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  • 特許-データ処理装置、及び、データ処理方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-14
(45)【発行日】2025-01-22
(54)【発明の名称】データ処理装置、及び、データ処理方法
(51)【国際特許分類】
   G06T 19/00 20110101AFI20250115BHJP
【FI】
G06T19/00 A
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2024146807
(22)【出願日】2024-08-28
【審査請求日】2024-08-28
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】723009858
【氏名又は名称】株式会社SYMMETRY
(74)【代理人】
【識別番号】110002000
【氏名又は名称】弁理士法人栄光事務所
(72)【発明者】
【氏名】沼倉 正吾
(72)【発明者】
【氏名】ケラネン トンミ
【審査官】中田 剛史
(56)【参考文献】
【文献】特開2023-165453(JP,A)
【文献】特表2023-526329(JP,A)
【文献】特開2024-022888(JP,A)
【文献】国際公開第2018/020954(WO,A1)
【文献】国際公開第2020/067204(WO,A1)
【文献】特開2017-102838(JP,A)
【文献】特表2024-519361(JP,A)
【文献】国際公開第2023/145026(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06T 19/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
現実空間を模した仮想空間と、前記仮想空間に配置された対象物と、前記仮想空間を移動可能な第1の点群センサを有する第1の移動体と、前記仮想空間を移動可能な第2の点群センサを有する、前記第1の移動体とは種類の異なる第2の移動体と、を管理する仮想空間管理部と、
前記第1の移動体の前記第1の点群センサが第1の位置から前記対象物をセンシングして得た第1の点群データと、前記第1の移動体の種類と、前記第1の点群データにおける前記対象物の領域及び種類を示す第1の対象物セグメント情報とを対応付けて計測情報テーブルに格納し、前記第2の移動体の前記第2の点群センサが前記第1の位置と異なる第2の位置から前記対象物をセンシングして得た第2の点群データと前記第2の移動体の種類と、前記第2の点群データにおける前記対象物の領域及び種類を示す第2の対象物セグメント情報とを対応付けて前記計測情報テーブルに格納する情報取得部と、
前記計測情報テーブルに格納された情報を使用して、前記現実空間を移動可能な移動体が備える点群センサが得た点群データに対するセグメンテーションを行うAI(Artificial Intelligence)の学習を行うAI学習部と、を備え、
前記AI学習部は、前記計測情報テーブルに格納された前記第1の移動体の種類及び前記第1の点群データを入力データとし、前記第1の対象物セグメント情報を正解データとして前記AIの学習を行い、前記計測情報テーブルに格納された前記第2の移動体の種類及び前記第2の点群データを入力データとし、前記第2の対象物セグメント情報を正解データとして前記AIの学習を行う、
データ処理装置。
【請求項2】
前記第1の移動体と前記第2の移動体とは、移動速度が互いに異なる、
請求項1に記載のデータ処理装置。
【請求項3】
前記第1の移動体又は第2の移動体の種類は、自動車、バイク、自転車、人、飛行物体、又は、ドローンである、
請求項に記載のデータ処理装置。
【請求項4】
前記第1の点群センサと前記第2の点群センサとは、性能が互いに異なる、
請求項に記載のデータ処理装置。
【請求項5】
前記情報取得部は、
前記第1の点群データに前記第1の移動体の種類及び前記第1の点群センサの性能を対応付け、前記第2の点群データに前記第2の移動体の種類及び前記第2の点群センサの性能を対応付けて、前記計測情報テーブルに格納する、
請求項に記載のデータ処理装置。
【請求項6】
前記仮想空間管理部は、前記仮想空間に配置された移動しない第3の点群センサをさらに管理し、
前記情報取得部は、
前記第3の点群センサが前記対象物をセンシングして得た第3の点群データを取得し、
前記第3の点群データを前記計測情報テーブルに格納する、
請求項1に記載のデータ処理装置。
【請求項7】
現実空間を模した仮想空間と、前記仮想空間に配置された対象物と、前記仮想空間を移動可能な第1の点群センサを有する第1の移動体と、前記仮想空間を移動可能な第2の点群センサを有する、前記第1の移動体とは種類の異なる第2の移動体と、を管理し、
前記第1の移動体の前記第1の点群センサが第1の位置から前記対象物をセンシングして得た第1の点群データと、前記第1の移動体の種類と、前記第1の点群データにおける前記対象物の領域及び種類を示す第1の対象物セグメント情報とを対応付けて計測情報テーブルに格納し、前記第2の移動体の前記第2の点群センサが前記第1の位置と異なる第2の位置から前記対象物をセンシングして得た第2の点群データと前記第2の移動体の種類と、前記第2の点群データにおける前記対象物の領域及び種類を示す第2の対象物セグメント情報とを対応付けて前記計測情報テーブルに格納
前記計測情報テーブルに格納された情報を使用して、前記現実空間を移動可能な移動体が備える点群センサが得た点群データに対するセグメンテーションを行うAI(Artificial Intelligence)の学習を行い、
前記AIの学習において、前記計測情報テーブルに格納された前記第1の移動体の種類及び前記第1の点群データを入力データとし、前記第1の対象物セグメント情報を正解データとして前記AIの学習を行い、前記計測情報テーブルに格納された前記第2の移動体の種類及び前記第2の点群データを入力データとし、前記第2の対象物セグメント情報を正解データとして前記AIの学習を行う、
データ処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、データ処理装置、及び、データ処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
深層学習などを利用した人工知能(AI;Artificial Intelligence)を機械学習させるためには、大量の学習データが必要である。点群データを認識する人工知能の場合、点群データの各領域(セグメント)に対して正解ラベルを付けたデータを大量に準備する必要があるが、これを人手で行うと時間と手間がかかる。
【0003】
そこで、現実空間を模した仮想空間を利用して、点群データを取得し、その正解ラベルを自動で付けることが考えられている。仮想空間は、既知のモデルを組み合わせて作製されているので、それを構成する各部分が何であるかが判明している。そのため、仮想空間内で点群データを取得すれば、その領域が何であるかを示す正解ラベルを自動で付与することができ、大量の学習データを時間と手間をかけずに作成することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2023-165453号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
現実空間において点群データを取得するセンサ(例えばLiDAR(Light Detection And Ranging))は、様々な種類の移動体(例えば自動車、ドローン等)に備えられて利用されており、移動体の種類によって得られる点群データの特徴は異なる。そのため、例えば特許文献1に開示される、仮想空間において人が手に持ったスマートフォンで収集した点群データだけでは、人工知能の学習には不十分である。
【0006】
本開示の目的は、物体を様々な位置からセンシングした大量の点群データを効率的に収集することができる技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一態様は、現実空間を模した仮想空間と、前記仮想空間に配置された対象物と、前記仮想空間を移動可能な第1の点群センサを有する第1の移動体と、前記仮想空間を移動可能な第2の点群センサを有する第2の移動体と、を管理する仮想空間管理部と、前記第1の移動体の前記第1の点群センサが第1の位置から前記対象物をセンシングして得た第1の点群データと、前記第2の移動体の前記第2の点群センサが前記第1の位置と異なる第2の位置から前記対象物をセンシングして得た第2の点群データとを、計測情報テーブルに格納する情報取得部と、を備える、データ処理装置を提供する。
【0008】
本開示の一態様は、現実空間を模した仮想空間と、前記仮想空間に配置された対象物と、前記仮想空間を移動可能な第1の点群センサを有する第1の移動体と、前記仮想空間を移動可能な第2の点群センサを有する第2の移動体と、を管理し、前記第1の移動体の前記第1の点群センサが第1の位置から前記対象物をセンシングして得た第1の点群データと、前記第2の移動体の前記第2の点群センサが前記第1の位置と異なる第2の位置から前記対象物をセンシングして得た第2の点群データとを、計測情報テーブルに格納する、データ処理方法を提供する。
【0009】
なお、これらの包括的又は具体的な態様は、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラム又は記録媒体で実現されてもよく、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラム及び記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
【発明の効果】
【0010】
本開示によれば、物体を様々な位置からセンシングした大量の点群データを効率的に収集することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本実施の形態に係るデータ処理装置の構成例を示すブロック図である。
図2】本実施の形態に係る仮想空間の一例を示す模式図である。
図3】本実施の形態に係る計測情報テーブルの一例を示す図である。
図4】本実施の形態に係る仮想空間における計測情報の収集方法の一例を示すフローチャートである。
図5】本実施の形態に係るセグメンテーションAIの学習方法の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を適宜参照して、本開示の実施の形態について、詳細に説明する。ただし、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、すでによく知られた事項の詳細説明及び実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。なお、添付図面及び以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために提供されるのであって、これらにより特許請求の記載の主題を限定することは意図されていない。また、本実施の形態で示される1つの構成が有する機能が2つ以上の物理的構成により実現されても、又は2つ以上の構成の機能が例えば1つの物理的構成によって実現されていても構わない。
【0013】
(本実施の形態)
<システム構成>
図1は、本実施の形態に係るデータ処理装置100の構成例を示すブロック図である。
【0014】
データ処理装置100は、プロセッサ101と、メモリ102と、ストレージ103と、通信部104と、入力部105と、表示部106とを備える。
【0015】
プロセッサ101は、メモリ102又はストレージ103からプログラム及びデータを読み出して処理することにより、本実施の形態に係るデータ処理装置100が有する機能を実現する。機能の詳細については後述する。プロセッサ101は、CPU(Central Processing Unit)、制御装置又はコントローラ等と読み替えられてもよい。また、プロセッサ101は、GPU(Graphics Processing Unit)及び/又はNPU(Neural network Processing Unit)を含んでもよい。
【0016】
メモリ102は、揮発性記憶媒体及び/又は不揮発性記憶媒体によって構成され、プログラム及びデータを記憶する。メモリ102は、RAM(Random Access Memory)と読み替えられてもよい。
【0017】
ストレージ103は、不揮発性記憶媒体(例えばHDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ等)によって構成され、プログラム及びデータを記憶する。
【0018】
通信部104は、通信ネットワーク50を通じて、他の装置(例えば端末60)とデータを送受信する。通信ネットワーク50の例として、有線LAN(Local Area Network)、無線LAN、インターネット、移動体通信網等が挙げられる。
【0019】
入力部105は、ユーザが指示を入力するための装置であり、例えばキーボード、マウス、タッチパッド、タッチパネル、マイク等である。
【0020】
表示部106は、画像又は情報等を表示するための装置であり、例えば液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ等である。
【0021】
データ処理装置100は、機能として、仮想空間管理部111と、情報取得部112と、AI学習部113と、セグメンテーションAI120と、計測情報テーブル200とを有する。次に、図2を参照して、仮想空間管理部111について説明する。
【0022】
なお、本実施の形態では、ユーザがデータ処理装置100を直接操作する例を説明するが、ユーザは通信ネットワーク50に接続されている端末60を通じて、データ処理装置100を操作してもよい。端末60の例として、PC、タブレット端末、スマートフォン等が挙げられる。
【0023】
図2は、本実施の形態に係る仮想空間10の一例を示す模式図である。
【0024】
仮想空間管理部111は、現実空間を模した仮想空間10を管理及び制御する。図2に例示するように、仮想空間管理部111は、現実空間の物体を模した仮想的な物体(3Dオブジェクト)を配置した仮想空間10を生成する。例えば、仮想空間10には、建物、道路、ガードレール、歩道、橋梁、信号機、電柱等の移動しない静止体11と、自動車13、ドローン14、自転車(図示しない)、人15が所持するスマートフォン16、飛行物体(図示しない)、バイク(図示しない)等の移動可能な移動体12とが配置される。また、仮想空間管理部111は、仮想空間10において現実空間の物理法則を模した物体の挙動を制御する。つまり、仮想空間管理部111は、仮想空間10において、現実空間のエミュレーションを行う。
【0025】
仮想空間管理部111は、図2に例示するような仮想空間10の状況を表示部106に表示してよい。
【0026】
また、仮想空間管理部111は、仮想空間10における、移動体12の移動を制御する。移動体12の移動は、ユーザが入力部105を通じて手動で行ってもよいし、仮想空間管理部111が予め設定されたルート又はルールに基づいて自動的に行ってもよい。
【0027】
移動体12には、仮想空間10において、物体をセンシングして3次元の点群データを取得可能な点群センサ20が設けられる。点群センサ20は、現実空間におけるLiDAR等を模したものであってよい。つまり、点群センサ20は、仮想空間10において、レーザを照射し、そのレーザが物体に反射した反射光に基づいて、点群データを生成する。
【0028】
また、仮想空間10の移動体12が備える点群センサ20は、現実空間において実際の移動体が備える点群センサの位置及び性能を模したものであってよい。例えば、移動体12の種類が自動車の場合、仮想空間10の自動車13が備える点群センサ20は、実際の自動車が備えるLiDARの位置及び性能を模したものであってよい。これにより、仮想空間10において、より現実空間に近い点群データを取得することができる。
【0029】
図2では、仮想空間10における、自動車13、ドローン14、人15が所持するスマートフォン16にそれぞれ点群センサ20が設けられている。なお、点群センサ20は、移動体12に限らず静止体11に設けられてもよい。例えば、仮想空間10の電柱、壁面又は信号機等に点群センサ20が設けられてもよい。
【0030】
仮想空間管理部111は、仮想空間10における各静止体11の位置及び形状等を管理する。また、仮想空間管理部111は、仮想空間10における各移動体12を一意に識別するための移動体IDと、各移動体12の形状と、各移動体12の種類と、各移動体12が備える点群センサ20の性能とを管理する。また、仮想空間管理部111は、仮想空間10における各移動体12の各時刻での位置、姿勢、速度、移動方向を管理する。また、仮想空間管理部111は、仮想空間10における各移動体12の点群センサ20が各時刻にてセンシングして得た点群データを管理する。すなわち、仮想空間管理部111は、仮想空間10に関するすべての情報を管理する。
【0031】
図1の説明に戻る。
【0032】
情報取得部112は、仮想空間管理部111と連携して、仮想空間10における各静止体11の情報を取得する。また、情報取得部112は、仮想空間管理部111と連携して、仮想空間10における各移動体12の情報を取得する。また、情報取得部112は、仮想空間管理部111と連携して、仮想空間10における各静止体11及び/又は各移動体12が有する点群センサ20がセンシングして得た点群データを取得する。また、情報取得部112は、取得した点群データに含まれる対象物30の種類と、点群データにおける当該対象物30の領域とを特定する。情報取得部112は、これらの情報を計測情報テーブル200に格納する。なお、情報取得部112が行う処理の詳細については後述する(図4参照)。
【0033】
計測情報テーブル200は、情報取得部112が仮想空間10から取得した情報等が格納される。なお、計測情報テーブル200の詳細については後述する(図3参照)。
【0034】
AI学習部113は、計測情報テーブル200に格納された情報を用いて、セグメンテーションAI120の学習を行う。セグメンテーションAI120は、点群データに対してセマンティックセグメンテーションを行うためのAIである。例えば、セグメンテーションAI120は、点群データを入力すると、当該点群データに含まれる物体の種類(セマンティック)と、当該点群データにおける当該物体の領域(セグメント)とを出力する。なお、AI学習部113及びセグメンテーションAI120の詳細については後述する(図5参照)。
【0035】
<計測情報テーブル>
図3は、本実施の形態に係る計測情報テーブル200の一例を示す図である。
【0036】
図3に示すように、計測情報テーブル200は、項目として、時刻201と、移動体ID202と、移動体種類203と、移動体位置204と、移動体姿勢205と、移動体速度206と、移動体移動方向207と、点群センサ性能208と、点群データ209と、対象物セグメント情報210とを有する。ただし、計測情報テーブル200は、これらの項目の一部を有する構成であってもよい。
【0037】
時刻201は、仮想空間10における時刻を示す。なお、時刻に代えて、仮想空間10における所定の時刻からの経過時間が用いられてもよい。
【0038】
移動体ID202は、仮想空間10における移動体12を一意に識別するためのIDである。
【0039】
移動体種類203は、移動体ID202の移動体12の種類を示す。移動体種類203として、例えば、自動車、ドローン、自転車、人が所持するスマートフォン、飛行物体、バイク等が挙げられる。
【0040】
移動体位置204は、時刻201における、移動体ID202の移動体12の位置を示す。移動体位置204は、仮想空間10における3次元座標(x,y,z)で示されてよい。
【0041】
移動体姿勢205は、時刻201における、移動体ID202の移動体12の姿勢を示す。移動体姿勢205は、仮想空間10の3次元座標に対するロール角(θ)、ピッチ角(φ)、ヨー角(ψ)で示されてよい。
【0042】
移動体速度206は、時刻201における、移動体ID202の移動体12の移動速度を示す。
【0043】
移動体移動方向207は、時刻201における、移動体ID202の移動体12の移動方向を示す。移動体移動方向207は、仮想空間10における3次元ベクトル(a,b,c)で示されてよい。
【0044】
点群センサ性能208は、移動体ID202の移動体12が備える点群センサ20の性能を示す。点群センサ性能208は、例えば、点群センサ20のセンシング方式、点群センサ20のセンシング周期、点群センサ20がセンシング可能な距離及び範囲等である。各移動体12が備える点群センサ20の性能の情報は、仮想空間管理部111が予め保持してよい。
【0045】
点群データ209は、移動体ID202の移動体12が備える点群センサ20が、時刻201に計測した点群データを示す。
【0046】
対象物セグメント情報210は、点群データ209に含まれる対象物30のセグメントを示す情報である。ここで、対象物30は、仮想空間10に存在する物体の1つである。本実施の形態では、仮想空間10に存在する物体のうち、着目する1つの物体を対象物30と称している。つまり、対象物30は物体と読み替えられてよい。対象物30は、静止体11又は移動体12のいずれであってもよい。対象物30は、仮想空間10に存在する物体の中からユーザが選択してもよい。対象物セグメント情報210は、点群データ209に含まれる物体の種類(セマンティック)を示す情報と、当該点群データ209における当該物体の領域(セグメント)を示す情報とを含んでよい。
【0047】
例えば、図3に示す1行目は、仮想空間10に存在する移動体ID「1」の移動体12である自動車13は、時刻「t1」において、(x1,y1,z1)に位置し、(θ1,φ1,ψ1)の姿勢であり、速度「v1」で(a1,b1,c1)の方向に移動しており、「性能1」の点群センサ20を備え、当該点群センサ20によって「第1の点群データ」が計測されたことを示す。さらに、当該1行目の対象物セグメント情報は、当該第1の点群データに対象物A(例えば図2の場合の対象物30は「橋梁」)が含まれることと、当該第1の点群データにおける対象物Aの領域(セグメント)とを示す。
【0048】
例えば、図3に示す2行目は、仮想空間10に存在する移動体ID「2」の移動体12であるドローン14は、時刻「t1」において、(x2,y2,z2)に位置し、(θ2、φ2、ψ2)の姿勢であり、速度「v2」で(a2,b2,c2)の方向に移動しており、「性能2」の点群センサ20を備え、当該点群センサ20によって第2の点群データが計測されたことを示す。さらに、当該2行目の対象物セグメント情報は、当該第2の点群データに対象物A(例えば図2の場合の対象物30は「橋梁」が含まれることと、当該第2の点群データにおける対象物Aの領域(セグメント)とを示す。
【0049】
なお、計測情報テーブル200は、移動体12に限らず、静止体11が有する点群センサ20が取得した情報が格納されてもよい。この場合、移動体ID202に静止体11のIDが、移動体種類203に静止体11の種類が、移動体位置204に静止体11の位置が、点群センサ性能208に静止体11が有する点群センサ20の性能が格納されてよい。加えて、点群データ209に、静止体11が有する点群センサ20が取得した点群データが、対象物セグメント情報210に、当該点群データにおける対象物の種類及び領域を示すセグメント情報が格納されてよい。また、移動体姿勢205、移動体速度206及び移動体移動方向には、セロ又はNULLが格納されてよい。
【0050】
<仮想空間における情報の収集>
図4は、本実施の形態に係る仮想空間10における計測情報の収集方法の一例を示すフローチャートである。次に、図4を参照して、データ処理装置100が仮想空間10から計測情報を収集する方法(処理)について説明する。
【0051】
仮想空間管理部111は、仮想空間10において、各移動体12を移動させる(S101)。移動体12の移動は、予め定められたルート又はルールに基づいて自動的に行われてもよいし、ユーザによって手動で行われてもよい。
【0052】
情報取得部112は、仮想空間管理部111と連携して、仮想空間10において、同じ時刻にて、対象物30をセンシング中の複数の移動体12を特定する(S102)。対象物30は、ユーザが予め指定してもよいし、情報取得部112が仮想空間10に存在する物体の中から所定の条件に基づいて自動的に指定してもよい。また、対象物30は、1つ指定されてもよいし、複数指定されてもよい。
【0053】
情報取得部112は、仮想空間管理部111と連携して、ステップS102で特定した対象物30をセンシング中の各移動体12について、センシングの時刻、移動体ID、移動体種類、移動体位置、移動体姿勢、移動体速度、移動体移動方向、点群センサ性能、点群データを取得する(S103)。
【0054】
情報取得部112は、仮想空間管理部111と連携して、ステップS103で得られた点群データに含まれる対象物30のセグメント情報を特定する(S104)。仮想空間10では対象物30と移動体12の相対的な位置及び姿勢等はすべて判明しているので、情報取得部112は、これらの情報に基づいて、点群データのどの領域が対象物30のセグメントであるか及び対象物30の種類を特定することができる。
【0055】
情報取得部112は、ステップS103で取得した各移動体12の情報及び点群データと、ステップS104で特定した対象物30のセグメント情報とを、計測情報テーブル200の各項目(201~210)に格納する(S105)。そして、処理はステップS101に戻る。
【0056】
以上の処理により、図3に例示すように、計測情報テーブル200には、様々な移動体12が様々な位置及び方向等から対象物30をセンシングして得た点群データ209とその点群データ209に含まれる対象物30のセグメント情報とが格納される。さらに、計測情報テーブル200には、そのセンシングしたときの移動体12の位置、姿勢、速度等が格納される。
【0057】
例えば、図2に示す仮想空間10の場合、同じ時刻t1において、自動車13の点群センサ20が道路上から対象物30である「橋梁」をセンシングして得た第1の点群データと、当該第1の点群データにおける対象物「橋梁」のセグメント情報と、ドローン14が上空から同じ対象物30である「橋梁」をセンシングして得た第2の点群データと、当該第2の点群データにおける対象物「橋梁」のセグメント情報とが、計測情報テーブル200に格納される。
【0058】
このように、本実施の形態によれば、仮想空間10において、対象物30に対して様々な移動体12がセンシングした点群データを同時に収集できる。よって、セグメンテーションAI120の学習に使用するための大量の点群データを効率的に収集することができると共に、様々な移動体12に特有の点群データを効率的に収集することができる。
【0059】
<セグメンテーションAIの学習>
図5は、本実施の形態に係るセグメンテーションAI120の学習方法の一例を示すフローチャートである。次に、図5を参照して、データ処理装置100が計測情報テーブル200の情報を用いてセグメンテーションAI120を学習する方法(処理)について説明する。
【0060】
AI学習部113は、学習の対象物30を選択する(S201)。対象物30は、ユーザが指定してもよいし、AI学習部113が仮想空間10に存在する物体の中から所定の条件に基づいて指定してもよい。また、対象物30は、1つ指定されてもよいし、複数指定されてもよい。
【0061】
AI学習部113は、計測情報テーブル200から、ステップS201で選択された対象物30に対応する対象物セグメント情報を有する行を抽出する(S202)。例えば、対象物30として特定の「橋梁」が指定された場合、AI学習部113は、計測情報テーブル200から、当該「橋梁」の対象物セグメント情報210を有する行(計測情報)を抽出する。なお、当該抽出した行(計測情報)は、教師データと読み替えられてもよい。
【0062】
AI学習部113は、ステップS202で抽出した行のうち未選択の1行を選択する(S203)。
【0063】
AI学習部113は、ステップS203で選択した行の移動体種類203及び点群データ209を入力データとし、当該選択した行の対象物セグメント情報210を正解データとして、セグメンテーションAI120の学習を行う(S204)。
【0064】
AI学習部113は、ステップS202で抽出した行のすべてを選択したか否かを判定する(S205)。AI学習部113は、ステップS202で抽出した行のうち未選択の行が残っている場合(S205:NO)、処理をステップS203に戻す。AI学習部113は、ステップS202で抽出した行のすべてを選択した場合(S205:YES)、本処理を終了する。なお、AI学習部113は、他の対象物についても図5に示す処理を行ってよい。
【0065】
これにより、現実空間において移動体が備える点群センサがセンシングして得た点群データと、当該移動体の種類とを入力すると、当該点群データに対する物体の領域のセグメンテーションと当該物体の種類(ラベル)とを精度良く出力できるセグメンテーションAI120を生成することができる。
【0066】
移動体の種類が異なると、同じ物体をセンシングした場合であっても、得られる点群データは異なり得る。例えば、自動車13(移動体12の一例)が道路上から橋梁(対象物30の一例)をセンシングして得た点群データと、ドローン14が上空から同じ橋梁をセンシングして得た点群データとでは、点群データにおける橋梁の領域(セグメント)は異なる。
【0067】
これに対して、本実施の形態に係るセグメンテーションAI120は、仮想空間10にて種類の異なる移動体12のそれぞれから得られた点群データを用いて学習済みである。よって、セグメンテーションAI120は、現実空間において種類の異なる移動体がそれぞれ得た点群データに対しても、物体のセグメンテーションを精度良く行うことができる。
【0068】
また、同じ物体をセンシングした場合であっても、移動体の姿勢及び速度等が異なると、得られる点群データの特性(例えばノイズ等)は異なり得る。例えば、ドローン14が姿勢(θ2a,φ2a,ψ2a)にて速度v2aで飛行中に橋梁をセンシングして得た点群データと、同じドローン14が姿勢(θ2b,φ2b,ψ2b)にて速度v2bで飛行中に橋梁をセンシングして得た点群データとでは、点群データの特徴は異なり得る。
【0069】
そこで、AI学習部113は、ステップS204において、ステップS203で選択した行の移動体種類203及び点群データ209に加えて、移動体姿勢205及び移動体速度206も入力データとし、当該選択した行の対象物セグメント情報210を正解データとして、セグメンテーションAI120の学習を行ってもよい。
【0070】
これにより、現実空間において移動体がセンシングして得た点群データと、当該移動体の種類と姿勢と速度とを入力すると、当該点群データに対する物体の領域のセグメンテーションと当該物体の種類(ラベル)とを精度良く出力できるセグメンテーションAI120を生成することができる。
【0071】
また、同じ物体をセンシングした場合であっても、点群センサ20の性能によって得られる点群データの特性(例えば分解能又はノイズ等)は異なり得る。例えば、第1の性能の点群センサ20にて橋梁をセンシングして得た点群データと、第2の性能の点群センサ20にて橋梁をセンシングして得た点群データとでは、点群データの特徴は異なり得る。
【0072】
そこで、AI学習部113は、ステップS204において、ステップS203で選択した行の移動体種類203及び点群データ209に加えて、点群センサ性能208も入力データとし、当該選択した行の対象物セグメント情報210を正解データとして、セグメンテーションAI120の学習を行ってよい。
【0073】
これにより、現実空間において移動体がセンシングして得た点群データと、当該移動体の点群センサの性能とを入力すると、当該点群データに対する物体の領域のセグメンテーションと当該物体の種類(ラベル)とを精度良く出力できるセグメンテーションAI120を生成することができる。
【0074】
すなわち、AI学習部113は、計測情報テーブル200における、移動体種類203、移動体位置204、移動体姿勢205、移動体速度206、移動体移動方向207、点群センサ性能208の少なくとも1つと、点群データ209とを入力データとし、対象物セグメント情報210を正解データとして、セグメンテーションAI120の学習を行ってよい。
【0075】
(本実施の形態のまとめ)
以上の本実施の形態の記載により、下記の技術が開示される。
【0076】
<技術1>
本実施の形態に係るデータ処理装置(100)は、現実空間を模した仮想空間(10)と、前記仮想空間に配置された対象物(30)と、前記仮想空間を移動可能な第1の点群センサ(20)を有する第1の移動体(12)と、前記仮想空間を移動可能な第2の点群センサ(20)を有する第2の移動体(12)と、を管理する仮想空間管理部(111)と、前記第1の移動体の前記第1の点群センサが第1の位置から前記対象物をセンシングして得た第1の点群データと、前記第2の移動体の前記第2の点群センサが前記第1の位置と異なる第2の位置から前記対象物をセンシングして得た第2の点群データとを、計測情報テーブル(200)に格納する情報取得部(112)と、を備える。
これにより、仮想空間において、同じ対象物に対して、互いに異なる位置からセンシングして得た複数の点群データを計測情報テーブルに格納することができる。すなわち、対象物を様々な位置からセンシングした大量の点群データを効率的に収集することができる。
【0077】
<技術2>
技術1に記載のデータ処理装置において、前記第1の移動体と前記第2の移動体とは、種類が互いに異なる。
これにより、種類の異なる移動体からセンシングして得た複数の点群データを計測情報テーブルに格納することができる。すなわち、様々な種類の移動体から対象物をセンシングした大量の点群データを効率的に収集することができる。
【0078】
<技術3>
技術1又は2に記載のデータ処理装置において、前記第1の移動体と前記第2の移動体とは、移動速度が互いに異なる。
これにより、移動速度の異なる移動体からセンシングして得た複数の点群データを計測情報テーブルに格納することができる。すなわち、様々な移動速度の移動体から対象物をセンシングした大量の点群データを効率的に収集することができる。
【0079】
<技術4>
技術2又は3に記載のデータ処理装置において、前記第1の移動体又は第2の移動体の種類は、自動車、バイク、自転車、人、飛行物体、又は、ドローンである。
これにより、仮想空間において、自動車、バイク、自転車、人、飛行物体、又は、ドローンから取得した点群データを計測情報テーブルに格納することができる。
【0080】
<技術5>
請求項1から4のいずれか1つに記載のデータ処理装置において、前記第1の点群センサと前記第2の点群センサとは、性能が互いに異なる。
これにより、性能の異なる点群センサからセンシングして得た複数の点群データを計測情報テーブルに格納することができる。すなわち、様々な性能の点群センサから対象物をセンシングした大量の点群データを効率的に収集することができる。
【0081】
<技術6>
技術2から5のいずれか1つに記載のデータ処理装置において、前記情報取得部は、前記第1の点群データに前記第1の移動体の種類を対応付け、前記第2の点群データに前記第2の移動体の種類を対応付けて前記計測情報テーブルに格納する。
これにより、計測情報テーブルは、点群データを得た移動体の種類を当該点群データに対応付けて格納することができる。
【0082】
<技術7>
技術5に記載のデータ処理装置において、前記情報取得部は、前記第1の点群データに前記第1の移動体の種類及び前記第1の点群センサの性能を対応付け、前記第2の点群データに前記第2の移動体の種類及び前記第2の点群センサの性能を対応付けて、前記計測情報テーブルに格納する。
これにより、計測情報テーブルは、点群データを得た移動体の種類と点群センサの性能とを当該点群データに対応付けて格納することができる。
【0083】
<技術8>
技術1から7のいずれか1つに記載のデータ処理装置において、前記仮想空間に配置された移動しない第3の点群センサをさらに管理し、前記情報取得部は、前記第3の点群センサが前記対象物をセンシングして得た第3の点群データを取得し、前記第3の点群データを前記計測情報テーブルに格納する。
これにより、移動しない点群センサが対象物をセンシングして得た複数の第3の点群データを計測情報テーブルに格納することができる。
【0084】
<技術9>
技術1から8のいずれか1つに記載のデータ処理装置において、前記情報取得部は、前記第1の点群データに、前記第1の点群データにおける前記対象物の領域及び種類を示す対象物セグメント情報を対応付け、前記第2の点群データに、前記第2の点群データにおける前記対象物の領域及び種類を示す対象物セグメント情報を対応付けて、前記計測情報テーブルに格納する。
これにより、計測情報テーブルは、様々な移動体が得た点群データにおける対象物の領域及び種類を示す対象物セグメント情報を、当該点群データに対応付けて格納することができる。
【0085】
<技術10>
技術9に記載のデータ処理装置において、前記計測情報テーブルに格納された情報を使用して、前記現実空間を移動可能な移動体が備える点群センサが得た点群データに対するセグメンテーションを行うAI(例えばセグメンテーションAI120)の学習を行うAI学習部(113)、をさらに備える。
計測情報テーブルには仮想空間において様々な移動体がセンシングして得た点群データとそれに対応する対象物セグメント情報が大量に格納されているため、これによりAI学習部は、現実空間において様々な移動体がセンシングして得た点群データに対して物体のセグメンテーションを行うAIの学習を効率的に行うことができる。
【0086】
<技術11>
データ処理方法は、現実空間を模した仮想空間(10)と、前記仮想空間に配置された対象物(30)と、前記仮想空間を移動可能な第1の点群センサ(20)を有する第1の移動体(12)と、前記仮想空間を移動可能な第2の点群センサ(20)を有する第2の移動体(12)と、を管理し、前記第1の移動体の前記第1の点群センサが第1の位置から前記対象物をセンシングして得た第1の点群データと、前記第2の移動体の前記第2の点群センサが前記第1の位置と異なる第2の位置から前記対象物をセンシングして得た第2の点群データとを、計測情報テーブル(200)に格納する。
これにより、仮想空間において、同じ対象物に対して、互いに異なる位置からセンシングして得た複数の点群データを計測情報テーブルに格納することができる。すなわち、対象物を様々な位置からセンシングした大量の点群データを効率的に収集することができる。
【0087】
以上、添付図面を参照しながら実施の形態について説明したが、本開示はかかる例に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例、修正例、置換例、付加例、削除例、均等例に想到し得ることは明らかであり、それらについても本開示の技術的範囲に属すると了解される。また、発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述した実施の形態における各構成要素を任意に組み合わせてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0088】
本開示の技術は、特性の異なる点群データの収集、点群データに関する人工知能の学習、及び、当該人工知能の利用に有用である。
【符号の説明】
【0089】
10 仮想空間
11 静止体
12 移動体
13 自動車
14 ドローン
15 人
16 スマートフォン
20 点群センサ
30 対象物
50 通信ネットワーク
60 端末
100 データ処理装置
101 プロセッサ
102 メモリ
103 ストレージ
104 通信部
105 入力部
106 表示部
111 仮想空間管理部
112 情報取得部
113 AI学習部
120 セグメンテーションAI
200 計測情報テーブル
201 時刻
202 移動体ID
203 移動体種類
204 移動体位置
205 移動体姿勢
206 移動体速度
207 移動体移動方向
208 点群センサ性能
209 点群データ
210 対象物セグメント情報
【要約】
【課題】対象物を様々な位置からセンシングした大量の点群データを効率的に収集する。
【解決手段】データ処理装置は、現実空間を模した仮想空間と、仮想空間に配置された対象物と、仮想空間を移動可能な第1の点群センサを有する第1の移動体と、仮想空間を移動可能な第2の点群センサを有する第2の移動体と、を管理する仮想空間管理部と、第1の移動体の第1の点群センサが第1の位置から対象物をセンシングして得た第1の点群データと、第2の移動体の第2の点群センサが第1の位置と異なる第2の位置から対象物をセンシングして得た第2の点群データとを、計測情報テーブルに格納する情報取得部と、を備える。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5