(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-10
(45)【発行日】2025-01-21
(54)【発明の名称】円筒形バッテリーセル、それを含むバッテリーパック及び自動車
(51)【国際特許分類】
H01M 50/591 20210101AFI20250114BHJP
H01M 50/545 20210101ALI20250114BHJP
H01M 50/56 20210101ALI20250114BHJP
H01M 50/586 20210101ALI20250114BHJP
H01M 50/533 20210101ALI20250114BHJP
H01M 50/249 20210101ALI20250114BHJP
H01M 50/213 20210101ALI20250114BHJP
H01M 50/107 20210101ALI20250114BHJP
【FI】
H01M50/591
H01M50/545
H01M50/56
H01M50/586
H01M50/533
H01M50/249
H01M50/213
H01M50/107
(21)【出願番号】P 2023535294
(86)(22)【出願日】2022-08-08
(86)【国際出願番号】 KR2022011795
(87)【国際公開番号】W WO2023033391
(87)【国際公開日】2023-03-09
【審査請求日】2023-06-13
(31)【優先権主張番号】10-2021-0115064
(32)【優先日】2021-08-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】521065355
【氏名又は名称】エルジー エナジー ソリューション リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【氏名又は名称】飯田 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】ジョ、ミン-キ
(72)【発明者】
【氏名】カン、ボ-ヒュン
(72)【発明者】
【氏名】キム、ド-ギュン
(72)【発明者】
【氏名】ミン、ゴン-ウー
(72)【発明者】
【氏名】チョイ、ス-ジ
(72)【発明者】
【氏名】ホワンボ、クァン-ス
【審査官】今井 拓也
(56)【参考文献】
【文献】韓国公開特許第10-2020-0037599(KR,A)
【文献】特開平10-241743(JP,A)
【文献】特開2005-166664(JP,A)
【文献】特開2011-159518(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2005-0052222(KR,A)
【文献】特開2009-199974(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 50/50 - 50/598
H01M 50/20 - 50/298
H01M 50/00 - 50/198
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
上部へ突出した第1電極タブ及び下部へ突出した第2電極タブを備えるゼリーロールと、
上端の開口部から前記ゼリーロールを収容し、前記第2電極タブと電気的に接続される電池缶と、
前記ゼリーロールの上部で前記第1電極タブに結合する第1集電プレートと、
前記第1集電プレートの少なくとも一部をカバーする第1カバー部及び前記ゼリーロールの外周面の上端をカバーする第2カバー部を含む絶縁収縮チューブと、
前記第1集電プレートと電気的に接続され、前記開口部をカバーする上部キャップと、を含
み、
前記第1集電プレートの直径は、前記ゼリーロールの直径よりも小さく、
前記第1カバー部は、前記第2カバー部と連結され、
前記絶縁収縮チューブは階段形状を有し、
前記絶縁収縮チューブの前記第1カバー部の内側端部は、前記第1カバー部の半径方向の延長長さが、前記電池缶の外周面の周りを圧入して形成されたビーディング部の圧入深さよりも大きくなるように、前記ビーディング部よりも内側に位置する、円筒形バッテリーセル。
【請求項2】
前記第1カバー部は、前記第1電極タブ及び前記第1集電プレートを共にカバーする、請求項1に記載の円筒形バッテリーセル。
【請求項3】
前記ゼリーロールは、
前記第1電極タブが第1長さを有する第1領域と、前記第1領域の外周部に位置し、前記第1電極タブが第2長さを有する第2領域と、を含む、請求項1に記載の円筒形バッテリーセル。
【請求項4】
前記第1長さは、前記第2長さよりも長く形成される、請求項
3に記載の円筒形バッテリーセル。
【請求項5】
前記電池缶の外周面から前記第1領域と第2領域の境界地点に至る距離は、前記電池缶の外周面の周りを圧入して形成されたビーディング部の圧入深さよりも大きいか、または同一に形成される、請求項
4に記載の円筒形バッテリーセル。
【請求項6】
前記ビーディング部は、
前記第1集電プレートの最下端部よりも下方に位置する、請求項
5に記載の円筒形バッテリーセル。
【請求項7】
前記第1集電プレートは、
前記ゼリーロールの前記第1領域をカバーする、請求項
3に記載の円筒形バッテリーセル。
【請求項8】
前記第1カバー部は、
前記ゼリーロールの第2領域及び前記第1集電プレートをカバーする、請求項
7に記載の円筒形バッテリーセル。
【請求項9】
前記絶縁収縮チューブは、
熱を加えると収縮する熱収縮性材質を含む、請求項1に記載の円筒形バッテリーセル。
【請求項10】
前記円筒形バッテリーセルは、
前記電池缶の内部に収容される電解液をさらに含み、
前記絶縁収縮チューブは、
前記電解液と化学的に反応しない材質である、請求項1に記載の円筒形バッテリーセル。
【請求項11】
前記第2カバー部の延長長さは、
前記第1電極タブの延長長さよりも大きいか、または同一である、請求項1に記載の円筒形バッテリーセル。
【請求項12】
前記ゼリーロールの半径と前記第1集電プレートの半径の差は、前記電池缶の外周面の周りを圧入して形成されたビーディング部の圧入深さと比較して同一であるか、または大きく形成される、請求項
2に記載の円筒形バッテリーセル。
【請求項13】
前記第1カバー部は、前記第1集電プレートと前記第1電極タブが接触する領域で段差形状を有する、請求項
2に記載の円筒形バッテリーセル。
【請求項14】
前記ゼリーロールは、
前記第1電極タブが第1長さを有する第1領域と、前記第1領域の外周部に位置し、前記第1電極タブを備えない第2領域と、を含む請求項1に記載の円筒形バッテリーセル。
【請求項15】
請求項1から
14のいずれか一項に基材の円筒形バッテリーセルを少なくとも一つ含む、バッテリーパック。
【請求項16】
請求項
15に記載のバッテリーパックを少なくとも一つ含む、自動車。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、円筒形バッテリーセル、それを含むバッテリーパック及びそのバッテリーパックを含む自動車に関する。
【0002】
本出願は、2021年8月30日出願の韓国特許出願第10-2021-0115064号に基づく優先権を主張し、当該出願の明細書及び図面に開示された内容は、すべて本出願に組み込まれる。
【背景技術】
【0003】
製品群に応じた適用が容易であり、且つ、高いエネルギー密度などの電気的特性を有する二次電池は、携帯用機器だけでなく、電気的駆動源によって駆動する電気自動車(EV、Electric Vehicle)またはハイブリッド自動車(HEV、Hybrid Electric Vehicle)などに普遍的に適用されている。このような二次電池は、化石燃料の使用を画期的に減少できるという一次的な長所だけでなく、エネルギーの使用に伴う副産物が全く生じないという点で、環境にやさしく、エネルギー効率が向上できることから、新しいエネルギー源として注目を浴びている。
【0004】
現在、広く使用される二次電池の種類としては、リチウムイオン電池、リチウムポリマー電池、ニッケルカドミウム電池、ニッケル水素電池、ニッケル亜鉛電池などがある。このような単位二次電池セル、即ち、単位バッテリーセルの作動電圧は約2.5V~4.5Vである。したがって、これよりさらに高い出力電圧が要求される場合、複数のバッテリーセルを直列に接続してバッテリーパックを構成する。また、バッテリーパックに要求される充放電容量に応じて複数のバッテリーセルを並列に接続してバッテリーパックを構成し得る。したがって、バッテリーパックに含まれるバッテリーセルの数は、要求される出力電圧または充放電容量に応じて多様に設定可能である。
【0005】
一方、単位二次電池セルの種類として、円筒形、角形及びパウチ型バッテリーセルが知られている。円筒形バッテリーセルの場合、正極と負極の間に絶縁体である分離膜を介在し、それを巻き取ってゼリーロール形態の電極組立体を形成し、それを電池缶の内部に挿入して電池を構成する。そして、前記正極及び負極の各々の非コーティング部には、リードタブが接続され、当該リードタブは電極端子として機能する部品に接続され、電極組立体と電極端子を電気的に接続させる。ところが、このような構造を有する従来の円筒形バッテリーセルによれば、正極非コーティング部及び/または負極非コーティング部と結合する幅の狭いリードタブに電流が集中するため、抵抗が大きくて熱が多く発生し、集電効率が劣るという問題点があった。
【0006】
このような問題点を解決するために、ゼリーロールタイプの電極組立体の上端及び下端に各々正極非コーティング部及び負極非コーティング部が位置するように設計し、このような非コーティング部に集電プレートを結合することで集電効率が向上した構造を有する円筒形バッテリーセルが提示された。
【0007】
しかし、このような円筒形バッテリーセルの構造によれば、正極非コーティング部及び負極非コーティング部がゼリーロールの外側へ突出する構造であることから、正極非コーティング部と電池缶が互いに接触する可能性がある。正極非コーティング部と電池缶が電気的に接触すると、短絡が発生し得る。電池内部で短絡が発生すると、電池の発熱や爆発が起こり得る。これによって、上方へ突出した正極非コーティング部と電池缶の電気的接触を防止するための絶縁部材の提供が求められる。
【0008】
そこで、バッテリーセルの内部抵抗が低いながらも、短絡の危険が低い円筒形バッテリーセル、それを含むバッテリーパック及び自動車を提供できる方案が求められる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、円筒形バッテリーセルの内部抵抗を減少させると共に、バッテリーセルの内部短絡を防止することを目的とする。
【0010】
また、本発明は、ゼリーロールの電極タブと電池缶の接触防止のために適用される部品が占める空間を最小化することで、バッテリーセルのエネルギー密度を向上させ、ゼリーロールの電池缶内への挿入工程が円滑に行われるようにすることを他の目的とする。
【0011】
また、本発明は、電池缶の総高さに対するゼリーロールの総高さの割合を増大させることで円筒形バッテリーセルのエネルギー密度を向上させることをまたさらに他の目的とする。
【0012】
但し、本発明が解決しようとする技術的課題は、前述の課題に制限されず、言及していないさらに他の課題は、下記する発明の説明から当業者にとって明確に理解されるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記の課題を達成するための本発明の一面による円筒形バッテリーセルは、上部へ突出した第1電極タブ及び下部へ突出した第2電極タブを備えるゼリーロールと、上端の開口部から前記ゼリーロールを収容し、前記第2電極タブと電気的に接続される電池缶と、前記ゼリーロールの上部で前記第1電極タブに結合する第1集電プレートと、前記第1集電プレートの少なくとも一部をカバーする第1カバー部及び前記ゼリーロールの外周面の上端をカバーする第2カバー部を含む絶縁収縮チューブと、前記第1集電プレートと電気的に接続され、前記開口部をカバーする上部キャップと、を含む。
【0014】
ここで、前記第1集電プレートの直径は、前記ゼリーロールの直径と対応し得る。
【0015】
または、前記第1集電プレートの直径は、前記ゼリーロールの直径よりも小さく、前記第1カバー部は、前記第1電極タブ及び前記第1集電プレートを共にカバーし得る。
【0016】
一方、前記ゼリーロールは、前記第1電極タブが第1長さを有する第1領域と、前記第1領域の外周部に位置し、前記第1電極タブが第2長さを有する第2領域と、を含み得る。
【0017】
前記第1長さは、前記第2長さよりも長く形成され得る。
【0018】
前記電池缶の外周面から前記第1領域と第2領域の境界地点に至る距離は、前記電池缶の外周面の周りを圧入して形成されたビーディング部の圧入深さよりも大きいか、または同一に形成され得る。
【0019】
前記ビーディング部は、前記第1集電プレートの最下端部よりも下方に位置し得る。
【0020】
ここで、前記第1集電プレートは、前記ゼリーロールの前記第1領域をカバーし得る。
【0021】
この際、前記第1カバー部は、前記ゼリーロールの第2領域及び前記第1集電プレートをカバーし得る。
【0022】
なお、前記第1カバー部は、前記第2カバー部と連結され、前記第1カバー部の半径方向の延長長さは、前記電池缶の外周面の周りを圧入して形成されたビーディング部の圧入深さよりも大きいか、または同一に形成され得る。
【0023】
一方、前記絶縁収縮チューブは、熱を加えると収縮する熱収縮性材質を含み得る。
【0024】
一方、前記円筒形バッテリーセルは、前記電池缶の内部に収容される電解液をさらに含み、前記絶縁収縮チューブは、前記電解液と化学的に反応しない材質であり得る。
【0025】
一方、前記第2カバー部の延長長さは、前記第1電極タブの延長長さよりも大きいか、または同一であり得る。
【0026】
なお、本発明は、バッテリーパックであって、前述した実施例による少なくとも一つのバッテリーセルを含むバッテリーパックを提供する。
【0027】
また、本発明は、自動車であって、前述した実施例による少なくとも一つのバッテリーパックを含む自動車を提供する。
【発明の効果】
【0028】
本発明によれば、バッテリーセルの内部抵抗が減少すると共に、バッテリーセルの内部短絡を防止することができる。
【0029】
特に、本発明によれば、電極組立体の上部及び下部に各電極タブを形成し、電極タブの面積を増加させることで、バッテリーセルの内部抵抗を減少させることができる。
【0030】
また、本発明によれば、比較的簡単な構造によって電極タブと電池缶の電気的接触を防止することで、円筒形バッテリーセルの内部短絡を防止することができる。
【0031】
また、本発明によれば、ゼリーロールの電極タブと電池缶の接触防止のために適用される部品が占める空間を最小化できる。これによって、本発明によれば、バッテリーセルのエネルギー密度を向上させることができ、ゼリーロールの電池缶内への挿入工程が円滑になる。
【0032】
その他にも、本発明によれば、電池缶の総高さに対するゼリーロールの総高さの割合が増大でき、これによって、円筒形バッテリーセルのエネルギー密度が増大する。
【0033】
したがって、本発明によれば、内部抵抗が減少し、内部短絡が防止され、工程性が向上し、かつエネルギー密度が向上した構造を有する円筒形バッテリーセル、それを含むバッテリーパック及び自動車を提供することができる。
【0034】
その他にも本発明は、様々な他の効果を奏し、それについては各実施構成で説明し、当業者が容易に類推可能な効果などについては、当該説明を省略する。
【0035】
本明細書に添付される次の図面は、本発明の望ましい実施例を例示するものであり、発明の詳細な説明とともに本発明の技術的な思想をさらに理解させる役割をするため、本発明は図面に記載された事項だけに限定されて解釈されてはならない。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【
図1】本発明の一実施例による円筒形バッテリーセルを示す図である。
【
図2】
図1の円筒形バッテリーセルの縦断面の斜視図である。
【
図3】
図1の円筒形バッテリーセルの縦断面図である。
【
図4】
図1の円筒形バッテリーセルの内部を示す斜視図である。
【
図5】本発明の他の実施例による集電プレートを説明するための図である。
【
図6】本発明の他の実施例による円筒形バッテリーセルを示す図である。
【
図7】本発明のさらに他の実施例による円筒形バッテリーセルを示す図である。
【
図8】本発明のさらに他の実施例による円筒形バッテリーセルを示す図である。
【
図9】本発明のさらに他の実施例による円筒形バッテリーセルを示す図である。
【
図10】本発明の一実施例によるバッテリーパックを示す図である。
【
図11】本発明の一実施例による自動車を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
以下、添付された図面を参照して本発明の望ましい実施例を詳しく説明する。これに先立ち、本明細書及び特許請求の範囲に使われた用語や単語は通常的または辞書的な意味に限定して解釈されてはならず、発明者自らは発明を最善の方法で説明するために用語の概念を適切に定義できるという原則に則して本発明の技術的な思想に応じた意味及び概念で解釈されねばならない。
【0038】
したがって、本明細書に記載された実施例及び図面に示された構成は、本発明のもっとも望ましい一実施例に過ぎず、本発明の技術的な思想のすべてを代弁するものではないため、本出願の時点においてこれらに代替できる多様な均等物及び変形例があり得ることを理解せねばならない。
【0039】
なお、発明の理解を助けるために、添付の図面は、実際の縮尺ではなく一部構成要素が誇張して示され得る。
【0040】
図1は、本発明の一実施例による円筒形バッテリーセルを示す図であり、
図2は、
図1の円筒形バッテリーセルの縦断面の斜視図である。
図3は、
図1の円筒形バッテリーセルの縦断面図であり、
図4は、
図1の円筒形バッテリーセルの内部を示す斜視図である。
【0041】
図1から
図4を参照すると、本発明の一実施例による円筒形バッテリーセル1は、ゼリーロール10、電池缶20、第1集電プレート30、絶縁収縮チューブ50及び上部キャップ60を含む。本発明の一実施例による円筒形バッテリーセル1は、上述した構成要素に加え、第2集電プレート40及び/または気密ガスケット70及び/または連結プレート80をさらに含み得る。
【0042】
前記ゼリーロール10は、二次電池の電極組立体を巻き取ったものである。前記ゼリーロール10は、第1極性を有する第1電極、第2極性を有する第2電極及び第1電極と第2電極の間に介在される分離膜を含む。即ち、前記ゼリーロール10は、第1電極、分離膜、第2電極を順次に少なくとも一回積層して形成された積層体を巻取中心部Cを基準にして巻き取ることで製造され得る。この場合、前記ゼリーロール10の外周面には、電池缶20との絶縁のために分離膜がさらに備えられ得る。前記第1電極は正極または負極であり、第2電極は第1電極と反対極性を有する電極となる。
【0043】
図2及び
図3を参照すると、前記ゼリーロール10は、上部に突出した第1電極タブ11及び下部に突出した第2電極タブ12を備える。
【0044】
前記第1電極は、第1電極集電体及び第1電極集電体の一面または両面に塗布された第1電極活物質を含む。前記第1電極集電体の幅方向(Z軸に平行する方向)の一側端部には、第1電極活物質が塗布されていない非コーティング部が存在する。前記非コーティング部は、第1電極タブ11として機能する。前記第1電極タブ11は、電池缶20内に収容されたゼリーロール10の鉛直方向(Z軸に平行する方向)の上部に備えられる。
【0045】
前記第2電極は、第2電極集電体及び第2電極集電体の一面または両面に塗布された第2電極活物質を含む。前記第2電極集電体の幅方向(Z軸に平行する方向)の他側端部には、第2電極活物質が塗布されていない非コーティング部が存在する。前記非コーティング部は、第2電極タブ12として機能する。前記第2電極タブ12は、電池缶20内に収容されたゼリーロール10の鉛直方向(Z軸に平行する方向)の下部に備えられる。
【0046】
図1~
図4を参照すると、前記電池缶20は、上方に開口部が形成された円筒形の収容体であって、導電性の金属材質からなる。前記電池缶20は、上方の開口部からゼリーロール10を収容し、電解質も共に収容する。
【0047】
前記電池缶20は、ゼリーロール10の第2電極タブ12と電気的に接続される。これによって、前記電池缶20は、第2電極タブ12と同じ極性を有する。
【0048】
前記電池缶20は、その上端に形成されたビーディング部21を備え得る。また、前記電池缶20は、クリンピング部22を備え得る。前記ビーディング部21は、電池缶20の外周面の周りを圧入して形成される。前記ビーディング部21は、電池缶20の幅と対応するサイズを有するゼリーロール10が電池缶20の上端の開口部から抜け出ないようにし、上部キャップ60が設けられる支持部として機能し得る。
【0049】
前記クリンピング部22は、ビーディング部21の上部に形成される。前記クリンピング部22は、ビーディング部21の上に配置される上部キャップ60の外周面、そして上部キャップ60の上面の一部を囲むように延びて曲げられた形態を有する。
【0050】
但し、本発明の電池缶20は、このようなビーディング部21及び/またはクリンピング部22を備えないこともある。この場合、ゼリーロール10の固定及び/または上部キャップ60の固定及び/または電池缶20の密封は、例えば、ゼリーロール10に対するストッパーとして機能する部品の追加適用及び/または上部キャップ60が取り付けられる構造物の追加適用及び/または電池缶20と上部キャップ60の溶接などによって実現され得る。
【0051】
図3及び
図4を参照すると、本発明の一実施例による円筒形バッテリーセル1は、第1集電プレート30を含む。また、前記円筒形バッテリーセル1は、第2集電プレート40をさらに含み得る。前記第1集電プレート30及び第2集電プレート40は、導電性の金属材質からなる。
【0052】
前記第1集電プレート30は、ゼリーロール10の上部で前記第1電極タブ11に結合する。前記第1集電プレート30には、導電性を有する金属材質のリードLが連結され得る。前記リードLは、ゼリーロール10の上方へ延びて上部キャップ60に直接結合するか、または上部キャップ60の下面に結合する連結プレート80に結合し得る。
【0053】
図4を参照すると、前記第1集電プレート30は、例えば、ほぼ円板形状であり得る。このように第1集電プレート30は円板形状であることで、下部に結合した第1電極タブ11の上面と対応する形状を有し得る。
図3を参照すると、前記第1集電プレート30の直径は、前記ゼリーロール10の直径と対応し得る。即ち、第1集電プレート30は、下部に結合したゼリーロール10の上面(X-Y平面に平行する面)の全領域と対応する形状を有し得る。このような構造によると、第1電極タブ11と第1集電プレート30の接触面積が最大になるので、電池の内部抵抗が低くなり得る。
【0054】
または、
図5のように、前記第1集電プレート30は、上下方向(Z軸に平行する方向)へ貫通して形成された少なくとも一つの開口Hを備えるほぼ円板形状であり得る。この際、前記開口Hの形状は、限定されない。前記少なくとも一つの開口Hによってゼリーロール10の内部への電解液の注入が容易になり得る。
【0055】
または、図示していないが、前記第1集電プレート30は、中心部から放射状へ延びる複数のサブプレートを含み得る。この場合、前記複数のサブプレートの間への電解液の注入が円滑に行われ得る。
【0056】
図3を参照すると、前記第1集電プレート30は、第1電極タブ11の端部に結合し得る。または、図面とは異なり、前記第1電極タブ11は、その端部が第1集電プレート30と平行する方向(X-Y平面と平行する方向)へ折り曲げられ得る。この場合、前記第1集電プレート30は、折曲げによって対面する第1電極タブ11と結合し得る。この場合、前記電極タブ11が電池缶20内で高さ方向(Z軸に平行する方向)に沿って占める長さを最小化することでエネルギー密度を高めることができる。また、前記第1集電プレート30と第1電極タブ11の結合面積を広げて結合力を向上させることができるだけでなく、接触部位における抵抗を低めることができる。
【0057】
前記第1電極タブ11と第1集電プレート30の結合は、例えば、レーザー溶接によって行われ得る。前記レーザー溶接は、第1集電プレート30の母材を部分的に溶融する方式で行われるか、または第1集電プレート30と第1電極タブ11の間に溶接のためのはんだを介在した状態で行われ得る。この場合、前記はんだは、第1集電プレート30及び第1電極タブ11よりも低い融点を有し得る。
【0058】
図2及び
図3を参照すると、前記第2集電プレート40は、ゼリーロール10の下面に結合し得る。この場合、前記第2集電プレート40の一面は、ゼリーロール10の第2電極タブ12と溶接によって結合し、反対側の面は、電池缶20の内側底面に溶接によって結合し得る。前記ゼリーロール10の下面に結合する第2集電プレート40と第2電極タブ12の結合構造は、前述したゼリーロール10の上面に結合する第2集電プレート40と実質的に同一である。
【0059】
図3及び
図4を参照すると、本発明の一実施例による円筒形バッテリーセル1は、絶縁収縮チューブ50を含む。前記絶縁収縮チューブ50は、収縮性材質を含み得る。これによって、前記絶縁収縮チューブ50でゼリーロール10及び第1集電プレート30を囲んだ後、絶縁収縮チューブ50を収縮させると、絶縁収縮チューブ50がゼリーロール10及び第1集電プレート30に密着して固定され得る。これによって、絶縁性を確実に確保することができる。
【0060】
例えば、前記絶縁収縮チューブ50は、熱を加えると収縮する熱収縮性材質を含み得る。例えば、前記絶縁収縮チューブ50は、熱収縮性を有するポリエチレンテレフタレート(Polyethylene terephthalate;PET)を含み得る。但し、絶縁収縮チューブ50の材質はこれに限定されず、熱によって絶縁性を喪失することなく収縮可能な材質であれば、本発明の絶縁収縮チューブ50に採用可能である。
【0061】
一方、前記絶縁収縮チューブ50は、所定の温度範囲内で熱によって収縮され得る。例えば、前記所定の温度範囲は、通常的に二次電池の充放電時に二次電池の内部で発生する熱によって形成される温度範囲を含む温度範囲であり得る。
【0062】
なお、前記絶縁収縮チューブ50は、前記電池缶20内に収容された電解液と化学的に反応しない材質であり得る。例えば、前記絶縁収縮チューブ50は、電解液と化学的に反応しないポリエチレンテレフタレート(PET)を含み得る。但し、絶縁収縮チューブ50の材質はこれに限定されず、電解液と化学的に反応しない材質でれば、本発明の絶縁収縮チューブ50に採用可能である。
【0063】
図3を参照すると、前記絶縁収縮チューブ50は、第1カバー部51及び第2カバー部52を含む。より具体的には、前記絶縁収縮チューブ50は、前記第1集電プレート30の少なくとも一部をカバーする第1カバー部51と、前記ゼリーロール10の外周面の上端をカバーする第2カバー部52と、を含み得る。
【0064】
図3及び
図4を参照して説明すると、第2カバー部52は、前記第1カバー部51の縁部から上下方向(Z軸に平行する方向)へ延びた部分である。第1カバー部51は、絶縁収縮チューブ50において第2カバー部52を除いた全ての部分である。例えば、
図3及び
図4において第1カバー部51は、絶縁収縮チューブ50において水平方向(X-Y平面に平行する方向)へ延びた部分を意味する。
【0065】
前記第1カバー部51は、前記第1集電プレート30の少なくとも一部をカバーする。例えば、前記第1カバー部51は、第1集電プレート30の上面の周縁部をカバーし得る。また、前記第1カバー部51は、前記第1電極タブ11において、前記第1集電プレート30によってカバーされていない一部領域をカバーし得る。そして、前記第2カバー部52は、ゼリーロール10の外周面の上端をカバーする。前記第1カバー部51は、前記第2カバー部52と連結され得る。
【0066】
図3を参照すると、前記第1カバー部51の半径方向の延長長さD1は、前記電池缶20に形成されたビーディング部21の圧入深さBよりも大きいか、または同一に形成され得る。ここで、前記半径方向とは、ゼリーロール10の半径方向を意味する。これによって、第2極性を有する電池缶20と、第1極性を有する第1集電プレート30の電気的接触が確実に防止される。したがって、電池の安全性を確保することができる。
【0067】
図3を参照すると、前記第2カバー部52の延長長さD2は、前記第1電極タブ11の延長長さTよりも大きいか、または同一に構成され得る。これによって、前記第2カバー部52は、第1電極タブ11が電池缶20の側壁側(内周面側)へ露出しないように第1電極タブ11をカバーし得る。このような構造によれば、第2極性を有する電池缶20と、第1極性を有する第1電極タブ11の電気的接触が防止される。これによって、少なくとも前記第2カバー部52の延長長さD2が前記第1電極タブ11の延長長さTと同一でなければならない。
【0068】
一方、確実な絶縁のために第2カバー部52の延長長さD2が前記第1電極タブ11の延長長さTよりも少しでも長く形成され得る。この場合、前記第2カバー部52は、ゼリーロール10の高さ方向(Z軸に平行する方向)に沿って、非コーティング部(電極活物質が塗布されていない部分)と対応する領域の全部及びコーティング部(電極活物質が塗布された部分)と対応する領域の一部をカバーし得る。
【0069】
図6は、本発明の他の実施例による円筒形バッテリーセルを示す図であり、
図7~
図9は、本発明のさらに他の実施例による円筒形バッテリーセルを示す図である。
【0070】
図6~
図9の実施例による円筒形バッテリーセル1は、前述した
図3及び
図4の実施例の円筒形バッテリーセル1と類似であるので、前述した実施例と実質的に同一または類似の構成については重複する説明を省略し、以下、前述した実施例との相違点を中心にして説明する。
【0071】
図6を参照すると、前記絶縁収縮チューブ50の第1カバー部51は、前記ゼリーロール10の上端部の領域のほとんどをカバーし得る。即ち、前記第1カバー部51は、その上面において第1集電プレート30とリードLが結合する部分を除いた残りの領域をカバーし得る。このような構造によれば、第1集電プレート30と電池缶20の内面の接触による短絡発生の危険性をさらに減少させることができる。また、このような構造によれば、前記絶縁収縮チューブ50と第1集電プレート30の結合面積が増大することで、絶縁収縮チューブ50が第1集電プレート30から離脱して円筒形バッテリーセル1の絶縁性能が低下することを防止することができる。
【0072】
図7を参照すると、本発明の一実施例による円筒形バッテリーセル1において、前記第1集電プレート30の直径は、前記ゼリーロール10の直径よりも小さくてもよい。言い換えれば、第1集電プレート30の半径R30は、前記ゼリーロール10の半径R10よりも小さくてもよい。このように、第1集電プレート30の直径がゼリーロール10の直径よりも小さくても、第1集電プレート30と第1電極タブ11の電気的接続は維持され得る。このように、第1集電プレート30の直径がゼリーロール10の直径よりも小さい構造によって、前記ゼリーロール10の上面において前記第1集電プレート30がカバーしない領域から電解液が円滑に注入され得る。したがって、電解液注入の容易性及び含浸性が改善される。また、このように第1集電プレート30の直径がゼリーロール10の直径よりも小さい場合、ビーディング部21の形成による電池缶20の湾入によって電池缶20と第1集電プレート30の接触が発生する恐れを解消できる。したがって、この場合、電池缶20内でゼリーロール10の総高さを増大させることができ、これによって、エネルギー密度の向上を図ることができる。前記ゼリーロール10の半径R10と第1集電プレート30の半径R30の差は、例えば、ビーディング部21の圧入深さと比較して同一であるか、または大きく形成され得る。
【0073】
続いて、
図7を参照して説明すると、前記絶縁収縮チューブ50は、前記ゼリーロール10の外周面の上端領域、前記第1集電プレート30の上面における一部領域及び前記ゼリーロール10の上面において前記第1集電プレート30によってカバーされない領域をカバーし得る。より具体的に説明すると、前記第1カバー部51は、前記第1電極タブ11及び前記第1集電プレート30を共にカバーし得る。即ち、第1カバー部51は、前記第1集電プレート30の上面及び前記ゼリーロール10の上面において前記第1集電プレート30によってカバーされない領域をカバーし得る。したがって、第1カバー部51は、第1集電プレート30と第1電極タブ11が接触する領域で段差形状を有し得る。言い換えれば、第1カバー部51は、第1集電プレート30の上面において、周縁領域を含む少なくとも一部領域及び外周面を共にカバーし得る。一方、前記第2カバー部52は、前記ゼリーロール10の外周面の上端をカバーし得る。
【0074】
図8を参照すると、本発明のゼリーロール10は、前記第1電極タブ11が第1長さT1を有する第1領域A1と、前記第1領域A1の外周部に位置し、前記第1電極タブ11が第2長さT2を有する第2領域A2と、を含み得る。
【0075】
図8を参照すると、第1長さT1が第2長さT2よりも長く形成され得る。前記第2領域A2の少なくとも一部は、電池缶20に形成されたビーディング部21の下部に位置し得る。前記ビーディング部21の下部に位置する第1電極タブ11の長さが、他の領域における第1電極タブ11の長さよりも短く形成される場合、ビーディング部21と第1電極タブ11の接触による短絡発生の危険を減少させ得る。前記第1集電プレート30は、前記ゼリーロール10の前記第1領域A1をカバーし得る。即ち、前記第1集電プレート30の直径は、前記第1領域A1の半径方向の長さとほぼ同一であり得る。または、図示していないが、前記第1集電プレート30の半径が前記ゼリーロール10の巻取中心部Cから第1領域A1と第2領域A2の境界地点までの距離よりも小さく構成されることも可能である。
【0076】
前記第1カバー部51は、前記ゼリーロール10の第2領域A2及び前記第1集電プレート30をカバーし得る。
図8を参照すると、前記第1カバー部51は、前記ゼリーロール10の第2領域A2に位置する第1電極タブ11と、前記第1集電プレート30の上面において周縁領域を含む少なくとも一部領域と、前記第1領域A1に位置する第1電極タブ11の外周面と、をカバーし得る。そして、第2カバー部52は、前記第2領域A2に位置する第1電極タブ11の外周面をカバーし得る。
【0077】
前記電池缶20の外周面から前記第1領域A1と第2領域A2の境界地点に至る距離は、電池缶20の外周面の周りを圧入して形成されたビーディング部21の圧入深さよりも大きいか、または同一に形成され得る。この場合、ビーディング部21の形成によって電池缶20と第1電極タブ11の接触の恐れ及び電池缶20と第1集電プレート30の接触の恐れが大幅に減少する。これによって、前記ゼリーロール10の総高さを増加させることができる。
【0078】
一方、他の面で、前記ゼリーロール10の総高さの増加によって、前記ビーディング部21が第1集電プレート30よりも下方の位置に形成されるか、または同一線上の位置に形成され得る。より具体的には、前記ビーディング部21が円筒形バッテリーセル1の高さ方向(Z軸に平行する方向)に沿って第1集電プレート30の最下端部よりも下方に位置するか、またはほぼ同じ高さに位置し得る。このようにビーディング部21が第1集電プレート30よりも下方の位置または同一線上の位置に形成される構造によれば、電池缶20の内部のデッドスペースが大幅に減少し得る。したがって、電池のエネルギー密度を高めることができる。
【0079】
特に、前記ビーディング部21が第1集電プレート30の最下端部よりも円筒形バッテリーセル1の高さ方向に沿って下方に位置する場合には、ゼリーロール10の総高さが極大化でき、これによって上部キャップ60と第1集電プレート30の間に形成されるデッドスペースを最小化できる。それによって、電池のエネルギー密度の向上を極大化することができる。
【0080】
図8の第2領域A2に位置した第1電極タブ11は削除され得る。これを
図9に詳しく示す。
図9を参照すると、前記ゼリーロール10は、第2領域A2に第1電極タブ11を備えない。この場合、
図8に示した実施形態と比較して、ゼリーロール10の総高さをさらに増加させ得る。これによって、電池缶20の内部のデッドスペースが
図8の場合よりも減少する。したがって、電池のエネルギー密度が極大化できる。
【0081】
一方、前記
図3、
図4及び
図6~
図9においては、説明の便宜上、絶縁収縮チューブ50の厚さを厚く示したが、実際には、絶縁収縮チューブ50の厚さは、非常に薄くて空間をほとんど占めないフィルム形態に近い。これによって、本発明による円筒形二次電池は、第1集電プレート30と電池缶20の接触防止、そして第1電極タブ11と電池缶20の接触防止のために別のインシュレーターを適用する場合と比較してエネルギー密度がさらに増大できる。また、本発明による円筒形二次電池は、絶縁収縮チューブ50の薄い厚さによって、ゼリーロール10と第1集電プレート30の結合体に絶縁収縮チューブ50を適用して絶縁処理を終えた状態で前記結合体を電池缶20に円滑に挿入できる。これによって、円筒形バッテリーセル1の製造において生産性を向上させることができ、ゼリーロール10と第1集電プレート30の結合体を電池缶20内に挿入する過程において製品不良の発生危険が少ない。
【0082】
図3をさらに参照すると、本発明の一実施例による円筒形バッテリーセル1は、上部キャップ60を含む。
【0083】
前記上部キャップ60は、前記第1集電プレート30と電気的に接続され、前記開口部をカバーし得る。前記上部キャップ60は、伝導性の金属材質からなる部品であり、電池缶20の上端の開口部をカバーする。前記上部キャップ60は、ゼリーロール10の第1電極タブ11と電気的に接続され、電池缶20とは電気的に絶縁される。これによって、前記上部キャップ60は、円筒形バッテリーセル1の第1電極端子として機能できる。
【0084】
前記上部キャップ60は、電池缶20に形成されたビーディング部21に設けられ得る。前記上部キャップ60は、クリンピング部22の形成によって固定され得る。前記上部キャップ60と電池缶20のクリンピング部22の間には、電池缶20の気密性を確保し、電池缶20と上部キャップ60の電気的絶縁のために気密ガスケット70が介在され得る。
【0085】
前記上部キャップ60は、その中心部から上方へ膨らんで形成された突出部61を備え得る。即ち、前記突出部61は、バスバーなどの電気的接続部品との接触が容易になるように上方へ突出し得る。
【0086】
図2及び
図3を参照すると、本発明の一実施例による円筒形バッテリーセル1は、連結プレート80をさらに含み得る。
【0087】
前記連結プレート80は、前記上部キャップ60の下面に結合して前記第1集電プレート30に隣接するリードLと電気的に接続し得る。しかし、連結プレート80は、
図8及び
図9のように、電池の内部空間の減少及びエネルギー密度の増大のために省略され得る。
【0088】
図10は、
図1のバッテリーセルを含むバッテリーパックを説明するための図である。
【0089】
図10を参照すると、本発明の一実施例によるバッテリーパック3は、上述したような本発明の一実施例による複数の円筒形バッテリーセル1が電気的に接続された二次電池集合体及びそれを収容するパックハウジング2を含む。本発明の図面において、図面の図示の便宜上、電気的接続のためのバスバー、電力端子などの部品は省略された。
【0090】
図11は、
図10のバッテリーパックを含む自動車を説明するための図である。
【0091】
図11を参照すると、本発明の一実施例による自動車Vは、例えば、ハイブリッド自動車または電気自動車Vであり、本発明の一実施例によるバッテリーパック3を含む。前記自動車Vは、本発明の一実施例によるバッテリーパック3から電力を受けて動作する。
【0092】
なお、本明細書において、上、下のような方向を示す用語が使用されたが、このような用語は相対的な位置を示し、説明の便宜のためのものであるだけで、対象となる事物の位置や観測者の位置などによって変わり得ることは、当業者にとって自明である。
【0093】
以上のように、本発明を限定された実施例と図面によって説明したが、本発明はこれに限定されず、本発明が属する技術分野における通常の知識を持つ者によって本発明の技術思想と以下に記載する特許請求の範囲の均等範囲内で多様な修正及び変形が可能であることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0094】
3 バッテリーパック
2 パックハウジング
1 円筒形バッテリーセル
10 ゼリーロール
11 第1電極タブ
12 第2電極タブ
20 電池缶
21 ビーディング部
22 クリンピング部
30 第1集電プレート
40 第2集電プレート
50 絶縁収縮チューブ
51 第1カバー部
52 第2カバー部
60 上部キャップ
61 突出部
70 気密ガスケット
80 連結プレート
L リード
C 巻取中心部
B 圧入深さ
H 開口
D1 第1カバー部の半径方向の延長長さ
D2 第2カバー部の延長長さ
R10 ゼリーロールの半径
R30 第1集電プレートの半径
T 第1電極タブの延長長さ
T1 第1長さ
T2 第2長さ
A1 第1領域
A2 第2領域
V 自動車