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特許7619739発光ダイオード(LED)アレイ用のセラミックキャリア及びビルドアップキャリア
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-14
(45)【発行日】2025-01-22
(54)【発明の名称】発光ダイオード(LED)アレイ用のセラミックキャリア及びビルドアップキャリア
(51)【国際特許分類】
   H10H 20/857 20250101AFI20250115BHJP
   F21S 41/153 20180101ALI20250115BHJP
   F21S 41/663 20180101ALI20250115BHJP
   F21V 19/00 20060101ALI20250115BHJP
   F21W 102/00 20180101ALN20250115BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20250115BHJP
【FI】
H01L33/62
F21S41/153
F21S41/663
F21V19/00 170
F21V19/00 150
F21W102:00
F21Y115:10 500
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2022541872
(86)(22)【出願日】2021-01-07
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-15
(86)【国際出願番号】 US2021012425
(87)【国際公開番号】W WO2021142066
(87)【国際公開日】2021-07-15
【審査請求日】2023-12-22
(31)【優先権主張番号】62/958,058
(32)【優先日】2020-01-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/809,104
(32)【優先日】2020-03-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】20166601.3
(32)【優先日】2020-03-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】500507009
【氏名又は名称】ルミレッズ リミテッド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】タン,ルン-クァン
(72)【発明者】
【氏名】ヒン,ツェ-ヤン
【審査官】佐竹 政彦
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-270860(JP,A)
【文献】特開2016-195255(JP,A)
【文献】特開2009-224191(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0181315(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 33/00-33/64
H01S 5/00-5/50
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
窒化アルミニウム(AlN)キャリアと、
前記AlNキャリア上の本体であり、
誘電体層のスタック、
前記誘電体層のスタックの厚さ全体を貫いて形成された複数のビアであり、当該複数のビアは複数ペアを形成し、前記複数ペアの隣接ペア同士が、20μmから200μmの範囲内の幅を持つ空間で離隔される、複数のビア、及び
前記複数のビアを充填した金属材料、
を有する本体と、
前記複数のビアの各々の前記AlNキャリアとは反対側の頂面上の導電パッドと、
前記複数のビアの前記隣接ペア同士の間の前記空間と、前記導電パッドによって覆われていない前記誘電体層のスタック及び前記金属材料の頂面の部分とを含めて、前記本体の前記AlNキャリアとは反対側の頂面を覆うソルダーマスク層と、
を有する回路基板。
【請求項2】
前記複数のビアの各々は、50μmから200μmの範囲内の幅を持つ、請求項1に記載の回路基板。
【請求項3】
前記金属材料は、銅、銀、及びニッケルのうちの1つを有する、請求項1に記載の回路基板。
【請求項4】
前記誘電体層のスタックは有機誘電体材料を有する、請求項1に記載の回路基板。
【請求項5】
発光ダイオード(LED)照明システムであって、
回路基板であり、
窒化アルミニウム(AlN)キャリアと、
前記AlNキャリア上の誘電体層のスタックと、
前記誘電体層のスタックの厚さ全体を貫いて形成された複数ペアのビアであり、前記複数ペアの隣接ペア同士が、各々20μmから200μmの範囲内の幅を持つ空間で離隔される、複数ペアのビア、
前記複数ペアのビアを充填した金属材料、
前記複数ペアのビアの各ビアの前記AlNキャリアとは反対側の頂面上の導電パッド、及び
前記複数ペアのビアの前記隣接ペア同士の間の前記空間と、前記導電パッドによって覆われていない前記誘電体層のスタック及び前記金属材料の頂面の部分とを含めて、当該回路基板の前記AlNキャリアとは反対側の頂面を覆うソルダーマスク層、
を有する回路基板と、
前記回路基板上の発光ダイオード(LED)アレイと、
を有するシステム。
【請求項6】
前記LEDアレイは、
複数のエミッタと、
前記複数のエミッタの各々に電気的に結合された導電パッドのペアと、
を有するモノリシックLEDアレイである、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記回路基板の前記導電パッドの複数のペアの各々が、前記複数のエミッタに電気的に結合された前記導電パッドの複数のペアのうちのそれぞれの1つに電気的に結合される、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記LEDアレイは、各々が導電パッドのペアを持つ複数の個別のLEDデバイスを有し、前記回路基板の前記導電パッドの複数のペアの各々が、前記複数の個別のLEDデバイスのうちのそれぞれの1つの前記導電パッドのペアに電気的に結合される、請求項5に記載のシステム。
【請求項9】
前記複数のビアの各々は、50μmから200μmの範囲内の幅を持つ、請求項5に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この出願は、2020年1月7日に出願された米国仮出願第62/958,058号、2020年3月4日に出願された米国特許出願第16/809,104号、及び2020年3月30日に出願された欧州特許出願第20166601.3号の利益を主張するものであり、それらの内容をここに援用する。
【背景技術】
【0002】
精密制御照明用途は、小型のアドレス指定可能な発光ダイオード(LED)照明システムの生産及び製造を必要とし得る。そのようなシステムのいっそう小さいサイズは、非従来的なコンポーネント及び製造プロセスを必要とし得る。
【発明の概要】
【0003】
回路基板、LED照明システム、及び製造方法が記述される。回路基板は、セラミックキャリアと、該セラミックキャリア上の本体とを含む。本体は、複数の誘電体層と、該複数の誘電体層の厚さ全体を貫いて形成された複数のビアとを含む。これらのビアは、金属材料で充填される。セラミックキャリアとは反対側の、これらのビアの各々の表面上に、導電パッドが設けられる。
【図面の簡単な説明】
【0004】
添付の図面とともに例として与えられる以下の説明から、より詳細な理解が得られることになる。
図1】LEDアレイの一例の上面図である。
図2】回路基板の一例の断面図である。
図3図2の回路基板を組み込んだLED照明システムの一例の断面図である。
図4図3のLED照明システムを組み込んだ車両ヘッドランプシステムの一例の図である。
図5】車両ヘッドランプシステムの他の一例の図である。
図6】無線装置の一例のブロック図である。
図7】無線装置の他の一例の背面図である。
図8】例えば図3のLED照明システムなどのLED照明システムを製造する方法の一例のフロー図である。
図9A図9A-9Qは、製造方法における様々な段階におけるLED照明システムの断面図である。
図9B図9A-9Qは、製造方法における様々な段階におけるLED照明システムの断面図である。
図9C図9A-9Qは、製造方法における様々な段階におけるLED照明システムの断面図である。
図9D図9A-9Qは、製造方法における様々な段階におけるLED照明システムの断面図である。
図9E図9A-9Qは、製造方法における様々な段階におけるLED照明システムの断面図である。
図9F図9A-9Qは、製造方法における様々な段階におけるLED照明システムの断面図である。
図9G図9A-9Qは、製造方法における様々な段階におけるLED照明システムの断面図である。
図9H図9A-9Qは、製造方法における様々な段階におけるLED照明システムの断面図である。
図9I図9A-9Qは、製造方法における様々な段階におけるLED照明システムの断面図である。
図9J図9A-9Qは、製造方法における様々な段階におけるLED照明システムの断面図である。
図9K図9A-9Qは、製造方法における様々な段階におけるLED照明システムの断面図である。
図9L図9A-9Qは、製造方法における様々な段階におけるLED照明システムの断面図である。
図9M図9A-9Qは、製造方法における様々な段階におけるLED照明システムの断面図である。
図9N図9A-9Qは、製造方法における様々な段階におけるLED照明システムの断面図である。
図9O図9A-9Qは、製造方法における様々な段階におけるLED照明システムの断面図である。
図9P図9A-9Qは、製造方法における様々な段階におけるLED照明システムの断面図である。
図9Q図9A-9Qは、製造方法における様々な段階におけるLED照明システムの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0005】
以下、添付の図面を参照して、複数の異なる光照明システム及び/又は発光ダイオード(“LED”)実装の例がいっそう十分に説明される。これらの例は、相互に排他的なものではなく、更なる実装を達成するために、1つの例に見られる特徴を、1つ以上の他の例に見られる特徴と組み合わせることができる。従って、理解されることには、添付の図面に示される例は、単に例示の目的で提供されており、それらは決して本開示を限定することを意図していない。全体を通して、同様の要素は似通った符号で参照する。
【0006】
理解されることには、様々な要素を記述するために、ここでは第1、第2、第3などの用語が使用されることがあるが、それらの要素はこれらの用語によって限定されるべきでない。これらの用語は、1つの要素を別の要素から区別するために使用され得る。例えば、本発明の範囲から逸脱することなく、第1の要素が第2の要素と称されてもよく、第2の要素が第1の要素と称されてもよい。ここで使用されるとき、用語“及び/又は”は、関連して列挙されるアイテムのうちの1つ以上のアイテムの任意の及び全ての組み合わせを含み得る。
【0007】
理解されることには、例えば層、領域、又は基板などの要素が他の要素の“上に”ある又は“上へと”延在するとして言及されるとき、それが直に他の要素の上にある又は直にその上へと延在してもよいし、あるいは、介在する要素も存在してもよい。対照的に、或る要素が他の要素の“直上に”ある又は“直に上へと”延在するとして言及されるときには、介在する要素は存在しないとし得る。これまた理解されることには、或る要素が他の要素に“接続される”又は“結合される”として言及されるとき、それは直に他の要素に接続又は結合されてもよいし、及び/又は、1つ以上の介在要素を介して他の要素に接続又は結合されてもよい。対照的に、或る要素が他の要素に“直に接続される”又は“直に結合される”として言及されるときには、その要素と他の要素との間に介在する要素は存在しない。理解されることには、これらの用語は、図に描かれる向きに加えて、異なる向きの要素を包含することが意図される。
【0008】
ここでは、図に示されるときの、1つの要素、層又は領域と別の要素、層又は領域との関係を記述するために、例えば“下方”、“上方”、“上側”、“下側”、“水平”又は“鉛直”などの相対的な用語が使用されることがある。理解されることには、これらの用語は、図に描かれる向きに加えて、異なる向きのデバイスを包含することが意図される。
【0009】
また、LED、LEDアレイ、電気コンポーネント、及び/又は電子部品が、1つの、2つの、それともそれより多くのエレクトロニクス基板上に収容されるのかは、設計上の制約及び/又は用途にも依存し得る。
【0010】
現在利用可能な最も効率的な光源の中に、半導体発光デバイス(LED)、又は例えば紫外線(UV)又は赤外線(IR)の光出力を放つデバイスなどの光出力放射デバイスがある。これらのデバイス(以下、“LED”)は、発光ダイオード、共振器型発光ダイオード、垂直共振器レーザダイオード、端面発光レーザ、又はこれらに類するものを含み得る。LEDは、例えば、それらの小型さ及びより低い電力要求により、数多くの様々な用途にとっての魅力的な候補であり得る。例えば、それらは、カメラ及び携帯電話などの手持ち式の電池駆動装置用の光源(例えば、フラッシュ光及びカメラフラッシュ)として使用され得る。それらはまた、例えば、自動車照明、ヘッドアップディスプレイ(HUD)照明、園芸照明、街路灯、ビデオ用のトーチ、一般照明(例えば、家庭、店舗、オフィス及びスタジオの照明、劇場/舞台の照明、及び建築照明)、拡張現実(AR)照明、仮想現実(VR)照明のために使用され、ディスプレイ用のバックライトとして使用され、また、IR分光法に使用され得る。単一のLEDでは白熱光源よりも明るくない光を提供することになり、従って、もっと明るいことが望まれる又は必要とされる用途では、マルチジャンクションデバイス又はLEDのアレイ(例えば、モノリシックLEDアレイ、マイクロLEDアレイなど)が使用され得る。
【0011】
図1は、一例のLEDアレイ102の上面図である。図1に示す例において、LEDアレイ102は、エミッタ(発光体)120のアレイである。LEDアレイは、例えばLEDアレイエミッタの精密制御を必要とするものなどの用途で使用されることがある。LEDアレイ102内のエミッタ120は、個々にアドレス指定可能であったり、あるいはグループ/サブセットでアドレス指定可能であったりし得る。
【0012】
LEDアレイ102の3×3部分の拡大図も図1に示している。3×3拡大図に示すように、LEDアレイ102は、各々が幅wを有する複数のエミッタ120を含み得る。実施形態において、幅wは約100μm以下(例えば、30μm)とし得る。エミッタ120間のレーン122は幅がwの広さとし得る。実施形態において、幅wは約20μm以下(例えば、5μm)とし得る。レーン122は、隣接し合うエミッタ間にエアギャップを提供してもよいし、他の材料を含んでもよい。1つのエミッタ120の中心から隣接するエミッタ120の中心までの距離Dは、約120μm以下(例えば、30μm)とし得る。理解されることには、ここで提供される幅及び距離は単なる例であり、実際の幅及び/又は寸法は様々であり得る。
【0013】
理解されることには、図1には対称なマトリクスに配置された正方形のエミッタが示されているが、ここに記載される実施形態には任意の形状及び配置のエミッタが適用され得る。例えば、図1のLEDアレイ102は、例えば200×100マトリクス、対称マトリクス、非対称マトリクス、又はこれらに類するものなど、任意の適用可能な配置で20,000個を超えるエミッタを含み得る。これまた理解されることには、ここに記載される実施形態を実装するために、複数組のエミッタ、マトリクス、及び/又は基板が任意の適用可能な形態で配置されてもよい。
【0014】
上述のように、例えばLEDアレイ102などのLEDアレイは、微細なピッチ及びライン間隔を持つ複数のエミッタを含み得る。例えばこれなどのLEDアレイは、マイクロLEDアレイ又は単にマイクロLEDと称されることがある。マイクロLEDは、基板上に提供される個別のエミッタのアレイを含むことができ、あるいは、エミッタを形成するセグメントに分割された単一のシリコンウエハ又はダイとすることができる。後者のタイプのマイクロLEDは、モノリシックLEDと称されることがある。また、このようなLEDアレイは、それらに電力供給するために例えば60ワット以上などのかなりの電力を必要とし、それ故に、動作中にかなりの熱を発し得る。従って、このようなアレイでは、微細なラインスペースに適合するとともに十分な放熱を提供することができる回路基板が必要とされる。
【0015】
ここに記載される実施形態は、微細なラインスペースを持つLEDアレイをサポートし得るとともに、そのようなLEDアレイの熱要件を満たすのに十分な放熱を提供し得るような回路基板、該回路基板を組み込んだLED照明システム、及び製造方法を提供し得る。このようなLEDアレイ及びLED照明システムは、例えば、カメラフラッシュ及び車両照明システム用途を含む様々な用途で使用され得る。
【0016】
図2は、回路基板200の断面図である。図2に示す例において、回路基板200はセラミックキャリア202を含んでいる。セラミックキャリア202は頂面218及び底面214を持ち得る。セラミックキャリア202の頂面218上に本体212が配置されている。本体212は頂面220及び底面216を有し、底面216がセラミックキャリア202の頂面218上に置かれている。本体212は、複数の誘電体材料の層204から形成され得る。誘電体材料の層204を貫いて多数のビア206が形成される。実施形態において、これらのビアは誘電体材料の層204の厚さ(t)全体を貫いて形成される。ビア206は金属材料で充填及び/又はめっきされ得る。誘電体材料の層204の厚さ全体を完全に貫いてビアが形成される場合、ビア206内の金属がセラミックキャリア202に接触する。ビア206の各々の、セラミックキャリア202とは反対側の表面上に、金属パッド208が配置され得る。
【0017】
ビア206は、各々が一対の金属コンタクトを含み得る複数のLEDデバイス又はエミッタ(発光体)との接触を可能にするようにペアで構成され得る。実施形態において、ビア206は、マイクロビア又はスロットとし得るとともに、幅wを持つことができ、また、隣接するビアのペア間の空間は幅wを持つことができる。実施形態おいて、wは50μmから200μmの範囲内とすることができ、wは20μmから200μmの範囲内とすることができる。ビア206のこの小さい幅、及びビア206のペア間のこの小さい間隔は、回路基板200を、微細なライン間隔を有する例えば図1のLEDアレイ102などのLEDアレイとともに使用することを可能にし得る。
【0018】
ビア206は、良好な熱伝導率を持つ金属材料で充填及び/又はめっきされ得る。実施形態において、該金属材料は銅、銀、又はニッケル材料とし得る。セラミックキャリア202は、高い熱伝導率及び高い電気抵抗率を持つ材料から形成され得る。実施形態において、セラミックキャリア202は、窒化アルミニウム(AlN)、ジルコニア(ZrO)、又は酸化アルミニウム(Al)から形成され得る。このような材料をセラミックキャリア202に使用することは、導電パッド208への電気接続を為すことと、導電パッド208上にマウントされたLEDアレイ又は半導体デバイスからの熱を放散させることとの両方のために、ビア206を使用することを可能にする。換言すれば、誘電体材料の層204の厚さ全体を貫いてビア206が形成されるとき、ビア206は、金属パッド208上にマウントされたLEDアレイ又は他の半導体デバイスからの熱を、その高い熱伝導率によって熱を環境中に迅速に放散させ得るものであるセラミックキャリア202へと放散させ得る。さらに、セラミックキャリア202は良好な電気抵抗率を持つので、それが、ビア206が互いにショートすることを防止し得る。
【0019】
上述のように、本体212は厚さtを持ち得る。実施形態において、厚さtは20μmから50μmの範囲内とし得る。従って、厚さtは、回路基板によってもたらされる絶縁を最小限にするために比較的薄く保たれ得る。
【0020】
図3は、図2の回路基板200を、その上にマウントされた発光ダイオード(LED)デバイス304のアレイとともに含むLED照明システム300の断面図である。図3に示す例は個別のLEDデバイス304のアレイを含んでいるが、ここに記載される実施形態は、個別のエミッタのアレイ、又はエミッタを形成するセグメントに分割された単一のシリコンウエハ若しくはダイを含むモノリシックLEDアレイ、とし得る例えば図1のLEDアレイ102などの任意のタイプのLEDアレイに適用可能である。モノリシックLEDアレイが使用される場合、アレイ内のエミッタの各々が、回路基板上の対応する金属パッドのペアに(例えば、はんだを介して)電気的に結合され得る一対の金属コンタクトを持つことができる。
【0021】
図3に示す例において、LEDデバイス304は各々、半導体構造308と、半導体構造308の上の波長変換層306と、2つの金属コンタクト310a及び310bとを含んでいる。半導体構造は、励起されたときに光を発する任意のタイプの半導体構造とすることができ、1つ以上のp型領域、n型領域、及び活性な発光領域を含むことができる。実施形態において、2つのコンタクト310a及び310bは、それぞれ、p型電極及びn型電極とし得る。波長変換層306は、半導体構造308から離れていてもよいし、近位にあってもよいし、直上にあってもよい。半導体構造308内の活性層が、オンにされたときに光を波長変換層306内に放ち、そして、波長変換層306が更に、活性層によって放たれた光の波長を変更するように作用する。波長変換層306は、ある波長の光を吸収して異なる波長の光を発する例えば透明若しくは半透明のバインダ若しくはマトリクス内の蛍光体粒子又はセラミック蛍光体素子などの何らかのルミネセント材料を含み得る。
【0022】
図3に示す例において、LEDデバイス304の各々のコンタクト310a及び310bのペアの各々が、回路基板200上の金属パッド208の対応するペアに(例えば、はんだを介して)電気的に結合されている。金属パッド208によって占有されない領域の回路基板200の頂面220上にはソルダーマスク層302が設けられている。実施形態において、ソルダーマスク層302は、回路基板を保護し且つ/或いは光を反射する任意の層又は任意の種類の材料とし得る。
【0023】
上述のように、例えば図3に示すものなどのLED照明システムは、多数の異なる用途に使用されることができ、密に詰め込まれたLEDアレイ及び/又は個別にアドレス指定可能なLEDデバイス若しくはエミッタが望まれ得る車両ヘッドランプシステム及びフラッシュ用途において特に有用であり得る。図4図5図6、及び図7は、例えば図3のLED照明システム300などのLED照明システムを組み込み得る適用システム例の図である。
【0024】
図4は、例えば図3のLED照明システム300などのLED照明システムを組み込み得る車両ヘッドランプシステム400の一例の図である。図4に示す車両ヘッドランプシステム400の例は、電力ライン402、データバス404、入力フィルタ及び保護モジュール406、バストランシーバ408、センサモジュール410、LED直流-直流(DC/DC)モジュール412、ロジック低ドロップアウト(LDO)モジュール414、マイクロコントローラ416、及びアクティブヘッドランプ418を含んでいる。実施形態において、アクティブヘッドランプ418は、例えば図3のLED照明システム300などのLED照明システムを含み得る。
【0025】
電力ライン402は、車両から電力を受け取る入力を持つことができ、データバス404は、それを介して車両と車両ヘッドランプシステム400との間でデータが交換され得る入力/出力を持つことができる。例えば、車両ヘッドランプシステム400は、車両内の他の場所から、例えば方向指示を点灯させたりヘッドランプを点灯させたりするための命令などの命令を受信し得るとともに、望まれる場合に車両内の他の場所にフィードバックを送信し得る。センサモジュール410は、データバス404に通信可能に結合されることができ、例えば、環境条件(例えば、時刻、雨、霧、又は周辺光レベル)、車両状態(例えば、駐車中、移動中、移動速度、又は移動方向)、及び他の物体(例えば、車両又は歩行者)の存在/位置に関連する追加データを、車両ヘッドランプシステム400又は車両内の他の場所に提供することができる。車両データバスに通信可能に結合された車両コントローラとは別のヘッドランプコントローラも、車両ヘッドランプシステム400に含められ得る。図4において、ヘッドランプコントローラは、例えばマイクロコントローラ(μc)416などのマイクロコントローラとし得る。マイクロコントローラ416は、データバス404に通信可能に結合され得る。
【0026】
入力フィルタ及び保護モジュール406は、電力ライン402に電気的に結合されることができ、例えば、伝導性放射を低減させて電力耐性を提供する様々なフィルタをサポートし得る。さらに、入力フィルタ及び保護モジュール406は、静電放電(ESD)保護、負荷ダンプ保護、オルタネータフィールド減衰保護、及び/又は逆極性保護を提供し得る。
【0027】
LED DC/DCモジュール412は、フィルタ及び保護モジュール406とアクティブヘッドランプ418との間に結合されて、フィルタリングされた電力を受け取り、アクティブヘッドランプ418のLEDアレイ内のLEDに電力供給するための駆動電流を提供することができる。LED DC/DCモジュール412は、約13.2ボルトの公称電圧の、7ボルトと18ボルトとの間の入力電圧と、LEDアレイに関する最大電圧(例えば、工場若しくは現地での較正、及び負荷、温度若しくは他の要因による動作条件調整)によって決定される)よりも僅かに(例えば、0.3ボルト)高いとし得る出力電圧とを持ち得る。
【0028】
ロジックLDOモジュール414は、フィルタ及び保護モジュール406に結合されて、フィルタリングされた電力を受け取り得る。ロジックLDOモジュール414はまた、マイクロコントローラ416及びアクティブヘッドランプ418に結合されて、マイクロコントローラ416及び/又はアクティブヘッドランプ418内のシリコンバックプレーン(例えば、CMOSロジック)に電力を提供し得る。
【0029】
バストランシーバ408は、例えば、汎用非同期送受信機(universal asynchronous receiver transmitter;UART)又はシリアルペリフェラルインタフェース(SPI)インタフェースを有し得るとともに、マイクロコントローラ416に結合され得る。マイクロコントローラ416は、センサモジュール410からのデータに基づく又はそれを含む車両入力を翻訳し得る。翻訳された車両入力は、アクティブヘッドランプモジュール418内の画像バッファに転送可能なビデオ信号を含み得る。さらに、マイクロコントローラ416は、起動時にデフォルト画像フレームをロードしてオープン/ショートピクセルを検査し得る。実施形態において、SPIインタフェースが画像バッファをCMOSにロードし得る。画像フレームは、フルフレーム、差分フレーム、又は部分フレームとし得る。マイクロコントローラ416の他の機能は、ダイ温度を含むCMOS状態及びロジックLDO出力の制御インタフェースモニタリングを含み得る。実施形態において、LED DC/DC出力は、ヘッドルームを最小化するように動的に制御され得る。画像フレームデータを提供することに加えて、例えば車幅灯若しくは方向指示灯と併せた補助的使用、及び/又は日中走行灯の作動などの、他のヘッドランプ機能も制御され得る。
【0030】
図5は、他の一例の車両ヘッドランプシステム500の図である。図5に示す車両ヘッドランプシステム500の例は、アプリケーションプラットフォーム502と、2つのLED照明システム506及び508と、光学系510及び512とを含んでいる。2つのLED照明システム506及び508は、例えば図3のLED照明システム300などのLED照明システムであってもよいし、あるいは、LED照明システム300に付け加えて、図4の車両ヘッドランプシステム400内のその他のモジュールの一部又は全てを含んでもよい。後者の実施形態において、LED照明システム506及び508は車両ヘッドランプサブシステムとし得る。
【0031】
LED照明システム508は、光ビーム514(図5の矢印514aと514bとの間に示される)を放射し得る。LED照明システム506は、光ビーム516(図5の矢印516aと516bとの間に示される)を放射し得る。図5に示す実施形態では、二次光学系510がLED照明システム508に隣接しており、LED照明システム508から放射された光が二次光学系510を通り抜ける。同様に、二次光学系512がLED照明システム506に隣接しており、LED照明システム506から放射された光が二次光学系512を通り抜ける。代わりの実施形態では、二次光学系510/512は車両ヘッドランプシステムに設けられなくてもよい。
【0032】
含まれるとき、二次光学系510/512は、1つ以上のライトガイドであるか、それを含むかし得る。該1つ以上のライトガイドは、エッジリット型であってもよいし、ライトガイドの内縁を画成する内部開口を有してもよい。該1つ以上のライトガイドの内部開口にLED照明システム508及び506(又は車両ヘッドランプサブシステムのアクティブヘッドランプ)が挿入されて、それらが該1つ以上のライトガイドの内縁(内側開口型ライトガイド)又は外縁(エッジリット型ライトガイド)に光を注入するようにし得る。実施形態において、該1つ以上のライトガイドは、LED照明システム508及び506によって放射される光を、例えば、勾配、面取り分布、狭い分布、広い分布、又は角度分布を持つようになど、所望のように整形し得る。
【0033】
アプリケーションプラットフォーム502は、図4の電力ライン402及びデータバス404のうちの1つ以上又は一部を含み得るものであるライン504を介して、LED照明システム506及び/又は508に電力及び/又はデータを提供し得る。アプリケーションプラットフォーム502の筐体の内部又は外部に1つ以上のセンサ(システム400内のセンサ又は他の追加のセンサとし得る)があり得る。代わりに、又は加えて、図4のLED照明システム400の例に示したように、各LED照明システム508及び506は、それ自身のセンサモジュール、接続・制御モジュール、電力モジュール、及び/又はLEDアレイを含んでもよい。
【0034】
実施形態において、車両ヘッドランプシステム500は、可動光ビームを備えた自動車を表すことができ、可動ビームを提供するようにLEDが選択的に動作され得る。例えば、LEDのアレイ(例えば、LEDアレイ102)を使用して、ある形状又はパターンを画成又は投影したり、道路の選択されたセクションのみを照らしたりすることができる。一実施形態例において、LEDシステム506及び508内の赤外線カメラ又は検出器ピクセルが、照明を必要とするシーンの部分(例えば、道路又は横断歩道)を特定するセンサ(例えば、図4のセンサモジュール410内のセンサと同様)であるとし得る。
【0035】
図6は、無線装置600の一例の図である。図6に示す例において、無線装置600は、プロセッサ612、トランシーバ602、アンテナ604、スピーカ/マイクロホン606、キーパッド608、ディスプレイ/タッチパッド610、メモリ616、電源618、及びカメラ614を含んでいる。
【0036】
プロセッサ612は、汎用プロセッサ、専用プロセッサ、コンベンショナルなプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、マイクロプロセッサ、DSPコアに付随した1つ以上のマイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)回路、集積回路(IC)、状態マシン、及びこれらに類するものとし得る。プロセッサ612は、スピーカ/マイクロホン606、キーパッド608、ディスプレイ/タッチパッド610、及び/又はカメラ614に結合され、それからユーザ入力データを受け取り得る。プロセッサ612はまた、スピーカ/マイクロホン606、キーパッド608、ディスプレイ/タッチパッド610、及び/又はカメラ614にユーザデータを出力し得る。さらに、プロセッサ612は、例えばメモリ616などの任意のタイプの好適なメモリからの情報にアクセスすることができ、また、そこにデータを格納することができる。プロセッサ612は、電源618から電力を受け取ることができ、無線装置600内の他のコンポーネントへの電力を分配及び/又は制御するように構成され得る。
【0037】
プロセッサ612はまた、カメラ614に結合され得る。実施形態において、カメラ614は、例えば、イメージセンサ、読み出し回路、フラッシュモジュール、及び/又は他の必要な回路若しくはカメラ614を動作させるのに必要な制御具を含み得る。実施形態において、フラッシュモジュールは、例えば図3のLED照明システム300などのLED照明システムと、フラッシュを動作させるのに必要なドライバ、1つ以上のセンサ及び/又は他の回路若しくは制御具とを含み得る。
【0038】
図7は、カメラ614の更なる詳細を示す無線装置700の背面図である。図7に示す例において、無線装置700は筐体720及びカメラ614を含んでいる。カメラ614はレンズ740を含み、これを介してカメラのイメージセンサ(図7には示さず)がシーンの像をキャプチャし得る。カメラモジュール614はまた、1つ以上のLEDアレイを含み得るフラッシュ750を含むことができ、これは、例えば図3のLED照明システム300などの1つ以上のLED照明システムの一部とし得る。
【0039】
図8は、例えば図3のLED照明システム300などのLED照明システムを製造する方法800の一例のフロー図である。図9A、9B、9C、9D、9E、9F、9G、9H、9I、9J、9K、9L、9M、9N、9O、9P、及び9Qは、製造方法における様々な段階におけるLED照明システムの断面図である。実施形態において、セラミックキャリア上に誘電体層を積み重ねるために、より微細なジオメトリの高密度インターコネクトビルドアッププロセスが使用される。例えば、有機材料、又はより具体的にビスマレイミドトリアジン(BT)樹脂などの、様々な誘電材料が使用され得る。ビルドアッププロセスのバックボーンとしてセラミックキャリア(例えば、AlNキャリア)が使用され得る。
【0040】
図8の方法800の例では、上述のように、例えばAlNキャリアなどのセラミックキャリア上に第1の金属パッドが形成される(802)。図9A、9B、9C、9D、9E、9F、及び9Gは、第1の金属パッドの形成における様々な時点での構造例を提供する。
【0041】
実施形態において、当該方法を使用して複数の回路基板を同時に製造し得る。例えば、図9Aに示すように、2つのセラミックキャリア902a及び902bが、例えば接着剤904を用いて互いに取り付けられて、構造体900Aを形成し得る。実施形態において、接着剤はテープ又は仮接着剤とし得る。図9Aに示す例では、第1のセラミックキャリア902aと第2のセラミックキャリア902bとの間に接着剤904が配置される。図9A-9Qの例は複数の回路基板の同時製造を示しているが、当業者は、同様の方法を使用して(例えば、2つのキャリアを接合せず、両方のキャリア上で処理を行わないことによって)単一の回路基板を製造し得ることを認識するであろう。
【0042】
図9Bに示すように、第1及び第2のキャリア902a及び902bの外面(例えば、共に接着されていない表面)上に金属材料906a及び906bの層が形成され得る。実施形態において、該金属層はスパッタリングによって形成され得る。例えば、構造体900Aに対して銅スパッタリングが行われて、キャリア902a及び902bの外面上に銅の薄膜を形成し得る。しかしながら、当業者が理解することには、第1及び第2のキャリア902a及び902bの表面上に金属層を形成するために他の方法及び材料が使用されてもよい。
【0043】
図9Cに示すように、金属層906a及び906bの各々上に膜908a及び908bが形成されて、構造体900Cを形成し得る。実施形態において、該膜は、ドライフィルムラミネーションを用いて形成された例えばフォトレジストなどのドライフィルムとし得る。しかしながら、当業者が理解することには、金属層906a及び906bの表面上に膜908a及び908bを形成するために例えばスピンコーティングなどの他の方法が用いられてもよい。
【0044】
図9Dに示すように、構造体900Cが、膜908a及び908bの一部を除去する結像又はフォトリソグラフィプロセスを受けて、膜内に開口を形成し、構造体900Dを形成し得る。実施形態において、これは、構造体900Cの上に例えばガラスパターンなどのパターン910a及び910bを配置し、該パターンを通して放たれる光(例えば、紫外(UV)光)に構造体900Cを曝すことによって行われ得る。これは、除去することを望む膜908a及び908bの部分に、あるいは代わりに、除去すべきでない膜908a及び908bの部分に、UV光が当たることをもたらし得る。
【0045】
図9Eに示すように、例えば構造体900Dに現像液を塗布することによって、膜908a及び908bの所望部分が除去され得る。複数の異なるタイプの現像液を用いてもよい。実施形態において、図9Dで光に曝された膜908a及び908bの部分が現像液に対して可溶性になることができ、あるいは、図9Dで光に曝されなかった膜908a及び908bの部分が現像液に対して可溶性になることができる。構造体900Dを現像液に晒すことは、膜908a及び908b内に開口911a及び911bが形成された構造体900Eをもたらし得る。開口911a及び911bは、図2の回路基板200のビア206の一部を形成し得る。
【0046】
図9Fに示すように、膜908a及び908b内の開口911a及び911bが金属材料で充填及び/又はめっきされて、構造体900Fを形成し得る。実施形態において、開口は膜908a及び908bの全体を貫いて延在し、セラミックキャリア902a及び902bの対応する領域を露出されたままにする。開口911a及び911bが金属材料(例えば、銅)でめっきされ及び/又はその他の方法で充填されて、金属めっきされた及び/又は金属充填された開口912a及び912bを形成し得る。
【0047】
図9Gに示すように、膜908a及び908bの残存部分と、それらの下の金属層906a及び906bの部分が除去され、キャリア902a及び902b上に第1の金属パッド912a及び912bが残って、構造体900Gを形成し得る。これは、例えば、膜908a及び908bの残存部分を剥離し、次いで、それらの下の金属層906a及び906bの部分に対して銅又は他の金属のエッチングを実行することによって行われ得る。そして、結果として得られたパネルは、更なるビルドアッププロセスの準備が整い得る。
【0048】
図8を再び参照するに、第1の金属パッドを覆って誘電体材料の層が形成され得る(804)。図9Hは、第1の金属パッド912a及び912bを覆って形成された誘電体材料914a及び914bの層を示す構造体900Hの一例を提供する。実施形態において、該誘電体材料は、第1の金属パッド912a及び912bを覆ってラミネートされ得るが、当業者が理解することには、例えば成形などの他の方法が使用されてもよい。
【0049】
第1の金属パッドの上の誘電体材料内にビアが形成され得る(806)。図9Iは、誘電体材料914a及び914bの層内に形成されたビア916a及び916bを示す構造体900Iの一例を提供する。実施形態において、ビア916a及び916bは、マイクロビア又はスロットとすることができ、例えばレーザアブレーション又はドリル加工を用いて形成され得るが、当業者が理解することには、他の方法が使用されてもよい。ビア916a及び916bは、図2の回路基板200のビア206の他の一部を形成し得る。開口911a及び911bとビア916a及び916bとが組み合わされて、図2の誘電体層204の厚さt1全体を貫いて形成されたビア206を形成し得る。
【0050】
ビアが金属材料で充填され得る(808)。図9Jは、金属材料918a及び918bで充填されたビア916a及び916bを示す構造体900Jの一例を示している。実施形態において、ビアは銅めっきを用いて充填されることができ、それが、図示のように、誘電体材料914a及び914b並びにビア916a及び916bの最外面上の金属材料918a及び918bの層を残し得る。しかしながら、当業者が理解することには、ビア916a及び916bを充填するために他の技術が使用されてもよい。
【0051】
ビアの各々上に第2の金属パッドが形成されて(810)、例えば回路基板の最外面に金属パッドを形成し得る。図9K、9L、9M、9N、9O、9P、及び9Qは、第2の金属パッドの形成における様々な時点での構造例を提供する。
【0052】
図9Kに示すように、図9Cに関して上述したプロセスと同様に、構造体900Jの最外面(例えば、金属918a及び918b)上に膜920a及び920bが形成されて、構造体900Kを形成し得る。実施形態において、該膜は、ドライフィルムラミネーションを用いて形成された例えばフォトレジストなどのドライフィルムとし得る。しかしながら、当業者が理解することには、膜920a及び920bを形成するために例えばスピンコーティングなどの他の方法が用いられてもよい。
【0053】
図9Lに示すように、構造体900Kが、ビア916aと916bとの間の領域の膜920a及び920bの部分を除去する結像又はフォトリソグラフィプロセスを受けて、構造体900Lを形成し得る。実施形態において、これは、構造体900Kの上に例えばガラスパターンなどのパターン922a及び922bを配置し、該パターンを通して放たれる光(例えば、紫外(UV)光)に構造体900Kを曝すことによって行われ得る。これは、除去することを望む膜920a及び920bの部分に、あるいは代わりに、除去すべきでない膜920a及び920bの部分に、UV光が当たることをもたらし得る。
【0054】
図9Mに示すように、例えば構造体900Lに現像液を塗布することによって、膜920a及び920bの所望部分が除去され得る。複数の異なるタイプの現像液を用いてもよい。実施形態において、図9Lで光に曝された膜920a及び920bの部分が現像液に対して可溶性になることができ、あるいは、図9Lで光に曝されなかった膜920a及び920bの部分が現像液に対して可溶性になることができる。構造体900Lを現像液に晒すことは、膜920a及び920bの一部がビア916a及び916b上に残った構造体900Mをもたらし得る。
【0055】
図9Nに示すように、膜920aと920bの残存部分間の金属層918a及び918bの部分が除去されて、構造体900Nを形成し得る。これは、例えば銅又は他の金属のエッチングによって行われ得る。
【0056】
図9Oに示すように、膜920a及び920bの残存部分が除去されて、構造体900Oを形成し得る。これは、例えば膜920a及び920bの残存部分を剥離することによって行われ得る。
【0057】
図9Pに示すように、金属充填されたビア918a及び918bの各々上に、第2の金属パッド922a及び922bが設けられ得る。実施形態において、これはNiAuめっきを用いて行われ得るが、当業者が理解することには、他の方法及び/又は金属材料が用いられてもよい。
【0058】
図9Qに示すように、2つの回路基板が同時に製造される実施形態において、2つの回路基板が分離され得る。図9Qには、分離された回路基板900Qの一方のみが示されている。そして、回路基板は、例えば、個別のLEDデバイス又はモノリシックアレイの金属パッドを当該回路基板の金属パッド922a及び/又は922bにはんだ付けすることによる、個別のLEDデバイス又はモノリシックLEDアレイの取り付けの準備が整い得る。
【0059】
実施形態を詳細に説明してきたが、当業者が理解することには、ここに記載された実施形態には、本明細書を所与として、発明概念の精神から逸脱することなく、変更が為され得る。従って、発明の範囲が、図示して記述した特定の実施形態に限定されるという意図はない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9A
図9B
図9C
図9D
図9E
図9F
図9G
図9H
図9I
図9J
図9K
図9L
図9M
図9N
図9O
図9P
図9Q