(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-20
(45)【発行日】2025-01-28
(54)【発明の名称】情報処理システム及び情報処理方法
(51)【国際特許分類】
G06F 3/01 20060101AFI20250121BHJP
G06T 19/00 20110101ALI20250121BHJP
G06F 3/0481 20220101ALI20250121BHJP
G06F 3/0346 20130101ALI20250121BHJP
G06F 15/00 20060101ALN20250121BHJP
【FI】
G06F3/01 510
G06T19/00 A
G06F3/0481
G06F3/0346 421
G06F15/00 410Z
(21)【出願番号】P 2022212670
(22)【出願日】2022-12-28
【審査請求日】2024-03-11
(73)【特許権者】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100139491
【氏名又は名称】河合 隆慶
(74)【代理人】
【氏名又は名称】石井 裕充
(72)【発明者】
【氏名】加来 航
【審査官】伊藤 昭治
(56)【参考文献】
【文献】特開2022-109048(JP,A)
【文献】特開2014-225801(JP,A)
【文献】特開2017-076202(JP,A)
【文献】特開2021-152785(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/01
G06F 3/0346
G06F 3/048 - 3/04895
G06T 19/00
H04N 7/15
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のユーザのそれぞれから所定の距離に位置する複数の端末装置を含む情報処理システムであって、
前記複数の端末装置は、第1ユーザから所定の距離に位置する第1端末装置と、第2ユーザから所定の距離に位置する第2端末装置と、第3ユーザから所定の距離に位置する第3端末装置とを含み、
前記複数の端末装置のそれぞれは、他の各ユーザの画像を表示部に表示し、
前記第1端末装置は、前記第1ユーザと、前記第1端末装置の表示部での第2ユーザと、の間の第1距離情報を検出して前記第3端末装置に送信
し、
前記第3端末装置は、前記第3端末装置の表示部での前記第1ユーザと前記第2ユーザとの間の距離情報を、前記第1端末装置から送信される前記第1距離情報に基づいて調整し、
前記第3端末装置は、前記第1端末装置から送信される前記第1距離情報が短いほど、前記第3端末装置の表示部で、前記第1ユーザと前記第2ユーザとの間の距離情報を短く調整する、
情報処理システム。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
前記第2端末装置は、前記第2ユーザと、前記第2端末装置の表示部での前記第1ユーザとの間の第2距離情報を検出して前記第3端末装置に送信し、
前記第3端末装置は、前記第1端末装置から送信される前記第1距離情報と、前記第2距離情報との合計距離に基づいて、前記第3端末装置の表示部で前記第1ユーザと前記第2ユーザとの間の距離を調整する、
情報処理システム。
【請求項3】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
前記第1端末装置は、前記第1ユーザが表示部での前記第2ユーザに注目している間に限り、前記第1距離情報の検出及び送信を行う、情報処理システム。
【請求項4】
複数のユーザのそれぞれから所定の距離に位置する複数の端末装置による情報処理方法であって、
前記複数の端末装置は、第1ユーザから所定の距離に位置する第1端末装置と、第2ユーザから所定の距離に位置する第2端末装置と、第3ユーザから所定の距離に位置する第3端末装置とを含み、
前記複数の端末装置のそれぞれが、他の各ユーザの画像を表示部に表示することと、
前記第1端末装置が、前記第1ユーザと、前記第1端末装置の表示部での第2ユーザと、の間の第1距離情報を検出して前記第3端末装置に送信することと、
前記第3端末装置は、前記第3端末装置の表示部での前記第1ユーザと前記第2ユーザとの間の距離情報を、前記第1端末装置から送信される前記第1距離情報に基づいて調整することと、
前記第3端末装置は、前記第1端末装置から送信される前記第1距離情報が短いほど、前記第3端末装置の表示部で、前記第1ユーザと前記第2ユーザとの間の距離情報を短く調整することと、
を含む情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理システム及び情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、第2端末が、第1ユーザに対応する第1アバターと、第2ユーザに対応する第2アバターとを含む仮想空間を表示し、選択された動作パターンに基づいて第1アバターを動作させ、第2ユーザを映した第2映像データに基づいて第2アバターを動作させる技術が知られている(例えば特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ユーザが直接対話を行う場合には、言語コミュニケーションに加え、非言語コミュニケーションも同時に行われる。しかしながら対話相手が画面に固定的に表示される遠隔での対話において十分なコミュニケーションを行うには改善の余地がある。
【0005】
かかる事情に鑑みてなされた本開示の目的は、発話以外の非言語コミュニケーションを促進し、円滑な対話を可能とすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一実施形態に係る情報処理システムは、
複数のユーザのそれぞれから所定の距離に位置する複数の端末装置を含む情報処理システムであって、
前記複数の端末装置は、第1ユーザから所定の距離に位置する第1端末装置と、第2ユーザから所定の距離に位置する第2端末装置と、第3ユーザから所定の距離に位置する第3端末装置とを含み、
前記複数の端末装置のそれぞれは、他の各ユーザの画像を表示部に表示し、
前記第1端末装置は、前記第1ユーザと、前記第1端末装置の表示部での第2ユーザと、の間の第1距離情報を検出して前記第3端末装置に送信する。
【0007】
本開示の一実施形態に係る情報処理方法は、
複数のユーザのそれぞれから所定の距離に位置する複数の端末装置による情報処理方法であって、
前記複数の端末装置は、第1ユーザから所定の距離に位置する第1端末装置と、第2ユーザから所定の距離に位置する第2端末装置と、第3ユーザから所定の距離に位置する第3端末装置とを含み、
前記複数の端末装置のそれぞれが、他の各ユーザの画像を表示部に表示することと、
前記第1端末装置が、前記第1ユーザと、前記第1端末装置の表示部での第2ユーザと、の間の第1距離情報を検出して前記第3端末装置に送信することと、
を含む。
【発明の効果】
【0008】
本開示の一実施形態によれば、発話以外の非言語コミュニケーションを促進し、円滑な対話を可能とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図2】第1端末装置の構成を示すブロック図である。
【
図3】遠隔対話の第1の場面を示すブロック図である。
【
図4】遠隔対話の第2の場面を示すブロック図である。
【
図5】遠隔対話の第3の場面を示すブロック図である。
【
図6】情報処理システムにて実行される動作を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1は、本実施形態の情報処理システムSの概略図である。情報処理システムSは、ネットワークNWを介して互いに通信可能な第1端末装置1、第2端末装置2、及び第3端末装置3を含む。ネットワークNWは、例えば、移動体通信網、固定通信網、又はインターネットを含む。第1端末装置1は第1ユーザP1によって使用される。第2端末装置2は第2ユーザP2によって使用される。第3端末装置3は第3ユーザP3によって使用される。第1端末装置1、第2端末装置2、及び第3端末装置3のそれぞれは、第1ユーザP1、第2ユーザP2、及び第3ユーザP3のそれぞれから所定の距離に位置する。
【0011】
図1では説明の簡便のため、端末装置は3つ図示される。しかし、端末装置の数はこれに限られない。
【0012】
図2を参照して第1端末装置1の内部構成が詳細に説明される。
【0013】
第1端末装置1は、PCなどの汎用機器、又は専用機器であってよい。「PC」は、personal computerの略語である。代替例として第1端末装置1は、携帯電話機、スマートフォン、ウェアラブル機器、若しくはタブレットなどのモバイル機器であってよい。
【0014】
第1端末装置1は、制御部11と通信部12と記憶部13と表示部14と入力部15と撮像部16とセンサ17とを含む。第1端末装置1の各構成要素は、例えば専用線を介して互いに通信可能に接続される。
【0015】
制御部11は例えば、CPU(Central Processing Unit)又はMPU(Micro Processing Unit)を含む1つ以上の汎用プロセッサを含む。制御部11は、特定の処理に特化した1つ以上の専用プロセッサを含んでよい。制御部11は、プロセッサを含む代わりに、1つ以上の専用回路を含んでもよい。専用回路は例えば、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、又はASIC(Application Specific Integrated Circuit)であってよい。制御部11は、ECU(Electronic Control Unit)を含んでもよい。制御部11は通信部12を介して、任意の情報を送信及び受信する。
【0016】
通信部12は、ネットワークNWに接続するための、1つ以上の有線又は無線LAN(Local Area Network)規格に対応する通信モジュールを含む。通信部12は、LTE(Long Term Evolution)、4G(4th Generation)、又は5G(5th Generation)を含む1つ以上の移動体通信規格に対応するモジュールを含んでよい。通信部12は、Bluetooth(登録商標)、AirDrop(登録商標)、IrDA、ZigBee(登録商標)、Felica(登録商標)、又はRFIDを含む1つ以上の近距離通信の規格又は仕様に対応する通信モジュール等を含んでよい。通信部12は、ネットワークNWを介して任意の情報を送信及び受信する。
【0017】
記憶部13は、例えば半導体メモリ、磁気メモリ、光メモリ、又はこれらのうち少なくとも2種類の組み合わせが含まれるが、これらに限られない。半導体メモリは、例えば、RAM又はROMである。RAMは、例えば、SRAM又はDRAMである。ROMは、例えば、EEPROMである。記憶部13は、例えば主記憶装置、補助記憶装置、又はキャッシュメモリとして機能してもよい。記憶部13は、制御部11によって分析又は処理された結果の情報を記憶してよい。記憶部13は、第1端末装置1の動作又は制御に関する各種情報等を記憶してよい。記憶部13は、システムプログラム、アプリケーションプログラム、及び組み込みソフトウェア等を記憶してよい。記憶部13は第1端末装置1の外部に設けられて、第1端末装置1からアクセスされてよい。
【0018】
表示部14は例えば、ディスプレイである。ディスプレイは、例えば、LCD又は有機ELディスプレイである。「LCD」は、liquid crystal displayの略語である。「EL」は、electro luminescenceの略語である。表示部14は、第1端末装置1に備えられる代わりに、外部の出力機器として第1端末装置1に接続されてもよい。接続方式としては、例えば、USB、HDMI(登録商標)、又はBluetooth(登録商標)等の任意の方式を用いることができる。
【0019】
入力部15は例えば、物理キー、静電容量キー、ポインティングデバイス、ディスプレイと一体的に設けられたタッチスクリーン、又はマイクである。入力部15は、第1端末装置1の動作に用いられる情報を入力する操作を受け付ける。入力部15は、第1端末装置1に備えられる代わりに、外部の入力機器として第1端末装置1に接続されてもよい。接続方式としては、例えば、USB、HDMI(登録商標)、又はBluetooth(登録商標)等の任意の方式を用いることができる。「USB」は、Universal Serial Busの略語である。「HDMI(登録商標)」は、High-Definition Multimedia Interfaceの略語である。
【0020】
撮像部16はカメラを含む。撮像部16は周囲を撮像することができる。撮像部16は画像解析のために、撮像した画像を記憶部13に記録し又は制御部11に送信してよい。画像は静止画又は動画を含む。
【0021】
センサ17は例えば測距センサであってよい。撮像部16とセンサ17とは外付けでもよい。この場合、例えば撮像部16とセンサ17とは、第1端末装置1との位置関係がわかれば、本実施形態の要件を満たす。
【0022】
第2端末装置2は、制御部21と通信部22と記憶部23と表示部24と入力部25と撮像部26とセンサ27とを含む。第3端末装置3は、制御部31と通信部32と記憶部33と表示部34と入力部35と撮像部36とセンサ37とを含む。第2端末装置2及び第3端末装置3のそれぞれのハードウェア構成についての説明は、第1端末装置1のハードウェア構成についての説明と同一であってよい。ここでの説明は省略される。
【0023】
以下、情報処理システムSにおいて実行される情報処理方法が詳細に説明される。ここでは一例として、それぞれ異なる場所に位置する第1ユーザP1と第2ユーザP2と第3ユーザP3とが、情報処理システムSを用いて対話を行う。一例として、対話は遠隔対話である。対話を行う人数は複数であれば何人でもよい。各ユーザの端末装置は、撮像部26により、端末装置を使用するユーザの画像を撮像し、撮像画像を他のユーザの端末装置に逐次送信する。各ユーザの端末装置は、遠隔対話の実行中、他の各ユーザの画像(例えば3Dモデル)を表示部に表示する。
図3に示されるように、第3ユーザP3の第3端末装置3では、表示部34に、第1ユーザP1と第2ユーザP2とが表示される。
図3では、第2ユーザP2と第3ユーザP3との視線が合っている。このため
図4においても、第2ユーザP2の視線P2eと第3ユーザP3の視線P3eとが合っている。
【0024】
図4に示されるように、第1ユーザP1は視線P1eに沿って第2ユーザP2を見ながら、矢印A1の方向に、第2ユーザP2に近づく。第1端末装置1の制御部11は、センサ17を用いて、第1ユーザP1の位置(例えば第1ユーザP1の顔の位置)と、表示部14での第2ユーザP2の3Dモデルの位置との間の第1距離を示す第1距離情報を逐次検出する。第1端末装置1の制御部11は、検出された第1距離情報を、第3ユーザP3の第3端末装置3に逐次送信する。
【0025】
代替例として、第1端末装置1は、第1ユーザP1が表示部14での第2ユーザP2に注目している間(すなわち、第1ユーザP1の視線又は顔が表示部14での第2ユーザP2に向けられている間)に限り、第1ユーザP1の位置と第2ユーザP2の表示部14での位置との間の第1距離情報の検出及び送信を行ってもよい。すなわち第1端末装置1は、第1ユーザP1が第2ユーザP2に注目していない間は、第1距離情報の検出及び送信を行わない。
【0026】
第3ユーザP3の第3端末装置3の制御部31は、第1ユーザP1の3Dモデルと第2ユーザP2の3Dモデルとの間の表示部34での距離を示す距離情報を、第1端末装置1から逐次送信される第1距離情報に基づいて調整する。調整とは、距離を短くすること又は距離を長くすることである。このため、
図4のように第1ユーザP1が矢印A1の方向に第2ユーザP2に近づくことに伴い、
図5において、第3端末装置3でも、第1ユーザP1が矢印A1の方向に第2ユーザP2に近づく。例えば制御部31は、第1ユーザP1の位置と第2ユーザP2の3Dモデルとの間の第1距離情報が増減した割合(例えば10%減少)に応じて、表示部34での第1ユーザP1の3Dモデルと第2ユーザP2の3Dモデルとの間の距離情報を増減(例えば10%減少)させてよい。第3端末装置3の制御部31は、第1端末装置1から送信される第1距離情報が短いほど、表示部34で、第1ユーザP1と第2ユーザP2との間の距離情報を短く調整してよい。代替例として、制御部31は、第1距離情報が増減した値に応じて、表示部34での第1ユーザP1の3Dモデルと第2ユーザP2の3Dモデルとの間の距離情報を増減させてよい。
【0027】
追加例として、第2端末装置2は、第2ユーザP2の位置と、第2端末装置2の表示部24での第1ユーザP1の位置との間の第2距離を示す第2距離情報を逐次検出して第3端末装置3に送信してもよい。この場合、第3端末装置3は、第1端末装置1から逐次送信される第1距離情報と、第2端末装置2から逐次送信される第2距離情報との合計距離に基づいて、表示部34で、第1ユーザP1と第2端末装置2の間の距離情報を調整してもよい。例えば制御部31は、合計距離が増減した割合(例えば10%減少)に合わせて、表示部34での第1ユーザP1の3Dモデルと第2ユーザP2の3Dモデルとの間の距離情報を増減(例えば10%減少)させてよい。
【0028】
上記実施形態では、第1ユーザP1が第2ユーザP2に近づき、第3ユーザP3の第3端末装置3にて距離情報が調整される場合が説明される。しかし第1ユーザP1と第2ユーザP2と第3ユーザP3とは、任意に入れ替え可能である。
【0029】
図6を参照して、情報処理システムSにより任意の時点で実行される情報処理方法が説明される。
【0030】
ステップS1にて第1端末装置1は第1ユーザP1を撮像する。ステップS2にて第1端末装置1は、撮像画像を第3端末装置3に送信する。
【0031】
ステップS3にて第2端末装置2は第2ユーザP2を撮像する。ステップS4にて第2端末装置2は、撮像画像を第3端末装置3に送信する。ステップS3及びステップS4は、ステップS1及びステップS2よりも前に実行されてよい。
【0032】
ステップS5にて第3端末装置3は、受信された撮像画像に応じて、第1ユーザP1の3Dモデルと第2ユーザP2の3Dモデルとを表示部34に表示する。
【0033】
ステップS6にて第1端末装置1は、第1ユーザP1と、表示部14での第2ユーザP2との間の第1距離情報を検出する。ステップS7にて第1端末装置1は第1距離情報を第3端末装置3に送信する。
【0034】
ステップS8にて第3端末装置3は、第3端末装置3の表示部34での第1ユーザP1と第2ユーザP2との間の距離を示す距離情報を、第1端末装置1から送信される第1距離情報に基づいて調整する。
【0035】
以上述べたように本実施形態によれば、第3端末装置3は、第3端末装置3の表示部14での第1ユーザP1と第2ユーザP2との間の距離情報を、第1端末装置1から送信される第1距離情報に基づいて調整する。この構成により、情報処理システムSは、第3ユーザP3が、第1ユーザP1と第2ユーザP2との間の距離の変化(ゆらぎ)を視認することを可能とする。もって情報処理システムSは、発話以外の非言語コミュニケーションを促進し、円滑な対話を可能とする。
【0036】
また本実施形態によれば、第3端末装置3は、第1端末装置1から送信される第1距離情報が短いほど、第3端末装置3の表示部14で、第1ユーザP1と第2ユーザP2との間の距離情報を短く調整する。この構成により、例えば第1ユーザP1が表示部14での第2ユーザP2に近づいたり離れたりするとき、第3ユーザは、表示部34に表示されている第1ユーザP1と第2ユーザP2と間の距離が短くなったり長くなったりすることを視認できる。もって情報処理システムSは、第3ユーザP3に、第1ユーザP1の第2ユーザP2に対する距離感を理解しやすくさせることができる。
【0037】
また本実施形態によれば、第3端末装置3は、第1端末装置1から送信される第1距離情報と、第2端末装置2から送信される第2距離情報との合計距離に基づいて、第3端末装置3の表示部34で第1ユーザP1と第2ユーザP2との間の距離情報を調整する。この構成により情報処理システムSは、第3ユーザP3に、第1ユーザP1及び第2ユーザP2の互いに対する距離感を理解しやすくさせることができる。
【0038】
また本実施形態によれば、第1端末装置1は、第1ユーザP1が表示部14での第2ユーザP2に注目している間に限り、第1距離情報の検出及び送信を行う。この構成により情報処理システムSは、例えば第1ユーザP1が第2ユーザP2とは無関係に姿勢を変化させた場合等に、第3端末装置3の表示部34で第1ユーザP1と第2ユーザP2との間の距離が変化してしまう可能性を低減することができる。
【0039】
本開示が諸図面及び実施例に基づき説明されるが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形及び改変を行ってもよいことに注意されたい。その他、本開示の趣旨を逸脱しない範囲での変更が可能である。例えば、各手段又は各ステップに含まれる機能等は論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の手段又はステップを1つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。
【0040】
例えば、上記の実施形態において、第1端末装置1、第2端末装置2、又は第3端末装置3の機能又は処理の全部又は一部を実行するプログラムは、コンピュータで読取り可能な記録媒体に記録しておくことができる。コンピュータで読取り可能な記録媒体は、非一時的なコンピュータ読取可能な媒体を含み、例えば、磁気記録装置、光ディスク、光磁気記録媒体、又は半導体メモリである。プログラムの流通は、例えば、プログラムを記録したDVD(Digital Versatile Disc)又はCD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)などの可搬型記録媒体を販売、譲渡、又は貸与することによって行う。またプログラムの流通は、プログラムを任意のサーバのストレージに格納しておき、任意のサーバから他のコンピュータにプログラムを送信することにより行ってもよい。またプログラムはプログラムプロダクトとして提供されてもよい。本開示は、プロセッサが実行可能なプログラムとしても実現可能である。
【0041】
コンピュータは、例えば、可搬型記録媒体に記録されたプログラム又はサーバから転送されたプログラムを、一旦、主記憶装置に格納する。そして、コンピュータは、主記憶装置に格納されたプログラムをプロセッサで読み取り、読み取ったプログラムに従った処理をプロセッサで実行する。コンピュータは、可搬型記録媒体から直接プログラムを読み取り、プログラムに従った処理を実行してもよい。コンピュータは、コンピュータにサーバからプログラムが転送される度に、逐次、受け取ったプログラムに従った処理を実行してもよい。サーバからコンピュータへのプログラムの転送は行わず、実行指示及び結果取得のみによって機能を実現する、いわゆるASP型のサービスによって処理を実行してもよい。「ASP」は、application service providerの略語である。プログラムには、電子計算機による処理の用に供する情報であってプログラムに準ずるものが含まれる。例えば、コンピュータに対する直接の指令ではないがコンピュータの処理を規定する性質を有するデータは、「プログラムに準ずるもの」に該当する。
【符号の説明】
【0042】
S 情報処理システム