IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 司法書士法人キャストグローバルの特許一覧

特許7620357不動産取引支援システム、不動産取引支援方法及び不動産取引支援プログラム
<>
  • 特許-不動産取引支援システム、不動産取引支援方法及び不動産取引支援プログラム 図1
  • 特許-不動産取引支援システム、不動産取引支援方法及び不動産取引支援プログラム 図2
  • 特許-不動産取引支援システム、不動産取引支援方法及び不動産取引支援プログラム 図3
  • 特許-不動産取引支援システム、不動産取引支援方法及び不動産取引支援プログラム 図4
  • 特許-不動産取引支援システム、不動産取引支援方法及び不動産取引支援プログラム 図5
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-15
(45)【発行日】2025-01-23
(54)【発明の名称】不動産取引支援システム、不動産取引支援方法及び不動産取引支援プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/16 20240101AFI20250116BHJP
【FI】
G06Q50/16
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2024071042
(22)【出願日】2024-04-25
【審査請求日】2024-05-03
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】524159549
【氏名又は名称】司法書士法人キャストグローバル
(74)【代理人】
【識別番号】100207561
【弁理士】
【氏名又は名称】柳元 八大
(74)【代理人】
【識別番号】100208959
【弁理士】
【氏名又は名称】島田 敏史
(72)【発明者】
【氏名】上野 興一
【審査官】田上 隆一
(56)【参考文献】
【文献】特開2023-072650(JP,A)
【文献】特開2023-044766(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
不動産取引を支援する不動産取引支援システムであって、
売主情報、買主情報及び不動産案件情報をデータベースに登録する不動産案件情報登録部と、
契約時資金及び残預金必要資金を含む資金明細表を前記データベースに登録する資金明細登録部と、
前記不動産取引の取引関係者による前記不動産取引における現在の進捗状況として、前記データベースに登録された前記不動産取引の履歴を表示する案件情報を示す案件ページを出力する案件ページ出力部と、を備え
前記案件ページは、前記売主情報、前記買主情報及び前記不動産案件情報と、前記契約時資金の内訳表と前記残預金必要資金の内訳表とに分離して順に配置して構成された前記資金明細表と、を示す
不動産取引支援システム。
【請求項2】
前記取引関係者のうちの指定の取引関係者からは、前記案件情報のうちの特定の案件情報を見られないようにする
請求項1に記載の不動産取引支援システム。
【請求項3】
エスクロー関係情報を前記データベースに登録するエスクロー登録部を備え
前記案件ページは、前記エスクロー関係情報を示す
請求項1又は請求項2に記載の不動産取引支援システム。
【請求項4】
前記取引関係者の端末を利用して、前記取引関係者の撮像画像をアップロードさせることにより本人確認を行うeKYC機能部を備える
請求項1又は請求項2に記載の不動産取引支援システム。
【請求項5】
不動産取引を支援する不動産取引支援方法であって、
コンピュータにより、売主情報、買主情報及び不動産案件情報をデータベースに登録する不動産案件情報登録ステップと、
コンピュータにより、契約時資金及び残預金必要資金を含む資金明細表を前記データベースに登録する資金明細登録ステップと、
コンピュータにより、前記不動産取引の取引関係者による前記不動産取引における現在の進捗状況として、前記データベースに登録された前記不動産取引の履歴を表示する案件情報を示す案件ページを出力する案件ページ出力ステップと、を含み、
前記案件ページは、前記売主情報、前記買主情報及び前記不動産案件情報と、前記契約時資金の内訳表と前記残預金必要資金の内訳表とに分離して順に配置して構成された前記資金明細表と、を示す
不動産取引支援方法。
【請求項6】
不動産取引を支援する不動産取引支援プログラムであって、
コンピュータに、
売主情報、買主情報及び不動産案件情報をデータベースに登録する不動産案件情報登録ステップと、
契約時資金及び残預金必要資金を含む資金明細表を前記データベースに登録する資金明細登録ステップと、
前記不動産取引の取引関係者による前記不動産取引における現在の進捗状況として、前記データベースに登録された前記不動産取引の履歴を表示する案件情報を示す、前記売主情報、前記買主情報及び前記不動産案件情報と、前記契約時資金の内訳表と前記残預金必要資金の内訳表とに分離して順に配置して構成された前記資金明細表と、を示す案件ページを出力する案件ページ出力ステップと、を実行させるためのコンピュータ読み取り可能な不動産取引支援プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、不動産取引支援システム、不動産取引支援方法及び不動産取引支援プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、売主から買主へ仲介会社及び司法書士を介して不動産の決済を支援するシステムがあった(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特許第7175418号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の不動産の決済を支援するシステムでは、不動産取引の関係者となる売主、買主、仲介会社及び司法書士が、不動産取引のための手続きの進捗を随時確認できなかった。例えば、そのため、従来の不動産の決済を支援するシステムでは、手続き中の期間において、エンドユーザとなる買主は、手続きの進捗を仲介会社を通じて確認せざるを得ない等、利便性の向上に課題があった。
【0005】
本発明は、利便性の高い不動産取引支援システム、不動産取引支援方法及び不動産取引支援プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)本発明の一態様に係る不動産取引支援システムは、不動産取引を支援する不動産取引支援システムであって、売主情報、買主情報及び不動産案件情報を登録する不動産案件情報登録部と、契約時資金及び残預金必要資金を含む資金明細表を登録する資金明細登録部と、不動産取引における現在の進捗状況を含む案件情報を示す案件ページを出力する案件ページ出力部と、を備える。
(2)上記(1)において、前記案件情報は、指定された情報に制限されてよい。
(3)上記(1)又は(2)において、エスクロー関係情報を登録するエスクロー登録部を備えてよい。
(4)上記(1)又は(2)において、本人確認を行うeKYC機能部を備えてよい。
(5)本発明の一態様に係る不動産取引を支援する不動産取引支援方法は、売主情報、買主情報及び不動産案件情報を登録する不動産案件情報登録ステップと、契約時資金及び残預金必要資金を含む資金明細表を登録する資金明細登録ステップと、不動産取引における現在の進捗状況を含む案件情報を示す案件ページを出力する案件ページ出力ステップと、を含んでよい。
(6)本発明の一態様に係る不動産取引を支援するコンピュータ読み取り可能な不動産取引支援プログラムは、コンピュータに、売主情報、買主情報及び不動産案件情報を登録する不動産案件情報登録ステップと、契約時資金及び残預金必要資金を含む資金明細表を登録する資金明細登録ステップと、不動産取引における現在の進捗状況を含む案件情報を示す案件ページを出力する案件ページ出力ステップと、を実行させるためのものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、利便性の高い不動産取引支援システム、不動産取引支援方法及び不動産取引支援プログラムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】不動産取引支援システムの概要を説明する図である。
図2】案件ページを説明する図である。
図3】信託契約から売買契約前までの取引関係者及び不動産取引支援システムによる処理を示す図である。
図4】売買契約から決済前までの取引関係者及び不動産取引支援システムによる処理を示す図である。
図5】決済から決済後までの取引関係者及び不動産取引支援システムによる処理を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して、本発明を実施するための形態(以下、実施形態)について詳細に説明する。なお、以下、共通する機能を有する部分には、同じ符号又は記号が付される場合がある。なお、本明細書において、売主2、買主3、仲介会社4、司法書士5又は信託会社6のそれぞれが主体となって処理を実行することは、不動産取引支援システム100上のコンピュータ10により同等の処理を実行することができる。また、売主2、買主3、仲介会社4、司法書士5又は信託会社6の各々が管理するコンピュータ端末装置等のデバイスにより同等の処理を実行することもできる。なお、以下、売主2、買主3、仲介会社4、司法書士5又は信託会社6等の不動産取引に関係する者を、取引関係者という場合がある。
【0010】
(不動産取引支援システム)
図1は、不動産取引支援システム100の概要を説明する図である。図2は、案件ページPを説明する図である。
図1に示すように、不動産取引支援システム100は、サーバ機能を有するコンピュータ10によって、適宜、ネットワークNを介して、売主2、買主3、仲介会社4、司法書士5及び信託会社6の各々が管理するコンピュータ端末装置等のデバイスと協働して、売主2から買主3へ、仲介会社4、司法書士5又は信託会社6を介して行われる不動産の取引を支援する処理を実現する。
【0011】
不動産取引支援システム100は、不動産の取引を支援する処理において、不動産取引に関係する者の間で、取引(手続き)に必要な情報のやり取りを行い、取引中に行われる情報を登録して随時更新し、閲覧可能にする。
【0012】
取引に必要な情報としては、例えば、(1)売主2の個人情報(名前、住所)等である売主情報、買主3の個人情報(名前、住所)等である買主情報、売主が今回売却予定の物件の謄本(不動産案件情報)、(2)本人確認書類のデータ、氏名、生年月日、住所、メールアドレス、取引目的、職業、外国PEPs(重要な公的地位にある者)との取引に関する事項、(3)手付金、仲介手数料など(項目が依頼内容によって変動する)、(4)残代金、仲介手数料、固定資産税清算金など(項目が依頼内容、自己資金、契約時資金によって変動するもの)、等がある。
【0013】
不動産取引支援システム100を構成するデバイスについて説明する。
不動産取引支援システム100は、サーバ機能を有するコンピュータ10を備えるシステムであってよい。不動産取引支援システム100は、サーバ、ストレージ、ネットワーク、データベース、ソフトウェア等を含んでよい。コンピュータ10は、例えば、1台のコンピュータであってよく、複数のコンピュータであってもよい。コンピュータ10は、クラウド環境(インターネット環境)で提供されるコンピューティングサービス(サーバ、ストレージ、ネットワーク、データベース、ソフトウェア等を含む)を実現するものであってよい。
不動産取引支援システム100は、コンピュータ10と、売主2、買主3、仲介会社4、司法書士5又は信託会社6の各々が管理する端末装置等のデバイスと、を備えていてよい。
コンピュータ10は、図1に示すように、不動産案件情報登録部11と、資金明細登録部12と、案件ページ出力部13と、エスクロー登録部14と、eKYC機能部15と、を備えている。
【0014】
次に、不動産取引支援システム100が、売主2から買主3(個別受益者)へ、仲介会社4(仲介業者)、司法書士5(登記業者、委託者兼当初受益者兼指図権者)及び信託会社6(信託業者、受託者)を介して不動産取引を支援する場合を想定して、不動産取引支援システム100による不動産取引支援方法について説明する。以下、不動産取引が、信託契約、買付、売買契約、決済の順で行われる場合を説明する。なお、以下の説明において、不動産取引支援システム100が主体となる動作は、コンピュータ10によって実行できる。
【0015】
図3から図5は、不動産取引の手続きにおける不動産取引支援システム100を用いた処理を示す図である。図3は、信託契約から売買契約前までの取引関係者及び不動産取引支援システム100による処理を示す図である。図4は、売買契約から決済前までの取引関係者及び不動産取引支援システム100による処理を示す図である。図5は、決済から決済後までの取引関係者及び不動産取引支援システム100による処理を示す図である。
【0016】
事前に、例えば、仲介会社4は、売主2の個人情報(名前・住所)等である売主情報、買主3の個人情報等である買主情報及び売主2が売却予定の物件の謄本等である不動産案件情報を不動産取引支援システム100の不動産案件情報登録部11に登録しておいてもよい。(売主情報、買主情報及び不動産案件情報を登録する不動産案件情報登録ステップ)
また、案件ページ出力部13によって指定の取引関係者に対して指定の不動産案件情報を案件ページPに表示できるようにしてよい。コンピュータ10は、案件ページ出力部13によって、取引関係者の属性に応じて、案件ページPに表示する不動産案件情報の種類を制御できる。
【0017】
案件ページPは、不動産取引における現在の進捗状況を含む案件情報を示している。具体的には、例えば、図2に示すように、左枠欄に、縦に、案件管理、送金業務、ユーザ管理、グループ管理、案件依頼管理、取引先企業管理、見積タスク管理、操作履歴、顧客データ出力、設定・管理等の、大項目となる不動産取引支援システム100が提供する機能(サ―ビス)のメニューが並んで表示されている。そして、右枠欄には、左枠欄でアクティブとなっているメニュー(ここでは、「案件管理」)に対応する詳細な内容が表示されている。案件管理のメニューの詳細には、資金明細書が表示されている。資金明細書は、契約時資金の内訳表と残金時必要資金の内訳表とに分離して構成されており、上に契約時資金の内訳表、その下に残金時必要資金の内訳表を順に配置している。このように、手続きの時系列を上から下に落ちる自然な流れに沿わせたので、手続きの進捗の把握をしやすい。契約時資金の内訳表は、例えば、摘要欄に、仲介手数料及び手付金の項目を示し、それぞれの金額、振込先、エビデンス、入金実績を表示できる。各項目の行は編集及び削除できる。項目(表の行)は追加できる。同様に、残金時必要資金の内訳表は、例えば、摘要欄に、仲介手数料及び残代金(ローン返済資金)を示し、それぞれの金額、振込先、エビデンス、入金実績を表示できる。なお、案件管理のメニューの詳細には、適宜、売主情報、買主情報、不動産物件情報が表示されているか、それらの情報を表示させるためのボタン(又はリンク)が表示されている。
【0018】
(信託契約)
まず、図3を用いて、信託契約から売買契約前までの取引関係者及び不動産取引支援システム100による処理を説明する。
図3に示すように、委託者となる司法書士5と受託者となる信託会社6との間で、信託契約を結ぶ。不動産取引支援システム100は、信託契約書をデータベースに登録する。不動産取引支援システム100の案件ページ出力部13は、不動産取引における現在の進捗状況(ここでは、司法書士5と信託会社6との間で信託契約が結ばれたこと)を含む案件情報(不動産案件情報)を示す案件ページP(図2参照)を更新して表示して、取引関係者に対して閲覧可能にしてもよい。(ステップ1)(不動産取引における現在の進捗状況を含む案件情報を示す案件ページPを出力する案件ページ出力ステップ)
【0019】
案件情報は、あらかじめ指定された情報に制限されてよい。あらかじめ指定された情報は、例えば、売主情報、買主情報、不動産物件情報、資金明細表等である。予め指定された情報に制限されるとは、指定の取引関係者から特定の案件情報を見れないようにすることである。例えば、売主情報、買主情報、不動産物件情報、資金明細表のうち、売主情報を買主3から見ることができないようにすることである。不動産取引支援システム100は、案件ページPの出力(閲覧)要求が買主3からのものである場合、案件ページPに表示する案件情報を指定された情報に制限できる。これにより、例えば、案件ページPに、買主3にとって不必要な情報(例えば、売主2の売主情報)を買主3に対して表示しないようにできる。よって、案件ページP内で必要な情報をわかりやすく表示できる。
【0020】
(買付後から売買契約前まで)
買主3は、買付申込みを行う。売主2は、買付申受けを行う。仲介会社4は、買主3からの買付申込みと売主2からの買付申受けを受け付ける。不動産取引支援システム100の案件ページ出力部13は、買付申込み及び買付申受けの履歴をデータベースに登録して、取引関係者に対して不動産取引における現在の進捗状況を閲覧可能に、案件ページPを更新して表示してもよい。(ステップ2)
【0021】
仲介会社4は、買主3及び売主2に対して、エスクロー(商取引の際に信頼の置ける第三者を仲介させて取引の安全を担保する第三者預託)の利用(不動産取引に係る決済を信託会社等の第三者に委託すること)についての意思確認を行う。買主3及び売主2は、エスクローの利用についての合意の意思を仲介会社4に伝える。不動産取引支援システム100の案件ページ出力部13は、エスクローの意思確認の履歴をデータベースに登録して、取引関係者に対して閲覧可能に、案件ページPを更新して表示してもよい。(ステップ3)
【0022】
不動産取引支援システム100は、売主2、買主3、仲介会社4、司法書士5又は信託会社6のそれぞれについて、仮審査を行う。仮審査は、取引関係者相互で行われてよく、不動産取引支援システム100によって所定のアルゴリズムで行われてもよい。不動産取引支援システム100の案件ページ出力部13は、仮審査の履歴をデータベースに登録して、取引関係者に対して閲覧可能に、案件ページPを更新して表示してもよい。(ステップ4)
【0023】
仲介会社4は、物件、買主3及び売主2に関する売買情報を不動産取引支援システム100へ依頼フォームを用いて送信する。不動産取引支援システム100は、売買情報が付加された依頼フォームを取得すると、依頼受託して、案件登録する。不動産取引支援システム100は、売買情報をデータベースに登録して、取引関係者に対して閲覧可能に(例えば、案件ページPを更新して表示)してもよい。案件登録された売買情報は、不動産取引支援システム100の案件ページ出力部13によって案件ページPに表示される。案件ページPは、不動産取引における現在の進捗状況を含む案件情報を示している。そして、その案件ページPは、指定の取引関係者(例えば、司法書士5及び信託会社6)に閲覧可能になる。よって、指定の取引関係者は、不動産取引における現在の進捗状況を確認できる。(ステップ5)
【0024】
すなわち、不動産取引支援システム100は、不動産取引における現在の進捗状況を含む案件情報を示す案件ページPを出力する案件ページ出力部13、を備えている。これにより、指定の取引関係者(例えば、司法書士5及び信託会社6)は、不動産取引支援システム100を通じて案件ページPを閲覧することで、案件登録された売買情報を確認できる。よって、買主3、売主2等の取引関係者にとっては、不動産取引支援システム100を通じて不動産取引の手続きの進捗を直接確認できるので、利便性の高い不動産取引支援システム100を提供できる。
【0025】
仲介会社4から決済依頼又は見積依頼があると、不動産取引支援システム100は、決済依頼又は見積依頼があったことを売買情報として追加登録して、案件ページPに表示される内容を更新する。不動産取引支援システム100は、決済依頼又は見積依頼があったことを売買情報として追加登録すると、決済依頼又は見積依頼があったことを司法書士5に送信して通知する。司法書士5は、通知を受けるか、又は、更新された案件ページPを閲覧することで、決済依頼又は見積依頼があったことを認識でき、決済又は見積を実行する。不動産取引支援システム100は、決済依頼又は見積依頼の履歴をデータベースに登録して、取引関係者に対して閲覧可能に、案件ページPを更新して表示してもよい。(ステップ6)
【0026】
決済依頼又は見積依頼があると、信託会社6は、仮想口座の割当てを行う。不動産取引支援システム100は、仮想口座の割当ての履歴をデータベースに登録して、取引関係者に対して閲覧可能に、案件ページPを更新して表示してもよい。(ステップ7)
【0027】
コンピュータ10は、不動産取引支援システム100上で買主登録する。コンピュータ10は、登録メールを買主3に送信する。登録メールを受信した買主3は、不動産取引支援システム100にログインして、買主3に係る必須事項を登録する。この際、買主3は、不動産取引支援システム100によって表示された案件ページPを参照して、買主3に係る必要な情報を確認できる。不動産取引支援システム100は、買主3に係る必要な情報をデータベースに登録して、取引関係者に対して閲覧可能に、案件ページPを更新して表示してもよい。(ステップ8)
【0028】
信託会社6は、不動産取引支援システム100を通じて、買主データを確認し、買主3に係る必須事項が登録されたことを確認する。不動産取引支援システム100(コンピュータ10は)は、案件ページPに、買主3によって登録された買主3に係る必須事項を含む買主データを表示する。(ステップ9)
【0029】
司法書士5と買主3とは、不動産取引支援システム100を通じて、エスクロー契約(買主3から司法書士5への委任契約)を締結する。具体的には、例えば、司法書士5と買主3とが締結したエスクロー契約書のコピーを不動産取引支援システム100のデータベースにアップロードする。コンピュータ10は、案件ページPに、司法書士5と買主3とのエスクロー契約が締結されたことを表示する。コンピュータ10は、例えば、不動産取引支援システム100のデータペースに保存されたエスクロー契約書のコピーを、案件ページPで表示したり、案件ページPに張られたリンクからダウンロードされることによって閲覧できるようにしたりしてもよい。(ステップ10)
【0030】
司法書士5と売主2とは、不動産取引支援システム100を通じて、エスクロー契約(売主2から司法書士5への委任契約)を締結する。具体的には、例えば、司法書士5と売主2とが締結したエスクロー契約書のコピーを不動産取引支援システム100のデータベースにアップロードする。コンピュータ10は、案件ページPに、司法書士5と売主2とのエスクロー契約が締結されたことを表示する。コンピュータ10は、例えば、不動産取引支援システム100のデータペースに保存されたエスクロー契約書のコピーを案件ページPで表示したり、案件ページPに張られたリンクから閲覧できるようにしたりしてもよい。(ステップ11)
【0031】
このように、不動産取引支援システム100は、エスクローの利用についての意思確認、エスクロー契約の締結の履歴等のエスクロー関係情報を登録するエスクロー登録部14を備えている。これにより、取引関係者は、不動産取引支援システム100を通じて、エスクローの進捗状況を確認でき、エスクローの契約をできる。よって、不動産取引の利便性を高めることができる。
【0032】
信託会社6は、適宜、マネロンチェックを行う。(ステップ12)
【0033】
仲介会社4は、不動産取引支援システム100上で、不動産取引に係る契約時資金又は諸費用(印紙税、登録免許税、固定資産税、都市計画税清算金、不動産取得税、譲渡所得税、融資事務手数料、保証料、損害保険料、団体信用生命保険料、司法書士報酬、仲介手数料等)を資金明細表に入力する。言い換えると、不動産取引支援システム100は、仲介会社4に資金明細表のフォームを送信する。契約時資金又は諸費用を含む資金明細表は、案件ページPに表示されていてよく、案件ページPに張られたリンクから表示されてもよい。不動産取引支援システム100は、仲介会社4から、契約時資金又は諸費用が入力された資金明細表を取得して、データベースに登録する。不動産取引支援システム100は、取引関係者(例えば、司法書士5)からの要求に応じて、契約時資金又は諸費用が入力された資金明細表を表示する。(契約時資金及び残預金必要資金を含む資金明細表を登録する資金明細登録ステップ)
司法書士5は、資金明細表における契約時資金に関わる事項を確認し、適宜、仲介会社4に修正を依頼する。この際、修正依頼の通知を、不動産取引支援システム100上で行うことができる。
信託会社6は、振込口座名義人に関わる事項を確認し、適宜、仲介会社4に修正を依頼する。この際、修正依頼の通知を、不動産取引支援システム100上で行うことができる。(ステップ13)
【0034】
司法書士5は、資金明細表における契約時資金に関わる事項を承認する。不動産取引支援システム100は、例えば、資金明細表において司法書士5のみに有効に表示される承認ボタンが押されると、資金明細表を確定して、編集不可にする。(ステップ14)
【0035】
仲介会社4は、契約時資金を含む確定された資金明細表を買主3に連絡する(示す)。買主3は、資金明細表における契約時資金を承認する。不動産取引支援システム100は、買主3に対して契約時資金を含む資金明細表を閲覧可能にして(買主3に資金明細表のデータを送信して)、契約時資金を含む確定された資金明細表とともに買主3対して承認ボタンを表示し、承認ボタンが押されたら、資金明細表のデータに承認済フラグを立てる等の処理により、資金明細表における契約時資金を承認済としてもよい。(ステップ15)
【0036】
買主3は、契約時資金を信託会社6に送金する。信託会社6は、買主3からの契約時資金の入金を確認する(ステップ16)。買主3は、不動産取引支援システム100によって示された案件ページPの送金済ボタンを押すことで、送金済である旨を不動産取引支援システム100に送信してもよい。不動産取引支援システム100は、買主3から信託会社6への送金の状況(送金待ち、送金済、入金済等)を取引関係者に対して閲覧可能に、案件ページPに表示してもよい。(ステップ16)
【0037】
信託会社6は、買主3からの契約時資金の入金を確認したら、入金済である旨、入金日、入金額等の入金情報登録を行う。信託会社6は、不動産取引支援システム100によって示された案件ページPに入金済である旨、入金日、入金額等の入金情報を入力し、入金情報登録ボタンを押すことで、入金情報を不動産取引支援システム100に送信してもよい。信託会社6は、適宜、買主3、仲介会社4及び司法書士5に対して、入金情報とともに入金情報登録がなされたことを通知する。不動産取引支援システム100は、入金情報を受信した後、買主3から信託会社6への入金情報を取引関係者(例えば、買主3、仲介会社4、司法書士5、信託会社6)に対して閲覧可能に、案件ページPに表示してもよい。(ステップ17)
【0038】
司法書士5は、指図権者として、指図書を作成し、信託会社6に対して、送金指図を行う。信託会社6は、司法書士5から、指図書を受領する。不動産取引支援システム100は、司法書士5に対して指図書の入力フォームを表示し、司法書士5によって指図内容が入力された指図書を司法書士5から受信してデータベースに登録してよい。不動産取引支援システム100は、指図書が登録された旨を信託会社6に通知してよく、登録された指図書を信託会社6に対して閲覧可能にしてよい。不動産取引支援システム100は、指図書を、案件ページPで表示したり、案件ページPに張られたリンクから取引関係者に対して閲覧できるようにしたりしてもよい。(ステップ18)
【0039】
(売買契約)
次に、図4を用いて売買契約から決済前までの取引関係者及び不動産取引支援システム100による処理を説明する。
買主3と売主2は、仲介会社4の立ち合いの元、売買契約を結ぶ。仲介会社4は、売買契約書を不動産取引支援システム100に送信する。不動産取引支援システム100は、仲介会社4に対して売買契約の入力フォームを表示し、買主3及び売主2によって売買契約内容が入力された売買契約書を、仲介会社4を介して受信してデータベースに登録してよい。不動産取引支援システム100は、売買契約書が登録された旨を取引関係者に通知してよく、登録された売買契約書を取引関係者に対して閲覧可能にしてよい。不動産取引支援システム100は、売買契約書を、案件ページPで表示したり、案件ページPに張られたリンクから取引関係者に対して閲覧できるようにしたりしてもよい。(ステップ19)
【0040】
司法書士5は、不動産取引支援システム100に登録された売買契約書を確認し、信託会社6に対して指図を行う。信託会社6は、司法書士5からの指図を受託する。不動産取引支援システム100は、司法書士5に対して指図内容を入力する指図入力フォームを表示して、司法書士5によって入力されて指図内容を受信して登録してよい。不動産取引支援システム100は、案件ページPに、司法書士5から信託会社6に向けた指図内容を示してよい。不動産取引支援システム100は、案件ページPに、司法書士5から信託会社6に向けて指図が行われたことを示してよい。不動産取引支援システム100は、案件ページPに、司法書士5からの指図を受託した旨を示してよい。(ステップ20)
【0041】
信託会社6は、指図書に基づいて、契約時資金を、売主2に手付金として、仲介会社4に仲介手数料として、分配して送金する。売主2には、手付金が入金される。仲介会社4には、仲介手数料が入金される。不動産取引支援システム100は、信託会社6による指図書に基づく送金記録(振込記録)を登録する。不動産取引支援システム100は、送金記録を、案件ページPで表示したり、案件ページPに張られたリンクから取引関係者に対して閲覧できるようにしたりしてもよい。(ステップ21)
【0042】
仲介会社4は、不動産取引支援システム100上で、不動産取引に係る残金時必要資金を資金明細表に入力する。言い換えると、不動取引システム100は、仲介会社4に資金明細表のフォームを送信する。残金時必要資金を含む資金明細表は、案件ページPに表示されていてよく、案件ページPに張られたリンクから表示されてもよい。不動産取引支援システム100は、仲介会社4から、残金時必要資金が入力された資金明細表を取得して、データベースに登録する。不動産取引支援システム100は、取引関係者(例えば、司法書士5)からの要求に応じて、残金時必要資金が入力された資金明細表を表示する。
司法書士5は、資金明細表における残金時必要資金に関わる事項を確認し、適宜、仲介会社4に修正を依頼する。この際、修正依頼の通知を、不動産取引支援システム100上で行うことができる。
信託会社6は、振込口座名義人に関わる事項を確認し、適宜、仲介会社4に修正を依頼する。この際、修正依頼の通知を、不動産取引支援システム100上で行うことができる。(ステップ22)
【0043】
司法書士5は、資金明細表における残金時必要資金に関わる事項を承認する。不動取引システム100は、例えば、資金明細表において司法書士5のみに有効に表示される承認ボタンが押されると、資金明細表を確定して、編集不可にする。(ステップ23)
【0044】
仲介会社4は、残金時必要資金を含む確定された資金明細表を買主3に連絡する(示す)。買主3は、資金明細表における残金時必要資金を承認する。不動産取引支援システム100は、買主3に対して残金時必要資金を含む資金明細表を閲覧可能にして(買主3に資金明細表のデータを送信して)、残金時必要資金を含む確定された資金明細表とともに買主3対して承認ボタンを表示し、承認ボタンが押されたら、資金明細表のデータに承認済フラグを立てる等の処理により、資金明細表における残金時必要資金を承認済としてもよい。(ステップ24)
【0045】
買主3は、残金時必要資金のうちの自己資金分を信託会社6に送金する。信託会社6は、買主3からの残金時必要資金のうちの自己資金分の入金を確認する(ステップ16)。買主3は、不動産取引支援システム100によって示された案件ページPの送金済ボタンを押すことで、送金済である旨を不動産取引支援システム100に送信してもよい。不動産取引支援システム100は、買主3から信託会社6への送金の状況(送金待ち、送金済、入金済等)を取引関係者に対して閲覧可能に(例えば、案件ページPを更新して表示)してもよい。(ステップ25)
【0046】
信託会社6は、買主3からの残金時必要資金のうちの自己資金分の入金を確認したら、入金済である旨、入金日、入金額等の入金情報登録を行う。信託会社6は、不動産取引支援システム100によって示された案件ページPに入金済である旨、入金日、入金額等の入金情報を入力し、入金情報登録ボタンを押すことで、入金情報を不動産取引支援システム100に送信してもよい。信託会社6は、適宜、買主3、仲介会社4及び司法書士5に対して、入金情報とともに入金情報登録がなされたことを通知する。不動産取引支援システム100は、入金情報を受信した後、買主3から信託会社6への入金情報を取引関係者(例えば、買主3、仲介会社4、司法書士5、信託会社6)に対して閲覧可能に、案件ページPを更新して表示してもよい。(ステップ26)
【0047】
売主1と司法書士5は、面談に先立ち面談日時の調整と決定を行う(事前面談調整を行う)。売主1と司法書士5は、不動産取引支援システム100上で、面談日時の調整及び決定とオンラインでの本人確認(eKYC)を行ってもよい。不動産取引支援システム100上での本人確認は、例えば、不動産取引支援システム100のeKYC機能部15が、取引関係者の端末を利用して、取引関係者の顔、身分証明書等の撮像画像を不動産取引支援システム100上にアップロードさせることで行われてよい。(ステップ27)
【0048】
このように、不動産取引支援システム100は、取引関係者の本人確認を行うeKYC機能部15を備えている。これにより、不動産取引支援システム100を利用する際のセキュリティを高めることができる。
【0049】
売主1と司法書士5は、面談及び登記書類の受け渡しを行う。売主1と司法書士5は、不動産取引支援システム100上で、面談及びオンラインでの本人確認(eKYC)を行ってもよい。(ステップ28)
【0050】
仲介会社4は、金銭消費貸借契約日を買主3に通知(送信)する。買主3は、金銭消費貸借契約日を仲介会社4から受信する。信託会社6は、銀行へエスクローを利用する旨を通知する。仲介会社4及び買主3は、不動産取引支援システム100上で、金銭消費貸借契約日の通知の送受信を行ってもよい。信託会社6は、不動産取引支援システム100上で、エスクローを利用する旨の通知の送信を行ってもよい。不動産取引支援システム100は、金銭消費貸借契約日及び通知の送受信の履歴をデータベースに登録して、取引関係者に対して閲覧可能に、案件ページPを更新して表示してもよい。(ステップ29)
【0051】
買主3と司法書士5は、金銭消費貸借契約及び登記書類の受け渡しを行う。不動産取引支援システム100は、金銭消費貸借契約日及び登記書類の受け渡しの履歴をデータベースに登録して、取引関係者に対して閲覧可能に、案件ページPを更新して表示してもよい。(ステップ30)
【0052】
買主3は、残代金必要資金の最終確認及び承認を行う。買主3は、不動産取引支援システム100上で、残代金必要資金の最終確認及び承認を行ってもよい。不動産取引支援システム100は、残代金必要資金の最終確認及び承認の履歴をデータベースに登録して、取引関係者に対して閲覧可能に、案件ページPを更新して表示してもよい。(ステップ31)
【0053】
司法書士5は、資金明細表における残代金必要資金のデータを不動産取引支援システム100上で編集不能なようにロックする。不動産取引支援システム100は、司法書士5からの命令に従い、資金明細表における残代金必要資金のデータを編集不能に保護する。(ステップ32)
【0054】
(決済)
次に、図5を用いて、売買契約から決済前までの取引関係者及び不動産取引支援システム100による処理を説明する。
司法書士5は、売主2及び買主3の生存確認を行う。不動産取引支援システム100は、生存確認の履歴をデータベースに登録して、取引関係者に対して閲覧可能に、案件ページPを更新して表示してもよい。(ステップ33)
【0055】
司法書士5は、融資実行連絡を行う。不動産取引支援システム100は、融資実行連絡の履歴をデータベースに登録して、取引関係者に対して閲覧可能に、案件ページPを更新して表示してもよい。(ステップ34)
【0056】
買主3は、融資金を信託会社6に送金する。信託会社6は、融資金を買主3からの入金を確認する。不動産取引支援システム100は、融資金の送金の履歴をデータベースに登録して、取引関係者に対して閲覧可能に、案件ページPを更新して表示してもよい。(ステップ35)
【0057】
信託会社6は、残代金必要資金内の融資金の入金情報を不動産取引支援システム100に登録する。信託会社6は、司法書士5に入金情報を通知する。不動産取引支援システム100は、残代金必要資金内の融資金の入金情報をデータベースに登録して、取引関係者に対して閲覧可能に、案件ページPを更新して表示してもよい。(ステップ36)
【0058】
司法書士5は、登記申請を行う。不動産取引支援システム100は、登記申請の履歴をデータベースに登録して、取引関係者に対して閲覧可能に、案件ページPを更新して表示してもよい。(ステップ37)
【0059】
司法書士5は、指図書データを信託会社6に送信する。信託会社6は、指図書データを司法書士5から受信する。指図書データは、不動産取引支援システム100を通じて送受信されてもよい。不動産取引支援システム100は、指図書データをデータベースに登録して、取引関係者に対して閲覧可能に、案件ページPを更新して表示してもよい。(ステップ38)
【0060】
信託会社6は、残代金必要資金を、売主2、買主3、仲介会社4及び司法書士5に送金する。売主2には、売買代金残金が入金される。仲介会社4には、仲介手数料が入金される。買主3には、残預金が入金される。司法書士5には、登記費用が入金される。これらの送金入金の記録は、不動産取引支援システム100を通じて取引関係者間で送受信されてもよい。不動産取引支援システム100は、残代金必要資金の送金入金記録をデータベースに登録して、取引関係者に対して閲覧可能に、案件ページPを更新して表示してもよい。(ステップ39)
【0061】
(決済後)
信託会社6は、信託計算書を作成し、買主3に送信する。買主3は、信託計算書を信託会社6から受信する。不動産取引支援システム100は、信託計算書をデータベースに登録して、取引関係者に対して閲覧可能に、案件ページPを更新して表示してもよい。(ステップ40)
【0062】
以上のように、不動産取引支援システム100は、売主情報、買主情報及び不動産案件情報を登録する不動産案件情報登録部11と、契約時資金及び残預金必要資金を含む資金明細表を登録する資金明細登録部12と、不動産取引における現在の進捗状況を含む案件情報を示す案件ページPを出力する案件ページ出力部13と、を備えている。不動産取引支援システム100によれば、取引関係者は、不動産取引支援システム100が提供する案件ページPを見ることで、不動産取引における現在の進捗状況を随時確認できる。よって、不動産取引の利便性を高めることができる。
【0063】
上述した手段又は機能は、コンピュータ10(CPU、情報処理装置を含む)が、不動産取引支援プログラムを読み込んで、実行することによって実現できる。不動産取引支援プログラムは、例えば、コンピュータ10からクラウドサービス等のネットワーク経由で提供されてよい。また、不動産取引支援プログラムは、コンピュータ読取可能な記録媒体(記録装置)に記録された形態で提供されてよい。この場合、コンピュータ10は、その記録媒体から不動産取引支援プログラムを読み取って内部記録装置又は外部記録装置に転送して記録して実行する。また、不動産取引支援プログラムは、記録媒体にあらかじめ記録されて、記録装置からネットワークNを介してコンピュータ10に提供されるものであってもよい。
【0064】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述したこれらの実施形態に限るものではない。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
【0065】
本実施形態に係る不動産取引を支援する不動産取引支援システム100は、売主情報、買主情報及び不動産案件情報を登録する不動産案件情報登録部11と、契約時資金及び残預金必要資金を含む資金明細表を登録する資金明細登録部12と、不動産取引における現在の進捗状況を含む案件情報を示す案件ページPを出力する案件ページ出力部13と、を備える。これにより、取引関係者は、不動産取引支援システム100が提供する案件ページPを見ることで、不動産取引における現在の進捗状況を随時確認できる。よって、不動産取引の利便性を高めることができる。
【0066】
本実施形態に係る不動産取引を支援する不動産取引支援方法は、売主情報、買主情報及び不動産案件情報を登録する不動産案件情報登録ステップと、契約時資金及び残預金必要資金を含む資金明細表を登録する資金明細登録ステップと、不動産取引における現在の進捗状況を含む案件情報を示す案件ページPを出力する案件ページ出力ステップと、を含んでよい。
【0067】
本実施形態に係る不動産取引を支援するコンピュータ読み取り可能な不動産取引支援プログラムは、コンピュータ10に、売主情報、買主情報及び不動産案件情報を登録する不動産案件情報登録ステップと、契約時資金及び残預金必要資金を含む資金明細表を登録する資金明細登録ステップと、不動産取引における現在の進捗状況を含む案件情報を示す案件ページPを出力する案件ページ出力ステップと、を実行させるためのものである。
【符号の説明】
【0068】
100 不動産取引支援システム
10 コンピュータ
11 不動産案件情報登録部
12 資金明細登録部
13 案件ページ出力部
14 エスクロー登録部
15 eKYC機能部
2 売主
3 買主
4 仲介会社
5 司法書士
6 信託会社
N ネットワーク
P 案件ページ
【要約】
【課題】利便性の高い不動産取引支援システム、不動産取引支援方法及び不動産取引支援プログラムを提供する。
【解決手段】不動産取引を支援する不動産取引支援システム100は、売主情報、買主情報及び不動産案件情報を登録する不動産案件情報登録部11と、契約時資金及び残預金必要資金を含む資金明細表を登録する資金明細登録部12と、不動産取引における現在の進捗状況を含む案件情報を示す案件ページPを出力する案件ページ出力部13と、を備える。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5