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特許7618868太陽電池及びその製造方法、光起電力モジュール
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-10
(45)【発行日】2025-01-21
(54)【発明の名称】太陽電池及びその製造方法、光起電力モジュール
(51)【国際特許分類】
   H10F 10/14 20250101AFI20250114BHJP
   H10F 10/00 20250101ALI20250114BHJP
【FI】
H01L31/06 300
H01L31/04 280
H01L31/04 260
H01L31/04 240
H01L31/04 460
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2024037104
(22)【出願日】2024-03-11
【審査請求日】2024-04-23
(31)【優先権主張番号】202311849878.8
(32)【優先日】2023-12-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】519095522
【氏名又は名称】ジョジアン ジンコ ソーラー カンパニー リミテッド
(73)【特許権者】
【識別番号】512083920
【氏名又は名称】晶科能源股分有限公司
【氏名又は名称原語表記】JINKO SOLAR CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1,Jinko Road, Shangrao Economic Development Zone Jiangxi 334100 CN
(74)【代理人】
【識別番号】100199819
【弁理士】
【氏名又は名称】大行 尚哉
(74)【代理人】
【識別番号】100087859
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 秀治
(72)【発明者】
【氏名】李慧敏
(72)【発明者】
【氏名】徐孟雷
(72)【発明者】
【氏名】楊潔
(72)【発明者】
【氏名】ヂァン シン ウ
【審査官】吉岡 一也
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第112885925(CN,A)
【文献】特開2016-122847(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第112164728(CN,A)
【文献】中国実用新案第210897302(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 31/02-31/078
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板であって、前記基板が第1表面と前記第1表面に対向する第2表面とを備え、前記第1表面は、周辺領域と、中央領域とを含み、前記周辺領域が前記中央領域を取り囲んでおり、前記周辺領域は、前記中央領域とほぼ面一であるか、または前記中央領域よりも前記第2表面に近い基板と、
前記中央領域に位置する誘電体層と、
前記誘電体層の前記基板から離れる表面に位置するドーピング半導体層と、
前記周辺領域及び前記ドーピング半導体層の表面を覆うパッシベーション層と、
電極であって、第1数の電極を含み、前記第1数の電極は、前記中央領域に位置し、かつ前記パッシベーション層の厚さを貫通して前記ドーピング半導体層と電気的に接触している電極と、を含み、
前記第2表面に位置するエミッタをさらに含み、
前記電極は、第2数の電極をさらに含み、前記第2数の電極は、前記周辺領域に位置し、かつ前記パッシベーション層の厚さを貫通して前記周辺領域と電気的に接触している、
ことを特徴とする太陽電池。
【請求項2】
前記周辺領域は、テクスチャ構造を備え、前記パッシベーション層が前記テクスチャ構造を覆っている、
ことを特徴とする請求項1に記載の太陽電池。
【請求項3】
前記テクスチャ構造は、塔基礎構造、ピラミッド構造またはプラットフォーム突起構造を含む、
ことを特徴とする請求項に記載の太陽電池。
【請求項4】
前記周辺領域と前記中央領域との高さの差の範囲は1.5μm~15μmである、
ことを特徴とする請求項1に記載の太陽電池。
【請求項5】
前記テクスチャ構造の頂部と前記中央領域との高さの差の範囲は、1μm~14μmである、
ことを特徴とする請求項に記載の太陽電池。
【請求項6】
前記中央領域は、交互に配列されたP領域及びN領域を含み、前記P領域と前記N領域との間には間隔領域を有し、前記ドーピング半導体層は、前記P領域に位置する第1ドーピング半導体層と、前記N領域に位置する第2ドーピング半導体層とを含み、前記電極は、第1電極と、第2電極と、を含み、前記第1電極が前記第1ドーピング半導体層と電気的に接触し、前記第2電極が前記第2ドーピング半導体層と電気的に接触し、前記パッシベーション層が前記間隔領域の基板の表面を覆っている、
ことを特徴とする請求項1に記載の太陽電池。
【請求項7】
前記周辺領域は、第1テクスチャ構造を備え、前記間隔領域は、第2テクスチャ構造を備え、前記第1テクスチャ構造の粗さは、前記第2テクスチャ構造の粗さ以上である、
ことを特徴とする請求項に記載の太陽電池。
【請求項8】
前記間隔領域の表面は、前記P領域の表面及び前記N領域の表面と面一であり、または、前記間隔領域の表面は前記P領域の表面よりも低く、かつ、前記間隔領域の表面は前記N領域の表面よりも低い、
ことを特徴とする請求項に記載の太陽電池。
【請求項9】
前記電極は、第3数の電極をさらに含み、前記第3数の電極は、第1方向に沿って配列された第1部及び第2部を含み、前記第1部が前記中央領域に位置し、前記第2部が前記周辺領域に位置し、前記第1方向が前記電極の配列方向である、
ことを特徴とする請求項1に記載の太陽電池。
【請求項10】
前記ドーピング半導体層は、アモルファスシリコンドープ層、多結晶シリコンドープ層、微結晶シリコンドープ層、炭化ケイ素ドープ層または結晶シリコンドープ層のうちの少なくとも1つを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の太陽電池。
【請求項11】
複数の請求項1~10のいずれか1項に記載の太陽電池が接続されてなるセルストリングと、
前記セルストリングの表面を覆うための封止層と、
前記封止層の前記セルストリングから離れた表面を覆うためのカバープレートと、を含む、
ことを特徴とする光起電力モジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願の実施例は、光起電力の分野に関し、特に、太陽電池及びその製造方法、光起電力モジュールに関するものである。
【背景技術】
【0002】
現在、化石エネルギーの枯渇に伴い、太陽電池は、新しいエネルギーの代替案として、ますます広く使用されている。太陽電池は、太陽の光エネルギーを電気エネルギーに変換する装置である。太陽電池は、光起電力の原理を利用してキャリアを生じさせ、電極でキャリアを引き出すことで、電気エネルギーを有効に利用するのに寄与する。
【0003】
TOPCon(Tunnel Oxide Passivated Contact)セルまたはTOPCon技術を利用したIBCからなるTBC(TOPCon-BC)セルは、シリコン表面に極薄のトンネル酸化層と高濃度ドーピングの多結晶シリコン層を作る必要があり、トンネル酸化層の化学的パッシベーションと多結晶シリコン層のフィールドパッシベーション作用を利用することで、シリコン表面の少数キャリアの再結合速度を著しく下げることができる一方、高濃度ドーピングの多結晶層は、多数キャリアの導電性能を著しく改善し、電池の開放電圧とバッキングファクターを向上させることに寄与する。
【0004】
低気圧化学気相成長法(Low Pressure Chemical Vapor Deposition、LPCVD)は、トンネル酸化層と多結晶シリコン層を製造するための主な技術であり、コストが低く、生産量が高く、製造されたフィルムの性能が高いというメリットがあり、現在広く応用されている。しかしながら、LPCVDを利用して多結晶シリコン層を製造する過程に、電池効率に影響する問題、例えば、多結晶シリコン層の酸化により形成されたシリコンガラス層の除去過程における除去不良やオーバーエッチングなどが存在するおそれがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本願の実施例には、少なくとも太陽電池の光電変換効率の向上に有利である太陽電池及びその製造方法、光起電力モジュールが提供される。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願のいくつかの実施例によれば、本願実施例の一態様では、太陽電池が提供され、この太陽電池は、基板であって、前記基板が第1表面と前記第1表面に対向する第2表面とを備え、前記第1表面は、周辺領域と、中央領域とを含み、前記周辺領域が前記中央領域を取り囲んでおり、前記周辺領域は、前記中央領域とほぼ面一であるか、または前記中央領域よりも前記第2表面に近い基板と、前記中央領域に位置する誘電体層と、前記誘電体層の前記基板から離れる表面に位置するドーピング半導体層と、前記周辺領域及び前記ドーピング半導体層の表面を覆うパッシベーション層と、電極であって、第1数の電極を含み、前記第1数の電極は、前記中央領域に位置し、かつ前記パッシベーション層の厚さを貫通して前記ドーピング半導体層と電気的に接触している電極と、を含む。
【0007】
いくつかの実施例では、前記基板は、第1境界を備え、前記中央領域の前記周辺領域に向かう境界は第2境界であり、前記第1境界が前記第2境界に対向しており、前記第2境界と前記第1境界との距離が300μm未満である。
【0008】
くつかの実施例では、前記周辺領域は、テクスチャ構造を備え、前記パッシベーション層が前記テクスチャ構造を覆っている。
【0009】
いくつかの実施例では、前記テクスチャ構造は、塔基礎構造、ピラミッド構造またはプラットフォーム突起構造を含む。
【0010】
いくつかの実施例では、前記周辺領域と前記中央領域との高さの差の範囲は1.5μm~15μmである。
【0011】
いくつかの実施例では、前記テクスチャ構造の頂部と前記中央領域との高さの差の範囲は、1μm~14μmである。
【0012】
いくつかの実施例では、前記中央領域は、交互に配列されたP領域及びN領域を含み、前記P領域と前記N領域との間には間隔領域を有し、前記ドーピング半導体層は、前記P領域に位置する第1ドーピング半導体層と、前記N領域に位置する第2ドーピング半導体層とを含み、前記電極は、第1電極と、第2電極と、を含み、前記第1電極が前記第1ドーピング半導体層と電気的に接触し、前記第2電極が前記第2ドーピング半導体層と電気的に接触し、前記パッシベーション層が前記間隔領域の基板の表面を覆っている。
【0013】
いくつかの実施例では、前記周辺領域は、第1テクスチャ構造を備え、前記間隔領域は、第2テクスチャ構造を備え、前記第1テクスチャ構造の粗さは、前記第2テクスチャ構造の粗さ以上である。
【0014】
いくつかの実施例では、前記間隔領域は、前記P領域及び前記N領域と面一であり、または、前記間隔領域は前記P領域よりも低く、かつ、前記間隔領域は前記N領域よりも低い。
【0015】
いくつかの実施例では、前記基板は、前記第1表面と対向設置された第2表面をさらに含み、前記太陽電池は、前記第2表面に位置するエミッタをさらに含む。
【0016】
いくつかの実施例では、前記電極は、第2数の電極をさらに含み、前記第2数の電極は、前記周辺領域に位置し、かつ前記電極が前記パッシベーション層の厚さを貫通して前記周辺領域と電気的に接触している。
【0017】
いくつかの実施例では、前記電極は、第3数の電極をさらに含み、前記第3数の電極は、第1方向に沿って配列された第1部及び第2部を含み、前記第1部が前記中央領域に位置し、前記第2部が前記周辺領域に位置し、前記第1方向が前記電極の配列方向である。
【0018】
いくつかの実施例では、前記ドーピング半導体層は、アモルファスシリコンドープ層、多結晶シリコンドープ層、微結晶シリコンドープ層、炭化ケイ素ドープ層または結晶シリコンドープ層のうちの少なくとも1つを含む。
【0019】
本願のいくつかの実施例によれば、本願実施例の別の態様では、光起電力モジュールが提供され、この光起電力モジュールは、複数の上述した実施例のいずれかにおける太陽電池が接続されてなるセルストリングと、前記セルストリングの表面を覆うための封止用接着フィルムと、前記封止用接着フィルムの前記セルストリングから離れた表面を覆うためのカバープレートと、を含む。
【発明の効果】
【0020】
本願実施例に提供された技術案は、少なくとも以下の利点を有する。
【0021】
本願実施例では、太陽電池が提供されており、基板を周辺領域及び中央領域に分けてから、周辺領域及び中央領域のフィルム層に対して異なる設計を行うことで、周辺領域のオーバーエッチングを回避し、中央領域の良好な電気的性能を確保する。周辺領域は、前記中央領域と面一であるか、または前記中央領域よりも低く、且つパッシベーション層は、周辺領域及びドーピング半導体層の表面を覆っており、これによって、エッジの表面欠陥及び平坦性を低減し、電池のエッジに対して十分で効果的なパッシベーションを実現することができる。このように、電池のエッジの電気的な再結合と漏電を下げるとともに、電池の開放電圧と短絡電流を向上させ、電池の光電変換効率を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
一つ又は複数の実施例は、対応する添付の図面における図で例示的に説明されるが、これらの例示的な説明は、実施例を限定するものではなく、特に断りのない限り、添付の図面における図は縮尺に制限されない。本願の実施例又は従来技術における技術案をより明確に説明するために、以下、実施例に使用する必要がある図面を簡単に紹介するが、明らかに、以下に記載される図面は本願のいくつかの実施例に過ぎず、当業者にとっては、創造的な労働をしなくても、これらの図面に基づいて他の図面を得ることができる。
図1図1は、本願の一実施例で提供された太陽電池の構造を示す図である。
図2図2は、図1のa1-a2に沿った第1種類の断面構造を示す図である。
図3図3は、図1のa1-a2に沿った第2種類の断面構造を示す図である。
図4図4は、図1のb1-b2に沿った第1種類の断面構造を示す図である。
図5図5は、本願の一実施例で提供された太陽電池の断面構造を示す図である。
図6図6は、本願の一実施例で提供された太陽電池の別の断面構造を示す図である。
図7図7は、本願の一実施例で提供された太陽電池の別の断面構造を示す図である。
図8図8は、本願の他の実施例で提供された太陽電池の構造を示す図である。
図9図9は、図8のa3-a4に沿った第1種類の断面構造を示す図である。
図10図10は、図8のa3-a4に沿った第2種類の断面構造を示す図である。
図11図11は、他の実施例で提供された太陽電池の製造方法におけるステップに対応する太陽電池の断面構造を示す図である。
図12図12は、他の実施例で提供された太陽電池の製造方法におけるステップに対応する太陽電池の断面構造を示す図である。
図13図13は、他の実施例で提供された太陽電池の製造方法におけるステップに対応する太陽電池の断面構造を示す図である。
図14図14は、他の実施例で提供された太陽電池の製造方法におけるステップに対応する太陽電池の断面構造を示す図である。
図15図15は、他の実施例で提供された太陽電池の製造方法におけるステップに対応する太陽電池の断面構造を示す図である。
図16図16は、他の実施例で提供された太陽電池の製造方法におけるステップに対応する太陽電池の断面構造を示す図である。
図17図17は、他の実施例で提供された太陽電池の製造方法におけるステップに対応する太陽電池の断面構造を示す図である。
図18図18は、他の実施例で提供された太陽電池の製造方法におけるステップに対応する太陽電池の断面構造を示す図である。
図19図19は、他の実施例で提供された光起電力モジュールの構造を示す図である。
図20図20は、図19のM1-M2断面に沿った断面構造を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
背景技術からわかるように、現在の太陽電池の光電変換効率が良くない。
【0024】
分析からわかるように、太陽電池の光電変換効率が良くない原因の1つは、現在、P型ドーピング元素またはN型ドーピング元素を備えた半導体層を形成する過程において、一般的に、LPCVD工程を採用して堆積を行い、LPCVD工程は、真性半導体フィルムを形成するための第1回成長と、真性半導体フィルム内にドーピング元素を持たせるための第2回成長と、酸化処理と、を含み、このように、形成されたドーピング半導体層及び基板(エミッタ)の表面にシリコンドープガラス層を形成することは避けられず、基板(エミッタ)の表面のシリコンドープガラス層を除去する時に、ドーピング半導体層の表面に保護層を形成し、ドーピング半導体層へのダメージを低減することができる。研究からわかるように、基板全体をエッチング液に入れた場合、基板の側面に保護層が形成されていないため、エッチング液が基板の側面を介してドーピング半導体層の表面の一部を腐食し、ドーピング半導体層の表面欠陥が多くなることを引き起こし、光電変換効率の向上に影響するおそれがあることである。
【0025】
本願の実施例は、太陽電池を提供しており、基板を周辺領域及び中央領域に分けてから、周辺領域及び中央領域のフィルム層に対して異なる設計を行うことで、周辺領域のオーバーエッチングを回避し、中央領域の良好な電気的性能を確保する。周辺領域は、前記中央領域と面一であるか、または前記中央領域よりも低く、且つパッシベーション層は、周辺領域及びドーピング半導体層の表面を覆っており、これによって、エッジの表面欠陥及び平坦性を低減し、電池のエッジに対して十分で効果的なパッシベーションを実現することができる。このように、電池のエッジの電気的な再結合と漏電を下げるとともに、電池の開放電圧と短絡電流を向上させ、電池の光電変換効率を高めることができる。
【0026】
以下、本願の各実施例について図面を組み合わせて詳細に説明する。しかしながら、当業者は理解できるが、読者に本願をよりよく理解させるために、本願の実施例において多数の技術的細部が提案されているが、これらの技術的細部及び以下の各実施例に基づく種々の変更や修正がなくても、本願の実施例が保護を要求している技術案を実現することができる。
【0027】
図1は、本願の一実施例で提供された太陽電池の構造を示す図であり、図2は、図1のa1-a2に沿った第1種類の断面構造を示す図であり、図3は、図1のa1-a2に沿った第2種類の断面構造を示す図であり、図4は、図1のb1-b2に沿った第1種類の断面構造を示す図である。
【0028】
図1及び図2に示すように、本願のいくつかの実施例によれば、本願の実施例の一態様では、基板100を含んだ太陽電池を提供しており、基板100が第1表面11を備え、第1表面11は、周辺領域111と、中央領域112とを含み、周辺領域111が中央領域112を取り囲んでおり、周辺領域111は、中央領域112と面一であるか、または中央領域112よりも低い。
【0029】
いくつかの実施例では、基板100の材料は、元素半導体材料であってもよい。具体的には、元素半導体材料は、単一の元素からなり、例えば、シリコン又はゲルマニウムであってもよい。ここで、元素半導体材料は、単結晶状態、多結晶状態、非結晶状態又は微結晶状態(単結晶状態と非晶質状態の両方を備える状態は、微結晶状態と呼ばれる)であってもよく、例えば、シリコンは、単結晶シリコン、多結晶シリコン、アモルファスシリコン又は微結晶シリコンのうちの少なくとも1つであってもよい。
【0030】
いくつかの実施例では、基板100の材料は、化合物半導体材料であってもよい。よく見られる化合物半導体材料は、シリコンゲルマニウム、炭化ケイ素、ガリウム砒素、ガリウム化インジウム、ペロブスカイト、テルル化カドミウム、セレン化銅インジウムなどの材料を含むが、これらに限定されない。基板100は、サファイア基板、絶縁体上のシリコン基板又は絶縁体上のゲルマニウム基板であってもよい。
【0031】
いくつかの実施例では、基板100は、N型半導体基板又はP型半導体基板であってもよい。N型半導体基板内には、N型ドーピング元素がドープされており、N型ドーピング元素は、リン(P)、ビスマス(Bi)、アンチモン(Sb)又はヒ素(As)などのV族元素のうちのいずれかであってもよい。P型半導体基板内には、P型ドーピング元素がドープされており、P型ドーピング元素は、ホウ素(B)、アルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)又はインジウム(In)などのIII族元素のうちのいずれかであってもよい。
【0032】
いくつかの実施例では、基板100は、第1表面11と対向設置された第2表面12をさらに含む。
【0033】
いくつかの実施例では、太陽電池は片面セルであり、第2表面12は、受光面として入射光を受光することに用いられ、第1表面11は、バックライト面とされることができる。第1表面は、受光面とし、第2表面は、バックライト面とされることができる。ここで、バックライト面も、入射光を受光することができるが、その入射光の受光効率は、受光面の入射光の受光効率よりも弱い。本願の実施例では、第1表面をバックライト面とし、第2表面を受光面とすることを例に説明している。
【0034】
いくつかの実施例では、太陽電池は、両面セルであり、即ち、基板の第1表面と第2表面は、いずれも受光面として入射光を受光することに用いられることができる。
【0035】
いくつかの実施例では、基板の第1表面11は研磨面であり、研磨面とは、研磨液またはレーザーエッチングにより表面の元のテクスチャ構造を除去して形成された平坦面を指す。研磨後、第1表面の平坦性が増加し、長波光の反射が増加し、投射光の二次吸収が促進され、短絡電流を増加させ、同時に第1表面の比表面積が小さくなることにより、第1表面の再結合を低減し、第1表面のパッシベーション効果を向上させることができる。
【0036】
いくつかの実施例では、基板100の第2表面2は第3テキスチャ構造13を備え、第3テクスチャ構造13は、規則的な形状を有するピラミッドテクスチャ構造及び不規則的な形状を有するブラックシリコンを含むことができる。第3テキスチャ構造の傾斜面は、入射光の内部反射を増加させることができ、入射光に対する基板100の吸収利用率を向上させ、太陽電池の効率を向上させることができる。
【0037】
いくつかの実施例では、第3テキスチャ構造13は複数の突起構造131を含み、突起構造131の形状は、ピラミッド形状、放物線形状、または楕円球形状を含んでもよい。
【0038】
いくつかの実施例では、周辺領域111及び中央領域112は、基板100に対する機能的区分に基づいて、太陽電池の各フィルム層の構造分布を説明するためのものである。図1に示すように、図中の点線で囲まれた領域は、中央領域であり、点線領域と基板のエッジ領域で囲まれた領域は、周辺領域である。
【0039】
ここで、周辺領域の幅がほぼ同じになるように、基板のエッジとエッジとの間の境界には面取りがあり、中央領域の面取りに対応する領域にも同じ設置がされており、太陽電池のエッジ漏電を改善することに用いられる。
【0040】
いくつかの実施例では、図1及び図2に示すように、基板100は、第1境界121を備え、中央領域112の周辺領域111に向かう境界は第2境界122であり、第1境界121が第2境界122に対向しており、第2境界122と第1境界121との距離sが300μm未満である。第1境界121と第2境界122との距離sは、280μm、268μm、235μmまたは200μm未満であってもよい。第1境界121と第2境界122との距離sは、周辺領域111の幅を限定することができる。周辺領域111の幅が小さいと、即ち、調整する必要のある領域が小さく、元の工程への影響も小さくなり、エッジ箇所での電池性能を最適化するとともに、中央領域112の電池性能を確保している。
【0041】
いくつかの実施例では、周辺領域111と中央領域112との高さの差hの範囲は1.5μm~15μmである。例えば、hの範囲は、1.5μm~3μm、3μm~4.5μm、4.5μm~7μm、7μm~10μmまたは10μm~15μmであってもよい。周辺領域111と中央領域112の高さの差hが上記の範囲内にあれば、周辺領域111と中央領域112との間に明確に区分されるようになる。これにより、周辺領域111に位置するドーピング半導体層ができるだけ除去され、パッシベーション層は、周辺領域111に対して十分にパッシベーションすることができることを確保する。周辺領域111と中央領域112との高さの差hも、周辺領域の漏電問題及びエッジの破損問題を改善し、電池の歩留まり及び見栄えを高めることができる。
【0042】
いくつかの実施例では、図2及び図3に示すように、周辺領域111は、テクスチャ構造14を備える。テクスチャ構造14は、入射光の周辺領域111における内部反射率を増やしたり、パッシベーション層114のパッシベーション効果を向上させたりすることにより、太陽電池の光電変換効率を高めることができる。
【0043】
いくつかの実施例では、テクスチャ構造14は、塔基礎構造、ピラミッド構造またはプラットフォーム突起構造を含む。ここで、塔基礎構造は、ピラミッド構造から塔の先端部分を取り除いた後の底部構造であり、元のピラミッド構造の高さの1/4よりも低い残りのテクスチャ構造である。プラットフォーム突起構造とは、ピラミッド構造から塔の先端部分を取り除いて形成された平面であり、元のピラミッド構造の高さの1/4よりも高い残りのテクスチャ構造である。
【0044】
いくつかの実施例では、塔基礎構造は、研磨面構造であってもよい。塔基礎構造は、周辺領域111の平坦性を増やし、長波光に対する反射を増加させ、投射光の二次吸収を促進し、短絡電流を向上させる。同時に、周辺領域111の比表面積が減少するため、周辺領域111の再結合を低減し、周辺領域111のパッシベーション効果を高めることができる。
【0045】
いくつかの実施例では、テクスチャ構造14の頂部と中央領域112との高さの差h1の範囲は、1μm~14μmである。h1の範囲は、1.5μm~3.2μm、3.2μm~5μm、5μm~7.5μm、7.5μm~11μmまたは11μm~14μmであってもよい。
【0046】
いくつかの実施例では、図3に示すように、テクスチャ構造14は、ピラミッド構造であり、ピラミッド構造が複数のピラミッド141を含み、ピラミッド141の1次元寸法d2の範囲が0.1μm~3μmを含み、ピラミッド141の高さd1の範囲が0.1μm~3μmを含む。
【0047】
いくつかの実施例では、1次元寸法とは、ピラミッド141底部の2つの対角間の距離またはピラミッド141底部の2つの対向する側辺間の距離を指す。
【0048】
いくつかの実施例では、図3に示すように、周辺領域111と中央領域112との高さの差hは、ピラミッド141の頂部と中央領域112との高さの差であってもよい。
【0049】
いくつかの実施例では、周辺領域111と中央領域112との高さの差hとは、ピラミッドの底部と中央領域112との高さの差を指し、ピラミッドの上面と中央領域との高さの差の範囲は、1μm~14μmである。
【0050】
図2に示すように、太陽電池は、中央領域112に位置する誘電体層102と、誘電体層102の表面に位置するドーピング半導体層103と、を含む。
【0051】
いくつかの実施例では、誘電体層102は、トンネル誘電体層であってもよく、トンネル誘電体層とドーピング半導体層103との間はパッシベーションコンタクト構造を構成しており、ドーピング半導体層103は、基板100の表面にバンド曲がりを形成することができ、トンネル誘電体層は、基板100の表面のバンドに非対称性のオフセットを生じさせ、キャリア中の多数キャリアに対するポテンシャル障壁がキャリア中の少数キャリアに対するポテンシャル障壁よりも低くなる。このため、多数キャリアはトンネル誘電体層を通過して量子トンネルを容易に行うことができるが、少数キャリアがトンネル誘電体層を通過し難いため、キャリアの選択的な輸送を実現することができる。
【0052】
また、トンネル誘電体層は、化学的パッシベーションの効果を発揮している。具体的には、基板100とトンネル誘電体層の界面に界面準位欠陥が存在するため、基板100の第1表面の界面準位密度が大きくなり、界面準位密度の増加によって、光生成キャリアの再結合を促進し、太陽電池のバッキングファクター、短絡電流及び開放電圧を増やし、太陽電池の光電変換効率を高める。トンネル誘電体層が基板100の第1表面に位置するように設置することで、トンネル誘電体層が基板100の表面に対して化学的パッシベーションの効果を発揮するようになる。具体的には、基板100のダングリングボンドを飽和させ、基板100の欠陥準位密度を下げ、基板100の再結合中心を減らすことで、キャリアの再結合速度を低減する。
【0053】
ドーピング半導体層103はフィールドパッシベーションの効果を発揮する。具体的には、基板100の表面に基板100の内部に向かう静電界を形成し、少数キャリアを界面から脱出させることにより、少数キャリアの濃度を低下させ、基板100の界面でのキャリア再結合速度を下げ、太陽電池の開放電圧、短絡電流及びバッキングファクターを増やし、太陽電池の光電変換効率を高める。
【0054】
ドーピング半導体層103内には、基板100と同じタイプのドーピング元素がドープされてもよく、例えば、基板100のドーピング元素のタイプがN型である場合、ドーピング半導体層103内にはN型のドーピング元素がドープされている。
【0055】
ドーピング半導体層103内のドーピング元素の濃度は、基板100のドーピング元素の濃度よりも大きく、これによって、基板100の表面に十分に高いポテンシャル障壁を形成し、基板100内の多数キャリアがトンネル誘電体層を通過してドーピング半導体層103に届くことができるようになる。
【0056】
いくつかの実施例では、ドーピング半導体層103内には、基板100と異なる導電型のドーピング元素がドープされてもよく、例えば、基板100のドーピング元素のタイプがP型である場合、ドーピング半導体層103内のドーピング元素のタイプがN型であってもよい。これにより、ドーピング半導体層103と基板100との間にPN接合を構築しており、太陽光がPN接合に照射することによって、新たな電子-正孔対を形成し、PN接合の作りつけ電界の作用下で、光生成正孔がP領域に流れ、光生成電子がN領域に流れ、回路をオンにすると電流が生じる。
【0057】
いくつかの実施例では、トンネル誘電体層の厚さは、0.5nm~5nmである。トンネル誘電体層の厚さ範囲は、0.5nm~1.3nm、1.3nm~2.6nm、2.6nm~4.1nm又は4.1nm~5nmである。トンネル誘電体層が上記のいずれかの範囲内にあれば、トンネル誘電体層の厚さが薄くて、多数キャリアがトンネル誘電体層を通過して量子トンネルを容易に行うことができるが、少数キャリアがトンネル誘電体層を通過しにくいため、キャリアの選択的な輸送を実現することができる。
【0058】
いくつかの実施例では、誘電体層102の材料は、酸化ケイ素、アモルファスシリコン、微結晶シリコン、ナノ結晶シリコンまたは炭化ケイ素のうちの少なくとも1つを含む。
【0059】
いくつかの実施例では、ドーピング半導体層103は、アモルファスシリコンドープ層、多結晶シリコンドープ層、微結晶シリコンドープ層、炭化ケイ素ドープ層または結晶シリコンドープ層のうちの少なくとも1つを含む。
【0060】
図2に示すように、太陽電池は、周辺領域111及びドーピング半導体層103の表面を覆うパッシベーション層114と、電極116であって、第1数の電極を含み、この第1数の電極は、中央領域112に位置し、かつパッシベーション層114の厚さを貫通してドーピング半導体層103と電気的に接触している電極116と、を含む。
【0061】
いくつかの実施例では、パッシベーション層114は、単層構造または積層構造であってもよく、パッシベーション層114の材料が酸化ケイ素、窒化ケイ素、酸窒化ケイ素、酸炭窒化ケイ素、酸化チタン、酸化ハフニウムまたは酸化アルミニウムなどのうちの1種または複数種であってもよい。
【0062】
いくつかの実施例では、図3に示すように、パッシベーション層114は、テクスチャ構造14を覆っている。
【0063】
いくつかの実施例では、太陽電池は、反射防止層105をさらに含み、反射防止層105がパッシベーション層114の表面に位置し、この第1数の電極が反射防止層105の厚さを貫通してドーピング半導体層103と電気的に接触している。反射防止層105は、太陽電池の表面の反射光を低減したり、除去したりすることに用いられ、太陽電池の表面の光透過量を増やし、システムの迷光を低減または除去する。反射防止層105の材料には、窒化ケイ素または酸窒化ケイ素が含まれる。
【0064】
いくつかの実施例では、太陽電池は、第2表面12に位置するエミッタ101と、エミッタ101の表面を覆う第1パッシベーション層104と、第1パッシベーション層104を貫通してエミッタ101と電気的に接触する細いグリッド106と、をさらに含む。
【0065】
いくつかの実施例では、エミッタ101と基板100の材料は、同じであり、エミッタ101と基板100は、同じオリジナル基板にドーピング処理を施して形成されてもよい。エミッタ101内のドーピング元素のタイプは、基板100のドーピング元素のタイプと異なる。一部の厚さのオリジナル基板に対してドーピング処理を行い、ドーピング処理された部分のオリジナル基板をエミッタとし、残りのオリジナル基板を基板とする。
【0066】
いくつかの実施例では、エミッタ101は、基板の第2表面に形成されたドーピング層であり、堆積工程によって形成されてN型ドーピング元素またはP型ドーピング元素がドープされた半導体層であり、半導体層がシリコン、ゲルマニウムまたは多結晶シリコンであってもよい。
【0067】
いくつかの実施例では、第1パッシベーション層104は、単層構造または積層構造であってもよく、第1パッシベーション層104の材料は、酸化ケイ素、窒化ケイ素、酸窒化ケイ素、酸炭窒化ケイ素、酸化チタン、酸化ハフニウムまたは酸化アルミニウムなどのうちの1種または複数種であってもよい。
【0068】
いくつかの実施例では、第1パッシベーション層104の材料は、パッシベーション層114の材料と同じであり、第1パッシベーション層104とパッシベーション層114は、同じ製造工程で製造される。
【0069】
いくつかの実施例では、電極116と細いグリッド106のいずれか一方は、溶落ち型ペーストで焼結されて形成されることができる。電極116を形成する方法は、シルクスクリーン印刷工程を採用して一部のパッシベーション層114の表面に金属ペーストを印刷することを含む。細いグリッド106を形成する方法は、シルクスクリーン印刷工程を採用して一部の第1パッシベーション層104の表面に金属ペーストを印刷することを含む。金属ペーストは、銀、アルミニウム、銅、錫、金、鉛またはニッケルのうち少なくとも1つを含んでもよい。
【0070】
いくつかの実施例では、図2または図4に示すように、電極116及び細いグリッド106は、中央領域112に位置している。
【0071】
図5は、本願の一実施例で提供された太陽電池の断面構造を示す図であり、図6は、本願の一実施例で提供された太陽電池の別の断面構造を示す図であり、図7は、本願の一実施例で提供された太陽電池の別の断面構造を示す図である。
【0072】
いくつかの実施例では、図5図7に示すように、電極116は、第3数の電極をさらに含み、第3数の電極は、第1方向に沿って配列された第1部136及び第2部126を含み、第1部136が中央領域112に位置し、第2部126が周辺領域111に位置し、第1方向が電極116の配列方向である。これにより、電極116の収集面積を増やし、電池の効率を高めている。
【0073】
いくつかの実施例では、第1部136は、ドーピング半導体層103と電気的に接触しており、第2部126は、基板100と電気的に接触している。
【0074】
いくつかの実施例では、図6に示すように、電極116は、第2数の電極をさらに含み、第2数の電極は、周辺領域に位置しており、電極116がパッシベーション層114の厚さを貫通して周辺領域111と電気的に接触している。
【0075】
本願の実施例は、太陽電池を提供しており、基板100を周辺領域111及び中央領域112に分け、そして、周辺領域111及び中央領域112のフィルム層に対して異なる設計を行うことによって、周辺領域111のオーバーエッチングを回避するとともに、中央領域112の良好な電気的性能を確保する。周辺領域111は、前記中央領域112と面一であるか、または前記中央領域112よりも低く、且つパッシベーション層114は、周辺領域111及びドーピング半導体層103の表面を覆っており、これにより、エッジ箇所の表面欠陥及び平坦性を低減し、電池のエッジに対して十分で効果的なパッシベーションを実現することができる。これにより、電池のエッジにおける電気的再結合及び漏電を低減するとともに、電池の開放電圧及び短絡電流を向上させ、電池の光電変換効率を高めることができる。
【0076】
さらに、本願の他の実施例は、太陽電池を提供しており、太陽電池は、第1電極と、第2電極とを含み、第1電極と第2電極がいずれも第1表面に位置している。上記の実施例と同じ技術的特徴または対応する技術的特徴について、ここでは繰り返して説明しない。
【0077】
図8は、本願の他の実施例で提供された太陽電池の構造を示す図であり、図9は、図8のa3-a4に沿った第1種類の断面構造を示す図であり、図10は、図8のa3-a4に沿った第2種類の断面構造を示す図である。
【0078】
図8及び図9に示すように、太陽電池は、第1表面21を備えた基板200と、中央領域212に位置する誘電体層と、誘電体層の表面に位置するドーピング半導体層と、周辺領域211及びドーピング半導体層の表面を覆うパッシベーション層214と、中央領域212に位置し、パッシベーション層214の厚さを貫通してドーピング半導体層と電気的に接触する電極と、を含み、ここで、第1表面21が周辺領域211と、中央領域212とを含み、周辺領域211が中央領域212を取り囲み、周辺領域211は、中央領域212と面一であるか、または中央領域212よりも低い。
【0079】
いくつかの実施例では、基板200は、対向する第1表面21及び第2表面22を含み、第2表面22の表面が第3テクスチャ構造23を備え、第3テクスチャ構造23が複数の突起構造231を含む。第2表面22は、前面フィールド(front surface field、FSF)を備え、そのドーパントイオンの導電型は、基板200のドーパントイオンの導電型と同じであり、フィールドパッシベーション効果を利用して表面の少数キャリア濃度を低減し、表面の再結合速度を下げるとともに、直列抵抗を低減し、電子輸送能力を高めることができる。
【0080】
いくつかの実施例では、中央領域212は、交互に配列されたP領域及びN領域を含み、P領域とN領域との間には間隔領域20を有する。
【0081】
いくつかの実施例では、間隔領域20は、P領域及びN領域と面一であり、即ち、基板をエッチングせず、P領域及びN領域との間は、いくつかの隔離的なフィルム層によって両者の絶縁を実現する。隔離的なフィルム層がパッシベーション層であってもよい。
【0082】
いくつかの実施例では、図9に示すように、間隔領域20はP領域よりも低く、かつ、間隔領域20はN領域よりも低く、間隔領域20は、第1表面21から第2表面22に向かって延びるトレンチ208を備え、トレンチ208が異なる導電型の領域間の自動的な隔離を実現することに用いられ、IBC(インターディジテッドバックコンタクト、Interdigitated Back Contact)セルにおいて高濃度ドーピングされたP領域とN領域にトンネル接合を形成して漏電を生じさせて電池効率に影響することを防止することができる。
【0083】
いくつかの実施例では、トレンチ208の深さHは、周辺領域211と中央領域212との高さの差h以上である。
【0084】
ここで、周辺領域211と中央領域212の高さの差hとは、周辺領域211とP領域との高さの差または周辺領域211とN領域との高さの差を指す。
【0085】
いくつかの実施例では、図10に示すように、周辺領域211は、第1テクスチャ構造24を備え、間隔領域20は、第2テクスチャ構造25を備え、第1テクスチャ構造24の粗さは、第2テクスチャ構造25の粗さ以上である。
【0086】
ここで、「粗さ」とは、1つのサンプリングされた長さに平均水平線を設定し、サンプリングされた長さ内のピークとバレーの平均水平線に対する垂直方向偏差量の絶対値の算術平均値を指す。粗さは、比較法、光切断法、干渉法及びプローブスキャニング法によって測定されることができる。
【0087】
いくつかの実施例では、ドーピング半導体層は、P領域に位置する第1ドーピング半導体層2031と、N領域に位置する第2ドーピング半導体層2032とを含み、電極は、第1電極2161と、第2電極2162と、を含み、第1電極2161が第1ドーピング半導体層2031と電気的に接触し、第2電極2162が第2ドーピング半導体層2032と電気的に接触し、パッシベーション層214が間隔領域20の基板200の表面を覆っている。
【0088】
いくつかの実施例では、誘電体層は、第1誘電体層2021と、第2誘電体層2022とを、含み、第1ドーピング半導体層2031が第1誘電体層2021に位置し、第2ドーピング半導体層2032が第2誘電体層2022に位置する。
【0089】
いくつかの実施例では、第1誘電体層2021と第2誘電体層2022は、前の実施例における誘電体層102と同じであってもよく、即ち、第1誘電体層2021と第2誘電体層2022は、トンネル誘電体層である。同様に、第1ドーピング半導体層2031と第2ドーピング半導体層2032は、前の実施例におけるドーピング半導体層103であってもよく、異なったのは、第1ドーピング半導体層2031内にN型ドーピング元素またはP型ドーピング元素のうちの一方がドーピングされ、第2ドーピング半導体層2032内にN型ドーピング元素またはP型ドーピング元素のうちの他方がドーピングされていることである。
【0090】
いくつかの実施例では、第1電極2161と第2電極2162は、前の実施例における電極116を参照し、第2表面22の第1パッシベーション層204は、前の実施例における第1パッシベーション層104を参照し、反射防止層205は、前の実施例における反射防止層105を参照し、パッシベーション層214は、前の実施例におけるパッシベーション層114を参照することができる。ここでは、繰り返して説明しない。
【0091】
本願の実施例は、太陽電池を提供しており、基板200を周辺領域211及び中央領域212に分け、そして、周辺領域211及び中央領域212のフィルム層に対して異なる設計を行うことによって、周辺領域211のオーバーエッチングを回避し、中央領域212の良好な電気的性能を確保する。周辺領域211は、前記中央領域212と面一であるか、または前記中央領域212よりも低く、且つパッシベーション層214は、周辺領域211及びドーピング半導体層の表面を覆っており、これによって、エッジ箇所の表面欠陥及び平坦性を低減し、電池のエッジに対する十分で効果的なパッシベーションを実現することができる。このように、電池エッジの電気的な再結合と漏電を低減するとともに、電池の開放電圧と短絡電流を向上させ、電池の光電変換効率を高めることができる。
【0092】
相応的に、本願のいくつかの実施例によれば、本願実施例の一態様では、上記の実施例に提供された太陽電池を製造するための太陽電池の製造方法を提供しており、上記の実施例と同一または対応の技術的特徴について、ここでは繰り返して説明しない。
【0093】
図11図18は、他の実施例で提供された太陽電池の製造方法における各ステップに対応する太陽電池の断面構造を示す図である。本願の実施例は、他の実施例で提供された太陽電池を例とする。
【0094】
図11に示すように、製造方法は、第1表面21を備えた基板200を提供することであって、第1表面21が、周辺領域211と、中央領域212とを備え、周辺領域211が中央領域212を取り囲んでいることを含む。
【0095】
いくつかの実施例では、基板200は、第1表面21に対向している第2表面22を備える。
【0096】
製造方法は、第2表面22に第3テクスチャ構造23を持たせるように、第2表面22に対してテクスチャ形成処理を行うことを含む。ここで、第3テクスチャ構造23は、複数の突起構造231を含む。
【0097】
いくつかの実施例では、テクスチャ形成処理は、化学エッチングを含んでもよく、例えば、水酸化カリウムと過酸化水素の混合溶液で基板200を洗浄し、具体的には水酸化カリウムと過酸化水素の濃度比を制御することで形態が所望に適合するテクスチャ構造を形成することができる。いくつかの実施例では、レーザーエッチング、機械法、プラズマエッチングなどの方法でテクスチャ構造を形成することができる。レーザーエッチングでは、レーザー工程のパラメーターを制御することで形態が所望に適合するテクスチャ構造を得る。
【0098】
図12に示すように、製造方法は、中央領域212及び周辺領域211に位置する誘電体層202を形成することと、誘電体層202の表面に位置するドーピング半導体層203を形成することであって、ここで、ドーピング半導体層203を形成すると同時に、基板200の第2表面22及びドーピング半導体層の表面にシリコンドープガラス層223を形成することと、を含む。
【0099】
いくつかの実施例では、熱酸化法または化学成長法によって、誘電体層202を形成する。
【0100】
いくつかの実施例では、ドーピング半導体層203を形成する製造方法は、第1回堆積と、第2回堆積と、高温酸化ステップと、を含み、ここで、第1回堆積では、堆積ガスがシランを含み、流量を100~1,000sccmに、堆積温度を400~700℃に制御し、真性半導体フィルムを形成する。第2回堆積では、堆積ガスがドープ源ガス及び酸素ガスを含み、流量を100~3,000sccmに、堆積温度を700~1000℃に制御し、ドーピング半導体フィルムを形成し、高温酸化ステップでは、ガスは、窒素ガスと、酸素ガスとを含み、この過程において、ドーピング半導体フィルムをドーピング半導体層に変換し、且つ基板200の第2表面22及びドーピング半導体層203の表面にシリコンドープガラス層223を形成する。
【0101】
図13に示すように、製造方法は、シリコンドープガラス層223に対して前処理を行い、ここで、前処理は、周辺領域211におけるシリコンドープガラス層223を除去することに用いられることを含む。
【0102】
いくつかの実施例では、前処理は、レーザー処理工程を含む。レーザーは、ピコ秒レーザー及びナノ秒レーザーを使うことができる。レーザー処理工程のパラメーターには、レーザーパワー8W~40Wと、速度10,000mm/s~35,000mm/sとが含まれている。
【0103】
いくつかの実施例では、図14及び図15に示すように、前処理の工程ステップは、周辺領域211のシリコンドープガラス層223を除去すると同時に、周辺領域211におけるドーピング半導体層203及び周辺領域211における誘電体層202を除去することを含む。
【0104】
図15に示すように、製造方法は、第2表面22におけるシリコンドープガラス層223及び中央領域212におけるシリコンドープガラス層223を除去することを含む。
【0105】
いくつかの実施例では、シリコンドープガラス層223を除去する過程において、エッチング液は、ドーピング半導体層203及び誘電体層202をエッチングし、ドーピング半導体層203及び誘電体層202を除去する可能性がある。
【0106】
いくつかの実施例では、中央領域212は、交互に配列されたP領域及びN領域を含み、P領域とN領域の間には間隔領域20を有し、ドーピング半導体層203がP領域、N領域及び間隔領域20に位置する。
【0107】
図16に示すように、製造方法は、間隔領域20及び第1領域におけるドーピング半導体層を除去し、ここで、第1領域は、P領域またはN領域のうちの一方であることを含む。
【0108】
いくつかの実施例では、間隔領域20のドーピング半導体層及び誘電体層を除去したが、基板をエッチングせず、基板内にトレンチが生じていない。いくつかの実施例では、間隔領域20のドーピング半導体層及び誘電体層を除去したとともに、一部の厚さの基板も除去しており、即ち、基板内にトレンチが形成されている。
【0109】
図18に示すように、製造方法は、第1領域の基板200の表面にドーピング半導体フィルムを形成し、残りのドーピング半導体層及びドーピング半導体フィルムをそれぞれ第1ドーピング半導体層2031及び第2ドーピング半導体層2032とすることを含む。
【0110】
いくつかの実施例では、図17に示すように、前処理の工程ステップは、周辺領域211におけるシリコンドープガラス層223を除去すると同時に、間隔領域20及び第1領域におけるシリコンドープガラス層223を除去し、ここで、第1領域がP領域またはN領域のうちの一方であることを含む。図16に示すように、第2表面22におけるシリコンドープガラス層223及び中央領域212のシリコンドープガラス層223を除去し、間隔領域20及び第1領域におけるドーピング半導体層を除去し、第1領域がP領域またはN領域のうちの一方である。図18に示すように、第2表面22におけるシリコンドープガラス層223及び中央領域212のシリコンドープガラス層223を除去した後、さらに、第1領域にドーピング半導体フィルムを形成し、残りのドーピング半導体層及びドーピング半導体フィルムがそれぞれ第1ドーピング半導体層2031及び第2ドーピング半導体層2032とすることを含む。
【0111】
いくつかの実施例では、レーザー処理工程を利用して間隔領域20、周辺領域211及び第1領域におけるシリコンドープガラス層223を除去する。レーザーは、ピコ秒レーザー及びナノ秒レーザーを使うことができる。レーザー処理工程のパラメーターには、レーザーパワー8W~40Wと、速度10,000mm/s~35,000mm/sとが含まれている。
【0112】
いくつかの実施例では、間隔領域20のドーピング半導体層及び誘電体層を除去したが、基板をエッチングせず、基板内にトレンチが生じていない。いくつかの実施例では、間隔領域20のドーピング半導体層及び誘電体層を除去したとともに、一部の厚さの基板も除去しており、即ち、基板内にトレンチが形成されている。
【0113】
図9に示すように、製造方法は、周辺領域211及びドーピング半導体層の表面を覆うパッシベーション層214を形成することを含む。いくつかの実施例では、パッシベーション層214は、周辺領域211、間隔領域20、第1ドーピング半導体層2031及び第2ドーピング半導体層2032の表面を覆う。
【0114】
図9に示すように、製造方法は、基板200の第2表面22を覆う第1パッシベーション層204を形成することを含む。
【0115】
いくつかの実施例では、同じ製造工程によって、パッシベーション層214及び第1パッシベーション層204を形成する。
【0116】
図9に示すように、製造方法は、電極を形成することであって、電極が中央領域212に位置し、電極がパッシベーション層214の厚さを貫通してドーピング半導体層と電気的に接触することを含む。電極は、第1電極2161と、第2電極2162と、を含み、第1電極2161がパッシベーション層214の厚さを貫通して第1ドーピング半導体層2031と電気的に接触し、第2電極2162がパッシベーション層214の厚さを貫通して第2ドーピング半導体層2032と電気的に接触する。
【0117】
いくつかの実施例では、第1電極2161及び第2電極2162の製造方法は、シルクスクリーン印刷工程によって、一部のパッシベーション層214の表面に金属ペーストを印刷することを含む。金属ペーストは、銀、アルミニウム、銅、錫、金、鉛またはニッケルのうちの少なくとも1つを含んでもよい。そして、金属ペーストに対して焼結工程を行う。金属ペーストには、ガラス粉末など腐食性の高い成分が含まれているため、焼結中に腐食性成分がパッシベーション層214を腐食し、金属ペーストがパッシベーション層214に浸透し、これによって第1ドーピング半導体層2031と電気的に接触して第1電極2161を形成し、かつ第2ドーピング半導体層2032と電気的に接触して第2ドーピング半導体層2162を形成する。
【0118】
相応的に、本願のいくつかの実施例によれば、本願の実施例の別の態様では、上述した実施例の太陽電池を含む光起電力モジュールを提供する。上述した実施例と同じ部分について、ここでは繰り返して説明しない。
【0119】
図19は、他の実施例で提供された光起電力モジュールの構造を示す図であり、図20は、図19のM1-M2断面に沿った断面構造を示す図である。本願の実施例は、他の実施例で提供された太陽電池からなる光起電力モジュールを例とする。
【0120】
図19及び図20に示すように、光起電力モジュールは、複数の上述した実施例のいずれかにおける太陽電池30または上述した実施例のいずれかにおける製造方法によって製造された複数の太陽電池30が接続されてなるセルストリングと、セルストリングの表面を覆うための封止用接着フィルム37と、封止用接着フィルム37のセルストリングから離れた表面を覆うためのカバープレート38と、を含む。
【0121】
具体的には、いくつかの実施例では、複数の電池セル間は、接続部材309によって電気的に接続され、接続部材309と電池セルにおけるメイングリッド224との間は、溶接されることができる。
【0122】
いくつかの実施例では、電池セル間には、間隔を設けておらず、即ち電池セル間が重なり合っている。
【0123】
いくつかの実施例では、接続部材と電池セルにおけるサブグリッドとの間は、溶接されており、サブグリッドが第1電極2161及び第2電極2162を含む。いくつかの実施例では、接続部材と電池セルにおけるメイングリッド224との間が溶接されており、メイングリッドは、第1メイングリッドと、第2メイングリッドとを含み、第1メイングリッドと第1電極2161とが溶接され、第2メイングリッドと第2電極2162とが溶接されている。
【0124】
いくつかの実施例では、封止用接着フィルムは、第1封止用接着フィルムと、第2封止用接着フィルムと、を含み、第1封止用接着フィルムが太陽電池の前面又は裏面の一方を覆い、第2封止用接着フィルムが太陽電池の前面又は裏面の他方を覆う。具体的には、第1封止用接着フィルム又は第2封止用接着フィルムの少なくとも一方は、ポリビニルブチラール(Polyvinyl Butyral、PVB)接着フィルム、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)接着フィルム、ポリエチレン-オクテン共重合体(POE)接着フィルム又はポリエチレンテレフタレート(PET)接着フィルムなどの有機封止接着フィルムであってもよい。
【0125】
なお、積層加工前、第1封止用接着フィルム及び第2封止用接着フィルムには境界線があり、積層加工後、光起電力モジュールを形成すると、もはや第1封止用接着フィルム及び第2封止用接着フィルムという概念がなく、即ち第1封止用接着フィルムと第2封止用接着フィルムが一体化された封止用接着フィルム47を形成している。
【0126】
いくつかの実施例では、カバープレート38は、ガラスカバープレートやプラスチックカバープレートなどの光透過機能を持ったカバープレートであってもよい。具体的には、カバープレート48の封止用接着フィルム37側に向かう表面は、凹凸表面であってもよく、これによって、入射光の利用率を高めることができる。カバープレート38は、第1カバープレート及び第2カバープレートを含み、第1カバープレートが第1封止用接着フィルムに対向し、第2カバープレートが第2封止用接着フィルムに対向する。あるいは、第1カバープレートが太陽電池の片方側に対向し、第2カバープレートが太陽電池の他方側に対向する。
【0127】
当業者であれば、前記の各実施形態は本願を実現する具体的な実施例であるが、実用上では本願の範囲を逸脱することなく、形態及び細部において様々な変更が可能であることが理解できる。いずれの当業者は、本願の精神と範囲を逸脱しない限り、それぞれ変更及び修正を行うことが可能であるため、本願の保護範囲は、請求項に限定された範囲を基準にすべきである。

【要約】
【課題】本願実施例は、光起電力の分野に関し、太陽電池及びその製造方法、光起電力モジュールを提供する。
【解決手段】太陽電池は、基板であって、前記基板が第1表面を備え、前記第1表面は、周辺領域と、中央領域とを含み、前記周辺領域が前記中央領域を取り囲んでおり、前記周辺領域は、前記中央領域と面一であるか、または前記中央領域よりも低い基板と、積層設置された誘電体層及びドーピング半導体層であって、前記誘電体層が前記中央領域に位置する誘電体層及びドーピング半導体層と、前記周辺領域及び前記ドーピング半導体層の表面を覆うパッシベーション層と、前記中央領域に位置し、前記パッシベーション層の厚さを貫通して前記ドーピング半導体層と電気的に接触している電極と、を含む。本願実施例で提供された太陽電池及びその製造方法、光起電力モジュールをは、少なくとも太陽電池の光電変換効率の向上に有利である。
【選択図】図2

図1
図2
図3
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