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  • 特許-ロールペーパーカッター 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-16
(45)【発行日】2025-01-24
(54)【発明の名称】ロールペーパーカッター
(51)【国際特許分類】
   A47K 10/36 20060101AFI20250117BHJP
【FI】
A47K10/36 N
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2024151778
(22)【出願日】2024-09-03
【審査請求日】2024-09-03
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】510043630
【氏名又は名称】亀岡 憩次
(72)【発明者】
【氏名】亀岡 憩次
【審査官】七字 ひろみ
(56)【参考文献】
【文献】実公昭28-2469(JP,Y1)
【文献】意匠登録第1640233(JP,S)
【文献】実開昭51-111839(JP,U)
【文献】実開昭50-60242(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47K10/18-10/38
B65D23/00-25/56
B65H16/00-16/10
日本意匠分類C4-250
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロールペーパーを切断するためのロールペーパーカッターであって、
ロールペーパーを覆う切断部を備えた略円弧状の板でなる本体部と、
本体部の上端からロールペーパー側に延伸した第1支持部と、本体部の下端から、前記第1支持部と同じ方向に延伸した第2支持部と、ロールペーパーの芯の内側に軸を備え、
前記第1支持部は第1長孔を有し、前記第2支持部は第2長孔を有し、
前記軸は前記第1長孔と前記第2長孔に引っ掛けて前記本体部に接近・離反できるスライド機構を備えたことを特徴としたロールペーパーカッター。
【請求項2】
前記スライド機構は、前記軸の上端部と下端部を延伸させた方向にそれぞれ第1押さえ部と第2押さえ部を備え、前記第1押さえ部を前記第1長孔の上方縁部に引っ掛けて、前記第2押さえ部を前記第2長孔の下方縁部に引っ掛けて、軸が長孔に沿って移動できる構成にしたことを特徴とした請求項1に記載のロールペーパーカッター。
【請求項3】
前記、第1押さえ部又は第2押さえ部のどちらかが、少なくとも軸から取り外し可能にするか、または前記軸は上下2つに分離・結合が可能としたことで、ロールペーパーを装填、取り外し可能となることを特徴とした請求項2に記載のロールペーパーカッター。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はロールペーパーをカットするときに便利で、主にトイレットペーパーを卓上等で使用するのに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のロールペーパーカッターは未使用のロールペーパーより一回り大きく本体を置いたままロールペーパーを引き出しカットするものが主に提案されている(例えば特許文献1,2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2012-417888号公報
【文献】特開2013-244080号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は主にトイレットペーパーをリビングなどで使用することを想定したものである。卓上用トイレットペーパーカッターはトイレットペーパーを回転させて引っ張り出すタイプがあるが、その殆どはトイレットペーパーより一回り大きく使いづらい。日常ティッシュ代わりに使用されるトイレットペーパーは人の行動によって手の届く範囲に移動されることも多く、裸のトイレットペーパー同様にさっと掴み易く手元での使用が理想である。上記問題解決のため手に取りやすくシンプルで容易にトイレットペーパーをカットできるロールペーパーカッターを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の第1の形態によるロールペーパーカッターは、ロールペーパーを切断するためのロールペーパーカッターであって、
ロールペーパーを覆う切断部を備えた略円弧状の板でなる本体部と、
本体部の上端からロールペーパー側に延伸した第1支持部と、本体部の下端から、前記第1支持部と同じ方向に延伸した第2支持部と、ロールペーパーの芯の内側に軸を備え、
前記第1支持部は第1長孔を有し、前記第2支持部は第2長孔を有し、
前記軸は前記第1長孔と前記第2長孔に引っ掛けて前記本体部に接近・離反できるスライド機構を備えたことを特徴とする。
【0006】
本発明の第2の形態によるロールペーパーカッターは、第1の形態によるロールペーパーカッターであって、
前記スライド機構は、前記軸の上端部と下端部を延伸させた方向にそれぞれ第1押さえ部と第2押さえ部を備え、前記第1押さえ部を前記第1長孔の上方縁部に引っ掛けて、前記第2押さえ部を前記第2長孔の下方縁部に引っ掛けて、軸が長孔に沿って移動できる構成にしたことを特徴とする。
【0007】
本発明の第3の形態によるロールペーパーカッターは、第2の形態によるロールペーパーカッターであって、
前記、第1押さえ部又は第2押さえ部のどちらかが、少なくとも軸から取り外し可能にするか、または前記軸は上下2つに分離・結合が可能としたことで、ロールペーパーを装填、取り外し可能となることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本願発明品に関わるロールペーパーカッターは従来のロールペーパーカッターよりシンプル構造で小さいため、どの方向からでもさっと掴み易く手元に寄せペーパーカットの動作が裸のロールペーパーを扱う動作とほとんど変わらない。軸が移動可能なため切断部がロールペーパーの残量に関係なくペーパーに接触でき、必要な長さのロールペーパーをミシン目以外でもきれいにカットすることができる。また、カット後に縦置きされたロールペーパーは切れ端が本体部で覆われ垂れた状態にならず全体が美しく保たれる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本願発明の一実施の形態によるロールペーパーカッターを例示する斜視図である。
図2図1のロールペーパーカッターの平面図である。
図3図1のロールペーパーカッターの底面図である。
図4図1のロールペーパーカッターの正面図である。
図5図1のロールペーパーカッターの背面図である。
図6図1のロールペーパーカッターの側面図である。
図7図1のロールペーパーカッターの断面図であり、平面図にある切断線A-Aの全体の断面図と部分拡大断面図を併置している。
図8図1のロールペーパーカッターにロールペーパーを装着した状態を例示する斜視図である。
図9図1のロールペーパーカッターの使用方法を例示する使用説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1は本願発明の一実施の形態によるロールペーパーカッターを例示する斜視図である。図2図6は、図1のロールペーパーカッターを様々な角度から見た図面である。図示例のロールペーパーカッター20は主に卓上等に置かれ使用されるトイレットペーパーに適用されるものである。ロールペーパーカッター20は、本体部1の上端部と下端部から延伸して、ロールペーパー芯の内側を貫く軸3を上下から支持し本体部1へ接近・離反する方向に移動可能にするための第1支持部6と第2支持部7とを有している。
【0011】

本体部1は、縦に置かれたロールペーパー13の径方向外側に位置し、少なくともロールペーパー13の紙幅全体にわたって延びる切断部2を左右どちらの手でも使用できるよう両端に有している。
軸3は、ロールペーパー13の芯の内側に位置する。第1支持部6と第2支持部7は、本体部1の上端部と下端部にそれぞれロールペーパー側へ延伸し、軸3を本体部1に接近・離反する方向にスライド移動可能に支持する。
【0012】
第1支持部6と第2支持部7は、本体部1に接近・離反する方向に沿って伸びる第1長孔8と、第1長孔8と同型で、同じ方向に延伸する第2長孔9をそれぞれ有している。軸3は、第1押さえ部4を上端部に有し、第2押さえ部5を下端部に有している。図7の第1押さえ部4は、第1長孔8の上方の縁部に引っ掛け、第2押さえ部5は、第2長孔9の下方の縁部に引っ掛ける。これにより軸3は、本体部1に接近・離反する方向に第1長孔と第2長孔に沿って抜けずにスライド移動可能になる。
【0013】
図7は、ロールペーパーカッター20の断面図であり、全体の断面図と部分拡大断面図を併置している。ロールペーパー13を装填するために第1押さえ部又は第2押さえ部のどちらかが少なくとも軸3から取り外し可能にするか、または軸3が上下2つに分離・結合を可能とする。図7の例では、第1押さえ部の雄ネジ11と軸3の雌ネジ12とが螺合することにより、第1押さえ部と軸3が着脱可能に連結されている。ネジによる連結以外に、一方の凸部が他方の凹部に嵌め込められ摩擦によって制止されることにより着脱可能に連結されても良い。また、軸3が上下2つに分離・結合される位置は自由である。
軸を長孔に貫通させない場合、軸径より細くして延伸させ、延伸された箇所を長孔に貫通し、その先に引っ掛け部を備えてもよい。
【0014】
JIS規格によるとトイレットペーパーのサイズ紙幅は114mm±2mm、芯の内径は38mm±1mm、巻き取り径120mm以下となっており、よって本体1の高さはJIS規格の紙幅より少し余裕のある120mm程度が好ましい。また、ペーパーの残量に関係なく本体切断部2をトイレットペーパーに接触させるため、本体平面視の形状は厚み2~4mm程度の略円弧状であって全体幅はトイレットペーパー芯の外径約40mmより短めの33mm程度が好ましく、本体部1に設けられた切断部2はペーパーをカットしやすい角度となっている。
【0015】
図8はロールペーパーカッター20をロールペーパー13にセットした状態を例示する斜視図である。
ロールペーパー芯の内側に位置し本体部1と第1支持部6と第2支持部7を回転させる軸3はその機能と本体部1からの繋がりを考えると直径10mm程度の円柱形が好ましい。第1押さえ部4と第2押さえ部5は扱い易さを考慮すると、共に直径20mm程度の円板形が好ましいが長孔に引っ掛かり軸3を本体部1に接近・離反する方向に移動可能できればその形状は自由である。
【0016】
市販されているロールペーパーの多くは、芯の内径がペーパーの巻厚寸法(巻き取り径から芯の外径を引いた2分の1)より小さい。スライド機構は、ペーパー減少と共に本体が芯に近づきやがて接触させるために、軸3が本体1方向へ長孔に沿って移動する。
第1長孔8と第2長孔9の範囲は、ロールペーパーカッター20に未使用のロールペーパーを装着した状態より、軸3が、本体部1に接近・離反する方向に移動し、本体部1がロールペーパー芯に接触できる範囲であることが好ましい。
【0017】
ロールペーパーカッター20の使用状態を例示する図9は、右利きの場合である。
ロールペーパーカッター20を装着し、左掌上で本体部1をロールペーパー13の右側面に位置させて横倒し、右手でペーパー切れ端を掴みロールペーパーを回転させながら必要量を引き出し後、本体1をロールペーパー芯方向へ指で押さえているところである。これで切断部2がロールペーパー12に密着し右手でペーパーをカットできる。
軸3はスライド移動可能なために軸3と本体部1との間隔は常にロールペーパーの巻き厚み寸法より余裕がある。そのためペーパーカット後に指での押さえつけをなくすと横倒しされたロールペーパー側面に位置する本体部1は自重で下方にずれ、本体部1に隠れていたペーパー切れ端が現れ次のペーパー引き出しが可能となる。
切断部は本体部両サイドに備えているため、使用者が左利きの場合はロールペーパーの装填を逆向きにして利用可能となる
【0018】
ロールペーパーカッター20をセットされたロールペーパー13は縦置きが基本となり、前記第2支持部7底面には第2長孔9の縁部周りに軸の下部にある第2押さえ部5が移動する範囲で凹部10を設けることが好ましい(図3図7参照)。これにより、第2押さえ部5が第2支持部7底面より下に出ないことで安定した縦置き状態を保つことができる。
第2支持部7の大きさは前記第2長孔9を備えかつ未使用のロールペーパー13が傾かず安定した状態で保てる大きさであれば形状は自由である。
【0019】
第1支持部6は第2支持部7同様に長孔がロールペーパーの径方で同方向に設けられていれば形状は自由であるがロールペーパーカッター20全体のデザイン性を考慮すると第2支持部7と同形が好ましい。また、上部にカバーを設けることでよりシンプルでスッキリとしたデザインになる。
【0020】
本発明の使用法と形状を考慮すると、軽量で自由な形に成形しやすいプラスチックでの製作が適しており木目調や花柄等のデザインによってインテリアに溶け込んだものとなる。また、高級なバージョンとしてエンボス加工やレーザー彫刻を利用した軽量金属での製作も考えられる。
【符号の説明】
【0021】
1 本体部
2 切断部
3 軸
4 第1押さえ部
5 第2押さえ部
6 第1支持部
7 第2支持部
8 第1長孔
9 第2長孔
10 凹部
11 雄ネジ
12 雌ネジ
13 ロールペーパー
20 ロールペーパーカッター
















【要約】      (修正有)
【課題】裸のロールペーパーに取り付け必要な長さで奇麗にカットし、カット後に切れ端が垂れ下がらないようにできる持ち運びしやすいシンプルなロールペーパーカッターを提供する。
【解決手段】ロールペーパーを覆うペーパー切断部を備えた円弧状の板でなる本体部と、本体部の上端からロールペーパー側に延伸した第1支持部と、本体部の下端から、前記第1支持部と同じ方向に延伸した第2支持部と、ロールペーパーの芯を貫く軸を備え、第1支持部は第1長孔を有し、第2支持部は第2長孔を有し、軸は第1長孔と第2長孔に引っ掛けて本体部に接近・離反できるスライド機構を備え、裸のロールペーパーに装着して手のひらに横倒した状態で乗せて切れ端を掴み引き出しカットする。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9