(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-10
(45)【発行日】2025-01-21
(54)【発明の名称】光ガイドランプ
(51)【国際特許分類】
F21V 8/00 20060101AFI20250114BHJP
F21K 9/232 20160101ALI20250114BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20250114BHJP
F21Y 115/30 20160101ALN20250114BHJP
【FI】
F21V8/00 330
F21K9/232
F21Y115:10
F21Y115:30
(21)【出願番号】P 2024529840
(86)(22)【出願日】2022-11-21
(86)【国際出願番号】 EP2022082633
(87)【国際公開番号】W WO2023094324
(87)【国際公開日】2023-06-01
【審査請求日】2024-05-20
(32)【優先日】2021-11-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】516043960
【氏名又は名称】シグニファイ ホールディング ビー ヴィ
【氏名又は名称原語表記】SIGNIFY HOLDING B.V.
【住所又は居所原語表記】High Tech Campus 48,5656 AE Eindhoven,The Netherlands
(74)【代理人】
【識別番号】100163821
【氏名又は名称】柴田 沙希子
(72)【発明者】
【氏名】アンセムス ヨハンネス ペトルス マリア
(72)【発明者】
【氏名】デ グラーフ ヤン
(72)【発明者】
【氏名】ホラチェック ミハル ヤン
(72)【発明者】
【氏名】デュエルワールダー ヴィッセル ペーター
【審査官】吉田 昌弘
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-096120(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2010/0148650(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2012/0134171(US,A1)
【文献】特開2017-147025(JP,A)
【文献】特開2002-352602(JP,A)
【文献】特開2019-197700(JP,A)
【文献】特表2014-527258(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21V 8/00
F21K 9/232
F21Y 115/10
F21Y 115/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つ以上の光生成デバイスと、光ガイド要素と、反射器と、光透過性外囲器とを備える光生成システムであって、
前記1つ以上の光生成デバイスは、デバイス光を生成するように構成され、前記1つ以上の光生成デバイスは、ダイオードベースの光源を備え、
前記光ガイド要素は、前記デバイス光に対して光透過性である光透過性材料を含む光透過性本体を備え、前記光透過性本体は、伸長軸と、前記伸長軸に平行に画定される本体長さL1とを含み、前記光透過性本体は、前記本体長さL1を画定する第1の端部及び第2の端部を備え、前記光透過性本体は、(i)前記第1の端部に含まれる第1の外面と、(ii)前記第2の端部に含まれる第2の外面と、(iii)前記第1の外面と前記第2の外面との間の距離をつなぎ前記伸長軸までの距離d1を有する外部側面と、を備え、d1<L1であり、前記第1の外面、前記第2の外面、及び前記外部側面は、前記光透過性本体の外部表面の少なくとも一部を画定し、前記第2の外面の第2の外面部分が、前記反射器の少なくとも一部を収容するための空洞を提供するように構成され、
前記反射器は、前記デバイス光のための拡散反射器であり、前記反射器の少なくとも一部は、前記空洞の少なくとも一部の中に構成され、
前記1つ以上の光生成デバイス、前記光ガイド要素、及び前記反射器は、(i)前記デバイス光の少なくとも一部が前記第1の外面を介して前記光ガイド要素内でインカップルされ、(ii)インカップルされた前記デバイス光の少なくとも一部が、前記外部側面及び前記第2の外面を介して前記光ガイド要素から抜け出て、(iii)前記第2の外面部分に伝搬された前記デバイス光の少なくとも一部が、前記反射器によって反射され、(iv)前記第2の外面の表面積の3~33%について、前記第2の外面に対する法線が前記反射器の反射器面と交差しないことが当てはまり、
前記光ガイド要素の少なくとも一部が、前記光透過性外囲器内に構成され、前記光透過性外囲器は、前記デバイス光の少なくとも一部に対して透過性であり、
前記第2の外面の少なくとも一部が、前記第2の外面を介する前記光透過性本体からの前記デバイス光のアウトカップリングを容易にするための表面粗さを有する、光生成システム。
【請求項2】
前記外部側面の少なくとも一部が、前記外部側面を介する前記光透過性本体からの前記デバイス光のアウトカップリングを容易にするための表面粗さを有する、請求項1に記載の光生成システム。
【請求項3】
前記表面粗さは、0.16~0.64μmの範囲から選択されるRa値を有する、請求項2に記載の光生成システム。
【請求項4】
前記外部側面の少なくとも一部が、0.1~4mmの範囲から個別に選択される周期と、山と谷との間の距離とを有する反復形状を備える、請求項2又は3に記載の光生成システム。
【請求項5】
前記外部側面及び前記第2の外面によって画定される縁部が前記反復形状を備え、前記反復形状は正弦波形状を有する、請求項4に記載の光生成システム。
【請求項6】
前記第2の外面の前記少なくとも一部の前記表面粗さは、2.03~6.30μmの範囲から選択されるRa値を有する、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の光生成システム。
【請求項7】
前記第2の外面の前記表面積の10~25%について、前記第2の外面に対する法線が前記反射器の前記反射器面と交差しないことが当てはまり、前記光生成システムから抜け出る前記デバイス光の2~15%の範囲が、前記伸長軸を円錐軸とする円錐内に抜け出て、前記円錐は、20~40°の範囲から選択される円錐角θ2を有し、前記反射器は、1つ以上の貫通孔を備える、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の光生成システム。
【請求項8】
前記第2の外面は、前記外部側面と前記空洞との間に構成されたリム部分を備える、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の光生成システム。
【請求項9】
前記反射器は、前記第2の外面部分に伝搬された前記デバイス光の一部を反射して前記光ガイド要素に戻すように構成され、前記1つ以上の光生成デバイスは、発光ダイオード、ダイオードレーザ、及びスーパールミネッセントダイオードのうちの1つ以上を備える、請求項1乃至8のいずれか一項に記載の光生成システム。
【請求項10】
前記光透過性本体は、円筒形状を有し、前記距離d1は、6~10mmの範囲から選択され、前記反射器は、前記第1の端部に向いた円錐先端を有する円錐形状を有し、前記反射器は、55~85°の範囲から選択される円錐角αを有し、前記光生成システムから抜け出る全てのデバイス光の55~98%が前記外部側面を介して前記光ガイド要素から抜け出て、前記光生成システムから抜け出る全てのデバイス光の2~45%が前記第2の外面を介して前記光ガイド要素から抜け出る、請求項1乃至9のいずれか一項に記載の光生成システム。
【請求項11】
前記空洞は、前記反射器に向いた空洞面を有し、前記空洞面の少なくとも一部が、前記反射器に光学的に接触していない、請求項1乃至10のいずれか一項に記載の光生成システム。
【請求項12】
支持体を備え、前記支持体は、前記1つ以上の光生成デバイスを支持するように構成され、前記光生成システムは、光ガイド要素アセンブリを更に備え、前記光ガイド
要素アセンブリは、前記光ガイド要素と、前記光ガイド要素に機能的に結合された光ガイド要素基部とを備え、前記光ガイド要素基部は、基部空洞を備え、前記1つ以上の光生成デバイスは前記基部空洞内に少なくとも部分的に構成され、前記光ガイド要素は前記光ガイド要素基部を介して前記支持体に機能的に結合されている、請求項1乃至11のいずれか一項に記載の光生成システム。
【請求項13】
前記光透過性外囲器は外囲器中心を有し、前記第2の端部は前記第1の端部よりも、前記外囲器中心に近く、前記第1の端部から決定して、前記第2の端部から前記外囲器中心までの第2の距離d2が、-10mm~+15mmの範囲から選択される、請求項1乃至12のいずれか一項に記載の光生成システム。
【請求項14】
前記デバイス光のスペクトルパワー分布を制御するように構成された制御システムを更に備え、前記1つ以上の光生成デバイスは、RGB光源、RGBW光源、及びRYB光源のうちの1つ以上を備え、前記光生成システムは、前記外部側面を介して及び前記第2の外面を介して前記光ガイド要素から抜け出た前記デバイス光の少なくとも一部を含む白色システム光を生成するように構成され、前記システム光は、制御可能な演色評価数及び制御可能な相関色温度のうちの1つ以上を有する、請求項1乃至13のいずれか一項に記載の光生成システム。
【請求項15】
請求項1乃至14の何れか一項に記載の光生成システムを備える、ランプ、照明器具、投影機デバイス、消毒デバイス、光化学反応器、及び光無線通信デバイスの群から選択される照明デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光生成システム、及びそのようなシステムを備える照明デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
光学要素及びそのような光学要素を含む光源が、当該技術分野において既知である。例えば、米国特許出願公開第2011/0273900号は、入力端と、出力端と、それらの間の中央領域とを有する光透過性光ガイドであって、軸方向に沿って延在する、光透過性光ガイドと;光ユニットであって、少なくとも1つの発光ダイオードを含み、中央領域に光を注入するために入力端に隣接して配置された、光ユニットと;反射器であって、反射器に入射する光の少なくとも一部が反射されるように出力端に隣接して配置され、光ガイドの屈折率は、光ガイドの外部の媒体の屈折率よりも高く、光ガイドの内部境界面の少なくとも一部が、軸方向に沿って連続して配置された複数のプリズムを備えるプリズム面を含み、各プリズムは軸方向に対してある角度で配置され、反射器は、出力端に面し出力端の少なくとも一部を覆う反射面を有し、反射面は、反射面の少なくとも一部が凹面及び凸面のうちの1つであるように配置されている、反射器と;を備える光学要素について記載している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
特に効率的であり、及び/又は望ましい光学効果をもたらすことができる代替的な照明デバイスが望まれている。既知のシステムのいくつかは、製造が複雑である場合があり、及び/又は望ましい光学効果を提供しない場合がある。更に、実質的なランバーシアン空間パワー分布を有する照明デバイスを提供することが望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
それゆえ、本発明の一態様は、好ましくは上述した欠点のうちの1つ以上を更に少なくとも部分的に取り除く、代替的な光生成システム、及び/又はそのような光生成システムを備える照明デバイスを提供することである。本発明は、従来技術の欠点のうちの少なくとも1つを克服若しくは改善すること、又は有用な代替物を提供することを、目的として有してもよい。
【0005】
第1の態様によれば、本発明は、1つ以上の光生成デバイスと光ガイド要素とを備える光生成システム(「システム」)を提供する。光生成システムは、任意選択で反射器を更に備えてもよい。特に、1つ以上の光生成デバイスは、デバイス光を生成するように構成されてもよい。特定の実施形態では、1つ以上の光生成デバイスは、ダイオードベースの光源を備えてもよい。更に、特に光ガイド要素は、光透過性材料を含む光透過性本体を備える。光透過性材料は、特に、デバイス光に対して光透過性であってもよい。実施形態では、光透過性本体は、伸長軸と、特に伸長軸に平行に画定される本体長さ(L1)とを含んでもよい。更に、光透過性本体は、第1の端部及び第2の端部を備えてもよい。これら端部は、本体長さ(L1)を画定し得る。特に、光透過性本体は、(i)第1の端部に含まれる第1の外面と、(ii)第2の端部に含まれる第2の外面と、(iii)第1の外面と第2の外面との間の距離をつなぐ外部側面とを備えてもよい。外部側面は、伸長軸までの距離(d1)を有し得る。実施形態では、d1<L1である。特に、実施形態では、第1の外面、第2の外面、及び外部側面は、光透過性本体の外部表面の少なくとも一部を画定してもよい。実施形態では、第2の外面の第2の外面部分が、反射器の少なくとも一部を収容するための空洞を提供するように構成されてもよい。しかも、実施形態では、反射器は、特に、デバイス光のための拡散反射器であってもよい。更に、特に実施形態では、反射器の少なくとも一部が、空洞の少なくとも一部の中に構成されてもよい。実施形態では、1つ以上の光生成デバイス、光ガイド要素、及び反射器は、特に、デバイス光の少なくとも一部が第1の外面を介して光ガイド要素内でインカップルされることができ、インカップルされたデバイス光の少なくとも一部が、外部側面を介して、及び/又は第2の外面を介して、例えば、第2の外面部分(及び/又はリム部分)を介して、光ガイド要素から抜け出ることができるように構成されてもよい。特定の実施形態では、反射器は、第2の外面部分に伝搬されたデバイス光の一部が(反射器によって)反射され得るように構成されてもよい。しかも、実施形態では、1つ以上の光生成デバイス、光ガイド要素、及び反射器は、特に、第2の外面に伝搬された(及び第2の外面を介して抜け出た)デバイス光の一部が、伸長軸に平行な成分を有する方向に光ガイド要素から離れるように伝搬し得るように構成されてもよい。更に、実施形態では、第2の外面部分に伝搬されたデバイス光の少なくとも一部が、反射器によって反射されてもよい。しかも、実施形態では、光生成システムから抜け出るデバイス光の特に2~15%の範囲が、円錐軸としての伸長軸を有する(仮想)円錐内に抜け出てもよく、円錐は、20~40°の範囲から選択される円錐角(θ2)を有してもよい。更に、システムは、実施形態では、光透過性外囲器を備えてもよい。特に、実施形態では、光ガイド要素の少なくとも一部が、光透過性外囲器内に構成されてもよい。更に、特に光透過性外囲器は、デバイス光の少なくとも一部に対して透過性であってもよい。特に、本発明は、(特定の)実施形態では、1つ以上の光生成デバイスと、光ガイド要素と、反射器と、光透過性外囲器とを備える光生成システムを提供し、(A)1つ以上の光生成デバイスは、デバイス光を生成するように構成され、1つ以上の光生成デバイスは、ダイオードベースの光源を備え、(B)光ガイド要素は、デバイス光に対して光透過性である光透過性材料を含む光透過性本体を備え、光透過性本体は、伸長軸と、伸長軸に平行に画定される本体長さ(L1)とを含み、光透過性本体は、本体長さ(L1)を画定する第1の端部及び第2の端部を備え、光透過性本体は、(i)第1の端部に含まれる第1の外面と、(ii)第2の端部に含まれる第2の外面と、(iii)第1の外面と第2の外面との間の距離をつなぎ伸長軸までの(半径方向)距離(d1)を有する外部側面と、を備え、d1<L1であり、第1の外面、第2の外面、及び外部側面は、光透過性本体の外部表面の少なくとも一部を画定し、第2の外面の第2の外面部分が、反射器の少なくとも一部を収容するための空洞を提供するように構成され、(C)反射器は、デバイス光のための(拡散)反射器であり、反射器の少なくとも一部は、空洞の少なくとも一部の中に構成され、(D)1つ以上の光生成デバイス、光ガイド要素、及び反射器は、デバイス光の少なくとも一部が第1の外面を介して光ガイド要素内にインカップルされるように構成され、インカップルされたデバイス光の少なくとも一部が、外部側面を介して、及び第2の外面を介して、例えば、第2の外面部分(及び/又はリム部分)を介して、光ガイド要素から抜け出て、反射器は、第2の外面に伝搬されたデバイス光の一部が反射され、第2の外面に伝搬されたデバイス光の一部が伸長軸に平行な成分を有する方向に光ガイド要素から離れるように伝搬するように構成され、(E)光ガイド要素の少なくとも一部が光透過性外囲器内に構成され、光透過性外囲器は、デバイス光の少なくとも一部に対して透過性である。しかも、実施形態では、本発明は、1つ以上の光生成デバイスと、光ガイド要素と、反射器と、任意選択の光透過性外囲器とを備える光生成システムを提供し、(A)1つ以上の光生成デバイスは、デバイス光を生成するように構成され、1つ以上の光生成デバイスは、ダイオードベースの光源を備え、(B)光ガイド要素は、デバイス光に対して光透過性である光透過性材料を含む光透過性本体を備え、光透過性本体は、伸長軸と、伸長軸に平行に画定される本体長さ(L1)とを含み、光透過性本体は、本体長さ(L1)を画定する第1の端部及び第2の端部を備え、光透過性本体は、(i)第1の端部に含まれる第1の外面と、(ii)第2の端部に含まれる第2の外面と、(iii)第1の外面と第2の外面との間の距離をつなぎ伸長軸までの距離(d1)を有する外部側面と、を備え、d1<L1であり、第1の外面、第2の外面、及び外部側面は、光透過性本体の外部表面の少なくとも一部を画定し、第2の外面の第2の外面部分が、反射器の少なくとも一部を収容するための空洞を提供するように構成され、(C)反射器は、デバイス光のための拡散反射器であり、反射器の少なくとも一部は、空洞の少なくとも一部の中に構成され、(D)1つ以上の光生成デバイス、光ガイド要素、及び反射器は、(i)デバイス光の少なくとも一部が第1の外面を介して光ガイド要素内にインカップルされ、(ii)インカップルされたデバイス光の少なくとも一部が、外部側面を介して、及び第2の外面を介して、例えば第2の外面部分(及び/又はリム部分)を介して光ガイド要素から抜け出て、(iii)第2の外面部分に伝搬されたデバイス光の少なくとも一部が反射器によって反射される、ように構成され、(E)任意選択で、光ガイド要素の少なくとも一部が光透過性外囲器内に構成されてもよく、光透過性外囲器はデバイス光の少なくとも一部に対して透過性である。しかも、実施形態では、1つ以上の光生成デバイス、光ガイド要素、及び反射器は、(iv)光生成システムから抜け出るデバイス光の2~15%の範囲が、円錐軸としての伸長軸を有する(仮想)円錐内に抜け出て、円錐は、20~40°の範囲から選択される円錐角(θ2)を有する、ように構成される。
【0006】
側部及び上部の両方から抜け出ることができる、そのような光生成システムを提供することができる。これは、光の望ましい炎形状の認知をもたらし得る。更に、そのような光生成システムを用いて、異なる光源の光を組み合わせることができ、起こり得るクロストークを最小化することができる。更に、光ガイド要素から抜け出る光の空間パワー分布は、反射要素における任意選択の開口部を含む反射要素の寸法を制御することにより制御することができる。特に拡散反射性であり得る反射要素は、デバイス光の混色を促進することができる。更に、外面における任意選択の粗さが、デバイス光の混色を促進することもできる。しかし、そのような光生成システムでは、光ガイド要素の本体軸に平行な成分を有する方向、及び光ガイド要素の本体軸に垂直な成分を有する方向に光が抜け出る場合がある。ましてや、光生成システム(の実施形態)に、実質的にランバーシアン型の光分布が提供されてもよい。更に、本発明を用いて、色相光ガイドランプを提供することができる。例えば、光生成システムは色相コントローラによって機能的に結合されてもよく、又は本明細書で説明されるような制御システムが色相制御システムであってもよい。
【0007】
上述したように、光生成システムは、1つ以上の光生成デバイス及び光ガイド要素を備えてもよい。更に、システムは反射器を備えてもよい。更に、システムは光透過性外囲器を備えてもよい。
【0008】
特に、1つ以上の光生成デバイスは、(1つ以上の光生成デバイスの動作中に)デバイス光を生成するように構成されている。1つ以上の光生成デバイスは各々が1つ以上の光源を備えてもよい。それゆえ、各光生成デバイスは、1つ以上の光源、より特定的には1つ以上の固体光源を備えてもよい。更に、光生成デバイスは光学素子を備えてもよい。実施形態では、1つ以上の光源から抜け出る光、すなわち(1つ以上の光源からの)光源光が、光学素子を介してビーム成形されてもよい。デバイス光は、特に、光源光を含んでもよい。より具体的には、デバイス光は、本質的に、1つ以上の光源の(光源)光から構成されてもよい。
【0009】
用語「光源」は、原理的には、当該技術分野において既知の、任意の光源に関連し得る。光源は、従来の(タングステン)電球、低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、蛍光ランプ、LED(light emissive diode;発光ダイオード)であってもよい。特定の実施形態では、光源は、固体LED光源(LED又はレーザダイオード(若しくは「ダイオードレーザ」)など)を含む。用語「光源」はまた、2~200個の(固体)LED光源などの、複数の光源に関連する場合もある。それゆえ、LEDという用語はまた、複数のLEDを指す場合もある。更には、用語「光源」は、実施形態ではまた、いわゆるチップオンボード(COB)光源を指す場合もある。用語「COB」は特に、封入も接続もされることなく、PCBなどの基板上に直接実装されている、半導体チップの形態のLEDチップを指す。それゆえ、複数の発光半導体光源が、同じ基板上に構成されてもよい。実施形態では、COBは、単一の照明モジュールとして一体に構成されている、マルチLEDチップである。
【0010】
光源は、光抜け出し面を有してもよい。電球又は蛍光ランプなどの、従来の光源を参照すると、光抜け出し面は、ガラス又は石英の外囲器の外表面であってもよい。LEDに関しては、光抜け出し面は、例えばLEDダイであってもよく、又は、LEDダイに樹脂が適用されている場合、樹脂の外表面であってもよい。原理的には、光抜け出し面はまた、ファイバの終端部であってもよい。抜け出し面という用語は特に、光源から光が実際に出て行くか又は抜け出る、光源の当該部分に関連する。光源は、光のビームを供給するように構成されている。この光のビームは、(それゆえ)光源の光出射面から抜け出る。
【0011】
同様に、光生成デバイスは、端部窓などの光抜け出し面を備えてもよい。更に、同様に、光生成システムは、端部窓などの光抜け出し面を備えてもよい。
【0012】
用語「光源」とは、発光ダイオード(light emitting diode;LED)、共振空洞発光ダイオード(resonant cavity light emitting diode;RCLED)、垂直共振器レーザダイオード(vertical cavity laser diode;VCSEL)、端面発光レーザなどの、半導体発光デバイスを指す場合がある。用語「光源」はまた、パッシブマトリックス(passive-matrix organic light-emitting diode;PMOLED)又はアクティブマトリックス(active-matrix organic light-emitting diode;AMOLED)などの、有機発光ダイオード(organic light-emitting diode;OLED)を指す場合もある。特定の実施形態では、光源は、固体光源(LED又はレーザダイオードなど)を含む。一実施形態では、光源は、LED(発光ダイオード)を含む。用語「光源」又は「固体光源」はまた、スーパールミネッセントダイオード(superluminescent diode;SLED)を指す場合もある。
【0013】
LEDという用語はまた、複数のLEDを指す場合もある。更には、用語「光源」は、実施形態ではまた、いわゆるチップオンボード(COB)光源を指す場合もある。用語「COB」は特に、封入も接続もされることなく、PCBなどの基板上に直接実装されている、半導体チップの形態のLEDチップを指す。それゆえ、複数の半導体光源が、同じ基板上に構成されてもよい。実施形態では、COBは、単一の照明モジュールとして一体に構成されている、マルチLEDチップである。
【0014】
用語「光源」はまた、2~2000個の固体光源などの、複数の(本質的に同一の(又は異なる))光源に関する場合もある。実施形態では、光源は、LEDなどの単一の固体光源の下流の、又は複数の固体光源の下流の(すなわち、例えば、複数のLEDによって共有されている)、1つ以上のマイクロ光学要素(マイクロレンズのアレイ)を含んでもよい。実施形態では、光源は、オンチップ光学素子を有するLEDを含み得る。実施形態では、光源は、(実施形態では、オンチップビームステアリングを提供する)(光学素子を有する、又は有さない)画素化された単一のLEDを含む。
【0015】
実施形態では、光源は、例えば、青色LEDのような青色光源、又は緑色LEDなどの緑色光源、及び赤色LEDなどの赤色光源のように、それ自体で使用される一次放射線を供給するように構成されてもよい。ルミネッセント材料(「蛍光体」)を含み得ない、そのようなLEDは、直接カラーLEDとして示される場合がある。
【0016】
しかしながら、他の実施形態では、光源は、一次放射線を供給するように構成されてもよく、一次放射線の一部は、二次放射線に変換される。二次放射線は、ルミネッセント材料による変換に基づくものであってもよい。それゆえ、二次放射線はまた、ルミネッセント材料放射線として示される場合もある。ルミネッセント材料は、実施形態では、ルミネッセント材料層又はルミネッセント材料を含むドームを有するLEDのように、光源によって含まれてもよい。そのようなLEDは、蛍光体変換LED又はPC LED(phosphor converted LED)として示される場合がある。他の実施形態では、ルミネッセント材料は、LEDのダイと物理的に接触していないルミネッセント材料層を有するLEDのように、光源からある程度の距離を置いて(「遠隔に」)に構成されてもよい。それゆえ、特定の実施形態では、光源は、少なくとも380~470nmの範囲から選択される波長の光を動作中に放出する光源であってもよい。しかしながら、他の波長もまた可能であり得る。この光は、部分的に、ルミネッセント材料によって使用されてもよい。
【0017】
実施形態では、光生成デバイスは、ルミネッセント材料を含んでもよい。実施形態では、光生成デバイスは、PC LEDを含んでもよい。他の実施形態では、光生成デバイスは、直接LED(すなわち、蛍光体を有さないもの)を含んでもよい。実施形態では、光生成デバイスは、レーザダイオードのような、レーザデバイスを含んでもよい。実施形態では、光生成デバイスは、スーパールミネッセントダイオードを含んでもよい。それゆえ、特定の実施形態では、光源は、レーザダイオード及びスーパールミネッセントダイオードの群から選択されてもよい。他の実施形態では、光源は、LEDを含んでもよい。
【0018】
光源は特に、光軸(O)、(或るビーム形状、)及び或るスペクトルパワー分布を有する、光源光を生成するように構成されてもよい。光源光は、実施形態では、レーザに関して既知であるような帯域幅を有する、1つ以上の帯域を有し得る。
【0019】
用語「光源」とは(それゆえ)、例えば固体光源のような、光生成要素自体を、あるいは、例えば、固体光源などの光生成要素と、ルミネッセント材料を含む要素、及び、レンズ、コリメータのような(他の)光学素子のうちの1つ以上との、パッケージを指す場合がある。光変換器要素(「変換器要素」又は「変換器」)は、ルミネッセント材料を含む要素を含み得る。例えば、青色LEDのような、固体光源自体が、光源である。青色LED及び光変換器要素などの、(光生成要素としての)固体光源と、固体光源に光学的に結合されている光変換器要素との組み合わせもまた光源であり得る(しかし、光生成デバイスとして示すこともできる)。それゆえ、白色LEDは光源である(しかし、例えば、(白色)光生成デバイスとして示されてもよい)。
【0020】
本明細書における用語「光源」とはまた、LED又はレーザダイオード又はスーパールミネッセントダイオードなどの、固体光源を含む光源を指す場合もある。
【0021】
用語「光源」とは(それゆえ)、実施形態ではまた、ルミネッセント変換器材料と組み合わせた光源などの、光の変換に(もまた)基づく光源を指す場合もある。それゆえ、用語「光源」とはまた、LEDと、LED放射線の少なくとも一部を変換するように構成されているルミネッセント材料との組み合わせを、又は、(ダイオード)レーザと、(ダイオード)レーザ放射線の少なくとも一部を変換するように構成されているルミネッセント材料との組み合わせを指す場合もある。
【0022】
実施形態では、用語「光源」は、LEDなどの光源と、光源によって生成される光のスペクトルパワー分布を変化させることができる光学フィルタとの組み合わせを指す場合もある。特に、「光生成デバイスという用語」は、光源、並びに光学フィルタ及び/又はビーム成形要素などのような更なる(光学構成要素)に言及するために使用される場合がある。
【0023】
語句「異なる光源」又は「複数の異なる光源」、及び同様の語句は、実施形態では、少なくとも2つの異なるビンから選択されている複数の固体光源を指す場合がある。同様に、語句「同一の光源」又は「複数の同じ光源」、及び同様の語句は、実施形態では、同じビンから選択されている複数の固体光源を指す場合がある。
【0024】
用語「固体光源」又は「固体材料光源」、及び同様の用語は、特に、発光ダイオード(LED)、ダイオードレーザ、又はスーパールミネッセントダイオードなどの半導体光源を指す場合がある。
【0025】
用語「レーザ光源」とは特に、レーザを指す。そのようなレーザは特に、UV、可視、又は赤外の1つ以上の波長を有する、特に、200~2000nm、例えば300~1500nmのスペクトル波長範囲から選択される波長を有する、レーザ光源光を生成するように構成されてもよい。用語「レーザ」とは特に、電磁放射線の誘導放出に基づく光増幅のプロセスを介して、光を放出するデバイスを指す。
【0026】
特に、実施形態では、用語「レーザ」は、固体レーザを指す場合がある。特定の実施形態では、用語「レーザ」若しくは「レーザ光源」、又は同様の用語は、レーザダイオード(又は、ダイオードレーザ)を指す。
【0027】
それゆえ、実施形態では、光源は、レーザ光源を含む。実施形態では、用語「レーザ」又は「固体レーザ」又は「固体材料レーザ」は、セリウムドープリチウムストロンチウム(又はカルシウム)フッ化アルミニウム(Ce:LiSAF,Ce:LiCAF)、クロムドープクリソベリル(アレキサンドライト)レーザ、クロムZnSe(Cr:ZnSe)レーザ、二価サマリウムドープフッ化カルシウム(Sm:CaF2)レーザ、Er:YAGレーザ、エルビウムドープ及びエルビウムイッテルビウムコドープガラスレーザ、Fセンターレーザ、ホルミウムYAG(Ho:Nd:YAG)レーザ、Nd:YAGレーザ、NdCrYAGレーザ、ネオジウムドープイットリウムカルシウムオキソボレートNd:YCa4O(BO3)3又はNd:YCOB、ネオジウムドープオルトバナジウム酸イットリウム(Nd:YVO4)レーザ、ネオジウムガラス(Nd:ガラス)レーザ、ネオジウムYLF(Nd:YLF)固体レーザ、プロメチウム147ドープリン酸ガラス(147 Pm3+:ガラス)固体レーザ、ルビーレーザ(Al2O3:Cr3+)、ツリウムYAG(Tm:YAG)レーザ、チタンサファイア(Ti:サファイア;Al2O3:Ti3+)レーザ、三価ウランドープフッ化カルシウム(U:CaF2)固体レーザ、イッテルビウムドープガラスレーザ(ロッド、プレート/チップ、及びファイバ)、イッテルビウムYAG(Yb:YAG)レーザ、Yb2O3(ガラス又はセラミックス)レーザなど、のうちの1つ以上を指し得る。
【0028】
例えば、第2及び第3高調波生成の実施形態を含めて、光源は、F中心レーザ、オルトバナジウム酸イットリウム(Nd:YVO4)レーザ、プロメチウム147ドープリン酸ガラス(147 Pm3+:ガラス)、及びチタンサファイア(Ti:サファイア;Al2O3:Ti3+)レーザ、のうちの1つ以上を含んでもよい。例えば、第2及び第3高調波発生を考慮する場合、そのような光源は、青色光を生成するために使用されてもよい。
【0029】
実施形態では、用語「レーザ」又は「固体レーザ」又は「固体材料レーザ」は、GaN、InGaN、AlGaInP、AlGaAs、InGaAsP、鉛塩、垂直共振器面発光レーザ(vertical cavity surface emitting laser;VCSEL)、量子カスケードレーザ、ハイブリッドシリコンレーザなどの、半導体レーザダイオードのうちの1つ以上を指す場合がある。
【0030】
レーザは、より短い(レーザ)波長に到達するために、上方変換器と組み合わされてもよい。例えば、何らかの(三価)希土類イオンにより、上方変換が得られてもよく、又は、非線形結晶により、上方変換が得られることもできる。あるいは、レーザは、より長い(レーザ)波長に到達するために、色素レーザなどの下方変換器と組み合わされることもできる。
【0031】
以下から導出され得るように、用語「レーザ光源」はまた、複数の(異なる又は同一の)レーザ光源を指す場合もある。特定の実施形態では、用語「レーザ光源」は、複数N個の(同一の)レーザ光源を指す場合がある。実施形態では、N=2以上である。特定の実施形態では、Nは、特に少なくとも8などの、少なくとも5であってもよい。このようにして、より高い輝度が得られてもよい。実施形態では、レーザ光源は、レーザバンク内に配置されてもよい(上記もまた参照)。レーザバンクは、実施形態では、ヒートシンク、及び/又は光学素子、例えば、レーザ光をコリメートするためのレンズを含んでもよい。
【0032】
レーザ光源は、レーザ光源光(又は、「レーザ光」)を生成するように構成されている。光源光は、レーザ光源光から本質的に成るものであってもよい。光源光はまた、2つ以上の(異なる又は同一の)レーザ光源のレーザ光源光を含んでもよい。例えば、2つ以上の(異なる又は同一の)レーザ光源のレーザ光源光は、2つ以上の(異なる又は同一の)レーザ光源のレーザ光源光を含む単一の光ビームを供給するために、光ガイドにインカップルされてもよい。それゆえ、特定の実施形態では、光源光は特に、コリメートされた光源光である。また更なる実施形態では、光源光は特に、(コリメートされた)レーザ光源光である。
【0033】
レーザ光源光は、実施形態では、レーザに関して既知であるような帯域幅を有する、1つ以上の帯域を有し得る。特定の実施形態では、帯域は、10nm以下などの、室温において20nm未満の範囲の半値全幅(full width half maximum;FWHM)を有するものなどの、比較的明確な線であってもよい。それゆえ、光源光は、1つ以上の(狭)帯域を含み得るスペクトルパワー分布(波長の関数としての、エネルギー尺度上の強度)を有する。
【0034】
(光源光の)ビームは、集束された又はコリメートされた、(レーザ)光源光のビームであってもよい。用語「集束された」とは特に、小さいスポットに収束していることを指す場合がある。この小さいスポットは、個別の変換器領域にあってもよく、又は、変換器領域の(僅かに)上流に、若しくは変換器領域の(僅かに)下流にあってもよい。特に、集束及び/又はコリメーションは、(側面での)個別の変換器領域におけるビームの(光軸に対して垂直な)断面形状が、(光源光が個別の変換器領域を照射する場所での)個別の変換器領域の(光軸に対して垂直な)断面形状よりも、本質的に大きくはないようなものであってもよい。集束は、(集束)レンズのような、1つ以上の光学素子を使用して実行されてもよい。特に、レーザ光源光を集束させるために、2つのレンズが適用されてもよい。コリメーションは、レンズ及び/又は放物面ミラーなどの、コリメーション要素のような1つ以上の(他の)光学素子を使用して実行されてもよい。実施形態では、(レーザ)光源光のビームは、実施形態では≦2°(FWHM)、より特定的には≦1°(FWHM)、最も特定的には≦0.5°(FWHM)などの、比較的高度にコリメートされたものであってもよい。それゆえ、≦2°(FWHM)は、(高度に)コリメートされた光源光と見なされてもよい。(高度な)コリメーションをもたらすために、光学素子が使用されてもよい(上記もまた参照)。
【0035】
用語「固体材料レーザ」及び同様の用語は、遷移金属イオン及び/又はランタニドイオンのようなイオンでドープされた結晶体又はガラス体に基づくような固体レーザ、ファイバレーザ、フォトニック結晶レーザ、例えば垂直共振器面発光レーザ(VCSEL)などの半導体レーザを指す場合がある。
【0036】
用語「固体光源」及び同様の用語は、特に、発光ダイオード(LED)、ダイオードレーザ、又はスーパールミネッセントダイオードなどの半導体光源を指す場合がある。
【0037】
(1つ以上の光生成デバイスのうちの)1つ以上の光生成デバイスが、スーパールミネッセントダイオードを備えてもよい。それゆえ、1つ以上の光生成デバイスのうちの1つ以上の光源が、スーパールミネッセントダイオードを備えてもよい。
【0038】
スーパールミネッセントダイオードは、当該技術分野において既知である。スーパールミネッセントダイオードは、レーザダイオード級の輝度を有しつつも、LEDのような広域スペクトルの低コヒーレンス光を放出することが可能であり得る、半導体デバイスとして示され得る。
【0039】
米国特許出願公開第2020192017号は、例えば、「現在の技術では、単一のSLEDが十分なスペクトル平坦性及び十分な出力パワーを伴って800~900nmの波長範囲において最大で50~70nmの帯域幅にわたって放出することが可能である。ディスプレイ用途に関して使用される可視域、すなわち、450~650nmの波長範囲においては、単一のSLEDが放出することが可能な帯域幅は、現在の技術では最大でも10~30nmである。それらの発光帯域幅は、赤色(640nm)、緑色(520nm)、及び青色(450nm)、すなわちRGBの発光を必要とする、ディスプレイ又は投影機の用途に関しては小さすぎる」ことを示している。更には、スーパールミネッセントダイオードは、とりわけ、「Edge Emitting Laser Diodes and Superluminescent diodes」(Szymon Stanczyk,Anna Kafar,Dario Schiavon,Stephen Najda,Thomas Slight,Piotr Perlin,Book Editor(s):Fabrizio Roccaforte,Mike Leszczynski,First published:03 August 2020 https://doi.org/10.1002/9783527825264.ch9 in chapter 9.3 superluminescent diodes)で説明されている。この書籍、特に第9.3章は、参照により本明細書に組み込まれる。とりわけ、書籍中では、スーパールミネッセントダイオード(superluminescent diode;SLD)は、レーザダイオードの特徴と発光ダイオードの特徴とを兼ね備えるエミッタであることが示されている。SLDエミッタは、誘導放出を利用しており、このことは、これらのデバイスが、レーザダイオードの電流密度と同様の電流密度で動作することを意味する。LDとSLDとの主な相違点は、後者の場合、定在波の形成及びレーザ発振を防止する特別な方式でデバイス導波路が設計されていてもよい点である。それにもかかわらず、導波路の存在により、光の空間的コヒーレンスが高い、高品質の光ビームの放出が確実となるが、その光は同時に、低い時間的コヒーレンスによって特徴付けられる」ことと、「現在のところ、窒化物SLDの最も成功した設計は、屈曲状、湾曲状、又は傾いた導波路幾何学形状、並びに傾斜したファセット幾何学形状であるが、全ての場合において、導波路の前端部は、
図9、
図10に示すように、傾斜した形でデバイスファセットと交わっている。傾斜型導波路は、光を外側に向けてデバイスチップの損失性非ポンピング領域へと導くことにより、ファセットから導波路への光の反射を抑制する」こととが示されている。それゆえ、SLDは特に、デバイスの活性領域における誘導放出によって自然放出光が増幅される、半導体光源であり得る。そのような発光は、「スーパールミネッセンス」と呼ばれる。スーパールミネッセントダイオードは、レーザダイオードの高出力及び高輝度と、従来の発光ダイオードの低コヒーレンスとを兼ね備える。光源の低い(時間的)コヒーレンスは、スペックルが著しく低減されるか又は視認可能ではないという利点を有し、発光のスペクトル分布は、レーザダイオードと比較して遥かに広いことにより、照明用途に関して、より好適であり得る。特に、電流が変動すると、スーパールミネッセントダイオードのスペクトルパワー分布が変動し得る。このようにして、スペクトルパワー分布を制御することができ、例えば、Abdullah A.Alatawi,et al.,Optics Express Vol.26,Issue 20,pp.26355-26364,https://doi.org/10.1364/OE.26.026355も参照されたい。
【0040】
(1つ以上の光生成デバイスのうちの)1つ以上の光生成デバイスが、VCSELを備えてもよい。それゆえ、1つ以上の光生成デバイスのうちの1つ以上の光源が、VCSELを備えてもよい。
【0041】
垂直共振器面発光レーザ、すなわちVCSELは、当該技術分野において既知であり、特に、ウェハから個々のチップを劈開することによって形成された表面から放出する端面発光半導体レーザ(面内レーザとも呼ばれる)とは対照的に、上面から垂直方向へのレーザビーム放出を伴うタイプの半導体レーザダイオードであり得る。VCSELは、当該技術分野において既知なように、発光波長が可変であり得る。例えば、Dupont et al.,Applied Physics Letters 98(16):161105 - 161105-3,DOI:10.1063/1.3569591,or Wendi Chang et al.,Applied Physics Letters 105(7):073303,DOI:10.1063/1.4893758,or Thor Ansbaek,IEEE Journal of Selected Topics in Quantum Electronics 19(4):1702306-1702306,DOI:10.1109/JSTQE.2013.2257164,or C.J.Chang-Hasnain,IEEE Journal of Selected Topics in Quantum Electronics (Volume:6,Issue:6,Nov.-Dec.2000),DOI:10.1109/2944.902146,or Kogel et al.,IEEE Sensors Journal,December 2007,volume 7,no.11,pages 1483-1489,or Jayaraman,et al.,Electron Lett.2012 Jul 5;48(14):867-869,doi:10.1049/el.2012.1552が発光波長可変VCSELについて説明しており、これら全ての文献が参照により本明細書に組み込まれる。特に、電圧が変動すると、VCSELのスペクトルパワー分布が変動し得る。それゆえ、用語「VCSEL」は、当該技術分野において既知なように、本明細書では、したがって、特に可変VCSELを指す場合がある。そのような可変VCSELは、MEMS技術に基づいてもよい。そのような(可変)VCSELはまた、「MEMS VCSEL」と示されてもよい。したがって、実施形態では、レーザダイオードは、単一モード発光及び長いコヒーレンス長を有する垂直共振器面発光レーザ(VCSEL)を備えてもよい。波長掃引は、レーザ空洞の長さを変化させるために微小電気機械システム(MEMS)を使用して実現されてもよく、それにより安定で迅速な波長掃引がもたらされる。
【0042】
それゆえ、VCSELを用いて、異なるスペクトルパワー分布を生成することができる。特に、VCSELは、(VCSELの動作中に)レーザ光を生成するように構成することができる。したがって、(VCSEL)レーザ光は、制御可能なスペクトルパワー分布を有することができる。スペクトルパワー分布(VCSEL)レーザ光を制御するため、制御システムが適用されてもよい。制御システムは、(VCSEL)レーザ光のスペクトルパワー分布を制御するように構成されてもよい。
【0043】
したがって、1つ以上の光生成デバイスは、特に、ダイオードベースの光源を備えてもよい。特定の実施形態では、1つ以上の光生成デバイスは、発光ダイオード、ダイオードレーザ、及びスーパールミネッセントダイオードのうちの1つ以上を備える。発光ダイオードは、この用途に有用であり得る。ダイオードレーザは高強度光源を提供することができる。VCSEL及びスーパールミネッセントダイオードは、色調整可能であってもよく、これは、色、相関色温度、及び演色評価数のうちの1つ以上を(更に)制御するために有用であり得る。用語「発光ダイオード」は、複数の発光ダイオードを指す場合もある。用語「ダイオードレーザ」は、複数のダイオードレーザを指す場合もある。用語「スーパールミネッセントダイオード」は、複数のスーパールミネッセントダイオードを指す場合もある。
【0044】
実施形態では、1つ以上の光生成デバイスは、少なくとも2つの異なる光生成デバイスを備えてもよく、少なくとも2つの異なる光生成デバイスは、異なるスペクトルパワー分布を有するデバイス光を生成するように構成されているという点で異なっていてもよい。それゆえ、少なくとも2つの異なる光生成デバイスの動作モードにおいて、それらデバイスは、異なるスペクトルパワー分布を有するデバイス光を生成することができる。例えば、少なくとも2つの異なる光生成デバイスのデバイス光は、色点、相関色温度、及び演色評価数のうちの1つ以上において異なっていてもよい。それゆえ、少なくとも2つの異なる光生成デバイスの動作モードにおいて、それらデバイスは、異なる色点を有するデバイス光を生成することができる。
【0045】
特定の実施形態では、第1のタイプの光と第2のタイプの光とのそれぞれの色点が、u'に関して少なくとも0.01、及び/又はv'に関して少なくとも0.01、更により特定的には、u'に関して少なくとも0.02、及び/又はv'に関して少なくとも0.02異なる場合に、第1のタイプの光と第2のタイプの光との、色又は色点が異なり得る。更により特定の実施形態では、第1のタイプの光と第2のタイプの光とのそれぞれの色点は、u'に関して少なくとも0.03、及び/又はv'に関して少なくとも0.03異なり得る。ここで、u'及びv'は、CIE 1976 UCS(uniform chromaticity scale;均等色度)図における、光の色座標である。
【0046】
上述したように、光ガイド要素は、光透過性材料を含む光透過性本体を備えてもよい。特に、光透過性材料は、デバイス光に対して光透過性である。それゆえ、光ガイド要素によって受光されるデバイス光の少なくとも一部が、光ガイド要素を透過することができる。より具体的には、光透過性材料は、デバイス光に対して本質的に光透明性であってもよい。
【0047】
光透過性材料は、PE(polyethylene;ポリエチレン)、PP(polypropylene;ポリプロピレン)、PEN(polyethylene naphthalate;ポリエチレンナフタレート)、PC(polycarbonate;ポリカーボネート)、ポリウレタン(polyurethane;PU)、ポリメチルアクリレート(polymethylacrylate;PMA)、ポリメチルメタクリレート(polymethylmethacrylate;PMMA)(Plexiglas(登録商標)又はPerspex(登録商標))、ポリメタクリイミド(polymethacrylimide;PMI)、ポリメチルメタクリルイミド(polymethylmethacrylimide;PMMI)、スチレンアクリロニトリル樹脂(styrene acrylonitrile resin;SAN)、セルロースアセテートブチレート(cellulose acetate butyrate;CAB)、シリコーン、ポリ塩化ビニル(polyvinylchloride;PVC)、一実施形態では(PETG)(glycol modified polyethylene terephthalate;グリコール変性ポリエチレンテレフタレート)を含むポリエチレンテレフタレート(polyethylene terephthalate;PET)、PDMS(polydimethylsiloxane;ポリジメチルシロキサン)、及びCOC(cyclo olefin copolymer;シクロオレフィンコポリマー)から成る群から選択されるような、透過性の有機材料から成る群から選択される1種以上の材料を含み得る。特に、光透過性材料は、例えば、ポリカーボネート(PC)、ポリ(メチル)メタクリレート(P(M)MA)、ポリグリコリド又はポリグリコール酸(polyglycolic acid;PGA)、ポリ乳酸(polylactic acid;PLA)、ポリカプロラクトン(polycaprolactone;PCL)、ポリエチレンアジペート(polyethylene adipate;PEA)、ポリヒドロキシアルカノエート(polyhydroxy alkanoate;PHA)、ポリヒドロキシ酪酸(polyhydroxy butyrate;PHB)、ポリ(3-ヒドロキシブチラート-co-3-ヒドロキシバレラート)(poly(3-hydroxybutyrate-co-3-hydroxyvalerate);PHBV)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(polybutylene terephthalate;PBT)、ポリトリメチレンテレフタレート(polytrimethylene terephthalate;PTT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)のうちの1つ以上などの、芳香族ポリエステル、又はそのコポリマーを含み得る。特に、光透過性材料は、ポリエチレンテレフタレート(PET)を含んでもよい。それゆえ、光透過性材料は、特にポリマー光透過性材料である。
【0048】
しかしながら、別の実施形態では、光透過性材料は、無機材料を含み得る。特に、無機光透過性材料は、ガラス、(溶融)石英、透過性セラミック材料、及びシリコーンから成る群から選択されてもよい。また、無機部分及び有機部分の双方を含むハイブリッド材料も、適用されてもよい。特に、光透過性材料は、PMMA、透明PC、又はガラスのうちの1つ以上を含む。
【0049】
例えば、光透過性材料は、ガーネットタイプの材料のようなセラミック本体を備えてもよい。改変的な実施形態では、光透過性材料は、Al2O3ベースの材料などのアルミナ材料を含んでもよい。実施形態では、光透過性材料は、例えば、サファイアを含んでもよい。CaF2、MgO、BaF2、A3B5O12ガーネット、ALON(酸窒化アルミニウム)、MgAl2O4及びMgF2のうちの1つ以上のような他の材料も可能であり得る。
【0050】
特に、材料は、可視波長範囲から選択される波長を有する光に対して、50~100%の範囲、特に70~100%の範囲の光透過率を有する。本明細書では、用語「可視光」は、特に、380~780nmの範囲から選択される波長を有する光に関する。
【0051】
透過率(又は光透過性)は、第1の強度を有する特定波長の光を、垂直放射下で光透過性材料に供給し、材料を透過した後に測定された、その波長の光の強度を、材料に供給されたその特定波長の光の第1の強度に関連付けることによって決定することができる(CRC Handbook of Chemistry and Physics,69th edition,1088-1989のE-208及びE-406も参照)。
【0052】
特定の実施形態では、材料は、或る波長又は波長範囲の、特に、本明細書で説明されるような放射線の供給源によって生成された放射線の波長又は波長範囲の放射線の、厚さ1mmの材料の層を介した、特に更に厚さ5mmの材料の層を介した、その放射線による垂直照射下での透過性が、少なくとも約20%、少なくとも40%などの、少なくとも60%のような、特に少なくとも80%などの、少なくとも約85%などの、更に少なくとも約90%などである場合に、透過性と見なされてもよい。
【0053】
光透過性材料は、導光特性又は導波特性を有する。それゆえ、本明細書では、光透過性材料は導波路材料又は光ガイド材料としても示される。光透過性材料は一般に、(N)UV、可視、及び(N)IR放射線のうちの1つ以上の、例えば実施形態では、少なくとも可視光の、(ある程度の)透過率を、光透過性材料の長さに対して垂直な方向に有することになる。三価セリウムなどの賦活剤(ドーパント)を有しない場合、可視域における内部透過率は、100%に近くなり得る。
【0054】
(したがって)1つ以上のルミネッセンス波長に対する、光透過性材料の透過率は、少なくとも80%/cm、例えば少なくとも90%/cm、更により特定的には少なくとも95%/cm、例えば少なくとも98%/cm、例えば少なくとも99%/cmであってもよい。このことは、例えば、1cm3の立方形状の光透過性材料片が、選択されたルミネッセンス波長(光透過性材料のルミネッセント材料のルミネッセンスの発光極大に対応する波長など)を有する放射線の垂直照射下で、少なくとも95%の透過率を有するであろうことを意味する。
【0055】
本明細書では、透過率に関する値は、特に、(例えば、空気との)境界面におけるフレネル損失を考慮に入れない透過率を指す。それゆえ、用語「透過率」は特に、内部透過率を指す。内部透過率は、例えば、透過率が測定される、異なる幅を有する2つ以上の本体の、透過率を測定することによって決定されてもよい。次いで、そのような測定値に基づいて、フレネル反射損失の寄与、及び(結果として)内部透過率が決定されることができる。それゆえ、特に、本明細書で示される透過率に関する値は、フレネル損失を無視している。
【0056】
実施形態では、(光インカップリングのプロセスの間の)フレネル反射損失を抑制するためなどに、ルミネッセント本体に反射防止コーティングが適用されてもよい。
【0057】
対象とする波長に対する高透過率に加えて、当該波長に関する散乱性もまた、特に低いものであってもよい。それゆえ、散乱効果のみを考慮に入れた(したがって、(高透過率を勘案し、どのみち低くあるべきである)起こり得る吸収を考慮に入れない)目的とする波長の平均自由行程は、本体の長さの少なくとも0.5倍、例えば少なくとも本体の長さ、例えば少なくとも本体の長さの2倍であってもよい。例えば、実施形態では、散乱効果のみを考慮に入れた平均自由行程は、少なくとも5mm、例えば少なくとも10mmであってもよい。目的とする波長は、特に、ルミネッセント材料のルミネッセンスの最大発光における波長であってもよい。用語「平均自由行程」とは、特に、光線が、その伝搬方向を変化させる散乱事象を経験する前に移動することになる、平均距離である。
【0058】
実施形態では、光透過性材料を含む要素は、本質的に光透過性材料で構成されてもよい。特定の実施形態では、光透過性材料を含む要素は、光透明性要素であってもよい。
【0059】
特に、光透明性要素などの光透過性要素は、実施形態では、光透過性要素の少なくとも長さ(又は厚さ)の、例えば光透過性要素の少なくとも2倍の長さの、吸収長及び/又は散乱長を有してもよい。吸収長は、伝搬方向に沿った光の強度が吸収に起因して1/eだけ低下する長さとして定義できる。同様に、散乱長は、光が散乱に起因して損失することにより係数1/eだけ低下する、伝搬方向に沿った長さとして定義できる。ここで、長さは、したがって、特に、光透過性要素の一次面と二次面との間の距離を指すことができ、光透過性材料は、一次面と二次面との間に構成されている。第1の外面及び第2の外面はそれぞれ一次面及び2次面であってもよい。
【0060】
光透過性本体は、伸長軸と、伸長軸に平行に画定される本体長さ(L1)とを含んでもよい。本体長さは、例えば、2~150mmの範囲、具体的には少なくとも約5mm、より具体的には少なくとも約10mmから選択されてもよい。それゆえ、特定の実施形態では、光透過性本体は、約10~100mmの範囲から選択される、例えば特に約15~150mmの範囲から選択される、本体長さを有してもよい。用語「伸長軸」の代わりに、用語「本体軸」が適用される場合がある。特に、光透過性本体は、本体軸に対して本質的に対称であってもよい。
【0061】
実施形態では、光透過性本体は、実質的に円形の(伸長軸に垂直な)断面を有してもよい。ここで、用語「実質的に」は、後述するように、いくつかの実施形態では、その直径と比較して相対的に小さい、外部表面の相対的に小さい変調が存在する場合があるため使用される。代わりに、光透過性本体は、実質的に(伸長軸に垂直な)n辺形の断面を有してもよく、n≧2である。n=2の場合、側面は湾曲していてもよく、nが3以上の場合、側面は湾曲していてもよく、又は(実質的に)平面であってもよい。特に、光透過性本体が実質的にn辺形の(伸長軸に対して垂直な)断面を有する場合、n≧6であり、更に具体的にはn≧8、例えばなお更に具体的にはn≧12、更により具体的にはn≧24である。しかしながら、特に、光透過性本体は、実質的に円形の(伸長軸に対して垂直な)断面を有してもよい。
【0062】
それゆえ、実施形態では、光透過性本体は、管形状又は円筒形状を有してもよい。それゆえ、光透過性本体は、管状本体又は(中実)円筒本体であってもよい。一方の端部は第1の外面によって画定されてもよく、別の端部は第2の外面によって画定されてもよく、外部表面は外部側面によって画定されてもよい。
【0063】
特に、実施形態では、光透過性本体は、本体長さ(L1)を画定する第1の端部及び第2の端部を備え、光透過性本体は、(i)第1の端部に含まれる第1の外面と、(ii)第2の端部に含まれる第2の外面と、(iii)第1の外面と第2の外面との間の距離をつなぐ外部側面とを備える。外部側面は、伸長軸までの(半径方向)距離(d1)を有し得る。
【0064】
一般に、距離d1は、予想される任意選択の変調を除いて、(伸長軸に垂直な)特定の断面の断面全体にわたって本質的に同じであってもよい(以下も参照)。更に、実施形態では、距離d1は、予想される任意選択の変調を除いて、伸長軸に沿った(伸長軸に垂直な)実質的に各断面の断面全体にわたって本質的に同じであってもよい(以下も参照)。
【0065】
しかしながら、光透過性本体が光透過性本体の長さの少なくとも一部にわたって(ある程度の)テーパリングを有することは除外されない。それゆえ、実施形態では、光透過性本体は、例えば円錐形状又はピラミッド形状を有してもよい。しかしながら、特に、光透過性本体は本質的に円筒形状を有する。
【0066】
それゆえ、d1は特に半径を指す場合がある。したがって、外部側面は、伸長軸からの光透過性本体の半径に等しい距離d1にあってもよい。当業者には明らかとなるように、距離d1は、伸長軸に垂直に決定されてもよい。伸長軸は、光生成システムの光軸に少なくとも部分的に一致してもよい。
【0067】
特に、光軸は、光生成要素、ここでは特に光源から開始して、本システムを通って光が伝搬する経路を画定する、想像線として定義され得る。特に、光軸は、最大の放射束を有する光の方向に一致してもよい。
【0068】
特に、実施形態では、d1<L1である。例えば、0.01×L1≦d1≦0.5×L1である。しかし、他の値も可能であり得る。代わりに又は加えて、実施形態では、d1は、4~15mmの範囲から選択されてもよく、例えば、約6~10mmの範囲から選択されてもよい。しかしながら、他の値も可能であり得る。
【0069】
10~150mmの範囲から選択される長さと、約4~15mmの範囲から選択される距離d1(又は実施形態では半径)とを有し、d1<L1、特にd1≦0.5×L1、である光透過性本体は、良好な(シミュレーション)結果をもたらすように思われる。
【0070】
光ガイド要素は、外部表面を備えてもよい。この外部表面の一部は、デバイス光の少なくとも一部を受光してもよい。この部分は、第1の外面であってもよく、又は第1の外面に含まれていてもよい。ほぼ光ガイド要素の長さの距離に、第2の外面が構成されてもよい。インカップルされた光の一部が、第2の外面を介して抜け出ることができる。第1の外面と第2の外面との間に、外部側面がある。これは特に、例えば円筒形状、管形状、又は円錐形状の光ガイド要素の外面であってもよい。それゆえ、第1の外面、第2の外面、及び外部側面は、光透過性本体の外部表面の少なくとも一部を画定する。例えば、光透過性本体の外部表面は、本質的に第1の外面、第2の外面、及び外部側面から構成されてもよい。実施形態では、第1の外面は本質的に平面であってもよい。更に、実施形態では、第2の外面は2つの部分を備えてもよく、1つの部分が第1の外面に本質的に平行であり、1つの部分が伸長軸に対して傾斜して構成されている。外部側面は、伸長軸を円周方向に取り囲んでもよい(取り巻いてもよい)。
【0071】
特に、第2の外面の第2の外面部分が、反射器の少なくとも一部を収容するための空洞を提供するように構成されている。それゆえ、第2の外面は、伸長軸に対して(実質的に)垂直であってもよい(第1の)部分を備えてもよい。この部分は、本明細書ではリム部分としても示される。第2の外面は、伸長軸に対して傾斜していてもよい「第2の外面部分」として本明細書で示される(第2の)部分を備えてもよい。インカップルされたデバイス光は、第1の部分を介してシステムから抜け出ることができる一方で、第2の外面部分を介するデバイス光の抜け出しは、反射器の存在に起因して制限される場合がある。
【0072】
第2の外面のリム部分は、第1の外面に対して本質的に平行に構成されてもよい。それゆえ、第2の外面の一部は、第1の外面に対して平行に構成されてもよい。(反射器のための)空洞の存在に起因して、第2の外面の少なくとも一部は、第1の外面に平行でない場合がある。
【0073】
反射器は、デバイス光に対する鏡面反射器であってもよく、又はデバイス光に対する拡散反射器であってもよい。特に、反射器はデバイス光に対する拡散反射器である。拡散反射器は、デバイス光の混色を容易にする場合がある。更に、(拡散)反射器は、(光ガイド要素を介する)1つ以上の光生成デバイスに戻る直視を低減させる場合がある。反射器によって反射されたデバイス光の少なくとも一部が、光ガイド要素に再び入射する場合がある。それにより、デバイス光は、光ガイド要素から再び抜け出る機会を有する場合がある。とりわけ、実施形態では、デバイス光のための拡散反射器は、デバイス光が拡散反射器に垂直に照射する場合、拡散反射器となる場合がある。
【0074】
反射器は、任意選択で、1つ以上の貫通孔を含んでもよい(更に以下を参照)。
【0075】
特に、反射器の少なくとも一部が、空洞の少なくとも一部の中に構成されてもよい。それゆえ、形状の少なくとも一部が、空洞に対して本質的に相補的であってもよい反射器を有してもよい。それゆえ、反射器及び空洞は、雄雌構成で構成されてもよい。それにもかかわらず、実施形態では、反射器と第2の外面との間の光学的接触を低減させることが望ましい場合がある(以下も参照)。
【0076】
それゆえ、動作時、1つ以上の光生成デバイスがデバイス光を生成し、デバイス光の少なくとも一部が第1の外面を介して光ガイド要素に入る。インカップルされたデバイス光は、内部全反射を介して光ガイド要素を通って伝搬する。しかしながら、インカップルされた光の一部は、(i)第2の外面を介して、例えば第2の外面部分を介して(及び/又はリム部分を介して)、及び/又は更には(ii)外部側面を介して、特にその両方を介して、光ガイド要素から抜け出ることができる。それゆえ、実施形態では、1つ以上の光生成デバイス、光ガイド要素、及び反射器は、デバイス光の少なくとも一部が第1の外面を介して光ガイド要素内でインカップルされ、インカップルされたデバイス光の少なくとも一部が、外部側面を介して、及び第2の外面を介して、例えば、第2の外面部分を介して(及び/又はリム部分を介して)、光ガイド要素から抜け出るように構成されてもよい。
【0077】
「インカップルされたデバイス光の少なくとも一部が、外部側面を介して及び第2の外面を介して光ガイド要素から抜け出る」という語句及び同様の語句は、特に、光ガイド要素内のデバイス光の一部が外部側面を介して光ガイド要素から抜け出て、光ガイド要素内のデバイス光の(別の)一部が第2の外面を介して光ガイド要素から抜け出ることを示し得る。
【0078】
第2の外面から抜け出るデバイス光の一部は、伸長軸に平行な成分を有する方向にシステムから出てもよい。例えば、半値全幅によって定義される強度(ワット単位)は、45~175°の範囲から選択される円錐角を有する(仮想)円錐内にあってもよい。特に、光ガイド要素(全体)から抜け出る光のビームは、比較的広くてもよく、半値全幅は、45~175°の範囲から選択される円錐角を有する(仮想)円錐内にあってもよい。円錐軸は、本質的に伸長軸と一致してもよい。更に、第2の外面部分から抜け出たデバイス光の一部が反射されて光ガイド要素の中に戻ってもよい。特に、反射器は、第2の外面部分に伝搬されたデバイス光の一部が反射され、第2の外面に伝搬されたデバイス光の一部が、伸長軸に平行な成分を有する方向に光ガイド要素から離れるように伝搬するように構成されてもよい。
【0079】
特に、実施形態では、光生成システムから抜け出たデバイス光の1~30%、より具体的には2~15%の範囲が、円錐軸としての伸長軸を有する(仮想)円錐内に抜け出て、円錐は、20~40°の範囲から選択される円錐角(θ2)を有する。それゆえ、円錐は、例えば、約30°の円錐角を有してもよく、例えば、光生成システムから抜け出たデバイス光の2~15%の範囲がその円錐内で見られる。ここで、百分率は、可視波長範囲における全スペクトルパワーに対するワット単位での百分率を指す。したがって、円錐は、円錐軸として、伸長軸と本質的に一致する軸を有することができ、テーパリングは、第2の端部から第1の端部への方向であってもよい。
【0080】
それゆえ、デバイス光(又はデバイス光を含むシステム光)のランバーシアン分布を得ることができる。特定の実施形態では、システム光は、伸長軸に本質的に一致する半球軸を有する半球内で、又はそれよりも大きい半球内で、デバイス光の半球強度内における本質的に任意の角度で、システムから抜け出てもよい。
【0081】
したがって、「光生成システムから抜け出たデバイス光の特に2~15%の範囲が、円錐軸としての伸長軸を有する(仮想)円錐内に抜け出て、円錐は、20~40°の範囲から選択される円錐角(θ2)を有する」という語句はまた、相当な部分が、システムを抜け出てこの円錐の外側に(しかし、実施形態では、より大きい円錐角を有する円錐内に)至る場合があることを示し得る。
【0082】
光ガイド要素、又は具体的にはその少なくとも一部、より具体的には少なくとも第2の外面部分は、「電球」などの光透過性外囲器内に構成されてもよい。それゆえ、光ガイド要素の少なくとも一部が、光透過性外囲器内に構成され、光透過性外囲器は、デバイス光の少なくとも一部に対して透過性である。光透過性外囲器は、光ガイド要素に関連して上述したような光透過性材料を備えてもよい。特に、光透過性外囲器は、ガラスをベースにしてもよい。光透過性外囲器は、以前のタングステンベースのランプのようなレトロ形状を有してもよい。それゆえ、この点において、光生成システムは、レトロフィットランプとして提供されてもよい(更に以下も参照)。光透過性外囲器は、光ガイド要素の体積の少なくとも2倍、例えば光ガイド要素の体積の少なくとも3倍、例えば光ガイド要素の体積の最大約20倍の体積を包囲してもよい。光透過性外囲器は、本質的に球状の形状を有してもよい。実施形態では、光透過性外囲器は、一般的な(A)形状、又はマッシュルーム形状、又は楕円(E)形状、又はサイン(S)形状を有してもよい。
【0083】
光生成デバイス、光ガイド要素、及び反射器は、光生成システムから抜け出る全てのデバイス光のうち、最大で約40%が第2の外面を介して光ガイド要素から抜け出て、最大で約60%が外部側面を介して光ガイド要素から抜け出るように構成されてもよい。実施形態では、光生成システムから抜け出る全てのデバイス光の5~30%、例えば最大で約25%が、第2の外面を介して光ガイド要素から抜け出る。代わりに又は加えて、実施形態では、光生成システムから抜け出た全てのデバイス光の55~98%、より具体的には65~90%が外部側面を介して光ガイド要素から抜け出て、光生成システムから抜け出た全てのデバイス光の約2~45%、より具体的には10~35%が第2の外面を介して光ガイド要素から抜け出る。ここで、百分率は、可視波長範囲における全スペクトルパワーに対するワット単位での百分率を指す。それゆえ、光の大部分は外部側面を介して抜け出ることができるが、光の一部は、第2の外面、特に伸長軸に本質的に垂直な第2の外面の一部を介して抜け出ることができる。このように、実施形態では、実質的にランバーシアン型の光分布が提供され得る。
【0084】
光ガイド要素からのデバイス光のアウトカップリングを容易にするために、外部側面及び/又は第2の外面に構造を提供することが有用な場合がある。構造は、例えば表面粗さであってもよい。表面粗さは、内部(全)反射の可能性を低減させる場合がある。
【0085】
それゆえ、外部側面の表面粗さは、光ガイド要素内のデバイス光の一部をアウトカップルするように選択されてもよい。それゆえ、実施形態では、外部側面の少なくとも一部は、外部側面を介する光透過性本体からのデバイス光のアウトカップリングを容易にするための表面粗さを有してもよい。実施形態では、表面粗さは、0.16~0.64μmの範囲から選択されるRa値を有してもよい。実施形態では、表面粗さは、7.90~31.30の範囲から選択されるRMS値を有してもよい。更に、より具体的な実施形態では、表面粗さは、0.32~0.5μmの範囲から選択されるRa値を有してもよい。実施形態では、表面粗さは、15.8~24.5の範囲から選択されるRMS値を有してもよい。
【0086】
実施形態では、外部側面の少なくとも一部は、反復構造を備えてもよい。この構造は、鋸歯形状、三角形形状、正方形形状、及び正弦形状(正弦曲線)を有してもよい。しかしながら、他の形状もまた可能であり得る。反復構造は、1D又は2Dであってもよい。反復構造が1Dである場合、反復構造は細長くてもよく、伸長軸に実質的に平行であってもよい。反復構造は、周期(p)と、山と谷との間の距離(dct)とを有してもよく(この距離は、実施形態では、振幅の2倍であってもよく)、両方とも、個々に、0.1~4mm、例えば、0.2~5mmの範囲から選択されてもよい。反復構造は、混色を容易にすることができる。
【0087】
周期(p)と、山と谷との間の距離(dct)とはそれぞれ個々に、(半径方向)距離d1よりも実質的に小さくてもよい。例えば、実施形態では、0.001≦p/d1≦0.1及び/又は0.001≦p/dct≦0.1である。
【0088】
特定の実施形態では、外部側面の少なくとも一部の表面粗さは、正弦波形状などの反復構造に重ね合わされてもよい。
【0089】
外部側面の少なくとも一部の表面粗さは、均一に分布していてもよく、他の実施形態では勾配を有してもよいことに留意されたい。例えば、粗さ(Ra及び/又はRMS)は、第1の外面よりも第2の外面に近いほど大きくてもよい。例えば、粗さの違いは、第1の粗さと第2の粗さとの間で連続的又は段階的に変化してもよい。外部側面に沿った粗さの差は、もしあれば、少なくとも2倍程度であってもよい。
【0090】
それゆえ、光ガイド要素は、表面を不透明にする表面粗さを有する外部側面を除いて、及び表面を不透明にする表面粗さを有し得る第2の外面の少なくとも一部、特にリムを除いて、本質的に完全に透明であり得る。表面粗さは、混色を改善し得る。
【0091】
反復構造が適用される場合、反復構造は、特に第2の外面まで延在してもよい。この場合、光分布が改善される場合があると思われる。それゆえ、特定の実施形態では、外部側面及び第2の外面によって画定される縁部が(縁部も)、反復構造形状を備えてもよい。その上、更なる特定の実施形態では、外部側面及び第2の外面によって画定される縁部は、正弦波形状を備える。
【0092】
上述したように、第2の外面も表面粗さを有してもよい。これは、第2の外面を介する光透過性本体からのデバイス光のアウトカップリングを容易にすることができる。特に、外部側面と空洞との間に構成され得るリムが、そのような表面粗さを含んでもよい。表面粗さにおける勾配は除外されないが、第2の外面の少なくとも一部の表面粗さは、実施形態では、実質的に均一に分布してもよい。
【0093】
したがって、実施形態では、第2の外面の少なくとも一部は、第2の外面を介する光透過性本体からのデバイス光のアウトカップリングを容易にするための表面粗さを有してもよい。特定の実施形態では、(第2の外面の少なくとも一部の)表面粗さは、2.03~6.30μmの範囲から選択されるRa値を有してもよい。特定の実施形態では、(第2の外面の少なくとも一部の)表面粗さは、98.90~306.20の範囲から選択されるRMS値を有してもよい。なお更により具体的には、実施形態では、(第2の外面の少なくとも一部の)表面粗さは、3.15~5.10μmの範囲から選択されるRa値を有する。特定の実施形態では、表面粗さは、153.7~248.6の範囲から選択されるRMS値を有してもよい。
【0094】
上述したように、第2の外面は、伸長軸に対して(実質的に)垂直であってもよい(第1の)部分と、伸長軸に対して傾斜してもよい、本明細書では「第2の外面部分」として示される(第2の)部分とを備えてもよい。特に、後者の部分は反射器に面してもよい。それゆえ、第2の外面の一部は、反射器に向いていなくてもよく、第2の外面の一部は、反射器に向いていてもよい。したがって、システムから抜け出たかも知れないデバイス光が、伸長軸に対して(実質的に)垂直であってもよい(第1の)部分を(その部分も)介して抜け出てもよい。
【0095】
上記から導き出すことができるように、特に実施形態では、第2の外面は、外部側面と空洞との間に構成されたリム部分を備えてもよい。更に、上述したように、リム部分は、第2の外面に関して上述したような表面粗さを有してもよい。更に、第2の外面は、空洞を提供するように構成された第2の外面部分を更に備えてもよい。デバイス光は、リム部分及び/又は第2の外面部分の両方を介して光ガイド要素から抜け出てもよい。リム部分を介して抜け出たデバイス光は、システムから出てもよい。第2の外面部分を介して抜け出たデバイス光は、(反射器に貫通孔(又は開口部)が存在しない限り)反射されて光ガイド要素の中に戻ってもよい。このデバイス光は、例えば、外部側面を介して光ガイド要素から抜け出てもよい。
【0096】
特定の実施形態では、光ガイド要素はリム部分を備える。更なる特定の実施形態では、光ガイド要素はリム部分を備えなくてもよいが、反射器は1つ以上の貫通孔を備えてもよく、貫通孔を通してデバイス光が抜け出ることができ、したがって反射されない(光ガイド要素の中に戻ることがない)。特定の実施形態では、光ガイド要素はリム部分を備え、反射器は1つ以上の貫通孔を備えてもよい。
【0097】
それゆえ、反射器が1つ以上の貫通孔を備える場合、第2の外面部分に伝搬されたデバイス光は、貫通孔で反射されず、更に伝搬してシステムから抜け出ることができる。したがって、実施形態では、反射器は、第2の外面部分に伝搬されるデバイス光の一部が反射されるように構成されてもよく、反射器は、第2の外面部分に伝搬されるデバイス光の(別の)一部が反射器によって反射されないが、反射器内の貫通孔を介して更に伝搬し得るように構成されてもよい。貫通孔は任意選択であることに留意されたい。
【0098】
効果的には、第2の外面の相当な部分が、反射器によって遮断されてもよい。遮断されない部分は、リム及び反射器の開口部(又は貫通孔)の上流にある部分から選択されてもよい。それゆえ、反射器には、面、特に、完全に反射性である、又は1つ以上の貫通孔を更に含み得る、円錐面が設けられてもよい。特に、実施形態では、第2の外面の表面積の(約)3~33%、例えば5~25%、10~25%の範囲などについて、第2の外面に対する法線が反射器の反射器面と交差しないことが当てはまり得る。この表面積の3~33%は、リム部分と、反射器の開口部の(直接)上流にある第2の外面の表面とによって画定されてもよい。
【0099】
第2の端部は反射器によって完全には遮断されていないので、システム光の一部は、伸長軸に実質的に平行にシステムから抜け出ることができる。このように、(より良好な)ランバーシアン型の光分布を得ることができる。
【0100】
それゆえ、システムから抜け出たデバイス光は、外部側面を介して、及び/又は(i)リム部分と(ii)(直接)下流が反射器の貫通孔である場合は第2の外面部分とのうちの1つ以上を介して、光ガイド要素から抜け出た可能性がある。実施形態では、反射器は、(伸長軸が交差する)単一の貫通孔を備えてもよい。したがって、実施形態では、以下のうちの1つ以上が当てはまり得る:(i)反射器は1つ以上の貫通孔を備える、(ii)第2の外面は、外部側面と空洞との間に構成されたリム部分を備える。特に、実施形態では、リム部分は、反射器を円周方向に取り囲んでいてもよい。更に、特にリム部分は、本明細書に示される表面粗さを有してもよい(例えば、特に2.03~6.30μmの範囲から選択されるRa値を有するリム部分)。
【0101】
用語「上流」及び「下流」は、光生成手段(本明細書では特に、光源)からの光の伝搬に対する、物品又は特徴部の配置に関するものであり、光生成手段からの光ビーム内での第1の位置に対して、光ビーム内の、光生成手段により近い第2の位置が「上流」であり、光ビーム内の、光生成手段からより遠く離れた第3の位置が「下流」である。
【0102】
実施形態では、リム部分は、反射器を円周方向に取り囲んでいてもよい。実施形態では、反射器は反射器半径rrを有してもよい。特にシステムがリム部分を備える実施形態では、反射器半径(rr)は、(半径方向)距離(d1)より小さくてもよい。それゆえ、実施形態では、rr<d1である。例えば、実施形態では、rr≦0.99×d1である。特定の実施形態では、0.8×d1≦rr≦0.99×d1、より具体的には0.85×d1≦rr≦0.99×d1、更に具体的には0.9×d1≦rr≦0.98×d1、例えば0.95×d1≦rr≦0.98×d1である。実施形態では、リム部分は、距離(d1)と本質的に同じ外側半径rroを有してもよい。実施形態では、rro=d1である。更に、実施形態では、リム部分は内側半径rriを有してもよい。特定の実施形態では、リム部分の内側半径rriは、反射器の外側半径と本質的に同じであってもよい。それゆえ、実施形態では、rri≒rrである。実施形態では、0.9≦rr/rri≦1.0であり、より具体的には、0.95≦rr/rri≦1.0であり、例えば実施形態では、約0.98≦rr/rri≦1.0である。したがって、特定の実施形態では、約0.8×d1≦rri≦0.99×d1、より具体的には、約0.85×d1≦rri≦0.99×d1、更に具体的には、約0.9×d1≦rri≦0.98×d1、例えば、約0.95×d1≦rri≦0.98×d1である。
【0103】
特定の実施形態では、反射器は、1つ以上の貫通孔を備えてもよい。実施形態では、反射器は、反射器の中心に単一の貫通孔を備えてもよい。代わりに、反射器は、2つ以上の貫通孔を備えてもよい。したがって、実施形態では、本質的に連続した部分であってもよい、1つ以上の貫通孔を有する主反射部分、を備える反射器要素が提供されてもよい。反射性部分によって画定される面積と貫通孔の断面積とに対する、貫通孔の断面積の百分率は、0~25%の範囲、例えば特定の実施形態では、0%より大きく最大で25%(0パーセントは実際には貫通孔がないことを示す)、例えば2~25%の範囲であってもよい。
【0104】
反射器は、実施形態では、空洞の表面上の反射コーティングとして設けられてもよい。代替的実施形態では、反射器を含む本体が空洞内に構成されてもよい。特定の実施形態では、本体は、反射面を有する円錐体であってもよい。上述したように、実施形態では、反射器及び空洞は、雄雌構成で構成されてもよい。反射器は、実施形態では、ポリマー体であってもよく、その空洞に向けられた部分が拡散反射面を有する。例えば、円錐形状を有する白色ポリマー体のような白色ポリマー体が、反射器として使用されてもよい。それゆえ、反射器は、円錐形状を有してもよい。
【0105】
特定の実施形態では、空洞(反射器空洞)は、反射器に向いた空洞面を有してもよく、空洞面の少なくとも一部は反射器に光学的に接触していない。特に、第2の外面部分は、空洞面を備えてもよい。他の実施形態では、第2の外面部分は、本質的に空洞面から構成されてもよい。上述したように、空洞面は傾斜していてもよい。傾斜角度は、20~70°の範囲から選択されてもよく、例えば27.5~42.5°の範囲から選択されてもよい。
【0106】
特定の実施形態では、反射器は、40~140°の範囲から選択される、更により具体的には約55~85°の範囲から選択される、円錐角(α)を有してもよい。更により具体的には、円錐角は、70~75°の範囲から選択されてもよく、例えば約72.5°であってもよい。シミュレーション結果は、そのような角度が、アウトカップリング及び空間パワー分布の観点で最良の結果をもたらすことを示している。上述したように、空洞は円錐形状を有することもでき、それにより、反射器及び空洞は、本質的に雄雌構成を形成することが可能になる。特に、反射器及び反射器空洞は、実質的に対応する形状を有してもよい。
【0107】
要素が光学的に接触している又は光学的に結合している場合、それらは、実施形態では、互いに物理的に接触していてもよく、又は他の実施形態では、例えば、約1mm未満、好ましくは100μm未満の厚さを有する、光学接着剤又は他の光学的に透明な界面材料などの、光学材料の(薄い)層で互いに分離されていてもよい。光学的に透明な境界面材料が適用されない場合、光学的に接触している2つの要素間の(平均)距離は、特に、ほぼ最大で、発光極大の波長などの、関連の波長であってもよい。可視波長に関しては、これは、0.7μm未満などの、1μm未満であってもよく、青色に関しては、更に小さくてもよい。それゆえ、光学的結合が望まれる場合、光学的に透明な界面材料が適用されてもよい。更に他の実施形態では、光学的に透明な境界面材料が適用されない場合、光学的に接触している2つの要素間の平均距離は、特に、ほぼ最大で、発光極大の波長などの、関連の波長であってもよい。それゆえ、光学的接触が所望される場合、物理的接触が存在してもよい。
【0108】
例えば、反射器は、リムの一部に物理的に結合されてもよく、これにより、空洞との(物理的な)接触を減らすこと又は無くすことが可能になる。代わりに又は加えて、反射器は、空洞に部分的にのみ物理的に接触してもよい。例えば、空洞の表面の50%未満、例えば10%未満の範囲、なお更により具体的には約1%未満が、反射器に物理的に接触してもよい。例えば、反射器は、不均一な表面を有してもよく、及び/又は距離保持器を含んでもよい。特定の実施形態では、空洞の表面の50%未満、例えば10%未満の範囲、なお更により具体的には約1%未満が、反射器に光学的に接触してもよい。
【0109】
第1の外面を介して光ガイド要素の中に入ったデバイス光の少なくとも一部が、任意選択で1回以上の(内部)反射を介して、第2の外面に伝搬することができる。第2の外面に到達したデバイス光の一部は、第2の外面から(特に(利用可能な場合は)リム部分から)抜け出ることができる。このデバイス光は、特に、システム光に含まれていてもよく、これはまた、外部側面から抜け出たデバイス光がそうであり得るのと同様である。第2の外面に到達したデバイス光の一部が、更に第2の外面との角度に応じて第2の外面で反射されてもよい。第2の外面に到達したデバイス光の一部が、更に反射器で反射されてもよい。反射器で反射された光の少なくとも一部が、第2の外面(例えば、特に第2の外面部分)を介して光ガイド要素に(戻って)インカップルされてもよい。反射器が第2の外面、より具体的には第2の外面部分と光学的に接触していない場合、デバイス光は、第2の外面部分を介して光ガイド要素から抜け出て、反射器で反射され、それにより第2の外面部分に戻るように伝搬して、光ガイド要素に再び入ってもよい。
【0110】
それゆえ、第1の外面を介して光ガイド要素の中に入ったデバイス光の少なくとも一部が、任意選択的に1回以上の(内部)反射を介して、第2の外面に伝搬し、第2の外面を介して光ガイド要素から抜け出ることができる。代わりに、しかし特に追加で、第1の外面を介して光ガイド要素の中に入ったデバイス光の少なくとも一部が、任意選択で1回以上の(内部)反射を介して、外部側面に伝搬し、第2の外面を介して光ガイド要素から抜け出ることができる。
【0111】
上記から導き出すことができるように、実施形態では、光透過性本体は円筒形状を有してもよい。特に、(半径方向)距離(d1)は、6~10mmの範囲から選択されてもよい。更に、反射器は、円錐先端が第1の端部に向いた円錐形状を有してもよい。
【0112】
それゆえ、特定の実施形態では、反射器は、第2の外面部分に伝搬されたデバイス光の一部を反射して光ガイド要素の中に戻すように構成されてもよい。
【0113】
実施形態では、光生成システムは、PCBのような支持体を備えてもよい。実施形態では、支持体は、1つ以上の光生成デバイスを支持するように構成されてもよい。更に、光生成システムは、光ガイド要素アセンブリ(「アセンブリ」)を備えてもよい。実施形態では、光ガイドアセンブリは、光ガイド要素及び光ガイド要素基部を備えてもよい。後者は、光ガイド要素に機能的に結合されていてもよい。特に、光ガイド要素及び光ガイド要素基部は、モノリシック体であってもよく、例えば、光透過性ポリマー材料を注型成形、射出成形、又は3D印刷することによって提供されてもよい。表面粗さは、注型成形又は3D印刷後に設けられてもよい。特に、アセンブリは射出成形によって提供されてもよい。光ガイド要素基部は、基部空洞を備えてもよい。1つ以上の光生成デバイスは、基部空洞内に少なくとも部分的に構成されてもよい。それゆえ、空洞は、光ガイドアセンブリ及び支持体によって画定されてもよい。特に、光ガイド要素は、光ガイド要素基部を介して支持体に機能的に結合されていてもよい。この結合は、例えばクランプ要素による、物理的結合であってもよい。それゆえ、特に、実施形態では、光生成システムは支持体を備えてもよく、支持体は、1つ以上の光生成デバイスを支持するように構成されており、光生成システムは、光ガイド要素アセンブリを更に備え、光ガイドアセンブリは、光ガイド要素と、光ガイド要素に機能的に結合された光ガイド要素基部とを備え、光ガイド要素基部は、基部空洞を備え、1つ以上の光生成デバイスは基部空洞内に少なくとも部分的に構成され、光ガイド要素は光ガイド要素基部を介して支持体に機能的に結合されている。
【0114】
上述したように、光生成システムは、光透過性外囲器を更に備えてもよい(上記も参照)。光透過性外囲器は外囲器中心を有してもよく、(光ガイド要素の)第2の端部は第1の端部よりも、外囲器中心に近くてもよく、第1の端部から決定して、第2の端部から外囲器中心までの第2の距離(d2)は、約-20mm~+25mmの範囲から選択されてもよく、より具体的には-10mm~+15mmの範囲から選択されてもよい。更により具体的には、第2の端部から外囲器中心までの第2の距離(d2)は、約+1mm~+10mmの範囲から選択されてもよく、例えば、より具体的には+2mm~+8mmの範囲から選択されてもよく、例えば、約+5mmであってもよい。
【0115】
ランプは、光ガイド要素及び/又は外囲器が機能的に結合されてもよいランプ口金を有してもよい。ランプ口金は、駆動部のような電子機器を備えてもよい。ランプ口金はまた、電源への機能的結合のための1つ以上の電気コネクタを備えてもよい。例えば、ランプ口金は、ねじ込み口金を備えてもよい。したがって、光生成システムの少なくとも一部の外形は、ランプ口金及び外囲器によって本質的に画定され得る。
【0116】
ランプ口金から見て、外囲器中心とランプ口金との間のいかなる距離も負の値で示され得る。それゆえ、-10mmという値は、ランプ口金から見て、第2の端部よりも外囲器中心が、ランプ口金から10mm遠くにあることを意味する。0mmという値は、第2の端部が本質的に外囲器中心にあることを意味する。しかしながら、+15mmという値は、ランプ口金から見て、第2の端部よりも外囲器中心が、ランプ口金に15mm近くにあることを意味し、第2の端部は、外囲器中心から15mm延在している。外囲器中心は外囲器の幾何学的中心であり得る。
【0117】
本明細書では、用語「機能的に結合された」は、実施形態では、例えば、ねじ、はんだ、接着剤、溶融接続、クリック接続などのうちの1つ以上を介する、少なくとも2つの要素間の物理的接続又は機械的接続を指す場合がある。用語「物理的接続」及び「機械的接続」は、本明細書では互換的に使用され得る。したがって、用語「物理的接続」及び「機械的接続」は、接着接続を指す場合もある。代わりに又は加えて、用語「機能的に結合された」は、実施形態では、少なくとも2つの接続部の間の導電性接続を指す場合がある。2つ(又は3つ以上)の要素が導電性接続を有する場合、2つ(又は3つ以上)の要素の間には少なくとも1×105S/m、例えば少なくとも1×106S/mの導電率(室温における)が存在してもよい。一般に、導電性接続は、各々が導電性材料を含む2つ(又は3つ以上)の要素の間に存在することになり、これら要素は互いに物理的に接触していてもよく、又はこれら要素間に導電性材料が構成されてもよい。本明細書では、絶縁材料の導電率は特に、1×10-10S/m以下、特に1×10-13S/m以下であってもよい。本明細書では、絶縁材料(絶縁体)の導電率と、導電性材料(導体)の導電率との比は、特に、1×10-15未満に選択されてもよい。特定の実施形態では、機能的結合は、Wi-Fi又はBluetooth又はLiFiなどを介する無線通信を介する結合を含んでもよい。
【0118】
特に、光生成デバイスは、デバイス光のスペクトルパワー分布の制御を可能にする1つ以上のデバイスを備えてもよい。例えば、デバイスの色点は制御可能であってもよく、及び/又は演色評価数は制御可能であってもよく、及び/又は相関色温度は制御可能であってもよい。このようにして、システムから抜け出る光、すなわちシステム光の、スペクトルパワー分布を制御可能にすることができる。特定の実施形態では、1つ以上の光生成デバイスは、RGB光源、RGBW光源、及びRYB光源のうちの1つ以上を備える。ここで、Rは赤色を表し、Gは緑色を表し、Bは青色を表し、Wは白色を表し、Yは黄色を表す。
【0119】
実施形態では、1つ以上の光生成デバイスは、例えば、それぞれ温白色光及び冷白色光を生成するように構成された少なくとも2つの異なるタイプの白色発光光生成デバイス、例えば、最大2700KのCCTを有するデバイス光を生成するように構成された1つ以上の光生成デバイスと、少なくとも4500K、例えば少なくとも約5500KのCCTを有するデバイス光を生成するように構成された1つ以上の光生成デバイスとを備える。その他には、1つ以上の光生成デバイスは、1つ以上の赤色光生成デバイス、1つ以上の緑色光生成デバイス、及び1つ以上の青色光生成デバイスを備えてもよい。特に、1つ以上の光生成デバイスは、1つ以上の温白色光生成デバイス(特に、最大2700KのCCT)、1つ以上の冷白色光生成デバイス(特に、少なくとも4500KのCCT)、1つ以上の赤色光生成デバイス、1つ以上の緑色光生成デバイス、及び1つ以上の青色光生成デバイスを備える。
【0120】
用語「紫色光」又は「紫色発光」は、特に、約380~440nmの範囲の波長を有する光に関連する。用語「青色光」又は「青色発光」は、特に、約440~495nmの範囲の波長を有する(ある程度の紫色及びシアン色の色相を含む)光に関連する。用語「緑色光」又は「緑色発光」は、特に、約495~570nmの範囲の波長を有する光に関連する。用語「黄色光」又は「黄色発光」は、特に、約570~590nmの範囲の波長を有する光に関連する。用語「橙色光」又は「橙色発光」は、特に、約590~620nmの範囲の波長を有する光に関連する。用語「赤色光」又は「赤色発光」は、特に、約620~780nmの範囲の波長を有する光に関連する。用語「ピンク色光」又は「ピンク色発光」は、青色成分及び赤色成分を有する光を指す。用語「シアン色」は、約490~520nmの範囲から選択される1つ以上の波長を指す場合がある。用語「琥珀色」は、約585~605nm、例えば約590~600nmの範囲から選択される1つ以上の波長を指す場合がある。語句「或る波長範囲の1つ以上の波長を有する光」及び同様の語句は特に、示されている光(又は、放射線)が、示されている波長範囲の、これらの1つ以上の波長において少なくとも強度を有する、スペクトルパワー分布を有することを示し得る。例えば、青色発光固体光源は、440~495nmの波長範囲の1つ以上の波長において強度を有する、スペクトルパワー分布を有することになる。
【0121】
用語「可視」、「可視光」、又は「可視発光」、及び同様の用語は、約380~780nmの範囲の1つ以上の波長を有する光を指す。本明細書では、UVは特に、190~380nm、例えば200~380nmの範囲から選択される波長を指す場合がある。
【0122】
用語「光」及び「放射線」は、本明細書では、用語「光」が可視光のみを指すことが文脈から明らかではない限り、互換的に使用される。それゆえ、用語「光」及び「放射線」は、UV放射線、可視光、及びIR放射線を指す場合がある。特に照明用途に関する、特定の実施形態では、用語「光」及び「放射線」は、(少なくとも)可視光を指す。
【0123】
したがって、実施形態では、システムは、デバイス光のスペクトルパワー分布を制御するように構成された制御システムを更に備えてもよい。
【0124】
用語「制御すること」及び同様の用語は特に、少なくとも、要素の挙動を決定すること、又は要素の動作を管理することを指す。それゆえ、本明細書では、「制御すること」及び同様の用語は、例えば、要素に対して、例えば、測定すること、表示すること、作動すること、開放すること、移行すること、温度を変更することなどの挙動を課すこと(要素の挙動を決定すること、又は要素の動作を管理すること)などを指す場合がある。その他にも、用語「制御すること」及び同様の用語は、監視することを更に含んでもよい。それゆえ、用語「制御すること」及び同様の用語は、要素に挙動を課すこと、並びにまた、要素に挙動を課して、当該要素を監視することを含んでもよい。要素を制御することは、「コントローラ」としてもまた示され得る、制御システムにより行われることができる。それゆえ、制御システムと要素とは、少なくとも一時的に、又は恒久的に、機能的に結合されてもよい。要素は、制御システムを含んでもよい。実施形態では、制御システムと要素とは、物理的に結合されなくてもよい。制御は、有線制御及び/又は無線制御を介して行われることができる。用語「制御システム」はまた、特に機能的に結合されている複数の異なる制御システムを指す場合もあり、複数の異なる制御システムのうちの、例えば1つの制御システムが、マスター制御システムであってもよく、1つ以上の他の制御システムが、スレーブ制御システムであってもよい。制御システムは、ユーザインタフェースを含んでもよく、又はユーザインタフェースに機能的に結合されてもよい。
【0125】
制御システムはまた、リモートコントローラからの命令を受信して実行するように構成されてもよい。実施形態では、制御システムは、スマートフォン又はI-phone、タブレットなどのような、ポータブルデバイスなどのデバイス上の、アプリを介して制御されてもよい。それゆえ、デバイスは、必ずしも照明システムに結合されてはおらず、(一時的に)照明システムに機能的に結合されてもよい。
【0126】
それゆえ、実施形態では、制御システムは(また)、リモートデバイス上のアプリによって制御されるように構成されてもよい。そのような実施形態では、照明システムの制御システムは、スレーブ制御システムであってもよく、又は、スレーブモードにおいて制御してもよい。例えば、照明システムは、コード、特に対応の照明システムに関する固有コードにより、識別可能であってもよい。照明システムの制御システムは、(固有)コードの(光学センサ(例えば、QRコードリーダ)のユーザインタフェースによって入力された)知識に基づいて照明システムへのアクセスを有する、外部制御システムによって制御されるように構成されてもよい。照明システムはまた、Bluetooth、WIFI、LiFi、ZigBee、BLE、若しくはWiMAX、又は別の無線技術などに基づいた、他のシステム又はデバイスと通信するための手段を備えてもよい。
【0127】
システム、又は装置、又はデバイスは、或る「モード」又は「動作モード(operation mode)」又は「動作のモード」又は「動作モード(operational mode)」において、アクションを実行してもよい。用語「動作モード」はまた、「制御モード」として示される場合もある。同様に、方法においては、アクション、又は段階、又はステップが、或る「モード」又は「動作モード(operation mode)」又は「動作のモード」又は「動作モード(operational mode)」において実行されてもよい。このことは、システム、又は装置、又はデバイスがまた、別の制御モード、又は複数の他の制御モードを提供するように適合されてもよいことを排除するものではない。同様に、このことは、モードを実行する前に、及び/又はモードを実行した後に、1つ以上の他のモードが実行されてもよいことを排除し得ない。
【0128】
しかしながら、実施形態では、少なくとも制御モードを提供するように適合されている制御システムが、利用可能であってもよい。他のモードが利用可能である場合には、そのようなモードの選択は、特に、ユーザインタフェースを介して実行されてもよいが、センサ信号又は(時間)スキームに応じてモードを実行することのような、他のオプションもまた可能であり得る。動作モードは、実施形態ではまた、単一の動作モード(すなわち、更なる調整可能性を有さない、「オン」)でのみ動作することが可能な、システム、又は装置、又はデバイスを指す場合もある。
【0129】
それゆえ、実施形態では、制御システムは、ユーザインタフェースの入力信号、(センサの)センサ信号、及びタイマーのうちの1つ以上に応じて制御してもよい。用語「タイマー」とは、クロック及び/又は所定の時間スキームを指す場合がある。
【0130】
特定の実施形態では、光生成システムは、外部側面を介して、及び第2の外面を介して、例えば、反射器が1つ以上の貫通孔を有する場合は第2の外面部分を介して、及び/又はリム部分を介して、光ガイド要素から抜け出たデバイス光の少なくとも一部を含む白色システム光を生成するように構成されてもよい。特に、システム光は、制御可能な演色評価数及び制御可能な相関色温度のうちの1つ以上を有してもよい。他の実施形態では、システムは着色光を生成するように構成されてもよい。それゆえ、システムは、異なる動作モード、例えば、(異なるタイプの)白色光を用いる1つ以上の動作モード、及び(異なるタイプの)着色光を用いる1つ以上の動作モードで動作されてもよい。
【0131】
本明細書における用語「白色光」は、当業者には既知である。白色光は特に、2000~20000K、特に2700~20000Kなどの、約1800K~20000K、一般照明に関しては特に約2700K~6500Kの範囲の相関色温度(correlated color temperature;CCT)を有する光に関する。実施形態では、バックライトの目的に関しては、相関色温度(CCT)は、特に約7000K~20000Kの範囲であってもよい。また更には、実施形態では、相関色温度(CCT)は特に、BBL(black body locus;黒体軌跡)から約15SDCM(standard deviation of color matching;等色標準偏差)以内、特にBBLから約10SDCM以内、更により特定的にはBBLから約5SDCM以内である。
【0132】
光生成システムは、例えば、オフィス照明システム、家庭用アプリケーションシステム、店舗照明システム、家庭用照明システム、アクセント照明システム、スポット照明システム、劇場照明システム、光ファイバアプリケーションシステム、投影システム、自己点灯ディスプレイシステム、画素化ディスプレイシステム、セグメント化ディスプレイシステム、警告標識システム、医療用照明アプリケーションシステム、インジケータ標識システム、装飾用照明システム、ポータブルシステム、自動車用アプリケーション、(屋外)道路照明システム、都市照明システム、温室照明システム、園芸用照明、デジタル投影、又はLCDバックライトの一部であってもよく、若しくは、それらに適用されてもよい。光生成システム(又は、照明器具)は、例えば光通信システム又は消毒システムの一部であってもよく、若しくはそれらに適用されてもよい。
【0133】
また更なる態様では、本発明はまた、本明細書で定義されるような光生成システムを備える、ランプ又は照明器具も提供する。照明器具は、ハウジング、光学要素、ルーバーなどを更に備えてもよい。ランプ又は照明器具は、光生成システムを包囲するハウジングを更に備えてもよい。ランプ又は照明器具は、ハウジング内の光窓、又はハウジング開口部を備えてもよく、システム光は、それらを通ってハウジングから抜け出てもよい。また更なる態様では、本発明はまた、本明細書で定義されるような光生成システムを備える、投影デバイスも提供する。特に、投影デバイス又は「投影機」又は「画像投影機」は、例えば投影スクリーンなどの表面上に画像(又は、動画)を投影する、光学デバイスであってもよい。投影デバイスは、本明細書で説明されるような1つ以上の光生成システムを含んでもよい。それゆえ、一態様では、本発明はまた、本明細書で定義されるような光生成システムを備える、ランプ、照明器具、投影機デバイス、消毒デバイス、光化学反応器、及び光無線通信デバイスの群から選択される照明デバイスも提供する。照明デバイスは、光生成システムの1つ以上の要素を収容若しくは支持するように構成されている、ハウジング又は支持体を備えてもよい。例えば、実施形態では、照明デバイスは、光ガイド要素のうちの1つ以上と、1つ以上の光生成デバイスとを収容又は支持するように構成されたハウジング又は支持体を備えてもよい。特定の実施形態では、照明デバイスはレトロフィットランプの形状を有してもよい。
【0134】
用語「光」及び「放射線」は、本明細書では、用語「光」が可視光のみを指すことが文脈から明らかではない限り、互換的に使用される。それゆえ、用語「光」及び「放射線」は、UV放射線、可視光、及びIR放射線を指す場合がある。特に照明用途に関する、特定の実施形態では、用語「光」及び「放射線」は、可視光を指す。
【0135】
それゆえ、とりわけ、本発明は、1つ以上の光生成デバイスと、光ガイド要素と、反射器と、任意選択の光透過性外囲器とを備える光生成システムを提供し、(A)1つ以上の光生成デバイスは、デバイス光を生成するように構成され、(B)光ガイド要素は、デバイス光に対して光透過性である光透過性材料を含む光透過性本体を備え、光透過性本体は、伸長軸と本体長さ(L1)とを含み、光透過性本体は、第1の端部及び第2の端部を備え、光透過性本体は、(i)第1の端部に含まれる第1の外面と、(ii)第2の端部に含まれる第2の外面と、(iii)第1の外面と第2の外面との間の距離をつなぎ伸長軸までの距離(d1)を有する外部側面と、を備え、d1<L1であり、第2の外面の第2の外面部分が、反射器の少なくとも一部を収容するための空洞を提供するように構成され、(C)反射器は、デバイス光のための拡散反射器であり、反射器の少なくとも一部は、空洞の少なくとも一部の中に構成され、(D)1つ以上の光生成デバイス、光ガイド要素、及び反射器は、(i)デバイス光の少なくとも一部が第1の外面を介して光ガイド要素内にインカップルされ、(ii)インカップルされたデバイス光の少なくとも一部が、外部側面を介して、及び第2の外面を介して、例えば第2の外面部分(及び/又はリム部分)を介して光ガイド要素から抜け出て、(iii)第2の外面部分に伝搬されたデバイス光の少なくとも一部が反射器によって反射される、ように構成され、(E)光ガイド要素の少なくとも一部が任意選択の光透過性外囲器内に構成され、光透過性外囲器はデバイス光の少なくとも一部に対して透過性である。
【図面の簡単な説明】
【0136】
ここで、本発明の実施形態が、添付の概略図面を参照して例としてのみ説明され、図面中、対応する参照記号は、対応する部分を示す。
【0137】
【
図1A】システム1000の実施形態及び態様を概略的に示す。
【
図1B】システム1000の実施形態及び態様を概略的に示す。
【
図1C】システム1000の実施形態及び態様を概略的に示す。
【
図1D】システム1000の実施形態及び態様を概略的に示す。
【
図1E】システム1000の実施形態及び態様を概略的に示す。
【
図1F】システム1000の実施形態及び態様を概略的に示す。
【
図1G】システム1000の実施形態及び態様を概略的に示す。
【
図1H】システム1000の実施形態及び態様を概略的に示す。
【
図1I】システム1000の実施形態及び態様を概略的に示す。
【
図1J】システム1000の実施形態及び態様を概略的に示す。
【
図2】システムの一実施形態のシミュレートされた光分布を示す。
【
図3】いくつかの更なる実施形態及び態様を概略的に示す。
【0138】
概略図面は、必ずしも正しい縮尺ではない。
【発明を実施するための形態】
【0139】
図1A~
図1Jを参照すると、システム1000の実施形態及び態様が示されている。とりわけ、
図1Aは、1つ以上の光生成デバイス100、光ガイド要素500、及び反射器410を備える光生成システム1000の一実施形態を概略的に示す。
【0140】
1つ以上の光生成デバイス100は、デバイス光101を生成するように構成されてもよく、1つ以上の光生成デバイス100は、ダイオードベースの光源を備える。
【0141】
光ガイド要素500は、デバイス光101に対して光透過性であってもよい光透過性材料502を含む光透過性本体510を備えてもよい。光透過性本体510は、伸長軸501と、伸長軸501に平行に画定される本体長さL1とを備えてもよい。光透過性本体510は、本体長さL1を画定する第1の端部511及び第2の端部512を備えてもよい。光透過性本体510は、(i)第1の端部511に含まれる第1の外面521と、(ii)第2の端部512に含まれる第2の外面522と、(iii)第1の外面521と第2の外面521との間の距離をつなぎ伸長軸501までの(半径方向)距離d1を有する外部側面523と、を備えてもよい。それゆえ、d1は、実施形態では半径を指す場合がある。特に、d1<L1である。第1の外面521、第2の外面522、及び外部側面523は、光透過性本体510の外部表面の少なくとも一部を画定してもよい。実施形態では、第2の外面522の第2の外面部分524が、反射器410の少なくとも一部を収容するための空洞530を提供するように構成されてもよい。
【0142】
反射器410は、デバイス光101のための拡散反射器であってもよい。特に、反射器410の少なくとも一部は、空洞530の少なくとも一部の中に構成されてもよい。
【0143】
1つ以上の光生成デバイス100、光ガイド要素500、及び反射器410は、デバイス光101の少なくとも一部が、第1の外面521を介して光ガイド要素500にインカップルされることができ、インカップルされたデバイス光101の少なくとも一部が、外部側面523を介して、及び/又は第2の外面部分524を介して、特にその両方を介して、光ガイド要素500から抜け出ることができるように構成されてもよい。実施形態では、反射器410は、第2の外面部分524に伝搬されたデバイス光101の一部が反射されてもよく、第2の外面部分524に伝搬されるデバイス光101の一部が、伸長軸501に平行な成分を有する方向に光ガイド要素500から離れるように伝搬するように構成されてもよい。
【0144】
実施形態では、第2の外面部分524に伝搬されたデバイス光101の少なくとも一部が、反射器410によって反射されてもよい。実施形態では、光生成システム1000から抜け出るデバイス光101の特に2~15%の範囲が、円錐軸としての伸長軸501を有する(仮想)円錐内に抜け出てもよく、円錐は、20~40°の範囲から選択される円錐角θ2を有してもよい。例えば、光生成システム1000から抜け出るデバイス光101の特に2~15%の範囲が、円錐軸としての伸長軸501を有する(仮想)円錐内に抜け出てもよく、円錐は30°の円錐角θ2を有してもよい。基準θ1は、半円錐角であってもよい。
【0145】
実施形態では、外部側面523の少なくとも一部は、外部側面523を介する光透過性本体510からのデバイス光101のアウトカップリングを容易にするための表面粗さを有する。特に、実施形態では、表面粗さは、0.16~0.64μm、より具体的には0.32~0.5μmの範囲から選択されるRa値、及び/又は7.90~31.30、より具体的には15.8~24.5の範囲から選択されるRMS値を有してもよい。
【0146】
とりわけ
図1B及び
図1Cを参照すると、特定の実施形態では、外部側面523の少なくとも一部に正弦波形状が設けられていてもよい。特に、実施形態では、外部側面523及び第2の外面522によって画定される縁部527が、正弦波形状を備えてもよい。
【0147】
とりわけ
図1Eを参照すると、実施形態では、第2の外面522の少なくとも一部は、第2の外面522を介する光透過性本体510からのデバイス光101のアウトカップリングを容易にするための表面粗さを有してもよい。実施形態では、表面粗さは、2.03~6.30μm、より具体的には3.15~5.10μmの範囲から選択されるRa値、及び/又は98.90~306.20、より具体的には153.7~248.6の範囲から選択されるRMS値を有してもよい。
【0148】
とりわけ
図1Eを参照すると、リム部分525は、反射器410を円周方向に取り囲んでもよい。実施形態では、反射器410は、反射器半径r
rを有してもよい。反射器半径r
rは、(半径方向)距離d1より小さくてもよい。例えば、実施形態では、r
r≦0.99×d1である。特定の実施形態では、0.8×d1≦r
r≦0.99×d1、より具体的には0.85×d1≦r
r≦0.99×d1、更に具体的には0.9×d1≦r
r≦0.98×d1、例えば0.95×d1≦r
r≦0.98×d1である。実施形態では、リム部分525は、距離(d1)と本質的に同じ外側半径r
roを有してもよい。実施形態では、r
ro=d1である。更に、実施形態では、リム部分525は内側半径r
riを有してもよい。特定の実施形態では、リム部分の内側半径r
riは、反射器の外側半径と本質的に同じであってもよい。それゆえ、実施形態では、r
ri≒r
rである。実施形態では、0.9≦r
r/r
ri≦1.0であり、より具体的には、0.95≦r
r/r
ri≦1.0であり、例えば実施形態では、約0.98≦r
r/r
ri≦1.0である。したがって、特定の実施形態では、約0.8×d1≦r
ri≦0.99×d1、より具体的には、約0.85×d1≦r
ri≦0.99×d1、更に具体的には、約0.9×d1≦r
ri≦0.98×d1、例えば、約0.95×d1≦r
ri≦0.98×d1である。リム部分のそのような寸法は、デバイス光の少なくとも一部を伸長軸に本質的に平行に伝搬させ得る。リム部分の小さい寸法及び/又は表面粗さは、第1の外面の上流にある1つ以上の光生成デバイスの(光ガイド要素を通した)直視を低減又は更には防止し得る。
【0149】
とりわけ
図1D、
図1F、及び
図1Gを参照すると、実施形態では、第2の外面522の表面積の3~33%について、第2の外面522に対する法線が反射器410の反射器面と交差しないことが当てはまり得る。
図1B及び
図1Eでは、破線のいくつかは法線Nを示す。法線Nの底部の小さな矩形は、法線Nが位置する表面に対する法線Nが90°である様子を示す。
【0150】
図1F~
図1Gを参照すると、特定の実施形態では、反射器410は、1つ以上の貫通孔415を備えてもよい。
図1Fでは、実施形態I及びIVは、例えばコーティングのような反射器412を有する固体光透過性本体を備える。実施形態Iでは、実施形態IVのように反射器に貫通孔415がある、というわけではないので、本体は光透過性である必要さえない。実施形態II及びIIIでは、中空反射器が概略的に示されている。中空反射器は、1つ以上の貫通孔415を備えるように概略的に示されている。実施形態IIでは、反射器は、(伸長軸501が交差する)単一の貫通孔を備えてもよい。反射器410は貫通孔を有していなくてもよいことに留意されたい。そのような実施形態では、光ガイド要素は、特にリム部分を備えてもよい。
図1Gは、
図1Fに概略的に示される反射器の底面図を概略的に示す。
図1Hは、空洞内に反射器410が構成された光ガイド要素500のいくつかの上面図を概略的に示し、実施形態I、II、及びIVはリム部分525を有し、実施形態III及びVはリム部分を有していない。更に、実施形態II、III、IV、及びVは全て、反射器内に1つ以上の貫通孔415を有する。それゆえ、これら実施形態の何れにおいても、第2の外面522は反射器410によって完全に遮断され、デバイス光の一部は、伸長軸に平行に光ガイド要素500から抜け出ることができる。それゆえ、実施形態では、以下のうちの1つ以上が当てはまり得る:(i)反射器410は1つ以上の貫通孔415を備える、(ii)第2の外面522は、外部側面523と空洞530との間に構成されたリム部分525を備える。
【0151】
とりわけ
図1A~
図1B、
図1D~
図1Eを参照すると、実施形態では、第2の外面522は、外部側面523と空洞530との間に構成されたリム部分525を備えてもよい。なお更なる特定の実施形態では、リム部分525は、表面粗さを有してもよく、2.03~6.30μm、より具体的には3.15~5.10μmの範囲から選択されるRa値、及び/又は98.90~306.20、より具体的には153.7~248.6の範囲から選択されるRMS値を有してもよい。
【0152】
それゆえ、光ガイド要素500は、表面を不透明にする表面粗さを有し得る外部側面523を除いて、及び同様に表面を不透明にし得る表面粗さを有する第2の外面522の少なくとも一部、特にリム525を除いて、本質的に完全に透明であり得る。
【0153】
実施形態では、反射器410は、第2の外面部分524に伝搬されたデバイス光101の一部を反射して(第2の外面部分524を介して)光ガイド要素500の中に戻すように構成されてもよい。
【0154】
実施形態では、1つ以上の光生成デバイスは、発光ダイオード、ダイオードレーザ、及びスーパールミネッセントダイオードのうちの1つ以上を備えてもよい。
【0155】
例えば
図1C~
図1Dを参照すると、実施形態では、光透過性本体510は円筒形状を有する。特に、実施形態では、(半径方向)距離d1は、6~10mmの範囲から選択されてもよい。
図1C(上面図)では、外部側面523は反復構造を備える。
図1Dでは、例として、この反復構造は利用可能ではない。両方の実施形態において、外部側面523は、本明細書に記載される表面粗さを有してもよい。
【0156】
更に、実施形態では、反射器410は、円錐先端412が第1の端部511に向いた円錐形状を有してもよい。実施形態では、反射器410は、55~85°の範囲から選択される円錐角αを有してもよい。
【0157】
実施形態では、空洞530は、空洞面531に向いた反射器410を有し、空洞面531の少なくとも一部が、反射器410と光学的に接触していなくてもよい。実施形態では、反射器410は、光透過性本体に向いた反射器面411を有してもよい。
【0158】
図1Aを参照すると、側面の表面粗さに部分的に起因して、光101の大部分が、表面523を通って光ガイドを出ることができる。しかしながら、光101の相当な部分が、表面524においてTIRによって反射され、次いで、表面523を通って光ガイドを出ることになる。また、光101の相当な部分が、表面524を通過し、反射器410を介して反射されて光ガイド要素の中に戻ることになり、この光の大部分が、やはり表面523において、光ガイド要素から出ることができる。
【0159】
図1Iを参照すると、システム1000は、光透過性外囲器600を更に備えてもよい。特に、光ガイド要素500の少なくとも一部が、光透過性外囲器600内に構成されてもよい。特に、光透過性外囲器600は、デバイス光101の少なくとも一部に対して透過性であってもよい。したがって、光生成システムの少なくとも一部の外形は、ランプ口金及び外囲器によって本質的に画定され得る。
【0160】
システム1000から抜け出る光は、システム光1001として示され、(光ガイド要素500から抜け出た)デバイス光101を含んでもよく、より具体的には本質的にデバイス光101で構成されてもよい。
【0161】
実施形態では、光透過性外囲器600は、外囲器中心601を有する。特に、実施形態では、第2の端部512は第1の端部511よりも、外囲器中心601に近くてもよい。特定の実施形態では、第1の端部511から決定して、第2の端部512から外囲器中心601までの第2の距離d2は、-10mm~+15mmの範囲から選択されてもよい。
【0162】
光生成システム1000は、制御システム300を更に備えてもよい。制御システム300は、デバイス光101のスペクトルパワー分布を制御するように構成されてもよい。
【0163】
実施形態では、1つ以上の光生成デバイスは、RGB光源、RGBW光源、及びRYB光源のうちの1つ以上を備える。
【0164】
特定の実施形態では、光生成システム1000は、外部側面523を介して及び第2の外面部分524を介して光ガイド要素500から抜け出たデバイス光101の少なくとも一部を含む白色システム光1001を生成するように構成されてもよい。更なる実施形態では、システム光1001は、制御可能な演色評価数及び制御可能な相関色温度のうちの1つ以上を有する。
【0165】
図1Jは、1つ以上の光生成デバイス100を支持するように構成された支持体600の一実施形態を概略的に示す。更に、光ガイド要素アセンブリ550の一実施形態が概略的に示されている。実施形態では、光ガイドアセンブリ550は、光ガイド要素500と、光ガイド要素500に機能的に結合された光ガイド要素基部560とを備えてもよい。特に、光ガイド要素基部560は基部空洞562を備えてもよく、基部空洞562内に、1つ以上の光生成デバイス100が少なくとも部分的に構成されている。光ガイド要素500は、光ガイド要素基部560を介して支持体600に機能的に結合され得る。参照番号610は支持孔を指す。参照番号561は、支持体600を貫通してもよいアセンブリの一部を指す。これは、光ガイド要素基部560と支持体との間の機能的結合を容易にし得る。光ガイド要素基部560は、「光ガイド要素基部」として示される場合がある。基部空洞は、「フット空洞」として示される場合もある。機能的結合を可能にするために、更なる要素が設けられてもよい。参照符号620は、光ガイド要素500を(光ガイド要素基部560を介して)支持体600に関連付けることができる締結要素、例えばクランプ要素を指す。
【0166】
図2は、システムの一実施形態のシミュレートされた光分布を示す。図示するように、分布は実質的にランバーシアン型であってもよい。
【0167】
一実施例では、光ガイド要素は、約60mmの長さL1及び約17mmの直径を有してもよい。反射器の直径は約15である。反射器は、頂点角度又は円錐角が約72°の円錐形状を有する。
【0168】
図3は、上述のような光生成システム1000を備える、照明器具2の一実施形態を概略的に示す。参照符号301は、光生成システム1000によって含まれているか又は光生成システム1000に機能的に結合されている制御システム300と機能的に結合されてもよい、ユーザインタフェースを示す。
図3はまた、光生成システム1000を備えるランプ1の一実施形態も概略的に示す。参照符号3は、壁などに画像を投影するために使用されてもよい、投影機デバイス又は投影機システムを示し、これもまた光生成システム1000を備えてもよい。それゆえ、
図3は、本明細書で説明されるような光生成システム1000を備える、ランプ1、照明器具2、投影機デバイス3、消毒デバイス、光化学反応器、及び光無線通信デバイスの群から選択される照明デバイス1200の実施形態を概略的に示す。実施形態では、そのような照明デバイスは、ランプ1、照明器具2、投影機デバイス3、消毒デバイス、又は光無線通信デバイスであってもよい。照明デバイス1200から抜け出る照明デバイス光は、参照符号1201で示されている。照明デバイス光1201は、システム光1001から本質的に成るものであってもよく、それゆえ、特定の実施形態では、システム光1001であってもよい。
【0169】
用語「複数」は、2つ以上を指す。
【0170】
本明細書の用語「実質的に(substantially)」又は「本質的に(essentially)」、及び同様の用語は、当業者には理解されるであろう。用語「実質的に」又は「本質的に」はまた、「全体的に(entirely)」、「完全に(completely)」、「全て(all)」などを伴う実施形態も含み得る。それゆえ、実施形態では、実質的に又は本質的にという形容詞はまた、削除される場合もある。適用可能な場合、用語「実質的に」又は用語「本質的に」はまた、95%以上、特に99%以上、更により特定的には99.5%以上などの、100%を含めた90%以上にも関連し得る。
【0171】
用語「備える(comprise)」は、用語「備える(comprises)」が「から成る(consists of)」を意味する実施形態もまた含む。
【0172】
用語「及び/又は」は、特に、「及び/又は」の前後で言及された項目のうちの1つ以上に関連する。例えば、語句「項目1及び/又は項目2」、及び同様の語句は、項目1及び項目2のうちの1つ以上に関連する場合もある。用語「含む(comprising)」は、一実施形態では、「から成る(consisting of)」を指す場合もあるが、別の実施形態ではまた、「少なくとも定義されている種、及びオプションとして1つ以上の他の種を包含する」も指す場合がある。
【0173】
更には、明細書本文及び請求項での、第1、第2、第3などの用語は、類似の要素を区別するために使用されるものであり、必ずしも、連続的又は時系列的な順序を説明するために使用されるものではない。そのように使用される用語は、適切な状況下で交換可能であり、本明細書で説明される本発明の実施形態は、本明細書で説明又は図示されるもの以外の、他の順序での動作が可能である点を理解されたい。
【0174】
本明細書では、デバイス、装置、又はシステムは、とりわけ、動作中について説明されてもよい。当業者には明らかとなるように、本発明は、動作の方法、又は動作中のデバイス、装置、若しくはシステムに限定されるものではない。
【0175】
上述の実施形態は、本発明を限定するものではなく、むしろ例示するものであり、当業者は、添付の請求項の範囲から逸脱することなく、多くの代替的実施形態を設計することが可能となる点に留意されたい。
【0176】
請求項では、括弧内のいかなる参照符号も、その請求項を限定するものとして解釈されるべきではない。
【0177】
動詞「備える、含む(to comprise)」及びその活用形の使用は、請求項に記述されたもの以外の要素又はステップが存在することを排除するものではない。文脈が明らかにそうではないことを必要としない限り、明細書本文及び請求項の全体を通して、単語「含む(comprise)」、「含んでいる(comprising)」などは、排他的又は網羅的な意味ではなく包括的な意味で、すなわち、「含むが、限定されない」という意味で解釈されたい。
【0178】
要素に先行する冠詞「1つの(a)」又は「1つの(an)」は、複数のそのような要素が存在することを排除するものではない。
【0179】
本発明は、いくつかの個別要素を含むハードウェアによって、及び、適切にプログラムされたコンピュータによって実施されてもよい。いくつかの手段を列挙する、デバイスの請求項、又は装置の請求項、又はシステムの請求項では、これらの手段のうちのいくつかは、1つの同一のハードウェア物品によって具現化されてもよい。特定の手段が、互いに異なる従属請求項内に列挙されているという単なる事実は、これらの手段の組み合わせが、有利に使用され得ないことを示すものではない。また更なる態様では、本発明は(それゆえ)、コンピュータ上で実行されると、本明細書で説明されるような方法(の1つ以上の実施形態)を引き起こすことが可能な、ソフトウェア製品を提供する。
【0180】
本発明はまた、デバイス、装置、若しくはシステムを制御し得るか、又は、本明細書で説明される方法若しくはプロセスを実行し得る、制御システムも提供する。また更には、本発明はまた、デバイス、装置、若しくはシステムに機能的に結合されているか、又は、デバイス、装置、若しくはシステムによって含まれている、コンピュータ上で実行されると、そのようなデバイス、装置、若しくはシステムの1つ以上の制御可能要素を制御する、コンピュータプログラム製品も提供する。
【0181】
本発明は更に、明細書本文で説明される特徴及び/又は添付図面に示される特徴のうちの1つ以上を含む、デバイス、装置、若しくはシステムに適用される。本発明は更に、明細書本文で説明される特徴及び/又は添付図面に示される特徴のうちの1つ以上を含む、方法又はプロセスに関する。
【0182】
本特許で論じられている様々な態様は、更なる利点をもたらすために組み合わされることも可能である。更には、当業者は、実施形態が組み合わされることが可能であり、また、3つ以上の実施形態が組み合わされることも可能である点を理解するであろう。更には、特徴のうちのいくつかは、1つ以上の分割出願のための基礎を形成し得るものである。