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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-15
(45)【発行日】2025-01-23
(54)【発明の名称】面状照明装置
(51)【国際特許分類】
   F21S 2/00 20160101AFI20250116BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20250116BHJP
【FI】
F21S2/00 443
F21S2/00 436
F21S2/00 442
F21Y115:10
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2021036327
(22)【出願日】2021-03-08
(65)【公開番号】P2022136623
(43)【公開日】2022-09-21
【審査請求日】2023-12-07
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000114215
【氏名又は名称】ミネベアミツミ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001771
【氏名又は名称】弁理士法人虎ノ門知的財産事務所
(72)【発明者】
【氏名】安達 和正
【審査官】松本 泰典
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2011/114598(WO,A1)
【文献】国際公開第2012/086509(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2015/0212262(US,A1)
【文献】国際公開第2017/195688(WO,A1)
【文献】特開2012-84303(JP,A)
【文献】特開2007-194022(JP,A)
【文献】特開2012-84304(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21S 2/00
F21Y 115/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
長手方向の側面である入光側面から入光する導光板と、
前記導光板の入光側面に光を照射する複数の光源と、
前記導光板を押圧して支持する弾性部材と、
前記導光板、前記複数の光源および前記弾性部材を収容するボトムフレームと、
を備え、
前記ボトムフレームは、前記導光板の入光側面の長手方向の略中央に対向する位置のみに、厚さ方向に突出するピラーを有し、
前記導光板は、前記入光側面の長手方向の略中央に、前記ピラーと係合する溝を有し、
前記弾性部材は、前記導光板の非入光側の辺を入光側に押圧する、
面状照明装置。
【請求項2】
入光側面から入光する導光板と、
前記導光板の入光側面に光を照射する複数の光源と、
前記導光板を押圧して支持する弾性部材と、
前記導光板、前記複数の光源および前記弾性部材を収容するボトムフレームと、
を備え、
前記ボトムフレームは、前記導光板の入光側面の長手方向の略中央に対向する位置に、厚さ方向に突出するピラーを有し、
前記導光板は、前記入光側面の長手方向の略中央に、前記ピラーと係合する溝を有し、
前記弾性部材は、前記導光板の非入光側の辺のうち当該導光板の角部とは異なる位置を入光側に押圧
前記弾性部材は、前記導光板の非入光側の辺のうち当該辺の前記ピラーに対向する位置を挟む両側を入光側に押圧する、
面状照明装置。
【請求項3】
入光側面から入光する導光板と、
前記導光板の入光側面に光を照射する複数の光源と、
前記導光板を押圧して支持する弾性部材と、
前記導光板、前記複数の光源および前記弾性部材を収容するボトムフレームと、
前記導光板の入光側の辺に対向する前記ボトムフレームの側壁から前記導光板に向けて突出する複数の足と、
を備え、
前記ボトムフレームは、前記導光板の入光側面の長手方向の略中央に対向する位置に、厚さ方向に突出するピラーを有し、
前記導光板は、前記入光側面の長手方向の略中央に、前記ピラーと係合する溝を有し、
前記弾性部材は、前記導光板の非入光側の辺を入光側に押圧し、
前記複数の光源が配置された基板は、帯状であり、前記足が設けられる部分で連結部により前記足を迂回する、
面状照明装置。
【請求項4】
入光側面から入光する導光板と、
前記導光板の入光側面に光を照射する複数の光源と、
前記導光板を押圧して支持する弾性部材と、
前記導光板、前記複数の光源および前記弾性部材を収容するボトムフレームと、
を備え、
前記ボトムフレームは、前記導光板の入光側面の長手方向の略中央に対向する位置に、厚さ方向に突出するピラーを有し、
前記導光板は、前記入光側面の長手方向の略中央に、前記ピラーと係合する溝を有し、
前記弾性部材は、前記導光板の非入光側の辺を入光側に押圧し、
前記ピラーから出射方向に突出して設けられたピンを有し、光学シートの入光側に設けられた孔部が前記ピンに係合する、
面状照明装置。
【請求項5】
入光側面から入光する導光板と、
前記導光板の入光側面に光を照射する複数の光源と、
前記導光板を押圧して支持する弾性部材と、
前記導光板、前記複数の光源および前記弾性部材を収容するボトムフレームと、
を備え、
前記ボトムフレームは、前記導光板の入光側面の長手方向の略中央に対向する位置に、厚さ方向に突出するピラーを有し、
前記導光板は、前記入光側面の長手方向の略中央に、前記ピラーと係合する溝を有し、
前記弾性部材は、前記導光板の非入光側の辺を入光側に押圧し、
前記導光板の非出射側の主面の入光側の端部は、入光側面の長手方向の略中央の所定の範囲において、前記複数の光源の間に飛島状に配置された両面テープにより、前記ボトムフレームの底部に固定される、
面状照明装置。
【請求項6】
前記ピラーは、前記ボトムフレームの入光側の側壁に連なり、前記ボトムフレームの底部から厚さ方向に突出する、
請求項に記載の面状照明装置。
【請求項7】
前記ピラーは、平面視で、前記導光板側の角がない略矩形状であり、
前記溝は、平面視で、奥側が角のない略矩形状である、
請求項またはに記載の面状照明装置。
【請求項8】
前記導光板の入光側面からの前記溝の導光方向の深さは、前記溝に隣接する前記光源の中心部から出射される光を妨げない長さに設定される、
請求項2、6および7のいずれか一つに記載の面状照明装置。
【請求項9】
前記弾性部材は、前記導光板の非入光側の辺と前記ボトムフレームの側壁との間に配置される、
請求項2および6~8のいずれか一つに記載の面状照明装置。
【請求項10】
前記弾性部材は、前記導光板の非入光側の辺の略中央に対して対称の位置に2つ配置される、
請求項2および6~9のいずれか一つに記載の面状照明装置。
【請求項11】
前記弾性部材は、成形ゴムから構成され、略矩形状の平坦部と、該平坦部の一辺から直角に立ち上がる略矩形状の折れ曲がり部とを有し、
前記平坦部は前記導光板の非出射側の主面と前記ボトムフレームの底部との間に配置され、前記折れ曲がり部は前記導光板の非入光側の辺と前記ボトムフレームの側壁との間に配置される、
請求項2および6~10のいずれか一つに記載の面状照明装置。
【請求項12】
前記弾性部材は、成形ゴムから構成され、略直方体状の本体部と、該本体部の非押圧側の側面に設けられた肉ニゲ部と、前記本体部の押圧側の一方の側面に設けられた凸部とを有し、
前記凸部は前記ボトムフレームの側壁に設けられた凹部に係合し、
前記凸部が設けられたのとは反対側の面は前記導光板の非入光側の側面を押圧する、
請求項2および6~10のいずれか一つに記載の面状照明装置。
【請求項13】
前記入光側面は、前記導光板の長手方向の側面である、
請求項2および6~12のいずれか一つに記載の面状照明装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、面状照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
導光板の入光側面から光を入射し、導光板の一方の主面から光を出射する、いわゆるエッジライト型の面状照明装置が知られている(例えば、特許文献1、2等を参照)。このような面状照明装置は、液晶表示装置におけるバックライト等として用いられる。
【0003】
また、面状照明装置の構成要素である導光板は温度変化により伸縮するため、これらを収容するボトムフレームの側壁と導光板との間には伸縮方向に対してクリアランスが必要となる。クリアランスの存在により、導光板を単に載置したままでは、面状照明装置に加わる振動によって導光板がボトムフレームに当たってラトルノイズを発生させ、利用者に不快感を与えてしまう。そのため、従来、一般的には、導光板の非入光側の角部をゴム等の弾性部材によって支持し、導光板を入光側に圧迫することで、振動を防止しつつ温度変化に対する導光板の伸縮を吸収するようにしていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2011-222331号公報
【文献】特開2015-176752号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述のように、一般的には導光板の非入光側の角部が弾性部材によって支持されるものであり、簡易な構造でありながら安定した支持が行えるため好ましいものであった。しかし、車載用途等における大型化(入光辺の拡大による横長化)された面状照明装置では、そのような構造を採用することが困難になってきている。すなわち、導光板の横長化によりボトムフレームの側壁との間のクリアランスも大きく必要になり、そのクリアランスを吸収するための弾性部材の伸縮方向の長さも大きくなる。しかし、導光板の厚さは従前と大差がないため、弾性部材の厚さと長さのアスペクト比が反転し、圧縮された状態で弾性部材が浮き上がって飛び出してしまい、導光板を安定に支持するための設計が行えない。導光板の非入光側の角部に代えて、非入光側の辺だけに弾性部材を設け、導光板を入光側に圧迫することも考えられるが、導光板の長辺方向の動きを規制することは難しく、ラトルノイズの発生を有効に防止することはできない。
【0006】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、入光側の辺が長くても、弾性部材による支持によりラトルノイズの発生を有効に防止することのできる面状照明装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の一態様に係る面状照明装置は、導光板と、複数の光源と、弾性部材と、ボトムフレームとを備える。前記導光板は、長手方向の側面である入光側面から入光する。前記複数の光源は、前記導光板の入光側面に光を照射する。前記弾性部材は、前記導光板を押圧して支持する。前記ボトムフレームは、前記導光板、前記複数の光源および前記弾性部材を収容する。前記ボトムフレームは、前記導光板の入光側面の長手方向の略中央に対向する位置のみに、厚さ方向に突出するピラーを有する。前記導光板は、前記入光側面の長手方向の略中央に、前記ピラーと係合する溝を有する。前記弾性部材は、前記導光板の非入光側の辺を入光側に押圧する。
【0008】
本発明の一態様に係る面状照明装置は、入光側の辺が長くても、弾性部材による支持によりラトルノイズの発生を有効に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、一実施形態に係る面状照明装置の外観斜視図である。
図2図2は、面状照明装置の主要な構成要素の分解斜視図である。
図3図3は、ボトムフレームの外観斜視図である。
図4図4は、弾性部材の外観斜視図である。
図5図5は、ピラーと弾性部材と足とによる導光板の支持の状態を示す斜視図である。
図6図6は、導光板の溝とボトムフレームのピラーと光源から出射する光との位置関係の例を示す図である。
図7図7は、実施形態における弾性部材の他の構成例を示す端面図である。
図8図8は、実施形態における弾性部材の他の構成例を示す端面図である。
図9図9は、実施形態における弾性部材の他の構成例を示す端面図である。
図10図10は、ピンによる光学シートの固定の例を示す斜視図である。
図11図11は、光源が配置された基板の構成例を示す斜視図である。
図12図12は、入光側長辺の中央部において導光板の固定を行う両面テープの構成例を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、実施形態に係る面状照明装置について図面を参照して説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、図面における各要素の寸法の関係、各要素の比率などは、現実と異なる場合がある。図面の相互間においても、互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれている場合がある。また、1つの実施形態や変形例に記載された内容は、原則として他の実施形態や変形例にも同様に適用される。
【0011】
図1は、一実施形態に係る面状照明装置1の外観斜視図であり、光の出射面側から見た図である。図1において、説明の便宜上、面状照明装置1の筐体の長辺に沿った方向をX軸方向、筐体の短辺に沿った方向をY軸方向、筐体の厚みに沿った方向をZ軸方向とする。
【0012】
図1において、面状照明装置1は、略矩形状で略平板状の外形をしており、図における手前側の光の出射面側の端部にはトップフレーム19が露出している。また、裏面側には、ボトムフレーム2がある。トップフレーム19は、光が出射する開口部19aが形成されている。開口部19aにより、内部の光学シート15が露出している。
【0013】
また、面状照明装置1からY軸の負方向に延びて設けられているのは内部の基板11の接続部11dであり、外部との電気的な接続に用いられる。トップフレーム19は、樹脂等により形成されている。ボトムフレーム2は金属材料のダイキャスト等により形成されている。液晶表示装置等のバックライトとして面状照明装置1が用いられる場合、液晶表示装置等は開口部19aの側に装着される。
【0014】
なお、図1では略平板状の筐体について示されているが、筐体は湾曲した板状のものであってもよい。この場合、ボトムフレーム2やトップフレーム19の他、後述する内部の導光板等についても湾曲した形状となる。
【0015】
図2は、面状照明装置1の主要な構成要素の分解斜視図であり、図1と同様に光の出射面側から見た図である。図2において、面状照明装置1は、ボトムフレーム2に、リフレクタ3、スペーサ5、弾性部材6、基板11、光源12、導光板13、光学シート14~16、スペーサ17およびトップフレーム19が収容される。
【0016】
ボトムフレーム2は、底があり蓋のない略箱状であり、金属材料のダイキャスト等により形成されている。ボトムフレーム2の構造の詳細については後述する。リフレクタ3は、略矩形状の薄板状であり、ボトムフレーム2の底部の内側に載置される。リフレクタ3の導光板13と対向する側は反射面となっており、導光板13から裏側(非出射側)に漏れた光を導光板13側に戻し、光効率を向上させる。リフレクタ3の図における下側の辺の中央部から所定の範囲は、後述する両面テープ7、8を露出させるために、切り取られている。また、基板11の後述する連結部は、リフレクタ3の裏側(ボトムフレーム2側)でボトムフレーム2に直接に固定される。
【0017】
ボトムフレーム2の入光側(図において下側の辺の側)を除いた側壁の内側には、帯状の両面テープ4を介して帯状のスペーサ5が固定される。スペーサ5は、導光板13や光学シート14~16がボトムフレーム2に直接に当たってラトルノイズを発生させることを防止するとともに、導光板13や光学シート14~16の側面から漏れる光を戻して光効率を向上させる。
【0018】
ボトムフレーム2の入光側の側壁の内側には、帯状の両面テープ9を介して帯状の基板11が固定される。基板11には、LED(Light Emitting Diode)等の複数の光源12が配置されている。基板11の詳細については後述するが、基板11の一部は連結部11bにより迂回されており、その連結部11bは両面テープ10によりボトムフレーム2の底部の内側に固定される。
【0019】
導光板13は、略矩形状で略平板状の外形をしており、ポリカーボネート等の透明な樹脂等により形成されており、図の下側の入光側面から入光した光を終端側まで導き、裏面の光学素子の働きにより手前側の主面から光を出射する。導光板13は、図の下側の入光側面が基板11上の光源12に対向して配置され、入光側面の長手方向の略中央の所定の範囲において、複数の光源12の間に飛島状に配置された両面テープ8と帯状の両面テープ7とにより、ボトムフレーム2の底部の内側に固定される。また、導光板13の非入光側の長辺(図における上側の辺)は合成ゴム等により形成された2個の弾性部材6により押圧されて支持され、入光側の長辺(図における下側の辺)はボトムフレーム2から出た足により支持される。詳細は後述する。
【0020】
導光板13の出射面側には、略矩形状の光学シート14~16が順次に積層される。光学シート14は、例えば、ディフューザ(拡散フィルム)である。光学シート15は、例えば、BEF(3M社製の輝度上昇フィルム)等のプリズムシートである。光学シート16は、例えば、DBEF(3M社製の輝度上昇フィルム)等のプリズムシートである。光学シート16の出射面側には、枠状のスペーサ17が載置され、枠状の両面テープ18を介して枠状のトップフレーム19が固定される。
【0021】
図3は、ボトムフレーム2の外観斜視図である。図3において、破線の大きな丸で囲まれた部分は、破線で接続された破線の小さな丸で囲まれた部分の部分的拡大図であり、独自の座標軸が示されていない場合は、基本となる斜視図の座標軸と同じであり、独自の座標軸が示されている場合は、その座標軸に沿って異なる角度から見た図となっている。
【0022】
図3において、ボトムフレーム2は、底部2aと、その周囲の4辺を囲む側壁2bとを有している。図における下側の側壁2bの略中央には、厚さ方向に突出するピラー2cが設けられている。ピラー2cは、ボトムフレーム2の入光側の側壁2bに連なり、ボトムフレーム2の底部2aから厚さ方向に突出している。これにより、ピラー2cの強度を高めることができ、導光板13を安定して支持することができる。ピラー2cには、後述するように、導光板13の入光側に設けられた溝13cが係合し、導光板13の長手方向(X軸方向)の動きを規制するようになっている。
【0023】
また、ピラー2cの出射側には、出射方向に突出して設けられたピン2dが設けられている。ピン2dには、後述するように、光学シート14~16(図2)の入光側に設けられた孔部が係合し、光学シート14~16を固定する。これにより、光学シート14~16の固定が容易に行え、光学シート14~16の固定のための領域を他に確保する必要がないため、狭額縁化に寄与することができる。
【0024】
また、ボトムフレーム2の図における上側の側壁2bの略中央に対して対称となる2つの位置には、側壁2bに隣接する底部2aに、弾性部材6(図2)の一部が嵌る凹部2eが設けられている。また、図における下側の側壁2bの、上側の凹部2eにほぼ対応する位置には、側壁2bの内側から導光方向に突出する複数の足2fが設けられている。これにより、導光板13がピラー2cを支点にしてシーソーのように回動するのを防止することができる。なお、足2fは上側の凹部2eに対応する位置になくてもよい。
【0025】
また、足2fの付近には、後述する基板11の連結部11bが収容される略矩形状の凹部2gと、連結部11bから引き出される接続部11dが挿通される略矩形状の孔2hとが設けられている。なお、足2fがボトムフレーム2側に設けられる場合について図示しているが、導光板13側からボトムフレーム2の側壁2bに向けて突出するように足が設けられるようにしてもよい。
【0026】
図4は、弾性部材6の外観斜視図である。図4において、弾性部材6は、成形ゴム等から構成され、略矩形状の平坦部6aと、平坦部6aの一辺から直角に立ち上がる略矩形状の折れ曲がり部6bとを有している。平坦部6aは導光板13の非出射側の主面とボトムフレーム2の底部2aとの間に配置され、折れ曲がり部6bは導光板13の非入光側の辺とボトムフレーム2の側壁2bとの間に配置される。
【0027】
図5は、ピラー2cと弾性部材6と足2fとによる導光板13の支持の状態を示す斜視図である。図5において、破線の大きな丸で囲まれた部分は、破線で接続された破線の小さな丸で囲まれた部分の部分的拡大図であり、独自の座標軸が示されていない場合は、基本となる斜視図の座標軸と同じであり、独自の座標軸が示されている場合は、その座標軸に沿って異なる角度から見た図となっている。
【0028】
図5において、ボトムフレーム2の入光側の略中央のピラー2cには、導光板13の溝13cが係合するようになっている。また、導光板13の非入光側は、弾性部材6によって側面が押圧されるようにして支持されている。これにより、ピラー2cと弾性部材6との3点により導光板13を安定して支持することができ、入光側の辺が長くても、弾性部材6による導光板13の支持によりラトルノイズの発生を有効に防止することができる。なお、導光板13の入光側の辺が長い場合、長辺方向のクリアランスは大きく、弾性部材による伸縮の吸収は困難であるが、長辺方向の導光板13の動きはピラー2cにより規制され、弾性部材6はクリアランスの小さい導光方向の動きを規制すればよいため、安定して導光板13を支持することができる。また、弾性部材6は導光板13により挟まれるため、弾性部材6の飛び出しを防止し、導光板13を安定して支持することができる。
【0029】
また、ボトムフレーム2の入光側の、弾性部材6と反対側の位置では、足2fが導光板13の入光側面13bと当接して支持している。これにより、導光板13がピラー2cを支点にしてシーソーのように回動するのを防止することができる。
【0030】
図6は、導光板13の溝13cとボトムフレーム2のピラー2cと光源12から出射する光との位置関係の例を示す図である。図6において、導光板13の溝13cの入光側面13bからの導光方向の深さは、溝13cに隣接する光源12の中心部から出射される最も端の光L1を妨げない長さに設定されている。これにより、導光板13の溝13cによる光学特性への影響を少なくすることができる。
【0031】
また、ピラー2cは、平面視で、導光板13側の角がない略矩形状であり、溝13cは、平面視で、奥側が角のない略矩形状である。これにより、ピラー2cと溝13cとの係合が円滑に行われ、また、直線的に接触する部分の存在により、安定して支持することができる。
【0032】
図7は、実施形態における弾性部材6の他の構成例を示す端面図である。図7においては、ボトムフレーム2の側壁の内側に板ゴム等の弾性部材6が両面テープ20により固定されており、弾性部材6の非固定側が導光板13の非入光側の側面を押圧するようになっている。弾性部材6が押圧するのは、導光板13の短手方向であるため、横長化された面状照明装置1であってもクリアランスは過大にならず、温度変化による導光板13の伸縮を吸収することができる。
【0033】
図8は、実施形態における弾性部材6の他の構成例を示す端面図である。図8において、弾性部材6は、合成ゴム等により形成され、略直方体状の本体部6cと、本体部6cの非押圧側の側面の途中に設けられた肉ニゲ部6dと、本体部6cの押圧側の一方の側面に設けられた凸部6eとを有している。凸部6eはボトムフレーム2の側壁に設けられた凹部2jに係合する。合成ゴムは両面テープによる貼り付けが困難であるため、凸部6eと凹部2jとの係合により弾性部材6が飛び出さないようにしている。弾性部材6の凸部6eが設けられたのとは反対側の面は、導光板13の非入光側の側面を押圧する。これにより、弾性部材の飛び出しを防止し、導光板13を安定して支持することができる。
【0034】
図9は、実施形態における弾性部材6の他の構成例を示す端面図である。図9においては、図8の弾性部材6の肉ニゲ部6dが設けられる位置が異なっている。図8では本体部6cの非押圧側の側面の途中に肉ニゲ部6dが設けられていたが、図9では本体部6cの非押圧側の側面の導光板13側の略中央部から端部にかけて肉ニゲ部6dが設けられている。図9の弾性部材6による効果は、図8と同様である。
【0035】
図10は、ピン2dによる光学シート16の固定の例を示す斜視図である。図10において、光学シート16の主面16aの入光側に設けられた孔部16bがボトムフレーム2から突出したピン2dに係合している。なお、光学シート16の孔部16bの外側には、耳部16cが設けられ、ボトムフレーム2の側壁2bに設けられた凹部2iと係合するようになっている。
【0036】
また、光学シート16の入光側の端部は、光源12が配置される基板11に最小限のクリアランスを介して対向して設けられる。これにより、光学シート16の入光側の端部は、基板11に当たることはあっても、ボトムフレーム2に直接に当たることがなくなり、ラトルノイズの発生を抑制することができる。これは、基板11が緩衝材として作用することによる。上記の光学シート16の固定のための構造は、光学シート16の裏側に配置される光学シート15および光学シート14についても同様である。
【0037】
図11は、光源12が配置された基板11の構成例を示す斜視図である。図11において、破線の大きな丸で囲まれた部分は、破線で接続された破線の小さな丸で囲まれた部分の部分的拡大図であり、基本となる斜視図の座標軸と同じ角度から見た図となっている。
【0038】
図11において、複数の光源12が配置された基板11は長手方向の左右で2組が設けられている。複数の光源12が配置された基板11は、帯状であり、足2f(図5)が設けられる部分P2fで帯状の光源載置部11aと光源載置部11cとが連結部11bにより足2fを迂回するようになっている。連結部11bは光源載置部11aと一体に形成されており、直角に折り曲げられて、連結部11bが形成される。更に、連結部11bの一端は折り曲げられて、接続部11dとして引き出されている。
【0039】
基板11はボトムフレーム2の入光側の側壁2bの内側に固定され、連結部11bはボトムフレーム2の底部2aに固定されている。連結部11bの裏面は、両面テープ10によりボトムフレーム2の底部2aの内側に固定されている。これにより、足2fによって基板11が圧迫されるのを避けることができ、基板11のはがれ等を防止することができる。また、厚さを増大させずに足2fを迂回することができる。
【0040】
図12は、入光側長辺の中央部において導光板13の固定を行う両面テープ7、8の構成例を示す斜視図である。図12において、破線の大きな丸で囲まれた部分は、破線で接続された破線の小さな丸で囲まれた部分の部分的拡大図であり、基本となる斜視図の座標軸と同じ角度から見た図となっている。
【0041】
図12において、入光側の長手方向の略中央の所定の範囲において、ボトムフレーム2の底部2aには、帯状の両面テープ7と、基板11上の複数の光源12の間に飛島状に配置された両面テープ8とにより、導光板13の非出射側の主面の入光側の端部が固定されている。これにより、導光板13の入光側面13bと光源12との厚さ方向の光軸が正確に位置決めされるとともに、導光板13の溝13cとボトムフレーム2のピラー2cとの係合により導光板13にクラックが入ることを防止することができる。なお、両面テープ7、8により固定される範囲を入光側の長手方向の略中央の所定の範囲に限ることで、導光板13の温度変化による伸縮によって両面テープ7、8の剥離は発生しない。
【0042】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
【0043】
以上のように、実施形態に係る面状照明装置は、入光側面から入光する導光板と、導光板の入光側面に光を照射する複数の光源と、導光板を押圧して支持する弾性部材と、導光板、複数の光源および弾性部材を収容するボトムフレームとを備え、ボトムフレームは、導光板の入光側面の長手方向の略中央に対向する位置に、厚さ方向に突出するピラーを有し、導光板は、入光側面の長手方向の略中央に、ピラーと係合する溝を有し、弾性部材は、導光板の非入光側の辺を入光側に押圧する。これにより、入光側の辺が長くても、弾性部材による導光板の支持によりラトルノイズの発生を有効に防止することができる。
【0044】
また、ピラーは、ボトムフレームの入光側の側壁に連なり、ボトムフレームの底部から厚さ方向に突出する。これにより、ピラーの強度を高めることができ、導光板を安定して支持することができる。
【0045】
また、ピラーは、平面視で、導光板側の角がない略矩形状であり、溝は、平面視で、奥側が角のない略矩形状である。これにより、ピラーと溝との係合が円滑に行われ、また、直線的に接触する部分の存在により、安定して支持することができる。
【0046】
また、導光板の入光側面からの溝の導光方向の深さは、溝に隣接する光源の中心部から出射される光を妨げない長さに設定される。これにより、導光板の溝による光学特性への影響を少なくすることができる。
【0047】
また、弾性部材は、導光板の非入光側の辺とボトムフレームの側壁との間に配置される。これにより、導光板を安定に支持することができる。導光板の入光側の辺が長い場合、長辺方向のクリアランスは大きく、弾性部材による伸縮の吸収は困難であるが、長辺方向の導光板の動きはピラーにより規制され、弾性部材はクリアランスの小さい導光方向の動きを規制すればよいため、安定して導光板を支持することができる。
【0048】
また、弾性部材は、導光板の非入光側の辺の略中央に対して対称の位置に2つ配置される。これにより、ピラーと弾性部材との3点により導光板を安定して支持することができる。
【0049】
また、弾性部材は、成形ゴムから構成され、略矩形状の平坦部と、平坦部の一辺から直角に立ち上がる略矩形状の折れ曲がり部とを有し、平坦部は導光板の非出射側の主面とボトムフレームの底部との間に配置され、折れ曲がり部は導光板の非入光側の辺とボトムフレームの側壁との間に配置される。これにより、弾性部材の飛び出しを防止し、導光板を安定して支持することができる。
【0050】
また、本体部の非押圧側の側面に設けられた肉ニゲ部と、本体部の押圧側の一方の側面に設けられた凸部とを有し、凸部はボトムフレームの側壁に設けられた凹部に係合し、凸部が設けられたのとは反対側の面は導光板の非入光側の側面を押圧する。これにより、弾性部材の飛び出しを防止し、導光板を安定して支持することができる。
【0051】
また、導光板の入光側の辺に対向するボトムフレームの側壁から導光板に向けて突出する複数の足を備える。これにより、導光板がピラーを支点にしてシーソーのように回動するのを防止することができる。
【0052】
また、導光板の入光側面からボトムフレームの側壁に向けて突出する複数の足を備える。これにより、導光板がピラーを支点にしてシーソーのように回動するのを防止することができる。
【0053】
また、複数の光源が配置された基板は、帯状であり、足が設けられる部分で連結部により足を迂回する。これにより、足によって基板が圧迫されるのを避けることができ、基板のはがれ等を防止することができる。
【0054】
また、基板は、ボトムフレームの入光側の側壁の内側に固定され、連結部は、ボトムフレームの底部に固定される。これにより、厚さを増大させずに足を迂回することができる。
【0055】
また、ピラーから出射方向に突出して設けられたピンを有し、光学シートの入光側に設けられた孔部がピンに係合する。これにより、光学シートの固定が容易に行え、光学シートの固定のための領域を他に確保する必要がないため、狭額縁化に寄与することができる。
【0056】
また、光学シートの入光側の端部は、光源が配置される基板に最小限のクリアランスを介して対向して設けられる。これにより、光学シートは基板に当たることはあっても、ボトムフレームに直接に当たることがなくなり、ラトルノイズの発生を抑制することができる。
【0057】
また、導光板の非出射側の主面の入光側の端部は、入光側面の長手方向の略中央の所定の範囲において、複数の光源の間に飛島状に配置された両面テープにより、ボトムフレームの底部に固定される。これにより、導光板の入光側面と光源との厚さ方向の光軸が正確に位置決めされるとともに、導光板の溝とボトムフレームのピラーとの係合により導光板にクラックが入ることを防止することができる。
【0058】
また、上記実施の形態により本発明が限定されるものではない。上述した各構成要素を適宜組み合わせて構成したものも本発明に含まれる。また、さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。よって、本発明のより広範な態様は、上記の実施の形態に限定されるものではなく、様々な変更が可能である。
【符号の説明】
【0059】
1 面状照明装置,2 ボトムフレーム,2c ピラー,2d ピン,2f 足,3 リフレクタ,4 両面テープ,5 スペーサ,6 弾性部材,7、8、9、10 両面テープ,11 基板,11b 連結部,12 光源,13 導光板,14、15、16 光学シート,17 スペーサ,18 両面テープ,19 トップフレーム
図1
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図10
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図12