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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-14
(45)【発行日】2025-01-22
(54)【発明の名称】二次電池
(51)【国際特許分類】
   H01M 50/578 20210101AFI20250115BHJP
   H01M 50/545 20210101ALI20250115BHJP
   H01M 50/559 20210101ALI20250115BHJP
   H01M 50/152 20210101ALI20250115BHJP
   H01M 50/342 20210101ALI20250115BHJP
   H01M 50/536 20210101ALI20250115BHJP
   H01M 50/543 20210101ALI20250115BHJP
   H01M 50/534 20210101ALI20250115BHJP
   H01M 50/184 20210101ALI20250115BHJP
   H01M 50/167 20210101ALI20250115BHJP
【FI】
H01M50/578
H01M50/545
H01M50/559
H01M50/152
H01M50/342 101
H01M50/536
H01M50/543
H01M50/534
H01M50/184 D
H01M50/167
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2022577601
(86)(22)【出願日】2021-08-05
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-07-21
(86)【国際出願番号】 KR2021010315
(87)【国際公開番号】W WO2022031065
(87)【国際公開日】2022-02-10
【審査請求日】2022-12-19
(31)【優先権主張番号】10-2020-0098168
(32)【優先日】2020-08-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0102809
(32)【優先日】2021-08-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】521065355
【氏名又は名称】エルジー エナジー ソリューション リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】チョイ、ウン スン
(72)【発明者】
【氏名】リー、クァン スー
(72)【発明者】
【氏名】ジャン、ウク ヒー
(72)【発明者】
【氏名】ジェガル、ジョン ピル
【審査官】松嶋 秀忠
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2015/146077(WO,A1)
【文献】特開2014-197463(JP,A)
【文献】国際公開第2021/106729(WO,A1)
【文献】国際公開第2020/129479(WO,A1)
【文献】特表2017-529659(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0296297(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 50/10-198
H01M 50/30-392
H01M 50/50-598
H01M 10/04-39
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電極及びセパレータが交互に積層されて巻き取られた電極組立体と、
前記電極組立体が収容される収容部が形成され、上部が開口された筒状の缶と、
前記缶の開口を覆うキャップアセンブリと、を含み、
前記キャップアセンブリは、電池の内圧が増加する際に破裂する切り欠き部が形成された安全ベント(前記缶の内側に凸の形状を有し、前記缶の内圧が所定の圧力に達したときに前記缶の外側に凸となるように反転するものを除く。)を含み、
前記切り欠き部は平面図上で円状に形成され、
前記電極組立体は、前記電極と連結される電極タブを含み、
前記安全ベントは、前記電極タブ及び外部端子と連結され、且つ
前記電極タブ及び前記外部端子は、前記安全ベントにおいて平面図上で前記切り欠き部を基準として内側と外側のうち、互いに異なる側に連結され、
前記電極タブは、前記安全ベントにおいて、平面図上で前記切り欠き部の内側に連結され、
前記外部端子は、前記安全ベントにおいて、平面図上で前記切り欠き部の外側に連結され,
前記安全ベントは、中央側に前記切り欠き部に沿って破裂する破裂部が形成され、
前記電池の内圧がベンティング(Venting)圧力以上であるときに前記切り欠き部が破裂し、前記破裂部が前記安全ベントから離脱し、
前記電極は正極及び負極を含み、
前記電極タブは前記正極と連結された正極タブを含み、
前記正極タブは、前記電極組立体の上側部に備えられて前記安全ベントの下端部に連結され、
前記外部端子は、前記安全ベントの上端部に連結され、
前記正極タブは前記安全ベントの下端部に溶接され、前記外部端子は前記安全ベントの上端部に溶接される、二次電池。
【請求項2】
電極及びセパレータが交互に積層されて巻き取られた電極組立体と、
前記電極組立体が収容される収容部が形成され、上部が開口された筒状の缶と、
前記缶の開口を覆うキャップアセンブリと、を含み、
前記キャップアセンブリは、電池の内圧が増加する際に破裂する切り欠き部が形成された安全ベント(前記缶の内側に凸の形状を有し、前記缶の内圧が所定の圧力に達したときに前記缶の外側に凸となるように反転するものを除く。)を含み、
前記切り欠き部は平面図上で円状に形成され、
前記電極組立体は、前記電極と連結される電極タブを含み、
前記安全ベントは、前記電極タブ及び外部端子と連結され、且つ
前記電極タブ及び前記外部端子は、前記安全ベントにおいて平面図上で前記切り欠き部を基準として内側と外側のうち、互いに異なる側に連結され、
前記電極タブは、前記安全ベントにおいて、平面図上で前記切り欠き部の内側に連結され、
前記外部端子は、前記安全ベントにおいて、平面図上で前記切り欠き部の外側に連結され,
前記安全ベントは、中央側に前記切り欠き部に沿って破裂する破裂部が形成され、
前記電池の内圧がベンティング(Venting)圧力以上であるときに前記切り欠き部が破裂し、前記破裂部が前記安全ベントから離脱し、
前記電極は正極及び負極を含み、
前記電極タブは前記正極と連結された正極タブを含み、
前記正極タブは、前記電極組立体の上側部に備えられて前記安全ベントの下端部に連結され、
前記正極タブの外面に絶縁膜がコーティングされる、二次電池。
【請求項3】
前記外部端子は、外部のパック(Pack)又はアプリケーション(application)の連結導線からなる、請求項1または2に記載の二次電池。
【請求項4】
前記切り欠き部は、平面図上で前記安全ベントの中央部に形成される、請求項1からのいずれか一項に記載の二次電池。
【請求項5】
前記キャップアセンブリは、前記安全ベントと前記缶との間を封止及び絶縁させるガスケットをさらに含み、
前記缶は、上部に前記ガスケットを取り囲むように形成されて前記キャップアセンブリを固定するクリンピング部を含む、請求項1からのいずれか一項に記載の二次電池。
【請求項6】
前記安全ベントの中心軸から前記切り欠き部までの距離は、前記安全ベントの半径の半分以下で形成される、請求項1からのいずれか一項に記載の二次電池。
【請求項7】
請求項1からのいずれか一項に記載の二次電池を含む電池パック。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2020年08月05日付けの韓国特許出願第10-2020-0098168号及び2021年08月04日付けの韓国特許出願第10-2021-0102809号に基づく優先権の利益を主張し、当該韓国特許出願の文献に開示されている全ての内容は、本明細書の一部として組み込まれる。
【0002】
本発明は二次電池に関する。
【背景技術】
【0003】
二次電池は、一次電池とは異なって再充電が可能であり、且つ小型及び大容量化の可能性のため、近年多く研究開発されている。モバイル機器に対する技術開発と需要が増加するにつれて、エネルギー源としての二次電池の需要が急激に増加している。
【0004】
二次電池は、電池ケースの形状に応じて、コイン型電池、円筒型電池、角型電池、パウチ型電池に分類される。二次電池において、電池ケースの内部に装着される電極組立体は、電極及びセパレータの積層構造からなる充放電が可能な発電素子である。
【0005】
電極組立体は、活物質が塗布されたシート状の正極と負極との間にセパレータを介在して巻き取ったゼリーロール(Jelly-roll)型、多数の正極と負極をセパレータが介在された状態で順次に積層したスタック型、及びスタック型の単位セルを長い長さの分離フィルムとして巻き取ったスタック/折り畳み型にほぼ分類することができる。
【0006】
このうち、ゼリーロール型電極組立体は、製造が容易でありながらも重量当たりのエネルギー密度が高いという利点を有しており、広く使用されている。
【0007】
従来のゼリーロール型電極組立体を含む円筒型二次電池は、内部で圧力が増加するイベント(Event)が発生する場合、電池の内部のガスを放出(Venting)しやすいようにトップキャップアセンブリの下部に切り欠き(Notching)処理する。
【0008】
トップキャップ(Top Cap)及び別途のCID(current interrupt device)がない円筒型二次電池の場合、切り欠き部位の内側に下側部に電池の正極タブが溶接され、上側部にはパック又はアプリケーションの端子が溶接されて電流が流れるようになる。
【0009】
このようなカレント(Current)パス(path)構成は、電池の内部でイベント(Event)が発生してベンティングされても電流が持続的に印加され、爆発につながるという問題がある。
【0010】
一方、従来のトップキャップ(Top Cap)及び別途のCID(current interrupt device)がある円筒型二次電池の場合、円筒型トップキャップアセンブリの下部から上部にCID(current interrupt device)、安全ベント、トップキャップが順に備えられ、CIDの上面に安全ベントの中央部が下部に曲げられて接続した構造で備えられる。そして、電池の内部にガスが発生すると、圧力の増加により安全ベントの中央部が上部に逆転し、CIDと安全ベントの接続が解除されて短絡されるが、このように短絡されるのに必要な圧力をCID短絡圧という。
【0011】
そして、CIDが短絡された後にガスがさらに発生すると、安全ベントが破れて内部のガスを放出するが、このときの圧力をベンティング(Venting)圧という。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【文献】韓国公開特許第10-2016-0010121号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明の一つの観点は、電池の内部要因によりベンティング時に電流が遮断されることができる二次電池を提供するためのものある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の実施形態に係る二次電池は、電極及びセパレータが交互に積層されて巻き取られた電極組立体と、前記電極組立体が収容される収容部が形成され、上部が開口された筒状の缶と、前記缶の開口を覆うキャップアセンブリと、を含み、前記キャップアセンブリは、電池の内圧が増加する際に破裂する切り欠き部が形成された安全ベントを含み、前記切り欠き部は平面図上で円状に形成され、前記電極組立体は前記電極と連結される電極タブを含み、前記安全ベントは前記電極タブ及び外部端子に連結され、且つ前記電極タブ及び前記外部端子は、前記安全ベントにおいて、平面図上で前記切り欠き部を基準として内側と外側のうち、互いに異なる側に連結されることができる。
【0015】
一方、本発明の実施形態に係る電池パックは、前記本発明の実施形態に係る二次電池を含むことができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、電極タブ及び外部端子を、安全ベントにおいて平面図上で切り欠き部を基準として内側と外側のうち、互いに異なる側に連結させることにより、電池の内部圧力が増加するにつれて、切り欠き部が破裂し、ベンティング時に電流が遮断されることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の一実施形態に係る二次電池を示す断面図である。
図2】本発明の一実施形態に係る二次電池において、安全ベントの切り欠き部が破裂した状態を示す断面図である。
図3】本発明の一実施形態に係る二次電池のキャップアセンブリを示す断面図である。
図4】本発明の一実施形態に係る二次電池において、安全ベントを示す底面図である。
図5】本発明の他の実施形態に係る二次電池を示す断面図である。
図6】本発明の他の実施形態に係る二次電池において、安全ベントの切り欠き部が破裂した状態を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明の目的、特定の利点及び新規な特徴は、添付の図面に関連する以下の詳細な説明及び好ましい実施形態からより明らかになる。本明細書において、各図面の構成要素に参照番号を付加するにあたり、同一の構成要素に限っては、たとえ他の図面上に表示されても可能な限り同一の番号を付していることに留意すべきである。また、本発明は様々な異なる形態で実現されることができ、ここで説明する実施形態に限定されない。そして、本発明を説明するにあたり、本発明の要旨を不要に不明瞭にする可能性のある関連公知技術に対する詳細な説明は省略する。
【0019】
一実施形態に係る二次電池
図1は、本発明の一実施形態に係る二次電池を示す断面図であり、図2は、本発明の一実施形態に係る二次電池において、安全ベントの切り欠き部が破断した状態を示す断面図である。
【0020】
図1及び図2を参照すると、本発明の一実施形態に係る二次電池100は、電極113及びセパレータ114が交互に積層されて巻き取られた電極組立体110、電極組立体110が収容され、開口された缶120、及び缶120の開口を覆うキャップアセンブリ130を含む。また、キャップアセンブリ130は、電池の内圧が増加する際に破裂する切り欠き部131aが形成された安全ベント131を含む。
【0021】
以下で、本発明の一実施形態である二次電池100についてより詳細に説明する。
【0022】
図1及び図2を参照すると、電極組立体110は充放電が可能な発電素子であって、電極113とセパレータ114が結集して交互に積層された構造を形成する。ここで、電極組立体110は、電極113及びセパレータ114が交互に結集して巻き取られた形態で形成されてもよい。このとき、電極組立体110は中心軸を中心に巻き取られた円柱状に巻き取られてもよい。
【0023】
電極113は、正極112と負極111とを含むことができる。そして、セパレータ114は、正極112と負極111とを分離して電気的に絶縁させる。
【0024】
正極112は、正極集電体と、正極集電体の一面に備えられた正極活物質とを含むことができる。このとき、正極112は、正極活物質が未積層された領域である正極無地部を含むことができる。
【0025】
正極集電体は、例えば、アルミニウム材質の箔(Foil)からなることができる。
【0026】
正極活物質は、リチウムマンガン酸化物、リチウムコバルト酸化物、リチウムニッケル酸化物、リチウムリン酸鉄、又はこれらのうち1種以上が含まれた化合物及び混合物などからなることができる。
【0027】
負極111は、負極集電体と、負極集電体の一面に備えられた負極活物質とを含むことができる。このとき、負極111は、負極活物質が未積層された領域である負極無地部を含むことができる。
【0028】
負極集電体は、例えば、銅(Cu)材質からなる銅箔(foil)からなることができる。
【0029】
負極活物質は、例えば、人造黒鉛、リチウム金属、リチウム合金、カーボン、石油コーク、活性化カーボン、グラファイト、シリコン化合物、錫化合物、チタン化合物又はこれらの合金からなることができる。このとき、負極活物質は、例えば、非黒鉛系のSiO(silica、シリカ)又はSiC(silicon carbide、シリコンカーバイド)などがさらに含まれてなることができる。
【0030】
セパレータ114は、絶縁材質からなり、正極112及び負極111の間を絶縁することができる。
【0031】
また、セパレータ114は、例えば、微多孔性を有するポリエチレン、ポリプロピレン又はこれらの組み合わせにより製造される多層フィルムや、ポリビニリデンフルオライド、ポリエチレンオキシド、ポリアクリロニトリル又はポリビニリデンフルオライドヘキサフルオロプロピレン共重合体のような固体高分子電解質用又はゲル型高分子電解質用高分子フィルムであってもよい。
【0032】
本発明に係る二次電池100において、電極組立体110は電極と連結される電極タブ140を含むことができる。
【0033】
電極タブ140は電極113に取り付けられて電極113と電気的に連結される。
【0034】
電極タブ140は、正極112と連結された正極タブ141及び負極111と連結された負極タブを含むことができる。
【0035】
正極タブ141は、図1を参照するとき、上部方向であるキャップアセンブリ130が位置された方向に形成されてもよい。
【0036】
缶120は、電極組立体110が収容される収容部121が形成され、上部が開口された筒状に形成されてもよい。このとき、缶120は、例えば、円筒状の形態で形成されてもよい。
【0037】
缶120は、キャップアセンブリ130が装着できるように内側131bに湾曲して形成され、外側131cに湾入溝を形成するビーディング部122が形成されてもよい。このとき、キャップアセンブリ130はビーディング部122に安着して缶120の開口を覆うことができる。
【0038】
缶120は、上部にキャップアセンブリ130の端を取り囲むように形成されたクリンピング(crimping)部を含むことができる。ここで、クリンピング部123は、缶120の長さ方向に形成された外周部、及び缶120の長さ方向と垂直な上端部を含むことができる。
【0039】
図3は、本発明の一実施形態に係る二次電池のキャップアセンブリを示す断面図であり、図4は、本発明の一実施形態に係る二次電池において、安全ベントを示す底面図である。
【0040】
図1図4を参照すると、キャップアセンブリ(Cap Assembly)130は、缶120の開口を覆うように缶120の上部に装着されてもよい。
【0041】
キャップアセンブリ130は、電池の内圧が増加する際に破裂する切り欠き(Notching)部が形成された安全ベント131及び安全ベント131と缶120との間を封止及び絶縁させるガスケット132を含むことができる。
【0042】
安全ベント131は、電極タブ140及び外部端子150と連結されてもよい。
【0043】
切り欠き部131aは、平面図上で円状に形成され、安全ベント131の中央部に形成されることができる。すなわち、切り欠き部131aは、図4に示された底面図上で、中央部に円状に形成されてもよい。
【0044】
切り欠き部131aは、安全ベント131の下面に形成されてもよい。このとき、切り欠き部131aは、例えば、断面が三角形状の溝で形成されてもよい。
【0045】
安全ベント131の中心軸から切り欠き部131aまでの距離は、安全ベント131の半径の半分以下で形成されてもよい。
【0046】
安全ベント131は、中央側に切り欠き部131aに沿って破裂する破裂部Rが形成され、電池の内圧がベンティング(Venting)圧力以上であるときに切り欠き部131aが破裂し、破裂部Rが安全ベント131から離脱することができる。ここで、ベンティング圧力とは、電池の内部のガス発生によって内部の圧力が増加して安全ベント131が破りながら内部のガスが放出されるが、そのときの圧力をベンティング圧力という。結局、電池の内部のガス発生による電池の内部の圧力がベンティング圧力以上に到達するとき、切り欠き部131aが破裂し、破裂部Rが安全ベント131から離脱して電流が遮断されることができる。
【0047】
ガスケット(Gasket)132は、安全ベント131の外周面に沿って備えられ、安全ベント131の端を取り囲むことができる。このとき、缶120のクリンピング部123は、ガスケット132の外側131cを取り囲むように形成されて缶120とキャップアセンブリ130との間を封止することができる。
【0048】
一方、本発明の一実施形態に係る二次電池のキャップアセンブリ130は、CID(Current Interrupt Device)フィルタ(Filter)及びCIDガスケットなしで安全ベント131及びガスケット132から構成されてもよい。これにより、部品の単純化及び材料コストが減少することができる。結局、部品の単純化による電池抵抗の減少及び性能向上の効果がある。
【0049】
他方、電極タブ140及び外部端子150は、安全ベント131において、平面図上で、切り欠き部131aを基準として内側131bと外側131cのうち、互いに異なる側に連結されてもよい。ここで、電極タブ140は、安全ベント131において、平面図上で切り欠き部131aの外側131cに連結され、外部端子150は安全ベント131において、平面図上で切り欠き部131aの内側131bに連結されることができる。
【0050】
電極タブ140において、正極タブ141は、電極組立体110の上側部に備えられて安全ベント131の下端部に連結され、外部端子150は安全ベント131の上端部に連結されることができる。
【0051】
また、正極タブ141は、安全ベント131の下端部に溶接され、外部端子150は安全ベント131の上端部に溶接されることができる。
【0052】
外部端子150は、外部のパック(Pack)又はアプリケーション(application)の連結導線からなることができる。
【0053】
図1を参照すると、前記のように構成された本発明の一実施形態に係る二次電池100は、安全ベント131において、平面図上で、切り欠き部131aを基準として内側131bに外部端子150を連結させ、外側131cに電極タブ140を連結させるように構成される。
【0054】
これにより、図2を参照すると、内部のガスの増加により内部の圧力が増加するにつれて、切り欠き部131aが破裂しながらベンティングされるとき、電流が遮断されることができる。すなわち、平面図上で円形の切り欠きラインを形成する切り欠き部131aが破裂すると、破裂部Rが安全ベント131から分離され、安全ベント131の内側131bである破裂部Rに固定された外部端子150と安全ベント131の外側131cに固定された電極タブ140との間の電気的連結が解除される。
【0055】
結局、電池の内圧の増加により、ベンティング時に安全ベント131において外部端子150と連結された切り欠き部131aの内側131bが破裂し、電極タブ140と連結された切り欠き部131aの外側131cと分離されて電流が完全に遮断されることによって、持続的な電流の印加による爆発が発生することを防止することができる。
【0056】
他の実施形態に係る二次電池
以下では、他の実施形態に係る二次電池を説明する。
【0057】
図5は、本発明の他の実施形態に係る二次電池を示す断面図であり、図6は、本発明の他の実施形態に係る二次電池において、安全ベントの切り欠き部が破裂した状態を示す断面図である。
【0058】
図5及び図6を参照すると、本発明の他の実施形態に係る二次電池200は、電極113及びセパレータ114が交互に積層されて巻き取られた電極組立体110、電極組立体110が収容され、開口された缶120、及び缶120の開口を覆うキャップアセンブリ130を含む。また、キャップアセンブリ130は、電池の内圧が増加する際に破裂する切り欠き部131aが形成された安全ベント131を含む。
【0059】
本発明の他の実施形態に係る二次電池200は、前述の一実施形態に係る二次電池と比較するとき、電極タブ240及び外部端子と安全ベント131の連結位置に差がある。したがって、本実施形態は、一実施形態と重複する内容は省略するか、又は簡略に記述し、差異点を中心にして記述するようにする。
【0060】
より詳細に、電極組立体110は充放電が可能な発電素子であって、電極113とセパレータ114が結集して交互に積層された構造を形成する。ここで、電極組立体110は、電極113及びセパレータ114が交互に結集して巻き取られた形態で形成されてもよい。このとき、電極組立体110は、中心軸を中心に巻き取られた円柱状に巻き取られることができる。
【0061】
電極113は、正極112と負極111とを含むことができる。そして、セパレータ114は、正極112と負極111とを分離して電気的に絶縁させる。
【0062】
本発明に係る二次電池200において、電極組立体110は、電極113と連結される電極タブ240を含むことができる。
【0063】
電極タブ240は電極113に取り付けられて電極113と電気的に連結される。
【0064】
電極タブ240は、正極112と連結された正極タブ241及び負極111と連結された負極タブを含むことができる。
【0065】
正極タブ241は、上部方向であるキャップアセンブリ130が位置された方向に形成されてもよい。
【0066】
缶120は、電極組立体110が収容される収容部121が形成され、上部が開口された筒状に形成されてもよい。このとき、缶120は、例えば、円筒状の形態で形成されてもよい。
【0067】
缶120は、キャップアセンブリ130が装着できるように内側131bに湾曲して形成され、外側131cに湾入溝を形成するビーディング部122が形成されてもよい。このとき、キャップアセンブリ130はビーディング部122に安着して缶120の開口を覆うことができる。
【0068】
缶120は、上部にキャップアセンブリ130の端を取り囲むように形成されたクリンピング(crimping)部を含むことができる。ここで、クリンピング部123は、缶120の長さ方向に形成された外周部、及び缶120の長さ方向と垂直な上端部を含むことができる。
【0069】
キャップアセンブリ130は、缶120の開口を覆うように缶120の上部に装着されてもよい。
【0070】
キャップアセンブリ130は、電池の内圧が増加する際に破裂する切り欠き部131aが形成された安全ベント131及び安全ベント131と缶120との間を封止及び絶縁させるガスケット132を含むことができる。
【0071】
安全ベント131は、電極タブ240及び外部端子250と連結されてもよい。
【0072】
切り欠き部131aは、平面図上で安全ベント131の中央部に形成されてもよい。
【0073】
安全ベント131の中心軸と切り欠き部131aまでの距離は、安全ベント131の半径の半分以下に形成されてもよい。
【0074】
安全ベント131は、中央側に切り欠き部131aに沿って破裂する破裂部Rが形成され、電池の内圧がベンティング(Venting)圧力以上であるときに切り欠き部131aが破裂し、破裂部Rが安全ベント131から離脱することができる。
【0075】
一方、電極タブ240及び外部端子250は、安全ベント131において、平面図上で切り欠き部131aを基準として内側131bと外側131cのうち、互いに異なる側に連結されてもよい。ここで、電極タブ240は、安全ベント131において、平面図上で切り欠き部131aの内側131bに連結され、外部端子250は安全ベント131において、平面図上で切り欠き部131aの外側131cに連結されることができる。
【0076】
一方、正極タブ241は、電極組立体110の上側部に備えられて安全ベント131の下端部に連結され、外部端子250は安全ベント131の上端部に連結されてもよい。
【0077】
正極タブ241は、安全ベント131の下端部に溶接され、外部端子250は安全ベント131の上端部に溶接されることができる。
【0078】
外部端子250は、外部のパック(Pack)又はアプリケーション(application)の連結導線からなることができる。
【0079】
図5を参照すると、前記のように構成された本発明の他の実施形態に係る二次電池200は、安全ベント131において、平面図上で切り欠き部131aを基準として外側131cに外部端子250を連結し、内側131bに電極タブ240を連結させるように構成される。
【0080】
これにより、図6を参照すると、内部のガスの増加により内部の圧力が増加するにつれて、切り欠き部131aが破裂しながらベンティングされるとき、電流が遮断されることができる。すなわち、平面図上で円状の切り欠きラインを形成する切り欠き部131aが破裂すると、破裂部Rが安全ベント131から分離され、安全ベント131において切り欠き部131aの内側131bである破裂部Rに固定された電極タブ240と切り欠き部131aの外側131cに連結された外部端子250との間の電気的連結が解除される。
【0081】
結局、電池の内圧の増加によりベンティングされる際に、安全ベント131において、電極タブ240から正極タブ241と連結された切り欠き部131aの内側131bが破裂し、外部端子250と連結された切り欠き部131aの外側131cと分離されて電流が完全に遮断されることによって、持続的な電流の印加による爆発が発生することを防止することができる。
【0082】
このとき、正極タブ241の外面に絶縁膜がコーティングされて破裂部Rが安全ベント131から離脱し、破裂部Rに固定された正極タブ241が流動するとき、正極タブ241が安全ベント131において外部端子250が固定された切り欠き部131aの外側131cと接触し、電気的に再連結されることを完全に遮断することができる。
【0083】
一方、前記のように構成された二次電池を複数個含んで電池パックを構成することができる。電池パックは、複数個の二次電池を電気的に連結して電池パックケースに収容した形態で構成されてもよい。ここで、複数個の二次電池は連結導線で連結されてもよい。このとき、連結導線は外部端子であって、二次電池において安全ベントの上端部に連結されることができる。
【0084】
以上、本発明を具体的な実施例を通じて詳細に説明したが、これは、本発明を具体的に説明するためのものであり、本発明はこれに限定されない。本発明の技術的思想の範囲内で、当該分野の通常の知識を有する者によって様々な実施が可能であると言える。
【0085】
また、本発明の具体的な保護範囲は、添付された特許請求の範囲によって明らかになる。
【符号の説明】
【0086】
100、200:二次電池
110:電極組立体
111:負極
112:正極
113:電極
114:セパレータ
120:缶
121:収容部
122:ビーディング部
123:クリンピング部
130:キャップアセンブリ
131:安全ベント
131a:切り欠き部
131b:内側
131c:外側
132:ガスケット
140、240:電極タブ
141、241:正極タブ
150、250:外部端子
R:破裂部
図1
図2
図3
図4
図5
図6