(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-17
(45)【発行日】2025-01-27
(54)【発明の名称】ベッド
(51)【国際特許分類】
A47C 19/02 20060101AFI20250120BHJP
A61G 7/015 20060101ALI20250120BHJP
【FI】
A47C19/02 A
A61G7/015
(21)【出願番号】P 2021090986
(22)【出願日】2021-05-31
【審査請求日】2023-10-18
(73)【特許権者】
【識別番号】390039985
【氏名又は名称】パラマウントベッド株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110004026
【氏名又は名称】弁理士法人iX
(72)【発明者】
【氏名】下村 晃生
(72)【発明者】
【氏名】神戸 元樹
(72)【発明者】
【氏名】岩村 洸
(72)【発明者】
【氏名】掛田 英希
(72)【発明者】
【氏名】菊池 裕貴
【審査官】井出 和水
(56)【参考文献】
【文献】登録実用新案第3196202(JP,U)
【文献】実開昭57-126227(JP,U)
【文献】実開昭61-106229(JP,U)
【文献】特開2018-114304(JP,A)
【文献】特開2016-028675(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47C 17/00 - A47C 23/34
A61G 7/00 - A61G 7/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ボード受けを有するベッドフレームと、
ボード本体と、前記ボード本体に設けられ、前記ボード受けにより支持可能な被支持部材と、を有するボードと、
前記被支持部材が前記ボード受けに支持された状態で、前記ベッドフレームと前記ボードとを締結可能
であり、
前記ベッドフレームと前記ボードを締結可能なボルトを更に備え、
前記ベッドフレームは、前記ベッドフレームの長手方向において、前記ボード本体と対向する固定部材を更に有し、
前記固定部材には、貫通穴が設けられており、
前記ボード本体には、ねじ穴が設けられており、
前記ボルトは、前記貫通穴を挿通した状態で、前記ねじ穴に螺合可能であり、
前記ベッドフレーム上に設けられたボトムを更に備え、
前記ベッドフレームは、前記長手方向に延び、付属品を取り付け可能な取付部が設けられたフレーム材を更に有し、
前記フレーム材の位置は、前記取付部が前記ボトムよりも、前記ベッドフレームの短手方向の外側に位置する第1位置と、前記取付部が前記ボトムの前記短手方向の外側における端部よりも内側に位置する第2位置と、に変更可能であり、
前記固定部材は、前記フレーム材の前記長手方向における端部に接続され、
前記貫通穴は、前記フレーム材が前記第1位置に位置してる状態において、前記ねじ穴に対応する位置に配置されており、
前記固定部材には、前記フレーム材が前記第2位置に位置している状態において、前記ねじ穴に対応する位置に設けられ、前記ボルトが挿通可能な他の貫通穴が更に設けられている、ベッド。
【請求項2】
前記ねじ穴は、前記ボード本体において前記固定部材と対向する第1面に設けられており、前記ボード本体において前記第1面の反対側に位置する第2面に到達していない、請求項
1に記載のベッド。
【請求項3】
前記貫通穴の前記ベッドフレームの高さ方向における寸法は、前記貫通穴の前記ベッドフレームの短手方向における寸法よりも大きい、請求項
1または2に記載のベッド。
【請求項4】
前記ベッドフレームと前記ボードが締結された状態で、前記ボード受け及び前記被支持部材は、前記ベッドフレームの短手方向において、前記ベッドフレームと前記ボードの締結位置よりも内側に位置する、請求項1~
3のいずれか1つに記載のベッド。
【請求項5】
前記被支持部材が前記ボード受けに支持された状態で、
前記被支持部材と前記ボード受けが、前記ベッドフレームの長手方向から見て重なっており、
前記長手方向から見て前記被支持部材と前記ボード受けが重なる部分の上端は、前記ベッドフレームと前記ボードの締結位置よりも上方に位置する、請求項1~
4のいずれか1つに記載のベッド。
【請求項6】
前記ベッドフレームを支持可能な台座を更に備え、
前記ベッドフレームの高さは変更可能であり、
前記ボード本体が最も低い位置に配置された状態で、前記ボード本体の下端は、前記台座の下端よりも上方に位置する、請求項1~
5のいずれか1つに記載のベッド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、ベッド及びベッドの組み立て方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、ベッドフレームと、ベッドフレームに取り付け可能なボードと、を備えるベッドが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の実施形態の目的は、組み立てが容易なベッド及びベッドの組み立て方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態に係るベッドは、ボード受けを有するベッドフレームと、ボード本体と、前記ボード本体に設けられ、前記ボード受けにより支持可能な被支持部材と、を有するボードと、を備える。前記被支持部材が前記ボード受けに支持された状態で、前記ベッドフレームと前記ボードを締結可能である。
【0006】
実施形態に係るベッドの組み立て方法は、ベッドフレームのボード受けにボードの被支持部材を支持させることで、前記ボードを前記ベッドフレームに仮固定する工程と、前記ボードが前記ベッドフレームに仮固定された状態で、前記ボードを前記ベッドフレームにボルトで締結し、前記ボードを前記ベッドフレームに本固定する工程と、を備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明の実施形態によれば、組み立てが容易なベッド及びベッドの組み立て方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図2】実施形態に係るベッドのベッドフレームが水平の状態で、最も低い位置に配置された状態を示す側面図である。
【
図3】実施形態に係るベッドのベッドフレームが傾いた状態を示す側面図である。
【
図4】実施形態に係るベッドを示す上面図であって、ベッドにおいて、サイドレール、点滴棒、グリップ、又は手すり等の付属品の取付部がボトムから露出した状態を示す図である。
【
図5】
図4の状態におけるベッドフレーム、ヘッドボード、及びフットボードを示す上面図である。
【
図6】実施形態に係るベッドを示す上面図であって、ベッドにおいて、付属品の取付部が、ベッドフレームの短手方向において、ボトムの外側の端部よりも内側に位置する状態を示す図である。
【
図7】
図6の状態におけるベッドフレーム、ヘッドボード、及びフットボードを示す上面図である。
【
図8】
図8(a)は、実施形態に係るベッドの頭側のボード受けを示す斜視図であり、
図8(b)は、実施形態に係るベッドの脚側のボード受けを示す斜視図である。
【
図9】
図9(a)は、実施形態に係るベッドの固定部材を示す斜視図であり、
図9(b)は、実施形態に係るベッドの固定部材を示す平面図である。
【
図10】
図10(a)は、実施形態に係るベッドのヘッドボードを示す斜視図であり、
図10(b)は、実施形態に係るベッドのフットボードを示す斜視図である。
【
図12】
図12(a)は、
図4の状態におけるベッドフレームとヘッドボードの締結位置を示す断面図であり、
図12(b)は、
図6の状態におけるベッドフレームとヘッドボードの締結位置を示す断面図である。
【
図14】
図14(a)及び
図14(b)は、実施形態に係るベッドの組み立て方法のうち、ヘッドボードのベッドフレームへの仮固定の工程を示す斜視図である。
【
図15】
図15(a)は、実施形態に係るベッドの組み立て方法のうち、ヘッドボードのベッドフレームへの本固定の工程を示す斜視図であり、
図15(b)は、本固定の工程を示す断面図である。
【
図16】ボード受け及び被支持部材の第1の変形例を示す斜視図である。
【
図17】
図17(a)は、ボード受け及び被支持部材の第2の変形例を示す断面図であり、
図17(b)は、ボード受け及び被支持部材の第2の変形例を示す上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本発明の実施形態及び変形例について図面を参照しつつ説明する。
図面は模式的又は概念的なものであり、各部分の厚みと幅との関係、部分間の大きさの比率などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比率が異なって表される場合もある。
本願明細書と各図において、既に説明したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
【0010】
図1は、本実施形態に係るベッドを示す斜視図である。
図2は、本実施形態に係るベッドのベッドフレームが水平の状態で、最も低い位置に配置された状態を示す側面図である。
図3は、本実施形態に係るベッドのベッドフレームが傾いた状態を示す側面図である。
本実施形態に係るベッド100は、組み立て式の電動ベッドである。ベッド100は、例えば高齢者等が自宅等で使用する。ただし、ベッド100の用途は、上記に限定されない。
【0011】
ベッド100は、床等に載置される台座110と、台座110上に設けられたベッドフレーム120と、ベッドフレーム120上に設けられた複数のボトム130と、ベッドフレーム120の頭側の端部に取り付け可能なヘッドボード140と、ベッドフレーム120の脚側の端部に取り付け可能なフットボード150と、2つのフレームカバー160と、駆動部170と、コントローラ180と、を備える。操作者は、コントローラ180を操作することにより、駆動部170を駆動させる。これにより、使用者は、
図2及び
図3に示すように、ベッドフレーム120の床面910からの高さ及び角度、並びに各ボトム130の角度を変更できる。ただし、ベッドフレームの高さは、駆動部によって変更されるのではなくてもよい。例えば、台座が、ベッドフレームの高さを段階的に調整可能な調整機構を含んでもよい。調整機構は、例えば、ベッドフレームを支持し、段階的な伸縮可能な支柱を含み、支柱の長さが段階的に変更されることで、ベッドフレームの高さが、段階的に変更されてもよい。
【0012】
以下では、説明をわかりやすくするために、XYZ直交座標系を用いる。ベッド100の高さ方向を、「高さ方向Z」という。また、高さ方向Zと直交し、ベッド100の頭側から脚側に向かう方向又はその逆方向を「長手方向X」という。また、高さ方向Z及び長手方向Xと直交するベッドの幅方向を、「短手方向Y」という。
【0013】
図4は、本実施形態に係るベッドを示す上面図であって、ベッドにおいて、サイドレール、点滴棒、グリップ、又は手すり等の付属品の取付部がボトムから露出した状態を示す図である。
図5は、
図4の状態におけるベッドフレーム、ヘッドボード、及びフットボードを示す上面図である。
図6は、本実施形態に係るベッドを示す上面図であって、ベッドにおいて、付属品の取付部が、ベッドフレームの短手方向において、ボトムの外側の端部よりも内側に位置する状態を示す図である。
図7は、
図6の状態におけるベッドフレーム、ヘッドボード、及びフットボードを示す上面図である。
【0014】
図5に示すように、ベッドフレーム120は、全体的に枠状に形成されている。ベッドフレーム120は、本実施形態では、複数のフレーム材121a~121hと、複数のボード受け122a、122bと、複数の固定部材123と、を含む。
【0015】
各フレーム材121a~121hは、例えば中空のパイプや中実のロッド等により構成できる。
【0016】
複数のフレーム材121a~121hのうち、2つのフレーム材121a、121bは、短手方向Yにおいて互いに離隔している。各フレーム材121a、121bは、長手方向Xに延びている。以下、2つのフレーム材121a、121bを、それぞれ「外側の縦フレーム材121a、121b」という。
【0017】
各外側の縦フレーム材121a、121bには、サイドレール、点滴棒、グリップ、又は手すり等の付属品を取り付け可能な複数の取付部124が設けられている。各取付部124は、本実施形態では、対応する外側の縦フレーム材121a、121bの中に配置され、高さ方向Zに延びる有底の筒状部材である。例えば、付属品に支柱が設けられており、付属品の支柱を取付部124の内部空間に配置することで、付属品を各外側の縦フレーム材121a、121bに取り付けることができる。ただし、取付部及び付属品の構造は、付属品を取付部に取り付け可能な構造である限り、上記の構造に限定されない。
【0018】
また、各外側の縦フレーム材121a、121bには、溶接等により、2つの位置調整部材125が接続されている。2つの位置調整部材125は、長手方向Xに並んでいる。各位置調整部材125は、対応する外側の縦フレーム材121a、121bの短手方向Yにおける内側に配置され、短手方向Yに延びている。各位置調整部材125には、短手方向Yに並んだ2つの貫通穴125aが設けられている。
【0019】
また、各外側の縦フレーム材121a、121bの両端部には、溶接等により、固定部材123が接続されている。固定部材123の構造については、後述する。
【0020】
複数のフレーム材121a~121hのうち、他の2つのフレーム材121c、121dは、2つの外側の縦フレーム材121a、121bの間に位置する。2つのフレーム材121c、121dは、長手方向Xに並んでいる。各フレーム材121c、121dは、短手方向Yに延びている。以下、2つのフレーム材121c、121dを、それぞれ「横フレーム材121c、121d」という。
【0021】
頭側に配置された横フレーム材121cの両端部は、それぞれ、ボルト125bにより、頭側の位置調整部材125に連結される。同様に、脚側の横フレーム材121dの両端部は、それぞれ、ボルト125bにより、脚側の位置調整部材125に連結される。
【0022】
図5に示すように、ボルト125bを短手方向Yにおける内側の貫通穴125aに挿通させた場合、
図4に示すように、上面視において、取付部124がボトム130よりも短手方向Yにおける外側に位置する。一方、
図7に示すように、ボルト125bを短手方向Yにおける外側の貫通穴125aに挿通させた場合、
図6に示すように、取付部124がボトム130の短手方向Yの外側の端部よりも内側に位置する。以下では、各外側の縦フレーム材121a、121bの
図4及び
図5に示す短手方向Yの位置を「第1位置P1」といい、各外側の縦フレーム材121a、121bの
図6及び
図7に示す短手方向Yの位置を「第2位置P2」という。
【0023】
例えば、使用者が活動的な場合は、各縦フレーム材121a、121bを第2位置P2に配置しておく。これにより、各縦フレーム材121a、121bがボトム130の短手方向Yにおける外側の端部よりも内側に引っ込むため、使用者は、ベッド100に容易に昇降できる。一方、加齢等により使用者が活動的でなくなった場合や介護が必要になった場合は、各縦フレーム材121a、121bを第1位置P1に配置しておく。これにより、取付部124がボトム130から露出するため、サイドレール、点滴棒、グリップ、又は手すり等の付属品を取付部124に取り付けることができる。
【0024】
複数のフレーム材121a~121hのうち、他の2つのフレーム材121e、121fは、2つの外側の縦フレーム材121a、121bの間であって、頭側の横フレーム材121c上に配置されている。2つのフレーム材121e、121fは、短手方向Yに並んでいる。各フレーム材121e、121fは、長手方向Xに延びている。
【0025】
複数のフレーム材121a~121hのうち、他の2つのフレーム材121g、121hは、一対の外側の縦フレーム材121a、121bの間であって、脚側の横フレーム材121d上に配置されている。2つのフレーム材121g、121hは、短手方向Yに並んでいる。各フレーム材121g、121hは、長手方向Xに延びている。
【0026】
以下、フレーム材121e~121hを、それぞれ「内側の縦フレーム材121g~121h」ともいう。頭側に配置された各内側の縦フレーム材121e、121fは、脚側に配置された各内側の縦フレーム材121g、121hに連結される。
【0027】
頭側に配置された各内側の縦フレーム材121e、121fの頭側の端部には、ボード受け122aが連結される。脚側に配置された各内側の縦フレーム材121e、121fの脚側の端部には、ボード受け122bが連結される。
【0028】
図8(a)は、本実施形態に係るベッドの頭側のボード受けを示す斜視図であり、
図8(b)は、本実施形態に係るベッドの脚側のボード受けを示す斜視図である。
図8(a)に示すように、各頭側のボード受け122aは、長手方向Xに延びる延伸部126と、延伸部126の頭側の端部に接続され、ヘッドボード140を支持可能な支持部127と、を有する。
【0029】
延伸部126は、対応する内側の縦フレーム材121e、121fの短手方向Yにおける外側の側面と対向する側板部126s1と、側板部126s1の上端に接続され、内側の縦フレーム材121e、121fの上面と対向する上板部126s2と、を有する。側板部126s1には、側板部126s1を短手方向Yに貫通する貫通穴126hが設けられている。ボード受け122aの貫通穴126h及び内側の縦フレーム材121e、121fの貫通穴を挿通するボルト126iにより、ボード受け122aを内側の縦フレーム材121e、121fに固定できる。
【0030】
また、本実施形態に係るベッド100では、外側の縦フレーム材121a、121bは、長手方向Xの寸法を変えたバリエーションがあり、使用者は、好みの長さの外側の縦フレーム材121a、121bを選択できる。本実施形態では、各ボード受け122aの貫通穴126hは、長手方向Xに延びている。そのため、選択した外側の縦フレーム材121a、121bの長手方向Xの寸法に合わせて、ボード受け122aと内側の縦フレーム材121e、121fの締結位置を調整することで、ボード受け122a及び内側の縦フレーム材121e、121fの長手方向Xにおける総寸法を調整できる。これにより、どの寸法の外側の縦フレーム材121a、121bが選択された場合も、内側の縦フレーム材121e、121f及びボード受け122aを共通して使用できる。
【0031】
支持部127は、第1側板部127s1と、第2側板部127s2と、第3側板部127s3と、底板部127s4と、を有する。第1側板部127s1は、延伸部126に接続されており、Y-Z平面に概ね平行である。第2側板部127s2は、第1側板部127s1よりも長手方向Xにおける外側に配置され、Y-Z平面に概ね平行である。第3側板部127s3は、第1側板部127s1の短手方向Yにおける内側の端部と第2側板部127s2の短手方向Yにおける内側の端部との間に配置され、X-Z平面に概ね平行である。底板部127s4は、第1側板部127s1の下端と第2側板部127s2の下端との間に配置され、X-Y平面に概ね平行である。このように、支持部127は、上方及び短手方向Yにおける外側に向けて開口しており、第1側板部127s1、第2側板部127s2、第3側板部127s3、及び底板部127s4の間には、ヘッドボード140の後述する被支持部材142を配置可能な空間127aが設けられている。
【0032】
図5に示すように、内側の縦フレーム材121eに接続される頭側のボード受け122aの形状は、X-Z平面を基準として、内側の縦フレーム材121fに接続される頭側のボード受け122aの形状と概ね対称である。
【0033】
図8(b)に示すように、脚側のボード受け122bは、長手方向Xに延びる延伸部128と、延伸部128の脚側の端部に接続され、フットボード150を支持可能な支持部129と、を有する。
【0034】
延伸部128は、対応する内側の縦フレーム材121g、121hの短手方向Yにおける外側の側面と対向する側板部128s1と、側板部128s1の上端に接続され、内側の縦フレーム材121g、121hの上面と対向する上板部128s2と、側板部128s1の下端に接続され、内側の縦フレーム材121g、121hと対向する下板部128s3と、を有する。側板部128s1には、側板部128s1を短手方向Yに貫通する貫通穴128hが設けられている。ボード受け122bの貫通穴128h及び内側の縦フレーム材121g、121hの貫通穴を挿通するボルト128iにより、ボード受け122bを内側の縦フレーム材121g、121hに固定できる。
【0035】
支持部129の形状は、Y-Z平面を基準として、頭側のボード受け122aの支持部127の形状と、概ね対称である。また、
図5に示すように、内側の縦フレーム材121gに接続される脚側のボード受け122bの形状は、X-Z平面を基準として、内側の縦フレーム材121hに接続される脚側のボード受け122bの形状と概ね対称である。
【0036】
ただし、ボード受けの構造は、上記に限定されない。例えば、ボード受けは、内側の縦フレーム材ではなく、外側の縦フレーム材等の他のフレーム材に接続されていてもよい。また、ボード受けは、フレーム材にボルトにより連結されるのではなく、溶接等によりフレーム材に接合されていてもよい。
【0037】
図9(a)は、本実施形態に係るベッドの固定部材を示す斜視図であり、
図9(b)は、本実施形態に係るベッドの固定部材を示す平面図である。
各固定部材123は、溶接等により、対応する外側の縦フレーム材121a、121bに接続され、外側の縦フレーム材121a、121bから短手方向Yにおける内側に延びている。
【0038】
各固定部材123は、X-Y平面に概ね平行な上板部123s1と、上板部123s1の下方に位置し、X-Y平面に概ね平行な下板部123s2と、上板部123s1及び下板部123s2の長手方向Xにおける外側の端部に接続され、ヘッドボード140又はフットボード150と対向する側板部123s3と、を有する。
図9(b)に示すように、側板部123s3には、高さ方向Zに並んだ一対の貫通穴123h1と、一対の貫通穴123h1よりも短手方向Yにおける外側に位置し、高さ方向Zに並んだ他の一対の貫通穴123h2と、が設けられている。
【0039】
各貫通穴123h1、123h2は、長軸が高さ方向Zに延びた長円形又は楕円形である。したがって、各貫通穴123h1、123h2の高さ方向Zにおける寸法L1は、各貫通穴123h1、123h2の短手方向Yにおける寸法L2よりも大きい。ただし、貫通穴123h1、123h2の形状、寸法L1と寸法L2の大小関係は、上記に限定されない。
【0040】
図5に示すように、外側の縦フレーム材121aに接続される固定部材123の形状は、X-Z平面を基準として、外側の縦フレーム材121bに接続される固定部材123の形状と概ね対称である。また、外側の縦フレーム材121a、121bの頭側の端部に接続される固定部材123の形状は、Y-Z平面を基準として、脚側の端部に接続される固定部材123の形状と概ね対称である。
【0041】
ただし、固定部材は、外側の縦フレーム材ではなく、内側の縦フレーム材等の他のフレーム材に接続されていてもよい。また、固定部材は、フレーム材に溶接等により接合されるのではなく、ボルト等により連結されてもよい。
【0042】
フレーム材121a~121h、ボード受け122a、122b、固定部材123、及び位置調整部材125は、特に限定さないが、例えば金属材料等からなる。
【0043】
以上ベッドフレーム120の構造について説明したが、ベッドフレームの構造は、上記の構造に限定されない。例えば、ベッドフレームを構成するフレーム材の数及び配置は上記の数及び配置に特に限定されない。
【0044】
図10(a)は、本実施形態に係るベッドのヘッドボードを示す斜視図であり、
図10(b)は、本実施形態に係るベッドのフットボードを示す斜視図である。
図11は、
図5のA-A’線における断面図である。
図12(a)は、
図4の状態におけるベッドフレームとヘッドボードの締結位置を示す断面図であり、
図12(b)は、
図6の状態におけるベッドフレームとヘッドボードの締結位置を示す断面図である。
図13は、
図5のB-B’線における断面図である。
【0045】
図10(a)に示すように、ヘッドボード140は、板状のボード本体141と、ボード本体141に取り付けられ、2つのボード受け122aにより支持可能な2つの被支持部材142と、を有する。
【0046】
ボード本体141の下部には、一対のねじ穴141aと、他の一対のねじ穴141bが設けられている。一対のねじ穴141aは、高さ方向Zに並んでいる。他の一対のねじ穴141bも、高さ方向Zに並んでいる。一対のねじ穴141aは、ボード本体141の短手方向Yにおける中心よりも、短手方向Yにおける一方側に配置されている。他の一対のねじ穴141bは、ボード本体141の短手方向Yにおける中心よりも、短手方向Yにおける他方側に配置されている。
図11に示すように、各ねじ穴141a、141bは、ボード本体141においてベッドフレーム120と対向する内側の面141s1から長手方向Xにおける外側に延びている。各ねじ穴141a、141bは、ボード本体141において内側の面141s1の反対側に位置する外側の面141s2には到達していない。ただし、各ねじ穴は、ボード本体を貫通していてもよい。
【0047】
図12(a)に示すように、外側の縦フレーム材121a、121bが、第1位置P1に配置されている場合、ボード本体141のねじ穴141a、141bと、固定部材123において短手方向Yの内側に位置する貫通穴123h1が、長手方向Xから見て重なる。そして、固定部材123において短手方向Yの内側に位置する各貫通穴123h1にボルト190を挿通させ、ボード本体141の各ねじ穴141a、141bに各ボルト190を螺合させることで、ヘッドボード140がベッドフレーム120に締結される。すなわち、ヘッドボード140は、内側からベッドフレーム120に締結される。
【0048】
一方、
図12(b)に示すように、外側の縦フレーム材121a、121bが、第2位置P2に配置されている場合、ボード本体141のねじ穴141a、141bと、固定部材123において短手方向Yの外側に位置する貫通穴123h2が、長手方向Xから見て重なる。そして、固定部材123において短手方向Yの外側に位置する各貫通穴123h2に各ボルト190を挿通させ、ボード本体141の各ねじ穴141a、141bに各ボルト190を螺合させることで、ヘッドボード140がベッドフレーム120に締結される。
【0049】
本実施形態では、固定部材123に、一の貫通穴123h1及び他の貫通穴123h2が設けられている。ただし、固定部材には、一の貫通穴及び他の貫通穴の代わりに、短手方向Yに延びた一つの貫通穴が設けられていてもよい。この場合、外側の縦フレーム材の短手方向Yにおける位置(第1位置又は第2位置)に応じて、ボルトがこの貫通穴を挿通する位置を調整すればよい。また、外側の縦フレーム材の短手方向の位置は、変更可能でなくてもよい。この場合、固定部材には、他の一対の貫通穴が設けられていなくてもよい。
【0050】
図2に示すように、ヘッドボード140がベッドフレーム120に締結され、かつ、ヘッドボード140が最も低い位置に配置された状態では、ボード本体141の下端は、台座110の下端よりも上方に位置する。すなわち、ヘッドボード140は、床面910から離隔する。
【0051】
ボード本体141の材料としては、例えば、木材、又は樹脂等が挙げられる。ただし、ボード本体141の材料は、機能を満たすのであれば、上記の材料に特に限定されない。
【0052】
図10に示すように、2つの被支持部材142は、長手方向Xにおいて、一対のねじ穴141aと他の一対のねじ穴141bとの間に位置し、短手方向Yに並んでいる。2つの被支持部材142のうちの一方は、ボード本体141の短手方向Yにおける中心よりも、短手方向Yにおける一方側に配置されており、他方は、ボード本体141の短手方向Yにおける中心よりも短手方向Yにおける他方側に配置されている。
【0053】
2つの被支持部材142の形状は、X-Z平面を基準として、概ね対称である。各被支持部材142は、第1部分142aと、第2部分142bと、第3部分142cと、を有する。第1部分142aは、ボード本体141に当接している。第1部分142aは、高さ方向Zに延びる第1延伸部と、第1延伸部の上端に接続され、短手方向Yにおける内側に延びる第2延伸部と、を含む。第2部分142bは、第1部分142aの第1延伸部よりも短手方向Yにおける内側に位置し、かつ、第1部分142aの第2延伸部よりも下方に位置する。第2部分142bは、長手方向Xにおいてボード本体141から離隔している。第3部分142cは、第1部分142aと第2部分142bの間に位置し、第1部分142a及び第2部分142bに接続されている。このように、被支持部材142は、下方及び短手方向Yの内側に向けて開口している。
【0054】
図13に示すように、被支持部材142の第2部分142bは、ボード受け122aの空間127a内に配置される。この状態で、被支持部材142は、ボード受け122aの第2側板部127s2の上端又は底板部127s4の少なくとも一方に当接する。第2部分142bの下端部のうち短手方向Yにおける内側の端部とボード本体141との距離は、第2部分142bの上端部とボード本体141との距離よりも長い。
【0055】
同様に、
図10(b)に示すように、フットボード150は、板状のボード本体151と、ボード本体151に取り付けられ、2つのボード受け122bにより支持可能な2つの被支持部材152と、を有する。
【0056】
ボード本体151には、ヘッドボード140のボード本体141のねじ穴141a、141bと同様に、一対のねじ穴151aと、一対のねじ穴151bと、が設けられている。固定部材123の各貫通穴123h1又は各貫通穴123h2にボルト190を挿通させ、ボード本体151の各ねじ穴151a、151bに各ボルト190を螺合させることで、フットボード150がベッドフレーム120に締結される。
【0057】
ただし、本実施形態では、各ボード140、150とベッドフレーム120が、ボルト190により、4か所で締結される。ただし、各ボードとベッドフレームの締結個所の数は、4か所に限定されない。また、各ボードとベッドフレームの締結個所の数に応じて、固定部材の数、1つの固定部材に設ける貫通穴の数、及び各ボード本体のねじ穴の数は、適宜調整できる。また、各ボードは、内側ではなく外側からベッドフレームに締結されてもよい。
【0058】
図3に示すように、フットボード150がベッドフレーム120に締結され、かつ、フットボード150が最も低い位置に配置された状態で、ボード本体151の下端は、台座110の下端よりも上方に位置する。すなわち、フットボード150は、床面910から離隔する。
【0059】
ボード本体151の材料としては、ヘッドボード140のボード本体141と同様の材料が挙げられる。
【0060】
また、
図5に示すように、2つの被支持部材152の形状は、Y-Z平面を基準として、ヘッドボード140の2つの被支持部材142の形状と概ね対称である。
【0061】
被支持部材142、152は、例えば金属材料等からなる。
ただし、被支持部材の構成は、上記に限定されない。例えば、被支持部材は、短手方向Yにおいて、各ボードに設けられたねじ穴よりも外側に配置されてもよい。また、ボード受け及び被支持部材の形状は、ボード受けが被支持部材を支持可能である限り、上記の形状に限定されない。また、各ボードにおける被支持部材の数と、それに対応するボード受けの数は、それぞれ1以上である限り特に限定されない。
【0062】
図4に示すように、2つのフレームカバー160は、それぞれ、外側の縦フレーム材121a、121bに装着される。各フレームカバー160は、対応する外側の縦フレーム材121a、121bの上面、下面、及び短手方向Yにおける外側の側面を覆う。フレームカバー160の上面には、対応する外側の縦フレーム材121a、121bに設けられた付属品の取付部124を露出可能な複数の貫通穴が設けられている。
図2に示すように、各フレームカバー160の下面は、ヘッドボード140及びフットボード150の下面と概ね面一である。ただし、フレームカバー160の位置は、上記の位置に特に限定されない。また、ベッドにフレームカバーが設けられていなくてもよい。
【0063】
次に、本実施形態に係るベッド100の組み立て方法について説明する。
図14(a)及び
図14(b)は、本実施形態に係るベッドの組み立て方法のうち、ヘッドボードのベッドフレームへの仮固定の工程を示す斜視図である。
図15(a)は、本実施形態に係るベッドの組み立て方法のうち、ヘッドボードのベッドフレームへの本固定の工程を示す斜視図であり、
図15(b)は、本固定の工程を示す断面図である。
なお、
図14(a)~
図15(b)では、説明をわかりやすくするために、ベッドフレーム120及びヘッドボード140以外の構成要素は、省略している。
先ず、作業者は、台座110及びベッドフレーム120等を組み立てる。
【0064】
次に、
図14(a)に示すように、作業者は、ヘッドボード140の2つの被支持部材142をベッドフレーム120の2つのボード受け122aの空間127a内に上方から挿入し、2つのボード受け122aに支持させる。これにより、
図14(b)に示すように、2つの被支持部材142が2つのボード受け122aに支持される。これにより、ヘッドボード140がベッドフレーム120に仮固定される。本実施形態では、ヘッドボード140の長手方向X、短手方向Y、及び下方への動きは、2つの被支持部材142と2つのボード受け122aが係合することにより、制限される。このため、作業者がヘッドボード140から手を放しても、ヘッドボード140がベッドフレーム120から落下することを抑制できる。なお、本明細書において、「仮固定」とは、作業者がボードを保持しなくても、ボードが下方向に落下しないようにベッドフレームに支持されていることを意味する。したがって、ヘッドボード140の長手方向X、短手方向Y、及び下方への動きがある程度制限されていれば十分である。そのため、
図13に示すように、被支持部材142の第2部分142bとボード受け122aの第1側板部127s1との間や、第2部分142bとボード受け122aの第2側板部127s2との間には、クリアランスが存在していてもよい。また、例えば、空間127aや被支持部材142の下方及び短手方向Yの内側に向けて開口している箇所の寸法は、ある程度の余裕を持たせた寸法にしてもよい。
【0065】
次に、
図15(a)に示すように、作業者は、2つの被支持部材142が2つのボード受け122aに支持されている状態で、4つのボルト190を、固定部材123の貫通穴123h1又は貫通穴123h2に挿通させ、ヘッドボード140のねじ穴141a、141bに螺合させる。これにより、
図15(b)に示すように、ヘッドボード140とベッドフレーム120が、ボルト190により締結される。すなわち、ヘッドボード140が、ベッドフレーム120に本固定される。この際、被支持部材142、152の第2部分142bとボード受け122a、122bの第2側板部127s2が、長手方向Xから見て重なる。そして、長手方向Xから見て被支持部材142とボード受け122a、122bとが重なる部分の上端122tは、ベッドフレーム120とヘッドボード140の締結位置、すなわちボルト190よりも上方に位置する。
【0066】
作業者は、フットボード150についても、ヘッドボード140と同様に、仮固定の工程と本固定の工程を行う。なお、ヘッドボード140及びフットボード150を取り付ける順番は、特に限定されない。
【0067】
次に、作業者は、ベッドフレーム120上に、複数のボトム130を配置する。なお、ボトム130は、仮固定の工程の前にベッドフレーム120上に配置されていてもよい。この場合、長手方向Xの両端に位置するボトム130は、仮固定や本固定の作業の邪魔にならないように、ベッドフレーム120上から避けておいてもよい。
【0068】
次に、本実施形態の効果について説明する。
本実施形態に係るベッド100を組み立て方法においては、ベッドフレーム120のボード受け122a、122bにボード140、150の被支持部材142、152を支持させることで、ボード140、150をベッドフレーム120に仮固定する。そして、ボード140、150がベッドフレーム120に仮固定された状態で、ボード140、150をベッドフレーム120にボルト190で締結し、ボード140、150をベッドフレーム120に本固定する。作業者は、ボード140、150をベッドフレーム120に締結する際に、ボード140を保持する必要がないため、ベッド100の組み立てが容易になる。
【0069】
特に、ベッドフレーム120の位置が高さ方向Zに変更可能である場合、又は、ベッドフレーム120の角度か変更可能である場合、ボード140、150が床面910と干渉することを避ける観点から、
図2及び
図3に示すように、ボード140、150は、最も低い位置において、床面910よりも上方に位置していることが好ましい。このような場合、作業者は、ボード140、150を床面から浮かせた状態で、ベッドフレーム120に締結する必要がある。本実施形態に係るベッド100の組み立て方法では、作業者が保持しなくても、ボード受け122a、122b及び被支持部材142、152により、ボード140、150が床面910から離隔した状態を維持できる。そのため、このようなベッド100を、例えば一人でも容易に組み立てることができる。
【0070】
また、ベッド100を組み立てた状態においては、ボード140、150は、ボルト190によりベッドフレーム120に締結されているため、ボード140のベッドフレーム120に対するガタツキを抑制できる。
【0071】
また、ベッド100を組み立てた状態において、ボード140、150は、ボルト190によりベッドフレーム120に締結されているだけでなく、ボード受け122a、122bによっても支持されている。そのため、ボード本体141、151の上端部に短手方向Yに延びる回転軸まわりのモーメントが作用した場合に、ボルト190によるベッドフレーム120とボード140、150との締結部と、ボード受け122a、122bと被支持部材142、152との当接部と、の両方で、モーメントに耐えることができる。そのため、ベッド100の耐久性を向上させることができる。
【0072】
また、ボード140、150をベッドフレーム120に本固定する際は、ベッドフレーム120の貫通穴123h1、123h2にボルト190を挿通させて、ボード140、150の内側の面141s1から長手方向Xの外側に向かって延びるねじ穴141a、141b、151a、151bに螺合させる。このようにボルト190は、ボード140、150の内側から取り付けられる。そして、ねじ穴141a、141b、151a、151bは、ボード140、150の外側の面141s2に到達していない。そのため、ベッド100の意匠性を向上させることができる。
【0073】
また、各貫通穴123h1、123h2の高さ方向Zにおける寸法L1は、各貫通穴123h1、123h2の短手方向Yにおける寸法L2よりも大きい。そのため、ベッド100を構成する各部品の製造精度や組み立て精度に起因して、固定部材123の各貫通穴123h1、123h2の中心とボード本体141、151のねじ穴141a、141b、151a、151bの中心の相対的な位置がずれたとしても、ボード140、150をベッドフレーム120に容易に締結できる。
【0074】
また、固定部材123には、外側の縦フレーム材121a、121bが第1位置P1に位置している状態において、ねじ穴141a、141b、151a、151bに対応する位置に位置する貫通穴123h1と、外側の縦フレーム材121a、121bが第2位置P2に位置している状態において、ねじ穴141a、141b、151a、151bに対応する位置に位置する貫通穴123h2と、が設けられている。そのため、外側の縦フレーム材121a、121bの位置が第1位置P1と第2位置P2のどちらであっても、共通の固定部材123にボード140、150を締結できる。
【0075】
また、上面視において、ボード受け122a、122b及び被支持部材142、152は、短手方向Yにおいて、ベッドフレーム120とボード140、150の締結位置、すなわちボルト190よりも内側に位置する。そのため、ボード受け122a、122b及び被支持部材142、152が、ベッドフレーム120とボード140、150を締結する作業の邪魔になり難い。
【0076】
また、被支持部材142、152がボード受け122a、122bに支持された状態で、被支持部材142、152とボード受け122a、122bが、長手方向Xから見て重なる。そして、長手方向Xから見て被支持部材142とボード受け122aとが重なる部分の上端122tは、ベッドフレーム120とボード140、150の締結位置よりも上方に位置する。そのため、ボード本体141、151の上端部に、短手方向Yに延びる回転軸まわりのモーメントが作用した場合に、被支持部材142、152が、ベッドフレーム120とボード140、150との締結位置よりも上方の位置で、ボード受け122a、122bに当接する。これにより、ベッドフレーム120とボード140、150との締結位置に作用する力を抑制できる。
【0077】
<変形例>
次に、ボード受け及び被支持部材の変形例を説明する。
図16は、ボード受け及び被支持部材の第1の変形例を示す図である。
図17(a)は、ボード受け及び被支持部材の第2の変形例を示す断面図であり、
図17(b)は、ボード受け及び被支持部材の第2の変形例を示す上面図である。
ボード受け及び被支持部材の形状は、作業者がボードを保持しなくても、ボード受けがボードを落下しないように支持できる形状である限り、上記の実施形態の形状に限定されない。
【0078】
例えば、
図16に示すように、ボード受け222は、有底の筒状部材を含んでもよい。そして、被支持部材242は、ボード本体141、151に取り付けられた支柱を含んでもよい。なお、ここで有底とは、筒状部材の底部が完全に閉塞されている形態だけでなく、筒状部材の底部が部分的に閉塞されている場合も含む。この場合、ボード受け222の内部空間内に、被支持部材242が配置されることにより、ボード140、150がベッドフレーム120に仮固定される。
【0079】
また、例えば、
図17(a)に示すように、ボード受け322が、高さ方向Zに並んだ2つのボス322a、322bを含んでもよい。
図17(b)に示すように、各ボス322a、322bは、短手方向Yに延びている。そして、
図17(a)に示すように、被支持部材342は、第1部分342aと、第2部分342bと、第3部分342cと、を有していてもよい。第1部分342aは、高さ方向Zに延びている。第2部分342bは、第1部分342aに接続されており、長手方向Xにおける内側に延びる第1延伸部と、第1延伸部の長手方向Xにおける内側の端部に接続されており、下方に延びる第2延伸部と、を含む。そのため、第1部分342aと第2部分342bとの間には、凹部343aが形成される。第3部分342cは、第2部分342bよりも上方において第1部分342aに接続されており、長手方向Xにおける内側に延びる第1延伸部と、第1延伸部の長手方向Xにおける内側の端部に接続されており、下方に延びる第2延伸部と、を含む。そのため、第1部分342aと第3部分342cとの間に、凹部343bが形成されている。各凹部343a、343bは、上方向に窪んでいる。各凹部343a、343b内に対応するボス322a、322bが配置されることにより、ボード140、150がベッドフレーム120に仮固定される。
【0080】
上記実施形態では、ボルトが、ボードのボード本体とベッドフレームの固定部材を締結する形態を説明したが、ボルトは、ボード受けと被支持部材を締結してもよい。また、ボードのボード本体とベッドフレームの固定部材が締結された状態で、ボード受けと被支持部材が更に締結されてもよい。
【0081】
上記の実施形態及び変形例は、本発明を具現化した例であり、本発明は上記の実施形態及び変形例には限定されない。例えば、実施形態及び変形例において、いくつかの構成要素を追加、削除又は変更したものも本発明に含まれる。
【符号の説明】
【0082】
100 :ベッド
110 :台座
120 :ベッドフレーム
121a~121h:フレーム材
122a、122b、222、322:ボード受け
122t :上端
123 :固定部材
123h1、123h2:貫通穴
123s1 :上板部
123s2 :下板部
123s3 :側板部
124 :取付部
125 :位置調整部材
125a :貫通穴
125b :ボルト
126 :延伸部
126h :貫通穴
126i :ボルト
126s1 :側板部
126s2 :上板部
127 :支持部
127a :空間
127s1 :第1側板部
127s2 :第2側板部
127s3 :第3側板部
127s4 :底板部
128 :延伸部
128h :貫通穴
128i :ボルト
128s1 :側板部
128s2 :上板部
128s3 :下板部
129 :支持部
130 :ボトム
140 :ヘッドボード
141 :ボード本体
141a、141b:ねじ穴
141s1 :内側の面
141s2 :外側の面
142、242、342:被支持部材
142a :第1部分
142b :第2部分
142c :第3部分
150 :フットボード
151 :ボード本体
151a、151b:ねじ穴
152 :被支持部材
160 :フレームカバー
170 :駆動部
180 :コントローラ
190 :ボルト
322a、322b:ボス
342a :第1部分
342b :第2部分
342c :第3部分
343a、343b:凹部
910 :床面
L1、L2 :寸法
P1 :第1位置
P2 :第2位置
X :長手方向
Y :短手方向
Z :高さ方向