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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-20
(45)【発行日】2025-01-28
(54)【発明の名称】ショーケース
(51)【国際特許分類】
   A47F 3/04 20060101AFI20250121BHJP
   A47F 3/06 20060101ALI20250121BHJP
【FI】
A47F3/04 L
A47F3/06
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2021032876
(22)【出願日】2021-03-02
(65)【公開番号】P2022133917
(43)【公開日】2022-09-14
【審査請求日】2024-02-14
(73)【特許権者】
【識別番号】000005234
【氏名又は名称】富士電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】丹羽 良之
【審査官】村山 達也
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-126484(JP,A)
【文献】特開2019-162215(JP,A)
【文献】特開2014-236782(JP,A)
【文献】特開2020-137595(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47F 3/04
A47F 3/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
前面に開口を有したケース本体の内部に、前方に向けて延在する態様で設けられたブラケット部材と、
前記ブラケット部材の内側にスライダを介して取り付けられ、かつ前端部が前記開口よりも前方に配置される前端位置と該前端部が前記開口よりも後方に配置される後端位置との間で前後方向に沿ってスライド可能な補助側壁部材と、
前端部が支持軸を介して前記補助側壁部材に支持され、前記支持軸を中心に後端縁部が前記補助側壁部材に対して上下に揺動可能に配設された載置板と、
前記補助側壁部材の外側において水平姿勢と傾斜姿勢との間で揺動可能に設けられたアーム部材と、
前記補助側壁部材の前端部において第1切替位置と第2切替位置との間で移動可能に設けられ、前記第1切替位置に配置される場合には前記アーム部材が水平姿勢となることを許容する一方、前記第2切替位置に配置される場合には前記アーム部材に当接して該アーム部材を傾斜姿勢にさせる切替レバー部材と
を備えた商品載置部が構成されたショーケースであって、
前記商品載置部は、前記ブラケット部材の外側に外方に突出する態様で設けられ、かつ前記アーム部材を前記傾斜姿勢で載置する場合に前記載置板を前端縁部が低くなる態様で傾斜させる突部を備え、前記傾斜姿勢の前記アーム部材が前記突部に載置する状態で前記補助側壁部材が前記後端位置に配置された場合に、前記アーム部材と前記切替レバー部材とを離隔させた状態で前記載置板を傾斜姿勢に維持することを特徴とするショーケース。
【請求項2】
前記突部は、
前記ブラケット部材の外側に外方に突出する態様で設けられた軸状部と、
前記軸状部が中空部に挿入されることにより該軸状部の中心軸回りに回転可能に配設された円環状のローラ部材と
を備え、
前記ローラ部材の周面の一部に前記アーム部材を前記傾斜姿勢で載置させることを特徴とする請求項1に記載のショーケース。
【請求項3】
前記アーム部材は、前記ブラケット部材の外側で前記載置板に取り付けられた傾斜支持部材にアーム支持軸を介して該アーム支持軸を中心に揺動可能に支持され、かつ前記傾斜姿勢となる場合に、上壁部が前記載置板を押圧して該載置板を傾斜させることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のショーケース。
【請求項4】
前記商品載置部は、一部が前記アーム部材の外側に配置された状態で前記傾斜支持部材に配設され、かつ該アーム部材が外側に変形することを規制する規制部材を備えたことを特徴とする請求項3に記載のショーケース。
【請求項5】
前記アーム部材は、前記水平姿勢の状態で前記補助側壁部材が前記前端位置から前記後端位置にスライドした場合、前記突部に載置しないで前記載置板を水平にさせることを特徴とする請求項1~4のいずれか1つに記載のショーケース。
【請求項6】
前記商品載置部は、前記載置板が前記ケース本体の最も下方で商品を載置するスライドデッキであることを特徴とする請求項1~5のいずれか1つに記載のショーケース。
【請求項7】
前記切替レバー部材は、前記第1切替位置と、該第1切替位置よりも後方側の前記第2切替位置との間で前後方向に沿って移動可能であることを特徴とする請求項1~6のいずれか1つに記載のショーケース。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ケース本体の内部に例えばスライドデッキ等の商品を載置する商品載置部が構成されたショーケースに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、例えばスーパーマーケットやコンビニエンスストア等の店舗では、販売商品をスライドデッキ等に載置させた状態でケース本体の内部に収納するようにしたショーケースが多く適用されている。このスライドデッキは、ブラケット部材、デッキ支持枠、可変プレート及び操作レバーを備えて構成されている。
【0003】
ブラケット部材は、前面に開口を有したケース本体の内部に、前方に向けて延在する態様で設けられた左右一対のものである。デッキ支持枠は、ブラケット部材の内側にスライダを介して取り付けられ、ケース本体の前面の開口を通じて前後方向に沿ってスライド可能なものである。このデッキ支持枠は、上面に商品を載置するデッキを、その後端部が上下に揺動可能に支持するものである。
【0004】
可変プレートは、デッキ支持枠に取り付けられており、水平姿勢と傾斜姿勢との間で揺動可能なものである。操作レバーは、デッキ支持枠の前端部分に、第1切替位置と第2切替位置との間で前後方向に沿ってスライド可能に設けられている。この操作レバーには、ガイドピンが設けられており、ガイドピンが可変プレートに形成されたガイド溝に進入して、操作レバーは可変プレートと係合している。かかる操作レバーは、第1切替位置に配置された場合には、可変プレートを水平姿勢にさせる一方、第2切替位置に配置された場合には、可変プレートを傾斜姿勢にさせるものである。
【0005】
そのようなスライドデッキにおいては、デッキ支持枠が前方にスライドした状態で操作レバーが第2切替位置に配置されることで可変プレートが傾斜姿勢となり、その後にデッキ支持枠が後方にスライドすることにより、傾斜姿勢となる可変プレートがブラケット部材に形成されたスライド板に乗り上げることにより、デッキを前端縁部が低くなる態様で傾斜させることができる。これによれば、デッキに載置された販売商品を見易くすることができるとともに、デッキの前方に載置された商品が取り出された場合に後方に載置された販売商品を前方に滑り出させることができる(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2020-185268号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、上述したショーケースでは、操作レバーと可変プレートとが係合しており、傾斜姿勢となる可変プレートがスライド板に乗り上げることによりデッキを押し上げてデッキを前端縁部が低くなる態様で傾斜させていたので、デッキに販売商品を載置した場合に、可変プレートだけでなく、可変プレートと係合する操作レバーにも販売商品の荷重が作用し、ガイド溝にガイドピンを進入させて成り立たせていた可変プレートと操作レバーとの係合部分が破損してしまう虞れがあった。
【0008】
本発明は、上記実情に鑑みて、載置板を前端縁部が低くなる態様で傾斜させた場合に、該載置板に載置された商品の荷重等により構成要素が破損等することを防止して、耐久性の向上を図ることができるショーケースを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、本発明に係るショーケースは、前面に開口を有したケース本体の内部に、前方に向けて延在する態様で設けられたブラケット部材と、前記ブラケット部材の内側にスライダを介して取り付けられ、かつ前端部が前記開口よりも前方に配置される前端位置と該前端部が前記開口よりも後方に配置される後端位置との間で前後方向に沿ってスライド可能な補助側壁部材と、前端部が支持軸を介して前記補助側壁部材に支持され、前記支持軸を中心に後端縁部が前記補助側壁部材に対して上下に揺動可能に配設された載置板と、前記補助側壁部材の外側において水平姿勢と傾斜姿勢との間で揺動可能に設けられたアーム部材と、前記補助側壁部材の前端部において第1切替位置と第2切替位置との間で移動可能に設けられ、前記第1切替位置に配置される場合には前記アーム部材が水平姿勢となることを許容する一方、前記第2切替位置に配置される場合には前記アーム部材に当接して該アーム部材を傾斜姿勢にさせる切替レバー部材とを備えた商品載置部が構成されたショーケースであって、前記商品載置部は、前記ブラケット部材の外側に外方に突出する態様で設けられ、かつ前記アーム部材を前記傾斜姿勢で載置する場合に前記載置板を前端縁部が低くなる態様で傾斜させる突部を備え、前記傾斜姿勢の前記アーム部材が前記突部に載置する状態で前記補助側壁部材が前記後端位置に配置された場合に、前記アーム部材と前記切替レバー部材とを離隔させることを特徴とする。
【0010】
また本発明は、上記ショーケースにおいて、前記突部は、前記ブラケット部材の外側に外方に突出する態様で設けられた軸状部と、前記軸状部が中空部に挿入されることにより該軸状部の中心軸回りに回転可能に配設された円環状のローラ部材とを備え、前記ローラ部材の周面の一部に前記アーム部材を前記傾斜姿勢で載置させることを特徴とする。
【0011】
また本発明は、上記ショーケースにおいて、前記アーム部材は、前記ブラケット部材の外側で前記載置板に取り付けられた傾斜支持部材にアーム支持軸を介して該アーム支持軸を中心に揺動可能に支持され、かつ前記傾斜姿勢となる場合に、上壁部が前記載置板を押圧して該載置板を傾斜させることを特徴とする。
【0012】
また本発明は、上記ショーケースにおいて、前記商品載置部は、一部が前記アーム部材の外側に配置された状態で前記傾斜支持部材に配設され、かつ該アーム部材が外側に変形することを規制する規制部材を備えたことを特徴とする。
【0013】
また本発明は、上記ショーケースにおいて、前記アーム部材は、前記水平姿勢の状態で前記補助側壁部材が前記前端位置から前記後端位置にスライドした場合、前記突部に載置しないで前記載置板を水平にさせることを特徴とする。
【0014】
また本発明は、上記ショーケースにおいて、前記商品載置部は、前記載置板が前記ケース本体の最も下方で商品を載置するスライドデッキであることを特徴とする。
【0015】
また本発明は、上記ショーケースにおいて、前記切替レバー部材は、前記第1切替位置と、該第1切替位置よりも後方側の前記第2切替位置との間で前後方向に沿って移動可能であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、商品載置部は、ブラケット部材の外側に外方に突出する態様で設けられ、かつアーム部材を傾斜姿勢で載置する場合に載置板を前端縁部が低くなる態様で傾斜させる突部を備え、傾斜姿勢のアーム部材が突部に載置する状態で補助側壁部材が後端位置に配置された場合に、アーム部材と切替レバー部材とを離隔させるので、切替レバー部材をフリーな状態にさせることができる。これにより載置板に販売商品を載置した場合に、該販売商品の荷重が切替レバー部材には作用せず、切替レバー部材等が破損することを防止することができる。よって、載置板を前端縁部が低くなる態様で傾斜させた場合に、該載置板に載置された商品の荷重等により構成要素が破損等することを防止して、耐久性の向上を図ることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1図1は、本発明の実施の形態であるショーケースの内部構造を模式的に示す断面側面図である。
図2図2は、図1に示したショーケースにおけるスライドデッキ及びその周辺構造を拡大して示す斜視図である。
図3図3は、図2に示したスライドデッキを示す斜視図である。
図4図4は、図2に示したスライドデッキを示す斜視図である。
図5図5は、図3及び図4に示したブラケットユニットを示す斜視図である。
図6図6は、図3及び図4に示したブラケットユニットを示す斜視図である。
図7図7は、図3及び図4に示した補助側壁ユニットを示す斜視図である。
図8図8は、図3及び図4に示した補助側壁ユニットを示す斜視図である。
図9図9は、図7及び図8に示した第1補助側壁部材の分解斜視図である。
図10図10は、図9に示したレバー切替部材の分解斜視図である。
図11図11は、図5図8に示したブラケットユニットと補助側壁ユニットとの分解斜視図である。
図12図12は、図3及び図4に示した傾斜支持ユニット及びその周辺構造の分解斜視図である。
図13図13は、図3及び図4に示した傾斜支持ユニット及びその周辺構造の分解斜視図である。
図14図14は、載置板が収納位置に配置された状態を示すスライドデッキの側面図である。
図15図15は、載置板が引出位置に配置された状態を示すスライドデッキの側面図である。
図16図16は、切替レバー部材が、第1切替位置から第2切替位置に移動した状態を示す拡大斜視図である。
図17図17は、載置板が引出位置に配置されつつ切替レバー部材が第1切替位置から第2切替位置に移動した状態を示すスライドデッキの側面図である。
図18図18は、アーム部材が傾斜姿勢の状態で載置板が収納位置に配置されたスライドデッキの側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下に添付図面を参照して、本発明に係るショーケースの好適な実施の形態について詳細に説明する。
【0019】
図1は、本発明の実施の形態であるショーケースの内部構造を模式的に示す断面側面図である。ここで例示するショーケースは、例えばスーパーマーケットやコンビニエンスストア等の店舗において商品を収容するものである。
【0020】
このショーケースのケース本体1には、底面部1A、後面部1B及び天面部1Cが設けられており、これら底面部1A、後面部1B及び天面部1Cによって囲まれる部分に前面及び両側面が開口した商品収容域2が構成されている。
【0021】
上記ケース本体1には、上記商品収容域2と区画される態様で、通風路3が設けられている。通風路3は、底面部1A、後面部1B及び天面部1Cの内部に形成されており、下側通風ダクト3a、後側通風ダクト3b及び上側通風ダクト3cを備えている。
【0022】
下側通風ダクト3aは、底面部1Aにおいて、商品収容域2の底面を構成する底面板4aよりも下方となる部分に構成されている。底面板4aの前端部分には、左右方向に沿って延在する吸込口5が形成されている。
【0023】
後側通風ダクト3bは、後面部1Bにおいて、商品収容域2の背面を構成する背面板4bよりも後方となる部分に構成されている。この後側通風ダクト3bは、下端部分が下側通風ダクト3aの後端部分と連通している。
【0024】
上側通風ダクト3cは、天面部1Cにおいて、商品収容域2の天面を構成する天面板4cよりも上方となる部分に構成されている。天面板4cの前端部分には、左右方向に沿って延在する吹出口6が形成されている。
【0025】
上記通風路3の内部には、蒸発器7aや送風ファン7bが設置されている。蒸発器7aは、図示せぬコンデンシングユニットとともに冷凍サイクルを構成し、通風路3を通過する空気との間において熱交換を行うものである。
【0026】
このショーケースでは、コンデンシングユニット及び送風ファン7bを駆動すれば、蒸発器7aを通過した空気が通風路3を通じて商品収容域2に循環供給され、商品収容域2が所望の冷蔵温度に維持されることになる。
【0027】
商品収容域2には、上下に沿って複数段(図示の例では6段)の商品載置棚8が設けられている。商品載置棚8は、背面板4bの左右両側部に設けられた棚支柱9(図2参照)に取り付けられており、商品を載置して陳列させるものである。
【0028】
また商品収容域2には、最下段の商品載置棚8よりも下方側であって底面板4aの上方側に、すなわち底部近傍に、スライドデッキ10が設けられている。スライドデッキ10は、左右2つのデッキ支持部材20の間に載置板40を支持させることによって構成された商品載置部である。
【0029】
図2は、図1に示したショーケースにおけるスライドデッキ10及びその周辺構造を拡大して示す斜視図であり、図3及び図4は、図2に示したスライドデッキ10を示す斜視図である。
【0030】
載置板40は、販売商品が載置される部分であり、矩形状を成すデッキ枠部41の内部に載置板部43を支持させることによって構成されている。尚、載置板部43の下面には、図示せぬヒータが貼付されている。
【0031】
デッキ支持部材20は、図2に示すように、背面板4bの両側前面に取り付けた棚支柱9から前方に突出するように配設された左右一対のものである。2つのデッキ支持部材20は、互いに対称となるように構成されたものである。
【0032】
以下においては便宜上、2つのデッキ支持部材20において互いに近接した方を内側と称し、互いに離反した方向を外側と称して説明する。また、右方のデッキ支持部材20について説明し、左方のデッキ支持部材20の説明は割愛する。
【0033】
デッキ支持部材20は、ブラケットユニット20a、補助側壁ユニット20b及び傾斜支持ユニット20cを備えて構成されている。
【0034】
図5及び図6は、図3及び図4に示したブラケットユニット20aを示す斜視図である。これら図5及び図6にも示すように、ブラケットユニット20aは、デッキ支持部材20のベースとなるもので、第1ブラケット部材21及び第2ブラケット部材22を備えて構成されている。第1ブラケット部材21は、例えば板金等により形成され、第1基壁部211、第1下壁部212及び第1上壁部213を一体に成形することによって構成されている。
【0035】
第1基壁部211は、前後方向が長手方向となる長尺状部分であり、前端部分及び後端部分の上下寸法よりも中央部分の上下寸法が大きくなるように形成されている。この第1基壁部211の後端部分には、棚支柱9に係止するための第1係止片211aが該第1基壁部211の後端縁部より後方に突出する態様で設けられている。かかる第1係止片211aが棚支柱9に形成された装着孔9aに挿入されることにより、第1ブラケット部材21は、棚支柱9の下端部分に略水平状態で支持される。
【0036】
第1下壁部212は、第1基壁部211の前端部分及び中央部分の下端から内側に向けて略直角に屈曲した平板状部分である。この第1下壁部212の前端部分には、該前端部分と、左方のデッキ支持部材20を構成する第1ブラケット部材21の第1下壁部212の前端部分とを連結する前方連結部材214が取り付けられている。
【0037】
第1上壁部213は、第1基壁部211の中央部分の上端から内側に向けて略直角に屈曲した平板状部分である。
【0038】
第2ブラケット部材22は、例えば板金等により形成され、第2基壁部221、第2下壁部222及び第2上壁部223を一体に成形することによって構成されている。
【0039】
第2基壁部221は、前後方向が長手方向となる長尺状部分である。この第2基壁部221は、前後方向の延在長さが第1基壁部211の前後方向の延在長さよりも短い。この第2基壁部221の後端部分には、棚支柱9に係止するための第2係止片221aが該第2基壁部221の後端縁部より後方に突出する態様で設けられている。
【0040】
第2下壁部222は、第1基壁部211の下端から内側に向けて略直角に屈曲した平板状部分である。第2上壁部223は、第1基壁部211の上端から内側に向けて略直角に屈曲した平板状部分である。この第2上壁部223の後端部分には、該後端部分と、左方のデッキ支持部材20を構成する第2ブラケット部材22の第2上壁部223の後端部分とを連結する後方連結部材224が取り付けられている。
【0041】
そのような第2ブラケット部材22は、第2下壁部222の下面が第1上壁部213の上面に接する態様で、第2係止片221aが棚支柱9に形成された装着孔9aに挿入されることにより、棚支柱9に略水平状態で支持される。
【0042】
また第2ブラケット部材22には、ガイド壁部材23及びローラ部材24が設けられている。ガイド壁部材23は、例えば板金等により形成され、ガイド基壁部231、ガイド下壁部232及びガイド上壁部233を一体に成形することによって構成されている。
【0043】
ガイド基壁部231は、前後方向が長手方向となる長尺状部材である。このガイド基壁部231は、前後方向の延在長さが第2基壁部221の前後方向の延在長さよりも短い。ガイド下壁部232は、ガイド基壁部231の下端から外側に向けて略直角に屈曲した平板状部分であり、その延在端部232aが上方に屈曲している。ガイド上壁部233は、ガイド基壁部231の上端から内側に向けて略直角に屈曲した平板状部分である。
【0044】
このようなガイド基壁部231は、ガイド下壁部232が第2下壁部222の上面に載置された状態で、該ガイド下壁部232の延在端部232aが第2基壁部221の内面に接して取付ピンにより該第2基壁部221に取り付けられることにより、第2ブラケット部材22に設けられている。
【0045】
ローラ部材24は、円環状の形態を成している。このローラ部材24は、第2基壁部221の長手方向の略中央部に外側に突出する態様で設けられた軸状部241が該ローラ部材24の中空部24aに挿入されることで、該軸状部241の中心軸回りに回転可能に配設されている。
【0046】
図7及び図8は、図3及び図4に示した補助側壁ユニット20bを示す斜視図である。これら図7及び図8にも示すように、補助側壁ユニット20bは、第1補助側壁部材25と第2補助側壁部材26とを備えて構成されている。
【0047】
第1補助側壁部材25は、例えば板金等により形成され、前後方向が長手方向となる長尺状部材である。この第1補助側壁部材25は、第1補助側壁基部251と、第1補助側壁取付片部252と、第1補助側壁支持片部253と、第1補助側壁載置片部254とが一体に成形されて構成されている。
【0048】
第1補助側壁基部251は、前後方向が長手方向となる長尺状部材である。この第1補助側壁基部251の前端部分251aは、内側に向けて略直角に屈曲している。かかる第1補強側壁基部の前端部分251aには、該前端部分251aと、左方のデッキ支持部材20を構成する第1補助側壁部材25の第1補助側壁基部251の前端部分251aとを連結するプライスレール27が取り付けられている。
【0049】
プライスレール27は、例えば板金等の金属材料により構成されるもので、左右方向が長手方向となる長尺状部材である。このプライスレール27は、従来公知のものであり、前端部分251aに図示せぬプライスカードが装着されるものである。またプライスレール27の後端部には、フェンス部28が取り付けられている。フェンス部28は、例えばアクリル樹脂等の樹脂材から構成された光透過性を有する平板状部材であり、左右方向が長手方向となる長尺状のものである。
【0050】
第1補助側壁取付片部252は、第1補助側壁基部251の上端から外側に向けて屈曲させ、その延在端部252aを上方に向けて屈曲させて形成されている。
【0051】
第1補助側壁支持片部253は、図9に示すように、第1補助側壁取付片部252よりも前方側となる第1補助側壁基部251の上端から上方に向けて延在し、その延在端部253aが外側に略直角に屈曲している。この第1補助側壁支持片部253には、レバー孔2531及び2つの視認孔2532が形成されている。レバー孔2531は、前後方向が長手方向となる長孔である。2つの視認孔2532は、それぞれ第1補助側壁支持片部253の延在端部253aに前後に離隔して形成されている。
【0052】
このような第1補助側壁支持片部253には、切替レバー部材29が設けられている。切替レバー部材29は、図10にも示すように、例えば板金等を屈曲して形成され、レバー基壁部291、レバー前壁部292、レバー下壁部293、レバー上壁部294及びレバー操作部295が一体的に成形されて構成されている。
【0053】
レバー基壁部291は、前後方向に沿って延在する平板状部分である。このレバー基壁部291の外面には、レバー当接部29aが取り付けられている。レバー当接部29aは、例えば板金等を屈曲して形成され、レバー当接基部296とレバー当接支持部297とが一体に成形されて構成されている。
【0054】
レバー当接基部296は、前後方向に沿って延在する平板状部分である。レバー当接支持部297は、レバー当接基部296の上端より外側に屈曲して形成されており、後方に向かうに連れて漸次上方に傾斜している。このレバー当接支持部297には、樹脂材料から構成された当接部材298が下方に突出する態様で取り付けられている。
【0055】
レバー前壁部292は、レバー基壁部291の前端から外側に向けて略直角に屈曲して形成された平板状部分である。レバー下壁部293は、レバー基壁部291の前端部分251aの下端から外側に向けて略直角に屈曲して形成されて平板状部分である。このレバー下壁部293には、下壁取付孔293aが形成されており、この下壁取付孔293aを貫通する態様で摺動部材293bが取り付けられている。この摺動部材293bは、レバー下壁部293よりも下方に向けて突出するものである。
【0056】
レバー上壁部294は、レバー基壁部291の上端から外側に向けて略直角に屈曲して形成された平板状部分である。このレバー上壁部294の上面には、例えば赤色に着色された円形状シート部材294aが貼付されている。
【0057】
レバー操作部295は、レバー上壁部294の外側端より上方に向けて略直角に屈曲して形成されており、その前端の舌片状部分は内側に直角に屈曲されている。
【0058】
このような構成を有する切替レバー部材29は、レバー孔2531を左方から貫通する2つの段付きネジ299がレバー基壁部291の内面に形成された孔を挿通して螺合することにより、第1補助側壁部材25の前端部に設けられている。より詳細には、切替レバー部材29は、前方側の段付きネジ299がレバー孔2531の前縁部に当接する第1切替位置と、後方側の段付きネジ299がレバー孔2531の後縁部に当接する第2切替位置との間で、前後方向に沿って移動可能に第1補助側壁部材25の前端部に設けられている。ここで切替レバー部材29は、第1切替位置に配置される場合には、円形状シート部材294aが前方側の視認孔2532から露出され、第2切替位置に配置される場合には、円形状シート部材294aが後方側の視認孔2532から露出される。
【0059】
第1補助側壁載置片部254は、第1補助側壁支持片部253よりも前方側となる第1補助側壁基部251の上端から外側に向けて略直角に屈曲して形成された平板状部分である。この第1補助側壁載置片部254は、図3及び図4に示したように、リターングリル30を載置するものである。ここでリターングリル30は、例えば板金等を加工して構成された平板状のもので、左右方向が長手方向となる長尺状部材である。このリターングリル30は、左右一対のデッキ支持部材20を構成する第1補助側壁載置片部254同士を跨る態様で設けられており、多数の通風孔部30aが形成されている。
【0060】
第2補助側壁部材26は、例えば板金等により形成され、前後方向が長手方向となる長尺状部材である。この第2補助側壁部材26は、前後方向の延在長さが第1補助側壁部材25の前後方向の延在長さよりも短いものであり、第2補助側壁基部261と、第2補助側壁取付片部262と、デッキ取付支持部263とが一体に成形されて構成されている。
【0061】
第2補助側壁基部261は、前後方向が長手方向となる長尺状部材である。この第2補助側壁基部261の前端部分を除く上端部分261aは、外側に向けて略直角に屈曲して形成されている。また、この第2補助側壁基部261の下端部分261bは、外側に向けて略直角に屈曲して形成されている。
【0062】
第2補助側壁取付片部262は、第2補助側壁基部261の下端部分261bの前端部より下方に向けて延在する平板状部分である。この第2補助側壁取付片部262は、第1補助側壁取付片部252における上方に延在する延在端部252aの外側に配置されつつ連結ピン262aを介して該第1補助側壁取付片部252に取り付けられるものである。これにより、第2補助側壁部材26は、第1補助側壁部材25に連結されている。
【0063】
デッキ取付支持部263は、第2補助側壁基部261の前端部分の上端に一体的に設けられており、デッキ取付支持外延部2631及びデッキ取付支持基部2632を有している。デッキ取付支持外延部2631は、第2補助側壁基部261の前端部分の上端より外側に向けて延在する平板状部分である。デッキ取付支持基部2632は、デッキ取付支持外延部2631の延在端部より下方に向けて延在する平板状部分であり、その内面が第2補助側壁基部261の外面の一部に対向している。このデッキ取付支持基部2632の中央部分にはデッキ支持貫通孔2632aが形成されている。
【0064】
このような補助側壁ユニット20bは、図11に示すように、第1補助側壁部材25が第1スライダ31aを介して第1ブラケット部材21の第1基壁部211の内側に取り付けられるとともに、第2補助側壁部材26が、第2ブラケット部材22とガイド壁部材23との間において、第2スライダ31bを介して第2ブラケット部材22の第2基壁部221の内側に取り付けられている。第1スライダ31a及び第2スライダ31bは、従来公知のものであるので、その説明は割愛する。これにより、補助側壁ユニット20b(第1補助側壁部材25及び第2補助側壁部材26)は、ブラケットユニット20a(第1ブラケット部材21及び第2ブラケット部材22)に対して前後方向に沿ってスライド可能である。
【0065】
図12及び図13は、それぞれ傾斜支持ユニット20c及びその周辺構造の分解斜視図である。これら図12及び図13にも示すように、傾斜支持ユニット20cは、傾斜支持部材32及びアーム部材33を備えて構成されている。
【0066】
傾斜支持部材32は、例えば板金等により形成されるものであり、傾斜支持基部321、第1傾斜支持取付部322及び第2傾斜支持取付部323を一体に成形することによって構成されている。
【0067】
傾斜支持基部321は、前後方向に沿って延在する長尺平板状部分である。この傾斜支持基部321は、デッキ枠部41の右側部の下部に取り付けられている。尚、左方のデッキ支持部材20を構成する傾斜支持基部321は、デッキ枠部41の左側部の下部に取り付けられている。
【0068】
第1傾斜支持取付部322は、傾斜支持基部321の前端部分の外側縁部より下方に向けて延在する平板状部分である。この第1傾斜支持取付部322の中央部分にはデッキ支持取付孔322aが形成されている。
【0069】
このデッキ支持取付孔322aを外側から貫通するデッキ支持軸34が第2補助側壁部材26のデッキ支持貫通孔2632aを外側から貫通して取り付けられることにより、傾斜支持部材32は、第2補助側壁部材26に対して該デッキ支持軸34を中心に回動可能である。また傾斜支持部材32は、第2ブラケット部材22の外側において、第2補助側壁部材26とともに前後方向に沿ってスライド可能である。
【0070】
つまり、傾斜支持部材32の傾斜支持基部321に取り付けられた載置板40(デッキ枠部41)は、前端部がデッキ支持軸34を介して第2補助側壁部材26に支持され、デッキ支持軸34を中心に後端縁部が第2補助側壁部材26に対して上下に揺動可能に配設されているとともに、前後方向に沿ってスライド可能である。ここで第2補助側壁部材26を備えた補助側壁ユニット20bは、最も後方の後端位置に配置される場合には、載置板40を最も後方の収納位置に配置させ、最も前方の前端位置に配置される場合には、載置板40を最も前方の引出位置に配置させるものである。
【0071】
第2傾斜支持取付部323は、傾斜支持基部321の前後方向の中央部分の外側縁部より下方に向けて延在する平板状部分である。
【0072】
アーム部材33は、例えば板金等により形成されており、アーム基部331、第1アーム当接片332、第2アーム当接片333及びアーム下壁部334を一体に成形することによって構成されている。
【0073】
アーム基部331は、前後方向が長手方向となる長尺状部分である。アーム基部331の前後方向の中央部分には、アーム支持貫通孔331aが形成されている。またアーム支持貫通孔331aの前方側には、上下方向が長手方向となる長孔形状のアーム支持規制孔331bが形成されている。
【0074】
第1アーム当接片332は、アーム基部331において、アーム支持規制孔331bよりも前方側の上端部に形成された舌片状部分を内側に屈曲させることにより形成されている。
【0075】
第2アーム当接片333は、アーム基部331において、アーム支持貫通孔331aよりも後方側の上端部に形成された舌片状部分を内側に屈曲させることにより形成されている。アーム下壁部334は、アーム基部331の下端より内側に向けて略直角に屈曲して形成された平板状部分である。
【0076】
このようなアーム部材33は、アーム支持貫通孔331aを外側から貫通するアーム支持軸35が第2傾斜支持取付部323に取り付けられるとともに、アーム支持規制孔331bを外側から貫通するアーム規制軸36が第2傾斜支持取付部323に取り付けられることにより、アーム規制軸36がアーム支持規制孔331bを相対的に移動可能な範囲で、アーム支持軸35を中心にして傾斜支持部材32に揺動可能に取り付けられている。
【0077】
より詳細に説明すると、アーム部材33は、傾斜支持部材32の外側に揺動可能に取り付けられていることにより、第2補助側壁部材26の外側であるとともに、第2ブラケット部材22の外側に揺動可能に取り付けられている。
【0078】
かかるアーム部材33は、傾斜支持部材32が第2補助側壁部材26に配設されることにより、第1アーム当接片332が第1補助側壁部材25に設けられた切替レバー部材29に当接可能となる。つまり、切替レバー部材29が第1切替位置に配置される場合、アーム部材33は、アーム規制軸36がアーム支持規制孔331bの下縁部に当接することで水平姿勢となる(図2図4参照)。一方、切替レバー部材29が第2切替位置に配置される場合、アーム部材33は、第1アーム当接片332が当接部材298に当接されて押圧されることで、アーム規制軸36がアーム支持規制孔331bの上縁部に当接し、後方に向かうに連れて漸次上方に傾斜する傾斜姿勢となる。
【0079】
ところで、上記傾斜支持部材32には、規制部材37が取り付けられている。規制部材37は、例えば板金等により形成されるもので、第2傾斜支持取付部323の後方側において、下方に延在する下方延在部分371が該第2傾斜支持取付部323よりも外側に配置されている。この規制部材37は、傾斜支持部材32にアーム部材33が揺動可能に取り付けられた場合に、下方延在部分371がアーム部材33のアーム基部331の外面の一部に対向する態様で該アーム部材33の外側に配置されるものである。
【0080】
図14は、載置板40が収納位置に配置された状態を示すスライドデッキ10の側面図である。この図14に示すように、載置板40が収納位置に配置される場合、リターングリル30が吸込口5の上方に位置する。つまり、スライドデッキ10は、載置板40が収納位置に配置される場合に、通風孔部30aが吸込口5に連通している。 そして、切替レバー部材29が第1切替位置に配置されることでアーム部材33が水平姿勢となる場合、第2アーム当接片333が載置板40から離隔しており、傾斜支持部材32(デッキ枠部41)の傾斜支持基部321が第2ブラケット部材22の第2上壁部223に載置されて載置板40が水平状態にある。またアーム部材33のアーム下壁部334が、ブラケット部材のローラ部材24よりも下方に位置している。
【0081】
このような状態から補助側壁ユニット20b(第1補助側壁部材25及び第2補助側壁部材26)を前方に向けてスライドさせることにより、載置板40も水平状態のまま前方にスライドし、図15に示すように載置板40を引出位置に配置させる。
【0082】
載置板40を引出位置に配置させた状態で、図16に示すように、切替レバー部材29を第1切替位置から第2切替位置に移動させると、円形状シート部材294aが後方側の視認孔2532から露出されるとともに、当接部材298が第2アーム当接片333を押圧する。これにより、図17に示すように、アーム部材33は、アーム規制軸36がアーム支持規制孔331bの上縁部に当接する傾斜姿勢となり、第2アーム当接片333が載置板40に当接する。
【0083】
アーム部材33を傾斜姿勢のまま補助側壁ユニット20b(第1補助側壁部材25及び第2補助側壁部材26)を後方に向けてスライドさせると、アーム部材33のアーム下壁部334がローラ部材24の周面に載置された状態で該ローラ部材24に接する。このときローラ部材24は、アーム部材33の後方への移動に追従して右方から見て時計回りに回転する。
【0084】
このようにアーム下壁部334がローラ部材24の周面に載置された状態で補助側壁ユニット20bを後方に向けてスライドさせると、第2アーム当接片333が載置板40を押圧することにより、載置板40は後端部が上方に押し上げられる。
【0085】
そして、図18に示すように、載置板40が収納位置に配置された場合、該載置板40は前端縁部が低くなる態様で傾斜状態となる。この場合、傾斜姿勢となるアーム部材33の傾斜角度がさらに大きくなって、アーム部材33の第1アーム当接片332と当接部材298(切替レバー部材29)とが離隔する。
【0086】
尚、かかる載置板40を傾斜状態から水平状態に戻す場合には、載置板40を引出位置までスライドさせて切替レバー部材29を第1切替位置に配置させてアーム部材33を水平姿勢にさせればよい。そして、アーム部材33が水平姿勢の状態で載置板40を収納位置までスライドさせることで、載置板40が水平状態で設置される。
【0087】
以上説明したように、本発明の実施の形態であるショーケースによれば、スライドデッキ10は、傾斜姿勢のアーム部材33がローラ部材24に載置する状態で載置板40が収納位置、すなわち補助側壁ユニット20bが後端位置に配置された場合に、アーム部材33と切替レバー部材29とを離隔させるので、切替レバー部材29をフリーな状態にさせることができる。これにより載置板40に販売商品を載置した場合に、該販売商品の荷重が切替レバー部材29には作用せず、切替レバー部材29等が破損することを防止することができる。よって、載置板40を前端縁部が低くなる態様で傾斜させた場合に、該載置板40に載置された商品の荷重等により構成要素が破損等することを防止して、耐久性の向上を図ることができる。
【0088】
上記ショーケースによれば、第2ブラケット部材22に外側に突出する態様で設けられた軸状部241が中空部24aに挿入されるとともに、該軸状部241の中心軸回りに回転可能に配設された円環状のローラ部材24が、周面の一部にアーム部材33が傾斜姿勢で載置する場合に、載置板40を前端縁部が低くなる態様で傾斜させるので、載置板40のスライドに応じてアーム部材33がスライドする際に、該アーム部材33と周面の一部で接するローラ部材24が回転することにより、アーム部材33との間で生ずる摩擦力を低減させることができ、操作に要する力を低減させることができる。しかもアーム部材33とローラ部材24とが摩耗等してしまうことを抑制できる。よって、載置板40を傾斜させるための操作力を低減することができるとともに、使用寿命の長大化を図ることができる。
【0089】
上記ショーケースによれば、傾斜支持部材32に配設された規制部材37の下方延在部分371がアーム部材33のアーム基部331の外面の一部に対向する態様で該アーム部材33の外側に配置されているので、前端縁部が低くなる態様で傾斜させた載置板40に販売商品を載置させた場合に、アーム部材33が外側に変形することを規制することができ、アーム部材33等の変形を抑制して使用寿命の長大化を図ることができる。
【0090】
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、種々の変更を行うことができる。
【0091】
上述した実施の形態では、第2ブラケット部材22にローラ部材24が設けられていたが、本発明においては、ローラ部材24である必要はなく、ブラケット部材の外側に外方に突出する態様で設けられ、かつアーム部材を傾斜姿勢で載置する場合に載置板を前端縁部が低くなる態様で傾斜させる突部であればよい。
【0092】
上述した実施の形態では、商品載置部としてスライドデッキ10を示したが、本発明においては、商品載置部が商品載置棚であってもよい。
【符号の説明】
【0093】
1…ケース本体、2…商品収容域、9…棚支柱、10…スライドデッキ、20…デッキ支持部材、20a…ブラケットユニット、20b…補助側壁ユニット、20c…傾斜支持ユニット、21…第1ブラケット部材、22…第2ブラケット部材、23…ガイド壁部材、24…ローラ部材、25…第1補助側壁部材、26…第2補助側壁部材、29…切替レバー部材、31a…第1スライダ、31b…第2スライダ、32…傾斜支持部材、33…アーム部材、40…載置板、41…デッキ枠部、43…載置板部。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18