(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-14
(45)【発行日】2025-01-22
(54)【発明の名称】医療映像分析方法、医療映像分析装置及び医療映像分析システム
(51)【国際特許分類】
A61B 5/055 20060101AFI20250115BHJP
【FI】
A61B5/055 380
(21)【出願番号】P 2023115372
(22)【出願日】2023-07-13
(62)【分割の表示】P 2021565122の分割
【原出願日】2020-12-30
【審査請求日】2023-07-13
(73)【特許権者】
【識別番号】520062384
【氏名又は名称】ニューロフェット インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】NEUROPHET INC.
【住所又は居所原語表記】12F, 124, Teheran-ro, Gangnam-gu, Seoul 06234, Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】キム ドンヒョン
(72)【発明者】
【氏名】キム ウンヨン
(72)【発明者】
【氏名】リュウ ズンファン
【審査官】清水 裕勝
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-202904(JP,A)
【文献】特開2007-159718(JP,A)
【文献】特開2016-064316(JP,A)
【文献】特開2020-054581(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 5/055
A61B 6/00-6/58
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
医療映像を取得し、前記医療映像に基づいて形態学的分析を実行する装置が医療映像を分析する方法において、
ターゲット医療映像を取得することと、
前記ターゲット医療映像に関連したターゲットスキャン条件を取得することと、
前記ターゲット医療映像に含まれたターゲット要素に対応するターゲット領域のボクセルデータに基づいて前記ターゲット要素と関連したターゲット形態学的値を取得することと、
前記ターゲットスキャン条件に基づいて、1つ以上の補正パラメーターのうちのターゲット補正パラメーターを決定することと、
前記決定されたターゲット補正パラメーター及び前記ターゲット形態学的値に基づいて形態学的指標を出力することと、を含み、
前記ターゲット補正パラメーターを決定することは、
前記ターゲットスキャン条件が第1スキャン条件に対応する場合、前記第1スキャン条件下で取得され、前記ターゲット要素と関連する第1形態学的値を補正するために事前に取得された第1補正パラメーターで前記ターゲット補正パラメーターを決定し、
前記ターゲットスキャン条件が第2スキャン条件に対応する場合、前記第2スキャン条件下で取得され、前記ターゲット要素と関連する第2形態学的値を補正するために事前に取得した第2補正パラメーターで前記ターゲット補正パラメーターを決定することを含み、
前記第1形態学的値、前記第2形態学的値、前記ターゲット形態学的値、前記形態学的指標は前記ターゲット要素の体積、長さ、
厚さのうち少なくとも1つを含む
医療映像分析方法。
【請求項2】
前記形態学的指標を出力することは、
前記ターゲットスキャン条件が前記第1スキャン条件に対応する場合、前記ターゲット形態学的値及び前記第1補正パラメーターに基づいて第1補正された形態学的指標を計算し、前記ターゲットスキャン条件が前記第2スキャン条件に対応する場合、前記ターゲット形態学的値及び第2補正パラメーターに基づいて前記第1補正された形態学的指標とは異なる第2補正された形態学的指標を計算することと、
前記ターゲットスキャン条件が前記第1スキャン条件に対応する場合、前記第1補正された形態学的指標を出力し、前記ターゲットスキャン条件が前記第2スキャン条件に対応する場合、前記第2補正された形態学的指標を出力することと、を含む、
請求項1に記載の医療映像分析方法。
【請求項3】
前記ターゲット補正パラメーターを決定するための基準となるリファレンススキャン条件を取得することをさらに含む、
請求項2に記載の医療映像分析方法。
【請求項4】
前記第1補正パラメーターは、前記第1スキャン条件下で取得された形態学的値を利用して第3スキャン条件下で取得される形態学的値を推定するためのパラメーターを含み、前記第2補正パラメーターは、前記第2スキャン条件下で取得された形態学的値を利用して第3スキャン条件下で取得される形態学的値を推定するためのパラメーターを含み、
前記第1補正された形態学的指標を計算することは、前記ターゲット形態学的値及び前記第1補正パラメーターに基づいて、前記第
3スキャン条件下で取得される前記ターゲット要素の形態学的値に対する推定値である前記第1補正された形態学的値を取得することを含み、
前記第2補正された形態学的指標を計算することは、前記ターゲット形態学的値及び前記第2補正パラメーターに基づいて、前記第3スキャン条件下で取得される前記ターゲット要素の形態学的値に対する推定値である前記第2補正された形態学的値を取得することを含む、
請求項3に記載の医療映像分析方法。
【請求項5】
前記第1補正パラメーターは、前記第1スキャン条件下で取得された形態学的値を利用して第3スキャン条件下で取得される形態学的値を推定するための第1線形関数と関連する第1パラメーターセットを含み、前記第2補正パラメーターは、前記第2スキャン条件下で取得された形態学的値を利用して第3スキャン条件下で取得される形態学的値を推定するための第2線形関数と関連する第2パラメーターセットを含み、
前記第1補正された形態学的指標を計算することは、前記ターゲット形態学的値及び前記第1パラメーターセットを含む前記第1線形関数に基づいて、前記第1補正された形態学的値を取得することを含み、
前記第2補正された形態学的指標を計算することは、前記ターゲット形態学的値及び前記第2パラメーターセットを含む前記第2線形関数に基づいて、前記第2補正された形態学的値を取得することを含む、
請求項2に記載の医療映像分析方法。
【請求項6】
前記第1スキャン条件、前記第2スキャン条件、及び前記ターゲットスキャン条件は、医療映像取得装置の医療映像の解像度と関連する磁場強度、前記医療映像取得装置のメーカー、及び前記医療映像取得装置の生成される磁場の形態と関連した設定パラメーターのうち少なくとも1つと関連する、
請求項1に記載の医療映像分析方法。
【請求項7】
前記ターゲット医療映像は、第1特性を有する対象体から取得され、
前記第1補正パラメーター又は前記第2補正パラメーターは、前記第1特性を有する対象体から取得された第1医療映像及び第2医療映像から取得され、
前記第1特性は、対象体の年齢や性別に関連する、
請求項1に記載の医療映像分析方法。
【請求項8】
前記ターゲット形態学的値を取得することは、
前記ターゲット医療映像を少なくとも前記ターゲット要素を含む複数の要素に対応する複数の領域にセグメンテーションを実行することによって、前記ターゲット医療映像から前記ターゲット要素に関連するターゲット領域を取得することと、
前記ターゲット領域に対応するボクセルデータに基づいて前記ターゲット形態学的値を取得することと、を含み、
前記セグメンテーションは、前記ターゲット医療映像に基づいて複数の要素に対応する複数の領域を取得するように提供される神経網を使用して実行される、
請求項1に記載の医療映像分析方法。
【請求項9】
前記ターゲットスキャン条件下で取得された前記ターゲット医療映像を前記ターゲットスキャン条件以外のスキャン条件下で撮影された映像に対応する医療映像に変換することをさらに含み、
セグメンテーションは、前記変換された医療映像に基づいて実行される、
請求項7に記載の医療映像分析方法。
【請求項10】
前記第1スキャン条件、前記第2スキャン条件、及び前記ターゲットスキャン条件が磁場強度と関連する場合、前記第1補正パラメーターは、第1磁場強度の下で取得された前記ターゲット要素と関連する前記第1形態学的値を補正するための第1パラメーターセットを含み、前記第2補正パラメーターは、第2磁場強度の下で取得された前記ターゲット要素と関連する前記第2形態学的値を補正するための第2パラメーターセットを含み、
前記ターゲット補正パラメーターを決定することは、
前記ターゲットスキャン条件が前記第1磁場強度に対応する場合、前記ターゲット補正パラメーターは、前記第1パラメーターセットで決定し、
前記ターゲットスキャン条件が前記第2磁場強度に対応する場合、前記ターゲット補正パラメーターは、第2パラメーターセットで決定することを含む、
請求項1に記載の医療映像分析方法。
【請求項11】
医療映像を分析する装置であって、
ターゲット医療映像を取得する映像取得部と、
前記ターゲット医療映像に基づいて医療映像分析情報を提供するコントローラーと、を備え、
前記コントローラーは、前記ターゲット医療映像に関連したターゲットスキャン条件を取得し、前記ターゲット医療映像に含まれたターゲット要素に対応するターゲット領域のボクセルデータに基づいて前記ターゲット要素と関連したターゲット形態学的値を取得し、前記ターゲットスキャン条件に基づいて1つ以上の補正パラメーターのうちのターゲット補正パラメーターを決定し、前記決定されたターゲット補正パラメーター及び前記ターゲット形態学的値に基づいて形態学的指標を出力するように構成され、
前記ターゲットスキャン条件が第1スキャン条件に対応する場合、前記第1スキャン条件下で取得され、前記ターゲット要素と関連する第1形態学的値を補正するために事前に取得された第1補正パラメーターで前記ターゲット補正パラメーターを決定し、
前記ターゲットスキャン条件が第2スキャン条件に対応する場合、前記第2スキャン条件下で取得され、前記ターゲット要素と関連する第2形態学的値を補正するために事前に取得された第2補正パラメーターで前記ターゲット補正パラメーターを決定することによって前記ターゲット補正パラメーターを決定するように構成され、
前記第1形態学的値、前記第2形態学的値、前記ターゲット形態学的値は前記ターゲット要素の体積、長さ、
厚さのうち少なくとも1つを含む
医療映像分析装置。
【請求項12】
前記コントローラーは、前記ターゲットスキャン条件が前記第1スキャン条件に対応する場合、前記ターゲット形態学的値及び前記第1補正パラメーターに基づいて第1補正された形態学的指標を計算し、前記ターゲットスキャン条件が前記第2スキャン条件に対応する場合、前記ターゲット形態学的値及び前記第2補正パラメーターに基づいて前記第1補正された形態学的指標とは異なる第2補正された形態学的指標を計算し、前記ターゲットスキャン条件が前記第1スキャン条件に対応する場合、前記第1補正された形態学的指標を出力し、前記ターゲットスキャン条件が前記第2スキャン条件に対応する場合、前記第2補正された形態学的指標を出力することによって前記形態学的指標を出力するように構成される、
請求項11に記載の医療映像分析装置。
【請求項13】
前記第1補正パラメーターは、前記第1スキャン条件下で取得された形態学的値を利用して第3スキャン条件下で取得される形態学的値を推定するためのパラメーターを含み、前記第2補正パラメーターは、前記第2スキャン条件下で取得された形態学的値を利用して第3スキャン条件下で取得される形態学的値を推定するためのパラメーターを含み、
前記コントローラーは、
前記ターゲット形態学的値及び前記第1補正パラメーターに基づいて、前記第
3スキャン条件下で取得される前記ターゲット要素の形態学的値に対する推定値である前記第1補正された形態学的値を取得して前記第1補正された形態学的指標を計算し、
前記ターゲット形態学的値及び前記第2補正パラメーターに基づいて、前記第3スキャン条件下で取得される前記ターゲット要素の形態学的値に対する推定値である前記第2補正された形態学的値を取得して前記第2補正された形態学的指標を計算するように構成される、
請求項12に記載の医療映像分析装置。
【請求項14】
前記第1補正パラメーターは、前記第1スキャン条件下で取得された形態学的値を利用して第3スキャン条件下で取得される形態学的値を推定するための第1線形関数と関連する第1パラメーターセットを含み、前記第2補正パラメーターは、前記第2スキャン条件下で取得された形態学的値を利用して第3スキャン条件下で取得される形態学的値を推定するための第2線形関数と関連する第2パラメーターセットを含み、
前記コントローラーは、
前記ターゲット形態学的値及び前記第1パラメーターセットを含む前記第1線形関数に基づいて、前記第1補正された形態学的値を取得して前記第1補正された形態学的指標を計算し、
前記ターゲット形態学的値及び前記第2パラメーターセットを含む前記第2線形関数に基づいて、前記第2補正された形態学的値を取得して前記第2補正された形態学的指標を計算するように構成される、
請求項13に記載の医療映像分析装置。
【請求項15】
前記第1スキャン条件及び前記第2スキャン条件は、医療映像取得装置の医療映像の解像度と関連する磁場強度、前記医療映像取得装置のメーカー、及び前記医療映像取得装置の生成される磁場の形態と関連した設定パラメーターのうち少なくとも1つと関連する、
請求項11に記載の医療映像分析装置。
【請求項16】
前記ターゲット医療映像は、第1特性を有する対象体から取得され、
前記第1補正パラメーター及び前記第2補正パラメーターのうち少なくとも1つを含む前記ターゲット補正パラメーターは、前記第1特性を有する対象体から取得された第1医療映像及び第2医療映像から取得され、
前記第1特性は、対象体の年齢や性別に関連する、
請求項11に記載の医療映像分析装置。
【請求項17】
前記コントローラーは、前記ターゲット医療映像を少なくとも前記ターゲット要素を含む複数の要素に対応する複数の領域にセグメンテーションを実行することによって、前記ターゲット医療映像から前記ターゲット要素に関連するターゲット領域を取得し、前記ターゲット領域に対応するボクセルデータに基づいて前記ターゲット形態学的値を取得するように構成され、
前記セグメンテーションは、前記ターゲット医療映像に基づいて複数の要素に対応する複数の領域を取得するように提供される神経網を使用して実行される、
請求項11に記載の医療映像分析装置。
【請求項18】
前記コントローラーは、前記ターゲットスキャン条件下で取得された前記ターゲット医療映像を前記ターゲットスキャン条件以外のスキャン条件下で撮影された映像に対応する医療映像に変換し、前記変換された医療映像に基づいて前記セグメンテーションを実行するように構成される、
請求項17に記載の医療映像分析装置。
【請求項19】
前記第1スキャン条件、前記第2スキャン条件、及び前記ターゲットスキャン条件が磁場強度と関連する場合、前記第1補正パラメーターは、第1磁場強度の下で取得された前記ターゲット要素と関連する前記第1形態学的値を補正するための第1パラメーターセットを含み、前記第2補正パラメーターは、第2磁場強度の下で取得された前記ターゲット要素と関連する前記第2形態学的値を補正するための第2パラメーターセットを含み、
前記コントローラーは、
前記ターゲットスキャン条件が前記第1磁場強度に対応する場合、前記ターゲット補正パラメーターは前記第1パラメーターセットで決定し、
前記ターゲットスキャン条件が前記第2磁場強度に対応する場合、前記ターゲット補正パラメーターは、第2パラメーターセットで決定することによって、前記ターゲット補正パラメーターを決定するように構成される、
請求項11に記載の医療映像分析装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、医療映像を分析する医療映像分析方法、医療映像分析装置及び医療映像分析システムに関する。
【背景技術】
【0002】
イメージセグメンテーション技術の向上により、医療映像をセグメンテーションして疾患に関連した診断補助指標などを算出することが可能になって、最近の医療映像分析の分野が注目されている。
【0003】
特に、認知症の診断補助指標を提供するために医療映像分析技術が多方面に利用されており、客観的な認知症診断補助情報を提供するために医療映像から特定の領域の形態学的特性をより正確に計算することが不可欠である。
【0004】
しかし、従来の医療映像分析技術は、医療映像内にイメージセグメンテーションに適していないアーティファクト(Artifact)が含まれているなどの医療映像自体にエラーが存在することによるいろいろな制約を抱いており、医療映像が取得されるスキャン条件に応じて同じ対象体に対する診断補助情報が異なる可能性があるという限界点を有している。また、従来の医療映像分析技術は、医療映像に含まれている脳を標準脳モデルに対して標準化した後にイメージセグメンテーションを実行する方式を使用して、対象体に対して完全に「個人化」された診断補助情報を提供することができないという問題点を有しており、高精度が要求される状況では、限界点を有している状況である。
【0005】
そこで、イメージにノイズが含まれた場合であっても判断可能な診断情報の場合、使用者に提供できるようにするイメージ分析方法及び装置の開発が要求される。医療映像が撮影されたスキャン条件を考慮して、診断補助情報を取得し、対象体に対して個人化された診断補助情報を取得するためのイメージ分析方法及び装置の開発が要求される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の1つの課題は、医療映像に関連する情報を提供する医療映像分析方法、医療映像分析装置及び医療映像分析システムを提供することである。
【0007】
本発明が解決しようとする課題は、上述した課題に制限されず、言及されない課題は本明細書及び図面から当業者にとって明確に理解されるべきである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本出願に開示された医療映像分析方法は、第1スキャン条件下で取得された第1医療映像から取得されてターゲット要素と関連した第1形態学的値と、第2スキャン条件下で取得された第2医療映像から取得されて前記ターゲット要素と関連した第2形態学的値との相関関係(correlation)に基づいて計算された補正パラメーターを取得することと、前記第2スキャン条件下で取得されたターゲット医療映像を取得することと、前記ターゲット医療映像を、前記ターゲット要素を含む複数の要素に対応する複数の領域でセグメンテーションを実行することによって、前記ターゲット医療映像から前記ターゲット要素に関連したターゲット領域を取得することと、前記ターゲット領域に対応するボクセル(voxel)データに基づいて前記ターゲット要素と関連したターゲット形態学的値を取得することと、前記ターゲット形態学的値及び前記補正パラメーターに基づいて補正された形態学的値を取得することと、前記補正された形態学的値に基づいて形態学的指標を出力することと、を含むことができる。
【0009】
本出願に開示された医療映像分析装置は、ターゲット医療映像を取得する映像取得部と、前記ターゲット医療映像に基づいて医療映像分析情報を提供するコントローラーと、を備え、前記コントローラーは、第1スキャン条件下で取得された第1医療映像から取得されてターゲット要素と関連した第1形態学的値と第2スキャン条件下で取得された第2医療映像から取得されて前記ターゲット要素と関連した第2形態学的値との相関関係(correlation)に基づいて計算された補正パラメーターを取得し、前記第2スキャン条件下で取得されたターゲット医療映像を取得し、前記ターゲット医療映像を、前記ターゲット要素を含む複数の要素に対応する複数の領域でセグメンテーションを実行することによって、前記ターゲット医療映像から前記ターゲット要素に関連したターゲット領域を取得し、前記ターゲット領域に対応するボクセル(voxel)データに基づいて前記ターゲット要素と関連したターゲット形態学的値を取得し、前記ターゲット形態学的値及び前記補正パラメーターに基づいて補正された形態学的値を取得し、前記補正された形態学的値に基づいて形態学的指標を出力するように構成されてもよい。
【0010】
本出願に開示された医療映像分析方法は、ターゲット医療映像を取得することと、前記ターゲット医療映像に関連したターゲットスキャン条件を取得することと、前記ターゲット医療映像に含まれたターゲット要素に対応するターゲット領域のボクセルデータに基づいて前記ターゲット要素と関連したターゲット形態学的値を取得することと、前記ターゲットスキャン条件に基づいて、1つ以上の補正パラメーターのうちのターゲット補正パラメーターを決定することと、前記決定されたターゲット補正パラメーター及び前記ターゲット形態学的値に基づいて形態学的指標を出力することと、を含み、前記ターゲット補正パラメーターを決定することは、前記ターゲットスキャン条件が第1スキャン条件に対応する場合、前記ターゲット補正パラメーターは、前記第1スキャン条件下で取得されたターゲット要素と関連する第1形態学的値を補正するための第1補正パラメーターで決定され、前記ターゲットスキャン条件が第2スキャン条件に対応する場合、前記ターゲット補正パラメーターは、前記第1スキャン条件とは異なる前記第2スキャン条件下で取得された前記ターゲット要素と関連する第2形態学的値を補正するための第2補正パラメーターで決定されることを含むことができる。
【0011】
本出願に開示された医療映像分析装置は、ターゲット医療映像を取得する映像取得部と、前記ターゲット医療映像に基づいて医療映像分析情報を提供するコントローラーと、を備え、前記コントローラーは、前記ターゲット医療映像に関連したターゲットスキャン条件を取得し、前記ターゲット医療映像に含まれたターゲット要素に対応するターゲット領域のボクセルデータに基づいて前記ターゲット要素と関連したターゲット形態学的値を取得し、前記ターゲットスキャン条件に基づいて1つ以上の補正パラメーターのうちのターゲット補正パラメーターを決定し、前記決定されたターゲット補正パラメーター及び前記ターゲット形態学的値に基づいて形態学的指標を出力するように構成され、前記ターゲットスキャン条件が前記第1スキャン条件に対応する場合、前記ターゲット補正パラメーターを第1スキャン条件下で取得されたターゲット要素と関連する第1形態学的値を補正するための第1補正パラメーターで決定し、前記ターゲットスキャン条件が前記第2スキャン条件に対応する場合、前記ターゲット補正パラメーターを前記第1スキャン条件とは異なる第2スキャン条件下で取得された前記ターゲット要素と関連する第2形態学的値を補正するための第2補正パラメーターで決定することによって前記ターゲット補正パラメーターを決定するように構成されてもよい。
【0012】
本発明の課題を解決するための手段は、上述した解決手段に制限されるものではなく、言及されない解決手段は本明細書及び添付された図面から当業者に明確に理解されるべきである。
【発明の効果】
【0013】
本出願の実施例によれば、対象医療イメージに対するクオリティ分析を実行し、その分析結果に対する情報を使用者に提供して医療イメージ分析結果に対する信頼度を高めることができる。
【0014】
本出願の実施例によれば、対象体の医療イメージに基づいて形態学的指標を算出し、医療イメージが取得されるスキャン条件やターゲット要素の位置を考慮して補正パラメーターを適切に適用することによって、より正確に形態学的指標を算出することができる。
【0015】
本出願の実施例によれば、対象医療イメージの分析を介して取得される様々な指標情報のうち、使用者に必要な指標情報を選択的に提供して使いやすさを増進させることができる。
【0016】
本発明の効果は上述した効果に限定されるものではなく、言及されない効果は本明細書及び添付された図面から当業者に明確に理解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本出願の一実施例による医療イメージ分析システムに関する概略図である。
【
図2】本出願の一実施例によるイメージ分析のためのイメージ分析装置2000、学習装置2200、補正パラメーター取得装置2400、及び出力装置2600の概略図である。
【
図3】本出願の一実施例によるイメージ分析装置に関するブロック図である。
【
図4】本出願の一実施例による出力装置のブロック図である。
【
図5】イメージ分析装置2000のイメージ整列動作の一例を示す図である。
【
図6】イメージ分析装置2000のイメージ整列動作の一例を示す図である。
【
図7】本出願の一実施例によるイメージセグメンテーションのためのプロセスの流れを示す図である。
【
図8】本出願の一実施例による学習装置2200の神経網モデルの学習方法に対する順序図である。
【
図9】本出願の一実施例によるイメージデータセットの例示的な構造図である。
【
図10】本出願の一実施例による学習装置2200が利用できる人工神経網モデルの一例である。
【
図11】本出願の一実施例による学習装置2200が利用できる人工神経網モデルの他の例である。
【
図12】本出願の一実施例によるイメージ分析装置2000の神経網モデルを利用したイメージセグメンテーション方法に対する順序図である。
【
図13】本出願の一実施例による対象イメージの例示的な構造図である。
【
図14】本出願の一実施例によるイメージ分析装置2000のセグメンテーションプロセスによって取得された結果値に基づいて取得されるイメージの例示図である。
【
図15】本出願の一実施例によるイメージセグメンテーションのためのプロセスの流れを示す図である。
【
図16】本出願の一実施例によるイメージデータセットの例示的な構造図である。
【
図17】本出願の一実施例によるイメージセグメンテーションのためのプロセスの流れを示す図である。
【
図18】一実施例によるイメージ品質判断プロセスを説明するための図である。
【
図19】イメージ品質判断プロセスを実行するイメージ分析装置を説明するための図である。
【
図20】イメージ品質判断モジュールを説明するための図である。
【
図21】第1イメージ品質判断プロセスを説明するための図である。
【
図22】第1イメージ品質判断部を説明するための図である。
【
図23】第2イメージ品質判断プロセスを説明するための図である。
【
図24】第2イメージ品質判断プロセスが人工神経網モデルを利用して医療イメージ内のアーティファクト発生位置を判断することを例示的に説明するための図である。
【
図25】一実施例によるアーティファクト情報を取得するための神経網モデルを説明するための図である。
【
図26】第3イメージ品質判断プロセスを説明するための図である。
【
図27】第3イメージ品質判断プロセスの一実施例を説明するための図である。
【
図28】第4イメージ品質判断プロセスを説明するための図である。
【
図29】アーティファクトが発生したイメージを例示するための図である。
【
図30】他の実施例による第4イメージ品質判断プロセスでアーティファクトが関心領域と重なって発生したのか判断することを説明するための図である。
【
図31】一実施例によるイメージ品質関連情報出力モジュールを説明するための図である。
【
図32】第1エラー情報画面を例示的に説明するための図である。
【
図33-34】第2エラー情報画面を例示的に説明するための図である。
【
図35-36】第3エラー情報画面を例示的に説明するための図である。
【
図37-38】第4エラー情報画面を例示的に説明するための図である。
【
図39】イメージ品質関連情報出力モジュール3900が出力する選択ウィンドウを例示的に説明するための図である。
【
図40】イメージ品質関連情報出力モジュール3900が出力する選択ウィンドウを例示的に説明するための図である。
【
図41-43】第1~第3品質判断プロセスを説明するための図である。
【
図44-45】第4品質判断プロセスを説明するための図である。
【
図46-47】第5品質判断プロセスを説明するための図である。
【
図48】本出願の一実施例によるイメージ分析装置2000により実現されるイメージ分析方法の1つの動作を示した流れ図である。
【
図49】本出願の一実施例によるイメージ分析装置2000により実現されるイメージ整列方法の例示的な図である。
【
図50】本出願の一実施例によるイメージ分析方法の流れ図である。
【
図51】本出願の一実施例による頭蓋骨の第1内部領域の第1バウンダリーを修正する方法の一例を示した図である。
【
図52】本出願の一実施例による頭蓋骨の第1内部領域の第1バウンダリーを修正する方法により取得された第2内部領域の一例を示した図である。
【
図53】本出願の一実施例による頭蓋骨の第1内部領域の第1バウンダリーを修正する方法の他の例を示した図である。
【
図54-57】本出願の一実施例により出力される形態学的指標と関連する情報を示した例示的な図である。
【
図58】本出願の一実施例によるイメージ分析装置2000により実現される形態学的数値の補正方法の1つの動作を示した流れ図である。
【
図59】本出願の一実施例によるイメージ分析方法の流れ図である。
【
図60】本出願の一実施例による補正パラメーター取得装置2400により実現される補正パラメーターの取得方法の1つの動作を示した流れ図である。
【
図61】本出願の一実施例による複数のイメージデータセットが含む情報を説明するための例示的な図である。
【
図62】本出願の一実施例による補正パラメーター取得装置2400の補正パラメーターを取得するための相関関係分析の一例を示したグラフである。
【
図63】本出願の一実施例による補正パラメーター取得装置2400の補正パラメーターを取得するための相関関係分析の他の例を示したグラフである。
【
図64】本出願の一実施例による複数のイメージデータセットが含む情報を説明するための例示的な図である。
【
図65】本出願の一実施例によるターゲット要素が頭蓋骨内に分布する位置に応じた形態学的値の間の相関関係分析の例示的な図である。
【
図66】本出願の一実施例によるイメージ分析方法の流れ図である。
【
図67】本出願の一実施例によるユーザーインターフェースを概略化した図である。
【
図68】一実施例による医療情報出力プロセスを説明するための図である。
【
図69】一実施例によるイメージ分析装置を説明するための図である。
【
図70】医療データ取得モジュールを説明するための図である。
【
図71】医療情報取得モジュールを説明するための図である。
【
図72】診断補助情報取得モジュールを説明するための図である。
【
図73】診断補助情報出力モジュールを説明するための図である。
【
図74】いくつかの対象病気に対して、関連する指標を例示するための図である。
【
図75】一実施例による医療情報出力画面を説明するための図である。
【
図76】他の実施例による医療情報出力プロセスを説明するための図である。
【
図77】他の実施例によるイメージ分析装置を説明するための図である。
【
図78】選別情報取得モジュールを説明するための図である。
【
図79】選別情報出力モジュールを説明するための図である。
【
図80-81】選別情報出力画面を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本出願の一実施例による医療イメージ分析方法において、前記方法は、少なくとも1つのアーティファクトを含む対象医療イメージを取得するステップと、前記対象医療イメージに基づいて、前記アーティファクトと関連したアーティファクト情報を取得するステップであって、前記アーティファクト情報は前記アーティファクトが分布する領域を示すアーティファクト領域を含むステップと、第1神経網モデルを利用して、前記対象医療イメージに基づいて、解剖学的に区分される1つ以上の要素にそれぞれ対応する複数の領域を取得するステップであって、前記第1神経網モデルは、医療イメージに基づいて前記複数の領域を取得するように学習され、前記複数の領域は第1要素に対応する第1領域、第2要素に対応する第2領域、及び第3要素に対応する第3領域を含むステップと、前記アーティファクト領域と関心領域の重複程度を取得するステップであって、前記関心領域は前記第1領域の少なくとも一部を含むステップと、前記重複程度に基づいて前記対象医療イメージの品質判断を実行する第1品質判断ステップと、前記第1品質判断に基づいて、前記対象医療イメージの品質関連情報を出力するステップと、を含むことができる。
【0019】
前記第1要素は頭蓋骨であり、前記第1領域は前記頭蓋骨に対応する領域を含み、前記関心領域は前記頭蓋骨領域又は頭蓋骨の内部領域であり得る。
【0020】
前記第2要素は対象病気の診断に関連した要素であり、前記関心領域は前記第2領域の少なくとも一部を含んでもよい。
【0021】
前記アーティファクト領域は、前記医療イメージにアーティファクトが存在するか否かを判断するように学習された第2神経網モデルを利用して取得され、前記アーティファクト領域は、前記第2神経網モデルから取得され、前記対象医療イメージに存在する対象アーティファクトと関連した特徴マップに基づいて、前記特徴マップ上で前記対象アーティファクトとの関連性が基準値以上である領域であり得る。
【0022】
前記アーティファクト領域は、第1領域及び前記第1領域内に位置される第2領域を含み、前記第1領域は前記特徴マップ上で前記対象アーティファクトとの関連性が第1基準値以上である領域であり、前記第2領域は前記特徴マップ上で前記対象アーティファクトとの関連性が前記第1基準値より大きい第2基準値以上である領域であり得る。
【0023】
前記アーティファクト領域は、前記医療イメージに含まれる前記アーティファクトに対応する領域をセグメンテーションするように学習された第2神経網モデルを利用して取得することができる。
【0024】
前記重複程度を判断するステップは、前記対象医療イメージ上で、前記アーティファクト領域の外郭線及び前記関心領域の外郭線を取得し、前記アーティファクト領域の外郭線と前記関心領域の外郭線が前記医療イメージ上で重なるかどうかに基づいて、前記アーティファクトと前記関心領域が重なるかどうかを判断することを含んでもよい。
【0025】
前記第1品質判断ステップは、前記アーティファクト領域の外郭線と前記関心領域の外郭線が前記対象医療イメージ上で重なる交差点が2個未満の場合、前記対象医療イメージの品質が正常であると判断し、前記交差点が2個以上である場合、前記対象医療イメージの品質が異常であると判断することを含んでもよい。
【0026】
前記重複程度を判断するステップは、前記対象医療イメージ上で、前記アーティファクト領域及び前記関心領域に全部含まれる共通ピクセルの数を取得するステップと、前記共通ピクセルの数を利用して前記アーティファクトと前記関心領域の重複程度を判断するステップと、を含んでもよい。
【0027】
前記第1品質判断ステップは、前記共通ピクセルの数が予め定められた基準値を超える場合、前記対象医療イメージの品質が異常であると判断し、前記共通ピクセルの数が予め定められた基準値以下である場合、前記対象医療イメージの品質が正常であると判断することを含んでもよい。
【0028】
前記第3領域に基づいて前記対象医療イメージの品質判断を実行する第2品質判断ステップをさらに含み、前記第2品質判断ステップは、前記第3領域に基づいて形態学的指標を取得するステップ及び前記形態学的指標が定量的な基準を満たしているかどうかを判断するステップを含むことができる。
【0029】
前記形態学的指標は、前記第1領域及び前記第3領域に基づいて取得されてもよい。
【0030】
前記形態学的指標は、前記第1領域の体積と前記第3領域の体積の比率に基づいて取得されてもよい。
【0031】
前記第3領域は、前記対象医療イメージの最も下段に位置する要素に対応する領域であり得る。
【0032】
前記第3領域は、対象病気の診断に関連した要素に対応する領域であり得る。
【0033】
前記医療イメージの品質関連情報を出力するステップは、前記第1品質判断に基づいて生成されたエラー情報及び前記エラー情報と関連した選択ウィンドウを表示することを含み、前記エラー情報は、前記アーティファクト情報及び前記複数の領域に関する情報を含むことができる。
【0034】
前記選択ウィンドウは第1オブジェクトを含み、前記医療イメージ分析方法は、前記第1オブジェクトに対する使用者の選択に応じて後続の動作を進めることを含み、前記後続の動作は、前記対象医療イメージ分析動作、前記対象医療イメージを補正する動作、又は前記対象医療イメージを再撮影する動作のいずれかを含むことができる。
【0035】
本出願の他の実施例による医療イメージ分析装置は、医療イメージを取得する取得部と、前記医療イメージに基づいてイメージ品質情報を取得する処理部と、前記イメージ品質情報を出力する出力部と、を含み、前記処理部は、前記取得部を介してアーティファクトを含む対象医療イメージを取得し、前記対象医療イメージに基づいて前記アーティファクトと関連したアーティファクト情報を取得し、前記アーティファクト情報は、前記アーティファクトが分布する領域を示すアーティファクト領域を含み、第1神経網モデルを利用して、前記対象医療イメージに基づいて、解剖学的に区分される1つ以上の要素にそれぞれ対応する複数の領域を取得し、前記第1神経網モデルは、前記医療イメージに基づいて前記複数の領域を取得するように学習され、前記複数の領域は、第1要素に対応する第1領域、第2要素に対応する第2領域、及び第3要素に対応する第3領域を含み、前記アーティファクト領域と関心領域の重複程度を取得し、前記関心領域は、前記第1領域の少なくとも一部を含み、前記重複程度に基づいて前記対象医療イメージの第1品質判断を実行し、前記出力部は前記第1品質判断に基づいて前記対象医療イメージの品質関連情報を出力することができる。
【0036】
前記第1要素は頭蓋骨であり、前記第1領域は前記頭蓋骨に対応する領域を含み、前記関心領域は前記頭蓋骨領域又は頭蓋骨の内部領域であり得る。
【0037】
前記第2要素は、対象病気の診断に関連した要素であり、前記関心領域は、前記第2領域の少なくとも一部を含むことができる。
【0038】
前記アーティファクト領域は、前記医療イメージにアーティファクトが存在するか否かを判断するように学習された第2神経網モデルを利用して取得され、前記アーティファクト領域は、前記第2神経網モデルから取得されて前記対象医療イメージに存在する対象アーティファクトと関連した特徴マップに基づいて、前記特徴マップ上で前記対象アーティファクトとの関連性が基準値以上である領域であり得る。
【0039】
前記アーティファクト領域は、第1領域及び前記第1領域内に位置される第2領域を含み、前記第1領域は前記特徴マップ上で前記対象アーティファクトとの関連性が第1基準値以上である領域であり、前記第2領域は前記特徴マップ上で前記対象アーティファクトとの関連性が前記第1基準値より大きい第2基準値以上である領域であり得る。
【0040】
前記アーティファクト領域は、前記医療イメージに含まれる前記アーティファクトに対応する領域をセグメンテーションするように学習された第2神経網モデルを利用して取得されてもよい。
【0041】
前記処理部は、前記対象医療イメージ上で、前記アーティファクト領域の外郭線及び前記関心領域の外郭線を取得し、前記アーティファクト領域の外郭線と前記関心領域の外郭線が前記医療イメージ上で重なるかどうかに基づいて、前記アーティファクトと前記関心領域が重なるかどうかを判断することができる。
【0042】
前記処理部は、前記アーティファクト領域の外郭線と前記関心領域の外郭線が前記対象医療イメージ上で重なる交差点が2個未満の場合、前記対象医療イメージの品質が正常であると判断し、前記交差点が2個以上である場合、前記対象医療イメージの品質が異常であると判断することができる。
【0043】
前記処理部は、前記対象医療イメージ上で、前記アーティファクト領域及び前記関心領域に全部含まれる共通ピクセルの数を取得し、前記共通ピクセルの数を利用して前記アーティファクトと前記関心領域の重複程度を判断することができる。
【0044】
前記処理部は、前記共通ピクセルの数が予め定められた基準値を超える場合、前記対象医療イメージの品質が異常であると判断し、前記共通ピクセルの数が予め定められた基準値以下である場合、前記対象医療イメージの品質が正常であると判断することができる。
【0045】
前記処理部は、前記第3領域に基づいて形態学的指標を取得し、前記形態学的指標が定量的な基準を満たしているかどうかに基づいて第2品質判断を実行してもよい。
【0046】
前記形態学的指標は、前記第1領域及び前記第3領域に基づいて取得されてもよい。
【0047】
前記形態学的指標は、前記第1領域の体積と前記第3領域の体積の比率に基づいて取得されてもよい。
【0048】
前記第3領域は、前記対象医療イメージの最も下段に位置する要素に対応する領域であり得る。
【0049】
前記第3領域は、対象病気の診断に関連した要素に対応する領域であり得る。
【0050】
本出願に開示された脳映像分析方法によれば、ボクセルデータを含む脳映像を取得することと、前記脳映像を頭蓋骨領域及びリファレンス領域を含む複数の領域にセグメンテーションを実行することによって、前記頭蓋骨領域の内部である第1内部領域を定義する第1バウンダリー及び前記リファレンス領域を取得することと、前記リファレンス領域に基づいて前記第1内部領域に関連した前記第1バウンダリーの少なくとも一部を修正することによって第2バウンダリーを有する第2内部領域を取得することであって、前記第2内部領域の一部は前記第1内部領域に含まれて前記ターゲット要素を含むことと、前記ターゲット要素に対応するボクセルデータに基づいて前記ターゲット要素と関連した第1体積値を取得することと、前記第2バウンダリーに含まれたボクセルデータに基づいて前記第2内部領域に関連した第2体積値を取得することと、前記第1体積値及び前記第2体積値に基づいて前記ターゲット要素の体積指標を計算することと、を含むことができる。
【0051】
本出願に開示された脳映像分析方法によれば、前記第2内部領域を取得するために前記脳映像を整列することをさらに含むことができる。
【0052】
本出願に開示された脳映像分析方法によれば、前記脳映像を整列することは、前記脳映像から第1特徴領域及び第2特徴領域を取得することと、前記第1特徴領域から第1特徴点を算出し、前記第2特徴領域から第2特徴点を算出することと、前記第1特徴点及び前記第2特徴点に基づいて前記脳映像の撮影方向を取得することと、前記撮影方向が基準方向と平行するように前記脳映像を整列することと、を含むことができる。
【0053】
本出願に開示された脳映像分析方法によれば、前記第1特徴領域は前交連(anterior commissure)に対応する領域であり、前記第2特徴領域は後交連(posterior commissure)に対応する領域であり、前記第1特徴点は前記前交連に対応する領域を定義するバウンダリーに含まれ、前記第2特徴点は前記後交連に対応する領域を定義するバウンダリーに含まれてもよい。
【0054】
本出願に開示された脳映像分析方法によれば、前記脳映像を整列することは、前記脳映像に含まれた前記脳映像の方向に関連したデータを取得することと、前記脳映像の方向に関連したデータに基づいて前記脳映像の撮影方向を取得することと、前記撮影方向が基準方向に対応するように前記脳映像を整列することと、を含むことができる。
【0055】
本出願に開示された脳映像分析方法によれば、前記第2内部領域を取得することは、前記脳映像から前記リファレンス領域に隣接する基準面を取得することと、前記基準面に基づいて前記第1内部領域の前記第1バウンダリーの一部を修正して前記第2バウンダリーを有する前記第2内部領域を取得することと、を含むことができる。
【0056】
本出願に開示された脳映像分析方法によれば、前記基準面は前記脳映像の横断面(transverse plane)と平行な平面であり、前記第2内部領域を取得することは、前記基準面の上側(upper side)に位置する前記第1内部領域に基づいて前記第1バウンダリーの前記基準面の下側に位置する部分を修正することと、前記修正された第1バウンダリーに基づいて前記第2バウンダリーを有する前記第2内部領域を取得することと、を含むことができる。
【0057】
本出願に開示された脳映像分析方法によれば、前記リファレンス領域は小脳に対応する領域であり、前記基準面は前記小脳の対応する領域を定義するバウンダリーの下部端(inferior edge)に隣接することができる。
【0058】
本出願に開示された脳映像分析方法によれば、前記リファレンス領域は小脳に対応する領域であり、前記基準面は前記小脳の対応する領域を定義するバウンダリーの下部端(inferior edge)に隣接することができる。
【0059】
本出願に開示された脳映像分析方法によれば、前記第2内部領域を取得することは、前記脳映像から第1特徴領域及び第2特徴領域を取得することと、前記第1特徴領域から第1特徴点を算出し、前記第2特徴領域から第2特徴点を算出することと、前記第1特徴点及び前記第2特徴点に基づいて前記第1特徴点及び前記第2特徴点を連結する基準方向を取得することと、前記基準方向に対して平行な基準面を取得することと、前記基準面に基づいて前記第1内部領域の前記第1バウンダリーの一部を修正して前記第2バウンダリーを有する前記第2内部領域を取得することと、を含むことができる。
【0060】
本出願に開示された脳映像分析方法によれば、前記リファレンス領域は首の骨に対応する領域であり、前記基準面は、前記首の骨に対応する領域に隣接して矢状面(sagittal plane)と垂直であり得る。
【0061】
本出願に開示された脳映像分析方法によれば、前記第2内部領域を取得することは、前記基準面の上側(upper side)に位置する前記第1内部領域に基づいて前記第1バウンダリーの前記基準面の下側に位置する部分を修正することと、既に修正された第1バウンダリーに基づいて前記第2バウンダリーを有する前記第2内部領域を取得することと、を含むことができる。
【0062】
本出願に開示された脳映像分析方法によれば、前記体積指標は前記第2体積値に対する前記第1体積値の比率として定義されてもよい。
【0063】
本出願に開示された脳映像分析方法によれば、前記ターゲット要素の前記体積指標を計算することは、前記第1体積値を補正するための第1補正パラメーターを取得することであって、前記第1補正パラメーターは前記脳映像が取得されるスキャン条件又は前記ターゲット要素の位置に基づいて取得されること、及び前記第1補正パラメーター及び前記第1体積値に基づいて前記第1体積補正値を計算することを含む第1体積補正値を取得することと、前記第2体積値を補正するための第2補正パラメーターを取得することであって、前記第2補正パラメーターは前記脳映像が取得されるスキャン条件又は前記ターゲット要素の位置に基づいて取得されること、及び前記第2補正パラメーター及び前記第2体積値に基づいて前記第2体積補正値を計算することを含む第2体積補正値を取得することと、前記第1体積補正値及び前記第2体積補正値に基づいて前記体積指標を計算することと、をさらに含むことができる。
【0064】
本出願に開示された脳映像分析方法によれば、前記脳映像が取得されるスキャン条件は、脳映像取得装置の脳映像の解像度と関連する磁場強度、前記脳映像取得装置のメーカー及び前記脳映像取得装置の生成される磁場の形態と関連した設定パラメーターのうち少なくとも1つと関連することができる。
【0065】
本出願に開示された脳映像分析装置によれば、脳映像を取得する映像取得部と、前記脳映像に基づいて脳映像分析情報を提供するコントローラーと、を備え、前記コントローラーは、ボクセルデータを含む脳映像を取得し、前記脳映像を頭蓋骨領域及びリファレンス領域を含む複数の領域にセグメンテーションを実行することによって、前記頭蓋骨領域の内部である第1内部領域を定義する第1バウンダリー及び前記リファレンス領域を取得し、前記リファレンス領域に基づいて前記第1内部領域に関連した前記第1バウンダリーの少なくとも一部を修正することによって第2バウンダリーを有する第2内部領域を取得し、前記第2内部領域の一部は前記第1内部領域に含まれて前記ターゲット要素を含み、前記ターゲット要素に対応するボクセルデータに基づいて前記ターゲット要素と関連した第1体積値を取得し、前記第2バウンダリーに含まれたボクセルデータに基づいて前記第2内部領域に関連した第2体積値を取得し、前記第1体積値及び前記第2体積値に基づいて前記ターゲット要素の体積指標を計算するように構成されてもよい。
【0066】
本出願に開示された脳映像分析装置によれば、前記コントローラーは、前記第2内部領域を取得するために前記脳映像を整列するように構成されてもよい。
【0067】
本出願に開示された脳映像分析装置によれば、前記コントローラーは、前記脳映像から第1特徴領域及び第2特徴領域を取得し、前記第1特徴領域から第1特徴点を算出し、前記第2特徴領域から第2特徴点を算出し、前記第1特徴点及び前記第2特徴点に基づいて前記脳映像の撮影方向を取得し、前記撮影方向が基準方向と平行するように前記脳映像を整列して前記脳映像を整列するように構成されてもよい。
【0068】
本出願に開示された脳映像分析装置によれば、前記第1特徴領域は前交連(anterior commissure)に対応する領域であり、前記第2特徴領域は後交連(posterior commissure)に対応する領域であり、前記第1特徴点は前記前交連に対応する領域を定義するバウンダリーに含まれ、前記第2特徴点は前記後交連に対応する領域を定義するバウンダリーに含まれてもよい。
【0069】
本出願に開示された脳映像分析装置によれば、前記コントローラーは、前記脳映像に含まれた前記脳映像の方向に関連したデータを取得し、前記脳映像の方向に関連したデータに基づいて前記脳映像の撮影方向を取得し、前記撮影方向が基準方向に対応するように前記脳映像を整列して前記脳映像を整列するように構成されてもよい。
【0070】
本出願に開示された脳映像分析装置によれば、前記コントローラーは、前記脳映像から前記リファレンス領域に隣接する基準面を取得し、前記基準面に基づいて前記第1内部領域の前記第1バウンダリーの一部を修正して前記第2バウンダリーを有する前記第2内部領域を取得することによって、前記第2内部領域を取得するように構成されてもよい。
【0071】
本出願に開示された脳映像分析装置によれば、前記基準面は前記脳映像の横断面(transverse plane)と平行な平面であり、前記コントローラーは、前記基準面の上側(upper side)に位置する前記第1内部領域に基づいて前記第1バウンダリーの前記基準面の下側に位置する部分を修正し、前記修正された第1バウンダリーに基づいて前記第2バウンダリーを有する前記第2内部領域を取得することによって、前記第2内部領域を取得するように構成されてもよい。
【0072】
本出願に開示された脳映像分析装置によれば、前記リファレンス領域は小脳に対応する領域であり、前記基準面は前記小脳の対応する領域を定義するバウンダリーの下部端(inferior edge)に隣接することができる。
【0073】
本出願に開示された脳映像分析装置によれば、前記コントローラーは、前記脳映像から第1特徴領域及び第2特徴領域を取得し、前記第1特徴領域から第1特徴点を算出し、前記第2特徴領域から第2特徴点を算出し、前記第1特徴点及び前記第2特徴点に基づいて前記第1特徴点及び前記第2特徴点を連結する基準方向を取得し、前記基準方向に対して平行な基準面を取得し、前記基準面に基づいて前記第1内部領域の前記第1バウンダリーの一部を修正して前記第2バウンダリーを有する前記第2内部領域を取得することによって、前記第2内部領域を取得するように構成されてもよい。
【0074】
本出願に開示された脳映像分析装置によれば、前記リファレンス領域は首の骨に対応する領域であり、前記基準面は、前記首の骨に対応する領域に隣接し、矢状面(sagittal plane)と垂直であり得る。
【0075】
本出願に開示された脳映像分析装置によれば、前記コントローラーは、前記基準面の上側(upper side)に位置する前記第1内部領域に基づいて前記第1バウンダリーの前記基準面の下側に位置する部分を修正し、前記修正された第1バウンダリーに基づいて前記第2バウンダリーを有する前記第2内部領域を取得するように構成されてもよい。
【0076】
本出願に開示された脳映像分析装置によれば、前記コントローラーは、前記第2体積値に対する前記第1体積値の比率で前記体積指標を定義するように構成されてもよい。
【0077】
本出願に開示された脳映像分析装置によれば、前記コントローラーは、前記第1体積値を補正するための第1補正パラメーターを取得し、前記第1補正パラメーターは前記脳映像が取得されるスキャン条件又は前記ターゲット要素の位置に基づいて取得され、前記第1補正パラメーター及び前記第1体積値に基づいて前記第1体積補正値を計算して前記第1体積補正値を取得し、前記第2体積値を補正するための第2補正パラメーターを取得し、前記第2補正パラメーターは前記脳映像が取得されるスキャン条件又は前記ターゲット要素の位置に基づいて取得され、前記第2補正パラメーター及び前記第2体積値に基づいて前記第2体積補正値を計算して前記第2体積補正値を取得し、前記第1体積補正値及び前記第2体積補正値に基づいて前記体積指標を計算することによって、前記ターゲット要素の前記体積指標を計算するように構成されてもよい。
【0078】
本出願に開示された脳映像分析装置によれば、前記脳映像が取得されるスキャン条件は、脳映像取得装置の脳映像の解像度と関連する磁場強度、前記脳映像取得装置のメーカー、及び前記脳映像取得装置の生成される磁場の形態と関連した設定パラメーターのうち少なくとも1つと関連することができる。
【0079】
本出願に開示された医療映像分析方法によれば、第1スキャン条件下で取得された第1医療映像から取得されてターゲット要素と関連した第1形態学的値と、第2スキャン条件下で取得された第2医療映像から取得されて前記ターゲット要素と関連した第2形態学的値との相関関係(correlation)に基づいて計算された補正パラメーターを取得することと、前記第2スキャン条件下で取得されたターゲット医療映像を取得することと、前記ターゲット医療映像を、前記ターゲット要素を含む複数の要素に対応する複数の領域にセグメンテーションを実行することによって、前記ターゲット医療映像から前記ターゲット要素に関連したターゲット領域を取得することと、前記ターゲット領域に対応するボクセル(voxel)データに基づいて前記ターゲット要素と関連したターゲット形態学的値を取得することと、前記ターゲット形態学的値及び前記補正パラメーターに基づいて補正された形態学的値を取得することと、前記補正された形態学的値に基づいて形態学的指標を出力することと、を含むことができる。
【0080】
本出願に開示された医療映像分析方法によれば、前記補正パラメーターは前記第2形態学的値に基づいて前記第1形態学的値を計算するためのパラメーターを含み、前記補正された形態学的値を取得することは、前記ターゲット形態学的値及び前記補正パラメーターに基づいて、前記第1スキャン条件下での前記ターゲット要素の形態学的推定値である前記補正された形態学的値を取得することを含むことができる。
【0081】
本出願に開示された医療映像分析方法によれば、前記補正パラメーターは、前記第2形態学的値に基づいて前記第1形態学的値を計算するための線形関数と関連したパラメーターを含み、前記補正された形態学的値を取得することは、前記ターゲット形態学的値及び前記パラメーターを含む前記線形関数に基づいて、前記補正された形態学的値を取得することを含むことができる。
【0082】
本出願に開示された医療映像分析方法によれば、前記第1スキャン条件及び前記第2スキャン条件は、医療映像取得装置の医療映像の解像度と関連する磁場強度、前記医療映像取得装置のメーカー、及び前記医療映像取得装置の生成される磁場の形態と関連した設定パラメーターのうち少なくとも1つと関連することができる。
【0083】
本出願に開示された医療映像分析方法によれば、前記ターゲット医療映像は、第1特性を有する第1対象体から取得され、前記補正パラメーターは、前記第1特性を有する第2対象体から取得された前記第1医療映像及び前記第2医療映像から取得され、前記第1特性は、対象体の年齢や性別に関連することができる。
【0084】
本出願に開示された医療映像分析方法によれば、前記セグメンテーションは、前記ターゲット医療映像に基づいて複数の要素に対応する複数の領域を取得するように提供される神経網を使用して実行されてもよい。
【0085】
本出願に開示された医療映像分析方法によれば、前記第2スキャン条件下で取得された前記ターゲット医療映像を前記第1スキャン条件下で取得された映像に対応する医療映像に変換することをさらに含み、前記セグメンテーションは前記変換された医療映像に基づいて実行されてもよい。
【0086】
本出願に開示された医療映像分析方法によれば、前記第1スキャン条件及び前記第2スキャン条件が磁場強度と関連する場合、前記補正パラメーターは第2磁場強度の下で取得された前記第2医療映像から取得され、ターゲット要素と関連した前記第2形態学的値を、第1磁場強度の下で取得された前記第1医療映像から取得され、ターゲット要素と関連した前記第1形態学的値に変換するためのパラメーターセットを含み、前記ターゲット医療映像が前記第2磁場強度の下で取得された場合、前記補正された形態学的値は、前記ターゲット形態学的値及び前記パラメーターセットに基づいて取得されてもよい。
【0087】
本出願に開示された医療映像分析装置によれば、ターゲット医療映像を取得する映像取得部と、前記ターゲット医療映像に基づいて医療映像分析情報を提供するコントローラーと、を備え、前記コントローラーは、第1スキャン条件下で取得された第1医療映像から取得されてターゲット要素と関連した第1形態学的値と、第2スキャン条件下で取得された第2医療映像から取得されて前記ターゲット要素と関連した第2形態学的値との相関関係(correlation)に基づいて計算された補正パラメーターを取得し、前記第2スキャン条件下で取得されたターゲット医療映像を取得し、前記ターゲット医療映像を前記ターゲット要素を含む複数の要素に対応する複数の領域にセグメンテーションを実行することによって、前記ターゲット医療映像から前記ターゲット要素に関連したターゲット領域を取得し、前記ターゲット領域に対応するボクセル(voxel)データに基づいて前記ターゲット要素と関連したターゲット形態学的値を取得し、前記ターゲット形態学的値及び前記補正パラメーターに基づいて補正された形態学的値を取得し、前記補正された形態学的値に基づいて形態学的指標を出力するように構成されてもよい。
【0088】
本出願に開示された医療映像分析装置によれば、前記補正パラメーターは、前記第2形態学的値に基づいて前記第1形態学的値を計算するためのパラメーターを含み、前記コントローラーは、前記ターゲット形態学的値及び前記補正パラメーターに基づいて、前記第1スキャン条件下での前記ターゲット要素の形態学的推定値である前記補正された形態学的値を取得することができる。
【0089】
本出願に開示された医療映像分析装置によれば、前記補正パラメーターは、前記第2形態学的値に基づいて前記第1形態学的値を計算するための線形関数と関連したパラメーターを含み、前記コントローラーは、前記ターゲット形態学的値及び前記パラメーターを含む前記線形関数に基づいて、前記補正された形態学的値を取得するように構成されてもよい。
【0090】
本出願に開示された医療映像分析装置によれば、前記第1スキャン条件及び前記第2スキャン条件は、医療映像取得装置の医療映像の解像度と関連する磁場強度、前記医療映像取得装置のメーカー、及び前記医療映像取得装置の生成される磁場の形態と関連した設定パラメーターのうち少なくとも1つと関連することができる。
【0091】
本出願に開示された医療映像分析装置によれば、前記ターゲット医療映像は、第1特性を有する第1対象体から取得され、前記補正パラメーターは、前記第1特性を有する第2対象体から取得された前記第1医療映像及び前記第2医療映像から取得され、前記第1特性は、対象体の年齢や性別に関連することができる。
【0092】
本出願に開示された医療映像分析装置によれば、前記セグメンテーションは、前記ターゲット医療映像に基づいて複数の要素に対応する複数の領域を取得するように提供される神経網を使用して実行されてもよい。
【0093】
本出願に開示された医療映像分析装置によれば、前記コントローラーは、前記第2スキャン条件下で取得された前記ターゲット医療映像を前記第1スキャン条件下で取得された映像に対応する医療映像に変換し、前記セグメンテーションは前記変換された医療映像に基づいて実行されるように構成されてもよい。
【0094】
本出願に開示された医療映像分析装置によれば、前記形態学的指標及び形態学的指標データベースに基づいて取得した形態学的情報を出力する出力モジュールをさらに備え、前記形態学的情報は、前記形態学的指標データベース及び前記形態学的指標に基づいて、前記ターゲット医療映像の対象体と関連した前記形態学的指標の前記形態学的指標データベースに対する百分位情報を含み、前記出力モジュールは、前記百分位情報を反映する前記形態学的情報を出力するように構成されてもよい。
【0095】
本出願に開示された医療映像分析装置によれば、前記第1スキャン条件及び前記第2スキャン条件が磁場強度と関連する場合、前記補正パラメーターは、第2磁場強度の下で取得された前記第2医療映像から取得されてターゲット要素と関連した前記第2形態学的値を、第1磁場強度の下で取得された前記第1医療映像から取得されてターゲット要素と関連した前記第1形態学的値に変換するためのパラメーターセットを含み、前記ターゲット医療映像が前記第2磁場強度の下で取得された場合、前記補正された形態学的値は、前記ターゲット形態学的値及び前記パラメーターセットに基づいて取得されてもよい。
【0096】
本出願に開示された医療映像分析方法によれば、ターゲット医療映像を取得することと、前記ターゲット医療映像に関連したターゲットスキャン条件を取得することと、前記ターゲット医療映像に含まれたターゲット要素に対応するターゲット領域のボクセルデータに基づいて前記ターゲット要素と関連したターゲット形態学的値を取得することと、前記ターゲットスキャン条件に基づいて、1つ以上の補正パラメーターのうちターゲット補正パラメーターを決定することと、前記決定されたターゲット補正パラメーター及び前記ターゲット形態学的値に基づいて形態学的指標を出力することと、を含み、前記ターゲット補正パラメーターを決定することは、前記ターゲットスキャン条件が前記第1スキャン条件に対応する場合、前記ターゲット補正パラメーターは第1スキャン条件下で取得されたターゲット要素と関連した第1形態学的値を補正するための第1補正パラメーターで決定され、前記ターゲットスキャン条件が前記第2スキャン条件に対応する場合、前記ターゲット補正パラメーターは、前記第1スキャン条件とは異なる第2スキャン条件下で取得された前記ターゲット要素と関連した第2形態学的値を補正するための第2補正パラメーターで決定されることを含むことができる。
【0097】
本出願に開示された医療映像分析方法によれば、前記形態学的指標を出力することは、前記ターゲットスキャン条件が前記第1スキャン条件に対応する場合、前記ターゲット形態学的値及び前記第1補正パラメーターに基づいて前記第1補正された形態学的指標を計算し、前記ターゲットスキャン条件が前記第2スキャン条件に対応する場合、前記ターゲット形態学的値及び前記第2補正パラメーターに基づいて前記第1補正された形態学的指標とは異なる前記第2補正された形態学的指標を計算することと、前記ターゲットスキャン条件が前記第1スキャン条件に対応する場合、前記第1補正された形態学的指標を出力し、前記ターゲットスキャン条件が前記第2スキャン条件に対応する場合、前記第2補正された形態学的指標を出力することと、を含むことができる。
【0098】
本出願に開示された医療映像分析方法によれば、前記ターゲット補正パラメーターを決定するための基準となるリファレンススキャン条件を取得することをさらに含むことができる。
【0099】
本出願に開示された医療映像分析方法によれば、前記第1補正パラメーターは、前記第1スキャン条件下で取得された形態学的値を第3スキャン条件下での形態学的推定値に計算するためのパラメーターを含み、前記第2補正パラメーターは、前記第2スキャン条件下で取得された形態学的値を第3スキャン条件下での形態学的推定値に計算するためのパラメーターを含み、前記第1補正された形態学的指標を計算することは、前記ターゲット形態学的値及び前記第1補正パラメーターに基づいて、前記第2スキャン条件下での前記ターゲット要素の形態学的推定値である前記第1補正された形態学的値を取得することを含み、前記第2補正された形態学的指標を計算することは、前記ターゲット形態学的値及び前記第2補正パラメーターに基づいて、前記第3スキャン条件下での前記ターゲット要素の形態学的推定値である前記第2補正された形態学的値を取得することを含むことができる。
【0100】
本出願に開示された医療映像分析方法によれば、前記第1補正パラメーターは、前記第1スキャン条件下で取得された形態学的値を第3スキャン条件下での形態学的推定値に計算するための第1線形関数と関連した第1パラメーターセットを含み、前記第2補正パラメーターは、前記第2スキャン条件下で取得された形態学的値を第3スキャン条件下での形態学的推定値に計算するための第2線形関数と関連した第2パラメーターセットを含み、前記第1補正された形態学的指標を計算することは、前記ターゲット形態学的値及び前記第1パラメーターセットを含む前記第1線形関数に基づいて、前記第1補正された形態学的値を取得することを含み、前記第2補正された形態学的指標を計算することは、前記ターゲット形態学的値及び前記第2パラメーターセットを含む前記第2線形関数に基づいて、前記第2補正された形態学的値を取得することを含むことができる。
【0101】
本出願に開示された医療映像分析方法によれば、前記第1スキャン条件、前記第2スキャン条件、及び前記ターゲットスキャン条件は、医療映像取得装置の医療映像の解像度と関連する磁場強度、前記医療映像取得装置のメーカー、及び前記医療映像取得装置の生成される磁場の形態と関連した設定パラメーターのうち少なくとも1つと関連することができる。
【0102】
本出願に開示された医療映像分析方法によれば、前記ターゲット医療映像は、第1特性を有する対象体から取得され、前記第1補正パラメーター又は前記第2補正パラメーターは、前記第1特性を有する対象体から取得された前記第1医療映像及び前記第2医療映像から取得され、前記第1特性は、対象体の年齢や性別に関連することができる。
【0103】
本出願に開示された医療映像分析方法によれば、前記ターゲット形態学的値を取得することは、前記ターゲット医療映像を少なくとも前記ターゲット要素を含む複数の要素に対応する複数の領域にセグメンテーションを実行することによって、前記ターゲット医療映像から前記ターゲット要素に関連したターゲット領域を取得することと、前記ターゲット領域に対応するボクセルデータに基づいて前記ターゲット形態学的値を取得することと、を含み、前記セグメンテーションは、前記ターゲット医療映像に基づいて複数の要素に対応する複数の領域を取得するように提供される神経網を使用して実行されてもよい。
【0104】
本出願に開示された医療映像分析方法によれば、前記ターゲットスキャン条件下で取得された前記ターゲット医療映像を前記ターゲットスキャン条件以外のスキャン条件下で撮影された映像に対応する医療映像に変換することをさらに含み、前記セグメンテーションは、前記変換された医療映像に基づいて実行されてもよい。
【0105】
本出願に開示された医療映像分析方法によれば、前記第1スキャン条件、前記第2スキャン条件、及び前記ターゲットスキャン条件が磁場強度と関連する場合、前記第1補正パラメーターは、第1磁場強度の下で取得された前記ターゲット要素と関連した前記第1形態学的値を補正するための第1パラメーターセットを含み、前記第2補正パラメーターは、第2磁場強度の下で取得された前記ターゲット要素と関連した前記第2形態学的値を補正するための第2パラメーターセットを含み、前記ターゲット補正パラメーターを決定することは、前記ターゲットスキャン条件が前記第1磁場強度に対応する場合、前記ターゲット補正パラメーターは前記第1パラメーターセットに決定され、前記ターゲットスキャン条件が前記第2磁場強度に対応する場合、前記ターゲット補正パラメーターは第2パラメーターセットに決定されることを含むことができる。
【0106】
本出願に開示された医療映像分析装置によれば、ターゲット医療映像を取得する映像取得部と、前記ターゲット医療映像に基づいて医療映像分析情報を提供するコントローラーと、を備え、前記コントローラーは、前記ターゲット医療映像に関連したターゲットスキャン条件を取得し、前記ターゲット医療映像に含まれたターゲット要素に対応するターゲット領域のボクセルデータに基づいて前記ターゲット要素と関連したターゲット形態学的値を取得し、前記ターゲットスキャン条件に基づいて1つ以上の補正パラメーターのうちターゲット補正パラメーターを決定し、前記決定されたターゲット補正パラメーター及び前記ターゲット形態学的値に基づいて形態学的指標を出力するように構成され、前記ターゲットスキャン条件が前記第1スキャン条件に対応する場合、前記ターゲット補正パラメーターを第1スキャン条件下で取得されたターゲット要素と関連した第1形態学的値を補正するための第1補正パラメーターで決定し、前記ターゲットスキャン条件が前記第2スキャン条件に対応する場合、前記ターゲット補正パラメーターを前記第1スキャン条件とは異なる第2スキャン条件下で取得された前記ターゲット要素と関連した第2形態学的値を補正するための第2補正パラメーターで決定することによって、前記ターゲット補正パラメーターを決定するように構成されてもよい。
【0107】
本出願に開示された医療映像分析装置によれば、前記コントローラーは、前記ターゲットスキャン条件が前記第1スキャン条件に対応する場合、前記ターゲット形態学的値及び前記第1補正パラメーターに基づいて前記第1補正された形態学的指標を計算し、前記ターゲットスキャン条件が前記第2スキャン条件に対応する場合、前記ターゲット形態学的値及び前記第2補正パラメーターに基づいて前記第1補正された形態学的指標とは異なる前記第2補正された形態学的指標を計算し、前記ターゲットスキャン条件が前記第1スキャン条件に対応する場合、前記第1補正された形態学的指標を出力し、前記ターゲットスキャン条件が前記第2スキャン条件に対応する場合、前記第2補正された形態学的指標を出力することによって前記形態学的指標を出力するように構成されてもよい。
【0108】
本出願に開示された医療映像分析装置によれば、前記第1補正パラメーターは、前記第1スキャン条件下で取得された形態学的値を第3スキャン条件下での形態学的推定値に計算するためのパラメーターを含み、前記第2補正パラメーターは、前記第2スキャン条件下で取得された形態学的値を第3スキャン条件下での形態学的推定値に計算するためのパラメーターを含み、前記コントローラーは、前記ターゲット形態学的値及び前記第1補正パラメーターに基づいて、前記第2スキャン条件下での前記ターゲット要素の形態学的推定値である前記第1補正された形態学的値を取得して前記第1補正された形態学的指標を計算し、前記ターゲット形態学的値及び前記第2補正パラメーターに基づいて、前記第3スキャン条件下での前記ターゲット要素の形態学的推定値である前記第2補正された形態学的値を取得して前記第2補正された形態学的指標を計算するように構成されてもよい。
【0109】
本出願に開示された医療映像分析装置によれば、前記第1補正パラメーターは、前記第1スキャン条件下で取得された形態学的値を第3スキャン条件下での形態学的推定値に計算するための第1線形関数と関連した第1パラメーターセットを含み、前記第2補正パラメーターは、前記第2スキャン条件下で取得された形態学的値を第3スキャン条件下での形態学的推定値に計算するための第2線形関数と関連した第2パラメーターセットを含み、前記コントローラーは、前記ターゲット形態学的値及び前記第1パラメーターセットを含む前記第1線形関数に基づいて、前記第1補正された形態学的値を取得して前記第1補正された形態学的指標を計算し、前記ターゲット形態学的値及び前記第2パラメーターセットを含む前記第2線形関数に基づいて、前記第2補正された形態学的値を取得して前記第2補正された形態学的指標を計算するように構成されてもよい。
【0110】
本出願に開示された医療映像分析装置によれば、前記第1スキャン条件及び前記第2スキャン条件は、医療映像取得装置の医療映像の解像度と関連する磁場強度、前記医療映像取得装置のメーカー、及び前記医療映像取得装置の生成される磁場の形態と関連した設定パラメーターのうち少なくとも1つと関連することができる。
【0111】
本出願に開示された医療映像分析装置によれば、前記ターゲット医療映像は、第1特性を有する対象体から取得され、前記第1補正パラメーター及び前記第2補正パラメーターのうち少なくとも1つを含む前記ターゲット補正パラメーターは、前記第1特性を有する対象体から取得された前記第1医療映像及び前記第2医療映像から取得され、前記第1特性は、対象体の年齢や性別に関連することができる。
【0112】
本出願に開示された医療映像分析装置によれば、前記コントローラーは、前記ターゲット医療映像を少なくとも前記ターゲット要素を含む複数の要素に対応する複数の領域にセグメンテーションを実行することによって、前記ターゲット医療映像から前記ターゲット要素に関連したターゲット領域を取得し、前記ターゲット領域に対応するボクセルデータに基づいて前記ターゲット形態学的値を取得するように構成され、前記セグメンテーションは、前記ターゲット医療映像に基づいて複数の要素に対応する複数の領域を取得するように提供される神経網を使用して実行されてもよい。
【0113】
本出願に開示された医療映像分析装置によれば、前記コントローラーは、前記ターゲットスキャン条件下で取得された前記ターゲット医療映像を前記ターゲットスキャン条件以外のスキャン条件下で撮影された映像に対応する医療映像に変換し、前記変換された医療映像に基づいて前記セグメンテーションを実行するように構成されてもよい。
【0114】
本出願に開示された医療映像分析装置によれば、前記第1スキャン条件、前記第2スキャン条件、及び前記ターゲットスキャン条件が磁場強度と関連する場合、前記第1補正パラメーターは、第1磁場強度の下で取得された前記ターゲット要素と関連した前記第1形態学的値を補正するための第1パラメーターセットを含み、前記第2補正パラメーターは、第2磁場強度の下で取得された前記ターゲット要素と関連した前記第2形態学的値を補正するための第2パラメーターセットを含み、前記コントローラーは、前記ターゲットスキャン条件が前記第1磁場強度に対応する場合、前記ターゲット補正パラメーターは前記第1パラメーターセットに決定され、前記ターゲットスキャン条件が前記第2磁場強度に対応する場合、前記ターゲット補正パラメーターは、第2パラメーターセットに決定されることによって、前記ターゲット補正パラメーターを決定するように構成されてもよい。
【0115】
本出願に開示された脳映像分析方法によれば、第1脳要素と関連した第1形態学的値を補正するための第1補正パラメーターを取得することと、第1脳要素と異なる第2脳要素と関連した第2形態学的値を補正するための第2補正パラメーターを取得することと、ターゲット脳映像を取得することと、前記ターゲット脳映像を前記第1脳要素に対応する第1領域、前記第2脳要素に対応する第2領域、及び頭蓋骨領域を含む複数の脳領域にセグメンテーションを実行することによって、前記第1領域、前記第2領域、及び前記頭蓋骨領域の内部領域に関連した第3領域を取得することと、前記第1領域に対応するボクセルデータ、前記第3領域に対応するボクセルデータ、及び前記第1補正パラメーターに基づいて前記第1脳要素と関連した第1脳形態学的指標を取得することと、前記第2領域に対応するボクセルデータ、前記第3領域に対応するボクセルデータ、及び前記第2補正パラメーターに基づいて前記第2脳要素と関連した第2脳形態学的指標を取得することと、を含むことができる。
【0116】
本出願に開示された脳映像分析方法によれば、前記第3領域に対応するボクセルデータに基づいて前記内部領域に関連した基準形態学的値を取得することをさらに含み、前記第1脳形態学的指標を取得することは、前記第1領域に対応するボクセルデータに基づいて前記第1脳要素と関連した第1ターゲット形態学的値を取得することと、前記第1ターゲット形態学的値と前記第1補正パラメーターに基づいて第1脳要素と関連した第1補正された形態学的値を計算することと、前記第1補正された形態学的値及び前記基準形態学的値に基づいて前記第1脳形態学的指標を計算することと、を含み、前記第2脳形態学的指標を取得することは、前記第2領域に対応するボクセルデータに基づいて前記第2脳要素と関連した第2ターゲット形態学的値を取得することと、前記第2ターゲット形態学的値と前記第2補正パラメーターに基づいて第2脳要素と関連した第2補正された形態学的値を計算することと、前記第2補正された形態学的値及び前記基準形態学的値に基づいて前記第2脳形態学的指標を計算することと、を含むことができる。
【0117】
本出願に開示された脳映像分析方法によれば、前記第1形態学的値及び前記第2形態学的値は、第1スキャン条件下で取得された値であり、前記ターゲット脳映像は、前記第1スキャン条件下で取得され、前記第1補正パラメーターは、前記第1形態学的値に基づいて前記第1スキャン条件とは異なる第2スキャン条件下で取得された前記第1脳要素と関連した第3形態学的値を計算するための第1パラメーターを含み、前記第2補正パラメーターは、前記第2形態学的値に基づいて前記第2スキャン条件下で取得された前記第2脳要素と関連した第4形態学的値を計算するための第2パラメーターを含み、前記第1補正された形態学的値を計算することは、前記第1ターゲット形態学的値及び前記第1補正パラメーターに基づいて、前記第2スキャン条件下での前記第1脳要素の形態学的推定値である前記第1補正された形態学的値を取得することを含み、前記第2補正された形態学的値を計算することは、前記第2ターゲット形態学的値及び前記第2補正パラメーターに基づいて、前記第2スキャン条件下での前記第2脳要素の形態学的推定値である前記第2補正された形態学的値を取得することを含むことができる。
【0118】
本出願に開示された脳映像分析方法によれば、前記第1補正パラメーターは、前記第1形態学的値に基づいて前記第3形態学的値を計算するための第1線形関数と関連した第1パラメーターセットを含み、前記第2補正パラメーターは、前記第2形態学的値に基づいて前記第4形態学的値を計算するための第2線形関数と関連した第2パラメーターセットを含み、前記第1補正された形態学的値を計算することは、前記第1ターゲット形態学的値及び前記第1線形関数と関連した第1パラメーターセットに基づいて前記第1補正された形態学的値を取得することを含み、前記第2補正された形態学的値を計算することは、前記第2ターゲット形態学的値及び前記第2線形関数と関連した第2パラメーターセットに基づいて前記第2補正された形態学的値を取得することを含むことができる。
【0119】
本出願に開示された脳映像分析方法によれば、前記第1脳要素に対応する前記第1領域は、前記第2脳要素に対応する前記第2領域と比較して、前記頭蓋骨領域に隣接して位置することができる。
【0120】
本出願に開示された脳映像分析方法によれば、前記第1脳要素は、第1脳機能を実行する要素と関連し、前記第2脳要素は、前記第1脳機能とは異なる第2脳機能を実行する要素と関連することができる。
【0121】
本出願に開示された脳映像分析方法によれば、前記第1スキャン条件及び前記第2スキャン条件は、脳映像取得装置の脳映像の解像度と関連する磁場強度、前記脳映像取得装置のメーカー、及び前記脳映像取得装置の生成される磁場の形態と関連した設定パラメーターのうち少なくとも1つと関連することができる。
【0122】
本出願に開示された脳映像分析方法によれば、前記ターゲット脳映像は、第1特性を有する第1対象体から取得され、前記第1補正パラメーター及び前記第2補正パラメーターは、前記第1特性を有する第2対象体から取得された第1脳映像及び第2脳映像から取得され、前記第1特性は、対象体の年齢や性別に関連することができる。
【0123】
本出願に開示された脳映像分析方法によれば、前記セグメンテーションは、前記ターゲット脳映像に基づいて前記第1脳要素、前記第2脳要素、及び前記頭蓋骨を含む複数の脳要素に対応する複数の脳領域を取得するように提供される神経網を使用して実行されてもよい。
【0124】
本出願に開示された脳映像分析方法によれば、前記ターゲット脳映像を前処理することをさらに含み、前記ターゲット脳映像を前処理することは、前記第1領域に対して第1方法で前処理を実行し、前記第2領域に対して第1方法とは異なる第2方法の前処理を実行することを含み、前記セグメンテーションは、前記前処理された前記ターゲット脳映像に基づいて実行されてもよい。
【0125】
本出願に開示された脳映像分析方法によれば、前記第1補正された形態学的値は、前記ターゲット脳映像で取得された前記第1脳要素と関連した体積値であり、前記第2ターゲット形態学的値は、前記ターゲット脳映像で取得された前記第2脳要素と関連した体積値であり、前記第1脳形態学的指標は、前記基準形態学的値に対する前記第1補正された形態学的値で計算され、前記第2脳形態学的指標は、前記基準形態学的値に対する前記第2補正された形態学的値で計算されてもよい。
【0126】
本出願に開示された脳映像分析装置によれば、ターゲット脳映像を取得する映像取得部と、前記ターゲット脳映像に基づいて脳映像分析情報を提供するコントローラーと、を備え、前記コントローラーは、第1脳要素と関連した第1形態学的値を補正するための第1補正パラメーターを取得し、第1脳要素と異なる第2脳要素と関連した第2形態学的値を補正するための第2補正パラメーターを取得し、ターゲット脳映像を取得し、前記ターゲット脳映像を前記第1脳要素に対応する第1領域、前記第2脳要素に対応する第2領域、及び頭蓋骨領域を含む複数の脳領域にセグメンテーションを実行することによって、前記第1領域、前記第2領域、及び前記頭蓋骨領域の内部領域に関連した第3領域を取得し、前記第1領域に対応するボクセルデータ、前記第3領域に対応するボクセルデータ、及び前記第1補正パラメーターに基づいて前記第1脳要素と関連した第1脳形態学的指標を取得し、前記第2領域に対応するボクセルデータ、前記第3領域に対応するボクセルデータ、及び前記第2補正パラメーターに基づいて前記第2脳要素と関連した第2脳形態学的指標を取得するように構成されてもよい。
【0127】
本出願に開示された脳映像分析装置によれば、前記コントローラーは、前記第3領域に対応するボクセルデータに基づいて前記内部領域に関連した基準形態学的値を取得するように構成され、前記第1領域に対応するボクセルデータに基づいて前記第1脳要素と関連した第1ターゲット形態学的値を取得し、前記第1ターゲット形態学的値と前記第1補正パラメーターに基づいて第1脳要素と関連した第1補正された形態学的値を計算し、前記第1補正された形態学的値及び前記基準形態学的値に基づいて前記第1脳形態学的指標を計算して前記第1脳形態学的指標を取得し、前記第2領域に対応するボクセルデータに基づいて前記第2脳要素と関連した第2ターゲット形態学的値を取得し、前記第2ターゲット形態学的値と前記第2補正パラメーターに基づいて第2脳要素と関連した第2補正された形態学的値を計算し、前記第2補正された形態学的値及び前記基準形態学的値に基づいて前記第2脳形態学的指標を計算して前記第2脳形態学的指標を取得するように構成されてもよい。
【0128】
本出願に開示された脳映像分析装置によれば、前記第1形態学的値及び前記第2形態学的値は、第1スキャン条件下で取得された値であり、前記ターゲット脳映像は、前記第1スキャン条件下で取得され、前記第1補正パラメーターは、前記第1形態学的値に基づいて前記第1スキャン条件とは異なる第2スキャン条件下で取得された前記第1脳要素と関連した第3形態学的値を計算するための第1パラメーターを含み、前記第2補正パラメーターは、前記第2形態学的値に基づいて前記第2スキャン条件下で取得された前記第2脳要素と関連した第4形態学的値を計算するための第2パラメーターを含み、前記コントローラーは、前記第1ターゲット形態学的値及び前記第1補正パラメーターに基づいて前記第2スキャン条件下での前記第1脳要素の形態学的推定値である前記第1補正された形態学的値を計算し、前記第2ターゲット形態学的値及び前記第2補正パラメーターに基づいて前記第2スキャン条件下での前記第2脳要素の形態学的推定値である前記第2補正された形態学的値を計算するように構成されてもよい。
【0129】
本出願に開示された脳映像分析装置によれば、前記第1補正パラメーターは、前記第1形態学的値に基づいて前記第3形態学的値を計算するための第1線形関数と関連した第1パラメーターセットを含み、前記第2補正パラメーターは、前記第2形態学的値に基づいて前記第4形態学的値を計算するための第2線形関数と関連した第2パラメーターセットを含み、前記第1補正された形態学的値を計算することは、前記第1ターゲット形態学的値及び前記第1線形関数と関連した第1パラメーターセットに基づいて前記第1補正された形態学的値を取得することを含み、前記コントローラーは、前記第1ターゲット形態学的値及び前記第1線形関数と関連した第1パラメーターセットに基づいて前記第1補正された形態学的値を計算し、前記第2ターゲット形態学的値及び前記第2線形関数と関連した第2パラメーターセットに基づいて前記第2補正された形態学的値を計算するように構成されてもよい。
【0130】
本出願に開示された脳映像分析装置によれば、前記第1脳要素に対応する前記第1領域は、前記第2脳要素に対応する前記第2領域と比較して、前記頭蓋骨領域に隣接して位置することができる。
【0131】
本出願に開示された脳映像分析装置によれば、前記第1脳要素は、第1脳機能を実行する要素と関連し、前記第2脳要素は、前記第1脳機能とは異なる第2脳機能を実行する要素と関連することができる。
【0132】
本出願に開示された脳映像分析装置によれば、前記第1スキャン条件及び前記第2スキャン条件は、脳映像取得装置の脳映像の解像度と関連する磁場強度、前記脳映像取得装置のメーカー、及び前記脳映像取得装置の生成される磁場の形態と関連した設定パラメーターのうち少なくとも1つと関連することができる。
【0133】
本出願に開示された脳映像分析装置によれば、前記コントローラーは、前記ターゲット脳映像は、第1特性を有する第1対象体から取得され、前記第1補正パラメーター及び前記第2補正パラメーターは、前記第1特性を有する第2対象体から取得された第1脳映像及び第2脳映像から取得され、前記第1特性は、対象体の年齢や性別に関連することができる。
【0134】
本出願に開示された脳映像分析装置によれば、前記セグメンテーションは、前記ターゲット脳映像に基づいて前記第1脳要素、前記第2脳要素、及び前記頭蓋骨を含む複数の脳要素に対応する複数の脳領域を取得するように提供される神経網を使用して実行されてもよい。
【0135】
本出願に開示された脳映像分析装置によれば、前記コントローラーは、前記ターゲット脳映像を前処理し、前記セグメンテーションは、前記前処理された前記ターゲット脳映像に基づいて実行され、前記第1領域に対して第1方法で前処理を実行し、前記第2領域に対して第1方法とは異なる前処理を実行するように構成されてもよい。
【0136】
本出願に開示された脳映像分析装置によれば、前記第1補正された形態学的値は、前記ターゲット脳映像で取得された前記第1脳要素と関連した体積値であり、前記第2ターゲット形態学的値は、前記ターゲット脳映像で取得された前記第2脳要素と関連した体積値であり、前記第1脳形態学的指標は、前記基準形態学的値に対する前記第1補正された形態学的値で計算され、前記第2脳形態学的指標は、前記基準形態学的値に対する前記第2補正された形態学的値で計算されてもよい。
【0137】
本出願の上述した目的、特徴及び長所は添付された図面に関連する次の詳細な説明を介してさらに明らかになる。ただし、本出願は様々な変更を加えることができ、いろんな実施例を有することができ、以下では特定の実施例を図面に例示して本発明を詳細に説明する。
【0138】
明細書全体にかけて同じ参照番号は原則的に同じ構成要素を示す。また、各実施例の図面に示される同じ思想の範囲内の機能が同じ構成要素は同じ参照符号を使用して説明し、これに対する重複説明は省略する。
【0139】
本出願に関連した公知機能又は構成に対する具体的説明は本出願の要旨を不必要としたと判断される場合、その詳細な説明を省略する。また、本明細書の説明過程で利用される数字(例えば、第1、第2等)は1つの構成要素を他の構成要素と区分するための識別記号に過ぎない。
【0140】
また、以下の実施例で使用される構成要素に対する接尾辞「モジュール」及び「部」は明細書を容易に作成するために考慮して、付与されるか又は混用されるものであり、その自体で互いに区別される意味又は役割を有するものではない。
【0141】
以下の実施例で、単数の表現は文脈上で明らかに異なるように意味しない限り、複数の表現も含む。
【0142】
以下の実施例で、含み、又は、有するなどの用語は明細書上に記載された特徴、又は、構成要素が存在することを意味し、1つ以上の他の特徴又は構成要素が付加される可能性を予め排除するものではない。
【0143】
図面では説明を容易にするために構成要素において、その大きさが拡張又は縮小されることができる。例えば、図面に示される各構成の大きさ及び厚さは説明の便宜のために任意に示し、本発明は必ずしも図示されたことに限定されない。
【0144】
ある実施例が別に実現可能な場合、特定のプロセスの順序は説明される順序と異なって実行されてもよい。例えば、連続して説明される2つのプロセスが実質的に同時に実行されてもよく、説明される順序と逆の順序で行ってもよい。
【0145】
以下の実施例で、構成要素などが連結された場合、構成要素が直接連結された場合だけでなく、構成要素の間に構成要素が介在して間接的に連結された場合も含む。
【0146】
例えば、本明細書での構成要素などが電気的に接続された場合、構成要素などが直接電気的に接続された場合だけでなく、その間に構成要素などが介在して間接的に電気的に接続される場合も含む。
【0147】
以下では、本出願の脳映像分析装置、脳映像分析システム及び脳映像分析方法について説明する。ここで、脳映像分析は、脳映像に対してセグメンテーションを実行することによって複数の脳領域を取得した後、脳と関連した形態学的指標を計算し、これを使用者に出力することによって実行されてもよい。
【0148】
本出願では、このような脳映像分析の精度と信頼度を改善するために、脳映像のクオリティをチェックして脳映像分析結果に対する信頼度を改善したり、取得された特定の脳領域の形態学的値や形態学的指標を補正して脳映像分析結果の精度を改善したり、分析される脳映像自体から特定の脳領域の形態学的値や形態学的指標を計算して個人オーダーメード型の分析結果を提供したり、使用者に選別的な情報のみを提供してユーザーフレンドリーなレポートを提供するなど、様々な技法を開示する。
【0149】
以下では、本出願の一実施例による医療イメージ分析方法及び医療イメージ分析装置、並びに医療イメージ分析システムについて説明する。
【0150】
図1は、本出願の一実施例による医療イメージ分析システムに関する概略図である。
図1を参照すると、本出願の一実施例による医療イメージ分析システムはイメージ取得装置1000及びイメージ分析装置2000を備えることができる。
【0151】
イメージ取得装置1000は、イメージを取得してネットワークを介してイメージ分析装置2000に送信することができる。
【0152】
一例として、イメージ取得装置1000は、磁気共鳴映像(MRI,Magnetic Resonance Imaging)を取得するための装置であり得る。この時、イメージ取得装置1000に取得された磁気共鳴映像は、ネットワークを介してイメージ分析装置2000に伝えられることができる。
【0153】
他の例として、イメージ取得装置1000は、コンピュータ断層撮影(CT,Computed Tomography)映像を取得するための装置であり得る。この時、イメージ取得装置1000に取得されたコンピュータ断層撮影映像は、ネットワークを介してイメージ分析装置2000に伝えられることができる。
【0154】
また、他の例として、イメージ取得装置1000は、放射線撮影(Radiography)によって取得された映像を取得するための装置であり得る。この時、イメージ取得装置1000に取得された放射線撮影映像は、ネットワークを介してイメージ分析装置2000に伝えられることができる。
【0155】
また、他の例として、イメージ取得装置1000は、陽電子放射断層撮影法(positron emission tomography,PET)によって取得された映像を取得するための装置であり得る。
【0156】
ただし、上述したイメージ取得装置1000は、例示に過ぎず、これに限定されない。医学撮影(medical imaging)に活用される任意の適切な装置やシステムを含む意味で解釈されるべきである。
【0157】
イメージ取得装置1000により取得されたイメージは、2次元形態のイメージであり得る。この時、イメージは、ピクセルの座標、色、強度などに関連したピクセル情報を含むことができる。
【0158】
イメージ取得装置1000により取得されたイメージは、3次元形態のイメージであり得る。この時、イメージは、ボクセルの座標、色、強度と関連したピクセル情報を含むことができる。
【0159】
イメージ取得装置1000により取得されたイメージは、イメージの整列に関連した情報を含むことができる。例えば、イメージ取得装置1000は、対象体100の基準座標軸の方向(RAS)を考慮して、撮影されたイメージの方向に関連したデータ(ijk)を共に取得することができる。具体的に、イメージ取得装置は、イメージ取得装置の座標軸に対する情報(xyz)及び対象体100の基準座標軸に対する情報(RAS)を考慮して撮影されたイメージの方向に関連したデータ(ijk)を取得することができる。
【0160】
イメージ取得装置1000は、イメージの磁場強度と関連したデータ、イメージ装置のメーカーと関連したデータ、イメージ装置の設定パラメーターと関連したデータ、イメージの対象体と関連したデータなどを取得することができる。
【0161】
磁場強度と関連したデータとは、磁場を利用して医療イメージを取得する場合(例、MRI)において、対象体に対して印加される磁場の強度と関連したデータを含む意味であり得る。例えば、対象イメージが1.5T(Tesla)の磁場強度条件下で取得された場合には、「1.5T」に対応するデータが磁場強度と関連したデータに該当することができる。ただし、1.5Tに制限されず、3T、7T、8Tなどの医療映像を取得するために一般的に使用される磁場強度に対応するデータが磁場強度と関連したデータに該当することができる。
【0162】
イメージ装置の設定パラメーターとは、医療映像を取得するためにイメージ装置で調節したり制御したりすることができるパラメーターを含む意味であり得る。例えば、イメージ装置の設定パラメーターは、同じスライスに適用された連続パルスシーケンス間の時間を意味する繰り返し時間(TR,Repetition Time)、RFパルスの伝達とエコー信号の受信との間の時間(TE,Time to Echo)、励起されたプロトンが平衡状態に戻る速度と関連した時定数(T1)、励起されたプロトンが平衡に達するか、お互いの位相から外れる速度と関連した時定数(T2)、プロトン密度(PD,Proton density)、あるいはこれらの任意の組み合わせを含む意味であり得る。
【0163】
ただし、上述した例示に制限されず、磁場特性に関連した任意のパラメーターを含む意味で解釈されるべきである。また、磁場を利用して対象イメージを取得することに制限されず、CT方式あるいは放射線(例、X-ray)調査方式を利用するイメージ装置と関連した任意のパラメーターを含む意味として解釈されるべきである。
【0164】
この時、上述したデータは、取得されたイメージ内にメタデータとして処理され、イメージ分析装置2000に送信されるか、又はイメージとは別にイメージ分析装置2000に伝えられることができる。
【0165】
イメージ取得装置1000は、MRI、CT、及びX-rayなどの医療用イメージを取得する装置であり得る。
【0166】
イメージ取得装置1000は、様々なスキャン条件下でイメージを取得することができる。
【0167】
例えば、イメージ装置がMRIである場合には、磁場強度が1.5 Tesla(以下T)のスキャン条件下でイメージが取得されることができる。また、磁場強度が3Tであるスキャン条件下でイメージが取得されることができる。また、磁場強度が7Tあるいは8Tであるスキャン条件下でイメージが取得されることができる。
【0168】
別の例では、イメージ取得装置1000がMRIである場合には、上述したように、イメージ取得装置1000のTR(Repetition Time)、TE(Time to Echo)、プロトン密度(PD)、あるいは励起されたプロトンが平衡状態に戻る速度と関連した時定数(T1)、励起されたプロトンが平衡に達するか、お互いの位相から外れる速度と関連した時定数(T2)、あるいはこれらの任意の組み合わせで構成される設定パラメーターのスキャン条件下でイメージが取得されることができる。
【0169】
また、別の例では、イメージ取得装置1000は、CTと関連した装置であってもよい。この時、CT装置に設定できる電圧(voltage)、電流(Current)、露出時間(Exposure time)、スキャニングタイム(Scanning time)、プロジェクション(projection)、及びこれらの任意の組み合わせらと関連した設定パラメーターのスキャン条件下でイメージが取得されることができる。
【0170】
また、別の例では、イメージ取得装置1000は、X-rayと関連した装置であってもよい。この時、X-rayイメージ装置に設定できる管電圧、管電流、撮影時間、X線管装置とディテクターとの間の距離(SID)、X線管支持装置の角度、及びこれらの任意の組み合わせに関連した設定パラメーターのスキャン条件下でイメージが取得されることができる。
【0171】
また、放射線を照射する施術者(applicator)の性向に応じて、イメージが異なるように取得される可能性がある。この時、施術者の性向に対する情報がパラメーター化されることができる。また、施術者の性向に対するパラメーターは、後述するスキャン条件を考慮して形態学的値や形態学的指標を補正することと関連して1つの考慮要素として利用されてもよい。換言すれば、施術者の性向に応じて形態学的値や形態学的指標を補正することができる。より具体的に、一実施例によるイメージ分析装置2000は、スキャン条件に関連して、施術者の識別情報を取得することができる。また、イメージ分析装置2000は、施術者の識別情報に基づいて形態学的値や形態学的指標を補正するための補正パラメーターを取得するように実現されてもよい。例えば、イメージ分析装置2000は、第1施術者によって撮影された第1イメージから計算された第1形態学的値と第2施術者によって撮影された第2イメージから計算された第2形態学的値との相関関係に基づいて、第1施術者から取得された対象イメージから計算された形態学的値を第2施術者と関連した形態学的値に推定するための補正パラメーター(又は、第2施術者から取得された対象イメージから計算された形態学的値を第1施術者と関連した形態学的値に推定するための補正パラメーター)を取得することができる。
【0172】
また、別の例では、イメージ取得装置1000は、陽電子放射断層撮影法(positron emission tomography,PET)を使用するMRI装置又はCT装置であり得る。PET撮影法を利用する場合、放射性医薬品に関連した薬品が利用されることができる。例えば、アミロイドベータ(amyloid beta)を測定するために、18F-florbetapir、18F-florbetaben、18F-flutemetamol、18F-Florapronolなどのような薬品(あるいはトレーサー(tracer))が使用されることができる。タウ(tau)蛋白質を測定するために、18F-flortaucipirなどのような薬品(あるいはトレーサー(tracer))が使用されることができる。使用される薬品は、イメージ取得装置のメーカーにより異なるように使用されることができる。この時、使用される薬品に対する情報がパラメーター化されることができる。イメージ取得装置に対して、使用される薬品に対するパラメーターはスキャン条件として使用されることができ、後述するスキャン条件を考慮して形態学的値や形態学的指標を補正することと関連して1つの考慮要素として利用されてもよい。換言すれば、イメージ取得装置のメーカー及び使用される薬品に基づいて形態学的値や形態学的指標を補正することができる。より具体的に、イメージ分析装置2000は、イメージ取得装置のメーカー及び使用される薬品の情報を取得することができ、イメージ取得装置のメーカー及び使用される薬品の情報に基づいて形態学的値や形態学的指標を補正するための補正パラメーターを取得するように実現されることができる。例えば、イメージ分析装置2000は、第1薬品(例えば、18F-florbetapir)を使用して撮影された第1イメージから計算された第1形態学的値と第2薬品(例えば、18F-florbetaben)を使用して撮影された第2イメージから計算された第2形態学的値との相関関係に基づいて、第1薬品を使用して取得された対象イメージから計算された形態学的値を、第2薬品を使用して取得された形態学的値に推定するための第1補正パラメーター(又は、第2薬品を使用して取得された対象イメージから計算された形態学的値を、第1薬品を使用して取得された形態学的値に推定するための補正パラメーター)を取得することができる。また、イメージ分析装置2000は、第2薬品を使用して撮影された第2イメージから計算された第2形態学的値と第3薬品を使用して撮影された第3イメージから計算された第3形態学的値との相関関係に基づいて、第2薬品を使用して取得された対象イメージから計算された形態学的値を、第3薬品(例えば、18F-flutemetamol)を使用して取得された形態学的値に推定するための第2補正パラメーター(又は、第3薬品を使用して取得された対象イメージから計算された形態学的値を、第2薬品を使用して取得された形態学的値に推定するための補正パラメーター)を取得することができる。この時、第1補正パラメーターは第2補正パラメーターと異なってもよい。
【0173】
また、イメージ取得装置1000は、少なくとも1つ以上の設定パラメーターを含むスキャン条件下でイメージが取得されることができる。換言すれば、上述した設定パラメーターの様々な組み合わせに基づくスキャン条件下でイメージが取得されてもよい。
【0174】
例えば、設定パラメーターが第1組み合わせである第1スキャン条件下でイメージが取得されてもよい。また、設定パラメーターが第2組み合わせであり、磁場強度が第1強度である第2スキャン条件下でイメージが取得されてもよい。これに限定されず、イメージ取得装置1000により取得されるイメージは、設定パラメーターの様々な組み合わせによる様々なスキャン条件下で取得されたイメージであり得る。
【0175】
また、イメージ取得装置1000は、複数個のイメージ取得装置1000で構成されてもよい。
【0176】
この時、複数のイメージ取得装置1000は、異なるメーカーによって製造された装置であり得る。異なるメーカーの製造した装置によって取得されたイメージは、スキャン条件と設定パラメーターが同一でも、明るさ、強度など、いくつかの特性が異なることができる。したがって、同じ対象体に対して医療イメージを取得してもメーカー装置に応じて、医療イメージに基づく形態学的指標が異なることができる。
【0177】
したがって、後述する本出願の一実施例による補正パラメーター取得装置2400によってスキャン条件と設定パラメーター、あるいはイメージ装置のメーカーによる変数を制御するための補正パラメーター取得動作が要求される。
【0178】
イメージ取得装置1000により取得されたイメージは、身体の特定部位の解剖学的構造と関連する情報を含むことができる。また、身体の特定部位は、医学撮影(medical imaging)が活用されることができるすべての部位に対応することができる。説明の便宜上、後述する図面と明細書では脳(brain)と関連したイメージを中心に述べるが、これは例示に過ぎず、本出願に開示された様々な実施例は、脳以外の任意の適切な身体の部位(例えば、肺、乳房、心臓、関節、血管など)に対しても適用されることができる。
【0179】
一方、本出願の一実施例によるイメージ取得装置1000は、サーバーの形態で実現されることができる。この時、サーバーは、医療イメージ及び医療イメージと関連する情報を格納するように構成されてもよい。また、サーバーは、医療イメージ及び医療イメージと関連する情報を修正したり加工(processing)したりするように実現されてもよい。
【0180】
また、医療イメージは、イメージ分析装置2000のメモリーあるいはサーバーに格納されて補正パラメーターを計算したり、クオリティコントロールを実行したり、分析結果を出力したりするために活用されてもよい。これに関連しては、以下で詳しく後述する。
【0181】
以下では、
図2を参照して、本出願の一実施例によるイメージ分析のためのイメージ分析装置2000、学習装置2200、補正パラメーター取得装置2400、及び出力装置2600を説明する。
図2は、本出願の一実施例による医療イメージ分析のためのイメージ分析装置2000、学習装置2200、補正パラメーター取得装置2400、及び出力装置2600の概略図である。
【0182】
イメージ分析装置2000は、イメージ取得装置1000から取得されたイメージを学習装置2200により学習された人工神経網を利用してセグメンテーションしたり、イメージ内に含まれたターゲット要素の形態学的指標を計算したりする動作を実行することができる。
【0183】
学習装置2200は、複数のイメージデータセットを利用して、イメージのセグメンテーションのための神経網モデル、あるいはイメージのクオリティコントロールのための神経網モデルなどを学習させる動作を実行することができる。
【0184】
補正パラメーター取得装置2400は、複数のイメージデータセットとスキャン条件に関するデータを利用して、イメージ分析装置2000で取得したターゲットイメージ(あるいは対象イメージ)のターゲット要素と関連した形態学的値や形態学的指標を補正するための補正パラメーターを計算する動作を実行することができる。
【0185】
図2に示されたイメージ分析装置2000、学習装置2200、及び補正パラメーター取得装置2400は、任意の通信方式を利用して互いにデータを送受信するように実現されてもよい。
【0186】
例えば、イメージ分析装置2000、学習装置2200、及び補正パラメーター取得装置2400は、サーバーを共有するように実現されてもよい。
【0187】
図2に示すように、イメージ分析装置2000、学習装置2200、及び補正パラメーター取得装置2400が別個の装置として提供されることを示したが、これは例示に過ぎず、イメージ分析装置2000、学習装置2200、及び/又は補正パラメーター取得装置2400は、単一の装置で実現されることもできるだろう。あるいは、イメージ分析装置2000、学習装置2200、及び補正パラメーター取得装置2400のうち一部は別個の装置として提供し、残りの装置は単一の装置で実現されてもよい。
【0188】
以下では、
図3を参照して、本出願の一実施例によるイメージ分析装置2000の構成を説明する。
図3は、本出願の一実施例によるイメージ分析装置2000に関するブロック図である。
【0189】
本出願の一実施例によるイメージ分析装置2000は、第1通信モジュール2010、第1メモリー2020、第1コントローラー2030を含むことができる。
【0190】
第1通信モジュール2010は、イメージ取得装置1000、学習装置2200、補正パラメーター取得装置2400、及び後述する出力装置2600を含んだ任意の外部機器と通信を実行することができる。換言すれば、イメージ分析装置2000は、第1通信モジュール2010を介して、イメージ取得装置1000からイメージを送受信するか、又は学習装置2200、パラメーター取得装置2400、及び後述する出力装置2600、中継機、及びサーバーなどを含んだ外部機器とデータの送受信を行うことができる。
【0191】
例えば、イメージ分析装置2000は、第1通信モジュール2010を介して、イメージ取得装置1000から取得されたイメージ、学習装置2200から学習された神経網モデルに関する情報、補正パラメーター取得装置2400から計算された補正パラメーターと関連する情報を受信することができる。また、別の例では、イメージ分析装置2000は、第1通信モジュール2010を介して、イメージのスキャン条件に関連する情報を補正パラメーター取得装置2400に送信するか、又は分析結果と関連する情報を出力装置2600に送信することができる。また、他の例として、イメージ分析装置2000は、第1通信モジュール2010を介してインターネットに接続し、イメージと関連した各種データ、スキャン条件に関連する情報、分析結果と関連する情報をアップロードすることができる。
【0192】
第1通信モジュール2010は、大きく有線タイプと無線タイプに分かれる。有線タイプと無線タイプはそれぞれの長短所を有するので、場合によってはイメージ分析装置2000には有線タイプと無線タイプが同時に設けられることもできる。
【0193】
ここで、有線タイプの場合、LAN(Local Area Network)、又はUSB(Universal Serial Bus)通信が代表的な例であり、その以外の他の方式も可能である。
【0194】
また、ここで、無線タイプの場合、主にブルートゥース(登録商標)(Bluetooth)やジクビー(Zigbee)のようなWPAN(Wireless Personal Area Network)シリーズの通信方式を利用することができる。しかし、無線通信プロトコルはこれにより制限されず、無線タイプの通信モジュールは、ワイファイ(Wi-Fi)のようなWLAN(Wireless Local Area Network)シリーズの通信方式又は他の公知の他の通信方式を利用することも可能である。
【0195】
第1メモリー2020は、各種情報を格納することができる。第1メモリー2020には、各種データが一時的又は半永久的に格納されることができる。第1メモリー2020の例として、ハードディスク(HDD:Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリー(flash memory)、ロム(ROM:Read-Only Memory)、ラム(RAM:Random Access Memory)等があり得る。
【0196】
第1メモリー2020は、イメージ分析装置2000に内蔵される形態や着脱可能な形態で提供されることができる。第1メモリー2020には、イメージ分析装置2000を駆動するための運用プログラム(OS:Operating System)やイメージ分析装置2000の各構成を動作させるためのプログラムをはじめとしてイメージ分析装置2000の動作に必要な各種データが格納されることができる。例えば、第1メモリー2020には、イメージと関連した各種データ、スキャン条件に関連する情報、分析結果と関連する情報が格納されることができる。
【0197】
第1コントローラー2030は、イメージ分析装置2000の全般的な動作を制御することができる。例えば、第1コントローラー2030は、第1メモリー2020からイメージ分析装置2000の動作のためのプログラムをロードして実行することができる。
【0198】
第1コントローラー2030は、ハードウェアやソフトウェア、又はこれらの組み合わせによりCPU(Central Processing Unit)やこれと類似する装置で実現されることができる。ハードウェア的には、電気信号を処理して制御機能を実行する電子回路形態で提供されることができ、ソフトウェア的には、ハードウェア的回路を駆動させるプログラムやコード形態で提供されることができる。
【0199】
一方、
図3を再び参照すると、本出願の一実施例によるイメージ分析装置2000は、入力モジュール2040と出力モジュール2050を含むことができる。
【0200】
この時、イメージ分析装置2000は、入力モジュール2040及び出力モジュール2050を利用して、使用者の入力を取得し、使用者の入力に対応する情報を出力することができる。例えば、イメージ分析装置2000は、入力モジュール2040を利用してデータ取得を要求する使用者入力、前処理を指示する使用者入力、イメージセグメンテーションに関連する使用者入力、及び形態学的指標の計算に関連するリファレンススキャン条件に対する使用者入力を取得して、対応する情報を出力モジュール2050を介して出力することができる。
【0201】
一例として、使用者は、入力モジュール2040を介してイメージ分析装置2000の分析に関連する条件や設定を入力することができる。
【0202】
例えば、使用者は、入力モジュール2040を介してターゲットイメージから取得された形態学的値や形態学的指標を補正するための補正パラメーターと関連したリファレンススキャン条件を設定することができる。この時、イメージ分析装置2000は、入力モジュール2040から受信されたリファレンススキャン条件に基づいて形態学的値や形態学的指標の補正を実行することができる。
【0203】
入力モジュール2040は、マウス、キーボード、タッチパッドなどの様々な形態で実現されることができる。
【0204】
出力モジュール2050は、イメージ分析装置2000のイメージ分析動作上での知らせやイメージ分析結果などを出力するように提供されることができる。
【0205】
例えば、イメージ分析装置2000がイメージのクオリティをチェックする動作を実行する場合、ターゲットイメージにアーティファクトが存在するという通知ウィンドウが出力モジュール2050を介して提供されることができる。
【0206】
他の例によれば、イメージ分析装置2000がイメージのクオリティをチェックする動作を実行する場合、ターゲットイメージに深刻なアーティファクトが存在してイメージ分析するかどうかを選択するように通知ウィンドウが出力モジュール2050を介して提供されることができる。
【0207】
また、別の例では、イメージ分析装置2000がターゲットイメージのセグメンテーション動作を実行する場合、セグメンテーションの結果が出力モジュール2050を介して提供されることができる。
【0208】
また、別の例では、イメージ分析装置2000がターゲットイメージの分析が完了した場合、ターゲットイメージの分析結果が出力モジュール2050を介して提供されることができる。
【0209】
出力モジュール2050は、ディスプレイなどの様々な形態で実現されることができる。
【0210】
また、イメージ分析装置2000は、入力モジュール2040を介して使用者の入力を取得し、出力モジュール2050を介して使用者の入力に対応する情報を出力するためのユーザーインターフェースをさらに含むことができる。
【0211】
図3では、本出願の一実施例によるイメージ分析装置2000が入力モジュール2040及び出力モジュール2050を含むことを示したが、これは例示に過ぎず、入力モジュール2040及び出力モジュール2050が省略されたイメージ分析装置2000が提供されることができる。
【0212】
一方、本出願の一実施例によるイメージ分析装置2000は、サーバーの形態で実現されることができる。この時、サーバーは、イメージ取得装置1000から送信された医療イメージ及び医療イメージと関連する情報を格納するように構成されてもよい。また、サーバーは、イメージ取得装置1000から送信された医療イメージ及び医療イメージと関連する情報を修正したり加工(processing)したりするように実現されることができる。
【0213】
また、イメージ分析装置2000のサーバーは、イメージ取得装置1000のサーバーと別個として実現されてもよいが、これに限定されず、イメージ取得装置1000のサーバーとイメージ分析装置2000のサーバーは、単一の形態で実現されてもよい。換言すれば、イメージ取得装置1000とイメージ分析装置2000は、共通のサーバーを有する形態で実現されることができる。
【0214】
一方、再び
図2を参照すると、本出願の一実施例によるイメージ分析装置2000は、出力装置2600と通信を実行するように実現されてもよい。
【0215】
本出願の一実施例による出力装置2600は、イメージ分析装置2000の分析結果を受信して、使用者にイメージ分析結果を視覚的な形態で出力するように実現されてもよい。
【0216】
一実施例として、本出願の一実施例による出力装置2600は、イメージ分析装置2000からイメージのクオリティと関連する情報を受信して使用者に出力するように実現されてもよい。例えば、出力装置2600は、イメージのクオリティと関連した指標やイメージのクオリティと関連したイメージ分析結果の信頼度と関連したコメントを出力するように実現されてもよい。
【0217】
一実施例として、本出願の一実施例による出力装置2600は、イメージ分析装置2000から形態学的指標と関連した分析結果を受信して使用者に出力するように実現されてもよい。
【0218】
例えば、出力装置2600は、対象体の形態学的指標と関連した分析結果を比較対象体集団の統計資料と比較分析した結果を使用者に出力するように実現されてもよい。この時、比較対象体集団の統計資料と比較分析した結果は、任意の適切なグラフのような形態の統計的な情報で加工されて出力されることができる。また、出力装置2600は、対象体の複数の部位の形態学的指標と関連した分析結果を共に提供するように実現されてもよい。
【0219】
他の例によれば、出力装置2600は、対象体の形態学的指標と関連した分析結果を出力しつつ、形態学的指標と関連した身体部位がどこに該当するかに関連した情報を視覚的な形態で出力するように提供されることができる。
【0220】
一実施例として、本出願の一実施例による出力装置2600は、イメージ分析装置2000からイメージのセグメンテーション結果を受信して使用者に出力されるように実現されてもよい。例えば、イメージ分析装置2000のセグメンテーション結果は、イメージ内のラベリングされた結果であり得る。この時、イメージ分析装置2000あるいは出力装置2600は、ラベリングされた結果に基づいて身体の解剖学的構造により視覚的にイメージを加工することができ、出力装置2600は、身体の解剖学的構造を視覚的に区分したイメージを使用者に出力するように実現されてもよい。
【0221】
一実施例として、本出願の一実施例による出力装置2600は、イメージ分析装置2000からレポートを受信して使用者に出力されるように実現されてもよい。
【0222】
以下では、
図4を参照して、本出願の一実施例による出力装置2600の構成と動作について説明する。
図4は、本出願の一実施例による出力装置のブロック図である。
【0223】
本出願の一実施例による出力装置2600は、第2通信モジュール2610、第2メモリー2620、第2コントローラー2630を含むことができる。
【0224】
第2通信モジュール2610は、イメージ取得装置1000、イメージ分析装置2000を含む任意の外部機器と通信を実行することができる。換言すれば、出力装置2600は、第2通信モジュール2610を介して、イメージ取得装置1000からイメージを送受信したり、イメージ分析装置2000からイメージ分析結果を送受信したりすることができる。また、出力装置2600は、第2通信モジュール2610を介して、中継機などを含む任意の外部機器とデータの送受信を行うことができる。
【0225】
例えば、出力装置2600は、第2通信モジュール2610を介して、イメージ取得装置1000から取得されたイメージ、イメージ分析装置2000から取得されたイメージのクオリティと関連する分析結果の信頼度に関連したデータ、イメージのセグメンテーション結果に対するデータ、形態学的指標のようなデータなどを受信することができる。また、別の例では、出力装置2600は、第2通信モジュール2610を介して、後述する入力モジュール2640から受信された使用者の入力に関連したデータをイメージ分析装置2000に送信するか、又は出力装置2600で加工されたデータをイメージ分析装置2000に送信することができる。また、他の例として、出力装置2600は、第2通信モジュール2610を介してインターネットに接続して使用者の入力に関連したデータ、出力装置2600上で加工されたデータをアップロードすることができる。
【0226】
第2通信モジュール2610は、大きく有線タイプと無線タイプに分かれる。有線タイプと無線タイプはそれぞれの長短所を有するので、場合によってはイメージ分析装置2000には有線タイプと無線タイプが同時に設けられることもできる。
【0227】
ここで、有線タイプの場合、LAN(Local Area Network)、又はUSB(Universal Serial Bus)通信が代表的な例であり、その以外の他の方式も可能である。
【0228】
また、ここで、無線タイプの場合、主にブルートゥース(登録商標)(Bluetooth)やジクビー(Zigbee)のようなWPAN(Wireless Personal Area Network)シリーズの通信方式を利用することができる。しかし、無線通信プロトコルはこれにより制限されず、無線タイプの通信モジュールは、ワイファイ(Wi-Fi)のようなWLAN(Wireless Local Area Network)シリーズの通信方式又は他の公知の他の通信方式を利用することも可能である。
【0229】
第2メモリー2620は、各種情報を格納することができる。第2メモリー2620には、各種データが一時的又は半永久的に格納されることができる。第2メモリー2620の例として、ハードディスク(HDD:Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリー(flash memory)、ロム(ROM:Read-Only Memory)、ラム(RAM:Random Access Memory)等があり得る。
【0230】
第2メモリー2620は、出力装置2600に内蔵される形態や着脱可能な形態で提供されてもよい。第2メモリー2620には、出力装置2600を駆動するための運用プログラム(OS:Operating System)や出力装置2600の各構成を動作させるためのプログラムをはじめとして出力装置2600の動作に必要な各種データが格納されてもよい。例えば、第2メモリー2620には、イメージと関連した各種データ、分析結果と関連する情報、及び使用者の入力データが格納されてもよい。
【0231】
第2コントローラー2630は、出力装置2600の全般的な動作を制御することができる。例えば、第2コントローラー2630は、第2メモリー2620から出力装置2600の動作のためのプログラムをロードして実行することができる。
【0232】
第2コントローラー2630は、ハードウェアやソフトウェア、又はこれらの組み合わせによりCPU(Central Processing Unit)やこれと類似する装置で実現されることができる。ハードウェア的には、電気信号を処理して制御機能を実行する電子回路形態で提供されることができ、ソフトウェア的には、ハードウェア的回路を駆動させるプログラムやコード形態で提供されることができる。
【0233】
一方、
図4を再び参照すると、本出願の一実施例による出力装置2600は、入力モジュール2640及び出力モジュール2650を含むことができる。
【0234】
この時、出力装置2600は、入力モジュール2640及び出力モジュール2650を利用して使用者の入力を取得し、使用者の入力に対応する情報を出力することができる。
【0235】
例えば、出力装置2600は、入力モジュール2640を利用してデータ取得を要求する使用者入力、前処理を指示する使用者入力、イメージセグメンテーションに関連した使用者入力、及び形態学的指標の計算に関連するリファレンススキャン条件に関連した使用者入力を取得して、対応する情報を出力モジュール2650を介して出力することができる。
【0236】
この時、出力装置2600は、入力モジュール2640を介して使用者の入力を取得し、出力モジュール2650を介して使用者の入力に対応する情報を出力するためのユーザーインターフェースをさらに含むことができる。
【0237】
一実施例として、使用者は、入力モジュール2640を介して出力装置2600の出力に関連した条件や設定を入力するか、又は出力された複数のデータのうち一部を選択することができる。
【0238】
一例として、使用者は、入力モジュール2640を介してターゲットイメージから取得された形態学的値や形態学的指標を補正するための補正パラメーターと関連したリファレンススキャン条件を設定することができる。この時、出力装置2600は、入力モジュール2640から受信されたリファレンススキャン条件(例えば、磁場強度、メーカー、イメージ装置の設定パラメーターなど)に基づいて補正された形態学的値や補正された形態学的指標に対応する分析結果を出力するように実現されてもよい。
【0239】
例えば、使用者が磁場強度を変化させ、変化した磁場強度に応じたイメージ分析結果を提供されようとする場合、磁場強度に対するスキャン条件を入力モジュール2640を介して入力することができる。この時、出力装置2600は、使用者によって入力された磁場強度に対するスキャン条件に基づいて補正されたイメージ分析結果を出力するように実現されることができる。この時、出力装置2600は、使用者によって入力された磁場強度に対するスキャン条件に関連した入力データをイメージ分析装置2000に送信することができ、イメージ分析装置2000は、受信された使用者の入力に基づいて取得した補正パラメーターに基づいて、イメージ分析結果を修正して出力装置2600に伝達することができる。もちろん、出力装置2600がイメージ分析装置2000から補正パラメーターを受信し、イメージ分析結果を修正して出力するように実現されることができる。
【0240】
これに関連して、
図66及び
図67と関連して、より具体的に後述する。
【0241】
ただし、上述した内容は、例示に過ぎず、これに限定されない。使用者が提供されようとする任意の形態の情報を出力するために出力装置2600が入力モジュール2640を介して使用者の入力を受信するように実現されることができる。
【0242】
入力モジュール2640は、マウス、キーボード、タッチパッドなどの様々な形態で実現されてもよい。
【0243】
出力モジュール2650は、イメージ分析装置2000から受信されたイメージ分析結果などを出力するように提供されてもよい。
【0244】
例えば、出力装置2600は、出力モジュール2650を介して、イメージ分析装置2000から受信したターゲットイメージにアーティファクトが存在するかどうか、それによる分析結果の信頼度に対する情報をテキストや任意の適切な視覚的な形態で出力することができる。
【0245】
他の例によれば、出力装置2600は、出力モジュール2650を介して、イメージ分析装置2000から受信したターゲットイメージのセグメンテーションの結果を出力することができる。この時、セグメンテーション結果は、視覚的なグラフィック形態で身体の解剖学的構造を分けて出力するように実現されてもよい。
【0246】
また、別の例では、出力装置2600は、出力モジュール2650を介して、イメージ分析装置2000から受信したターゲットイメージの分析結果を出力することができる。この時、ターゲットイメージの分析結果は、レポートの形式で出力されてもよい。また、ターゲットイメージの分析結果に含まれた解剖学的構造の形態学的値や形態学的指標がグラフのような統計的な技法を利用して出力されるように実現されてもよい。また、ターゲットイメージの分析結果に含まれた解剖学的構造の形態学的値や形態学的指標は、比較対象体集団の統計資料と比較して、グラフのような統計的な技法を利用して出力されるように実現されてもよい。
【0247】
出力モジュール2650は、ディスプレイなどの様々な形態で実現されてもよい。
【0248】
上述したことによれば、イメージ分析装置2000と出力装置2600は分離した装置として説明した。ただし、これは例示に過ぎず、イメージ分析装置2000と出力装置2600は単一の装置で実現されてもよい。
【0249】
イメージ分析装置2000は、イメージ取得装置1000から伝えられる医療イメージを受信して、医療イメージの整列、医療イメージの明るさ、あるいは強度(intensity)等の正規化、ノイズ除去などの前処理(pre-processing)を実行することができる。
【0250】
また、イメージ分析装置2000は、イメージ取得装置1000から伝えられる医療イメージを受信して、医療イメージのセグメンテーションを実行することができる。この時、本出願の一実施例による医療イメージのセグメンテーションは学習された神経網モデルを利用して実行されてもよい。
【0251】
本出願の一実施例によるイメージ分析装置2000は、医療イメージのクオリティをコントロールする動作を実行することができる。したがって、本出願の一実施例のイメージ分析装置2000によれば、医療イメージ分析結果に対する信頼度を高めることができる。
【0252】
本出願の一実施例によるイメージ分析装置2000は、対象体から取得される医療イメージに基づいて形態学的指標を計算する動作を実行することができる。したがって、本出願の一実施例のイメージ分析装置2000によれば、対象体の身体の解剖学的構造と関連して正確な形態学的指標が計算されることができる。これをより、対象体の疾患に対する正確で客観的な指標を提供できるという有利な効果が存在する。特に、対象体と関連した脳イメージを標準脳モデルに整合せず、イメージセグメンテーションして形態学的指標を計算できるので、個人化された脳疾患に関連する診断補助指標を提供することができる。
【0253】
本出願の一実施例によるイメージ分析装置2000は、医療イメージが取得されるスキャン条件あるいは身体部位を考慮して、形態学的値や形態学的指標を補正する動作を実行することができる。したがって、本出願の一実施例のイメージ分析装置2000によれば、対象体の身体の解剖学的構造と関連して正確な形態学的指標が計算されることができる。換言すれば、スキャン条件や身体部位によって計算された形態学的値に若干の誤差が存在することができるが、本出願の一実施例によるイメージ分析装置2000は、スキャン条件や身体部位を考慮して、1次的に計算された形態学的値や形態学的指標を補正することができる。これにより、対象体の疾患に対する正確で客観的な指標を提供できるという有利な効果が存在する。
【0254】
本出願の一実施例によるイメージ分析装置2000は、様々なイメージ分析結果に対して、対象体の状態あるいは診断分野により優先順位を付与し、優先順位に基づいて選別されたイメージ分析結果を出力する動作を実行することができる。したがって、本出願の一実施例のイメージ分析装置2000によれば、対象医療イメージの分析を介して取得される様々な指標情報のうち使用者に必要な指標情報を選択的に提供して使いやすさを増進させることができる。
【0255】
以下では、イメージ分析装置2000の一実施例によって実行されるいくつかの動作についてより具体的に説明する。
【0256】
以下では、説明の便宜上、脳(brain)と関連したイメージを分析する実施例を中心に説明する。ただし、脳に限定されず、本出願に開示された様々な実施例は脳以外の任意の適切な身体の部位に対する医療イメージに対しても適用することができる。
【0257】
また、以下では、医療イメージ、脳イメージ、対象イメージ(あるいはターゲットイメージ)等を混用して使用するが、これは説明の便宜のためのものだけであり、医療イメージ、脳イメージ、対象イメージ(あるいはターゲットイメージ)は両方のイメージ分析装置(2000,3000,4000)により分析されるイメージを指すものと解釈されるべきである。
【0258】
また、以下での内容は、本出願の一実施例によるイメージ分析装置(2000,3000,4000)により実行されてもよい。イメージ分析装置を指す符号は、説明の便宜上、単純にイメージ分析装置の動作を区別して説明するために区分したことに過ぎず、符号によってイメージ分析装置が制限されない。
【0259】
本出願の一実施例によるイメージ分析装置2000は、脳イメージ及び脳イメージと関連する情報を取得することができる。
【0260】
具体的に、イメージ分析装置2000は、イメージ取得装置1000から脳イメージを取得することができる。また、イメージ分析装置2000は、イメージ取得装置1000あるいは任意の外部装置(例、サーバー)から脳イメージと関連する情報を取得することができる。
【0261】
より具体的に、イメージ分析装置2000は、第1通信モジュール2010を介してイメージ取得装置1000から脳イメージと、脳イメージに関連するデータを取得することができる。
【0262】
この時、脳イメージの形式は様々な医療イメージの形式であり得る。例えば、脳イメージはDICOM,Nifti(Neuroimaging Ingormatics Technology Initiative)、あるいは任意の適切なフォーマットであり得る。
【0263】
脳イメージと関連するデータは、脳イメージに含まれているデータ、脳イメージが取得されるスキャン条件に関連するデータ、脳イメージの対象体に対するデータを含む意味であり得る。
【0264】
この時、脳イメージに含まれるデータは、脳イメージ内に含まれたピクセルあるいはボクセルに関連したデータ、脳イメージの方向(orientation)と関連したデータ及び脳イメージに対して構造化された任意のメタデータ(metadata)であり得る。
【0265】
特に、後述する脳イメージが取得されるスキャン条件に関連したデータあるいは脳イメージの対象体に対するデータがメタデータとして脳イメージについて構造化されてもよい。
【0266】
一方、脳イメージが取得されるスキャン条件に関連したデータは、脳イメージが取得されるイメージ取得装置1000の磁場強度、イメージ取得装置1000のイメージ装置の設定パラメーター、あるいはイメージ装置のメーカーと関連したデータであり得る。
【0267】
スキャン条件により脳イメージから取得された形態学的数値が影響を受けられるため、本出願の一実施例によるイメージ分析装置2000は、スキャン条件に関連したデータを取得して形態学的数値に対する補正を実行することができる。これに関連して、
図58ないし
図67と関連して詳しく後述する。
【0268】
脳イメージの対象体に対するデータは、イメージ分析装置2000により分析されるターゲットイメージの対象体の関する人的情報や医療情報であり得る。例えば、脳イメージの対象体に対するデータは、対象体の性別、年齢などに関連した人的情報及び脳疾患(例えば、認知症、アルツハイマー病、うつ病、脳卒中など)と関連したアンケート調査情報、あるいは基底疾患に関連する情報などに関連した各種医療情報を含むことができる。
【0269】
特に、性別と年齢は脳疾患において重要な変数であるため、対象体の性別と年齢に関連するデータは、イメージ分析装置2000が補正パラメーターを決定したり、取得したりするために基礎となることができる。例えば、分析する対象イメージが性別及び年齢と関連した第1特性を有する第1対象体から取得された場合、イメージ分析装置2000は、対象イメージから取得された形態学的値や形態学的指標を補正するための補正パラメーターを、第1特性を有する第2対象体から取得された第1脳映像及び第2脳映像から取得された補正パラメーターで決定することができる。例えば、イメージ分析装置2000は、対象イメージの第1対象体と類似する年齢及び同じ性別を有する第2対象体から取得された補正パラメーターを、対象イメージから取得された形態学的値や形態学的指標を補正するための補正パラメーターで決定することができる。
【0270】
又は、対象体の性別と年齢に関連するデータは、性別や年齢に応じた対象体の形態学的指標の相対的な百分位を、統計学的技法を活用して出力する場合に考慮することができる。
【0271】
また、本出願の一実施例によるイメージ分析装置2000は、脳イメージ分析に関連した動作に関連する情報を取得することができる。
【0272】
具体的に、イメージ分析装置2000は、脳イメージを前処理したり整列したりするための脳と関連したテンプレート(Template)と関連する情報を任意の外部装置から取得することができる。これに関して、
図5、
図6及び
図48と関連して詳しく後述する。
【0273】
また、イメージ分析装置2000は、任意の外部装置から脳イメージをセグメンテーションするための基準となる脳アトラスと関連する情報を取得することができる。
【0274】
一例として、脳アトラスと関連する情報は、脳の構造と関連したアトラスと関連する情報であり得る。例えば、脳の構造と関連したアトラスは、Automated Anatomical Labeling (Tzourio-Mazoyer 2002),Desikan-Killiany Atlas (Desikan 2006),Destrieux Atlas (Destrieux 2010),Harvard-Oxford cortical/subcortical atlases (Makris 2006),MICCAI 2012 Multi-Atlas Labeling Workshop and Challenge (Neuromorphometrics),Hammersmith atlas (Hammers 2003,Gousias 2008,Faillenot 2017),HCP MMP 1.0 (Glasser 2016),JuBrain/Juelich histological atlas (Eickhoff 2005)、あるいはMarsAtlas (Auzias 2016)であり得る。
【0275】
別の例として、脳アトラスと関連する情報は、脳の機能に関連したアトラスと関連する情報であり得る。例えば、脳の機能に関連したアトラスは、Mindboggle 101 (Klein 2012),Cortical Area Parcellation from Resting-State Correlations (Gordon 2016),Consensual Atlas of REsting-state Network (CAREN,Doucet 2019),Brainnetome Atlas parcellation (Fan 2016),Local-Global Parcellation of the Human Cerebral Cortex (Schaefer 2018),Human Motor Area Template (Mayka 2005),Sensorimotor Area Tract Template (Archer 2017),AICHA:An atlas of intrinsic connectivity of homotopic areas (Joliot 2015),Yeo 2011 functional parcellations (Yeo 2011),PrAGMATiC (Huth 2016),fMRI-based random parcellations (Craddock 2011),Voxelwise parcellations (Lead-DBS),SUIT Cerebellar parcellation (Diedrichsen 2006)、あるいはBuckner functional cerebellar parcellation (Buckner 2011)であり得る。
【0276】
イメージ分析装置2000は、上述した脳と関連した脳アトラスに対する情報を学習装置2200に送信することができ、学習装置2200は、脳アトラスに対する情報を基に、脳イメージのセグメンテーションのための神経網モデルを学習するように実現されてもよい。
【0277】
ただし、上述した脳の構造と関連したアトラスあるいは脳の機能に関連したアトラスに対する情報は、例示に過ぎず、イメージ分析装置2000は、任意の適切な脳と関連したアトラス情報を取得して学習装置2200のイメージセグメンテーションのための人工神経網モデルを学習させるために基礎となるように実現されてもよい。
【0278】
イメージ分析装置2000は、イメージ分析装置2000の入力モジュール2040あるいは出力装置2600の入力モジュール2640から使用者の入力を受信することができる。
【0279】
イメージ分析装置2000は、診断対象病気に関連した使用者入力を取得することができる。例えば、イメージ分析装置2000は、対象イメージと関連した診断対象病気に対応する脳疾患(例えば、認知症、うつ病、脳卒中など)と関連した使用者入力を取得することができる。
【0280】
イメージ分析装置2000は、患者と関連した使用者入力を取得することができる。例えば、イメージ分析装置2000は、対象イメージと関連した患者の性別、年齢、名前などに関連した使用者の入力を取得することができる。
【0281】
イメージ分析装置2000は、イメージ分析に関連した使用者入力を取得することができる。
【0282】
一例として、イメージ分析装置2000は、イメージの前処理と関連した使用者入力を取得することができる。例えば、イメージ分析装置2000は、対象イメージのインテンシティを補正したり、ノイズを除去したりするなど、イメージを処理(processing)することに関連した使用者入力を取得することができる。
【0283】
一例として、イメージ分析装置2000は、セグメンテーションに関連した使用者入力を取得することができる。例えば、イメージ分析装置2000は、セグメンテーションに考慮される脳アトラス、神経網モデルから出力されるラベルデータを修正するための使用者入力を取得することができる。
【0284】
一例として、イメージ分析装置2000は、対象イメージが撮影されたスキャン条件に対する使用者入力を、入力モジュールを介して受信することができる。対象イメージが撮影されたスキャン条件に対する情報は、対象イメージのメタデータで含まれて取得されるが、使用者入力でも取得することができる。
【0285】
一例として、イメージ分析装置2000は、セグメンテーション結果に基づいて計算された脳と関連する形態学的値や形態学的指標を補正するための補正パラメーターの基準に関連したリファレンススキャン条件に対する使用者入力を、入力モジュールを介して受信することができる。この時、イメージ分析装置2000は、リファレンススキャン条件などに対する使用者入力に基づいて補正パラメーターを取得し、脳と関連した形態学的値や形態学的指標を補正することができる。これに関して、
図66及び
図67と関連して詳しく後述する。
【0286】
別の例では、イメージ分析装置2000は、イメージ分析結果を出力する場合、出力する結果のうち一部を選択するか、優先順位を付与するための使用者入力を、入力モジュールを介して受信することができる。この時、イメージ分析装置2000は、使用者入力に基づいて出力される分析結果の情報を選別的に出力したり、使用者の優先順位を反映した分析結果を出力するように実現されてもよい。これに関して、
図68ないし
図81で詳しく後述する。
【0287】
イメージ分析装置2000が取得されたデータは、イメージ分析装置2000の第1メモリー2020、あるいはイメージ分析装置2000の任意の外部装置(例えば、サーバー)に格納されてもよい。また、イメージ分析装置2000が取得されたデータは、学習装置2200、あるいは補正パラメーター取得装置2400に送信されてもよい。又は、イメージ分析装置2000が取得されたデータは、出力装置2600に送信されるか、任意の外部装置(例、サーバー)に送信されてもよい。
【0288】
本出願の一実施例によるイメージ分析装置2000は、イメージの前処理を実行することができる。イメージ分析装置2000は、イメージ分析の精度を向上させるための前処理を実行することができる。イメージ分析装置2000は、イメージを、セグメンテーションの動作を実行する前に、より正確なセグメンテーション結果を導出するためのイメージの前処理を実行するように提供されてもよい。
【0289】
一例として、イメージ分析装置2000は、イメージ取得装置1000から取得されたイメージの形式の変換を実行するように提供されてもよい。具体的に、分析するイメージの形式を統一することによって神経網モデルをより安定的で正確に学習させることができる。より具体的に、神経網モデルの学習に利用されるイメージと同じ形式を有するイメージを利用してイメージ分析を実行することがより安定的で正確である。したがって、本出願の一実施例によるイメージ分析装置2000は、イメージ取得装置1000から取得されたイメージの形式の変換を実行するように提供されてもよい。
【0290】
一例として、本出願の一実施例によるイメージ分析装置2000は、イメージ取得装置1000から取得された第1形式のイメージを第2形式であるイメージに変換する動作を実行することができる。例えば、イメージ取得装置1000から取得されたイメージの形式は、医療イメージで一般的に使用されるDICOM形式であり得る。この時、DICOM形式のイメージを基に、イメージのセグメンテーションや形態学的指標を計算することもできる。
【0291】
ただし、脳イメージを分析するに当たり、脳映像分析系統ではNifti形式の脳イメージを利用してイメージを分析したり、人工神経網を学習させることが相対的に容易である。したがって、本出願の一実施例によるイメージ分析装置2000は、イメージ取得装置1000から取得されたイメージの形式をNifti形式に変換する動作を実行するように提供されてもよい。
【0292】
ただし、上述した形式は、例示に過ぎず、イメージ分析装置2000は、必要に応じてNifti形式以外の任意の適切な形式への変換動作を実行するように提供されることがある。また、イメージ取得装置1000から取得されたイメージの形式がDICOM形式以外の任意の形式の医療イメージであることもあり、この場合にも、イメージ分析装置2000は、任意の適切な形式への変換動作を実行するように提供されるであろう。
【0293】
一例として、イメージ分析装置2000は、イメージ取得装置1000から取得されたイメージに存在できるノイズ(noise)を除去したり、アーティファクト(artifact)の補正を実行するように提供されてもよい。例えば、ノイズを除去するためにボケ(blurring)技法及びメディアンフィルター(Median filter)を利用した技法が用いることができる。イメージ分析装置2000は、ノイズを除去し、アーティファクトの補正を実行することによって、より正確なイメージのセグメンテーション結果を導出することができ、精度が改善されたセグメンテーション結果に基づいて形態学的指標を計算できるので、高い信頼度で脳に関連する疾患に対して客観的な診断補助指標を提供することができる。
【0294】
一例として、イメージ分析装置2000は、イメージ取得装置1000から取得されたイメージのインテンシティ(intensity)を補正する動作を実行するように提供されてもよい。インテンシティ(intensity)を適切に補正することによって、イメージに存在できるノイズ(noise)を除去することができ、分析しようとする脳の解剖学構造に特化したイメージを取得することができる。
【0295】
一例として、イメージ分析装置2000は、イメージ取得装置1000から取得されたイメージを平滑化処理する動作を実行するように提供されてもよい。例えば、イメージを平滑化処理する方法として、ボケ(RPurring)、ガウシアンフィルター(Gaussian filter)を利用した技法が利用されてもよい。
【0296】
一例として、イメージ分析装置2000は、イメージ取得装置1000から取得されたイメージの比率を調節したり、イメージを切る動作を実行するように提供されてもよい。例えば、イメージ分析装置2000は、イメージを切るために任意の適切なクロップ(crop)技法を活用するように実現されてもよい。あるいは、イメージ分析装置2000は、イメージの比率を調節するためにオンデマンドイメージリサイジング(Ondemand image resizing)ラムダイメージリサイジング(Lambda image resizing)、CILanczosScaleTransformフィルターを利用したリサイジング方法、CIFilterを利用したリサイジング方法などの任意の適切なイメージリサイジング技法を活用するように実現されてもよい。
【0297】
一例として、イメージ分析装置2000は、イメージ取得装置1000から取得されたイメージをイメージが撮影されたスキャン条件と異なるスキャン条件下で撮影されたイメージに変換する動作を実行することができる。例えば、イメージ分析装置2000は、MRI装置の第1スキャン条件下で撮影されたイメージをMRI装置の第2スキャン条件下で撮影されたことと同じ推定イメージに変換する動作を実行するように提供されてもよい。このようなイメージ変換動作は、MRコンバート技術あるいは人工知能モデルを利用して実行されてもよい。ただし、これに限定されず、イメージ分析装置2000は、任意の適切なソフトウェアやイメージプロセッシング技術を利用して、スキャン条件を考慮して、イメージの変換を実行するように提供されてもよい。
【0298】
一例として、イメージ分析装置2000は、後述する学習装置2200でのイメージに対する前処理動作に対応する前処理動作を実行するように実現されてもよい。例えば、学習装置2200でイメージを、第1前処理技法を使用して神経網モデルを学習させた場合には、イメージ分析装置2000は、第1前処理技法に対応する前処理技法で対象イメージを前処理するように実現されてもよい。これにより、神経網モデルを利用するイメージセグメンテーションがより安定的に正確に実現されることができる。
【0299】
以下では、
図5ないし
図6を参照して、本出願の一実施例によるイメージ分析装置2000のイメージ整列関連動作について説明する。
【0300】
図5は、イメージ分析装置2000のイメージ整列動作の一例を示す図である。
【0301】
図6は、イメージ分析装置2000のイメージ整列動作の一例を示す図である。
【0302】
イメージ分析装置2000は、脳イメージに含まれる脳イメージの方向(orientation)と関連したデータに基づいて、脳イメージを整列させる動作を実行するように実現されてもよい。
【0303】
一例として、イメージ分析装置2000は、イメージのセグメンテーション動作を実行する前に、脳イメージを整列させる動作を実行するように実現されてもよい。
【0304】
例えば、
図5を参照すると、イメージ取得装置1000は、対象体100の基準座標軸の方向(R-A-S)を考慮して、撮影されたイメージの方向に関連したデータ(i,j,k)を共に取得することができる。具体的に、イメージ取得装置1000は、イメージ取得装置1000の座標軸に対する情報(x,y,z)及び対象体100の基準座標軸に対する情報(R-A-S)を考慮して撮影されたイメージの方向に関連したデータ(i,j,k)を取得することができる。
【0305】
イメージの方向に関連したデータは、イメージに対してメタデータで構造化されることができる。あるいは、イメージとは別にイメージ分析装置2000に伝えられることができる。
【0306】
イメージ分析装置2000は、イメージ方向に関連したデータ(i-j-k)を基に、対象体100のRAS方向(Right-Anterior-Superior方向)に対応するようにイメージを整列するように実現されてもよい。
【0307】
上述したイメージ分析装置2000のイメージ整列動作によれば、セグメンテーション動作を実行する前に、セグメンテーションの基礎となる脳イメージを共通した方向に整列させることができるので、不正確なセグメンテーション結果を未然に防止し、神経網のセグメンテーション動作の安定性を確保することができる。
【0308】
イメージ分析装置2000は、脳イメージの空間正規化を実行するように実現されてもよい。
【0309】
具体的に、脳イメージのセグメンテーションなどのための人工神経網モデルは、「学習データ」として利用された学習イメージの空間的分布に対応する脳イメージに対して安定的に駆動することができる。換言すれば、脳イメージが学習イメージの空間的分布と異なる場合、学習された人工神経網が安定的に駆動されない可能性が存在する。
【0310】
したがって、イメージ分析装置2000は、脳イメージの空間的不確実性を減らすために、脳イメージの空間正規化を実行するように実現されてもよい。
【0311】
一例として、本出願の一実施例によるイメージ分析装置2000は、脳テンプレートに基づいて脳イメージの空間正規化を実行するように実現されてもよい。具体的に、イメージ分析装置2000は、脳イメージを脳テンプレートに整合することによって、脳イメージの空間的分布を人工神経網モデルに対して最適の状態になるように、脳イメージの座標を変換することができる。
【0312】
例えば、脳イメージを整合させるための脳テンプレートは、MNIテンプレート、Talairachテンプレートなどであり得る。
【0313】
上述したことによると、イメージ分析装置2000が脳イメージを脳テンプレートに整合させる動作を実行すると説明した。この時、「整合」とは、脳イメージの脳の内部要素を脳テンプレートの脳の内部要素に対応する動作ではなく、単純に脳イメージの位置的な空間を整合する意味であり得る。
【0314】
上述したイメージ分析装置2000の空間正規化動作によれば、イメージに対する空間的不確実性を除去できて神経網を利用したセグメンテーション動作の安定性を確保することができ、精度が向上したセグメンテーション結果を取得することができる。
【0315】
また、脳イメージが脳テンプレートに対して整合なことによって、変換された座標と関連したデータが生成されることができる。変換された座標と関連したデータは、後述するセグメンテーションが完了した後、脳イメージの本来の座標に変換するために利用することができる。換言すれば、イメージ分析装置2000は、変換された座標と関連したデータを利用して脳テンプレートの空間的分布に基づいて取得されたセグメンテーション結果を元脳イメージに対応するように変換する動作を実行するように実現されてもよい。
【0316】
このようなイメージ分析装置2000の動作を介して、使用者は、本来の座標に対する脳イメージについて分析結果を提供されることができるようになる。
【0317】
例えば、脳イメージと関連した形態学的指標を、出力モジュールを介して出力する場合には、補正パラメーターを利用して補正した形態学的指標などで出力されることができる。それに反して、脳の視覚的な情報(例えば、
図57に示されたinfo.13、あるいはセグメンテーション結果など)を、出力モジュールを介して出力する場合には、上述した変換された座標に基づいて、逆変換されたイメージ、すなわち、元脳イメージに基づいて脳と関連した視覚的な情報が出力されることができる。
【0318】
以下では、
図7ないし
図17を参照して、本出願の一実施例による学習装置2200及びイメージ分析装置2000のイメージセグメンテーションに関連した動作について説明する。
【0319】
本出願の一実施例によれば、イメージセグメンテーション動作は、学習された神経網モデルを利用して実行されてもよい。ただし、神経網モデルを利用しなくても、任意の適切な方法を利用して本出願の一実施例によるイメージセグメンテーション動作が実現されてもよい。
【0320】
以下では、イメージセグメンテーションのための神経網モデルを学習させる動作と学習された神経網モデルを利用してイメージセグメンテーションを実行する内容を中心に説明する。
【0321】
図7を参考にする。
図7は、本出願の一実施例によるイメージセグメンテーションのためのプロセスの流れを示す図である。
【0322】
図7を参照すると、本出願の一実施例によるイメージセグメンテーションのためのプロセスは、イメージセグメンテーションのための人工神経網モデルの学習プロセスP1000と、学習された人工神経網モデルを利用した対象イメージのセグメンテーションプロセスP2000と、を含むことができる。
【0323】
この時、学習プロセスP1000は、本出願の一実施例による学習装置2200により実現されることができる。
【0324】
また、セグメンテーションプロセスP2000は、本出願の一実施例によるイメージ分析装置2000により実現されることができる。
【0325】
この時、学習装置2200で実現される学習プロセスP1000により取得された神経網モデルのパラメーターは、任意の適切な通信モジュールを介してイメージ分析装置2000に送信されることができる。
【0326】
この時、イメージ分析装置2000は、学習プロセスP1000により取得された神経網モデルのパラメーターに基づいて対象イメージのセグメンテーションを実行するように実現されてもよい。
【0327】
本出願の一実施例による学習プロセスP1000は、イメージデータセットを取得するプロセスP1100、神経網モデルを学習させるプロセスP1200、神経網モデルを検証するプロセスP1300、及び神経網モデルのパラメーターを取得するプロセスP1400を含むことができる。
【0328】
以下で
図8を参照して、本出願の一実施例による学習装置2200の神経網モデルの学習方法を説明する。
図8は、本出願の一実施例による学習装置2200の神経網モデルの学習方法に対する順序図である。
【0329】
図8を参照すると、本出願の一実施例による学習装置2200の神経網モデルの学習方法は、イメージデータセットを取得するステップS1100と、イメージデータセットをスクリーニングするステップS1200と、イメージデータセットの前処理及び整列S1300と、神経網モデルの学習及び検証ステップS1400と、神経網モデルパラメーターを取得するステップS1500と、を含むことができる。
【0330】
イメージデータセットを取得するステップS1100では、本出願の一実施例による学習装置2200は、イメージ取得装置1000、あるいは任意の外部装置からイメージデータセットを取得することができる。
【0331】
図9を参考にする。
図9は、本出願の一実施例によるイメージデータセットの例示的な構造図である。
【0332】
学習装置2200が取得するイメージデータセットDSは、少なくとも1つ以上のイメージデータを含むことができる。換言すれば、学習装置2200が取得するイメージデータセットDSは、第1イメージデータID1、第2イメージデータID2、及び第nイメージデータIDn等、少なくとも1つ以上のイメージデータを含むことができる。
【0333】
この時、学習装置2200が取得するイメージデータセットDSに含まれるイメージデータは、イメージ及びラベルに関連するデータを含むことができる。
【0334】
例えば、
図9を参照すると、イメージデータセットDSに含まれる第1イメージデータID1は、第1イメージI1及び第1ラベルL1と関連するデータを含むことができる。
【0335】
具体的に、第1ラベルL1は、脳疾患を診断できる臨床医から手動で第1イメージI1をラベリングして取得することができる。あるいは、第1ラベルL1は、任意の適切なイメージセグメンテーション技法を利用して自動でラベリングされて取得することができる。
【0336】
イメージデータに含まれるイメージ及びラベルに関連したデータは、本出願の一実施例による学習方法と関連して人工神経網モデルを学習させ、人工神経網モデルを検証するために基礎となることができる。
【0337】
一方、イメージデータセットDSに含まれるイメージデータは、スキャン条件に関連したデータを含むことができる。この時、スキャン条件に関連したデータは、上述したように、磁場強度と関連したデータ、イメージ装置の設定パラメーター、及び/又はイメージ装置のメーカーと関連したデータであり得る。また、スキャン条件に関連したデータは、イメージデータに対してメタデータで構造化されることができる。
【0338】
一例として、
図9を参照すると、第1イメージデータID1は、第1イメージデータID1が撮影されたスキャン条件に関連した第1スキャン条件(SC1)と関連するデータを含むことができる。例えば、第1イメージデータID1が3Tの磁場強度の下で撮影された場合、3Tに対応する磁場強度と関連する情報が第1イメージデータID1に対してメタデータで構造化されてデータセット取得ステップS1100を介して学習装置2200で取得することができる。
【0339】
イメージデータに含まれたスキャン条件に関連するデータは、後述する対象イメージから取得されたターゲット要素に対応する形態学的値あるいは形態学的指標を補正するための補正パラメーターを取得するために考慮されることがある。
【0340】
図9では第1イメージデータID1に含まれるデータのみを示したが、これは例示に過ぎず、第2イメージデータID2あるいは第nイメージデータIDn等を含むイメージデータセットのイメージデータは、イメージ、ラベル、及びスキャン条件に関連するデータを含むことができる。
【0341】
さらに、学習装置2200は、脳イメージと関連したセグメンテーションのために脳構造あるいは脳機能に関連した脳アトラス(atlas)と関連する情報を取得するように実現されてもよい。
【0342】
具体的に、学習装置2200は、上述した脳の構造あるいは脳の機能に関連した脳アトラスと関連する情報をイメージ分析装置2000あるいは任意の外部装置から取得することができる。
【0343】
この時、学習装置2200は、脳アトラスと関連する情報を考慮して後述する人工神経網モデルを学習させたり、人工神経網モデルを検証するように実現されてもよい。
【0344】
イメージデータセットをスクリーニングするステップS1200では、本出願の一実施例による学習装置2200は、イメージデータセットを取得するステップS1100で取得されたイメージデータセットをスクリーニングしたり、イメージデータセットに含まれたイメージデータの中から、一部のイメージデータだけを選別する動作を実行するように実現されてもよい。
【0345】
一例として、取得されたイメージデータセットのうち、一部のイメージデータは、セグメンテーションのための人工神経網モデルを学習するために適切でないこともある。例えば、一部のイメージデータは、深刻なアーティファクト(Artifact)や深刻なノイズを含むことができる。このようなイメージデータは、人工神経網モデルを学習させるために適切でないこともある。
【0346】
したがって、学習装置2200は、取得されたイメージデータセットに含まれるイメージデータをスクリーニングしたり、人工神経網モデルを学習させるために有効なイメージデータを選別するように実現されてもよい。
【0347】
イメージデータセットの前処理及び整列するステップS1300では、本出願の一実施例による学習装置2200は、イメージデータセットに含まれたイメージのノイズやアーティファクトを除去するか、イメージのインテンシティを補正する前処理動作を実行するように実現されてもよい。
【0348】
また、本出願の一実施例による学習装置2200は、イメージの方向に関連したデータに基づいてイメージを整列するか、イメージを脳テンプレートに整合して、空間正規化をしてイメージを整列する動作を実行するように実現されてもよい。
【0349】
これに関して、上述したイメージ分析装置2000の前処理動作と、
図5ないし
図6と関連して上述したイメージの整列動作が同じく学習装置で実現されるように提供されてもよい。あるいは、学習装置2200とイメージ分析装置2000との間のデータ送受信を介してイメージ分析装置2000でイメージの前処理及び整列動作を実行した後、学習装置2200に伝達するように実現すればよい。
【0350】
神経網モデルの学習及び検証ステップS1400では、本出願の一実施例によるイメージセグメンテーションのための学習装置2200は、イメージセグメンテーションのための人工神経網モデルを学習させることができる。
【0351】
具体的に、人工神経網モデルは、イメージデータの入力を受けるための入力レイヤー、セグメンテーション結果であるラベリング結果を出力するための出力レイヤー、及び少なくとも1つ以上のノードを含む隠しレイヤーを含むことができる。
【0352】
この時、学習装置2200は、入力レイヤーを介して、取得されたイメージデータセットに含まれるイメージデータの入力を受け、出力レイヤーを介して、神経網モデルによって取得されたイメージデータに対するラベリング結果を取得するように実現されてもよい。
【0353】
例えば、学習装置2200は、第1イメージデータID1を入力とし、出力レイヤーを介して第1’ラベル(L1’)を出力するように構成された人工神経網を学習するように実現されてもよい。また、学習装置2200は、第2イメージデータID2を入力レイヤーで入力し、出力レイヤーを介して出力された第2’ラベル(L2’)を取得することができる。
【0354】
また、本出願の一実施例による学習装置2200は、上述した脳の構造と関連する脳のアトラスや脳の機能に関連する脳のアトラスを考慮して、人工神経網を学習させることができる。
【0355】
一実施例による学習装置は、予め定められた脳アトラスに基づいて脳イメージを分割するように神経網モデルを学習することができる。脳アトラスは、第1脳領域及び第2脳領域を含む複数の脳領域を含むことができる。学習装置は、第1脳領域に対応する第1領域及び第2脳領域に対応する第2領域がラベリングされたイメージを利用して、イメージを入力とし、第1領域及び第2領域を取得するように神経網モデルを学習することができる。
【0356】
例えば、本出願の一実施例による学習装置2200は、Desikan-Killiany Atlas (Desikan 2006)を基に、イメージデータセットに含まれたイメージデータのセグメンテーションのための人工神経網モデルを学習させるように実現されてもよい。Desikan-Killiany Atlas (Desikan 2006)は、第1脳領域及び第2脳領域を含む複数の脳領域を含む皮質(cerebral cortex)を、複数の脳領域に対応する領域を取得するように利用されるアトラスである。
【0357】
この時、学習装置2400は、Desikan-Killiany Atlas (Desikan 2006)を考慮して、第1脳領域に対応する第1領域及び第2脳領域に対応する第2領域がラベリングされたイメージデータを利用して、脳の皮質領域をセグメンテーションするための神経網モデルを学習させることができる。
【0358】
ただし、上述した脳アトラスは、例示に過ぎず、イメージデータのセグメンテーションの目的や関心領域に応じて、任意の適切な脳アトラスが考慮されることがある。
【0359】
また、本出願の一実施例による学習装置2200は、イメージデータが撮影されたスキャン条件によって神経網モデルを学習させるように実現されてもよい。
【0360】
例えば、学習装置2200は、第1スキャン条件で取得された第1イメージは第1イメージから複数の領域をセグメンテーションするように第1神経網モデルを利用するように実現されてもよい。それに反して、学習装置2200は、第2スキャン条件で取得された第2イメージは、第2イメージから複数の領域をセグメンテーションするように第2神経網モデルを利用するように実現されてもよい。換言すれば、学習装置2200は、イメージが撮影されたスキャン条件に基づいて神経網モデルを異なるように学習させることができる。
【0361】
また、セグメンテーションプロセスP2000では、本出願の一実施例によるイメージ分析装置2000は、第1スキャン条件下で取得されたターゲットイメージは学習された第1神経網モデルを利用してセグメンテーションし、第2スキャン条件下で取得されたターゲットイメージは学習された第2神経網モデルを利用してセグメンテーションするように実現されてもよい。
【0362】
これにより、本出願の一実施例によるイメージ分析装置2000は、スキャン条件別に最適な神経網モデルを利用してターゲットイメージのセグメンテーションを実行できるので、複数の領域をより安定的で正確に取得することができる。
【0363】
以下では、
図10ないし
図11を参照して、本出願の一実施例による学習装置2200が利用できる人工神経網モデルの例示について説明する。
【0364】
図10は、本出願の一実施例による学習装置2200が利用できる人工神経網モデルの一例である。
【0365】
図11は、本出願の一実施例による学習装置2200が利用できる人工神経網モデルの他の例である。
【0366】
図10を参照すると、本出願の一実施例による学習装置2200は、イメージセグメンテーションのための人工神経網でU-netを活用することができる。
【0367】
イメージセグメンテーションに活用されるU-netは、収縮経路(Contraction path)及び拡張経路(Expansion Path)を含むアーキテクチャーで構成されてもよい。
【0368】
具体的に、U-netの収縮経路は、2回の畳み込み(convolution)及びマックスプーリング(max pooling)が連続的に実行されるように構成されてもよい。この時、U-netの収縮経路ではイメージと関連した特性が抽出されることができる。
【0369】
しかし、収縮経路では、特性マップの大きさもまた減るので、U-netは、拡張経路を追加的に含んで特性マップの大きさを回復するように構成されてもよい。
【0370】
U-netの拡張経路は、アップ-畳み込み(Up-convolution)及び2回の畳み込み(convolution)が連続的に実行されるように構成されてもよい。この時、U-netの拡張経路では、イメージと特性マップの大きさが抽出されることができる。
【0371】
さらに、U-netは、同じレベルの特性マップをコンカテネーション(concatenation)するようにアーキテクチャーが構成されて収縮経路から拡張経路に特性と関連した位置情報を提供することができる。
【0372】
この時、入力イメージ(Input Image)のラベルと出力セグメンテーションマップのラベルとの差に基づいて、入力イメージのラベルと出力セグメンテーションマップのラベルとの差が最小になるように、U-netの含まれているレイヤーの少なくとも1つのノードのパラメーターあるいは重みが調節されることができる。
【0373】
また、
図11を参照すると、本出願の一実施例による学習装置2200は、イメージセグメンテーションのための人工神経網でU-net++を活用することができる。U-net++は、U-netの性能を向上させるためにDenseNetの高密度ブロックアイディアを使用した人工神経網モデルとして、スキップ経路に畳み込みレイヤーが存在してエンコーダー及びデコーダーの特性マップの間のセマンティックギャップを接続し、スキップ経路にデンス(dense)スキップ接続が存在してグラジエントの流れを向上させる点でU-netとの差異点が存在する。
【0374】
具体的に、学習装置2200は、U-net++神経網モデルの入力レイヤーに対して入力イメージを入力し、出力レイヤーを介して出力されたラベル情報を取得するように実現されてもよい。この時、学習装置2200は、入力イメージに含まれたラベル情報と神経網モデルから出力されるラベル情報の差に基づいて、Unet++の含まれた隠しレイヤーの少なくとも1つのノードのパラメーターあるいは重みを調節することができる。
【0375】
具体的に、学習装置2200は、上述した少なくとも1つのノードのパラメーターあるいは重みを調節する動作を繰り返し実行するように実現され、入力イメージに含まれたラベル情報と神経網モデルから出力されるラベル情報の差が最小化されるノードのパラメーターあるいは重みを取得することができる。
【0376】
上述したように、本出願の一実施例による学習装置2200は、出力されたラベル結果に基づいて人工神経網モデルを学習させる動作を実行することができる。
【0377】
具体的に、人工神経網モデルを学習するステップS1400では、イメージデータセットを取得するステップS1100から取得されたイメージデータに含まれるラベルに関連するデータを取得することができる。
【0378】
この時、学習装置2200は、イメージデータ及び神経網モデルの出力レイヤーを介して出力されるラベルデータに基づいて人工神経網モデルを学習させるように実現されてもよい。
【0379】
より具体的に、学習装置2200は、イメージデータに含まれるラベルデータと神経網モデルの出力レイヤーを介して出力されるラベルデータの差に基づいて、神経網モデルの隠しレイヤーに含まれる少なくとも1つのノードの重みやパラメーターを調節することによって神経網モデルを学習させるように実現されてもよい。
【0380】
一例として、学習装置2200は、第1イメージデータID1を人工神経網の入力レイヤーで入力して第1AラベルL1Aに対応するラベルデータを取得することができる。この時、学習装置は、第1イメージデータID1に含まれる第1ラベルL1に対応するラベルデータ及び第1AラベルL1Aに関連するラベルデータに基づいて神経網モデルを学習させることができる。例えば、学習装置2200は、第1ラベルL1と第1AラベルL1Aの差に基づいて、神経網モデルの隠しレイヤーに含まれる少なくとも1つのノードの重みやパラメーターを調節させることによって神経網モデルを学習させるように実現されてもよい。
【0381】
他の例として、学習装置2200は、第iイメージデータIDiを人工神経網の入力レイヤーで入力して第iAラベルLiAに対応するラベルデータを取得することができる。この時、学習装置は、第iイメージデータIDiに含まれる第iラベルLiに対応するラベルデータ及び第iAラベルLiAに関連するラベルデータに基づいて神経網モデルを学習させることができる。例えば、学習装置2200は、第iラベルLiと第iAラベルLiAの差に基づいて、神経網モデルの隠しレイヤーに含まれる少なくとも1つのノードの重みやパラメーターを調節させることによって神経網モデルを学習させるように実現されてもよい。ここで、iは任意の数であり得る。
【0382】
人工神経網モデルを検証するステップS1400では、本出願の一実施例による学習装置2200は、人工神経網モデルを検証することができる。
【0383】
一例として、本出願の一実施例による学習装置2200は、イメージデータセットDSに含まれる少なくとも1つのイメージデータに基づいて、学習された神経網モデルを介して出力されるラベルデータを取得することができる。この時、学習装置2200は、少なくとも1つのイメージデータと関連するラベルデータ及び学習された神経網モデルを介して出力されるラベルデータに基づいて、学習された神経網モデルを検証することができる。
【0384】
例えば、学習装置2200は、少なくとも1つのイメージデータと関連したラベルデータ及び学習された神経網モデルを介して出力されるラベルデータの類似度を比較することによって、学習された神経網モデルの隠しレイヤーのノードのパラメーターあるいは重みが適切かどうかを検証することができる。
【0385】
人工神経網モデルを取得するステップS1500では、本出願の一実施例による学習装置2200は、イメージデータセットに含まれるイメージデータに対して人工神経網モデルを学習させ、人工神経網モデルを検証する動作を繰り返し実行することによって、イメージデータに含まれるラベルに関連するデータと人工神経網の出力されるラベルに関連するデータとの間の差が最小化される重みやパラメーターを有する少なくとも1つのノードを含む神経網モデルを取得することができる。
【0386】
取得されたノードのパラメーターや重みは、セグメンテーションプロセスP2000のイメージセグメンテーションのための人工神経網モデルに利用されることができる。
【0387】
上述したことによれば、人工神経網を利用したセグメンテーションを中心に説明したが、本出願に開示されたイメージ分析装置2000は、人工神経網を利用したイメージセグメンテーションを含んで様々なイメージセグメンテーションアルゴリズムを利用することができる。
【0388】
一例として、イメージセグメンテーションアルゴリズムは、機械学習モデルとして提供されてもよい。機械学習モデルの代表的な例としては、人工神経網(Artificial Neural Network)があり得る。具体的に、人工神経網の代表的な例としては、データの入力を受ける入力レイヤー、結果を出力する出力レイヤー、及び入力レイヤーと出力レイヤーとの間でデータを処理する隠しレイヤー(hidden layer)を含むディープラーニングシリーズの人工神経網がある。人工神経網の詳細な例示としては、畳み込み人工神経網(Convolution Neural Network)、回帰型神経網(Recurrent Neural Network)、深層神経網(Deep Neural Network)、敵対的生成神経網(Generative Adversarial Network)等があり、本明細書で人工神経網は、上述された人工神経網、その他の様々な形態の人工神経網、及びこれらの組み合わせた形態の人工神経網を含む包括的な意味で解釈されるべきであり、必ずしもディープラーニングシリーズであるとは限らない。
【0389】
それだけでなく、機械学習モデルが必ず人工神経網モデル形態のみであることではなく、他にも最も近い接隣アルゴリズム(KNN)、ランダムフォレスト(RandomForest)、サポートベクターマシン(SVM)、主成分分析法(PCA)等を含んでもよく、以上で言及された技法はアンサンブルされた形態や他に様々な方式で組み合わされた形態の全てを含むことができる。一方、人工神経網を中心に言及される実施例において、特に言及されない限り、人工神経網が他の機械学習モデルで代替される可能性もある。
【0390】
さらに、本明細書において、イメージセグメンテーションアルゴリズムが必ず機械学習モデルに限定されるものではない。すなわち、イメージセグメンテーションアルゴリズムは、機械学習モデルでない様々な判断・決定アルゴリズムが含まれることもある。
【0391】
したがって、本明細書において、イメージセグメンテーションアルゴリズムは、イメージデータを利用してセグメンテーションを実行するすべての形態のアルゴリズムを全て含む包括的な意味で理解されるべきである。
【0392】
再び
図7を参照すると、本出願の一実施例によるセグメンテーションプロセスP2000は、データ取得プロセスP2100及び学習された神経網モデルを利用するセグメンテーションプロセスP2200を含むことができる。
【0393】
セグメンテーションプロセスP2000は、本出願の一実施例によるイメージ分析装置2000により実現されてもよい。
【0394】
以下では、
図12を参照して、本出願の一実施例によるイメージ分析装置2000の神経網モデルを利用したイメージセグメンテーション動作を説明する。
図12は、本出願の一実施例によるイメージ分析装置2000の神経網モデルを利用したイメージセグメンテーション方法の順序図である。
【0395】
図12を参照すると、本出願の一実施例によるイメージ分析装置2000の神経網モデルを利用したイメージセグメンテーション方法は、対象イメージデータを取得するステップS2100、学習された神経網を利用してセグメンテーション情報を取得するステップS2200、及びセグメンテーション情報を出力するステップS2300を含むことができる。
【0396】
具体的に、対象イメージデータを取得するステップS2000において、イメージ分析装置2000は、イメージ取得装置1000から対象イメージを取得することができる。また、イメージ分析装置2000は、イメージ取得装置1000あるいは任意の外部装置から対象イメージと関連する対象オブジェクト情報あるいは対象イメージが撮影されたスキャン条件に関連する情報を取得することができる。
【0397】
この時、対象イメージと関連する対象オブジェクト情報あるいは対象イメージが撮影されたスキャン条件に関連する情報は、後述する補正パラメーターを取得することに考慮される場合がある。これに関して、
図58ないし
図67に関連して詳しく説明する。
【0398】
図13を参考にする。
図13は、本出願の一実施例による対象イメージの例示的な構造図である。
【0399】
一例として、本出願の一実施例によりイメージ分析装置2000が取得する対象イメージデータは、対象イメージTIに対する情報を含むことができる。例えば、対象イメージTIに対する情報は、ピクセルの座標、強度、色などに関連する情報を含むことができる。
【0400】
他の例として、対象イメージデータは、対象オブジェクト情報TOを含むことができる。例えば、対象オブジェクト情報TOに対する情報は、対象イメージTIと関連する対象体(例えば、脳疾患検査患者)の個人情報に対する情報であり得る。例えば、対象オブジェクト情報TOに対する情報は、対象体(例えば、脳疾患検査患者)の名前、年齢、性別などに関連する情報であり得る。この時、イメージ分析装置2000は、任意の外部装置から対象オブジェクト情報TOに対する情報を取得することができる。あるいは、イメージ分析装置2000は、対象イメージデータに対して構造化されたメタデータを認識することによって対象オブジェクト情報TOに対する情報を取得することができる。
【0401】
他の例として、対象イメージデータは、対象スキャン条件TSCに対する情報を含むことができる。例えば、対象スキャン条件TSCに対する情報は、対象イメージTIが撮影されたスキャン条件に関連する情報であり得る。例えば、対象スキャン条件TSCに対する情報は、対象イメージTIが撮影された磁場強度、対象イメージTIが撮影されたイメージ装置の設定パラメーター、あるいは対象イメージTIが撮影されたイメージ装置のメーカーと関連する情報であり得る。この時、イメージ分析装置2000は、任意の外部装置から対象スキャン条件TSCに対する情報を取得することができる。あるいは、イメージ分析装置2000は、対象イメージデータに対して構造化されたメタデータを取得することによって対象スキャン条件TSCに対する情報を取得することができる。
【0402】
再び
図7を参照すると、イメージ分析装置2000は、データ取得プロセスP2100で取得された対象イメージデータを学習された神経網モデルの入力レイヤーで入力するように実現されてもよい。
【0403】
この時、イメージ分析装置2000は、上述した学習装置2200で実現される学習プロセスP1000に基づいて取得された人工神経網モデルのノードの重み及び/又はノードのパラメーターを、対象イメージデータをセグメンテーションするための人工神経網モデルに活用するように実現されてもよい。
【0404】
再び、
図12を参照すると、学習された神経網モデルを利用してセグメンテーション情報を取得するステップS2200において、学習装置2200から取得されたノードの重み及び/又はノードのパラメーターに基づいた学習された神経網モデルは、入力レイヤーを介して対象イメージデータの入力を受け、対象イメージTIをセグメンテーションした結果として、出力レイヤーを介して対象イメージTIをラベリングした結果を出力するように提供されてもよい。この時、イメージ分析装置2000は、学習された神経網モデルの出力レイヤーを介して対象イメージのラベリングに関連したセグメンテーション情報を取得することができる。
【0405】
この時、人工神経網モデルの出力レイヤーを介して出力される結果は、対象イメージデータの対象イメージから取得された複数の対象領域を含むことができる。
【0406】
神経網モデルの出力レイヤーを介して出力される結果は、対象イメージから取得される複数の対象領域に対応するラベリング形態であり得る。例えば、神経網モデルの出力レイヤーを介して出力される結果は、対象イメージから取得される第1領域を定義する第1ラベル、第2領域を定義する第2ラベルを含むラベルデータの形態であり得る。
【0407】
この時、神経網モデルの出力レイヤーを介して出力される結果は、第1ラベルに基づいて対象イメージの第1領域に第1色をオーバーレイし、対象イメージの第2領域に第2色をオーバーレイした形態であり得る。これにより、第1領域と第2領域がより容易に区別されることができる。ただし、上述した内容は、例示に過ぎず、第1領域と第2領域を区別するための任意の形態として出力結果を構成することができる。
【0408】
また、神経網モデルの出力レイヤーを介して出力されるセグメンテーション情報は、予め定められた脳アトラスに基づいて対象イメージを複数の領域に区切られた形態であり得る。例えば、上述したように、学習装置は、予め定められた脳アトラスに基づいて学習イメージを第1脳領域に対応する第1領域及び第2脳領域に対応する第2領域に分割するように神経網モデルを学習することができる。この時、予め定められた脳アトラスに基づいて学習された神経網モデルを利用するので、神経網モデルの出力レイヤーを介して出力されるセグメンテーション情報は、対象イメージの第1脳領域に対応する第1領域及び第2脳領域に第2領域を含む複数の領域に区切られた形態で出力されてもよい。
【0409】
イメージ分析装置2000は、出力レイヤーを介して出力されるセグメンテーション情報に基づいて、特定領域に対応する形態学的数値を計算する動作を実行することができる。
【0410】
一例として、イメージ分析装置2000は、出力レイヤーを介して出力される第1領域に関連するセグメンテーション情報に基づいて第1脳領域に関連する形態学的特性(morphological character)を示す形態学的数値を計算するように実現されてもよい。例えば、形態学的特性(morphological character)は、体積、厚さ、長さ、あるいは形態などに関連することができる。
【0411】
セグメンテーション情報を出力するステップS2300において、イメージ分析装置2000は、出力レイヤーを介して出力されるセグメンテーション情報に基づいて、複数の脳領域に対して視覚的なグラフィックをオーバーレイして出力装置2600の出力モジュール2650、あるいはイメージ分析装置2000の出力モジュール2050を介して使用者に表示するように実現されてもよい。
【0412】
図14を参考にする。
図14は、本出願の一実施例によるイメージ分析装置2000のセグメンテーションプロセスによって取得されたセグメンテーション情報に基づいて取得されるイメージの例示である。
【0413】
具体的に、
図14の上側に示された図面は、T1-MRIから取得されたイメージに対するセグメンテーション結果に基づいて出力されるイメージの例示である。
図14の下側に示された図面は、T2-Flair MRIから取得されたイメージに対するセグメンテーション結果に基づいて出力されるイメージの例示である。
【0414】
例えば、本出願の一実施例によるイメージ分析装置2000は、T1-MRIから取得されたイメージに対するセグメンテーションプロセスによって、前頭葉、側頭葉、頭頂葉、後頭葉、側脳室、扁桃体、海馬領域などに対応するセグメンテーション情報を取得することができる。
【0415】
例えば、本出願の一実施例によるイメージ分析装置2000は、T2-Flair MRIから取得されたイメージに対するセグメンテーションプロセスによって、白質、灰白質、脳室、WMH(white matter hyperintensity)領域などに対応するセグメンテーション情報を取得することができる。
【0416】
上述したイメージ分析装置2000のイメージセグメンテーション動作によれば、使用者はセグメンテーション結果を視覚的に確認できて容易にセグメンテーション結果を確認することができる。また、使用者の脳疾患診断の補助指標に対する理解度を向上させることができるという有利な効果が提供される。
【0417】
一方、
図7で使用される人工神経網モデルは、少なくとも1つの人工神経網モデルで実現されてもよい。
【0418】
以下では、
図15ないし
図17を参照して、少なくとも1つの人工神経網モデルを利用する本出願の一実施例によるイメージセグメンテーションのためのプロセスの流れ図を説明する。具体的に、
図7の人工神経網モデルを学習させるプロセスP1200と関連して複数の人工神経網モデルを利用する場合の特徴的な内容を中心に説明する。
図7ないし
図14と関連して説明した内容は、
図15ないし
図17と関連して後述する実施例にも類推適用することができる。
【0419】
図15は、本実施例によるイメージセグメンテーションのためのプロセスの流れを示す図である。
【0420】
一例として、
図15を参照すると、
図7の学習プロセスP1000の神経網モデル学習プロセスP1200は、第1神経網モデルを学習させるプロセスP1210及び第2神経網モデルを学習させるプロセスP1220で構成されてもよい。
【0421】
一例として、第1神経網モデルは、第1脳領域に対応する第1領域及び第2脳領域に対応する第2領域を取得するように学習されてもよい。この時、第2神経網モデルは、第1神経網モデルから取得されることができる第1領域に含まれた第3領域及び第4領域を取得するように学習されてもよい。換言すれば、第1神経網モデルは、脳の巨視的な構造に対応する領域(例えば、頭蓋骨領域、脳脊髄液CSF領域、皮質領域、髄質領域)を取得するように学習されてもよく、第2神経網モデルは、脳の詳細的な構造に対応する領域(例えば、皮質内に位置する脳要素に対応する領域、髄質内に位置する脳要素に対応する領域)を取得するように学習されてもよい。
【0422】
他の例として、第1神経網モデルは、第1脳アトラスに対応する脳領域に対応する領域を取得するように学習されてもよい。それに反して、第2神経網モデルは、第2脳アトラスに対応する脳領域に対応する領域を取得するように学習されてもよい。
【0423】
また、他の例として、第1神経網モデルは、脳の巨視的な構造に対応する領域(例えば、頭蓋骨領域、脳脊髄液CSF領域、皮質領域、髄質領域)を取得するように学習されてもよい。それに反して、第2神経網モデルは、脳アトラスに対応する脳領域に対応する領域を取得するように学習されてもよい。例えば、第2神経網モデルは、Desikan-Killiany Atlas (Desikan 2006)に基づいて複数の脳領域に対応する領域を取得するように学習されてもよく、Desikan-Killiany Atlas (Desikan 2006)に基づいて学習された第2神経網モデルは、前頭葉、側頭葉、頭頂葉、後頭葉、側脳室、扁桃体及び海馬を含む領域を取得するように学習されてもよい。
【0424】
第1神経網モデルを学習させるプロセスP1210と第2神経網モデルを学習させるプロセスP1220は、独立的に実行されてもよい。
【0425】
具体的に、第1神経網モデルを学習させるプロセスP1210と第2神経網モデルを学習させるプロセスP1220に活用されるデータセットは、独立的であり得る。
【0426】
図16を参考にする。
図16は本出願の一実施例によるイメージデータセットの例示的な構造図である。具体的に、
図16の左側に示されたイメージデータセットは、第1神経網モデルを学習させるためのイメージデータセットであり得る。それに反して、
図16の右側に示されたイメージデータセットは、第2神経網モデルを学習させるためのイメージデータセットであり得る。
【0427】
例えば、第1神経網モデルを学習させるためのイメージデータセットDSは、第1イメージI1及び第1領域と関連した第1aラベルL1Aと関連する情報を含む第1イメージデータを含むことができる。それに反して、第2神経網モデルを学習させるためのイメージデータセットDSは、第1イメージI1及び第2領域と関連した第1bラベルL1bと関連する情報を含む第1イメージデータを含むことができる。
【0428】
この時、学習装置は、第1神経網モデルを利用して、第1イメージデータID1を人工神経網の入力レイヤーで入力して第1領域と関連した第1aラベルL1a’に対応する出力ラベルデータを取得することができる。この時、学習装置は、第1イメージデータID1に含まれた第1領域と関連したラベルL1Aに対応するラベルデータ及び第1領域に関連した第1a’ラベルL1a’に関連する出力ラベルデータに基づいて人工神経網モデルを学習させることができる。例えば、学習装置2200は、第1aラベルL1Aと第1a’ラベルL1a’の差に基づいて神経網モデルの隠しレイヤーに含まれた少なくとも1つのノードの重みやパラメーターを調節するように実現されてもよい。また、上述した第1神経網モデルを学習させるプロセスを繰り返し実行することによって、第1領域に関連した第1神経網モデルに関連するパラメーターを取得することができる。
【0429】
それに反して、学習装置は、第2神経網モデルを利用して、第1イメージデータを人工神経網の入力レイヤーで入力して第2領域と関連した第1b’ラベルL1b’に対応する出力ラベルデータを取得することができる。この時、学習装置は、第1イメージデータID1に含まれた第2領域と関連した第1bラベルL1bに対応するラベルデータ及び第2領域に関連した第1bラベルL1b’に関連する出力ラベルデータに基づいて人工神経網モデルを学習させることができる。例えば、学習装置2200は、第1bラベルL1bと第1b’ラベルL1b’の差に基づいて神経網モデルの隠しレイヤーに含まれた少なくとも1つのノードの重みやパラメーターを調節するように実現されてもよい。また、上述した第2神経網モデルを学習させるプロセスを繰り返し実行することによって、第2領域に関連した第2神経網モデルに関連するパラメーターを取得することができる。
【0430】
また、学習プロセスP1000で取得された第1神経網モデルに関連したパラメーターは、セグメンテーションプロセスP2000の第1領域に対応するイメージセグメンテーションのための第1神経網モデルに利用されることができ(P2210)、学習プロセスP1000で取得された第2神経網モデルに関連したパラメーターは、セグメンテーションプロセスP2000の第2領域に対応するイメージセグメンテーションのための第2神経網モデルに利用される(P2220)ように実現されてもよい。
【0431】
ただし、
図16によれば、第1神経網モデルに関連するイメージデータに含まれた第1aラベルは、第1領域に関連したラベルであり、第2神経網モデルに関連するイメージデータに含まれた第1bラベルは、第2領域に関連したラベルであると図示されたが、これは例示に過ぎず、これに限定されない。例えば、第1及び2神経網モデルのイメージデータは、第1領域及び第2領域に関連したラベル情報を含むことができ、第1神経網モデルを学習させる場合には、第1領域に関連したラベル情報のみを利用し、第2神経網モデルを学習させる場合には、第2領域に関連したラベル情報のみを利用するように実現されてもよい。
【0432】
また、上述したことによれば、第1神経網モデルと第2神経網モデルが独立的なもので説明されたが、これに限定されず、第1神経網モデルと第2神経網モデルは少なくとも一部のレイヤーを共有することができる。換言すれば、第1神経網モデルと第2神経網モデルは共通するレイヤーを少なくとも1つ含むことができる。
【0433】
一方、第1神経網モデルを学習させるプロセスと第2神経網モデルを学習させるプロセスは、独立的であってもよいが、互いに関連するように学習させてもよい。ここで、互いに関連するように学習させることは、2つのうち1つの神経網モデルから出力されるデータを他の神経網モデルの入力データで使用することを含み、2つのうち1つの神経網モデルで生成された任意のデータを他の神経網モデルで利用するすべての形態を含むことを意味することができる。
【0434】
図17を参考にする。
図17は、本出願の実施例によるイメージセグメンテーションのためのプロセスの流れを示す図である。
【0435】
一実施例として、本出願の一実施例による学習プロセスP1000の神経網モデルを学習させるプロセスP1200は、第1神経網モデルを学習させるプロセス(P1211)及び第2神経網モデルを学習させるプロセス(P1221)を含み、第1神経網モデルから出力される結果と関連したデータが第2神経網モデルに入力データとして入力されるように実現されてもよい。
【0436】
一例として、学習装置2200は、第2神経網モデルが第1領域に関連したラベルデータの入力を受けるように構成することができる。この時、第1領域に関連したラベルデータは、イメージデータに対して第1脳領域に対応する第1領域を手動でラベリングされることによって取得されるか、任意の自動ラベリングソフトウェアを利用して取得されることができる。
【0437】
例えば、第1領域に関連したラベルデータは、第1神経網モデルに入力されるイメージデータに対して臨床医によって手動でラベリングされたデータであり得る。
【0438】
別の例では、第1神経網モデルは、第1領域に関連したラベルデータを出力するように学習されることができ、この時、第2神経網モデルに入力される第1領域に関連したラベルデータは、第1神経網モデルから出力されるラベルデータであり得る。
【0439】
この時、第2神経網モデルは、第1領域に関連したラベルデータ及びイメージデータに基づいて第2領域に関連したラベルデータを出力するように学習されることができる。
【0440】
したがって、本出願の一実施例による学習装置2200は、第1神経網モデルを介して第1領域に関連したラベルデータを取得でき、第2神経網モデルを介して第2領域に関連したラベルデータを取得するように実現されてもよい。したがって、学習装置2200は、第1領域及び第2領域に関連したラベルデータを取得するように第1神経網モデル及び第2神経網モデルを学習させることができる。
【0441】
また、学習装置2200は、第1領域及び第2領域に関連するラベルに関連したラベルデータ及びイメージデータセットの第1領域及び第2領域に関連したラベルデータの差に基づいて、第1神経網モデルの少なくとも1つのノードの重みやパラメーターを調節したり、第2神経網モデルの少なくとも1つのノードの重みやパラメーターを調節したりするように提供されてもよい。
【0442】
また、学習プロセスP1000で取得された第1神経網モデル及び第2神経網モデルに関連したパラメーターは、セグメンテーションプロセスP2000の第1領域及び第2領域に対応するイメージセグメンテーションのための第1神経網モデル及び第2神経網モデルに利用されてもよい。
【0443】
この時、第1領域又は第2領域は、脳の解剖学的構造と関連する領域であってもよく、上述した脳アトラスに基づいて区切られた領域の中の1つであってもよい。また、第1領域又は第2領域は、脳疾患に関連した有意味な関連性を示す領域であり得る。
【0444】
ただし、上述した神経網モデルの学習プロセスは、例示に過ぎず、任意の適切な形態、類型、パラメーターを有する少なくとも1つ以上の神経網モデルの様々な組み合わせや連結関係を利用してイメージセグメンテーション動作を学習させ、神経網モデルを検証して、神経網モデルのパラメーターを取得できるであろう。
【0445】
一方、本出願の一実施例によるイメージ分析装置2000は、セグメンテーションプロセスP2000において、学習された人工神経網モデルを更新するか、アップデートするように実現されてもよい。
【0446】
一例として、イメージ分析装置2000は、学習された神経網モデルを利用したセグメンテーションプロセスP2200により対象イメージをセグメンテーションして取得されたセグメンテーション情報を手動で、又は任意のソフトウェアを利用して修正できるように実現されてもよい。この時、イメージ分析装置2000は、修正されたセグメンテーション情報に基づいて、学習された神経網モデルの少なくとも1つ以上のノードの重みや、少なくとも1つ以上のノードのパラメーターを修正することによって、人工神経網モデルを更新するか、アップデートするように実現されてもよい。
【0447】
一実施例によるイメージ分析装置は、イメージの品質を判断する機能を実行することができる。イメージ分析装置は、イメージの品質を判断するための品質基準を持って、入力されるイメージが品質基準を満足するか否かを判断することができる。
【0448】
より具体的に、イメージ品質判断は、イメージ取得装置によって取得された医療イメージが一定水準以上の品質を備えているかどうかを判断することを意味することができる。換言すれば、イメージ品質判断は、イメージ取得装置によって取得された医療イメージから一定水準以上の信頼度を有する医療情報の取得が可能かどうかを判断することを意味することができる。
【0449】
イメージ品質判断は、イメージ分析動作を構成する細部動作と共に実行されてもよい。例えば、イメージ品質判断動作は、本明細書で説明するイメージ取得動作、イメージ前処理動作、イメージセグメンテーション動作、及び/又は医療情報出力動作と共に実行されてもよい。
【0450】
イメージ品質判断動作は、少なくとも1つの細部動作の実行前に、又は実行後に実行されてもよい。イメージ品質判断動作は、細部動作の実行結果から得られる情報に基づいて実行されてもよい。イメージ品質判断動作は、細部動作を実行するための基準を満たしているかどうかを判断するために実行されてもよい。
【0451】
イメージ品質判断は、イメージデータに基づいて実行されてもよい。イメージ品質判断は、イメージ生データ(raw data)を基に実行されてもよい。イメージ品質判断は、前処理が実行された医療イメージを基に実行されてもよい。他の例として、イメージ品質判断は、医療イメージをセグメンテーション(segmentation)した結果を基に実行されてもよい。また、他の例として、イメージ品質判断は、医療イメージを分析した結果を基に実行されてもよい。
【0452】
イメージ品質判断は、イメージデータと関連した非イメージデータに基づいて実行されてもよい。イメージ品質判断は、医療イメージに関するメタデータ(metadata)情報、医療イメージに含まれているアーティファクト情報、又は医療イメージセグメンテーション(segmentation)を介して確保された関心領域情報のうち少なくといずれか1つを基に実行されてもよい。
【0453】
一実施例によれば、イメージ品質判断は、対応する細部動作別で別に実行されてもよい。
【0454】
例えば、第1品質判断は、前処理動作前に生データに基づいて実行されてもよい。この時、第1品質基準を満足するイメージに対し前処理動作が実行されてもよい。また、例えば、第2品質判断は、セグメンテーション動作前に生データ又は前処理されたイメージに基づいて実行されてもよい。この時、第2品質基準を満足するイメージに対してセグメンテーション動作が実行されてもよい。また、例えば、第3品質判断は、イメージ分析前に、生データ、前処理されたイメージ、又はイメージセグメンテーション結果に基づいて実行されてもよい。第3品質基準を満足するイメージに対してイメージ分析が実行されてもよい。第1ないし第3品質基準はそれぞれ異なることができる。
【0455】
イメージ品質判断を介して取得された情報は出力されることができる。イメージ品質判断を介して取得された情報は、イメージ品質判断の根拠となる情報を含むことができる。イメージ品質判断の根拠となる情報は、イメージに欠陥が存在するかどうか、イメージの形式情報、イメージの取得条件などを含むことができる。イメージ品質判断を介して取得された情報は、後続の動作を実行するかどうかに関連する情報の生成又は提供に利用されることができる。
【0456】
イメージ品質判断の具体的な実施例については、後述するようにする。
【0457】
本出願の一実施例によるイメージ分析装置2000は、対象イメージのセグメンテーション結果に基づいて対象体の脳形態学的指標を計算する動作を実行するように提供されてもよい。
【0458】
具体的に、イメージ分析装置2000は、セグメンテーション結果に基づいて頭蓋骨の内部領域とターゲット要素に対応する領域を取得することができる。また、イメージ分析装置2000は、ターゲット要素の形態学的指標を計算するために頭蓋骨の内部領域に対応するバウンダリーを修正する動作を追加的に実行できる。
【0459】
また、イメージ分析装置2000は、頭蓋骨の内部領域のバウンダリーを修正するために脳イメージを整列する動作を追加的に実行できる。
【0460】
本出願の一実施例によるイメージ分析装置2000の対象体の脳形態学的指標を計算する動作は、
図48ないし
図57に関連して詳しく後述するようにする。
【0461】
本出願の一実施例によるイメージ分析装置2000は、対象イメージのセグメンテーション結果に基づいて計算された脳の形態学的値あるいは形態学的指標を補正する動作を実行するように提供されてもよい。
【0462】
具体的に、イメージ分析装置2000は、セグメンテーション結果に基づいてターゲット要素に対応する領域とターゲット要素に対応するピクセルやボクセルデータを取得することができる。この時、イメージ分析装置2000は、ターゲット要素に対応するピクセルやボクセルデータに基づいてターゲット要素の形態学的値を取得することができる。
【0463】
また、イメージ分析装置2000は、より正確な形態学的指標を出力するように、対象イメージが取得されるスキャン条件や対象イメージ内のターゲット要素の位置を考慮してターゲット要素の形態学的値を補正する動作を実行することができる。
【0464】
この時、イメージ分析装置2000は、ターゲット要素の形態学的値を補正するために補正パラメーター取得装置2400からスキャン条件やターゲット要素の位置を考慮した補正パラメーターを取得でき、補正パラメーター及びターゲット要素の形態学的値に基づいてターゲット要素の形態学的指標を出力する動作を実行するように提供されてもよい。
【0465】
本出願の一実施例によるイメージ分析装置2000の脳の形態学的値あるいは形態学的指標を補正する動作は、
図58ないし
図67に関連して詳しく後述するようにする。
【0466】
一実施例によるイメージ出力装置は、イメージ分析を介して取得される様々な医療情報を基に診断補助情報を使用者に提供することができる。ここで、診断補助情報は、医療イメージから取得される様々な医療情報の加工を介して取得される情報を含むことができる。例えば、診断補助情報は、医療情報を加工して取得された情報、例えば、医療情報に基づいた診断情報、分析情報、処方情報などを含むことができる。
【0467】
診断補助情報提供動作は、イメージ出力動作を構成する細部動作と共に実行されてもよい。例えば、診断補助情報提供動作は、本明細書で説明するイメージ取得動作、イメージから医療情報を取得する動作、取得された情報のうち診断補助情報を取得する動作、診断補助情報を出力する動作、及び/又は診断補助情報に基づいてコメントを提供する動作と共に実行されてもよい。上述したそれぞれの動作に関する詳しい説明は後述するようにする。
【0468】
他の実施例によるイメージ出力装置は、イメージ分析を介して取得される様々な医療情報のうち使用者に必要な指標情報を選択的に提供することができる。ここで、選択的情報提供は、イメージ分析装置を介して取得できる様々な医療情報のうち使用者に必要な医療情報のみを選択的に提供することを含むことができる。
【0469】
選択的情報提供動作は、イメージ出力動作を構成する細部動作と共に実行されてもよい。例えば、選択的情報提供動作は、本明細書で説明するイメージ取得動作、イメージから医療情報を取得する動作、取得された情報のうち選択的情報を取得する動作、選択的情報を出力する動作、及び/又は選択的情報に基づいてコメントを提供する動作と共に実行されてもよい。上述したそれぞれの動作に関する詳しい説明は後述するようにする。
【0470】
以上では、本出願の一実施例によるイメージ分析装置2000の構成と動作について説明した。以下では、本実施例におけるイメージ分析方法について、より具体的に説明する。
【0471】
以下の説明では、本出願の一実施例によるイメージ分析方法が、上述したイメージ分析装置2000、学習装置2200、補正パラメーター取得装置2400、あるいは出力装置2600により実行されるものと説明する。ただし、これは説明の便宜のためのものに過ぎないので、本出願の一実施例によるイメージ分析方法が、上述したイメージ分析装置2000、学習装置2200、補正パラメーター取得装置2400、あるいは出力装置2600に限定されるものではない。すなわち、後述されるイメージ分析方法が必ずイメージ分析装置2000、学習装置2200、補正パラメーター取得装置2400、あるいは出力装置2600にのみ実行されるものではなく、上述したイメージ分析装置2000、学習装置2200、補正パラメーター取得装置2400、あるいは出力装置2600と類似の機能を有する他のシステムや装置などによって実行されることも可能である。
【0472】
患者の健康状態を判断するために医療イメージから様々な情報が取得されるが、正確な情報を取得するためには、一定水準以上の品質を有し、必要条件を満足する医療イメージを基に分析されなければならない。
【0473】
より具体的には、イメージ取得装置によって取得された医療イメージは、イメージ分析が行われるのに適していない品質(又は、性質)を持つことができる。例えば、イメージは、医療データ取得に不適切な形式的又は実質的欠陥を有することができる。例えば、イメージの明るさ、イメージの解像度、撮影が行われた部位、撮影が行われた方向、撮影が行われた角度、又はその他の撮影中に発生しうる問題によってイメージ内に発生した様々な欠陥などにより、医療イメージは、一定水準以上の品質を備えていないこともある。又は、イメージファイルの形式、大きさなどのイメージの形式が必要条件を満足しないこともある。
【0474】
上記のような一定水準以上の品質を持たない医療イメージを基に分析が行われる場合、その分析結果もまた一定水準以上の信頼度を備えていないこともある。これにより、より高い水準の信頼度を持つことができる分析結果の導出のためには、イメージ取得装置によって取得されたイメージが一定水準以上の品質を持っているかどうかに関するイメージ品質判断が行われなければならない。
【0475】
従来は、撮影装置を介して取得した医療イメージに不良な部分があるかどうか判断するために、検収者が直接いちいち判断した。ただし、検収者の観点、検収者の経験、検収者の体調により判断結果が一定でないこともあって、一定水準の精度の高い品質判断が難しいという限界点が存在した。
【0476】
一実施例によれば、上述した限界点を克服して、撮影された医療イメージの向上した品質判断のために、人工知能が活用されることができる。すなわち、一実施例によるイメージ分析装置は、人工知能を活用して高い水準の医療イメージ品質判断を実行することができる。
【0477】
図18は、一実施例によるイメージ品質判断プロセスを説明するための図である。
【0478】
図18を参照すると、一実施例によるイメージ品質判断プロセスは、医療イメージ取得ステップS3000と、医療イメージ品質判断ステップS3300と、医療イメージ品質関連情報出力ステップS3500と、を含むことができる。この場合、医療イメージ品質関連情報出力ステップS3500は省略してもよい。一方、イメージ品質判断プロセスは、医療イメージを前処理するステップ及び/又は医療イメージをセグメンテーションするステップをさらに含むことができる。
【0479】
図19は、イメージ品質判断プロセスを実行するイメージ分析装置3000を説明するための図である。
【0480】
図19を参照すると、イメージ分析装置3000はイメージ品質判断プロセスを実行することができる。イメージ分析装置3000は、イメージ品質判断を実行するための1つ以上のモジュールを含むことができる。例えば、イメージ分析装置3000は、前処理実行モジュール3300、イメージセグメンテーションモジュール3500又はイメージ品質判断モジュール3700、イメージ品質関連情報出力モジュール3900のうち少なくともいずれか1つを含むことができる。
【0481】
以下では、イメージ品質判断プロセスの各ステップについて、より具体的な例を挙げて説明する。以下で説明するイメージ品質判断プロセスは前述したイメージ分析装置3000又は本明細書全体で説明する装置又はシステムによって実行されてもよい。
【0482】
一実施例によるイメージ取得装置は、医療イメージを取得することができる。例示的に、医療イメージは、CT(Computed Tomography)、MRI(Magnetic resonance maging)、X-rayなどのイメージを含めるが、これに限定されるものではない。この場合、MRIイメージは、MRI撮影装置によって撮影されることができる様々な種類の映像、例えば、T1強調映像、T2強調映像やFLAIR映像などを含むことができる。また、MRIイメージは、MRI撮影装置によって撮影される様々な種類の平面、例えば、Axial、Sagittal又はCoronal平面で撮影されたイメージを含むことができる。
【0483】
一実施例によるイメージ取得装置は、少なくとも一部が完全に撮影されなかった医療イメージを取得することができる。例えば、イメージ取得装置は、対象領域のうち少なくとも一部が漏れ落ちたり、不適切に撮影されたりした医療イメージを取得することができる。
【0484】
例えば、イメージ取得装置は、一定水準以下の品質を有する医療イメージを取得することができる。イメージ取得装置は、一定水準以上の信頼度を有する医療情報の抽出を期待しにくい医療イメージを取得することができる。別の例として、イメージ取得装置は、ファイル構造が異常であるか、患者情報が漏れ落ちている医療イメージを取得することができる。また、他の例として、イメージ取得装置は、少なくとも1つのノイズを含んでいる医療イメージを取得することができる。ここで、ノイズは、イメージに基づいた情報取得に影響を及ぼす様々な種類の欠陥ないし状態を意味することになる。
【0485】
一実施例によるイメージ品質判断プロセスは、医療イメージを前処理するステップを含むことができる。例えば、一実施例によるイメージ品質判断プロセスは、イメージ品質判断が実行されるのに適合するようにイメージ取得装置によって取得された医療イメージを前処理するステップを含むことができる。
【0486】
例示的に、イメージ前処理ステップは、医療イメージ内に含まれているアーティファクトの検出がより円滑に行われるようにイメージの明るさ、大きさ、比率、方向、又は解像度を補正するなどの様々な前処理過程を実行することを含むことができる。別の例として、イメージ前処理ステップは、医療イメージ内に含まれている解剖学的構造に関する情報の取得がより円滑に行われるようにイメージの明るさ、大きさ、比率、方向、又は解像度を補正するなどの様々な前処理過程を実行することを含むことができる。
【0487】
その他にも、イメージ前処理ステップは、イメージ品質判断のための様々な前処理過程を実行することを含むことができ、これに関する詳細については、上述したことがあるので重複する内容は省略するようにする。
【0488】
一実施例によるイメージ品質判断プロセスは、医療イメージをセグメンテーション(segmentation)するステップを含むことができる。例えば、一実施例によるイメージ品質判断プロセスは、イメージ品質判断のためにイメージ取得装置によって取得された医療イメージをセグメンテーションするステップを含むことができる。
【0489】
例示的に、イメージセグメンテーションステップは、医療イメージ内に含まれているアーティファクトと関連する情報を取得するために、医療イメージセグメンテーションを実行することを含むことができる。より具体的な例として、イメージセグメンテーションステップは、医療イメージ内に含まれているアーティファクトと対応する領域のセグメンテーションを実行することを含むことができる。
【0490】
アーティファクトに対応する領域のセグメンテーションは、医療イメージに含まれたアーティファクトに対応する領域を取得するように学習された神経網モデルを利用して実行されてもよい。アーティファクト領域をセグメンテーションすることは、アーティファクト領域がラベリングされた1つ以上の医療イメージを含む学習データを利用して学習された神経網モデルを利用して実行されてもよい。
【0491】
他の例として、イメージセグメンテーションステップは、医療イメージ内に含まれている人体の領域のうち少なくとも一部に基づいてイメージ品質判断が行われるように医療イメージをセグメンテーションすることを含むことができる。より具体的な例として、イメージセグメンテーションステップは、イメージ品質判断の基礎となることができる人体の解剖学的又は機能的構造に関する情報を得るために医療イメージをセグメンテーションすることを含むことができる。イメージセグメンテーションステップは、医療イメージ内に含まれている人体の構造と対応する領域をセグメンテーションすることを含むことができる。イメージセグメンテーションステップは、イメージ品質判断に利用される構造に対応する領域を取得することを含むことができる。
【0492】
人体の構造に対応する領域のセグメンテーションは、神経網モデルを利用して実行されてもよい。構造に対応する領域のセグメンテーションは、医療イメージに含まれた領域をセグメンテーションするように学習された神経網モデルを利用して実行されてもよい。イメージセグメンテーションステップは、事前に学習された神経網モデルを利用して医療イメージのセグメンテーションを実行して少なくとも1つのセグメンテーションされた領域を取得することを含むことができる。この場合、少なくとも1つのセグメンテーションされた領域は、それぞれ他の解剖学的又は機能的構造に対応することができる。また、少なくとも1つのセグメンテーションされた領域は、品質判断に利用される人体構造に対応する領域を含むことができる。解剖学的又は機能的構造に対応する領域のセグメンテーションは、本明細書全体で説明されるイメージのセグメンテーションに関連した内容が同様に適用されることができる。
【0493】
図20は、イメージ品質判断モジュール3700を説明するための図である。
【0494】
図20を参照すると、イメージ品質判断モジュール3700は、第1イメージ品質判断部3710、第2イメージ品質判断部3730、第3イメージ品質判断部3750又は第4イメージ品質判断部3770のうち少なくともいずれか1つを含むことができる。
【0495】
例示的に、第1イメージ品質判断部3710は、メタデータ情報に基づいてイメージの品質を判断することができ、第2イメージ品質判断部3730は、ノイズ情報に基づいてイメージの品質を判断することができ、第3イメージ品質判断部3750は、解剖学的にセグメンテーションされたセグメンテーション情報に基づいてイメージの品質を判断することができ、第4イメージ品質判断部3770は、複合情報、例えば、ノイズ情報と解剖学的にセグメンテーションされたセグメンテーション情報との関係に基づいてイメージの品質を判断することができる。第1イメージ品質判断部3710ないし第4イメージ品質判断部3770に関する詳しい内容は後述するようにする。
【0496】
一実施例によるイメージ品質判断を実行する神経網モデルは、イメージ取得装置によって取得される医療イメージの種類によって異なるように学習及び実行されてもよい。例示的に、イメージ取得装置によって取得される医療イメージの種類がCTイメージである場合、イメージ分析装置3000のイメージ品質判断モデルは、CTイメージに基づいて学習され、実行されるモデルであり得る。他の例として、イメージ取得装置によって取得される医療イメージの種類がMRIである場合、イメージ分析装置3000のイメージ品質判断モデルは、MRIイメージに基づいて学習され、実行されるモデルであり得る。
【0497】
一実施例による第1イメージ品質判断部3710は、イメージ分析が正常に行われるかどうかを判断するためにメタデータ情報に基づいて実行されてもよい。この時、メタデータ情報は、イメージ取得装置から取得した医療イメージに関する情報を含むことができる。より具体的に、メタデータ情報は、医療イメージのファイル構造情報又は医療イメージに入力されている患者情報のうち少なくともいずれか1つを含むことができる。
【0498】
図21は、第1イメージ品質判断プロセスを説明するための図である。
【0499】
図21を参照すると、第1イメージ品質判断プロセスは、医療イメージ取得ステップS3711と、非イメージ情報取得ステップS3713と、非イメージ情報正常可否判断ステップS3715と、非イメージ関連情報出力ステップS3717と、を含むことができる。
【0500】
非イメージ情報取得ステップS3713は、医療イメージから医療イメージ情報を取得することを含むことができる。非イメージ情報取得ステップS3713は、医療イメージから非イメージ情報を取得することを含むことができる。ここで、非イメージ情報は、医療イメージのファイル構造情報又は医療イメージに入力されている患者情報を含むことができる。
【0501】
この時、医療イメージのファイル構造情報は、医療イメージのファイル形式、医療イメージのフォーマット、又はファイルの大きさに関する情報を含むことができるが、これに限定されるものではない。また、患者情報は、患者の氏名や年齢などの個人情報に関連する情報、患者の医療イメージを撮影した時点に関連する情報、又は患者の健康状態に関する情報などを含むことができるが、これに限定されるものではない。
【0502】
非イメージ情報正常可否判断ステップS3715は、医療イメージから抽出した非イメージ情報に基づいてイメージ品質判断を実行することを含むことができる。非イメージ情報正常可否判断ステップS3715は、医療イメージからファイル構造情報又は患者情報のうち少なくともいずれか1つに基づいてイメージ品質判断を実行することを含むことができる。
【0503】
一実施例によれば、非イメージ情報正常可否判断ステップS3715は、医療イメージのファイル構造が異常であるかどうかを判断することができる。ここで、医療イメージのファイル構造は、医療イメージのファイル形式、医療イメージのフォーマット、又はファイルの大きさを意味することができるが、これに限定されるものではない。
【0504】
例えば、医療イメージのファイル形式又はフォーマットは、イメージ分析装置3000によりイメージ分析が実行されるに適合したファイル形式又はフォーマットである必要があるため、非イメージ情報正常可否判断ステップS3715は、医療イメージのファイル形式又はフォーマットがイメージ分析装置3000によりイメージ分析が実行されるに適合したファイル形式又はフォーマットであるかどうかを判断することを含むことができる。これにより、非イメージ情報正常可否判断ステップS3715は、医療イメージのファイル構造情報に基づいてイメージ分析が正常に行われるかどうかについての情報を取得することを含むことができる。
【0505】
他の実施例によれば、非イメージ情報正常可否判断ステップS3715は、イメージ取得装置から取得した医療イメージに患者情報が漏れ落ちているかどうかを判断することを含むことができる。ここで、患者情報は、患者の氏名や年齢などの個人情報、又は患者の健康状態に関する情報を含むことができるが、これに限定されるものではない。
【0506】
例えば、医療イメージに患者情報が含まれていない場合、イメージ分析装置3000によるイメージ分析結果がどの患者に関することなのか分からないので、非イメージ情報正常可否判断ステップS3715は、医療イメージに患者情報が含まれているかどうかを判断することを含むことができる。これにより、非イメージ情報正常可否判断ステップS3715は、医療イメージに患者情報が入力されているかどうかに関する情報を取得することを含むことができる。
【0507】
図22は、第1イメージ品質判断部3710を説明するための図である。
【0508】
図22を参照すると、第1イメージ品質判断部3710は、非イメージ情報取得部3711又は非イメージ情報正常可否判断部3717のうち少なくとも1つを含むことができる。
【0509】
非イメージ情報取得部3711は、ファイル構造情報取得部3713又は患者情報取得部3715を含むことができる。非イメージ情報取得部3711は、取得された医療イメージに基づいて非イメージ情報を取得することができる。この場合、取得された医療イメージは、前処理動作前の戦意生データ又は前処理動作が実行されたイメージを含むことができる。
【0510】
非イメージ情報正常可否判断部3717は、非イメージ情報取得部3711で取得した非イメージ情報に基づいて非イメージ情報が正常であるかどうかを判断することができる。非イメージ情報正常可否判断部3717は、非イメージ情報が正常であるかどうかを判断した結果に関する情報を出力することができる。例示的に、非イメージ情報正常可否判断部3717は、医療イメージのファイル構造情報に基づいてイメージ分析が正常に行われるかどうかに関する情報又は医療イメージに患者情報が入力されているのかどうかに関する情報を出力することができる。
【0511】
一実施例による第2イメージ品質判断部3730は、イメージ内に含まれているノイズ情報を抽出する機能を実行することができる。ここで、ノイズ情報は、イメージに基づいた情報取得に影響を及ぼす様々な種類の欠陥ないし状態を意味することができる。例えば、ノイズ情報は、イメージの解像度と関連する情報、イメージの明るさと関連する情報、又はイメージに発生したアーティファクト情報を含むことができ、この他に不適切な映像サンプリングの結果として作成される様々な画像の欠陥を意味することもある。
【0512】
図23は、第2イメージ品質判断プロセスを説明するための図である。
【0513】
図23を参照すると、第2イメージ品質判断プロセスは、医療イメージ取得ステップS3731と、医療イメージ内アーティファクト発生の有無判断ステップS3733と、医療イメージからアーティファクト情報を取得するステップS3735と、アーティファクト情報出力ステップS3737と、を含むことができる。
【0514】
医療イメージ内アーティファクト発生の有無判断ステップS3733は、医療イメージ内にアーティファクトが含まれているかどうかを判断することを含むことができる。ここで、アーティファクトは、医療イメージで解剖学的構造を忠実に示さないピクセルに関連するノイズを含むことができる。例示的に、アーティファクトは、Motion artifact、Bias artifact、Zipper artifact、Ghost artifact、Spike artifactなどの種類を含むことができるが、これに限定されるものではなく、既に公知されている様々な種類のアーティファクトを含むことができる。
【0515】
医療イメージからアーティファクト情報を取得するステップS3735は、医療イメージ内に発生したアーティファクトに関する情報を取得することを含むことができる。ここで、アーティファクト情報は、アーティファクトと関連する情報、例えば、アーティファクトの発生の有無に関する情報、アーティファクト発生位置に関する情報、発生したアーティファクトの種類に関する情報、アーティファクトの発生程度に関する情報などを含むことができる。
【0516】
一実施例によれば、医療イメージ内アーティファクト発生の有無判断ステップS3733又は医療イメージからアーティファクト情報を取得するステップS3735は、学習された神経網モデルを利用して実行することを含むことができる。医療イメージ内アーティファクト発生の有無判断ステップS3733は、学習された神経網モデルを利用して医療イメージ内にアーティファクトが発生したかどうかを判断することを含むことができる。図面では、医療イメージ内アーティファクト発生の有無判断ステップS3733と医療イメージからアーティファクト情報を取得するステップS3735を区分して表現したが、各ステップは、1つの神経網モデルを利用してアーティファクト発生の有無及びアーティファクトと関連する情報を取得することを含むことができる。
【0517】
神経網モデルは、医療イメージに基づいてアーティファクト発生の有無を取得することができる。神経網モデルは、入力された医療イメージに基づいて、取得された医療イメージの特定領域内にアーティファクトが存在するかどうかを取得することができる。
【0518】
また、神経網モデルは、医療イメージに基づいてアーティファクト情報を取得することができる。神経網モデルは、入力された医療イメージに基づいてアーティファクトの発生の有無に関する情報、アーティファクト発生位置に関する情報、発生したアーティファクトの種類に関する情報、アーティファクトの発生程度に関する情報を取得することができる。
【0519】
アーティファクト情報は、イメージ取得装置によって取得された医療イメージに基づいて取得されることができる。例示的に、アーティファクト情報は、医療イメージに基づいてアーティファクト情報を取得するように学習された神経網モデルを利用して取得することができる。
【0520】
アーティファクト情報を取得するために、入力イメージを1つ以上のラベルについて分類又は予測するソーターアルゴリズムを利用することができる。分類又は予測のために、様々な形態のアルゴリズムが利用され得る。例えば、K最近傍法(k-nearest neighbor)、サポートベクターマシン(Support Vector Machine)、人工神経網(Artificial Neural Nerwork)、意思決定木(Decision Tree)、自己組織化マップ(Self-organizing map)、論理的回帰(Logistic regression)等を利用することができる。
【0521】
人工神経網は、ソーター、ハイブリッド型ソーター(Hybrid classifiers)、アンサンブル型ソーター(Ensemble classifiers)、線形回帰(Linear Regression)神経網などであり得る。人工神経網は、CNN(Convolutional Neural Network)を含むことができる。人工神経網は、教師あり学習、教師なし学習、又は強化学習されたモデルであり得る。
【0522】
図25は、一実施例によるアーティファクト情報取得のための神経網モデルを説明するための図である。
図25を参照すると、一実施例による神経網モデルは、ソーター形態で用意されてもよい。一実施例によると、神経網モデルは、入力レイヤー(IL)、プーリングレイヤー(PL)、畳み込み神経網レイヤー(CL)、全結合レイヤー(FCL)、隠しレイヤー(HL)、及び出力レイヤー(OL)等を含み、入力イメージに基づいて特徴ベクターを取得することができる。神経網モデルは、入力イメージを1つ以上のラベルに分類するソーター形態で用意されてもよい。又は、神経網モデルは、回帰モデル形態で用意されてもよい。神経網モデルは、入力にイメージに基づいて、特定のアーティファクト情報に対する線形出力値を取得する回帰モデルで用意されてもよい。
【0523】
神経網モデルは、人体の特定領域を撮影して取得された医療イメージを入力にして、出力情報を取得することができる。出力情報は、入力されたイメージが対象オブジェクトを含むかどうかを示すことができる。例えば、神経網モデルの出力レイヤーは、確率関数が付与された出力ノードを含むことができる。神経網モデルの出力レイヤーは、対象イメージが対象オブジェクトを含むかどうかを示す確率関数が付与された出力ノードを含むことができる。出力レイヤーは、1つ以上の対象オブジェクトに対して、入力イメージがそれぞれの対象オブジェクトを含むかどうかを示す1つ以上の確率関数が付与された出力ノードを含むことができる。
【0524】
神経網モデルは、アーティファクト情報を取得するように学習されることができる。神経網モデルは、アーティファクト情報がラベリングされた医療イメージを1つ以上含む学習データに基づいて、アーティファクト情報を取得するように学習されることができる。神経網モデルは、アーティファクト領域がラベリングされた医療イメージを1つ以上含む学習データに基づいて、アーティファクト領域を取得するように学習されることができる。
【0525】
アーティファクト学習データは、複数の医療イメージを含むことができる。アーティファクト学習データは、様々な方式で撮影される医療イメージ、例えば、CT、MRI又はX-rayイメージを含むことができる。アーティファクト学習データは、様々な種類、範囲、大きさ、形、又は位置のアーティファクトが含まれている複数の医療イメージを含むことができる。
【0526】
アーティファクト学習データは、アーティファクト発生の有無を示すアーティファクト ラベルが付与された医療イメージを含むことができる。アーティファクト学習データは、人体の様々な部位を撮影して取得され、アーティファクト発生の有無を示すアーティファクトラベルが付与された医療イメージを含むことができる。ここで、アーティファクトラベルは、アーティファクトの発生位置、アーティファクトの発生程度、アーティファクトの発生形態、又はアーティファクトの種類などにより異なるように付与されることができる。
【0527】
アーティファクト学習データは、アーティファクト発生領域にマスキングされた医療イメージを含むことができる。アーティファクト学習データは、1つ以上のアーティファクト発生領域に対してマスキング(又は、ラベリング)された医療イメージを含むことができる。アーティファクト学習データは、複数の種類のアーティファクト発生領域に対して互いに異なるようにマスキング(又は、ラベリング)された医療イメージを含むことができる。例えば、アーティファクト学習データは、第1種類のアーティファクトの発生に対して第1色で表示され、第2種類のアーティファクトの発生に対して第2色で表示された医療イメージを含むことができる。
【0528】
神経網モデルは、上述したアーティファクト学習データを利用して学習されることができる。神経網モデルは、アーティファクト学習データを利用して、医療イメージに基づいてアーティファクト情報を取得するように、教師あり、教師なし、又は強化学習されることができる。神経網モデルは、誤差逆伝播法を利用して学習されることができる。
【0529】
神経網モデルは、医療イメージをアーティファクト発生の有無がラベリングされた医療イメージを含むアーティファクト学習データを利用してアーティファクトを含むかどうかにより分類するように学習されることができる。神経網モデルは、医療イメージを医療イメージに含まれたアーティファクトの種類によって分類するように学習されることができる。神経網モデルは、複数の種類のアーティファクトの有無に対してラベリングされた医療イメージを含むアーティファクト学習データを介して、複数のアーティファクトに対して、対象イメージが各種類のアーティファクトを含むかどうかを取得するように学習されることができる。
【0530】
神経網モデルは、アーティファクト学習データを介してアーティファクト領域情報を取得するように学習されることができる。神経網モデルは、1つ以上の種類のアーティファクトに対してアーティファクト発生部位にマスキングされた医療イメージを含むアーティファクト学習データを利用して対象イメージからアーティファクト発生領域を検出するように学習されることができる。神経網モデルは、複数の種類のアーティファクト発生領域に対してラベリングされた医療イメージを含むアーティファクト学習データを介して、医療イメージに含まれた複数のアーティファクトそれぞれに対して、各アーティファクトが分布する領域及び/又は種類に対するアーティファクト領域情報を取得するように学習されることができる。
【0531】
神経網モデルは、複数のアーティファクト学習データを利用して学習されることもできる。神経網モデルは、第1種類のアーティファクトを有する医療イメージを含む第1アーティファクト学習データ及び第2種類のアーティファクトを有する医療イメージを含む第2アーティファクト学習データを利用して学習されることができる。
【0532】
一方、複数の神経網モデルが学習及び利用されてもよい。第1神経網モデルは、第1アーティファクト学習データに基づいて学習され、第2神経網モデルは、第2アーティファクト学習データに基づいて学習されることができる。第2アーティファクト学習データは、第1アーティファクト学習データと少なくとも一部異なることがある。
【0533】
図24は、第2イメージ品質判断プロセスが人工神経網モデルを利用して医療イメージ内のアーティファクト発生位置を判断することを例示的に説明するための図である。
図24を参照すると、神経網モデルは、イメージ取得装置を介して取得された医療イメージを入力にしてアーティファクト発生位置に関するアーティファクト領域情報を取得することができる。
【0534】
図24を参照すると、医療イメージからアーティファクト情報を取得するステップS3735は、医療イメージ内のアーティファクト領域情報を取得することを含むことができる。
【0535】
アーティファクト領域情報は、医療イメージ内でアーティファクトが位置する可能性が高い領域を示すための表示、例えば、ヒートマップ形態の顕著性マップ形態で備わることができる。アーティファクト領域情報は、アーティファクトの有無を判断する神経網モデル又はアーティファクト情報を取得する神経網モデルから取得された特徴マップであり得る。
【0536】
アーティファクト領域は、学習された神経網モデルから取得され、対象医療イメージに存在する対象アーティファクトと関連した特徴マップに基づいて特徴マップ上で対象アーティファクトとの関連性が基準値以上である領域であり得る。アーティファクト領域は、第1領域及び前記第1領域内に位置される第2領域を含むことができる。第1領域は、特徴マップ上で対象アーティファクトとの関連性が第1基準値以上である領域であり得る。第2領域は、特徴マップ上で対象アーティファクトとの関連性が第1基準値より大きい第2基準値以上である領域であり得る。
【0537】
図24の(a)ないし(c)を参照すると、医療イメージからアーティファクト情報を取得するステップS3735は、アーティファクトが含まれた第1元イメージ(a)、第2元イメージ(b)、第3元イメージ(c)を取得することを含むことができる。この場合、第1元イメージ(a)ないし第3元イメージ(c)は、それぞれ異なる平面で撮影されたイメージであり得る。第1元イメージ(a)ないし第3元イメージ(c)は、同じ被検者に対して同じ時点で撮影されたイメージであり得る。
【0538】
図24の(d)ないし(f)を参照すると、医療イメージからアーティファクト情報を取得するステップS3735は、アーティファクトの位置が表現された第1アーティファクトイメージ(d)、第2アーティファクトイメージ(e)、第3アーティファクトイメージ(f)を取得することを含むことができる。ここで、第1アーティファクトイメージ(d)は、第1元イメージ(a)に基づいて取得されたアーティファクト領域情報が第1元イメージ(a)に表示されたイメージであり得る。第2アーティファクトイメージ(e)は、第2元イメージ(b)に基づいて取得されたアーティファクト領域情報が第2元イメージ(b)に表示されたイメージであり得る。第3アーティファクトイメージ(f)は、第3元イメージ(c)に基づいて取得されたアーティファクト領域情報が第3元イメージ(c)に表示されたイメージであり得る。
【0539】
また、
図24の(d)ないし(f)を参照すると、第1ないし第3アーティファクトイメージは、医療イメージ内でアーティファクトが位置する可能性が高い順に、第1領域A1ないし第4領域A4が表示されたイメージであり得る。ここで、第1領域A1ないし第4領域A4は、イメージ内アーティファクトが位置する領域と対応する領域であり得る。第1領域A1ないし第4領域A4は、イメージ内アーティファクトが位置する領域の少なくとも一部を含む領域であり得る。第1領域A1は、第2領域A2に含まれる領域であり得る。第2領域A2は、第3領域A3に含まれる領域であり得る。第3領域A3は、第4領域A4に含まれる領域であり得る。
【0540】
図面には示されていなかったが、アーティファクト領域情報は、医療イメージ内でアーティファクトが位置する領域を表示するためのバウンディングボックスを含むことができる。アーティファクト領域情報は、医療イメージ内でアーティファクトが位置する座標情報、ピクセル情報などを含むことができる。例示的に、第2イメージ品質判断部3730は、アーティファクト発生位置情報を取得するために、BBMs(Backpropagation Based Method)、ABMs(Activation Based Method)、PBMs(Pertubation Based Method)等の人工神経網モデルを利用することができる。ここで、BBMs方法として、LRP(Layer-wise Relevance Propagation)、DeepLIFT、SmoothGrad、VarGradなどがあり得、ABMs方法として、CAM(Class Activation Map)、Grad-CAM(Gradient-Class Activation Map)等があり得、PBMs方法として、LIME(Local Interpretable Model-Agnostic Explanation)等があり得る。
【0541】
一実施例による第3イメージ品質判断部3750は、イメージ取得装置から取得した医療イメージを解剖学的にセグメンテーションしたセグメンテーション情報に基づいて、セグメンテーション情報が定量的な基準を満足するかを考慮して品質判断を実行することができる。より具体的な例として、第3イメージ品質判断部3750は、医療イメージが含んでいる解剖学的構造のうち少なくとも一部が予め定められた定量的な基準を満足するかを判断することができる。
【0542】
第3イメージ品質判断部3750は、イメージ内に含まれて人体の1つの部位に対応する所定の領域に関連した値が基準を満足するか否かを判断することができる。第3イメージ品質判断部3750は、イメージ撮影装置を介して撮影された人体の解剖学的構造のうち少なくとも一部が完全に撮影されたかどうかを判断することができる。
【0543】
例えば、人体の特定部位をイメージ撮影装置を介して撮影した後、これを分析する場合、撮影された人体の領域のうち少なくとも一部の形態学的指標によって病気を判断できる。この時、人体の各領域の撮影が完全に行われなかった場合、病気判断の結果は一定水準以上の信頼度を有することはできない。したがって、人体の各領域は完全に撮影されるべきであるため、第3イメージ品質判断部3750は、医療イメージが含んでいる人体の解剖学的領域に基づいた形態学的指標が一般的に要求される基準値を満足するかを考慮して人体の各領域の撮影が完全に行われたか否かを判断する機能を実行することができる。
【0544】
より具体的な例として、イメージ分析装置3000が脳に関するMRIイメージを分析する場合、脳の各解剖学的領域に関する体積値の比率を計算して病気を判断できる。この時、撮影された脳の特定領域の体積値が一般的に要求される基準値を満足しない場合、病気判断結果は一定水準以上の信頼度を有することはできない。この時、脳の特定領域が完全に撮影されなかった場合、該当領域の体積値を基に病気判断が行われると、病気判断の結果が不正確になる可能性がある。これにより、第3イメージ品質判断部3750は、MRIイメージが含んでいる脳の各領域に関する形態学的指標が一般的に要求される基準値を満足するかを考慮して脳の各領域の撮影が完全に行われたか否かを判断する機能を実行することができる。
【0545】
図26は、第3イメージ品質判断プロセスを説明するための図である。
【0546】
図26を参照すると、第3イメージ品質判断プロセスは、イメージセグメンテーション情報取得ステップS3751と、品質判断対象領域取得ステップS3753と、対象領域の形態学的指標取得ステップS3755と、対象領域の形態学的指標を基準値と比較するステップS3757と、を含むことができる。
【0547】
イメージセグメンテーション情報取得ステップS3751は、イメージセグメンテーションモジュール3500によりセグメンテーションされた医療イメージに基づいて取得されたセグメンテーション情報を取得することを含むことができる。
【0548】
セグメンテーション情報は、医療イメージをセグメンテーションして得られる人体の解剖学的構造に関する情報を含むことができる。セグメンテーション情報は、医療イメージをセグメンテーションして得られる人体の解剖学的構造のうち少なくとも一部領域の形態学的指標を含むことができる。また、セグメンテーション情報は、医療イメージをセグメンテーションして得られる人体の解剖学的構造のうち少なくとも一部領域の形態学的値を含むことができる。
【0549】
形態学的指標は、形態学的値に基づいて取得されることができる。形態学的指標は、複数の形態学的値、例えば、第1形態学的値と第2形態学的値に基づいて取得されることができる。例えば、形態学的指標は、第1形態学的値と第2形態学的値の比率に基づいて取得されることができる。この場合、第1形態学的値は、小脳であり得、第2形態学的値は、頭蓋骨内の解剖学的領域であり得、第1形態学的値と第2形態学的値の比率によって取得された形態学的指標はICV値を意味することができる。形態学的値は、人体の解剖学的構造のうち少なくとも一部領域の面積、体積、位置、又は形などに関する情報であり得る。
【0550】
品質判断対象領域取得ステップS3753は、セグメンテーション情報に基づいて第3イメージ品質判断を実行する対象領域を特定することを含むことができる。ここで、対象領域は、医療イメージセグメンテーションを介して取得した人体の解剖学的構造のうち少なくとも一部領域を含むことができる。また、対象領域は、人体の解剖学的構造のうち病気判断結果の信頼度に影響を与えることができる、少なくとも一部領域を含むことができる。
【0551】
例示的に、対象領域は、医療イメージセグメンテーションを介して取得した人体の解剖学的構造のうち医療イメージの中心で最も外側に位置した領域を含むことができる。対象領域は、医療イメージセグメンテーションを介して取得した人体の解剖学的構造のうち病気診断の根拠となる領域を含むことができる。対象領域は、医療イメージセグメンテーションを介して取得した人体の解剖学的構造のうち最も左側、右側、上側、又は下側に位置した領域のうちいずれか1つを含むことができる。対象領域は脳に関する医療イメージを基にイメージ品質判断が実行される場合、対象領域は医療イメージセグメンテーションを介して取得した脳の頭蓋骨内部領域のうち少なくとも一部を含むことができる。
【0552】
対象領域の形態学的指標取得ステップS3755は、特定された対象領域に関する形態学的指標を取得するステップを含むことができる。例示的に、対象領域の形態学的指標取得ステップS3755は、イメージ取得装置によって確保された複数の医療イメージのうち少なくとも一部に基づいて対象領域の形態学的指標を取得することを含むことができる。対象領域の形態学的指標取得ステップS3755は、イメージ取得装置によって確保された複数の医療イメージのうち少なくとも一部に基づいて対象領域の形態学的値を取得することを含むことができる。
【0553】
対象領域の形態学的指標を基準値と比較するステップS3757は、対象領域の形態学的指標又は形態学的値を予め定められた基準値と比較することを含むことができる。ここで、予め定められた基準値とは、多数の一般人を対象に対象領域の形態学的値の平均値を意味することになる。予め定められた基準値とは、対象領域の形態学的指標を基に、病気の判断時に一定水準以上の信頼度を有する医療情報の取得が可能な時の対象領域に関連する指標又は測定値を意味することができる。
【0554】
図27は、第3イメージ品質判断プロセスの一実施例を説明するための図である。
【0555】
図27の(a)ないし(c)を参照すると、一実施例による第3イメージ品質判断プロセスは、脳に関する医療イメージを基に品質判断を実行することを含むことができる。一実施例によると、第3イメージ品質判断プロセスは、脳に関する医療イメージを解剖学的にセグメンテーションしたセグメンテーション情報に基づいて、セグメンテーション情報が定量的な基準を満たしているかどうかに関する品質判断を実行することを含むことができる。
【0556】
イメージセグメンテーション情報取得ステップS3751は、脳を撮影したMRIイメージを解剖学的にセグメンテーションしたセグメンテーション情報を受信することを含むことができる。品質判断対象領域取得ステップS3753は、解剖学的にセグメンテーションされた脳の各領域のうち品質判断対象領域、例えば、解剖学的にセグメンテーションされた脳の各領域のうち小脳に対応する所定の領域を特定することを含むことができる。
【0557】
例示的に、品質判断対象領域が小脳に対応する所定の領域である場合、イメージセグメンテーション情報取得ステップS3751で受信されるセグメンテーション情報は、脳の1つの部位に対応する所定の領域が完全に撮影されなかったMRIイメージに基づいて取得された情報であり得る。ここで、小脳が完全に撮影されたかどうかに関する基準は、本明細書のICVを説明するパーツで小脳の形態学的値に基づいて頭蓋骨内部領域を定義する基準と同じ基準として適用されることができる。
【0558】
図27の(a)を参照すると、イメージセグメンテーション情報取得ステップS3751は、脳の各領域のうち小脳に対応する所定の領域の少なくとも一部が撮影されなかった第1対象領域イメージに基づいて取得されたセグメンテーション情報を受信することを含むことができる。
【0559】
図27の(b)を参照すると、イメージセグメンテーション情報取得ステップS3751は、脳の各領域のうち小脳に対応する所定の領域が全て撮影された第2対象領域イメージに基づいて取得されるセグメンテーション情報を受信することを含むことができる。
【0560】
図27の(c)を参照すると、イメージセグメンテーション情報取得ステップS3751は、脳の各領域のうち小脳に対応する所定の領域が皆撮影されたが、小脳以外の他の解剖学的構造に対応する領域のうち少なくとも一部が完全に撮影されなかった第3対象領域イメージに基づいて取得されるセグメンテーション情報を受信することを含むことができる。
【0561】
対象領域の形態学的指標取得ステップS3755は、品質判断対象領域の形態学的指標、例えば、品質判断対象領域で特定された小脳の体積値を取得することを含むことができる。対象領域の形態学的指標取得ステップS3755は、対象領域の形態学的指標を基準値と比較することを含むことができる。対象領域の形態学的指標取得ステップS3755は、対象領域で特定された小脳の体積値を予め定められた基準値と比較して定量的な基準を満足するか否かを判断することを含むことができる。
【0562】
例示的に、予め定められた基準値は、
図27の(b)のように小脳に対応する所定の領域が完全に撮影された第2対象領域イメージに基づいて取得される小脳の形態学的指標を意味することになる。予め定められた基準値は、小脳に対応する所定の領域が完全に撮影された複数のイメージに基づいて取得される小脳の形態学的指標に基づいて取得することができる。予め定められた基準値は、複数のイメージに基づいて取得される小脳の体積値の平均値であり得る。
【0563】
この場合、対象領域の形態学的指標を基準値と比較するステップS3757は、
図27の(a)のように小脳に対応する所定の領域の少なくとも一部が撮影されなかった第1対象領域イメージに基づいて取得される小脳の形態学的指標を、
図27の(b)の第2対象領域イメージに基づいて取得される小脳の形態学的指標、すなわち、予め定められた基準値と比較して定量的な基準を満足するか否かを判断することを含むことができる。対象領域の形態学的指標を基準値と比較するステップS3757は、
図27の(a)の第1対象領域イメージに基づいて取得される小脳の体積値が予め定められた基準値より一定範囲以上の差を示すかどうかに基づいてイメージ品質判断を実行することを含むことができる。
【0564】
図27の(c)を参照すると、対象領域に特定された小脳に対応する領域は、完全に撮影されたが、小脳以外の他の解剖学的構造に対応する領域のうち少なくとも一部が完全に撮影されなかった第3対象領域イメージの場合、第3イメージ品質判断プロセスは、品質判断対象領域を再び特定した後、イメージ品質判断を実行することを含むことができる。
【0565】
図27の(c)を参照すると、小脳に対応する領域を基準としてイメージ品質判断を実行する場合、イメージ下方(Inferior)の漏れ落ちに対して判断が可能であるが、イメージ上方(Superior)の漏れ落ちに対しては判断が難しいこともある。このような問題点を回避するために、小脳に対応する領域以外に他の指標をイメージ品質判断の指標として活用することができる。例えば、頭蓋骨ないし大脳に対応する領域の体積(又はICV)を品質判断の指標として活用することができる。
【0566】
又は、小脳に対応する領域に基づいて取得される形態学的指標(例えば、小脳のICV値)が基準値以上である場合、小脳を除いた他の領域の撮影が不完全に行われたと判断することもできる。
【0567】
一実施例による第4イメージ品質判断部3770は、イメージ取得装置から取得した医療イメージを解剖学的にセグメンテーションしたセグメンテーション情報と、イメージ取得装置から取得した医療イメージから抽出したアーティファクト情報との関係に基づいてイメージ品質判断を実行することができる。例示的に、第4イメージ品質判断部3770は、医療イメージ内に発生したアーティファクトが医療イメージに含まれている解剖学的構造のうち少なくとも一部と重なるかどうかを判断することができる。
【0568】
例えば、イメージ分析装置3000が人体の特定部位をイメージ撮影装置を介して撮影した後、これを分析する場合、人体の各領域を解剖学的にセグメンテーションしたセグメンテーション情報に基づいて病気を判断できる。この時、病気判断の根拠となることができるセグメンテーション情報にアーティファクトが発生している場合、該当医療イメージに基づいた病気判断の結果は一定水準以上の信頼度を有することができない。逆に、医療イメージ内にアーティファクトが発生していてもアーティファクトが病気判断の根拠となることができるセグメンテーション情報に影響を与えない場合、例えば、アーティファクトがセグメンテーション情報と重ならない領域に発生した場合には、該当医療イメージに基づいた病気判断の結果は一定水準を満足する信頼度を有することができる。したがって、第4イメージ品質判断部3770は、医療イメージ内にアーティファクトが発生した場合にも、病気判断の根拠となることができるセグメンテーション情報にアーティファクトが影響を与えるかどうかを考慮して、正常に医療イメージの分析が行われることができるかどうかを判断する機能を実行することができる。
【0569】
より具体的な例として、イメージ分析装置3000が脳に関するMRIイメージを分析する場合、脳の各領域を解剖学的にセグメンテーションしたセグメンテーション情報に基づいて病気を判断できる。この時、病気判断の根拠となることができるセグメンテーションされた脳の解剖学的領域のうち少なくとも一部にアーティファクトが発生している場合、該当医療イメージに基づいた病気判断の結果は一定水準以上の信頼度を有することができない。これにより、第4イメージ品質判断部3770は、MRIイメージが含んでいる脳の各領域の解剖学的構造のうち少なくとも一部にアーティファクトが発生したか否かを考慮して、正常に医療イメージの分析が行われることができるかどうかを判断する機能を実行することができる。
【0570】
図28は、第4イメージ品質判断プロセスを説明するための図である。
【0571】
図28を参照すると、第4イメージ品質判断プロセスは、アーティファクト発生位置情報取得ステップS3771と、イメージセグメンテーション情報取得ステップS3773と、関心領域(Region of interest)取得ステップS3775と、アーティファクト発生位置と関心領域の関係判断ステップS3777と、を含むことができる。
【0572】
アーティファクト発生位置情報取得ステップS3771は、アーティファクト発生位置情報を取得することを含むことができる。この時、アーティファクト発生位置情報は、イメージ分析装置3000から取得されることができる。アーティファクト発生位置情報は、アーティファクト発生位置に関するアーティファクト領域情報、例えば、医療イメージ内でアーティファクトが位置する可能性が高い領域を示すヒートマップ形態の顕著性マップ、医療イメージ内でアーティファクトが位置する領域を表示するためのバウンディングボックス、医療イメージ内でアーティファクトが位置する座標情報、又はピクセル情報などを含むことができ、これに関する説明は、第2イメージ品質判断部3730と関連して上述したので、詳細な説明は省略する。
【0573】
以下で説明するアーティファクトは、ノイズ、例えば、イメージに基づいた情報取得に影響を与える様々な種類の欠陥ないし状態を含むことができる。また、アーティファクトは、イメージの解像度、イメージの明るさ、この以外に不適切な映像サンプリングの結果として作成される様々な画像の欠陥を含むことができる。
【0574】
イメージセグメンテーション情報取得ステップS3773は、イメージセグメンテーションモジュール3500によりセグメンテーションされた医療イメージに基づいて取得されるセグメンテーション情報を取得することを含むことができる。ここで、イメージセグメンテーション情報は、医療イメージを解剖学的にセグメンテーションして取得した情報を含むことができる。イメージセグメンテーション情報は、脳を撮影したMRIイメージを解剖学的にセグメンテーションして取得したセグメンテーション情報を含むことができ、これに関する説明は、第3イメージ品質判断部3750と関連して上述したので、詳細な説明は省略する。
【0575】
関心領域取得ステップS3775は、医療イメージを解剖学的にセグメンテーションしたセグメンテーション情報に基づいて関心領域に関連した情報を取得することを含むことができる。関心領域取得ステップS3775は、医療イメージを解剖学的にセグメンテーションしたセグメンテーション情報のうちから関心領域に関連した情報を取得することを含むことができる。関心領域取得ステップS3775は、医療イメージをセグメンテーションして1つ以上である領域を取得し、関心領域に対応する領域を取得することができる。
【0576】
関心領域は、医療イメージセグメンテーションを介して取得した人体の解剖学的構造のうち少なくとも一部領域を含むことができる。関心領域は、医療イメージ上の特定解剖学的(又は、機能的)要素に対応する領域として事前に定義されることができる。関心領域は、医療イメージセグメンテーションを介して取得した人体の解剖学的構造のうち医療イメージの中心から最も外側に位置する領域を含むことができる。関心領域は、医療イメージセグメンテーションを介して取得した人体の解剖学的構造のうち病気診断の根拠となる領域を含むことができる。関心領域は、脳に関するMRIイメージを基にイメージ品質判断が実行される場合、医療イメージセグメンテーションを介して取得した脳の頭蓋骨領域及び頭蓋骨内部領域のうち少なくとも一部を含むことができる。関心領域は、対象病気の診断に関連した要素であり得る。
【0577】
アーティファクト発生位置と関心領域の関係判断ステップS3777は、アーティファクト発生位置と関心領域の関係を判断することを含むことができる。アーティファクト発生位置と関心領域の関係判断ステップS3777は、医療イメージ内に含まれているアーティファクトの情報と医療イメージをセグメンテーションして得られる人体の解剖学的構造のうち関心領域に関する情報を基に品質判断を実行することを含むことができる。アーティファクト発生位置と関心領域の関係判断ステップS3777は、医療イメージ内に発生したアーティファクトと関心領域の重複程度が病気の判断結果の信頼度に一定水準以下に影響を与えるかどうかに基づいてイメージ品質判断を実行することができる。
【0578】
アーティファクト発生位置と関心領域の関係判断ステップS3777は、医療イメージ内に発生したアーティファクトのうち少なくとも一部が関心領域上に位置したか、又は医療イメージ内に発生したアーティファクトのうち少なくとも一部が関心領域と重なるかどうかに基づいて品質判断を実行することを含むことができる。
【0579】
アーティファクト発生位置と関心領域の関係判断ステップS3777は、アーティファクトの位置と関連した基準線(artifact boundary)と関心領域の関係に基づいて、アーティファクト発生位置と関心領域の関係を判断することを含むことができる。ここで、アーティファクト基準線(artifact boundary)はアーティファクト領域の外郭線であり得る。アーティファクト基準線(artifact boundary)は、アーティファクト有無を判断する神経網モデルから取得され、アーティファクトの位置推定に関連した顕著性マップ(例えば、CAM)に基づいて取得されることができる。
【0580】
アーティファクト発生位置と関心領域の関係判断ステップS3777は、医療イメージ上でアーティファクト領域の外郭線及び関心領域の外郭線を取得し、アーティファクト領域の外郭線と関心領域の外郭線が医療イメージ上で重なるかどうかに基づいて、アーティファクトと関心領域が重なるかどうかを判断することを含むことができる。この場合、イメージ分析装置3000は、アーティファクト領域の外郭線と関心領域の外郭線が医療イメージ上で重なる交差点が2つ未満の場合、医療イメージの品質が正常であると判断することができる。又は、イメージ分析装置3000は、交差点が2つ以上である場合、前記対象医療イメージの品質が異常であると判断することができる。
【0581】
アーティファクト発生位置と関心領域の関係判断ステップS3777は、医療イメージ上で、アーティファクト領域及び関心領域の両方に含まれる共通ピクセルの数を取得し、共通ピクセルの数を利用してアーティファクトと前記関心領域の重複程度を判断することを含むことができる。この場合、イメージ分析装置3000は、共通ピクセルの数が予め定められた基準値を超える場合、医療イメージの品質が異常であると判断することができる。又は、イメージ分析装置3000は、共通ピクセルの数が予め定められた基準値以下である場合、医療イメージの品質が正常であると判断することができる。
【0582】
アーティファクト発生位置と関心領域の関係判断ステップS3777は、関心領域、例えば、頭蓋骨領域又は頭蓋骨内部領域のうち少なくとも一部にアーティファクトが発生したかどうかに関する判断を実行することを含むことができる。アーティファクト発生位置と関心領域の関係判断ステップS3777は、関心領域、例えば、頭蓋骨領域及び頭蓋骨内部領域のうち少なくとも一部にアーティファクトが重なっているかどうかに関する判断を実行することを含むことができる。
【0583】
図29は、アーティファクトが発生したイメージを例示するための図である。以下では、
図28及び
図29を参照して、アーティファクトの発生範囲に沿った、イメージ品質判断プロセスについて説明する。
【0584】
図29の(a)を参照すると、頭蓋骨領域及び頭蓋骨の内部領域と重なるアーティファクトを含むイメージが取得されることができる。
図29の(b)を参照すると、頭蓋骨領域の一部と重なるアーティファクトを含むイメージが取得されることができる。
図29の(a)及び(b)を参照すると、関心領域は、頭蓋骨内部領域又は頭蓋骨に対応する領域であり得る。
【0585】
図29の(a)を参照すると、対象医療イメージが頭蓋骨領域及び頭蓋骨の内部領域と重なるアーティファクトを含み、関心領域が頭蓋骨内部領域又は頭蓋骨領域である場合、アーティファクト発生位置と関心領域の関係を判断する(S3777)ことは、関心領域とアーティファクト発生位置が重なると判断することを含むことができる。
【0586】
図29の(b)を参照すると、対象医療イメージが頭蓋骨領域と重なるアーティファクトを含み、関心領域が頭蓋骨内部領域である場合、アーティファクト発生位置と関心領域の関係を判断する(S3777)ことは、関心領域とアーティファクト発生位置が重ならないと判断することを含むことができる。
【0587】
図29の(b)を参照すると、対象医療イメージが頭蓋骨領域と重なるアーティファクトを含み、関心領域が頭蓋骨領域である場合、アーティファクト発生位置と関心領域の関係を判断する(S3777)ことは、関心領域とアーティファクト発生位置が重なると判断することを含むことができる。
【0588】
図29に例示したアーティファクトは、アーティファクト領域と判断された領域を意味することになる。アーティファクト領域と判断された領域は、アーティファクト領域を取得するセグメンテーション神経網モデル又はアーティファクト情報を取得するソーターモデルを介して取得することができ、関連内容は、以下でより詳しく説明する。
【0589】
第4イメージ品質判断は、アーティファクトと関連した複数の基準領域を取得し、各基準領域と関心領域の重複に基づいてイメージの品質を判断することを含むことができる。
【0590】
一実施例によるアーティファクト発生位置と関心領域の関係判断ステップS3777は、アーティファクトの位置と関連したアーティファクト情報と、関心領域が分布する領域に基づいてイメージ品質判断を実行することを含むことができる。アーティファクト発生位置と関心領域の関係判断ステップS3777は、医療イメージ内の特定領域にアーティファクトが位置する確率に関する情報と関心領域情報に基づいてイメージ品質判断を実行することを含むことができる。アーティファクト発生位置と関心領域の関係判断ステップS3777は、医療イメージ内に発生したアーティファクトと関心領域の重複程度が予め定められた基準値を超えるかを判断することを含むことができる。
【0591】
医療イメージ内の特定領域にアーティファクトが位置する確率に関する情報は、アーティファクト領域情報を含むことができる。ここで、アーティファクト領域情報は、医療イメージ内でアーティファクトが位置する可能性が高い順に、第1アーティファクト領域ないし第nアーティファクト領域を含むことができる。アーティファクト領域は、第2イメージ品質判断プロセスで上述したように第1領域及び前記第1領域内に位置される第2領域を含むことができ、第1領域は、特徴マップ上で対象アーティファクトとの関連性が第1基準値以上である領域であり得、第2領域は、特徴マップ上で対象アーティファクトとの関連性が第1基準値より大きい第2基準値以上である領域であり得る。
【0592】
図30は、他の実施例による第4イメージ品質判断プロセスでアーティファクトが関心領域と重なって発生されたか判断することを説明するための図である。
【0593】
図30の(b)を参照すると、アーティファクト領域は、医療イメージ内でアーティファクトが位置する可能性が高い順に、第1アーティファクト領域AR1、第2アーティファクト領域AR2、第3アーティファクト領域AR3、又は第4アーティファクト領域AR4を含むことができる。第1アーティファクト領域AR1ないし第4アーティファクト領域AR4は、イメージ内アーティファクトが位置する領域の少なくとも一部を含むことができる。アーティファクト領域は、アーティファクトと高い関連性を示す順に、第1アーティファクト領域AR1、第2アーティファクト領域AR2、第3アーティファクト領域AR3、及び第4アーティファクト領域AR4であり得る。
【0594】
又は、アーティファクト領域は、特徴マップ上で対象アーティファクトとの関連性が第1基準値以上である領域(例えば、第3アーティファクト領域AR3及び第4アーティファクト領域AR4)を含むことができる。アーティファクト領域は、特徴マップ上で対象アーティファクトとの関連性が第1基準値より大きい第2基準値以上である領域(例えば、第1アーティファクト領域AR1及び第2アーティファクト領域AR2)を含むことができる。
【0595】
図30の(b)を参照すると、アーティファクト領域及び関心領域の両方に含まれる共通ピクセルの数を利用してアーティファクトと関心領域の重複程度を判断することができる。例えば、第3アーティファクト領域A3及び第4アーティファクト領域A4と関心領域の両方に含まれる共通ピクセルの数が予め定められた基準値を超える場合、イメージ分析装置3000は、医療イメージの品質が異常であると判断することができる。別の例として、第1アーティファクト領域A1及び第2アーティファクト領域A2と関心領域の両方に含まれる共通ピクセルの数が予め定められた基準値以下である場合、イメージ分析装置3000は、医療イメージの品質が正常であると判断することができる。
【0596】
図30の(c)を参照すると、アーティファクト領域の外郭線がアーティファクト基準線(artifact boundary)で利用されることができる。アーティファクト基準線(artifact boundary)は、
図30の(a)のようなアーティファクト領域に関連した特徴マップに基づいて決定されることができる。アーティファクト基準線(artifact boundary)は、
図30の(b)のような第1アーティファクト領域AR1ないし第4アーティファクト領域AR4のいずれか1つのバウンダリーで決定することができる。アーティファクト基準線(artifact boundary)は、第1アーティファクト領域AR1ないし第4アーティファクト領域AR4のバウンダリーの平均で決定することができる。
【0597】
アーティファクト基準線(artifact boundary)は、第1領域(例えば、特徴マップ上で対象アーティファクトとの関連性が第1基準値以上である領域)の外郭線であり得る。アーティファクト基準線(artifact boundary)は、第2領域(例えば、特徴マップ上で対象アーティファクトとの関連性が第1基準値より大きい第2基準値以上である領域)の外郭線であり得る。
【0598】
アーティファクト基準線(artifact boundary)と関心領域の関係に基づいて、アーティファクト発生位置と関心領域の関係を判断することは、アーティファクト基準線(artifact boundary)と関心領域の重複の有無に基づいて品質判断を実行することを含むことができる。
【0599】
図30の(c)のようにアーティファクト基準線(artifact boundary)と関心領域の外郭線が医療イメージ上で重なる交差点が2つ以上である場合、イメージ分析装置3000は、対象医療イメージの品質が異常であると判断することができる。
【0600】
対象イメージ内に複数のアーティファクトが存在する場合、アーティファクト発生位置と関心領域の関係判断ステップS3777は、複数のアーティファクトのうちいずれか1つと関心領域の重複の有無又は重複程度に基づいて品質判断を実行することを含むことができる。
【0601】
イメージ出力装置は、イメージ品質関連情報出力モジュール3900を含むことができる。イメージ品質関連情報出力モジュール3900は、イメージ分析装置3000のイメージ品質判断モジュール3700が実行したイメージ品質判断結果を出力することができる。また、イメージ品質関連情報出力モジュール3900は、イメージ分析装置3000のイメージ品質判断モジュール3700が実行したイメージ品質判断結果に基づいて生成された情報を出力することができる。
【0602】
イメージ出力装置又はイメージ分析装置は、選択ウィンドウの出力に応答して、追加的な動作を指示する使用者入力を取得することができる。
【0603】
図31は、一実施例によるイメージ品質関連情報出力モジュールを説明するための図である。
【0604】
図31を参照すると、イメージ品質関連情報出力モジュール3900は、エラー情報出力部3910又は選択ウィンドウ出力部3930のうち少なくともいずれか1つを含むことができる。この場合、エラー情報出力部3910は、イメージ品質判断結果を基に取得した情報に関するエラー情報を出力することができる。選択ウィンドウ出力部3930は、イメージ品質判断結果を基に取得した情報に関する選択ウィンドウを出力することができる。
【0605】
エラー情報出力部3910と選択ウィンドウ出力部3930は、それぞれ独立したイメージ品質判断結果に基づいて決定された情報を出力することができる。例えば、エラー情報出力部3910は、第1品質判断結果に基づいて決定されたエラー情報を出力し、選択ウィンドウ出力部3930は、第2品質判断結果に基づいて決定された選択ウィンドウを出力することができる。
【0606】
又は、エラー情報出力部3910と選択ウィンドウ出力部3930は、同じイメージ品質判断結果に基づいて決定された情報を出力することができる。エラー情報出力部3910は、第1品質判断結果に基づいて決定されたエラー情報を出力し、選択ウィンドウ出力部3930は、第1品質判断結果に基づいて決定された選択ウィンドウを出力することができる。
【0607】
図31では、エラー情報出力部3910と選択ウィンドウ出力部3930が区別されることで例示したが、これは例示に過ぎず、エラー情報出力部3910と選択ウィンドウ出力部3930は、1つの物理的又は論理的構成で用意されてもよい。例えば、イメージ品質関連情報出力モジュール3900は、品質判断結果に基づいて生成されたエラー情報及びエラー情報に対応する選択ウィンドウを出力することもできる。
【0608】
選択ウィンドウ出力部3930は、品質判断結果に基づいて、追加的に実行可能な動作と関連した使用者指示を取得するための選択ウィンドウを出力することができる。
【0609】
イメージ品質関連情報出力モジュール3900は、エラー情報又は選択ウィンドウのうち少なくともいずれか1つをテキスト又はイメージ形式で出力することができる。
【0610】
イメージ品質関連情報出力モジュール3900は、エラー情報を出力することができる。この場合、エラー情報は、イメージ品質判断モジュール3700が実行したイメージ品質判断結果を基に取得された情報を含むことができる。また、エラー情報は、第1イメージ品質判断結果と関連した第1エラー情報、第2イメージ品質判断結果と関連した第2エラー情報、第3イメージ品質判断結果と関連した第3エラー情報、及び第4イメージ品質判断結果と関連した第4エラー情報のうち少なくともいずれか1つを含むことができる。
【0611】
イメージ品質関連情報出力モジュール3900は、第1エラー情報画面を出力することができる。第1エラー情報は、第1イメージ品質判断結果を基に取得した情報を含むことができる。第1エラー情報は、医療イメージのメタデータ情報に基づいて取得した情報を含むことができる。
【0612】
一実施例によれば、イメージ品質関連情報出力モジュール3900は、イメージ取得装置から取得した医療イメージのファイル構造情報、例えば、医療イメージのファイル形式、医療イメージのフォーマット、又はファイルの大きさに異常がある場合、第1エラー情報画面を出力することができる。この場合、第1エラー情報画面は、医療イメージのファイル構造情報に異常があるという第1通知ウィンドウ又は医療イメージのファイル構造に関する情報を含むことができる。
【0613】
他の実施例によれば、イメージ品質関連情報出力モジュール3900は、イメージ取得装置から取得した医療イメージに患者情報、例えば、患者の氏名、年齢などの個人情報に関連した情報、医療イメージを撮影した時点に関連した情報、又は患者の健康状態に関する情報などが漏れ落ちている場合、第1エラー情報画面を出力することができる。この場合、第1エラー情報は、医療イメージに患者情報が漏れ落ちているという第1通知ウィンドウ又は医療イメージに漏れ落ち又は含まれている患者情報を含むことができる。
【0614】
図32は、第1エラー情報画面を例示的に説明するための図である。
【0615】
図32の(a)を参照すると、第1エラー情報画面は、第1イメージ品質判断に基づいた医療イメージMI、医療イメージのファイル構造情報DI、又は医療イメージに入力されている患者情報PIのうち少なくともいずれか1つを含むことができる。
【0616】
この場合、医療イメージMIは、第1イメージ品質判断に使用された医療イメージが表示されたイメージであり得る。医療イメージのファイル構造情報DIは、医療イメージの形式に関する第1ファイル構造情報、医療イメージのフォーマットに関する第2ファイル構造情報、又は医療イメージの大きさに関する第3ファイル構造情報を含むことができる。この場合、図面には示されていないが、第1エラー情報画面は詳細情報オブジェクトを含み、出力画面は詳細情報オブジェクトに対する使用者選択により、医療イメージMI又はファイル構造情報DIに関するより詳細な内容(例えば、患者の生年月日、患者の住所、撮影時点、撮影場所、撮影装置など)を追加的に表示することができる。
【0617】
図32の(b)を参照すると、第1エラー情報画面は、第1イメージ品質判断結果医療イメージが異常という第1情報を含む第1通知ウィンドウCOを含むことができる。例示的に、第1通知ウィンドウCOは、医療イメージのファイル構造に異常があるか、医療イメージに患者情報が漏れ落ちたというエラーコードを含むことができる。この場合、第1エラー情報画面は、詳細情報オブジェクトを含み、出力画面は、詳細情報オブジェクトに対する使用者選択により第1情報に関する詳細な内容(例えば、エラーコードに関する説明、エラーメッセージの発生原因、エラーメッセージに対応できるマニュアルなど)を追加的に表示することができる。
【0618】
イメージ品質関連情報出力モジュール3900は、第2エラー情報画面を出力することができる。第2エラー情報は、第2イメージ品質判断結果を基に取得した情報を含むことができる。第2エラー情報は、ノイズ情報に基づいて取得した情報を含むことができる。第2エラー情報は、イメージに基づいた情報取得に影響を与える様々な種類の欠陥ないし状態を基に取得した情報を含むことができる。
【0619】
一実施例によれば、イメージ品質関連情報出力モジュール3900は、イメージ取得装置から取得した医療イメージにノイズが含まれている場合、第2エラー情報画面を出力することができる。イメージ品質関連情報出力モジュール3900は、第2エラー情報をテキスト又はイメージ形式で出力することができる。
【0620】
例示的に、イメージ品質関連情報出力モジュール3900は、イメージ取得装置から取得した医療イメージにアーティファクトが含まれている場合、第2エラー情報画面を出力することができる。第2エラー情報画面は、医療イメージ内にアーティファクトが含まれていることを教えるエラーメッセージを含むことができる。また、第2エラー情報は、医療イメージ内にアーティファクトが発生した位置に関する情報、アーティファクトの発生程度に関する情報、アーティファクトの発生範囲に関する情報、又はアーティファクトの種類に関する情報のうちいずれか1つを含むことができる。
【0621】
第2エラー情報画面は、テキスト又はイメージを含むことができる。例えば、第2エラー情報画面は、医療イメージ内でアーティファクトが位置する可能性が高い領域を示すための表示、例えば、ヒートマップ形態のイメージを含むことができる。別の例として、第2エラー情報画面は、医療イメージ内でアーティファクトの位置を示すバウンディングボックスを表すイメージを含むことができる。また、他の例として、第2エラー情報画面は、医療イメージ内の解剖学的セグメンテーション情報を示すためのイメージを含むことができる。
【0622】
図33及び
図34は、第2エラー情報画面を例示的に説明するための図である。
【0623】
図33の(a)を参照すると、第2エラー情報画面は、第2イメージ品質判断と関連する医療イメージMI表示領域を含むことができる。第2エラー情報画面は、アーティファクト情報AF出力領域を含むことができる。
【0624】
医療イメージMIは、第2イメージ品質判断に基づいて医療イメージ内にアーティファクトが位置する可能性が高い領域が強調されたイメージであり得る。医療イメージMIは、アーティファクトと関連が高いと判断される領域がヒートマップ形態に強調されたイメージであり得る。医療イメージMIは、使用者操作により、アーティファクトの種類、発生範囲、形態などをより詳しく確認できるように拡大又は縮小することができる。
【0625】
アーティファクト情報AFは、アーティファクトの種類に関する情報、アーティファクトが位置する可能性が高い領域に関する情報、又はアーティファクトの発生程度に関する情報のうち少なくともいずれか1つを含むことができる。第2エラー情報画面は、詳細情報オブジェクトを含み、出力画面は、詳細情報オブジェクトに対する使用者の選択により、医療イメージMI又はアーティファクト情報AFに関するより詳細な内容(例えば、イメージ内の特定領域にアーティファクトが位置する確率に関する情報、アーティファクトの発生範囲に関するヒートマップ情報、又はバウンダリー情報など)を追加的に表示することができる。
【0626】
図33の(b)を参照すると、第2エラー情報画面は、医療イメージ内に含まれたアーティファクトに関する第2情報を含む第2通知ウィンドウCOを含むことができる。例示的に、第2通知ウィンドウCOは、医療イメージ内にアーティファクトが発生したというエラーコードが表示されたメッセージを含むことができる。この場合、第2エラー情報画面は、詳細情報オブジェクトを含み、出力画面は、詳細情報オブジェクトに対する使用者の選択により第2情報に関する詳細な内容(例えば、エラーコードに関する説明、エラーメッセージの発生原因、エラーメッセージに対応できるマニュアルなど)を追加的に表示することができる。
【0627】
図34を参照すると、アーティファクト情報AFは、アーティファクトの種類に関する情報を含む第1アーティファクト情報AF1、アーティファクトが位置する可能性が高い領域に関する情報を含む第2アーティファクト情報AF2、又はアーティファクトの発生程度に関する情報を含む第3アーティファクト情報AF3を含むことができる。
【0628】
第1アーティファクト情報AF1は、アーティファクトの種類に関する情報、アーティファクトが発生したイメージの補正可否に関する情報などを含むことができる。この場合、アーティファクトが発生したイメージの補正可否に関する情報は、アーティファクトの種類、発生位置、発生範囲、又は発生程度のうちいずれか1つに基づいて取得される情報を含むことができる。
【0629】
第2アーティファクト情報AF2は、医療イメージ内でアーティファクトが位置する可能性が高い領域に関する情報、医療イメージ内の解剖学的構造に対応する領域のうち分析可能領域などに関する情報を含むことができる。この場合、分析可能領域に関する情報は、解剖学的セグメンテーション情報とアーティファクト発生位置情報に基づいて取得することができる。例示的に、診断領域に関する情報は、医療イメージ内の解剖学的構造に対応する領域のうちアーティファクトと重ならない領域に関する情報、又は医療イメージ内の解剖学的構造に対応する領域のうちアーティファクトと重複程度が低い領域に関する情報などを含むことができる。この時、分析可能領域により診断可能病気は異なることもある。
【0630】
第3アーティファクト情報AF3は、アーティファクトの発生程度、レベル、範囲などに関する情報を含むことができる。この場合、イメージ分析装置は、第3アーティファクト情報AF3に基づいてイメージ分析進行可否に関する判断を実行することができる。例えば、イメージ分析装置は、医療イメージ内にアーティファクトが発生した場合にも、第3アーティファクト情報AF3に基づいてアーティファクトの発生程度が予め定められた基準値より低いと判断される場合、イメージ分析進行を実行できると判断することができる。
【0631】
イメージ品質関連情報出力モジュール3900は、第3エラー情報画面を出力することができる。第3エラー情報は、第3イメージ品質判断結果を基に取得した情報を含むことができる。また、第3エラー情報は、イメージ取得装置から取得した医療イメージを解剖学的にセグメンテーションしたセグメンテーション情報に基づいて取得した情報を含むことができる。
【0632】
一実施例によれば、イメージ品質関連情報出力モジュール3900は、イメージ取得装置から取得した医療イメージが含んでいる解剖学的構造のうち少なくとも一部が予め定められた定量的な基準を満足しない場合、第3エラー情報画面を出力することができる。例えば、イメージ品質関連情報出力モジュール3900は、医療イメージ内に含まれ、人体の1つの部位に対応する所定の領域に関連した値が基準を満足しない場合、第3エラー情報画面を出力することができる。より具体的な例として、イメージ品質関連情報出力モジュール3900は、脳に関するMRIイメージに含まれている脳の1つの部位に対応する所定の領域の体積値が予め定められた基準値を満足しない場合、第3エラー情報画面を出力することができる。また、イメージ品質関連情報出力モジュール3900は、第3エラー情報画面をテキスト又はイメージ形式で出力することができる。
【0633】
第3エラー情報は、医療イメージ内の解剖学的構造のうち少なくとも一部に異常があるというエラーメッセージ又は異常がある解剖学的構造に関する情報を含むことができる。より具体的な例として、第3エラー情報は、イメージセグメンテーション結果を基に品質判断を実行する対象領域に関連した情報を含むことができる。第3エラー情報は、イメージセグメンテーションを介して取得した人体の解剖学的構造のうち病気判断結果の信頼度に影響を与えることができる、少なくとも一部領域に関連した情報を含むことができる。
【0634】
第3エラー情報は、医療イメージをセグメンテーションして得られる人体の解剖学的構造のうち少なくとも一部領域の形態学的指標又は形態学的値、例えば、面積、体積、位置又は形などに関する情報を含むことができる。
【0635】
第3エラー情報は、対象領域の形態学的指標又は形態学的値と予め定められた基準値の比較結果に関する情報を含むことができる。より具体的な例として、第3エラー情報は、医療イメージが含んでいる解剖学的構造のうち少なくとも一部が予め定められた定量的な基準を満たしているかどうかに関する情報を含むことができる。
【0636】
第3エラー情報画面は、テキスト又はイメージを含むことができる。第3エラー情報画面は、医療イメージをセグメンテーションして得られる人体の解剖学的構造のうち少なくとも一部領域の形態学的指標又は形態学的値を数値で示したテキストを含むことができる。第3エラー情報画面は、品質判断の基準となる解剖学的構造に対応する対象領域が元医療イメージ上に表示されたイメージを含むことができる。
【0637】
図35及び
図36は、第3エラー情報画面を例示的に説明するための図である。
【0638】
図35の(a)を参照すると、第3エラー情報画面は、第3イメージ品質判断と関連する医療イメージMI又は領域情報RIを含むことができる。
【0639】
この場合、医療イメージMIは、イメージセグメンテーション結果を基に第3イメージ品質判断に利用される対象領域に関連した情報を含むことができる。例えば、医療イメージの下側が完全に撮影されたかどうかを判断する場合、医療イメージは、品質判断を実行する対象領域、例えば、小脳と関連する情報が表現されたイメージを含むことができる。第3エラー情報画面は、医療イメージ内の解剖学的構造に対応する領域に関する情報をより詳しく確認するために、医療イメージMIを拡大又は縮小できるボタンを含むことができる。また、領域情報RIは、イメージ品質判断を実行する対象領域に関連した情報、医療イメージで完全に撮影されなかった部分に関する情報、又は対象領域が予め定められた定量的な基準を満たしているかどうかに関する情報のうちいずれか1つを含むことができる。この時、第3エラー情報画面は、詳細情報オブジェクトを含み、出力画面は、詳細情報オブジェクトに対する使用者の選択により、医療イメージMI又は領域情報RIに関するより詳細な内容(例えば、品質判断の対象となった人体の領域情報、品質判断の対象となったイメージ領域に関する情報など)を追加的に表示することができる。
【0640】
図35の(b)を参照すると、第3エラー情報画面は、医療イメージ内の解剖学的構造に対応する領域に関する第3情報を含む第3通知ウィンドウCOを含むことができる。例示的に、第3通知ウィンドウCOは、医療イメージ内の解剖学的構造に対応する領域に関するエラー情報、例えば、セグメンテーション情報が予め定められた定量的な基準を満たしていなかったというエラーコードが表示されたメッセージを含むことができる。この場合、第3エラー情報画面は、詳細情報オブジェクトを含み、出力画面は、詳細情報オブジェクトに対する使用者の選択により、第3情報に関する詳細な内容(例えば、エラーコードに関する説明、エラーメッセージの発生原因、エラーメッセージに対応できるマニュアルなど)を追加的に表示することができる。
【0641】
図36を参照すると、領域情報RIは、医療イメージの第1部分に含まれた第1対象領域及び第1対象領域が予め定められた定量的な基準を満たしているかどうかに関する情報を含む第1領域情報RI1、医療イメージの第2部分に含まれた第2対象領域及び第2対象領域が予め定められた定量的な基準を満たしているかどうかに関する情報を含む第2領域情報RI2、又は医療イメージ内の解剖学的構造の配置に関する情報及び補正可否に関する情報を含む第3領域情報RI3を含むことができる。
【0642】
例示的に、第1領域情報RI1は、医療イメージの上部に位置する対象領域、例えば、前頭葉に関する形態学的指標又は形態学的値が予め定められた定量的な基準を満たしているかどうかに関する情報を含むことができる。
【0643】
第2領域情報RI2は、医療イメージの下部に位置する対象領域、例えば、小脳に関する形態学的指標又は形態学的値が予め定められた定量的な基準を満たしているかどうかに関する情報を含むことができる。
【0644】
第3領域情報RI3は、医療イメージ内の解剖学的構造の配置に関する情報、例えば、医療イメージ内の解剖学的構造が傾いて撮影されたかどうかに関する情報及びこれに基づいて医療イメージを補正できるかどうかに関する判断情報を含むことができる。
【0645】
イメージ品質関連情報出力モジュール3900は、第4エラー情報画面を出力することができる。第4エラー情報は、第4イメージ品質判断結果を基に取得した情報を含むことができる。
【0646】
一実施例によれば、イメージ品質関連情報出力モジュール3900は、医療イメージ内に発生したアーティファクトが医療イメージに含まれている解剖学的構造のうち少なくとも一部と重なる場合、第4エラー情報画面を出力することができる。
【0647】
第4エラー情報は、イメージ取得装置から取得した医療イメージを解剖学的にセグメンテーションしたセグメンテーション情報と、イメージ取得装置から取得した医療イメージから抽出したアーティファクト情報との関係を基に取得した情報を含むことができる。例示的に、第4エラー情報は、MRIイメージが含んでいる脳の各領域の解剖学的構造のうち少なくとも一部にアーティファクトが発生したかどうかに関する情報を含むことができる。
【0648】
第4エラー情報は、医療イメージ内に発生したアーティファクトが医療イメージに含まれている解剖学的構造のうち少なくとも一部と重なるかどうかに関する情報を含むことができる。また、第4エラー情報は、医療イメージ内に発生したアーティファクトと医療イメージ内に含まれている解剖学的構造のうち少なくとも一部の重複程度に関する情報を含むことができる。また、第4エラー情報は、医療イメージ内に発生したアーティファクトと医療イメージ内に含まれている解剖学的構造のうち少なくとも一部の重複程度に基づいて医療イメージの分析による病気判断結果の信頼度に関する情報を含むことができる。
【0649】
第4エラー情報は、医療イメージ内の特定領域にアーティファクトが位置する確率と関心領域との関係に関する情報を含むことができる。また、第4エラー情報は、医療イメージ内でアーティファクトが位置する可能性が高い領域である第1アーティファクト領域、医療イメージ内でアーティファクトが位置する可能性が普通である領域である第2アーティファクト領域、又は医療イメージ内でアーティファクトが位置する可能性が低い領域である第3アーティファクト領域に関する情報のうち少なくともいずれか1つを含むことができる。第1ないし第3アーティファクト領域は、元医療イメージ上に視覚的に強調されることができる。第1ないし第3アーティファクト領域は、ヒートマップ形態で、元医療イメージ上に重なって表示されることができる。
【0650】
第4エラー情報画面は、テキスト又はイメージを含むことができる。例えば、第4エラー情報画面は、医療イメージをセグメンテーションして得られる人体の解剖学的構造上にアーティファクト領域情報、例えば、医療イメージ内でアーティファクトが位置する可能性が高い領域を示すヒートマップ形態の顕著性マップ、医療イメージ内でアーティファクトが位置する領域を表示するためのバウンディングボックス、医療イメージ内でアーティファクトが位置する座標情報、又はピクセル情報などを表示したイメージを含むことができる。
【0651】
図37及び
図38は、第4エラー情報画面を例示的に説明するための図である。
【0652】
図37の(a)を参照すると、第4エラー情報画面は、第4イメージ品質判断と関連する医療イメージMI又はアーティファクトと関心領域との関係に関する情報QIのうち少なくともいずれか1つを含むことができる。
【0653】
医療イメージMIは、イメージ内に関心領域が表示されたイメージであり得る。医療イメージMIは、イメージ内の特定領域にアーティファクトが位置する可能性が高い領域が表示されたイメージであり得る。
【0654】
医療イメージMIは、アーティファクトの位置情報に基づいて取得された関心領域とアーティファクトの重複程度を表示することができる。例えば、医療イメージMIは、関心領域とアーティファクトが重なった領域に関連する情報、例えば、重なった領域の面積、形、ピクセルの数等を表示することができる。医療イメージMIは、関心領域と関心領域のうちアーティファクトと重なる領域の比率を表示することができる。
【0655】
医療イメージMIは、医療イメージ内の特定領域にアーティファクトが位置する確率と関心領域間の関係が表示されたイメージであり得る。
【0656】
例えば、医療イメージMIは、対象医療イメージ上にアーティファクトに対応する領域が視覚的に強調されるように表示されたイメージであり得る。医療イメージMIは、対象医療イメージ上にアーティファクトに対応する領域がヒートマップ形式に表示されたり、アーティファクトに対応する領域の境界線、例えば、外郭線が表示されたイメージであり得る。
【0657】
又は、医療イメージMIは、アーティファクトと関心領域が重なる部分が視覚的に強調されるように表示されたイメージであり得る。医療イメージMIは、対象医療イメージ上にアーティファクトに対応する領域が表示されたイメージであり得る。医療イメージMIは、対象医療イメージ上にアーティファクトに対応する領域の境界線、例えば、外郭線が表示されたイメージであり得る。医療イメージMIは、対象医療イメージ上にアーティファクトに対応する領域がヒートマップ形式に表示されたイメージであり得る。
【0658】
アーティファクトと関心領域との関係に関する情報QIは、関心領域の種類に関する情報、関心領域とアーティファクトの重複情報、又は重複情報に基づいた品質判断結果情報などを含むことができるが、これに限定されるものではない。
【0659】
この場合、第4エラー情報画面は、詳細情報オブジェクトを含み、出力画面は、詳細情報オブジェクトに対する使用者の選択により、医療イメージMI又はアーティファクトと関心領域との関係に関する情報QIに関するより詳細な内容(例えば、関心領域とアーティファクトが重なる程度をより細分化したステップに分けて表現した情報、関心領域とアーティファクトが重なる程度を数値で示した情報、関心領域のうちアーティファクトと重なる部分に関する詳細情報など)を追加的に表示することができる。
【0660】
図37の(b)を参照すると、第4エラー情報画面は、医療イメージ内の関心領域に関する第4情報を含む第4通知ウィンドウCOを含むことができる。
【0661】
第4通知ウィンドウCOは、関心領域のうち少なくとも一部とアーティファクトが重なっているという情報が含まれたエラーコードが表示されたメッセージを含むことができる。この場合、第4エラー情報画面は、詳細情報オブジェクトを含み、出力画面は、詳細情報オブジェクトに対する使用者の選択により第4情報に関する詳細な内容(例えば、エラーコードに関する説明、エラーメッセージの発生原因、エラーメッセージに対応できるマニュアルなど)を追加的に表示することができる。
【0662】
第4通知ウィンドウCOは、関心領域のうち少なくとも一部とアーティファクトが重なっている場合、継続してイメージ分析を進めるかどうかを選択できるオブジェクトを含み、イメージ分析装置3900は、イメージ分析進行オブジェクトに対する使用者の選択に応じて、継続してイメージ分析を進めることができる。
【0663】
第4通知ウィンドウCOは、関心領域のうち少なくとも一部とアーティファクトが重なっている場合、イメージ分析を中断するオブジェクトを含み、イメージ分析装置3900は、イメージ分析中断オブジェクトに対する使用者の選択に応じて、イメージ分析を中断することができる。
【0664】
図38を参照すると、アーティファクトと関心領域との関係に関する情報QIは、医療イメージ内に発生したアーティファクト情報QI1、医療イメージ内の解剖学的構造に対応する領域に関する関心領域情報QI2、又はアーティファクトと解剖学的構造に対応する領域の重複程度に関する情報QI3のうち少なくとも1つを含むことができる。例示的に、第4エラー情報は、関心領域が頭蓋骨で特定された場合、頭蓋骨に対応する所定の領域にアーティファクトが発生しているかどうかに関する情報、頭蓋骨に対応する所定の領域とアーティファクトの重複程度に関する情報などを含むことができる。
【0665】
図39及び
図40は、イメージ品質関連情報出力モジュール3900が出力する選択ウィンドウを例示的に説明するための図である。
【0666】
上述したように取得された医療データに不適切な形式的又は実質的欠陥が存在する場合、前記医療データに基づくイメージ分析の結果は一定水準以上の信頼度を持ちにくいこともある。
【0667】
ただし、医療データに形式的又は実質的欠陥が存在しても、一定の基準、例えば、医療データに存在する欠陥の種類又は程度に関する基準を満足する場合、イメージ分析が継続して実行されてもよい。これにより、医療データに一定の欠陥が存在する場合にも、一律的にイメージ分析の進行を中断するのではなく、一定の基準によりイメージ分析の進行可否を決めたり、医療イメージを補正又は再撮影したりした後、イメージ分析を再び進めるようにすることによって、時間及び費用の側面で経済的で効率的にイメージ分析を実行することができる。
【0668】
本発明のイメージ品質判断プロセスは、医療データに一定の欠陥が発生した場合、前記欠陥にもかかわらず、イメージ分析装置がイメージ分析を継続して実行できるかどうかを判断できる基準を提供することを含むことができる。また、イメージ品質判断プロセスは、医療データの品質に関連した情報を使用者に提供し、使用者の選択によりイメージ分析の進行可否が決定されたり、医療イメージを補正又は再撮影したりした後、イメージ分析の再実行が決定されるようにする手段を提供することができる。
【0669】
図39を参照すると、イメージ品質関連情報出力モジュール3900は、イメージ品質判断結果に基づいて選択ウィンドウを出力することができる。イメージ品質関連情報出力モジュール3900は、イメージ品質判断を介してイメージの品質が正常でないと判断される場合、選択ウィンドウを出力することができる。イメージ品質関連情報出力モジュール3900は、イメージ品質判断を介してイメージの品質が正常であると判断される場合、イメージ分析を進めた後、イメージ品質関連情報を出力することができる。
【0670】
選択ウィンドウは、イメージ品質判断に基づいて生成されたメッセージを含むことができる。選択ウィンドウは、イメージ品質判断に基づいて医療イメージの品質がイメージ分析進行の実行に適していないことを示すメッセージを含むことができる。
【0671】
図40を参照すると、イメージ品質関連情報出力モジュール3900は、イメージ品質判断結果に基づいて選択ウィンドウを出力することができる。イメージ品質関連情報出力モジュール3900は、イメージ品質判断を介してイメージ品質が正常でないと判断される場合、イメージ分析進行と関連した使用者指示を取得するための選択ウィンドウを出力することができる。これにより、イメージ分析装置は、医療データに欠陥が発生した場合にも、一定の基準に基づく使用者の選択に応じて、イメージ分析を継続して進めることができる。イメージ分析装置は、医療データに欠陥が発生した場合にも、使用者の選択に応じて、医療イメージを補正又は再撮影した後、イメージ分析を再び進めることができる。
【0672】
選択ウィンドウは、イメージ品質判断モジュール3700が実行したイメージ品質判断結果に基づいて生成されたメッセージを含むことができる。選択ウィンドウは、第1イメージ品質判断部3710ないし第4イメージ品質判断部3770が実行した結果に基づいて生成されたメッセージを含むことができる。選択ウィンドウは、イメージ品質判断に基づいて生成されたメッセージを含むことができる。選択ウィンドウは、イメージ品質判断に基づいて医療イメージの品質が一定水準を満たしていないことを示すメッセージを含むことができる。選択ウィンドウは、イメージ品質判断に基づいて医療イメージの品質がイメージ分析進行の実行に適していないことを示すメッセージを含むことができる。
【0673】
選択ウィンドウは、上述したメッセージに対する使用者の同意の有無を取得するための第1ボタン及び第2ボタンを含むことができる。イメージ分析装置は、使用者の第1ボタンの選択によりイメージ分析進行の有無を選択できる追加的なメッセージを出力することができる。イメージ分析装置は、使用者の第2ボタンの選択により前記メッセージに関するより詳細な内容を出力することができる。
【0674】
選択ウィンドウは、イメージ分析装置によるイメージ分析進行と関連した使用者指示を取得するための第1選択ウィンドウを含むことができる。すなわち、イメージ品質関連情報出力モジュール3900は、イメージ品質判断モジュール3700が実行した結果に基づいてイメージ分析装置によるイメージ分析を継続して進めるかどうかに関する使用者指示を取得するための第1選択ウィンドウを出力することができる。
【0675】
選択ウィンドウは、イメージ品質判断プロセスを再び実行する動作と関連した使用者の指示を取得するための第2選択ウィンドウを含むことができる。すなわち、イメージ品質関連情報出力モジュール3900は、イメージ品質判断モジュール3700が実行した結果に基づいてイメージ品質判断プロセスを再び進めるかどうかに関する使用者の指示を取得するための第2選択ウィンドウを出力することができる。
【0676】
一実施例によれば、第2イメージ品質判断部3730による品質判断結果医療イメージ内にアーティファクトが含まれていると判断される場合、イメージ品質関連情報出力モジュール3900は第1選択ウィンドウを出力することができる。
【0677】
第1選択ウィンドウは、医療イメージ内に含まれているアーティファクト情報、例えば、アーティファクト発生の有無、アーティファクト発生位置、アーティファクト発生程度、アーティファクト発生範囲、又はアーティファクトの種類などに関する第1メッセージを出力することができる。
【0678】
第2イメージ品質判断部3730による品質判断結果医療イメージ内にアーティファクトが含まれていると判断される場合、イメージ品質関連情報出力モジュール3900は、イメージ品質判断プロセスの再実行と関連した使用者の指示を取得できる第2選択ウィンドウを出力することができる。
【0679】
第2選択ウィンドウは、医療イメージ内に含まれているアーティファクトを補正した後、再びイメージ品質判断プロセスを進めるかどうかに関する使用者の指示を要求する第2メッセージを出力することができる。第2選択ウィンドウは、医療イメージを再撮影した後、再びイメージ品質判断プロセスを進めるかどうかに関する使用者の指示を要求する第2メッセージを出力することができる。
【0680】
他の実施例によれば、第3イメージ品質判断部3750による品質判断結果医療イメージを解剖学的にセグメンテーションしたセグメンテーション情報に基づいてセグメンテーション情報が定量的な基準を満足しないと判断される場合、イメージ品質関連情報出力モジュール3900は第1選択ウィンドウを出力することができる。
【0681】
第1選択ウィンドウは、医療イメージセグメンテーションを介して取得した領域のうち少なくとも一部領域に関する形態学的指標又は形態学的値、例えば、該当領域の面積、体積、位置又は形などに関する第1メッセージを含むことができる。
【0682】
第3イメージ品質判断部3750による品質判断結果医療イメージを解剖学的にセグメンテーションしたセグメンテーション情報に基づいてセグメンテーション情報が定量的な基準を満足しないと判断される場合、イメージ品質関連情報出力モジュール3900は、イメージ品質判断プロセスの再実行動作と関連した使用者の指示を取得できる第2選択ウィンドウを出力することができる。
【0683】
第2選択ウィンドウは、医療イメージ内の解剖学的セグメンテーション情報を補正した後、再びイメージ品質判断プロセスを進めるかどうかに関する使用者指示を要求する第2メッセージを出力することができる。第2選択ウィンドウは、医療イメージを再撮影した後、再びイメージ品質判断プロセスを進めるかどうかに関する使用者の指示を要求する第2メッセージを出力することができる。
【0684】
一実施例によれば、第4イメージ品質判断部3770による品質判断結果医療イメージ内に発生したアーティファクトが医療イメージに含まれている解剖学的構造のうち少なくとも一部と重なる場合、イメージ品質関連情報出力モジュール3900は第1選択ウィンドウを出力することができる。
【0685】
第1選択ウィンドウは、医療イメージ内に含まれているアーティファクトと関心領域の関係情報、例えば、アーティファクトと関心領域の重複程度、関心領域内に存在するアーティファクトの位置情報などに関する第1メッセージを出力することができる。
【0686】
第4イメージ品質判断部3770による品質判断結果医療イメージ内に発生したアーティファクトが医療イメージに含まれている解剖学的構造のうち少なくとも一部と重なる場合、イメージ品質関連情報出力モジュール3900は、使用者がイメージ品質判断プロセスの再実行と関連した使用者の指示を取得できる第2選択ウィンドウを出力することができる。
【0687】
第2選択ウィンドウは、医療イメージ内に含まれている解剖学的構造のうち少なくとも一部を補正した後、再びイメージ品質判断プロセスを進めるかどうかに関する使用者の指示を要求する第2メッセージを出力することができる。第2選択窓は、医療イメージを再撮影した後、再びイメージ品質判断プロセスを進めるかどうかに関する使用者の指示を要求する第2メッセージを出力することができる。
【0688】
以下では、様々な実施例による品質判断プロセスを説明する。特別な説明がない限り、各ステップの内容は本明細書で前述した内容と同様に適用されることができる。
【0689】
図41ないし
図43は、第1ないし第3品質判断プロセスを説明するための図である。第1ないし第4品質判断プロセスは、品質判断の基準となるデータ、品質判断の基準となる品質基準、出力される品質情報などが異なることができる。
【0690】
図41ないし
図43を参照すると、第1ないし第3品質判断プロセスは、医療イメージ取得ステップS3000、医療イメージ品質判断ステップS3300、医療イメージ前処理ステップS3200、医療イメージセグメンテーションステップS3400、又は医療イメージ品質関連情報出力ステップS3500を含むことができる。
【0691】
図41を参照すると、第1品質判断プロセスは、医療イメージ取得ステップS3000、医療イメージ品質判断ステップS3300、医療イメージ前処理ステップS3200、医療イメージセグメンテーションステップS3400、及び医療イメージ品質関連情報出力ステップS3500の順に実行されることができる。この場合、医療イメージ品質判断ステップS3300は、前処理動作前に生データに基づいてイメージ品質判断を実行することを含むことができる。医療イメージ前処理ステップS3200は、医療イメージ品質判断が実行されたイメージに対して前処理を実行することを含むことができる。
【0692】
図42を参照すると、第2品質判断プロセスは、医療イメージ取得ステップS3000、医療イメージ前処理ステップS3200、医療イメージ品質判断ステップS3300、医療イメージセグメンテーションステップS3400、及び医療イメージ品質関連情報出力ステップS3500の順に実行されることができる。この場合、医療イメージ品質判断ステップS3300は、前処理が実行されたイメージを基にイメージ品質判断を実行することを含むことができる。医療イメージセグメンテーションステップS3400は、医療イメージ品質判断が実行されたイメージに対してセグメンテーションを実行することを含むことができる。
【0693】
図43を参照すると、第3品質判断プロセスは、医療イメージ取得ステップS3000、医療イメージ前処理ステップS3200、医療イメージセグメンテーションステップS3400、医療イメージ品質判断ステップS3300、及び医療イメージ品質関連情報出力ステップS3500の順に実行されることができる。この場合、医療イメージ品質判断ステップS3300は、前処理動作及びセグメンテーション動作が実行されたイメージに基づいてイメージ品質判断を実行することを含むことができる。
【0694】
図44及び
図45は、第4品質判断プロセスを説明するための図である。
【0695】
図44を参照すると、第4品質判断プロセスは、医療イメージ取得ステップS3000、第1イメージ品質判断ステップS3310、医療イメージ前処理ステップS3200、医療イメージセグメンテーションステップS3400、第2イメージ品質判断ステップS3320、第3イメージ品質判断ステップS3330、第4イメージ品質判断ステップS3340、及び医療イメージ品質関連情報出力ステップS3500を含むことができる。
【0696】
第1イメージ品質判断ステップS3310は、前処理動作前に生データに基づいて第1イメージ品質判断を実行することを含むことができる。第2ないし第4イメージ品質判断ステップは、前処理動作及びセグメンテーション動作が実行されたイメージに基づいて第2イメージ品質判断を実行することを含むことができる。この時、第2ないし第4イメージ品質判断ステップの順序は、本明細書で説明する発明の内容を限定するものではなく、各ステップの順序は変更されることができる。
【0697】
例えば、前処理動作及びセグメンテーション動作が実行されたイメージに基づいて第3イメージ品質判断ステップS3330が実行された後、第2イメージ品質判断ステップS3320が実行されてもよい。又は、前処理動作及びセグメンテーション動作が実行されたイメージに基づいて、第2イメージ品質判断ステップS3320と第3イメージ品質判断ステップS3330は並列的に実行されてもよい。
【0698】
図45を参照すると、イメージ分析装置3000は、イメージ取得装置から医療イメージを取得(S3910)することができる。イメージ分析装置3000は、取得された医療イメージに基づいて1回イメージ品質判断を実行(S3911)することができる。ここで、1回イメージ品質判断は、医療イメージセグメンテーション動作前に実行される一連の品質判断を含むことができる。例えば、1回イメージ品質判断は、医療イメージのメタデータに基づいて実行される品質判断を含むことができる。
【0699】
この時、1回イメージ品質判断の結果、イメージ品質が一定の条件を満足しないと判断される場合、イメージ分析装置3000は、イメージ分析の進行を中断して医療イメージ品質関連情報を出力(S3918)することができる。
【0700】
1回イメージ品質判断の結果、イメージ品質が一定の条件を満足すると判断される場合、イメージ分析装置3000は、医療イメージセグメンテーションを実行(S3913)することができる。また、イメージ分析装置3000は、セグメンテーション動作が実行された医療イメージに基づいて2回イメージ品質判断を実行(S3914)することができる。
【0701】
2回イメージ品質判断の結果、医療イメージ内の関心領域にアーティファクトが発生しなかったと判断される場合、イメージ分析装置3000は、医療イメージ分析を継続して実行(S3917)した後、医療イメージ品質関連情報を出力(S3918)することができる。
【0702】
2回イメージ品質判断の結果、医療イメージ内の関心領域にアーティファクトが発生したと判断される場合、イメージ分析装置3000は、イメージ分析の進行を中断することができる。この場合、イメージ分析装置3000は、イメージ分析の進行を中断した後、医療イメージ品質関連情報を出力(S3918)することができる。例示的に、2回イメージ品質判断の結果、医療イメージ内の関心領域にアーティファクトが発生したと判断される場合、イメージ分析装置3000は、イメージ分析の進行を中断した後、医療イメージを補正し、その後、イメージ品質判断プロセスを再び実行することができる。他の例として、イメージ分析装置3000は、イメージ分析の進行を中断した後、医療イメージを再撮影し、その後、イメージ品質判断プロセスを再び実行することができる。
【0703】
2回イメージ品質判断の結果、医療イメージ内の関心領域にアーティファクトが発生しなかったと判断される場合、イメージ分析装置3000は、イメージ分析を継続して実行(S3917)した後、医療イメージ品質関連情報を出力(S3918)することができる。
【0704】
図46及び
図47は、第5品質判断プロセスを説明するための図である。
【0705】
図46を参照すると、第5品質判断プロセスは、医療イメージ取得ステップS3000、第1イメージ品質判断ステップS3310、医療イメージ前処理ステップS3200、第2イメージ品質判断ステップS3320、医療イメージセグメンテーションステップS3400、第3イメージ品質判断ステップS3330、第4イメージ品質判断ステップS3340、及び医療イメージ品質関連情報出力ステップS3500を含むことができる。
【0706】
第1イメージ品質判断ステップS3310は、前処理動作前に生データに基づいて第1イメージ品質判断を実行することを含むことができる。第2イメージ品質判断ステップS3320は、前処理動作が実行されたイメージに基づいて品質判断を実行することを含むことができる。第3イメージ品質判断ステップS3330及び第4イメージ品質判断ステップS3340は、セグメンテーション動作が実行されたイメージに基づいて品質判断を実行することを含むことができる。
【0707】
第3イメージ品質判断ステップS3330及び第4イメージ品質判断ステップS3340の順序は、本明細書で説明する発明の内容を限定するものではなく、各ステップの順序は変更されることができる。例えば、前処理動作及びセグメンテーション動作が実行されたイメージに基づいて、第3イメージ品質判断ステップS3330と第4イメージ品質判断ステップS3340は並列的に実行されてもよい。
【0708】
図47を参照すると、イメージ分析装置3000は、イメージ取得装置から医療イメージを取得(S3920)することができる。イメージ分析装置3000は、取得された医療イメージに基づいて1回イメージ品質判断を実行(S3921)することができる。
【0709】
1回イメージ品質判断の結果、イメージ品質が一定の条件を満足しないと判断される場合、イメージ分析装置3000は、イメージ分析の進行を中断して医療イメージ品質関連情報を出力(S3929)することができる。
【0710】
1回イメージ品質判断の結果、イメージ品質が一定の条件を満足すると判断される場合、イメージ分析装置3000は、2回イメージ品質判断を実行(S3923)することができる。ここで、2回イメージ品質判断は、イメージセグメンテーション動作前に実行される一連の品質判断を含むことができる。
【0711】
イメージ分析装置3000は、2回イメージ品質判断が実行された医療イメージに基づいて医療イメージセグメンテーションを実行(S3924)することができる。また、イメージ分析装置3000は、医療イメージセグメンテーションが実行されたセグメンテーション情報に基づいて3回イメージ品質判断を実行(3925)することができる。ここで、3回イメージ品質判断は、イメージセグメンテーション動作後に実行される一連の品質判断を含むことができる。
【0712】
3回イメージ品質判断の結果、医療イメージ内の関心領域にアーティファクトが発生しなかったと判断される場合、イメージ分析装置3000は、医療イメージ分析を継続して実行した後、医療イメージ品質関連情報を出力(S3929)することができる。
【0713】
3回イメージ品質判断の結果、医療イメージ内の関心領域にアーティファクトが発生したと判断される場合、イメージ分析装置3000は、イメージ分析の進行を中断し、医療イメージ品質関連情報を出力(S3929)することができる。ここで、医療イメージ品質関連情報とは、1回ないし3回イメージ品質判断に基づいた情報を含むことができる。
【0714】
3回イメージ品質判断の結果、医療イメージ内の関心領域にアーティファクトが発生しなかったと判断される場合、イメージ分析装置3000は、イメージ分析を継続して実行した後、医療イメージ品質関連情報を出力(S3929)することができる。ここで、医療イメージ品質関連情報とは、1回ないし3回イメージ品質判断に基づいた情報を含むことができる。
【0715】
本明細書におけるイメージ品質判断プロセスは、
図44ないし
図47に説明された順序以外の他の順序にも実現されることができる。
【0716】
脳と関連した疾患、特に、認知症と関連して、脳の収縮程度が指標化されて認知症診断の補助指標として使用されている。脳の収縮程度と関連して様々な指標があって、その指標を取得するための一例として頭蓋骨内部体積分析(Intracranial Volume Analysis,ICV Analysis)が認知症診断に関連した補助指標を提供するのに使用されている。ただし、従来の頭蓋骨内部体積分析は、対象体の対象イメージを標準脳モデルに整合させる方法を使用した。ただし、標準脳モデルに対象体の対象イメージを整合する方式は、人種間の標準脳モデルの差が存在して人種を考慮した体積分析がまともに反映されなくて不正確になるという問題が存在した。また、個人別頭脳構造を標準脳モデルに整合させるにつれ、個人の頭脳に対する特性を反映する体積分析には限界が存在するという問題が存在した。
【0717】
本出願の一実施例によるイメージ分析装置2000は、対象体の対象イメージを標準脳モデルに整合させず、対象イメージのセグメンテーションを実行して対象体の頭蓋骨とその内部領域を取得することができ、これに基づく頭蓋骨内部体積分析の精度が改善できるという有利な効果を提供することができる。
【0718】
以下では、
図48ないし
図57を参照して、本出願の一実施例によるイメージ分析装置2000により実現される体積分析方法を具体的に説明する。
【0719】
図48を参考にする。
図48は、本出願の一実施例によるイメージ分析装置2000により実現されるイメージ分析方法の1つの動作を示した流れ図である。具体的に、
図48は、本出願の一実施例によるイメージ分析装置2000により実現される脳の形態学的指標を取得する動作を示した流れ図である。
【0720】
本出願の一実施例によるイメージ分析方法は、イメージを取得するステップS4100と、イメージの前処理ステップ及びイメージ整列ステップS4200と、イメージセグメンテーションステップS4300と、形態学的指標を取得するステップS4400と、を含むことができる。
【0721】
イメージを取得するステップS4100において、イメージ分析装置2000は、イメージ取得装置1000から対象イメージを取得することができる。
【0722】
イメージの前処理及びイメージの整列ステップS4200では、上述したイメージの前処理動作が実行されてもよい。例えば、イメージの前処理及びイメージの整列ステップS4200において、イメージ分析装置2000は、対象イメージの形式の変換、イメージのノイズ除去、あるいはイメージのインテンシティ(intensity)補正と同じ対象イメージの前処理動作を実行するように実現されてもよい。
【0723】
また、イメージの前処理及びイメージの整列ステップS4200では、
図5ないし
図6と関連して上述したイメージの整列動作が実行されてもよい。対象イメージを整列することによって、本出願の一実施例によるイメージ分析装置2000は、神経網モデルの学習データのイメージの方向と対応する方向を有する対象イメージを神経網モデルに入力でき、統一された基準下に分析結果を導き出すことができる。
【0724】
一例として、イメージ分析装置2000は、対象イメージに対してメタデータ(metadata)として構造化された脳イメージの方向(orientation)と関連したデータに基づいてイメージの方向を整列する動作を実行するように実現されてもよい。例えば、イメージ分析装置2000は、対象イメージのメタデータを利用して、撮影された脳イメージを対象体の左右(left,right)、前後(anterior,posterior)、上下(superial,inferior)に対して一致させるイメージ整列動作を実行することができる。
【0725】
他の例として、イメージ分析装置2000は、イメージの整列動作の1つの方法として、対象イメージの空間正規化を実行するように実現されてもよい。具体的に、イメージ分析装置2000は、脳テンプレートに基づいて対象イメージの空間正規化を実行するように実現されてもよい。より具体的に、イメージ分析装置2000は、対象イメージを脳テンプレートに整合することによって対象イメージの空間的分布を人工神経網モデルに対して最適な状態になるべく対象イメージの座標を変換して、対象イメージを整列することができる。
【0726】
一例として、イメージ分析装置2000は、対象イメージ内の特徴領域を基にして対象イメージを整列する動作を実行するように実現されてもよい。
【0727】
図49を参考にする。
図49は、本出願の一実施例によるイメージ分析装置2000により実現されるイメージ整列方法の例示的な図である。
【0728】
例えば、
図49を参照すると、脳イメージには前交連(anterior commissure,AC)と後交連(posterior commissure、PC)に対応する特徴領域が存在することができる。この時、イメージ分析装置2000は、前交連ACと後交連PCを連結するAC-PCラインを基準として対象イメージの空間整列(spatial alignment)動作を実行するように実現されてもよい。
【0729】
例えば、第1イメージは第1方向で撮影されており、第2イメージは第2方向で撮影されており、第3イメージは第3方向で撮影されている。ランダムな方向で撮影されたため、イメージ取得装置1000から取得されたイメージは空間的に整列されていない状態であり得る。この時、イメージ分析装置2000は、各イメージを空間的に整列することによってイメージの方向を統一させることができる。
【0730】
例えば、第1イメージは、前交連AC1と後交連PC1を連結するAC-PCラインL1が第1方向へ向かう状態で取得され、第2イメージは、前交連AC2と後交連PC2を連結するAC-PCラインL2が第2方向へ向かう状態で取得され、第3イメージは、前交連AC3と後交連PC3を連結するAC-PCラインL3が第3方向へ向かう状態で取得されることができる。
【0731】
この時、イメージ分析装置2000は、各イメージのAC-PCラインL1,L2,L3が空間的に同じ基準方向に向かうようにイメージを整列するように実現されてもよい。
【0732】
例えば、イメージ分析装置2000は、第1イメージが取得されたAC-PCラインL1を基準方向にして、第2イメージと第3イメージを整列させることができる。
【0733】
別の例では、イメージ分析装置2000は、使用者から基準方向に対する入力を取得することができ、使用者の入力に基づいて第1イメージ、第2イメージ、及び第3イメージを整列することができる。
【0734】
ただし、上述した内容は、例示に過ぎず、イメージ分析装置2000が分析する対象イメージの方向を統一させるように任意の基準方向に対して対象イメージを整列させることができる。
【0735】
また、上述したことによれば、イメージ内の特徴領域を前交連、後交連で説明したが、これは例示に過ぎず、対象イメージの空間整列を実行するための任意の適切な特徴領域が活用されることができる。例えば、2つの眼球の中心と2つの眼球の中心を連結したラインが同じ方向に向かうようにイメージを整列するようにイメージ分析装置2000が実現されてもよい。
【0736】
また、本出願の一実施例によるイメージ分析装置2000は、上述したAC-PCライン(あるいは平面)に基づいて生成されたテンプレートに対して、対象イメージを整合することによって対象イメージを整列するように実現されてもよい。換言すれば、
図49と関連して対象イメージに含まれたイメージのAC-PCラインが同じ方向になるべく対象イメージを整列する方式で説明したが、これに限定されず、AC-PCラインに対する情報が含まれた標準テンプレートが生成されることができ、対象イメージを標準テンプレートに整合させることによって対象イメージを整列することもできる。
【0737】
本出願の一実施例によるイメージ分析装置2000は、対象イメージの空間整列を実行することによって、人工神経網を利用する対象イメージのセグメンテーション精度を向上させることができる。
【0738】
また、頭蓋骨内部体積分析(Intracranial Volume Analysis,ICV Analysis)と同じ体積分析時、体積値を計算する内部領域を定義すべきである。一実施例によるイメージ分析装置2000は、共通した基準によって整列した対象イメージに対して内部領域を定義するように実現されることができるため、体積分析の再現性や精度を高めることができる。
【0739】
イメージセグメンテーションステップS4300において、イメージ分析装置2000は、
図7ないし
図17と関連して上述したイメージセグメンテーション動作によって、対象イメージのセグメンテーションを実行することができる。
【0740】
本出願の一実施例によるイメージ分析装置2000は、後述する形態学的指標の一例として、(ターゲット要素に対応する形態学的値/第2内部領域に対応する形態学的体積値)を取得するように実現されてもよい。この時、形態学的指標を計算するために、イメージ分析装置2000は、対象イメージから少なくともターゲット要素に対応する領域と第2内部領域に対応する領域を取得すべきである。
【0741】
この時、第2内部領域は、頭蓋骨の内部領域に含まれた領域であり得る。したがって、イメージ分析装置2000は、対象イメージから少なくとも頭蓋骨に対応する領域と頭蓋骨の内部領域を取得するように実現されてもよい。
【0742】
また、イメージ分析装置2000は、対象イメージから取得された頭蓋骨の内部領域に関連したバウンダリーを修正することによって第2内部領域を取得することができる。この時、頭蓋骨の内部領域に関連したバウンダリーを修正するためにリファレンス領域が基礎になることができる。したがって、イメージ分析装置2000は、対象イメージからリファレンス領域に対応する領域を取得するように実現されてもよい。
【0743】
したがって、イメージ分析装置2000のセグメンテーション動作によって対象イメージは少なくとも頭蓋骨領域及びターゲット要素に対応する領域を含む複数の領域に区切られることができる。また、イメージ分析装置2000のセグメンテーション動作によって後述する頭蓋骨の内部領域のバウンダリーを修正するために、基準となるリファレンス領域が追加的に取得されることができる。
【0744】
一例として、頭蓋骨の内部領域のバウンダリーを修正するために、基準となるリファレンス領域は、小脳に対応する領域あるいは首の骨(cervical vertebrae)に対応する領域であり得る。ただし、これは例示に過ぎず、頭蓋骨の内部領域を定義するために、必要に応じて任意の脳要素に対応する領域をリファレンス領域として取得できることは自明である。
【0745】
本出願の一実施例によるイメージ分析装置2000は、セグメンテーションによって取得される頭蓋骨領域に基づいて頭蓋骨の内部領域を取得することができる。
【0746】
本出願の一実施例によるイメージ分析方法によれば、イメージ分析装置2000は、形態学的指標を計算(S4400)することができる。この時、形態学的指標は、イメージから取得され得る定量的な情報又は定性的な情報を含む情報と解釈されることができる。
【0747】
一例として、本出願の一実施例によるイメージ分析方法によれば、形態学的指標として脳の体積に関連した形態学的指標を取得されることができる。
【0748】
脳の体積に関連した形態学的指標の形態は様々なものがある。
【0749】
例えば、形態学的指標は、NBV(Normalized brain parenchymal volume)、RBPV(Regional Brain Parenchymal volume)等を含むことができる。
【0750】
別の例では、本出願の一実施例によるイメージ分析方法によれば、ICVと関連した形態学的指標を計算するように実現されてもよい。この時、ICVと関連した形態学的指標は、(ターゲット要素に対応する形態学的値/第2内部領域に対応する形態学的体積値)で定義されることができ、ICVと関連した形態学的指標は、脳疾患(例、うつ病、認知症)診断の補助指標として使用されることができる。
【0751】
以下では、精度が改善されて個人化されたICVと関連する形態学的指標を計算するための本出願の一実施例によるイメージ分析方法を中心に説明する。
【0752】
形態学的指標を計算するステップS4400では、イメージ分析装置2000は、頭蓋骨の内部領域のバウンダリーを修正し、修正されたバウンダリーに基づいて形態学的指標を計算する動作を実行するように実現されてもよい。
【0753】
以下では、
図50を参照して、形態学的指標を計算するステップS4400について、より具体的に説明する。
図50は、本出願の一実施例によるイメージ分析方法の流れ図を示した図であり、具体的に、
図48の前記ステップS4400を細分化した図である。
【0754】
図50を参照すると、本出願の一実施例による形態学的指標を計算するステップS4400は、頭蓋骨の第1内部領域の第1バウンダリーを取得するステップS4410と、第1バウンダリーを修正して第2バウンダリーを有する第2内部領域を取得するステップS4420と、第2内部領域の形態学的体積値を取得するステップS4430と、ターゲット要素に対応する領域の形態学的体積値を取得するステップS4440と、形態学的体積指標を計算するステップS4450と、をさらに含むことができる。
【0755】
具体的に、形態学的指標を計算するステップS4400において、イメージ分析装置2000は、イメージセグメンテーションステップS4300で取得された頭蓋骨領域に基づいて頭蓋骨の第1内部領域及び頭蓋骨の第1内部領域に対応する第1バウンダリーを取得することができる。
【0756】
図51を参考にする。
図51は、本出願の一実施例による頭蓋骨の第1内部領域の第1バウンダリーを修正する方法の一例を示した図である。
【0757】
図51を参照すると、イメージ分析装置2000は、イメージセグメンテーションステップS4300で取得された頭蓋骨領域SRに基づいて頭蓋骨の第1内部領域IR1を取得することができる。また、イメージ分析装置2000は、取得した頭蓋骨の第1内部領域IR1に基づいて頭蓋骨の第1内部領域IR1に対応する第1バウンダリーBD1を取得することができる。
【0758】
一例として、イメージ分析装置2000は、イメージセグメンテーションステップS4300で脳脊髄液CSFに対応する領域を取得することができ、脳脊髄液CSFに対応する領域に基づいて頭蓋骨領域を取得することができる。例えば、イメージ分析装置2000は、脳脊髄液CSFに対応する領域の外部バウンダリーを頭蓋骨領域の内部バウンダリーにして頭蓋骨領域を取得することができる。
【0759】
この時、イメージ分析装置2000は、脳脊髄液CSFに対応する領域の外部バウンダリーを第1バウンダリーBD1として取得することができる。
【0760】
あるいは、イメージ分析装置2000は、脳脊髄液CSFに対応する領域の内部バウンダリーを第1バウンダリーBD1として取得することができる。
【0761】
ただし、上述した第1バウンダリーは、例示に過ぎず、イメージ分析装置2000は、脳脊髄液CSFに対応する領域の外部バウンダリーと内部バウンダリーとの間の任意の領域で構成された第1バウンダリーBD1として取得することができる。
【0762】
本出願の一実施例によるイメージ分析装置2000は、取得された頭蓋骨の内部領域(例、第1内部領域あるいは後述する第2内部領域)に対応するバウンダリーを平滑化したり、補正することができる。具体的に、取得された頭蓋骨の内部領域に対応するバウンダリーが不鮮明か、誤差が存在する可能性が存在することができる。したがって、イメージ分析装置2000は、取得された頭蓋骨の内部領域に対応するバウンダリーに対応するバウンダリーを平滑化したり、バウンダリーに関連する誤差を補正したりすることができる。
【0763】
例えば、バウンダリーが不鮮明である場合に、イメージ分析装置2000は、上述したイメージ前処理技法などのように任意の適切なイメージのインテンシティ補正方法及び平滑化方法を使用するように実現されてもよい。
【0764】
例えば、取得されたバウンダリーに誤差が存在する場合には、イメージ分析装置2000は、入力モジュールを介してバウンダリーを修正する使用者入力を取得することができ、使用者入力に基づいてバウンダリーを修正するように実現されてもよい。あるいは、イメージ分析装置2000は、上述したイメージ前処理技法などのように任意の適切なノイズ除去方法などを使用するように実現されてもよい。
【0765】
本出願の一実施例によるイメージ分析装置2000は、イメージセグメンテーションステップS4300で取得されたリファレンス領域RRに基づいて頭蓋骨の第1内部領域IR1と関連した第1バウンダリーBD1の一部を修正する動作を実行することができる。
【0766】
対象イメージごとにイメージの撮影方式により取得されたイメージ内に含まれた脳に対応する領域の位置や大きさなどが異なることができる。
【0767】
例えば、第1撮影方式によって取得された頭蓋骨の第1内部領域が含む脳領域と第2撮影方式によって取得された頭蓋骨の第1内部領域が含む脳領域が異なってもよい。
【0768】
したがって、病気診断補助に関係がある情報を提供するのに必要な領域を含みながらも、イメージの撮影方式に影響を受けないバウンダリーの定義方式が必要である。
【0769】
本出願の一実施例によるイメージ分析装置2000は、頭蓋骨の第1内部領域に対応する第1バウンダリーの一部を修正することができ、対象イメージに対して「共通基準」に基づいて、第1バウンダリーの一部を修正する動作を実行することができるので、病気診断補助に意味のある情報を取得でき、対象イメージごとに共通した基準に基づいて病気診断補助指標を取得することができる。
【0770】
以下では、
図51及び
図52を参照して、本出願の一実施例による頭蓋骨の第1内部領域の第1バウンダリーを修正する方法の一例を説明する。
図52は、本出願の一実施例による頭蓋骨の第1内部領域の第1バウンダリーを修正する方法によって取得される第2内部領域の一例を示した図である。
【0771】
上述したイメージセグメンテーションステップS4300で取得された第1バウンダリーBD1は、3Dのバウンダリーであり得る。
【0772】
この時、イメージ分析装置2000は、病気診断補助に意味のある情報を提供するための必要領域を取得するために、3Dである第1バウンダリーを修正するために、修正の基準となる基準面(あるいは2Dイメージスライス、RP)を取得することができる。また、基準面RPを取得するために、イメージ分析装置2000は、
図51及び
図52に示すように、矢状面(Saggital plane)イメージに含まれる特徴領域を利用することができる。
【0773】
例えば、イメージ分析装置2000は、リファレンス領域RRと関連した基準面RPを取得することができる。イメージ分析装置2000は、対象イメージからリファレンス領域RRに隣接する基準面RPを取得することができる。例えば、イメージ分析装置2000は、リファレンス領域RRを定義するバウンダリーの下部端(inferior edge)に隣接する平面を基準面RPとして取得することができる。基準面RPは、ターゲットイメージの横断面(transverse plane)と平行して、矢状面(Saggital plane)に垂直な平面であり得る。この時、リファレンス領域RRは、小脳に対応する領域であり得る。
【0774】
イメージ分析装置2000は、取得した基準面RPに基づいて第1内部領域の第1バウンダリーの一部を修正して第2バウンダリーBD2を取得することができる。例えば、イメージ分析装置2000は、基準面RPの下側(bottom side)に位置する第1バウンダリーBD1の部分を修正して基準面RPの上側(upper side)に位置する第1バウンダリーBD1に基づいて第2バウンダリーBD2を取得することができる。
【0775】
より具体的に、イメージ分析装置2000は、基準面RPの下側に位置する第1バウンダリーの部分を前記基準面RPに含まれた基準線や基準面に変えることによって、第1バウンダリーを修正するように実現されることができる。
【0776】
イメージ分析装置2000は、第1バウンダリーを修正して第2バウンダリーを取得することができ、第2バウンダリーを有する頭蓋骨の第2内部領域を取得することができる。
【0777】
本出願の一実施例によるイメージ分析装置2000は、基準面RPに基づいて第1バウンダリーBD1の一部を修正することによって、病気診断補助に関係がある情報を提供するのに必要な領域である第2内部領域BD2を取得することができ、対象イメージに対して共通した基準に従って取得された第2内部領域BD2に基づいて形態学的指標を計算できるので、病気診断補助に意味のある情報が取得されることができる。
【0778】
図52を参照すると、イメージ分析装置2000は、リファレンス領域RRに隣接する基準面(RP、例えば、リファレンス領域RRの下部端(inferior edge)を含む基準面)を基準として第1バウンダリーBD1の一部を修正し、第2バウンダリーBD2を有する頭蓋骨の第2内部領域IR2を取得することができる。この時、
図51と比較すると、基準面RPの下側にある第1バウンダリーBD1の部分が基準面RPの基準面に代替されることによって、第1バウンダリーBD1が修正されたことを確認することができる。また、第1バウンダリーBD1を修正することによって、第2バウンダリーBDを有する第2内部領域IR2が取得されることができる。
【0779】
図51及び52では、脳イメージ中の矢状面(sagittal plane)と関連した脳イメージに対してのみ頭蓋骨の第1内部領域IRの第1バウンダリーBD1の一部を修正する例を示したが、イメージ分析装置2000は、脳イメージ中の冠状面(coronal plane)及び横断面(transverse plane)に関連する脳イメージに対しても対応するバウンダリー修正動作を実行することができる。
【0780】
以下では、
図53を参照して、本出願の一実施例による頭蓋骨の第1内部領域の第1バウンダリーを修正する方法の他の例を説明する。
図53は、本出願の一実施例による頭蓋骨の第1内部領域の第1バウンダリーを修正する方法の他の例を示した図である。
【0781】
図53を参照すると、本出願の一実施例によるイメージ分析装置2000は、首の骨(cervical vertebrae)に対応する領域をリファレンス領域RRとして頭蓋骨の第1内部領域IR1の第1バウンダリーBD1の一部を修正するように実現されてもよい。
【0782】
一例として、イメージ分析装置2000は、首の骨と関連したC1領域を取得することができる。この時、イメージ分析装置2000は、首の骨(cervical vertebrae)と関連したC1領域に基づいて頭蓋骨の第1内部領域IR1の第1バウンダリーBD1の一部を修正することができる。
【0783】
イメージ分析装置2000は、対象イメージから第1特徴領域及び第2特徴領域を取得することができる。例えば、第1特徴領域は、前交連ACに対応する領域であり得、第2特徴領域は、後交連PCに対応する領域であり得る。
【0784】
イメージ分析装置2000は、第1特徴領域から第1特徴点を算出し、第2特徴領域から第2特徴点を算出するように実現されてもよい。
【0785】
例えば、イメージ分析装置2000は、第1特徴領域でもある前交連ACに対応する領域の中心点や前交連ACに対応する領域を定義するバウンダリーに含まれた上部端(Superior edge)、下部端(inferior edge)等に対応する領域に基づいて第1特徴点を算出することができる。また、イメージ分析装置2000は、第2特徴領域でもある後交連PCに対応する領域の中心点あるいは後交連PCに対応する領域を定義するバウンダリーに含まれた上部端(Superior edge)、下部端(inferior edge)等に対応する領域に基づいて第2特徴点を算出することができる。
【0786】
また、イメージ分析装置2000は、算出された第1特徴点及び第2特徴点に基づいて基準面を取得することができる。
【0787】
例えば、イメージ分析装置2000は、矢状面(Saggital)上で前交連ACの中心点と後交連PCの中心点に基づいて基準方向を取得することができる。例えば、イメージ分析装置2000は、前交連ACの中心点と後交連PCの中心点を連結する基準方向を取得することができる。この時、イメージ分析装置2000は、リファレンス領域RRに隣接して基準方向と平行した基準面P2を取得することができる。
【0788】
別の例では、イメージ分析装置2000は、前交連ACの中心点と後交連PCの中心点を含み、矢状面(Saggital)に垂直な第1平面P1を取得することができる。この時、イメージ分析装置2000は、リファレンス領域RRに隣接して第1平面P1と平行した基準面P2を取得することができる。
【0789】
イメージ分析装置2000は、基準面P2に基づいて第1内部領域の第1バウンダリーB1の一部を修正して第2バウンダリーBD2を取得することができる。例えば、イメージ分析装置2000は、基準面P2の下側(bottom side)に位置する第1バウンダリーBD1の部分を修正して基準面P2の上側(upper side)に位置する第1バウンダリーBD1に基づいて第2バウンダリーBD2を取得することができる。
【0790】
より具体的に、イメージ分析装置2000は、基準面P2の下側に位置する第1バウンダリーBD1の部分を前記基準面P2に含まれた基準線や基準面に変えることによって、第1バウンダリーBD1を修正するように実現されてもよい。
【0791】
イメージ分析装置2000は、修正された第1バウンダリーに基づいて第2バウンダリーBD2を取得することができ、第2バウンダリーBD2を有する頭蓋骨の第2内部領域IR2を取得することができる。
【0792】
図53では、脳イメージ中の矢状面(sagittal plane)と関連した脳イメージに対してのみ頭蓋骨の第1内部領域IRの第1バウンダリーBD1の一部を修正する例を示したが、イメージ分析装置2000は、脳イメージ中の冠状面(coronal plane)及び横断面(transverse plane)と関連した脳イメージに対しても対応するバウンダリー修正動作を実行することができる。
【0793】
また、
図53では、首の骨(cervical vertebrae)のC1領域に基づいて頭蓋骨の第1内部領域IR1の第1バウンダリーBD1の一部を修正することで説明したが、必ず首の骨(cervical vertebrae)のC1領域に基づいて第1バウンダリーBD1を修正することに制限されない。例えば、首の骨(cervical vertebrae)の他の領域に基づいて第1バウンダリーBD1を修正することもでき、脳イメージ内に目立つ特徴を有する領域に基づいて第1バウンダリーBD1を修正するようにイメージ分析装置2000が実現されてもよい。
【0794】
また、
図53では、基準面P2を前交連AC及び後交連PCに基づいて取得された第1平面P1に平行な平面に例示したが、これは例示に過ぎず、イメージ分析装置2000は、対象イメージの横断面(transverse plane)と平行してC1領域を含む平面を基準面P2で取得することができ、基準面P2に基づいて第1バウンダリーBD1を修正するように実現されてもよい。
【0795】
また、
図51ないし
図53によれば、二次元イメージに対してバウンダリーを修正することで示されたが、これは説明の便宜のためのもので、3次元イメージに対してバウンダリーを修正して内部領域を取得すると解釈されるべきである。
【0796】
再び
図50を参照すると、本出願の一実施例によるイメージ分析方法は、第2内部領域の形態学的体積値を取得するステップS4430を含むことができる。
【0797】
具体的に、第2内部領域の形態学的体積値を取得するステップS4430において、イメージ分析装置2000は、取得した第2内部領域に基づいて形態学的体積値を計算することができる。具体的に、イメージ分析装置2000は、第2内部領域に対応するボクセルデータに基づいて第2内部領域に対応する形態学的体積値を取得することができる。
【0798】
また、本出願の一実施例によるイメージ分析方法は、ターゲット要素の形態学的体積値を取得するステップS4440を含むことができる。
【0799】
具体的に、ターゲット要素の形態学的体積値を取得するステップS4440において、イメージ分析装置2000は、イメージセグメンテーションステップS4300で取得したターゲット要素に対応する領域に基づいて、ターゲット要素と関連した形態学的体積値を計算することができる。具体的に、イメージ分析装置2000は、ターゲット要素に対応するボクセルデータに基づいてターゲット要素に対応する形態学的体積値を取得するように提供されてもよい。
【0800】
また、本出願の一実施例によるイメージ分析方法は、形態学的指標を計算するステップS4450を含むことができる。具体的に、形態学的指標を計算するステップS4450において、イメージ分析装置2000は、前記ステップS4430で取得された第2内部領域に対応する形態学的体積値と前記ステップS4450で取得されたターゲット要素に対応する形態学的体積値に基づいて形態学的指標を計算することができる。
【0801】
一例として、形態学的指標は、第2内部領域に対応する形態学的体積値に対するターゲット要素に対応する形態学的体積値の比率で定義される指標であり得る。
【0802】
例えば、形態学的指標=(ターゲット要素に対応する形態学的値/第2内部領域に対応する形態学的体積値)であり得る。
【0803】
また、計算された形態学的指標は、認知症、うつ病、脳卒中などに関連する脳疾患に関連した診断補助指標として意味のある情報を提供することができる。
【0804】
図48及び
図50には、図示されていないが、前記ステップS4430で取得された第2内部領域に対応する形態学的体積値と前記ステップS4440で取得されたターゲット要素に対応する形態学的体積値それぞれは、スキャン条件に関連した補正パラメーターあるいはターゲット要素の位置と関連した補正パラメーターに基づいて補正されてもよい。この時、イメージ分析装置2000は、第2内部領域に対応する形態学的補正体積値とターゲット要素に対応する形態学的補正体積値に基づいて形態学的指標を最終的に計算するように実現されてもよい。これに関して、
図58ないし
図67と関連して詳しく後述する。
【0805】
以下では、
図54ないし
図57を参照して、本出願の一実施例によって出力される形態学的指標と関連する情報の例示及びその情報を出力するためのイメージ分析装置2000の動作を説明する。
図54ないし
図57は、本出願の一実施例によって出力される形態学的指標と関連する情報を示した例示的な図である。
【0806】
後述する出力される形態学的指標と関連する情報は、本出願の一実施例によるイメージ分析装置2000の出力モジュール2050あるいは出力装置2600を介して出力されることができる。
【0807】
図54を参照すると、本出願の一実施例によるイメージ分析装置2000から出力される形態学的指標と関連する情報は全体頭蓋骨内容積(ICV,Info.1)を含むことができる。
【0808】
例えば、全体頭蓋骨内容積(ICV,Info.1)は、本出願の一実施例によるイメージ分析装置2000が対象イメージの頭蓋骨の内部領域に対応するボクセルデータに基づいて取得した体積値であり得る。
【0809】
この時、上述したように、イメージ分析装置2000は、頭蓋骨の内部領域を定義するために、対象イメージのセグメンテーション結果に基づいて取得された頭蓋骨の第1内部領域の第1バウンダリーの一部を修正して、第2バウンダリーを有する第2内部領域を取得することができる。この時、望ましい実施例によれば、全体頭蓋内容積(ICV,Info.1)は、第2内部領域に対応する対象イメージのボクセルデータに基づいて取得された値であり得る。
【0810】
図54を再び参照すると、本出願の一実施例によるイメージ分析装置2000から出力される形態学的指標と関連する情報は、ターゲット要素の体積(Info.2)、形態学的指標(Info.3)、及び形態学的指標の百分位情報(Info.4)を含むことができる。換言すれば、本出願の一実施例によるイメージ分析装置2000は、ターゲット要素の体積(Info.2)、形態学的指標(Info.3)、及び形態学的指標の百分位(Info.4)を含んだ形態学的指標と関連する情報を出力することができる。
【0811】
本出願の一実施例によるイメージ分析装置2000から出力される情報では、ターゲット要素は脳に位置する様々な領域に関連した情報であり得る。この時、ターゲット要素は、脳疾患と有意に関連した領域であり得る。例えば、ターゲット要素は、認知症のような脳疾患に関連した海馬、側脳室、前頭葉、側頭葉、頭頂葉、後頭葉、扁桃体と関連した領域であり得る。
【0812】
本出願の一実施例によるイメージ分析装置2000は、対象イメージを、上述した領域を含む複数の脳領域にセグメンテーションした後、それぞれの領域に対応するボクセルデータに基づいてターゲット要素のそれぞれの体積値を取得して出力するように提供されてもよい。
【0813】
また、本出願の一実施例によるイメージ分析装置2000は、取得されたターゲット要素の体積値を取得し、対象イメージが撮影されたスキャン条件やターゲット要素の位置などを考慮して、ターゲット要素の体積値を補正することができる。
【0814】
この時、
図54のターゲット要素の体積(Info.2)は補正された体積値であり得る。
【0815】
本出願の一実施例によるイメージ分析装置2000から出力される形態学的指標(Info.3)は、頭蓋骨の内部領域に対応する体積とターゲット要素に対応する領域の体積の比率であり得る。例えば、
図54を参照すると、イメージ分析装置2000から出力される形態学的指標(Info.3)は、全体頭蓋内容積(ICV,Info.1)に対するターゲット要素の体積値(あるいは体積値、Info.2)の比率であり得る。
【0816】
ただし、これは例示に過ぎず、体積に制限されなく、任意の適切な脳疾患に関連した形状、長さ、厚さなどに関連する形態学的指標を取得して出力するようにイメージ分析装置2000が提供されてもよい。
【0817】
本出願の一実施例によるイメージ分析装置2000は、形態学的指標データベースを取得し、これに基づいて対象体の形態学的指標の百分位(Info.4)を取得することができる。イメージ分析装置2000から出力される形態学的指標の百分位(Info.4)は、比較対象群の形態学的指標で位置する対象体の形態学的指標(Info.3)の百分位と関連する情報であり得る。この時、比較対象群は、対象イメージの対象体の性別や年齢を考慮して取得された対象群であり得る。
【0818】
具体的に、イメージ分析装置2000は、比較対象の脳イメージに基づいて取得された形態学的指標を1つ以上含む形態学的指標データベースを利用して、対象体の形態学的指標の百分位情報を取得することができる。
【0819】
例えば、イメージ分析装置2000は、形態学的指標データベースから取得されたICVと関連する形態学的値や形態学的指標を1つ以上含むICVデータを取得し、対象体の対象イメージに基づいて取得されたICVと関連する形態学的値や形態学的指標のICVデータ上での百分位を取得することができる。
【0820】
一例として、イメージ分析装置2000は、対象イメージの対象体の性別や年齢と関連する対象体の情報を取得し、対象体の情報に基づいて形態学的指標データベースを取得することができる。形態学的指標データベースは、対象体の情報と類似の特性(性別、年齢など)を有する比較対象群の脳イメージに基づいて取得された1つ以上の形態学的指標を含むことができる。
【0821】
イメージ分析装置2000は、取得された形態学的指標データベースを利用して、対象体の形態学的指標の百分位情報を取得することができる。
【0822】
例えば、イメージ分析装置2000は、60代の男性の脳イメージに基づいて取得されたICVと関連する形態学的値や形態学的指標を1つ以上含むICVデータを取得し、60代の男性である対象体の脳イメージに基づいて取得されたICV値に関連する形態学的値や形態学的指標のICVデータ上での百分位を取得することができる。
【0823】
他の例として、本出願の一実施例によるイメージ分析装置2000は、対象イメージと関連する対象体の情報(例えば、年齢や性別)を取得し、データベースあるいはメモリー2020に格納された複数の脳イメージ中から対象体の情報を考慮して比較対象群の脳イメージを選別することができる。
【0824】
イメージ分析装置2000は選別された比較対象群の脳イメージから、対象イメージから形態学的指標を取得した動作と類似の動作を介して、ターゲット要素に対応するICVと関連した形態学的値や形態学的指標を1つ以上含むICVデータを取得することができる。
【0825】
イメージ分析装置2000は、対象イメージから取得されたICV値に関連する形態学的値や形態学的指標と比較対象群の脳イメージから取得されたICVデータを比較して、対象イメージから取得されたICV値に関連する形態学的値や形態学的指標のICVデータ上での百分位を計算することができる。
【0826】
本出願の一実施例によるイメージ分析装置2000から出力されるターゲット要素の体積(Info.2)、形態学的指標(Info.3)及び形態学的指標の百分位(Info.4)と関連する情報は、左半球と右半球に対して個別にそれぞれ取得されて出力されることができる。
【0827】
ただし、
図54に示された形態学的指標と関連する情報は、例示に過ぎず、任意の適切な情報が、イメージ分析装置2000から追加的に取得されて出力されてもよいことは、もちろんである。
【0828】
本出願の一実施例によるイメージ分析装置2000から出力されるターゲット要素の体積(Info.2)、形態学的指標(Info.3)、あるいは形態学的指標の百分位(Info.4)と関連する情報は、任意の適切なグラフを活用した統計学的技法で形態学的指標と関連する情報が加工(processing)なって出力されることができる。
【0829】
以下では、
図55ないし
図57を参照して、本出願の一実施例によるイメージ分析装置2000により、形態学的指標と関連する情報が加工されて出力される例示的な内容を説明する。
【0830】
図55を参照すると、出願の一実施例によるイメージ分析装置2000から出力される形態学的指標と関連する情報は、形態学的指標の百分位(Info.5)、形態学的指標の百分位に対するグラフ(Info.6,7)、及び脳疾患に関連したリスク(Info.8)と関連する情報を含むことができる。
【0831】
本出願の一実施例によるイメージ分析装置2000から出力される形態学的指標の百分位(Info.5)は、左半球に位置するターゲット要素と右半球に位置するターゲット要素に対して取得された数値であり得る。
【0832】
例えば、
図55を参照すると、前頭葉、側頭葉、頭頂葉、後頭葉、帯状回、海馬、及び視床に対して取得された形態学的指標の百分位値が視覚的に出力されることができる。この時、左半球に位置する前頭葉などに対する形態学的指標の百分位と右半球に位置する前頭葉などに対する形態学的指標の百分位が共に視覚的に出力されることができる。
【0833】
本出願の一実施例によるイメージ分析装置2000から出力される形態学的指標の百分位に対するグラフ(Info.6,7)は、
図54と関連して説明した、対象体の形態学的指標(Info.3)と比較対象群の脳イメージから取得された形態学的指標を比較して計算された対象体の形態学的指標の百分位に基づいて生成されることができる。
【0834】
この時、グラフは、形態学的指標の百分位を視覚的に表示するように提供されてもよく、対象体の形態学的指標の百分位がどこに分布するかを示す百分位と関連したルーラー(Info.7)を含んでもよい。
【0835】
また、グラフは、左半球に対する形態学的指標の百分位と右半球に対する形態学的指標の百分位を区別できるように表示して提供されてもよい。
【0836】
本出願の一実施例によるイメージ分析装置2000から出力される脳疾患に関連したリスク(Info.8)と関連する情報は、対象体の形態学的指標の百分位に基づいてリスクが計算されてもよく、リスクによって視覚的に異なるように出力されるように提供されてもよい。
【0837】
具体的に、イメージ分析装置2000は、脳疾患に関連したリスク(Info.8)と関連して、形態学的指標の百分位に対して予め決定された臨界値が設定されるように提供されてもよい。この時、予め決定された臨界値は、リスクの程度(例えば、注意、危険、正常)によって異なるように予め設定されることができる。
【0838】
この時、イメージ分析装置2000は、対象体の形態学的指標の百分位が予め決定された第1臨界値より小さい場合には、対象体が脳疾患の存在することがあり危険である情報を視覚的に出力するように実現されてもよい。例えば、
図55を参照すると、イメージ分析装置2000は、対象体の左半球、右半球に位置する海馬の形態学的指標の百分位が予め決定された第1臨界値より小さくて危険だと判断することができ、危険だという判断結果に基づいて海馬と関連した形態学的指標の百分位を第1色(例えば、赤)で出力するように実現されてもよい。
【0839】
また、イメージ分析装置2000は、対象体の形態学的指標の百分位が予め決定された第1臨界値より大きく、予め決定された第2臨界値より小さい場合には、対象体が脳疾患の存在する一定の可能性が存在して注意が必要である情報を視覚的に出力するように実現されてもよい。例えば、イメージ分析装置2000は、対象体の左半球、右半球に位置する特定のターゲット要素の形態学的指標の百分位が予め決定された第1臨界値より大きく、予め決定された第2臨界値より小さい場合には、注意が必要だと判断するように実現されてもよく、注意が必要だという判断に基づいて特定のターゲット要素の形態学的指標の百分位を第2色(例えば、オレンジ)で出力するように実現されてもよい。
【0840】
ただし、上述したリスクにより異なる色で出力することは、例示に過ぎず、これに限定されなく、任意の適切な方法を活用して脳疾患に関連したリスクと関連する情報を提供するようにイメージ分析装置2000が実現されてもよいことは、もちろんである。
【0841】
本出願の一実施例によるイメージ分析装置2000は、対象イメージから取得された対象体の形態学的指標と、比較対象群の脳イメージから取得された形態学的指標と関連する情報を提供するように実現されてもよい。
【0842】
具体的に、
図55と関連して上述したように、イメージ分析装置2000は、対象イメージの対象体の年齢や性別を含む対象体の情報に基づいて、形態学的指標データベースから比較対象群の形態学的指標を取得することができる。
【0843】
この時、本出願の一実施例によるイメージ分析装置2000は、対象体の情報により対象体の形態学的指標と比較対象群の形態学的指標を視覚的グラフの形態で出力するように実現されてもよい。この時、対象体の情報における比較対象群の形態学的指標は、比較対象群の形態学的指標の平均値及び脳疾患に対するリスクと関連して予め決定された臨界値に対応する比較対象群の形態学的指標を反映して出力されるように実現されてもよい。
【0844】
図56を参考にする。
図56は、本出願の一実施例によるイメージ分析装置2000により出力される形態学的指標と関連する情報の例示を示したグラフである。
【0845】
一例として、本出願の一実施例によるイメージ分析装置2000により出力される形態学的指標は、対象イメージと関連した対象体の情報(例、年齢や性別)における対象体の形態学的指標(Info.9)として出力されてもよい。
【0846】
この時、本出願の一実施例によるイメージ分析装置2000は、対象体の脳疾患に関連した情報を提供するために対象体の形態学的指標(Info.9)とともに比較対象群の形態学的指標(Info.10,Info.11)を追加的に出力するように実現されてもよい。
【0847】
例えば、イメージ分析装置2000は、上述したように、対象体の年齢(例えば、
図56の79歳)を考慮して、形態学的指標データベースから70代と80代の比較対象群の形態学的指標情報を取得することができる。この時、イメージ分析装置2000は、年齢を考慮して取得された比較対象群の形態学的指標情報の平均値(Info.10)を取得して出力するように実現されてもよい。
【0848】
別の例では、イメージ分析装置2000は、上述したように、脳疾患に関連したリスクに対する情報を提供するように比較対象群の形態学的指標と関連する臨界値が設定されてもよい。例えば、対象体の形態学的指標の百分位が5%未満に該当する場合には、危険であると判断をするようにイメージ分析装置2000は、臨界値が予め設定されるように実現されてもよい。あるいは、対象体の形態学的指標の百分位が5%以上10%未満に該当する場合には、注意が必要であると判断をするようにイメージ分析装置2000は、臨界値が予め設定されるように実現されてもよい。
【0849】
この時、本出願の一実施例によるイメージ分析装置2000は、脳疾患に対するリスクと関連して予め設定された臨界値に対応する比較対象群の形態学的指標(Info.11)を出力するように実現されてもよい。この時、比較対象群の形態学的指標(Info.11)は、対象体の年齢のような対象体の情報により出力されてもよい。
【0850】
本出願の一実施例によるイメージ分析装置2000は、対象体の形態学的指標の百分位と脳疾患に対するリスクと関連して予め設定された臨界値に基づいて、脳疾患に対するリスクと関連する情報(Info.12)を出力するように提供されてもよい。
【0851】
例えば、対象体の形態学的指標の百分位が5%未満に該当する場合には、危険であると判断をするようにイメージ分析装置2000は、臨界値が予め設定されるように実現されてもよい。この時、対象体の形態学的指標の百分位が5%未満に該当する場合には、イメージ分析装置2000は、対象体が特定の脳疾患に対して危険な状態であることもあるという情報を視覚的に出力するように実現されてもよい。例えば、
図56を参照すると、対象体の形態学的指標(Info.9)が第1色(例えば、赤)で表示されて出力されるようにイメージ分析装置2000が実現されてもよい。
【0852】
あるいは、対象体の形態学的指標の百分位が5%以上10%未満に該当する場合には、注意が必要だという判断をするようにイメージ分析装置2000は、臨界値が予め設定されるように実現されてもよい。この時、対象体の形態学的指標の百分位が5%以上及び10%未満に該当する場合には、イメージ分析装置2000は、対象体が特定の脳疾患に対して注意が必要な状態であることもあるという情報を視覚的に出力するように実現されてもよい。例えば、対象体の形態学的指標(Info.9)が第2色(例えば、オレンジ)で表示されて出力されるようにイメージ分析装置2000が実現されてもよい。
【0853】
ただし、上述した内容は、例示に過ぎず、これに限定されない。すなわち、イメージ分析装置2000は、任意の適切な方式を利用して対象体の脳疾患に対するリスクと関連する情報を出力するように実現されてもよい。
【0854】
本出願の一実施例によるイメージ分析装置2000は、ターゲット要素の3次元構造あるいはターゲット要素が脳内部のどこに位置するかに対する情報を提供するために3次元脳情報と関連する情報を視覚的に出力するように提供されてもよい。以下では、
図57を参照して、本出願の一実施例により出力される形態学的指標と関連する情報の例示及びその情報を出力するためのイメージ取得装置2000の動作を説明する。
【0855】
例えば、イメージ分析装置2000は、3次元脳テンプレートと関連するデータを追加的に取得することができ、対象イメージに対するセグメンテーションによって取得されたターゲット要素と対応する領域及び3次元脳テンプレートに関連したデータに基づいて、ターゲット要素の3次元構造、あるいはターゲット要素が脳内部のどこに位置するかに対する情報を視覚的なグラフィック形態(Info.13)で出力することができる。
【0856】
また、本出願の一実施例によるイメージ分析装置2000は、3次元脳テンプレートと関連したデータ及び上述したことにより計算されたターゲット要素と関連する形態学的指標の百分位に基づいて、ターゲット要素と関連する形態学的指標の百分位に対する情報を3次元脳テンプレートにオーバーレイ(Info.14)させ出力するように実現されてもよい。例えば、本出願の一実施例によるイメージ分析装置2000は、ターゲット要素と関連する形態学的指標の百分位により異なる色を3次元脳テンプレートにオーバーレイさせ、ターゲット要素の体積萎縮度と関連する情報を提供するように実現されてもよい。
【0857】
また、本出願の一実施例によるイメージ分析装置2000は、使用者から入力モジュールを介して細部的な形態学的指標と関連する情報を出力するための入力を受信し、使用者の入力に対応する出力を、出力モジュールを介して使用者に出力するように実現されてもよい。例えば、
図57に示された3次元脳テンプレートの特定の脳領域に対する使用者の入力が取得されれば、イメージ分析装置2000は、取得された入力に対応する特定の脳領域に対する形態学的指標と関連する情報(例えば、
図54ないし
図56に示された情報など)を出力するように提供されてもよい。
【0858】
ただし、
図57に示された形態学的指標と関連する情報は、例示に過ぎず、本出願の一実施例によるイメージ分析装置2000は、任意の適切な方法でターゲット要素と関連した形態学的指標の百分位に対する情報を3次元的に提供するように実現されてもよい。
【0859】
また、本出願の一実施例によるイメージ分析装置2000は、対象体と関連した形態学的指標と関連する情報を時間的な変数に従って出力するように実現されてもよい。例えば、イメージ分析装置2000は、第1時点での対象体から取得された形態学的指標と関連する情報(例えば、
図54ないし
図57に示された情報)と第2時点での対象体から取得された形態学的指標と関連する情報(例えば、
図54ないし
図57に示された情報)を出力するように実現されてもよい。特に、脳疾患に関連して比較対象群との形態学的指標を比較することも重要であるが、対象体の形態学的指標を時間的変数に従って分析することも重要なことである。
【0860】
本出願の一実施例によるイメージ分析装置2000は、第1時点での対象体から取得された脳イメージから、上述したイメージ分析動作を介して第1時点での形態学的指標と関連する情報を取得することができ、第1時点とは異なる第2時点での対象体から取得された脳イメージから、上述したイメージ分析動作を介して第2時点での形態学的指標と関連する情報を取得することができる。この時、イメージ分析装置2000は、第1時点での形態学的指標と関連する情報と第2時点での形態学的指標と関連する情報は、様々な統計技法を介して使用者に出力するように実現されてもよい。
【0861】
ただし、
図54ないし
図57と関連して上述した形態学的指標と関連する情報は、例示に過ぎず、任意の適切な形態の脳疾患に関連した情報が任意の適切な方法で使用者に出力されるはずだ。
【0862】
脳と関連した疾患、特に、認知症と関連して脳の収縮程度を数値化した指標が認知症診断の補助指標として使用されている。この時、脳の収縮程度と関連した数値は、脳イメージが撮影されたスキャン条件やターゲット要素の位置により異なるように測定されることができる。ここで、ターゲット要素の位置とは、ターゲット要素が頭蓋骨内部に分布する位置を意味することになる。
【0863】
例えば、同じ対象体に対して取得された形態学的指標、すなわち脳の収縮程度と関連した数値は、脳イメージが撮影されたイメージ取得装置の磁場の強度、イメージ取得装置のメーカー、あるいはイメージ取得装置の設定パラメーターを含むスキャン条件に依存することができる。具体的な例として、同じ対象体に対して取得された形態学的指標が磁場の強度という変数により異なるように測定されることができる。
【0864】
別の例では、同じ対象体に対して取得された形態学的指標、すなわちターゲット要素の収縮程度と関連した数値は、ターゲット要素の頭蓋骨内での位置により異なるように測定されることができる。
【0865】
したがって、形態学的指標を脳イメージが撮影されたスキャン条件やターゲット要素の位置により補正することが要求される。
【0866】
本出願の一実施例によるイメージ分析装置2000は、脳イメージが撮影されたスキャン条件やターゲット要素の位置を考慮して、ターゲット要素の形態学的値や形態学的指標を補正する動作を実行するように実現されてもよい。
【0867】
したがって、本出願の一実施例によるイメージ分析装置2000は、脳疾患に関連した脳の収縮程度と関連した形態学的指標をより正確に取得することができ、より客観的な形態学的指標を脳疾患に関連した診断補助情報として使用者に提供することができるという有利な効果を提供することができる。
【0868】
以下では、
図58ないし
図67を参照して、本出願の一実施例によるイメージ分析装置2000により実現される形態学的数値の補正方法を具体的に説明する。以下では、体積に関連した形態学的数値を中心に説明するが、これに限定されず、体積以外の脳疾患の指標となることができる対象部位の形態、厚さ、長さなどの任意の適切な形態学的特性についても同様に補正方法が適用されてもよい。
【0869】
図58を参考にする。
図58は、本出願の一実施例によるイメージ分析装置2000により実現される形態学的数値の補正方法の1つの動作を示した流れ図である。具体的に、
図58は、本出願の一実施例によるイメージ分析装置2000により実現される脳と関連した形態学的値や脳と関連した形態学的指標を補正する動作を示した流れ図である。
【0870】
本出願の一実施例による形態学的数値の補正方法は、ターゲットイメージ及びターゲットイメージのスキャン条件を取得するステップS5100と、ターゲットイメージのセグメンテーションステップS5200と、脳形態学的指標を補正するステップS5300と、を含むことができる。
【0871】
ターゲットイメージ及びターゲットイメージのスキャン条件を取得するステップS5100において、イメージ分析装置2000は、イメージ取得装置1000からターゲットイメージを取得することができる。ターゲットイメージは、イメージ分析装置2000から分析される脳イメージを含む意味であり得る。換言すれば、ターゲットイメージは、イメージ分析装置2000からターゲット要素の形態学的値や形態学的指標が計算される対象脳イメージを含むことができる。
【0872】
また、ターゲットイメージ及びターゲットイメージのスキャン条件を取得するステップS5100において、イメージ分析装置2000は、イメージ取得装置1000からターゲットイメージが撮影されたスキャン条件に関連する情報を取得することができる。ターゲットイメージが撮影されたスキャン条件に関連する情報は、上述したように、ターゲットイメージに対してメタデータとして構造化されて、ターゲットイメージをイメージ取得装置1000から取得することによって一緒に取得することができる。あるいは、ターゲットイメージが撮影されたスキャン条件に関連する情報は、ターゲットイメージとは別に、任意の外部装置から取得することができる。
【0873】
ターゲットイメージのセグメンテーションステップS5200において、イメージ分析装置2000は、
図7ないし
図17と関連して上述したイメージセグメンテーション動作により、ターゲットイメージのセグメンテーションを実行することができる。
【0874】
一例によると、イメージ分析装置2000のセグメンテーション動作を介して、ターゲットイメージに含まれる少なくとも1つのターゲット要素を取得することができる。
【0875】
また、イメージ分析装置2000のセグメンテーション動作によって、後述する頭蓋骨の内部領域を取得することができる。頭蓋骨の内部領域を取得するために、イメージ分析装置2000は、
図48及び
図57と関連して、上述した頭蓋骨の第1内部領域の第1バウンダリーの一部を修正して第2バウンダリーを有する頭蓋骨の第2内部領域を取得する動作を実行するように実現されてもよい。
【0876】
また、イメージ分析装置2000に提供される神経網モデルは、スキャン条件に従って脳イメージを、セグメンテーションを実行するように学習されてもよい。例えば、第1スキャン条件下で取得された脳イメージを含む学習データから学習された第1神経網モデルが第1スキャン条件下で取得されたターゲットイメージをセグメンテーションするように提供されてもよい。別の例では、第2スキャン条件下で取得された脳イメージを含む学習データから学習された第2神経網モデルが第2スキャン条件下で取得されたターゲットイメージをセグメンテーションするように提供されてもよい。
【0877】
図58によれば、ターゲットイメージの前処理及びターゲットイメージの整列ステップは示されていないが、
図48と関連して説明したイメージの前処理及びイメージの整列ステップS4200でのイメージ分析装置2000の動作が同様に適用されることができる。
【0878】
以下では、
図59を参照して脳形態学的指標を補正するステップS5300の一実施例について、より具体的に説明する。
図59は、本出願の一実施例によるイメージ分析方法の流れ図を示した図であり、具体的に、
図58の前記ステップS52600を細分化した図である。
【0879】
図59を参照すると、本出願の一実施例による脳形態学的指標を補正するステップS5300は、セグメンテーション結果に基づいてターゲット要素の形態学的値を取得するステップS5310と、補正パラメーターを取得するステップS5320と、形態学的値及び補正パラメーターに基づいて形態学的補正値を取得するステップS5330と、形態学的補正値を基に脳形態学的指標を取得及び出力するステップS5340と、をさらに含むことができる。
【0880】
セグメンテーション結果に基づいてターゲット要素の形態学的値を取得するステップS5310において、イメージ分析装置2000は、セグメンテーション動作によって取得されたターゲット要素に対応する領域に関連するターゲットイメージのボクセルデータに基づいて、ターゲット要素と関連する形態学的値を取得することができる。あるいは、イメージ分析装置2000は、セグメンテーション動作によって取得された頭蓋骨の内部領域に関連するターゲットイメージのボクセルデータに基づいて、頭蓋骨の内部領域に関連した形態学的値を取得することができる。
【0881】
また、セグメンテーション結果に基づいてターゲット要素の形態学的値を取得するステップS5310において、イメージ分析装置2000は、ターゲット要素と関連した形態学的値と頭蓋骨の内部領域に関連した形態学的値に基づいて、ターゲット要素と関連した形態学的指標を取得することができる。
【0882】
この時、ターゲット要素の形態学的値や脳形態学的指標は、ターゲット要素の体積、厚さ、長さ、及び形態などを含む形態学的特性(morphological character)と関連した数値であり得る。
【0883】
補正パラメーターを取得するステップS5320において、イメージ分析装置2000は、パラメーター取得装置2400から補正パラメーターを取得してターゲット要素と関連した形態学的値あるいは頭蓋骨の内部領域に関連した形態学的値を補正する動作を実行するように実現されてもよい。
【0884】
又は、補正パラメーターを取得するステップS5320において、イメージ分析装置2000は、パラメーター取得装置2400から補正パラメーターを取得してターゲット要素と関連した形態学的指標を補正する動作を実行するように実現されてもよい。すなわち、
図59によれば、ターゲット要素の形態学的値に対して補正パラメーターを適用して補正することで示したが、これは例示に過ぎず、これに限定されなく、ターゲット要素の形態学的値及び頭蓋骨の内部領域に関連した形態学的値に基づいて計算された脳形態学的指標に対して補正パラメーターを適用して出力するようにイメージ分析装置2000が実現されてもよい。
【0885】
この時、パラメーター取得装置2400は、スキャン条件やターゲット要素の位置における形態学的値に関連した相関関係の分析を介して補正パラメーターを取得することができる。補正パラメーターを取得するステップS5320と関連した補正パラメーター取得装置2400の動作については、
図60ないし
図65と関連して詳しく後述する。
【0886】
形態学的値及び補正パラメーターに基づいて形態学的補正値を取得するステップS5330において、イメージ分析装置2000は、ターゲット要素に対応する形態学的値と補正パラメーター取得装置2400から取得した補正パラメーターに基づいて、ターゲット要素と関連した形態学的補正値を取得する動作を実行するように実現されてもよい。
【0887】
補正パラメーターは、第1スキャン条件下で取得されたターゲット要素と関連する形態学的値を第2スキャン条件下で取得された形態学的値で近似したり、推定するためのパラメーターであり得る。
【0888】
例えば、イメージ分析装置2000は、ターゲット要素に対応する形態学的値及び補正パラメーター取得装置2400から取得された変換関数に含まれた補正パラメーターに基づいて、ターゲット要素と関連した形態学的補正値を取得することができる。
【0889】
この時、変換関数は、任意のn次関数であってもよく、補正パラメーターは、変換関数に含まれた係数を意味することができる。
【0890】
例えば、補正パラメーターは、第1スキャン条件下で取得されたターゲット要素と関連する第1形態学的値と第2スキャン条件下で取得されたターゲット要素と関連する第2形態学的値との相関関係の分析を介して取得された変換関数から取得することができる。例えば、第1形態学的値と第2形態学的値との相関関係の分析を介して取得された1次関数がy=a*x+bであれば、aとbが第1スキャン条件下で取得されたターゲット要素の形態学的値を第2スキャン条件下で取得された形態学的値で近似したり、推定するための補正パラメーターであり得る。イメージ分析装置2000は、第1スキャン条件下で取得されたターゲットイメージから取得されたターゲット要素と関連する形態学的値に補正パラメーター(a)をかけて、補正パラメーター(b)を加えることによって、第2スキャン条件下で取得された形態学的値で近似したり、推定することができる。
【0891】
一方、ターゲットイメージから取得されたターゲット要素の位置によりターゲット要素の形態学的測定値と形態学的真の値(あるいは形態学的基準値)に対する差が異なることがあり得る。本出願の一実施例によるイメージ分析装置2000は、ターゲット要素の位置を考慮して、ターゲット要素の形態学的測定値を補正することができる。
【0892】
例えば、イメージ分析装置2000は、第1脳要素の形態学的測定値を第1脳要素の形態学的真の値(あるいは形態学的基準値)で近似させるために、補正パラメーター取得装置2400から第1補正パラメーターを取得することができる。
【0893】
それに反して、イメージ分析装置2000は、第2脳要素の形態学的測定値を第2脳要素の形態学的真の値(あるいは形態学的基準値)で近似させるために、補正パラメーター取得装置2400から第2補正パラメーターを取得することができる。
【0894】
また、本出願の一実施例によるイメージ分析装置2000は、スキャン条件及びターゲット要素の位置と関連する変数を全て考慮して補正パラメーターを取得することができる。
【0895】
例えば、イメージ分析装置2000は、第1スキャン条件下で取得されたターゲットイメージの第1脳要素に関連した形態学的値に対して、第1補正パラメーターを利用して第2スキャン条件下で取得された形態学的値で近似することができる。それに反して、イメージ分析装置2000は、第1スキャン条件下で取得されたターゲットイメージの第2脳要素に関連した形態学的値に対して、第2補正パラメーターを利用して第2スキャン条件下で取得された形態学的値で近似することができる。
【0896】
例えば、第1脳要素と関連して第1形態学的値と第2形態学的値との相関関係の分析を介して取得された1次関数がy=a1*x+b1であれば、a1とb1が第1スキャン条件下で取得された第1脳要素の形態学的値を第2スキャン条件下で取得された形態学的値で近似するための補正パラメーターであり得る。それに反して、第2脳要素と関連して第1形態学的値と第2形態学的値との相関関係の分析を介して取得された1次関数がy=a2*x+b2であれば、a2とb2が第1スキャン条件下で取得された第2脳要素の形態学的値を第2スキャン条件下で取得された形態学的値で近似するための補正パラメーターであり得る。
【0897】
イメージ分析装置2000は、第1スキャン条件下で取得されたターゲットイメージから取得された第1脳要素と関連した形態学的値に補正パラメーターa1をかけて、補正パラメーターb1を加えることによって、第2スキャン条件下で取得された形態学的値で近似することができる。それに反して、第1スキャン条件下で取得されたターゲットイメージと関連した第2脳要素に対して、イメージ分析装置2000は、第2脳要素と関連した形態学的値に補正パラメーターa2をかけて、補正パラメーターb2を加えることによって、第2スキャン条件下で取得された形態学的値で近似することができる。
【0898】
ただし、上述した変換関数は、例示に過ぎず、任意の適切な関数を取得することによってスキャン条件を考慮した形態学的値の補正が実行されてもよい。
【0899】
本出願の一実施例によるイメージ分析装置2000は、様々なスキャン条件下で取得された値に基づいて一貫したスキャン条件下で取得された値で形態学的値を近似することができ、これによって、一貫性のある脳疾患に関連した診断補助指標を提供することができる。
【0900】
また、本出願の一実施例によるイメージ分析装置2000は、ターゲット要素の位置を考慮して、補正パラメーターを異なるように取得して補正を実行できるので、より正確な脳疾患に関連した診断補助指標を提供することができる。
【0901】
形態学的補正値を基に脳形態学的指標を取得及び出力するステップS5340において、イメージ分析装置2000は、ターゲット要素と関連した第1形態学的補正値と頭蓋骨の内部領域に関連した第2形態学的補正値に基づいて脳形態学的指標を計算して出力するように実現されてもよい。
【0902】
一例として、脳形態学的指標は、第2形態学的補正値に対する第1形態学的補正値で定義されることができる。ただし、これは例示に過ぎず、脳疾患に関連した任意の適切な診断補助指標で脳形態学的指標が定義されてもよい。
【0903】
一方、ターゲット要素が複数個であり得る。換言すれば、ターゲット要素が第1脳要素及び第2脳要素を含むことができる。
【0904】
この時、イメージ分析装置2000は、ターゲットイメージをセグメンテーションして第1脳要素に対応する第1領域、第2脳要素に対応する第2領域、及び頭蓋骨領域を取得することができる。また、イメージ分析装置2000は、頭蓋骨領域に基づいて頭蓋骨の内部領域を取得することができる。
【0905】
この時、イメージ分析装置2000は、上述したように補正パラメーター及び第1領域のボクセルデータに基づいて第1脳要素と第1補正された形態学的値を計算することができ、補正パラメーター及び第2領域のボクセルデータに基づいて第2脳要素と第2補正された形態学的値を計算することができる。また、イメージ分析装置2000は、頭蓋骨の内部領域に対応するボクセルデータに基づいて頭蓋骨の内部領域に関連した基準形態学的値を取得することができ、この値は脳形態学的指標を計算するための基準となり得る。この時、第1脳要素と関連した補正パラメーターと第2脳要素と関連した補正パラメーターは異なることができる。これに関して、
図64と関連して後述する。
【0906】
イメージ分析装置2000は、第1補正された形態学的値及び基準形態学的値に基づいて第1脳要素と関連した第1脳形態学的指標を計算することができる。また、イメージ分析装置2000は、第2補正された形態学的値及び基準形態学的値に基づいて第2脳要素と関連した第2脳形態学的指標を計算することができる。
【0907】
本出願の一実施例によるイメージ分析装置2000は、ターゲットイメージの対象体の年齢及び性別などを含んだ特性を考慮して、ターゲットイメージから取得された形態学的値を補正するための補正パラメーターを決定することができる。
【0908】
例えば、ターゲットイメージが性別及び年齢と関連した第1特性を有する第1対象体から取得された場合、イメージ分析装置2000は、ターゲットイメージから取得された形態学的値を補正するための補正パラメーターを、第1特性を有する第2対象体から取得された第1脳映像及び第2脳映像から取得された補正パラメーターで決定することができる。例えば、イメージ分析装置2000は、ターゲットイメージの第1対象体と類似の年齢及び同じ性別を有する第2対象体から取得された補正パラメーターをターゲットイメージから取得された形態学的値や形態学的指標を補正するための補正パラメーターで決定することができる。
【0909】
形態学的補正値を基に脳形態学的指標を取得及び出力するステップS5340において、イメージ分析装置2000は、取得された脳形態学的指標と関連する情報を出力モジュール2050や出力装置2600に含まれた出力モジュール2650を介して出力することができる。具体的に、イメージ分析装置2000は、
図54ないし
図57に関連した情報を同様に視覚的に出力するように実現されてもよい。
【0910】
一方、
図59によれば、ターゲット要素と関連した形態学的値に対して補正をした後、ターゲット要素と関連した脳形態学的指標を出力することで図示したが、ターゲット要素と関連した形態学的値に基づいて脳形態学的指標を計算した後、補正パラメーターを考慮して、脳形態学的指標を補正して出力する方式でもイメージ分析装置2000とパラメーター取得装置2400が実現されることもある。
【0911】
本実施例によれば、イメージ分析装置2000は、第1スキャン条件下で撮影されたターゲットイメージのターゲット要素と関連した領域に対応するターゲット形態学的値を、第1スキャン条件以外の第2スキャン条件あるいは第3スキャン条件下でのターゲット要素の形態学的推定値で計算することができる。
【0912】
したがって、本実施例におけるイメージ分析装置2000は、ターゲット形態学的値を精度がより高いスキャン条件に対応する形態学的推定値で自由に補正することができ、精度が改善された別の形態学的指標情報を出力することができる。
【0913】
以下では、
図60ないし
図65を参照して、本出願の一実施例による補正パラメーター取得装置2400が補正パラメーターを取得する動作について、具体的に説明する。
【0914】
図60は、本出願の一実施例による補正パラメーター取得装置2400により実現される補正パラメーターの取得方法の1つの動作を示した流れ図である。後述する補正パラメーターは、本出願の一実施例による補正パラメーター取得装置2400により取得されることができる。換言すれば、
図60に開示された補正パラメーターを取得する動作は、補正パラメーター取得装置2400により実現されてもよい。
【0915】
図60を参照すると、本出願の一実施例による補正パラメーターの取得方法は、複数の脳イメージデータセットを取得するステップS6100と、少なくとも1つ以上のデータセットのスキャン条件による形態学的値の相関関係を分析するステップS6200と、相関関係の分析結果に基づいて補正パラメーターを取得するステップS6300と、を含むことができる。
【0916】
複数の脳イメージデータセットを取得するステップS6100において、本出願の一実施例による補正パラメーター取得装置2400は、複数の脳イメージデータセットを取得することができる。この時、補正パラメーター取得装置2400は、複数の脳イメージデータセットをイメージ取得装置1000あるいは任意の外部装置から取得することができる。
【0917】
図61を参考にする。
図61は、本出願の一実施例による複数の脳イメージデータセットが含む情報を説明するための例示的な図である。
【0918】
複数の脳イメージデータセットは、脳イメージと関連したターゲット要素に対応する領域の形態学的数値あるいは形態学的指標に関する情報を含むことができる。
【0919】
また、複数の脳イメージデータセットは、脳イメージが取得されるスキャン条件やターゲット要素の位置に対する情報とそのスキャン条件やターゲット要素の位置と関連して取得された形態学的数値あるいは形態学的指標に関する情報を含むことができる。
【0920】
一例として、第1データセットは、第1スキャン条件下で取得された第1脳イメージIM1から計算された第1形態学的数値(あるいは、第1形態学的指標、V1)と関連する情報及び第2スキャン条件下で取得された第2脳イメージIM2から計算された第2形態学的数値(あるいは、第2形態学的指標、V2)と関連する情報を含むことができる。また、第1データセットは、第3スキャン条件下で取得された第3脳イメージIM3から計算された第3形態学的数値(あるいは、第3形態学的指標、V3)と関連する情報をさらに含むことができる。
【0921】
また、複数の脳イメージデータセットは、第1データセットとその形態が類似の様々な脳データをさらに含むことができる。例えば、第nデータセットは、第1スキャン条件下で取得された第1脳イメージIM1nから計算された第1形態学的数値(あるいは、第1形態学的指標、V1n)と関連する情報及び第2スキャン条件下で取得された第2脳イメージIM2nから計算された第2形態学的数値(あるいは、第2形態学的指標、V2n)と関連する情報を含むことができる。また、第nデータセットは、第3スキャン条件下で取得された第3脳イメージIM3nから計算された第3形態学的数値(あるいは、第3形態学的指標、V3n)と関連する情報をさらに含むことができる。
【0922】
好ましくは、複数の脳イメージデータセットは、同じ対象体に対して取得された脳イメージのスキャン条件による形態学的数値(あるいは、形態学的指標)含むことができる。例えば、
図61を参照すると、第1データセットに含まれた第1脳イメージIM1、第2脳イメージIM2、及び第3脳イメージIM3は、第1対象体から取得された脳イメージであり得る。また、第nデータセットに含まれた第1脳イメージIM1n、第2脳イメージIM2n、及び第3脳イメージIM3nは、第n対象体から取得された脳イメージであり得る。
【0923】
この時、第1スキャン条件ないし第3スキャン条件は、イメージ取得装置のイメージの解像度と関連する磁場の強度(又は、磁場の強さ)、イメージ取得装置に設定されることができる、生成される磁場の形態と関連した設定パラメーター、イメージ取得装置のメーカーの種類、あるいはこれらの組み合わせに関連した条件であり得る。
【0924】
一方、本出願の一実施例による補正パラメーター取得装置2400は、対象体の特性を考慮したデータセットを利用して補正パラメーターを取得することができる。補正パラメーター取得装置2400は、1つ以上の同じ特性(例えば、年齢や性別)を有する対象体から取得されたデータセットを利用して補正パラメーターを取得することができる。補正パラメーター取得装置2400は、ターゲットイメージに対応する対象体の特性と対応する特性を有するデータセットに基づいて取得された補正パラメーターがターゲットイメージの分析に利用されるように、1つ以上の補正パラメーターをイメージ分析装置2000に伝達することができる。
【0925】
再び
図60を参照すると、本出願の一実施例による補正パラメーターの取得方法は、少なくとも1つのデータセットのスキャン条件と形態学的値の相関関係を分析するステップS6200を含むことができる。
【0926】
少なくとも1つのデータセットのスキャン条件と形態学的値の相関関係を分析するステップS6200において、本出願の一実施例による補正パラメーター取得装置2400は、複数の脳イメージデータセットのうち少なくとも1つ以上のデータセットに含まれたスキャン条件による形態学的数値(あるいは、形態学的指標)間の相関関係を分析するように実現されてもよい。この時、本出願の一実施例による補正パラメーター取得装置2400により実現される相関関係の分析は、線形分析、非線形分析、及び回帰分析など様々な統計技法を活用して実現されてもよい。
【0927】
本出願の一実施例による補正パラメーターの取得方法は、相関関係の分析結果に基づいて補正パラメーターを取得するステップS6300を含むことができる。
【0928】
具体的に、補正パラメーター取得装置2400は、複数の脳イメージデータセットのうち少なくとも1つ以上のデータセットに含まれた第iデータセットから、第1スキャン条件で取得された第1形態学的数値V1i、第2スキャン条件で取得された第2形態学的数値V2i、及び第3スキャン条件で取得された第3形態学的数値V3iを取得することができる。
【0929】
また、補正パラメーター取得装置2400は、第iデータセットだけでなく、任意の第jデータセットから、第1スキャン条件で取得された第1形態学的数値V1j、第2スキャン条件で取得された第2形態学的数値V2j、及び第3スキャン条件で取得された第3形態学的数値V3jを取得することができる。
【0930】
この時、本出願の一実施例による補正パラメーター取得装置2400は、第i、jデータセットから取得された第1形態学的数値及び第2形態学的数値間の相関関係を分析することができ、相関関係の分析結果に基づいて第1スキャン条件下で取得された形態学的数値と第2スキャン条件下で取得された形態学的数値の間の補正パラメーターを取得することができる。
【0931】
また、補正パラメーター取得装置2400は、第i、jデータセットから取得された第2形態学的数値及び第3形態学的数値間の相関関係を分析することができ、相関関係の分析結果に基づいて第2スキャン条件下で取得された形態学的数値と第3スキャン条件下で取得された形態学的数値の間の補正パラメーターを取得することができる。
【0932】
また、補正パラメーター取得装置2400は、第i、jデータセットから取得された第1形態学的数値及び第3形態学的数値間の相関関係を分析することができ、相関関係の分析結果に基づいて第1スキャン条件下で取得された形態学的数値と第3スキャン条件下で取得された形態学的数値の間の補正パラメーターを取得することができる。
【0933】
例えば、補正パラメーター取得装置2400は、第1スキャン条件下で取得された第1形態学的数値と第2スキャン条件下で取得された第2形態学的数値に基づく相関関係の分析を介して第1スキャン条件下で取得された形態学的数値を第2スキャン条件下で測定された形態学的数値に変換する補正パラメーターを取得することができる。あるいは、第2スキャン条件下で取得された形態学的数値を第1スキャン条件下で測定された形態学的数値に変換する補正パラメーターを取得することができる。
【0934】
例えば、補正パラメーターは、第1スキャン条件下で取得されたターゲット要素に関連する第1形態学的値と第2スキャン条件下で取得されたターゲット要素に関連する第2形態学的値との相関関係の分析を介して取得された変換関数から取得することができる。例えば、第1形態学的値と第2形態学的値間の相関関係の分析を介して取得された1次関数がy=a*x+bであれば、aとbが第1スキャン条件下で取得されたターゲット要素の形態学的値を第2スキャン条件下で取得された形態学的値で近似するための補正パラメーターであり得る。
【0935】
また、補正パラメーター取得装置2400は、上述したことと同様に相関関係の分析を介して、第2スキャン条件下で取得されたターゲット要素の形態学的値を第3スキャン条件下で取得されたターゲット要素の形態学的値で近似するための補正パラメーター、第1スキャン条件下で取得されたターゲット要素の形態学的値を第3スキャン条件下で取得されたターゲット要素の形態学的値で近似するための補正パラメーター、第2スキャン条件下で取得されたターゲット要素の形態学的値を第1スキャン条件下で取得されたターゲット要素の形態学的値で近似するための補正パラメーター、又は第3スキャン条件下で取得されたターゲット要素の形態学的値を第1スキャン条件下で取得されたターゲット要素の形態学的値で近似するための補正パラメーターを取得することができる。
【0936】
【0937】
図62は、本出願の一実施例による補正パラメーター取得装置2400の補正パラメーターを取得するための相関関係の分析の一例を示すグラフである。
【0938】
図63は、本出願の一実施例による補正パラメーター取得装置2400の補正パラメーターを取得するための相関関係の分析の他の例を示すグラフである。
【0939】
図62を参照すると、補正パラメーター取得装置2400は、第iデータセットから、第1磁場強度(例えば、1.5T)下で取得された形態学的数値(例えば、ターゲット要素の体積)と第2磁場強度(例えば、3Tあるいは8T)下で取得された形態学的数値(例えば、ターゲット要素の体積)を取得することができる。この時、補正パラメーター取得装置2400は、
図62に示された線形分析のような任意の適切な統計学的技法を活用した相関関係分析法によって第1磁場強度(例えば、1.5T)下で取得された形態学的数値と第2磁場強度(例えば、3Tあるいは8T)下で取得された形態学的数値の間の補正パラメーターを取得することができる。補正パラメーター取得装置2400は、第1磁場強度の下で取得された形態学的数値を第2磁場強度の下で取得された形態学的数値に補正するための補正パラメーターを取得することができる。
【0940】
図63を参照すると、補正パラメーター取得装置2400は、第jデータセットから、第1メーカーのイメージ装置から取得された形態学的数値(例えば、ターゲット要素の体積)と第2メーカーのイメージ装置から取得された形態学的数値(例えば、ターゲット要素の体積)を取得することができる。この時、補正パラメーター取得装置2400は、
図63に示された線形分析のような任意の適切な統計学的技法を活用した相関関係分析法によって第1メーカーのイメージ装置から取得された形態学的数値と第2メーカーのイメージ装置から取得された形態学的数値の間の補正パラメーターを取得することができる。補正パラメーター取得装置2400は、第1メーカーのイメージ装置から取得される脳イメージから取得された形態学的数値を第2メーカーのイメージ装置から取得される脳イメージから取得された形態学的数値に補正するための補正パラメーターを取得することができる。
【0941】
ただし、
図63及び
図64で説明された相関関係の分析は、例示に過ぎず、非線形分析あるいは回帰分析などの任意の適切な統計学的技法を活用してスキャン条件による形態学的数値間の補正パラメーターを取得することができる。
【0942】
また、
図63及び
図64は、スキャン条件としてそれぞれ磁場強度とメーカーの変数を考慮した形態学的数値間の補正パラメーターを取得する方法について例示したが、同様の方式でイメージ装置の設定パラメーターと関連したスキャン条件を考慮して補正パラメーターを取得できることは、自明である。
【0943】
また、磁場強度と関連したスキャン条件、メーカーと関連したスキャン条件、及びイメージ装置の設定パラメーターと関連したスキャン条件のうち少なくとも2以上のスキャン条件を考慮して、スキャン条件による形態学的数値間の補正パラメーターを取得できることは、もちろんである。
【0944】
再び
図60を参考にする。本出願の一実施例による補正パラメーターの取得方法は、少なくとも1つ以上のデータセットのスキャン条件による形態学的値の相関関係を分析するステップS6200を含むことができる。この時、補正パラメーター取得装置2400は、スキャン条件以外のターゲット要素の位置と関連する情報を考慮して、相関関係の分析を実行して補正パラメーターを取得するように実現されてもよい。
【0945】
換言すれば、スキャン条件が同じでもターゲット要素の位置によって形態学的指標を補正するためのパラメーターが異なり、本出願の一実施例による補正パラメーター取得装置2400は、ターゲット要素の位置を考慮して、形態学的指標を補正するための補正パラメーターを取得するように実現されてもよい。
【0946】
具体的に、ターゲットイメージから取得されたターゲット要素の位置によってターゲット要素の形態学的測定値と形態学的真の値(あるいは、形態学的基準値)に対する差が異なることがある。本出願の一実施例によるイメージ分析装置2000は、ターゲット要素の位置を考慮して、ターゲット要素の形態学的測定値を補正することができる。
【0947】
例えば、イメージ分析装置2000は、第1脳要素の形態学的測定値を第1脳要素の形態学的真の値(あるいは、形態学的基準値)で近似させるために、補正パラメーター取得装置2400から第1補正パラメーターを取得することができる。それに反して、イメージ分析装置2000は、第2脳要素の形態学的測定値を第2脳要素の形態学的真の値(あるいは、形態学的基準値)で近似させるために、補正パラメーター取得装置2400から第2補正パラメーターを取得することができる。
【0948】
別の例では、イメージ分析装置2000は、第1脳要素の形態学的測定値を第1脳要素の形態学的真の値(あるいは、形態学的基準値)で近似させるために、補正パラメーター取得装置2400から第1補正パラメーターを取得することができる。それに反して、イメージ分析装置2000は、第2脳要素の形態学的測定値が第2脳要素の形態学的真の値(あるいは、形態学的基準値)と実質的に同一であると判断することができ、補正パラメーター取得装置2400から第2補正パラメーターを取得しないように実現されてもよい。
【0949】
換言すれば、イメージ分析装置2000は、ターゲット要素の位置によって形態学的測定値の補正の有無を別の方法で実行するように実現されることができる。
【0950】
この時、脳要素の形態学的測定値と脳要素の形態学的真の値が実質的に同一かどうかを判断するための任意の形態の臨界値が設定されてもよい。
【0951】
以下では、スキャン条件以外のターゲット要素の位置と関連する情報をさらに考慮するに応じて、本出願の一実施例による補正パラメーターの取得方法について変更又は追加される内容を中心に説明する。
【0952】
複数の脳イメージデータセットを取得するステップS6100において、本出願の一実施例による補正パラメーター取得装置2400は、イメージ取得装置1000あるいは任意の外部装置から複数の脳イメージデータセットを取得することができる。この時、補正パラメーター取得装置2400は、データベースあるいは任意の外部装置から複数の脳イメージデータセットを取得することができる。
【0953】
図64を参考にする。
図64は、本出願の一実施例による複数の脳イメージデータセットが含む情報を説明するための例示的な図である。
【0954】
複数の脳イメージデータセットは、脳イメージが取得されるスキャン条件及びターゲット要素の位置による形態学的数値あるいは形態学的指標に関する情報を含むことができる。
【0955】
一例として、第1データセットは、第1スキャン条件下で取得された第1脳イメージIM1の第1部位に対応する領域から計算された形態学的数値(あるいは、形態学的指標、V1)と関連する情報及び第1スキャン条件下で取得された第1脳イメージIM1の第2部位に対応する領域から計算された形態学的数値(あるいは、形態学的指標、V2)と関連する情報を含むことができる。また、第1データセットは、第2スキャン条件下で取得された第2脳イメージIM2の第1部位に対応する領域から計算された形態学的数値(あるいは、形態学的指標、V1’)と関連する情報及び第2スキャン条件下で取得された第2脳イメージIM2の第2部位に対応する領域から計算された形態学的数値(あるいは、形態学的指標、V2’)と関連する情報を含むことができる。
【0956】
また、複数の脳イメージデータは、第1データセットと同様の様々な脳データをさらに含むことができる。例えば、第nデータセットは、第1スキャン条件下で取得された第n脳イメージIMnの第1部位に対応する領域から計算された形態学的数値(あるいは、形態学的指標、V1n)と関連する情報及び第1スキャン条件下で取得された第1脳イメージIM1nの第2部位に対応する領域から計算された形態学的数値(あるいは、形態学的指標、V2n)と関連する情報を含むことができる。また、第nデータセットは、第2スキャン条件下で取得された第2脳イメージIM2nの第1部位に対応する領域から計算された形態学的数値(あるいは、形態学的指標、V1n’)と関連する情報及び第2スキャン条件下で取得された第2脳イメージIM2nの第2部位に対応する領域から計算された形態学的数値(あるいは、形態学的指標、V2n’)と関連する情報を含むことができる。
【0957】
この時、第2部位は、第1部位と比較して頭蓋骨に隣接して位置することができる。すなわち、第1部位と第2部位は、頭蓋骨内で互いに異なる位置に存在する脳要素であり得る。
【0958】
また、第1部位と第2部位は、解剖学的に区別されてもよい。
【0959】
又は、第1部位と第2部位は、互いに異なる機能を実行することができる。換言すれば、第1部位は、第1脳機能を実行する脳要素であり、それに反して、第2部位は、第2脳機能を実行する脳要素であり得る。
【0960】
再び
図60を参照すると、本出願の一実施例による補正パラメーターの取得方法は、少なくとも1つのデータセットのスキャン条件による形態学的値の相関関係を分析するステップS6200及び相関関係の分析結果に基づいて補正パラメーターを取得するステップS6300を含むことができる。
【0961】
この時、本出願の一実施例による補正パラメーターの取得方法は、少なくとも1つ以上のデータセットのスキャン条件及び「ターゲット要素が分布する位置」による形態学的値に基づいて相関関係の分析を実行することができる。
【0962】
図65を参考にする。
図65は、本出願の一実施例によるターゲット要素の位置における形態学的値の間の相関関係の分析の例示的な図である。この時、x軸は、第1スキャン条件で取得された形態学的数値であり、y軸は、第2スキャン条件で取得された形態学的数値であり得る。
【0963】
一例として、
図65を参照すると、補正パラメーター取得装置2400は、任意の第iデータセットに含まれた第1部位(例えば、frontal lobe領域)に関連して、第1スキャン条件下(例えば、1.5T)で撮影された第i脳イメージIM1iから取得される形態学的数値V1i及び第2スキャン条件下(例えば、3Tあるいは8T)で撮影された第i脳イメージIM2iから取得された形態学的数値V1i’に基づいて第1部位に対する第1補正パラメーターを取得することができる。
【0964】
他の例として、
図65を参照すると、補正パラメーター取得装置2400は、任意の第jデータセットに含まれた第2部位(例えば、cerebellum領域)に関連して、第1スキャン条件下(例えば、1.5T)で撮影された第j脳イメージIM1jから取得された形態学的数値V2j、及び第2スキャン条件下(例えば、3Tあるいは8T)で撮影された第j脳イメージIM2jから取得された形態学的数値V2j’に基づいて第2部位に対する第2補正パラメーターを取得することができる。
【0965】
この時、第1部位に対する第1補正パラメーターと第2部位に対する第2補正パラメーターは異なることができる。
【0966】
例えば、第1補正パラメーターは、第1スキャン条件下で取得された第1部位と関連する形態学的数値を第2スキャン条件下で測定された第1部位と関連する形態学的数値で近似するパラメーターを含むことができる。あるいは、第1補正パラメーターは、第2スキャン条件下で取得された第1部位と関連する形態学的数値を第1スキャン条件下で測定された第1部位と関連する形態学的数値で近似するパラメーターを含むことができる。
【0967】
例えば、第1補正パラメーターは、第1スキャン条件下で取得された第1部位と関連する形態学的値と第2スキャン条件下で取得された第1部位と関連する形態学的値との相関関係の分析を介して取得された変換関数から取得することができる。例えば、第1形態学的値と第2形態学的値の間の相関関係の分析を介して取得された1次関数がy=a1*x+b1であれば、a1とb1が第1スキャン条件下で取得された第1部位の形態学的値を第2スキャン条件下で取得された第1部位の形態学的値で近似するためのパラメーターであり得る。
【0968】
それに反して、第2補正パラメーターは、第1スキャン条件下で取得された「第2部位」と関連する形態学的数値と第2スキャン条件下で取得された「第2部位」に関連する形態学的数値に基づく相関関係の分析を介して、第1スキャン条件下で取得された第2部位と関連する形態学的数値を第2スキャン条件下で測定された第2部位と関連する形態学的数値で近似するパラメーターを含むことができる。あるいは、第2補正パラメーターは、第2スキャン条件下で取得された第2部位と関連する形態学的数値を第2スキャン条件下で測定された第2部位と関連する形態学的数値で近似するパラメーターを含むことができる。
【0969】
例えば、第2補正パラメーターは、第1スキャン条件下で取得された第2部位と関連する形態学的値と第2スキャン条件下で取得された第2部位と関連する形態学的値との相関関係の分析を介して取得された変換関数から取得することができる。例えば、第1形態学的値と第2形態学的値との相関関係の分析を介して取得された1次関数がy=a2*x+b2であれば、a2とb2が第1スキャン条件下で取得された第2部位の形態学的値を第2スキャン条件下で取得された第2部位の形態学的値で近似するための補正パラメーターであり得る。
【0970】
また、補正パラメーター取得装置2400は、上述したことと同様に相関関係の分析を介して、第2スキャン条件下で取得された第1部位の形態学的値を第3スキャン条件下で取得された第1部位の形態学的値で近似するための補正パラメーター、第2スキャン条件下で取得された第2部位の形態学的値を第3スキャン条件下で取得された第2部位の形態学的値で近似するための補正パラメーターを取得することができる。
【0971】
また、補正パラメーター取得装置2400は、上述したことと同様に相関関係の分析を介して、第1スキャン条件下で取得された第1部位の形態学的値を第3スキャン条件下で取得された第1部位の形態学的値で近似するための補正パラメーター、第1スキャン条件下で取得された第2部位の形態学的値を第3スキャン条件下で取得された第2部位の形態学的値で近似するための補正パラメーターを取得することができる。
【0972】
本出願の一実施例による補正パラメーター取得装置2400は、ターゲット要素の位置に対する変数を考慮して、補正パラメーターを部位別により正確に取得することができ、部位別にスキャン条件によって影響を受ける形態学的数値や指標を補償することができるという有利な効果が存在する。
【0973】
したがって、本出願の一実施例によるイメージ分析装置2000は、より正確で客観的な脳疾患に関連する形態学的指標及び脳疾患診断補助指標を使用者に提供できるという長所が存在する。
【0974】
さらに、本出願の一実施例による補正パラメーター取得装置2400は、脳の左半球、右半球の両方に存在するターゲット要素(例えば、第1脳要素及び第2脳要素)に対して上述した補正パラメーター取得動作をそれぞれ実行するように実現されてもよい。
【0975】
例えば、
図65と関連した一例として、補正パラメーター取得装置2400は、左半球に位置する第1部位(例えば、Frontal lobe)に対して相関関係の分析を実行して補正パラメーターを取得することができる。
【0976】
また、補正パラメーター取得装置2400は、右半球に位置する第1部位(例えば、Frontal lobe)に対しても相関関係の分析を実行して補正パラメーターを取得するように実現され、第1部位に対して取得された補正パラメーターは、左半球と右半球に応じて異なることができる。
【0977】
一方、イメージ分析装置2000から出力されるターゲット要素と関連する形態学的値やターゲット要素と関連する形態学的指標を、イメージ分析装置2000の使用者が目指すスキャン条件に対応する形態学的値や形態学的指標に修正する必要性が存在することもある。例えば、出力されるターゲット要素と関連する形態学的値などが第1スキャン条件下で取得された形態学的値に基づいて取得された値である場合、使用者は第1スキャン条件ではない第2スキャン条件下で取得された形態学的値に対応する結果でターゲット要素と関連した形態学的情報の出力を受けることを望むことができる。
【0978】
本出願の一実施例によるイメージ分析装置2000は、入力モジュールを介して使用者からリファレンススキャン条件に関連した入力を取得することができ、使用者入力に対応するターゲット要素と関連した形態学的情報を出力するように実現されてもよい。
【0979】
以下では、
図66を参照して、リファレンススキャン条件に関連した使用者の入力に基づいて脳形態学的指標を補正する他の実施例について、より具体的に説明する。
図66は、本出願の一実施例によるイメージ分析方法の流れ図を示す図であり、具体的に、
図58の前記ステップS5300を細分化した図である。
【0980】
図66を参照すると、本出願の一実施例による脳形態学的指標を補正するステップS5300は、セグメンテーション結果に基づいてターゲット要素のターゲット形態学的値を取得するステップS5410と、リファレンススキャン条件を取得するステップS5420と、ターゲットイメージのスキャン条件とリファレンススキャン条件が対応するか否かを判断するステップS5430と、を含むことができる。
【0981】
この時、ターゲットイメージのスキャン条件とリファレンススキャン条件が対応すると、本出願の一実施例による脳形態学的指標を補正するステップS5300は、ターゲット形態学的値を基に脳形態学的指標を出力するステップS5440を含むことができる。
【0982】
一方、ターゲットイメージのスキャン条件とリファレンススキャン条件が対応しないと、本出願の一実施例による脳形態学的指標を補正するステップS5300は、補正パラメーターを取得するステップS5450と、ターゲット形態学的値及び補正パラメーターに基づいてターゲット形態学的補正値を取得するステップS5460と、ターゲット形態学的補正値を基に脳形態学的指標を出力するステップS5470と、を含むことができる。
【0983】
セグメンテーション結果に基づいてターゲット要素のターゲット形態学的値を取得するステップS5410において、イメージ分析装置2000は、セグメンテーション動作によって取得されたターゲット要素に対応する領域に関連するターゲットイメージのボクセルデータに基づいてターゲット要素と関連するターゲット形態学的値を取得することができる。
【0984】
あるいは、イメージ分析装置2000は、セグメンテーション動作によって取得された頭蓋骨の内部領域に関連するターゲットイメージのボクセルデータに基づいて頭蓋骨の内部領域に関連する形態学的値を取得することができる。
【0985】
また、セグメンテーション結果に基づいてターゲット要素のターゲット形態学的値を取得するステップS5410において、イメージ分析装置2000は、ターゲット要素と関連する形態学的値と頭蓋骨の内部領域に関連する形態学的値に基づいてターゲット要素と関連するターゲット要素の脳形態学的指標を取得することができる。
【0986】
この時、ターゲット形態学的値や脳形態学的指標は、体積、厚さ、長さ、及び形態などを含む形態学的特性(morphological character)と関連した数値であり得る。
【0987】
リファレンススキャン条件を取得するステップS5420において、イメージ分析装置2000は、イメージ分析装置2000に含まれた入力モジュール2040を介して使用者のリファレンススキャン条件に関連した入力を取得することができる。あるいは、イメージ分析装置2000は、出力装置2600の入力モジュール2640を介して使用者のリファレンススキャン条件に関連した入力を取得することができる。
【0988】
あるいは、リファレンススキャン条件は、予め設定されていることができる。イメージ分析装置2000は、予め設定されたリファレンススキャン条件に関連する情報を取得することができる。
【0989】
この時、リファレンススキャン条件は、磁場強度、イメージ装置の設定パラメーター、あるいはイメージ装置のメーカーと関連したスキャン条件であり得る。又は、リファレンススキャン条件は、形態学的指標を取得しようとするターゲット要素の位置を追加的に考慮したスキャン条件であり得る。
【0990】
イメージ分析装置2000は、リファレンススキャン条件を取得することによって、リファレンススキャン条件に対応するターゲット要素の形態学的値や脳形態学的指標を出力したり補正したりすることができる。例えば、使用者はリファレンススキャン条件を入力することによって、リファレンススキャン条件下で測定された値と推定されるターゲット要素と関連した形態学的値や脳形態学的指標を提供されてもよい。
【0991】
ターゲットイメージのスキャン条件とリファレンススキャン条件が対応するか否かを判断するステップS5430において、イメージ分析装置2000は、取得されたリファレンススキャン条件とターゲットイメージが撮影されたスキャン条件が対応するか否かを判断することができる。
【0992】
具体的に、イメージ分析装置2000は、イメージ取得装置1000あるいは任意の外部装置(例えば、サーバー)からターゲットイメージが撮影されたスキャン条件に関連する情報を取得することができる。
【0993】
例えば、上述したように、ターゲットイメージが撮影されたスキャン条件がターゲットイメージに対してメタデータとして構造化されることができ、イメージ分析装置2000は、ターゲットイメージが撮影されたスキャン条件に関連したメタデータを認識することによって、ターゲットイメージが撮影されたスキャン条件に関連する情報を取得することができる。
【0994】
別の例では、イメージ分析装置2000は、ターゲットイメージが撮影されたスキャン条件を、入力モジュールを介して使用者からの入力を受けてターゲットイメージが撮影されたスキャン条件を取得することができる。
【0995】
別の例では、上述したように、ターゲットイメージが撮影されたスキャン条件に関連する情報は、任意の外部装置から取得されることができる。
【0996】
この時、イメージ分析装置2000は、取得したターゲットイメージが撮影されたスキャン条件とリファレンススキャン条件が対応するか否かを判断することができる。
【0997】
例えば、ターゲットイメージが1.5Tの磁場強度で撮影され、使用者からリファレンススキャン条件として磁場強度3Tに関連する情報が取得されると、イメージ分析装置2000は、ターゲットイメージのスキャン条件とリファレンススキャン条件が対応しないと判断することができる。
【0998】
それに反して、ターゲットイメージが3Tの磁場強度で撮影され、磁場強度3Tに関連するリファレンススキャン条件が取得されると、イメージ分析装置2000は、ターゲットイメージのスキャン条件とリファレンススキャン条件が対応すると判断することができる。
【0999】
別の例では、ターゲットイメージが第1メーカーによって製造されたイメージ装置で撮影され、第2メーカーと関連するリファレンススキャン条件が取得されると、イメージ分析装置2000は、ターゲットイメージのスキャン条件とリファレンススキャン条件が対応しないと判断することができる。
【1000】
それに反して、ターゲットイメージが第1メーカーによって製造されたイメージ装置で撮影され、第1メーカーと関連するリファレンススキャン条件が取得されると、イメージ分析装置2000は、ターゲットイメージのスキャン条件とリファレンススキャン条件が対応すると判断することができる。
【1001】
ターゲットイメージのスキャン条件とリファレンススキャン条件が対応するか否かを判断するステップS5430において、イメージ分析装置2000がターゲットイメージのスキャン条件とリファレンススキャン条件が対応すると判断すると、イメージ分析装置2000は、セグメンテーション結果に基づいて取得したターゲット要素のターゲット形態学的値を基に脳形態学的指標を出力するように実現されてもよい(S5440)。
【1002】
換言すれば、ターゲットイメージのスキャン条件とリファレンススキャン条件が対応すると、使用者が提供を受けようとするスキャン条件での補正が実行されなくても構わないので、イメージ分析装置2000は、セグメンテーション結果に基づいて取得したターゲット要素のターゲット形態学的値を基に脳形態学的指標を出力するように実現されてもよい。
【1003】
それに反して、ターゲットイメージのスキャン条件とリファレンススキャン条件が対応するか否かを判断するステップS5430において、イメージ分析装置2000がターゲットイメージのスキャン条件とリファレンススキャン条件が対応しないと判断すると、イメージ分析装置2000は、補正パラメーター取得装置2400からターゲットイメージのスキャン条件とリファレンススキャン条件に対応する相関関係の分析に基づいて取得された補正パラメーターを取得するように実現されてもよい(S5450)。
【1004】
例えば、ターゲットイメージが1.5Tの磁場強度で撮影され、磁場強度3Tに関連するリファレンススキャン条件が取得されると、イメージ分析装置2000は、補正パラメーター取得装置2400から、磁場強度1.5Tで撮影された第1イメージから取得される第1形態学的値を磁場強度3Tで撮影された第2イメージから取得される第2形態学的値に変換したり近似したりする補正パラメーターを取得するように実現されてもよい。又は、イメージ分析装置2000は、補正パラメーター取得装置2400から取得された補正パラメタデータベースから、磁場強度1.5Tで撮影された第1イメージから取得される第1形態学的値を磁場強度3Tで撮影された第2イメージから取得される第2形態学的値に変換したり近似したりするパラメーターを補正パラメーターで決定することができる。
【1005】
別の例では、ターゲットイメージが第1メーカーによって製造されたイメージ装置で撮影され、第2メーカーと関連したリファレンススキャン条件が取得されると、イメージ分析装置2000は、補正パラメーター取得装置2400から、第1メーカーのイメージ装置で撮影された第1イメージから取得される第1形態学的値と第2メーカーのイメージ装置で撮影された第2イメージから取得される第2形態学的値に変換したり近似したりする補正パラメーターを取得するように実現されてもよい。又は、イメージ分析装置2000は、補正パラメーター取得装置2400から取得された補正パラメタデータベースから、第1メーカーのイメージ装置で撮影された第1イメージから取得される第1形態学的値と第2メーカーのイメージ装置で撮影された第2イメージから取得される第2形態学的値に変換したり近似したりするパラメーターを補正パラメーターで決定するように実現されてもよい。
【1006】
ターゲット形態学的値及び補正パラメーターに基づいてターゲット形態学的補正値を取得するステップS5460において、イメージ分析装置2000は、取得した補正パラメーター及びセグメンテーション結果に基づいて取得したターゲット要素のターゲット形態学的値に基づいて、ターゲット形態学的補正値(あるいは、補正されたターゲット形態学的値)を取得することができる。
【1007】
例えば、ターゲットイメージが磁場強度1.5Tで撮影され、磁場強度3Tに関連したリファレンススキャン条件が取得されると、イメージ分析装置2000は、1.5Tで撮影された脳イメージから取得したターゲット要素と関連する形態学的値(あるいは、形態学的指標)を3Tで取得されたことに対応することができる形態学的値(あるいは、形態学的指標)で補正できる第1補正パラメーターを取得することができる。この時、イメージ分析装置2000は、ターゲットイメージのセグメンテーション結果に基づいて取得したターゲット要素と関連するターゲット形態学的値(あるいは、ターゲット形態学的指標)に第1補正パラメーターを適用することによって、ターゲット形態学的補正値を取得することができる。
【1008】
別の例では、ターゲットイメージが第1メーカーによって製造されたイメージ装置で撮影され、第2メーカーと関連したリファレンススキャン条件が取得されると、イメージ分析装置2000は、第1メーカーのイメージ装置で撮影された脳イメージから取得したターゲット要素と関連する形態学的値(あるいは、形態学的指標)を第2メーカーのイメージ装置から取得されたことに対応することができる形態学的値(あるいは、形態学的指標)で補正できる第2補正パラメーターを取得することができる。この時、イメージ分析装置2000は、ターゲットイメージのセグメンテーション結果に基づいて取得したターゲット要素と関連するターゲット形態学的値(あるいは、ターゲット形態学的指標)に第2補正パラメーターを適用することによって、ターゲット形態学的補正値を取得することができる。
【1009】
ターゲット形態学的補正値を基に脳形態学的指標を出力するステップS5470において、イメージ分析装置2000は、ターゲット形態学的補正値を基にターゲット要素と関連する脳形態学的指標を出力することができる。
【1010】
例えば、イメージ分析装置2000は、ターゲットイメージのセグメンテーション結果によって取得される頭蓋骨の内部領域に対応する形態学的値とターゲット形態学的補正値を基にターゲット要素と関連する脳形態学的指標を計算して出力するように実現されてもよい。より具体的に、頭蓋骨の内部領域に対応する形態学的値に対するターゲット形態学的補正値の比率をターゲット要素と関連した脳形態学的指標で計算して出力するようにイメージ分析装置2000が実現されてもよい。
【1011】
この時、頭蓋骨の内部領域に対応する形態学的値は、上述したように使用者のリファレンススキャン条件の入力によって補正パラメーターを取得して補正された値であり得る。
【1012】
上述したことによると、スキャン条件として磁場強度とイメージ装置のメーカーと関連した内容を中心に説明したが、これに限定されず、イメージ装置と関連した設定パラメーターに対するスキャン条件に対しても同様に適用されることができる。
【1013】
また、
図66によると、イメージ分析装置2000がターゲットイメージのスキャン条件とリファレンススキャン条件が対応するか否かを判断し、判断した結果に応じて補正パラメーターを取得したり決定したりすることで説明したが、これに限定されず、イメージ分析装置2000がターゲットイメージのスキャン条件とリファレンススキャン条件が対応するか否かを判断する過程が省略されてもよい。例えば、イメージ分析装置2000は、リファレンススキャン条件及びターゲットイメージのスキャン条件を取得し、リファレンススキャン条件及びターゲットイメージのスキャン条件に基づいて決定された補正パラメーターに基づいてターゲット形態学的補正値や脳形態学的指標を取得するように実現されてもよい。
【1014】
以下では、
図67を参照して、本出願の一実施例により出力される形態学的指標と関連する情報の例示及び使用者のリファレンススキャン条件に関連した入力を受信するユーザーインターフェースを説明する。
図67は、本出願の一実施例によるユーザーインターフェースを概略化した図である。
【1015】
図67を参照すると、本出願の一実施例によるユーザーインターフェースは、入力モジュール(2040あるいは2640)を介してリファレンススキャン条件に関連する使用者の入力を取得し、出力モジュール(2050あるいは2650)を介してリファレンススキャン条件に関連する使用者の入力に対応する情報を出力するように提供されてもよい。この時、出力モジュール(2050あるいは2650)は、スマートフォンのディスプレイ、モニターのディスプレイなどの任意の適切な形態として実現されてもよい。
【1016】
一例として、イメージ分析装置2000は、イメージ分析装置2000の出力モジュール2050あるいは出力装置2600の出力モジュール2650を介して、形態学的指標と関連する情報を出力することができる。
【1017】
この時、イメージ分析装置2000は、現在のスキャン条件に対する情報O1を出力するように実現されてもよい。具体的に、イメージ分析装置2000は、出力される形態学的指標と関連する情報がどのようなスキャン条件に対応して出力されるのかに関連する情報O1を出力するように実現されてもよい。例えば、
図67を再び参照すると、現在の出力される形態学的指標と関連する情報は、ターゲットイメージが第1メーカーによって製造されたイメージ装置で1.5Tの磁場強度に対応するスキャン条件下で取得されたことを示す情報を含むことができる。
【1018】
本出願の一実施例によるユーザーインターフェースは、使用者のリファレンススキャン条件に対する入力を取得するためのチェックボックスを含んだリファレンススキャン条件に対する情報O2を出力するように実現されてもよい。
【1019】
具体的に、使用者が入力モジュールを介して磁場強度に関連したリファレンススキャン条件に対応するチェックボックスを選択するようにユーザーインターフェースが実現されてもよい。イメージ分析装置2000は、ユーザーインターフェースを介して磁場強度と関連したリファレンススキャン条件を取得することができる。
【1020】
また、使用者が入力モジュールを介してメーカーと関連したリファレンススキャン条件に対応するチェックボックスを選択するようにユーザーインターフェースが実現され、イメージ分析装置2000は、ユーザーインターフェースを介してメーカーと関連したリファレンススキャン条件を取得してもよい。リファレンススキャン条件に対する情報O2は、チェックボックス以外の他の形態の入力インターフェースを介して入力されてもよい。
【1021】
例えば、
図67を参照すると、使用者は、入力モジュールを介して、現在の出力される形態学的指標と関連する情報(例えば、第1メーカーによって製造されたイメージ装置で1.5Tの磁場強度に対応するスキャン条件下で計算された情報(F1,G1,T1))を第1メーカーによって製造されたイメージ装置で3Tの磁場強度に対応するスキャン条件下で取得されたものと同じ形態学的指標と関連する情報に変換するための入力データを入力することができる。
【1022】
この時、イメージ分析装置2000は、
図67に関連して上述した取得されたリファレンススキャン条件に基づいて対応する補正パラメーターを取得し、形態学的値(あるいは、形態学的指標)を補正して出力する動作を実行するように実現されてもよい。
【1023】
この時、イメージ分析装置2000は、補正された形態学的値あるいは補正された形態学的指標に基づいて、既に出力された形態学的指標と関連する情報を変更して出力するように実現されてもよい。
【1024】
例えば、使用者から取得されたリファレンススキャン条件に従って計算された形態学的値や形態学的指標が変更されてもよく、これに基づいて脳体積百分位グラフG1が修正されて出力モジュール2050を介して出力されるように実現されてもよい。
【1025】
別の例では、使用者から取得されたリファレンススキャン条件に従って計算された形態学的値や形態学的指標が変更されてもよく、これに基づいて脳体積詳細分析表T1に含まれた形態学的値や形態学的指標と関連した百分位のような数値が修正されて出力モジュール2050を介して出力されるように実現されてもよい。
【1026】
また、別の例では、使用者から取得されたリファレンススキャン条件に従って計算された形態学的値や形態学的指標が変更されてもよく、これに基づいて脳体積萎縮度F1に含まれた形態学的指標と関連した百分位による色が修正されて出力モジュール2050を介して出力されるように実現されてもよい。
【1027】
ただし、
図67に示されたユーザーインターフェースは、例示に過ぎず、ユーザーインターフェースは、任意の適切な方法を介して使用者の任意の適切な入力を取得し、使用者入力に基づいて変更されるイメージ分析装置の分析結果を任意の適切な方法で出力するように実現されてもよい。
【1028】
本実施例によれば、イメージ分析装置2000は、第1スキャン条件下で撮影されたターゲットイメージのターゲット要素と関連する領域に対応するターゲット形態学的値を、使用者の入力に基づいて第1スキャン条件以外の第2スキャン条件又は第3スキャン条件下でのターゲット要素の形態学的推定値で計算することができる。
【1029】
したがって、本実施例におけるイメージ分析装置2000は、ターゲット形態学的値をユーザーの望むスキャン条件に対応する形態学的推定値で自由に補正できてユーザーの望むスキャン条件による形態学的指標情報を使用者に提供することができるという有利な効果が存在する。
【1030】
一方、本出願の一実施例による形態学的数値を補正するための一例は、
図58のセグメンテーションステップS5200の前に実行されてもよい。換言すれば、形態学的数値をより正確に取得するために、イメージ分析装置2000は、セグメンテーションステップS5200の前に補正動作を実行するように実現されてもよい。
【1031】
この時、本出願の一実施例によれば、ターゲットイメージが取得されるスキャン条件別にターゲットイメージと関連した補正が異なるように実現されてもよい。
【1032】
一例として、イメージ分析装置2000は、ターゲットイメージのインテンシティ(intentsity)の正規化(Regularization)と同じ動作を実行するように提供されることができる。この時、ターゲットイメージが取得されるスキャン条件別にインテンシティ(intentsity)の正規化(Regularization)の補正方法が異なるように実現されてもよい。
【1033】
他の例として、イメージ分析装置2000は、ターゲットイメージを目標にする磁場強度あるいは設定パラメーターと関連したスキャン条件に対応する脳イメージに変換する動作を実行するように実現されてもよい。例えば、イメージ分析装置2000は、MRシミュレーター(MR simulator)等のような任意の適切なソフトウェア、イメージ変換技法あるいは学習された人工神経網を利用して、ターゲットイメージを目標とするスキャン条件に対応する脳イメージに変換することができる。この時、ターゲットイメージが取得されるスキャン条件別に、特にターゲットイメージが取得された設定パラメーター(例えば、TR、TEなど)を考慮して、MRシミュレーター(MR simulator)等のイメージ変換パラメーターを異なるように提供することによって、ターゲットイメージの補正が実行されてもよい。この時、イメージ分析装置2000は、スキャン条件を考慮してターゲットイメージを目標とするスキャン条件に対応する脳イメージに変換するための変換パラメーターを取得したり、計算するように実現されてもよい。
【1034】
又は、ターゲット要素の位置ごとにターゲットイメージと関連する補正が異なるように提供されてもよい。
【1035】
一例として、イメージ分析装置2000は、第1脳要素に対応する第1領域に対して第1方法で前処理を実行するものの、第2脳要素に対応する第2領域に対して第1方法とは異なる第2方法の前処理を実行するように実現されてもよい。
【1036】
例えば、第1脳要素に対応する第1領域は、第2脳要素に対応する第2領域と比較して、頭蓋骨領域に隣接して位置することができる。この時、ターゲットイメージの解像度や鮮明度と関連して、第1領域は、第2領域に比べて相対的に鮮明でないこともある。この時、イメージ分析装置2000は、第1領域に対して第1方法を利用して第1領域の鮮明度を改善する前処理を実行するように実現され、第2領域に対して任意の適切な第2方法を利用してイメージ分析の精度を改善するための前処理を実行するように実現されてもよい。
【1037】
上述したことによれば、本出願の一実施例によるイメージ分析装置2000は、セグメンテーション結果に基づいて取得された形態学的数値(例えば、形態学的値や形態学的指標)に対する補正だけでなく、セグメンテーションの前にスキャン条件などを考慮して、追加的な補正を実行することができるので、より正確な形態学的数値を取得することができるという有利な効果が存在することができる。
【1038】
したがって、本出願の一実施例によるイメージ分析装置2000は、客観的な脳疾患に関連した診断補助指標を使用者に提供できるという長所が存在することができる。
【1039】
医療イメージの分析を介して様々な指標情報を取得することができ、前記指標情報から導出することができる医療情報も多様であり得る。例えば、前記指標情報から導出することができる医療情報は、前記指標情報の分析を介して取得される診断情報、分析情報、又は処方情報に関するものであり得る。
【1040】
この場合、取得される様々な指標情報のうち、使用者に必要な情報は、使用者ごとにそれぞれ異なることができる。これにより、医療イメージが含んでいる様々な指標情報のうち、使用者に必要な指標情報が選別的に提供されるべき必要性が存在する。又は、医療イメージが含んでいる様々な指標情報のうち、使用者の関心に応じて選択された指標情報が選別的に提供されるべき必要性も存在する。すなわち、使用者に必要な情報を、患者情報又は使用者情報などに応じて異なるように提供することによって、医療イメージから導出した指標情報を一律的に提供することに比べて、使用者の情報取得がより容易になりえる。
【1041】
一実施例によれば、イメージ出力装置は、撮影された医療イメージの分析を介して取得される様々な指標情報のうち、使用者に必要な指標情報を選択的に提供することができる。
【1042】
図68は、一実施例による医療情報出力プロセスを説明するための図である。
【1043】
図68を参照すると、一実施例による医療情報出力プロセスは、医療データ取得ステップS4100と、医療情報取得ステップS4200と、診断補助情報取得ステップS4300と、診断補助情報出力ステップS4400と、を含むことができる。
【1044】
図69は、一実施例によるイメージ分析装置を説明するための図である。
【1045】
図69を参照すると、一実施例によるイメージ分析装置4000は、医療情報を出力することができる。イメージ分析装置4000は、医療データ取得モジュール4100と、医療情報取得モジュール4200と、診断補助情報取得モジュール4300と、診断補助情報出力モジュール4400と、を含むことができる。
【1046】
図面では、医療データがイメージ分析装置を介して取得されることで表示されているが、医療データはイメージ取得装置によって取得されてもよい。
【1047】
図70は、医療データ取得モジュールを説明するための図である。
【1048】
図70を参照すると、医療データ取得モジュール4100は、イメージデータ取得部4110又は非イメージデータ取得部4130のいずれかを含むことができる。医療データは、イメージデータ又は非イメージデータのいずれかを含むことができる。
【1049】
イメージデータ取得部4110は、イメージデータを取得することができる。ここで、イメージデータは、様々な種類の医療イメージ又は医療映像を含むことができる。イメージデータは、複数の医療イメージ又は医療映像を含むことができる。
【1050】
非イメージデータ取得部4130は、非イメージデータを取得することができる。ここで、非イメージデータは、健康に関連する問診票データを含むことができる。非イメージデータは、イメージデータに基づいて取得された非イメージ情報を含むことができる。
【1051】
図71は、医療情報取得モジュール4200を説明するための図である。
【1052】
医療情報取得モジュール4200は、医療データに基づいて医療情報を取得することができる。医療情報は、対象体の健康状態と関連した様々な情報を含むことができる。医療情報は、対象体と関連した様々な指標情報、例えば、人体の1つの領域に関する面積、体積、位置、又は形などを含むことができる。
【1053】
図71を参照すると、医療情報取得モジュール4200は、第1医療情報取得部4210又は第2医療情報取得部4230のいずれかを含むことができる。
【1054】
第1医療情報取得部4210は、第1医療情報を取得することができる。第2医療情報取得部4230は、第2医療情報を取得することができる。この場合、第1医療情報又は第2医療情報は、学習された神経網を利用して医療データを基に取得された情報を含むことができる。第1医療情報又は第2医療情報は、医療データと生データを含むことができる。第1医療情報又は第2医療情報は、医療データを基に取得される形態学的指標又は形態学的値を含むことができる。
【1055】
第1医療情報取得部4210及び第2医療情報取得部4230は、それぞれ独立した医療データに基づいて医療情報を取得することができる。第1医療情報取得部4210は、第1医療データに基づいて医療情報を取得し、第2医療情報取得部4230は、第2医療データに基づいて医療情報を取得することができる。例示的に、第1医療情報取得部4210は、イメージデータに基づいて医療情報を取得し、第2医療情報取得部4230は、非イメージデータに基づいて医療情報を取得することができる。
【1056】
又は、第1医療情報取得部4210及び第2医療情報取得部4230は、共通する医療データに基づいて医療情報を取得することができる。第1医療情報取得部4210及び第2医療情報取得部4230は、第1医療データに基づいて医療情報を取得することができる。例示的に、第1医療情報取得部4210及び第2医療情報取得部4230は、イメージデータ又は非イメージデータに基づいて医療情報を取得することができる。
【1057】
図71では、第1医療情報取得部4210と第2医療情報取得部4230が区別されることで例示したが、これは例示に過ぎず、第1医療情報取得部4210と第2医療情報取得部4230は、1つの物理的又は論理的構成で用意されてもよい。
【1058】
図72は、診断補助情報取得モジュール4300を説明するための図である。
【1059】
診断補助情報取得モジュール4300は、診断補助情報を取得することができる。診断補助情報は、学習された神経網を利用して医療情報を基に取得された情報であり得る。診断補助情報は、医療情報を加工して取得された情報であり得る。例えば、診断補助情報は、医療情報に基づいた病気診断情報、医療情報分析情報、処方情報などを含むことができる。診断補助情報は、イメージ形態又はテキスト形態であり得る。
【1060】
また、診断補助情報は、本明細書で例示されたイメージ分析に関連する情報、例えば、イメージ品質関連情報、ICV関連情報、Calibration関連情報、又はセグメンテーション(segmentation)関連情報を含むことができる。
【1061】
図72を参照すると、診断補助情報取得モジュール4300は、第1診断補助情報取得部4310又は第2診断補助情報取得部4330のいずれかを含むことができる。
【1062】
第1診断補助情報取得部4310は、第1診断補助情報を取得することができる。第2診断補助情報取得部4330は、第2診断補助情報を取得することができる。
【1063】
第1診断補助情報取得部4310及び第2診断補助情報取得部4330は、それぞれ独立した医療情報に基づいて診断補助情報を取得することができる。第1診断補助情報取得部4310は、第1医療情報に基づいて診断補助情報を取得し、第2診断補助情報取得部4330は、第2医療情報に基づいて診断補助情報を取得することができる。例示的に、第1診断補助情報取得部4310は、イメージデータに基づいて診断補助情報を取得し、第2診断補助情報取得部7313は、非イメージデータに基づいて診断補助情報を取得することができる。
【1064】
又は、第1診断補助情報取得部4310及び第2診断補助情報取得部4330は、共通する医療情報に基づいて診断補助情報を取得することができる。第1診断補助情報取得部4310及び第2診断補助情報取得部4330は、第1医療情報に基づいて診断補助情報を取得することができる。例示的に、第1医療情報は、イメージデータ又は非イメージデータであり得る。
【1065】
図72では、第1診断補助情報取得部4310と第2診断補助情報取得部4330が区別されることで例示したが、これは例示に過ぎず、第1診断補助情報取得部4310と第2診断補助情報取得部4330は、1つの物理的又は論理的構成で用意されてもよい。
【1066】
図73は、診断補助情報出力モジュール4400を説明するための図である。
【1067】
図73を参照すると、診断補助情報出力モジュール4400は、診断補助情報出力部4410、コメント生成部4420、又はコメント出力部4430を含むことができる。
【1068】
診断補助情報出力部4410は、診断補助情報を出力することができる。診断補助情報出力部4410は、複数の診断補助情報(例えば、処方情報及び対象病気関連指標情報)を出力することができる。例えば、診断補助情報出力部4410は、第1診断補助情報と第2診断補助情報に基づく情報を出力することができる。診断補助情報出力部4410は、診断補助情報をイメージ又は非イメージの形態に加工した情報を出力することができる。
【1069】
コメント生成部4420は、診断補助情報に基づいて決定されたコメントを生成することができる。コメント生成部4420は、複数の診断補助情報に基づいて決定されたコメントを生成することができる。例えば、コメント生成部4420は、第1病気に関連する第1診断補助情報と第2病気に関連する第2診断補助情報に基づいて第1コメントを生成することができる。この場合、第1コメントは、第1病気に関連する情報及び/又は第1病気に対する処方ないし医療的処置と関連する情報を含むことができる。
【1070】
認知症と関連した第1補助情報、例えば、海馬の収縮程度に関する情報と認知症と関連した第2補助情報、例えば、海馬の形と関連する情報に基づいて第1コメントを生成することができる。
【1071】
第1コメントは、対象体の認知症リスクが00%で認知症初期段階に該当してもよいというメッセージを示すことができる。また、第1コメントは、対象体が認知症初期段階に該当するので、認知能力が低下する恐れがあるというメッセージを示すことができる。
【1072】
一方、診断補助情報出力モジュールは、複数の予め定められた条件に基づいて、取得した医療情報が満足する条件に応じて、いろいろな診断補助情報又はコメントを出力することができる。
【1073】
例えば、複数の予め定められた条件は、1つ以上の医療情報に対する基準値を含む第1条件と、1つ以上の医療情報に対する基準値を含む、第1条件と少なくとも一部異なる第2条件と、を含み、診断補助情報出力モジュールは、取得した複数の医療情報が第1条件を満足する場合、第1診断補助情報(又は、第1コメント)を出力し、取得した複数の医療情報が第2条件を満足する場合、第2診断補助情報(又は、第2コメント)を出力することができる。
【1074】
第1条件は、第1病気と関連し、第1医療情報に対する第1条件及び第2医療情報に対する第2条件を含むことができる。第1医療情報に対する第1条件は、第1医療情報が第1基準値を超えることを含み、第2医療情報に対する第2条件は、第2医療情報が第2基準値を超えることを含むことができる。第2条件は、第2病気と関連し、第1条件と同様に実現されることができる。
【1075】
以下では、診断補助情報及び/又はコメント生成に基礎となる予め定められた条件に対し、いくつかの実施例を挙げて説明する。
【1076】
図74は、いくつかの対象病気に対して、関連した指標を例示するための図である。
【1077】
図74を参照すると、アルツハイマー性認知症の場合、側頭葉萎縮指標、頭頂葉萎縮指標、及び海馬萎縮指標と関連することができる。血管性認知症の場合、側頭葉萎縮指標、頭頂葉萎縮指標、海馬萎縮指標、白質病変萎縮指標、及び帯状回萎縮指標と関連することができる。前頭側頭葉(FTLD)認知症の場合、前頭葉萎縮指標、側頭葉萎縮指標、及び海馬萎縮指標と関連することができる。
【1078】
各病気と指標との相関関係は異なることがある。例えば、海馬萎縮指標が側頭葉萎縮指標及び頭頂葉萎縮指標よりアルツハイマー性認知症と高い関連性を有することができる。白質病変指標が海馬萎縮指標より血管性認知症と高い関連性を有し、海馬萎縮指標が前頭葉萎縮指標、側頭葉萎縮指標、及び頭頂葉萎縮指標より血管性認知症と高い関連性を有することができる。前頭葉萎縮指標及び側頭葉萎縮指標が海馬萎縮指標より前頭側頭葉認知症と高い関連性を有することができる。
【1079】
診断補助情報出力モジュール4400は、
図74に例示したような指標(医療情報)と病気との関連関係に基づいて生成された診断補助情報を出力することができる。
【1080】
例えば、
図74を参照すると、医療情報によると前頭葉指標、側頭葉指標、及び海馬指標がそれぞれ臨界値以上である場合、診断補助情報出力モジュール4400は、対象体がFTLDに対して危険群に属することを示す診断補助情報を出力することができる。又は、海馬指標、側頭葉指標、及び頭頂葉指標がそれぞれ臨界値以上である場合、診断補助情報出力モジュール4400は、対象体がAD(Alzheimer’s disease)に対して危険群に属することを示す診断補助情報を出力することができる。
【1081】
図75は、一実施例による医療情報出力画面を説明するための図である。
【1082】
図75を参照すると、医療情報出力画面は、患者情報PI、イメージ情報RI、指標情報FI、診断情報DI、又はコメントCMTを含むことができる。
【1083】
イメージ情報RIは、診断補助情報と関連した医療イメージが表示されたイメージを含むことができる。指標情報FIは、医療データから取得された医療情報と関連する情報を含むことができる。診断情報DIは、医療情報から取得された診断補助情報、例えば、病気診断情報、医療情報分析情報、処方情報などを含むことができる。
【1084】
コメントCMTは、診断補助情報に基づいて生成されたコメントを含むことができる。
図74を共に参照すると、前頭葉指標、側頭葉指標、及び海馬指標がそれぞれ臨界値以上である場合、「前頭葉及び側頭葉の萎縮程度が正常であるに比べて高い数値を示し、海馬の萎縮程度が危険水準であるため、FTLD(Frontal-temporal lobe dementia)病気の発生が疑われる状況」であることを示すコメントを提供することができる。
【1085】
又は、海馬指標、側頭葉指標、及び頭頂葉指標がそれぞれ臨界値以上の場合、「海馬の萎縮程度が正常であるに比べて高い数値を示し、側頭葉及び頭頂葉の萎縮程度が危険水準に該当するため、AD(Alzheimer’s disease)病気が疑われる状況」であることを示すコメントを提供することができる。
【1086】
コメントCMTは、診断補助情報に基づいて生成される処方情報を含むことができる。
図74を共に参照すると、側頭葉指標、頭頂葉指標、及び海馬指標がそれぞれ臨界値以上である場合、「アルツハイマー侵害が疑われる状況なので、第1処方情報、例えば、アスピリンなどの血小板凝集阻害剤、ワルファリンなどの抗凝固剤、血流循環改善制、アセチルコリン分解酵素阻害剤の処方が要求される」ことを示すコメントを提供することができる。
【1087】
又は、前頭葉指標、側頭葉指標、及び海馬指標がそれぞれ臨界値以上である場合、「前頭側頭葉認知症が疑われる状況なので、第2処方、例えば、抗精神病薬、抗うつ剤、抗不安剤、睡眠薬などの精神科的薬品に関する処方が要求される」ことを示すコメントを提供することができる。
【1088】
医療イメージの分析を介して様々な指標情報が取得されるが、前記様々な指標情報を使用者に一律的に表示又は提供する場合、使用者(例えば、臨床医)が必要に応じて情報を選別的に取得しなければならない不便さが存在する。これにより、使用者の便宜を増進するために、使用者情報ないし患者情報によって異なる医療情報を提供すべき必要性がある。
【1089】
一実施例によるイメージ装置は、医療データを取得し、医療データに基づいて複数の医療情報(例えば、ICVの他の形態学的指標)を取得し、医療情報を再構成した後、再構成された情報を提供することができる。
【1090】
再構成された情報は、使用者情報又は患者情報に基づいて再構成された情報であり得る。ここで、使用者情報は、診療科目、カテゴリー、普段好む指標に対する使用者の選択などを含み、患者情報は、患者個人情報、患者の健康状態に関する情報、患者の医療データを分析して得た情報、患者の過去診療履歴などを含むことができる。
【1091】
又は、再構成された情報は、上述した使用者情報ないし患者情報に基づいて取得された複数の医療情報に関する優先順位又は整列順序が決定された情報を含むことができる。
【1092】
又は、再構成された情報は、取得された複数の医療情報のうち上述した使用者情報ないし患者情報に基づいて優先的に選別された一部の医療情報を含むことができる。
【1093】
診断補助情報出力モジュール4400が再構成された情報を提供することは、使用者情報ないし患者情報に基づいて優先順位が高い医療情報が上段に表示されるように提供することを含むことができる。又は、診断補助情報出力モジュール4400が再構成された情報を提供することは、上述した使用者情報ないし患者情報に基づいて選別された医療情報を提供することを含むことができる。
【1094】
以下では、医療情報を選別的に提供する装置及び方法について、より具体的に説明する。
【1095】
図76は、他の実施例による医療情報出力プロセスを説明するための図である。
【1096】
図76を参照すると、他の実施例による医療情報出力プロセスは、医療データ取得ステップS4100と、医療情報取得ステップS4200と、選別情報取得ステップS4700と、選別情報出力ステップS4900を含むことができる。
【1097】
図77は、他の実施例によるイメージ分析装置を説明するための図である。
【1098】
図77を参照すると、他の実施例によるイメージ分析装置4000は、医療情報を出力することができる。イメージ分析装置4000は、医療データ取得モジュール4100と、医療情報取得モジュール4200と、選別情報取得モジュール4700と、選別情報出力モジュール4900と、を含むことができる。図面では、医療データがイメージ分析装置を介して取得されることで表示されているが、医療データは、イメージ取得装置によって取得されてもよい。
【1099】
選別情報取得モジュール4700は、選別情報を取得することができる。
【1100】
選別情報は、医療情報を基に取得された情報であり得る。選別情報は、学習された神経網モデルを利用して医療情報を基に取得された情報であり得る。選別情報は、医療情報のうち、病気判断の根拠となる情報であり得る。選別情報は、医療情報のうち学習された神経網モデルを利用して選択された情報を意味することがある。
【1101】
選別情報は、医療情報のうち予め定められた選別基準によって選択された情報を意味することがある。
【1102】
一実施例によれば、選別基準は患者情報を基に決定されることができる。選別基準は、イメージデータに基づいて取得された医療情報のうち患者の状態と関連する情報をイメージデータ又は非イメージデータに基づいて取得された医療情報から選択するように決まることができる。
【1103】
選別基準は、イメージデータに基づいて取得された医療情報のうち患者の状態と関連する情報が選別されるように決まることができる。
【1104】
選別基準は、基準医療情報によって予め定められた医療情報セットが選別されるように決まることができる。具体的な例として、基準医療情報が海馬の収縮程度である場合、選別基準は、海馬の収縮程度が基準値以上の場合、予め定められた1つ以上の医療情報が出力されるように決まることができる。この時、選別される1つ以上の医療情報は海馬の収縮に関連した医療情報であり得る。例えば、海馬の収縮は、血管性認知症と高い関連性を有し、選別される1つ以上の医療情報は、血管性認知症の診断に利用される側頭葉萎縮情報及び頭頂葉萎縮情報を含むことができる。
【1105】
選別基準は、使用者の選択によって予め定められた医療情報セットが選別されるように決まることができる。具体的な例として、使用者が第1診療科(例えば、映像医学科)に属している場合、選別基準は、使用者が第1診療科(例えば、映像医学科)である場合、予め定められた1つ以上の医療情報が出力されるように決まることができる。選別情報出力モジュール4900は、複数の診療科(又は、項目)のいずれかを選択する使用者入力に基づいて、選択された診療科に対応する医療情報を選別的に提供することができる。この時、選別される1つ以上の医療情報は、第1診療科(例えば、映像医学科)で扱われる医療情報であり得る。例えば、使用者が第1診療科に属している場合、選別情報出力モジュール4900は、第1診療科を選択する使用者入力に応答して、第1指標を含む医療情報を出力することができる。第1指標は、第1診療科に対応するように予め決まることができる。第1診療科(例えば、映像医学科)は、第1指標(例えば、白質病変など)と高い関連性を有することができる。
【1106】
選別基準は、医師の関心対象病気によって予め定められた医療情報セットが選別されるように決まることができる。具体的な例として、医師が第1病気(例えば、認知症)を関心対象とする場合、選別基準は、医師が第1病気(例えば、認知症)である場合、予め定められた1つ以上の医療情報が出力されるように決まることができる。選別情報出力モジュール4900は、複数の関心対象の病気のうちいずれか1つを選択する使用者入力に基づいて、選択された病気に対応する医療情報を選別的に提供することができる。この時、選別される1つ以上の医療情報は、第1病気(例えば、認知症)と高い関連性を有する医療情報であり得る。
【1107】
図78は、選別情報取得モジュールを説明するための図である。
【1108】
図78を参照すると、選別情報取得モジュール4700は、第1選別情報取得部4710又は第2選別情報取得部4730を含むことができる。
【1109】
第1選別情報取得部4710は、医療情報のうち第1選別基準に従って選択された第1選別情報を取得することができる。
【1110】
第2選別情報取得部4730は、医療情報のうち第2選別基準に従って選択された第2選別情報を取得することができる。
【1111】
第1選別基準は、使用者情報又は患者情報に関連する基準のうちいずれか1つであり得る。第2選別基準は、使用者情報又は患者情報に関連する基準のうち第1選別基準と異なるいずれか1つであり得る。一例として、第1選別基準は、使用者情報(例えば、医師の診療科の種類、医師の関心対象)に基づく基準であり得、第2選別基準は、患者情報(例えば、患者個人情報、患者の医療データを分析して得た情報、患者の過去診療履歴)に基づく基準であり得る。
【1112】
図79は、選別情報出力モジュール4900を説明するための図である。
【1113】
図79を参照すると、選別情報出力モジュール4900は、選別情報整列部4910と、選別情報出力部4920と、コメント生成部4930と、コメント出力部4940と、を含むことができる。
【1114】
選別情報整列部4910は、選別情報取得モジュール4700を介して取得された選別情報を予め定められた整列基準に従って整列することができる。整列基準は、選別情報が上述した選別基準に最も合致する順序で整列するように決まれた基準を含むことができる。
【1115】
選別情報整列部4910は、選別情報が選別情報の類型別に整列するように決まった基準に基づいて選別情報を整列することができる。例えば、選別情報整列部4910は、第1病気に関連する選別情報、第2病気に関連する選別情報を分類して整列するように決まった基準を含むことができる。選別情報整列部4910は省略されることができる。
【1116】
選別情報出力部4920は、選別情報を出力することができる。選別情報出力部4920は、選別情報に含まれる複数の医療情報のうち一部を出力することができる。選別情報出力部4920は、選別情報に含まれる複数の医療情報のうち選別基準に合致する程度が高い一部の情報を出力することができる。
【1117】
コメント生成部4930は、選別情報に基づいてコメントを生成することができる。コメント生成部4930は、複数の選別情報に基づいてコメントを生成することができる。例えば、コメント生成部4930は、第1病気に関連する第1選別情報と第1病気に関連する第2選別情報に基づいて第1コメントを生成することができる。この場合、第1コメントは、第1病気に関連する情報及び/又は第1病気に対する処方ないし医療的処置と関連する情報を含むことができる。
【1118】
例示的に、認知症と関連した第1選別情報、例えば、海馬の収縮程度に関する情報と、認知症と関連した第2選別情報、例えば、海馬の形状と関連する情報に基づいて第1コメントを生成することができる。この場合、第1コメントは、対象体の認知症リスクが00%で認知症初期段階に該当可能であるというメッセージを示すことができる。また、第1コメントは、対象体が認知症初期段階に該当するので、認知能力が低下する恐れがあるというメッセージを示すことができる。また、第1コメントは、対象体の認知症進行程度に基づく処方情報を示すことができる。
【1119】
図80及び
図81は、選別情報出力画面を説明するための図である。
【1120】
図80を参照すると、一実施例による選別情報出力画面は、医療情報のうち患者情報と関連する情報を選択するように決まった選別基準に従って選択された情報に基づく出力画面であり得る。
【1121】
一実施例による選別情報出力画面は、患者情報PI、イメージ情報MI、病気情報DI、選別情報SI、分析情報AN、又はコメントCMTを含むことができる。
【1122】
イメージ情報MIは、選別基準(例えば、患者情報による選別基準)に従って選択された選別情報と関連した医療イメージを含むことができる。
【1123】
病気情報DIは、第1選別基準に従って選択された選別情報に基づいて取得された病気情報を含むことができる。この場合、病気情報DIは、対象体に発生する可能性がある少なくとも1つ以上の病気情報及び対象体に該当病気が発生する確率に関する情報を含むことができる。病気情報DIは、対象体に発生する可能性がある複数の病気情報が一定の基準に従って整列した情報を含むことができる。
【1124】
選別情報SIは、医療情報に含まれている解剖学的指標のうち患者情報と関連する解剖学的指標を含むことができる。選別情報SIは、病気情報DIと関連性のある解剖学的指標を含むことができる。例えば、使用者が複数の病気情報のうち第1病気情報を選択する場合、選別情報出力画面は、第1病気と関連する解剖学的指標に関する第1選別情報を提供することができる。使用者が複数の病気情報のうち第1病気情報及び第2病気情報を選択する場合、選別情報出力画面は、第1病気情報及び第2病気情報と関連する解剖学的指標に関する第2選別情報を提供することができる。
【1125】
分析情報ANは、対象体に関する医療データに基づいて取得された総合分析結果、例えば、レポート形式の総合分析結果を含むことができる。
【1126】
コメントCMTは、選別情報に基づいて生成されたコメントを含むことができる。コメントに関連しては、本明細書で上述した内容が適用され得る。コメントは、医療情報のうち第1病気を基に取得した選別情報に基づいて第1病気と関連するコメントを生成することができる。例えば、
図80を参照すると、コメントは、アルツハイマーと関連した第1選別情報(例えば、海馬萎縮程度)、第2選別情報(例えば、前頭葉萎縮程度)、及び対象体のアルツハイマー危険程度と関連する情報を含むことができる。
【1127】
コメントは、複数の病気情報のいずれかを選択する使用者入力に応答して変更することができる。例えば、
図80において、使用者が血管性認知症病気情報オブジェクトを選択することにより、コメントは対象体の血管性認知症危険程度及び対象体の血管性認知症に関連した選別情報を含むものに変更され得る。
【1128】
図81を参照すると、他の実施例による選別情報出力画面は、医療情報のうち診療科に応じて関連する情報を選択するように決まった選別基準に従って選択された情報に基づく出力画面であり得る。
【1129】
他の実施例による選別情報出力画面は、患者情報PI、イメージ情報MI、診療科情報CAT、選別情報SI、分析情報AN、又はコメントCMTを含むことができる。
【1130】
イメージ情報MIは、選別基準(例えば、診療科目による選別基準)に従って選択された選別情報と関連する医療イメージを含むことができる。
【1131】
診療科情報CATは、第2選別基準に従って選択された選別情報に基づいて取得された病気情報を含むことができる。この場合、診療科情報CATは、対象体と関連した医療データを分析する診療科リストを含むことができる。診療科リストは、対象体と関連した医療データの分析を要する少なくとも1つ以上の診療科を含むことができる。
【1132】
選別情報SIは、医療情報に含まれている解剖学的指標のうち選択された診療科情報CATと関連した解剖学的指標を含むことができる。選別情報SIは、選択された診療科情報CATと関連性のある解剖学的指標を含むことができる。例えば、使用者が複数の診療科のうち第1診療科を選択する場合、選別情報出力画面は、第1診療科と関連する解剖学的指標に関する第3選別情報を提供することができる。使用者が複数の診療科のうち第1診療科及び第2診療科を選択する場合、選別情報出力画面は、第1診療科及び第2診療科と関連する解剖学的指標に関する第4選別情報を提供することができる。
【1133】
分析情報ANは、対象体に関する医療データに基づいて取得された総合分析結果、例えば、レポート形式の総合分析結果を含むことができる。
【1134】
コメントCMTは、選別情報に基づいて生成されたコメントを含むことができる。コメントと関連しては、本明細書で上述した内容が適用されてもよい。コメントは、第1診療科と関連して取得された選別情報に基づいて、第1診療科と関連したコメントを生成することができる。例えば、
図81を参照すると、コメントは、神経科と関連した第1選別情報及び第2選別情報と関連する情報を含むことができる。
【1135】
コメントは、複数の診療科のうちいずれかを選択する使用者の入力に応答して変更され得る。例えば、
図81において、使用者が映像学とオブジェクトを選択することによって、コメントは映像学科で必要とされる選別情報を含むことに変更され得る。
【1136】
上述したイメージ分析装置2000のイメージ分析方法は、イメージ分析装置2000の第1メモリー2020に格納されることができ、イメージ分析装置2000の第1コントローラー2030は、第1メモリー2020に格納されたイメージ分析方法を実行するように提供されてもよい。
【1137】
本出願に開示された脳映像分析方法、脳映像分析装置、及び脳映像分析システムは、脳映像を分析するために利用することができる。
【1138】
特に、本出願に開示された脳映像分析方法、脳映像分析装置、及び脳映像分析システムは、精度と信頼度が高い脳疾患と関連する情報を提供する全ての分野に適用されることができる。例えば、脳疾患を診断する補助指標を計算したり、脳疾患と関連する補助指標を提供する健康検診分野などに活用されてもよい。
【1139】
ただし、本出願に開示された脳映像分析方法、脳映像分析装置、及び脳映像分析システムは、脳映像だけでなく、すべての医療イメージに対しても適用されてもよい。したがって、脳疾患を診断する補助指標だけでなく、様々な疾患を診断することを補助するための特定部位の長さ、形状、体積、厚さなどに関連した形態学的指標を取得し、提供するための全ての分野に対して適用されてもよい。
【1140】
以上で実施形態に説明された特徴、構造、効果などは、本発明の少なくとも1つの実施形態に含まれており、必ずしも1つの実施形態のみに限定されるものではない。さらに、各実施形態で例示された特徴、構造、効果などは、実施形態が属する分野の通常の知識を有する者によって他の実施形態に対しても組み合わせ又は変形して実施可能である。したがって、このような組み合わせと変形に関係した内容は、本発明の範囲に含まれると解釈されるべきである。
【1141】
また、以上では実施形態を中心に説明したが、これは単に例示のみであり、本発明を限定するものではなく、本発明が属する分野の通常の知識を有する者は本実施形態の本質的特性から逸脱しない範囲で、以上に例示されなかったいろんな変形と応用が可能であることが分かるはずである。すなわち、実施形態により具体的に示された各構成要素は変形して実施できる。そして、このような変形と応用に関する差異点は、特許請求の範囲により規定される本発明の範囲に含まれるものと解釈されるべきである。