(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-16
(45)【発行日】2025-01-24
(54)【発明の名称】ニアネットシェイプ付加製造法
(51)【国際特許分類】
B29C 64/118 20170101AFI20250117BHJP
B33Y 10/00 20150101ALI20250117BHJP
B33Y 30/00 20150101ALI20250117BHJP
B29C 64/227 20170101ALI20250117BHJP
B33Y 50/02 20150101ALI20250117BHJP
B29C 64/393 20170101ALI20250117BHJP
B29C 64/188 20170101ALI20250117BHJP
【FI】
B29C64/118
B33Y10/00
B33Y30/00
B29C64/227
B33Y50/02
B29C64/393
B29C64/188
(21)【出願番号】P 2022528668
(86)(22)【出願日】2020-11-20
(86)【国際出願番号】 US2020061550
(87)【国際公開番号】W WO2021102290
(87)【国際公開日】2021-05-27
【審査請求日】2023-09-28
(32)【優先日】2019-11-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】522096385
【氏名又は名称】サームウッド コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【氏名又は名称】鈴木 博子
(74)【代理人】
【識別番号】100224672
【氏名又は名称】深田 孝徳
(72)【発明者】
【氏名】シュシュニャラ ケネス ジェイ
(72)【発明者】
【氏名】スミディ ブライアン エス
(72)【発明者】
【氏名】フキー ジョン
【審査官】藤原 弘
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-319634(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0222124(US,A1)
【文献】特開2007-021705(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0056608(US,A1)
【文献】特開2019-136990(JP,A)
【文献】特開2005-349583(JP,A)
【文献】特開2007-098822(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29C 64/00-64/40
B33Y 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
付加製造装置であって、
垂直方向に延びる第1の支持脚部と、
垂直方向に延びる第2の支持脚部と、
前記第1の支持脚部及び前記第2の支持脚部に支持されたガントリと、
前記ガントリの下方に移動可能に支持されたワークテーブルと、
前記ガントリに支持されたプリントヘッドと、
前記プリントヘッドと共に前記ガントリに支持されたトリムヘッドと、
を備え、
前記トリムヘッドは、前記ガントリに滑動可能に接続されたトリムキャリアに支持されている、付加製造装置。
【請求項2】
前記ワークテーブルは、水平方向に移動可能な面を含む、請求項1に記載の付加製造装置。
【請求項3】
前記プリントヘッドは、前記ガントリに滑動可能に接続されたプリントキャリアに支持されている、請求項1又は2に記載の付加製造装置。
【請求項4】
前記トリムヘッドはプリントキャリアに支持され、前記プリントキャリア及び前記トリムキャリアは、支持部材によって互いに固定されている、請求項
1に記載の付加製造装置。
【請求項5】
前記ガントリは、前記ワークテーブルの少なくとも全幅にわたって延在している、請求項1~
4の何れか1項に記載の付加製造装置。
【請求項6】
前記プリントヘッドは、前記ワークテーブルの幅よりも長く延びる前記ガントリのレール上に滑動可能に固定されたプリントキャリアに支持されている、請求項1に記載の付加製造装置。
【請求項7】
前記ワークテーブルは、垂直方向に延びる表面を含み、前記垂直方向に延びる表面は、前記プリントヘッド又は前記トリムヘッドの動作中に前記プリントヘッドから離れる方向に移動可能である、請求項1に記載の付加製造装置。
【請求項8】
付加製造方法であって、
ガントリ上に支持されたプリントヘッドを使用して、熱可塑性材料の第1の層を表面上に堆積させるステップと、
堆積された熱可塑性材料を有する前記表面を前記プリントヘッドから離れて移動させるステップと、
前記熱可塑性材料の第1の層上に熱可塑性材料の1又は2以上の追加層を堆積させるステップと、
支持部材上で熱可塑性材料の前記第1の層又は前記1又は2以上の追加層の少なくとも一部を支持するステップと、
前記プリントヘッドと共に前記ガントリ上に支持されたトリムヘッドを用いて熱可塑性材料の前記第1の層又は前記1又は2以上の追加層の少なくとも1つをトリミングするステップと、
を含む、方法。
【請求項9】
前記表面は、垂直方向に延びる表面である、請求項
8に記載の付加製造方法。
【請求項10】
熱可塑性材料の前記1又は2以上の追加層を堆積させる間に、前記プリントヘッドと共に前記ガントリ上に支持されたトリムヘッドを前記プリントヘッドの上方に位置付けるステップを更に含む、請求項
8又は
9に記載の付加製造方法。
【請求項11】
前記プリントヘッド及び前記トリムヘッドを単体として共に移動させるステップを更に含む、請求項
10に記載の付加製造方法。
【請求項12】
前記表面、熱可塑性材料の前記第1の層、及び熱可塑性材料の前記1又は2以上の追加層を前記支持部材に対して移動させるステップを更に含む、請求項
8又は
9に記載の付加製造方法。
【請求項13】
前記プリントヘッドは、前記プリントヘッドによって堆積された材料を圧縮するように構成された圧縮ローラを含む、請求項1~
7の何れか1項に記載の付加製造装置。
【請求項14】
前記第1の支持脚部及び前記第2の支持脚部の一方又は両方内に設けられ、動作中に生じる煙を除去するように構成された煙抽出システムを更に備える、請求項1~7及び13の何れか1項に記載の付加製造装置。
【請求項15】
層ごとの堆積プロセス中に水平ワークテーブルに対して滑動又はロールする着脱可能な支持部材で、プリントされた部品を支持するステップを更に含む、請求項8又は9に記載の付加製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本特許出願は、2019年11月22日に出願された米国特許出願第16/692,825号に対する優先権の利益を主張し、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
(技術分野)
本開示の態様は、構成要素を作製するための装置及び方法に関する。幾つかの事例において、本開示の態様は、例えば、3Dプリント製造技術又はプロセスのような付加製造技術又はプロセスを介して構成要素(例えば、自動車部品、医療機器、機械部品、消費者製品、その他など)を作製するための装置及び方法に関するものである。
【背景技術】
【0003】
付加製造技術及びプロセスは、一般に、除去製造法とは対照的に、ネット又はニアネットシェイプ(NNS)オブジェクトを作るための1又は2以上の材料の積み上げを伴う。「付加製造」は、業界標準用語(ASTM F2792)であるが、付加製造は、例えば自由形状製作、3Dプリント、ラピッドプロトタイピング/ツーリング、その他を含む、様々な名称で知られている様々な製造及びプロトタイピング技術を含む。付加製造技術は、多種多様な材料から簡単な構成要素又は複雑な構成要素を製造するのに使用することができる。例えば、自立オブジェクトは、コンピュータ支援設計(CAD)モデルから作製することができる。
【0004】
付加製造の特定のタイプは、一般に3Dプリントとして知られている。このようなプロセスの1つは、一般に溶融堆積モデリング(FDM)又は溶融層モデリング(FLM)と呼ばれ、熱可塑性材料の薄層を溶融し、この材料を層状に適用して最終部品を製造するプロセスを含む。これは一般に、熱可塑性材料の連続した細いフィラメントを加熱ノズルに通し、材料を溶融させて、プリントされる構造体に適用することで実現される。加熱材料は、既存の構造体に薄層で塗布され、既存の材料と溶融及び融合して、固体完成品を生成することができる。
【0005】
前述のプロセスで使用されるフィラメントは、例えば、プラスチック押出機を使用して製造することができ、この押出機は、加熱されたスチールバレルの内部で回転するように構成されたスチール押出機スクリューを含むことができる。熱可塑性材料は、小ペレットの形態で、回転するスクリューの一端に導入することができる。回転するスクリューの摩擦とバレルの熱とが相まってプラスチックを軟化することができ、次いで、押出機バレルの端部に取り付けられたダイの小さな丸い開口部から圧力を受けて押し出される。これにより、3Dプリンターで使用するために冷却され巻かれた材料のストリングを押し出すことができる。
【0006】
物品を3Dプリントするために材料の細いフィラメントを溶融すると、比較的小さな物品又は限られた数の物品を製造するのに好適とすることができる遅いプロセスとなる可能性がある。従って、3Dプリントのための溶融フィラメントの手法は、大型の物品を製造するには遅すぎる可能性がある。しかしながら、溶融熱可塑性材料を使用する3Dプリントの基本的プロセスは、より大型の部品又はより多くの物品の製造のための利点を提供することができる。
【0007】
幾つかの実施例では、部品を3Dプリントするプロセスは、2段階プロセスを含むことができる。例えば、プロセスは、正確な最終サイズ及び形状を達成するために、大きなプリントビーズを利用することができる。この2段階のプロセスは、一般にニアネットシェイプと呼ばれ、必要なサイズより僅かに大きいサイズに部品をプリントすることで始まり、次に、部品を最終サイズ及び形状に機械加工(例えば、フライス加工又はルーティング)することができる。部品を最終的なサイズにトリミングするために必要とされる追加の時間は、より迅速なプリントプロセスによって補償することができる。
【0008】
熱可塑性材料を比較的大きなビーズでプリントするために使用される付加製造機械のプリントヘッドは、一般に、プリントされる表面及び/又は部品上に材料のビーズを堆積させるためのプリントノズルに接続された垂直装着プラスチック押出機を含んでいた。例えば、溶融熱可塑性材料などの流動性材料は、材料の強度を高める補強材料(例えば、繊維の束)を注入することができる。流動性材料は、一般に高温で柔軟であるが、基板(例えば、金型)上に堆積されて、次いで、押し下げられ又は他の方法で平坦化され、及び/又は一定の厚さまで水平にすることができる。従来のプリントヘッドは、ノズルを取り囲む振動プレートを含むことができ、プレートは、垂直方向に振動して、ビードが堆積される表面又は部分に対して材料のビードを平坦化するように構成され、これは、以前に堆積された材料のビードを含むことができる。堆積プロセスは、流動性材料の各連続した層が既存の層上に堆積されるように繰り返され、構成要素又は部品の所望の構造を構築及び製造することができるようになる。プリントされた層間の適切な結合を達成するために、層がその上に堆積されるときにプリントされる層の温度が一定の範囲内にあるのを確実にすることが必要となる場合がある。例えば事前に堆積された層が適切な程度まで冷却され、これにより新しい層をサポートするのに十分な程度に固化していることが必要となる場合がある。しかしながら、この事前に堆積された層は、新しい層を軟化させて融合させるのに十分な熱を保持する必要があり、従って、製造プロセスの終了時に固体部品を生成することができる。
【0009】
ニアネットシェイプ付加製造又は3Dプリントでは、所望の部品は、一連の層状にプリントすることができる。これらの層は、完成部品の所望のサイズより僅かに大きくすることができる。これらの層が冷却して固化した後、部品は、所望の最終的サイズ及び形状にトリミングすることができる。この手法は、比較的大きなプリントビーズを使用して比較的高速でプリントして、プリントされた部品を最終サイズ及び形状に機械加工又はトリミングできるという利点を提供することができる。これは、プリントプロセスのみを使用して最終サイズ及び形状を達成するのに十分に細かいプリントビードを用いてプリントするよりも有意に高速にすることができる。
【0010】
ニアネットシェイプ付加製造は、プリントプロセスとトリミングプロセスの2つのプロセスを含むことができる。従来、これら2つのプロセスは、異なる場所にある別個の機械で実行することができる。しかしながら、これら2つの別個のプロセスを単一の機械で行うことが望ましいとすることができる。これらのプロセスを単一の機械で行うために、当該機械にプリント用とトリミング用の2つのガントリを含めることができる。別個のガントリを設けることは、例えば、少なくとも10フィート×20フィートのフットプリント又はプリント領域を有する機械など、比較的大型の機械には好適とすることができるが、別個のプリント装置及びトリミング装置を含めることは、著しいコストをもたらす可能性がある。更に、別個のガントリを含めることは、機械のサイズを増大させる可能性があり、約10フィート×10フィートのフットプリント又はプリント領域を有する機械などのより小型の機械にはあまり好適ではない可能性がある。
【発明の概要】
【0011】
本開示の態様は、とりわけ、付加製造又は3Dプリント技術を介して構成要素を作製するための方法及び装置に関する。本明細書に開示された態様の各々は、他の開示された態様の何れかに関連して説明された特徴のうちの1又は2以上を含むことができる。本開示の例示的な態様は、プリント及びトリミング動作の両方を実行するように構成された機械であり、これは、低コストで製造することができる。例示的な機械は、他のデュアルガントリ機械よりも小さいサイズを有することができ、従って、必要なスペースをより少なくすることができる。
【0012】
一態様では、付加製造装置は、垂直方向に延びる第1の支持脚部と、垂直方向に延びる第2の支持脚部と、第1及び第2の支持脚部に支持されたガントリと、を含むことができる。また、付加製造装置は、ガントリの下方に移動可能に支持されたワークテーブルと、ガントリに支持されたプリントヘッドと、プリントヘッドと共にガントリに支持されたトリムヘッドと、を含むことができる。
【0013】
別の態様では、付加製造装置は、固定されたガントリと、ガントリ上のプリントヘッドの支持体と、プリントヘッドと共にガントリ上のトリムヘッドの支持体とを含むことができる。付加製造装置は、プリントヘッドから押し出された熱可塑性材料のビードを受けるように構成された側面を含む垂直ワークテーブルと、垂直ワークテーブルの側面の下方に延びて部品を支持する支持部材と、を含むことができる。
【0014】
別の態様では、付加製造方法は、ガントリ上に支持されたプリントヘッドを使用して表面上に熱可塑性材料の第1の層を堆積させるステップと、堆積された熱可塑性材料を有する表面をプリントヘッドから離れて移動させるステップと、を含むことができる。また、付加製造方法は、熱可塑性材料の第1の層上に熱可塑性材料の1又は2以上の追加層を堆積させるステップと、支持部材上で熱可塑性材料の第1の層又は1又は2以上の追加層の少なくとも一部を支持するステップと、を含むことができる。
【0015】
更に別の態様では、機械は、水平方向に移動するプリント面又はワークテーブルの上方に取り付けられたガントリー(Y軸に沿って延びる)を含むことができる。設置又は組み立てられると、ガントリは、所定位置に固定することができる(例えば、ガントリは、ワークテーブルに対してガントリを移動させるサーボモータなどのモータを含まない)。例えば、ガントリは固定することができるが、ワークテーブルは、ガントリに対して前後(x軸に沿った)方向に移動可能にすることができる。垂直方向(z軸方向)に移動可能な2つの別個のヘッドをガントリ上に取り付けることができる。これらの垂直方向に移動可能なヘッドのうちの第1のヘッドは、部品を製造又はプリントするために材料を堆積させるためのプリントヘッドとすることができ、他方の垂直方向に移動可能なヘッドは、プリントヘッドによって製造された部品から材料を除去するためのトリムヘッドとすることができる。ガントリは、ワークテーブルの対向する側面及びワークテーブルのそれぞれの側面を超えて延びる部分を含むことができるような大きさにすることができる。従って、ガントリは、ワークテーブルの全体のカバーを提供することができる。
【0016】
例示的な配置では、プリントヘッド及びトリムヘッドは、単体としてガントリに沿って前後に移動するために互いに接続することができる。或いは、トリムヘッドは、プリント中にトリムヘッドがテーブル上にプリントされた部品から離間した位置に停止又は収納できるように、プリントヘッドから独立して移動可能とすることができる。このような構成では、部品が冷却されてほぼ固体状態に固化されると、プリントヘッドを上方に移動させて停止又は収納することができる。プリントヘッド及びトリムヘッドの停止位置は、テーブルから離れて(例えば、テーブルの側部に)存在することができる。従って、部品のプリント中に、トリムヘッドは、完全にテーブルから離れて(テーブルの側部)に移動させて部品のプリント中に停止し、トリミング中には、代わりにプリントヘッドを停止することができる。プリントヘッドとトリムヘッドが接続されて単体として移動する構成では、停止位置は、代わりに、停止したヘッドがアクティブヘッドの上方に位置付けられるようにz軸に対して上昇した位置とすることができる。部品が冷却されると、部品をトリミングするために、トリムヘッドが下降して、プリントされた部品に引き寄せることができる。このように、部品は、プリントヘッドを停止された間にトリムヘッドを使用してトリミングすることができる。このような構成では、プリントヘッド及びトリムヘッドは、ガントリに対して単体として移動しながら、独立して動作することができる。別個の構成要素として接続又は提供されているかどうかに関わらず、プリントヘッド及びトリムヘッドは、単一のガントリ上で支持することができ、これにより、少なくとも一部は可動ワークテーブルに起因して、プリントヘッドの垂直ストロークによってのみ制限される高さでテーブルと同じ大きさの部品を製造することができる。
【0017】
一態様では、プリントヘッドの垂直方向(z方向)のストロークより大きい高さを有する比較的小さい部品を製造することが望ましい場合がある。このような事例では、機械は、水平方向ではなく、垂直方向にプリントするように再構成することができる。例えば、機械は、機械に設置されたときに、材料が垂直方向ではなく水平方向に流れる(及び堆積される)ことを可能にする少なくとも1つのプリントノズルを含むことができる。プリントヘッドの垂直ストロークにほぼ等しい高さを有する第2の垂直方向に延びるテーブルは、垂直プリントのための材料の水平堆積(例えば、垂直方向に延びる表面上での)を容易にするために、移動水平テーブルの背面に垂直に取り付けることができる。
【0018】
垂直テーブルは、プリントヘッドに対して移動可能とすることができる。部品は、このテーブルがプリントヘッドに隣接して位置付けられた状態で、垂直テーブル上に垂直方向にプリントすることができる。各層がプリントされると、結合された水平及び垂直テーブルは、次の層又はビードをプリントするのに必要な距離だけ、プリントヘッドから共に離れて移動することができる。
【0019】
少なくとも幾つかの構成において、水平方向に延びるプリントノズルは、代わりに垂直ワークテーブル上に材料を堆積させるときに、水平テーブルの表面には材料を堆積させない場合がある。従って、製造プロセス中、製造された部品は、水平テーブルの上方の垂直ワークテーブル上に懸下することができる。一態様では、水平テーブルと懸下された部品との間の距離は、最初は、製造中にプリントヘッドが水平ワークテーブルの上方に十分なクリアランスを有することを保証する距離に等しくすることができる。部品が増大するにつれて、部品は、垂直テーブルから抜け出るのを防ぐため支持体の恩恵を受けることができる。このような支持を提供するために、1又は2以上のコンベア、又は支持レールのような支持部材は、垂直テーブルの底部にある1又は2以上の開口部を通って延びることができる。これらのコンベアは、水平ワークテーブルから部品の下面の位置まで延びることができる。このコンベアの下方に1又は2以上のローラを設けることができ、製造される部品の重量を支持するために水平テーブル上に載ることができる。このコンベアの後部は、機械の後方の固定位置に取り付けることができ、コンベアの前部が、材料の各層を堆積させてプリントを行うノズルの位置より僅かに後方に位置するようにされる。
【0020】
平坦な底部を有しない部品については、部品を固定し支持するために、他の形態の取り外し可能な支持体を使用することができる。部品は、水平ワークテーブルに対して静止することができ(例えば、水平ワークテーブルとプリント部品が単体として共に移動することができ)、水平ワークテーブルは、ブロック(これは金属、木材、その他などの何れかの適切な材料を含むことができる)、機械リフト、液圧ジャッキ、及び同様のものなどの1又は2以上の支持体を備えることができる。
【0021】
本明細書に組み込まれて本明細書の一部を構成する添付図面は、本開示の例示的な態様を示し、本明細書と共に本開示の原理を説明するのに役立つ。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】本開示の一態様による、付加製造を介して物品を形成するように動作可能な移動ワークテーブルを有する例示的なCNC機械の斜視図である。
【
図2】
図1に示されるCNC機械の例示的なキャリア及び押出機組立体の斜視図である。
【
図3】
図1に示される例示的なCNC機械の例示的なキャリア及びアプリケータ組立体の拡大斜視図である。
【
図4】
図1に示されるCNC機械を用いた垂直プリントのための例示的なキャリア及びアプリケータヘッドの拡大斜視図である。
【
図5】
図3及び
図4に示される例示的なアプリケータヘッドの拡大断面図である。
【
図6】
図1に示される例示的なCNC機械及びワークテーブルの側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本開示は、とりわけ、付加製造又は3Dプリント技術を介して複数の構成要素を製造するための方法及び装置に関する。具体的には、本明細書に記載される方法及び装置は、ニアネットシェイプ付加製造のためのプリント及びトリム動作の両方を行うことができると同時に、より低コストとすることができる機械設計を構成する。更に、本方法及び装置は、デュアルガントリ設計よりも少ないスペースを必要とすることができる機械を提供することができる。
【0024】
図1を参照すると、付加製造装置又はCNC機械1は、x-y(水平)平面内に配置される水平面を含む、水平ワークテーブル27を含むことができる。水平面を含む水平ワークテーブル27は、ガイドレール21、22、23のセットに沿って移動可能とすることができる。ガイドレール21、22、23の各々は、ベッド20上のx軸に沿って延びることができる。ガントリ26は、ワークテーブル27上に水平に延びることができる。
図1に示す例示的な構成では、ガントリ26は、x軸に直交又はほぼ直交するy軸に沿って延びることができる。ガントリ26は、ワークテーブル27の少なくとも全幅にわたって水平方向に延在することができる。ガントリ26は、ベッド20に取り付けられる垂直方向に延びる支持脚部85及び86のペア上に支持することができる。ガントリは、所定位置に固定することができる(例えば、ガントリは、垂直方向、水平方向、又はその両方にガントリを移動させるためのサーボモータなどの機構又はモータを含まない)。必要に応じて、CNC機械1の動作中に生じる煙及び/又はガスを除去するために、支持脚部85及び86の一方又は両方内に、煙抽出システムを設けることができる。
【0025】
プリントキャリッジ24及びトリムキャリッジ48などのキャリッジのペアは、ガントリ26上に支持することができる。一態様では、キャリッジ24及び48は、1又は2以上のガイドレール31、32、及び33に取り付けられてこれに沿って変位可能な単一の支持部材30上に共に支持することができる。ガイドレール31、32、33は、Y軸に沿って延びるようにガントリ26上に設けることができる。キャリッジ24、48は、サーボモータ79によって、1又は2以上のガイドレール31、32、33上をy軸に沿って単体として変位可能とすることができる。
図1に示すように、レール31、32、33は、ガントリ26上に取り付けられ、支持部材30に動作可能に接続することができる。ガイドレール31、32、及び33は、少なくとも幾つかの構成において、ワークテーブル27及び37の幅よりも長く延びることができる。代替の構成では、キャリッジ24及び48は、互いに独立して1又は2以上のガイドレール31、32、33(及びY軸)に沿って変位可能であるように、別個の支持部材(例えば、複数の支持部材30)及び別個のサーボモータを備えることができる。
【0026】
トリムヘッド90用のトリムキャリア50は、離間して配置された垂直方向に延びるガイドレール28、29のセット上に取り付けることができる。ガイドレール28、29は、垂直方向又はz軸に沿ってトリムキャリッジ48に対してトリムキャリア50及びトリムヘッド90を変位させるために、トリムキャリッジ48上に支持することができる。同様に、プリントヘッド(又はアプリケータヘッド)43用のプリントキャリア25は、プリントキャリア25をz軸に沿ってプリントキャリッジ24に対して相対的に変位させるために、プリントキャリッジ24上に支持された離間して配置された垂直方向に延びるガイドレール34、35のセット上に取り付けることができる。プリントキャリア25及びトリムキャリア50は、プリントキャリッジ24及びトリムキャリッジ48にそれぞれ取り付けられてプリントキャリア25及びトリムキャリア50にそれぞれ動作可能に接続された2又は3以上のサーボモータによってz軸に対して滑動可能に変位することができる。トリムキャリア50は、プリントキャリア25と又は製造中の部品との干渉を避けるために、垂直ワークテーブル37の上縁より上にある上方停止位置に移動されるように構成することができる。例えば、プリントキャリア25がアクティブであり、ワークテーブル27に対して移動している間、トリムキャリア50は停止することができる。同様に、プリントキャリア25は、トリムキャリア50が動作している間、上方に移動されて共に停止することができる。プリントキャリア25とトリムキャリア50が別個であり且つY軸に関して独立して移動可能である構成では、キャリア25,50の一方がY軸に沿ってテーブルの側部に位置付けられ又は停止され、キャリア25,50の他方は、水平ワークテーブル27上で動作し、これにより動作キャリアが他のキャリアに干渉することなくワークテーブル27に対して側方に移動できるようになる。
【0027】
垂直ワークテーブル37は、部品を垂直にプリントするため水平ワークテーブル27の上端又は表面に着脱自在に取り付けることができる。スライド又は支持レールのようなコンベア又は支持部材36は、ベッド20の端部に着脱自在に取り付けることができる。一態様において、支持部材36は、x軸に沿って延びる複数のレール36として提供することができ、水平ワークテーブル27の上部に支持されたウェアプレート87に対して転がり及び/又は滑動するように構成することができる。ウェアプレート87は、
図1に示されるように、垂直ワークテーブル37の下方に延びることができる。垂直ワークテーブル37は、垂直プリントされた部品を支持するために、支持部材36が垂直ワークテーブル37の下方でガントリ26に対してほぼ一定の位置に留まる間、ガントリ26から離れる方向に(x軸に沿って)
図1の観点から後方に移動するように構成することができる。後述するように、部品は、このような方法で製造中に1又は2以上の支持部材36の表面に沿って滑動することができる。
【0028】
押出機61(
図1)は、レール34及び35のセット及びレール34及び35上の軸受(図示せず)によってキャリア25に対して直線的に移動可能に取り付けることができる。
図2を参照すると、押出機61は、トランジションハウジング37に取り付けられたギアボックス39を介してサーボモータ38によって駆動することができる。押出機61は、供給ハウジング40を介して熱可塑性ペレットを受け取ることができる。押出機61の押出機スクリューは、この熱可塑性材料をバレル42を通して移送することができ、ここでペレットは、回転スクリューの摩擦及び/又はヒータ41によって生じる熱によって溶融される。溶融した熱可塑性材料は、押出機61によって容積式ギアポンプ62(
図3及び
図4)に供給することができる。
【0029】
図3に最もよく示されるように、容積式ギアポンプ(又は溶融ポンプ)62は、キャリア25の底部に固定的に取り付けることができる。ギアポンプ62は、ギアボックス64を介してサーボモータ63によって駆動することができる。ギアポンプ62は、部品をプリントするためにノズル51に対して決定流量で正確な量の熱可塑性材料を計量するために、上述したように押出機61から溶融プラスチック材料を受け取ることができる。押出機61と溶融ポンプ62の両方を共に使用することで、押出機のみが提供される構成では不均一な流れを引き起こす可能性がある押出機スクリュー構成を利用する能力を提供することができる。一態様では、溶融ポンプは、材料の流れを均等にするように作用し、押出スクリューの設計自由度を向上させることができる。
【0030】
プリントヘッド又はアプリケータヘッド43は、ギアポンプ62の下方に取り付けることができる。アプリケータヘッド43は、キャリアブラケット47に回転可能に取り付けられたビード整形ローラ59を含むことができ、ノズル51によって押し出された流体材料(例えば、溶融熱可塑性材料)の特大ビードを平坦化し水平にするための手段を提供することができる。キャリアブラケット47は、サーボモータ60によって回転的に変位するように適合させることができる。例えば、サーボモータ60は、プーリ又はスプロケット56及びベルト又はチェーン65によってキャリアブラケット47に動作可能に接続することができる。アプリケータヘッド43及びノズル51は、
図1に示すように、水平方向に、例えば水平ワークテーブル27のような水平方向に延びる表面上でプリントするために使用することができる。水平プリントが行われる場合、垂直ワークテーブル37、支持滑動レール36、及びウェアプレート87は、CNCマシン1から取り外すことができる。アプリケータヘッド43は、障害物に遭遇した場合にCNCマシン1の動作を一時停止又は停止させるために、アプリケータヘッド43の周囲に設けられた安全バンパー82を含むことができる。
【0031】
図4を参照すると、アプリケータヘッド43は、
図3に示されるアプリケータヘッド43の位置と比較して、プリントキャリア25に対して90°角度又は回転がなされた位置でギアポンプ62の下方に固定することができる。従って、
図3の構成は、水平面(例えば、水平ワークテーブル27)上でプリントするために採用することができる。この構成は、水平プリント構成と呼ばれることがある。
図4に示される構成は、垂直面(例えば、垂直ワークテーブル37)上でのプリントのために採用することができ、本明細書では、垂直プリント構成と呼ばれる。
図3及び
図4にそれぞれ示された水平プリント構成及び垂直プリント構成の各々において、アプリケータヘッド43自体は、同じ形状及び構成要素を有することができる。これらの構成間のアプリケータヘッド43の位置の90°変化は、
図4に示すように、ギアポンプ62とノズル51(
図3参照)との間に90°角度移行ジョイント83を設置することによって達成することができる。アプリケータヘッド43のための追加の支持は、アプリケータヘッド43に接続するための1又は2以上の90°マウントプレート84によって提供することができる。
図4に示される例示的な垂直プリント構成では、90°マウントプレート84のペアは、90°角度付き移行ジョイント83に関して反対側に設けることができる。アプリケータヘッド43とギアポンプ62が90°角度付き移行ジョイント83によって互いに接続される場合、アプリケータヘッド43は、
図1に示されるように、水平方向に延びるノズル51を通して材料を延在させることによって垂直ワークテーブル37上で垂直にプリントするように構成することができる。また、垂直プリント構成において、ギアポンプ62は、
図3に示す水平プリント構成と同じサーボモータ63及びギアボックス64によって駆動することができる。
【0032】
水平プリント構成にあるとき、CNCマシン1は、CNCマシン1の最大プリント高さに対応する高さ(z軸)制限と同じ高さの部品をプリントすることができる。垂直プリント構成にあるとき、CNC機械は、利用可能な水平ワークテーブルスペースに対応する長さ(x軸)制限と同じ長さの部品をプリントすることができる。
【0033】
図5を参照すると、アプリケータヘッド43は、そこに取り付けられたロータリーユニオンを有するハウジング46を含むことができる。スプロケット56は、ロータリーユニオンの内側ハブ76に機械加工することができる。内側ハブ76は、加熱されたプリントノズル51を受け入れるサイズにされた直径を備えた開口部を有することができる。内側ハブ76は、ロータリーユニオンの外側ハウジング75に設けられた軸受49のセット上で回転することができる。圧縮ローラ組立体は、圧縮ローラ59がプリントノズル51の周りに回転するように、ロータリーユニオンの内側ハブ76に取り付けることができる。ロータリーユニオンはまた、クーラント通路70と流体連通するバーブ接続具67及び68を含むこともできる。一態様では、クーラント通路70は、内側ハブ76とロータリーユニオンの外側ハウジング75の内側を取り囲むことができる。クーラント通路70は、クイックディスコネクト接続具72を通って圧縮ローラ59のアクスル73に続くことができる。アプリケータヘッド43は、水平プリント構成と垂直プリント構成の両方で使用可能とすることができる(90°角度付きの移行ジョイント83と任意選択的に1又は2以上の90°マウントプレート84を取り付けることにより)。
【0034】
図3~5に示すように、流動性材料(例えば、溶融熱可塑性)の特大溶融ビードは、キャリア25上に配置されたソース(例えば、ギアポンプ62)又は別のソースからアプリケータヘッド43に圧力下で提供することができる。この材料は、キャリア25に固定的に接続することができるアプリケータヘッド43と連通するノズル51に提供することができる。使用時には、流動性材料53(例えば、熱可塑性材料)は、大型の溶融ビードを形成するために十分に加熱することができ、これは、次に、アプリケータノズル51を通して押し出されて、一連の層状でワークテーブル27、37上に堆積材料の実質的に均一で滑らかな列が形成される。溶融材料のこのようなビーズは、3Dプリント製品を形成する層でビード成形圧縮ローラ59によって、実質的に閉じ込められた空気がない状態で、隣接する層に平坦化、水平化、及び/又は融合することができる。
【0035】
図6は、明確にするためにガントリ支持脚部85が省略されたCNCマシン1の側面図である。着脱可能な垂直ワークテーブル37は、アプリケータヘッド43の垂直プリント構成と組み合わせて取り付けて使用し、CNCマシン1がマシンの高さを増加させずに比較的長い部品を製造することができるようになる。垂直ワークテーブル37は、可動の水平ワークテーブル27の上端部に直接取り付けることができる。レールなどの1又は2以上の着脱可能な支持部材36が、垂直ワークテーブル37の下方に固定され、垂直方向にプリントされた部品を支持することができる。支持部材36は、水平ワークテーブル27に(例えば、ボルトによって)固定されたウェアプレート87に対して滑動又はロール(例えば、ローラによって)することができる。例えば、熱可塑性材料の層が垂直ワークテーブル37上に1又は2以上の列で堆積されると、水平及び垂直ワークテーブル27、37は、アプリケータヘッド43から離れるように単体として移動することができる。この運動の間、水平ワークテーブル27は、支持部材36のローラに沿って滑動することができる。ローラがワークテーブル27の運動により回転すると、ローラ及び支持部材36は、ほぼ一定の位置に留まることができる。従って、部品の層が堆積されると、支持部材36は、アプリケータヘッド43は、部品に接してプリントすることができ、部品に支持を与えることができるシェルフ面を形成することができる。
【0036】
垂直ワークテーブル37がアプリケータヘッド43から離れるように移動する間、着脱可能な支持部材36は、垂直ワークテーブル37の運動により、垂直ワークテーブル37の底部の開口部を通って前進することができる。部品は、支持部材36によって重力に関して支持することができる。更に、部品は、垂直ワークテーブル37に固定されたまま、支持部材36の上面を滑動することができる。上述したように、垂直ワークテーブル37、支持部材36、及びウェアプレート87は、取り外し可能であってもよく、その後、CNCマシン1は、アプリケータヘッド43を水平プリント構成にして、水平ワークテーブル27の上面全体にプリントすることを可能にする。
【0037】
図7は、破線ボックス内の
図6の断面の拡大図である。熱可塑性材料53は、アプリケータヘッド43からノズル51(
図7の観点からは圧縮ローラ59の背後にある)を介して垂直ワークテーブル37の表面上に水平に押し出すことができる。1つの構成において、この垂直表面は、ベースボード81に固定されたペレット又はビードボード80上に提供することができる。圧縮ローラ59は、ペレットボード80に対してビード53を圧縮して平らにするように構成することができる。ペレットボード80及びベースボード81は、共に垂直ワークテーブル37に取り外し可能に固定することができる。熱可塑性材料の第1の層がペレットボード80の側面上に堆積された後、ノズル51が次の層の堆積を開始する前に、垂直ワークテーブル37は、上述のように、アプリケータヘッド43から離れる方向に引かれるか又は移動することができる。一態様において、垂直ワークテーブル37のこの移動の距離は、熱可塑性材料53のビードの1層の厚さにほぼ等しくすることができる。1又は2以上の追加層が、最初の層の上に堆積することができる。各層の堆積の後、上述した移動が繰り返すことができる。一態様では、この運動は、1又は2以上のエンコーダからのフィードバックを使用して制御されるサーボモータ及びギアボックスによって実行することができる。垂直ワークテーブル37が、材料53の1層の距離だけアプリケータヘッドから引き離されると、支持部材36は所定位置に留まり、部品が各支持部材36の上部に形成された支持面に沿って滑動できるようにする。
【0038】
このプロセスは、水平ワークテーブル27の長さに等しい長さを有することができる部品が完成するまで繰り返すことができる。垂直ワークテーブル37が層ごとにアプリケータヘッド43から離れるように移動すると、部品の長さは増大し、部品は支持部材36の表面に沿って、層ごとに滑動することができる。従って、増大する部品の底面は、支持部材又はレール36上に滑動可能に支持することができる。第1の層又は1又は2以上の追加層を含む、層の何れかが支持部材36上に支持することができる。例示的な構成では、複数の層の堆積に起因して部品が十分な長さに達すると、部品は、支持部材36に到達するのに十分な距離だけ下方に延びてもよい。従って、支持部材36は、垂直ワークテーブル37及び/又はペレットボード80からの部品の望ましくない分離を防止することができる。
【0039】
前述の詳細な説明から、前述の発明が属する技術分野において当業者の範囲内に入る本発明の多くの変更、適応及び修正があることは明らかであろう。しかしながら、本発明の精神から逸脱しないこのような全ての変形形態は、添付の特許請求の範囲によって限定されるその範囲内とみなされることが意図されている。
本発明のその他の実施態様を以下に記載する。
〔実施態様1〕
付加製造装置であって、
固定されたガントリと、
前記ガントリ上のプリントヘッドの支持体と、
前記プリントヘッドと共に前記ガントリ上にあるトリムヘッドの支持体と、
前記プリントヘッドから押し出された熱可塑性材料のビードを受けるように構成された側面を含む垂直ワークテーブルと、
前記垂直ワークテーブルの前記側面の下方に延びて部品を支持する支持部材と、
を備える、付加製造装置。
〔実施態様2〕
前記垂直ワークテーブルは、前記支持部材に対して移動可能である、実施態様1に記載の付加製造装置。
〔実施態様3〕
前記垂直ワークテーブルに接続された水平ワークテーブルを更に含み、前記水平ワークテーブルと前記垂直ワークテーブルが、前記プリントヘッド又は前記トリムヘッドの動作中に前記支持部材に対して共に移動可能である、実施態様2に記載の付加製造装置。
〔実施態様4〕
前記支持部材は、前記垂直ワークテーブルの開口部を通って延びている、実施態様1に記載の付加製造装置。
〔実施態様5〕
前記プリントヘッドが、ギアポンプから前記プリントヘッドまで延びる角度付き支持体の部材を含む、実施態様1に記載の付加製造装置。
〔実施態様6〕
前記角度付き支持体は、前記ギアポンプに接続された近位端とアプリケータヘッドに接続された遠位端との間に約90°の角度を形成する、実施態様5に記載の付加製造装置。
【符号の説明】
【0040】
20 ベッド
21、22、23 ガイドレール
26 ガントリ
27 水平ワークテーブル