(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-14
(45)【発行日】2025-01-22
(54)【発明の名称】セル再選択の方法、端末及び可読記憶媒体
(51)【国際特許分類】
H04W 36/24 20090101AFI20250115BHJP
H04W 8/22 20090101ALI20250115BHJP
H04W 48/02 20090101ALI20250115BHJP
H04W 36/08 20090101ALI20250115BHJP
H04W 48/08 20090101ALI20250115BHJP
H04W 84/06 20090101ALI20250115BHJP
【FI】
H04W36/24
H04W8/22
H04W48/02
H04W36/08
H04W48/08
H04W84/06
(21)【出願番号】P 2023553733
(86)(22)【出願日】2022-03-17
(86)【国際出願番号】 CN2022081455
(87)【国際公開番号】W WO2022199455
(87)【国際公開日】2022-09-29
【審査請求日】2023-09-04
(31)【優先権主張番号】202110310837.6
(32)【優先日】2021-03-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】517372494
【氏名又は名称】維沃移動通信有限公司
【氏名又は名称原語表記】VIVO MOBILE COMMUNICATION CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1, vivo Road, Chang’an, Dongguan,Guangdong 523863, China
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ホー、ランラン
(72)【発明者】
【氏名】チャン、ヤンシア
【審査官】山岸 登
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2020/088283(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B7/24-7/26
H04W4/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末により実行されるセル再選択の方法であって、
第1セルのターゲット情報を取得するステップであって、前記ターゲット情報が前記第1セルのアクセス情報を指示するためのものであるステップと、
前記ターゲット情報及び端末能力情報に基づいて前記第1セルがセル再選択時に候補セルであるかバードセルであるかを決定するステップと、
を含
み、
前記第1セルの隣接セルによって前記ターゲット情報を取得する場合、前記ターゲット情報は、
前記第1セルのバード指示情報を含む第1情報、及び前記第1セルが緊急サービスをサポートすることを指示するための第1緊急サービスサポート指示と、
前記第1セルのサービスタイプを指示するための第2情報、及び前記第1セルが緊急サービスをサポートすることを指示するための第2緊急サービスサポート指示と、
特定のサービスタイプのセルのセル識別子リストを含む第3情報、及び前記セル識別子リストに対応するセルの一部又は全部が緊急サービスをサポートすることを指示するための第3緊急サービスサポート指示と、
のうちの少なくとも1つを含み、
前記第1セルによって前記ターゲット情報を取得する場合、前記ターゲット情報は、
前記第1セルのバード指示情報を含む第4情報、及び前記第1セルが緊急サービスをサポートすることを指示するための第4緊急サービスサポート指示と、
前記第1セルのサービスタイプを指示するための第5情報、及び前記第1セルが緊急サービスをサポートすることを指示するための第5緊急サービスサポート指示と、
のうちの少なくとも1つを含み、
前記バード指示情報は、前記第1セルがリザーブ又は禁止されることを指示するためのものである、
セル再選択の方法。
【請求項2】
前記第1セルの隣接セルによって前記ターゲット情報を取得する前記ステップは、
前記第1セルの隣接セルのブロードキャスト情報又はダウンリンク専用シグナリングによって前記ターゲット情報を取得するステップ、
を含み、
前記第1セルによって前記ターゲット情報を取得する前記ステップは、
前記第1セルのブロードキャスト情報によって前記ターゲット情報を取得するステップ、
を含む請求項
1に記載のセル再選択の方法。
【請求項3】
前記ターゲット情報及び端末能力情報に基づいて前記第1セルが候補セルであるかバードセルであるかを決定する前記ステップは、
前記ターゲット情報が前記第1情報及び第1緊急サービスサポート指示を含み、且つ前記端末能力情報は前記端末が第1能力を有することを指示する場合、前記第1セルを候補セルとして決定することと、
前記ターゲット情報が前記第1情報及び第1緊急サービスサポート指示を含み、且つ前記端末能力情報は前記端末が第2能力を有することを指示する場合、前記第1セルを緊急サービスのみを提供できる候補セルとして決定することと、
前記ターゲット情報が前記第2情報及び第2緊急サービスサポート指示を含み、且つ前記端末能力情報で指示される端末能力が前記第2情報で指示されるセルサービスタイプに合致する場合、前記第1セルを候補セルとして決定することと、
前記ターゲット情報が前記第2情報及び第2緊急サービスサポート指示を含み、且つ前記端末能力情報で指示される端末能力が前記第2情報で指示されるセルサービスタイプに合致しない場合、前記第1セルを緊急サービスのみを提供できる候補セルとして決定することと、
前記ターゲット情報が前記第3情報及び第3緊急サービスサポート指示を含み、前記第3情報におけるセル識別子リストに前記第1セルの識別子が含まれ、且つ前記第3緊急サービスサポート指示は前記第1セルが緊急サービスをサポートすることを指示し、前記端末能力情報は前記端末が第1能力を有することを指示する場合、前記第1セルを候補セルとして決定することと、
前記ターゲット情報が前記第3情報及び第3緊急サービスサポート指示を含み、前記第3情報におけるセル識別子リストに前記第1セルの識別子が含まれ、且つ前記第3緊急サービスサポート指示は前記第1セルが緊急サービスをサポートすることを指示し、前記端末能力情報は前記端末が第2能力を有することを指示する場合、前記第1セルを緊急サービスのみを提供できる候補セルとして決定することと、
のうちの少なくとも1つを含む請求項
1に記載のセル再選択の方法。
【請求項4】
前記ターゲット情報及び端末能力情報に基づいて前記第1セルが候補セルであるかバードセルであるかを決定するステップは、
前記ターゲット情報が前記第4情報及び前記第4緊急サービスサポート指示を含み、且つ前記端末能力情報は前記端末が第1能力を有することを指示する場合、前記第1セルを候補セルとして決定することと、
前記ターゲット情報が前記第4情報及び前記第4緊急サービスサポート指示を含み、且つ前記端末能力情報は前記端末が第2能力を有することを指示する場合、前記第1セルを緊急サービスのみを提供できる候補セルとして決定することと、
前記ターゲット情報が第5情報及び第5緊急サービスサポート指示を含み、且つ前記端末能力情報で指示される端末能力が前記第5情報で指示される前記第1セルのサービスタイプに合致する場合、前記第1セルを候補セルとして決定することと、
前記ターゲット情報が第5情報及び第5緊急サービスサポート指示を含むが、前記端末能力情報で指示される端末能力が前記第5情報で指示される前記第1セルのサービスタイプに合致しない場合、前記第1セルを緊急サービスのみを提供できる候補セルとして決定することと、
のうちの少なくとも1つを含む請求項
1に記載のセル再選択の方法。
【請求項5】
前記特定のサービスタイプのセルは非地上系ネットワークNTNセルを含
む、
請求項
1に記載のセル再選択の方法。
【請求項6】
前記第1能力はNTNアクセス能力を含み、前記第2能力は前記第1能力以外の能力を含む請求項3に記載のセル再選択の方法。
【請求項7】
プロセッサと、メモリと、前記メモリに記憶され前記プロセッサ上で実行可能なプログラム又はコマンドとを備え、前記プログラム又はコマンドが前記プロセッサにより実行されると、請求項1から請求項
6のいずれか1項に記載のセル再選択の方法のステップが実現される端末。
【請求項8】
プログラム又はコマンドが記憶されており、前記プログラム又はコマンドがプロセッサにより実行されると、請求項1から請求項
6のいずれか1項に記載のセル再選択の方法のステップが実現される可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、無線通信の技術分野に属し、具体的に、セル再選択の方法、装置及び端末に関する。
【背景技術】
【0002】
無線通信技術の発展に伴い、無線ネットワークの応用が広がってきており、無線アクセス技術も進化してきている。例えば、第5世代(5th Generation,5G)通信技術(新無線(New Radio,NR)通信技術とも呼ばれる)は、既に商用利用が開始され、衛星通信と地上通信の融合も検討段階に入り始めた。第3世代パートナーシッププロジェクト(3rd Generation Partnership Project,3GPP(登録商標))のワークグループも、衛星通信と地上無線アクセスネットワーク(例えば、地上5Gネットワーク)の融合を検討し始め、海、陸、空、宇宙にわたる複合化通信ネットワークを構築してユーザのどこにでも存在する複数のサービスニーズを満たすことは、将来の通信発展の重要な方向となっている。
【0003】
ここで、地上系ネットワーク(Terrestrial Networks,TN)のみをサポートする端末を例にとると、セル再選択又は選択を行う際に、非地上系ネットワーク(Non-Terrestrial Networks,NTN)セルにキャンプオン又はアクセスし、そして正常なサービスを取得しようと試みる場合があるが、端末は、NTNアクセス能力を持たないため、例えば、端末の正常な登録がネットワークによって拒否されるなどして、NTNセルにアクセスすることができない。この場合、端末は、キャンプオンのための他のセルを再選択し、登録を試みる必要があり、結果として端末による正常なサービスの取得のための時間が長くなり、無線通信システムのパフォーマンスに影響を与えてしまう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本願の実施例は、端末の無効な試みを回避でき、端末はセルが正常なサービスを提供できるか緊急サービスのみを提供できるかを登録前に判断することが可能になり、端末による正常なサービスの取得のための時間を短縮するセル再選択の方法、装置及び端末を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1側面において、端末により実行されるセル再選択の方法であって、第1セルのターゲット情報を取得するステップであって、前記ターゲット情報が前記第1セルのアクセス情報を指示するためのものであるステップと、前記ターゲット情報及び端末能力情報に基づいて前記第1セルがセル再選択時に候補セルであるかバードセルであるかを決定するステップと、を含むセル再選択の方法を提供する。
【0006】
第2側面において、第1セルのターゲット情報を取得するための取得モジュールであって、前記ターゲット情報が前記第1セルのアクセス情報を指示するためのものである取得モジュールと、前記ターゲット情報及び端末能力情報に基づいて前記第1セルがセル再選択時に候補セルであるかバードセルであるかを決定するための決定モジュールと、を備えるセル再選択の装置を提供する。
【0007】
第3側面において、プロセッサと、メモリと、前記メモリに記憶され前記プロセッサ上で実行可能なプログラム又はコマンドとを備え、前記プログラム又はコマンドが前記プロセッサにより実行されると、第1側面に記載の方法のステップが実現される端末を提供する。
【0008】
第4側面において、プロセッサと、前記プロセッサに結合された通信インタフェースとを備え、前記プロセッサが、プログラム又はコマンドを実行して第1側面に記載の方法のステップを実現するためのものである端末を提供する。
【0009】
第5側面において、プログラム又はコマンドが記憶されており、前記プログラム又はコマンドがプロセッサにより実行されると、第1側面に記載の方法のステップが実現される可読記憶媒体を提供する。
【0010】
第6側面において、プロセッサと、前記プロセッサに結合された通信インタフェースとを備え、前記プロセッサが、プログラム又はコマンドを実行して第1側面に記載の方法のステップを実現するためのものであるチップを提供する。
【0011】
第7側面において、不揮発性の記憶媒体に記憶されているコンピュータプログラム製品/プログラム製品であって、少なくとも1つのプロセッサにより実行されて第1側面に記載の方法のステップを実現するコンピュータプログラム製品/プログラム製品を提供する。
【発明の効果】
【0012】
本願の実施例では、セルアクセスを試みる前に、端末は、第1セルのターゲット情報を取得し、前記ターゲット情報及び端末能力情報に基づいて前記第1セルがセル再選択時に候補セルであるかバードセルであるかを決定し、前記ターゲット情報が前記第1セルのアクセス情報を指示するためのものであり、これによって、端末は、セルアクセスを試みる前にセルについて候補セル又はバードセルの決定を行うことを可能にし、セルアクセス時の無効な試みを回避し、端末による正常なサービスの取得の時間遅延を減らす。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本願の一例示的実施例で提供される無線通信システムの構造模式図である。
【
図2】本願の一例示的実施例で提供されるセル再選択の方法のフローチャートである。
【
図3】本願の別の例示的実施例で提供されるセル再選択の方法のフローチャートである。
【
図4】本願のさらに別の例示的実施例で提供されるセル再選択の方法のフローチャートである。
【
図5】本願の一例示的実施例で提供されるセル再選択の装置の構造ブロック図である。
【
図6】本願の一例示的実施例で提供される端末の構造ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下において、本願の実施例における図面を参照しながら、本願の実施例における技術的解決手段を明確に説明し、当然ながら、説明される実施例は本願の実施例の一部であり、全ての実施例ではない。本願における実施例に基づき、当業者が創造的な労力を要することなく得られた他の全ての実施例は、いずれも本願の保護範囲に属するものとする。
【0015】
本願の明細書及び特許請求の範囲における用語「第1」、「第2」などは、特定の順序又は先後順序を記述するためのものではなく、類似する対象を区別するためのものである。このように使用される用語は、本願の実施例をここで図示又は説明する以外の順番で実施できるように、場合によっては互換してもよく、「第1」、「第2」によって区別される対象は、一般的に同じ種類に属し、対象の個数が限定されるものではなく、例えば、第1対象は、1つであってもよく、複数であってもよいことを理解すべきである。また、明細書及び請求項において、「及び/又は」は、接続される対象のうちの少なくとも一つを表し、符号の「/」は、一般的に前後の関連する対象が「又は」の関係にあることを表す。
【0016】
本願の実施例に記載された技術は、ロングタームエボリューション(Long Term Evolution,LTE)/LTEの進化型(LTE-Advanced,LTE-A)システムに限定されず、符号分割多元接続(code division multiple access,CDMA)、時分割多元接続(time division multiple access,TDMA)、周波数分割多元接続(frequency division multiple access,FDMA)、直交周波数分割多元接続(orthogonal frequency division multiple access,OFDMA)、シングルキャリア周波数分割多元接続(single-carrier frequency-division multiple access,SC-FDMA)及び他のシステムなどの他の無線通信システムに使用されてもよいことに留意されたい。本願の実施例における用語「システム」と「ネットワーク」は、しばしば、互換的に使用され、本願に記載された技術は、上記で言及されたシステム及び無線技術に使用され得るとともに、他のシステム及び無線技術にも使用され得る。以下の説明は、例示を目的に新たな無線(new radio,NR)システムについて説明し、以下の説明の大部分においてNR用語が使用されるが、これらの技術は、第6世代(6th Generation,6G)通信システムのようなNRシステムアプリケーション以外のアプリケーションに適用されてもよい。
【0017】
図1は、本願の実施例が適用可能な無線通信システムの構造模式図を示す。無線通信システムは、端末11と、ネットワーク側機器12とを備える。端末11は、端末機器又はユーザ端末(User Equipment,UE)と呼ばれてもよく、携帯電話、タブレットパーソナルコンピュータ(Tablet Personal Computer)、ラップトップコンピュータ(Laptop Computer)(ノートパソコンとも呼ばれる)、パーソナルディジタルアシスタント(Personal Digital Assistant,PDA)、パームトップコンピュータ、ネットブック、ウルトラモバイルピーシー(ultra-mobile personal computer,UMPC)、モバイルインターネットデバイス(Mobile Internet Device,MID)、ウェアラブルデバイス(Wearable Device)又は車載機器(VUE)、歩行者端末(PUE)等の端末側機器であってもよく、ウェアラブルデバイスは、スマートウォッチ、ブレスレット、イヤホン、メガネ等を含む。なお、本願の実施例では、端末11の具体的な種類が限定されない。ネットワーク側機器12は、基地局又はコアネットワークであってもよく、基地局は、ノードB、進化型ノードB、アクセスポイント、ベーストランシーバ基地局(Base Transceiver Station,BTS)、無線基地局、無線トランシーバ、基本サービスセット(Basic Service Set,BSS)、拡張サービスセット(Extended Service Set,ESS)、Bノード、進化型Bノード(eNB)、ホームBノード、ホーム進化型Bノード、WLANアクセスポイント、WiFiノード、送受信ポイント(Transmitting Receiving Point,TRP)又は上記の分野における他の何らかの適切な用語と呼ばれてもよく、同様な技術効果を達成できれば、前記基地局は、特定の技術用語に限定されない。なお、本願の実施例では、単にNRシステムにおける基地局を例とするが、基地局の具体的な種類が限定されない。
【0018】
以下、図面を参照し、いくつかの実施例及びその適用シナリオにより、本願の実施例で提供される技術的解決手段を詳しく説明する。
【0019】
図2に示すように、本願の一例示的実施例で提供されるセル再選択の方法200のフローチャートであり、当該方法200は、端末により実行されてもよいが、これに限定されず、具体的に、端末にインストールされたハードウェア/及び/又はソフトウェアにより実行されてもよい。本実施例では、前記方法200は、少なくとも以下のステップを含んでもよい。
【0020】
S210:第1セルのターゲット情報を取得する。
【0021】
前記ターゲット情報は、前記第1セルのアクセス情報を指示するためのものである。例えば、前記第1セルのアクセス制限情報、前記第1セルが提供可能なアクセスサービスタイプ、又は、前記第1セルのサポートする端末タイプ情報などが挙げられ、これを限定しない。
【0022】
本実施例では、前記ターゲット情報の取得形態は複数があり、例えば、可能な実現形態として、前記端末による第1セルのターゲット情報の取得形態は、以下の(1)~(2)の少なくとも1つを含んでもよい。
【0023】
(1)前記第1セルの隣接セルによって前記ターゲット情報を取得する。
【0024】
前記隣接セルは、前記端末にサービスを提供するセル、又は前記端末がキャンプオンするセル、又は前記端末が前回にキャンプオンしたセルなどであってもよい。本実施例では、前記第1セルの隣接セルは、1つ又は複数であってもよい。
【0025】
一実現形態では、前記端末は、前記隣接セルのブロードキャスト情報(例えば、システム情報ブロック(System Information Block,SIB)3、SIB4など)又はダウンリンク専用シグナリング(例えば、無線リソース制御解放メッセージ(Radio Resource Control Release message,RRC Release message))によって前記ターゲット情報を取得してもよく、これによって、前記端末による測定、前記第1セルのシステムメッセージの取得時のオーバーヘッドを削減し、さらに前記端末の消費電力を低減することができる。
【0026】
(2)前記第1セルによって前記ターゲット情報を取得する。
【0027】
可能な実現形態として、前記端末は、前記第1セルのブロードキャスト情報(例えばSIB1)によって前記ターゲット情報を取得してもよい。
【0028】
S220:前記ターゲット情報及び端末能力情報に基づいて前記第1セルがセル再選択時に候補セルであるかバードセルであるかを決定する。
【0029】
前記端末能力情報は、前記端末のサポートするセルアクセス能力を指示するためのものであり、例えば、前記端末がTNセルアクセス(又はNTNセルアクセス)をサポートするか否かの能力、デュアルコネクティビティセルアクセス能力、4Gセルアクセス能力、5Gセルアクセス能力などが挙げられ、これを限定しない。
【0030】
なお、上記のセル再選択は、前記端末が現在キャンプオンしているセル又はサービスしているセルから新しいセルに再選択することとして理解してもよく、前記端末が初期セルを選択することとして理解してもよいが、本実施例では、これを限定しない。
【0031】
本実施例では、前記端末は、取得した前記ターゲット情報及び端末能力情報に基づいて前記第1セルがセル再選択時に候補セルであるかバードセルであるかを決定し、これによって、前記端末はキャンプオンする第1セルで登録を試みる前に、当該第1セルがセル再選択時に候補セルであるかバードセルであるかを決定することを可能にし、前記端末の無効な試みを回避し、前記端末による正常なサービスの取得のための時間遅延を減らし、無線通信システムのパフォーマンスを確保する。
【0032】
図3に示すように、本願の一例示的実施例で提供されるセル再選択の方法300のフローチャートであり、当該方法300は、端末により実行されてもよいが、これに限定されず、具体的に、端末にインストールされたハードウェア/及び/又はソフトウェアにより実行されてもよい。本実施例では、前記方法300は、少なくとも以下のステップを含んでもよい。
【0033】
S310:前記第1セルの隣接セルによって前記ターゲット情報を取得する。
【0034】
前記ターゲット情報は、前記第1セルのアクセス情報を指示するためのものである。
【0035】
S310の実現プロセスについて上記の方法の実施例200における関連説明を参照できることに加えて、可能な実現形態として、前記端末が前記第1セルの隣接セルによって前記ターゲット情報を取得する場合、前記ターゲット情報は、以下の(1)~(6)の少なくとも1つを含むことが理解可能である。
【0036】
(1)前記第1セルのバード指示情報を含む第1情報。
【0037】
前記バード指示情報は、前記第1セルが禁止又はリザーブされることを指示するためのものである。
【0038】
例えば、前記第1セルがNTNセルである場合、前記隣接セルは、第1セルのバード指示情報を前記端末に送信してもよい。
【0039】
(2)前記第1セルのサービスタイプを指示するための第2情報。
【0040】
前記サービスタイプは、前記第1セルが提供可能なサービスのサービスタイプ、例えば、TNアクセスサービス、NTNアクセスサービス、4Gセルアクセスサービス、5Gセルサービスなどを指してもよい。
【0041】
一実現形態では、前記第1セルのサービスタイプは、以下の(2a)又は(2b)に記載された方式で指示されてもよい。
【0042】
(2a)明示的な指示。例えば、1ビットによって、前記第1セルが特定のサービスタイプ(例えばNTNサービスタイプ、TNサービスタイプなど)のセルであることを指示してもよい。
【0043】
例示的に、前記第2情報の前記明示的な指示が前記ブロードキャストメッセージにより取得されると仮定すると、前記ブロードキャストメッセージに新しい指示フィールドを導入してもよい。ここで、特定のサービスタイプがNINサービスタイプである場合を例として、当該指示フィールドの値がtrueである場合、当該第1セルのサービスタイプがNTNサービスタイプであり、即ち前記第1セルがNTNセルであることを示し、逆に、当該指示フィールドの値がfalseであるか又は存在しない場合、前記第1セルのサービスタイプがTNサービスタイプであり、即ち前記第1セルがTNセルであることを示す。
【0044】
(2b)暗黙的な指示。例えば、前記隣接セルが第1セルの特定のサービスタイプの関連情報を提供する場合、当該第1セルは特定のサービスタイプのセルである。例示的に、前記隣接セルが第1セルの衛星関連情報を提供すると仮定すると、前記第1セルのサービスタイプはNTNサービスタイプであり、即ち前記第1セルはNTNセルであり、第1セルの衛星関連情報を提供していない場合、前記第1セルのサービスタイプはTNサービスタイプであり、即ち前記第1セルはTNセルである。
【0045】
(3)特定のサービスタイプのセルのセル識別子リストを含む第3情報。
【0046】
前記特定のサービスタイプは、NTNサービスタイプ、TNサービスタイプなどを含んでもよいが、これらに限定されない。前記セル識別子リスト内のセル識別子は、物理セル識別子(Physical Cell Identifier,PCI)などであってもよい。
【0047】
本実施例では、可能な実現形態として、前記セル識別子リストは、ネットワークで予約される特定のサービスタイプのセルのPCIリストであってもよい。例えば、ネットワーク側機器は、特定のサービスタイプの隣接セル(例えばNTNセル)の一部又は全部のPCIを1つのリスト(即ち、セル識別子リスト)に入れてもよく、前記第1セルのPCIが当該セル識別子リスト内の要素である場合、当該第1セルが特定のサービスタイプのセルであることを意味する。
【0048】
前記セル識別子リストの設計形態は複数あってもよく、例えば、前記セル識別子リストは、1つ又は複数のサブリストを含んでもよく、例えば、現在のサービスセルの隣接セルのリストであってもよく、全てのNTNセルのリスト(現在のサービスセルの隣接セルだけでない)などであってもよいが、ここでは限定しないことが理解可能である。
【0049】
(4)前記第1情報、及び前記第1セルが緊急サービスをサポートすることを指示するための第1緊急サービスサポート指示。
【0050】
例えば、前記第1情報は前記第1セルが禁止又はリザーブされることを指示する場合、前記第1緊急サービスサポート指示は、禁止又はリザーブされる第1セルが緊急サービスをサポートするかしないかをさらに指示してもよい。
【0051】
例示的に、前記第1セルが特定のサービスタイプのセルであると仮定すると、前記第1緊急サービスサポート指示は、当該第1セルが第1能力(例えばNTNアクセス能力)の端末及び他の端末(第2能力を有する端末、例えばTNアクセス能力のUE)による緊急サービスの取得のためのアクセスをサポートすることを示す。
【0052】
前記第2能力は前記第1能力以外の能力を含み、例えば、前記第1能力がNTNアクセス能力である場合、前記第2能力はTNアクセス能力であってもよいことが理解可能である。
【0053】
(5)前記第2情報、及び前記第1セルが緊急サービスをサポートすることを指示するための第2緊急サービスサポート指示。
【0054】
前記第1セルが特定のサービスタイプのセルであると仮定すると、前記第2緊急サービスサポート指示は、当該第1セルが第1能力(例えばNTNアクセス能力)の端末及び他の端末(第2能力(例えばTNアクセス能力)を有する端末)による緊急サービスの取得のためのアクセスをサポートすることを指示する。
【0055】
(6)前記第3情報、及び前記セル識別子リストに対応するセルの一部又は全部が緊急サービスをサポートすることを指示するための第3緊急サービスサポート指示。
【0056】
可能な実現形態として、ネットワーク側機器は、隣接セル(例えばNTNセル)の一部又は全部のセル識別子(第1セルを含む)を1つのセル識別子リストに入れてもよく、第1セルのセル識別子(例えばPCIなど)が当該セル識別子リスト内の要素である場合、当該第1セルが特定のサービスタイプのセルであることを意味する。
【0057】
本実施例では、前記セル識別子リストの具体的な実現形態は、以下の(6a)~(6c)の少なくとも1つを含んでもよい。
【0058】
(6a)前記セル識別子リストが1つのサブリストを含む場合、前記第3緊急サービスサポート指示は、前記セル識別子リストに含まれる全てのセルが緊急サービスをサポートすることを指示するために用いられてもよい。
【0059】
(6b)前記セル識別子リストが2つのサブリストを含む場合、一方のサブリストが第3緊急サービスサポート指示に対応し、当該サブリスト内の全てのセルが緊急サービスをサポートすることを指示し、他方のサブリストに第3緊急サービスサポート指示がなく、当該サブリスト内のセルが緊急サービスをサポートしないことを示す。
【0060】
(6c)前記セル識別子リスト内の各セル識別子(例えばPCI)が第3緊急サービスサポート指示に対応し、対応する前記セルが緊急サービスをサポートすることを指示するために用いられる。
【0061】
説明すべきことは、前記第1情報が上記の(1)~(6)のうちの1つ又は複数を含んでもよいが、これらに限定されない点である。
【0062】
S320:前記ターゲット情報及び端末能力情報に基づいて前記第1セルがセル再選択時に候補セルであるかバードセルであるかを決定する。
【0063】
S320の実現プロセスについて上記の方法の実施例200における関連説明を参照できることに加えて、可能な実現形態として、S320に記載された「前記ターゲット情報及び端末能力情報に基づいて前記第1セルがセル再選択時に候補セルであるかバードセルであるかを決定する」実現プロセスは、以下の(1)~(12)の少なくとも1つを含んでもよい。説明すべきことは、本願の実施例に記載された「前記第1セルを候補セル(又はバードセル)として決定する」ことは、前記第1セルを候補セル(又はバードセル)と見なすこととして理解してもよく、又は前記第1セルを候補セル(又はバードセル)とするなどとして理解してもよいが、ここでは限定されない点である。
【0064】
(1)前記ターゲット情報が前記第1情報を含み、且つ前記端末能力情報は前記端末が第1能力を有することを指示する場合、前記第1セルを候補セルとして決定する。
【0065】
(2)前記ターゲット情報が前記第1情報を含み、且つ前記端末能力情報は前記端末が第2能力を有することを指示する場合、前記第1セルをバードセルとして決定する。
【0066】
例えば、上記の(1)及び(2)では、前記ターゲット情報が前記第1情報を含む場合、第1能力(例えばNTNアクセス能力)を有する端末は、当該第1情報を無視するか又は第1情報で指示される動作を実行せず、第1セルを候補セルとして決定し、測定、セルアクセスなどのような後続のセル再選択ステップを実行する。逆に、前記ターゲット情報が第1情報を含む場合、第2能力(例えばTNアクセス能力)を有する端末は、当該第1セルをバードセルとして決定し、即ち、当該第1セルに対してセル再選択動作などを実行しない。
【0067】
注意すべきことは、上記の第1能力、第2能力が実際の需要に応じて設定でき、例えば、前記第1能力がNTNアクセス能力に加えて、TNアクセス能力などであってもよい点である。前記第1能力に対応し、前記第2能力は、前記第1能力以外の能力を含んでもよく、例えば、前記第1能力がNTNアクセス能力である場合、前記第2能力はTNアクセス能力などであってもよいが、ここでは限定されない。
【0068】
(3)前記ターゲット情報が第2情報を含み、且つ前記端末能力情報で指示される端末能力が前記第2情報で指示されるセルサービスタイプに合致する場合、前記第1セルを候補セルとして決定する。
【0069】
(4)前記ターゲット情報が第2情報を含むが、前記端末能力情報で指示される端末能力が前記第2情報で指示されるセルサービスタイプに合致しない場合、前記第1セルをバードセルとして決定する。
【0070】
上記の(3)及び(4)では、前記セルサービスタイプがNTNサービスタイプであり、前記端末能力情報で指示される端末能力がNTNアクセス能力であると仮定すると、前記端末能力は前記サービスタイプに合致するので、前記端末は、前記第1セルを候補セルとして決定でき、測定などのような後続のセル再選択ステップを実行し続ける。しかし、前記端末能力情報で指示される端末能力がTNアクセス能力であれば、前記端末能力は前記サービスタイプに合致しないので、前記端末は、前記第1セルをバードセルとして決定し、第1セルに対してセル再選択動作を実行しない。
【0071】
(5)前記ターゲット情報が前記第3情報を含み、前記第3情報におけるセル識別子リストに前記第1セルの識別子が含まれ、且つ前記端末能力情報は前記端末が第1能力を有することを指示する場合、前記第1セルを候補セルとして決定する。
【0072】
(6)前記ターゲット情報が前記第3情報を含み、前記第3情報におけるセル識別子リストに前記第1セルの識別子が含まれ、且つ前記端末能力情報は前記端末が第2能力を有することを指示する場合、前記第1セルをバードセルとして決定する。
【0073】
上記の(5)及び(6)では、前記セル識別子がセルのPCIである場合、前記第1セルのPCIが当該セル識別子リスト内の要素であり、且つ前記端末能力情報で指示される端末能力がNTNアクセス能力(即ち第1能力)であれば、前記端末は、第1セルを候補セルとして決定し、後続のセル再選択動作などを実行する。逆に、前記第1セルのPCIが当該セル識別子リスト内の要素であり、且つ前記端末能力情報で指示される端末能力がTNアクセス能力(即ち第2能力)であれば、前記端末は、前記第1セルをバードセルとして決定し、前記第1セルに対してセル再選択動作などを実行しない。
【0074】
(7)前記ターゲット情報が前記第1情報及び第1緊急サービスサポート指示を含み、且つ前記端末能力情報は前記端末が第1能力を有することを指示する場合、前記第1セルを候補セルとして決定する。
【0075】
(8)前記ターゲット情報が前記第1情報及び第1緊急サービスサポート指示を含み、且つ前記端末能力情報は前記端末が第2能力を有することを指示する場合、前記第1セルを緊急サービスのみを提供できる候補セルとして決定する。
【0076】
上記の(7)及び(8)では、前記ターゲット情報が第1情報及び第1緊急サービスサポート指示を含み、前記端末能力情報は前記端末がNTNアクセス能力(即ち第1能力)を有することを指示すると仮定すると、前記端末は、当該第1情報及び第1緊急サービスサポート指示を無視するか、又は前記第1情報及び第1緊急サービスサポート指示で指示される動作を実行せず、第1セルを候補セルとして決定し、即ち、測定のような後続のセル再選択ステップを実行する。
【0077】
逆に、前記ターゲット情報が第1情報及び第1緊急サービスサポート指示を含み、前記端末能力情報は前記端末がTNアクセス能力(即ち第2能力)を有することを指示すると仮定すると、前記端末は、前記第1セルを緊急サービスのみを提供できる候補セルとして決定でき、(例えば、緊急サービスを開始するためにセルにキャンプオンする必要がある場合)測定のような後続のセル再選択ステップを実行し得る。また、前記第1セルがさらにS基準を満たすと、前記端末は、第1セルを許容可能なセル、即ち緊急サービスのみを提供できる候補セルとして決定することができる。
【0078】
(9)前記ターゲット情報が前記第2情報及び第2緊急サービスサポート指示を含み、且つ前記端末能力情報で指示される端末能力が前記第2情報で指示されるセルサービスタイプに合致する場合、前記第1セルを候補セルとして決定する。
【0079】
(10)前記ターゲット情報が前記第2情報及び第2緊急サービスサポート指示を含み、且つ前記端末能力情報で指示される端末能力が前記第2情報で指示されるセルサービスタイプに合致しない場合、前記第1セルを緊急サービスのみを提供できる候補セルとして決定する。
【0080】
上記の(9)及び(10)では、前記第2情報は第1セルがNTNセルであることを指示し、前記端末能力情報で指示される端末能力がNTNアクセス能力であると仮定すると、前記端末能力情報で指示される前記端末能力は前記第2情報で指示されるセルサービスタイプに合致するので、前記端末は、前記第1セルを候補セルとして決定でき、即ち、測定などのような後続のセル再選択ステップを実行する。
【0081】
逆に、前記第2情報は第1セルがNTNセルであることを指示し、前記端末能力情報で指示される端末能力がTNアクセス能力であると仮定すると、前記端末能力情報で指示される前記端末能力は前記第2情報で指示されるセルサービスタイプに合致しないので、前記端末は、前記第1セルを緊急サービスのみを提供できる候補セルとして決定でき、(例えば、緊急サービスを開始するためにセルにキャンプオンする必要がある場合)測定のような後続のセル再選択ステップを実行し得る。また、第1セルがさらにS基準を満たすと、前記端末は、前記第1セルを許容可能なセルとして決定することができる。
【0082】
(11)前記ターゲット情報が前記第3情報及び第3緊急サービスサポート指示を含み、前記第3情報におけるセル識別子リストに前記第1セルの識別子が含まれ、且つ前記第3緊急サービスサポート指示は前記第1セルが緊急サービスをサポートすることを指示し、前記端末能力情報は前記端末が第1能力を有することを指示する場合、前記第1セルを候補セルとして決定する。
【0083】
(12)前記ターゲット情報が前記第3情報及び第3緊急サービスサポート指示を含み、前記第3情報におけるセル識別子リストに前記第1セルの識別子が含まれ、且つ前記第3緊急サービスサポート指示は前記第1セルが緊急サービスをサポートすることを指示し、前記端末能力情報は前記端末が第2能力を有することを指示する場合、前記第1セルを緊急サービスのみを提供できる候補セルとして決定する。
【0084】
上記の(11)及び(12)では、第3情報がネットワークで予約されるNTNセルのPCIリストであり、前記第1セルのPCIが当該PCIリスト内の要素であり、且つ前記端末能力情報は前記端末がNTNアクセス能力(即ち第1能力)を有することを指示する場合、前記端末は、前記第1セルを候補セルとして決定でき、即ち、測定のような後続のセル再選択ステップを実行する。
【0085】
逆に、第3情報がネットワークで予約されるNTNセルのPCIリストであり、前記第1セルのPCIが当該PCIリスト内の要素であり、且つ前記端末能力情報は前記端末がTNアクセス能力(即ち第2能力)を有することを指示する場合、前記端末は、前記第1セルを緊急サービスのみを提供できる候補セルとして決定し、(例えば、緊急サービスを開始するためにセルにキャンプオンする必要がある場合)測定のような後続のセル再選択ステップを実行し得る。また、前記第1セルがさらにS基準を満たすと、前記端末は、前記第1セルを許容可能なセルとして決定する。
【0086】
上記の(1)~(12)に記載された第1能力がNTNアクセス能力であること又は第2能力がTNアクセス能力であることは、一例に過ぎず、本実施例では、前記第1能力は他のアクセス能力であってもよいことが理解可能であり、繰り返して説明することを回避するために、ここで省略する。
【0087】
本実施例では、端末は、キャンプオンする第1セルでセル登録を試みる前に、ターゲット情報を取得し、当該ターゲット情報及び端末能力情報に基づいて第1セルが正常なサービスを提供可能な候補セルであるか緊急サービスを提供可能な候補セル又はバードセルであるかを判断することによって、前記端末の無効な試みを回避し、前記端末による正常なサービスの取得の時間遅延を減らし、無線通信システムのパフォーマンスを確保する。
【0088】
また、端末は、第1セルの隣接セルによってターゲット情報を取得することにより、第1セルのSIB1を取得する前に第1セルがバードセルであるか候補セルであるかを判断することができ、結果として、端末による測定及びシステムメッセージの取得のオーバーヘッドを削減し、さらに端末の消費電力を低減することができる。
【0089】
図4に示すように、本願の一例示的実施例で提供されるセル再選択の方法400のフローチャートであり、当該方法400は、端末により実行されてもよいが、これに限定されず、具体的に、端末にインストールされたハードウェア/及び/又はソフトウェアにより実行されてもよい。本実施例では、前記方法400は、少なくとも以下のステップを含んでもよい。
【0090】
S410:前記第1セルによって前記ターゲット情報を取得する。
【0091】
前記ターゲット情報は、前記第1セルのアクセス情報を指示するためのものである。
【0092】
S410の実現プロセスについて上記の方法の実施例200又は300における説明を参照できることに加えて、可能な実現形態として、前記端末が前記第1セルによって前記ターゲット情報を取得するプロセスは、前記第1セルのブロードキャスト情報(例えばSIB1など)によって前記ターゲット情報を取得するプロセスを含んでもよいことが理解可能である。
【0093】
この場合、前記ターゲット情報は、以下の(1)~(4)の少なくとも1つを含む。
【0094】
(1)前記第1セルのバード指示情報を含む第4情報。
【0095】
前記バード指示情報は、前記第1セルがリザーブ又は禁止されることを指示するためのものである。
【0096】
例えば、前記第1セルがNTNセルである場合、前記第1セルは、第1セルのバード指示情報を前記端末に送信してもよい。
【0097】
(2)前記第1セルのサービスタイプを指示するための第5情報。
【0098】
前記サービスタイプは、前記第1セルが提供可能なサービスのサービスタイプ、例えば、TNアクセスサービス、NTNアクセスサービスなどを指してもよい。
【0099】
一実現形態では、前記第1セルのサービスタイプは、以下の(2a)又は(2b)に記載された方式で指示されてもよい。
【0100】
(2a)明示的な指示。例えば、1ビットによって、前記第1セルが特定のサービスタイプ(例えばNTNサービスタイプ、TNサービスタイプなど)のセルであることを指示してもよい。
【0101】
具体的に、前記第5情報の前記明示的な指示が前記ブロードキャストメッセージにより取得されると仮定すると、前記ブロードキャストメッセージに新しい指示フィールドを導入してもよい。ここで、特定のサービスタイプがNINサービスタイプである場合を例として、当該指示フィールドの値がtrueである場合、当該第1セルのサービスタイプがNTNサービスタイプであり、即ち前記第1セルがNTNセルであることを示し、逆に、当該指示フィールドの値がfalseであるか又は存在しない場合、前記第1セルのサービスタイプがTNサービスタイプであり、即ち前記第1セルがTNセルであることを示す。
【0102】
(2b)暗黙的な指示。例えば、前記第1セルが特定のサービスタイプの関連情報を提供する場合、当該第1セルは特定のタイプのセルである。例示的に、前記第1セルが衛星関連情報を提供すると仮定すると、前記第1セルのサービスタイプはNTNサービスタイプであり、即ち前記第1セルはTNセルであり、第1セルの衛星関連情報を提供していない場合、前記第1セルのサービスタイプはTNサービスタイプであり、即ち前記第1セルはTNセルである。
【0103】
(3)前記第4情報、及び前記第1セルが緊急サービスをサポートすることを指示するための第4緊急サービスサポート指示。
【0104】
前記第1セルが特定のサービスタイプのセルであると仮定すると、前記第4緊急サービスサポート指示は、当該第1セルが第1能力(例えばNTNアクセス能力)の端末及び他の端末(第2能力を有する端末、例えばTNアクセス能力の端末)による緊急サービスの取得のためのアクセスをサポートすることを示す。
【0105】
前記第2能力は前記第1能力以外の能力を含み、例えば、前記第1能力がNTNアクセス能力である場合、前記第2能力はTNアクセス能力であってもよいことが理解可能である。
【0106】
(4)前記第5情報、及び前記第1セルが緊急サービスをサポートすることを指示するための第5緊急サービスサポート指示。
【0107】
前記第1セルが特定のサービスタイプのセルであると仮定すると、前記第5緊急サービスサポート指示は、当該第1セルが第1能力(例えばNTNアクセス能力)の端末及び他の端末(第2能力(例えばTNアクセス能力)を有する端末)による緊急サービスの取得のためのアクセスをサポートすることを指示する。
【0108】
S420:前記ターゲット情報及び端末能力情報に基づいて前記第1セルがセル再選択時に候補セルであるかバードセルであるかを決定する。
【0109】
S420の実現プロセスについて上記の方法の実施例200又は300における関連説明を参照できることに加えて、可能な実現形態として、S420に記載された「前記ターゲット情報及び端末能力情報に基づいて前記第1セルがセル再選択時に候補セルであるかバードセルであるかを決定する」実現プロセスは、以下の(1)~(8)の少なくとも1つを含んでもよい。
【0110】
(1)前記ターゲット情報が前記第4情報を含み、且つ前記端末能力情報は前記端末が第1能力を有することを指示する場合、前記第1セルを候補セルとして決定する。
【0111】
(2)前記ターゲット情報が前記第4情報を含み、且つ前記端末能力情報は前記端末が第2能力を有することを指示する場合、前記第1セルをバードセルとして決定する。
【0112】
上記の(1)及び(2)では、ターゲット情報が第3情報を含み、前記端末能力情報は前記端末が第1能力(例えばNTNアクセス能力)を有することを指示すると仮定すると、前記端末は、当該第4情報を無視するか、又は第4情報で指示される動作を実行せず、前記第1セルを候補セルとして決定し、即ち、後続のセル再選択ステップを実行し、例えば、最上位のセルが適切なセルであるか否かを判断する。
【0113】
逆に、ターゲット情報が第3情報を含み、前記端末能力情報は前記端末が第2能力(例えばTNアクセス能力)を有することを指示すると仮定すると、前記端末は、前記第1セルをバードセルとして決定でき、即ち、当該第1セルに対してセル再選択動作などを実行しない。
【0114】
(3)前記ターゲット情報が前記第5情報を含み、且つ前記端末能力情報で指示される端末能力が前記第5情報で指示される前記第1セルのサービスタイプに合致する場合、前記第1セルを候補セルとして決定する。
【0115】
(4)前記ターゲット情報が前記第5情報を含むが、前記端末能力情報で指示される端末能力が前記第5情報で指示される前記第1セルのサービスタイプに合致しない場合、前記第1セルをバードセルとして決定する。
【0116】
上記の(3)及び(4)では、前記セルサービスタイプがNTNサービスタイプであり、前記端末能力情報で指示される端末能力がNTNアクセス能力であると仮定すると、前記端末能力は前記サービスタイプに合致するので、前記端末は、前記第1セルを候補セルとして決定でき、測定などのような後続のセル再選択ステップを実行し続ける。しかし、前記端末能力情報で指示される端末能力がTNアクセス能力であれば、前記端末能力は前記サービスタイプに合致しないので、前記端末は、前記第1セルをバードセルとして決定し、第1セルに対してセル再選択動作を実行しない。
【0117】
(5)前記ターゲット情報が前記第4情報及び前記第4緊急サービスサポート指示を含み、且つ前記端末能力情報は前記端末が第1能力を有することを指示する場合、前記第1セルを候補セルとして決定する。
【0118】
(6)前記ターゲット情報が前記第4情報及び前記第4緊急サービスサポート指示を含み、且つ前記端末能力情報は前記端末が第2能力を有することを指示する場合、前記第1セルを緊急サービスのみを提供できる候補セルとして決定する。
【0119】
上記の(5)及び(6)では、前記ターゲット情報が第4情報及び第4緊急サービスサポート指示を含み、前記端末能力情報は前記端末がNTNアクセス能力(即ち第1能力)を有することを指示すると仮定すると、前記端末は、当該第4情報及び第4緊急サービスサポート指示を無視するか、又は前記第4情報及び第4緊急サービスサポート指示で指示される動作を実行せず、第1セルを候補セルとして決定し、即ち、測定のような後続のセル再選択ステップを実行する。
【0120】
逆に、前記ターゲット情報が第4情報及び第4緊急サービスサポート指示を含み、前記端末能力情報は前記端末がTNアクセス能力(即ち第2能力)を有することを指示すると仮定すると、前記端末は、前記第1セルを緊急サービスのみを提供できる候補セルとして決定でき、(例えば、緊急サービスを開始するためにセルにキャンプオンする必要がある場合)測定のような後続のセル再選択ステップを実行し得る。また、前記第1セルがさらにS基準を満たすと、前記端末は、第1セルを許容可能なセル、例えば緊急サービスのみを提供できる候補セルとして決定することができる。
【0121】
(7)前記ターゲット情報が第5情報及び第5緊急サービスサポート指示を含み、且つ前記端末能力情報で指示される端末能力が前記第5情報で指示される前記第1セルのサービスタイプに合致する場合、前記第1セルを候補セルとして決定する。
【0122】
(8)前記ターゲット情報が第5情報及び第5緊急サービスサポート指示を含むが、前記端末能力情報で指示される端末能力が前記第5情報で指示される前記第1セルのサービスタイプに合致しない場合、前記第1セルを緊急サービスのみを提供できる候補セルとして決定する。
【0123】
上記の(7)及び(8)では、前記第5情報は第1セルがNTNセルであることを指示し、前記端末能力情報で指示される端末能力がNTNアクセス能力であると仮定すると、前記端末能力情報で指示される前記端末能力は前記第5情報で指示されるセルサービスタイプに合致するので、前記端末は、前記第1セルを候補セルとして決定でき、即ち、測定などのような後続のセル再選択ステップを実行する。
【0124】
逆に、前記第5情報は第1セルがNTNセルであることを指示し、前記端末能力情報で指示される端末能力がTNアクセス能力であると仮定すると、前記端末能力情報で指示される前記端末能力は前記第5情報で指示されるセルサービスタイプに合致しないので、前記端末は、前記第1セルを緊急サービスのみを提供できる候補セルとして決定でき、(例えば、緊急サービスを開始するためにセルにキャンプオンする必要がある場合)測定のような後続のセル再選択ステップを実行し得る。また、第1セルがさらにS基準を満たすと、前記端末は、前記第1セルを許容可能なセルとして決定することができる。
【0125】
上記の(1)~(8)に記載された第1能力がNTNアクセス能力であること又は第2能力がTNアクセス能力であることは、一例に過ぎず、本実施例では、前記第1能力は他のアクセス能力であってもよいことが理解可能であり、繰り返して説明することを回避するために、ここで省略する。
【0126】
本実施例では、端末は、キャンプオンする第1セルでセル登録を試みる前に、ターゲット情報を取得し、当該ターゲット情報及び端末能力情報に基づいて第1セルが正常なサービスを提供可能な候補セルであるか緊急サービスを提供可能な候補セル又はバードセルであるかを判断することによって、前記端末の無効な試みを回避し、前記端末による正常なサービスの取得の時間遅延を減らし、無線通信システムのパフォーマンスを確保する。
【0127】
説明すべきことは、本願の実施例で提供されるセル再選択の方法200~400はセル再選択の装置又は当該セル再選択の装置におけるセル再選択の方法を実行するための制御モジュールにより実行されてもよい点である。本願の実施例の後続の部分は、セル再選択の装置がセル再選択の方法を実行する場合を例として本願の実施例で提供されるセル再選択の装置を説明する。
【0128】
図5に示すように、本願の一例示的実施例で提供されるセル再選択の装置500の構造ブロック図である。当該装置500は、第1セルのターゲット情報を取得するための取得モジュール510であって、前記ターゲット情報が前記第1セルのアクセス情報を指示するためのものである取得モジュール510と、前記ターゲット情報及び端末能力情報に基づいて前記第1セルがセル再選択時に候補セルであるかバードセルであるかを決定するための決定モジュール520と、を備える。
【0129】
1つの可能な実現形態では、前記取得モジュール510は、前記第1セルの隣接セルによって前記ターゲット情報を取得することと、前記第1セルによって前記ターゲット情報を取得することとのうちの少なくとも1つに用いられる。
【0130】
別の可能な実現形態では、前記取得モジュール510は、前記第1セルの隣接セルのブロードキャスト情報又はダウンリンク専用シグナリングによって前記ターゲット情報を取得することに用いられる。又は、前記取得モジュールは、前記第1セルのブロードキャスト情報によって前記ターゲット情報を取得することに用いられる。
【0131】
別の可能な実現形態では、前記第1セルの隣接セルによって前記ターゲット情報を取得する場合、前記ターゲット情報は、前記第1セルのバード指示情報を含む第1情報と、前記第1セルのサービスタイプを指示するための第2情報と、特定のサービスタイプのセルのセル識別子リストを含む第3情報と、前記第1情報、及び前記第1セルが緊急サービスをサポートすることを指示するための第1緊急サービスサポート指示と、前記第2情報、及び前記第1セルが緊急サービスをサポートすることを指示するための第2緊急サービスサポート指示と、前記第3情報、及び前記セル識別子リストに対応するセルの一部又は全部が緊急サービスをサポートすることを指示するための第3緊急サービスサポート指示とのうちの少なくとも1つを含む。
【0132】
別の可能な実現形態では、前記決定モジュール520は、前記ターゲット情報が前記第1情報を含み、且つ前記端末能力情報は前記端末が第1能力を有することを指示する場合、前記第1セルを候補セルとして決定することと、前記ターゲット情報が前記第1情報を含み、且つ前記端末能力情報は前記端末が第2能力を有することを指示する場合、前記第1セルをバードセルとして決定することと、前記ターゲット情報が第2情報を含み、且つ前記端末能力情報で指示される端末能力が前記第2情報で指示されるセルサービスタイプに合致する場合、前記第1セルを候補セルとして決定することと、前記ターゲット情報が第2情報を含むが、前記端末能力情報で指示される端末能力が前記第2情報で指示されるセルサービスタイプに合致しない場合、前記第1セルをバードセルとして決定することと、前記ターゲット情報が前記第3情報を含み、前記第3情報におけるセル識別子リストに前記第1セルの識別子が含まれ、且つ前記端末能力情報は前記端末が第1能力を有することを指示する場合、前記第1セルを候補セルとして決定することと、前記ターゲット情報が前記第3情報を含み、前記第3情報におけるセル識別子リストに前記第1セルの識別子が含まれ、且つ前記端末能力情報は前記端末が第2能力を有することを指示する場合、前記第1セルをバードセルとして決定することと、前記ターゲット情報が前記第1情報及び第1緊急サービスサポート指示を含み、且つ前記端末能力情報は前記端末が第1能力を有することを指示する場合、前記第1セルを候補セルとして決定することと、前記ターゲット情報が前記第1情報及び第1緊急サービスサポート指示を含み、且つ前記端末能力情報は前記端末が第2能力を有することを指示する場合、前記第1セルを緊急サービスのみを提供できる候補セルとして決定することと、前記ターゲット情報が前記第2情報及び第2緊急サービスサポート指示を含み、且つ前記端末能力情報で指示される端末能力が前記第2情報で指示されるセルサービスタイプに合致する場合、前記第1セルを候補セルとして決定することと、前記ターゲット情報が前記第2情報及び第2緊急サービスサポート指示を含み、且つ前記端末能力情報で指示される端末能力が前記第2情報で指示されるセルサービスタイプに合致しない場合、前記第1セルを緊急サービスのみを提供できる候補セルとして決定することと、前記ターゲット情報が前記第3情報及び第3緊急サービスサポート指示を含み、前記第3情報におけるセル識別子リストに前記第1セルの識別子が含まれ、且つ前記第3緊急サービスサポート指示は前記第1セルが緊急サービスをサポートすることを指示し、前記端末能力情報は前記端末が第1能力を有することを指示する場合、前記第1セルを候補セルとして決定することと、前記ターゲット情報が前記第3情報及び第3緊急サービスサポート指示を含み、前記第3情報におけるセル識別子リストに前記第1セルの識別子が含まれ、且つ前記第3緊急サービスサポート指示は前記第1セルが緊急サービスをサポートすることを指示し、前記端末能力情報は前記端末が第2能力を有することを指示する場合、前記第1セルを緊急サービスのみを提供できる候補セルとして決定することとのうちの少なくとも1つに用いられる。
【0133】
別の可能な実現形態では、前記第1セルによって前記ターゲット情報を取得する場合、前記ターゲット情報は、前記第1セルのバード指示情報を含む第4情報と、前記第1セルのサービスタイプを指示するための第5情報と、前記第4情報、及び前記第1セルが緊急サービスをサポートすることを指示するための第4緊急サービスサポート指示と、前記第5情報、及び前記第1セルが緊急サービスをサポートすることを指示するための第5緊急サービスサポート指示とのうちの少なくとも1つを含む。
【0134】
別の可能な実現形態では、前記決定モジュールは、前記ターゲット情報が前記第4情報を含み、且つ前記端末能力情報は前記端末が第1能力を有することを指示する場合、前記第1セルを候補セルとして決定することと、前記ターゲット情報が前記第4情報を含み、且つ前記端末能力情報は前記端末が第2能力を有することを指示する場合、前記第1セルをバードセルとして決定することと、前記ターゲット情報が前記第5情報を含み、且つ前記端末能力情報で指示される端末能力が前記第5情報で指示される前記第1セルのサービスタイプに合致する場合、前記第1セルを候補セルとして決定することと、前記ターゲット情報が前記第5情報を含むが、前記端末能力情報で指示される端末能力が前記第5情報で指示される前記第1セルのサービスタイプに合致しない場合、前記第1セルをバードセルとして決定することと、前記ターゲット情報が前記第4情報及び前記第4緊急サービスサポート指示を含み、且つ前記端末能力情報は前記端末が第1能力を有することを指示する場合、前記第1セルを候補セルとして決定することと、前記ターゲット情報が前記第4情報及び前記第4緊急サービスサポート指示を含み、且つ前記端末能力情報は前記端末が第2能力を有することを指示する場合、前記第1セルを緊急サービスのみを提供できる候補セルとして決定することと、前記ターゲット情報が第5情報及び第5緊急サービスサポート指示を含み、且つ前記端末能力情報で指示される端末能力が前記第5情報で指示される前記第1セルのサービスタイプに合致する場合、前記第1セルを候補セルとして決定することと、前記ターゲット情報が第5情報及び第5緊急サービスサポート指示を含むが、前記端末能力情報で指示される端末能力が前記第5情報で指示される前記第1セルのサービスタイプに合致しない場合、前記第1セルを緊急サービスのみを提供できる候補セルとして決定することとのうちの少なくとも1つに用いられる。
【0135】
別の可能な実現形態では、前記特定のサービスタイプのセルは非地上系ネットワークNTNセルを含み、及び/又は、前記第1能力はNTNアクセス能力を含み、前記第2能力は前記第1能力以外の能力を含む。
【0136】
本願の実施例におけるセル再選択の装置500は、オペレーティングシステムを有する装置又は電子機器であってもよく、端末における部材、集積回路、又はチップであってもよい。当該装置又は電子機器は、モバイル端末であってもよく、非モバイル端末であってもよい。例示的に、モバイル端末は、以上に挙げられた端末11の種類を含んでもよいが、これらに限定されない。非モバイル端末は、サーバ、ネットワークアタッチトストレージ(Network Attached Storage,NAS)、パーソナルコンピュータ(personal computer,PC)、テレビジョン(television,TV)、現金自動預払機又はキオスクなどであってもよいが、本願の実施例では具体的に限定しない。
【0137】
本願の実施例で提供されるセル再選択の装置500は、
図2~
図4の方法の実施例の実現する各工程を実現し、同様な技術効果を達成でき、繰り返して説明することを回避するために、ここで省略する。
【0138】
本願の実施例は、プロセッサと、前記プロセッサに結合された通信インタフェースとを備え、前記プロセッサがプログラム又はコマンドを実行して方法の実施例200~400に記載の方法を実現するためのものである端末をさらに提供する。当該端末の実施例は、上記の方法の実施例に対応し、上記の方法の実施例の各工程及び実現形態は、いずれも当該端末の実施例に適用可能であり、同様な技術効果を達成できる。具体的に、
図6は、本願の実施例を実現するための端末のハードウェアの構造模式図である。当該端末600は、高周波ユニット601、ネットワークモジュール602、オーディオ出力ユニット603、入力ユニット604、センサ605、表示ユニット606、ユーザ入力ユニット607、インタフェースユニット608、メモリ609、及びプロセッサ610などの少なくとも一部の部材を含むが、これらに限定されない。
【0139】
当業者であれば、端末600は各部材に給電する電源(例えば、電池)をさらに含んでもよく、電源は、電源管理システムによってプロセッサ610に論理的に接続し、さらに電源管理システムによって充放電の管理、及び電力消費管理などの機能を実現することができることが理解可能である。
図6に示す端末の構造は端末を限定するものではなく、端末は、図示より多く又はより少ない部材、又は一部の部材の組合せ、又は異なる部材配置を含んでもよく、ここでは説明を省略する。
【0140】
なお、本願の実施例では、入力ユニット604は、ビデオキャプチャモード又は画像キャプチャモードで画像キャプチャ装置(例えば、カメラ)が取得したスチル画像又はビデオの画像データを処理するグラフィックスプロセッシングユニット(Graphics Processing Unit,GPU)6041、及びマイクロホン6042を含んでもよい。表示ユニット606は、表示パネル6061を含んでもよく、液晶ディスプレイ、有機発光ダイオードなどの形態で表示パネル6061を構成することができる。ユーザ入力ユニット607は、タッチパネル6071及び他の入力機器6072を含む。タッチパネル6071はタッチスクリーンとも呼ばれる。タッチパネル6071は、タッチ検出装置及びタッチコントローラの2つの部分を含んでもよい。他の入力機器6072は、物理キーボード、機能ボタン(例えば、音量制御ボタン、スイッチボタンなど)、トラックボール、マウス、操作レバーを含んでもよいが、これらに限定されず、ここでは説明を省略する。
【0141】
本願の実施例では、高周波ユニット601は、ネットワーク側機器からのダウンリンクデータを受信した後、プロセッサ610で処理し、また、アップリンクのデータをネットワーク側機器に送信する。通常、高周波ユニット601は、アンテナ、少なくとも1つの増幅器、受送信機、カプラー、低騒音増幅器、デュプレクサなどを含むが、これらに限定されない。
【0142】
メモリ609は、ソフトウェアプログラム又はコマンド及び様々なデータを記憶するために用いることができる。メモリ609は、オペレーティングシステム、少なくとも1つの機能に必要なアプリケーション又はコマンド(例えば、音声再生機能、画像再生機能など)などを記憶可能なプログラム又はコマンド記憶領域と、データ記憶領域と、を主に含んでもよい。また、メモリ609は、高速ランダムアクセスメモリを含んでもよく、非揮発性メモリを含んでもよく、非揮発性メモリは、読み出し専用メモリ(Read-Only Memory,ROM)、プログラマブル読み出し専用メモリ(Programmable ROM,PROM)、消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(Erasable PROM,EPROM)、電気消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(Electrically EPROM,EEPROM)又はフラッシュメモリであってもよい。例えば、少なくとも1つの磁気ディスク記憶デバイス、フラッシュメモリデバイス、又は他の揮発性ソリッドステート記憶デバイスであってもよい。
【0143】
プロセッサ610は、1つ又は複数の処理ユニットを含んでもよい。任意に、プロセッサ610は、オペレーティングシステム、ユーザインタフェース及びアプリケーション又はコマンドなどを主に処理するアプリケーションプロセッサと、ベースバンドプロセッサのような無線通信を主に処理するモデムプロセッサとを統合することができる。上記モデムプロセッサはプロセッサ610に統合されなくてもよいことが理解可能である。
【0144】
プロセッサ610は、第1セルのターゲット情報を取得することであって、前記ターゲット情報が前記第1セルのアクセス情報を指示するためのものであること、及び、前記ターゲット情報及び端末能力情報に基づいて前記第1セルがセル再選択時に候補セルであるかバードセルであるかを決定することに用いられる。
【0145】
本願の実施例では、セルアクセスを試みる前に、端末は、第1セルのターゲット情報を取得し、前記ターゲット情報及び端末能力情報に基づいて前記第1セルがセル再選択時に候補セルであるかバードセルであるかを決定し、前記ターゲット情報が前記第1セルのアクセス情報を指示するためのものであり、これによって、端末は、セルアクセスを試みる前にセルについて候補セル又はバードセルの決定を行うことを可能にし、セルアクセス時の無効な試みを回避し、端末による正常なサービスの取得の時間遅延を減らす。
【0146】
本願の実施例は、プログラム又はコマンドが記憶されており、当該プログラム又はコマンドがプロセッサにより実行されると、上記のセル再選択の方法の実施例の各工程を実現し、且つ同様な技術効果を達成できる可読記憶媒体をさらに提供し、繰り返して説明することを回避するために、ここで省略する。
【0147】
ここで、前記プロセッサは、上記の実施例に記載された端末におけるプロセッサである。前記可読記憶媒体は、コンピュータ読み出し専用メモリ(Read-Only Memory,ROM)、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory,RAM)、磁気ディスク又は光ディスクなどのようなコンピュータ可読記憶媒体を含む。
【0148】
本願の実施例はまた、プロセッサと、前記プロセッサに結合された通信インタフェースとを備え、前記プロセッサがネットワーク側機器のプログラム又はコマンドを実行して上記のセル再選択の方法の実施例の各工程を実現するためのものであり、且つ同様な技術効果を達成できるチップを提供し、繰り返して説明することを回避するために、ここで省略する。
【0149】
なお、本願の実施例に記載されたチップは、システムオンチップ、システムチップ、チップシステム又はSoCなどとも呼ばれる。
【0150】
本願の実施例は、プロセッサと、メモリと、前記メモリに記憶され前記プロセッサ上で実行可能なプログラム又はコマンドとを備え、前記プログラム又はコマンドが前記プロセッサにより実行されると、上記のセル再選択の方法の実施例の各工程を実現し、且つ同様な技術効果を達成できるコンピュータプログラム製品をさらに提供し、繰り返して説明することを回避するために、ここで省略する。
【0151】
説明すべきことは、本明細書において、用語「含む」、「からなる」又はその他のあらゆる変形は、非排他的包含を含むように意図され、それにより一連の要素を含むプロセス、方法、物品又は装置は、それらの要素のみならず、明示されていない他の要素、又はこのようなプロセス、方法、物品又は装置に固有の要素をも含む点である。特に断らない限り、語句「1つの……を含む」により限定される要素は、該要素を含むプロセス、方法、物品又は装置に別の同じ要素がさらに存在することを排除するものではない。また、本願の実施形態における方法及び装置の範囲は、ここで示された又は議論された順番に機能を実行することに限定されず、関連する機能によっては、ほぼ同時に、或いは反対の順番に機能を実行することをさらに含んでもよい。例えば、説明順と異なる順番に上記の方法を実行してもよく、さらに、各ステップを添加し、省略し、又は組み合わせてもよい。また、一部の例示を参照して説明した特徴を、他の例示に組み合わせてもよい。
【0152】
以上の実施形態に対する説明によって、当業者であれば上記実施例の方法がソフトウェアと必要な共通ハードウェアプラットフォームとの組合せという形態で実現できることを明確に理解可能であり、当然ながら、ハードウェアによって実現してもよいが、多くの場合において前者はより好ましい実施形態である。このような見解をもとに、本願の技術的解決手段は実質的に又は従来技術に寄与する部分はコンピュータソフトウェア製品の形で実施することができ、該コンピュータソフトウェア製品は、記憶媒体(例えばROM/RAM、磁気ディスク、光ディスク)に記憶され、端末(携帯電話、コンピュータ、サーバ、エアコン、又はネットワーク機器などであってもよい)に本願の各実施例に記載の方法を実行させる複数のコマンドを含む。
【0153】
以上、図面を参照しながら本願の実施例を説明したが、本願は上記の具体的な実施形態に限定されず、上記の具体的な実施形態は例示的なものに過ぎず、限定的なものではなく、本願の示唆をもとに、当業者が本願の趣旨及び特許請求の保護範囲から逸脱することなくなし得る多くの形態は、いずれも本願の保護範囲に属するものとする。
【0154】
〔関連出願の相互参照〕
本発明は、2021年3月23日に中国特許庁に出願された出願番号202110310837.6、発明の名称「セル再選択の方法、装置及び端末」の中国特許出願の優先権を主張し、この出願の全ての内容は、引用により本発明に組み込まれる。