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  • 特許-巻締め装置 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-16
(45)【発行日】2025-01-24
(54)【発明の名称】巻締め装置
(51)【国際特許分類】
   B21D 51/30 20060101AFI20250117BHJP
【FI】
B21D51/30 C
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2020044200
(22)【出願日】2020-03-13
(65)【公開番号】P2021142556
(43)【公開日】2021-09-24
【審査請求日】2023-02-28
(73)【特許権者】
【識別番号】391035430
【氏名又は名称】東洋製罐グループエンジニアリング株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100153497
【弁理士】
【氏名又は名称】藤本 信男
(72)【発明者】
【氏名】土井 雅裕
(72)【発明者】
【氏名】高橋 和樹
(72)【発明者】
【氏名】小幡 一元
【審査官】永井 友子
(56)【参考文献】
【文献】特開平09-122801(JP,A)
【文献】特開2019-107661(JP,A)
【文献】特開平09-047830(JP,A)
【文献】特開2004-009069(JP,A)
【文献】特開2017-013126(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B21D 51/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
缶を載置する缶載置ユニットと、前記缶載置ユニットに対向して設けられたチャックユニットと、前記チャックユニットに設けられ缶の上部に載置された蓋を位置決めして自転する保持部材と、蓋を缶に巻締めるシーミングユニットとを備えた巻締め装置であって、
前記缶載置ユニットが、上下動するとともに回転駆動されるリフターと、前記リフター上に設けられた缶を載置するリフタープレートとを有し、
前記リフタープレートが前記リフターに対して回転自在に設けられ、前記リフターと異なる自転速度で回転可能に構成されることを特徴とする巻締め装置。
【請求項2】
前記リフターの自転速度が前記保持部材の自転速度以下であることを特徴とする請求項1に記載の巻締め装置。
【請求項3】
前記リフタープレートの回転を減速させるブレーキを有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の巻締め装置。
【請求項4】
前記リフターと前記保持部材が、異なる駆動機構で駆動されることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の巻締め装置。
【請求項5】
缶搬送ユニットから前記缶載置ユニットのリフタープレートに缶が移載される時の前記保持部材の回転速度が、2800rpm以下であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の巻締め装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アルミ缶、スチール缶等に飲料等を缶詰めする巻締め装置における缶を載置する缶載置ユニットの構造に特徴を有する巻締め装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、飲料などが充填された缶を載置する缶載置ユニットと、缶載置ユニットに対向して設けられたチャックユニットと、蓋を缶に巻締めるシーミングユニットを備えた巻締め装置は公知である。
公知の巻締め装置は、例えば、特許文献1に示すように、缶と蓋の巻締め工程を行うシーミングターレット(1)と、シーミングターレットに巻締め前の缶を供給する搬入コンベア(供給コンベヤ7)と、蓋を供給する蓋供給ユニットの蓋搬送ターレット(供給ターレット3)と、巻締め後の缶をシーミングターレットから搬出するディスチャージターレット(排出ターレット5)と、缶をさらにディスチャージターレットから外部に搬出する搬出コンベア(排出コンベヤ8)を備えている。
【0003】
シーミングターレット、ディスチャージターレット及び蓋搬送ターレットには、それぞれ外周部に缶及び蓋を個別収容して搬送するポケット(嵌合凹部2、4、6)が設けられている。
シーミングターレットの各ポケットには、缶を載置する缶載置ユニット(リフター17)と、缶載置ユニットに対向して設けられたチャックユニット(シーミングチャック装置10)と、蓋を缶に巻締めるシーミングロール(18、19)が設けられている。
このように構成された巻締め装置では、各ターレット及び各コンベアの速度及びタイミングをギヤ等で合わせ、各ポケットに配置された缶載置ユニット、チャックユニットのチャック及びシーミングロールの動作を、ギヤ、カム機構等でシーミングターレットの回転と連動させることで、高速に搬送される缶及び蓋を受渡しながら連続的に巻締めることができる。
また、公知の巻締め装置は、例えば、特許文献2に示すように、中心軸1を中心として回動するテーブル2の外周には、下げ用のカムフォロワ7と上げ用のカムフォロワ8により上下動すべく設けられたリフター3の下部の中心筒4を公転及び軸受5により自転すべく等角度間隔に設け、このリフター3の中心筒4の外面ギヤ4aは中心軸1に支持したサンギヤ6に噛合する。
中心軸1とそのテーブル2の回転によりリフター3は公転し、またサンギヤ6と中心筒4のギヤ4aとの噛合によりリフター3は自転する。この中心筒4の回転は係合部11、12を介してスピンドル10に、係合部14、15を介してトップスピンドル13に伝達し、その上部フランジ13aの透孔13bとピン29を介してリフタープレート16に伝達する。またこのリフタープレート16はスプリング23の弾力によりナット22、スクリュー21、ボルト20を介して弾性支持されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開昭62-244537号公報
【文献】特開平9-122801号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このような公知の巻締め装置では、上下方向に伸びる一本のセンターシャフトからなる中心軸にスプラインやキーなどにより係合して回転するシーミングターレットの各ポケットに設けられた缶載置ユニット(リフター)は、それぞれ、シーミングターレットの回転に連動して上昇、下降を行う。
シーミングターレットの各ポケットに供給された缶は、缶載置ユニット(リフター)を上昇させて保持部材であるチャックとで缶と蓋を挟持し、蓋の巻締めを行う。
缶載置ユニット(リフター)は自転していることから、無回転状態で缶搬送ユニットから搬入された際に急激に回転力が与えられ、缶の上部に載置された蓋のずれ、缶の内容物の飛散、缶の倒れ等が生じる虞があった。
特に、高速で自転しているリフタープレートに缶が乗り移る際に缶が振られて、回転中心のずれによる缶の胴部と側方のガイド部材等との接触によって缶の凹み、傷付き等が発生し、また、保持部材であるチャックによる蓋のセンターリング性能が低下する虞があった。
さらに、缶自体のセンタがずれた場合、缶載置ユニット(リフター)を上昇させて保持部材であるチャックとで缶と蓋を挟持した際に、缶が座屈してしまう虞があった。
【0006】
本発明は、前記した問題点を解決するものであり、缶の上部に載置された蓋のずれ、缶の内容物の飛散、缶の倒れを防止し、缶の回転中心のずれを低減して缶の胴部と側方のガイド部材等との接触による缶の凹み、傷付き等を防止し、また、保持部材による蓋のセンターリング性能の向上を図ることが可能な巻締め装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る巻締め装置は、缶を載置する缶載置ユニットと、前記缶載置ユニットに対向して設けられたチャックユニットと、前記チャックユニットに設けられ缶の上部に載置された蓋を位置決めして自転する保持部材と、蓋を缶に巻締めるシーミングユニットとを備えた巻締め装置であって、前記缶載置ユニットが、上下動するとともに回転駆動されるリフターと、前記リフター上に設けられた缶を載置するリフタープレートとを有し、前記リフタープレートが前記リフターに対して回転自在に設けられ、前記リフターと異なる自転速度で回転可能に構成されることにより、前記課題を解決するものである。
【発明の効果】
【0008】
本請求項1に係る巻締め装置によれば、缶載置ユニットが、上下動するリフターと、前記リフター上に設けられた缶を載置するリフタープレートとを有し、前記リフタープレートが前記リフターに対して回転自在に設けられ、リフターと異なる自転速度で回転可能に構成されることにより、自転の遅いリフタープレートに無回転で進入してくる缶が載ることで、缶に急激に回転力が与えられることが抑制され、缶の上部に載置された蓋のずれ、缶の内容物の飛散、缶の倒れを防止するとともに、缶の回転中心のずれを低減し、缶の振れ抑制することで缶の胴部と側方のガイドやポケット等の部材との接触による缶の凹み、傷付き等を防止し、また、保持部材による蓋のセンターリング性能の向上を図ることが可能となる。
また、リフタープレートはフリーで回転できるため巻締の際、スピンドルとの回転差による缶の捩じれは発生しない。
【0009】
本請求項2に記載の構成によれば、リフタープレートとリフターとの摩擦によって回転数が上昇した後に、チャックが缶の上部に押圧されて保持部材の回転数まで上昇することとなるが、リフターの回転速度が保持部材の回転速度以下であることで、缶がリフタープレートに載置された後も缶に急激に回転力が与えられることが抑制される。
本請求項3に記載の構成によれば、リフタープレートの回転を減速させるブレーキを有することにより、缶が進入してくる際のリフタープレートの回転数を確実に遅くすることができ、缶に急激に回転力が与えられることがさらに抑制される。
本請求項4に記載の構成によれば、リフターと保持部材が異なる駆動機構で駆動されることにより、リフターの回転数を独立して変更することが可能となり、稼働条件の変更に応じて容易に最適な回転数に調整することができる。
本請求項5に記載の構成によれば、缶搬送ユニットから前記缶載置ユニットのプレートに缶が移載される時の前記保持部材の回転速度が、2800rpm以下であることにより、缶の回転数の上昇がより円滑になる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の一実施形態に係る巻締め装置の構成の一例を示す模式図。
図2】本発明の一実施形態に係る巻締め装置の構成の一例を示す断面図。
図3】本発明の一実施形態に係る巻締め装置の缶載置ユニットの構成の一例を示す断面図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の一実施形態に係る巻締め装置100は、図1に示すように、缶Cと蓋Fの巻締め工程を行うシーミングターレット101と、シーミングターレット101に巻締め前の缶Cを未回転の状態で搬送供給する搬入コンベア102と、蓋Fを供給する蓋分離ユニット210及び蓋搬送ターレット250からなる蓋供給装置104と、巻締め後の缶CMをシーミングターレット101から搬出するディスチャージターレット107と、缶CMをさらにディスチャージターレット107から外部に搬出する搬出コンベア108を備えている。
シーミングターレット101、ディスチャージターレット107及び蓋搬送ターレット250には、それぞれ外周部に缶C、缶CM及び蓋Fを個別収容して搬送するポケットPが設けられており、搬入コンベア102には、缶Cと個別に係合して搬送するアタッチメント103が設けられている。
シーミングターレット101、ディスチャージターレット107及び蓋搬送ターレット250の回転速度、搬入コンベア102のアタッチメント103の移動速度、及び、各ポケットP、アタッチメント103の連動タイミングは、各ターレット、コンベア間で缶C、缶CM及び蓋Fが円滑に受け渡されるように調整可能に設計されている。
【0012】
缶Cと蓋Fの巻締め工程を行うシーミングターレット101は、図2に示すように、各ポケットPにそれぞれ、缶Cを載置して回転させる缶載置ユニット350と、缶載置ユニット350に対向して設けられた、缶Cの上部に載置された蓋Fを位置決めするチャック321及び缶Cの上部に載置された蓋Fを押圧すべくチャック321内に上下動可能に嵌合しているノックアウトパッド322を有するチャックユニット320と、蓋Fを缶Cに巻締めるシーミングロール451、452を有するシーミングユニット410とを備えている。
【0013】
シーミングターレット101は、センターシャフト109の周囲に中心軸Xが上下方向に伸びる状態で回転可能に配置され、シーミングターレット101の駆動機構151により回転駆動される。
蓋分離ユニット210、蓋搬送ターレット250、搬入コンベア102は、シーミングターレット101の駆動機構151から機械的に伝動機構を介して駆動される。
【0014】
チャックユニット320は、センターシャフト109の周囲に中心軸Xが上下方向に伸びる状態で回転可能に等角度間隔に缶載置ユニットに対向して配置され、チャック321を下端に支持する回転軸の外面ギヤ323がセンターシャフト109に支持したサンギヤ324に噛合する。チャックユニット320は、センターシャフト109とセンターコラムの回転によって公転し、また、チャック321は、サンギヤ324と外面ギヤ323との噛合により自転する。
チャック321は上下方向に固定的かつ回転可能に設けられており、図2の中心軸Xの右側に示すように、缶載置ユニット350を上昇させて蓋Fを載置させた缶Cを、ノックアウトパッド322と缶載置ユニット350とによって挟持しながら、チャック321の下端外周面を嵌合させることにより、蓋Fのセンターリングを行なう。
シーミングユニット410は、公転するロール揺動軸132の下端に中央部を固定したシーミングレバー450の両端に夫々回転するよう枢着されたシーミングロール451,452によって二重巻締を行なう。
二重巻締工程においては、シーミングロール451により蓋Fのカール部分を缶Cのフランジ部分に巻き込む一次巻締を行なった後、シーミングロール452による締め付けによって圧着・接合し、密封を維持する二次巻締を行なう。
【0015】
以上のように構成された巻締め装置100の基本的な動作について説明する。
蓋Fを巻締める前の缶Cは、搬入コンベア102の各アタッチメント103に係合して搬送され、シーミングターレット101の駆動機構151によって回転されるシーミングターレット101に向かう。
一方、蓋Fは、蓋分離ユニット210から1枚ずつ切り出されて蓋搬送ターレット250の各ポケットPに受け渡され、蓋搬送ターレット250の回転により、シーミングターレット101に向かう(図1参照)。
搬入コンベア102、蓋搬送ターレット250の速度、タイミングは、缶Cと蓋Fの中心が合流点Gで一致するように、シーミングターレット101の速度、タイミングに合わせて調整されており、図示しない駆動源から動力が付与された駆動機構151から適宜のギヤ、カム機構等を介して回転が制御された缶載置ユニット350を合流点Gで上昇させることで、リフタープレート360上に載置された缶Cに蓋Fを載置する。
その後、さらに缶載置ユニット350が上昇し、チャック321内のノックアウトパッド322が蓋Fを押さえ、駆動機構151から適宜のギヤ、カム機構等を介して回転が制御されたチャック321が蓋Fに嵌合して蓋Fのセンターリングが行われ、蓋Fが載置された缶Cは、巻締めに必要な一定の軸荷重でリフタープレート360とチャック321及びノックアウトパッド322に挟持される。
そして、シーミングターレット101がさらに回転し、挟持された蓋Fと缶Cが図1に示す巻締め区間Eに達する前に、リフタープレート360とチャック321が巻締めに必要な回転数まで加速する。
巻締め区間Eを通過中に、シーミングユニット410のロール揺動軸132の下端に固定したシーミングレバー450を揺動させて、両端に夫々回転するよう枢着された1次巻締め用、2次巻締め用の2つのシーミングロール451、452を缶Cとその上部に載置された蓋Fのフランジに対して側方からチャック321に向けて順次押し付けて二重巻締めが行われる。
巻締めが完了した缶CMは、シーミングターレット101からディスチャージターレット107に受け渡され、さらに、ディスチャージターレット107から搬出コンベア108に受け渡されて、検査、梱包等の次工程に搬出される。
【0016】
缶載置ユニット350は、図2に示すように駆動機構151により駆動されるセンターシャフト109の周囲に中心軸Xが上下方向に伸びる状態で回転可能に等角度間隔に配置される。
また、缶載置ユニット350は、図3に示すように、下げ用のカムフォロワ357及び上げ用のカムフォロワ358により上下動可能に設けられたリフター370を有する。
リフター370は、その下部のリフター中心軸371がシーミングターレット101の中心軸Xを中心として回動する公転部としてのリフターテーブル353の外周部に自転するよう軸受355を介して等角度間隔に複数設けられている。
各々のリフター370はリフターテーブル353によって公転される。
リフター中心軸371の外面には上下動可能に摺接する外面ギヤ354が設けられ、外面ギヤ354がセンターシャフト109に支持されたサンギヤ356に噛合することにより自転可能とされている。
このリフター中心軸371の上部には、プランジャ373が回転力を伝達するように嵌合されている。
このプランジャ373上には、ボールベアリング等の軸受362を介してリフタープレート360と一体にトップスピンドル361が回転自在に嵌合されている。
リフター370の回転力は、軸受等の摩擦によるもの以外は伝達されない。 そして、本実施形態では、外面ギヤ323、354とサンギヤ324、356のギヤ比を異なるものとすることで、リフター370の回転速度(自転速度)を、チャックユニット320におけるチャック321の回転速度(自転速度)以下としている。
自転速度の一例を挙げると、搬入コンベア102からリフタープレート360に缶Cが移載される時のチャックユニット320のチャック321の回転速度(自転速度)が2800rpmとされ、このとき、リフター370の回転速度(自転速度)が1800rpmとされる。
なお、リフター370とチャック321の回転速度(自転速度)を異なるものとするため、例えばセンターシャフト109を上下に分割する等の構成とし、リフター370とチャック321を異なる駆動源で駆動してもよい。
【0017】
本実施形態に係る巻締め装置には、リフタープレート360の回転を減速させるマグネットブレーキ365が備えられている。
マグネットブレーキ365は、シーミングターレット101による缶Cの搬送路の、ディスチャージターレット107への巻締め後の缶CMの搬出点よりも下流側、かつ、搬入コンベア102からの缶Cの搬入点よりも上流側(缶フリー区間)に存在する缶載置ユニット350に係るリフタープレート360に近接する位置に設けられている。
マグネットブレーキ365は、ディスチャージターレット107への缶CMの搬出点においてチャック321の回転速度と同等の速度で自転しているリフタープレート360を減速または停止させる機能を有する。
【0018】
以下に、缶載置ユニット350における動作を説明する。中心軸Xとそのテーブル353の回転によりリフター370が公転し、また、サンギヤ356とリフター中心軸371の外面ギヤ354との噛合によりリフター370が自転する。
このリフター中心軸371の回転はプランジャ373に伝達する。一方、プランジャ373の回転力は軸受362によりリフタープレート360にはほとんど伝達されない。
ただし、リフタープレート360は、ほかからの力が加わっていない状態では、軸受等の摩擦によってリフター370と等速で回転する。
缶載置ユニット350が上昇し、缶Cの上部に載置された蓋Fにノックアウトパッド322及びチャック321が当接すると、缶Cはノックアウトパッド322及びチャック321の自転速度と同速度に回転数が上昇して自転状態となる。
この缶Cに対して蓋Fの巻締めが行われた後、缶載置ユニット350下降してノックアウトパッド322及びチャック321による当接が解除されると、リフタープレート360の回転数は、軸受等の摩擦によってリフター370の回転数に向かって減少し、搬出点において缶Cはディスチャージターレット107に搬出される。
図1に記載の例では、マグネットブレーキ365が設けられているため、これにより、リフタープレート360の回転数をリフター370の回転数以下の回転数まで減少させることも可能である。
この状態で、再び、缶載置ユニット350は搬入コンベア102からの缶Cの搬入点に至る。
【符号の説明】
【0019】
100 ・・・ 巻締め装置
101 ・・・ シーミングターレット
102 ・・・ 搬入コンベア
103 ・・・ アタッチメント
104 ・・・ 蓋供給装置
107 ・・・ ディスチャージターレット
108 ・・・ 搬出コンベア
109 ・・・ センターシャフト
122 ・・・ 上下動機構
132 ・・・ ロール揺動軸
133 ・・・ 上下動機構
134 ・・・ 上下動カム
135 ・・・ 上下動カムフォロア
151 ・・・ 駆動機構
210 ・・・ 蓋分離ユニット
250 ・・・ 蓋搬送ターレット
320 ・・・ チャックユニット
321 ・・・ チャック(保持部材)
322 ・・・ ノックアウトパッド
323 ・・・ 外面ギヤ
324 ・・・ サンギヤ
350 ・・・ 缶載置ユニット
353 ・・・ リフターテーブル
354 ・・・ 外面ギヤ
355 ・・・ 軸受
356 ・・・ サンギヤ
357 ・・・ カムフォロワ
358 ・・・ カムフォロワ
360 ・・・ リフタープレート
361 ・・・ トップスピンドル
362 ・・・ 軸受
365 ・・・ マグネットブレーキ
370 ・・・ リフター
371 ・・・ リフター中心軸
373 ・・・ プランジャ
410 ・・・ シーミングユニット
450 ・・・ シーミングレバー
451 ・・・ シーミングロール(一次巻締)
452 ・・・ シーミングロール(二次巻締)
C ・・・ 缶(蓋巻締前)
F ・・・ 蓋
CM ・・・ 缶(蓋巻締後)
P ・・・ ポケット
K ・・・ スプライン
E ・・・ 巻締区間
X ・・・ 中心軸


図1
図2
図3