(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-17
(45)【発行日】2025-01-27
(54)【発明の名称】遠隔操作装置および遠隔操作プログラム
(51)【国際特許分類】
G07B 15/00 20110101AFI20250120BHJP
G06Q 50/10 20120101ALI20250120BHJP
G06F 3/0484 20220101ALI20250120BHJP
G06F 3/04817 20220101ALI20250120BHJP
【FI】
G07B15/00 W
G06Q50/10
G06F3/0484
G06F3/04817
(21)【出願番号】P 2022007265
(22)【出願日】2022-01-20
【審査請求日】2024-03-19
(73)【特許権者】
【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
(73)【特許権者】
【識別番号】598076591
【氏名又は名称】東芝インフラシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】高橋 慶光
【審査官】中村 泰二郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-225881(JP,A)
【文献】特開2004-038469(JP,A)
【文献】特開2002-269605(JP,A)
【文献】特開2008-071203(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G07B 15/00-15/06
G06Q 50/00-50/20,
50/26-99/00
G06F 3/01,
3/048-3/04895
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示器を含む操作パネルと接続するインターフェースと、
駅に設置した各機器と通信する通信部と、
前記駅に設置した利用者用インターホンを使用する人物が提示する乗車券を撮影する券面カメラが撮像する画像を表示する券面表示領域を含むインターホン制御画面と前記駅に設置した各駅務機器の状態を表示する駅務操作画面とを配置した遠隔操作画面を前記表示器に表示する制御部と、
を有する遠隔操作装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記インターホン制御画面に前記券面表示領域とは別に人物表示領域を設け、前記通信部により接続した利用者用インターホンを操作する人物を撮影するカメラが撮影した画像を前記人物表示領域に表示する、
請求項1に記載の遠隔操作装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記通信部により利用者用インターホンと接続している場合には当該利用者用インターホンを操作する人物を撮影するカメラが撮影した画像を前記人物表示領域に表示し、前記通信部が利用者用インターホンと接続していない場合には前記操作パネルを操作する人物を撮影するカメラが撮影した画像を前記人物表示領域に表示する、
請求項2に記載の遠隔操作装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記インターホン制御画面において前記通信部により接続可能な各利用者用インターホンのそれぞれに対応するインターホンボタンを表示し、それぞれの利用者用インターホンとの接続状態に応じて対応する前記インターホンボタンの表示状態を変化させる、
請求項1乃至3の何れか1項に記載の遠隔操作装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記インターホン制御画面において前記通信部により接続する利用者用インターホンに対する応答又は切断を指示する応答ボタンを表示し、前記通信部による利用者用インターホンとの接続状態に応じて前記応答ボタンの表示状態を変化させる、
請求項1乃至4の何れか1項に記載の遠隔操作装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記駅務操作画面において前記通信部により接続可能な各駅にそれぞれ対応する駅ボタンを表示し、何れかの駅ボタンが選択された場合に選択された駅ボタンに対応する駅に設置されている各駅務機器の状態を示す駅務機器ボタンを表示する、
請求項1乃至5の何れか1項に記載の遠隔操作装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記駅務操作画面において前記通信部により接続する各駅務機器の動作状態に応じて対応する各駅務機器ボタンの表示状態を変化させる、
請求項6に記載の遠隔操作装置。
【請求項8】
前記制御部は、前記駅務操作画面において何れかの駅務機器ボタンが指示された場合、指示された駅務機器ボタンに対応する駅務機器の設定画面を前記駅務操作画面に重ねて表示する、
請求項6又は7の何れか1項に記載の遠隔操作装置。
【請求項9】
前記制御部は、前記駅務操作画面において何れかの駅務機器ボタンが指示された場合、指示された駅務機器ボタンに対応する駅務機器の設置場所に設置されたカメラが撮影する画像を前記インターホン制御画面に表示させる、
請求項6乃至8の何れか1項に記載の遠隔操作装置。
【請求項10】
前記制御部は、前記駅務操作画面において駅の窓口に存在する人物が申請する内容に応じて操作される多機能機に対応する多機能機ボタンを表示し、前記多機能機ボタンが指示された場合に前記多機能機の操作画面と前記窓口に存在する人物が提示する乗車券を撮影する券面カメラが撮影する画像を表示する券面表示領域と前記窓口に存在する人物を撮影するカメラが撮影した画像を表示する人物表示領域とを配置した多機能機の遠隔操作画面を前記表示器に表示する、
請求項6乃至9に何れか1項に記載の遠隔操作装置。
【請求項11】
駅に設置した各機器と通信する通信部と表示器を含む操作パネルと接続するインターフェースとを有するコンピュータに、
前記駅に設置した利用者用インターホンとの接続状態を表示するインターホン制御画面と前記駅に設置した各駅務機器の状態を表示する駅務操作画面とを配置した遠隔操作画面を前記表示器に表示させ、
前記通信部により利用者用インターホンと接続した場合に当該利用者用インターホンを利用する人物が提示する乗車券を撮影する券面カメラが撮像する画像を前記インターホン制御画面において表示させる、
遠隔操作プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、遠隔操作装置および遠隔操作プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
鉄道などの交通機関では、利用者からの様々な問い合わせを聞いて駅の係員が対応することがある。例えば、従来の交通機関では、利用者が券売機等で購入した乗車券に対する問い合わせなどを駅の係員が受ける場合、係員対応の窓口などで係員が利用者と直接向き合って対応することが多い。しかしながら、係員が個々の利用者と直接向き合って対応する形態では、駅などに設けた各窓口にそれぞれ係員を配置する必要があるため、交通機関側の負担が大きくなるという問題がある。
【0003】
また、鉄道の駅などには、係員が利用者と音声で対話するためのインターホンを据え付けている所もある。しかしながら、従来のインターホンによる対応では、係員は、利用者との音声による対話だけで各種の案内を実施しなければならない。このため、係員は、利用者を所持している乗車券などを的確に確認することが容易ではなく、対応に苦慮することがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上述した課題を解決するため、遠隔地の係員による利用者への案内性の向上が図れる遠隔操作装置および遠隔操作プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態によれば、遠隔操作装置は、インターフェースと通信部と制御部とを有する。インターフェースは、表示器を含む操作パネルと接続する。通信部は、駅に設置した各機器と通信する。制御部は、駅に設置した利用者用インターホンを使用する人物が提示する乗車券を撮影する券面カメラが撮像する画像を表示する券面表示領域を含むインターホン制御画面と駅に設置した各駅務機器の状態を表示する駅務操作画面とを配置した遠隔操作画面を表示器に表示する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】
図1は、実施形態に係る遠隔操作装置を含む遠隔操作システム全体の構成例を概略的に示す図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係る遠隔操作装置の構成例を示すブロック図である。
【
図3】
図3は、実施形態に係る遠隔操作装置が表示する遠隔操作画面の例を示す図である。
【
図4】
図4は、実施形態に係る遠隔操作装置が表示する遠隔操作画面におけるインターホン制御画面の表示例を示す図である。
【
図5】
図5は、実施形態に係る遠隔操作装置が表示するインターホン制御画面におけるインターホンボタンの表示制御の例を説明するためのフローチャートである。
【
図6】
図6は、実施形態に係る遠隔操作装置が表示するインターホン制御画面における応答ボタンの表示制御の例を説明するためのフローチャートである。
【
図7】
図7は、実施形態に係る遠隔操作装置が表示する遠隔操作画面における駅務操作画面の表示例を示す図である。
【
図8】
図8は、実施形態に係る遠隔操作装置が表示する遠隔操作画面における駅務操作画面の表示制御の例を説明するためのフローチャートである。
【
図9】
図9は、実施形態に係る遠隔操作装置が表示する駅務操作画面における設定ボタンが指示された場合に表示される設定画面の表示例を示す図である。
【
図10】
図10は、実施形態に係る遠隔操作装置が駅務操作画面における駅務機器ボタンが指示された場合に表示する設定画面(詳細画面)の例を示す図である。
【
図11】
図11は、実施形態に係る遠隔操作装置が表示する多機能機の遠隔操作画面の表示例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照して実施形態について説明する。
図1は、実施形態に係る遠隔操作システム1の構成例を示す概念図である。
遠隔操作システム1は、例えば、鉄道の各駅などに設置される駅務機器を用いて実施される業務を遠隔地で制御するためのシステムである。なお、遠隔操作システム1は、鉄道以外の交通機関あるいは各種の施設(有料施設)などにおける入出場やサービスの利用などを行うシステムなどにも適用しても良い。実施形態においては、鉄道における業務(駅務)を実施するための各種の機器を含む駅務システムとしての遠隔操作システム1について説明するものとする。
【0009】
図1に示すように、遠隔操作システム1は、遠隔操作装置(遠隔監視装置)10、カメラ13、インターホン14、券売機21、カメラ22、書画台23、精算機31、カメラ32、書画台33、改札機41、多機能機(窓口処理機、係員端末)51、カメラ52、および、カメラ53a付きインターホン53を有する。
図1に示す遠隔操作システム1は、交通機関ごとのセキュアな通信を保つように、各機器がローカルなネットワークによって接続されるものとする。
【0010】
遠隔操作装置10、カメラ13およびインターホン14は、駅務室などの駅務機器の遠隔操作および監視を係員が実行するための場所に設けられる。遠隔操作装置10は、制御装置としての遠隔PC11と操作パネル12とを有する。操作パネル12は、表示器とタッチパネルなどの操作デバイスとを備える装置である。操作パネル12は、例えば、タッチパネル付きの表示装置で構成される。
【0011】
券売機21、カメラ22、書画台23は、各種の券の発券を行う発券場所としての発券機口に設置される。券売機21は、乗車券を発券する。券売機21は、普通乗車券だけでなく定期券を発券する装置であっても良いし、ICカードなどの乗車券媒体に金額をチャージする装置であっても良い。発券機口においては、複数台の券売機21が並べて設置されるようにしても良いし、1台の券売機21が設置されるようにしても良い。
【0012】
カメラ22および書画台23は、券売機21が設置される発券機口に配置されるものとする。
カメラ22は、発券機口にいる利用者を撮影するための撮影装置である。カメラ22は、発券機口に設置した書画台23(インターホン23b)を利用する利用者を撮影する。また、カメラ22は、券売機21を利用する利用者が撮影するように設置しても良い。例えば、カメラ22は、書画台23および券売機21が設置された発券機口全体を撮影するように設置するようにしても良いし、書画台23の利用者を撮影できるように設定した券売機21に設けたカメラであっても良い。
【0013】
書画台23は、利用者が提示する乗車券等の券面を撮影するための装置である。書画台23は、券売機21が設置される設置場所(発券機口)に設置される。書画台23は、券売機21ごとに設置しても良いし、複数の券売機21が並べて設置される発券機口に設置しても良い。
【0014】
書画台23は、券面カメラ23aとインターホン23bとを備える。なお、書画台23は、券面カメラ23aとインターホン23bとを接続した通信制御装置を備える構成しても良い。この場合、書画台23に設ける券面カメラ23aおよびインターホン23bは、通信制御装置を介して遠隔操作装置10との通信を行うようにしても良い。
【0015】
券面カメラ23aは、乗車券を載置する載置台に置かれた券の券面の画像を撮影する。券面カメラ23aは、画像を撮像する撮像部と撮像した画像を出力する通信インターフェースとを有する。
図1に示す構成例において、券面カメラ23aは、撮像部が乗車券を載置する載置台の画像を撮像部が撮像し、撮像した画像を通信インターフェースにより遠隔操作装置10へ送信する。
【0016】
インターホン23bは、スピーカ、マイク、および、通信インターフェースなどを備える。
図1に示す構成例において、インターホン23bは、インターホン14との通話などが遠隔操作装置10によって制御される。発券機口にいる利用者が使用するインターホン(利用者用インターホン)23bは、遠隔操作装置10を操作する駅務室にいる係員が使用するインターホン(係員用インターホン)14と通話できるように構成される。
【0017】
精算機31、カメラ32、書画台33は、利用者が提示する券に対する精算を行う精算機口に設置される。精算機口には、1台の精算機31が配置されるようにしても良いし、複数の精算機31が並べて設置されるようにしても良い。カメラ32および書画台33は、1つの精算口に対して少なくとも1つ設置される。
【0018】
カメラ32は、精算機口にいる利用者を撮影するための撮影装置である。カメラ32は、精算機31又は書画台33(インターホン33b)を利用する利用者を撮影するように設置される。例えば、カメラ22は、複数の精算機31および書画台33が設置された精算機口全体を撮影するように設置するようにしても良いし、精算機31ごとに設置するようにしても良い。
【0019】
書画台33は、利用者が提示する乗車券等の券面を撮影するための装置である。書画台33は、精算機31が設置される設置場所(精算機口)に設置される。書画台33は、精算機31ごとに設置しても良いし、複数の精算機31が並べて設置される精算機口に設置しても良い。
【0020】
書画台33は、券面カメラ33aとインターホン33bとを備える。また、書画台33は、券面カメラ33aとインターホン33bとを接続した通信制御装置を備える構成しても良い。この場合、書画台33に設ける券面カメラ33aおよびインターホン33bは、通信制御装置を介して遠隔操作装置10との通信を行うようにしても良い。
【0021】
券面カメラ33aは、乗車券を載置する載置台に置かれた券の券面の画像を撮影する。券面カメラ33aは、画像を撮像する撮像部と撮像した画像を出力する通信インターフェースとを有する。
図1に示す構成例において、券面カメラ33aは、撮像部が乗車券を載置する載置台の画像を撮像部が撮像し、撮像した画像を通信インターフェースにより遠隔操作装置10へ送信する。
【0022】
インターホン33bは、スピーカ、マイク、および、通信インターフェースなどを備える。
図1に示す構成例において、インターホン33bは、インターホン14との通話などが遠隔操作装置10によって制御される。精算機口にいる利用者が使用するインターホン(利用者用インターホン)33bは、遠隔操作装置10を操作する駅務室にいる係員が使用するインターホン(係員用インターホン)14と通話できるように構成される。
【0023】
改札機41は、改札口に設置される。例えば、改札機41は、改札口に2台1組で改札用の通路を形成するように並べて設置される。改札機41は、改札用の通路を0000通行する利用者が提示する乗車券に応じて通行制御処理(改札処理)を実行する。
【0024】
多機能機(窓口処理機)51、カメラ52、および、カメラ53a付きインターホン53は、係員が利用者対応を行う窓口に設置される。多機能機(窓口処理機)51は、利用者の申し出に応じた係員が操作によって種々の駅務処理を実行する。例えば、多機能機51は、窓口に訪れた利用者からの申し出に応じた係員の操作によって利用者が提示する乗車券を処理する券処理部などを備える。
【0025】
カメラ52は、窓口にいる利用者を撮影するための撮影装置である。
インターホン53は、利用者又は利用者が提示する乗車券の券面などを撮影するためのカメラ53aを備える。インターホン53は、スピーカ、マイク、および、通信インターフェースなどを備える。
図1に示す構成例において、インターホン53は、駅務室内に設けたインターホン14との通話などが遠隔操作装置10によって制御される。窓口にいる利用者が使用するインターホン(利用者用インターホン)53は、遠隔操作装置10を操作する駅務室にいる係員が使用するインターホン(係員用インターホン)14と通話できるように構成される。
【0026】
インターホン53が備えるカメラ53aは、利用者が提示する乗車券の券面の画像を撮影する券面カメラとしても機能する。カメラ53aは、画像を撮像する撮像部を有し、撮像部が撮像した画像をインターホン53が備える通信インターフェースにより遠隔操作装置10へ送信する。
【0027】
次に、実施形態に係る遠隔操作システム1における遠隔操作装置10の構成について説明する。
図2は、実施形態に係る遠隔操作装置10の構成例を示すブロック図である。
遠隔操作装置10は、制御装置としての遠隔PC(遠隔制御装置)11とユーザインターフェースとしての操作パネル12とを有する。遠隔操作装置10において、遠隔PC11と操作パネル12とは通信ケーブルあるいは無線通信を介して接続される。ただし、遠隔操作装置10は、遠隔PC11と操作パネル12とが一体的に形成された装置であっても良い。
【0028】
遠隔PC11は、
図2に示すように、制御部101、記憶部102、通信部103、インターフェース(I/F)104、インターフェース(I/F)105、インターフェース(I/F)106を備える。また、操作パネル12は、表示器および操作デバイスを有する。
【0029】
制御部101は、遠隔操作装置10における各種の動作を制御する。制御部101は、プログラムを実行するプロセッサを有する。例えば、制御部101は、プロセッサ、メモリおよびインターフェースなどで構成する。制御部101は、プロセッサが記憶部102又は制御部101内のメモリに記憶するプログラムを実行することにより各種の処理を実行する。
【0030】
記憶部102は、各種のデータを記憶する。記憶部102は、例えば、HDD(ハードディスクドライブ)あるいはSSD(ソリッドステートドライブ)などの書き換え可能な不揮発性のメモリで構成する。記憶部102は、後述する遠隔操作装置としての動作を制御部101が実行するための遠隔操作プログラムを記憶する。
【0031】
通信部103は、遠隔操作システム1における各機器と通信するためのインターフェースである。
図1に示す構成例において、通信部103は、各駅に設置される券売機21、カメラ22、書画台23、精算機31、カメラ32、書画台33、改札機41、多機能機51、カメラ52、インターホン53などの機器と通信する。
【0032】
インターフェース104は、操作パネル12を接続するためのインターフェースである。操作パネル12は、表示器と操作デバイスとを有する。操作パネル12は、遠隔PC11に接続される。例えば、操作パネル12は、タッチパネル内蔵のディスプレイ装置である。操作パネル12は、遠隔PC11に接続可能な仕様であれば特定の構成に限定されるものではない。操作パネル12の表示器は、ディスプレイであり、後述する各種の画面を表示する。操作パネル12の操作デバイスは、例えば、タッチパネルであり、係員からの動作指示を受け付ける。
【0033】
インターフェース105は、カメラ13を接続するためのインターフェースである。カメラ13は、駅務室内で遠隔操作装置10を操作する係員を撮影するカメラである。
インターフェース106は、インターホン14を接続するためのインターフェースである。インターホン14は、駅務室内で遠隔操作装置10を操作する係員が各駅のインターホンと通話するための係員用インターホンである。
なお、インターフェース105および106は、共通のインターフェースであっても良い。また、通信部103がカメラ13と通信接続するインターフェースあるいはインターホン14と通信接続するインターフェースとして機能するようにしても良い。
【0034】
次に、実施形態に係る遠隔操作装置10が操作パネル12に表示する遠隔操作画面の例について説明する。
図3は、実施形態に係る遠隔操作装置10が操作パネル12に表示する遠隔操作画面の例を示す図である。
遠隔操作装置10の遠隔PC11は、操作パネル12の表示器に遠隔操作画面を表示する。
図3に示す表示例において、遠隔操作画面は、インターホン制御画面A1と駅務操作画面A2とを並べて表示するように構成される。
【0035】
インターホン制御画面A1は、駅務室にいる係員がインターホン14を用いて駅に設置したインターホン23b、33b、53bと通話するための各種の制御操作を行うための画面である。インターホン制御画面A1は、インターホンに対する制御を指示するための各種の指示ボタンと券面カメラが撮影する画像とカメラ22が撮影した画像とを表示する。係員は、インターホン制御画面A1に表示される券面カメラ23aが撮影する乗車券の券面の画像などを参照しながら駅に設置したインターホンとの通話などを行う。
【0036】
駅務操作画面A2は、各駅に設置した各種の駅務機器(券売機、精算機、改札機、多機能機など)の動作状態を管理するための画面である。駅務操作画面A2は、指定された駅に設置されている各駅務機器の動作状態を示す駅務機器ボタンを表示する。係員は、駅務操作画面A2に表示された駅務機器ボタンを指示することにより、駅務機器に対する動作設定あるいは駅務機器の遠隔操作などを実行する。
【0037】
次に、実施形態に係る遠隔操作装置10が操作パネル12に表示する遠隔操作画面におけるインターホン制御画面について説明する。
図4は、実施形態に係る遠隔操作装置10が操作パネル12に表示する遠隔操作画面におけるインターホン制御画面の表示例を示す図である。
図4に示す表示例において、インターホン制御画面A1は、駅名表示部B1、インターホンボタン群B2、券面表示領域B3、人物表示領域B4、設置場所表示部B5、および、応答ボタンB6を表示する。
【0038】
駅名表示部B1は、駅名又はインターホンの設置場所を示すグループ名を表示する。
図4に示す表示例において、駅名表示部B1には、最大6駅の駅名又はインターホンの設置場所を示すグループ名が表示される。
【0039】
インターホンボタン群B2に表示するインターホンボタンB2a、B2b、B2cは、各駅に設置されるインターホンに対応するボタンである。また、各インターホンボタンB1a、B1b、B1cは、遠隔操作装置10を操作する係員が使用可能な連携電話機としてのインターホン(係員用インターホン)14との通話が可能な各駅に設置された利用者が使用するインターホン(利用者用インターホン)23b、33b、53bに対応するボタンである。インターホンボタン群B2における各インターホンボタンB2a、B2b、B2cは、駅名表示部B1に表示する駅名又はグループ名に対応づけて表示される。
【0040】
図4に示す表示例では、「○○○3階」に設置された3つのインターホンに対応するインターホンボタンB2a、B2b、B2cが表示されている。例えば、インターホンボタンB2aは、「○○○3階」の「券売機」の設置場所(発券機口)に設けられたインターホン23bに対応するインターホンボタンである。インターホンボタンB2cは、「○○○3階」の「窓口」を設置場所とするインターホン53に対応するインターホンボタンである。インターホンボタンB2cは、「○○○3階」の「精算機」の設置場所(精算機口)に設けられたインターホン33bに対応するインターホンボタンである。
【0041】
各インターホンボタンB2a、B2b、B2cは、対応する利用者用インターホン23b、53、33bとの接続状態を制御するために係員によって指示される。例えば、係員は、インターホンボタンB2a(B2b、B2c)に対応するインターホンからの呼出に応答する場合にインターホンボタンB2a(B2b、B2c)を指示する。また、係員は、インターホンボタンB2a(B2b、B2c)に対応するインターホンを呼び出す場合にインターホンボタンB2a(B2b、B2c)を指示するようにしても良い。
【0042】
各インターホンボタンB2a、B2b、B2cは、操作パネル12の表示器にアイコンとして表示される。アイコンとしての各インターホンボタンB2a、B2b、B2cは、表示内容が遠隔操作装置10によって制御される。遠隔操作装置10は、対応するインターホン23b、53、33bの状況に応じて各インターホンボタンB2a、B2b、B2cの表示状態を変化させる。例えば、各インターホンボタンB2a、B2b、B2cは、対応するインターホンからの呼出中、対応するインターホンとの通話中、対応するインターホンとの通話の保留中、他のインターホンからの呼出中、又は、対応するインターホンの使用不可などの状況に応じた表示状態で表示される。
【0043】
券面表示領域B3は、券面カメラ23a、33a又は券面カメラとして使用されるカメラ53aが撮影する画像を表示する表示欄である。券面表示領域B3には、特定のインターホンと接続している場合に接続しているインターホンに対応する券面カメラが撮影する画像を表示する。
【0044】
例えば、インターホンボタンB2aに対応する発券機口の書画台23にあるインターホン23bと接続する場合、券面表示領域B3は、当該書画台23にある券面カメラ23aが撮影する画像を表示する。インターホンボタンB2bに対応する窓口のインターホン53と接続する場合、券面表示領域B3は、当該インターホン53に設けたカメラ53aが撮影する画像を表示する。インターホンボタンB2cに対応する精算機口の書画台33にあるインターホン33bと接続する場合、券面表示領域B3は、当該書画台33にある券面カメラ33aが撮影する画像を表示する。
【0045】
また、券面表示領域B3に表示する画像は、係員の操作に応じて拡大、縮小又は移動された状態で表示されるようにしても良い。例えば、操作パネル12がタッチパネル付きの表示器で構成される場合、表示器が表示するインターホン制御画面A1における券面表示領域B3の表示画面上を係員がタップすることにより券面表示領域B3に表示する画像に対する拡大、縮小又は移動を受け付けるようにしても良い。
【0046】
人物表示領域B4は、カメラ22、32、52又はカメラ13が撮影する画像を表示する表示欄である。人物表示領域B4には、特定の利用者用インターホン23b、33b、53と接続している場合に当該インターホンに対応するカメラ(当該インターホンの設置場所にいる人物を撮影するためのカメラ)22、32、52が撮影する画像を表示し、特定の利用者用インターホンと接続していない場合に駅務室に設けたカメラ(遠隔操作装置10を操作する係員を撮影するためのカメラ)13が撮影する画像を表示する。
【0047】
例えば、インターホンボタンB2aに対応する発券機口の書画台23にあるインターホン23bと接続する場合、人物表示領域B4は、当該インターホン23bが設置されている発券機口に設けたカメラ22が撮影する画像(発券機口にいる利用者を撮影した画像)を表示する。インターホンボタンB2bに対応する窓口のインターホン53と接続する場合、人物表示領域B4は、窓口に設けたカメラ52が撮影する画像(窓口にいる利用者を撮影した画像)を表示する。インターホンボタンB2cに対応する精算機口の書画台33にあるインターホン33bと接続する場合、人物表示領域B4は、精算機口に設けたカメラ32が撮影する画像(精算機口にいる利用者を撮影した画像)を表示する。また、どの利用者用インターホンとも接続していない場合、人物表示領域B4は、駅務室に設けたカメラ13(遠隔操作装置10を操作する係員を撮影した画像)を表示する。
【0048】
また、人物表示領域B4に表示する画像は、係員の操作に応じて拡大、縮小又は移動された状態で表示されるようにしても良い。例えば、操作パネル12がタッチパネル付きの表示器で構成される場合、表示器が表示するインターホン制御画面A1における券面表示領域B3の表示画面上を係員がタップすることにより券面表示領域B3に表示する画像に対する拡大、縮小又は移動を受け付けるようにしても良い。
【0049】
設置場所表示部B5は、接続しているインターホン(利用者用インターホン)の設置場所を示す情報を表示する表示欄である。例えば、インターホンボタンB2aに対応するインターホン23bと接続している場合、設置場所表示部B5は、「○○○3階」の「発券機口」にあるインターホンと接続中であることを表示する。インターホンボタンB1bに対応するインターホン53と接続している場合、設置場所表示部B5は、「○○○3階」の「窓口」にあるインターホンと接続中であることを表示する。インターホンボタンB1cに対応するインターホン33bと接続している場合、設置場所表示部B5は、「○○○3階」の「精算機口」にあるインターホンと接続中であることを表示する。
【0050】
応答ボタンB6は、各駅に設置されるインターホンに対する応答又は切断を指示するためのボタンである。また、応答ボタンB6は、遠隔操作装置10を操作する係員によって操作される。応答ボタンB6は、操作パネル12の表示器にアイコンとして表示される。アイコンとしての応答ボタンB6は、表示内容が遠隔操作装置10によって制御される。遠隔操作装置10は、駅に設置されるインターホン(利用者用インターホン)23b、53、33bとの接続状況に応じて応答ボタンB6の表示状態を変化させる。
【0051】
例えば、応答ボタンB6は、利用者用インターホンからの呼出待ち又は呼出中である場合には「応答」と表示され、利用者用インターホンとの通話中である場合には「切断」と表示される。係員は、駅に設置される利用者用インターホンからの呼出に応答する場合には「応答」と表示される応答ボタンB6を指示する。この指示に応じて、遠隔操作装置10は、呼出を発呼した利用者用インターホンと係員用インターホン14とを接続させて通話状態とする。また、係員は、利用者用インターホンとの通話を終了する場合には「切断」と表示される応答ボタンB6を指示する。この指示に応じて、遠隔操作装置10は、通話中の利用者用インターホンと係員用インターホン14とを通話状態を切断させる。
【0052】
次に、実施形態に係る遠隔操作装置10が表示する遠隔操作画面のインターホン制御画面における各インターホンボタンの表示制御について説明する。
図5は、実施形態に係る遠隔操作装置10が操作パネル12の表示器に表示する遠隔操作画面のインターホン制御画面における各インターホンボタンの表示制御の例を説明するためのフローチャートである。
遠隔操作装置10の遠隔PC11は、操作パネル12の表示器に
図3に示すようなインターホン制御画面と駅務操作画面とを並べた遠隔操作画面を表示させる。
【0053】
遠隔PC11の制御部101は、遠隔操作画面のインターホン制御画面において接続可能な利用者用インターホンに対応するインターホンボタンを表示させる。ここで、制御部101は、遠隔操作画面の駅務操作画面A2で指示された駅にある各インターホンに対応するインターホンボタンを表示する。また、制御部101は、駅務操作画面A2における駅務機器ボタンが指示された場合、指示された駅務機器ボタンに対応する駅務機器に対応するインターホンボタンを表示するようにしても良い。
【0054】
遠隔PC11の制御部101は、操作パネル12にインターホン制御画面を表示している場合、各インターホンボタンに対応するインターホンの状況を監視する。まず、制御部101は、インターホン制御画面に表示したインターホンボタンに対応するインターホンが使用可能な状態であるか否かを監視する(ST11)。
【0055】
インターホンが使用不可な状態である場合(ST11、NO)、制御部101は、使用不可な状態であるインターホンに対応するインターホンボタンの背景を灰色で表示する(ST13)。インターホンが使用可能な状態である場合(ST11、YES)、制御部101は、使用可能な状態であるインターホンに対応するインターホンボタンの背景を白色で表示する(ST14)。
【0056】
また、制御部101は、インターホン制御画面に表示したインターホンボタンに対応するインターホンからの呼出の有無を監視する(ST14)。インターホンからの呼出がない場合(ST14、NO)、制御部101は、インターホンボタンの表示状態を保持したままで上記ST11へ戻る。
【0057】
インターホンからの呼出を受けた場合(ST14、YES)、制御部101は、呼出の発呼元であるインターホンに対応するインターホンボタンの背景を緑色で点滅表示させる(ST15)。遠隔操作装置10は、呼出の発呼元に対応するインターホンボタンの背景を白色および灰色とは異なる緑色で点滅表示させることで、呼出を発呼しているインターホンを係員に報知することができる。
【0058】
対応するインターホンから呼出を受けている間(インターホンボタンの背景を緑色で点滅表示させる間)、制御部101は、インターホンからの呼出に対する応答指示の有無を監視する(ST16)。例えば、制御部101は、背景を緑色で点滅表示させているインターホンボタンが指示された場合に応答指示が入力されたものとする。また、制御部101は、応答ボタンが指示された場合であっても応答指示が入力されたものとする。すなわち、係員は、呼出を発呼するインターホンに対して応答する場合、操作パネル12のタッチパネルなどの操作デバイスを用いて緑色で点滅するインターホンボタン又は応答ボタンB6を指示入力する。
【0059】
インターホンからの呼出に対する応答指示がなければ(ST16、NO)、制御部101は、ST14へ進み、インターホンからの呼出の有無および係員による応答指示の有無の監視を継続して実行する。
【0060】
インターホンからの呼出に対する応答指示があった場合(ST16、YES)、制御部101は、応答指示が入力されたインターホンボタンに対応するインターホン(利用者用インターホン)と係員用インターホン14とを接続させて通話状態とする。利用者用インターホンと係員用インターホン14との通話状態を確立すると、制御部101は、緑色で点滅表示させていたインターホンボタンの背景を青色で表示させる(ST17)。
【0061】
また、制御部101は、利用者用インターホンと係員用インターホン14との通話状態を確立した場合、係員用インターホン14との通話状態となった利用者用インターホンを操作する利用者を撮影するためのカメラを特定し、特定したカメラが撮影する画像を人物表示領域B4に表示させる(ST18)。
【0062】
さらに、制御部101は、利用者用インターホンと係員用インターホン14との通話状態を確立した場合、係員用インターホン14との通話状態となった利用者用インターホンに対応する券面カメラを特定し、特定した券面カメラが撮影する画像を券面表示領域B3に表示させる(ST19)。
【0063】
例えば、発券機口に設置された書画台23が備える利用者用インターホン23bからの呼出に応答する場合、制御部101は、当該利用者用インターホン23bに対応するカメラとして発券機口に設置したカメラ22を特定し、カメラ22が撮影する画像を人物表示領域B4に表示し、当該利用者用インターホン23bを設けた書画台23にある券面カメラ23aが撮影する画像を券面表示領域B3に表示する。
【0064】
また、窓口に設置されたインターホン53からの呼出に応答する場合、制御部101は、窓口に設置したカメラ52が撮影する画像を人物表示領域B4に表示し、当該インターホン53に設けたカメラ53aが撮影する画像を券面表示領域B3に表示する。
【0065】
応答指示に応じて利用者用インターホンと係員用インターホン14とを接続した後、制御部101は、係員用インターホン14と接続したインターホンとの通話状態が保留状態となったか否かを監視する(ST20)。接続したインターホンとの通話状態が保留状態となった場合(ST20、YES)、制御部101は、当該インターホンボタンの背景を青色で点滅表示させる(ST21)。これにより、遠隔操作装置10を操作する係員は、接続した利用者用インターホンとの通話が保留中であることをボタンの表示状態によって直ちに視認することができる。
【0066】
また、応答指示に応じて利用者用インターホンと係員用インターホン14とを接続した後、制御部101は、係員用インターホン14と接続したインターホン以外のインターホンから呼出を受けているか否かを監視する(ST22)。接続したインターホン以外のインターホンから呼出を受けている場合(ST22、YES)、制御部101は、当該インターホンボタンの背景を黒色で点滅表示させる(ST23)。これにより、遠隔操作装置10を操作する係員は、何れかの利用者用インターホンと通話中又は保留中であっても、他の利用者用インターホンからの呼出をボタンの表示状態によって直ちに視認することができる。
【0067】
利用者用インターホンと係員用インターホン14とを接続した後、制御部101は、利用者用インターホンとの通話が切断されたか否かを監視する(ST24)。例えば、制御部101は、通話中のインターホンに対応するインターホンボタンへの指示に応じて通話を切断する。また、制御部101は、通話中において「切断」と表示される応答ボタンB6への指示に応じて通話を切断するようにしても良い。係員は、接続中のインターホンとの通話を切断する場合に対応するインターホンボタン又は応答ボタンB6を指示する。
【0068】
利用者用インターホンとの接続が切断されていなければ(ST24、NO)、制御部101は、ST20へ進み、保留、他のインターホンからの呼出および切断の有無などの監視を継続して実行する。
なお、一旦保留中となった後に通話が再開された場合、制御部101は、当該インターホンボタンの背景を青色の連続表示に切り替えるものとする。また、他のインターホンからの呼出がなくなった場合も、制御部101は、当該インターホンボタンの背景を青色の連続表示に切り替えるものとする。
【0069】
利用者用インターホンとの接続が切断された場合(ST24、YES)、制御部101は、インターホン制御画面における人物表示領域B4に表示する画像をカメラ13が撮影する画像(駅務室における係員を撮影するカメラ13が撮影する画像)に切り替え(ST25)、ST11へ戻る。
【0070】
以上のように、遠隔操作装置10は、遠隔操作画面のインターホン制御画面において、駅等に設置された利用者用インターホンに対応するインターホンボタンを表示し、各インターホンボタンの表示状態を対応するインターホンの状態に応じて変化させる。これにより、係員は、インターホン制御画面における各インターホンボタンの表示状態によって各インターホンの状態(使用可否、呼出中、通話中、保留中、他のインターホンからの呼出中など)を視認することができる。
【0071】
次に、実施形態に係る遠隔操作装置10が表示する遠隔操作画面のインターホン制御画面における応答ボタンB6の表示制御について説明する。
図6は、実施形態に係る遠隔操作装置10が操作パネル12の表示器に表示する遠隔操作画面のインターホン制御画面における応答ボタンB6の表示制御の例を説明するためのフローチャートである。
遠隔操作装置10の遠隔PC11は、操作パネル12の表示器に
図3に示すようなインターホン制御画面と駅務操作画面とを並べた遠隔操作画面を表示させ、インターホン制御画面において応答ボタンB6を表示させる。なお、制御部101は、インターホン制御画面において上述したような表示制御が実行されるインターホンボタン群B2を表示するものとする。
【0072】
遠隔PC11の制御部101は、インターホン制御画面に表示する各インターホンボタンに対応する各利用者用インターホンからの呼出待ちの状態において、応答ボタンB6に「応答」と表示し、かつ、背景を白色で表示する(ST30)。制御部101は、背景が白として「応答」と表示した応答ボタンB6を表示した状態において、インターホン制御画面に表示する各インターホンボタンに対応する各利用者用インターホンからの呼出の有無を監視する(ST31)。どの利用者用インターホンからも呼出がない場合(ST31、NO)、制御部101は、応答ボタンB6の背景を白色としたままで保持する。
【0073】
何れかの利用者用インターホンからの呼出を受けた場合(ST31、YES)、制御部101は、応答ボタンB6の背景を緑色で点滅表示させる(ST32)。遠隔操作装置10は、応答ボタンB6の背景を白色とは異なる緑色で点滅表示させることによって、利用者用インターホンからの呼出を受けていることを係員に報知することができる。
【0074】
利用者用インターホンからの呼出を受けている間(応答ボタンB6の背景を緑色で点滅表示させる間)、制御部101は、利用者用インターホンからの呼出に対する応答の有無を監視する(ST33)。例えば、制御部101は、背景を緑色で点滅表示させている応答ボタンB6が指示された場合に応答が指示されたものとする。また、制御部101は、呼出を発呼するインターホンに対応するインターホンボタンが指示された場合も応答が指示されたものとする。
【0075】
利用者用インターホンからの呼出に対する応答指示がなければ(ST33、NO)、制御部101は、ST31へ戻り、利用者用インターホンからの呼出の有無および応答指示の有無の監視を継続して実行する。
【0076】
利用者用インターホンからの呼出に対する応答指示があった場合(ST33、YES)、制御部101は、当該利用者用インターホンと係員用インターホン14とを接続させて通話状態とする。利用者用インターホンと係員用インターホン14との通話状態を確立すると、制御部101は、応答ボタンB6に「切断」と表示し、かつ、背景を白色で表示する(ST34)。
【0077】
また、制御部101は、利用者用インターホンと係員用インターホン14との通話状態を確立した場合、係員用インターホン14との通話状態となった利用者用インターホンを使用する利用者を撮影するためのカメラを特定し、特定したカメラが撮影する画像を人物表示領域B4に表示させる(ST35)。
【0078】
さらに、制御部101は、利用者用インターホンと係員用インターホン14との通話状態を確立した場合、係員用インターホン14との通話状態となった利用者用インターホンに対応する券面カメラを特定し、特定した券面カメラが撮影する画像を券面表示領域B3に表示させる(ST36)。
【0079】
例えば、発券機口に設置された書画台23が備える利用者用インターホン23bからの呼出に応答する場合、制御部101は、当該利用者用インターホン23bの設置場所である発券機口に設置したカメラ22が撮影する画像を人物表示領域B4に表示し、当該利用者用インターホン23bを設けた書画台23にある券面カメラ23aが撮影する画像を券面表示領域B3に表示する。
【0080】
また、窓口に設置されたインターホン53からの呼出に応答する場合、制御部101は、窓口に設置したカメラ52が撮影する画像を人物表示領域B4に表示し、当該インターホン53に設けたカメラ53aが撮影する画像を券面表示領域B3に表示する。
【0081】
利用者用インターホンと係員用インターホン14とを接続した後、制御部101は、係員用インターホン14と接続したインターホンとの通話状態が保留状態となったか否かを監視する(ST37)。接続したインターホンとの通話状態が保留状態となった場合(ST37、YES)、制御部101は、応答ボタンB6の背景を緑色で点滅表示させる(ST21)。これにより、遠隔操作装置10を操作する係員は、接続した利用者用インターホンとの通話が保留中であることを応答ボタンB6の表示状態によって視認することができる。
【0082】
また、利用者用インターホンと係員用インターホン14とを接続した後、制御部101は、利用者用インターホンとの通話が切断されたか否かを監視する(ST39)。例えば、制御部101は、利用者用インターホンとの通話中において「切断」と表示される応答ボタンB6への指示に応じて通話を切断する。また、制御部101は、通話中の利用者用インターホンに対応するインターホンボタンへの指示に応じて通話を切断するようにしても良い。
【0083】
利用者用インターホンとの接続が切断されていなければ(ST39、NO)、制御部101は、ST37へ戻り、保留および切断の有無などの監視を継続して実行する。なお、一旦保留中となった後に通話が再開された場合、制御部101は、応答ボタンB6の背景を白色の表示に切り替えるものとする。
【0084】
利用者用インターホンとの接続が切断された場合(ST39、YES)、制御部101は、インターホン制御画面における人物表示領域B4に表示する画像をカメラ13が撮影する画像(駅務室における係員を撮影するカメラ13が撮影する画像)に切り替え(ST25)、ST30へ戻る。
【0085】
以上のように、遠隔操作装置10は、遠隔操作画面のインターホン制御画面において、駅等に設置された利用者用インターホンとの通話を指示するための応答ボタンを表示し、応答ボタンの表示状態を対応する利用者用インターホンの状態に応じて変化させる。これにより、係員は、インターホン制御画面における応答ボタンの表示状態によって利用者用インターホンとの接続状態(呼出、通話、保留など)を視認することができる。
【0086】
次に、実施形態に係る遠隔操作装置10が表示する遠隔操作画面における駅務操作画面について説明する。
図7は、実施形態に係る遠隔操作装置10が操作パネル12の表示器に表示する遠隔操作画面における駅務操作画面の表示例を示す図である。
図7に示す表示例において、駅務操作画面A2は、改札口名アイコンC1(C1a、C1b)、駅ボタンC2、駅務機器ボタンC3、設定ボタンC4(C4a、C4b)、および、設定ボタンC5(C5a、C5b)を表示する。
【0087】
改札口名アイコンC1(C1a、C1b)は、駅務機器が設置されている改札口を示す情報(改札口名)を表示する。
図7に示す表示例では、駅ボタンC2で選択されている駅にある2つの改札口を示す2つの改札口名アイコンC1a、C1bが表示されている。改札口名アイコンC1aは、改札口名が「○○○本口」の改札口であることを示し、改札口名アイコンC1bは、改札口名が「○○○3階」の改札口であることを示す。
【0088】
駅ボタンC2は、駅務操作画面A2に表示する駅務機器が設置される駅を指定するためのボタンである。駅務操作画面A2には、選択可能な駅の駅名を表示した複数の駅ボタン(タブ)が並べて表示される。
図7に示す表示例は、複数の駅ボタンのうち「○○○」と表示された駅ボタンが選択された状態を示す。
図7に示す駅務操作画面A2は、駅名が「○○○」の駅に設置されている駅務機器に対する遠隔監視あるいは遠隔操作を行うための画面である。すなわち、遠隔操作装置10は、駅務操作画面A2において係員が選択可能な複数の駅ボタンを表示し、係員によって選択される駅ボタンに対応する駅に設置された駅務機器に対する監視および操作を行うための画面を表示する。
【0089】
駅務機器ボタンC3は、個々の駅務機器に対応するボタンである。各駅務機器ボタンC3は、対応する駅務機器が設置されている改札口に対応づけた表示位置に表示される。
図7に示す表示例では、「○○○本口」に設置される駅務機器に対応する駅務機器ボタンが「○○○本口」と表示する改札口名アイコンC1に対応する表示位置に表示され、「○○○3階」に設置される各駅務機器に対応する各駅務機器ボタンが「○○○3階」と表示する改札口名アイコンC1に対応する表示位置に表示されている。
【0090】
駅務機器ボタンC3は、対応する駅務機器の動作状態を示す文字情報などが表示される。また、駅務機器ボタンC3は、対応する駅務機器の動作状態(稼働状況)に応じて背景の表示状態(色など)が変更される。例えば、駅務機器ボタンC3は、対応する駅務機器が通常状態で稼働している場合には背景が白色で表示され、対応する駅務機器が異常状態となった場合には背景が赤色などで表示される共に異常の内容を示す文字情報なども表示される。
【0091】
駅務機器ボタンC3は、対応する駅務機器における詳細な設定内容や動作状況を示す設定画面(詳細画面)を表示する場合に指示される。すなわち、特定の駅務機器ボタンC3が指示された場合、指示された駅務機器ボタンに対応する駅務機器に関する設定画面が駅務操作画面上に表示される。
【0092】
設定ボタンC4(C4a、C4b)は、対応する改札口に設置されている各改札機に対する設定を行うことを指示するボタン(改札機設定ボタン)である。
図7に示す表示例において、設定ボタンC4aは、「○○○本口」の改札口に設置されている改札機に対する設定を行うことを指示するボタンであり、設定ボタンC4bは、「○○○3階」の改札口に設置されている改札機に対する設定を行うことを指示するボタンである。すなわち、何れかの設定ボタンC4が指示された場合、指示されたボタンに対応する改札口にある各改札機に対して一斉に適用される設定内容を指定する設定画面が駅務操作画面A2上に表示される。
【0093】
設定ボタンC5(C5a、C5b)は、対応する改札口に設置されている券売機および精算機に対する設定を行うことを指示するボタン(券処理機設定ボタン)である。
図7に示す表示例において、設定ボタンC5aは、「○○○本口」の改札口に設置されている券売機および精算機に対する設定を行うことを指示するボタンであり、設定ボタンC5bは、「○○○3階」の改札口に設置されている券売機および精算機に対する設定を行うことを指示するボタンである。すなわち、何れかの設定ボタンC5が指示された場合、指示されたボタンに対応する改札口にある券売機および精算機に対して一斉に適用される設定内容を指定する設定画面が駅務操作画面A2上に表示される。
【0094】
次に、実施形態に係る遠隔操作装置10が表示する遠隔操作画面における駅務操作画面の表示制御について説明する。
図8は、実施形態に係る遠隔操作装置10が操作パネル12の表示器に表示する遠隔操作画面における駅務操作画面の表示制御の例を説明するためのフローチャートである。
遠隔操作装置10の遠隔PC11は、操作パネル12の表示器に
図3に示すようなインターホン制御画面と駅務操作画面とを並べた遠隔操作画面を表示させる。
【0095】
遠隔PC11の制御部101は、遠隔操作画面の駅務操作画面において接続可能な駅を示す駅ボタンC2を表示させる(ST41)。例えば、制御部101は、駅ボタンC2は、
図7に示すように、遠隔操作画面の駅務操作画面A2において接続(遠隔監視および操作)可能な各駅の駅名を表示したボタン(タブ)として駅ボタンC2を表示する。遠隔操作装置10を操作する係員は、表示された複数の駅ボタンC2から遠隔監視および操作する駅の駅ボタンを指示する。また、初期状態においては、所定の駅の駅ボタンC2が指定された状態となるようにしても良い。
【0096】
何れかの駅ボタンが指定された場合(ST42、YES)、制御部101は、指定された駅に設置されている各駅務機器に対応する駅務機器ボタンを表示する(ST43)。例えば、制御部101は、
図7に示すように、駅務操作画面A2において指定された駅にある改札口を示す改札口名アイコンC1を表示する。制御部101は、各改札口を示す改札口名アイコンC1に対応づけて改札口およびその周辺に設置されている駅務機器に対応する駅務機器ボタンC3を表示する。また、制御部101は、
図7に示すように、駅務操作画面A2において改札口名アイコンC1が示す改札口ごとに、改札機に対応する駅務機器(改札機)ボタンと券売機、精算機および多機能機に対応する駅務機器ボタンとを表示領域で分けて表示する。
【0097】
改札口名アイコンC1に対応づけて駅務機器ボタンを表示すると、制御部101は、それぞれの駅務機器ボタンにおいて対応する各駅務機器の状態を示す情報を表示する(ST44)。制御部101は、表示する駅務機器ボタンに対応する各駅務機器から動作情報を取得し、取得した動作情報を示す情報を駅務機器ボタン上に表示する。
【0098】
図7に示す表示例によれば、制御部101は、各駅務機器ボタンにおいて稼働状況を示す文字情報を表示する。また、制御部101は、通常の稼働状態である駅務機器に対応する駅務機器ボタンの背景を白色で表示し、通常の稼働状態でない駅務機器に対応する駅務機器ボタンの背景を白色以外の色や表示状態で表示する。例えば、制御部101は、異常が発生している駅務機器に対応する駅務機器ボタンの背景を赤色で表示する。また、制御部101は、電源がオフとなっている駅務機器に対応する駅務機器ボタンの背景を黒で表示するようにしても良い。さらに、制御部101は、媒体や釣銭の補充などの保守が必要となる駅務機器に対応する駅務機器ボタンの背景を黄色で表示するようにしても良い。
【0099】
また、駅務操作画面A2に駅務機器ボタンC3を表示した状態において、制御部101は、駅務機器ボタンC3又は設定ボタンC4、C5に対する指示入力を受け付ける(ST45)。駅務機器ボタンC3又は設定ボタンC4、C5が指示された場合(ST45、NO)、制御部101は、指示されたボタンが多機能機に対応する駅務機器ボタンであるか否かを判断する(ST46)。
【0100】
多機能機以外の駅務機器に対応する駅務機器ボタンC3又は設定ボタンC4、C5が指示された場合(ST46、NO)、制御部101は、指示されたボタンに対応する駅務機器の設定画面を表示し(ST47)、表示した設定画面への入力に応じた駅務機器の設定処理を実行する(ST48)。
【0101】
例えば、多機能機以外の駅務機器に対応する駅務機器ボタンC3が指示された場合、制御部101は、指示された駅務機器ボタンに対応する駅務機器の動作状態を示す設定画面(駅務機器の詳細画面)を駅務操作画面A2上に重ねて表示する。制御部101は、駅務機器の詳細画面において入力された情報に応じて当該駅務機器に対する動作設定あるいは動作制御を実行する。
【0102】
また、駅務機器ボタンC3が指示された場合、制御部101は、指示された駅務機器ボタンに対応する駅務機器の設置場所に設けられたカメラが撮影する画像をインターホン制御画面A1で表示するようにしても良い。例えば、券売機21に対応する駅務機器ボタンC3が指示された場合、制御部101は、当該券売機21が設置される発券機口に設けられているカメラ22が撮影する画像をインターホン制御画面A1における人物表示領域B4に表示する。また、精算機31に対応する駅務機器ボタンC3が指示された場合、制御部101は、当該精算機31が設置される精算機口に設けられているカメラ32が撮影する画像をインターホン制御画面A1における人物表示領域B4に表示する。これにより、係員は、駅務機器ボタンを指示した場合に当該駅務機器ボタンに対応する駅務機器の周辺を撮影した画像を直ぐに確認することができる。
【0103】
また、設定ボタンC4が指示された場合、制御部101は、指示された設定ボタンに対応する改札口(駅)に設置されている改札機に対する動作状態や設定状態を示す設定画面(改札機の設定画面)を駅務操作画面A2上に重ねて表示する。制御部101は、設定ボタンC4への指示に応じて表示する改札機の設定画面において入力された情報に応じて当該設定ボタンC4が対応する改札口に設置される全ての改札機に対する動作設定あるいは動作制御を一斉に実行する。
【0104】
また、設定ボタンC5が指示された場合、制御部101は、指示された設定ボタンに対応する改札口(駅)に設置されている券売機および精算機(券処理機)に対する動作状態や設定状態を示す設定画面(券処理機の設定画面)を駅務操作画面A2上に重ねて表示する。制御部101は、設定ボタンC5への指示に応じて表示する券売機の設定画面において入力された情報に応じて当該設定ボタンC5が対応する改札口に設置される全ての券処理機に対する動作設定あるいは動作制御を一斉に実行する。
【0105】
図9は、遠隔操作装置10の操作パネル12が表示する駅務操作画面A2における設定ボタンC5が指示された場合に表示される設定画面の表示例を示す図である。
図7に示す表示例における設定ボタンC5bが指示された場合、制御部101は、
図9に示すような券処理機の設定画面を駅務操作画面A2上に重ねて表示(フローティング表示)する。
図9に示す設定画面において、制御部101は、対象とする券処理機(券売機および精算機)の設置場所を示す情報として「○○○3階」と表示し、対象とする駅務機器を示す情報として「券売機、精算機設定」と表示する。
【0106】
さらに、制御部101は、券処理機の設定画面において設定する業務内容を選択するための業務指定ボタン(タブ)を表示する。制御部101は、選択されている業務指定ボタンの業務内容に関する設定を行うための設定画面を券処理機の設定画面として表示する。
図9に示す券処理機の設定画面の例では、「○○○3階」に設置された「券売機および精算機」に対して「一斉」に設定する設定内容を指示するための画面が表示される。
【0107】
図10は、遠隔操作装置10が操作パネル12の表示器に表示する駅務操作画面A2における改札機に対応する駅務機器ボタンC3が指示された場合に表示される設定画面(詳細画面)の表示例を示す図である。
異常が発生した改札機に対応する駅務機器ボタンC3が指示された場合、制御部101は、
図10に示すような詳細画面を駅務操作画面A2上に重ねて表示(フローティング表示)する。
図10に示す詳細画面において、制御部101は、当該改札機の設置場所を示す情報および当該改札機を示す情報を表示する。さらに、制御部101は、当該改札機に関する情報として、投入された券の情報、詳細情報、ドア開ボタン、および、ドア閉ボタンなどを表示する。例えば、制御部101は、
図10に示す詳細画面におけるドア開ボタンへの指示に応じて当該改札機のドアを開放させたり、ドア閉ボタンへの指示に応じて当該改札機のドアを閉鎖させたりする。
【0108】
多機能機51に対応する駅務機器(多機能機)ボタンC3a(
図7参照)が指示された場合(ST46、NO)、制御部101は、指定された多機能機ボタンC3aに対応する多機能機51にアクセスし(ST49)、当該多機能機を遠隔操作可能な状態とする。制御部101は、多機能機51を遠隔操作可能な状態とすると、多機能機の操作画面とカメラの撮影画像とを並べた画面(多機能機の遠隔操作画面)を操作パネル12の表示器に表示する(ST50)。
【0109】
多機能機の操作画面は、駅に設置されている多機能機を駅務室にいる係員が遠隔操作装置10によって遠隔操作するための操作画面である。制御部101は、操作パネル12の表示器に表示した多機能機の操作画面に対する入力に応じて多機能機を遠隔操作することで、駅に設置されている多機能機を実際に遠隔で動作させる。
【0110】
多機能機の遠隔操作画面におけるカメラの撮影画像としては、窓口に設置されるカメラ52が撮影する画像と窓口に設置されるインターホン53に設けられたカメラ53aが撮影する画像とを表示する。カメラ52は、当該多機能機が設置される窓口にいる人物(利用者)を撮影するように設定されたカメラである。カメラ53aは、当該多機能機が設置される窓口に設けたインターホンを使用する利用者が提示する乗車券の券面を撮影するように設定された券面カメラとして機能する。
【0111】
図11は、実施形態に係る遠隔操作装置10が操作パネル12の表示器に表示する多機能機の遠隔操作画面の表示例を示す図である。
図11に示す表示例において、多機能機の遠隔操作画面は、操作画面領域D1とカメラ画像領域D2とを並べた構成となっている。
操作画面領域D1には、駅務機器(多機能機)ボタンC3a(
図7参照)に対応する駅に設置した多機能機51が表示する操作画面と同様な画面を表示する。操作画面領域D1に表示する多機能機の操作画面は、当該多機能機51が実際に表示する操作画面と同様な画面である。遠隔操作装置10は、多機能機ボタンC3aへの指示に応じて対応する多機能機51に接続し、当該多機能機51を遠隔操作する。遠隔操作装置10は、多機能機の操作画面を当該多機能機51から取得して操作パネル12の表示器に表示するとともに操作画面に入力された情報を多機能機51へ送信することにより、当該多機能機51に操作画面への入力内容に応じた処理を実際に実行させる。
【0112】
カメラ画像領域D2には、窓口に設置されるカメラ52が撮影する画像を表示する表示領域D2aと窓口に設置されるインターホン53に設けられたカメラ53aが撮影する画像を表示する表示領域D2bとを配置する。さらに、
図11に示す表示例では、カメラ画像領域D2において当該多機能機が設置される改札口にある改札機のドア開閉操作をするためのドア制御ボタンを表示するドア制御画面D2cを表示する。
【0113】
表示領域D2aは、指示された多機能機ボタンC3aに対応する多機能機51が設置される窓口にいる人物(利用者)を撮影するように設定されたカメラ52が撮影する画像を表示する。表示領域D2bは、指示された多機能機ボタンC3aに対応する多機能機51が設置される窓口に設けたインターホン53を使用する利用者が提示する乗車券の券面を撮影するように設置されたカメラ53aが撮影した画像を表示する。
【0114】
ドア制御画面D2cは、指示された多機能機ボタンC3aに対応する多機能機が設置される改札口にある各改札機のドアを開閉させるドア制御ボタンを表示する。ここで、各駅(改札口)の窓口に設置された多機能機は、設置された駅にある各改札機のドアを開閉させる機能を有するものとする。制御部101は、指示された多機能機ボタンC3aに対応する多機能機が制御可能な改札機に対するドア制御ボタンをドア制御画面D2cに表示し、ドア制御画面D2cに表示したドア制御ボタンへの入力に応じて多機能機に改札機のドアを開閉される制御を実行させる。
【0115】
操作パネル12の表示器に多機能機の遠隔操作画面を表示した場合、制御部101は、多機能機の操作画面への入力に応じて当該多機能機の遠隔操作を実行する(ST51)。これにより、駅務操作画面における多機能機ボタンC3aを指示した係員は、カメラ52が撮影する窓口にいる利用者の画像とカメラ53aが撮影する窓口のインターホンを使用する利用者が提示する乗車券の券面の画像とを視認しながら、多機能機の操作画面を操作することにより駅に設置した多機能機を遠隔操作できる。
【0116】
以上のように、実施形態に係る遠隔操作装置は、各駅に設置した各機器と通信する通信部を有し、駅に設置した利用者用インターホンを使用する人物が提示する乗車券を撮影する券面カメラが撮像する画像を表示する券面表示領域を含むインターホン制御画面と前記駅に設置した各駅務機器の状態を表示する駅務操作画面とを配置した遠隔操作画面を操作パネルの表示器に表示する。
【0117】
これにより、実施形態に係る遠隔操作装置によれば、遠隔操作装置を設置した遠隔地にいる係員は、駅などに設置した利用者用インターホンを使用する利用者が提示する乗車券を撮影した画像を視認しながら、当該利用者に対する音声による案内などを円滑かつ確実に行うことができる。
【0118】
なお、上記した各処理はいくつかのソフトウェアによって実行することが可能である。このため、上記処理の手順を実行するいくつかのプログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を通じてこれらプログラムを遠隔操作装置にインストールして実行することで、上記処理を容易に実現することができる。例えば、遠隔操作装置は、プログラムをネットワーク経由でダウンロードし、ダウンロードしたプログラムを記憶することで、プログラムをインストールするようにしても良い。また、遠隔操作装置は、上記プログラムを各種の情報記憶媒体から読み取り、読み取ったプログラムを記憶することで、プログラムをインストールするようにしても良い。
【0119】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0120】
1…遠隔操作システム、10…遠隔操作装置、11…遠隔PC、12…操作パネル、13…カメラ(係員用カメラ)、14…インターホン(係員用インターホン)、21…券売機、22…カメラ(利用者用カメラ)、23…書画台、23a…券面カメラ、23b…インターホン(利用者用インターホン)、32…カメラ(利用者用カメラ)、33…書画台、33a…券面カメラ、33b…インターホン(利用者用インターホン)、41…改札機、51…多機能機、52…カメラ(利用者用カメラ)、53…インターホン(利用者用インターホン)、53a…カメラ(券面カメラ)、101…制御部、102…記憶部、1003…通信部、104…インターフェース、105…インターフェース、106…インターフェース、A1…インターホン制御画面、A2…駅務操作画面、B2…インターホンボタン、B3…券面表示領域、B4…人物表示領域、B6…応答ボタン、C2…駅ボタン、C3…駅務機器ボタン、C3a…多機能機ボタン、C4、C5…設定ボタン、D1…多機能機の操作画面、D2…カメラ画像領域、D2a…券面表示領域、D2b…人物表示領域。