(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-15
(45)【発行日】2025-01-23
(54)【発明の名称】面状照明装置
(51)【国際特許分類】
F21S 2/00 20160101AFI20250116BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20250116BHJP
【FI】
F21S2/00 463
F21Y115:10
F21Y115:10 700
(21)【出願番号】P 2021048839
(22)【出願日】2021-03-23
【審査請求日】2024-01-18
(73)【特許権者】
【識別番号】000114215
【氏名又は名称】ミネベアミツミ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001771
【氏名又は名称】弁理士法人虎ノ門知的財産事務所
(72)【発明者】
【氏名】吉垣 暢彦
(72)【発明者】
【氏名】杉山 健
(72)【発明者】
【氏名】田中 一弘
【審査官】土谷 秀人
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-153566(JP,A)
【文献】特開2010-230048(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/164484(US,A1)
【文献】特開2019-139996(JP,A)
【文献】国際公開第2021/039008(WO,A1)
【文献】特開平09-282919(JP,A)
【文献】特開2008-262876(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21S 2/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
入光側面から入光する導光板と、
前記導光板の入光側面に光を照射する光源と、
前記導光板および前記光源を収容するリアフレームと、
前記導光板の前記リアフレーム側の主面の入光側の端部に一部がレーザー溶着される中間材と、
前記中間材と前記リアフレームの底部との間に配置される固定部材と、
を備え、
前記中間材は、前記導光板と同じ材料から形成される、
面状照明装置。
【請求項2】
入光側面から入光する導光板と、
前記導光板の入光側面に光を照射する光源と、
前記導光板および前記光源を収容するリアフレームと、
前記導光板の前記リアフレーム側の主面の入光側の端部に一部がレーザー溶着される中間材と、
前記中間材と前記リアフレームの底部との間に配置される固定部材と、
を備え、
前記レーザー溶着により前記導光板と前記中間材との間に形成された溶着部は、
前記導光板から前記中間材に吸収される光を低減するために内部にガスが封入されている、
面状照明装置。
【請求項3】
前記中間材は、黒色である、
請求項1または2に記載の面状照明装置。
【請求項4】
前記導光板および前記中間材は、ポリカーボネートから形成される、
請求項1~3のいずれか一つに記載の面状照明装置。
【請求項5】
前記固定部材は、両面テープである、
請求項1~4のいずれか一つに記載の面状照明装置。
【請求項6】
前記レーザー溶着は、前記導光板の入光側の辺の略中央の所定範囲内において行われる、
請求項1~5のいずれか一つに記載の面状照明装置。
【請求項7】
前記固定部材による前記中間材と前記リアフレームの底部との固定は、前記導光板の入光側の辺の略中央の所定範囲内において行われる、
請求項1~6のいずれか一つに記載の面状照明装置。
【請求項8】
前記レーザー溶着は、前記導光板の主面側からの平面視で、1もしくは複数の点状の溶着、または、1もしくは複数の線状の溶着である、
請求項1~7のいずれか一つに記載の面状照明装置。
【請求項9】
前記レーザー溶着は、前記光源と対向する位置を避けて行われるか、または、前記光源と対向する位置を考慮せずに行われる、
請求項1~8のいずれか一つに記載の面状照明装置。
【請求項10】
前記導光板と前記中間材との境界部分のうち、前記レーザー溶着が行われない部分には、エアーギャップが形成される、
請求項1~9のいずれか一つに記載の面状照明装置。
【請求項11】
前記固定部材は、前記導光板の非出射面側に配置されるリフレクタの入光側の端部を固定する、
請求項1~10のいずれか一つに記載の面状照明装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、面状照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
導光板の入光側面から光を入射し、導光板の一方の主面から光を出射する、いわゆるエッジライト型の面状照明装置が知られている(例えば、特許文献1、2等を参照)。このような面状照明装置は、液晶表示装置におけるバックライト等として用いられる。
【0003】
また、一般的な面状照明装置では、光出射用の開口が設けられたフロントフレーム(トップフレーム)が筐体の一部として用いられることが多く、フロントフレームにおける光出射用の開口を形成する部分は額縁と呼ばれる。昨今では主にデザイン上の観点から、額縁の幅を狭くする狭額縁化が要請されている。
【0004】
また、面状照明装置の構成要素である導光板は温度変化により伸縮するため、これらを収容するリアフレーム(ボトムフレーム)の側壁と導光板との間には伸縮方向に対してクリアランスが必要となる。クリアランスの存在により、導光板を単に載置したままでは、面状照明装置に加わる振動によって導光板がリアフレームに当たってラトルノイズを発生させ、利用者に不快感を与えてしまう。そのため、従来、一般的には、導光板の非入光側の角部をゴム等の弾性部材によって支持し、導光板を入光側に圧迫することで、振動を防止しつつ温度変化に対する導光板の伸縮を吸収するようにしていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2011-171208号公報
【文献】特開2019-153566号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記の弾性部材による導光板の支持では、弾性部材の伸縮方向の厚さがクリアランスに対応した分だけ必要となり、弾性部材が配置される部分を覆う額縁部の幅を小さくすることが難しく、狭額縁化が困難である。
【0007】
また、弾性部材に代えて両面テープ等の固定部材によって導光板を固定することも考えられるが、画面品位を維持しつつ、狭額縁化を図ることは困難である。すなわち、導光板と固定部材との接触界面においては、固定部材による光の散乱や吸収といった光学特性や、導光板と固定部材との接触状態が画面品位に影響を与えるため、導光板と固定部材との接触面積は極小であることが望ましい。しかし、両面テープ等の固定部材では、導光板を固定するために充分な力を発揮するために大きな接触面積を必要とするため、画面品位と狭額縁化とを両立させることは困難である。
【0008】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、画面品位と狭額縁化とを両立させることのできる面状照明装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の一態様に係る面状照明装置は、導光板と、光源と、リアフレームと、中間材と、固定部材とを備える。前記導光板は、入光側面から入光する。前記光源は、前記導光板の入光側面に光を照射する。前記リアフレームは、前記導光板および前記光源を収容する。前記中間材は、前記導光板の前記リアフレーム側の主面の入光側の端部に一部がレーザー溶着される。前記固定部材は、前記中間材と前記リアフレームの底部との間に配置される。前記中間材は、前記導光板と同じ材料から形成される。
【0010】
本発明の一態様に係る面状照明装置は、画面品位と狭額縁化とを両立させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】
図1は、一実施形態にかかる面状照明装置の外観斜視図である。
【
図4】
図4は、導光板側から見たレーザー溶着部の例を示す図である。
【
図5】
図5は、レーザー溶着部がある部分で光が吸収される様子を示す図である。
【
図6】
図6は、エアーギャップがある部分で光が吸収される様子を示す図である。
【
図7】
図7は、導光板の全面における輝度分布の例を示す図である。
【
図8】
図8は、比較例の面状照明装置の入光側の構成を示す断面図である。
【
図10】
図10は、透明両面テープによりベタ貼りされた導光板内で光が乱反射する様子を示す図である。
【
図11】
図11は、比較例の導光板の全面における輝度分布の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、実施形態に係る面状照明装置について図面を参照して説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、図面における各要素の寸法の関係、各要素の比率などは、現実と異なる場合がある。図面の相互間においても、互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれている場合がある。また、1つの実施形態や変形例に記載された内容は、原則として他の実施形態や変形例にも同様に適用される。
【0013】
図1は、一実施形態にかかる面状照明装置1の外観斜視図であり、光の出射面を斜め方向から見た図である。
図1において、説明の便宜上、面状照明装置1の筐体の長辺に沿った方向をX軸方向、筐体の短辺に沿った方向をY軸方向、筐体の厚みに沿った方向をZ軸方向とする。
【0014】
図1において、面状照明装置1は、略矩形状で略平板状の外形をしており、図における上側の光の出射面側の端部にはフロントフレーム(トップフレーム)3が露出している。また、裏面側には、リアフレーム(ボトムフレーム)2がある。フロントフレーム3には、光が出射する開口3aが形成されている。フロントフレーム3やリアフレーム2は、樹脂や金属等により形成されている。液晶表示装置等のバックライトとして面状照明装置1が用いられる場合、液晶表示装置等は開口3aの側に装着される。なお、
図1では略平板状の筐体について示されているが、筐体は湾曲した板状のものであってもよい。この場合、リアフレーム2やフロントフレーム3の他、後述する内部の導光板等についても湾曲した形状となる。
【0015】
図2は、
図1におけるX-X断面図であり、入光側の導光方向に沿った断面構成を示している。
図3は、
図2におけるY-Y断面図であり、入光側の導光方向に直交する方向に沿った断面構成を示している。なお、
図2および
図3において、フロントフレーム3や、導光板の出射面側に配置される光学シート(拡散シート、プリズムシート等)については図示が省略されている。
【0016】
図2および
図3において、リアフレーム2の入光側の側壁2bには、FPC(Flexible Printed Circuits)等の基板10が固定され、基板10上にはLED(Light Emitting Diode)等による複数の光源11が配置されている。光源11の発光部11aは、導光板9の入光側面9cに対向している。なお、チップの天面から発光するトップビュー型のLEDについて図示されているが、基板10の配置を変えることにより、チップの側面から発光するサイドビュー型のLEDとすることもできる。
【0017】
一方、リアフレーム2の底部2aの内面には、固定部材としての白色両面テープ4を介して、入光辺側に中間材としての黒色シート6が固定され、若干の隙間を隔てて、導光方向の終端側に向かってリフレクタ5が固定されている。白色両面テープ4は、入光辺に沿って延在する帯状の形状を有しており、導光板9や光源11からの漏れ光を出射面側に反射し、光効率を向上させるために、反射率の高い白色となっている。リフレクタ5は、導光板9から裏側(非出射側)に漏れた光を導光板9側に戻すものであり、表面が反射率の高い白色等となっている。
【0018】
中間材としての黒色シート6には、導光板9の裏側の主面9aの端部が載置されており、導光板9と黒色シート6とは、レーザー溶着部7により固定されている。導光板9は、略矩形状で略平板状の外形をしており、一般的なポリカーボネート等の透明な樹脂等により形成されており、入光側面9cから入光した光を終端側まで導き、裏側の主面9aの光学素子の働きにより反対側の主面9bから光を出射するものである。
【0019】
中間材としての黒色シート6は、導光板9と溶着しやすいように、例えば、ポリカーボネート等による同じ材料から形成されている。すなわち、ポリカーボネート等による導光板9と、金属等によるリアフレーム2とを直接に溶着するのは困難であるため、中間材として、導光板9と同じ材料から形成される黒色シート6を配置し、黒色シート6と導光板9とを溶着するようにしている。また、黒色シート6は、レーザーのエネルギーを吸収しやすく、レーザー溶着を効率よく行うことができるように、黒色となっている。
【0020】
なお、中間材を用いることでの強度不安が予想されるが、溶着面の反対側では大面積の白色両面テープ4で固定することが可能となるため、十分な強度が得られる。また中間材が黒色のため、白色両面テープ4の光学特性や貼り付き状態を選ばないため、テープ選定や組立工程上でメリットが得られる。
【0021】
また、
図3において、レーザー溶着部7は、光源11と対向する位置を避けた飛島状となっており、レーザー溶着部7がない部分には、エアーギャップ8が形成される。エアーギャップ8は、レーザー溶着部7の形成により黒色シート6に自然に形成されるもの(レーザー溶着部7以外の部分は導光板9と黒色シート6が軽く接しているだけであるため、空気層が存在)でもよいし、黒色シート6の表面に積極的に設けられた凹部でもよい。エアーギャップ8の存在により、中間材としての黒色シート6の側に吸収される光を減らし、画面品位への影響を少なくすることができる。特に、中間材が黒色シート6である場合には、光の吸収が大きいため、エアーギャップ8の存在により光の吸収が防止される。
【0022】
また、
図3のように、レーザー溶着部7が光源と対向する位置を避けて設けられる方が光源11から入射される光への影響は小さいが、レーザー溶着部7が光源と対向する位置に設けられても、後述するように、光源11から入射される光への影響はほとんどないことが確認されている。
【0023】
図4は、導光板9側から見たレーザー溶着部7の例を示す図である。
図4において、線L1は導光板9の入光側面9cに対応し、線L2は黒色シート6の内側の端面に対応している。
【0024】
図4に示されるように、レーザー溶着部7の輪郭は略円形であり、巨視的には点状となっている。レーザー溶着部7は、
図4のような、点状の溶着が1もしくは複数によって構成されてもよいし、点状の溶着が連続して形成された線状の溶着が1もしくは複数によって構成されてもよく、自由な輪郭のレーザー溶着とすることができる。また、レーザー溶着はレーザー溶着部7の内部にガスが封入される加熱温度で行われ、そのガスがエアーギャップの役割を果たし、レーザー溶着部7を通って中間材としての黒色シート6の側に吸収される光を減らし、画面品位への影響を少なくすることができる。
【0025】
また、レーザー溶着は、導光板9の入光側の辺の略中央の所定範囲内において行われれば充分である。これにより、レーザー溶着により充分な固定の強度を確保しつつ、レーザー溶着の作業を簡略化することができる。更に、固定部材としての白色両面テープ4による、中間材としての黒色シート6とリアフレーム2の底部2aとの固定は、導光板9の入光側の辺の略中央の所定範囲内において行われる。これにより、温度変化により導光板9と中間材としての黒色シート6とが伸縮(材料が同じであるため、導光板9と黒色シート6は同率で伸縮)した際に、入光側の辺の端部でのリアフレーム2の伸縮(金属の場合の伸縮は樹脂に比べて充分に小さい)との差異に基づく固定部材としての白色両面テープ4の剥離を防止することができる。
【0026】
図5は、レーザー溶着部7がある部分で光が吸収される様子を示す図である。
図5において、導光板9内を矢印の付いた実線のように進んできた光は、一部が黒色シート6に吸収され、矢印の付いた破線のように反射される。なお、前述のように、レーザー溶着部7が設けられる部分の割合は小さく、更に、レーザー溶着部7の内部に封入されたガスにより黒色シート6に吸収される光の量は少なくいため、影響は少ない。
【0027】
図6は、エアーギャップ8がある部分で光が吸収される様子を示す図である。
図6において、導光板9内を矢印の付いた実線のように進んできた光は、エアーギャップ8により、黒色シート6側の影響は受けず、導光板9内を多重に反射していく。
【0028】
図7は、導光板9の全面における輝度分布の例を示す図である。
図7において、後述する比較例(
図8~
図11)では導光板の入光側の端部にライトバーと呼ばれる線状に輝度が高くなる部分が発生して画面品位を低下させるが、
図7では導光板9の端部Pにおいてライトバーは発生しておらず、全面的に均一な輝度分布となっている。
【0029】
図8は、比較例の面状照明装置1”の入光側の構成を示す断面図である。
図9は、
図8におけるY-Y断面図である。
図8および
図9において、リアフレーム2”、底部2a”、側壁2b”、白色両面テープ4”、リフレクタ5”、導光板9”、主面9a”、9b”、入光側面9c”、基板10”、光源11”および発光部11a”は、
図2および
図3におけるリアフレーム2、底部2a、側壁2b、白色両面テープ4、リフレクタ5、導光板9、主面9a、9b、入光側面9c、基板10、光源11および発光部11aに対応している。
図2および
図3における黒色シート6は、
図8および
図9では透明両面テープ6”に代わり、
図2および
図3におけるレーザー溶着部7およびエアーギャップ8はなくなり、透明両面テープ6”は導光板9”の主面9a”の端部にベタ貼りされている。
【0030】
図10は、透明両面テープ6”によりベタ貼りされた導光板9”内で光が乱反射する様子を示す図である。
図10において、透明両面テープ6”が導光板9”にベタ貼りされていると、導光板9内を矢印の付いた実線のように進んできた光は境界面で乱反射することとなり、これが原因でライトバーが発生し、画面品位を低下させてしまう。
【0031】
図11は、比較例の導光板9”の全面における輝度分布の例を示す図である。
図11において、導光板9”の入光側の端部にライトバーLBが発生しており、画面品位を低下させる一因となる。前述の実施形態における輝度分布(
図7)ではライトバーは発生せず、画面品位を向上させることができる。
【0032】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
【0033】
以上のように、実施形態に係る面状照明装置は、入光側面から入光する導光板と、導光板の入光側面に光を照射する光源と、導光板および光源を収容するリアフレームと、導光板のリアフレーム側の主面の入光側の端部に一部がレーザー溶着される中間材と、中間材とリアフレームの底部との間に配置される固定部材とを備える。これにより、画面品位と狭額縁化とを両立させることができる。すなわち、レーザー溶着により導光板と中間材とが小さな接触面積で強固に固定が行われ、中間材は必要とされる任意の接触面積で固定部材によりリアフレームの底部に固定されるため、画面品位を維持しつつ、狭額縁化に寄与することができる。
【0034】
また、中間材は、導光板と同じ材料から形成される。これにより、導光板と中間材とのレーザー溶着が容易になるとともに、温度変化に対する伸縮が同等になり、導光板と中間材との固定を強固にすることができる。
【0035】
また、中間材は、黒色である。これにより、レーザーのエネルギーを吸収しやすく、レーザー溶着を効率よく行うことができる。
【0036】
また、導光板および中間材は、ポリカーボネートから形成される。これにより、一般的な材料により導光板および中間材を形成することができる。
【0037】
また、固定部材は、両面テープである。これにより、中間材の固定を簡易に行うことができる。
【0038】
また、レーザー溶着は、導光板の入光側の辺の略中央の所定範囲内において行われる。これにより、レーザー溶着により充分な固定の強度を確保しつつ、レーザー溶着の作業を簡略化することができる。
【0039】
また、固定部材による中間材とリアフレームの底部との固定は、導光板の入光側の辺の略中央の所定範囲内において行われる。これにより、温度変化により導光板と中間材とが伸縮した際に、入光側の辺の端部でのリアフレームの底部と中間材との伸縮の差異に基づく固定部材の剥離を防止することができる。
【0040】
また、レーザー溶着は、導光板の主面側からの平面視で、1もしくは複数の点状の溶着、または、1もしくは複数の線状の溶着である。これにより、自由な輪郭でレーザー溶着を行うことができる。
【0041】
また、レーザー溶着は、光源と対向する位置を避けて行われるか、または、光源と対向する位置を考慮せずに行われる。これにより、自由な位置にレーザー溶着を行うことができる。レーザー溶着が光源と対向する位置を避けて行われる方が光源から入射される光への影響は小さいが、レーザー溶着が光源と対向する位置に行われても、光源から入射される光への影響はほとんどないことが確認されている。
【0042】
また、導光板と中間材との境界部分のうち、レーザー溶着が行われない部分には、エアーギャップが形成される。これにより、中間材の側に吸収される光を減らし、画面品位への影響を少なくすることができる。特に、中間材が黒色である場合には、光の吸収が大きいため、エアーギャップの存在により光の吸収が防止される。
【0043】
また、レーザー溶着は、溶着部の内部にガスが封入される加熱温度で行われる。これにより、レーザー溶着された部分は内部に封入されたガスがエアーギャップの役割を果たし、レーザー溶着された部分を通って中間材の側に吸収される光を減らし、画面品位への影響を少なくすることができる。
【0044】
また、固定部材は、導光板の非出射面側に配置されるリフレクタの入光側の端部を固定する。これにより、リフレクタの固定のために他の部材が必要なく、部品点数の削減が図れる。
【0045】
また、上記実施の形態により本発明が限定されるものではない。上述した各構成要素を適宜組み合わせて構成したものも本発明に含まれる。また、さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。よって、本発明のより広範な態様は、上記の実施の形態に限定されるものではなく、様々な変更が可能である。
【符号の説明】
【0046】
1 面状照明装置,2 リアフレーム,2a 底部,2b 側壁,3 フロントフレーム,3a 開口,4 白色両面テープ,5 リフレクタ,6 黒色シート,7 レーザー溶着部,8 エアーギャップ,9 導光板,9a、9b 主面,9c 入光側面,10 基板,11 光源,11a 発光部