(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-16
(45)【発行日】2025-01-24
(54)【発明の名称】翼付針セット固定
(51)【国際特許分類】
A61M 39/10 20060101AFI20250117BHJP
A61M 39/14 20060101ALI20250117BHJP
A61M 5/158 20060101ALI20250117BHJP
A61M 39/02 20060101ALI20250117BHJP
A61M 25/06 20060101ALI20250117BHJP
【FI】
A61M39/10 100
A61M39/14
A61M5/158 500P
A61M5/158 500H
A61M39/02 114
A61M25/06 514
(21)【出願番号】P 2021557636
(86)(22)【出願日】2020-03-27
(86)【国際出願番号】 US2020025277
(87)【国際公開番号】W WO2020198607
(87)【国際公開日】2020-10-01
【審査請求日】2023-01-26
(32)【優先日】2019-03-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2020-03-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】595117091
【氏名又は名称】ベクトン・ディキンソン・アンド・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】BECTON, DICKINSON AND COMPANY
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジテンドラ クマル サティヤナラヤナ ナイドゥ
【審査官】上石 大
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第107088243(CN,A)
【文献】特表2002-515311(JP,A)
【文献】特表2018-536470(JP,A)
【文献】特表2013-529478(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 39/10
A61M 39/14
A61M 5/158
A61M 39/02
A61M 25/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
カテーテルアセンブリに翼付針セットを固定するコネクタであって、
前記コネクタは、
テーパー状雄吐出ノズル及び、テーパー状雄吐出ノズルを囲むロック用リングを備える雄ルアーロックであって、ロック用リングは内径ねじを備えた雄ルアーロックと、
テーパー状雄吐出ノズルを通る流れを防止するように配置されたセプタムと、及び、
第一末端、第二末端及び、第一末端と第二末端の間に配置されたヒンジ部分を備えるアームであって、第一末端は雄ルアーロックと連結され、開いた位置から閉じた位置へのヒンジ部分の移動に応答して、アームが翼付針セットをコネクタに固定するように配置されているアームと、を備え、
第二末端は、第一突起、第二突起及び、第一突起と第二突起の間に配置された開口部を備え、第一突起は第一突出部を備え、そして、第二突起は第二突出部を備え、第一突出部及び、第二突出部の間の開口部の部分は直径を備え、第一突起及び第二突起は、弾力性材料から構成されて、そして、翼付針セットが、前記直径を通って移動するとき、外側に付勢させるように配置され、
前記ロック用リングはフランジを備え、セプタムはキャップ及びキャップから伸びるステムを備え、ステムはテーパー状雄吐出ノズルの中に伸び、キャップはフランジ上に置かれ、前記ステムは複数の突出部を備え、テーパー状雄吐出ノズルは、前記内径ねじ近接の空洞によりロック用リングから間隔を開けられ、更に、テーパー状雄吐出ノズルの内側と空洞を連結させる複数のアパーチャを備え、セプタムの複数の突出部は複数のアパーチャ内に配置されている、コネクタ。
【請求項2】
閉じた位置に配置されているヒンジ部分に応答して、開口部はテーパー状雄吐出ノズルに整列している、請求項1に記載のコネクタ。
【請求項3】
ヒンジ部分は一体成形ヒンジを備える、請求項1に記載のコネクタ。
【請求項4】
ロック用リングはテーパー状雄吐出ノズルの末端を超えて伸びる、請求項1に記載のコネクタ。
【請求項5】
テーパー状雄吐出ノズルは、付属部分でロック用リングに連結され、複数のアパーチャは付属部分に近接している、請求項1に記載のコネクタ。
【請求項6】
フランジは、キャップと複数の突出部の間に配置され、そして、複数の突出部と接触する、請求項1に記載のコネクタ。
【請求項7】
翼付針セットをカテーテルアセンブリに固定する方法であって、
コネクタであって、
テーパー状雄吐出ノズル及び、テーパー状雄吐出ノズルを囲むロック用リングを備える雄ルアーロックであって、ロック用リングは内側にねじ切りされている雄ルアーロックと、
テーパー状雄吐出ノズルを通る流れを防止するように配置されたセプタムと、及び、
第一末端、第二末端及び、第一末端と第二末端の間に配置されたヒンジ部分を備えるアームと、を備え、
第二末端は、第一突起、第二突起及び、第一突起と第二突起の間に配置された開口部を備え、第一突起は第一突出部を備え、そして、第二突起は第二突出部を備え、第一突出部及び、第二突出部の間の開口部の部分は、直径を備え、第一突起及び
第二突起は、弾力性材料から構成されている、コネクタを、カテーテルアセンブリに連結させる工程と、
ハブ、ハブ内で固定された針及び、ハブから外側に伸びる翼を備える翼付針セットを、セプタムを通して、そして、テーパー状雄吐出ノズル中に挿入させる工程と、並びに、
開いた位置から閉じた位置にヒンジ部分を移動させる工程であって、開いた位置から閉じた位置へのヒンジ部分の移動に応答して、第一突起及び
第二突起は外側に付勢され、そして、翼付針セットの一部が、前記直径を通って移動し、閉じた位置にあるヒンジ部分に応答して、翼付針セットは、第二末端とセプタムの間に固定される工程と、を備え、
前記ロック用リングはフランジを備え、セプタムはキャップ及びキャップから伸びるステムを備え、ステムはテーパー状雄吐出ノズルの中に伸び、キャップはフランジ上に置かれ、前記ステムは複数の突出部を備え、テーパー状雄吐出ノズルは空洞によりロック用リングから間隔を開けられ、更に、テーパー状雄吐出ノズルの内側と空洞を連結させる複数のアパーチャを備え、セプタムの複数の突出部は複数のアパーチャ内に配置されている、方法。
【請求項8】
閉じた位置にあるヒンジ部分に応答して、翼付針セットは開口部を通して伸びる、
請求項7に記載の方法。
【請求項9】
翼付針セットの部分の直径は、第一突出部と第二突出部との間の開口部の部分の直径よりも大きい、
請求項7に記載の方法。
【請求項10】
ヒンジ部分は一体成形ヒンジを備える、
請求項7に記載の方法。
【請求項11】
ロック用リングはテーパー状雄吐出ノズルの末端を超えて伸びる、
請求項7に記載の方法。
【請求項12】
テーパー状雄吐出ノズルは、付属部分でロック用リングに連結され、複数のアパーチャは付属部分に近接している、
請求項7に記載の方法。
【請求項13】
フランジは、キャップと複数の突出部の間に配置され、そして、複数の突出部と接触する、
請求項7に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
カテーテルは、多様な注入療法のために一般的に使用される。例えば、カテーテルは、通常の生理食塩水溶液のような流体、多様な医薬品、および、非経口的な栄養素を患者に注入するために使用されても良い。カテーテルは、患者から採血するために使用しても良い。
【背景技術】
【0002】
共通のタイプのカテーテルは、オーバーザニードル式の末梢静脈カテーテル(「PIVC」)である。その名前が暗示しているように、オーバーザニードル式のPIVCは、鋭い遠位先端部を有する導入針の上に装着され得る。PIVCおよび導入針は、導入針の遠位先端部は、ニードルのベベルが患者の皮膚から離れる方に面した状態で、PIVCの遠位先端部を超えて伸びるように、組み立てられ得る。PIVCおよび導入針は、一般的に、皮膚を通して患者の血管系の中へ浅い角度で挿入される。
【0003】
血管系の中の導入針および/またはPIVCの適正な設置を検証するために、使用者は、一般的に、PIVCアセンブリのフラッシュバック部屋で血液のフラッシュバックが存在することを確認する。血管系の中の導入針の設置が確認されると、使用者は、血管系の中のフローを一時的に遮断し、導入針を引き抜き、血管内の場所にPIVCを残しても良い。その後、PIVCは、流体注入及び/又は採血に使用させても良い。
【0004】
PIVCアセンブリは、延長チューブ及び、臨時(PRN)コネクタを備えても良い。例えば、翼付針セットは、PRNコネクタに連結させて、PIVCアセンブリを流しても良い。翼付針セットは、患者の皮膚にテープで固定して、PRNコネクタから翼付針セットの偶発的な除去の防止を補助しても良く、結果として針スティックに成り得る。
【0005】
本明細書で特許請求されている主題は、任意の不利益を解決するか、または、上記に説明されているものなどのような環境においてのみ動作する実施形態に限定されない。むしろ、この背景は、本明細書で説明されているいくつかの実行形態が実施され得る1つの例示的な技術エリアを示すために提供されているに過ぎない。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示は、概して、カテーテルアセンブリに翼付針セットを固定するコネクタ、並びに関連するシステム及び方法に関するものである。いくつかの実施態様では、カテーテルアセンブリに翼付針セット固定するコネクタは、雄ルアーロックを備えても良い。いくつかの実施態様では、雄ルアーロックは、テーパー状雄吐出ノズル及び、テーパー状雄吐出ノズルを囲むロック用リングを備えても良い。いくつかの実施態様では、ロック用リングは内側にねじ込まれていても良い。
【0007】
いくつかの実施態様では、コネクタは、テーパー状雄吐出ノズルを通る流れを防止するように配置されたセプタムを備えても良い。いくつかの実施態様では、コネクタはアームを備えても良く、それは第一末端、第二末端及び、第一末端と第二末端の間に配置されたヒンジ部分を備えても良い。いくつかの実施態様では、ヒンジ部分は、一体成形ヒンジを備えても良い。いくつかの実施態様では、第一末端は雄ルアーロックと連結されても良い。いくつかの実施態様では、ヒンジ部分の開いた位置から閉じた位置への移動に応答して、アームはコネクタに翼付針セット固定するように配置されても良い。
【0008】
いくつかの実施態様では、アームの第二末端は、第一突起、第二突起及び、第一突起と第二突起の間に配置された開口部を備えても良い。いくつかの実施態様では、閉じた位置で配置されたヒンジ部分に応答して、開口部はテーパー状雄吐出ノズルに整列しても良い。いくつかの実施態様では、第一突起は第一突出部を備え、及び/又は、第二突起は第二突出部を備えても良い。いくつかの実施態様では、第一突出部及び、第二突出部の間の開口部の部分は、細くした直径を備えても良い。
【0009】
いくつかの実施態様では、ロック用リングは、テーパー状雄吐出ノズルの末端を超えて伸びても良く、それは、テーパー状雄吐出ノズルの細菌汚染の危険を低減させることが出来る。いくつかの実施態様では、ロック用リングは、フランジを備えても良い。いくつかの実施態様では、セプタムは、キャップ及び/又はキャップから伸びるステムを備えても良い。いくつかの実施態様では、ステムはテーパー状雄吐出ノズルの中に伸びても良く、及び/又はキャップはフランジ上に置かれても良く、それによりコネクタ内でセプタムの固定が促進されても良い。
【0010】
いくつかの実施態様では、ステムは一つ以上の突出部を備えても良い。いくつかの実施態様では、テーパー状雄吐出ノズルは、空洞によりロック用リングから間隔を開けられても良い。いくつかの実施態様では、コネクタは一つ以上のアパーチャを備えても良く、それはテーパー状雄吐出ノズルの内側と空洞とを連結させる。いくつかの実施態様では、セプタムの一つ以上の突出部はアパーチャ内に配置されても良く、それはコネクタ内でセプタムの固定を促進させても良い。
【0011】
いくつかの実施態様では、テーパー状雄吐出ノズルは、付属部分でロック用リングに連結されても良い。いくつかの実施態様では、一つ以上のアパーチャは付属部分に近接しても良い。いくつかの実施態様では、フランジは、キャップと一つ以上の突出部の間に配置されても良く、及び/又は一つ以上の突出部と接触しても良い。
【0012】
いくつかの実施態様では、翼付針セットをカテーテルアセンブリに固定する方法は、コネクタをカテーテルアセンブリに連結させることを備えても良い。いくつかの実施態様では、方法は、翼付針セットを、セプタムを通して、そしてテーパー状雄吐出ノズル中に挿入させることを備えても良い。いくつかの実施態様では、翼付針セットは、ハブ、ハブ内で固定された針、及び、ハブから外側に伸びる翼を備えても良い。
【0013】
いくつかの実施態様では、方法は、開いた位置から閉じた位置にヒンジ部分を移動させることを備えても良い。いくつかの実施態様では、閉じた位置にあるヒンジ部分に応答して、翼付針セットの翼は、第二末端とセプタムの間に固定されても良い。いくつかの実施態様では、閉じた位置にあるヒンジ部分に応答して、翼付針セットは開口部を通して伸びても良い。いくつかの実施態様では、開いた位置から閉じた位置にヒンジ部分の移動は、翼付針セットの部分を細くした直径を通して移動させることを含んでも良い。いくつかの実施態様では、翼付針セットの部分の直径は、細くした直径よりも大きくても良い。
【0014】
先述の全体的な説明および以下の詳細な説明の両方は、例示的で説明的なものであり、特許請求されているような本発明を制限するものではないということが理解されるべきである。さまざまな実施形態は、図面に示されている配置および手段に限定されないということが理解されるべきである。また、実施形態が組み合わせられ得るということ、または、他の実施形態が利用され得るということ、および、そのように特許請求されていない場合には、本発明のさまざまな実施形態の範囲から逸脱することなく、構造的な変化がなされ得るということが理解されるべきである。したがって、以下の詳細な説明は、限定の意味でとられるべきではない。
【図面の簡単な説明】
【0015】
添付の図面の使用を通して、追加的な特異性および詳細によって、例示的な実施形態が記載および説明されることとなる。
【
図1A】従来型のカテーテルシステム例の上部斜視図である。
【
図1B】
図1Aの従来型のカテーテルシステムの従来型コネクタの上部斜視図である。
【
図1C】
図1Bの従来型のコネクタに挿入された従来型の翼付針セットの上部斜視図である。
【
図1D】患者の皮膚に付けられた
図1Aの従来型のカテーテルシステムの上部斜視図である。
【
図2A】いくつかの実施形態に従ったカテーテルシステム例の上部斜視図である。
【
図2B】いくつかの実施形態に従った、開いた位置におけるコネクタのヒンジ例を示す、2Aのカテーテルシステムのコネクタ例の上部斜視図である。
【
図2C】いくつかの実施形態に従った、
図2Aのカテーテルシステムの別のコネクタに連結された
図2Bのコネクタの断面図である。
【
図2D】いくつかの実施形態に従った、外されたセプタム例を示す、
図2Bのコネクタの断面図である。
【
図2E】いくつかの実施形態に従った、
図2Bのコネクタに挿入された翼付針セット例の上部斜視図である。
【
図2F】いくつかの実施形態に従った、閉じた位置におけるヒンジを示す、
図2Bのコネクタに挿入された翼付針セットの上部斜視図である。
【
図2G】いくつかの実施形態に従った、閉じた位置におけるヒンジを示す、
図2Bのコネクタに挿入された翼付針セットの下部斜視図である。
【
図2H】いくつかの実施形態に従った、翼付針セットの上部斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
今
図1A-1Cを参照すると、従来型カテーテルシステムが示されている。従来型カテーテルシステム10は、カテーテルアダプタ12、カテーテルアダプタ12から遠位方向に伸びるカテーテル14及び、カテーテルアダプタ12から近位方向に伸びる延長チュープ16を備える。延長チュープ16の近位端はアダプタ18を備えても良い。PRNアダプタ20はアダプタ18に連結され、そして、翼付針セット22はPRNアダプタ20のセプタム24を通して挿入され、従来型カテーテルシステム10に流しても良い。
【0017】
今
図1Dを参照すると、従来型カテーテルシステム10の翼付針セット22は患者の皮膚に接着テープにより固定されても良い。接着テープは皮膚を刺激するかもしれない。更に、接着テープの皮膚への適用は、医師にとって時間のかかることになり得る。更に、もし接着テープが剥がれ、又は不良の場合、翼付針セット22がPRNアダプタ20から偶発的に除去される可能性がある。PRNアダプタ20から除去された翼付針セット22は、医師又は患者に対して針で刺す危険をもたらす。
【0018】
今
図2A参照すると、カテーテルシステム25はカテーテルアセンブリ26を備えても良い。いくつかの実施態様では、カテーテルアセンブリ26はカテーテルアダプタ28及び、カテーテルアダプタ28から遠位方向に伸びるカテーテル30を備えても良い。いくつかの実施態様では、カテーテルアダプタ28はカテーテルアダプタ28のルーメンと流体連通したサイドポート32を備えても良い。いくつかの実施態様では、カテーテルアダプタ28は、近位端33、遠位端34及び、近位端33と遠位端34との間に伸びるルーメンを備えても良い。いくつかの実施態様では、カテーテル30は、末梢静脈カテーテル(「PIVC」)、正中カテーテル又は、末梢挿入型中心カテーテル(「PICC」)を備えても良い。
【0019】
いくつかの実施態様では、カテーテルアセンブリ26は針アセンブリに脱着可能に連結させても良く、それは針ハブ36及び、誘導針38を備えても良い。誘導針38は尖った遠位先端部40を備えても良い。いくつかの実施態様では、誘導針38の近位端は針ハブ36内で固定されても良い。いくつかの実施態様では、例えば、
図2Aに示すように、患者の血管中への挿入準備のためにカテーテルアセンブリ26が挿入位置にあるとき、誘導針38はカテーテルを通って伸びても良い。いくつかの実施態様では、誘導針38が患者の血管に挿入されることに応答して、血液のフラッシュバックは、誘導針38の尖った遠位先端部を通って流れ、そして、誘導針38とカテーテル30及び/又はカテーテルアセンブリ26内の別の位置との間で医師に可視可能であっても良い。
【0020】
いくつかの実施態様では、カテーテル30が患者の血管内にあることの血液のフラッシュバックを介した確認に応答して、針アセンブリは、カテーテルアセンブリ26から除去される。いくつかの実施態様では、例えば、
図2Aに示すように、針アセンブリは、カテーテルアセンブリ26と連結されているとき、針アセンブリの誘導針38は、カテーテルアダプタ28のルーメン内に配置されたセプタムを通って伸びても良い。
【0021】
いくつかの実施態様では、カテーテルシステム25は延長セット42を備えても良く、それは延長チュープ44及び、クランプ46を備えても良い。いくつかの実施態様では、延長チュープ44の遠位端は、例えば、
図2Aに示すようにカテーテルアダプタ28と一体化されても良い。例えば、延長チュープ44はカテーテルアダプタ28のサイドポート32と一体化されても良い。いくつかの実施態様では、延長チュープ44はカテーテルアダプタ28と脱着可能に連結されても良い。いくつかの実施態様では、クランプ46は延長チュープ44を塞いで、血液又は別の流体が延長チュープ44を通して流れることを防止しても良い。
【0022】
いくつかの実施態様では、延長セット42は延長チュープ44の近位端と連結されたアダプタ48を備えても良い。いくつかの実施態様では、アダプタ48はYアダプタ又は、別の好適なコネクタを備えても良い。いくつかの実施態様では、コネクタ50はアダプタ48と連結されても良い。いくつかの実施態様では、コネクタ50は無針コネクタ又はPRNアダプタを備えても良い。いくつかの実施態様では、アダプタ48及び/又はコネクタ50はカテーテルシステム25を翼付針セット52又は、流体投与若しくは採血のための別の医療器具と連結するように使用されても良い。
【0023】
今
図2B-2Dを参照すると、いくつかの実施態様では、コネクタ50は雄ルアーロック54を備えても良い。いくつかの実施態様では、雄ルアーロック54はテーパー状雄吐出ノズル56及び、テーパー状雄吐出ノズル56を囲むロック用リング58を備えても良い。いくつかの実施態様では、ロック用リング58は内側にねじ込まれていても良い。
【0024】
いくつかの実施態様では、コネクタ50は、テーパー状雄吐出ノズル56を通した流れを防止するように配置されたセプタム60を備えても良い。いくつかの実施態様では、コネクタ50はアーム62を備えても良く、それは第一末端64、第二末端66及び、第一末端64と第二末端66の間に配置されたヒンジ部分68を備えても良い。いくつかの実施態様では、ヒンジ部分68は一体型のヒンジを備えてもよく、それは構成成分の数及び、コネクタ50のコストを低減させても良い。いくつかの実施態様では、ヒンジ部分68は別の好適なタイプのヒンジを備えても良い。いくつかの実施態様では、第一末端64は、雄ルアーロック54に連結されていても良い。
【0025】
いくつかの実施態様では、アーム62の第二末端66は、第一突起70、第二突起72並びに、第一突起70及び第二突起72の間に配置された開口部74を備えても良い。いくつかの実施態様では、第一突起70は第一突出部76を備えても良く、及び/又は、第二突起72は第二突出部78を備えても良い。いくつかの実施態様では、第一突出部76と第二突出部78の間の開口部74の部分は、細くした直径80を備えても良く、それはヒンジ部分68に近い(例えば、
図2Fに示すように)開口部74の直径81よりも小さくても良い。
【0026】
いくつかの実施態様では、ロック用リング58はテーパー状雄吐出ノズル56のフリー末端82の超えて伸びても良く、それはテーパー状雄吐出ノズル56の細菌汚染の危険を低減させても良い。いくつかの実施態様では、ロック用リング58はフランジ84を備えても良い。いくつかの実施態様では、セプタム60はキャップ86及び/又は、キャップ86及から伸びるステム88を備えても良い。いくつかの実施態様では、ステム88はテーパー状雄吐出ノズル56中に伸びても良く、及び/又は、キャップ86はフランジ84上に置かれても良く、それはコネクタ50内でステム60の固定を促進させても良い。
【0027】
いくつかの実施態様では、ステム88は一つ以上の突出部90を備えても良い。いくつかの実施態様では、テーパー状雄吐出ノズル56は、空洞92によりロック用リング58から間隔を開けられていても良く、それは環状であっても良い。いくつかの実施態様では、コネクタ50は一つ以上のアパーチャ94を備えても良く、それはテーパー状雄吐出ノズル56の内側と空洞92とを連結させても良い。いくつかの実施態様では、セプタム60の突出部90はアパーチャ94内に配置されていても良く、それはコネクタ50内でセプタム60の固定を促進させても良い。いくつかの実施態様では、突出部90はフランジ84とテーパー状雄吐出ノズル56の間に配置されても良い。
【0028】
いくつかの実施態様では、テーパー状雄吐出ノズル56は付属部分96でロック用リング58に連結されても良い。いくつかの実施態様では、アパーチャ94は付属部分96に近接していても良い。いくつかの実施態様では、フランジ84はキャップ86と突出部90の間に配置されても良く、及び/又は、突出部90と接触しても良い。いくつかの実施態様では、突出部90は空洞92中に伸びても良く、及び/又は、ロック用リング58の内側表面と接触しても良い。
【0029】
いくつかの実施態様では、アーム62の第二末端66は一つ以上の肩98を備えても良く、それは角度を有していても良い。いくつかの実施態様では、肩98は、90度の角度を有していても良く、翼付針セットの固定を促進させ、又は、別の好適な角度であっても良い。
【0030】
今
図2F-2Hを参照すると、いくつかの実施態様では、開口部74は翼付針セット52を受容するように配置されても良い。いくつかの実施態様では、例えば、
図2B-2Eに示すように開いた位置から、例えば、
図2F-2Gに示すように閉じた位置へのヒンジ部分68の移動に応答して、アーム62は翼付針セット52をコネクタ50に固定するように配置されても良い。いくつかの実施態様では、翼付針セット52は、ハブ102、ハブ102内に固定された針104及び、一つ以上のハブ102から外側に伸びる翼106を備えても良い。
【0031】
いくつかの実施態様では、翼付針セット52がコネクタ50を通って直線的に伸びても良いようにヒンジ部分が閉じた位置に配置されるのに応答して、開口部74はテーパー状雄吐出ノズル56に整列されても良い。
【0032】
いくつかの実施態様では、コネクタ50がカテーテルアセンブリに連結された後、翼付針セット52はセプタム60を通して、そして、テーパー状雄吐出ノズル56中に挿入されても良い。いくつかの実施態様では、ヒンジ部分68は、第二末端66を外側位置から内側位置に移動させることにより、開いた位置から閉じた位置に医師により移動されても良い。いくつかの実施態様では、閉じた位置にあるヒンジ部分68に応答して、翼付針セット52の一つ以上の翼106は第二末端66とセプタム60の間で固定されても良い。
【0033】
いくつかの実施態様では、閉じた位置にあるヒンジ部分68に応答して、翼付針セット52は伸びても良く、又は開口部74を通って押し出されても良い。いくつかの実施態様では、開いた位置から閉じた位置へのヒンジ部分68の移動は、翼付針セット52の部分の細くした直径を通った移動を含んでも良い。いくつかの実施態様では、第一突起70及び/又は、第二突起72は弾性材料から形成されても良い。いくつかの実施態様では、翼付針セット52は細くした直径80を通って移動するので、第一突起70及び第二突起72は、外側に付勢されても良く、そして、翼付針セット52が細くした直径を通って移動された後、第一突起70及び、第二突起72は、翼付針セット52をつかみ、内側に戻っても良い。いくつかの実施態様では、一つ以上の以下のものが、一つのユニットとして一体成形されても良い:テーパー状雄吐出ノズル56、ロック用リング58、付属部分96、アーム62の第一末端64及び、アーム62の第二末端66。
【0034】
今
図2Hを参照すると、いくつかの実施態様に従って、翼付針セット52が示されている。いくつかの実施態様では、延長チューブ108の第一末端はハブ102に連結されても良い。いくつかの実施態様では、延長チューブ108の第二末端はアダプタ110を備えても良く、それは注入又は採血装置に連結するように配置されても良い。いくつかの実施態様では、針104は金属又は別の好適な材料で構成されても良い。
【0035】
本明細書で記載されているすべての例および条件的な言語は、本発明および当技術分野の促進のために本発明者によって貢献される概念を理解する際の読者を支援するための教育学的な目的を意図されており、また、そのような具体的に記載されている例および条件に対する限定がないものとして解釈されるべきである。本発明の実施形態が詳細に説明されてきたが、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、本明細書には、さまざまな変形例、置換例、および代替例が作製され得るということが理解されるべきである。