(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-17
(45)【発行日】2025-01-27
(54)【発明の名称】コーヒーマシンを備えた粉砕度適合装置、このような装置のコーヒーマシン、粉砕度適合のための方法
(51)【国際特許分類】
A47J 42/08 20060101AFI20250120BHJP
A47J 31/42 20060101ALI20250120BHJP
【FI】
A47J42/08
A47J31/42
(21)【出願番号】P 2022560950
(86)(22)【出願日】2021-04-01
(86)【国際出願番号】 EP2021058643
(87)【国際公開番号】W WO2021204682
(87)【国際公開日】2021-10-14
【審査請求日】2024-01-17
(31)【優先権主張番号】102020109527.9
(32)【優先日】2020-04-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】510098962
【氏名又は名称】メリッタ プロフェッショナル コーヒー ソリューションズ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディートゲゼルシャフト
【氏名又は名称原語表記】Melitta Professional Coffee Solutions GmbH & Co. KG
【住所又は居所原語表記】Zechenstrasse 60, D-32429 Minden, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】カイ ハルマン
(72)【発明者】
【氏名】アーミン ヘンゼル
(72)【発明者】
【氏名】ベアント ブーフホルツ
【審査官】根本 徳子
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2018/0055288(US,A1)
【文献】国際公開第2020/002493(WO,A1)
【文献】欧州特許出願公開第03542682(EP,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0235249(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2019/0254468(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47J 31/00-31/60
A47J 42/00-42/56
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コーヒー豆(8)を粉砕するための少なくとも1つの粉砕機構(2)を備えた少なくとも1つのコーヒーマシンを有する粉砕度適合装置(1)であって、
前記少なくとも1つの粉砕機構(2)は、第1の粉砕ディスク(3)と、第2の粉砕ディスク(4)と、前記2つの粉砕ディスク(3,4)のうちの少なくとも一方を回転可能に駆動する駆動ユニット(6)と、制御ユニット(10)とを有する、
粉砕度適合装置(1)において、
前記粉砕度適合装置(1)は、少なくとも1つのサーバ(15)をさらに含み、
前記少なくとも1つの粉砕機構(2)は、少なくとも1つのセンサ装置(12)を有
し、
前記制御ユニット(10)は、調節ユニットを有し、前記センサ装置(12)と、前記粉砕機構(2)の微粉性調整部(7)および/または力生成装置(7a)と共に、前記粉砕機構(2)の粉砕度を調節するための制御ループ(16)を形成し、
前記少なくとも1つのサーバ(15)は、前記粉砕機構(2)の前記微粉性調整部(7)および/または前記力生成装置(7a)に関する事前に規定されたデータを前記制御ユニット(10)に伝送するように構成されている
ことを特徴とする、粉砕度適合装置(1)。
【請求項2】
前記センサ装置(12)は、前記コーヒーマシンの前記粉砕機構(2)の微粉性調整部(7)および/または力生成装置(7a)の少なくとも1つの表示部を形成または有する、請求項1記載の粉砕度適合装置(1)。
【請求項3】
前記少なくとも1つのサーバ(15)は、サービスプロバイ
ダである、請求項1または2記載の粉砕度適合装置(1)。
【請求項4】
前記サービスプロバイダは、電話によるホットライン/コンサルティングである、請求項3記載の粉砕度適合装置(1)。
【請求項5】
前記少なくとも1つのサーバ(15)は、上位の制御装置であり、前記少なくとも1つの粉砕機構(2)を有する前記コーヒーマシンに、前記制御ユニット(10)を介して有線接続および/または無線接続されている、請求項1から
4までのいずれか1項記載の粉砕度適合装置(1)。
【請求項6】
前記制御ユニット(10)は、前記センサ装置(12)から前記少なくとも1つのサーバ(15)にデータを伝送し、前記サーバ(15)からデータを受信するインタフェースとして構成されている、請求項1から
5までのいずれか1項記載の粉砕度適合装置(1)。
【請求項7】
前記制御ユニット(10)は、遠隔測定接続部(18)を介して前記少なくとも1つのサーバ(15)に接続されており、
前記粉砕度適合装置(1)は、遠隔測定式の粉砕度適合装置(1)を形成する、
請求項1から6までのいずれか1項記載の粉砕度適合装置(1)。
【請求項8】
前記少なくとも1つのサーバ(15)は、前記制御ユニット(10)から得られたデータを用いて前記粉砕機構(2)の監視を実施する、請求項1から
7までのいずれか1項記載の粉砕度適合装置(1)。
【請求項9】
前記少なくとも1つのサーバ(15)は、調節ユニットを有し、前記制御ユニット(10)と、前記センサ装置(12)と、前記粉砕機構(2)の微粉性調整部(7)および/または力生成装置(7a)と共に、前記粉砕機構(2)の粉砕度を調節するための制御ループ(17)を形成する、請求項1から
8までのいずれか1項記載の粉砕度適合装置(1)。
【請求項10】
前記少なくとも1つのサーバ(15)は
、遠隔測定接続部(18)によって少なくとも2つのコーヒーマシンに接続されており、前記少なくとも2つのコーヒーマシンのそれぞれの粉砕機構(2)を調節し、前記少なくとも2つのコーヒーマシンのデータを評価する、請求項1から
9までのいずれか1項記載の粉砕度適合装置(1)。
【請求項11】
前記少なくとも1つのサーバ(15)は、クラウド(C)内に配置されている、請求項1から
10までのいずれか1項記載の粉砕度適合装置(1)。
【請求項12】
請求項1から
11までのいずれか1項記載の粉砕度適合装置(1)の構成部分を形成する、コーヒーマシン、とりわけ全自動コーヒーマシン。
【請求項13】
コーヒーマシンを備えた粉砕度適合装置(1)の粉砕度適合のための方法であって、
前記粉砕度適合装置(1)は、請求項1から
4までのいずれか1項記載の粉砕度適合装置(1)であり、
当該方法は、
(VS1)粉砕機構(2)の動作前または動作時に、前記粉砕機構(2)の粉砕度に関する設定量(目標値)を、前記コーヒーマシンの前記粉砕機構(2)の粉砕工具(3,4)の微粉性調整部(7)または力生成装置(7a)に入力するステップと、
(VS2)センサ装置(12)を用いて前記粉砕機構(2)の力または/および位置を検出し、前記微粉性調整部(7)または前記力生成装置(7a)の対応する表示信号を生成するステップと、
(VS3)このようにして得られた前記表示信号を、前記設定量(目標値)と、またはサーバ(15)から得られた設定量と比較し、前記コーヒーマシンの前記粉砕機構(2)の前記微粉性調整部(7)または前記力生成装置(7a)を、前記粉砕度適合装置(1)の粉砕度適合のために調整するステップと
を含む、方法。
【請求項14】
請求項1から
11までのいずれか1項記載の粉砕度適合装置の遠隔測定式の粉砕度適合のための方法であって、
当該方法は、
(VS1)粉砕機構(2)の動作前または動作時に、前記粉砕機構(2)の粉砕度に関する設定量(目標値)を、制御ユニット(10)の、または前記制御ユニット(10)と通信するサーバ(15)の調節ユニットに入力するステップであって、前記調節ユニットは、前記粉砕機構(2)の粉砕工具(3,4)を、操作信号を介して微粉性調整部(7)または力生成装置(7a)を介して調整する、ステップと、
(VS2)センサ装置(12)を用いて前記粉砕機構(2)の力または/および位置を検出し、対応する測定信号(12b)を生成し、前記測定信号(12b)を前記調節ユニットに転送するステップと、
(VS3)このようにして得られた前記測定信号(12b)を、前記設定量(目標値)と比較し、前記粉砕機構(2)の粉砕度を調節するための対応する操作信号を形成するステップと
を含む、方法。
【請求項15】
前記測定信号(12b)は、前記制御ユニット(10)によって遠隔測定接続部(18)を介してクラウド(C)内のサーバ(15)に伝送され、
前記サーバ(15)は、前記遠隔測定接続部(18)を介して前記操作信号を前記制御ユニット(10)に伝送する、請求項
14記載の方法。
【請求項16】
前記制御ユニット(10)は
、追加的に検出されたパラメータを前記サーバ(15)に伝送し、
前記サーバ(15)は、このようにして得られた値と、検出された測定信号と、前記操作信号とから種々の評価を実施する、
請求項
15記載の方法。
【請求項17】
前記追加的に検出されたパラメータは、温度を含む、請求項16記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の上位概念に記載のコーヒーマシンを備えた粉砕度適合装置と、このような装置を備えたコーヒーマシン、とりわけ全自動コーヒーマシンと、粉砕度適合のための方法とに関する。
【0002】
従来技術からは、コーヒーマシンにおいて使用されるコーヒー粉砕機構の実質的に2つの実証された構造形式が公知である。一方は、ディスク粉砕機構、他方は、円錐粉砕機構である。両方の種類の粉砕機構は、2つの粉砕工具から成っていて、これらの工具のうちの一方が固定されており、他方が駆動されるという点で共通している。一方の粉砕工具の回転運動によって、粉砕されるべきコーヒー豆が粉砕隙間に引き込まれ、先細りした粉砕隙間幅を介してますます微粉に粉砕される。両方の工具の最小間隔は、コーヒー粉末の生成される粉砕度にとって決定的に重要である。
【0003】
このような従来のコーヒー粉砕機構における粒子微粉性を加減するために、両方の粉砕工具の間の間隔が変化させられる。回転不能に支持されている粉砕工具を、駆動される他方の粉砕工具に対して幾何学的に変化させることができる。この調整は、手動でまたは電気的な調整ユニットを介して実施される。その際、粉砕度の変化は、幾何学的に極めて敏感に挙動する。追加的にコーヒーの種類と、製品にとって望ましい抽出強度とに依存している最適な調整は、100分の数ミリメートルという非常に小さな範囲内に位置している。
【0004】
本出願人のまだ公開されていない出願は、コーヒー粉末の微粉性を調整するための代替的な力制御方法を記載している。同出願には、粉砕されたコーヒーの粒径が、粉砕工程時に粉砕工具間に作用する軸方向力に関連していることが示されている。粉末が微粉であればあるほど、力も大きくなる。さらに、粉砕工具のうちの一方が回転防止されて支持されており、それと同時に軸方向の自由度を有していることが記載されている。粉砕工具には、所望の粉砕度を達成するために所定の力が外部から印加される。
【0005】
したがって、本発明は、コーヒーマシンの粉砕機構の粒子微粉性の加減を有利に改善し、粉砕機構の寿命を延長させ、ひいてはコスト面での利点を提供するような、粉砕度適合装置を提供するという課題を有する。
【0006】
本発明は、上記の課題を、請求項1記載の特徴を有する粉砕度適合装置と、請求項9記載の特徴を有するコーヒーマシンと、請求項10記載の特徴を有する方法とによって解決する。
【0007】
コーヒー豆を粉砕するための少なくとも1つの粉砕機構を備えた少なくとも1つのコーヒーマシンを有する本発明による粉砕度適合装置、とりわけ遠隔測定式の粉砕度適合装置であって、少なくとも1つの粉砕機構は、第1の粉砕ディスクと、第2の粉砕ディスクと、2つの粉砕ディスクのうちの少なくとも一方を回転可能に駆動する駆動ユニットと、制御ユニットとを有する。粉砕度適合装置は、少なくとも1つのサーバをさらに含み、少なくとも1つの粉砕機構は、少なくとも1つのセンサ装置を有する。
【0008】
1つの実施形態では、センサ装置は、コーヒーマシンの粉砕機構の微粉性調整部および/または力生成装置の少なくとも1つの表示部を形成または有する。これにより、粉砕機構の粉砕度の簡単かつ迅速な適合を実施することができる。
【0009】
1つの実施形態では、少なくとも1つのサーバは、サービスプロバイダ、例えば電話によるホットライン/コンサルティングであってよい。これにより、コーヒーマシンのユーザは、表示された調整値とサーバの情報とに基づいて、迅速かつ簡単な粉砕度適合を実施することができる。
【0010】
さらなる実施形態ではまたは追加的には、少なくとも1つのサーバは、上位の制御装置であってよく、少なくとも1つの粉砕機構を有するコーヒーマシンに、制御ユニットを介して有線接続および/または無線接続されていてよい。このようにして、ユーザにとっての快適性を向上させることができる。
【0011】
本発明によるコーヒーマシン、とりわけ全自動コーヒーマシンは、上述した粉砕度適合装置の構成部分を形成する。
【0012】
コーヒーマシンを備えた上記の粉砕度適合装置の粉砕度適合のための本発明による方法は、以下の方法ステップ、すなわち、(VS1)粉砕機構の動作前または動作時に、粉砕機構の粉砕度に関する設定量(目標値)を、コーヒーマシンの粉砕機構の粉砕工具の微粉性調整部または力生成装置に入力するステップと、(VS2)センサ装置を用いて粉砕機構の力または/および位置を検出し、微粉性調整部または力生成装置の対応する表示信号を生成するステップと、(VS3)このようにして得られた表示信号を、設定量(目標値)と、またはサーバから得られた設定量と比較し、コーヒーマシンの粉砕機構の微粉性調整部または力生成装置を、粉砕度適合装置の粉砕度適合のために調整するステップとを含む。
【0013】
上述した粉砕度適合装置の遠隔測定式の粉砕度調節のためのさらなる本発明による方法は、以下の方法ステップ、すなわち、(VS1)粉砕機構の動作前または動作時に、粉砕機構の粉砕度に関する設定量(目標値)を、制御ユニットの、または制御ユニットと通信するサーバの調節ユニットに入力するステップであって、調節ユニットは、粉砕機構の粉砕工具を、操作信号を介して微粉性調整部または力生成装置を介して調整する、ステップと、(VS2)センサ装置を用いて粉砕機構の力または/および位置を検出し、対応する測定信号を生成し、測定信号を調節ユニットに転送するステップと、(VS3)このようにして得られた測定信号を、設定量(目標値)と比較し、粉砕機構の粉砕度を調節するための対応する操作信号を形成するステップとを有する。
【0014】
ここでの格別の利点は、複数のコーヒーマシンの所定の品質基準を達成するために(チェーン顧客)、粉砕機構を、サーバを介してその手動のまたは電気的な微粉性調整部によって幾何学的にまたは力制御して補正可能にすることによって、遠隔測定式のアクセスを介して機械を駆動することにより、1つまたは複数の粉砕機構を所望の(例えば、同一の)微粉度に、ひいては同等の製品設定に合わせて中央で調整することが可能となることである。
【0015】
このために1つの実施形態では、制御ユニットは、センサ装置から少なくとも1つのサーバにデータを伝送し、サーバからデータを受信するインタフェースとして構成されている。このようにして有利には、制御ユニットを、例えばインターネットまたは/およびイントラネットを介してサーバに接続させることが可能となる。
【0016】
力と粉砕度との間の関係性を利用して、コーヒーマシンの粉砕機構を遠隔測定法によって理想的に調整し、監視し、影響量に対して調節することが可能である。この場合の影響量とは、例えば、コーヒー豆の交換、製品設定の変更、または直接的にコーヒーマシンにおける温度変動であってよい。
【0017】
本発明の有利な発展形態は、従属請求項の対象によって提示されている。
【0018】
さらなる実施形態では、制御ユニットは、調節ユニットを有し、センサ装置と、粉砕機構の微粉性調整部および/または力生成装置と共に、粉砕機構の粉砕度を調節するための制御ループを形成する。このことは、制御ユニットが複数の機能を有しているので有利である。
【0019】
さらなる別の実施形態では、制御ユニットは、遠隔測定接続部を介して少なくとも1つのサーバに接続されており、粉砕度適合装置は、遠隔測定式の粉砕度適合装置を形成する。これによって有利には、無線接続手段も利用される。
【0020】
サーバを有利に使用するために、少なくとも1つのサーバは、粉砕機構の微粉性調整部および/または力生成装置に関する事前に規定されたデータを制御ユニットに伝送するように構成されている。したがって、事前に規定されたデータを、サーバのメモリに一度格納するだけで、このメモリに接続されている多数の他のコーヒーマシンのために使用することが可能となる。
【0021】
さらなる別の有利な実施形態では、少なくとも1つのサーバは、制御ユニットから得られたデータを用いて粉砕機構の監視を実施することができる。これにより、粉砕工具に対する絶対的な位置(力または幾何学形状)に関する予測を可能にするセンシングによる補助量を用いて、粉砕度の微粉性の中央での補正が可能となる。
【0022】
さらなる実施形態では、少なくとも1つのサーバは、調節ユニットを有し、制御ユニットと、センサ装置と、粉砕機構の微粉性調整部および/または力生成装置と共に、粉砕機構の粉砕度を調節するための制御ループを形成する。このことは、これによってそれぞれのコーヒーマシンの制御ユニットが調節ユニットを有する必要がなくなるので有利である。
【0023】
少なくとも1つのサーバが、遠隔測定接続部によって少なくとも2つのコーヒーマシンに接続されており、少なくとも2つのコーヒーマシンのそれぞれの粉砕機構を調節し、少なくとも2つのコーヒーマシンのデータを評価するとさらに有利である。もちろん、格段により多数のコーヒーマシンを、このようにしてサーバに接続してもよい。
【0024】
少なくとも1つのサーバが、クラウド内に配置されていると有利である。
【0025】
本発明による方法のさらなる有利な実施形態では、測定信号は、制御ユニットによって遠隔測定接続部を介してクラウド内のサーバに伝送され、サーバは、遠隔測定接続部を介して操作信号を制御ユニットに伝送する。
【0026】
さらに、制御ユニットは、例えば温度のような追加的に検出されたパラメータをサーバに伝送することができ、サーバは、このようにして得られた値と、検出された測定信号と、操作信号とから種々の評価を実施する。これにより、粉砕工具間の実際の軸方向力に関する情報を提供するセンシングによる補助量が記録および評価され、これによって粉砕工具の摩耗度が特定されるという利点が得られる。
【0027】
さらなる有利な実施形態は、残りの従属請求項から見て取ることができる。
【0028】
本発明によれば、以下の利点を達成することができる:
・粉砕機構の迅速な初期補正(とりわけ、所定の工場調整時、粉砕工具の交換時、または粉砕機構からの異物の除去時)、
・豆の交換時の微粉性の適合、
・粒子微粉性に関する粉砕機構の直接的な制御または調節(コーヒーケーキの抽出時間に関する間接的な調節を参照のこと)、
・熱膨張作用の補償、
・遠隔診断によって粉砕機構の実際の位置の特定が可能、
・絶対的な粉砕度の特定/調整、
・例えばメンテナンス計画のための粉砕工具における摩耗作用の継続的な診断、
・複数のコーヒーマシンの所定の品質基準を達成するために(チェーン顧客)、粉砕機構を、中央のクラウドCを介してその手動のまたは電気的な微粉性調整部によって幾何学的にまたは力制御して補正可能にすることによって、それぞれの遠隔測定接続部を介して機械を駆動することにより、1つまたは複数の粉砕機構が所望の(例えば、同一の)微粉度に、ひいては同等の製品設定に合わせて中央で調整される。
【0029】
以下では、本発明を、実施例に基づいて図面を参照しながらより詳細に説明する。図面は、本発明をより詳細に説明するために使用されているに過ぎず、本発明を限定しているわけではない。記載されている個々の特徴を、一般的な専門知識の範囲内においてそれ自体さらなる変形形態に転用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【
図1】コーヒー豆を粉砕するための粉砕機構の原理の正面断面図を有する、本発明による粉砕度適合装置の概略図である。
【
図2】
図1の本発明による装置の1つの変形例の概略図である。
【
図3】例示的な方法の概略的なフローチャートである。
【0031】
図1には、コーヒー豆8を粉砕するための粉砕機構2の原理の正面断面図を有する、本発明による粉砕度適合装置1の概略図が示されている。
【0032】
粉砕度適合装置1は、本実施例では粉砕機構2と、センサ装置12と、サーバ15とを含む。
【0033】
「サーバ」15という用語は、本明細書では以下の概念であると理解されるべきである。
【0034】
簡単な実施形態では、サーバ15は、サービスプロバイダ、例えば電話によるホットライン/コンサルティング等であってよい。
【0035】
さらなる実施形態では、サーバ15を、一種の上位の制御装置として、例えば、粉砕機構2を有するコーヒーマシンの周辺に配置することができ、コーヒーマシンに有線接続または/および無線接続させることができる。この場合、サーバ15には、粉砕機構2を有するさらなるコーヒーマシンを対応付けることができる。
【0036】
上位の制御装置としてのサーバ15は、例えば、ローカルネットワークに接続されていて、かつこのローカルネットワークを介して情報を取得および提供するコンピュータであってよい。ネットワークコンピュータ上にインストールされていて、かつ上記の要件を満たすソフトウェアも、サーバ15とすることができる。
【0037】
ここに示されている例示的な実施形態では、サーバ15は、いわゆるクラウドC内に配置されているか、またはクラウドCに接続されている。
【0038】
もちろん、サーバ15を、追加的にサービスプロバイダとして設けることも考えられる。
【0039】
粉砕機構2は、粉砕機構軸線2aと、第1の粉砕ディスク3を備えた第1の粉砕ディスク支持体M1と、第2の粉砕ディスク4を備えた第2の粉砕ディスク支持体M2と、駆動ユニット6とを有する。粉砕ディスク3,4は、粉砕工具とも称される。第1の粉砕ディスク3は、第1の粉砕ディスク支持体M1において回転不能に支持されている。その限りにおいて、第1の粉砕ディスク3は、粉砕機構2の動作中には静止している。
【0040】
第1の粉砕ディスク3を別のように、例えば粉砕円錐体として構成してもよい。第1の粉砕ディスク3の図示されていない貫通部を通って、充填漏斗9が延在している。充填漏斗9および貫通部を通って、粉砕されるべきコーヒー豆8が粉砕機構2に供給される。粉砕機構2は、他の嗜好品または食品を粉砕するために設けられていてもよいが、好ましくはコーヒー豆8を粉砕するために設けられている。
【0041】
粉砕ディスク3,4の粉砕側は、互いに向き合うように配置されており、粉砕ディスク3,4は、粉砕ディスク3と粉砕ディスク4との間に参照符号が付されていない粉砕室を形成しており、この粉砕室の外周は、粉砕間隙MSに開口している。粉砕間隙MSには、捕集装置(図示せず)を備えた、ここでは詳細には図示されていない排出区域5が取り付けられており、この捕集装置は、粉砕間隙MSから出てきたコーヒー豆(好ましくは、コーヒー粉末)を捕集して、抽出プロセスへと供給する。
【0042】
第2の粉砕ディスク4を別のように、例えば粉砕円錐体として構成してもよい。第2の粉砕ディスク4は、粉砕機構軸線2aを中心にして第1の粉砕ディスク3に対して相対的に回転可能である。ここでは、第2の粉砕ディスク4が粉砕機構2の動作中に回転運動させられる一方で、第1の粉砕ディスク3が静止しているように、第2の粉砕ディスク4が駆動ユニット6に結合されている。
【0043】
このことは有利であるが、必ずしもそうである必要はない。代替的に、第1の粉砕ディスク3を回転可能とし、その一方で、第2の粉砕ディスク4を静止させることも可能である。また、両方の粉砕ディスク3,4を(例えば、互いに逆向きの回転方向でかつ/またはそれぞれ異なる速度で)回転可能とし、これによって常に両方の粉砕ディスク3,4の間で相対運動が実施されるようにすることも可能である。
【0044】
粉砕機構2は、少なくとも1つの微粉性調整部7をさらに有する。微粉性調整部7は、ここでは第1の粉砕ディスク3に作用し、第1の粉砕ディスク3は、ここでは回動防止されており、粉砕機構軸線2aの方向における軸方向自由度を有する。微粉性調整部7は、回転可能な第2の粉砕ディスク4または両方の粉砕ディスク3,4に作用することもできる。
【0045】
微粉性調整部7は、図示されていない実施形態では、手動での調整のために構成されている。
【0046】
微粉性調整部7を、例えば電気モータによって駆動すること、例えば、制御ユニット10によって制御されるステップモータまたはサーボモータによって駆動することもできる。制御ユニット10は、電気駆動部を有する駆動ユニット6も制御する。
【0047】
さらに、粉砕機構2を、微粉性調整部7を用いて、粉砕されるべきコーヒー豆8およびそれぞれの所望の粉砕度に応じて、有利には微粉性調整部7によって調整することができる。
【0048】
例えば、手動の微粉性調整部7の場合には、この微粉性調整部7に、例えばスケールを備えた表示部が結合されている。センサ装置12も、微粉性調整部7の表示部を形成すること、または有することができる。これにより、微粉性調整部7を用いて、例えば、それぞれのコーヒー豆の種類に1つの調整値が対応付けられているテーブルに基づいて、それぞれの粉砕されるべきコーヒー豆8に合わせた粉砕度の適合を実施することができる。
【0049】
微粉性調整部7が電動モータによって駆動される場合には、このために好ましくは、それぞれの粉砕度と、豆の種類と、微粉性調整部7の調整されるべき値とに関するデータセットが、コーヒーマシンと、とりわけ粉砕機構2とを制御するための制御ユニット10のデータメモリ内に格納されている。前述した制御ユニット10は、粉砕機構2に対応付けられていてもよいし、またはコーヒーマシン、例えば全自動コーヒーマシンの一部であってもよい。
【0050】
サーバ15がサービスプロバイダである上述した最も簡単な実施形態では、特定のコーヒー豆の種類の場合に粉砕機構2の粉砕度がどのように調整されるべきかに関する情報を得るために、粉砕機構2を有するコーヒーマシンのユーザによってこのサーバ15を利用することができる。このようにして、ユーザは、粉砕度がコーヒー豆の種類および/またはユーザの好みに適合されるように、サービスプロバイダを用いて粉砕度の適合を実施することができる。
【0051】
さらなる実施形態では、粉砕機構2は、制御ユニット10と通信するセンサ装置12を有する。制御ユニット10は、センサ装置12によって特定された粉砕機構2に関する測定値(例えば、粉砕工程、温度、微粉性調整部7の調整に関する現在のデータ)を、サーバ15に(サービスプロバイダに、コーヒーマシンの周辺の上位の制御装置としてのサーバ15に、クラウドC内のサーバ15に)伝送することができる。これらのデータに基づいて、サーバ15は、コーヒーマシンの監視を実施することができる。サービスプロバイダは、これらのデータを、一方では、粉砕度の適合を改善するためにユーザとの通信を支援するために使用することができ、さらには、コーヒーマシンの後々の動作を変更するため、かつ適合させるためにも使用することができる。
【0052】
さらなる実施形態では、サーバ15は、例えば最初の運転開始時に粉砕機構2の粉砕度を適合させるために、制御ユニット10を用いて微粉性調整部7を操作することができる。このことは、例えば、例えば売り場における複数のコーヒーマシンでの一連の粉砕機構2において、または最初の運転開始時に、粉砕度の適合を実施するためにも可能である。サーバ15が、センサ装置12のデータに基づいて一般的な適合、例えば改善、更新等を実施することができるようにすることも考えられる。
【0053】
図示の例示的な実施形態は、制御ループ16の構成部分であるセンサ装置12を備えた粉砕機構2を有する。制御ループ16は、このために調節ユニットを用いて構成された制御ユニット10と、センサ装置12と、微粉性調整部7とから形成されている。制御ユニット10の調節ユニットは、比較装置を有し、この比較装置は、制御ユニット10のメモリ内に格納されているデータセットから導出される設定量と、センサ装置12によって検出された制御量との間の差を形成する。調節ユニットは、この差から微粉性調整部7のための操作信号を生成する。粉砕工具、ここでは第1の粉砕ディスク3の背後には、センサ装置12のトランスデューサが配置されており(例えば、ロードセル、液圧式の圧力センサ)、このトランスデューサは、例えば、粉砕工程の測定量12aとして力を特定する。この測定量12aは、センサ装置12によって測定信号12bとして、検出された制御量として比較装置に供給される。
【0054】
センサ装置12のセンシングによる評価のためのトランスデューサは、例えば、以下の測定原理:
・粉砕工具3,4上のひずみゲージ、
・粉砕工具3,4に設けられた圧力センサ(ロードセル、液圧式の圧力センサ)、
・排出区域5におけるコーヒー粉用の背室仕切り板(ばね金属薄板)のたわみの測定
に基づくことができる。
【0055】
制御ユニット10は、ここではさらに、クラウドC内のサーバ15と通信するインタフェースとして構成されている。このために、制御ユニット10は、遠隔測定接続部18の伝送区間13,14によってクラウドC内のサーバ15に接続されている。
【0056】
遠隔測定接続部18は、例えば、インターネット接続部であってもよいし、またはインターネット接続部を有していてもよい。伝送区間13は、データ、例えばセンサ装置12の測定データ(例えば、粉砕工程、温度等に関する実際のデータ)と、微粉性調整部7の測定データとをサーバ15に伝送するために使用される。伝送区間14によって、データ、例えば微粉性調整部7のための操作量が、サーバ15から制御ユニット10に伝送される。
【0057】
上述した力と粉砕度との間の関係性を利用して、コーヒーマシンの粉砕機構2を遠隔測定法によって理想的に調整し、監視し、影響量に対して調節することが可能である。この場合の影響量とは、例えば、コーヒー豆8の交換、製品設定の変更、または直接的にコーヒーマシンにおける温度変動であってよい。
【0058】
制御ユニット10からサーバ15へのこのデータ伝送を用いることにより、粉砕度の遠隔診断および遠隔補正をサーバ15によって実施することが可能となる。
【0059】
この場合、サーバ15が調節ユニットを有すること、ひいてはサーバ15を遠隔測定式の制御ループ17の構成部分とすることも可能であり、この場合、制御ユニット10は、一方では、サーバ15とのインタフェースを形成し、他方では、微粉性調整部7のための制御部を形成する。
【0060】
粉砕機構2の軸方向力と種々異なる豆の微粉性との間の関係性は、実験的に特定可能であるので、粉砕機構は、電気的な微粉性調整部7を介して所望の粉砕度を調整し、この所望の粉砕度を外乱に対して調節することができる。
【0061】
図2は、
図1の本発明による粉砕度適合装置1の1つの変形例の概略図を示す。
【0062】
この変形例では、粉砕機構2は、少なくとも1つの力生成装置7aをさらに有する。力生成装置7aは、ここでは第1の粉砕ディスク3に作用する。これにより、それぞれの力Fは、第1の粉砕ディスク3と第2の粉砕ディスク4との間に位置するコーヒー豆8に連続的に作用する。このことは有利であるが、必ずしもそうである必要はない。力生成装置7aは、回転可能な第2の粉砕ディスク4または両方の粉砕ディスク3,4に作用することもできる。
【0063】
力生成装置7aは、ここでは圧縮ばねとして形成された2つの蓄力要素7bを含み、これらの蓄力要素7bには、ここでは参照符号が付されておらず詳細には取り扱われない対応する装置によって、例えばサーボモータによって、可変のプリテンション変位Xだけプリテンションを印加することができ、これにより、第1の粉砕ディスク3に、ひいてはコーヒー豆8に作用するそれぞれの力Fの大きさを変更または調整することができる。蓄力要素7bは、このようにして調整または変更することができる軸方向力を、粉砕間隙MSの平面に対して垂直な粉砕機構軸線2aの方向で、第1の粉砕ディスク3および/または第2の粉砕ディスク4に印加する。
【0064】
さらに、粉砕機構2によってコーヒー豆8に作用する力を、粉砕されるべきコーヒー豆8およびそれぞれの所望の粉砕度に応じて、有利には力生成装置7aによって調整することができる。このために好ましくは、それぞれの粉砕度と、豆の種類と、力生成装置7aによって生成されるべき力とに関するデータセットが、コーヒーマシンと、とりわけ粉砕機構2とを制御するための制御ユニット10のデータメモリ内に格納されている。前述した制御ユニット10は、粉砕機構2に対応付けられていてもよいし、またはコーヒーマシン、例えば全自動コーヒーマシンの一部であってもよい。
【0065】
制御ループ16および17は、
図1に関連して上述したように構築されている。
【0066】
センサ装置12の圧力トランスデューサによる粉砕機構2の調整、または圧縮ばねとして形成された蓄力要素7bのばね変位の力生成は、粉砕工具3,4の純粋に幾何学的な調整に比べて非常に厳密に加減可能である。とりわけ、粉砕機構の構成部分の公差とは無関係に、粉砕微粉性の絶対的な量を定義することができる。これにより、センシングによる圧力信号/力信号(測定信号12b)から有益な情報を得ることができ、今度はこの情報を、調節ユニットによって所要の操作信号に変換することができる。もちろん、この情報を、上述したような上位の遠隔測定式の制御ループ17に組み込むこともできる。したがって、任意の個数のコーヒーマシンのセンシングによる圧力信号を上位のサーバ15に伝送することができ、これにより、それぞれ個々の機械またはそれぞれ個々の粉砕機構2の粉砕度に関して精確な判断を下すことができる。さらに、センサ信号(測定信号12b)と操作信号とから作用接続部11を介して閉じた制御ループが構築されることにより、粉砕度の所期の適合を実施することができる。
【0067】
この変形例の場合にも、センサ装置12のセンシングによる評価のためのトランスデューサは、例えば、以下の測定原理:
・粉砕工具3,4上のひずみゲージ、
・粉砕工具3,4に設けられた圧力センサ(ロードセル、液圧式の圧力センサ)、
・粉砕工具3,4における蓄力要素7bのばねパッケージの力と変位との間の関係性(例えば、誘導式、容量式等のセンシングによる変位評価)、
・排出区域5におけるコーヒー粉用の背室仕切り板(ばね金属薄板)のたわみの測定
に基づくことができる。
【0068】
さらに、以下の利点が得られる:
・粉砕機構2の迅速な初期補正(とりわけ、所定の工場調整時、粉砕工具の交換時、または粉砕機構2からの異物の除去時)、
・豆の交換時の微粉性の適合、
・粒子微粉性に関する粉砕機構2の直接的な制御または調節(コーヒーケーキの抽出時間に関する間接的な調節を参照のこと)、
・熱膨張作用の補償、
・遠隔診断によって粉砕機構2の実際の位置の特定が可能、
・絶対的な粉砕度の特定/調整、
・例えばメンテナンス計画のための粉砕工具3,4における摩耗作用の継続的な診断、
・複数のコーヒーマシンの所定の品質基準を達成するために(チェーン顧客)、粉砕機構2を、クラウドCを介してその手動のまたは電気的な微粉性調整部7によって幾何学的にまたは力制御して補正可能にすることによって、それぞれの遠隔測定接続部18を介して機械を駆動することにより、1つまたは複数の粉砕機構2が所望の(例えば、同一の)微粉度に、ひいては同等の製品設定に合わせて中央で調整される。
【0069】
図3には、遠隔測定式の粉砕度調節のための例示的な方法の概略的なフローチャートが示されている。
【0070】
第1の方法ステップVS1では、粉砕機構2の動作前または動作時に、粉砕機構2の粉砕度に関する設定量(目標値)が調節ユニットに入力され、調節ユニットは、粉砕工具、例えば粉砕機構2の粉砕ディスク3,4を、操作信号を介して微粉性調整部7または力生成装置7aを介して相応に調整する。
【0071】
設定量は、調節ユニットのメモリ内に事前に格納可能である。さらに、設定量は、対応する入力装置を用いて手動で入力可能であってよい。
【0072】
調節ユニットは、制御ユニット10またはサーバ15の構成部分である。
【0073】
その後、第2の方法ステップVS2において、上記の調整が、粉砕機構2の動作時にセンサ装置12を用いて検出され、センサ装置12は、ここから生成された測定信号12b(実際値)を、制御ユニット10の調節ユニットに転送する。
【0074】
測定信号12bは、制御ユニット10によって遠隔測定接続部18を介してクラウドC内のサーバ15に伝送される。
【0075】
第3の方法ステップVS3において、調節ユニットは、設定量(目標値)と、このようにして得られた測定信号(実際値)との比較から、粉砕機構2の粉砕度を調節するための操作信号を形成する。
【0076】
操作信号は、遠隔測定接続部18を介して制御ユニット10に伝送され、制御ユニット10は、作用接続部11を介して粉砕機構2の微粉性調整部7または力生成装置7aを調整する。
【0077】
制御ユニット10は、例えば温度のような追加的に検出されたパラメータを調節ユニットに伝送することもできる。
【0078】
制御ユニット10および/またはサーバ15は、目標値と、検出された測定信号と、操作信号とから、例えば、豆の交換時の微粉性の適合、コーヒーケーキの抽出時間、熱膨張作用の補償、粉砕機構2の実際の位置の特定、例えばメンテナンス計画のための粉砕工具3,4における摩耗作用の継続的な診断のような種々異なる評価を実施するように構成されている。
【0079】
本発明は、上述した実施例によって限定されているわけではなく、請求項の範囲内で変更可能である。
【0080】
したがって、上述した粉砕方法を、従来の粉砕機構と同様に構成してもよい。その場合、複数の粉砕工具のうちの1つの粉砕工具の背後に、粉砕工程中の力を特定するセンサ(例えば、ロードセル、液圧式の圧力センサ)が配置されている。
【符号の説明】
【0081】
1 粉砕度適合装置
2 粉砕機構
2a 粉砕機構軸線
3,4 粉砕ディスク
5 排出区域
6 駆動ユニット
7 微粉性調整部
7a 力生成装置
7b 蓄力要素
8 コーヒー豆
9 充填漏斗
10 制御ユニット
11 作用接続部
12 センサ装置
12a 測定量
12b 測定信号
13,14 伝送区間
15 サーバ
16 制御ループ
17 遠隔測定式の制御ループ
18 遠隔測定接続部
C クラウド
F 力
MS 粉砕間隙
M1,M2 粉砕ディスク支持体
VS1・・・3 方法ステップ
X プリテンション変位