(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-16
(45)【発行日】2025-01-24
(54)【発明の名称】炊飯器
(51)【国際特許分類】
A47J 27/00 20060101AFI20250117BHJP
【FI】
A47J27/00 103B
(21)【出願番号】P 2022000147
(22)【出願日】2022-01-04
【審査請求日】2023-11-29
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000176866
【氏名又は名称】三菱電機ホーム機器株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001461
【氏名又は名称】弁理士法人きさ特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】町井 健太
(72)【発明者】
【氏名】蜷川 智也
【審査官】西村 賢
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第104223930(CN,A)
【文献】特開2018-192200(JP,A)
【文献】特開平05-095062(JP,A)
【文献】米国特許第05597035(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47J 27/00-36/42
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
上端部および下端部が開口した筒状形状を有する本体と、
前記本体の下端部の開口を覆い、吸気口および排気口が形成された底面ケースと、
前記本体の内部に着脱可能に収容される内釜と、
前記本体に配置され、前記内釜を加熱する加熱部と、
前記本体に配置され、前記加熱部を駆動する電源基板と、
前記電源基板に配置された放熱フィンと、
前記底面ケースの前記吸気口に配置され、前記吸気口から取り込んだ冷却風を前記放熱フィンおよび前記電源基板に向けて送風する冷却ファンと、
前記放熱フィンを覆うフィンカバーと、
を備え、
前記本体の幅方向を第1方向としたとき、
前記放熱フィンは、複数の放熱部材が前記第1方向に間隔を空けて並置されており、
前記冷却ファンの前記第1方向における幅が、前記放熱フィンの前記第1方向における幅よりも大き
く、
前記フィンカバーは、
前記冷却ファンによって前記吸気口から取り込まれる前記冷却風を前記放熱フィンに取り込む第1開口部と、
前記第1開口部から取り込まれた前記冷却風が前記放熱フィンを冷却した後に前記冷却風を前記放熱フィンから排出させる第2開口部と、
前記フィンカバーの内面に設けられ、前記フィンカバーの上端部から下端部にかけて凸形状に形成された凸部と、
を有する、
炊飯器。
【請求項2】
前記第2開口部の開口面積は、前記第1開口部の開口面積よりも小さい、
請求項
1に記載の炊飯器。
【請求項3】
前記第1開口部は、前記冷却ファンの前記幅に沿って前記冷却ファンを覆うように形成されている、
請求項
1または
2に記載の炊飯器。
【請求項4】
前記第2開口部は、前記放熱フィンの前記幅に沿って形成されている、
請求項
1~
3のいずれか1項に記載の炊飯器。
【請求項5】
前記フィンカバーは、少なくとも一部分が開口した箱形形状を有し、
前記本体の高さ方向を第2方向としたとき、
前記フィンカバーは、
前記第2方向に延設され、互いに対向して配置された1対の側面部と、
前記側面部のそれぞれの下端部に設けられ、前記第2方向の下方向に向かうにつれて互いに離れる方向に広がる1対のテーパ部と、
を有する、
請求項
1~
4のいずれか1項に記載の炊飯器。
【請求項6】
前記フィンカバーの前記第1開口部から前記放熱フィンに取り込まれた前記冷却風は、前記フィンカバーの内部において前記テーパ部の内壁に沿って流れる、
請求項
5に記載の炊飯器。
【請求項7】
前記フィンカバーの前記第2開口部から前記電源基板に向けて放出された前記冷却風は、前記フィンカバーの外部において前記テーパ部の外壁に沿って流れ、前記テーパ部の前記外壁に誘導されて前記底面ケースの前記排気口から排出される、
請求項
5または
6に記載の炊飯器。
【請求項8】
前記凸部は、前記凸部の下端部に設けられた傾斜部を有し、
前記傾斜部は、前記冷却風が流れる方向において風上側に突出するV字形状に形成され、前記第1開口部から取り込まれた前記冷却風を前記放熱フィンに誘導する、
請求項
1~7のいずれか1項に記載の炊飯器。
【請求項9】
前記冷却ファンは、前記冷却風の吹き出し方向が前記電源基板の部品が搭載された実装面に対して平行な方向よりも前記冷却風が前記電源基板の前記実装面に当たる方向に傾斜して配置されている、
請求項1~
8のいずれか1項に記載の炊飯器。
【請求項10】
前記電源基板は、少なくとも一部分が開口した箱形形状を有し、
前記放熱フィンは、前記電源基板の前記箱形形状の一部分を形成する実装面の中央部分に配置され、
前記放熱フィンの内部を通過した前記冷却風は、前記放熱フィンから前記電源基板の内部に放出され、前記電源基板に搭載された部品を冷却した後に、前記電源基板の開口から前記電源基板の外部に排出される、
請求項1~
9のいずれか1項に記載の炊飯器。
【請求項11】
前記本体の奥行き方向を第3方向としたとき、
前記電源基板および前記吸気口は、前記第3方向における背面側に配置され、
前記排気口は、前記第3方向における前面側に配置されている、
請求項1~
10のいずれか1項に記載の炊飯器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、電源基板を有する炊飯器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来例として、本体後方の底面部に吸気口と冷却ファンとを備え、本体後方に配置された電源基板を冷却する炊飯器がある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1に記載の炊飯器は、本体に設けられた内ケースの内部には、米などの被加熱調理物を収容する有底筒状の内釜が着脱可能に収容される。特許文献1に記載の炊飯器は、内釜の底部を加熱する誘導加熱コイルを有している。電源基板は、商用電源などの外部電源からの電力を用いて、誘導加熱コイルに電力を供給する。これにより、内釜は、誘導加熱コイルからの誘導電流を受けて、電磁誘導により発熱する。当該発熱により、内釜の内部に収容された被加熱調理物が加熱調理される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の炊飯器において、誘導加熱コイルの加熱量の増加を図ろうとすると、電源基板の発熱量も同時に増加し、冷却がそれに対応できず、加熱力を増加させることが難しいという課題があった。
【0006】
本開示は、かかる課題を解決するためになされたものであり、電源基板を冷却する冷却性能を向上させることで、加熱力の向上を図ることが可能な、炊飯器を得ることを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示に係る炊飯器は、上端部および下端部が開口した筒状形状を有する本体と、前記本体の下端部の開口を覆い、吸気口および排気口が形成された底面ケースと、前記本体の内部に着脱可能に収容される内釜と、前記本体に配置され、前記内釜を加熱する加熱部と、前記本体に配置され、前記加熱部を駆動する電源基板と、前記電源基板に配置された放熱フィンと、前記底面ケースの前記吸気口に配置され、前記吸気口から取り込んだ冷却風を前記放熱フィンおよび前記電源基板に向けて送風する冷却ファンと、前記放熱フィンを覆うフィンカバーと、を備え、前記本体の幅方向を第1方向としたとき、前記放熱フィンは、複数の放熱部材が前記第1方向に間隔を空けて並置されており、前記冷却ファンの前記第1方向における幅が、前記放熱フィンの前記第1方向における幅よりも大きく、前記フィンカバーは、前記冷却ファンによって前記吸気口から取り込まれる前記冷却風を前記放熱フィンに取り込む第1開口部と、前記第1開口部から取り込まれた前記冷却風が前記放熱フィンを冷却した後に前記冷却風を前記放熱フィンから排出させる第2開口部と、前記フィンカバーの内面に設けられ、前記フィンカバーの上端部から下端部にかけて凸形状に形成された凸部と、を有するものである。
【発明の効果】
【0008】
本開示に係る炊飯器によれば、本体の幅方向を第1方向としたとき、冷却ファンの第1方向における幅を、放熱フィンの第1方向における幅よりも大きくし、冷却ファンの風力を増加させているとともに、放熱フィンの機能を有効に活用して、電源基板を冷却させる冷却性能を向上させている。このように、冷却性能を向上させることで、電源基板を効率よく冷却できるため、炊飯器の加熱力を増大させても、電源基板の温度上昇を抑えることができる。その結果、炊飯器の加熱力の向上を図ることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】実施の形態1に係る炊飯器の外観を示す斜視図である。
【
図2】実施の形態1に係る炊飯器の構成を示す断面図である。
【
図3】実施の形態1に係る炊飯器の構成を示す斜視図である。
【
図4】実施の形態1に係る炊飯器に設けられた底面ケースの構成を示す斜視図である。
【
図5】実施の形態1に係る炊飯器に設けられた電源基板の構成を示す斜視図である。
【
図6】実施の形態1に係る炊飯器に設けられた電源基板の構成を示す斜視図である。
【
図7】実施の形態1に係る炊飯器に設けられた電源基板の正面を示す正面図である。
【
図8】実施の形態1に係る炊飯器に設けられた電源基板を示す斜視図である。
【
図9】実施の形態1に係る炊飯器における電源基板、放熱フィン、および、冷却ファンの位置関係を示す説明図である。
【
図10】実施の形態1に係る炊飯器における電源基板、放熱フィン、および、冷却ファンの位置関係を示す説明図である。
【
図11】実施の形態1に係る炊飯器における電源基板、放熱フィン、および、冷却ファンの位置関係を示す説明図である。
【
図12】実施の形態1に係る炊飯器における電源基板、放熱フィン、および、冷却ファンの位置関係を示す説明図である。
【
図13】実施の形態1に係る炊飯器における放熱フィンと冷却ファンとの幅方向における大小関係を示す説明図である。
【
図14】実施の形態1に係る炊飯器におけるフィンカバーの構成を示す斜視図である。
【
図15】実施の形態1に係る炊飯器におけるフィンカバーの構成を示す斜視図である。
【
図16】実施の形態1に係る炊飯器におけるフィンカバーの構成を示す平面図である。
【
図17】実施の形態1に係る炊飯器におけるフィンカバーの構成を示す斜視図である。
【
図18】実施の形態1に係る炊飯器におけるフィンカバーの構成を示す斜視図である。
【
図19】実施の形態1に係る炊飯器に設けられたフィンカバーの背面部を示す正面図である。
【
図21】実施の形態1に係る炊飯器に設けられたフィンカバーの背面部を示す斜視図である。
【
図23】実施の形態1に係る炊飯器における放熱フィンの幅方向の大きさと高さ方向における大きさとの大小関係を示す説明図である。
【
図24】
図2に対して、冷却風の流れる方向を示す矢印を追加した図である。
【
図25】
図7に対して、冷却風の流れる方向を示す矢印を追加した図である。
【
図26】
図20に対して、冷却風の流れる方向を示す矢印を追加した図である。
【
図27】実施の形態1に係る炊飯器に設けられた冷却ファンの配置方法を示す断面図である。
【
図29】実施の形態1の変形例1に係る炊飯器に設けられたフィンカバーの構成を示す斜視図である。
【
図30】実施の形態1の変形例1に係る炊飯器においてフィンカバーが電源基板に実装された状態を示す斜視図である。
【
図31】実施の形態1の変形例1に係る炊飯器に設けられたフィンカバーの構成を示す平面図である。
【
図32】実施の形態1の変形例1に係る炊飯器に設けられたフィンカバーの構成を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本開示に係る炊飯器の実施の形態について図面を参照して説明する。本開示は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、本開示の主旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、本開示は、以下の実施の形態およびその変形例に示す構成のうち、組み合わせ可能な構成のあらゆる組み合わせを含むものである。また、各図において、同一の符号を付したものは、同一の又はこれに相当するものであり、これは明細書の全文において共通している。なお、各図面では、各構成部材の相対的な寸法関係または形状等が実際のものとは異なる場合がある。また、各図面において、Zは炊飯器の高さ方向であり、Yは炊飯器の奥行き方向である。また、Xは炊飯器の幅方向である。高さ方向Zは、例えば鉛直方向であり、高さ方向Zにおいて、Z1が炊飯器を正常な向きに配置したときの上方向であり、Z2が下方向である。また、奥行き方向Yにおいて、Y1が炊飯器の前面方向(または前面側)であり、Y2が炊飯器の背面方向(または背面側)である。また、幅方向Xにおいて、X1が炊飯器を正常な方向に配置し、且つ、炊飯器を前面から見た場合の右方向(または右側)であり、X2が左方向(または左側)である。幅方向Xは第1方向と呼ばれることがある。高さ方向Zは第2方向と呼ばれることがある。奥行き方向Yは第3方向と呼ばれることがある。
【0011】
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る炊飯器の外観を示す斜視図である。
図2は、実施の形態1に係る炊飯器の構成を示す断面図である。
図2は、YZ平面に平行な面で切断した場合の断面形状を示している。
図1および
図2に示すように、炊飯器100は、外ケースである本体1と、本体1の内部に固着された内ケース2と、誘導加熱コイル3と、温度センサ4と、底面ケース8と、を有している。
【0012】
炊飯器100の側面を形成する本体1は、筒状形状を有している。本体1は、平面視で矩形形状であってもよく、または、円形形状または楕円形状であってもよい。あるいは、さらに、本体1は、平面視で、背面側が矩形形状で、前面側が円形または半円形状であってもよい。本体1の上端部および下端部は開口している。また、本体1の下端部には、底面ケース8が設けられている。底面ケース8は、本体1の開口された下端部を覆うように本体1に取り付けられている。本体1と底面ケース8とは、有底筒状形状の炊飯器100の外郭を構成している。底面ケース8は、例えばPP(ポリプロピレン)などの合成樹脂で形成される。また、本体1は、例えばPC(ポリカボネート)またはABS(アクリルニトリル、ブタジエン、スチレン)などの樹脂から構成される。なお、本体1は、樹脂に限らず、例えばステンレスなどの金属部材で形成されてもよい。
【0013】
内ケース2は、上端部が開口した有底筒状形状を有している。内ケース2は、平面視で、円形形状または略円形形状、あるいは、楕円形状を有している。内ケース2の内部には、後述する内釜5が着脱可能に収容される。
【0014】
誘導加熱コイル3は、内ケース2の外壁部に設けられた電磁誘導加熱用のコイルである。誘導加熱コイル3は、内ケース2の底部および底部寄りの側面部に配置されている。誘導加熱コイル3は、例えばスパイラル状に旋回されている。誘導加熱コイル3は、電源基板20に設けられた例えば整流回路およびインバータ回路を介して高周波電流が供給される。誘導加熱コイル3は、内釜5を加熱する「加熱部」を構成している。「加熱部」は、誘導加熱コイル3に限定されず、内釜5を加熱できるものであれば、他の構成でもよい。
【0015】
温度センサ4は、後述する蓋体7に設けられている。蓋体7は、本体1の開口された上端部を覆うように本体1に開閉可能に取り付けられる。温度センサ4は、内釜5の内部の温度を検出する。温度センサ4は、例えば、蓋体7を構成する内蓋7bに形成された貫通穴を貫通するように配置される。なお、温度センサの個数は1個には限定されず、蓋側の温度センサ4の他に、内ケース2の底部に、釜底側の温度センサを設けてもよい。
【0016】
さらに、炊飯器100は、内釜5と、ヒンジ部6と、蓋体7と、蓋ヒータ9と、を有している。
【0017】
内釜5は、上端部が開口した有底筒状形状を有している。内釜5は、平面視で、円形形状または略円形形状、あるいは、楕円形状を有している。内釜5は、本体1に設けられた内ケース2内に着脱可能に収容される。内釜5は、米および水などの被加熱調理物を内部に収容する。内釜5は、誘導加熱コイル3からの誘導電流を受けて、電磁誘導により内釜5自体が発熱する。当該発熱により、内釜5内の被加熱調理物が加熱調理される。内釜5の開口部の周縁部には、フランジ部50が設けられている。フランジ部50は、内釜5の開口部の周方向に沿って、開口部の全周にわたって設けられている。フランジ部50は、
図2に示すように、L字形状の断面形状を有している。フランジ部50は、内釜5の開口部の周縁部から水平方向に向かって延びる水平部50aと、水平部50aの外周縁部から上方向Z1に向かって立設される垂直部50bと、から構成されている。フランジ部50の水平部50aは、内釜5の開口部の周縁部から、内釜5の外側に向かって、内釜5の径方向に延設されている。すなわち、水平部50aは、XY平面に平行になるように設けられている。水平部50aは、平面視で、ドーナツ型の形状を有している。垂直部50bは、水平部50aの外周縁部に設けられている。垂直部50bは、水平部50aの外周縁部から上方向Z1に向かって立設されている。垂直部50bの延設方向と、水平部50aの延設方向とは、互いに交差しており、例えば直交している。
【0018】
ヒンジ部6は、本体1の背面部に設けられている。蓋体7は、ヒンジ部6を介して、本体1に開閉可能に取り付けられている。蓋体7は、外蓋7aと、内蓋7bと、蓋パッキン(図示省略)と、から構成される。
【0019】
外蓋7aは、ヒンジ部6を介して、本体1に開閉可能に設けられている。外蓋7aは、本体1の上端部の開口を覆うように配置される。
【0020】
内蓋7bは、内釜5を覆う蓋であり、外蓋7aの内側に配置される。内蓋7bの周縁部には、シール材である蓋パッキン(図示省略)が取り付けられている。蓋パッキンは、例えばシリコーンゴムなどの弾性部材で構成されている。蓋パッキンは、内釜5のフランジ部50と内蓋7bとの密閉性を確保する。内蓋7bは、外蓋7aが開状態のときに、ユーザによって、外蓋7aの内壁面に取り付けられる。これにより、外蓋7aと内蓋7bとは互いに連結され、外蓋7aの開閉時には、内蓋7bは外蓋7aに連動して同時に開閉される。内蓋7bと外蓋7aとは、内釜5を覆う蓋体7を構成している。内蓋7bは外蓋7aに対して着脱可能に取り付けられ、内蓋7bの洗浄時には、内蓋7bはユーザによって外蓋7aから取り外される。
【0021】
外蓋7aは、内蓋7bを覆うように、内蓋7bの上部に配置される。外蓋7aは、本体1にヒンジ部6を介して開閉可能に設けられている。外蓋7aは、閉状態のときに、本体1の開口部および内釜5の開口部を覆うように配置される。また、外蓋7aが開状態のときに、内釜5内の被加熱調理物の出し入れが可能になる。さらに、外蓋7aが開状態のときには、内釜5自体の本体1からの出し入れも可能になる。
【0022】
蓋ヒータ9は、蓋体7の内部に設けられている。上述したように、誘導加熱コイル3が内釜5の下方に配置されているため、炊飯器100の炊飯動作中および保温動作中には、内釜5の上部の温度が、内釜5の下部の温度に比べて、低くなりやすい傾向がある。そのため、実施の形態1では、蓋ヒータ9は、蓋体7の内部に配置している。蓋ヒータ9は、内釜5の上部を加熱する。誘導加熱コイル3と蓋ヒータ9とを併用することで、内釜5における温度ムラおよび内蓋7bへのつゆ付きを抑えることができる。これにより、ご飯をおいしく調理できるとともに、保温中にもご飯のおいしさを維持することができる。
【0023】
さらに、炊飯器100は、電源基板20と、冷却ファン21と、放熱フィン32(
図5参照)と、を有している。
図2に示すように、電源基板20は、本体1の背面部に配置されている。電源基板20は、Z方向に立設されている。電源基板20は、主面(すなわち、実装面)が、高さ方向Zに平行または略平行で、且つ、XY平面に垂直または略垂直になるように配置される。電源基板20は、商用電源等の外部電源からの電力を用いて、誘導加熱コイル3に高周波電流を供給して、誘導加熱コイル3を駆動する。
【0024】
放熱フィン32は、電源基板20に配置される。放熱フィン32は、電源基板20に実装された発熱部品からの熱を放熱させ、電源基板20を冷却させる。放熱フィン32については後述する。また、
図2に示すように、冷却ファン21は、電源基板20の下方に配置されている。冷却ファン21は、底面ケース8に形成された後述する吸気口30に対して配置される。冷却ファン21は、吸気口30から取り込んだ外気(冷却風)を電源基板20および放熱フィン32に向けて送風し、電源基板20および放熱フィン32を冷却する。
【0025】
底面ケース8には、吸気口30と、排気口31と、コードリール22と、が設けられている。吸気口30は、上述したように、電源基板20および放熱フィン32を冷却する冷却風を外部から取り込む。排気口31は、電源基板20および放熱フィン32を冷却した後の冷却風を外部に排出する。コードリール22には、電源プラグ23に一端が接続された電源コードが収容される。電源コードの他端は、電源基板20に接続されている。電源プラグ23は、商用電源等の外部電源に着脱可能に接続される。
【0026】
また、
図1および
図2に示すように、蓋体7の上面部には、操作表示部24が設けられている。操作表示部24には、スイッチ、各種ボタン、および、ディスプレイなどの表示画面が、設けられている。ユーザは、操作表示部24の各種ボタンを操作することで、炊飯器100の各動作を実行させることができる。また、表示画面には、加熱調理の状態、および、ユーザの操作によって設定された加熱調理メニューの内容などが表示される。操作表示部24には、操作基板25が接続されている。操作表示部24に対する操作の内容は、操作基板25を介して、制御部(図示省略)に送信される。
【0027】
制御部には、温度センサ4および他のセンサの検出結果が入力される。また、制御部には、操作表示部24にユーザによって入力された加熱調理メニューなどの各種設定が送信される。制御部は、温度センサ4および他のセンサの検出結果、および、操作表示部24に入力された各種設定に基づいて、電源基板20および冷却ファン21などの動作の制御を行う。制御部は、例えば、プロセッサとメモリとから構成される。制御部の各機能は、プロセッサが、メモリに格納されたプログラムを実行することで実現される。
【0028】
次に、炊飯器100の動作について説明する。炊飯器100を動作させる際には、はじめに、ユーザが、米および水等の材料を内釜5内に入れる。これらの材料が、炊飯器100の被加熱調理物である。
【0029】
その後、ユーザが、内釜5のフランジ部50を把持して、内釜5を内ケース2に載置し、外蓋7aを閉めると、内蓋7bの蓋パッキンが内釜5のフランジ部50に圧接されて、炊飯器100の内部空間が密閉シールされる。
【0030】
上述したように、外蓋7aは、ヒンジ部6を起点にして回動可能に設けられており、本体1の上端部の開口を開閉させる。外蓋7aは常に開放方向にヒンジ部6にて付勢されている。閉状態の外蓋7aは、例えば、外蓋7aの前面部に備えられたラッチ部(図示省略)によって本体1に係止されている。ユーザが蓋開放ボタン(図示省略)を押下することで、外蓋7aと本体1とを係止しているラッチ部の係止が解除され、ヒンジ部6の付勢力により外蓋7aが開状態になる。
【0031】
次に、ユーザが、操作表示部24にて炊飯メニューを選択し、操作表示部24のスイッチをオンすることで、炊飯器100での炊飯調理が開始される。なお、
図1においては、操作表示部24が外蓋7aに設置されている例を示しているが、この場合に限定されず、操作表示部24は、本体1の前面部に設置されていてもよい。また、操作表示部24は、本体1以外の他の場所に設けられていてもよい。すなわち、炊飯器100が、リモートコントローラ(図示せず)を有している場合は、リモートコントローラに操作表示部24を設けるようにしてもよい。あるいは、操作表示部24は、ユーザが携帯するスマートフォン等の可搬携帯端末にアプリケーションプログラムとして設けるようにしてもよい。
【0032】
炊飯器100での調理が開始されると、誘導加熱コイル3には、電源基板20から高周波電流が供給される。これにより、誘導加熱コイル3から高周波磁界が発生し、誘導加熱コイル3と磁気結合した内釜5の加熱コイル対向面(すなわち、内釜5の底面部)が励磁され、内釜5の底面部に渦電流が誘起される。この渦電流と、内釜5の持つ抵抗と、により、ジュール熱を生じ、内釜5の底面部が発熱して、被加熱調理物の加熱が行われる。
【0033】
次に、
図3および
図4を用いて、底面ケース8の構成について説明する。
図3は、実施の形態1に係る炊飯器の構成を示す斜視図である。
図4は、実施の形態1に係る炊飯器に設けられた底面ケースの構成を示す斜視図である。
図3は、下方向Z2から炊飯器100を見た状態を示している。そのため、上方向Z1と下方向Z2の向きが、
図1と逆になっていることに留意されたい。また、
図4は、本体1から取り外された状態の底面ケース8を上方向Z1から見た状態を示している。
図4においては、上方向Z1と下方向Z2の向きが、
図1と同じである。
【0034】
底面ケース8は、上述したように、本体1の下端部の開口を覆うように、本体1に取り付けられている。
図3および
図4に示すように、底面ケース8の中央部分には、上述したコードリール22が設けられている。また、底面ケース8の奥行き方向Yにおいて、本体1の背面側(背面方向Y2寄り)の領域には、吸気口30が設けられている。また、底面ケース8において、本体1の前面側(前面方向Y1寄り)の領域には、排気口31が設けられている。また、
図2および
図4に示すように、吸気口30の上方には、冷却ファン21が設けられている。吸気口30および排気口31は、共に、底面ケース8の板厚を貫通する複数のスリットを有している。底面ケース8の内側と外側とは、これらのスリットを介して連通しており、冷却風の気流は、これらのスリットを介して、圧力損失を抑えて流れることができる。吸気口30および排気口31に複数のスリットを設けることで、吸気口30および排気口31を介して外部から埃などの異物が本体1内に侵入することを防ぐことができる。
【0035】
次に、
図5および
図6を用いて、電源基板20と放熱フィン32との構成について説明する。
図5および
図6は、実施の形態1に係る炊飯器に設けられた電源基板の構成を示す斜視図である。
図5は、部品205が実装された実装面である電源基板面部201側から電源基板20を見た状態を示している。以下では、電源基板面部201側を、電源基板20の正面側と呼ぶ。
図6は、電源基板20の背面部204側から電源基板20を見た状態を示している。電源基板面部201に実装された複数の部品205の少なくとも1つは、インバータ回路および整流回路を構成する半導体スイッチング素子などの発熱部品である。また、電源基板面部201に実装された複数の部品205の少なくとも他の1つは、熱によってダメージを受け、部品の寿命に熱の影響が出やすい、電解コンデンサなどの消耗部品である。電源基板20の故障は、炊飯器100全体の故障に繋がるため、電源基板20の冷却性能を向上させることは、炊飯器100にとって重要である。
【0036】
図5および
図6に示すように、電源基板20は、全体として箱形形状を有している。電源基板20は、部品205が実装された電源基板面部201と、上面部202と、1対の側面部203と、背面部204と、を有している。電源基板20は、下端部が開口している。電源基板20の下端部の開口には、後述する
図9および
図10に示すように、冷却ファン21が配置される。また、電源基板20は、正面が開口し、背面が板状の背面部材200から構成されている。背面部材200の正面側の面が、上述した電源基板面部201であり、背面部材200の背面側の面が、上述した背面部204である。このように、電源基板20は、少なくとも一部分が開口した箱形形状を有し、実装面である電源基板面部201が、電源基板20の箱形形状の一部分を形成している。
図5に示すように、電源基板20の電源基板面部201の中央部分には、放熱フィン32が配置されている。放熱フィン32は、幅方向Xにおいて電源基板面部201の中央部分に配置されているが、高さ方向Zにおいては、電源基板面部201の下方向Z2側に配置されている。そのため、放熱フィン32の上端部と電源基板20の上面部202との間には、空間が形成されている。また、放熱フィン32の側面部と電源基板20の側面部203との間にも、空間が形成されている。すなわち、放熱フィン32の上部と側部とを覆うように、コの字型の空間が形成され、当該空間内を冷却風が流れる(
図25の矢印D参照)。冷却風の流れ方については後述する。
【0037】
放熱フィン32は、幅方向Xに互いに間隔W2(
図31参照)を空けて並置された複数の放熱部材32aと、放熱部材32aが片持ち式に取り付けられた基部32bと、を有している。基部32bは、例えば矩形の板状形状を有している。複数の放熱部材32aは、奥行き方向Yの背面方向Y2に向けて基部32bから突設されている。複数の放熱部材32aは、互いに平行になるように配置されている。放熱部材32aは、それぞれ、板状形状を有している。放熱部材32aの長手方向は高さ方向Zに沿って延びており、放熱部材32aの短手方向は奥行き方向Yに沿って延びている。放熱部材32aと基部32bとは、互いに交差する方向に配置されている。放熱部材32aと基部32bとは、例えば、互いに直交している。なお、放熱フィン32は、ネジなどの取付具206(
図7参照)によって、電源基板20の電源基板面部201に取り付けられる。そのため、放熱フィン32の幅方向Xの中央部分においては、取付具206を配置させるための空間を確保するために、放熱部材32aを配置する間隔W1が、他の部分の間隔W2よりも大きくなっている。放熱フィン32は、例えばアルミニウムなどの熱伝導性の高い金属から構成されている。
【0038】
図7は、実施の形態1に係る炊飯器に設けられた電源基板の正面を示す正面図である。
図8は、実施の形態1に係る炊飯器に設けられた電源基板を示す斜視図である。
図7および
図8は、電源基板20が、炊飯器100の本体1に搭載された状態を示している。
図7および
図8においては、説明のため、本体1の内部の一部を透視させて示している。
図7および
図8に示すように、電源基板20は、本体1の背面部に配置されている。電源基板20の下方には、冷却ファン21が配置されている。冷却ファン21の下方には、底面ケース8に設けられた吸気口30が設けられている。また、
図7に示すように、放熱フィン32は、電源基板20の電源基板面部201に、ネジなどの取付具206によって取り付けられている。
【0039】
図9~
図12は、実施の形態1に係る炊飯器における電源基板、放熱フィン、および、冷却ファンの位置関係を示す説明図である。
図9は、電源基板20の正面側から見た状態を示し、
図10は、電源基板20の背面側から見た状態を示している。また、
図11は、
図9の点Aを通るXY平面で電源基板20を切断した場合の断面を示す斜視図である。
図12は、
図9の点Aを通るXY平面で電源基板を切断した場合の断面を示す平面図である。点Aは、電源基板20の高さ方向Zの中央部分から下方向Z2寄りに位置する点である。
【0040】
電源基板20の電源基板面部201と背面部204とから構成される背面部材200は、
図12に示すように、平面視で、冷却ファン21の奥行き方向Yの中央部分に配置されている。電源基板20の背面部材200は、
図10に示すように、全体として板状に形成され、背面側から見た場合、矩形形状を有している。また、背面部材200は、
図12に示すように、平面視で、幅方向Xに沿って延びている。背面部材200は、
図10に示すように、冷却ファン21の上面から、上方向Z1に向かって立設されている。冷却ファン21は、
図12に示すように、平面視で、矩形形状を有している。電源基板20の背面部材200は、
図12に示すように、冷却ファン21のY方向の中央部分をX方向に横切るように配置されている。冷却ファン21は、吸気口30から吸い込んだ外気(冷却風)を、電源基板20および放熱フィン32に向けて送風する。冷却ファン21によって送風される冷却風は、電源基板20の電源基板面部201と背面部204との両方に当たる。冷却風の流れ方の詳細については、後述する。
【0041】
図13は、実施の形態1に係る炊飯器における放熱フィンと冷却ファンとの幅方向における大小関係を示す説明図である。
図13に示すように、冷却ファン21および放熱フィン32は、共に、正面視で、矩形形状を有している。このとき、冷却ファン21の幅方向Xの大きさを幅L1とし、放熱フィン32の幅方向Xの大きさを幅L2とする。
図13に示すように、冷却ファン21の幅L1は、放熱フィン32の幅L2より大きい。従来の炊飯器では、冷却ファンの幅と放熱フィンの幅とは同じである。実施の形態1では、冷却ファン21の幅L1が放熱フィン32の幅L2より大きくなるように、放熱フィン32よりも大きいサイズの冷却ファン21を用いている。一般に、冷却ファン21のサイズが大きくなると、それだけ、冷却ファン21が吸気口30から取り込む冷却風の風量が大きくなる。これにより、電源基板20を冷却する冷却性能が向上される。
【0042】
図14および
図15は、実施の形態1に係る炊飯器におけるフィンカバーの構成を示す斜視図である。また、
図16は、実施の形態1に係る炊飯器におけるフィンカバーの構成を示す平面図である。
図14~
図16に示すように、炊飯器100は、放熱フィン32を覆うフィンカバー33を有している。フィンカバー33は、放熱フィン32を覆うように配置され、電源基板20の電源基板面部201に固定される。具体的には、
図14に示すように、電源基板20の正面側の開口と、フィンカバー33の開口とが、互いに対向するように配置されて、そして、
図15および
図16に示すように、フィンカバー33が放熱フィン32を覆うように取り付けられる。
【0043】
図17および
図18は、実施の形態1に係る炊飯器におけるフィンカバーの構成を示す斜視図である。
図17は、フィンカバー33の背面部330側から見た状態を示し、
図18は、フィンカバー33の正面側から見た状態を示している。
図17~
図18に示すように、フィンカバー33は、背面部330と、1対の側面部331と、を有している。側面部331は、互いに対向して配置されている。側面部331は高さ方向Zに延設されている。また、背面部330も、高さ方向Zに延設されている。フィンカバー33は、全体として箱形形状を有し、上端部334、下端部335、および、正面部が開口している。背面部330と側面部331とは、共に、矩形の板状部材である。背面部330と側面部331とは隣接して配置され接合されている。背面部330と側面部331とは互いに交差する方向に配置されている。背面部330と側面部331とは、例えば、直交している。そのため、フィンカバー33の上端部334は、平面視で、コの字形状を有している。また、側面部331のそれぞれの下端には、テーパ部332が設けられている。テーパ部332は、高さ方向Zに対して傾斜するように配置されている。テーパ部332は、上方向Z1に向かうにつれて、互いの間の距離が漸減するように、テーパ状に形成されている。逆の言い方をすれば、テーパ部332は、下方向Z2に向かうにつれて互いに離れる方向に広がるように傾斜している。すなわち、テーパ部332は、下方向Z2に向かうにつれて、フィンカバー33の外側に向かって広がるように形成されている。背面部330は、側面部331およびテーパ部332に接合されている。そのため、背面部330の下端領域330aは、テーパ部332に合わせて、下方向Z2に向かうにつれて、逆テーパ状に徐々に幅方向Xの大きさが増加している。すなわち、背面部330の下端領域330aは、上辺が下辺よりも短い台形形状になっている。
図17に示すように、フィンカバー33の内側には、空間337が形成されている。空間337には、
図14~
図16に示すように、放熱フィン32が収容される。また、
図17および
図18に示すように、フィンカバー33には、必要に応じて、電源基板20にフィンカバー33を固定するための突起部336が設けられる。
【0044】
図19は、実施の形態1に係る炊飯器に設けられたフィンカバーの背面部を示す正面図である。
図20は、
図19の部分拡大図である。
図19および
図20は、フィンカバー33が、炊飯器100の本体1に搭載された状態を示している。
図19および
図20においては、説明のため、一部の構成を透視させて示している。電源基板20およびフィンカバー33は、上記の
図2に示すように、実際には、本体1の内部に配置され、外部には露出されていない。フィンカバー33は、放熱フィン32(
図9参照)を覆うように配置され、電源基板20の電源基板面部201に固定される。
図19および
図20に示すように、電源基板20の電源基板面部201の中央部分には、放熱フィン32を覆うように、フィンカバー33が配置されている。フィンカバー33は、幅方向Xにおいて中央部分に配置されているが、高さ方向Zにおいては、電源基板面部201の下方向Z2側に配置されている。
【0045】
図21は、実施の形態1に係る炊飯器に設けられたフィンカバーの背面部を示す斜視図である。
図22は、
図21の部分拡大図である。
図21および
図22においては、説明のため、一部の構成を透視させて示している。
図22に示すように、フィンカバー33は、冷却ファン21によって取り込まれた冷却風を電源基板20内に取り込む第1開口部40を有している。さらに、フィンカバー33は、第1開口部40から取り込まれた冷却風が放熱フィン32を冷却した後に排出される第2開口部41を有している。第1開口部40は、
図17および
図18に示すフィンカバー33の下端部335から構成され、第2開口部41は、
図17および
図18に示すフィンカバー33の上端部334から構成されている。第1開口部40および第2開口部41は、共に、平面視で矩形形状を有している。このとき、第1開口部40の開口面積を開口面積R1とし、第2開口部41の開口面積を開口面積R2とすると、第2開口部41の開口面積R2は、
図22に示すように、第1開口部40の開口面積R1より小さい。
【0046】
また、フィンカバー33の第1開口部40は、
図20および
図22に示すように、冷却ファン21の幅に合わせて形成されている。そのため、フィンカバー33の第1開口部40の幅方向Xの大きさは、冷却ファン21の幅L1(
図13参照)と同じである。これにより、大口径の冷却ファン21から放出された冷却風が効率よく第1開口部40からフィンカバー33内に取り込まれ、放熱フィン32に流れ込む。また、電源基板20の電源基板面部201側において、冷却ファン21がフィンカバー33で覆われているため、冷却ファン21の吸気面側に冷却風が戻ることを抑制することができる。これにより、冷却風のロスをなくすことができる。
【0047】
一方、フィンカバー33の第2開口部41は、
図20および
図22に示すように、放熱フィン32の幅に合わせて形成されている。そのため、フィンカバー33の第2開口部41の幅方向Xの大きさは、放熱フィン32の幅L2(
図13参照)と同じである。すなわち、フィンカバー33の側面部331は、放熱フィン32の幅方向Xの側面部に沿うように配置される。これにより、冷却風が放熱フィン32の放熱部材32aから離れた空間を通過することを抑制することができる。仮に、第2開口部41が第1開口部40と同じ開口面積を有していると仮定すると、その場合には、放熱フィン32の幅方向Xの側面部とフィンカバー33の側面部331との間に空間ができてしまう。その場合には、冷却風の一部が、放熱フィン32の放熱部材32aから離れた空間を通過することになる。その場合には、冷却風と放熱部材32aとの熱交換効率が低下する。そのため、実施の形態1では、放熱フィン32の幅方向Xの側面部とフィンカバー33の側面部331との間に空間ができてしまうことを防止するために、フィンカバー33の第2開口部41を放熱フィン32の幅に合わせて形成している。これにより、フィンカバー33の内部において、冷却風が放熱フィン32の放熱部材32aから離れた空間を通過することを抑制することができ、効率よく、放熱フィン32の放熱部材32aに冷却風の気流を当てることができる。
【0048】
このように、実施の形態1では、放熱フィン32を覆うフィンカバー33が設けられている。フィンカバー33は、冷却ファン21から取り込まれた冷却風を放熱フィン32に取り込む第1開口部40と、第1開口部40から取り込まれた冷却風が放熱フィン32を冷却した後に排出される第2開口部41と、を有している。このように、放熱フィン32を覆うフィンカバー33が、第1開口部40と第2開口部41とを有することで、第1開口部40と第2開口部41との間に、冷却風が流れる風路が形成される。これにより、冷却ファン21から放出された冷却風の気流が放熱フィン32の放熱部材32aに沿って流れることで、効率よく放熱フィン32の放熱部材32aに冷却風を当てることができる。これにより、電源基板20の放熱性能をさらに向上することができる。
【0049】
図23は、実施の形態1に係る炊飯器における放熱フィンの幅方向の大きさと高さ方向における大きさとの大小関係を示す説明図である。
図23に示すように、放熱フィン32は正面視で矩形形状を有している。このとき、放熱フィン32の幅方向Xの大きさを幅L2とし、放熱フィン32の高さ方向Zの大きさを高さH1とする。
図23に示すように、放熱フィン32の高さH1は、放熱フィン32の幅L2より大きい。電源基板20の熱の大部分は、放熱フィン32の放熱部材32aと冷却風との熱交換によって放熱される。また、冷却風は、高さ方向Zに沿って流れる。そのため、放熱フィン32の高さH1を大きくすることで、放熱フィン32の放熱部材32aと冷却風との熱交換が行われる熱交換面が長くなり、熱交換効率が向上する。
【0050】
次に、
図24および
図25を用いて、冷却風の流れる方向について説明する。
図24は、
図2に対して、冷却風の流れる方向を示す矢印を追加した図である。
図25は、
図7に対して、冷却風の流れる方向を示す矢印を追加した図である。
【0051】
図24に示すように、冷却ファン21の駆動によって発生する冷却風のうちの半分以上の冷却風がフィンカバー33内に流れ、残りの冷却風が誘導加熱コイル3側に流れる。フィンカバー33内に流入した冷却風は、
図24の矢印Bで示すように、放熱フィン32の放熱部材32aを冷却しながら、放熱フィン32内を上昇し、フィンカバー33の上端部の第2開口部41から電源基板20内に放出される。そして、電源基板20に搭載された部品205(
図25参照)を冷却しながら電源基板20内を流れ、電源基板20の下方の開口から底面ケース8の中央部分に向かって流れる。その後、冷却風は、底面ケース8に形成された排気口31から炊飯器100の外部に排出される。
【0052】
一方、誘導加熱コイル3側に流れた冷却風は、
図24の矢印C1とC2とで示すように、「一部分」が上昇するように流れ、「他の部分」が水平方向に向かって流れる。上昇するように流れる当該「一部分」は、矢印C1で示すように、内ケース2と電源基板20の背面部204との間の空間を風路として上昇し、内蓋7bに当たる。その後、当該冷却風は、炊飯器100の本体1と内ケース2との間の隙間に流入する。そして、当該冷却風は、その隙間に入り込む誘導加熱コイル3からの熱を吸収しながら、底面ケース8に形成された排気口31から炊飯器100の外部に排出される。また、水平方向に向かって流れる「他の部分」の冷却風は、
図24の矢印C2で示すように、内ケース2の底面部と底面ケース8との間の空間および内ケース2の底面部周辺に流れ込む。そして、当該冷却風は、誘導加熱コイル3およびコードリール22を冷却しながら、底面ケース8に形成された排気口31から炊飯器100の外部に排出される。
【0053】
図25は、
図24を用いて説明した電源基板20内の冷却風の流れる方向を矢印で示している。冷却ファン21は、その駆動によって、上方向Z1に向かう冷却風を生成する。上方向Z1に向かった冷却風は、
図25の白抜きの矢印Bで示すように、放熱フィン32の放熱部材32a(
図11および
図12参照)に向かって流れる。これによって、冷却風が放熱フィン32の内部を通過することで、放熱フィン32の放熱部材32aが冷却される。放熱フィン32の内部を上方向Z1に向かって流れた冷却風は、フィンカバー33の第2開口部41(
図22参照)から電源基板20の内部に放出される。そして、
図25の矢印Dで示されるように、電源基板20の上面部202に当たって、電源基板20の左側の側面部203と右側の側面部203に向かって展開する。その後、それらの冷却風は、電源基板20内を下方向Z2に向かって流れる。下方向Z2に向かって流れた冷却風は、電源基板20の下部の隙間から、炊飯器100の底面ケース8の中央部分に向かって流れ込む。底面ケース8の中央部分に向かって流れ込んだ冷却風は、内釜5に設けられた誘導加熱コイル3に向かって流れ、誘導加熱コイル3を冷却する。その後、底面ケース8に形成された排気口31から炊飯器100の外部に排出される。
【0054】
次に、
図26を用いて、フィンカバー33に沿って流れる冷却風について説明する。
図26は、
図20に対して、冷却風の流れる方向を示す矢印を追加した図である。上記の
図25では、説明のため、フィンカバー33を示していない状態を示したが、放熱フィン32にはフィンカバー33が取り付けられている。従って、冷却風は、フィンカバー33に沿って流れる。
【0055】
はじめに、フィンカバー33の内部の冷却風の流れ方について説明する。上記の
図22を用いて説明したように、フィンカバー33の第1開口部40の開口面積R1は、第2開口部41の開口面積R2より大きい。フィンカバー33の側面部331の下端部には、テーパ部332が設けられている。従って、
図26の矢印Bで示すように、冷却ファン21によって電源基板20内に取り込まれた冷却風は、フィンカバー33のテーパ部332の内壁に沿って流れる。このときの冷却風の風路は、上方向Z1に向かうにつれて、フィンカバー33のテーパ部332の内壁によって、徐々に狭められる。これにより、冷却風の流速が速くなる。このように、フィンカバー33のテーパ部332によって、冷却風の流速を高めることによって、効率よく放熱フィン32に冷却風を当てることができる。このように、テーパ部332を設けることによって、電源基板20内を流れる冷却風の流速を速くすることができるので、冷却効率が向上される。
【0056】
次に、フィンカバー33の外部の冷却風の流れ方について説明する。
図26の矢印Dで示されるように、フィンカバー33の上端部の第2開口部41から流出した冷却風は、フィンカバー33の側面部331の外壁に沿って流れる。その後、当該冷却風は、フィンカバー33のテーパ部332の外壁に沿って流れる。テーパ部332は、高さ方向Zの下方向Z2に向かうにつれて、互いに離れる方向に広がっている。このように、当該冷却風がテーパ部332の外壁に沿って流れることで、
図26に示すように、冷却風が左右に広がるように流れることになる。その結果、冷却風は、電源基板20の下部の隙間から、炊飯器100の底面ケース8の中央部分に向かって流れ込みやすくなる。底面ケース8の中央部分に向かって流れ込んだ冷却風は、底面ケース8に形成された排気口31から炊飯器100の外部に排出される。このように、テーパ部332を設けることによって、フィンカバー33の外側を流れる冷却風を誘導できるので、冷却効率が向上される。
【0057】
次に、
図27および
図28を用いて、実施の形態1に係る炊飯器100における冷却ファン21の配置方法について説明する。
図27は、実施の形態1に係る炊飯器に設けられた冷却ファンの配置方法を示す断面図である。
図28は、
図27の部分拡大図である。
【0058】
実施の形態1においては、
図27および
図28に示すように、冷却ファン21は、冷却風の吹き出し方向Eが、電源基板20の電源基板面部201に対して平行な方向よりも、電源基板20の電源基板面部201に当たる方向に傾くように配置されている。
【0059】
冷却ファン21は、
図28に示すように、冷却風の吹き出し方向Eが、高さ方向Zに平行な方向よりも、電源基板面部201に当たる方向に、角度θだけ傾くように配置されている。具体的には、冷却ファン21の電源基板面部201側の端部21aが、冷却ファン21の中央部分を通るXY平面に平行な面よりも、上方向Z1側に配置されている。また、冷却ファン21の電源基板面部201側と反対側の端部21bが、冷却ファン21の中央部分を通るXY平面に平行な面よりも、下方向Z2側になるように配置されている。これにより、冷却ファン21は、
図28に示すように、本体1の背面側の端部21aが、前面側の端部21bよりも高くなるように、冷却ファン21は傾斜されて配置されている。このように、冷却ファン21の電源基板面部201側の端部21aは、冷却ファン21の電源基板面部201側と反対側の端部21bよりも、高さ方向Zにおいて上方に配置されている。なお、端部21a,21bは、冷却ファン21の奥行き方向Yにおける両端部である。端部21aと端部21bとは、互いに対向して配置されている(
図11および
図12参照)。
【0060】
実施の形態1によれば、
図27および
図28に示すように、冷却ファン21の吹き出し方向Eを電源基板面部201に向けて傾斜させて配置しているため、電源基板面部201に実装された発熱体である部品205に効率よく冷却風を当てることができる。その結果、炊飯器100における電源基板20の冷却性能を向上させることができる。
【0061】
<変形例1>
次に、
図29~
図32を用いて、実施の形態1の変形例1について説明する。
図29は、実施の形態1の変形例1に係る炊飯器に設けられたフィンカバーの構成を示す斜視図である。
図30は、実施の形態1の変形例1に係る炊飯器においてフィンカバーが電源基板に実装された状態を示す斜視図である。
図31および
図32は、実施の形態1の変形例1に係る炊飯器に設けられたフィンカバーの構成を示す平面図である。なお、
図31は、高さ方向Zの上方向Z1側からフィンカバーを見た状態を示し、
図32は、高さ方向Zの下方向Z2側からフィンカバーを見た状態を示している。
【0062】
図29に示すように、変形例1では、フィンカバー33Aの内面に、フィンカバー33Aの上端部334から下端部335にかけて凸形状に形成された凸部338が設けられている。すなわち、凸部338は、フィンカバー33Aの高さ方向Zにおける全長に亘って形成されている。
【0063】
凸部338は、
図29~
図32に示すように、フィンカバー33Aの背面部330の内壁に設けられている。また、凸部338は、
図31および
図32に示すように、奥行き方向Yにおいて前面方向Y1に向けて背面部330の内壁から突出している。凸部338は、フィンカバー33Aの内部の空間337に向かって背面部330の内壁から突設されている。フィンカバー33Aが放熱フィン32に装着された状態において、凸部338は、放熱フィン32の放熱部材32aと平行になるように配置される。
【0064】
凸部338は、
図29~
図32に示すように、板状形状を有しており、フィンカバー33Aの背面部330の内壁において、幅方向Xの中央部分に配置されている。上述したように、放熱フィン32は、ネジなどの取付具206によって、電源基板20に取り付けられている。そのため、
図31に示すように、放熱フィン32の幅方向Xの中央部分においては、取付具206を配置させるための空間を確保するために、放熱部材32aを配置する間隔W1が、他の部分の間隔W2よりも大きくなっている。間隔W2は狭いため、間隔W2の隙間を流れる冷却風は、放熱フィン32の放熱部材32aの近傍を通る。そのため、放熱部材32aと冷却風との間の熱交換が効率よく行われる。一方、間隔W1は、間隔W2に比べて広いため、間隔W1の隙間を流れる冷却風の一部は、放熱部材32aから離れて流れることになる。その場合、放熱部材32aと冷却風との間の熱交換の効率が低下する。そこで、変形例1においては、間隔W1で配置された2つの放熱部材32aの間に、凸部338を配置している。これにより、冷却風は、凸部338と放熱部材32aとの間の狭い隙間を通って流れることになる。その結果、当該冷却風は、放熱フィン32の放熱部材32aの近傍を通ることになる。そのため、放熱部材32aと冷却風との間の熱交換が効率よく行われる。
【0065】
このように、変形例1では、放熱フィン32の放熱部材32aの配置間隔が他の放熱部材32aに比べて大きくなっている領域に、凸部338を設けている。これにより、冷却風の流路を放熱部材32aの近傍のみに形成することができる。その結果、冷却風は、放熱フィン32の放熱部材32aの近傍を通ることになるため、放熱部材32aと冷却風との間の熱交換が効率よく行われ、冷却性能がさらに向上する。
【0066】
なお、凸部338は、フィンカバー33Aの奥行き方向Yにおける全長に亘って形成されていてもよいが、変形例1では、その限りではない。すなわち、変形例1では、
図31および
図32に示すように、凸部338は、奥行き方向Yにおいて、フィンカバー33Aの奥行き方向Yにおける全長よりも短くなるように形成されている。上述したように、放熱フィン32は、ネジなどの取付具206によって、電源基板20に取り付けられている。そのため、凸部338が取付具206に接触しないように、奥行き方向Yにおいて、フィンカバー33Aの奥行き方向Yにおける全長よりも短くなるように形成されている。
【0067】
また、
図29に示すように、凸部338は、下端部にV字形状に形成された傾斜部338aを有している。傾斜部338aは、冷却風が流れる方向(すなわち、上方向Z1に向かう方向)において、風上側に突出するV字形状に形成されている。すなわち、傾斜部338aは、奥行き方向Yの前面方向Y1側から見ると、V字形状すなわち三角形状を有している。XZ平面に平行な面で切断した傾斜部338aの断面形状は三角形状である。また、傾斜部338aは、平面視で、凸部338と同じ矩形形状を有している。すなわち、傾斜部338aは、凸部338の板厚が下方向Z2に向けて徐々に小さくなるように形成され、風上側に配置された先端部(下端部)が尖っている。すなわち、傾斜部338aは、風上側が最も細く、風下側に向かって緩やかに徐々に太くなっている。
【0068】
このように、傾斜部338aは、冷却ファン21から放出される冷却風を誘導するために設けられている。冷却ファン21から放出された冷却風は、傾斜部338aの外壁に沿って流れて、放熱フィン32に流入される。そのため、冷却ファン21から放出された冷却風の気流は、圧力損失がなく、自然に放熱フィン32に誘導される。
【0069】
仮に、傾斜部338aが設けられていないと、冷却ファン21から放出された冷却風は、凸部338の矩形形状の下端部に衝突する。その場合、冷却ファン21から放出された冷却風の気流は圧力損失が発生して流速が低下するとともに、凸部338の左右に向かって冷却風の一部が流れてしまうため、効率よく放熱フィン32に誘導されない。
【0070】
変形例1では、凸部338の下端部に、V字形状の傾斜部338aを設けるようにしたため、冷却ファン21から放出された冷却風が、圧力損失なく、放熱フィン32に誘導される。これにより、効率よく、放熱フィン32に冷却風を当てることができる。その結果、冷却性能がさらに向上する。
【0071】
以上のように、実施の形態1に係る炊飯器100では、
図13に示すように、冷却ファン21の幅方向Xにおける大きさである幅L1が、放熱フィン32の幅L2より大きい。このように、大口径の冷却ファン21を用いることで、冷却ファン21の風量を多くし、電源基板20の放熱性能および冷却性能を向上させている。これにより、炊飯器100の加熱力を増大させて、電源基板20の発熱量が増加しても、電源基板20の発熱を効率よく放熱することができるため、電源基板20の温度上昇を抑えることができる。そのため、炊飯器100の加熱力を従来より増大させることができる。従って、実施の形態1に係る炊飯器100では、誘導加熱コイル3の加熱量を増加させ、炊飯器100の加熱力を向上させることができる。その結果、高温で炊飯を行うことができるので、炊き上がったご飯の味が良くなるとともに、高速での炊飯も可能になる。
【0072】
また、実施の形態1に係る炊飯器100では、放熱フィン32を覆うフィンカバー33が設けられている。フィンカバー33は、冷却風を放熱フィン32に取り込む第1開口部40と、放熱フィン32を冷却した後の冷却風を電源基板20内に放出する第2開口部41と、を有している。これにより、冷却ファン21から放出された気流が放熱フィン32に沿って流れることで、効率よく放熱フィン32に冷却風を当てることができる。その結果、電源基板20の放熱性能および冷却性能を向上させている。
【0073】
また、第2開口部41の開口面積は、第1開口部40の開口面積よりも小さくなるように形成されている。そのため、フィンカバー33の内部を流れる冷却風は、風下になるにつれて風路が狭くなるため、風速が徐々に高くなる。このようにして、風速を高めることで、効率良く放熱フィン32に冷却風を当てることができる。また、フィンカバー33の外部を流れる冷却風は、フィンカバー33のテーパ部332の外壁に沿って流れる。テーパ部332は、高さ方向Zの下方向Z2に向かうにつれて、互いに離れる方向に広がっている。このように、当該冷却風がテーパ部332の外壁に沿って流れることで、
図26に示すように、冷却風が左右に広がるように流れることになる。その結果、冷却風は、電源基板20の下部の隙間から、炊飯器100の底面ケース8の中央部分に向かって流れ込みやすくなる。これらのことから、電源基板20の放熱性能および冷却性能がさらに向上する。
【符号の説明】
【0074】
1 本体、2 内ケース、3 誘導加熱コイル、4 温度センサ、5 内釜、6 ヒンジ部、7 蓋体、7a 外蓋、7b 内蓋、8 底面ケース、9 蓋ヒータ、20 電源基板、21 冷却ファン、21a 端部、21b 端部、22 コードリール、23 電源プラグ、24 操作表示部、25 操作基板、30 吸気口、31 排気口、32 放熱フィン、32a 放熱部材、32b 基部、33 フィンカバー、33A フィンカバー、40 第1開口部、41 第2開口部、50 フランジ部、50a 水平部、50b 垂直部、100 炊飯器、200 背面部材、201 電源基板面部、202 上面部、203 側面部、204 背面部、205 部品、206 取付具、330 背面部、330a 下端領域、331 側面部、332 テーパ部、334 上端部、335 下端部、336 突起部、337 空間、338 凸部、338a 傾斜部、B 矢印、C1 矢印、C2 矢印、D 矢印、E 吹き出し方向、H1 高さ、L1 幅、L2 幅、R1 開口面積、R2 開口面積、X 幅方向、Y 奥行き方向、Y1 前面方向、Y2 背面方向、Z 高さ方向、Z1 上方向、Z2 下方向、W1 間隔、W2 間隔、θ 角度。