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特許7622359デバイス管理システム、サーバー、管理装置、及び、プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-20
(45)【発行日】2025-01-28
(54)【発明の名称】デバイス管理システム、サーバー、管理装置、及び、プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/12 20060101AFI20250121BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20250121BHJP
【FI】
G06F3/12 329
G06F3/12 359
G06F3/12 335
G06F3/12 303
G06F3/12 320
B41J29/38 201
B41J29/38 204
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2020095924
(22)【出願日】2020-06-02
(65)【公開番号】P2021189876
(43)【公開日】2021-12-13
【審査請求日】2023-04-10
(73)【特許権者】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100179475
【弁理士】
【氏名又は名称】仲井 智至
(74)【代理人】
【識別番号】100216253
【弁理士】
【氏名又は名称】松岡 宏紀
(74)【代理人】
【識別番号】100225901
【弁理士】
【氏名又は名称】今村 真之
(72)【発明者】
【氏名】山田 裕貴
【審査官】征矢 崇
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-028756(JP,A)
【文献】特開2000-347976(JP,A)
【文献】特開2009-098837(JP,A)
【文献】特開2005-096250(JP,A)
【文献】特開2009-087165(JP,A)
【文献】特開2005-271307(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F3/12
B41J29/00-29/70
H04N1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
サーバーと、表示部を有する端末装置と、を備え、
前記サーバーは、
管理対象のデバイスから第1稼働情報を受信し、
前記端末装置は、
前記第1稼働情報に基づき第1画面情報を前記表示部に表示し、
前記第1画面情報に基づく操作に対応して、前記サーバーに情報取得の依頼を行い、
前記サーバーは、
前記端末装置からの前記依頼に基づいて、前記デバイスに第2稼働情報を要求し、
前記要求に応じて前記デバイスが送信する前記第2稼働情報を受信し、
前記端末装置は、
前記サーバーが受信した前記第2稼働情報に基づく第2画面情報を、前記表示部に表示
し、
前記第1稼働情報は、前記デバイスのインク、用紙または消耗品についての残量を示す
第1情報を含み、
前記第2稼働情報は、前記第1情報に示される前記デバイスのインク、用紙または消耗
品と同じ種類についての残量を前記第1情報より細かい単位で示す第2情報を含み
前記サーバーは、
ウェブブラウザーに組み込まれて実行されるアプリケーションを前記端末装置に提供し
、前記第1稼働情報から情報を抽出して前記端末装置に送信し、前記第2稼働情報から情
報を抽出して前記端末装置に送信し、
前記端末装置は、
前記アプリケーションを実行することにより、前記サーバーから受信した前記第1稼働
情報から抽出された情報に基づいて前記第1画面情報を前記表示部に表示し、前記サーバ
ーから受信した前記第2稼働情報から抽出された情報に基づいて前記第2情報に基づく残
量を前記第1画面情報より細かい段階で表す前記第2画面情報を前記表示部に表示する
デバイス管理システム。
【請求項2】
前記端末装置は、複数の前記デバイスが送信した前記第1稼働情報を、前記デバイス毎
に一覧表示する前記第1画面情報を表示し、
前記第1画面情報に基づき選択された前記デバイスの前記第2稼働情報を前記サーバー
に依頼する、請求項1記載のデバイス管理システム。
【請求項3】
前記第1稼働情報は前記デバイスから前記サーバーに第1のタイミングで送信され、
前記第2稼働情報は、前記サーバーが送信する要求に応じた第2のタイミングで前記デ
バイスから前記サーバーに送信される、請求項1または2記載のデバイス管理システム。
【請求項4】
前記第1稼働情報及び前記第2稼働情報は、前記デバイスに関する情報を含み、
前記第2稼働情報は、前記第1稼働情報に含まれない種類の情報及び/または前記第1
稼働情報より詳細な情報を含む、請求項1から3のいずれか1項に記載のデバイス管理シ
ステム。
【請求項5】
表示部を有する端末装置、及び、管理対象のデバイスと通信するサーバー通信部と、サ
ーバー制御部と、を備えるサーバーであって、
前記サーバー制御部は、
前記デバイスから第1稼働情報を受信し、
前記端末装置が前記第1稼働情報に基づく第1画面情報を表示するための情報を前記第
1稼働情報から抽出して前記端末装置に送信し、
前記第1画面情報に基づく操作に対応して前記端末装置が送信する情報取得の依頼を受
信し、
前記端末装置からの前記依頼に基づいて、前記デバイスに第2稼働情報を要求し、
前記要求に応じて前記デバイスが送信する前記第2稼働情報を受信し、
前記端末装置が前記第2稼働情報に基づく第2画面情報を表示するための情報を前記第
2稼働情報から抽出して前記端末装置に送信し、
前記第1稼働情報は、前記デバイスのインク、用紙または消耗品についての残量を示す
第1情報を含み、
前記第2稼働情報は、前記第1情報に示される前記デバイスのインク、用紙または消耗
品と同じ種類についての残量を前記第1情報より細かい単位で示す第2情報を含み
ウェブブラウザーに組み込まれて実行されるアプリケーションを前記端末装置に提供し

前記アプリケーションは、前記サーバーから受信した前記第1稼働情報から抽出された
情報に基づいて前記第1画面情報を前記表示部に表示させ、前記サーバーから受信した前
記第2稼働情報から抽出された情報に基づいて、前記第2情報に基づく残量を前記第1画
面情報より細かい段階で表す前記第2画面情報を前記端末装置に表示させる、サーバー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デバイス管理システム、サーバー、管理装置、及び、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、デバイスの稼働情報をサーバーにより収集するシステムが知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1記載のシステムは、サーバーがプリンターから稼働情報を収集して、携帯端末装置に表示させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2019-28756号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
デバイスの稼働状態を細かく管理するためには、短い周期で稼働情報を収集することが望ましいが、情報の送信頻度が高まるとサーバーの処理負荷や通信負荷が増すという課題があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決する一態様は、サーバーと、表示部を有する端末装置と、を備え、前記サーバーは、管理対象のデバイスから第1稼働情報を受信し、前記端末装置は、前記第1稼働情報に基づき第1画面情報を前記表示部に表示し、前記第1画面情報に基づく操作に対応して、前記サーバーに情報取得の依頼を行い、前記サーバーは、前記端末装置からの前記依頼に基づいて、前記デバイスに第2稼働情報を要求し、前記要求に応じて前記デバイスが送信する前記第2稼働情報を受信し、前記端末装置は、前記サーバーが受信した前記第2稼働情報に基づく第2画面情報を、前記表示部に表示する、デバイス管理システムである。
【0006】
上記課題を解決する別の一態様は、表示部を有する端末装置、及び、管理対象のデバイスと通信するサーバー通信部と、サーバー制御部と、を備えるサーバーであって、前記サーバー制御部は、前記デバイスから第1稼働情報を受信し、前記端末装置が前記第1稼働情報に基づく第1画面情報を表示するための情報を前記端末装置に送信し、前記第1画面情報に基づく操作に対応して前記端末装置が送信する情報取得の依頼を受信し、前記端末装置からの前記依頼に基づいて、前記デバイスに第2稼働情報を要求し、前記要求に応じて前記デバイスが送信する前記第2稼働情報を受信し、前記端末装置が前記第2稼働情報に基づく第2画面情報を表示するための情報を前記端末装置に送信する、サーバーである。
【0007】
上記課題を解決するさらに別の一態様は、表示部と、サーバーと通信する端末通信部と、端末制御部と、を備え、前記端末制御部は、前記サーバーが管理対象のデバイスから受信した第1稼働情報に基づく第1画面情報を前記表示部に表示し、前記第1画面情報に基づく操作に対応して、前記サーバーに情報取得の依頼を行い、前記依頼に基づいて前記デバイスが前記サーバーに送信する第2稼働情報に基づく第2画面情報を、前記表示部に表示する、管理装置である。
【0008】
上記課題を解決するさらに別の一態様は、表示部と、サーバーと通信する端末通信部と、を備える管理装置を制御する制御部により実行可能なプログラムであって、前記サーバーが管理対象のデバイスから受信した第1稼働情報に基づく第1画面情報を前記表示部に表示させ、前記第1画面情報に基づく操作に対応して、前記サーバーに情報取得の依頼を行い、前記依頼に基づいて前記デバイスが前記サーバーに送信する第2稼働情報に基づく第2画面情報を、前記表示部に表示させる、プログラムである。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】管理システムの構成を示す図。
図2】管理システムで送受信される情報の模式図。
図3】プリンターのブロック図。
図4】デバイス管理システムの動作を示すシーケンス図。
図5】デバイス管理システムの動作を示すシーケンス図。
図6】デバイス管理システムの動作を示すシーケンス図。
図7】端末装置により表示される画面の例を示す図。
図8】端末装置により表示される画面の別の例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明を適用した一実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、管理システム100の構成を示す図である。管理システム100は、管理対象のデバイスとしてのプリンター1を管理するデバイス管理システムである。管理システム100は、1台以上のプリンター1と、管理サーバー2と、端末装置3と、これらを接続するネットワークNWと、を備える。本実施形態では、一例として、3台のプリンター1a、1b、1cが管理サーバー2に接続された構成を示す。以下の説明において、プリンター1a、1b、1cを区別しない場合はプリンター1と総称する。
【0011】
ネットワークNWは、プリンター1、管理サーバー2及び端末装置3を、データ通信可能に相互に接続するデータ通信ネットワークである。ネットワークNWは、インターネット通信網やLANにより構成される。ネットワークNWは、ゲートウェイサーバー、ルーター、スイッチ等の不図示のネットワーク装置を含んでもよく、無線通信回線網を含んでもよい。LANは、Local Area Networkの略である。
【0012】
プリンター1は、不図示のホストコンピューターから印刷ジョブデータを取得し、印刷ジョブを実行する。印刷ジョブデータは、印刷される画像の画像データ、印刷数、印刷に係る各種設定値などのデータを含む。印刷ジョブは、印刷ジョブデータに従って、印刷媒体に対し、印刷ジョブデータで指定された数量の印刷を行う一連の動作である。
【0013】
プリンター1の印刷方式は任意であり、シリアルドットインパクトプリンターであってもよいし、レーザープリンターであってもよい。本実施形態では、プリンター1がインクジェットプリンターであり、インクジェット方式の印刷ヘッドから印刷媒体にインクを吐出することにより印刷を行う例を説明する。プリンター1は、インクをインクタンクやインクカートリッジ等のインク収容体に貯留し、インク収容体から印刷ヘッドにインクを供給する。プリンター1で使用する印刷媒体は、紙や布が挙げられるが、合成樹脂製のシートであってもよい。印刷媒体の形状は、所定サイズにカットされたシートであってもよいし、長尺の連続シートであってもよい。本実施形態では、ロール状に巻かれた長尺の印刷用紙を、印刷媒体として使用する例を説明する。
【0014】
本実施形態に係るプリンター1は、一定時間操作が行われなかった場合、省電力のためスリープ状態に移行するスリープ機能を有している。
また、本実施形態に係るプリンター1は、印刷ヘッドに設けられたノズルの目詰まりを防ぐため、クリーニング処理を行う。クリーニング処理は、ユーザーからクリーニングの指示を受け付けたとき、ノズルの目詰まりが検出されたとき、または定期的に行われる。プリンター1は、クリーニング処理として、フラッシング処理やインク吸引処理を行う。フラッシング処理とは、非印刷時においてノズルからインクを強制的に排出する処理である。また、インク吸引処理とは、吸引装置を用いてノズルからインクを吸引する処理である。プリンター1は、ユーザーの指示に応じて、またはノズルの目詰まり状態に応じて、異なる強度のクリーニング処理を行う。例えば、フラッシング処理では、強度によって、インク吐出量および吐出回数等が異なる。インク吸引処理では、強度によって、インク吸引量、吸引力および吸引回数等が異なる。
【0015】
管理サーバー2は、プリンター1a、1b、1cの各々とデータ通信を実行し、プリンター1a、1b、1cを管理するサーバーである。
【0016】
図2は、管理システム100で送受信される情報の模式図である。
プリンター1は、管理サーバー2に対し、第1稼働情報41、及び、第2稼働情報42を送信する。第1稼働情報41は、例えば、ステータス情報41a、インク残量情報41b、用紙残量情報41c、及び、消耗品情報41dを含む。ステータス情報41aは、プリンター1の動作状態を示す情報である。インク残量情報41bは、プリンター1に貯留されているインクの残量を示す情報であり、換言すれば、プリンター1で使用可能なインクの量を示す。用紙残量情報41cは、プリンター1にセットされている用紙の残量を示す情報である。消耗品情報41dは、プリンター1が有する消耗品のうち、インク及び用紙を除く消耗品の残量等を示す情報である。
【0017】
第2稼働情報42は、例えば、ステータス情報42a、インク残量情報42b、用紙残量情報42c、消耗品情報42d、及び、印刷ジョブ情報42eを含む。インク残量情報42bは、プリンター1に貯留されているインクの残量を示す情報である。用紙残量情報42cは、プリンター1にセットされている用紙の残量を示す情報である。消耗品情報42dは、プリンター1が有する消耗品のうち、インク及び用紙を除く消耗品の残量等を示す情報である。印刷ジョブ情報42eは、プリンター1が実行中の印刷ジョブや、過去に実行した印刷ジョブに関する情報である。例えば、印刷ジョブ情報42eは、印刷ジョブデータで指定された印刷数量、印刷ジョブの終了予定時刻、印刷ジョブを送信したホストコンピューター等に関する情報を含む。
【0018】
第2稼働情報42は、第1稼働情報41に比べて詳細な情報である。例えば、プリンター1aにエラーが発生している場合、ステータス情報41aは、エラーが発生していることを示す情報を含む。これに対し、ステータス情報42aは、エラーの種類、エラーの原因、エラーが発生した構造部を特定する情報を含む。
【0019】
また、例えば、インク残量情報41b及びインク残量情報42bは、プリンター1のインクの残量を、満量を100%とした場合の割合で示す情報である。この場合、インク残量情報42bは、インク残量情報41bよりも細かい単位でインク残量を示す情報である。具体的には、インク残量情報41bは、プリンター1が使用するインクの色毎に、5%刻みでインク残量を示す情報を含む。これに対し、インク残量情報42bは、インクの色毎に、1%単位でインク残量を示す情報を含む。
【0020】
また、例えば、用紙残量情報41cは、プリンター1にセットされている全ての用紙の残量を示す情報である。具体的には、プリンター1に複数種類の用紙がセットされている場合、用紙残量情報41cは、複数種類の用紙の残量を合計した残量を示す情報である。これに対し、用紙残量情報42cは、用紙の種類毎の残量を示す情報である。用紙残量情報42c及び用紙残量情報42cは、例えば、プリンター1にセットすることが可能な最大量を100%とした場合の割合により、用紙の残量を示す。ここで、用紙残量情報41cは、用紙残量情報42cよりも大きな単位で用紙の残量を示す情報であってもよい。具体的には、用紙残量情報41cは5%刻みで用紙の残量を示す情報であり、用紙残量情報42cは1%単位で用紙の残量を示す情報であってもよい。
【0021】
消耗品情報41d及び消耗品情報42dは、プリンター1で使用される消耗品の残量を示す情報を含む。例えば、プリンター1にセットすることが可能な最大量を100%とした場合の割合により、消耗品の残量を示す。消耗品情報41dは、消耗品情報42dよりも大きな単位で消耗品の残量を示す情報であってもよい。具体的には、消耗品情報41dは5%刻みで消耗品の残量を示す情報であり、消耗品情報42dは1%単位で消耗品の残量を示す情報であってもよい。
【0022】
プリンター1は、第1稼働情報41を、予め設定されたタイミングで送信する。例えば、プリンター1は、予め設定された時間毎に、プリンター1の稼働状態やインク等の残量を検出して、第1稼働情報41を生成し、管理サーバー2に送信する。また、プリンター1は、予め設定された条件が成立する毎に、第1稼働情報41を送信する。具体的には、第1稼働情報41を送信した後、インクの残量が設定量だけ減少したときに、次の第1稼働情報41を送信する。
【0023】
管理サーバー2は、プリンター1に対して第2稼働情報42の送信を要求することができる。プリンター1は、管理サーバー2が第2稼働情報42を要求した場合に、この要求に応じて第2稼働情報42を生成し、送信する。
【0024】
従って、管理サーバー2は、第1稼働情報41によってプリンター1の稼働状態を管理することができる。また、第1稼働情報41よりも詳細な情報、及び/または、第1稼働情報41に含まれない印刷ジョブ情報42eを含む第2稼働情報42に基づき、より詳細に、プリンター1の稼働状態を管理できる。
【0025】
図1に戻り、管理サーバー2は、サーバー通信部21と、サーバー制御部22と、サーバー記憶部23とを備える。サーバー通信部21は、有線通信インターフェース回路、或いは、無線通信モジュールを備え、サーバー制御部22の制御に従って、ネットワークNWを通じてプリンター1及び端末装置3とデータ通信を行う。
【0026】
サーバー制御部22は、CPU等のプロセッサーによって制御プログラムを実行し、ソフトウェアとハードウェアとの協働により、管理サーバー2の各部を制御する。サーバー制御部22は、サーバー通信部21を制御してプリンター1と通信を実行し、プリンター1が送信する第1稼働情報41の受信、プリンター1に対する第2稼働情報42の要求、及び、第2稼働情報42の受信を実行させる。サーバー制御部22は、サーバー通信部21が受信する第1稼働情報41及び第2稼働情報42を、サーバー記憶部23に記憶させる。サーバー制御部22は、プロセッサーに加え、ワークエリアを形成するRAMや制御プログラムを記憶するROMを備えてもよく、これらが統合された統合デバイスであってもよい。また、複数のプロセッサーを備えてもよい。CPUはCentral Processing Unitの略であり、RAMはRandom Access Memoryの略であり、ROMはRead Only Memoryの略である。
【0027】
サーバー記憶部23は、データを不揮発的に記憶する記憶装置である。サーバー記憶部23は、サーバー制御部22の制御に従って、各々のプリンター1に対応付けて第1稼働情報41及び第2稼働情報42を記憶する。例えば、プリンター1aが送信した第1稼働情報41と、プリンター1bが送信した第1稼働情報41と、プリンター1cが送信した第1稼働情報41とは、区別可能にサーバー記憶部23に記憶される。
【0028】
端末装置3は、プリンター1を管理するオペレーターが使用する管理装置であり、例えば、パーソナルコンピューター、タブレット型コンピューター、スマートフォン等により構成される。端末装置3は、液晶表示パネル等の表示パネルを有し、第1稼働情報41や第2稼働情報42に基づく画面を表示する。この表示を行うため、端末装置3は、管理サーバー2と通信を実行し、管理サーバー2が記憶する第1稼働情報41及び第2稼働情報42を取得する。
【0029】
端末装置3は、端末通信部31と、表示部32と、入力部33と、端末制御部34と、端末記憶部35と、を備える。端末通信部31は、有線通信インターフェース回路、或いは、無線通信モジュールを備え、端末制御部34の制御に従って、ネットワークNWを通じて管理サーバー2とデータ通信を行う。
【0030】
表示部32は、端末制御部34の制御に従って、表示パネルに文字や画像を表示する。本実施形態の表示部32は、後述する一覧画面60や詳細表示画面70を表示する。
入力部33は、オペレーターによる入力操作を受け付ける。入力部33は、端末装置3の筐体に実装された不図示の各種スイッチ、及び/または、表示部32の表示パネルに重畳配置されたタッチセンサーを備える。入力部33は、操作を検出し、検出した操作を示すデータを端末制御部34に出力する。
【0031】
端末制御部34は、CPU等のプロセッサーによって制御プログラムを実行し、ソフトウェアとハードウェアとの協働により、端末装置3の各部を制御する。端末制御部34は、プロセッサーに加え、ワークエリアを形成するRAMや制御プログラムを記憶するROMを備えてもよく、これらが統合された統合デバイスであってもよい。また、複数のプロセッサーを備えてもよい。端末制御部34が実行するプログラムは、端末記憶部35に記憶されてもよい。端末記憶部35は、端末制御部34が処理するデータや端末制御部34が実行するプログラムを不揮発的に記憶する記憶装置である。端末記憶部35が記憶するプログラムは、端末制御部34のプロセッサーすなわちコンピューターが実行可能に構成されたプログラムである。
【0032】
端末制御部34は、表示制御部341、入力受付部342、依頼送信部343、及び、情報取得部344を備える。これらの機能部は上述した制御プログラムの機能により実現される。
【0033】
表示制御部341は、端末通信部31により受信される第1稼働情報41に基づいて一覧画面60を表示するための表示情報を生成し、表示部32に一覧画面60を表示させる。また、表示制御部341は、端末通信部31により受信される第2稼働情報42に基づいて詳細表示画面70を表示するための表示情報を生成し、表示部32に一覧画面60を表示させる。一覧画面60は第1画面情報の一例に対応し、詳細表示画面70は第2画面情報の一例に対応する。
【0034】
入力受付部342は、入力部33が検出した操作に対応する入力内容を受け付ける。
依頼送信部343は、依頼送信部343は、入力受付部342が受け付けた入力に基づき、管理サーバー2に対し、第2稼働情報42の取得及び/または送信を依頼する。
情報取得部344は、管理サーバー2が送信する第1稼働情報41を端末通信部31により受信させ、取得する。情報取得部344は、管理サーバー2が送信する第2稼働情報42を端末通信部31により受信させ、取得する。情報取得部344は、取得した第1稼働情報41及び第2稼働情報42を、一時的に端末記憶部35に記憶させてもよい。
【0035】
図3は、プリンター1のブロック図である。プリンター1は、プリンター制御部11と、プリンター記憶部12と、操作部13と、印刷部14と、クリーニング部15と、残量検出部16と、プリンター通信部17と、を備える。
【0036】
操作部13は、不図示のスイッチやボタン等の操作子、或いは、表示画面と重畳配置されたタッチセンサー等を備え、オペレーターによる操作を検出する。操作部13は、検出した操作を示すデータをプリンター制御部11に出力する。
【0037】
印刷部14は、インクを吐出する印刷ヘッド、印刷ヘッドを駆動するヘッド駆動機構、印刷媒体としての用紙を搬送する搬送機構等、不図示の各種機構を含む。印刷部14は、プリンター制御部11の制御に従って、用紙に印刷を実行する。
【0038】
クリーニング部15は、クリーニング処理を行う。上記のとおり、クリーニング処理には、フラッシング処理およびインク吸引処理が含まれる。
【0039】
残量検出部16は、プリンター1のインク、用紙、及び、その他の消耗品の残量を検出する。残量検出部16は、例えば、インクタンクやインクカートリッジ等のインク収容体に貯留されているインクの残量を検出する光センサー、用紙の残量を検出する光センサーやスイッチ式センサーを備える。残量検出部16の検出値は、プリンター制御部11が随時取得可能である。
【0040】
プリンター通信部17は、有線通信インターフェース回路、或いは、無線通信モジュールを備え、プリンター制御部11の制御に従って、ネットワークNWを通じて管理サーバー2とデータ通信を行う。
【0041】
プリンター制御部11は、CPUやASIC等のプロセッサーによって、後述する制御プログラム12aを実行し、ソフトウェアとハードウェアとの協働により、プリンター1の各部を制御する。プリンター制御部11は、プロセッサーに加え、ワークエリアを形成するRAMや制御プログラムを記憶するROMを備えてもよく、これらが統合された統合デバイスであってもよい。ASICは、Application Specific Integrated Circuitの略である。
【0042】
プリンター記憶部12は、プリンター制御部11のプロセッサーが実行するプログラム、および、プリンター制御部11により処理されるデータを記憶する不揮発性の記憶装置である。プリンター記憶部12は、制御プログラム12a、計測値記憶領域12b、及び、設定情報記憶領域12cを記憶する。
【0043】
プリンター制御部11は、通信制御部11a、印刷制御部11b、及び、検出制御部11cを備える。これらの各機能部は、プリンター制御部11が制御プログラム12aを実行することによって実現される。
【0044】
通信制御部11aは、プリンター通信部17を制御して、管理サーバー2との間でデータ通信を実行させる。通信制御部11aは、管理サーバー2が送信する第2稼働情報42の要求を受信する。また、通信制御部11aは、管理サーバー2に対し、第1稼働情報41、及び、第2稼働情報42を送信する。
【0045】
印刷制御部11bは、不図示のホストコンピューターから受信した印刷ジョブデータに基づいて、印刷部14を制御し、印刷を実行する。印刷制御部11bは、所定の条件が成立した場合に、クリーニング部15によってクリーニング処理を実行させる。
【0046】
検出制御部11cは、残量検出部16が検出するインクや用紙の残量を取得して、取得した値を計測値記憶領域12bに記憶させる。また、検出制御部11cは、印刷部14の稼働状態等に関する検出を実行し、或いは、稼働状態等に関する情報を取得する。検出制御部11cは、取得した情報から第1稼働情報41、及び第2稼働情報42を生成する。検出制御部11cが生成した第1稼働情報41及び第2稼働情報42は、通信制御部11aの制御により管理サーバー2に送信される。
【0047】
プリンター記憶部12が有する設定情報記憶領域12cは、検出制御部11cが残量検出部16の検出値を取得するタイミングを設定する情報など、プリンター1の動作を設定する情報を記憶する。
【0048】
図4図5、及び図6は、管理システム100の動作を示すシーケンス図である。図7は、端末装置3に表示される画面の例を示す図であり、一覧画面60を示す。図8は、端末装置3に表示される画面の別の例を示す図であり、詳細表示画面70を示す。
以下、これらの図を参照して管理システム100の動作を説明する。
【0049】
図4には、プリンター1及び管理サーバー2の動作を示す。
プリンター制御部11は、予め設定された検出条件が成立すると(ステップST1)、プリンター1の稼働状態を検出する(ステップST2)。ステップST2では、インク、用紙、及びその他の消耗品の残量の検出も行われる。
【0050】
プリンター1は、ステップST2で検出した結果に基づいて第1稼働情報41を生成し(ステップST3)、管理サーバー2に送信する(ステップST4)。
管理サーバー2は、サーバー通信部21により第1稼働情報41を受信し、サーバー制御部22が第1稼働情報41を取得してサーバー記憶部23に記憶する(ステップST11)。
【0051】
ステップST1の検出条件は、例えば、予めプリンター1に設定された時間が経過することである。この場合、プリンター制御部11は、設定された時間が経過する毎にプリンター1の稼働状態を検出して第1稼働情報41を生成する。
【0052】
また、プリンター制御部11は、残量検出部16の検出値を取得する動作を所定時間毎に実行し、残量検出部16の検出値の変化量が設定された閾値を超えた場合に、ステップST1の検出条件が成立したと判定してもよい。検出制御部11cが残量検出部16の検出値を取得する周期、及び、残量検出部16の検出値の変化量に関する閾値は、設定情報記憶領域12cに記憶される。
【0053】
図4の動作は、ステップST1で検出条件が成立する毎に実行され、その都度、サーバー記憶部23に記憶される第1稼働情報41が更新される。つまり、サーバー記憶部23には、最新の第1稼働情報41が記憶される。
また、管理サーバー2に接続された各々のプリンター1と、管理サーバー2とによって図4の動作が実行されることによって、サーバー記憶部23には、プリンター1a、1b、1cのそれぞれから受信した第1稼働情報41が、個別に記憶される。
【0054】
図5には、管理サーバー2及び端末装置3の動作を示す。
端末制御部34は、オペレーターの操作により一覧画面の表示が指示されたことを検出して(ステップST31)、端末装置3に対して第1稼働情報41の送信を要求する(ステップST32)。
【0055】
サーバー制御部22は、端末装置3からの要求に応じて、複数のプリンター1に係る第1稼働情報41を端末装置3に送信する(ステップST21)。
【0056】
端末制御部34は、管理サーバー2が送信した第1稼働情報41を端末通信部31によって受信し、取得する(ステップST33)。端末制御部34は、取得した第1稼働情報41に基づいて、一覧画面情報を生成し(ステップST34)、一覧画面情報に基づいて一覧画面60を表示部32に表示させる(ステップST35)。
【0057】
図7に、一覧画面60の構成例を示す。
図7に示す例では、一覧画面60は、管理サーバー2に接続されたプリンター1a、1b、1cに関する第1稼働情報41の内容を一覧表示する情報表示部61を含んでいる。情報表示部61は、プリンター1aの稼働状態を示す第1稼働情報41の内容を表示する稼働情報表示部64a、プリンター1bの稼働状態を示す第1稼働情報41の内容を表示する稼働情報表示部64b、及び、プリンター1c稼働状態を示す第1稼働情報41の内容を表示する稼働情報表示部64cを含む。稼働情報表示部64a、64b、64cを稼働情報表示部64と総称する。
【0058】
稼働情報表示部64aは、プリンター名表示部641、ステータス表示部642、警告表示部643、インク残量表示部644、用紙残量表示部645、及び、消耗品残量表示部646を含んでいる。
【0059】
プリンター名表示部641は、プリンター1aの名称、固有の識別情報、番号など、プリンター1aを特定可能な情報を表示する。これらの情報は、例えば、プリンター1aが送信する第1稼働情報41に含まれる。ステータス表示部642は、プリンター1aのステータスを表示する。警告表示部643は、プリンター1aの稼働状態に関する警告が表示する。ステータス表示部642及び警告表示部643の表示は、例えば、ステータス情報41aの内容であり、図7の例では、シアンのインクの残量が少ないことの警告を表示している。
【0060】
インク残量表示部644は、プリンター1aのインクの残量を、インクの色毎に表示する。インク残量表示部644の表示は、インク残量情報41bに対応する。インク残量表示部644の表示は、残量を示す数値に代えて、図7に示すように棒グラフ等のグラフィックで行うことが好ましい。インク残量表示部644はインクの残量を概略値で示し、オペレーターがインク残量を大まかに把握できるようになっている。例えば、図7に示す棒グラフは、5%刻みでインク残量を反映している。
【0061】
用紙残量表示部645は、プリンター1aにセットされている全ての用紙の残量の合計値を表示する。用紙残量表示部645の表示は、例えば、用紙残量情報41cに対応する。用紙残量表示部645の表示は、残量を示す数値に代えて、図7に示すように棒グラフ等のグラフィックで行うことが好ましい。用紙残量表示部645には用紙の残量が概略値で示され、オペレーターが用紙の残量を大まかに把握できるようになっている。例えば、図7に示す棒グラフは、5%刻みで用紙の合計残量を反映している。
【0062】
消耗品残量表示部646は、例えば、インクが付着した用紙に重ねて吐出されるコート剤等の消耗品の残量が表示する。消耗品残量表示部646の表示は、例えば、消耗品情報41dに対応する。消耗品残量表示部646の表示は、インク残量表示部644や用紙残量表示部645と同様にグラフィックで行うことが好ましい。
【0063】
情報表示部61は、プリンター1b、及び、プリンター1cについても、プリンター1aと同様に第1稼働情報41の内容を表示する。
ステータス表示部642、警告表示部643、インク残量表示部644、用紙残量表示部645、及び、消耗品残量表示部646に表示される情報は、第1稼働情報41に含まれる情報を可視化したものである。
【0064】
一覧画面60を表示した状態で、オペレーターは、端末装置3に対し、稼働情報表示部64のいずれかを選択する操作を行うことができる。オペレーターは、プリンター1aの稼働状態を詳細に知りたい場合、稼働情報表示部64aを選択する。同様に、プリンター1bの稼働状態を、より詳細に知りたい場合は稼働情報表示部64bを選択し、プリンター1cの稼働状態を詳細に知りたい場合は稼働情報表示部64cを選択する。
【0065】
図5に戻り、端末制御部34は、一覧画面60を表示した状態でオペレーターによる選択操作を受け付ける(ステップST36)。端末制御部34は、選択された稼働情報表示部64に対応するプリンター1を特定し、特定したプリンター1に関する第2稼働情報42を取得するよう管理サーバー2に依頼を送信する(ステップST37)。
【0066】
サーバー制御部22は、第2稼働情報42の取得依頼を受け付け(ステップST22)、第2稼働情報42を取得する処理を実行する。この処理を図6に示す。
【0067】
図6には、第2稼働情報42の取得に係るプリンター1及び管理サーバー2の動作を示す。サーバー制御部22は、ステップST22で取得依頼を受け付けた後、プリンター1に対して第2稼働情報42を要求する(ステップST23)。ステップST23で、サーバー制御部22は、オペレーターにより選択された稼働情報表示部64に対応する、1のプリンター1に対し、要求を送信する。
【0068】
プリンター制御部11は、管理サーバー2からの要求に応じて、稼働状態を検出する(ステップST51)。ステップST51で、プリンター制御部11は第2稼働情報42を生成するために必要な情報を検出する。このため、ステップST51の処理は、ステップST2と同様であってもよいが、より多くの項目、及び/または、より精度の高い検出を行ってもよい。
【0069】
プリンター制御部11は、ステップST51で検出した結果に基づいて第2稼働情報42を生成し(ステップST52)、生成した第2稼働情報42を管理サーバー2に送信する(ステップST53)。
【0070】
サーバー制御部22は、プリンター1が送信した第2稼働情報42を取得して(ステップST24)、サーバー記憶部23に記憶する。サーバー制御部22は、取得した第2稼働情報42を、端末装置3に送信する(ステップST25)。
【0071】
図5に戻り、端末制御部34は、管理サーバー2が送信した第2稼働情報42を取得し(ステップST38)、第2稼働情報42に基づいて詳細画面情報を生成する(ステップST39)。端末制御部34は、詳細画面情報に基づいて詳細表示画面70を表示部32に表示させる(ステップST40)。
【0072】
図8に、詳細表示画面70の構成例を示す。
図8に示す例では、詳細表示画面70は、管理サーバー2に接続されたプリンター1a、1b、1cのうち1台のプリンター1に関する第2稼働情報42の内容を表示する。図8には、プリンター1aの第2稼働情報42を表示する例を示す。
【0073】
詳細表示画面70は、第2稼働情報42の内容を表示する情報表示部71を含んでいる。情報表示部71は、プリンター名表示部711、ステータス表示部712、及び、警告表示部713を含み、これらの表示部711-713に表示される情報は、例えば、ステータス情報42aに対応する。プリンター名表示部711、ステータス表示部712、及び警告表示部713に表示される情報は、それぞれ、プリンター名表示部641、ステータス表示部642、警告表示部643と同じ情報であってもよいし、より詳細な情報であってもよい。
【0074】
また、図8には図示しないが、印刷ジョブ情報42eの内容を情報表示部71に表示してもよい。
【0075】
情報表示部71は、インク残量表示部74、用紙残量表示部75、及び消耗品残量表示部76を含む。インク残量表示部74は、プリンター1aのインクの残量を、インクの色毎に表示する。インク残量表示部74の表示は、インク残量を示す詳細な数値、及び、数値を示す棒グラフ等のグラフィックを含む。インク残量表示部74におけるグラフィックは、インク残量表示部644のグラフィックよりも細かい段階で表示されることが好ましい。インク残量表示部74の表示は、例えば、インク残量情報42bに対応する。
【0076】
用紙残量表示部75は、プリンター1aにセットされている用紙の残量が、用紙の種類毎、或いは、用紙がセットされる位置毎に表示する。図8には、用紙が巻かれた2つのロールをプリンター1aにセット可能な例を示しており、用紙残量表示部75は、2つのロールの各々の残量がロール毎に表示している。用紙残量表示部75は、用紙の残量を示す数値と、用紙の残量を示す棒グラフ等のグラフィックを表示する。用紙残量表示部75におけるグラフィックは、用紙残量表示部645のグラフィックよりも細かい段階で表示することが好ましい。用紙残量表示部75の表示は、例えば、用紙残量情報42cに対応する。
【0077】
消耗品残量表示部76は、例えば、インクが付着した用紙に重ねて吐出されるコート剤等の消耗品の残量が表示する。プリンター1aで使用されるインク及び用紙以外の消耗品が複数ある場合、消耗品残量表示部76は、消耗品の種類毎に、残量が数値およびグラフィックにより表示する。消耗品残量表示部76におけるグラフィックは、消耗品残量表示部646のグラフィックよりも細かい段階で表示することが好ましい。消耗品残量表示部76の表示は、例えば、消耗品情報42dに対応する。
【0078】
詳細表示画面70は、更新ボタン714を含む。更新ボタン714は、詳細表示画面70に表示される情報の更新を指示するボタンである。更新ボタン714が操作されると、端末制御部34は、ステップST23の要求を再実行する。これにより、詳細表示画面70が、最新のプリンター1aの稼働状態を反映した内容に更新される。
【0079】
詳細表示画面70を表示した状態で、オペレーターの操作により、端末制御部34は、一覧画面60の表示に戻ることも可能である。また、一覧画面60を表示した状態で、オペレーターにより稼働情報表示部64a、64b、64cのいずれかが選択された場合、端末制御部34はステップST36以後の動作を実行する。
【0080】
このように、端末装置3を操作するオペレーターは、管理サーバー2に接続された複数のプリンター1の稼働状態を一覧画面60により把握することができる。オペレーターは、プリンター1を選択することにより、詳細表示画面70を表示させて、選択したプリンター1に関するより詳細な稼働状態を把握できる。
【0081】
一覧画面60及び詳細表示画面70の表示に関する処理の詳細は任意に構成できる。例えば、端末制御部34がウェブブラウザーを実行し、サーバー制御部22がウェブサーバーとして機能する構成であってもよい。この場合、サーバー制御部22は、第1稼働情報41に基づいて、一覧画面60を表示するためのウェブページのデータを生成し、端末装置3に送信してもよい。ここで、端末制御部34のウェブブラウザーが一覧画面60を表示した状態で、詳細表示画面70の表示を指示する操作が行われると、この操作を契機として、端末装置3から管理サーバー2に対して情報取得の依頼が行われる。すなわち、端末装置3が詳細表示画面70の表示の指示を管理サーバー2に通知することが、情報取得の依頼に相当する。サーバー制御部22は、端末制御部34からの依頼に応じて第2稼働情報42を取得し、第2稼働情報42に基づいて、詳細表示画面70を表示するためのウェブページのデータを生成し、端末装置3に送信してもよい。また、ウェブブラウザーに組み込まれて実行されるウェブアプリケーションを、サーバー制御部22が提供してもよい。この場合、端末制御部34は、ウェブアプリケーションを実行して、管理サーバー2が提供する第1稼働情報41、或いは、第1稼働情報41からサーバー制御部22が抽出した情報に基づいて、一覧画面60を含むウェブページを形成して表示してもよい。また、端末制御部34は、ウェブアプリケーションを実行して、管理サーバー2が提供する第2稼働情報42、或いは、第2稼働情報42からサーバー制御部22が抽出した情報に基づいて、詳細表示画面70を含むウェブページを形成して表示してもよい。
【0082】
以上説明したように、本実施形態に係る管理システム100は、管理サーバー2と、表示部32を有する端末装置3と、を備える。管理サーバー2は、管理対象のプリンター1から第1稼働情報41を受信する。端末装置3は、第1稼働情報41に基づき一覧画面60を表示部32に表示し、一覧画面60に基づく操作に対応して、管理サーバー2に情報取得の依頼を行う。管理サーバー2は、端末装置3からの依頼に基づいて、プリンター1に第2稼働情報42を要求し、要求に応じてプリンター1が送信する第2稼働情報42を受信する。端末装置3は、管理サーバー2が受信した第2稼働情報42に基づく詳細表示画面70を、表示部32に表示する。
【0083】
上記実施形態に係る管理サーバー2は、表示部32を有する端末装置3、及び、管理対象のプリンター1と通信するサーバー通信部21と、サーバー制御部22と、を備える。サーバー制御部22は、プリンター1から第1稼働情報41を受信し、端末装置3が第1稼働情報41に基づく一覧画面60を表示するための情報を端末装置3に送信し、一覧画面60に基づく操作に対応して端末装置3が送信する情報取得の依頼を受信する。サーバー制御部22は、端末装置3からの依頼に基づいて、プリンター1に第2稼働情報42を要求し、要求に応じてプリンター1が送信する第2稼働情報42を受信する。サーバー制御部22は、端末装置3が第2稼働情報42に基づく詳細表示画面70を表示するための情報を端末装置3に送信する。
【0084】
この構成によれば、管理対象のデバイスであるプリンター1の稼働状態を、オペレーターが一覧画面60によって把握することができ、プリンター1の稼働状態に関してより細かい情報を必要とする場合には、詳細表示画面70を表示できる。このため、詳細な情報をプリンター1から管理サーバー2に送信する頻度を抑えることにより、管理サーバー2の処理負荷や通信負荷を抑制し、詳細な稼働状態の管理を行うことができる。
【0085】
上記実施形態に係る端末装置3は、表示部32と、管理サーバー2と通信する端末通信部31と、端末制御部34と、を備える。端末制御部34は、管理サーバー2がプリンター1から受信した第1稼働情報41に基づく一覧画面60を表示部32に表示する。端末制御部34は、一覧画面60に基づく操作に対応して、管理サーバー2に情報取得の依頼を行い、依頼に基づいてプリンター1が管理サーバー2に送信する第2稼働情報42に基づく詳細表示画面70を、表示部32に表示する。
【0086】
端末装置3が端末制御部34のプロセッサーにより実行する制御プログラムは、管理サーバー2がプリンター1から受信した第1稼働情報41に基づく一覧画面60を表示部32に表示させる。また、一覧画面60に基づく操作に対応して、管理サーバー2に情報取得の依頼を行い、依頼に基づいてプリンター1が管理サーバー2に送信する第2稼働情報42に基づく詳細表示画面70を、表示部32に表示させる。
【0087】
この構成によれば、端末装置3が管理対象のデバイスであるプリンター1の稼働状態を、一覧画面60によってオペレーターに示すことができ、プリンター1の稼働状態に関してより細かい情報を必要とする場合には、詳細表示画面70を表示できる。このため、詳細な情報をプリンター1から管理サーバー2に送信する頻度を抑えることにより、管理サーバー2の処理負荷や通信負荷を抑制し、詳細な稼働状態の管理を行うことができる。
【0088】
上記実施形態において、端末装置3は、複数のプリンター1が送信した第1稼働情報41を、プリンター1毎に一覧表示する一覧画面60を表示する。端末装置3は、一覧画面60に基づき選択されたプリンター1の第2稼働情報42を管理サーバー2に依頼する。
この構成によれば、一覧画面60が表示された状態で、より詳細な情報を速やかにプリンター1から取得し、詳細表示画面70を表示できる。
【0089】
また、第1稼働情報41はプリンター1から管理サーバー2に第1のタイミングで送信され、第2稼働情報42は、管理サーバー2が送信する要求に応じた第2のタイミングでプリンター1から管理サーバー2に送信される。
この構成によれば、詳細な情報をプリンター1から管理サーバー2に送信する頻度を、より効果的に抑えるとともに、複数のプリンター1の稼働状態に関する情報を定期的に、或いは、高頻度で取得し、表示できる。
【0090】
また、第1稼働情報41及び第2稼働情報42は、プリンター1に関する情報を含み、第2稼働情報42は、第1稼働情報41に含まれない種類の情報及び/または第1稼働情報41より詳細な情報を含む。
この構成によれば、プリンター1の稼働状態に関する情報を効率よく管理サーバー2が収集し、端末装置3を操作するオペレーターに提供できる。
【0091】
上述した実施形態は、あくまでも本発明の一態様を示すものであり、本発明の範囲内で任意に変形および応用が可能である。
例えば、管理システム100により管理される管理対象のデバイスは、プリンター1に限定されず、印刷機能を有する複合機や、その他の各種の装置に本発明を適用できる。
【0092】
また、図1、及び、図3に示した機能部は一例であって、具体的な実装形態は特に限定されない。つまり、必ずしも各部に個別に対応するハードウェアが実装される必要はなく、一つのプロセッサーがプログラムを実行することで各部の機能を実現する構成とすることも勿論可能である。また、上述した実施形態においてソフトウェアで実現される機能の一部をハードウェアとしてもよく、或いは、ハードウェアで実現される機能の一部をソフトウェアで実現してもよい。
【0093】
また、図4図6に示した動作のステップ単位は、管理システム100の各装置の動作の理解を容易にするために、主な処理内容に応じて分割したものであり、処理単位の分割の仕方や名称によって、本発明が限定されることはない。処理内容に応じて、さらに多くのステップ単位に分割してもよい。また、1つのステップ単位がさらに多くの処理を含むように分割してもよい。また、そのステップの順番は、本発明の趣旨に支障のない範囲で適宜に入れ替えてもよい。
【符号の説明】
【0094】
1、1a、1b、1c…プリンター(デバイス)、2…管理サーバー(サーバー)、3…端末装置(管理装置)、11…プリンター制御部、12…プリンター記憶部、14…印刷部、16…残量検出部、17…プリンター通信部、21…サーバー通信部、22…サーバー制御部、23…サーバー記憶部、31…端末通信部、34…端末制御部、35…端末記憶部、41…第1稼働情報、42…第2稼働情報、60…一覧画面(第1画面情報)、70…詳細表示画面(第2画面情報)、100…管理システム(デバイス管理システム)、342…入力受付部、343…依頼送信部、344…情報取得部、NW…ネットワーク。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8