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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-14
(45)【発行日】2025-01-22
(54)【発明の名称】造粒乾燥装置及び造粒乾燥方法
(51)【国際特許分類】
   F26B 17/24 20060101AFI20250115BHJP
   F26B 3/10 20060101ALI20250115BHJP
   F26B 21/12 20060101ALI20250115BHJP
   F26B 25/00 20060101ALI20250115BHJP
   B01J 2/00 20060101ALI20250115BHJP
【FI】
F26B17/24
F26B3/10
F26B21/12
F26B25/00 Z
B01J2/00 A
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2020215080
(22)【出願日】2020-12-24
(65)【公開番号】P2022100849
(43)【公開日】2022-07-06
【審査請求日】2023-11-21
(73)【特許権者】
【識別番号】503245465
【氏名又は名称】株式会社アーステクニカ
(74)【代理人】
【識別番号】100118784
【弁理士】
【氏名又は名称】桂川 直己
(72)【発明者】
【氏名】上野 明紀
【審査官】広瀬 雅治
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-180541(JP,A)
【文献】特開平04-277137(JP,A)
【文献】特開平08-012074(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第1596461(CN,A)
【文献】特開2014-151220(JP,A)
【文献】特開2015-062904(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F26B 17/24
F26B 3/10
F26B 21/12
F26B 25/00
B01J 2/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
造粒した造粒物を流路に流す過程で、乾燥用気体によって造粒物を乾燥させる造粒乾燥装置において、
造粒及び造粒物供給を連続的に行う造粒部と、
乾燥用気体を前記流路に供給する気体供給部と、
前記造粒部に対して、造粒物が流れる方向の下流側に、かつ、前記気体供給部に対して、乾燥用気体が流れる方向の下流側に配置され、前記造粒部から供給される造粒物の乾燥を、前記気体供給部から供給される乾燥用気体を用いて行う乾燥部と、
前記乾燥部に対して、乾燥用気体が流れる方向の下流側に配置され、前記乾燥部により乾燥が行われた前記造粒物を回収する回収部と、
前記回収部に対して、乾燥用気体が流れる方向の下流側に配置され、前記気体供給部から供給される乾燥用気体を、前記流路を通じて吸引して外部に排出する気体吸引部と、
前記造粒部からの造粒物を前記気体供給部からの乾燥用気体に合流させるために流す、前記流路に含まれる供給路内の圧力を検出する圧力検出部と、
前記圧力検出部により検出される検出値が、前記造粒部での圧力から所定値を減じた値となるように、前記流路における乾燥用気体の流量を調整する制御部と、
を備えることを特徴とする造粒乾燥装置。
【請求項2】
請求項1に記載の造粒乾燥装置であって、
前記造粒部での圧力は、大気圧又はその近傍であることを特徴とする造粒乾燥装置。
【請求項3】
造粒した造粒物を流路に流す過程で、乾燥用気体によって造粒物を乾燥させる造粒乾燥装置において、
造粒を行って造粒物を供給する造粒部と、
乾燥用気体を前記流路に供給する気体供給部と、
前記造粒部に対して、造粒物が流れる方向の下流側に、かつ、前記気体供給部に対して、乾燥用気体が流れる方向の下流側に配置され、前記造粒部から供給される造粒物の乾燥を、前記気体供給部から供給される乾燥用気体を用いて行う乾燥部と、
前記乾燥部に対して、乾燥用気体が流れる方向の下流側に配置され、前記乾燥部により乾燥が行われた前記造粒物を回収する回収部と、
前記回収部に対して、乾燥用気体が流れる方向の下流側に配置され、前記気体供給部から供給される乾燥用気体を、前記流路を通じて吸引して外部に排出する気体吸引部と、
前記造粒部からの造粒物を前記気体供給部からの乾燥用気体に合流させるために流す、前記流路に含まれる供給路内の圧力を検出する圧力検出部と、
前記圧力検出部により検出される検出値が、前記造粒部での圧力から所定値を減じた値となるように、前記流路における乾燥用気体の流量を調整する制御部と、
乾燥用気体が流れる流路への外部からの気体の導入を可能とし、導入される気体の流量を調整可能な第1流量調整弁と、
を備え、
前記回収部は、
前記乾燥部からの造粒物を乾燥用気体と分離させるサイクロン方式の第1分離器と、
前記第1分離器に対して、乾燥用気体が流れる方向の下流側に配置され、前記第1分離器を経た乾燥用気体から残留粉を分離させるフィルタ方式の第2分離器と、
を有し、
外部からの気体は、前記第1流量調整弁を通過した後、前記第1分離器と第2分離器とを接続する第1部分において乾燥用気体と合流し、
前記制御部は、前記第1流量調整弁を用いて、前記流路を流れる乾燥用気体の流量を調整することを特徴とする造粒乾燥装置。
【請求項4】
造粒した造粒物を流路に流す過程で、乾燥用気体によって造粒物を乾燥させる造粒乾燥装置において、
造粒を行って造粒物を供給する造粒部と、
乾燥用気体を前記流路に供給する気体供給部と、
前記造粒部に対して、造粒物が流れる方向の下流側に、かつ、前記気体供給部に対して、乾燥用気体が流れる方向の下流側に配置され、前記造粒部から供給される造粒物の乾燥を、前記気体供給部から供給される乾燥用気体を用いて行う乾燥部と、
前記乾燥部に対して、乾燥用気体が流れる方向の下流側に配置され、前記乾燥部により乾燥が行われた前記造粒物を回収する回収部と、
前記回収部に対して、乾燥用気体が流れる方向の下流側に配置され、前記気体供給部から供給される乾燥用気体を、前記流路を通じて吸引して外部に排出する気体吸引部と、
前記造粒部からの造粒物を前記気体供給部からの乾燥用気体に合流させるために流す、前記流路に含まれる供給路内の圧力を検出する圧力検出部と、
前記圧力検出部により検出される検出値が、前記造粒部での圧力から所定値を減じた値となるように、前記流路における乾燥用気体の流量を調整する制御部と、
前記流路を流れる乾燥用気体の流量を調整可能な第2流量調整弁と、
を備え、
前記第2流量調整弁は、前記流路のうち、前記回収部と前記気体吸引部とを接続する第2部分に配置され、
前記制御部は、前記第2流量調整弁を用いて、前記流路を流れる乾燥用気体の流量を調整することを特徴とする造粒乾燥装置。
【請求項5】
請求項1又は2に記載の造粒乾燥装置であって、
前記制御部は、前記気体供給部及び前記気体吸引部の少なくとも一方を用いて、前記流路を流れる乾燥用気体の流量を調整することを特徴とする造粒乾燥装置。
【請求項6】
造粒した造粒物を流路に流す過程で、乾燥用気体によって造粒物を乾燥させる造粒乾燥方法において、
造粒及び造粒物供給を連続的に行う造粒工程と、
乾燥用気体を前記流路に供給する気体供給工程と、
前記造粒工程により供給される造粒物を、前記気体供給工程により供給される乾燥用気体を用いて乾燥させる乾燥工程と、
前記乾燥工程で乾燥が行われた造粒物を回収する回収工程と、
前記気体供給工程で供給された乾燥用気体を、前記流路を通じて吸引して外部に排出する気体吸引工程と、
前記造粒工程により供給される造粒物を、前記気体供給工程により供給される乾燥用気体に合流させるために流す、前記流路に含まれる供給路内の圧力を検出する圧力検出工程と、
前記圧力検出工程で検出される検出値が、前記造粒工程での圧力から所定値を減じた値となるように、前記流路を流れる乾燥用気体の流量を調整する圧力制御工程と、
を含むことを特徴とする造粒乾燥方法。
【請求項7】
請求項6に記載の造粒乾燥方法であって、
前記造粒工程での圧力は、大気圧又はその近傍であることを特徴とする造粒乾燥方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、造粒乾燥装置及び造粒乾燥方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、造粒した造粒物を流路に流す過程で、乾燥用気体によって造粒物を乾燥させる造粒乾燥装置が知られている。特許文献1は、この種の造粒乾燥装置を構成する連続顆粒製造システムを開示する。
【0003】
特許文献1の連続顆粒製造システムは、湿式造粒工程と乾燥工程とから構成されている。湿式造粒工程では、各種湿式造粒機が使用されて、造粒物が作られる。乾燥工程では、乾燥装置が使用される。乾燥装置に、造粒物が供給される。乾燥装置は、造粒物投入部と、乾燥処理部と、製品排出部と、から構成されている。造粒物投入部には、湿式造粒工程で作られた造粒物が投入されるとともに、熱風が供給される。造粒物投入部は、ステンレス鋼管にて形成されている。乾燥処理部は、造粒物投入部への投入後に熱風によって搬送されてくる造粒物を乾燥させる。製品排出部では、乾燥処理部にて乾燥された造粒物が製品として回収される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2015-14425号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
安定した乾燥処理を実行するためには、言い換えれば乾燥処理部へ供給される造粒物の供給量を一定に保つためには、造粒物が乾燥処理部に直接供給されること、即ち造粒物がフィーダ又はバルブ等の部材を介さずに乾燥処理部に供給されることが望ましい。特許文献1の構成では、造粒物が、造粒物投入部に設けられたホッパを介して乾燥処理部に供給される。造粒物の乾燥処理部への供給時には、造粒物投入部を形成するステンレス鋼管が負圧とされる。そのため、湿式造粒工程を構成する装置からステンレス鋼管側が造粒物を吸引する事態が生じ、規定量以上の造粒物が乾燥処理部に供給されるおそれがある。即ち、乾燥処理部へ供給される造粒物の供給量が変動するおそれがある。このようにして造粒物の供給量が変動した場合、乾燥処理部では、十分な乾燥状態の造粒物に加えて、不十分な乾燥状態の造粒物が生じる。不十分な乾燥状態の造粒物は不良品として廃棄せざるを得ない。よって、造粒物の廃棄量の増加を招く。なお、不十分な乾燥状態の造粒物は、乾燥処理部に付着したり、製品排出部に接続される接続管を閉塞させたりする不具合を引き起こすことがある。
【0006】
本発明は以上の事情に鑑みてされたものであり、その目的は、清掃等のメンテナンス作業の負担を軽減するとともに、乾燥時の造粒物の供給量の変動による造粒物の不良品の発生を抑制することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段とその効果を説明する。
【0008】
本発明の第1の観点によれば、以下の構成の造粒乾燥装置が提供される。即ち、この造粒乾燥装置は、造粒した造粒物を流路に流す過程で、乾燥用気体によって造粒物を乾燥させる。前記造粒乾燥装置は、造粒部と、気体供給部と、乾燥部と、回収部と、気体吸引部と、圧力検出部と、制御部と、を備える。前記造粒部は、造粒及び造粒物供給を連続的に行う。前記気体供給部は、乾燥用気体を前記流路に供給する。前記乾燥部は、前記造粒部に対して、造粒物が流れる方向の下流側に、かつ、前記気体供給部に対して、乾燥用気体が流れる方向の下流側に配置される。前記乾燥部は、前記造粒部から供給される造粒物の乾燥を、前記気体供給部から供給される乾燥用気体を用いて行う。前記回収部は、前記乾燥部に対して、乾燥用気体が流れる方向の下流側に配置され、前記乾燥部により乾燥が行われた前記造粒物を回収する。前記気体吸引部は、前記回収部に対して、乾燥用気体が流れる方向の下流側に配置され、前記気体供給部から供給される乾燥用気体を、前記流路を通じて吸引して外部に排出する。前記圧力検出部は、前記流路に含まれる供給路内の圧力を検出する。前記供給路は、前記造粒部からの造粒物を前記気体供給部からの乾燥用気体に合流させるために流す部分である。前記制御部は、前記圧力検出部により検出される検出値が前記造粒部での圧力から所定値を減じた値となるように、前記流路における乾燥用気体の流量を調整する。
【0009】
これにより、乾燥部に対する造粒物の供給量を正確に保つことができる。よって、乾燥部で安定した乾燥を実現することができる。また、造粒部で得られた造粒物を乾燥部へ流す供給量を調整する構成を省略できるので、簡素な構成を実現することができる。
【0010】
本発明の第2の観点によれば、以下の構成の造粒乾燥方法が提供される。即ち、この造粒乾燥方法は、造粒した造粒物を流路に流す過程で、乾燥用気体によって造粒物を乾燥させる。この造粒乾燥方法は、造粒工程と、気体供給工程と、乾燥工程と、回収工程と、気体吸引工程と、圧力検出工程と、圧力制御工程と、を含む。前記造粒工程では、造粒及び造粒物供給を連続的に行う。前記気体供給工程では、乾燥用気体を前記流路に供給する。前記乾燥工程では、前記造粒工程により供給される造粒物を、前記気体供給工程により供給される乾燥用気体を用いて乾燥させる。前記回収工程では、前記乾燥工程で乾燥が行われた造粒物を回収する。前記気体吸引工程では、前記気体供給工程で供給された乾燥用気体を、前記流路を通じて吸引して外部に排出する。前記圧力検出工程では、前記流路に含まれる供給路内の圧力を検出する。前記供給路は、前記造粒工程により供給される造粒物を前記気体供給工程により供給される乾燥用気体に合流させるために流す部分である。前記圧力制御工程では、前記圧力検出工程で検出される検出値が、前記造粒工程での圧力から所定値を減じた値となるように、前記流路を流れる乾燥用気体の流量を調整する。
【0011】
これにより、乾燥工程に対する造粒物の供給量を正確に保つことができる。よって、乾燥工程で安定した乾燥を実現することができる。また、造粒工程で得られた造粒物を乾燥工程へ流す供給量を調整する構成を省略できるので、簡素な構成を実現することができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、清掃等のメンテナンス作業の負担を軽減することができる。また、乾燥時の造粒物の供給量の変動による不良品の発生を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の第1実施形態に係る造粒乾燥装置としての製剤装置の全体的な構成を示す図。
図2】圧力に基づいて第1流量調整弁に関するフィードバック制御を行う場合の制御ブロック図。
図3】第2実施形態に係る製剤装置の全体的な構成を示す図。
図4】第3実施形態に係る製剤装置の全体的な構成を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0014】
次に、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。まず、図1を参照して、第1実施形態を説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係る造粒乾燥装置としての製剤装置1の全体的な構成を示す図である。
【0015】
本実施形態においては、造粒乾燥装置を製剤装置1としている。しかし、製剤以外の目的のために本発明に係る造粒乾燥装置を用いることもできる。
【0016】
図1に示すように、製剤装置1は、造粒部3と、気体供給部5と、乾燥部7と、回収部9と、気体吸引部11と、を備えている。造粒部3、気体供給部5、乾燥部7、回収部9、及び気体吸引部11は、流路13を介して接続されている。流路13は、例えば配管から構成することができる。流路13は、第1路(供給路)13a、第2路13b、第3路13c、第4路13d、第5路(第2部分)13e、第6路(第1部分)13fを有する。
【0017】
造粒部3は、供給された原料を粒状体に加工する。また、造粒部3は、製造した粒状体(造粒物)を乾燥部7側へ送り出す。造粒部3による造粒物の供給は連続的に行われる。造粒部3(後述の造粒装置19)の内部の圧力は、大気圧又はその近傍である。造粒部3は、フィーダ15と、バインダ供給部17と、造粒装置19と、を有している。
【0018】
フィーダ15は、原料を造粒装置19に供給する。フィーダ15には、第1モータ21が設けられている。フィーダ15は、第1モータ21により駆動される。第1モータ21は、制御装置(制御部)23に電気的に接続されている。第1モータ21の駆動状態は、制御装置23により直接又は間接的に制御される。
【0019】
制御装置23は公知のコンピュータ(例えば、PLC:Programmable Logic Controller)で構成されている。制御装置23は、例えば、CPU、ROM、RAMを備える。
【0020】
バインダ供給部17は、バインダを造粒装置19に供給する。造粒装置19は、供給された原料及びバインダを用いて、粒状体を製造する。造粒装置19は、第1路13aと接続されている。造粒装置19は、製造した粒状体を乾燥部7へ送り出す。
【0021】
造粒装置19には、第2モータ25及び第3モータ27が設けられている。造粒装置19は、第2モータ25及び第3モータ27により駆動される。第2モータ25及び第3モータ27には、それぞれ、第1インバータ31及び第2インバータ33が電気的に接続されている。第2モータ25及び第3モータ27の駆動状態は、それぞれ、第1インバータ31及び第2インバータ33により制御される。第1インバータ31及び第2インバータ33のそれぞれは、制御装置23に電気的に接続されている。
【0022】
気体供給部5には、気体が導入される。本実施形態では、気体として空気が用いられる。本実施形態では、製剤装置1に対して外部から気体が導入されるが、気体吸引部11から排出された気体が再導入されても良い。気体供給部5は、導入した気体を用いて、乾燥用気体としての高温の気体を生成することができる。気体供給部5は、生成した高温の気体を流路13に供給し、乾燥部7に向かって送り出す。気体供給部5は、吸気用ブロワ37と、ヒータ39と、を有している。
【0023】
吸気用ブロワ37は、外気を吸引して送り出す。吸気用ブロワ37には、第4モータ41が設けられている。吸気用ブロワ37は、第4モータ41により駆動される。第4モータ41には、第3インバータ43が電気的に接続されている。第4モータ41の駆動状態は、第3インバータ43により制御される。第3インバータ43は、制御装置23に電気的に接続されている。
【0024】
ヒータ39は、吸気用ブロワ37から送り出された空気を加熱する。加熱された空気は、高温の気体として乾燥部7側へ流れる。なお、ヒータ39の構成は特に限定されない。
【0025】
造粒部3から第1路13aを介して供給される粒状体は、気体供給部5から第2路13bを介して供給される高温の気体と、流路13において合流する。そして、粒状体は、高温の気体とともに、第3路13cを介して乾燥部7に供給される。造粒部3は、乾燥部7と直接接続されている。即ち、造粒部3と乾燥部7との間には、粒状体の流通状態を調整する装置(フィーダ又はロータリバルブ等)が介在していない。従って、簡素な構成を実現できるとともに、清掃が必要な部分を減らすことができる。
【0026】
乾燥部7は、造粒部3により供給される造粒物を乾燥させる。乾燥には、気体供給部5から供給される高温の気体が用いられる。乾燥部7は、造粒物が流れる方向において、造粒部3の下流側に配置されている。乾燥部7は、高温の気体が流れる方向において、気体供給部5の下流側に配置されている。
【0027】
高温の気体は、流路13に沿って流れる。乾燥部7は、造粒部3及び気体供給部5と、第1路13a、第2路13b、及び第3路13cを介して接続されている。乾燥部7は、気流乾燥器53を有している。気流乾燥器53は、粒状体を高温の気体とともに内部に流すことで、粒状体の乾燥を行う。
【0028】
回収部9は、乾燥部7により乾燥が行われた物粒状体を、高温の気体から分離して回収する。回収部9は、高温の気体と合流した粒状体が流れる方向において、乾燥部7の下流側に配置されている。回収部9は、乾燥部7と第4路13dを介して接続されている。回収部9は、本実施形態では、サイクロン(第1分離器)55と、バグフィルタ(第2分離器)57と、を有している。
【0029】
サイクロン55は、サイクロン方式の分離器であり、合流した状態で流れる造粒物と高温の気体とを分離させる。サイクロン55を経由することで、分離後の粒状体が取出部59に向かって流れ、高温の気体がバグフィルタ57に向かって流れる。分離して回収された粒状体は取出部59に貯留され、適宜のタイミングで製品として取り出される。
【0030】
バグフィルタ57は、高温の気体が流れる方向において、サイクロン55の下流側に配置されている。バグフィルタ57は、フィルタ方式の分離器であり、サイクロン55を経由した高温の気体から、残留している微粉(残留粉)を分離する。これにより、高温の気体から微粉を除去することができる。微粉が除去された高温の気体は、気体吸引部11に向かって流れる。
【0031】
気体吸引部11は、気体供給部5から送り出された高温の気体を吸引して外部に排出することができる。気体吸引部11は、流路13から気体を吸引することによって、粒状体が混ざった状態の高温の気体を、当該気体吸引部11側へ流路13を通じて移送することができる。気体吸引部11は、高温の気体が流れる方向において、回収部9の下流側に配置されている。気体吸引部11は、回収部9と第5路13eを介して接続されている。気体吸引部11は、排気用ブロワ63を有している。
【0032】
排気用ブロワ63は、流路13を通じて高温の気体を吸引する。排気用ブロワ63に吸引された高温の気体は、外部(大気中等)に排出される。排気用ブロワ63には、第5モータ65が接続されている。排気用ブロワ63は、第5モータ65により駆動される。第5モータ65は、制御装置23に電気的に接続されている。第5モータ65の駆動状態は、制御装置23により制御される。
【0033】
次に、流路13のうち、造粒部3に繋がる第1路13a内の圧力を調整するための構成について説明する。
【0034】
図1に示すように、製剤装置1に、第1路13a内の圧力を検出する圧力センサ(圧力検出部)71を備える。圧力センサ71は、第1路13aに設けられている。圧力センサ71は、制御装置23に電気的に接続されている。
【0035】
回収部9において、サイクロン55とバグフィルタ57とを接続する第6路13fに、外気の吸込み口75が設けられている。吸込み口75から吸い込まれた外気は、第6路13fに供給することが可能である。これにより、第6路13f、ひいては流路13を流れる気体の流量を変更することができる。
【0036】
第6路13fと吸込み口75との間には、第1流量調整弁77が設けられている。第1流量調整弁77の開度を変更することによって、吸込み口75から第6路13fに供給される外気の流量を調整することができる。よって、流路13を流れる気体の流量を調整することができる。第1流量調整弁77には、第6モータ79が接続されている。第6モータ79の駆動により、第1流量調整弁77の開度を変化させることができる。第6モータ79は、制御装置23に電気的に接続されている。第6モータ79の駆動状態は、制御装置23により制御される。即ち、制御装置23により第1流量調整弁77の開閉制御が行われる。
【0037】
制御装置23は、第1路13a内の圧力を調整するための圧力調整機能を有している。制御装置23は、圧力センサ71が検出する圧力が造粒部3の圧力よりも所定値だけ小さい値となるように、流路13における第1路13a内の圧力を制御する。造粒部3の圧力は、造粒部3内、言い換えれば造粒装置19内の圧力を意味する。本実施形態では、造粒部3の圧力として、予め定めた値が用いられる。ただし、造粒部3の圧力として、センサによる測定値が用いられても良い。
【0038】
具体的には、制御装置23は、圧力センサ71の検出値に応じて、第6モータ79を用いて第1流量調整弁77の開閉制御を行い、流路13における気体の流量を調整する。これにより、制御装置23は、第1路13a内の圧力を、造粒部3内の圧力から所定値を減じた値に近づけるように制御する。
【0039】
第1路13a内の圧力が造粒部3内の圧力よりも低くなるので、第1路13aから造粒部3に高温の気体が逆流することを防止できる。ただし、第1路13aの圧力が低すぎると、造粒部3から造粒品が強力に吸い出され、造粒不良の原因となる。そこで、上記の所定値は、ゼロに近い値となるように適宜定められる。造粒部3の圧力が大気圧程度である場合、所定値の大きさは、例えばサブキロパスカル程度となるように設定することができる。この結果、第1路13a内の圧力は、造粒部3内の圧力に近いが、それよりも僅かに低くなる。
【0040】
このような構成により、制御装置23を用いて、流路13を流れる気体の流量を第1流量調整弁77により調整して、第1路13a内の圧力を、造粒部3における圧力よりも僅かに低い圧力となるように制御することができる。よって、造粒部3から第1路13aを通じて供給される造粒物を、乾燥部7に供給される前に、気体供給部5から供給される高温の気体に対して、規定量だけ正確に合流させることができる。従って、乾燥部7に対する造粒物の供給量が大きく変動することを防止することができる。この結果、乾燥部7で粒状体に対して安定した乾燥を行うことができる。
【0041】
また、本実施形態では、第1流量調整弁77が、流路13のうち、回収部9のサイクロン55とバグフィルタ57とを接続する第6路13fに設けられている。第1流量調整弁77が開かれた場合、第6路13fを流れる高温の気体に、吸込み口75で吸い込まれた外気が加えられることになる。これにより、高温の気体が流れる方向においてバグフィルタ57の上流側で、高温の気体の温度を低下させることができる。従って、バグフィルタ57の耐熱性についての問題を回避し易くなる。
【0042】
次に、図2を参照して、製剤装置1において行われる造粒乾燥方法について説明する。図2は、圧力に基づいて第1流量調整弁77に関するフィードバック制御を行う場合の制御ブロック図である。
【0043】
この造粒乾燥方法は、気体供給工程と、気体吸引工程と、圧力検出工程と、圧力制御工程と、造粒工程と、乾燥工程と、回収工程と、を含む。以下では、このうち圧力検出工程及び圧力制御工程について説明する。
【0044】
圧力検出工程では、第1路13a内の圧力が圧力センサ71により検出される。圧力制御工程では、制御装置23により、圧力センサ71により検出された検出値が所定の目標値となるように、第1路13aを流れる高温の気体の流量が調整される。この目標値の圧力は、造粒部3の圧力から、ゼロに近いがゼロより大きい値を減じた値である。目標値の圧力は、造粒部3の圧力より低いことが前提であるが、造粒部3の圧力の95%以上であると好ましい。目標値の圧力は、造粒部3の圧力の99%以上であると更に好ましく、99.5%以上であると更に好ましい。
【0045】
以下、詳細に説明する。制御装置23は、減算器67を備える。減算器67には、前述の目標値が入力される。減算器67には、更に、圧力センサ71により検出された検出値が入力される。減算器67は、入力された2つの値の偏差を算出し、PID制御値決定部69へ出力する。
【0046】
制御装置23は、PID制御値決定部69を備える。PID制御値決定部69は、減算器67から入力した偏差に基づいて、公知のPID制御により、第6モータ79(第1流量調整弁77)を制御するための制御値を算出する。この制御値の算出は、圧力センサ71により検出される検出値が前記目標値と一致するように行われる。
【0047】
PID制御値決定部69により算出された制御値に基づいて、第6モータ79の制御が行われる。これにより、第1流量調整弁77の開度が調整される。本実施形態ではPID制御が用いられているが、PID以外のフィードバック制御を用いても良い。
【0048】
上記の圧力検出工程及び圧力制御工程と並行して、気体供給工程、気体吸引工程、造粒工程、乾燥工程、及び回収工程が行われる。
【0049】
気体供給工程では、気体供給部5において、外部から気体(外気)が吸気用ブロワ37により流路13に導入され、導入された気体を用いて高温の気体がヒータ39により生成される。そして、吸気用ブロワ37により高温の気体の供給が行われる。
【0050】
気体吸引工程では、気体吸引部11において、気体供給工程により供給される高温の気体が、排気用ブロワ63により、流路13を通じて吸引されて、高温の気体が外部に排出される。
【0051】
造粒工程では、造粒部3において造粒が行われて、造粒物の供給が行われる。上述の圧力検出工程及び圧力制御工程が行われるため、造粒物が送り出される第1路13a内の圧力が、造粒部3内の圧力に比べて、僅かに低くなる。
【0052】
乾燥工程では、造粒工程により第1路13aを介して供給される造粒物の乾燥が、気体供給工程により第2路13bを介して供給される高温の気体を用いて行われる。
【0053】
回収工程では、乾燥工程で乾燥が行われた粒状体が、サイクロン55により高温の気体から分離される。分離された粒状体は、取出部59に貯留される。
【0054】
以上に説明したように、本実施形態の製剤装置1では、造粒した造粒物を流路13に流す過程で、乾燥用気体によって造粒物を乾燥させる。製剤装置1は、造粒部3と、気体供給部5と、乾燥部7と、回収部9と、気体吸引部11と、圧力センサ71と、制御装置23と、を備える。造粒部3は、造粒を行って造粒物を供給する。気体供給部5は、乾燥用気体を流路13に供給する。乾燥部7は、造粒部3に対して、造粒物が流れる方向の下流側に、かつ、気体供給部5に対して、乾燥用気体が流れる方向の下流側に配置される。乾燥部7は、造粒部3から供給される造粒物の乾燥を、気体供給部5から供給される乾燥用気体を用いて行う。回収部9は、乾燥部7に対して、乾燥用気体が流れる方向の下流側に配置され、乾燥部7により乾燥が行われた造粒物を回収する。気体吸引部11は、回収部9に対して、乾燥用気体が流れる方向の下流側に配置される。気体吸引部11は、気体供給部5から供給される乾燥用気体を、流路13を通じて吸引して外部に排出する。圧力センサ71は、流路13に含まれる第1路13a内の圧力を検出する。第1路13aは、造粒部3からの造粒物を気体供給部5からの乾燥用気体に合流させるために流す部分である。制御装置23は、圧力センサ71により検出される検出値が造粒部3での圧力から所定値を減じた値となるように、流路13における乾燥用気体の流量を調整する。
【0055】
これにより、乾燥部7に対する造粒物の供給量を正確に保つことができる。よって、乾燥部7で安定した乾燥を実現することができる。また、造粒部3と乾燥部7との間でフィーダ又はロータリバルブ等が配置されていないので、簡素な構成を実現することができる。
【0056】
また、本実施形態の製剤装置1において、造粒部3での圧力は、大気圧又はその近傍である。
【0057】
これにより、簡単な構成で、造粒部3を実現することができる。
【0058】
また、本実施形態の製剤装置1は、乾燥用気体が流れる流路13への外部からの気体の導入を可能とし、導入される気体の流量を調整可能な第1流量調整弁77を備える。回収部9は、サイクロン方式のサイクロン55と、フィルタ方式のバグフィルタ57と、を有する。サイクロン55は、乾燥部7からの造粒物を乾燥用気体と分離させる。バグフィルタ57は、サイクロン55に対して、乾燥用気体が流れる方向の下流側に配置される。バグフィルタ57は、サイクロン55を経た乾燥用気体から残留粉を分離させる。外部からの気体は、第1流量調整弁77を通過した後、サイクロン55とバグフィルタ57とを接続する第6路13fにおいて乾燥用気体と合流する。制御装置23は、第1流量調整弁77を用いて、流路13を流れる乾燥用気体の流量を調整する。
【0059】
これにより、第1流量調整弁77を用いて流路13(第6路13f)に外気を導入して、バグフィルタ57に到達する前に、高温の気体の温度を低下させることができる。従って、バグフィルタ57の耐熱性についての問題を回避し易くなる。
【0060】
また、本実施形態の造粒乾燥方法は、造粒した造粒物を流路13に流す過程で、乾燥用気体によって造粒物を乾燥させる。この造粒乾燥方法は、造粒工程と、気体供給工程と、乾燥工程と、回収工程と、気体吸引工程と、圧力検出工程と、圧力制御工程と、を含む。造粒工程では、造粒を行って造粒物を供給する。気体供給工程では、乾燥用気体を流路13に供給する。乾燥工程では、造粒工程により供給される造粒物を、気体供給工程により供給される乾燥用気体を用いて乾燥させる。回収工程では、乾燥工程で乾燥が行われた造粒物を回収する。気体吸引工程では、気体供給工程で供給された乾燥用気体を、流路13を通じて吸引して外部に排出する。圧力検出工程では、流路13に含まれる第1路13a内の圧力を検出する。第1路13aは、造粒工程により供給される造粒物を、気体供給工程により供給される乾燥用気体に合流させるために流す部分である。圧力制御工程では、圧力検出工程で検出される検出値が、造粒工程での圧力から所定値を減じた値となるように、流路13を流れる乾燥用気体の流量を調整する。
【0061】
これにより、乾燥工程に供給される造粒物の供給量を正確に保つことができる。よって、乾燥工程において安定した乾燥を実現することができる。また、造粒工程で得られた造粒物を乾燥工程へ送る途中にフィーダ又はロータリバルブ等が配置されていないので、簡素な構成を実現することができる。
【0062】
また、本実施形態の造粒乾燥方法において、造粒工程での圧力は、大気圧又はその近傍である。
【0063】
これにより、簡単な構成で、造粒工程を実現することができる。
【0064】
次に、図3を参照して、第2実施形態を説明する。図3は、本発明の第2実施形態に係る造粒乾燥装置としての製剤装置1xの全体的な構成を示す図である。なお、本実施形態の説明においては、前述の実施形態と同一又は類似の部材には図面に同一の符号を付し、説明を省略する場合がある。
【0065】
本実施形態に係る造粒装置としての製剤装置1xは、流路13において供給路である第1路13a内の圧力を調整するための構成に関して、第1実施形態に係る製剤装置1と相違する。なお、本実施形態の製剤装置1xは、第1実施形態における第1流量調整弁77を備えていない。
【0066】
図3に示すように、本実施形態においては、製剤装置1xに、第2流量調整弁81が備えられている。第2流量調整弁81は、流路13のうち、回収部9と気体吸引部11とを接続する第5路13e(第2部分)に設けられている。第2流量調整弁の開度を変更することによって、第5路13e、ひいては流路13を流れる高温の気体の流量を調整することができる。第2流量調整弁81には、第7モータ83が接続されている。第7モータ83の駆動により、第2流量調整弁81の開度を変化させることができる。第7モータ83は、制御装置23に電気的に接続されている。第7モータ83の駆動状態は、制御装置23により制御される。即ち、制御装置23により第2流量調整弁81の開閉制御が行われる。
【0067】
制御装置23は、流路13を流れる気体の流量を第2流量調整弁81により調整して、第1路13a内の圧力を、造粒部3の圧力よりも僅かに低くなるように制御することができる。よって、第1実施形態と同様に、乾燥部7に対する造粒物の供給量が大きく変動することを防止することができる。
【0068】
以上に説明したように、本実施形態の造粒乾燥装置である製剤装置1xは、第2流量調整弁81を備える。第2流量調整弁81は、流路13を流れる高温の気体の流量を調整可能である。第2流量調整弁81は、流路13のうち、回収部9と気体吸引部11とを接続する第5路13eに配置される。制御装置23は、第2流量調整弁81を用いて、流路13を流れる高温の気体の流量を調整する。
【0069】
これにより、製剤装置1xを簡単に構成することができる。
【0070】
次に、図4を参照して、第3実施形態を説明する。図4は、本発明の第3実施形態に係る造粒乾燥装置としての製剤装置1yの全体的な構成を示す図である。なお、本実施形態の説明においては、前述の実施形態と同一又は類似の部材には図面に同一の符号を付し、説明を省略する場合がある。
【0071】
本実施形態に係る造粒装置としての製剤装置1yは、流路13において供給路である第1路13a内の圧力を調整するための構成に関して、上述の第1実施形態及び第2実施形態と相違する。なお、本実施形態に係る製剤装置1yは、第1実施形態における第1流量調整弁77を備えず、第2実施形態における第2流量調整弁81を備えていない。
【0072】
図4に示すように、本実施形態の製剤装置1yでは、気体吸引部11の排気用ブロワ63の第5モータ65に対して第4インバータ91が設けられている。第4インバータ91は、第5モータ65に電気的に接続されている。第5モータ65の駆動状態は、第4インバータ91により制御される。第4インバータ91は、制御装置23に電気的に接続されている。即ち、制御装置23により排気用ブロワ63の制御が行われる。
【0073】
制御装置23は、流路13を流れる気体の流量を排気用ブロワ63により調整して、第1路13a内の圧力を、造粒部3における圧力よりも僅かに低い圧力となるように制御することができる。よって、第1実施形態及び第2実施形態と同様に、乾燥部7に対する造粒物の供給量が大きく変動することを防止することができる。
【0074】
以上に説明したように、本実施形態の造粒乾燥装置である製剤装置1yにおいて、制御装置23は、気体吸引部11(排気用ブロワ63)を用いて、流路13を流れる高温の気体の流量を調整する。
【0075】
これにより、製剤装置1yにおいて、部品点数の抑制を図ることができる。
【0076】
以上に本発明の好適な実施の形態を説明したが、上記の構成は例えば以下のように変更することができる。
【0077】
上記の実施形態では、回収部9は、サイクロン55及びバグフィルタ57を有する。しかし、回収部9は、特に限定されず、例えばバグフィルタのみを有するものであっても良い。
【0078】
上記の実施形態では、気体供給部5及び吸込み口75で導入する気体を空気としているが、窒素等の不活性ガスとしても良い。
【0079】
第1実施形態における第1流量調整弁77、及び第2実施形態における第2流量調整弁81について、具体的な構成は特に限定されない。
【0080】
第3実施形態では、気体吸引部11(排気用ブロワ63)を用いて、流路13を流れる高温の気体の流量を調整している。しかし、高温の気体の流量は、気体吸引部11(排気用ブロワ63)と、気体供給部5(吸気用ブロワ37)と、の両方を用いて調整することもできる。高温の気体の流量を、気体供給部5(吸気用ブロワ37)のみを用いて調整しても良い。
【0081】
吸気用ブロワ37及び排気用ブロワ63として、吸気口又は排気口のダンパ開度を変更可能な構成を用いることができる。この場合、ブロワを駆動するモータの回転数の変更に代えてダンパ開度を変更することで、流量の変更を実現することができる。
【0082】
図1の吸込み口75に、開度を変更可能なダンパを設けることもできる。この場合、ダンパは流量調整弁として実質的に機能するので、第1流量調整弁77を省略することができる。
【0083】
上述の教示を考慮すれば、本発明が多くの変更形態及び変形形態をとり得ることは明らかである。従って、本発明が、添付の特許請求の範囲内において、本明細書に記載された以外の方法で実施され得ることを理解されたい。
【符号の説明】
【0084】
1,1x,1y 製剤装置(造粒乾燥装置)
3 造粒部
5 気体供給部
7 乾燥部
9 回収部
11 気体吸引部
13 流路
13a 第1路(供給路)
13e 第5路(第2部分)
13f 第6路(第1部分)
23 制御装置(制御部)
55 サイクロン(第1分離器)
57 バグフィルタ(第2分離器)
71 圧力センサ(圧力検出部)
77 第1流量調整弁
81 第2流量調整弁
図1
図2
図3
図4