PDSCH, TRSが、必ず周期的に送信する信号となっているが、ビーム数分を時分割送信する必要があるため、オーバーヘッドを減らす余地(ゲイン)はあると考えられる(すなわち、ビーム数が多くなると,誰もいない方向に上記の信号を吹いているケースも増えてくる可能性がある)。
【0064】
オーバーヘッド削減のためには、周期的なDL送信を極力減らし、DL送信をオンデマンド化することが解決策として考えられる。
【0065】
そのためには、いつ、誰に(どの方向に)向けて、どんなDL送信を行うかを基地局が適切に判断するための仕組みが必要であり、端末からのUL(uplink)信号の検出に基づいて判断することが考えられるが、端末が低消費電力・低干渉・広カバレッジで、信号をUL送信できないと問題が生じる。
【0066】
そこで、本実施の形態は、このような状況に鑑みてなされたものであり、従来よりも低消費電力・低干渉・広カバレッジでのUL送信動作を可能とすることで、周期的なDL送信を減らし、端末がいる時間・方向にのみ必要な送信を基地局が行えるようになり、ひいては高周波数利用効率・NW消費電力低減を実現し得る。
【0067】
以下では、本実施の形態による、通常の最小単位より小さな帯域(超狭帯域)における、送信動作の例について説明する。
【0068】
(3.2)動作概要
図5は、本実施の形態における、基地局100及びUE200の動作例を示した図である。
【0069】
図5に示すように、(1)まず、基地局100は、UE200に対し、超狭帯域ULリソースに関する設定通知をUE200に送信する。
【0070】
(2)UE200は、基地局100から、上記設定通知を受信した場合および/または仕様などに基づいて、超狭帯域リソースを設定して、UL送信を開始する。
【0071】
(3)そして、UE200は、超狭帯域リソースでのUL送信後、所定の期間やタイミングにおいて、基地局10からの非周期DL送信を想定し、モニタリングを実施する。なお、基地局10からの非周期DL送信が広帯域と想定してもよい。
【0072】
以上が、本実施の形態における、基地局100及びUE200の動作の一例である。なお、基地局100及びUE200は、上記に加えて/または上記に替えて、以下の動作を行ってもよい。
【0073】
(3.3)動作例1
(動作例1)基地局100から端末200へ超狭帯域(1 RB未満,例えば1サブキャリア)のリソース割当を可能とする。
【0074】
(動作例1-1)通常のデータチャネルや制御チャネルの最小リソース割当単位(1 RB)よりも狭帯域のリソース割当を特定用途向けに限定して可能としてよい。
【0075】
(動作例1-2)超狭帯域リソースの割当は、RRCシグナリングによりUE毎に設定されてもよいし、MIB, SIBまたはSS等によりセル共通に設定されてもよいし、ビーム(SSB indexやCSI-RS resource index)毎に設定されてもよい。
(動作例1-2-1)超狭帯域リソースの設定情報としては、周波数開始位置,周波数リソース量(帯域幅),時間リソース開始位置(周期・タイミング),時間リソース量(シンボルまたはスロット数)の少なくともいずれかを含む。
(動作例1-2-2)端末がUL送信を行うリソースは、上記の明示的(Explicit)な設定情報のみに基づいて導出されてもよいし、上記の明示的(Explicit)な設定情報と仕様で規定される暗黙的(Implicit)な内容の組み合わせに基づいて導出されてもよい。
【0076】
(動作例1-3)超狭帯域リソースは、時間方向にはデータチャネルや制御チャネルの最小リソース割当単位(1シンボル)よりも多いリソースが割り当てられることを想定してもよい。
【0077】
(動作例1-4)超狭帯域リソースは、UEに対して一つ(例えばPcellのみ,PSCellのみ,特定のSCellのみ,cell毎の設定とは独立して一つのみ)のみ設定されてもよいし、CG毎、または(一部の)セル毎などUEに対して複数設定されてもよい。
(3.4)動作例2
(動作例2)端末200は基地局100の設定または仕様で規定された内容の少なくともいずれかに基づいて超狭帯域リソースでのUL送信を行ってもよい。
【0078】
(動作例2-1):PBCHまたはSIB1で通知された内容に基づき、超狭帯域リソースでのUL送信を実施してよい。
【0079】
(動作例2-2):所定の条件を満たした場合に、PBCHまたはSIB1で通知された内容に基づき、超狭帯域リソースでのUL送信を実施してよい。
(動作例2-2-1)所定の条件=周期的に送信されるDL信号(例:SS)の受信電力・受信品質の少なくともいずれかが仕様で規定された閾値を超える場合
(動作例2-2-2)所定の条件=周期的に送信されるDL信号(例:SS)の受信電力・受信品質の少なくともいずれかが基地局から設定された閾値を超える場合
(動作例2-2-3)所定の条件=所定の非周期DL信号が仕様で規定された期間検出できない場合
(動作例2-2-4)所定の条件=前回の超狭帯域リソースでのUL送信から所定の期間が経過した場合
【0080】
(動作例2-3)所定の条件を満たした場合に、RRCで設定された内容に基づき超狭帯域リソースでのUL送信を実施してよい
【0081】
(3.5)動作例3
(動作例3)端末200は基地局100の設定または仕様で規定された内容の少なくともいずれかに基づいて超狭帯域リソースでのUL送信を行ってもよい。
【0082】
(動作例3-1)以下に、超狭帯域リソースでのUL送信時のビーム(QCL)についての動作例を示す。
例1:無指向性送信としてもよい
例2:UEインプリで無指向性または指向性(ビーム方向)を決めてよい
例3:所定のDL信号を受信する際のビームを用いてビーム方向(QCL)を決定してもよい(例えばSS)
例4:UEのサポートする全ての指向性(ビーム方向)を順に使って(ビームスイープ)送信を行ってもよい
例5:基地局が上記のいずれかの設定を決定し端末に通知してもよい
【0083】
(動作例3-2)以下に、超狭帯域リソースでのUL送信電力についての動作例を示す。
例1:仕様で規定される固定の電力を用いても良い
例2:所定のDL信号(例:SS)の受信強度に基づき仕様で規定される計算式から電力を導出してもよい
例3:所定のDL信号(例:SS)の受信強度及び基地局からの設定に基づき仕様で規定される計算式から電力を導出してもよい
例4:上記で決定した電力での送信後,所定の条件を満たした場合電力を増加させて再送信(power ramping)を行ってもよい
【0084】
(3.6)動作例4
(動作例4)端末は超狭帯域リソースでのUL送信を行った後、所定の期間またはタイミングにおいて基地局からの特定のDL非周期信号の送信を想定してもよい。
【0085】
(動作例4-1)以下に、所定の期間またはタイミングの例を示す。
例1:超狭帯域リソース送信を行った後、仕様で規定される所定時間(最小ギャップ時間)経過した後から、一定の期間(仕様で規定または基地局が設定)の間
例2:超狭帯域リソース送信を行った後、仕様で規定または基地局が設定したオフセット時間後のタイミングから、一定の期間(仕様で規定または基地局が設定)の間
【0086】
(動作例4-2)以下に、特定のDL非周期信号の例を示す。
例1:PBCHやSIB1 PDCCHのような報知信号・チャネル
例2:SSS, TRSのような同期, トラッキング またはmeasurementに使われる参照信号
例3:group-common, マルチキャスト・ブロードキャスト用のPDCCH(PDSCH)
例4:上記のうちいずれか(1つまたは複数)基地局から設定されたもの
【0087】
(3.7)動作例5
(動作例5)少なくとも特定のシステム・帯域においては全UEが超狭帯域リソースでの送信を必ずサポートするとしてもよい(あるいは本機能をサポートしない端末のみ接続をブロックする機能をNWがサポートしてもよい)
【0088】
(動作例5-1)以下に、特定のシステムの例:6G RATを示す。
特定の帯域の例:所定のband,所定の周波数範囲(Frequency range)
【0089】
超狭帯域リソースでのUL送信のサポートを能力情報(UE capability)として規定する場合
Per UE(UE毎), Per band(帯域毎), Per FR(FR毎), Per duplex mode, Per licensed/unlicensedのいずれかまたは組み合わせで報告されてもよい
MIBまたはSIBにて本機能をサポートするUEのみがアクセス可であることを通知してもよい
【0090】
(3.8)動作例6
(動作例6)超狭帯域リソースのユーザ間多重
異なるユーザが送信を行う超狭帯域リソースは,TDM, FDM, CDM, SDMのいずれかあるいは組み合わせでもよいし,複数ユーザで共用してもよい。
【0091】
(動作例7)超狭帯域リソース上でのシンボル長
端末がサポートするSCSのいずれかのシンボル長と同じシンボル長を用いてもよいし,あるいは端末がサポートするSCSのシンボル長とは異なるシンボル長(例えばより長いシンボル長)を用いてもよい。
【0092】
(4)作用・効果
上述した実施形態によれば、以下の作用効果が得られる。具体的には、端末(UE200)は、特定の条件を満たした場合または特定の通知を受信した場合、送信のために、通常の最小単位よりも狭い帯域リソースを設定する制御部(制御部240)と、設定された帯域リソースにて、モニタリングを含む受信動作を行う受信部(無線通信部210)と、を備える。
【0093】
このため、従来よりも低消費電力・低干渉・広カバレッジでのUL送信動作が可能となるので、周期的なDL送信を減らし、端末がいる時間・方向にのみ必要な送信を基地局が行えるようになり、ひいては高周波数利用効率・NW消費電力低減を実現し得る。
【0094】
また、本実施の形態において、特定の通知とは、基地局からの狭い帯域リソース割当に関する通知である。
【0095】
このため、基地局からの適切なタイミングと帯域でUL送信を開始することができる。
【0096】
また、本実施の形態において、特定の通知は、RRC、SIB、MIB、SSのうち、少なくとも一つによる、基地局からの通知である。
【0097】
このため、既存の通知手段を利用して、的確に通知を行うことができる。
【0098】
また、本実施の形態において、通常の最小単位よりも狭い帯域は、1リソースブロック未満、または、一ないし数サブキャリアである。
【0099】
このため、通常の最小単位よりも狭い帯域(例えば、1~数サブキャリアや1リソースブロック)でUL送信を通知することができる。
【0100】
また、本実施の形態において、制御部は、送信部(無線通信部210)による送信後、基地局100からの非周期信号の送信を想定する。
【0101】
このため、UE200は、基地局100からの非周期信号の送信に関して準備を行うことができる。
【0102】
また、本実施の形態において、基地局100は、端末200に対し、送信のための、通常の最小単位よりも狭い帯域リソースの割当を行う制御部(140)と、狭い帯域リソース割当に関する通知を端末(UE200)に送信する送信部(無線通信部110)と、を備える。
【0103】
このため、従来よりも低消費電力・低干渉・広カバレッジでのUL送信動作を指示することが可能となることで、周期的なDL送信を減らし、端末がいる時間・方向にのみ必要な送信を基地局が行えるようになり、ひいては高周波数利用効率・NW消費電力低減を実現し得る。
【0104】
(5)その他の実施形態
以上、実施形態について説明したが、当該実施形態の記載に限定されるものではなく、種々の変形及び改良が可能であることは、当業者には自明である。
【0105】
上述した実施形態では、送信動作を行う例について説明したが、これに限られず、IoT(Internet of Things)向けの低用量データ通信などのためのデータ送受信動作を行ってもよいものである。
【0106】
また、上述した実施形態の説明に用いたブロック構成図(
図2,3)は、機能単位のブロックを示している。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェア及びソフトウェアの少なくとも一方の任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現方法は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的または論理的に結合した1つの装置を用いて実現されてもよいし、物理的または論理的に分離した2つ以上の装置を直接的または間接的に(例えば、有線、無線などを用いて)接続し、これら複数の装置を用いて実現されてもよい。機能ブロックは、上記1つの装置または上記複数の装置にソフトウェアを組み合わせて実現されてもよい。
【0107】
機能には、判断、決定、判定、計算、算出、処理、導出、調査、探索、確認、受信、送信、出力、アクセス、解決、選択、選定、確立、比較、想定、期待、見做し、報知(broadcasting)、通知(notifying)、通信(communicating)、転送(forwarding)、構成(configuring)、再構成(reconfiguring)、割り当て(allocating、mapping)、割り振り(assigning)などがあるが、これらに限られない。例えば、送信を機能させる機能ブロック(構成部)は、送信部(transmitting unit)や送信機(transmitter)と呼称される。何れも、上述したとおり、実現方法は特に限定されない。
【0108】
さらに、上述した基地局100またはUE200は、本開示の無線通信方法の処理を行うコンピュータとして機能してもよい。
図6は、基地局100またはUE200のハードウェア構成の一例を示す図である。
図6に示すように、基地局100またはUE200は、プロセッサ1001、メモリ1002、ストレージ1003、通信装置1004、入力装置1005、出力装置1006及びバス1007などを含むコンピュータ装置として構成されてもよい。
【0109】
なお、以下の説明では、「装置」という文言は、回路、デバイス、ユニットなどに読み替えることができる。当該装置のハードウェア構成は、図に示した各装置を1つまたは複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。
【0110】
UE200の各機能ブロック(
図3参照)は、当該コンピュータ装置の何れかのハードウェア要素、または当該ハードウェア要素の組み合わせによって実現される。
【0111】
また、UE200における各機能は、プロセッサ1001、メモリ1002などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることによって、プロセッサ1001が演算を行い、通信装置1004による通信を制御したり、メモリ1002及びストレージ1003におけるデータの読み出し及び書き込みの少なくとも一方を制御したりすることによって実現される。
【0112】
プロセッサ1001は、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ1001は、周辺装置とのインタフェース、制御装置、演算装置、レジスタなどを含む中央処理装置(CPU)によって構成されてもよい。
【0113】
また、プロセッサ1001は、プログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュール、データなどを、ストレージ1003及び通信装置1004の少なくとも一方からメモリ1002に読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。プログラムとしては、上述の実施の形態において説明した動作の少なくとも一部をコンピュータに実行させるプログラムが用いられる。さらに、上述の各種処理は、1つのプロセッサ1001によって実行されてもよいし、2つ以上のプロセッサ1001により同時または逐次に実行されてもよい。プロセッサ1001は、1以上のチップによって実装されてもよい。なお、プログラムは、電気通信回線を介してネットワークから送信されてもよい。
【0114】
メモリ1002は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、Read Only Memory(ROM)、Erasable Programmable ROM(EPROM)、Electrically Erasable Programmable ROM(EEPROM)、Random Access Memory(RAM)などの少なくとも1つによって構成されてもよい。メモリ1002は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)などと呼ばれてもよい。メモリ1002は、本開示の一実施形態に係る方法を実行可能なプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールなどを保存することができる。
【0115】
ストレージ1003は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、Compact Disc ROM(CD-ROM)などの光ディスク、ハードディスクドライブ、フレキシブルディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク、デジタル多用途ディスク、Blu-ray(登録商標)ディスク)、スマートカード、フラッシュメモリ(例えば、カード、スティック、キードライブ)、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ストリップなどの少なくとも1つによって構成されてもよい。ストレージ1003は、補助記憶装置と呼ばれてもよい。上述の記録媒体は、例えば、メモリ1002及びストレージ1003の少なくとも一方を含むデータベース、サーバその他の適切な媒体であってもよい。
【0116】
通信装置1004は、有線ネットワーク及び無線ネットワークの少なくとも一方を介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュールなどともいう。
【0117】
通信装置1004は、例えば周波数分割複信(Frequency Division Duplex:FDD)及び時分割複信(Time Division Duplex:TDD)の少なくとも一方を実現するために、高周波スイッチ、デュプレクサ、フィルタ、周波数シンセサイザなどを含んで構成されてもよい。
【0118】
入力装置1005は、外部からの入力を受け付ける入力デバイス(例えば、キーボード、マウス、マイクロフォン、スイッチ、ボタン、センサなど)である。出力装置1006は、外部への出力を実施する出力デバイス(例えば、ディスプレイ、スピーカー、LEDランプなど)である。なお、入力装置1005及び出力装置1006は、一体となった構成(例えば、タッチパネル)であってもよい。
【0119】
また、プロセッサ1001及びメモリ1002などの各装置は、情報を通信するためのバス1007で接続される。バス1007は、単一のバスを用いて構成されてもよいし、装置間ごとに異なるバスを用いて構成されてもよい。
【0120】
さらに、当該装置は、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(Digital Signal Processor: DSP)、Application Specific Integrated Circuit(ASIC)、Programmable Logic Device(PLD)、Field Programmable Gate Array(FPGA)などのハードウェアを含んで構成されてもよく、当該ハードウェアにより、各機能ブロックの一部または全てが実現されてもよい。例えば、プロセッサ1001は、これらのハードウェアの少なくとも1つを用いて実装されてもよい。
【0121】
また、情報の通知は、本開示において説明した態様/実施形態に限られず、他の方法を用いて行われてもよい。例えば、情報の通知は、物理レイヤシグナリング(例えば、Downlink Control Information(DCI)、Uplink Control Information(UCI)、上位レイヤシグナリング(例えば、RRCシグナリング、Medium Access Control(MAC)シグナリング、報知情報(Master Information Block(MIB)、System Information Block(SIB))、その他の信号またはこれらの組み合わせによって実施されてもよい。また、RRCシグナリングは、RRCメッセージと呼ばれてもよく、例えば、RRC接続セットアップ(RRC Connection Setup)メッセージ、RRC接続再構成(RRC Connection Reconfiguration)メッセージなどであってもよい。
【0122】
本開示において説明した各態様/実施形態は、Long Term Evolution(LTE)、LTE-Advanced(LTE-A)、SUPER 3G、IMT-Advanced、4th generation mobile communication system(4G)、5th generation mobile communication system(5G)、Future Radio Access(FRA)、New Radio(NR)、W-CDMA(登録商標)、GSM(登録商標)、CDMA2000、Ultra Mobile Broadband(UMB)、IEEE 802.11(Wi-Fi(登録商標))、IEEE 802.16(WiMAX(登録商標))、IEEE 802.20、Ultra-WideBand(UWB)、Bluetooth(登録商標)、その他の適切なシステムを利用するシステム及びこれらに基づいて拡張された次世代システム(B5G/6Gなど)の少なくとも一つに適用されてもよい。また、複数のシステムが組み合わされて(例えば、LTE及びLTE-Aの少なくとも一方と5Gとの組み合わせなど)適用されてもよい。
【0123】
本開示において説明した各態様/実施形態の処理手順、シーケンス、フローチャートなどは、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本開示において説明した方法については、例示的な順序を用いて様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
【0124】
本開示において基地局によって行われるとした特定動作は、場合によってはその上位ノード(upper node)によって行われることもある。基地局を有する1つまたは複数のネットワークノード(network nodes)からなるネットワークにおいて、端末との通信のために行われる様々な動作は、基地局及び基地局以外の他のネットワークノード(例えば、MMEまたはS-GWなどが考えられるが、これらに限られない)の少なくとも1つによって行われ得ることは明らかである。上記において基地局以外の他のネットワークノードが1つである場合を例示したが、複数の他のネットワークノードの組み合わせ(例えば、MME及びS-GW)であってもよい。
【0125】
情報、信号(情報等)は、上位レイヤ(または下位レイヤ)から下位レイヤ(または上位レイヤ)へ出力され得る。複数のネットワークノードを介して入出力されてもよい。
【0126】
入出力された情報は、特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、管理テーブルを用いて管理してもよい。入出力される情報は、上書き、更新、または追記され得る。出力された情報は削除されてもよい。入力された情報は他の装置へ送信されてもよい。
【0127】
判定は、1ビットで表される値(0か1か)によって行われてもよいし、真偽値(Boolean:trueまたはfalse)によって行われてもよいし、数値の比較(例えば、所定の値との比較)によって行われてもよい。
【0128】
本開示において説明した各態様/実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。また、所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的に行うものに限られず、暗黙的(例えば、当該所定の情報の通知を行わない)ことによって行われてもよい。
【0129】
ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称で呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能などを意味するよう広く解釈されるべきである。
【0130】
また、ソフトウェア、命令、情報などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、有線技術(同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(Digital Subscriber Line:DSL)など)及び無線技術(赤外線、マイクロ波など)の少なくとも一方を使用してウェブサイト、サーバ、または他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び無線技術の少なくとも一方は、伝送媒体の定義内に含まれる。
【0131】
本開示において説明した情報、信号などは、様々な異なる技術の何れかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップなどは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、またはこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
【0132】
なお、本開示において説明した用語及び本開示の理解に必要な用語については、同一のまたは類似する意味を有する用語と置き換えてもよい。例えば、チャネル及びシンボルの少なくとも一方は信号(シグナリング)であってもよい。また、信号はメッセージであってもよい。また、コンポーネントキャリア(Component Carrier:CC)は、キャリア周波数、セル、周波数キャリアなどと呼ばれてもよい。
【0133】
本開示において使用する「システム」及び「ネットワーク」という用語は、互換的に使用される。
【0134】
また、本開示において説明した情報、パラメータなどは、絶対値を用いて表されてもよいし、所定の値からの相対値を用いて表されてもよいし、対応する別の情報を用いて表されてもよい。例えば、無線リソースはインデックスによって指示されるものであってもよい。
【0135】
上述したパラメータに使用する名称はいかなる点においても限定的な名称ではない。さらに、これらのパラメータを使用する数式等は、本開示で明示的に開示したものと異なる場合もある。様々なチャネル(例えば、PUCCH、PDCCHなど)及び情報要素は、あらゆる好適な名称によって識別できるため、これらの様々なチャネル及び情報要素に割り当てている様々な名称は、いかなる点においても限定的な名称ではない。
【0136】
本開示においては、「基地局(Base Station:BS)」、「無線基地局」、「固定局(fixed station)」、「NodeB」、「eNodeB(eNB)」、「gNodeB(gNB)」、「アクセスポイント(access point)」、「送信ポイント(transmission point)」、「受信ポイント(reception point)、「送受信ポイント(transmission/reception point)」、「セル」、「セクタ」、「セルグループ」、「キャリア」、「コンポーネントキャリア」などの用語は、互換的に使用され得る。基地局は、マクロセル、スモールセル、フェムトセル、ピコセルなどの用語で呼ばれる場合もある。
【0137】
基地局は、1つまたは複数(例えば、3つ)のセル(セクタとも呼ばれる)を収容することができる。基地局が複数のセルを収容する場合、基地局のカバレッジエリア全体は複数のより小さいエリアに区分でき、各々のより小さいエリアは、基地局サブシステム(例えば、屋内用の小型基地局(Remote Radio Head:RRH)によって通信サービスを提供することもできる。
【0138】
「セル」または「セクタ」という用語は、このカバレッジにおいて通信サービスを行う基地局、及び基地局サブシステムの少なくとも一方のカバレッジエリアの一部または全体を指す。
【0139】
本開示においては、「移動局(Mobile Station:MS)」、「ユーザ端末(user terminal)」、「ユーザ装置(User Equipment:UE)」、「端末」などの用語は、互換的に使用され得る。
【0140】
移動局は、当業者によって、加入者局、モバイルユニット、加入者ユニット、ワイヤレスユニット、リモートユニット、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、ワイヤレス通信デバイス、リモートデバイス、モバイル加入者局、アクセス端末、モバイル端末、ワイヤレス端末、リモート端末、ハンドセット、ユーザエージェント、モバイルクライアント、クライアント、またはいくつかの他の適切な用語で呼ばれる場合もある。
【0141】
基地局及び移動局の少なくとも一方は、送信装置、受信装置、通信装置などと呼ばれてもよい。なお、基地局及び移動局の少なくとも一方は、移動体に搭載されたデバイス、移動体自体などであってもよい。当該移動体は、乗り物(例えば、車、飛行機など)であってもよいし、無人で動く移動体(例えば、ドローン、自動運転車など)であってもよいし、ロボット(有人型または無人型)であってもよい。なお、基地局及び移動局の少なくとも一方は、必ずしも通信動作時に移動しない装置も含む。例えば、基地局及び移動局の少なくとも一方は、センサなどのInternet of Things(IoT)機器であってもよい。
【0142】
また、本開示における基地局は、移動局(ユーザ端末、以下同)として読み替えてもよい。例えば、基地局及び移動局間の通信を、複数の移動局間の通信(例えば、Device-to-Device(D2D)、Vehicle-to-Everything(V2X)などと呼ばれてもよい)に置き換えた構成について、本開示の各態様/実施形態を適用してもよい。この場合、基地局が有する機能を移動局が有する構成としてもよい。また、「上り」及び「下り」などの文言は、端末間通信に対応する文言(例えば、「サイド(side)」)で読み替えられてもよい。例えば、上りチャネル、下りチャネルなどは、サイドチャネルで読み替えられてもよい。
【0143】
同様に、本開示における移動局は、基地局として読み替えてもよい。この場合、移動局が有する機能を基地局が有する構成としてもよい。
無線フレームは時間領域において1つまたは複数のフレームによって構成されてもよい。時間領域において1つまたは複数の各フレームはサブフレームと呼ばれてもよい。サブフレームはさらに時間領域において1つまたは複数のスロットによって構成されてもよい。サブフレームは、ニューメロロジー(numerology)に依存しない固定の時間長(例えば、1ms)であってもよい。
【0144】
ニューメロロジーは、ある信号またはチャネルの送信及び受信の少なくとも一方に適用される通信パラメータであってもよい。ニューメロロジーは、例えば、サブキャリア間隔(SubCarrier Spacing:SCS)、帯域幅、シンボル長、サイクリックプレフィックス長、送信時間間隔(Transmission Time Interval:TTI)、TTIあたりのシンボル数、無線フレーム構成、送受信機が周波数領域において行う特定のフィルタリング処理、送受信機が時間領域において行う特定のウィンドウイング処理などの少なくとも1つを示してもよい。
【0145】
スロットは、時間領域において1つまたは複数のシンボル(Orthogonal Frequency Division Multiplexing(OFDM))シンボル、Single Carrier Frequency Division Multiple Access(SC-FDMA)シンボルなど)で構成されてもよい。スロットは、ニューメロロジーに基づく時間単位であってもよい。
【0146】
スロットは、複数のミニスロットを含んでもよい。各ミニスロットは、時間領域において1つまたは複数のシンボルによって構成されてもよい。また、ミニスロットは、サブスロットと呼ばれてもよい。ミニスロットは、スロットよりも少ない数のシンボルによって構成されてもよい。ミニスロットより大きい時間単位で送信されるPDSCH(またはPUSCH)は、PDSCH(またはPUSCH)マッピングタイプAと呼ばれてもよい。ミニスロットを用いて送信されるPDSCH(またはPUSCH)は、PDSCH(またはPUSCH)マッピングタイプBと呼ばれてもよい。
【0147】
無線フレーム、サブフレーム、スロット、ミニスロット及びシンボルは、何れも信号を伝送する際の時間単位を表す。無線フレーム、サブフレーム、スロット、ミニスロット及びシンボルは、それぞれに対応する別の呼称が用いられてもよい。
【0148】
例えば、1サブフレームは送信時間間隔(TTI)と呼ばれてもよいし、複数の連続したサブフレームがTTIと呼ばれてよいし、1スロットまたは1ミニスロットがTTIと呼ばれてもよい。つまり、サブフレーム及びTTIの少なくとも一方は、既存のLTEにおけるサブフレーム(1ms)であってもよいし、1msより短い期間(例えば、1-13シンボル)であってもよいし、1msより長い期間であってもよい。なお、TTIを表す単位は、サブフレームではなくスロット、ミニスロットなどと呼ばれてもよい。
【0149】
ここで、TTIは、例えば、無線通信におけるスケジューリングの最小時間単位のことをいう。例えば、LTEシステムでは、基地局が各ユーザ端末に対して、無線リソース(各ユーザ端末において使用することが可能な周波数帯域幅、送信電力など)を、TTI単位で割り当てるスケジューリングを行う。なお、TTIの定義はこれに限られない。
【0150】
TTIは、チャネル符号化されたデータパケット(トランスポートブロック)、コードブロック、コードワードなどの送信時間単位であってもよいし、スケジューリング、リンクアダプテーションなどの処理単位となってもよい。なお、TTIが与えられたとき、実際にトランスポートブロック、コードブロック、コードワードなどがマッピングされる時間区間(例えば、シンボル数)は、当該TTIよりも短くてもよい。
【0151】
なお、1スロットまたは1ミニスロットがTTIと呼ばれる場合、1以上のTTI(すなわち、1以上のスロットまたは1以上のミニスロット)が、スケジューリングの最小時間単位となってもよい。また、当該スケジューリングの最小時間単位を構成するスロット数(ミニスロット数)は制御されてもよい。
【0152】
1msの時間長を有するTTIは、通常TTI(LTE Rel.8-12におけるTTI)、ノーマルTTI、ロングTTI、通常サブフレーム、ノーマルサブフレーム、ロングサブフレーム、スロットなどと呼ばれてもよい。通常TTIより短いTTIは、短縮TTI、ショートTTI、部分TTI(partialまたはfractional TTI)、短縮サブフレーム、ショートサブフレーム、ミニスロット、サブスロット、スロットなどと呼ばれてもよい。
【0153】
なお、ロングTTI(例えば、通常TTI、サブフレームなど)は、1msを超える時間長を有するTTIで読み替えてもよいし、ショートTTI(例えば、短縮TTIなど)は、ロングTTIのTTI長未満かつ1ms以上のTTI長を有するTTIで読み替えてもよい。
【0154】
リソースブロック(RB)は、時間領域及び周波数領域のリソース割当単位であり、周波数領域において、1つまたは複数個の連続した副搬送波(subcarrier)を含んでもよい。RBに含まれるサブキャリアの数は、ニューメロロジーに関わらず同じであってもよく、例えば12であってもよい。RBに含まれるサブキャリアの数は、ニューメロロジーに基づいて決定されてもよい。
【0155】
また、RBの時間領域は、1つまたは複数個のシンボルを含んでもよく、1スロット、1ミニスロット、1サブフレーム、または1TTIの長さであってもよい。1TTI、1サブフレームなどは、それぞれ1つまたは複数のリソースブロックで構成されてもよい。
【0156】
なお、1つまたは複数のRBは、物理リソースブロック(Physical RB:PRB)、サブキャリアグループ(Sub-Carrier Group:SCG)、リソースエレメントグループ(Resource Element Group:REG)、PRBペア、RBペアなどと呼ばれてもよい。
【0157】
また、リソースブロックは、1つまたは複数のリソースエレメント(Resource Element:RE)によって構成されてもよい。例えば、1REは、1サブキャリア及び1シンボルの無線リソース領域であってもよい。
【0158】
帯域幅部分(Bandwidth Part:BWP)(部分帯域幅などと呼ばれてもよい)は、あるキャリアにおいて、あるニューメロロジー用の連続する共通RB(common resource blocks)のサブセットのことを表してもよい。ここで、共通RBは、当該キャリアの共通参照ポイントを基準としたRBのインデックスによって特定されてもよい。PRBは、あるBWPで定義され、当該BWP内で番号付けされてもよい。
【0159】
BWPには、UL用のBWP(UL BWP)と、DL用のBWP(DL BWP)とが含まれてもよい。UEに対して、1キャリア内に1つまたは複数のBWPが設定されてもよい。
【0160】
設定されたBWPの少なくとも1つがアクティブであってもよく、UEは、アクティブなBWPの外で所定の信号/チャネルを送受信することを想定しなくてもよい。なお、本開示における「セル」、「キャリア」などは、「BWP」で読み替えられてもよい。
【0161】
上述した無線フレーム、サブフレーム、スロット、ミニスロット及びシンボルなどの構造は例示に過ぎない。例えば、無線フレームに含まれるサブフレームの数、サブフレームまたは無線フレームあたりのスロットの数、スロット内に含まれるミニスロットの数、スロットまたはミニスロットに含まれるシンボル及びRBの数、RBに含まれるサブキャリアの数、並びにTTI内のシンボル数、シンボル長、サイクリックプレフィックス(Cyclic Prefix:CP)長などの構成は、様々に変更することができる。
【0162】
「接続された(connected)」、「結合された(coupled)」という用語、またはこれらのあらゆる変形は、2またはそれ以上の要素間の直接的または間接的なあらゆる接続または結合を意味し、互いに「接続」または「結合」された2つの要素間に1またはそれ以上の中間要素が存在することを含むことができる。要素間の結合または接続は、物理的なものであっても、論理的なものであっても、或いはこれらの組み合わせであってもよい。例えば、「接続」は「アクセス」で読み替えられてもよい。本開示で使用する場合、2つの要素は、1またはそれ以上の電線、ケーブル及びプリント電気接続の少なくとも一つを用いて、並びにいくつかの非限定的かつ非包括的な例として、無線周波数領域、マイクロ波領域及び光(可視及び不可視の両方)領域の波長を有する電磁エネルギーなどを用いて、互いに「接続」または「結合」されると考えることができる。
【0163】
参照信号は、Reference Signal(RS)と略称することもでき、適用される標準によってパイロット(Pilot)と呼ばれてもよい。
【0164】
本開示において使用する「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
【0165】
上記の各装置の構成における「手段」を、「部」、「回路」、「デバイス」等に置き換えてもよい。
【0166】
本開示において使用する「第1」、「第2」などの呼称を使用した要素へのいかなる参照も、それらの要素の量または順序を全般的に限定しない。これらの呼称は、2つ以上の要素間を区別する便利な方法として本開示において使用され得る。したがって、第1及び第2の要素への参照は、2つの要素のみがそこで採用され得ること、または何らかの形で第1の要素が第2の要素に先行しなければならないことを意味しない。
【0167】
本開示において、「含む(include)」、「含んでいる(including)」及びそれらの変形が使用されている場合、これらの用語は、用語「備える(comprising)」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本開示において使用されている用語「または(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
【0168】
本開示において、例えば、英語でのa, an及びtheのように、翻訳により冠詞が追加された場合、本開示は、これらの冠詞の後に続く名詞が複数形であることを含んでもよい。
【0169】
本開示で使用する「判断(determining)」、「決定(determining)」という用語は、多種多様な動作を包含する場合がある。「判断」、「決定」は、例えば、判定(judging)、計算(calculating)、算出(computing)、処理(processing)、導出(deriving)、調査(investigating)、探索(looking up、search、inquiry)(例えば、テーブル、データベース又は別のデータ構造での探索)、確認(ascertaining)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、受信(receiving)(例えば、情報を受信すること)、送信(transmitting)(例えば、情報を送信すること)、入力(input)、出力(output)、アクセス(accessing)(例えば、メモリ中のデータにアクセスすること)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、解決(resolving)、選択(selecting)、選定(choosing)、確立(establishing)、比較(comparing)などした事を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。つまり、「判断」「決定」は、何らかの動作を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。また、「判断(決定)」は、「想定する(assuming)」、「期待する(expecting)」、「みなす(considering)」などで読み替えられてもよい。
【0170】
本開示において、「AとBが異なる」という用語は、「AとBが互いに異なる」ことを意味してもよい。なお、当該用語は、「AとBがそれぞれCと異なる」ことを意味してもよい。「離れる」、「結合される」などの用語も、「異なる」と同様に解釈されてもよい。
【0171】
以上、本開示について詳細に説明したが、当業者にとっては、本開示が本開示中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本開示は、請求の範囲の記載により定まる本開示の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本開示の記載は、例示説明を目的とするものであり、本開示に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
【符号の説明】
【0172】
10 無線通信システム
20 NG-RAN
100 gNB
200 UE
1001 プロセッサ
1002 メモリ
1003 ストレージ
1004 通信装置
1005 入力装置
1006 出力装置
1007 バス