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特許7619754血圧測定用カフ、および血圧測定用カフの製造方法
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  • 特許-血圧測定用カフ、および血圧測定用カフの製造方法 図1
  • 特許-血圧測定用カフ、および血圧測定用カフの製造方法 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-14
(45)【発行日】2025-01-22
(54)【発明の名称】血圧測定用カフ、および血圧測定用カフの製造方法
(51)【国際特許分類】
   A61B 5/022 20060101AFI20250115BHJP
【FI】
A61B5/022 300A
A61B5/022 300C
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2019015839
(22)【出願日】2019-01-31
(65)【公開番号】P2020121026
(43)【公開日】2020-08-13
【審査請求日】2021-11-29
【審判番号】
【審判請求日】2023-08-07
(73)【特許権者】
【識別番号】000230962
【氏名又は名称】日本光電工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001416
【氏名又は名称】弁理士法人信栄事務所
(72)【発明者】
【氏名】奈良 卓
(72)【発明者】
【氏名】芦葉 直樹
【合議体】
【審判長】南 宏輔
【審判官】加々美 一恵
【審判官】▲高▼見 重雄
(56)【参考文献】
【文献】特開平4-67837(JP,A)
【文献】特開2008-168157(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B5/02-5/03
B29C65/00-65/82
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気袋を形成しているシート材と、
前記空気袋と連通する通気路を区画しているチューブ材と、
前記シート材前記チューブ材の外周面に溶着されている第一溶着部と、
を備えており、
前記第一溶着部は、前記チューブ材の全周にわたって前記チューブ材の長手方向に沿って延びており、
前記チューブ材の長手方向に沿う前記第一溶着部の寸法は、前記チューブ材の径方向に沿う前記第一溶着部の寸法よりも大き
前記シート材の内面は、前記空気袋の外方かつ前記外周面の前記長手方向における前記空気袋に近い側の端部に向かって湾曲している、
血圧測定用カフ。
【請求項2】
空気袋を形成しているシート材と、
前記空気袋と連通する通気路を区画しているチューブ材と、
前記シート材前記チューブ材の内周面に溶着されている第一溶着部と
を備えており、
前記第一溶着部は、前記チューブ材の全周にわたって前記チューブ材の長手方向に沿って延びており、
前記チューブ材の長手方向に沿う前記第一溶着部の寸法は、前記チューブ材の径方向に沿う前記第一溶着部の寸法よりも大きく、
前記チューブ材の外周面の前記長手方向における前記空気袋に近い側の端部は、前記空気袋の外側に位置している、
圧測定用カフ。
【請求項3】
前記シート材と前記チューブ材は、同一の材料を含有している、
請求項1または2に記載の血圧測定用カフ。
【請求項4】
シート材に孔を形成し、
前記孔よりも大きな外径を有するチューブ材を前記孔に挿通することにより、当該チューブ材の長手方向に沿って延びる部分を前記シート材に形成し、
前記シート材における前記チューブ材の長手方向に沿って延びる部分を、前記チューブ材の外周面に溶着して溶着部を形成し、
前記溶着部から離間した位置において前記シート材の異なる部位同士を溶着することにより、前記チューブ材により区画される通気路と連通する空気袋を形成する、
血圧測定用カフの製造方法。
【請求項5】
シート材に孔を形成し、
前記孔よりも大きな内径を有する通気路を区画するチューブ材を、前記シート材の第一の側に配置し、
前記シート材における前記孔の周辺部を、前記シート材の第二の側から前記通気路内に押し込むことにより、前記チューブ材の長手方向に沿って延びる部分を形成し、
前記シート材における前記チューブ材の長手方向に沿って延びる部分を、前記チューブ材の内周面に溶着して溶着部を形成し、
前記溶着部から離間した位置において前記シート材の異なる部位同士を溶着することにより前記通気路と連通する空気袋を形成する、
血圧測定用カフの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、非観血方式の血圧測定に用いられるカフに関連する。本発明は、当該カフの製造方法にも関連する。
【背景技術】
【0002】
非観血方式の血圧測定に用いられるカフは、空気袋と通気チューブを備えている。通気チューブは、空気袋の内部と連通する通気路を区画している。特許文献1に記載されたカフにおいては、ノズルと称される部材が通気チューブに対応している。ノズルは、通気路を区画している管状部分と、当該管状部分から径方向外側に延びる鍔部を有している。
【0003】
特許文献1に記載されたカフの製造に際しては、シート材に形成された孔に当該シート材の第一の面の側からノズルの管状部分が挿通されることにより、管状部分がシート材の第二の面の側に露出する。続いてノズルの鍔部がシート材の第一の面に溶着されることにより、シート材とノズルが一体不可分とされる。その後、シート材における所定の部位同士が溶着されることにより、空気袋が形成される。シート材の第一の面および第二の面は、それぞれ空気袋の内面および外面となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開平04-067837号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
血圧の測定を正確に行なうためには、カフの表面が被検者の身体表面に沿って柔軟に変形し、両者の密着性が維持されることが求められる。しかしながら、特許文献1に記載されたカフの空気袋においてノズルの鍔部がシート材に溶着された部位は、他の部位よりも厚み寸法が大きく、柔軟性が低くなる。これにより、空気袋と通気チューブの接合部が被検者の身体表面の形状に沿って柔軟に変形できず、カフの表面と身体表面の間に隙間が生じる場合がある。
【0006】
本発明は、カフにおける空気袋と通気チューブの接合部における柔軟性の低下を抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するための本発明の一態様は、血圧測定用カフであって、
空気袋を形成しているシート材と、
前記空気袋と連通する通気路を区画しているチューブ材と、
前記シート材と前記チューブ材が溶着されている溶着部と、
を備えており、
前記溶着部は、前記チューブ材の全周にわたって前記チューブ材の長手方向に沿って延びている。
【0008】
上記の目的を達成するための本発明の一態様は、血圧測定用カフであって、
空気袋を形成しているシート材と、
前記空気袋と連通する通気路を区画しているチューブ材と、
前記シート材と前記チューブ材が溶着されている第一溶着部と、
前記シート材の異なる部位同士が溶着されている第二溶着部と、
を備えており、
前記第一溶着部は、前記チューブ材の長手方向に沿って延びており、かつ前記第二溶着部と離間している。
【0009】
上記の目的を達成するための本発明の一態様は、血圧測定用カフの製造方法であって、
シート材に孔を形成し、
前記孔よりも大きな外径を有するチューブ材を前記孔に挿通することにより、当該チューブ材の長手方向に沿って延びる部分を前記シート材に形成し、
前記シート材における前記チューブ材の長手方向に沿って延びる部分を、前記チューブ材の外周面に溶着して溶着部を形成し、
前記溶着部から離間した位置において前記シート材の異なる部位同士を溶着することにより、前記チューブ材により区画される通気路と連通する空気袋を形成する。
【0010】
上記の目的を達成するための本発明の一態様は、血圧測定用カフの製造方法であって、
シート材に孔を形成し、
前記孔よりも大きな内径を有する通気路を区画するチューブ材を、前記シート材の第一の側に配置し、
前記シート材における前記孔の周辺部を、前記シート材の第二の側から前記通気路内に押し込むことにより、前記チューブ材の長手方向に沿って延びる部分を形成し、
前記シート材における前記チューブ材の長手方向に沿って延びる部分を、前記チューブ材の内周面に溶着して溶着部を形成し、
前記溶着部から離間した位置において前記シート材の異なる部位同士を溶着することにより前記通気路と連通する空気袋を形成する。
【0011】
特許文献1に記載されたカフにおけるノズルのように鍔部によって溶着部が形成される場合、当該溶着部は、通気チューブを形成するチューブ材の径方向に沿って通気袋の内面を延びる。本実施形態の構成によれば、このような鍔部の形成が不要であるので、溶着部(第一溶着部)は、チューブ材の径方向に沿って延びる部分を有しない。したがって、空気袋と通気チューブの接合部における柔軟性の低下を抑制できる。これにより、カフの表面と被検者の身体表面の間の密着性を向上でき、血圧測定の正確性向上に寄与しうる。
【0012】
第二溶着部は、チューブ材の長手方向に直交する平面内でシート材の異なる部位同士が溶着されることによって形成される。換言すると、第二溶着部は、チューブ材の長手方向に直交する平面内において厚み寸法が大きく、柔軟性が低くなる。このような第二溶着部が、シート材とチューブ材の接合部を形成する第一溶着部と離間しているので、第二溶着部の剛性が接合部の柔軟性に与える影響を抑制できる。すなわち、空気袋と通気チューブの接合部の柔軟性が、通気チューブの長手方向に直交する平面内において方向依存性を持たない。これにより、空気袋と通気チューブの接合部における変形の自由度が向上する。したがって、カフの表面と被検者の身体表面の間の密着性を向上でき、血圧測定の正確性向上に寄与しうる。
【0013】
特許文献1に記載されたカフにおけるノズルのように鍔部を有する部品の作製には、射出成型が必要である。他方、本実施形態に係るチューブ材は鍔部を有していないので、押出成型により作製できる。押出成型は、射出成型よりもコストが低い手法であるので、カフの製造コストの上昇を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】一実施形態に係る血圧測定用カフの構成を例示している。
図2】上記の血圧測定用カフの製造方法を例示している。
図3】上記の血圧測定用カフの製造方法を例示している。
図4】上記の血圧測定用カフの製造方法を例示している。
図5】上記の血圧測定用カフの製造方法を例示している。
図6】別例に係る血圧測定用カフの製造方法を示している。
【発明を実施するための形態】
【0015】
添付の図面を参照しつつ、実施形態の例を以下詳細に説明する。各図面においては、説明対象の各要素を認識可能な大きさとするために縮尺を適宜変更している。
【0016】
図1の(A)は、一実施形態に係るカフ1の一部の外観を例示している。カフ1は、非観血方式の血圧測定に用いられる。カフ1は、腕帯2、空気袋3、および通気チューブ4を備えている。図1の(B)は、空気袋3および通気チューブ4の一部の外観を示している。
【0017】
腕帯2は、被検者の上腕部などに巻き回される。空気袋3は、腕帯2に内蔵されている。空気袋3は、伸縮性を有するシート材により形成されている。シート材の材料としては、熱可塑性エラストマが例示されうる。
【0018】
通気チューブ4は、空気袋3の内部と連通する通気路41を区画している。不図示のポンプから通気路41を通じて空気袋3へ空気が送られると、空気袋3が膨張し、腕帯2を介して被検者の上腕部が加圧される。通気路41を通じて空気袋3から空気が抜かれると、空気袋3が収縮し、加圧状態が解除される。
【0019】
空気袋3は、第一溶着部31と第二溶着部32を有している。第一溶着部31は、空気袋3の一部と通気チューブ4の一部が溶着されることにより、一体不可分とされている部分である。第二溶着部32は、シート材における異なる部位同士が溶着されることにより、一体不可分とされている部分である。第一溶着部31と第二溶着部32により、気密性を有する空気袋3が区画されている。第一溶着部31と第二溶着部32は離間している。
【0020】
第一溶着部31は、通気チューブ4の全周にわたって通気チューブ4の長手方向に延びている。後述するように、第一溶着部31は、空気袋3を形成するためのシート材の一部と通気チューブ4を形成するためのチューブ材の一部が溶着されることによって一体不可分とされた部分である。したがって、微視的に見ると第一溶着部31は、三次元的な広がりを有している。本明細書で用いられる「溶着部がチューブ材の長手方向に延びている」という表現は、チューブ材の長手方向に沿う溶着部の寸法が、チューブ材の径方向に沿う溶着部の寸法よりも大きいことを意味する。あるいは、チューブ材の径方向に沿う溶着部の寸法が、チューブ材の長手方向に沿う溶着部の寸法に比べて無視できるほど小さいことを意味する。
【0021】
図2から図5を参照しつつ、このような構成を有するカフ1の製造方法の一例について説明する。
【0022】
まず、図2に示されるように、空気袋3を形成するためのシート材30と通気チューブ4を形成するためのチューブ材40が用意される。シート材30は、上面30aと下面30bを有している。シート材30には、貫通孔30cが形成されている。貫通孔30cは、上面30aと下面30bを連通している。貫通孔30cの直径D1は、チューブ材40の外径D2よりも小さい。
【0023】
チューブ材40は、シート材30の上面30aと下面30bのいずれかに対向するように配置される。図示の例においては、チューブ材40は、下面30bに対向するように配置されている。
【0024】
続いて、図3に示されるように、チューブ材40が、シート材30の貫通孔30cに挿通される。図示の例においては、チューブ材40は、下面30bの側から上面30aの画側へ貫通孔30cを通過する。
【0025】
チューブ材40の外径D2は貫通孔30cの直径D1よりも大きいので、図4の(A)に示されるように、チューブ材40の外周面40aによってシート材30における貫通孔30cの周辺部が上方へ引っ張られ、チューブ材40の長手方向に沿って延びる部分30dが形成される。部分30dは、チューブ材40の全周にわたって形成される。
【0026】
続いて、図4の(B)に示されるように、シート材30の部分30dがチューブ材40の外周面40aに溶着される。溶着は、高周波溶着、レーザ溶着、熱溶着などの周知の手法により行なわれる。これにより、シート材30の一部とチューブ材40の一部が一体不可分とされた第一溶着部31が形成される。したがって、第一溶着部31は、チューブ材40の全周にわたってチューブ材40の長手方向に沿って延びている。
【0027】
続いて、図5の(A)に示されるように、チューブ材40が接合されたシート材30が、空気袋3を形成するための適宜の形状に変形される。
【0028】
さらに、図5の(B)に示されるように、シート材30の異なる部位同士が溶着される。溶着は、高周波溶着、レーザ溶着、熱溶着などの周知の手法により行なわれる。これにより、シート材30の異なる部位同士が一体不可分とされた第二溶着部32が形成される。溶着に供されるシート材30の異なる部位は、第一溶着部31から離間した位置に第二溶着部32が形成されるように選ばれる。
【0029】
第一溶着部31と第二溶着部32により、気密性を有する空気袋3が区画される。チューブ材40は、適宜の処理がなされて通気チューブ4とされる。このようにして形成された空気袋3が腕帯2に内蔵されることにより、図1の(A)に示したカフ1が得られる。
【0030】
上記のような製造方法および当該製造方法によって得られるカフ1は、以下に列挙される利点を有している。
【0031】
特許文献1に記載されたカフにおけるノズルのように鍔部によって溶着部が形成される場合、当該溶着部は、通気チューブの径方向に沿って通気袋の内面を延びる。本実施形態の構成によれば、このような鍔部の形成が不要であるので、第一溶着部31は、通気チューブ4の径方向に沿って延びる部分を有しない(通気チューブ4の長手方向に沿って延びる部分と比べて無視できる大きさという意味である)。したがって、空気袋3と通気チューブ4の接合部における柔軟性の低下を抑制できる。これにより、カフ1の表面と被検者の身体表面の間の密着性を向上でき、血圧測定の正確性向上に寄与しうる。
【0032】
第二溶着部32は、チューブ材40の長手方向に直交する平面内でシート材30の異なる部位同士が溶着されることによって形成される。換言すると、第二溶着部32は、チューブ材40の長手方向に直交する平面内において厚み寸法が大きく、柔軟性が低くなる。このような第二溶着部32が、シート材30とチューブ材40の接合部を形成する第一溶着部31と離間しているので、第二溶着部32の剛性が接合部の柔軟性に与える影響を抑制できる。すなわち、空気袋3と通気チューブ4の接合部の柔軟性が、通気チューブ4の長手方向に直交する平面内において方向依存性を持たない。これにより、空気袋3と通気チューブ4の接合部における変形の自由度が向上する。したがって、カフ1の表面と被検者の身体表面の間の密着性を向上でき、血圧測定の正確性向上に寄与しうる。
【0033】
特許文献1に記載されたカフにおけるノズルのように鍔部を有する部品の作製には、射出成型が必要である。他方、本実施形態に係るチューブ材40は鍔部を有していないので、押出成型により作製できる。押出成型は、射出成型よりもコストが低い手法であるので、カフ1の製造コストの上昇を抑制できる。
【0034】
チューブ材40の材料は、シート材30と同じ材料を含有するように選ばれることが好ましい。この場合、溶着強度を大幅に高めることができる。
【0035】
上記の実施形態においては、シート材30がチューブ材40の外周面40aに溶着されることによって第一溶着部31が形成されている。しかしながら、第一溶着部31は、シート材30がチューブ材40の内周面40bに溶着されることによっても形成されうる。
【0036】
この場合、図6の(A)に示されるように、チューブ材40がシート材30の上面30aに対向する側に配置される。上面30aに対向する側は、シート材の第一の側の一例である。チューブ材40は、貫通孔30cの直径D1よりも大きな内径D3を有する通気路41を区画している。
【0037】
続いて、図6の(A)に示されるシート材30における貫通孔30cの周辺部30eが、シート材30の下面30bに対向する側から通気路41内に押し込まれる。下面30bに対向する側は、シート材の第二の側の一例である。これにより、図6の(B)に示されるように、チューブ材40の長手方向に沿って延びる部分30fが形成される。部分30fは、チューブ材40の全周にわたって形成される。
【0038】
続いて、図6の(C)に示されるように、シート材30の部分30fがチューブ材40の内周面40bに溶着される。溶着は、高周波溶着、レーザ溶着、熱溶着などの周知の手法により行なわれる。これにより、シート材30の一部とチューブ材40の一部が一体不可分とされた第一溶着部31が形成される。したがって、第一溶着部31は、チューブ材40の全周にわたってチューブ材40の長手方向に沿って延びている。
【0039】
以降の工程は、図5を参照して説明した上記の実施形態と同様である。したがって、本例においても、第一溶着部31と第二溶着部32は離間している。
【0040】
上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするための例示にすぎない。上記の実施形態に係る構成は、本発明の趣旨を逸脱しなければ、適宜に変更・改良されうる。
【0041】
上記の実施形態においては、単一のシート材30の異なる部位同士が溶着されることにより、第二溶着部32が形成されている。しかしながら、複数のシート材の異なる部位同士が溶着されることによって第二溶着部32が形成されてもよい。すなわち、空気袋3は、少なくとも一枚のシート材によって形成されうる。
【符号の説明】
【0042】
1:カフ、3:空気袋、30:シート材、30a:上面、30b:下面、30c:貫通孔、30d:チューブ材の長手方向に沿って延びる部分、30e:貫通孔の周辺部、30f:チューブ材の長手方向に沿って延びる部分、31:第一溶着部、32:第二溶着部、40:チューブ材、40a:外周面、41:通気路、D1:貫通孔の直径、D2:チューブ材の外径、D3:通気路の内径
図1
図2
図3
図4
図5
図6