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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-16
(45)【発行日】2025-01-24
(54)【発明の名称】熱複合セル製造方法およびシステム
(51)【国際特許分類】
   H01M 10/04 20060101AFI20250117BHJP
   H01M 50/449 20210101ALI20250117BHJP
   H01M 10/0583 20100101ALI20250117BHJP
   H01M 50/466 20210101ALI20250117BHJP
【FI】
H01M10/04 Z
H01M50/449
H01M10/0583
H01M50/466
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2023519141
(86)(22)【出願日】2021-09-18
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-10-13
(86)【国際出願番号】 CN2021119327
(87)【国際公開番号】W WO2022063080
(87)【国際公開日】2022-03-31
【審査請求日】2023-05-23
(31)【優先権主張番号】202011017769.6
(32)【優先日】2020-09-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】521551445
【氏名又は名称】江蘇嘉拓新能源知能装備股▲フン▼有限公司
【住所又は居所原語表記】Yuqingxiao Building 1, No.588, Chengbei Road, Kunlun Street Liyang, Jiangsu 213300 China
(74)【代理人】
【識別番号】110003199
【氏名又は名称】弁理士法人高田・高橋国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】▲ゴン▼ 毅涛
(72)【発明者】
【氏名】徐 世晶
(72)【発明者】
【氏名】朱 媛
【審査官】神田 和輝
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第109244554(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第109546230(CN,A)
【文献】特開2019-179764(JP,A)
【文献】特開2013-222601(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2015-0049892(KR,A)
【文献】国際公開第2018/138976(WO,A1)
【文献】特表2014-524131(JP,A)
【文献】特開2013-131463(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第103896062(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 10/00-10/39
H01M 50/40-50/497
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
セパレータ(1)を巻き出し、セパレータ巻き出し装置(6)によりセパレータを巻き出すステップS1と、
極片を熱圧着複合し、セパレータ(1)の第1面に第1極片(11)を熱圧着複合し、セパレータ(1)の第2面に第2極片(12)を熱圧着複合し、第1極片(11)および第2極片(12)は極性が逆となる極片であり、且つそれぞれセパレータ(1)の両側面に熱圧着複合されるステップS2と、
セパレータ(1)および極片をZ形に折り畳み、Z形折り畳み法で第1極片(11)および第2極片(12)が熱圧着複合されたセパレータ(1)を折り畳み、第1極片(11)と第2極片(12)とを交互に積層して複合スタック(10)を形成するステップS3と、
セルを圧着成形し、Z形折り畳み済みの複合スタック(10)をセル製品に圧着成形するステップS4と、を含
ステップS2において、第1熱圧着複合装置(21)により第1極片(11)をセパレータ(1)の第1面に熱圧着複合し、第2熱圧着複合装置(22)により第2極片(12)をセパレータ(1)の第2面に熱圧着複合し、第1熱圧着複合装置(21)および第2熱圧着複合装置(22)は、いずれも予備加熱および圧着機能を有し、且つ、予備加熱および圧着機能により第1極片(11)および第2極片(12)の熱圧着複合作業を完了させる、
ことを特徴とする熱複合セル製造方法。
【請求項2】
第1極片(11)、第2極片(12)をセパレータ(1)に熱圧着複合する前に、第1極片回転台(31)により第1極片(11)をセパレータ(1)の第1面の側部に搬送し、第2極片回転台(32)により第2極片(12)をセパレータ(1)の第2面の側部に搬送し、第1極片(11)、第2極片(12)が所定の位置に到達した後、第1極片(11)、第2極片(12)をセパレータ(1)の2つの側面に熱圧着複合する、
ことを特徴とする請求項1に記載の熱複合セル製造方法。
【請求項3】
前記第1極片回転台(31)は少なくとも1つの第1吸着面(311)を有し、第1吸着面(311)により第1極片(11)を予め設定された熱圧着複合位置に回転搬送し、前記第2極片回転台(32)は少なくとも1つの第2吸着面(321)を有し、第2吸着面(321)により第2極片(12)を予め設定された熱圧着複合位置に回転搬送する、
ことを特徴とする請求項に記載の熱複合セル製造方法。
【請求項4】
前記第1吸着面(311)および第2吸着面(321)は、いずれも負圧吸着の方式で極片を吸着固定する、
ことを特徴とする請求項に記載の熱複合セル製造方法。
【請求項5】
前記第1極片回転台(31)は8つの第1吸着面(311)を有し、且つ、第1極片回転台(31)内には、8つの独立し且つそれぞれが各第1吸着面(311)に対応する負圧制御装置が設けられ、前記第2極片回転台(32)は8つの第2吸着面(321)を有し、且つ、第2極片回転台(32)内には、8つの独立し且つそれぞれが各第2吸着面(321)に対応する負圧制御装置が設けられている、
ことを特徴とする請求項に記載の熱複合セル製造方法。
【請求項6】
第1極片回転台(31)が第1吸着面(311)により第1極片(11)を搬送する前に、第1ローディングマニピュレーターにより第1極片(11)を第1バケット(41)から第1極片位置決めプラットフォーム(51)に搬送し、第1極片位置決めプラットフォーム(51)は第1極片(11)に対して極片位置決めを行い、第1極片(11)が第1極片位置決めプラットフォーム(51)において位置決めが完了された後、第1極片位置決めプラットフォーム(51)は、第1極片(11)を第1吸着面(311)に対応するステーションに搬送し、更に第1極片(11)を所定の位置に突き上げ、所定の位置に突き上げられた第1極片(11)は第1吸着面(311)に吸着固定され、第2極片回転台(32)が第2吸着面(321)により第2極片(12)を搬送する前に、第2ローディングマニピュレーターにより第2極片(12)を第2バケット(42)から第2極片位置決めプラットフォーム(52)に搬送し、第2極片位置決めプラットフォーム(52)は第2極片(12)に対して極片位置決めを行い、第2極片(12)が第2極片位置決めプラットフォーム(52)において位置決めが完了された後、第2極片位置決めプラットフォーム(52)は、第2極片(12)を第2吸着面(321)に対応するステーションに搬送し、更に第2極片(12)を所定の位置に突き上げ、所定の位置に突き上げられた第2極片(12)は第2吸着面(321)に吸着固定される、
ことを特徴とする請求項に記載の熱複合セル製造方法。
【請求項7】
前記第1極片位置決めプラットフォーム(51)および第2極片位置決めプラットフォーム(52)は、いずれもCCD検出位置決め装置により極片を位置決めし、第1極片位置決めプラットフォーム(51)および第2極片位置決めプラットフォーム(52)は、いずれも4ステーションの回転位置決めプラットフォームである、
ことを特徴とする請求項に記載の熱複合セル製造方法。
【請求項8】
ステップS2を完了させた後、前記第1極片(11)、第2極片(12)は、セパレータ(1)の両側面に縦方向に沿って位置がずれて分布している、
ことを特徴とする請求項1に記載の熱複合セル製造方法。
【請求項9】
前記セパレータ(1)は、複合接着剤が予め塗布されたセパレータであり、第1極片(11)、第2極片(12)を熱圧着複合する過程において、先に複合接着剤が予め塗布されたセパレータ(1)を予備加熱した後、予熱操作によりセパレータ(1)における複合接着剤を軟化させ、更に第1極片(11)、第2極片(12)をセパレータ(1)における対応する位置に圧着して保圧し、軟化後の複合接着剤により第1極片(11)および第2極片(12)をセパレータ(1)の両側面の対応する位置に接着する、
ことを特徴とする請求項1に記載の熱複合セル製造方法。
【請求項10】
セパレータ(1)をセパレータ巻き出し装置(6)にローディングする前に、セパレータ(1)に予備折り目があるようにセパレータ(1)に対して予備折り畳み操作を行い、前記予備折り目は、セパレータ(1)の2つの面に交互に設けられてZ型の予備折り目を形成し、セパレータ(1)における隣接する2つの予備折り目の間のピッチは、第1極片(11)、第2極片(12)の幅寸法に合致する、
ことを特徴とする請求項1に記載の熱複合セル製造方法。
【請求項11】
ステップS3において、複数の折り畳み突きピン(7)により、第1極片(11)および第2極片(12)が熱圧着複合されたセパレータ(1)はZ型に交互に折り畳まれ、第1極片(11)と第2極片(12)との間にはセパレータ(1)があり、折り畳みが完了した後、ステップS4において、圧着装置により、Z型に交互に折り畳まれた複合スタック(10)をセル製品になるように圧着する、
ことを特徴とする請求項1に記載の熱複合セル製造方法。
【請求項12】
セパレータ(1)を巻き出すためのセパレータ巻き出し装置(6)と、
第1極片(11)および第2極片(12)をセパレータ(1)の両側の予め設定された位置に搬送するための極片搬送装置と、
極片搬送装置によって所定の位置に搬送された第1極片(11)および第2極片(12)をそれぞれセパレータ(1)の第1面および第2面に熱圧着複合し、第1極片(11)および第2極片(12)がセパレータ(1)の第1面および第2面に熱圧着複合された後、第1極片(11)および第2極片(12)は、セパレータ(1)の両側面に縦方向に沿って位置がずれて分布しているための熱圧着複合装置と、
セパレータ(1)における予め設定された予備折り目に突き押し、第1極片(11)および第2極片(12)が熱圧着複合されたセパレータ(1)をZ型に折り畳ませるための折り畳み突きピン(7)と、
Z型折り畳み済みの複合スタック(10)をセル製品になるように圧着するための圧着装置と、を備
前記熱圧着複合装置は、第1熱圧着複合装置(21)および第2熱圧着複合装置(22)を含み、前記第1熱圧着複合装置(21)は、第1極片(11)をセパレータ(1)の第1面に熱圧着複合することに用いられ、前記第2熱圧着複合装置(22)は、第2極片(12)をセパレータ(1)の第2面に熱圧着複合することに用いられ、
前記第1熱圧着複合装置(21)および第2熱圧着複合装置(22)は、いずれも加熱モジュールおよび圧着モジュールを備え、前記加熱モジュールは、セパレータ(1)を予熱してセパレータ(1)に予め塗布された複合接着剤を軟化させることに用いられ、前記圧着モジュールは、第1極片(11)または第2極片(12)をセパレータ(1)における軟化された複合接着剤の部位に圧着して第1極片(11)または第2極片(12)を保圧することに用いられ、これにより、第1極片(11)、第2極片(12)はセパレータ(1)に熱圧着される、
ことを特徴とする熱複合セル製造システム。
【請求項13】
前記極片搬送装置は、第1極片回転台(31)および第2極片回転台(32)を含み、第1極片回転台(31)および第2極片回転台(32)は、セパレータ(1)の両側にそれぞれ設けられ、且つ位置がずれるように設けられ、前記第1極片回転台(31)には、第1極片(11)を吸着するための第1吸着面(311)があり、第1極片回転台(31)は、その第1吸着面(311)により第1極片(11)を吸着し、回転方式で第1極片(11)をセパレータ(1)の第1面の側部に対応する熱圧着複合位置に回転搬送し、前記第2極片回転台(32)には、第2極片(12)を吸着するための第2吸着面(321)があり、第2極片回転台(32)は、その第2吸着面(321)により第2極片(12)を吸着し、回転方式で第2極片(12)をセパレータ(1)の第2面の側部に対応する熱圧着複合位置に回転搬送する、
ことを特徴とする請求項1に記載の熱複合セル製造システム。
【請求項14】
前記第1極片回転台(31)には8つの第1吸着面(311)があり、第1極片回転台(31)の内部には、個別に制御可能であり且つそれぞれが8つの第1吸着面(311)に対応する8つの負圧制御装置があり、前記第2極片回転台(32)には8つの第2吸着面(321)があり、第2極片回転台(32)の内部には、個別に制御可能であり且つそれぞれが8つの第2吸着面(321)に対応する8つの負圧制御装置がある、
ことを特徴とする請求項1に記載の熱複合セル製造システム。
【請求項15】
前記第1吸着面(311)および第2吸着面(321)は、いずれも真空吸着面であり、第1吸着面(311)および第2吸着面(321)には、いずれも複数の真空吸着孔が分布している、
ことを特徴とする請求項1に記載の熱複合セル製造システム。
【請求項16】
第1極片回転台(31)と連携する第1極片位置決めプラットフォーム(51)および第2極片回転台(32)と連携する第2極片位置決めプラットフォーム(52)を更に備え、前記第1極片位置決めプラットフォーム(51)は、第1極片(11)を位置決めすることに用いられ、前記第2極片位置決めプラットフォーム(52)は、第2極片(12)を位置決めすることに用いられ、前記第1極片回転台(31)は、その第1吸着面(311)により第1極片位置決めプラットフォーム(51)において位置決めが完了された第1極片(11)を吸着し、更に予め設定された熱圧着複合位置に回転搬送することが可能であり、前記第2極片回転台(32)は、その第2吸着面(321)により第2極片位置決めプラットフォーム(52)において位置決めが完了された第2極片(12)を吸着し、更に予め設定された熱圧着複合位置に回転搬送することが可能である、
ことを特徴とする請求項1に記載の熱複合セル製造システム。
【請求項17】
前記第1極片位置決めプラットフォーム(51)および第2極片位置決めプラットフォーム(52)は、いずれもCCD検出位置決め装置により極片位置決めを行い、第1極片位置決めプラットフォーム(51)および第2極片位置決めプラットフォーム(52)は、いずれも4ステーションの回転位置決めプラットフォームである、
ことを特徴とする請求項1に記載の熱複合セル製造システム。
【請求項18】
前記第1極片位置決めプラットフォーム(51)および第2極片位置決めプラットフォーム(52)の4つのステーションのうち、1つのステーションには極片突き上げ装置(501)が設けられており、第1極片位置決めプラットフォーム(51)における極片突き上げ装置(501)は、第1極片(11)を上へ突き上げ、第1極片(11)を第1極片回転台(31)における第1吸着面(311)に当接させることに用いられ、第2極片位置決めプラットフォーム(52)における極片突き上げ装置(501)は、第2極片(12)を上へ突き上げ、第2極片(12)を第2極片回転台(32)における第2吸着面(321)に当接させることに用いられる、
ことを特徴とする請求項1に記載の熱複合セル製造システム。
【請求項19】
第1バケット(41)、第2バケット(42)、第1ローディングマニピュレーター、および第2ローディングマニピュレーターを更に備え、前記第1バケット(41)、第2バケット(42)はそれぞれ、第1極片(11)、第2極片(12)を載置することに用いられ、前記第1ローディングマニピュレーターは、第1バケット(41)の中の第1極片(11)を第1極片位置決めプラットフォーム(51)に搬送することに用いられ、前記第2ローディングマニピュレーターは、第2バケット(42)の中の第2極片(12)を第2極片位置決めプラットフォーム(52)に搬送することに用いられる、
ことを特徴とする請求項1に記載の熱複合セル製造システム。
【請求項20】
前記折り畳み突きピン(7)は複数本あり、複数本の折り畳み突きピン(7)は、位置がずれるように設けられ、隣接する2本の折り畳み突きピン(7)の向きが逆となり、セパレータ(1)における隣接する2本の予備折り目に突き押すことに用いられる、
ことを特徴とする請求項12に記載の熱複合セル製造システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、リチウム電池の生産加工分野、特に、熱複合セル製造方法およびシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
リチウム電池の生産加工過程において、セルのスタッキング過程はそのうちの1つの非常に重要な加工工程であり、電池全体の品質および生産効率に極めて重要な影響を及ぼす。
【0003】
従来のスタッキングされたセルには、Z字スタッキング、製袋スタッキングおよび複合型スタッキングがある。ここで、Z字スタッキングは、正負極片を繰り返し交互にスタッキングし、セパレータで中間から隔てて作製されたセルであり、このようなセルは、インピーダンスが小さいが、極片が位置ずれして短絡を引き起こしやすく、このようなセルで製造された電池には、安全性が悪いという欠点がある。製袋スタッキングは、一般的に、正極片の上下面とセパレータとを揃え、四周を熱圧着した後に正極片袋が作製され、その後、負極と繰り返し交互にスタッキングされたものであり、このようなセルはインピーダンスは小さいが、正負極片の位置ずれ問題を完全に解決しておらず、且つ、プロセスが複雑で、効率が低い。複合型スタッキングは、正極片(負極片)と上下セパレータとを熱圧着複合してスタッキングユニットを作製してから、異極性の極片と繰り返しスタッキングし、最後に、全体的に熱圧着複合した後に作製されたセルであり、このようなセルの生産効率はZ字スタッキングや製袋スタッキングと同様に低く、現在の新エネルギー市場の動力電池への急速に増加しているニーズを満たしにくい。
【0004】
以上のことから、従来のスタッキング方法には、極片が位置ずれしやすく、電池の安全性が悪く、スタッキングプロセスが複雑で、スタッキング効率が低く、生産コストが高い等の技術的欠陥が存在し、前記種々の欠陥は、本分野が更に前へ発展し、普及して応用されることを制限している。
【0005】
これに鑑み、本発明は、既存の技術的欠陥を解決するための新しい技術案を提供することを目的とする。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来技術の不足を克服するために、本発明は、従来技術に存在するプロセスが複雑で、スタッキング効率が低く、スタッキングに位置ずれが生じやすく、安全性が悪く、実施コストが高い等の技術的欠陥を解決する熱複合セル製造方法およびシステムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明がその技術的問題を解決するために採用する技術案は以下のとおりである。
【0008】
セパレータを巻き出し、セパレータ巻き出し装置によりセパレータを巻き出すステップS1と、
極片を熱圧着複合し、セパレータの第1面に第1極片を熱圧着複合し、セパレータの第2面に第2極片を熱圧着複合し、そのうち、第1極片および第2極片は極性が逆となる極片であり、且つそれぞれセパレータの両側面に熱圧着複合されるステップS2と、
セパレータおよび極片をZ形に折り畳み、Z形折り畳み法で第1極片および第2極片が熱圧着複合されたセパレータを折り畳み、第1極片と第2極片とを交互に積層して複合スタックを形成するステップS3と、
セルを圧着成形し、Z形折り畳み済みの複合スタックをセル製品に圧着成形するステップS4と、を含む、
熱複合セル製造方法である。
【0009】
上記技術案の改善として、ステップS2において、第1熱圧着複合装置により第1極片をセパレータの第1面に熱圧着複合し、第2熱圧着複合装置により第2極片をセパレータの第2面に熱圧着複合し、第1熱圧着複合装置および第2熱圧着複合装置は、いずれも予備加熱および圧着機能を有し、且つ、予備加熱および圧着機能により第1極片および第2極片の熱圧着複合作業を完了させる。
【0010】
上記技術案の更なる改善として、第1極片、第2極片をセパレータに熱圧着複合する前に、第1極片回転台により第1極片をセパレータの第1面の側部に搬送し、第2極片回転台により第2極片をセパレータの第2面の側部に搬送し、第1極片、第2極片が所定の位置に到達した後、第1極片、第2極片をセパレータの2つの側面に熱圧着複合する。
【0011】
上記技術案の更なる改善として、前記第1極片回転台は少なくとも1つの第1吸着面を有し、第1吸着面により第1極片を予め設定された熱圧着複合位置に回転搬送し、前記第2極片回転台は少なくとも1つの第2吸着面を有し、第2吸着面により第2極片を予め設定された熱圧着複合位置に回転搬送する。
【0012】
上記技術案の更なる改善として、前記第1吸着面および第2吸着面は、いずれも負圧吸着の方式で極片を吸着固定する。
【0013】
上記技術案の更なる改善として、前記第1極片回転台は8つの第1吸着面を有し、且つ、第1極片回転台内には、8つの独立し且つそれぞれが各第1吸着面に対応する負圧制御装置が設けられ、前記第2極片回転台は8つの第2吸着面を有し、且つ、第2極片回転台内には、8つの独立し且つそれぞれが各第2吸着面に対応する負圧制御装置が設けられている。
【0014】
上記技術案の更なる改善として、第1極片回転台が第1吸着面により第1極片を搬送する前に、第1ローディングマニピュレーターにより第1極片を第1バケットから第1極片位置決めプラットフォームに搬送し、第1極片位置決めプラットフォームは第1極片に対して極片位置決めを行い、第1極片が第1極片位置決めプラットフォームにおいて位置決めが完了された後、第1極片位置決めプラットフォームは、第1極片を第1吸着面に対応するステーションに搬送し、更に第1極片を所定の位置に突き上げ、所定の位置に突き上げられた第1極片は第1吸着面に吸着固定され、第2極片回転台が第2吸着面により第2極片を搬送する前に、第2ローディングマニピュレーターにより第2極片を第2バケットから第2極片位置決めプラットフォームに搬送し、第2極片位置決めプラットフォームは第2極片に対して極片位置決めを行い、第2極片が第2極片位置決めプラットフォームにおいて位置決めが完了された後、第2極片位置決めプラットフォームは、第2極片を第2吸着面に対応するステーションに搬送し、更に第2極片を所定の位置に突き上げ、所定の位置に突き上げられた第2極片は第2吸着面に吸着固定される。
【0015】
上記技術案の更なる改善として、前記第1極片位置決めプラットフォームおよび第2極片位置決めプラットフォームは、いずれもCCD検出位置決め装置により極片を位置決めし、第1極片位置決めプラットフォームおよび第2極片位置決めプラットフォームは、いずれも4ステーションの回転位置決めプラットフォームである。
【0016】
上記技術案の更なる改善として、ステップS2を完了させた後、前記第1極片、第2極片は、セパレータの両側面に縦方向に沿って位置がずれて分布している。
【0017】
上記技術案の更なる改善として、前記セパレータは、複合接着剤が予め塗布されたセパレータであり、第1極片、第2極片を熱圧着複合する過程において、先に複合接着剤が予め塗布されたセパレータを予備加熱した後、予熱操作によりセパレータにおける複合接着剤を軟化させ、更に第1極片、第2極片をセパレータにおける対応する位置に圧着して保圧し、軟化後の複合接着剤により第1極片および第2極片をセパレータの両側面の対応する位置に接着する。
【0018】
上記技術案の更なる改善として、セパレータをセパレータ巻き出し装置にローディングする前に、セパレータに予備折り目があるようにセパレータに対して予備折り畳み操作を行い、前記予備折り目は、セパレータの2つの面に交互に設けられてZ型の予備折り目を形成し、セパレータにおける隣接する2つの予備折り目の間のピッチは、第1極片、第2極片の幅寸法に合致する。
【0019】
上記技術案の更なる改善として、ステップS3において、複数の折り畳み突きピンにより、第1極片および第2極片が熱圧着複合されたセパレータはZ型に交互に折り畳まれ、第1極片と第2極片との間にはセパレータがあり、折り畳みが完了した後、ステップS4において、圧着装置により、Z型に交互に折り畳まれた複合スタックをセル製品になるように圧着する。
【0020】
上記技術案の更なる改善として、ステップS2を完了させた後、前記第1極片11、第2極片12は、セパレータ1の両側面に縦方向に沿って位置がずれて分布している。
【0021】
セパレータを巻き出すためのセパレータ巻き出し装置と、
第1極片および第2極片をセパレータの両側の予め設定された位置に搬送するための極片搬送装置と、
極片搬送装置によって所定の位置に搬送された第1極片および第2極片をそれぞれセパレータの第1面および第2面に熱圧着複合し、第1極片および第2極片がセパレータの第1面および第2面に熱圧着複合された後、第1極片および第2極片は、セパレータの両側面に縦方向に沿って位置がずれて分布しているための熱圧着複合装置と、
セパレータにおける予め設定された予備折り目に突き押し、第1極片および第2極片が熱圧着複合されたセパレータをZ型に折り畳ませるための折り畳み突きピンと、
Z型折り畳み済みの複合スタックをセル製品になるように圧着するための圧着装置と、を備える、
熱複合セル製造システムである。
【0022】
上記技術案の改善として、前記極片搬送装置は、第1極片回転台および第2極片回転台を含み、第1極片回転台および第2極片回転台は、セパレータの両側にそれぞれ設けられ、且つ位置がずれるように設けられ、前記第1極片回転台には、第1極片を吸着するための第1吸着面があり、第1極片回転台は、その第1吸着面により第1極片を吸着し、回転方式で第1極片をセパレータの第1面の側部に対応する熱圧着複合位置に回転搬送し、前記第2極片回転台には、第2極片を吸着するための第2吸着面があり、第2極片回転台は、その第2吸着面により第2極片を吸着し、回転方式で第2極片をセパレータの第2面の側部に対応する熱圧着複合位置に回転搬送する。
【0023】
上記技術案の更なる改善として、前記第1極片回転台には8つの第1吸着面があり、第1極片回転台の内部には、個別に制御可能であり且つそれぞれが8つの第1吸着面に対応する8つの負圧制御装置があり、前記第2極片回転台には8つの第2吸着面があり、第2極片回転台の内部には、個別に制御可能であり且つそれぞれが8つの第2吸着面に対応する8つの負圧制御装置がある。
【0024】
上記技術案の更なる改善として、前記第1吸着面および第2吸着面は、いずれも真空吸着面であり、第1吸着面および第2吸着面には、いずれも複数の真空吸着孔が分布している。
【0025】
上記技術案の更なる改善として、第1極片回転台と連携する第1極片位置決めプラットフォームおよび第2極片回転台と連携する第2極片位置決めプラットフォームを更に備え、前記第1極片位置決めプラットフォームは、第1極片を位置決めすることに用いられ、前記第2極片位置決めプラットフォームは、第2極片を位置決めすることに用いられ、前記第1極片回転台は、その第1吸着面により第1極片位置決めプラットフォームにおいて位置決めが完了された第1極片を吸着し、更に予め設定された熱圧着複合位置に回転搬送することが可能であり、前記第2極片回転台は、その第2吸着面により第2極片位置決めプラットフォームにおいて位置決めが完了された第2極片を吸着し、更に予め設定された熱圧着複合位置に回転搬送することが可能である。
【0026】
上記技術案の更なる改善として、前記第1極片位置決めプラットフォームおよび第2極片位置決めプラットフォームは、いずれもCCD検出位置決め装置により極片位置決めを行い、第1極片位置決めプラットフォームおよび第2極片位置決めプラットフォームは、いずれも4ステーションの回転位置決めプラットフォームである。
【0027】
上記技術案の更なる改善として、前記第1極片位置決めプラットフォームおよび第2極片位置決めプラットフォームの4つのステーションのうち、1つのステーションには極片突き上げ装置が設けられており、第1極片位置決めプラットフォームにおける極片突き上げ装置は、第1極片を上へ突き上げ、第1極片を第1極片回転台における第1吸着面に当接させることに用いられ、第2極片位置決めプラットフォームにおける極片突き上げ装置は、第2極片を上へ突き上げ、第2極片を第2極片回転台における第2吸着面に当接させることに用いられる。
【0028】
上記技術案の更なる改善として、第1バケット、第2バケット、第1ローディングマニピュレーター、および第2ローディングマニピュレーターを更に備え、前記第1バケット、第2バケットはそれぞれ、第1極片、第2極片を載置することに用いられ、前記第1ローディングマニピュレーターは、第1バケットの中の第1極片を第1極片位置決めプラットフォームに搬送することに用いられ、前記第2ローディングマニピュレーターは、第2バケットの中の第2極片を第2極片位置決めプラットフォームに搬送することに用いられる。
【0029】
上記技術案の更なる改善として、前記熱圧着複合装置は、第1熱圧着複合装置および第2熱圧着複合装置を含み、前記第1熱圧着複合装置は、第1極片をセパレータの第1面に熱圧着複合することに用いられ、前記第2熱圧着複合装置は、第2極片をセパレータの第2面に熱圧着複合することに用いられる。
【0030】
上記技術案の更なる改善として、前記第1熱圧着複合装置および第2熱圧着複合装置は、いずれも加熱モジュールおよび圧着モジュールを備え、前記加熱モジュールは、セパレータを予熱してセパレータに予め塗布された複合接着剤を軟化させることに用いられ、前記圧着モジュールは、第1極片または第2極片をセパレータにおける軟化された複合接着剤の部位に圧着して第1極片または第2極片を保圧することに用いられ、これにより、第1極片、第2極片はセパレータに熱圧着される。
【0031】
上記技術案の更なる改善として、前記折り畳み突きピンは複数本あり、複数本の折り畳み突きピンは、高さにおいて位置がずれるように設けられ、隣接する2本の折り畳み突きピンの向きが逆となり、セパレータにおける隣接する2本の予備折り目に突き押すことに用いられる。
【発明の効果】
【0032】
本発明の有益な効果は以下のとおりである。本発明は、熱複合セル製造方法およびシステムを提供し、該種の熱複合セル製造方法およびシステムにより、セルのスタッキングを行ってセルを製造し、スタッキング精度が良く、スタッキング品質が良く、スタッキング効率が高いという利点を有し、自動化操作をしやすく、スタッキングの重なり度が良く、セルの安全性能を向上させ、工程および実施コストを節約することができる。
【0033】
以上のことから、該種の熱複合セル製造方法およびシステムは、従来技術に存在するプロセスが複雑で、スタッキング効率が低く、スタッキングに位置ずれが生じやすく、安全性が悪く、実施コストが高い等の技術的欠陥を解決する。
【図面の簡単な説明】
【0034】
以下、図面および実施例を参照しながら本発明を更に説明する。
【0035】
図1】本発明における熱複合セル製造方法のフローの模式図である。
図2】本発明における熱複合セル製造方法の原理のフローチャートである。
図3】本発明における熱複合セル製造システムの原理の模式図である。
図4】本発明における複合スタックの構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
以下、本発明の目的、特徴および効果を十分に理解するために、実施例および図面を参照しながら、本発明の思想、具体的な構造および発生する技術的効果を明確且つ完全に記述する。明らかに、記述される実施例は、全ての実施例ではなく、本発明の一部の実施例に過ぎず、本発明の実施例によれば、当業者が創造的な労働を行わない前提で取得する他の実施例は、いずれも本発明の保護範囲に属する。また、特許に係る全ての連結/接続関係は、単に部材の直接連結を意味するものではなく、具体的な実施状況に応じ、連結補助具を追加したり減少したりすることにより、より優れた連結構造を構成できることを意味する。図1図2図3図4を参照し、本発明創造における各技術的特徴は、互いに矛盾せず衝突しないことを前提に相互に組み合わせることができる。
【0037】
具体的には、図1、2、4を参照し、
セパレータ1を巻き出し、セパレータ巻き出し装置6によりセパレータを巻き出すステップS1と、
極片を熱圧着複合し、セパレータ1の第1面に第1極片11を熱圧着複合し、セパレータ1の第2面に第2極片12を熱圧着複合し、そのうち、第1極片11および第2極片12は極性が逆となる極片であり、且つそれぞれセパレータ1の両側面に熱圧着複合されるステップS2と、
セパレータ1および極片をZ形に折り畳み、Z形折り畳み法で第1極片11および第2極片12が熱圧着複合されたセパレータ1を折り畳み、第1極片11と第2極片12とを交互に積層して複合スタック10を形成するステップS3と、
セルを圧着成形し、Z形折り畳み済みの複合スタック10をセル製品に圧着成形するステップS4と、を含み、
ステップS2を完了させた後、前記第1極片11、第2極片12は、セパレータ1の両側面に縦方向に沿って位置がずれて分布している熱複合セル製造方法である。
【0038】
ステップS3において、複数の折り畳み突きピン7により、第1極片11および第2極片12が熱圧着複合されたセパレータ1はZ型に交互に折り畳まれ、第1極片11と第2極片12との間にはセパレータ1があり、折り畳みが完了した後、ステップS4において、圧着装置により、Z型に交互に折り畳まれた複合スタック10をセル製品になるように圧着する。
【0039】
ステップS2において、第1熱圧着複合装置21により第1極片11をセパレータ1の第1面に熱圧着複合し、第2熱圧着複合装置22により第2極片12をセパレータ1の第2面に熱圧着複合し、第1熱圧着複合装置21および第2熱圧着複合装置22は、いずれも予備加熱および圧着機能を有し、且つ、予備加熱および圧着機能により第1極片11および第2極片12の熱圧着複合作業を完了させ、前記セパレータ1は、複合接着剤が予め塗布されたセパレータであり、第1極片11、第2極片12を熱圧着複合する過程において、先に複合接着剤が予め塗布されたセパレータ1を予備加熱した後、予熱操作によりセパレータ1における複合接着剤を軟化させ、更に第1極片11、第2極片12をセパレータ1における対応する位置に圧着して保圧し、軟化後の複合接着剤により第1極片11および第2極片12をセパレータ1の両側面の対応する位置に接着する。
【0040】
第1極片11、第2極片12をセパレータ1に熱圧着複合する前に、第1極片回転台31により第1極片11をセパレータ1の第1面の側部に搬送し、第2極片回転台32により第2極片12をセパレータ1の第2面の側部に搬送し、第1極片11、第2極片12が所定の位置に到達した後、第1極片11、第2極片12をセパレータの2つの側面に熱圧着複合し、前記第1極片回転台31は少なくとも1つの第1吸着面311を有し、第1吸着面311により第1極片11を予め設定された熱圧着複合位置に回転搬送し、前記第2極片回転台32は少なくとも1つの第2吸着面321を有し、第2吸着面321により第2極片12を予め設定された熱圧着複合位置に回転搬送し、本実施例において、前記第1吸着面311および第2吸着面321は、いずれも負圧吸着の方式で極片を吸着固定する。本実施例において、前記第1極片回転台31は8つの第1吸着面311を有し、且つ、第1極片回転台31内には、8つの独立し且つそれぞれが各第1吸着面311に対応する負圧制御装置が設けられ、前記第2極片回転台32は8つの第2吸着面321を有し、且つ、第2極片回転台32内には、8つの独立し且つそれぞれが各第2吸着面321に対応する負圧制御装置が設けられている。他の実施例において、第1極片回転台31に設けられた第1吸着面311および第2極片回転台32に設けられた第2吸着面321の数は、具体的な実施状況に応じて適切な数、例えば、6つ、5つ等を選択してもよい。
【0041】
第1極片回転台31が第1吸着面311により第1極片11を搬送する前に、第1ローディングマニピュレーターにより第1極片11を第1バケット41から第1極片位置決めプラットフォーム51に搬送し、第1極片位置決めプラットフォーム51は第1極片11に対して極片位置決めを行い、第1極片11が第1極片位置決めプラットフォーム51において位置決めが完了された後、第1極片位置決めプラットフォーム51は、第1極片11を第1吸着面311に対応するステーションに搬送し、更に第1極片11を所定の位置に突き上げ、所定の位置に突き上げられた第1極片11は第1吸着面311に吸着固定され、第2極片回転台32が第2吸着面321により第2極片12を搬送する前に、第2ローディングマニピュレーターにより第2極片12を第2バケット42から第2極片位置決めプラットフォーム52に搬送し、第2極片位置決めプラットフォーム52は第2極片12に対して極片位置決めを行い、第2極片12が第2極片位置決めプラットフォーム52において位置決めが完了された後、第2極片位置決めプラットフォーム52は、第2極片12を第2吸着面321に対応するステーションに搬送し、更に第2極片12を所定の位置に突き上げ、所定の位置に突き上げられた第2極片12は第2吸着面321に吸着固定される。
【0042】
前記第1極片位置決めプラットフォーム51および第2極片位置決めプラットフォーム52は、いずれもCCD検出位置決め装置により極片を位置決めし、第1極片位置決めプラットフォーム51および第2極片位置決めプラットフォーム52は、いずれも4ステーションの回転位置決めプラットフォームである。
【0043】
セパレータ1をセパレータ巻き出し装置6にローディングする前に、セパレータ1に予備折り目があるようにセパレータ1に対して予備折り畳み操作を行い、前記予備折り目は、セパレータ1の2つの面に交互に設けられてZ型の予備折り目を形成し、セパレータ1における隣接する2つの予備折り目の間のピッチは、第1極片11、第2極片12の幅寸法に合致する。
【0044】
本発明を具体的に実施する場合、セパレータ1には予備折り目が予め設けられており、予備折り目が設けられたセパレータ1はセパレータ巻き出し装置6によって巻き出された後、セパレータ1が第1熱圧着複合装置1の位置に到達したとき、前記第1極片回転台31は第1極片11をマッチング位置に搬送し、第1熱圧着複合装置1は、第1極片11をセパレータ1における予め設定された位置に熱圧着複合し、更に、第2極片回転台32は第2極片12をマッチング位置に搬送し、第2熱圧着複合装置22は、第2極片12をセパレータ1における対応する位置に熱圧着複合し、第1極片11および第2極片12はセパレータ1の両面に位置がずれて設けられ、且つ、第1極片11と第2極片12との間のセパレータ1の中間位置に予備折り目があり、更に、第1極片11および第2極片12が複合されたセパレータを、折り畳み突きピン7の補助で、Z型折り畳みの方式により複合スタック10になるように積層し、最後に、圧着装置により複合スタック10を圧着してセル製品を形成する。
【0045】
本実施例において、前記第1極片11は正極片であり、前記第2極片12は負極片である。
【0046】
具体的には、図3、4を参照し、本発明は、
セパレータ1を巻き出すためのセパレータ巻き出し装置6と、
第1極片11および第2極片12をセパレータ1の両側の予め設定された位置に搬送するための極片搬送装置と、
極片搬送装置によって所定の位置に搬送された第1極片11および第2極片12をそれぞれセパレータ1の第1面および第2面に熱圧着複合し、第1極片11および第2極片12がセパレータ1の第1面および第2面に熱圧着複合された後、第1極片11および第2極片12は、セパレータ1の両側面に縦方向に沿って位置がずれて分布しているための熱圧着複合装置と、
セパレータ1における予め設定された予備折り目に突き押し、第1極片11および第2極片12が熱圧着複合されたセパレータ1をZ型に折り畳ませるための折り畳み突きピン7と、
Z型折り畳み済みの複合スタック10をセル製品になるように圧着するための圧着装置と、を備える、
熱複合セル製造システムを更に提供する。
【0047】
前記極片搬送装置は、第1極片回転台31および第2極片回転台32を含み、第1極片回転台31および第2極片回転台32は、セパレータ1の両側にそれぞれ設けられ、且つ位置がずれるように設けられ、前記第1極片回転台31には、第1極片11を吸着するための第1吸着面311があり、第1極片回転台31は、その第1吸着面311により第1極片11を吸着し、回転方式で第1極片11をセパレータ1の第1面の側部に対応する熱圧着複合位置に回転搬送し、前記第2極片回転台32には、第2極片12を吸着するための第2吸着面321があり、第2極片回転台32は、その第2吸着面321により第2極片12を吸着し、回転方式で第2極片12をセパレータ1の第2面の側部に対応する熱圧着複合位置に回転搬送する。前記第1吸着面311および第2吸着面321は、いずれも真空吸着面であり、第1吸着面311および第2吸着面321には、いずれも複数の真空吸着孔が分布している。本実施例において、前記第1極片回転台31には8つの第1吸着面311があり、第1極片回転台31の内部には、個別に制御可能であり且つそれぞれが8つの第1吸着面311に対応する8つの負圧制御装置があり、前記第2極片回転台32には8つの第2吸着面321があり、第2極片回転台32の内部には、個別に制御可能であり且つそれぞれが8つの第2吸着面321に対応する8つの負圧制御装置がある。
【0048】
第1極片回転台31と連携する第1極片位置決めプラットフォーム51および第2極片回転台32と連携する第2極片位置決めプラットフォーム52を更に備え、前記第1極片位置決めプラットフォーム51は、第1極片11を位置決めすることに用いられ、前記第2極片位置決めプラットフォーム52は、第2極片12を位置決めすることに用いられ、前記第1極片回転台31は、その第1吸着面311により第1極片位置決めプラットフォーム51において位置決めが完了された第1極片11を吸着し、更に予め設定された熱圧着複合位置に回転搬送することが可能であり、前記第2極片回転台32は、その第2吸着面321により第2極片位置決めプラットフォーム52において位置決めが完了された第2極片12を吸着し、更に予め設定された熱圧着複合位置に回転搬送することが可能である。
【0049】
前記第1極片位置決めプラットフォーム51および第2極片位置決めプラットフォーム52は、いずれもCCD検出位置決め装置により極片位置決めを行い、第1極片位置決めプラットフォーム51および第2極片位置決めプラットフォーム52は、いずれも4ステーションの回転位置決めプラットフォームであり、前記第1極片位置決めプラットフォーム51および第2極片位置決めプラットフォーム52の4つのステーションのうち、1つのステーションには極片突き上げ装置501が設けられており、第1極片位置決めプラットフォーム51における極片突き上げ装置501は、第1極片11を上へ突き上げ、第1極片11を第1極片回転台31における第1吸着面311に当接させることに用いられ、第2極片位置決めプラットフォーム52における極片突き上げ装置501は、第2極片12を上へ突き上げ、第2極片12を第2極片回転台32における第2吸着面321に当接させることに用いられる。
【0050】

前記熱複合セル製造システムは、第1バケット41、第2バケット42、第1ローディングマニピュレーター、および第2ローディングマニピュレーターを更に備え、前記第1バケット41、第2バケット42はそれぞれ、第1極片11、第2極片12を載置することに用いられ、前記第1ローディングマニピュレーターは、第1バケット41の中の第1極片11を第1極片位置決めプラットフォーム51に搬送することに用いられ、前記第2ローディングマニピュレーターは、第2バケット42の中の第2極片12を第2極片位置決めプラットフォーム52に搬送することに用いられる。

【0051】
前記熱圧着複合装置は、第1熱圧着複合装置21および第2熱圧着複合装置22を含み、前記第1熱圧着複合装置21は、第1極片11をセパレータ1の第1面に熱圧着複合することに用いられ、前記第2熱圧着複合装置22は、第2極片12をセパレータ1の第2面に熱圧着複合することに用いられ、前記第1熱圧着複合装置21および第2熱圧着複合装置22は、いずれも加熱モジュールおよび圧着モジュールを備え、前記加熱モジュールは、セパレータ1を予熱してセパレータ1に予め塗布された複合接着剤を軟化させることに用いられ、前記圧着モジュールは、第1極片11または第2極片12をセパレータ1における軟化された複合接着剤の部位に圧着して第1極片11または第2極片12を保圧することに用いられ、これにより、第1極片11、第2極片12はセパレータ1に熱圧着される。
【0052】
前記折り畳み突きピン7は複数本あり、複数本の折り畳み突きピン7は、高さにおいて位置がずれるように設けられ、隣接する2本の折り畳み突きピン7の向きが逆となり、セパレータ1における隣接する2本の予備折り目に突き押すことに用いられる。
【0053】
以上、本発明の好適な実施例について具体的に説明したが、本発明創造は前記実施例に限定されるものではなく、当業者は、本発明の精神から逸脱しない前提で、種々の均等な変形または置換を行うことができ、これらの均等な変形または置換は、いずれも本願の特許請求の範囲に含まれる。
図1
図2
図3
図4