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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-14
(45)【発行日】2025-01-22
(54)【発明の名称】販売データ処理システム、プログラム
(51)【国際特許分類】
   G07G 1/12 20060101AFI20250115BHJP
   G06Q 20/20 20120101ALI20250115BHJP
【FI】
G07G1/12 361Z
G07G1/12 321K
G07G1/12 361E
G06Q20/20 360
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2021007356
(22)【出願日】2021-01-20
(65)【公開番号】P2022111731
(43)【公開日】2022-08-01
【審査請求日】2024-01-10
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 販売及び実施による公開1 販売・実施日(公開日)2020年11月17日 販売先 本社 「祐徳自動車株式会社」(佐賀県鹿島市大字高津原4078番地) 実施先(店舗) 流通事業部店舗 「ホームセンターユートク南佐賀店」(佐賀県佐賀市南佐賀1丁目11番1号) (実施先HP URL:https://www.hc-yutoku.jp/store )
(73)【特許権者】
【識別番号】000145068
【氏名又は名称】株式会社寺岡精工
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100145481
【弁理士】
【氏名又は名称】平野 昌邦
(72)【発明者】
【氏名】三浦 学
(72)【発明者】
【氏名】山本 龍夫
(72)【発明者】
【氏名】和田 慎一
【審査官】小島 哲次
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-021332(JP,A)
【文献】特開2001-118150(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G07G 1/00- 1/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品を登録して精算する取引を処理する販売データ処理システムであって、
前記取引において商品を登録する登録処理を行う登録と、
前記登録によって商品を登録した前記取引について精算する精算処理を行う精算と、
商品の自社使用について宣言する自社使用宣言部と、
前記自社使用宣言部による前記宣言があった場合に自社使用する理由の入力を受け付ける理由受付部と
を備え、
前記登録部は、
前記自社使用宣言部による前記宣言があった前記取引において登録した商品と、前記理由受付部によって受け付けた自社使用する理由と、を対応付けて登録する
ことを特徴とする販売データ処理システム。
【請求項2】
前記登録部によって登録された商品に関する情報を出力する出力部
を備え、
前記出力部は、
前記自社使用宣言部による前記宣言があった前記取引において、前記商品に関する情報とともに前記理由受付部によって受け付けた自社使用する理由を出力する
ことを特徴とする請求項1に記載の販売データ処理システム。
【請求項3】
前記自社使用宣言部による前記宣言があった前記取引を自社使用宣言取引として特定する特定部と、
前記特定部によって前記自社使用宣言取引であると特定された旨を報知する報知部と
備え、
前記報知部は、
前記特定部によって前記自社使用宣言取引であると特定された場合、前記自社使用宣言取引であると特定された前記取引において商品を登録する画面上において前記自社使用宣言取引であると特定された旨を報知する
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の販売データ処理システム。
【請求項4】
商品を登録して精算する取引を処理する販売データ処理装置をコンピュータとして機能させるためのプログラムであって、
前記コンピュータを、
前記取引において商品を登録する登録処理を行う登録手段、
前記登録手段によって商品を登録した前記取引について精算する精算処理を行う精算手段、
商品の自社使用について宣言する自社使用宣言手段、
前記自社使用宣言手段による前記宣言があった場合に自社使用する理由の入力を受け付ける理由受付手段
として機能させ、
前記登録手段は、
前記自社使用宣言手段による前記宣言があった前記取引において登録した商品と、前記理由受付手段によって受け付けた自社使用する理由と、を対応付けて登録する
ことを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、販売データ処理システム、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
商品を店舗間で移動させる場合や、商品を販売者自身が購入する場合がある。商品を店舗間で移動させる処理に関する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2014-026483号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、商品を販売者自身が購入する際の処理は、多くの手作業を含むなど改善の余地がある。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、商品を販売者自身が購入する際の処理を好適に行うことができる技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決するために、本発明の一態様である販売データ処理システムは、商品を登録して精算する取引を処理する販売データ処理システムであって、前記取引において商品を登録する登録処理を行う登録手段と、前記登録手段によって商品を登録した前記取引について精算する精算処理を行う精算手段と、当該取引が所定条件を満たす特定取引であるかを特定する特定手段とを備え、前記精算手段は、当該取引が前記特定取引であると特定された場合、当該取引について前記精算処理の少なくとも一部を省略することを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】POSシステムのネットワーク構成図である。
図2】POS端末の設置例を示す図である。
図3】POS端末の構成例を示す図である。
図4】POS端末における表示例である。
図5】POS端末における表示例である。
図6】POS端末における表示例である。
図7】POS端末における表示例である。
図8】POS端末における表示例である。
図9】POS端末における表示例である。
図10】POS端末における表示例である。
図11】POS端末における表示例である。
図12】POS端末における表示例である。
図13】POS端末における表示例である。
図14】POS端末における表示例である。
図15】POS端末における表示例である。
図16】POS端末において印刷、発行される媒体の一例である。
図17】POS端末の動作の一例を示すフローチャートである。
図18】POS端末の動作の一例を示すフローチャートである。
図19】POS端末の動作の一例を示すフローチャートである。
図20】POS端末の動作の一例を示すフローチャートである。
図21】POS端末の動作の一例を示すフローチャートである。
図22】POS端末の動作の一例を示すフローチャートである。
図23】POS端末の動作の一例を示すフローチャートである。
図24】POS端末における表示例である。
図25】POS端末における表示例である。
図26】POS端末における表示例である。
図27】POS端末における表示例である。
図28】POS端末における表示例である。
図29】POS端末の動作の一例を示すフローチャートである。
図30】POS端末の動作の一例を示すフローチャートである。
図31】POS端末における表示例である。
図32】POS端末における表示例である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。図1は、本発明の一実施形態に係るPOS(Point Of Sales)システムのネットワーク構成図である。図1に示すPOSシステム1は、3台のPOS端末20-1、POS端末20-2、POS端末20-3と、ストアコントローラ(ストアコンピュータ)10と、取引状況管理装置40とを備え、夫々はLAN11を介して通信可能に接続されている。以下、POS端末20-1、20-2、20-3について特に区別しない場合には、POS端末20と総称する。
【0009】
ストアコントローラ10は、外部(例えば、本部のサーバ)から商品ファイルや特売ファイルを受信し、他の装置(POS端末20等)に送信(配信)する。また、ストアコントローラ10は、他の装置から情報を受信し、外部に送信する。
【0010】
取引状況管理装置40は、例えば、POS端末20の処理状況等を監視等する。一例として、取引状況管理装置40は、POS端末20が備える釣銭機209の貨幣の数量を監視する。
【0011】
図2は、POS端末20の設置例を示す図である。図3は、POS端末20の構成例を示す図である。図2(A)は、POS端末20等を客側から見た斜視図である。図2(B)は、POS端末20等を店員側から見た斜視図である。図2(A)に示すように客側から見てPOS端末20の右側にカウンタが置かれている。なお、図2において、図3と同一部分には同一符号を付している。
【0012】
以下、図2を参照しつつ、図3に示したPOS端末20の構成例を説明する。POS端末20は、CPU201と、ROM202と、RAM203と、ハードディスク204と、客側表示部205と、客側スキャナ部206と、カード決済部208と、釣銭機209と、店員側表示部210と、キー操作部211と、店員側スキャナ部212と、印刷部213と、音声出力部214と、通信部215とを備える。これらは、バスを介して相互に通信可能である。なお、動作モード切替ボタン211aについては後述する。
【0013】
CPU201は、中央演算処理装置であり、ROM202に記憶されているプログラムを読み出して実行することにより、POS端末20の動作を制御する。
ROM202は、読み出し専用メモリであり、プログラムをはじめとしてCPU201が利用する各種の情報を記憶する。
【0014】
RAM203は、読み出し書き込みメモリであり、種々の情報を記憶する。例えば、RAM203は、外部から取得した情報(例えば、ストアコントローラ10から取得した商品ファイル、特売ファイル)や、処理において生成した情報(例えば、商品等を登録する登録処理において生成した登録情報(登録データ)、買上商品を精算(決済)する精算処理において生成した精算情報等)を記憶する。
【0015】
ハードディスク204は、種々の情報を記憶する。ハードディスク204は、例えば、ROM202に代えて、CPU201が実行するプログラム等を記憶してもよい。また、RAM203に代えて、外部から取得した情報や、処理において生成した情報を記憶してもよい。
【0016】
客側表示部205は、客用のタッチディスプレイであり、客に種々の情報を表示するとともに、客から種々の入力を受け付ける。
客側スキャナ部206は、客用のスキャナ部であり、各種の情報を光学的に読み取る。例えば、客側スキャナ部206は、商品に付されているバーコード(商品コード等)や、お会計券(登録商標)に印刷されているコード(バーコード、2次元コード等)を光学的に読み取る。客側スキャナ部206は、上記に加えて、品券類(商品券、クーポン券、優待券)に印刷されているコードや、各種カード(例えば、会員カード、ポイントカード等)に印刷されているコードや、電子機器(携帯端末等)に表示されているコードを読み取ってもよい。
【0017】
なお、客側スキャナ部206は、客が商品を登録する際に用いられるが、客は他の方法によって商品を登録してもよい。例えば、客側表示部205に、商品に対応するプリセットボタン(商品登録用のボタン)が表示されている場合、客は、当該プリセットボタンを操作(押下)し、商品を登録してもよい。
【0018】
カード決済部208は、各種カード(クレジットカード、ポイントカード、プリペイドカード、デビットカード等)による決済機構である。カード決済部208は、認識部(読取部)や表示部や操作部を備える。認識部は、各種カード(又は携帯端末等であってもよい)の情報を磁気的又は電気的に読み取る。認識部による認識は接触型であってもよいし、非接触型であってもよい。
【0019】
認識部によって認識された情報は、買上商品の決済(精算)を非現金に行う場合に用いられる。つまり、クレジットカードによるクレジット決済、プリペイドカードによるプリペイド決済、デビットカードによるデビット決済、ポイントカードの保有ポイントを使用(消費)するポイント決済等の場合に、カード決済部208(認識部)に情報を読み取らせる。
【0020】
なお、認識部によって認識された情報は、買上商品の決済を非現金に行う場合(つまり、クレジット決済、プリペイド決済、デビット決済、ポイント決済等の場合)の他、例えば、ポイントカードのポイントを付与する場合にも用いられてもよい。つまり、現金決済において単にポイントを付与する場合にも、カード決済部208(認識部)に情報を読み取らせてもよい。
【0021】
本実施形態のカード決済部208は、認識部や表示部や操作部を備えるが、カード決済部208は、少なくとも認識部を備えるものであればよい。つまり、本実施形態のカード決済部208は表示部を備え、例えば認識部による認識情報が該表示部に表示されるが、カード決済部208が表示部を備えない場合には上記認識情報が客側表示部205(又は店員側表示部210)に表示されてもよい。また、本実施形態のカード決済部208は操作部を備え、該操作部が例えば決済に係る操作(パスワードの置数入力等)を受け付けるが、カード決済部208が操作部を備えない場合には客側表示部205(又は店員側表示部210)が上記決済に係る操作を受け付けてもよい。
【0022】
また、カード決済部208は、認識部、表示部、操作部以外の機能を備えるものであってもよい。例えば、カード決済部208は、通信部を備えるものであってもよい。カード決済部208が通信部を備えない場合には、通信部215を介して、外部のサーバ(自社又は他社が設置するクレジットカードの決済サーバ、プリペイドカードの決済サーバ等)との間の通信を行うが、カード決済部208が通信部を備える場合には、通信部215又はカード決済部208の通信部を介して、外部のサーバとの間の通信を行う(通信部215を介して行うかカード決済部208の通信部を介して行うかを通信相手であるサーバ毎に異ならせてもよい)。
【0023】
釣銭機209(現金決済部)は、現金による決済機構であり、紙幣や硬貨の投入口、紙幣や硬貨の排出口を有し、投入口への投入金額を算出し、投入金額と買上金額の差分である釣銭金額を算出し、釣り銭を排出口から排出する。なお、当該釣銭機209は、客側に向けられており、客が操作するものである。なお、紙幣や硬貨が投入口に投入された場合にはセンサによって検出(投入があった旨の検出、金種別の枚数の検出等)される。
【0024】
店員側表示部210は、店員用のタッチディスプレイであり、店員に種々の情報を表示するとともに、店員から種々の入力を受け付ける。
キー操作部211は、各種のキー(ハードウェアキー、ボタン)から構成され、店員から種々の入力を受け付ける。
店員側スキャナ部212は、店員用のスキャナ部であり、各種の情報を光学的に読み取る。例えば、店員側スキャナ部212は、商品に付されているバーコードや、店員の名札に付された店員コードを光学的に読み取る。店員側スキャナ部212は、上記に加えて、お会計券に印刷されているコードや、品券類に印刷されているコードや、各種カードに印刷されているコードや、電子機器に表示されているコードを読み取ってもよい。
【0025】
なお、店員側スキャナ部212は、店員が商品を登録する際に用いられるが、店員は他の方法によって商品を登録してもよい。例えば、キー操作部211に、商品に対応するキー(商品登録用のキー)が配置されている場合、店員は、当該キーを操作(押下)し、当該商品を登録してもよい。また、店員側表示部210に、商品に対応するプリセットボタンが表示されている場合、店員は、当該プリセットボタンを操作し、当該商品を登録してもよい。
【0026】
印刷部213は、各種媒体(レシート、お会計券等)を印刷、発行する。印刷部213は、店員側から客側、客側から店員側に向き(媒体発行口の方向)を回転自在に変更可能である。印刷部213の向きは、手動で変更してもよいし、例えば動作モード(詳細は後述)が切り替わることに基づいて自動的に変更(メカ的に制御等)してもよい。なお、印刷部213の向きの正誤をセンサなどで検出してもよい。
【0027】
音声出力部214は、音声を出力する。例えば、音声出力部214は、音声ガイダンス等を出力する。
通信部215は、他端末(他のPOS端末20、ストアコントローラ10)との間において情報を送受信する。
【0028】
なお、POS端末20は、更に、撮像部(カメラ)、計時部(時計)等を備えていてもよい。
【0029】
(POS端末20の動作モード)
POS端末20は、複数の動作モードを有する。例えば、POS端末20は、動作モード切替ボタン211aの操作に基づいて動作モードが切り替わる。
【0030】
(対面型セミセルフモード(通常モード))
対面型セミセルフモード(通常モードとも称する)は、店員が当該POS端末20の一方側(店員側)を用いて商品を登録し、顧客が当該POS端末20の他方側(顧客側)を用いて精算する動作モードである。すなわち、POS端末20の動作モードが対面型セミセルフモードである場合、当該POS端末20を挟んで店員と顧客と対面し、店員が商品を登録し、顧客が精算する。
【0031】
(フルセルフモード)
フルセルフモードは、顧客が当該POS端末20の一方側(顧客側)を用いて商品を登録し、かつ精算する動作モードである。すなわち、POS端末20の動作モードがフルセルフモードである場合、当該POS端末20の顧客側を用いて(店員側を用いずに)、顧客が商品を登録し、かつ精算する。
【0032】
(複数台型セミセルフ登録モード(登録専用モード))
複数台型セミセルフ登録モード(登録専用モードとも称する)は、店員が当該POS端末20の一方側(店員側)を用いて商品を登録する動作モードである。すなわち、POS端末20の動作モードが複数台型セミセルフ登録モードである場合、当該POS端末20の店員側を用いて(顧客側を用いずに)、店員が商品を登録する。
【0033】
(複数台型セミセルフ精算モード(精算専用モード))
複数台型セミセルフ精算モード(精算専用モードとも称する)は、顧客が当該POS端末20の一方側(顧客側)を用いて精算する動作モードである。すなわち、POS端末20の動作モードが複数台型セミセルフ精算モードである場合、当該POS端末20の顧客側を用いて(店員側を用いずに)、顧客が精算する。
【0034】
複数台型セミセルフ登録モードのPOS端末20は、他のPOS端末20(具体的には、複数台型セミセルフ精算モードのPOS端末20)に登録情報を送信(他の装置を介して間接的に送信、又は直接的に送信)することにより、当該POS端末20(複数台型セミセルフ登録モードのPOS端末20)が登録した商品について、他のPOS端末20(複数台型セミセルフ精算モードのPOS端末20)に精算させる。換言すれば、複数台型セミセルフ精算モードのPOS端末20は、他のPOS端末20(具体的には、複数台型セミセルフ登録モードのPOS端末20)が送信した登録情報を受信(他の装置を介して間接的に受信、又は直接的に受信)することにより、他のPOS端末20(複数台型セミセルフ登録モードのPOS端末20)が登録した商品について精算する。
【0035】
なお、複数台型セミセルフ登録モードのPOS端末20は、お会計券を発行し、当該POS端末20(複数台型セミセルフ登録モードのPOS端末20)が登録した商品について、他のPOS端末20(複数台型セミセルフ精算モードのPOS端末20)に精算させてもよい。換言すれば、複数台型セミセルフ精算モードのPOS端末20は、他のPOS端末20(複数台型セミセルフ登録モードのPOS端末20)が発行したお会計券に印刷されているコード読み取ることにより、他のPOS端末20(複数台型セミセルフ登録モードのPOS端末20)が登録した商品について精算してもよい。
【0036】
なお、上述した各動作モードの動作は一例である。例えば、複数台型セミセルフ登録モードのPOS端末20は、対面型セミセルフモードのPOS端末20やフルセルフモードのPOS端末20に登録情報を送信してもよいし、お会計券を発行してもよい。換言すれば、対面型セミセルフモードのPOS端末(フルセルフモードのPOS端末20も同様)は、複数台型セミセルフ登録モードのPOS端末20が登録した商品について精算してもよい。また例えば、対面型セミセルフモードのPOS端末20は、フルセルフモードのPOS端末20や複数台型セミセルフ精算モードのPOS端末20に、登録情報を送信してもよいし、お会計券を発行してもよい。換言すれば、フルセルフモードのPOS端末20(複数台型セミセルフ精算モードのPOS端末20も同様)は、対面型セミセルフモードのPOS端末20が登録した商品について精算してもよい。また例えば、対面型セミセルフモードのPOS端末20は、他の対面型セミセルフモードのPOS端末20に、登録情報を送信してもよいし、お会計券を発行してもよい。換言すれば、対面型セミセルフモードのPOS端末20は、他の対面型セミセルフモードのPOS端末20が登録した商品について精算してもよい。
【0037】
上述したように、POS端末20は、複数の動作モードを有するが、以下では、特段の断りがある場合を除き、POS端末20は、通常モード(対面型セミセルフモード)で動作するものとして説明する。
【0038】
本実施形態のPOS端末20は、商品を顧客に販売するための処理(本来の購入者である顧客に販売するために商品を登録、精算する処理。本来の処理)に加え、商品を販売者自身が購入するための処理(例えば店舗で使用するために本来であれば顧客に販売する商品を登録、精算する処理。例外的な処理)についても実行可能である。以下の説明において、前者の処理(商品を顧客に販売するための処理)を通常処理と称し、後者の処理(顧客に販売する商品を販売者自身が購入するための処理)を振替処理と称する場合がある。
【0039】
(店内振替処理、店内振替呼出処理)
振替処理は、店内振替処理と店内振替呼出処理とを含む。つまり、POS端末20は、振替処理として、店内振替処理と店内振替呼出処理とを実行する。なお、店内振替処理、店内振替呼出処理のうちの何れか一方を以って振替処理と称してもよいし、両方を以って振替処理と称してもよい。
【0040】
店内振替処理は、振替処理の第1処理(第1段階目の処理)に相当し、店内振替呼出処理は、振替処理の第2処理(第2段階目の処理)に相当する。店内振替処理では、例えば店舗(自社)で使用するために本来であれば顧客に販売する商品の登録が行われ、該商品の登録データを用いて本来の精算(通常処理の精算と同様の現金又は非現金による実際の決済を伴う精算)ではなく仮の精算(現金又は非現金による実際の決済を伴わない精算。暫定的な精算)が行われる。店内振替呼出処理では、店内振替処理によって登録された商品の登録データを用いて本来の精算が行われる。つまり、店内振替処理では、商品の登録は行うが、本来の精算は行わない。店内振替呼出処理では、店内振替処理では行わなかった本来の精算が行われる。従って、本来であれば顧客に販売する商品を例えば店舗で使用する場合、当該商品について店内振替処理と店内振替呼出処理とが行われる。なお、ある商品について店内振替呼出処理が行われるタイミングは、当該商品について店内振替処理が行われたタイミングよりも後であるが、必ずしも直後に行わなくてもよい。例えば、店内振替処理については店舗で商品を使用する都度実行し、店内振替呼出処理は毎月1回実行してもよい。つまり仮の精算迄行われた取引について毎月1回纏めて本来の精算を行ってもよい。
【0041】
図4図14は、POS端末20における表示例である。
(通常処理における表示例)
図4図7を用いて通常処理におけるPOS端末20(POS端末20-1)の表示について説明する。
【0042】
図4(A)は、取引開始前(1品目の商品の登録前)の場面における店員用表示部210の表示内容を示している。つまり、初期状態において、POS端末20は、図4(A)に示したような登録画面(初期画面)を店員用表示部210に表示する。
【0043】
図4(A)に示した登録画面(図4(B)等に示した他の登録画面、図5(B)等に示した小計画面も同様)において、画面上部左側のHR01は取引状況表示領域である。図4(A)の場面では、取引状況表示領域HR01は空欄である。
【0044】
図4(A)に示した登録画面(図4(B)等に示した他の登録画面も同様)において、取引状況表示領域HR01の下方のHR02は、直前(最後)に登録した商品情報(商品名、価格)を表示する直前商品情報表示領域である。図4(A)の場面では、直前商品情報表示領域HR02は空欄である。
【0045】
図4(A)に示した登録画面(図4(B)等に示した他の登録画面、図5(B)等に示した小計画面も同様)において、画面上部右側のHR03は、登録した商品の合計情報(合計点数、合計金額)を表示する合計情報表示領域である。図4(A)の場面では、合計情報表示領域HR03は空欄である。
【0046】
図4(A)に示した登録画面(図4(B)等に示した他の登録画面、図5(B)等に示した小計画面も同様)において、画面中央左側のHR04は、当該取引における登録情報を表示する登録情報表示領域である。図4(A)の場面では、登録情報表示領域HR04は空欄である。
【0047】
図4(A)に示した登録画面(図4(B)等に示した他の登録画面も同様)において、画面中央右側のHR05は、プリセットボタンを表示するプリセットボタン表示領域である。プリセットボタン表示領域HR05に表示されるプリセットボタンは、プリセットボタンタブの選択(操作)によって切り替わる。図4(A)の場面では、基本プリセットボタンタブが選択され、基本プリセットボタンタブに対応するプリセットボタン(店内振替ボタンBT22、店内振替呼出ボタンBT23、店内振替照会ボタンBT24)が表示されている。なお、図4(B)の場面では、野菜プリセットボタンタブが選択され、野菜プリセットボタンタブに対応するプリセットボタン(きゅうりボタン、にんじんボタン等)が表示されている。
【0048】
店内振替ボタンBT22、店内振替呼出ボタンBT23及び店内振替照会ボタンBT24は、振替処理に関するボタンである。具体的には、店内振替ボタンBT22は、店内振替処理(振替処理の第1処理)の開始を宣言するボタンである。店内振替呼出ボタンBT23は、店内振替呼出処理(振替処理の第2処理)の開始を宣言するボタンである。店内振替照会ボタンBT24は、店内振替呼出処理の呼出対象となる店内振替呼出処理待ちの取引(店内振替処理を完了した取引のうち店内振替呼出処理が未だ完了していない取引)を照会するためのボタンである。
【0049】
図4(A)に示した登録画面(図4(B)等に示した他の登録画面も同様)において、画面下部のBT10は、登録処理の内容を確定させる小計ボタンである。小計ボタンBT10は、商品が登録(1点以上登録)されている状態において操作が有効になる。従って、商品が登録されていない状態である図4(A)の場面では、小計ボタンBT10の操作は無効である。本例では、小計ボタンBT10について、操作が無効である旨の表示態様(グレーアウト等。図中は破線)で表示している。
【0050】
図4(B)は、図4(A)の場面に続く場面における店員用表示部210の表示内容を示している。具体的には、図4(B)は、図4(A)の場面に続いて、野菜プリセットボタンタブが選択され、トマトボタンが操作された場面における店員用表示部210の表示内容を示している。POS端末20は、図4(B)に示すように、登録情報表示領域HR04に、当該商品(トマト)の登録情報を表示する。商品が登録されている状態である図4(B)の場面では、小計ボタンBT10は操作が有効である。本例では、小計ボタンBT10について、操作が有効である旨の表示態様(図中は実線)で表示している。店員は、当該取引における全部の買上商品の登録が完了した場合、小計ボタンBT10を操作する。小計ボタンBT10が操作された場合、POS端末20は、登録処理を終了し、精算処理を開始(具体的には登録画面に代えて小計画面を表示)する。
【0051】
図5(A)は、図4(B)の場面に続く場面における店員用表示部210の表示内容を示している。具体的には、図5(A)は、図4(B)の場面に続いて、単三電池に付されているバーコードが読み取られた場面における店員用表示部210の表示内容を示している。
【0052】
図5(B)は、図5(A)の場面に続く場面における店員用表示部210の表示内容を示している。具体的には、図5(B)は、図5(A)の場面に続いて、小計ボタンBT10が操作された場面における店員用表示部210の表示内容を示している。
【0053】
図5(B)に示した小計画面(図6(A)等に示した他の小計画面も同様)において、合計情報表示領域HR03の下方のHR06は、決済に関する情報を表示する決済情報表示領域である。図5(B)の場面では、決済情報表示領域HR06には合計金額(決済金額)が表示されている。
【0054】
図5(B)に示した小計画面(図6(A)等に示した他の小計画面も同様)において、画面下部のBT11は、当該取引の決済(現金決済、非現金決済)を自端末(POS端末20-1)において完了させる会計ボタンである。会計ボタンBT11は、当該取引の決済を自端末において直ちに実行できる状態(当該会計ボタンBT11の操作があれば直ちに当該取引の決済を自端末において実行できる状態)において操作が有効になる。当該取引の決済を自端末において直ちに実行できる状態とは、例えば、現金決済の場合、預り金額(顧客が釣銭機209に投入した貨幣の金額)が合計金額(決済金額)以上となっている状態、また例えば、クレジット決済の場合、クレジットカードが認識され、該クレジットカードについて与信情報の照会結果(肯定的な内容)の受信した状態(指定可能な場合には更に支払回数等の情報が入力されている状態)等である。従って、小計ボタンBT10の操作直後の状態である図5(B)の場面では、会計ボタンBT11の操作は無効である。従って、会計ボタンBT11について、操作が無効である旨の表示態様で表示している。
【0055】
図5(B)に示した小計画面(図6(A)等に示した他の小計画面も同様)において、画面下部のBT12は、当該取引の決済(現金決済、非現金決済)を他端末(POS端末20-2)において完了させるために当該取引の登録データを送信する送信先として他端末であるPOS端末20-2を指定(選択)する端末指定ボタンである。同様に、BT13は、当該取引の決済を他端末(POS端末20-3)において完了させるために当該取引の登録データを送信する送信先として他端末であるPOS端末20-3を指定する端末指定ボタンである。端末指定ボタンBT12(端末指定ボタンBT13も同様)は、当該取引の決済を自端末(POS端末20-1)において完了させるための操作(又は動作)がなされていない状態において操作が有効になる。当該取引の決済を自端末において完了させるための操作(又は動作)がなされていない状態とは、例えば、預り金額がない状態(釣銭機209に貨幣が投入されていない状態)、クレジットカードを認識していない状態等である。従って、小計ボタンBT10の操作直後の状態である図5(B)の場面では、端末指定ボタンBT12(端末指定ボタンBT13も同様)の操作は有効である。従って、端末指定ボタンBT12(端末指定ボタンBT13も同様)について、操作が有効である旨の表示態様で表示している。POS端末20は、端末指定ボタンBT12が操作された場合、当該取引の登録データをPOS端末20-2に送信(他の装置を介して間接的に送信、又は直接的に送信)し、端末指定ボタンBT13が操作された場合、当該取引の登録データをPOS端末20-3に送信(他の装置を介して間接的に送信、又は直接的に送信)する。
【0056】
図5(B)に示した小計画面(図6(A)等に示した他の小計画面も同様)において、画面下部のBT14は、当該取引の決済(現金決済、非現金決済)を他端末(POS端末20-2)において完了させるために当該取引に係るお会計券を印刷、発行させるお会計券ボタンである。お会計券ボタンBT14は、端末指定ボタンBT12(端末指定ボタンBT13)と同様、当該取引の決済を自端末において完了させるための操作(又は動作)がなされていない状態において操作が有効になる。従って、小計ボタンBT10の操作直後の状態である図5(B)の場面では、お会計券ボタンBT14の操作は有効である。従って、お会計券ボタンBT14について、操作が有効である旨の表示態様で表示している。POS端末20は、お会計券ボタンBT14が操作された場合、当該取引に係る決済を実行するために必要な情報をコード化して印刷したお会計券を発行する。その後、顧客は、お会計券を持って、当該取引の決済(現金決済、非現金決済)を完了させるPOS端末20(例えば、POS端末20-2)に移動し、移動先のPOS端末20(POS端末20-2)にお会計券に印刷されているコードを読み取らせる。
【0057】
図5(B)に示した小計画面(図6(A)等に示した他の小計画面も同様)において、画面下部のBT15は、品券類の使用を宣言する品券ボタンである。品券ボタンBT15は、会計ボタンBT11、端末指定ボタンBT12、端末指定ボタンBT13又はお会計券ボタンBT14の操作がなされていない状態において操作が有効になる。従って、小計ボタンBT10の操作直後の状態である図5(B)の場面では、品券ボタンBT15の操作は有効である。従って、品券ボタンBT15について、操作が有効である旨の表示態様で表示している。POS端末20は、品券ボタンBT15が操作された場合、店員側スキャナ部212や客側スキャナ部206による品券類の読み取りを許可する。
【0058】
図5(B)に示した小計画面(図6(A)等に示した他の小計画面も同様)において、画面下部のBT16は、登録画面を表示させる登録画面ボタンである。登録画面ボタンBT16は、品券ボタンBT15と同様、会計ボタンBT11、端末指定ボタンBT12、端末指定ボタンBT13又はお会計券ボタンBT14の操作がなされていない状態において操作が有効になる。従って、小計ボタンBT10の操作直後の状態である図5(B)の場面では、登録画面ボタンBT16の操作は有効である。従って、登録画面ボタンBT16について、操作が有効である旨の表示態様で表示している。登録画面ボタンBT16は、例えば、買上商品を変更(追加、取消)する場合に操作される。POS端末20は、登録画面ボタンBT16が操作された場合、小計画面から登録画面に画面を切り替える。
【0059】
図6(A)は、図5(B)の場面に続く場面における店員用表示部210の表示内容を示している。具体的には、図6(A)は、図5(B)の場面に続いて、釣銭機209に500円分の貨幣(例えば500円硬貨1枚)が投入された場面における店員用表示部210の表示内容を示している。釣銭機209に貨幣が投入されている状態(当該取引の決済を自端末において完了させるための操作(又は動作)がなされている状態)である図6(A)の場面では、端末指定ボタンBT12、端末指定ボタンBT13及びお会計券ボタンBT14は操作が無効である。従って、端末指定ボタンBT12、端末指定ボタンBT13及びお会計券ボタンBT14について、操作が無効である旨の表示態様で表示している。なお、図6(A)に示すように釣銭機209に貨幣が投入されている状態で登録画面ボタンBT16が操作された場合には、貨幣を放出し、登録画面に画面を切り替えてもよい。上記に代えて、釣銭機209に貨幣が投入されている状態では、登録画面ボタンBT16の操作を無効にしてもよい。また、クレジットカードを認識している状態で登録画面ボタンBT16が操作された場合には、クレジットカードの認識結果等を一旦破棄し(要再認識とし)、登録画面に画面を切り替えてもよい。上記に代えて、クレジットカードを認識している状態では、登録画面ボタンBT16の操作を無効にしてもよい。
【0060】
図6(B)は、図6(A)の場面に続く場面における店員用表示部210の表示内容を示している。具体的には、図6(B)は、図6(A)の場面に続いて、釣銭機209に更に50円分の貨幣(例えば50円硬貨1枚)が投入された場面における店員用表示部210の表示内容を示している。預り金額(顧客が釣銭機209に投入した貨幣の金額)が合計金額(決済金額)以上となっている状態(当該取引の決済を自端末において直ちに実行できる状態)である図6(B)の場面では、会計ボタンBT11は操作が有効である。従って、会計ボタンBT11について、操作が有効である旨の表示態様で表示している。
【0061】
図7は、図6(B)の場面に続く場面における店員用表示部210の表示内容を示している。具体的には、図7は、図6(B)の場面に続いて、会計ボタンBT11が操作された場面における店員用表示部210の表示内容を示している。POS端末20は、会計ボタンBT11が操作された場合、図7に示すように、会計ボタンBT11、品券ボタンBT15、登録画面ボタンBT16を無効とするとともに、釣銭を放出し、レシート(図16(A))を印刷、発行する。なお、POS端末20は、その後(例えば、レシートの取り去りをセンサによって検出した場合)、図4(A)に示した登録画面(初期画面)を表示する。
【0062】
(店内振替処理における表示例)
続いて、図8図11を用いて店内振替処理におけるPOS端末20(POS端末20-1)の表示について説明する。
【0063】
図8(A)は、図4(A)の場面に続く場面における店員用表示部210の表示内容を示している。具体的には、図8(A)は、図4(A)の場面に続いて、店内振替ボタンBT22が操作された場面における店員用表示部210の表示内容を示している。POS端末20は、店内振替ボタンBT22が操作された場合、図8(A)に示すように、取引状況表示領域HR01に、店内振替処理における登録処理中である旨(「店内振替(登録)」)を表示する。
【0064】
図8(B)は、図8(A)の場面に続く場面における店員用表示部210の表示内容を示している。具体的には、図8(B)は、図8(A)の場面に続いて、野菜プリセットボタンタブが選択され、トマトボタンが操作された場面における店員用表示部210の表示内容を示している。POS端末20は、商品を特定する操作(図8(B)の場面では商品登録用のボタンの操作)があった場合、図8(B)に示すように、登録画面の前面に小画面SG01を表示する。
【0065】
図8(B)に示した小画面SG01(図9(B)に示した小画面SG01も同様)は、振替理由(商品を店舗で使用する理由)の選択(指定)を受け付ける画面である。小画面SG01には、当該商品(図8(B)の場面ではトマト)について振替理由を選択すべき旨のメッセージMG41が表示されている。また、小画面SG01には、振替理由の選択肢である、試食ボタンBT30、景品ボタンBT31、加工材料ボタンBT32、掃除ボタンBT33、備品交換ボタンBT34、その他ボタンBT35が配置されている。
【0066】
試食ボタンBT30は、当該商品を試食用に使用する場合に操作するボタンである。景品ボタンBT31は、当該商品を景品とする場合に操作するボタンである。加工材料ボタンBT32は、当該商品を加工して再販する材料とする場合に操作するボタンである。掃除ボタンBT33は、当該商品を店舗の掃除用に使用する場合に操作するボタンである。備品交換ボタンBT34は、当該商品を店舗の備品交換に使用する場合に操作するボタンである。その他ボタンBT35は、当該商品をその他の理由で使用する場合に操作するボタンである。なお、加工材料ボタンBT32は、商品(鮮魚、精肉等)を加工等して総菜等として提供する場合の他、商品(接着剤等)を用いて製作した製品を提供する場合や商品(電池等)を製品の一部として提供する場合にも選択可能である。
【0067】
POS端末20は、特定された商品の種類に応じて選択可能な選択肢を異ならせている。例えば、図8(B)の場面では、特定された商品が食品(トマト)であるため、掃除ボタンBT33や備品交換ボタンBT34について選択不可(操作無効)とし、操作が無効である旨の表示態様(図中は破線)で表示している。また、後述の図9(B)の場面では、特定された商品が日用品(単三電池)であるため、試食ボタンBT30について選択不可(操作無効)とし、操作が無効である旨の表示態様で表示している。
【0068】
図9(A)は、図8(B)の場面に続く場面における店員用表示部210の表示内容を示している。具体的には、図9(A)は、図8(B)の場面に続いて、試食ボタンBT30が操作された場面における店員用表示部210の表示内容を示している。POS端末20は、図9(A)に示すように、登録情報表示領域HR04に、当該商品(トマト)の登録情報と、当該商品の振替理由(小画面SG01において選択された振替理由)と、を表示する。
【0069】
図9(B)は、図9(A)の場面に続く場面における店員用表示部210の表示内容を示している。具体的には、図9(B)は、図9(A)の場面に続いて、単三電池に付されているバーコードが読み取られた場面における店員用表示部210の表示内容を示している。POS端末20は、図8(B)の場面と同様、商品を特定する操作(図9(B)の場面ではバーコードの読み取り操作)があった場合、図9(B)に示すように、登録画面の前面に小画面SG01を表示する。
【0070】
図9(B)に示した小画面SG01には、当該商品(図9(B)の場面では単三電池)について振替理由を選択すべき旨のメッセージMG41が表示されている。また、上述したように、試食ボタンBT30については、選択不可(操作無効)とし、操作が無効である旨の表示態様で表示している。
【0071】
図10(A)は、図9(B)の場面に続く場面における店員用表示部210の表示内容を示している。具体的には、図10(A)は、図9(B)の場面に続いて、備品交換ボタンBT34が操作された場面における店員用表示部210の表示内容を示している。POS端末20は、図10(A)に示すように、登録情報表示領域HR04に、当該商品(単三電池)の登録情報と、当該商品の振替理由(小画面SG01において選択された振替理由)と、を表示する。
【0072】
図10(B)は、図10(A)の場面に続く場面における店員用表示部210の表示内容を示している。具体的には、図10(B)は、図10(A)の場面に続いて、小計ボタンBT10が操作された場面における店員用表示部210の表示内容を示している。POS端末20は、店内振替処理において小計ボタンBT10が操作された場合、図10(B)に示すように、取引状況表示領域HR01に、店内振替処理における精算処理中である旨(「店内振替(精算)」)を表示する。
【0073】
店内振替処理では、図10(B)に示すように、小計ボタンBT10の操作直後の小計画面において、会計ボタンBT11及び登録画面ボタンBT16は操作が有効であり、端末指定ボタンBT12、端末指定ボタンBT13、お会計券ボタンBT14及び品券ボタンBT15は操作が無効である。一方、通常処理では、図5(B)に示すように、小計ボタンBT10の操作直後の小計画面において、端末指定ボタンBT12、端末指定ボタンBT13、お会計券ボタンBT14、品券ボタンBT15及び登録画面ボタンBT16は操作が有効であり、会計ボタンBT11は操作が無効である。
【0074】
(通常処理と店内振替処理とにおける各ボタンの有効/無効に関する異同)
(1)会計ボタンBT11
通常処理の場合、会計ボタンBT11は、上述したように、当該取引の決済を自端末において直ちに実行できる状態において操作が有効である(図6(B))。一方、店内振替処理の場合、会計ボタンBT11は、常に(但し、当該会計ボタンBT11の操作後は除く)操作が有効である(図10(B))。
(2)端末指定ボタンBT12、BT13、お会計券ボタンBT14
通常処理の場合、端末指定ボタンBT12(端末指定ボタンBT13、お会計券ボタンBT14も同様)は、上述したように、当該取引の決済を自端末において完了させるための操作(又は動作)がなされていない状態において操作が有効である(図5(B))。一方、店内振替処理の場合、端末指定ボタンBT12(端末指定ボタンBT13、お会計券ボタンBT14も同様)は、常に操作が無効である。
(3)品券ボタンBT15
通常処理の場合、品券ボタンBT15は、上述したように、会計ボタンBT11、端末指定ボタンBT12、端末指定ボタンBT13又はお会計券ボタンBT14の操作がなされていない状態において操作が有効である(図5(B)~図6(B))。一方、店内振替処理の場合、品券ボタンBT15は、常に操作が無効である。
(4)登録画面ボタンBT16
通常処理の場合、登録画面ボタンBT16は、上述したように、会計ボタンBT11、端末指定ボタンBT12、端末指定ボタンBT13又はお会計券ボタンBT14の操作がなされていない状態において操作が有効である(図5(B)~図6(B))。店内振替処理の場合も同様である。
【0075】
つまり、通常処理では、会計ボタンBT11の操作は一定の条件下(上記(1)の状態である場合)において有効となるのに対し、店内振替処理では、会計ボタンBT11の操作は常に(当該会計ボタンBT11の操作後は除く)有効である点が異なる。また、通常処理では、端末指定ボタンBT12、端末指定ボタンBT13及びお会計券ボタンBT14の操作は一定の条件下(上記(2)の状態である場合)において有効となるのに対し、店内振替処理では、端末指定ボタンBT12、端末指定ボタンBT13及びお会計券ボタンBT14の操作は常に無効である点が異なる。また、通常処理では、品券ボタンBT15の操作は一定の条件下(上記(3)の状態である場合)において有効となるのに対し、店内振替処理では、品券ボタンBT15の操作は常に無効である点が異なる。なお、通常処理でも店内振替処理でも登録画面ボタンBT1の操作は一定の条件下(上記(4)の状態である場合)において有効となる。
【0076】
図11(A)は、図10(B)の場面に続く場面における店員用表示部210の表示内容を示している。具体的には、図11(A)は、図10(B)の場面に続いて、会計ボタンBT11が操作された場面における店員用表示部210の表示内容を示している。POS端末20は、会計ボタンBT11が操作された場合、図11(A)に示すように、会計ボタンBT11、登録画面ボタンBT16を無効とするとともに、レシート(図16(B))を印刷、発行する。なお、POS端末20は、その後(例えば、レシートの取り去りをセンサによって検出した場合)、図4(A)に示した登録画面(初期画面)を表示する。
【0077】
図11(B)は、上述した取引(トマト、単三電池を登録した取引)ではなく、別例として、他の取引(ハムを登録した取引)において、会計ボタンが操作された場面における店員用表示部210の表示内容を示している。
【0078】
(通常処理と店内振替処理とにおける小計画面上の操作に関する異同)
通常処理では、自端末又は他端末において本来の精算が行われる。具体的には、通常処理では、自端末において現金決済を行うために合計金額以上の貨幣の投入後に会計ボタンBT11を操作するか、自端末において非現金決済を行うために例えばクレジットカードの照会後に会計ボタンBT11を操作するか、他端末において現金決済(又は非現金決済)を行うために端末指定ボタンBT12、BT13、お会計券ボタンBT14を操作する。一方、店内振替処理では、自端末において仮の精算(暫定的な精算)が行われる。具体的には、店内振替処理では、単に(貨幣の投入やクレジットカードの照会等を行わずに)、会計ボタンBT11を操作する。なお、店内振替処理において会計ボタンBT11の操作があった場合、POS端末20は、図11(A)や図11(B)に示すように、合計金額と同額の会計金額(図中は「会計」)を決済情報表示領域HR06に表示する。
【0079】
(店内振替呼出処理における表示例)
続いて、図12図14を用いて店内振替呼出処理におけるPOS端末20(POS端末20-1)の表示について説明する。なお、図12及び図13の説明において、店内振替呼出処理の呼出対象となる店内振替呼出処理待ちの取引(店内振替処理を完了した取引のうち店内振替呼出処理が未だ完了していない取引)は、図11(A)に示した取引(トマト、単三電池を登録した取引)の1件であるものする。また、図14の説明において、店内振替呼出処理待ちの取引は、図11(A)に示した取引(トマト、単三電池を登録した取引)及び図11(B)に示した取引(ハムを登録した取引)の2件であるものする。
【0080】
図12(A)は、図4(A)の場面に続く場面における店員用表示部210の表示内容を示している。具体的には、図12(A)は、図4(A)の場面に続いて、店内振替呼出ボタンBT23が操作された場面における店員用表示部210の表示内容を示している。POS端末20は、店内振替呼出ボタンBT23が操作された場合、店内振替呼出処理待ちの取引を呼び出し、該取引の取引データ(登録データ)を、図12(A)に示すように小計画面上に展開(表示)する。
【0081】
図12(A)に示した小計画面の取引状況表示領域HR01には、店内振替呼出処理中である旨(「店内振替呼出(精算)」)と、呼出期間(呼出期間:年月日1~年月日2)と、が表示されている。なお、小計画面上の取引状況表示領域HR01であるため、本例では、店内振替呼出処理中である旨として「店内振替呼出(精算)」としているが、単に「店内振替呼出」としてもよい。また、呼出期間について、年月日1、年月日2と省略したが、年月日1は、例えば、前回(直近)の店内振替呼出処理の実行日(店内振替呼出処理を実行した日であって店内振替呼出処理の実行後に店内振替処理を実行する場面も想定し実行日の翌日としていない)であり、年月日2は、本日(店内振替呼出ボタンBT23を操作した日)である。
【0082】
図12(A)に示した小計画面の登録情報表示領域HR04には、振替登録日と当該取引の登録データとが表示されている。振替登録日は、当該取引における商品の登録日、つまり呼び出された取引(店内振替処理)の実行日である。なお、本例では、取引データについて、店内振替処理の小計画面(図10(B)参照)と同様、振替理由を表示しているが、振替理由の表示は省略してもよい(図14(A)の小計画面も同様)。
【0083】
上述した点(取引状況表示領域HR01の表示、登録情報表示領域HR04の表示)以外は、通常処理において小計ボタンBT10が操作された場合に表示される小計画面(図5(B)参照)と同様である。つまり、店内振替呼出処理の小計画面(店内振替呼出ボタンBT23が操作された場合に表示される小計画面)と、通常処理の小計画面(通常処理において小計ボタンBT10が操作された場合に表示される小計画面)との表示における差異点は、上述した点である。
【0084】
図12(B)は、図12(A)の場面に続く場面における店員用表示部210の表示内容を示している。具体的には、図12(B)は、図12(A)の場面に続いて、釣銭機209に500円分の貨幣(例えば500円硬貨1枚)が投入された場面における店員用表示部210の表示内容を示している。貨幣投入後であるが投入金額(預り金額)が合計金額未満である場合の小計画面の表示は、上記差異点(取引状況表示領域HR01の表示、登録情報表示領域HR04の表示)を除いて、通常処理と同様である(図6(A)、図12(B)参照)。
【0085】
図13(A)は、図12(B)の場面に続く場面における店員用表示部210の表示内容を示している。具体的には、図13(A)は、図12(B)の場面に続いて、釣銭機209に更に50円分の貨幣(例えば50円硬貨1枚)が投入された場面における店員用表示部210の表示内容を示している。投入金額(預り金額)が合計金額以上である場合の小計画面の表示は、上記差異点を除いて、通常処理と同様である(図6(B)、図13(A)参照)。
【0086】
図13(B)は、図13(A)の場面に続く場面における店員用表示部210の表示内容を示している。具体的には、図13(B)は、図13(A)の場面に続いて、会計ボタンBT11が操作された場面における店員用表示部210の表示内容を示している。会計ボタンBT11が操作された場合の小計画面の表示は、上記差異点を除いて、通常処理と同様である(図7図13(B)参照)。なお、POS端末20は、店内振替呼出処理において通常処理と同様のレシート(図16(A))を印刷、発行してもよいし、店内振替呼出処理に係るレシートである旨を印刷したレシート(図16(C))を印刷、発行してもよい。
【0087】
上述したように、POS端末20は、店内振替呼出ボタンBT23の操作に基づいて呼出対象の取引の取引データを展開した小計画面を表示するが、呼出対象の取引が2以上あった場合には、当該2以上の取引を一の店内振替呼出処理において処理すべく、当該2以上の取引データを展開した小計画面(例えば、図14(A)に示すような小計画面)を表示する。図14(A)に示した小計画面には、1件目の取引(トマト、単三電池を登録した取引)と、2件目の取引(ハムを登録した取引)とが、取引毎に表示されている。
【0088】
また、POS端末20は、取引毎に表示することに代えて振替理由毎に表示してもよい。例えば、POS端末20は、図14(A)に示した小計画面に代えて、図14(B)に示すような小計画面を表示してもよい。なお、小計画面に表示切替ボタンを配置し、当該表示切替ボタンの操作に基づいて、取引毎の表示(図14(A))と、振替理由毎の表示(図14(B))とを、切り替えるようにしてもよい。なお、図14(A)に示した例では、取引毎に商品に番号を付しているが、全取引を通した通し番号を付してもよい(図14(A)においてハムを単三電池に続く3番としてもよい)。また、図14(B)に示した例では、振替理由毎に商品に番号を付しているが、全振替理由を通した通し番号を付してもよい(図14(B)において単三電池をハムに続く3番としてもよい)。
【0089】
(店内振替照会処理における表示例)
続いて、図15を用いて店内振替照会処理におけるPOS端末20の表示について説明する。なお、図15の説明において、店内振替呼出処理の呼出対象となる店内振替呼出処理待ちの取引は、図11(A)に示した取引(トマト、単三電池を登録した取引)及び図11(B)に示した取引(ハムを登録した取引)の2件であるものする。
【0090】
図15は、図4(A)の場面に続く場面における店員用表示部210の表示内容を示している。具体的には、図15は、図4(A)の場面に続いて、店内振替照会ボタンBT24が操作された場面における店員用表示部210の表示内容を示している。POS端末20は、店内振替照会ボタンBT24が操作された場合、図15に示すように、登録画面の前面に小画面SG02を表示する。
【0091】
図15に示した小画面SG02は、店内振替呼出処理待ちの取引に関する照会結果を表示する画面である。小画面SG02には、前回呼出処理日時、未処理取引数、未処理商品数、未処理金額、店内振替呼出処理待ち日数(最大)、店内振替呼出処理実行期限が表示されている。また、小画面SG02には、当該小画面SG02を消去するためのOKボタンが配置されている。なお、店内振替呼出処理の呼出対象が存在しない場合には、小画面SG02において呼出対象が存在しない旨を表示してもよいし、小画面SG02自体を表示しないようにしてもよいし、店内振替照会ボタンBT24の操作を無効としてもよい(つまり店内振替照会ボタンBT24について操作が無効である旨の表示態様で表示してもよい)。
【0092】
前回呼出処理日時は、前回(直近)の店内振替呼出処理の実行日時である。未処理取引数は、店内振替呼出処理待ちの取引の件数である。未処理商品数は、店内振替呼出処理待ちの取引に含まれる商品数(複数の取引が存在する場合には全取引の合計商品数)である。未処理金額は、店内振替呼出処理待ちの取引の合計金額(複数の取引が存在する場合には全取引の合計金額)である。店内振替呼出処理待ち日数(最大)は、店内振替呼出処理待ちの取引の店内振替呼出処理待ち日数(複数の取引が存在する場合には待ち日数が最大の日数)である。店内振替呼出処理実行期限は、店内振替呼出処理を実行すべき期限である。なお、店内振替呼出処理実行期限は、前回呼出処理日時、店内振替呼出処理待ち日数(最大)、固定日(例えば毎月の特定日)のうちの少なくとも1つに基づいて設定されるものであってもよい。
【0093】
図16は、POS端末20において印刷、発行される媒体の一例である。図16(A)は通常処理において印刷、発行される媒体である。例えば、POS端末20は、図6(B)の場面において会計ボタンBT11が操作された場合、図7に示したような小計画面を表示するとともに、図16(A)に示すようなレシート(領収書)を発行する。図16(B)は店内振替処理において印刷、発行される媒体である。例えば、POS端末20は、図10(B)の場面において会計ボタンBT11が操作された場合、図11(A)に示したような小計画面を表示するとともに、図16(B)に示したような店内振替レシート(明細書)を発行する。図16(C)は店内振替呼出処理において印刷、発行される媒体である。例えば、POS端末20は、図13(A)の場面において会計ボタンBT11が操作された場合、図13(B)に示したような小計画面を表示するとともに、図16(C)に示したようなレシート(領収書)を発行する。
【0094】
通常処理や店内振替呼出処理において発行される媒体には、決済が完了した旨の情報(お預り、お釣り等)が印刷されているが(図16(A)、図16(C))、店内振替処理において発行される媒体には決済が完了した旨の情報が印刷されていない。
【0095】
図17図23は、POS端末20の動作の一例を示すフローチャートである。具体的には、図17のステップS13(YES)以降(図18図19)は、通常処理の動作の一例を示している。図17のステップS10(YES)以降(図20図21)は、店内振替処理の動作の一例である。図17のステップS11(YES)以降(図22図19)は、店内振替呼出処理の動作の一例である。図17のステップS12(YES)以降(図23)は、店内振替照会処理の動作の一例である。なお、図17のフローチャートの開始時点において、POS端末20は、図4(A)の登録画面(初期画面)を表示しているものとする。また、図19において、非現金決済に係る流れは省略している(つまり、非現金決済は可能であるが、煩雑化を避けるため図19では省略している)。
【0096】
図17のフローチャートの説明)
ステップS10:POS端末20は、店内振替ボタンBT22の操作があったか否かを判断する。店内振替ボタンBT22の操作があった場合(ステップS10:YES)、図20のステップS301に進む。店内振替ボタンBT22の操作がなかった場合(ステップS10:NO)、ステップS11に進む。
ステップS11:POS端末20は、店内振替呼出ボタンBT23の操作があったか否かを判断する。店内振替呼出ボタンBT23の操作があった場合(ステップS11:YES)、図22のステップS500に進む。店内振替呼出ボタンBT23の操作がなかった場合(ステップS11:NO)、ステップS12に進む。
ステップS12:POS端末20は、店内振替照会ボタンBT24の操作があったか否かを判断する。店内振替照会ボタンBT24の操作があった場合(ステップS12:YES)、図23のステップS600に進む。店内振替照会ボタンBT24の操作がなかった場合(ステップS12:NO)、ステップS13に進む。
ステップS13:POS端末20は、商品のスキャン等(商品のスキャン、商品登録用のボタンの操作)があったか否かを判断する。商品のスキャン等があった場合(ステップS13:YES)、図18のステップS130に進む。商品のスキャン等がなかった場合(ステップS13:NO)、ステップS10に戻る。
【0097】
図18のフローチャートの説明)
ステップS130:POS端末20は、商品を登録、表示する。具体的には、POS端末20は、図17のステップS13においてスキャン等があった商品を登録、表示する(図4(B))。続いてステップS140に進む。
ステップS140:POS端末20は、小計ボタンBT10の操作があったか否かを判断する。小計ボタンBT10の操作があった場合(ステップS140:YES)、図19のステップS200に進む。小計ボタンBT10の操作がなかった場合(ステップS140:NO)、ステップS150に進む。
ステップS150:POS端末20は、商品のスキャン等があったか否かを判断する。商品のスキャン等があった場合(ステップS150:YES)、ステップS160に進む。商品のスキャン等がなかった場合(ステップS150:NO)、ステップS140に戻る。
ステップS160:POS端末20は、商品を登録、表示する。具体的には、POS端末20は、ステップS150においてスキャン等があった商品を登録、表示する(図5(A))。続いてステップS140に戻る。
【0098】
図19のフローチャートの説明)
ステップS200:POS端末20は、小計画面を表示する。例えば、POS端末20は、図5(B)に示したような、当該取引の登録データを表示した小計画面を表示する。続いてステップS210に進む。
ステップS210:POS端末20は、貨幣の投入があったか否かを判断する。貨幣の投入があった場合(ステップS210:YES)、ステップS221に進む。貨幣の投入がなかった場合(ステップS210:NO)、ステップS211に進む。
ステップS211:POS端末20は、端末指定ボタンBT12(又は端末指定ボタンBT13)の操作があったか否かを判断する。端末指定ボタンBT12(又は端末指定ボタンBT13)の操作があった場合(ステップS211:YES)、ステップS270に進む。端末指定ボタンBT12(又は端末指定ボタンBT13)の操作がなかった場合(ステップS211:NO)、ステップS212に進む。
ステップS212:POS端末20は、お会計券ボタンBT14の操作があったか否かを判断する。お会計券ボタンBT14の操作があった場合(ステップS212:YES)、ステップS280に進む。お会計券ボタンBT14の操作がなかった場合(ステップS212:NO)、ステップS210に戻る。
【0099】
ステップS221:POS端末20は、ステップS210において投入があった貨幣を預り金として計上する。続いてステップS222に進む。
ステップS222:POS端末20は、預り金額が合計金額以上であるか否かを判断する。預り金額が合計金額以上である場合(ステップS222:YES)、ステップS240に進む。預り金額が合計金額以上でない場合(ステップS222:NO)、ステップS230に進む。
ステップS230:POS端末20は、貨幣の投入があったか否かを判断する。貨幣の投入があった場合(ステップS230:YES)、ステップS231に進む。貨幣の投入がなかった場合(ステップS230:NO)、ステップS230に戻る(当該ステップS230の処理を繰り返し実行する)。
ステップS231:POS端末20は、ステップS230において投入があった貨幣を預り金として計上(加算)する。続いてステップS222に戻る。
【0100】
ステップS240:POS端末20は、会計ボタンBT11の操作があったか否かを判断する。会計ボタンBT11の操作があった場合(ステップS240:YES)、ステップS260に進む。会計ボタンBT11の操作がなかった場合(ステップS240:NO)、ステップS250に進む。
ステップS250:POS端末20は、貨幣の投入があったか否かを判断する。貨幣の投入があった場合(ステップS250:YES)、ステップS251に進む。貨幣の投入がなかった場合(ステップS250:NO)、ステップS240に戻る。
ステップS251:POS端末20は、ステップS250において投入があった貨幣を預り金として計上(加算)する。続いてステップS240に戻る。
【0101】
ステップS260:POS端末20は、預かり金額から合計金額を減算した釣り銭金額を算出し、釣り銭がある場合(釣り銭金額がゼロでない場合)、釣り銭を排出する。続いてステップS261に進む。
ステップS261:POS端末20は、レシートを印刷、発行する。例えば、POS端末20は、図16(A)に示したようなレシート(領収書)を印刷、発行する。そして本フローチャートは終了する。
【0102】
ステップS270:POS端末20は、当該取引の登録データを送信する。例えば、POS端末20は、ステップS211において、端末指定ボタンBT12の操作があった場合には、当該取引の登録データをPOS端末20-2に送信(他の装置を介して間接的に送信、又は直接的に送信)する。また、POS端末20は、ステップS211において、端末指定ボタンBT13の操作があった場合には、当該取引の登録データをPOS端末20-3に送信(他の装置を介して間接的に送信、又は直接的に送信)する。そして本フローチャートは終了する。
ステップS280:POS端末20は、お会計券を印刷、発行する。そして本フローチャートは終了する。
【0103】
図20のフローチャートの説明)
ステップS301:POS端末20は、店内振替処理である旨を表示する。例えば、POS端末20は、図8(A)に示したように、登録画面の取引状況表示領域HR01に、店内振替処理における登録処理中である旨(「店内振替(登録)」)を表示する。続いてステップS320に進む。
ステップS320:POS端末20は、商品のスキャン等があったか否かを判断する。商品のスキャン等があった場合(ステップS320:YES)、ステップS322に進む。商品のスキャン等がなかった場合(ステップS320:NO)、ステップS320に戻る(当該ステップS320の処理を繰り返し実行する)。
ステップS322:POS端末20は、振替理由の選択を受け付ける小画面を表示する。例えば、POS端末20は、図8(B)や図9(B)に示したように、ステップS320においてスキャン等があった商品に応じて選択可能な選択肢を異ならせた小画面SG01を表示する。続いてステップS323に進む。
ステップS323:POS端末20は、振替理由の選択があったか否かを判断する。振替理由の選択があった場合(ステップS323:YES)、上記小画面を消去し、ステップS330に進む。振替理由の選択がなかった場合(ステップS323:NO)、ステップS323に戻る(当該ステップS323の処理を繰り返し実行する)。
【0104】
ステップS330:POS端末20は、商品、振替理由を登録、表示する。具体的には、POS端末20は、ステップS320においてスキャン等があった商品、ステップS323において選択された振替理由を登録、表示する(図9(A))。続いてステップS340に進む。
ステップS340:POS端末20は、小計ボタンBT10の操作があったか否かを判断する。小計ボタンBT10の操作があった場合(ステップS340:YES)、図21のステップS400に進む。小計ボタンBT10の操作がなかった場合(ステップS340:NO)、ステップS350に進む。
ステップS350:POS端末20は、商品のスキャン等があったか否かを判断する。商品のスキャン等があった場合(ステップS350:YES)、ステップS352に進む。商品のスキャン等がなかった場合(ステップS350:NO)、ステップS340に戻る。
ステップS352:POS端末20は、ステップS322と同様、振替理由の選択を受け付ける小画面を表示する。続いてステップS353に進む。
ステップS353:POS端末20は、振替理由の選択があったか否かを判断する。振替理由の選択があった場合(ステップS353:YES)、上記小画面を消去し、ステップS360に進む。振替理由の選択がなかった場合(ステップS353:NO)、ステップS353に戻る(当該ステップS353の処理を繰り返し実行する)。
ステップS360:POS端末20は、商品、振替理由を登録、表示する。具体的には、POS端末20は、ステップS350においてスキャン等があった商品、ステップS353において選択された振替理由を登録、表示する(図10(A))。続いてステップS340に進む。
【0105】
図21のフローチャートの説明)
ステップS400:POS端末20は、小計画面を表示する。例えば、POS端末20は、図10(B)に示したような、当該取引の登録データを表示した小計画面を表示する。続いてステップS401に進む。
ステップS401:POS端末20は、店内振替処理である旨を表示する。例えば、POS端末20は、図10(B)に示したように、小計画面の取引状況表示領域HR01に、店内振替処理における登録処理中である旨(「店内振替(精算)」)を表示する。続いてステップS440に進む。
ステップS440:POS端末20は、会計ボタンBT11の操作があったか否かを判断する。会計ボタンBT11の操作があった場合(ステップS440:YES)、ステップS461に進む。会計ボタンBT11の操作がなかった場合(ステップS440:NO)、ステップS440に戻る(当該ステップS440の処理を繰り返し実行する)。
ステップS461:POS端末20は、レシートを印刷、発行する。例えば、POS端末20は、図16(B)に示したような店内振替レシート(明細書)を印刷、発行する。そして本フローチャートは終了する。
【0106】
図22のフローチャートの説明)
ステップS500:POS端末20は、小計画面を表示する。例えば、POS端末20は、図12(A)に示したような、店内振替処理の登録データ(店内振替呼出処理待ちの取引の登録データ)を表示した小計画面を表示する。続いてステップS501に進む。
ステップS501:POS端末20は、店内振替呼出処理である旨を表示する。例えば、POS端末20は、図12(A)に示したように、小計画面の取引状況表示領域HR01に、店内振替呼出処理中である旨(「店内振替呼出(精算)」)を表示する。続いて図19のステップS210に進む。
【0107】
なお、店内振替呼出処理と、通常処理における小計ボタンBT10の操作後とでは、上述したように、取引状況表示領域HR01の表示や登録情報表示領域HR04の表示は異なるものの(図5(B)、図12(A))、動作としては同様である。従って、説明の便宜上(重複を避けるため)、図22のステップS501に続いて図19のステップS210に進むと説明した。なお、店内振替呼出処理と、通常処理における小計ボタンBT10の操作後とでは、上述した表示に係る部分に加え、上述したように、印刷、発行される媒体も異なる。つまり、POS端末20は、通常処理(図18のステップS140(YES)→図19のステップS200→ステップS210→…の流れ)では、ステップS261において図16(A)に示したようなレシート(領収書)を印刷、発行するが、店内振替処理(図22のステップS501→図19のステップS210→…の流れ)では、ステップS261において図16(C)に示したようなレシート(領収書)を印刷、発行する。
【0108】
図23のフローチャートの説明)
ステップS600:POS端末20は、店内振替呼出処理待ちの取引に関する照会結果を表示する小画面を表示する。例えば、POS端末20は、図15に示したような小画面SG02を表示する。続いてステップS601に進む。
ステップS601:POS端末20は、ステップS600において表示した小画面を消去する操作(小画面SG02のOKボタンの操作)があったか否かを判断する。小画面を消去する操作があった場合(ステップS601:YES)、上記小画面を消去し、本フローチャートは終了する。小画面を消去する操作がなかった場合(ステップS601:NO)、ステップS601に戻る(当該ステップS601の処理を繰り返し実行する)。
【0109】
(店内振替ボタンBT22等の配置に関する変形例)
図24図28を用いて店内振替ボタンBT22等(店内振替ボタンBT22、店内振替呼出ボタンBT23、店内振替照会ボタンBT24)の配置に関する変形例を説明する。図24図28は、POS端末20における表示例である。
【0110】
上記では、例えば図4(A)に示したように、店内振替ボタンBT22等は、基本プリセットボタンタブの配下のプリセットボタン(基本プリセットボタンタブが選択された場合に表示されるプリセットボタン)であると説明した。つまり、商品登録用のボタン(トマトボタン等)を表示する一般的なプリセットボタンタブ(野菜プリセットボタンタブ等)とは異なるプリセットボタンタブ(基本プリセットボタンタブ)の配下のプリセットボタンとして、店内振替ボタンBT22等を配置(表示)すると説明した。しかしながら、店内振替ボタンBT22等の配置の態様はこれに限定されない。
【0111】
(1)例えば、基本プリセットボタンタブの配下に代えて又は加えて一般的なプリセットボタンタブの配下(1つの一般的なプリセットボタンタブの配下でもよいし、2以上乃至全部の一般的なプリセットボタンタブの夫々の配下でもよい)に店内振替ボタンBT22等を配置してもよい。図24は、基本プリセットボタンタブの配下に代えて一般的なプリセットボタンタブの配下に店内振替ボタンBT22等を配置した登録画面(初期画面)の一例である。図24に示した登録画面では、野菜プリセットボタンタブの配下に商品登録用のボタンとともに店内振替ボタンBT22等が配置されている。図24に示すように、基本プリセットボタンタブの配下に代えて一般的なプリセットボタンタブの配下に店内振替ボタンBT22等を配置する態様(つまり基本プリセットボタンタブの配下に店内振替ボタンBT22等を配置しない態様)においては、プリセットボタン表示領域HR05に基本プリセットボタンタブを設けなくてもよい。
【0112】
(2)プリセットボタンタブ(基本プリセットボタンタブ、一般的なプリセットボタンタブ)の配下に代えて又は加えてプリセットボタンタブの配下以外の場所に店内振替ボタンBT22等を配置してもよい。図25は、プリセットボタンタブの配下に代えてプリセットボタンタブの配下以外の場所に店内振替ボタンBT22等を配置した登録画面(初期画面)の一例である。図25に示した登録画面では、小計ボタンBT10と並ぶ位置に店内振替ボタンBT22等が配置されている。図25に示すように、プリセットボタンタブの配下に代えてプリセットボタンタブの配下以外の場所に店内振替ボタンBT22等を配置する態様(つまりプリセットボタンタブの配下に店内振替ボタンBT22等を配置しない態様)においては、プリセットボタン表示領域HR05に基本プリセットボタンタブを設けなくてもよい。
【0113】
(3)登録画面に代えて又は加えて他の画面に店内振替ボタンBT22等を配置してもよい。図26は、店内振替ボタンBT22等を配置したメニュー画面(他の画面の一例)のの一例である。図26に示したメニュー画面には、メンテナンスボタンBT20、登録ボタンBT21の他に、店内振替ボタンBT22等が配置されている。POS端末20は、上記メニュー画面においてメンテナンスボタンBT20が操作された場合には各種のメンテナンスに係るメンテナンス初期画面(非図示)を表示する。POS端末20は、上記メニュー画面において登録ボタンBT21が操作された場合には例えば図27に示すような登録画面(初期画面)を表示する。なお、図27に示した登録画面には、店内振替ボタンBT22等は配置されていない。POS端末20は、上記メニュー画面において店内振替ボタンBT22が操作された場合には例えば図28に示すような登録画面を表示する。なお、図28に示した登録画面には、取引状況表示領域HR01に店内振替処理における登録処理中である旨(「店内振替(登録)」)が表示されているが、店内振替ボタンBT22等は配置されていない。POS端末20は、上記メニュー画面において店内振替呼出ボタンBT23が操作された場合には例えば図12(A)に示すような小計画面を表示する。POS端末20は、上記メニュー画面において店内振替照会ボタンBT24が操作された場合には例えば当該メニュー画面の前面に図15に示した小画面SG02を表示する。なお、当該メニュー画面の前面に代えて又は加えて他の画面に小画面SG02を表示してもよい。
【0114】
(店内振替処理における商品、振替理由の入力順序に関する変形例)
図29図32を用いて店内振替処理の手順に関する変形例を説明する。図29及び図30は、POS端末20の動作の一例を示すフローチャートである。図31及び図32は、POS端末20における表示例である。
【0115】
上記では、例えば図20に示したように、店内振替処理においては、商品をスキャン等した後に振替理由を選択(入力)する例を説明した(ステップS320~S323,ステップS350~S353)。つまり、店内振替処理における商品、振替理由の入力順序は[商品→振替理由]の順であると説明した。しかしながら、店内振替処理における商品、振替理由の入力順序はこれに限定されない。具体的には、店内振替処理における商品、振替理由の入力順序は[振替理由→商品]の順としてもよい。また、店内振替処理における商品、振替理由の入力順序を[振替理由→商品]の順とする場合の態様として、商品のスキャン等の前に常に振替理由を入力する必要があるか否かによる2つの態様(下記、態様a、態様b)が考えられるが、どちらであってもよい。
【0116】
(態様a/商品のスキャン等の前に必要に応じて振替理由を入力する態様)
態様aは、商品のスキャン等の前に必要に応じて振替理由を入力する態様である。換言すれば、態様aは、振替理由を入力した後にスキャン等される夫々の商品に対し当該振替理由が有効となる態様である。態様aでは、例えば、スキャン等しようとする商品の振替理由が直前にスキャン等した商品の振替理由と同一である場合には商品をスキャンする前に振替理由を入力する必要はなく、スキャン等しようとする商品の振替理由が直前にスキャン等した商品の振替理由と異なる場合には商品をスキャンする前に振替理由を入力する。態様aでは、振替理由を変更するボタン(例えば、振替理由ボタンBT17(後述))を設けるようにしてもよい。
【0117】
(態様b/商品のスキャン等の前に常に振替理由を入力する態様)
態様bは、商品のスキャン等の前に常に振替理由を入力する態様である。換言すれば、態様bは、振替理由を入力した後に最初にスキャン等される商品に対し当該振替理由が有効となる態様である。態様bでは、スキャン等しようとする商品の振替理由が直前にスキャン等した商品の振替理由と同一である場合もスキャン等しようとする商品の振替理由が直前にスキャン等した商品の振替理由と異なる場合も、商品をスキャンする前には常に振替理由を入力する。態様bでは、振替理由を変更するボタン(例えば、振替理由ボタンBT17(後述))を設けるようにしてもよい。
【0118】
(態様aの動作)
既に説明した図20及び図21は、振替理由の入力順序が[商品→振替理由]である場合の店内振替処理に係るフローチャートである。具体的には、既に説明した図20は、振替理由の入力順序が[商品→振替理由]である場合の店内振替処理の小計ボタン操作前の処理を示したものであり、既に説明した図21は、振替理由の入力順序が[商品→振替理由]である場合の店内振替処理の小計ボタン操作後の処理を示したものである。一方、以下に説明する図29は、振替理由の入力順序が[振替理由→商品]である場合(態様a)の店内振替処理の小計ボタン操作前の処理を示したものである。つまり、態様aでは、POS端末20は、図20に示したフローチャートの各処理(ステップS301~S360)に代えて、図29に示すフローチャートの各処理(ステップS1301~S1360)を実行する。すなわち、POS端末20は、店内振替処理として、振替理由の入力順序が[商品→振替理由]である場合には、図17のステップS10(YES)に続いて図20のステップS301~S360を実行し、図20のステップS340(YES)に続いて図21のステップS400~S461を実行するが、振替理由の入力順序が[振替理由→商品]である場合(態様a)には、図17のステップS10(YES)に続いて図29のステップS1301~S1360を実行し、図29のステップS1340(YES)に続いて図21のステップS400~S461を実行する。
【0119】
図29のフローチャートの説明)
ステップS1301:POS端末20は、図20のステップS301と同様、店内振替処理である旨を表示する。続いてステップS1302に進む。
ステップS1302:POS端末20は、振替理由の選択を受け付ける小画面を表示する。例えば、POS端末20は、全ての選択肢が選択可能な小画面(例えば、小画面SG03(後述))を表示する。続いてステップS1303に進む。
ステップS1303:POS端末20は、振替理由の選択があったか否かを判断する。振替理由の選択があった場合(ステップS1303:YES)、上記小画面を消去し、ステップS1320に進む。振替理由の選択がなかった場合(ステップS1303:NO)、ステップS1303に戻る(当該ステップS1303の処理を繰り返し実行する)。
【0120】
ステップS1320:POS端末20は、商品のスキャン等があったか否かを判断する。商品のスキャン等があった場合(ステップS1320:YES)、ステップS1330に進む。商品のスキャン等がなかった場合(ステップS1320:NO)、ステップS1321に進む。
ステップS1321:POS端末20は、振替理由の選択を受け付ける小画面を表示させるボタン(例えば、振替理由ボタンBT17(後述))の操作があったか否かを判断する。上記ボタンの操作があった場合(ステップS1321:YES)、ステップS1322に進む。上記ボタンの操作がなかった場合(ステップS1321:NO)、ステップS1320に戻る。
ステップS1322:POS端末20は、振替理由の選択を受け付ける小画面を表示する。例えば、POS端末20は、全ての選択肢が選択可能な小画面(例えば、小画面SG03(後述))を表示する。続いてステップS1323に進む。
ステップS1323:POS端末20は、振替理由の選択があったか否かを判断する。振替理由の選択があった場合(ステップS1323:YES)、上記小画面を消去し、ステップS1320に戻る。振替理由の選択がなかった場合(ステップS1323:NO)、ステップS1323に戻る(当該ステップS1323の処理を繰り返し実行する)。
ステップS1330:POS端末20は、商品、振替理由を登録、表示する。具体的には、POS端末20は、ステップS1320においてスキャン等があった商品、ステップS1303(又はステップS1323)において選択された振替理由を登録、表示する。続いてステップS1340に進む。
【0121】
ステップS1340:POS端末20は、小計ボタンBT10の操作があったか否かを判断する。小計ボタンBT10の操作があった場合(ステップS1340:YES)、図21のステップS400に進む。小計ボタンBT10の操作がなかった場合(ステップS1340:NO)、ステップS1350に進む。
ステップS1350:POS端末20は、商品のスキャン等があったか否かを判断する。商品のスキャン等があった場合(ステップS1350:YES)、ステップS1360に進む。商品のスキャン等がなかった場合(ステップS1350:NO)、ステップS1351に戻る。
ステップS1351:POS端末20は、振替理由の選択を受け付ける小画面を表示させるボタン(例えば、振替理由ボタンBT17(後述))の操作があったか否かを判断する。上記ボタンの操作があった場合(ステップS1351:YES)、ステップS1352に進む。上記ボタンの操作がなかった場合(ステップS1351:NO)、ステップS1340に戻る。
ステップS1352:POS端末20は、ステップS1322と同様、振替理由の選択を受け付ける小画面を表示する。続いてステップS1353に進む。
ステップS1353:POS端末20は、振替理由の選択があったか否かを判断する。振替理由の選択があった場合(ステップS1353:YES)、上記小画面を消去し、ステップS1340に戻る。振替理由の選択がなかった場合(ステップS1353:NO)、ステップS1353に戻る(当該ステップS1353の処理を繰り返し実行する)。
ステップS1360:POS端末20は、商品、振替理由を登録、表示する。具体的には、POS端末20は、ステップS1350においてスキャン等があった商品、ステップS1303(又はステップS1323又はステップS1353)において選択された振替理由を登録、表示する。続いてステップS1340に戻る。
【0122】
(態様bの動作)
以下に説明する図30は、振替理由の入力順序が[振替理由→商品]である場合(態様b)の店内振替処理の小計ボタン操作前の処理の一部を示したものである。態様bでは、図29のフローチャートに示した態様aの処理の一部(ステップS1340~S1360)に代えて、図30のフローチャートに示すステップS2340~S2371を実行する。すなわち、POS端末20は、店内振替処理として、上述したように、態様aでは、図17のステップS10(YES)に続いて図29のステップS1301~S1360を実行し、図29のステップS1340(YES)に続いて図21のステップS400~S461を実行するが、態様bでは、図17のステップS10(YES)に続いて図29のステップS1301~S1330と図30のステップ2340~S2371を実行し(図29のステップS1330に続いて図30のステップ2340を実行し)、図30のステップS2340(YES)等に続いて図21のステップS400~S461を実行する。
【0123】
図30のフローチャートの説明)
ステップS2340:図29のステップS1330に続いて、POS端末20は、小計ボタンBT10の操作があったか否かを判断する。小計ボタンBT10の操作があった場合(ステップS2340:YES)、図21のステップS400に進む。小計ボタンBT10の操作がなかった場合(ステップS2340:NO)、ステップS2341に進む。
ステップS2341:POS端末20は、振替理由の選択を受け付ける小画面を表示させるボタン(例えば、振替理由ボタンBT17(後述))の操作があったか否かを判断する。上記ボタンの操作があった場合(ステップS2341:YES)、ステップS2342に進む。上記ボタンの操作がなかった場合(ステップS2341:NO)、ステップS2340に戻る。
ステップS2342:POS端末20は、振替理由の選択を受け付ける小画面を表示する。例えば、POS端末20は、全ての選択肢が選択可能な小画面(例えば、小画面SG03(後述))を表示する。続いてステップS2343に進む。
ステップS2343:POS端末20は、振替理由の選択があったか否かを判断する。振替理由の選択があった場合(ステップS2343:YES)、上記小画面を消去し、ステップS2350に進む。振替理由の選択がなかった場合(ステップS2343:NO)、ステップS2343に戻る(当該ステップS2343の処理を繰り返し実行する)。
ステップS2350:POS端末20は、商品のスキャン等があったか否かを判断する。商品のスキャン等があった場合(ステップS2350:YES)、ステップS2360に進む。商品のスキャン等がなかった場合(ステップS2350:NO)、ステップS2370に進む。
ステップS2360:POS端末20は、商品、振替理由を登録、表示する。具体的には、POS端末20は、ステップS2350においてスキャン等があった商品、ステップS2343において選択された振替理由を登録、表示する。続いてステップS2340に戻る。
【0124】
ステップS2370:POS端末20は、小計ボタンBT10の操作があったか否かを判断する。小計ボタンBT10の操作があった場合(ステップS2370:YES)、図21のステップS400に進む。小計ボタンBT10の操作がなかった場合(ステップS2370:NO)、ステップS2371に進む。なお、上記ステップS2370(YES)は、振替理由の選択後(ステップS2343(YES))に商品をスキャン等せずに(ステップS2350(NO))、小計ボタンBT10を操作した場面を表している。
ステップS2371:POS端末20は、振替理由の選択を受け付ける小画面を表示させるボタン(例えば、振替理由ボタンBT17(後述))の操作があったか否かを判断する。上記ボタンの操作があった場合(ステップS2371:YES)、ステップS2342に戻る。上記ボタンの操作がなかった場合(ステップS2371:NO)、ステップS2350に戻る。
【0125】
続いて、振替理由の入力順序が[振替理由→商品]である場合(態様a、態様b)における表示例について説明する。
【0126】
図31(A)は、図4(A)の場面に続く場面における店員用表示部210の表示内容を示している。具体的には、図31(A)は、図4(A)の場面に続いて、店内振替ボタンBT22が操作された場面における店員用表示部210の表示内容を示している。POS端末20は、店内振替ボタンBT22が操作された場合、図31(A)に示すように、登録画面の前面に小画面SG03を表示する。より詳細には、態様a(態様bも同様)の場合、例えば、図29のフローチャートのステップS1301→ステップS1302と処理が進行した場合、POS端末20は、図31(A)に示すように、登録画面の前面に小画面SG03を表示する。
【0127】
図31(A)に示した小画面SG03は、振替理由の選択(指定)を受け付ける画面である。小画面SG03には、振替理由を選択すべき旨のメッセージMG43が表示されている。また、小画面SG03には、図8(B)に示した小画面SG01と同様、試食ボタンBT30、景品ボタンBT31、加工材料ボタンBT32、掃除ボタンBT33、備品交換ボタンBT34、その他ボタンBT35が配置されているが、全部のボタンについて選択可能(操作有効)である。つまり、振替理由の入力順序が[振替理由→商品]である場合には、POS端末20は、小画面SG03の表示段階において、商品は特定されていないため(当該小画面SG03において振替理由を選択した後に商品を特定するため)、全ての選択肢について選択可能としている。
【0128】
小計ボタンBTの右側の振替理由ボタンBT17は、小画面SG03を表示させるボタンである。つまり、POS端末20は、店内振替ボタンBT22が操作された場合に加え、振替理由ボタンBT17が操作された場合にも小画面SG03を表示する。
【0129】
なお、態様aは、上述したように、2品目以降の各商品のスキャン等の前に必要に応じて振替理由を入力する態様である。従って、態様aでは、2品目以降の各商品のスキャン等の前に必要に応じて振替理由ボタンBT17を操作して小画面SG03をする。なお、1品目の商品のスキャン等の前については店内振替ボタンBT22の操作によって小画面SG03が表示される(態様bも同様)。一方、態様bは、上述したように、商品のスキャン等の前に常に振替理由を入力する態様である。従って、態様bでは、2品目以降の各商品のスキャン等の前に振替理由ボタンBT17を操作して小画面SG03を表示する。
【0130】
図31(B)は、図31(A)の場面に続く場面における店員用表示部210の表示内容を示している。具体的には、図31(B)は、図31(A)の場面に続いて、試食ボタンBT30が操作された場面における店員用表示部210の表示内容を示している。POS端末20は、試食ボタンBT30が操作された場合、図31(B)に示すように、取引状況表示領域HR01に、店内振替処理における登録処理中である旨(「店内振替(登録)」)と、小画面SG03において選択された振替理由(「振替理由:試食」)とを表示する。より詳細には、態様a(態様bも同様)の場合、例えば、図29のフローチャートのステップS1302→ステップS1303(YES:試食ボタンBT30を選択)と処理が進行した場合、POS端末20は、図31(B)に示すように、取引状況表示領域HR01に、店内振替処理における登録処理中である旨と小画面SG03において選択された振替理由とを表示する。
【0131】
図32(A)は、図31(B)の場面に続く場面における店員用表示部210の表示内容を示している。具体的には、図32(A)は、図31(B)の場面に続いて、野菜プリセットボタンタブが選択され、トマトボタンが操作された場面における店員用表示部210の表示内容を示している。態様a(態様bも同様)の場合、例えば、図29のフローチャートのステップS1303(YES)→ステップS1320(YES:トマトボタンの操作)→ステップS1330と処理が進行した場合、POS端末20は、図32(A)に示すように、登録情報表示領域HR04に、当該商品(トマト)の登録情報と当該商品の振替理由(取引状況表示領域HR01に表示している振替理由)とを表示する。
【0132】
図32(B)は、図32(A)の場面に続く場面における店員用表示部210の表示内容を示している。具体的には、図32(B)は、図32(A)に示したトマトの次にハムが登録された場面における店員用表示部210の表示内容を示している。態様aの場合、例えば、図29のフローチャートのステップS1330→ステップS1340(NO)→ステップS1350(YES:ハムをスキャン)→ステップS1360と処理が進行した場合、POS端末20は、図32(B)に示すように、登録情報表示領域HR04に、当該商品(ハム)の登録情報と当該商品の振替理由とを表示する。態様bの場合、例えば、図29のフローチャートのステップS1330→図30のステップS2340(NO)→ステップS2341(YES)→ステップS2342→ステップS2343(YES:試食ボタンBT30を選択)→ステップS2350(YES:ハムをスキャン)→ステップS2360と処理が進行した場合、POS端末20は、図32(B)に示すように、登録情報表示領域HR04に、当該商品(ハム)の登録情報と当該商品の振替理由とを表示する。
【0133】
なお、振替理由の入力順序が[商品→振替理由]の順である場合、商品の種類に応じて選択可能な選択肢を異ならせている(図8(B)、図9(B))。つまり、振替理由の入力順序が[商品→振替理由]の順である場合、商品と振替理由の組み合わせについて制限を設けるようにしている。同様に、振替理由の入力順序が[振替理由→商品]の順である場合(態様a、態様b共)にも振替理由と商品の組み合わせについて制限を設けるようにしてもよい。一例として、振替理由「試食」の選択されているときに(図31(B))、単三電池のスキャンした場合、単三電池を登録しないようにし、振替理由「試食」として単三電池の登録ができない旨のメッセージを表示してもよい。
【0134】
(特売価格等)
商品は特売価格(値引き、割引き等)で提供(販売)する場合があるが、販売者自身が購入者であるときには商品を特売価格で提供(販売)しないようにしてもよい。つまり、特売ファイルに特売価格が設定された商品について通常処理では特売価格で登録するが、店内振替処理では特売価格で商品を登録しないようにしてもよい。例えば、ある商品(商品Aとする)に特売価格が設定されている場合、通常処理では商品Aがスキャン等されると設定に基づいて特売価格で商品Aを登録するが(図18のステップS130、S160)、店内振替処理では商品Aがスキャン等されると設定に関係なく通常価格で商品Aを登録するようにしてもよい(図20のステップS330、S360)。なお、商品単体に対する特売価格の例として商品Aを例示したが、商品群(複数又は複数種類の商品)に対する特売価格(バンドル、セットマッチ、ミックスマッチ等)についても同様である。つまり、販売者自身が購入者であるときには、商品単体に対する特売価格と同様、商品群に対する特売価格についても、適用しないようにしてもよい。
【0135】
また、合計金額(小計金額)に対して値引き等が行われる場合があるが、販売者自身が購入者であるときには合計金額に対して値引き等が行われないようにしてもよい。例えば、特売ファイル又は他のファイルに合計金額100円毎に1円の値引きが設定されている場合、例えば、通常処理では小計ボタンBT10が操作されると設定に基づいて合計金額から値引き金額を減算した金額を支払金額(決済金額)として小計画面に表示するが(図19のステップS200)、店内振替処理では小計ボタンBT10が操作されると設定に関係なく合計金額を支払金額として小計画面に表示するようにしてもよい(図21のステップS400)。
【0136】
(店内振替呼出処理の実行を促進するための報知)
POS端末20は、店内振替呼出処理を実行すべき期限(店内振替呼出処理実行期限。図15)に基づいて、店内振替呼出処理の実行を促進するための報知を行ってもよい。一例として、POS端末20は、店内振替呼出処理実行期限の3日前から店内振替呼出処理が実行されるまでの間において、店内振替呼出ボタンBT23を通常の表示態様とは異なる表示態様(店内振替呼出処理実行期限が近い旨の表示態様)で表示してもよい。店内振替呼出ボタンBT23に代えて又は加えて店内振替照会ボタンBT24を通常の表示態様とは異なる表示態様(店内振替呼出処理実行期限が近い旨を示した表示態様)で表示してもよい。
【0137】
(振替処理に関する種々の集計情報)
POS端末20は、振替処理に関する種々の集計情報を生成、出力(表示、印刷)してもよい。例えば、POS端末20は、振替処理において登録された商品(自店舗で使用する商品)を対象に、全振替理由(振替理由共通)の合計金額や商品リスト、振替理由毎の合計金額や商品リストを出力してもよい。
【0138】
例えば、POS端末20は、店内振替処理は完了したが、店内振替呼出処理は完了してない商品(つまり店内振替呼出処理待ちの取引に含まれる決済が完了していない商品)を対象に、全振替理由の未処理商品数、合計金額、商品リスト等を出力してもよいし、振替理由毎の未処理商品数、合計金額、商品リスト等を出力してもよい。一例として、図15に示した小画面SG02における、未処理商品数(図15では「3」)、未処理金額(図15では「¥1051」)は、店内振替呼出処理待ちの商品を対象とした全振替理由の合計金額であるが、POS端末20は、上記未処理商品数(図15では「3」)や未処理金額(図15では「¥1051」)に代えて又は加えて、振替理由毎の未処理商品数(図15では、試食が「2」、備品交換が「1」)、振替理由毎の未処理金額(図15の例では、試食が「¥864」、備品交換が「¥187」)、振替理由毎の商品名(図15の例では、試食が「トマト」「ハム」、備品交換が「単三電池」)を表示してもよい。
【0139】
また、POS端末20は、店内振替処理も店内振替呼出処理も完了した商品(つまり決済が完了した商品)を対象に、全振替理由の処理済商品数、処理済金額(合計金額)、商品リスト等を出力してもよいし、振替理由毎の処理済商品数、処理済金額(合計金額)、商品リスト等を出力してもよい。
【0140】
(顧客側の表示)
POS端末20は、通常処理と店内振替処理とで、店員側表示部210の表示内容を異ならせているが(図4(B)~図7図8(A)~図11(B))、通常処理と店内振替処理とで、客側表示部205の表示内容も異ならせてもよい。例えば、POS端末20は、通常処理では、客側表示部205に、当該通常処理の進行に応じた画面(非図示)を表示し、店内振替処理では、客側表示部205に、当該店内振替処理の進行に関わらず所定の画面(例えば、「業務処理中」や「メンテナンス中」等と表示した固定の画面。非図示)を表示してもよい。同様に、POS端末20は、店内振替呼出処理では、客側表示部205に、当該店内振替呼出処理の進行に関わらず所定の画面(例えば、「業務処理中」や「メンテナンス中」等と表示した固定の画面。非図示)を表示してもよい。
【0141】
(他の動作モード)
図4等の説明においては、POS端末20の動作モードが通常モード(対面型セミセルフモード)で動作するものとして説明したが、他の動作モードであるときも同様である。一例として、動作モードがフルセルフモードであるときは、POS端末20は、図4等に示したような画面を客側表示部205に表示してもよい。動作モードがフルセルフモードであるときには、店員は、客側で振替処理を実行すればよい。
【0142】
(画面の呼称)
上記では、小計ボタンBT10の操作前の画面を登録画面と称し、小計ボタンBT10の操作後の画面を小計画面と称しているが、これらの名称は一例である。例えば、小計ボタンBT10の操作後の画面を精算画面と称してもよい。また例えば、小計ボタンBT10の操作前も登録後も登録画面と称してもよい。
【0143】
以上、POS端末20によれば、商品を販売者自身が購入する際の処理を好適に行うことができる。例えば、POS端末20は、商品を顧客に販売するための処理(通常処理)に加え、商品を販売者自身が購入するための処理(振替処理)も実行可能であるため(例えば、図17図23参照)、手作業を介さずに、商品を販売者自身が購入する際の処理を好適に行うことができる。また、店内振替処理は、通常処理に比べて、小計ボタンBT10の操作後の操作が簡素化されているため、簡便に処理することができる。
【0144】
なお、自社向けの商品登録、精算(振替処理)については、顧客の目に触れる売り場(会計エリア)に設置された装置(例えばPOS端末20)ではなく、顧客の目に触れないバックヤードに設置された装置(例えばストアコントローラ10や経理担当者等が使用する装置)を用いて行うといった考えもある。しかしながら、例えば、ストアコントローラ10の操作は煩雑であったり、売場の商品をバックヤードに持ち込むため店員の不正と区別することが困難であったり、店経理担当者等が常時対応し難くかったりといった問題がある。本実施形態では、普段からキャッシャー、チェッカーとしての業務や操作に熟知した店員が売場に設置された装置(POS端末20)を使用して当該処理(振替処理)を行うため、上述したような問題も解決する、つまり効率的でかつ不正を未然に防ぐことができる。
【0145】
以上、実施形態について説明したが、上記実施形態は、一例であって具体的な構成は上記実施形態に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【0146】
(1)上記実施形態では、操作が無効であるボタンを操作が無効である旨の表示態様(例えば、グレーアウト)で表示する例を説明したが、操作が無効であるボタンは非表示としてもよい。なお、操作が無効である旨の表示態様で表示されているボタンは視認可能であるため、操作される可能性があるが、操作された場合には、本来の動作(操作が有効である旨の表示態様で表示されているときに操作された場合の動作)とならなければよい。例えば、操作に反応しない(何も動作しない)ようにしてもよいし、操作に反応し、本来とは異なるように動作(例えば、エラーメッセージの表示)してもよい。
【0147】
(2)上記実施形態では、登録画面の前面に小画面SG01を表示する例を説明したが、登録画面の前面に小画面SG01を表示することに代えて、登録画面(又は他の画面(小画面ではない))内に、小画面SG01において表示する内容と同様の内容を表示してもよい。小画面SG02、SG03についても同様である。つまり必ずしも小画面にて表示しなくてもよい。
【0148】
(3)上記実施形態では、店内振替処理における登録処理中である旨(「店内振替(登録)」)を取引状況表示領域HR01に表示する例を説明したが(図8(A)参照)、店内振替処理における登録処理中である旨を報知する報知態様はこれに限定されない。例えば、取引状況表示領域HR01に「店内振替(登録)」と表示することに代えて又は加えて、登録画面の中央部分(登録情報表示領域HR04、プリセットボタン表示領域HR05の付近)に半透明で「店内振替(登録)」と表示してもよい。店内振替処理における精算処理中である旨(「店内振替(精算)」)の表示(図10(B)参照))、店内振替呼出処理中である旨(「店内振替呼出(精算)」等)の表示(図12(A)参照)についても同様である。
【0149】
(4)上記実施形態では、店内振替処理の登録処理中(小計ボタンBT10の操作前)には店内振替処理における登録処理中である旨(「店内振替(登録)」)を表示し(図8(A)参照)、店内振替処理における精算処理中(小計ボタンBT10の操作後)には店内振替処理における精算処理中である旨(「店内振替(精算)」)を表示し(図10(B)参照)、店内振替呼出処理中には店内振替呼出処理中である旨(「店内振替呼出(精算)」等)を表示する例を説明したが、必ずしも全てを区別して表示しなくてもよい。例えば、店内振替処理中であるときには、登録処理中であるか精算処理中であるかを区別せずに、店内振替処理中である旨(「店内振替」)を表示してもよい。また、店内振替処理中であるか店内振替呼出処理中であるかを区別せずに、振替処理中である旨(「振替処理」)を表示してもよい。
【0150】
(5)上記実施形態では、店内振替呼出処理では、通常処理と同様、他のPOS端末20への登録データ(店内振替呼出処理では店内振替処理によって登録された登録データ)の送信が可能であるものとして説明しているが(図12(A)等)、店内振替呼出処理では、他のPOS端末20への登録データの送信を禁止してもよい。禁止する場合、端末指定ボタンBT12(端末指定ボタンBT13も同様)の操作が無効である旨の表示態様(グレーアウト等)で表示してもよいし、非表示にしてもよい。あるいは、操作はできるが(操作に反応はするが)、送信できない旨のメッセージを表示してもよいし、送信できない旨のメッセージに変えて又は加えて、会計ボタンBT11の操作を促すメッセージを表示してもよい。また、禁止する場合、店内振替呼出処理では他のPOS端末20への登録データの送信に関する処理が存在しなくてもよい(つまり省略してもよい)。
【0151】
(6)上記実施形態では、店内振替呼出処理では、通常処理と同様、お会計券の印刷、発行が可能であるものとして説明しているが(図12(A)等)、店内振替呼出処理では、お会計券の印刷、発行を禁止してもよい。禁止する場合、お会計ボタンBT14の操作が無効である旨の表示態様で表示してもよいし、非表示にしてもよい。あるいは、操作はできるが、印刷、発行できない旨のメッセージを表示してもよいし、印刷、発行できない旨のメッセージに変えて又は加えて、会計ボタンBT11の操作を促すメッセージを表示してもよい。また、禁止する場合、店内振替呼出処理ではお会計券の印刷、発行に関する処理が存在しなくてもよい(つまり省略してもよい)。
【0152】
(7)上記実施形態では、店内振替呼出処理では、通常処理と同様、商品券の使用が可能であるものとして説明しているが(図12(A)等)、店内振替呼出処理では、商品券の使用を禁止してもよい。禁止する場合、品券ボタンBT15の操作が無効である旨の表示態様で表示してもよいし、非表示にしてもよい。あるいは、操作はできるが、品券を受け付けない旨のメッセージを表示してもよい。また、禁止する場合、店内振替呼出処理では商品券に関する処理が存在しなくてもよい(つまり省略してもよい)。
【0153】
(8)上記実施形態では、店内振替呼出処理では、通常処理と同様、非現金決済も非現金決済も可能であるものとして説明している。換言すれば、店内振替呼出処理における決済方法は、通常処理と同様であって特段の制限はないものとして説明している。しかしながら、店内振替呼出処理における決済方法に制限を設けるようにしてもよい。つまり、通常処理において選択可能な決済方法(選択可能な決済種別)のうちの少なくとも一部について、選択不可としてもよい。例えば、通常処理において、現金決済の他に、非現金決済として、クレジット決済、プリペイド決済、デビット決済、ポイント決済が選択可能である場合(なお、図19では非現金決済の流れは省略)、店内振替呼出処理において、現金決済、クレジット決済、プリペイド決済、デビット決済、ポイント決済のうちの少なくとも1つによる精算(決済)を禁止してもよい。一例として、店内振替呼出処理においては、クレジット決済を禁止してもよい。他の例として、店内振替呼出処理では、非現金決済を全て禁止してもよい(つまり、現金決済のみとしてもよい)。他の例として、プリペイド決済(店舗用に予め用意したプリペイドカードによる決済)以外を全て禁止してもよい。
【0154】
なお、禁止する決済方法を選択する操作(ボタン等)は無効(無効である旨の表示態様で表示、又は、非表示)にする。例えば、クレジット決済を禁止する場合にはクレジット決済を選択する操作を無効にしてもよい。また、1つの決済方法のみを許可する場合(上記の例では、現金決済のみを許可する場合、プリペイド決済のみを許可する場合)には、決済方法を選択する操作を省略してもよい。例えば、決済種別を選択する決済種別選択画面を表示しなくてもよい。
【0155】
(9)上記実施形態では、店内振替処理を実行するPOS端末20と店内振替呼出処理を実行するPOS端末20とが同一のPOS端末20である例を説明したが、店内振替処理を実行するPOS端末20と店内振替呼出処理を実行するPOS端末20とが異なるPOS端末20であってもよい。つまり、上記実施形態では、あるPOS端末20(POS端末20-1)において実行された店内振替処理において登録された商品(仮の精算が行われた商品)について、当該店内振替処理を実行したPOS端末20(POS端末20-1)において店内振替呼出処理を実行(本来の精算を実行)する例を説明した。しかしながら、あるPOS端末20(例えばPOS端末20-1)において実行された店内振替処理において登録された商品について、当該店内振替処理を実行したPOS端末20(POS端末20-1)に代えて又は加えて、当該店内振替処理を実行したPOS端末20とは異なるPOS端末20(例えば、POS端末20-2やPOS端末20-3)において店内振替呼出処理を実行してもよい。換言すれば、あるPOS端末20は、当該POS端末20において実行した店内振替処理において登録された商品に代えて又は加えて、他のPOS端末20において実行された店内振替処理において登録された商品について、店内振替呼出処理を実行してもよい。具体的には、店内振替処理の実行後、当該店内振替処理を実行したPOS端末20(又は他のPOS端末20又はPOS端末20以外の装置(ストアコントローラ10、取引状況管理装置40))に、当該店内振替処理による取引データを店内振替呼出処理待ちの取引の取引データとして記憶し、店内振替呼出処理待ちの取引を記憶していないPOS端末20において店内振替呼出ボタンBT23の操作があった場合、LAN11を介して、当該取引データを取得してもよい。
換言すれば、店内振替照会ボタンBT24による店内振替呼出処理の呼出対象となる店内振替呼出処理待ちの取引(店内振替処理を完了した取引のうち店内振替呼出処理が未だ完了していない取引)とは、自POS端末20で行われた店内振替処理に係る取引に限定してもよいし、自POS端末20で行われた店内振替処理に係る取引に変えて又は加えて、他POS端末20で行われた店内振替処理に係る取引も対象としてもよい。なお、各POS端末20が店内振替呼出処理待ちの取引の取引データ(未完了取引情報)を記憶する場合は、店内振替照会ボタンBT24の操作があったPOS端末20は、他POS端末20の夫々に記憶されている未完了取引情報を参照してもよいし、他POS端末20の夫々に自POS端末20への未完了取引情報の送信を要求(問い合わせ)してもよい。また、例えば一の装置(例えば、ストアコントローラ10、代表のPOS端末20、取引状況管理装置40等)が店舗全体(全POS端末20)の未完了取引情報を記憶する場合には、店内振替照会ボタンBT24の操作があったPOS端末20は、上記一の装に記憶されている未完了取引情報を参照してもよいし、上記一の装置に自POS端末20への未完了取引情報の送信を要求してもよい。
【0156】
(10)(9)に関連し、POS端末20は、店内振替照会(図15に示した小画面SG02)において、店内振替処理を実行したPOS端末20毎に未処理商品数、未処理金額(合計金額)、商品リスト等を出力(表示、印刷)してもよい。また、POS端末20は、振替理由毎、店内振替処理を実行したPOS端末20毎に(振替理由を大分類、店内振替処理を実行したPOS端末20を小分類として、又は、店内振替処理を実行したPOS端末20を大分類、振替理由を小分類として)、未処理商品数、未処理金額(合計金額)、商品リスト等を出力してもよい。店内振替処理も店内振替呼出処理も完了した商品(つまり決済が完了した商品)についても同様である。つまり、POS端末20は、店内振替処理も店内振替呼出処理も完了した商品を対象に、店内振替処理(又は店内振替呼出処理)を実行したPOS端末20毎に、処理済商品数、処理済金額(合計金額)、商品リスト等を出力してもよいし、振替理由毎、店内振替処理を実行したPOS端末20毎に、処理済商品数、処理済金額(合計金額)、商品リスト等を出力してもよい。
【0157】
(11)(10)に関連し、POS端末20に代えて、他の装置(例えば、取引状況管理装置40)が、(10)に示したような情報を出力してもよい。
【0158】
(12)上記実施形態では、ボタン(図4図4図26の店内振替ボタンBT22)の操作による宣言に基づいて振替処理を実行する例を説明したが、明示的な宣言によらずに、振替処理を実行してもよい。例えば、顧客販売用の商品と自社使用用の商品とで異なるプリセットボタンを用意しておくことにより、自社使用用の商品のプリセットボタンが操作された時点で振替処理を実行してもよい。つまり、宣言するまでもなく商品の選択を以って振替処理を実行してもよい。また、所定の時間帯(例えば営業時間外)には、明示的な宣言がなくても振替処理として商品を登録するよう、スケジュールを設定してもよい。
【0159】
(13)上記実施形態では、POSシステム1が複数の動作モードを有するPOS端末20を備える構成を説明したが、POSシステム1は、POS端末20に代えて又は加えて、複数の動作モードを有しないPOS端末を備えるようにしてもよい。複数の動作モードを有しないPOS端末は、店員が商品を登録しかつ精算するPOS端末(以下、POS端末21と称する)であってもよいし、店員が商品を登録し、顧客が精算するPOS端末(POS端末20において動作モードが通常モードに固定されたようなPOS端末。以下、POS端末22と称する)であってもよいし、顧客が商品を登録しかつ精算するPOS端末(POS端末20において動作モードがフルセルフモードに固定されたようなPOS端末。以下、POS端末23と称する)であってもよいし、店員が商品を登録するPOS端末(POS端末20において動作モードが登録専用モードに固定されたようなPOS端末。以下、POS端末24と称する)であってもよいし、顧客が精算するPOS端末(POS端末20において動作モードが精算専用モードに固定されたようなPOS端末。以下、以下、POS端末25と称する)であってもよい。
【0160】
なお、POS端末21、POS端末22、POS端末23は、POS端末20と同様、登録処理及び精算処理を実行可能な登録精算装置である。POS端末24は、登録装置である。POS端末25は、精算装置である。従って、POS端末21やPOS端末22では、店員は、通常モードのPOS端末20と同様、店内振替処理及び店内振替呼出処理を実行する。POS端末23では、店員は、フルセルフモードのPOS端末20と同様、店内振替処理及び店内振替呼出処理を実行する。精算機能を有しないPOS端末24では、店員は、店内振替処理を実行する。登録機能を有しないPOS端末25では、店員は、店内振替呼出処理を実行する。
【0161】
また、上記において説明した夫々の装置(POS端末20~25、取引状況管理装置40、ストアコントローラ10)における各機能(入出力、記憶、処理(判断含む))の全部又は一部は、上記において説明した主体とは異なる主体(他の装置)が有していてもよい。例えば、上記実施形態では、POS端末20が、各種の判断(例えば、図17図23図29図30のフローチャートにおいて菱形で示した各種の判断のうち一部又は全部の判断等)を行うものとして説明したが、POS端末20に代えて、ストアコントローラ10やクラウドサーバ(非図示)が行ってもよい。また、POS端末20に代えて、ストアコントローラ10やクラウドサーバ(非図示)が、取引データ(登録情報、顧客の識別情報等)を記憶してもよい。また、POS端末20が、各種の表示(例えば、図4図15図24図28図31図32の画面等)の表示情報(画面情報)を生成してもよいし、ストアコントローラ10やクラウドサーバ(非図示)が生成してもよい。また、POS端末20が、各種の媒体(例えば、図16の媒体等)の印刷情報を生成してもよいし、ストアコントローラ10やクラウドサーバ(非図示)が生成してもよい。端的な例でいえば、POS端末20は、操作者や各部材への出力や操作者や各部材からの入力(画面表示、釣銭機の制御、音声出力、画面操作の受付、スキャナ部による認識等)のみを担当し、判断、記憶、生成等は、ストアコントローラ10やクラウドサーバ(非図示)等が実行してもよい。
【0162】
以下、実施形態総括を記載する。
[技術分野]
本発明は、販売データ処理システムに関する。
[背景技術]
商品を店舗間で移動させる場合や、商品を販売者自身が購入する場合がある。商品を店舗間で移動させる処理に関する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開2014-026483号公報
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
しかしながら、商品を販売者自身が購入する際の処理は、多くの手作業を含むなど改善の余地がある。本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、商品を販売者自身が購入する際の処理を好適に行うことができる技術を提供することにある。
[課題を解決するための手段]
(1)上述した課題を解決するために、本発明の一態様は、商品を登録して精算する取引を処理する販売データ処理システム(例えば、POSシステム1等)であって、前記取引において商品を登録する登録処理を行う登録手段と、前記登録手段によって商品を登録した前記取引について精算する精算処理を行う精算手段と、当該取引が所定条件を満たす特定取引(例えば、店内振替処理、店内振替呼出処理等)であるかを特定する特定手段とを備え、前記精算手段は、当該取引が前記特定取引であると特定された場合、当該取引について前記精算処理の少なくとも一部を省略することを特徴とする販売データ処理システムである。
【0163】
精算手段は、特定取引(例えば、店内振替処理による取引)について精算処理の少なくとも一部を省略(例えば、図19及び図21参照)する。また、精算手段は、特定取引(例えば、店内振替呼出処理による取引)について精算処理の少なくとも一部(例えば、品券に係る処理、非現金決済に係る処理等)を省略可能である。
【0164】
(1)の販売データ処理システムによれば、商品を販売者自身が購入する際の処理(例えば、振替処理)を好適に行うことができる。例えば、POS端末20は、商品を顧客に販売するための処理(通常処理)に加え、商品を販売者自身が購入するための処理(特定取引である、店内振替処理による取引や店内振替呼出処理による取引)も実行可能であるため(例えば、図17図23参照)、手作業を介さずに、商品を販売者自身が購入する際の処理を好適に行うことができる。また、POS端末20は、バックヤードに設置された装置(例えばストアコントローラ10や経理担当者等が使用する装置)ではないため、バックヤードに設置された装置を用いる場合に生じ得る問題も生じなくなる。更に、例えば、特定取引(店内振替処理による取引)における精算は、本来の精算(通常処理の精算と同様の現金又は非現金による実際の決済を伴う精算)の一部を省略した仮の精算(現金又は非現金による実際の決済を伴わない精算)であるため、本来の精算に比べて簡便に処理することができる。また例えば、特定取引(店内振替呼出処理による取引)における精算は、店内振替呼出処理では商品券に関する処理や店内振替呼出処理では非現金決済に関する処理を省略可能であるため、省略する場合には、本来の精算に比べて簡便に処理することができる。
【0165】
また、(1)の販売データ処理システム((2)以下の販売データ処理システムも同様)の構成として、ある装置(例えば、POS端末20、POS端末21、POS端末22、POS端末23等)において登録手段も精算手段も実装される構成としてもよいし、ある装置(例えば、POS端末24)に登録手段を実装し、他の装置(例えば、POS端末25)に精算手段を実装してもよい。
【0166】
(2)前記精算処理は、前記特定手段によって前記特定取引であると特定されなかった前記取引(例えば、通常処理による取引)において当該精算処理を進行させる操作として当該精算処理を確定させる操作(例えば、会計ボタンBT11の操作)を含む複数の操作(会計ボタンBT11の操作、端末指定ボタンBT12、BT13の操作、お会計券ボタンBT14の操作、品券ボタンBT15の操作)を受け付け可能であり、前記特定手段によって前記特定取引であると特定された前記取引(例えば、店内振替処理による取引等)において当該精算処理を進行させる操作として当該精算処理を確定させる操作のみを受け付け可能であることを特徴とする(1)に記載の販売データ処理システムである。
【0167】
(2)の販売データ処理システムによれば、商品を販売者自身が購入する際の処理を好適に行うことができる。例えば、特定取引における精算は、本来の精算に比べて操作が簡素されているため、簡便に処理することができる。
【0168】
(3)前記精算手段は、特売価格が設定された商品又は商品群について、前記特定手段によって前記特定取引であると特定されなかった前記取引では特売価格で精算し、前記特定手段によって前記特定取引であると特定された前記取引では特売価格で精算しないことを特徴とする(1)又は(2)に記載の販売データ処理システムである。
【0169】
(3)の販売データ処理システムによれば、商品を販売者自身が購入する際の処理を好適に行うことができる。例えば、特売価格による販促の効果を合理的に評価することができる。
【0170】
(4)前記特定手段によって前記特定取引であると特定された旨を報知する報知手段を備え、前記報知手段は、前記特定手段によって前記特定取引であると特定された場合、前記特定取引であると特定された前記取引において商品を登録する画面上において前記特定取引であると特定された旨を報知(例えば、図8に示したように登録画面の取引状況表示領域HR01において文言「店内振替(登録)」を表示)することを特徴とする(1)乃至(3)の何れかに記載の販売データ処理システムである。
【0171】
(4)の販売データ処理システムによれば、商品を販売者自身が購入する際の処理を好適に行うことができる。例えば、商品を登録する際に当該商品の登録が振替処理による登録である旨を簡便に確認することができる。
【0172】
(5)商品の自社使用について宣言する(例えば、店内振替ボタンBT22の操作による宣言を受け付ける)自社使用宣言手段と、前記自社使用宣言手段による前記宣言があった場合に自社使用する理由(例えば、振替理由)の入力を受け付ける理由受付手段(例えば、図8(B)や図9(B)に示した小画面SG01、図31(A)に示した小画面SG03)とを備え、前記所定条件は、前記自社使用宣言手段による前記宣言の有無(例えば、店内振替ボタンBT22の操作の有無)に関する条件であり、前記特定手段は、当該取引において前記自社使用宣言手段による前記宣言があった場合、当該取引について前記特定取引(例えば、店内振替処理による取引等)であると特定し、前記登録手段は、前記自社使用宣言手段による前記宣言があった前記取引において登録した商品と、前記理由受付手段によって受け付けた自社使用する理由と、を対応付けて登録(例えば、図9(A)、図32(A)参照)することを特徴とする(1)乃至(4)の何れかに記載の販売データ処理システムである。
【0173】
(5)の販売データ処理システムによれば、商品を販売者自身が購入する際の処理を好適に行うことができる。例えば、後の集計(例えば、理由毎の合計金額の算出、理由毎の商品リストの生成)等が容易になる。
【0174】
(6)前記登録手段によって登録された商品に関する情報(例えば、個々の商品の商品名、個々の商品の金額、合計金額等のうち1つ以上)を出力(表示、印刷)する出力手段を備え、前記出力手段は、前記自社使用宣言手段による前記宣言があった前記取引において、前記商品に関する情報とともに前記理由受付手段によって受け付けた自社使用する理由を出力(例えば、図9(A)、図15図16(B)、図32(A)参照)することを特徴とする(5)に記載の販売データ処理システムである。
【0175】
(6)の販売データ処理システムによれば、商品を販売者自身が購入する際の処理を好適に行うことができる。例えば、適宜(商品の登録時、取引の完了後)において、商品に関する情報とともに自社使用する利用を表示画面や媒体にて簡便に確認することができる。
【0176】
(7)前記特定手段によって前記特定取引であると特定され、前記精算手段によって前記一部を省略して処理された取引(例えば、店内振替処理による取引等)の精算について宣言する(例えば、店内振替呼出ボタンBT23の操作による宣言を受け付ける)精算宣言手段と、表示手段とを備え、前記表示手段は、前記精算宣言手段による前記宣言があった場合に、前記特定取引であると特定され、前記一部を省略して処理された取引に関する情報を一覧表示(例えば、店内振替呼出処理として一覧表示、図12(A)、図14(A)、図14(B)参照)し、前記精算手段は、前記精算宣言手段による前記宣言があった場合に、前記特定取引であると特定され、前記一部を省略して処理された取引について精算(例えば、店内振替呼出処理として精算。図12(B)~図13(A)参照)することを特徴とする(1)乃至(6)の何れかに記載の販売データ処理システムである。
【0177】
(7)の販売データ処理システムによれば、商品を販売者自身が購入する際の処理を好適に行うことができる。例えば、精算対象の店内振替処理による取引を一覧にて確認し、精算することできる。
【0178】
(8)登録装置と精算装置とを含み、前記登録装置は、前記登録手段と、前記特定手段と、前記登録手段によって生成される登録情報を前記精算装置で精算可能に送信する送信手段とを備え、前記精算装置は、前記精算手段を備え、前記送信手段は、前記特定手段によって前記特定取引であると特定された前記取引においては、前記登録情報を送信しないことを特徴とする(1)乃至(7)の何れかに記載の販売データ処理システムである。
【0179】
(8)の販売データ処理システムによれば、商品を販売者自身が購入する際の処理を好適に行うことができる。例えば、顧客に余り目立たないように、あるいは顧客の邪魔にならないように、振替処理を実行することができる。
【0180】
以上に説明したPOS端末20~25、ストアコントローラ10、取引状況管理装置40等を実現するためのプログラムを、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録し、そのプログラムをコンピュータシステムに読み込ませて実行するようにしてもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【符号の説明】
【0181】
1 POSシステム
10 ストアコントローラ
20、21、22、23、24、25 POS端末
40 取引状況管理装置
201 CPU
202 ROM
204 ハードディスク
205 客側表示部
206 客側スキャナ部
208 カード決済部
209 釣銭機
210 店員側表示部
211 キー操作部
212 店員側スキャナ部
213 印刷部
214 音声出力部
215 通信部
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