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特許7622751情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法及び情報処理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-20
(45)【発行日】2025-01-28
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20250121BHJP
【FI】
G06Q50/10
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2022560605
(86)(22)【出願日】2020-11-06
(86)【国際出願番号】 JP2020041563
(87)【国際公開番号】W WO2022097278
(87)【国際公開日】2022-05-12
【審査請求日】2023-10-02
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】平田 怜
(72)【発明者】
【氏名】山下 統
(72)【発明者】
【氏名】藍野 健太
(72)【発明者】
【氏名】西川 雄斗
【審査官】宮地 匡人
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2018/0350171(US,A1)
【文献】特開2017-207817(JP,A)
【文献】特開2014-085893(JP,A)
【文献】特開2003-132381(JP,A)
【文献】井上 雅子,人流シミュレーション,情報処理,一般社団法人情報処理学会,2017年06月15日,Vol.58 No.7,pp.578-581,ISSN 0447-8053
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の座席が配置された施設においてユーザの生体情報を取得する第1の生体情報取得手段と、
取得された前記生体情報について、複数の人物の登録生体情報との第1の生体認証を制御する第1の認証制御手段と、
前記第1の生体認証に成功した場合、各人物の座席位置が前記登録生体情報に対して対応付けられた座席情報に基づいて、前記ユーザの前記座席位置を特定する特定手段と、
前記座席位置に基づいて、前記ユーザの退場時の行動を支援するための支援情報を決定する決定手段と、
前記支援情報を出力する出力手段と、
を備え
前記決定手段は、
前記第1の生体認証に成功した場合、前記座席位置に基づいて、前記ユーザに対して推奨される退場時間帯を前記支援情報として決定する、
情報処理装置。
【請求項2】
前記情報処理装置は、
前記施設のゲートにおいて前記ユーザの生体情報を取得する第2の生体情報取得手段と、
前記ゲートにおいて取得された前記生体情報について、前記複数の人物の登録生体情報との第2の生体認証を制御する第2の認証制御手段と、
前記第2の生体認証に成功した場合、前記ユーザの前記退場時間帯を取得し、現時刻が前記退場時間帯であるか否かを判定する判定手段と、
をさらに備えた請求項に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記施設は、複数のゲートを有しており、
前記決定手段は、
前記第1の生体認証に成功した場合、前記座席位置に基づいて、前記ユーザに対して推奨される退場ゲートと前記退場時間帯とを前記支援情報として決定し、
前記第2の生体情報取得手段は、
前記ユーザの退場時の前記生体情報と、前記ユーザの退場するゲートの情報とを取得し、
前記判定手段は、
前記第2の生体認証に成功した場合、前記ユーザの前記退場ゲート及び前記退場時間帯を取得し、現時刻が前記退場時間帯であり、かつ、退場する前記ゲートが前記退場ゲートであるか否かを判定する、
請求項に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記座席情報は、各人物の住所情報を含み、
前記住所情報は、前記登録生体情報に対してさらに対応付けられており、
前記特定手段は、
前記第1の生体認証に成功した場合、前記座席情報に基づいて、前記ユーザの前記座席位置及び前記住所情報を特定し、
前記決定手段は、
前記第1の生体認証に成功した場合、前記住所情報にさらに基づいて、前記ユーザに対して推奨される前記退場ゲートを決定する、
請求項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記情報処理装置は、
前記判定手段による判定結果が真である場合、前記ユーザに特典を付与する特典付与手段、
をさらに備えた請求項からのいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記決定手段は、
前記施設における過去の混雑度及び現在の混雑度の少なくともいずれかにさらに基づいて、前記退場時間帯を決定する、
請求項からのいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記情報処理装置は、
前記退場時間帯までの間、コンテンツ情報を前記ユーザの所持する情報端末に送信する送信手段、
をさらに備えた請求項からのいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
複数の座席が配置された施設に設置された第1の認証端末と、
情報処理装置とを備え、
前記情報処理装置は、
前記第1の認証端末からユーザの生体情報を取得する第1の生体情報取得手段と
取得された前記生体情報について、複数の人物の登録生体情報との第1の生体認証を制御する第1の認証制御手段と
前記第1の生体認証に成功した場合、各人物の座席位置が前記登録生体情報に対して対応付けられた座席情報に基づいて、前記ユーザの座席位置を特定する特定手段と
前記座席位置に基づいて、前記ユーザの退場時の行動を支援するための支援情報を決定する決定手段と
前記支援情報を出力する出力手段と
を備え、
前記決定手段は、前記第1の生体認証に成功した場合、前記座席位置に基づいて、前記ユーザに対して推奨される退場時間帯を前記支援情報として決定する、
情報処理システム。
【請求項9】
前記情報処理システムは、
前記施設のゲートに設置された第2の認証端末、
をさらに備え、
前記情報処理装置は、
前記第2の認証端末から前記ユーザの生体情報を取得する第2の生体情報取得手段と
前記第2の認証端末から取得された前記生体情報について、前記複数の人物の登録生体情報との第2の生体認証を制御する第2の認証制御手段と
前記第2の生体認証に成功した場合、前記ユーザの前記退場時間帯を取得し、現時刻が前記ユーザの前記退場時間帯であるか否かを判定する判定手段と
をさらに備える
請求項に記載の情報処理システム。
【請求項10】
コンピュータが、
複数の座席が配置された施設においてユーザの生体情報を取得することと
取得された前記生体情報について、複数の人物の登録生体情報との第1の生体認証を制御することと
前記第1の生体認証に成功した場合、各人物の座席位置が前記登録生体情報に対して対応付けられた座席情報に基づいて、前記ユーザの座席位置を特定することと
前記座席位置に基づいて、前記ユーザの退場時の行動を支援する支援情報を決定することと
前記支援情報を出力することと
を含み、
前記決定することは、
前記第1の生体認証に成功した場合、前記座席位置に基づいて、前記ユーザに対して推奨される退場時間帯を前記支援情報として決定する、
情報処理方法。
【請求項11】
コンピュータに、
複数の座席が配置された施設においてユーザの生体情報を取得する処理と、
取得された前記生体情報について、複数の人物の登録生体情報との第1の生体認証を制御する処理と、
前記第1の生体認証に成功した場合、各人物の座席位置が前記登録生体情報に対して対応付けられた座席情報に基づいて、前記ユーザの座席位置を特定する処理と、
前記座席位置に基づいて、前記ユーザの退場時の行動を支援する支援情報を決定する処理と、
前記支援情報を出力する処理と、
を実行させ
前記決定する処理は、
前記第1の生体認証に成功した場合、前記座席位置に基づいて、前記ユーザに対して推奨される退場時間帯を前記支援情報として決定する、
情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法及び非一時的なコンピュータ可読媒体に関し、特に、施設への入場時又は退場時の行動を支援する情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法及び非一時的なコンピュータ可読媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、来場者に提供するサービスの向上を図るためのサービス提供システムに関する技術が開示されている。当該サービス提供システムは、イベント観戦における指定席の予約において、来場予定者とその座席とを関連付けて記憶部に記憶する。そして、当該サービス提供システムは、複数のオーダー情報を受信した場合に、これらのオーダー情報に演算処理を施し、売り子が効率的に移動できる販売ルートを生成して、売り子が所持する情報通信機器に対してオーダー受付情報を送信する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2018-142080号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、多数の座席がある施設において、自身の座席に着席するまでに行った方がよい行動や、当該施設から退場する際の行動を案内することは困難であるという問題があった。尚、特許文献1では、この問題点を解決することはできない。
【0005】
本開示は、このような問題点を解決するためになされたものであり、ユーザの座席位置に応じた入場行動の支援又は退場行動の支援を実現するための情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法及び非一時的なコンピュータ可読媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示にかかる情報処理装置は、
複数の座席が配置された施設においてユーザの生体情報を取得する第1の生体情報取得手段と、
取得された前記生体情報について、複数の人物の登録生体情報との第1の生体認証を制御する第1の認証制御手段と、
前記第1の生体認証に成功した場合、各人物の座席位置が前記登録生体情報に対して対応付けられた座席情報に基づいて、前記ユーザの前記座席位置を特定する特定手段と、
前記座席位置に基づいて、前記ユーザの入場時又は退場時の行動を支援するための支援情報を決定する決定部と、
前記支援情報を出力する出力手段と、
を備える。
【0007】
本開示にかかる情報処理システムは、
複数の座席が配置された施設に設置された第1の認証端末と、
情報処理装置とを備え、
前記情報処理装置は、
前記第1の認証端末からユーザの生体情報を取得し、
取得された前記生体情報について、複数の人物の登録生体情報との第1の生体認証を制御し、
前記第1の生体認証に成功した場合、各人物の座席位置が前記登録生体情報に対して対応付けられた座席情報に基づいて、前記ユーザの座席位置を特定し、
前記座席位置に基づいて、前記ユーザの入場時又は退場時の行動を支援するための支援情報を決定し、
前記支援情報を出力する。
【0008】
本開示にかかる情報処理方法は、
コンピュータが、
複数の座席が配置された施設においてユーザの生体情報を取得し、
取得された前記生体情報について、複数の人物の登録生体情報との第1の生体認証を制御し、
前記第1の生体認証に成功した場合、各人物の座席位置が前記登録生体情報に対して対応付けられた座席情報に基づいて、前記ユーザの座席を特定し、
前記座席に基づいて、前記ユーザの入場時又は退場時の行動を支援する支援情報を決定し、
前記支援情報を出力する。
【0009】
本開示にかかる情報処理プログラムが格納された非一時的なコンピュータ可読媒体は、
コンピュータに、
複数の座席が配置された施設においてユーザの生体情報を取得する処理と、
取得された前記生体情報について、複数の人物の登録生体情報との第1の生体認証を制御する処理と、
前記第1の生体認証に成功した場合、各人物の座席位置が前記登録生体情報に対して対応付けられた座席情報に基づいて、前記ユーザの座席を特定する処理と、
特定された前記座席に基づいて、前記ユーザの入場時又は退場時の行動を支援する支援情報を決定する処理と、
前記支援情報を出力する処理と、
を実行させる情報処理プログラムが格納される。
【発明の効果】
【0010】
本開示により、ユーザの座席の位置に応じた入場行動又は退場行動を支援する支援情報を出力する情報処理装置、情報処理方法及び非一時的なコンピュータ可読媒体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本実施形態1にかかる情報処理装置の構成を示すブロック図である。
図2】本実施形態1にかかる情報処理方法の流れを示すフローチャートである。
図3】本実施形態2にかかる情報処理システムの構成を示すブロック図である。
図4】本実施形態2にかかる認証装置の構成を示すブロック図である。
図5】本実施形態2にかかる第1認証端末の構成を示すブロック図である。
図6】本実施形態2にかかる情報処理装置の構成を示すブロック図である。
図7】本実施形態2にかかる退場ゲートの決定方法を説明するための図である。
図8】本実施形態2にかかる退場時間帯等を表示する表示画面の例である。
図9】本実施形態2にかかる情報処理方法の流れを示すシーケンス図である。
図10】本実施形態2にかかる情報処理方法の流れを示すフローチャートである。
図11】本実施形態3にかかる情報処理装置の構成を示すブロック図である。
図12】本実施形態4にかかる情報処理システムの構成を示すブロック図である。
図13】本実施形態4にかかる情報処理装置の構成を示すブロック図である。
図14】本実施形態4にかかる特典の付与に関する情報を示す表示画面の例である。
図15】本実施形態4にかかる特典が付与されたことを示す表示画面の例である。
図16】本実施形態4にかかる情報処理方法の流れを示すシーケンス図である。
図17】本実施形態4にかかる情報処理方法の流れを示すフローチャートである。
図18】本実施形態5にかかる情報処理システムの構成を示すブロック図である。
図19】本実施形態5にかかる情報処理装置の構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下では、本開示の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。各図面において、同一又は対応する要素には同一の符号が付されており、説明の明確化のため、必要に応じて重複説明は省略される。
【0013】
<実施形態1>
図1は、実施形態1にかかる情報処理装置1の構成を示すブロック図である。情報処理装置1は、複数の座席が配置された施設においてユーザに対して入場時又は退場時の行動を支援する支援情報を出力するための情報処理装置である。ここで、情報処理装置1は、ネットワーク(付図示)に接続される。ネットワークは、有線であっても無線であってもよい。情報処理装置1は、後述する座席情報を記憶するための記憶装置(不図示)とも接続されている。
【0014】
情報処理装置1は、第1生体情報取得部11と、第1認証制御部12と、特定部13と、決定部14と、出力部15とを備える。第1生体情報取得部11は、複数の座席が配置された施設においてユーザの第1の生体情報を取得する。ここで、生体情報は、顔特徴情報、虹彩情報、指紋情報等である。
【0015】
第1認証制御部12は、取得された生体情報について、複数の人物の登録生体情報との第1の生体認証を制御する。尚、登録生体情報が予め情報処理装置1に保存されている場合、第1認証制御部12は、認証処理を行う。または、登録生体情報が予め情報処理装置1の外部の認証装置に保存されている場合、第1認証制御部12は、認証装置に認証を行わせ、認証結果を取得する。
【0016】
特定部13は、第1の生体認証に成功した場合、各人物の座席位置が登録生体情報に対して対応付けられた座席情報に基づいて、ユーザの座席位置を特定する。座席位置は、座席番号であってもよく、複数の座席をまとめたブロックの番号であってもよい。
【0017】
決定部14は、特定された座席に基づいて、認証されたユーザの入場時又は退場時の行動を支援するための支援情報を決定する。入場時の行動を支援するための支援情報は、例えば、座席がトイレから離れているためにトイレに行くことを推奨する旨を示す情報や、座席が競技エリアから離れているため双眼鏡を購入することを推奨する旨を示す情報である。
【0018】
また、退場時の行動を支援するための支援情報は、例えば、推奨される退場時間帯を示す情報である。決定部14は、例えば、よりゲートに近い座席位置のユーザに対して、より早い退場時間帯を示してもよい。また、決定部14は、施設の混雑度に基づいて退場時間帯を決定してもよい。施設が複数のゲートを有する場合、支援情報は、推奨される退場ゲートを示す情報であってもよい。
【0019】
出力部15は、決定された支援情報を出力する。出力部15は、施設に設置された認証端末の表示部に支援情報を出力してもよく、認証されたユーザの所有する情報端末に支援情報を送信(出力)してもよい。
【0020】
図2は、実施形態1にかかる情報処理方法の流れを示すフローチャートである。尚、各人物の座席位置が生体情報と対応付けて予め登録されているものとする。まず、第1生体情報取得部11は、施設においてユーザの生体情報を取得する(S11)。次に、第1認証制御部12は、取得された生体情報について、複数の人物の登録生体情報との第1の生体認証を制御する(S12)。次に、情報処理装置1は、第1の生体認証に成功したか否かを判定する(S13)。第1の生体認証に成功した場合、特定部13は、各人物の座席位置が登録生体情報に対して対応付けられた座席情報に基づいて、ユーザの座席位置を特定する(S14)。尚、ステップS13でNOの場合、当該処理を終了する。
【0021】
次に、決定部14は、座席位置に基づいて、ユーザの入場時又は退場時の行動を支援するための支援情報を決定する(S15)。最後に、出力部15は、支援情報を出力する(S16)。
【0022】
このように、実施形態1にかかる特定部13は、施設の座席位置と登録生体情報とが対応付けられた座席情報に基づいて、ユーザの座席位置を特定する。そして、決定部14は、特定された座席位置に基づいて、入場時又は退場時の行動を支援する支援情報を決定する。これにより、ユーザの座席に応じて、入場時又は退場時の行動を支援する情報を出力することができる。
【0023】
尚、情報処理装置1は、図示しない構成としてプロセッサ、メモリ及び記憶装置を備えるものである。また、当該記憶装置には、実施形態1にかかる情報処理方法の処理が実装されたコンピュータプログラムが記憶されている。そして、当該プロセッサは、記憶装置からコンピュータプログラムを該メモリへ読み込ませ、当該コンピュータプログラムを実行する。これにより、該プロセッサは、第1生体情報取得部11、第1認証制御部12、特定部13、決定部14及び出力部15の機能を実現する。
【0024】
または、第1生体情報取得部11、第1認証制御部12、特定部13、決定部14及び出力部15は、それぞれが専用のハードウェアで実現されていてもよい。また、各装置の各構成要素の一部又は全部は、汎用または専用の回路(circuitry)、プロセッサ等やこれらの組合せによって実現されもよい。これらは、単一のチップによって構成されてもよいし、バスを介して接続される複数のチップによって構成されてもよい。各装置の各構成要素の一部又は全部は、上述した回路等とプログラムとの組合せによって実現されてもよい。また、プロセッサとして、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、FPGA(field-programmable gate array)、量子プロセッサ(量子コンピュータ制御チップ)等を用いることができる。
【0025】
また、情報処理装置1の各構成要素の一部又は全部が複数の情報処理装置や回路等により実現される場合には、複数の情報処理装置や回路等は、集中配置されてもよいし、分散配置されてもよい。例えば、情報処理装置や回路等は、クライアントサーバシステム、クラウドコンピューティングシステム等、各々が通信ネットワークを介して接続される形態として実現されてもよい。また、情報処理装置1の機能がSaaS(Software as a Service)形式で提供されてもよい。
【0026】
<実施形態2>
実施形態2は、上述した実施形態1の具体例である。実施形態2は、複数の座席が配置された施設Xのユーザに対して適切な退場時刻を提示する装置である。
【0027】
図3は、実施形態2にかかる情報処理システム1000の構成を示すブロック図である。情報処理システム1000は、複数の座席が配置された施設Xからの退場を支援するための支援情報を出力する情報システムである。情報処理システム1000は、第1認証端末100、情報処理装置500並びに認証装置600を含む。また、第1認証端末100、情報処理装置500、認証装置600のそれぞれは、ネットワークNを介して接続されている。ここで、ネットワークNは、有線又は無線の通信回線である。尚、以下の説明では、生体認証を顔認証とし、生体情報を顔特徴情報とするが、生体認証及び生体情報は撮影画像を利用する他の技術を適用可能である。例えば、生体情報は、指紋、声紋、静脈、網膜、瞳の虹彩の模様(パターン)といった個人に固有の身体的特徴から計算されるデータ(特徴量)を用いても構わない。
【0028】
認証装置600は、複数の人物の顔特徴情報を記憶する情報処理装置である。また、認証装置600は、外部から受信した顔認証要求に応じて、当該要求に含まれる顔画像又は顔特徴情報について、各ユーザの顔特徴情報との照合を行い、照合結果(認証結果)を要求元へ返信する。
【0029】
図4は、実施形態2にかかる認証装置600の構成を示すブロック図である。認証装置600は、顔情報DB(DataBase)610と、顔検出部620と、特徴点抽出部630と、登録部640と、認証部650とを備える。顔情報DB610は、ユーザID611と当該ユーザIDの顔特徴情報612とを対応付けて記憶する。顔特徴情報612は、顔画像から抽出された特徴点の集合である。尚、認証装置600は、顔特徴情報612の登録ユーザからの要望に応じて、顔特徴DB610内の顔特徴情報612を削除してもよい。または、認証装置600は、顔特徴情報612の登録から一定期間経過後に削除してもよい。
【0030】
顔検出部620は、顔情報を登録するための登録画像に含まれる顔領域を検出し、特徴点抽出部630に出力する。特徴点抽出部630は、顔検出部620が検出した顔領域から特徴点を抽出し、登録部640に顔特徴情報を出力する。また、特徴点抽出部630は、情報処理装置500又は第1認証端末100等から受信した顔画像に含まれる特徴点を抽出し、認証部650に顔特徴情報を出力する。
【0031】
登録部640は、顔特徴情報の登録に際して、ユーザID611を新規に発行する。登録部640は、発行したユーザID611と、登録画像から抽出した顔特徴情報612とを対応付けて顔情報DB610へ登録する。尚、登録部640は、登録後、ユーザID611を第1認証端末100、又は情報処理装置500へ通知する。
【0032】
認証部650は、顔特徴情報612を用いた顔認証を行う。具体的には、認証部650は、顔画像から抽出された顔特徴情報と、顔情報DB610内の顔特徴情報612との照合を行う。顔特徴情報612は、登録顔特徴情報とも呼ぶ。認証部650は、照合に成功した場合、照合された顔特徴情報612に対応付けられたユーザID611を特定する。認証部650は、顔特徴情報の一致の有無を顔認証結果として情報処理装置500に返信する。顔特徴情報の一致の有無は、認証の成否に対応する。尚、顔特徴情報が一致する(一致有)とは、一致度が所定値以上である場合をいうものとする。また、顔認証結果は、顔認証に成功した場合、特定されたユーザIDを含むものとする。
【0033】
尚、認証部650は、顔情報DB610内の全ての顔特徴情報612との照合を試みる必要はない。例えば、認証部650は、顔認証要求を受け付けた当日から数日前までの期間に登録が行われた顔特徴情報と優先的に照合を試みるとよい。これにより、照合速度が向上し得る。また、上記優先的な照合に失敗した場合、残り全ての顔特徴情報と照合を行うようにするとよい。
【0034】
続いて、第1認証端末100は、複数の座席が配置された施設Xに設置された情報処理装置である。施設Xがスタジアムである場合、第1認証端末100は、座席エリア、コンコース等に設置されたサイネージ装置であってもよい。また、第1認証端末100は、エントランスホール、エレベータ前、ロビー等に設置されていてもよい。
【0035】
第1認証端末100は、ユーザUの座席位置及び顔特徴情報の登録要求を行う。また、第1認証端末100は、座席位置及び顔特徴情報の登録後、退場時に顔認証要求を行う。登録要求はユーザUの入場時に行われてもよい。また、第1認証端末100の代わりに、登録要求を行う端末と、認証要求を行う端末とが施設Xに設置されていてもよい。さらに、後述する端末400が登録要求、又は認証要求を行う機能を備えていてもよい。このような場合、登録要求は、施設Xへの入場前に行われていてもよい。
【0036】
図5は、実施形態2にかかる第1認証端末100の構成を示すブロック図である。第1認証端末100は、カメラ110、記憶部120、通信部130、入出力部140及び制御部150を備える。
【0037】
カメラ110は、制御部150の制御に応じて撮影を行う撮影装置である。記憶部120は、第1認証端末100の各機能を実現するためのプログラムが格納される記憶装置である。通信部130は、ネットワークNとの通信インタフェースである。入出力部140は、画面等の表示装置(表示部)を含む。入出力部140は、例えば、タッチパネルであってもよい。制御部150は、第1認証端末100が有するハードウェアの制御を行う。制御部150は、撮影制御部151と、登録部152と、認証制御部153と、表示制御部154と、座席登録部155とを備える。
【0038】
撮影制御部151は、カメラ110を制御し、施設XにおいてユーザUの登録画像又は認証用画像を撮影する。登録画像及び認証用画像は、少なくともユーザUの顔領域を含む画像である。撮影制御部151は、登録画像を登録部152へ出力する。また、撮影制御部151は、認証用画像を認証制御部153へ出力する。
【0039】
登録部152は、登録画像を含む顔情報登録要求をネットワークNを介して認証装置600へ送信する。登録部152は、認証装置600から登録されたユーザUのユーザIDを受け取ってもよい。
【0040】
認証制御部153は、認証用画像を含む顔認証要求をネットワークNを介して情報処理装置500へ送信する。表示制御部154は、情報処理装置500からネットワークNを介して各種画面データを受信し、受信した画面データを入出力部140に表示してもよい。
【0041】
座席登録部155は、顔情報が登録されたユーザUのユーザIDと、ユーザUの座席位置とを含む座席登録要求を、情報処理装置500へ送信する。ここで、座席登録部155は、ユーザUによって入出力部140に入力された座席位置を取得してもよく、ユーザUの所持する端末400やチケットに表示されたQRコード(登録商標)を読み取ることにより座席位置を取得してもよい。座席登録部155は、座席だけでなくユーザUの個人情報(氏名、住所、企業名等)を座席登録要求に含めてもよい。
【0042】
尚、座席登録部155が登録画像と座席位置とを情報処理装置500に送信し、情報処理装置500が登録画像の顔情報登録要求を行ってもよい。また、座席登録部155が、登録画像と座席位置とを認証装置600に送信し、認証装置がユーザIDと座席位置とを情報処理装置500に送信してもよい。
【0043】
図3に戻り説明を続ける。端末400は、ユーザUが所持する情報端末である。端末400は、例えば、携帯電話端末、スマートフォン、タブレット端末、カメラを搭載又は接続したPC(Personal Computer)等である。端末400は、ユーザUのユーザID又は顔特徴情報と対応付けられている。つまり、端末400は、情報処理装置500においてユーザID又は顔特徴情報により特定可能な端末である。例えば、端末400は、ユーザU1が自身のユーザIDによりログイン済みの端末である。なお、端末400は、上述した撮影制御部151、登録部152、認証制御部153、表示制御部154、及び座席登録部155の機能を備えていてもよい。つまり、顔情報登録要求、顔認証要求、及び座席登録要求は、端末400により行われてもよい。
【0044】
情報処理装置500は、ユーザUの施設Xからの退場行動を支援するための情報処理装置である。情報処理装置500は、複数台のサーバに冗長化されてもよく、各機能ブロックが複数台のコンピュータで実現されてもよい。
【0045】
次に、情報処理装置500について詳細に説明する。図6は、実施形態2にかかる情報処理装置の構成を示すブロック図である。情報処理装置500は、記憶部510と、メモリ520と、IF(InterFace)部530と、制御部540とを備える。記憶部510は、ハードディスク、フラッシュメモリ等の記憶装置の一例である。記憶部510は、プログラム511と、座席情報512と、退場情報513とを記憶する。尚、記憶部510は、退場情報513を記憶していなくてもよい。プログラム511は、実施形態2にかかる情報処理方法の処理が実装されたコンピュータプログラムである。
【0046】
座席情報512は、ユーザUの座席位置を管理するための情報である。座席情報512は、ユーザID5121と、座席位置5122とが対応付けられている。ユーザID5121は、ユーザUの識別情報である。ユーザID5121は、上述した顔情報DB610に格納されたユーザID611と対応するものである。つまり、顔情報DB610と座席情報512はユーザIDを介して関連付けられている。座席情報512は、ユーザUの住所、郵便番号等の住所情報をさらに含んでもよい。これにより、住所情報が、顔特徴情報と対応付けられる。
【0047】
退場情報513は、ユーザUの退場時間帯を管理するための情報である。退場情報513は、座席位置5131と退場時間帯5132とを対応付けている。座席位置5131は、座席位置5122と対応している。ユーザUに対してタクシーが手配される場合、退場時間帯5132は、タクシーの乗車時刻であってもよい。このような場合、退場情報513は、タクシーの乗車位置を示す情報を含んでもよい。退場時間帯5132は、施設X内の列、ブロック等に応じて設定されていてもよい。また、施設Xが複数のゲートを有する場合、退場情報513に、推奨される退場ゲートが記憶されていてもよい。尚、施設Xの各エリアの混雑度に基づいて退場時間帯を決定する場合、記憶部510は、退場情報513を記憶していなくてもよい。
【0048】
メモリ520は、RAM(Random Access Memory)等の揮発性記憶装置であり、制御部540の動作時に一時的に情報を保持するための記憶領域である。IF部530は、ネットワークNとの通信インタフェースである。
【0049】
制御部540は、情報処理装置500の各構成を制御するプロセッサつまり制御装置である。制御部540は、記憶部510からプログラム511をメモリ520へ読み込ませ、プログラム511を実行する。これにより、制御部540は、第1生体情報取得部541、第1認証制御部542、特定部543、決定部544、出力部545、座席情報登録部546、及び情報送信部547の機能を実現する。
【0050】
第1生体情報取得部541は、上述した第1生体情報取得部11の一例である。第1生体情報取得部11は、第1認証端末100から顔認証要求に含まれる顔画像を生体情報として取得し、顔画像を第1認証制御部542に出力する。
【0051】
第1認証制御部542は、上述した第1認証制御部12の一例である。第1認証制御部542は、第1生体情報取得部541から受け付けた顔画像に含まれるユーザUの顔領域に対する顔認証を制御する。すなわち、第1認証制御部542は、顔画像について、認証装置600に対して顔認証を行わせる。例えば、第1認証制御部542は、取得された顔画像を含めた顔認証要求を、ネットワークNを介して認証装置600へ送信し、認証装置600から顔認証結果を受信する。尚、第1認証制御部542は、顔画像からユーザUの顔領域を検出し、顔領域の画像を顔認証要求に含めてもよい。または、第1認証制御部542は、顔領域から顔特徴情報を抽出し、顔特徴情報を顔認証要求に含めてもよい。第1認証制御部542は、認証装置600から顔認証結果を取得し、顔認証結果を特定部543に出力する。
【0052】
特定部543は、上述した特定部13の一例である。特定部543は、第1の顔認証に成功した場合、認証結果に含まれるユーザID5121と対応付けられる座席位置5122を特定する。特定部543は、特定結果を決定部544に出力する。
【0053】
決定部544は、上述した決定部14の一例である。決定部544は、特定された座席位置5122に基づいて、ユーザUの退場時間帯を決定する。決定部544は、例えば、特定された座席位置5131と対応付けられる退場時間帯5132を決定してもよい。また、退場時間帯5132は、施設における過去又は現在の混雑度に基づいて決定されてもよい。これにより、決定部544は、より適切な退場時間帯を設定することが可能となる。上述の通り、退場時間帯5132は、タクシーの乗車時刻であってもよい。
【0054】
また、決定部544は、特定された座席位置5122の周辺の混雑度を算出し、算出結果に基づいて退場時間帯を決定してもよい。このような場合、情報処理装置500は、退場情報513を記憶していなくてもよい。混雑度は、特定された座席位置5122の周辺の撮影画像を解析することによって算出されてもよい。
【0055】
また、施設Xが複数のゲートを有している場合、決定部544は、ユーザUに対して推奨される退場ゲートを決定してもよい。決定部544は、施設における座席の配置を定義した座席配置情報(不図示)に基づいて、座席と近いゲートを退場ゲートとして決定してもよい。また、決定部544は、退場情報513において座席位置5131と対応付けられる退場ゲート(不図示)を決定してもよい。決定部544は、決定した結果を出力部545に出力する。
【0056】
図7を用いて、退場ゲートの決定方法について説明する。図7は、施設Xの一例である競技場を示す概略図である。施設Xは、ゲート2a及び2b、コンコース3、競技エリア5を有している。
【0057】
図7では、複数の座席をまとめたものをブロックB1~B8としている。座席は、施設Xの競技エリア5を囲んでいる。上述した第1認証端末100は、座席の周辺に設置されていてもよく、コンコース3に設置されていてもよい。決定部544は、例えば、ブロックB1~B4に含まれる座席に座るユーザUの退場ゲートをゲート2aとし、ブロックB5~B8に含まれる座席に座るユーザUの退場ゲートをゲート2bと決定する。
【0058】
ここで、決定部544は、ユーザUの住所情報にさらに基づいて退場ゲートを決定してもよい。決定部544は、例えば、住所情報に基づいてユーザの利用する駅を特定し、駅までの距離が短くなるようなゲートを、退場ゲートとしてもよい。これにより、決定部544は、ユーザ毎に適切なゲートを案内することが可能となる。また、決定部544は、現在の鉄道の運行状況を踏まえて、ユーザUが使用する鉄道路線を特定し、退場ゲートを決定してもよい。これにより、次の電車が来る時間や、電車が事故や混雑で止まっている状況を考慮することができる。後述する出力部545は、例えば、「○○線を使用する場合は、○○ゲートからご退場ください」等のメッセージを表示してもよい。
【0059】
また、退場ゲートも、施設Xの撮影画像に基づいて算出された混雑度に応じて決定されてもよい。例えば、決定部544は、座席からゲートまでのルート上に、混雑度の高い地点が含まれないように退場ゲートを決定してもよい。
【0060】
図6に戻り説明を続ける。出力部545は、上述した出力部15の一例である。出力部545は、決定部544が決定した退場時間帯を出力し、ユーザUに提示する。決定部544が退場ゲートを決定した場合には、出力部545は、退場時間帯及び退場ゲートを出力する。また、退場時間帯がタクシーの乗車時間である場合、出力部545は、タクシー乗場の位置を出力してもよい。出力部545は、退場時間帯を第1認証端末100の入出力部140に表示させてもよく、端末400に表示させてもよい。図8は、第1認証端末100の表示部に表示されるUI(User Interface)の一例である。図8では、19:10~30という時間帯が退場時間帯として示されており、D3ゲートが退場ゲートとして示されている。UIには、施設Xの地図が含まれてもよく、退場ゲートの位置が当該地図内に表示されていてもよい。図8の下部は、施設Xの地図を表すマップ情報である。マップ情報は、退場ゲートを示す表示6と、第1認証端末が設置された位置(ユーザUの現在位置)を示す表示7とを含んでいる。尚、上述した通り、図8に示した表示画面は、ユーザが所持する端末400に表示されてもよい。このような場合、第1の顔認証は、ユーザUが端末400にログインするときに行われてもよい。
【0061】
図6に戻り、説明を続ける。座席情報登録部546は、第1認証端末100から座席登録要求を受け取り、取得したユーザID5121と座席位置5122とを対応付けて座席情報512に登録する。尚、座席情報登録部546は、座席登録要求として顔画像と座席位置とを受け取り、認証装置600への顔登録要求を行うことによりユーザID5121を取得してもよい。
【0062】
情報送信部547は、退場時間帯までの間、ユーザUの所持する端末400に、コンテンツ情報を送信する。コンテンツ情報は、例えば、施設Xで行われたイベントのダイジェスト映像であってもよく、施設Xにおいて行われたイベントのグッズ販売に関する情報であってもよい。これにより、ユーザUは、退場時間帯までの間、受信したコンテンツ情報を視聴して待機することができる。また、情報送信部547は、退場時間帯に基づいて、ユーザUを施設X内の店舗に誘導する情報を送信してもよい。
【0063】
図9は、実施形態2にかかる情報処理方法の流れを例示するシーケンス図である。まず、第1認証端末100は、ユーザUの顔画像を撮影し、撮影した顔画像を含めた登録要求を、ネットワークNを介して認証装置600へ送信する(S201)。尚、認証装置600にユーザUの顔画像が予め登録されている場合、第1認証端末100は認証要求を行ってもよい。次に、第1認証端末100は、認証装置600からユーザIDを受信する(S202)。次に、第1認証端末100は、入力等に基づきユーザUの座席位置を取得する(S203)。第1認証端末100は、取得した座席位置とユーザIDとを含む座席登録要求を、ネットワークNを介して情報処理装置500へ送信する(S204)。次に、情報処理装置500は、取得した座席位置とユーザIDとを座席情報512に登録する(S205)。
【0064】
尚、第1認証端末100は、顔画像と座席位置とを含む座席登録要求を、情報処理装置500に対して送信してもよい。このような場合、情報処理装置500が、ステップS201の登録要求を行い、ステップS202でユーザIDを受信する。そして、情報処理装置500は、受信したユーザIDと、座席登録要求に含まれる座席位置とを座席情報512に登録する。
【0065】
退場時に、第1認証端末100は、ユーザUの顔画像を撮影して情報処理装置500へ送信する(S206)。次に、情報処理装置500は、受信した顔画像の顔認証要求を認証装置600へ送信する(S207)。次に、認証装置600は、ユーザIDを含む認証結果を情報処理装置500へ送信する(ステップS208)。次に、情報処理装置500は、ユーザUの座席位置を特定し(S209)、座席位置に基づき退場時間帯を決定する(S210)。最後に、情報処理装置500は、決定した退場時間帯を出力する(S211)。
【0066】
図10は、実施形態2に係る情報処理方法の流れを例示するフローチャートである。尚、座席情報512は、情報処理装置500に登録されているものとする。まず、第1認証端末100は、ユーザUの顔画像を撮影する。そして、第1認証端末100は、撮影した顔画像を含めた認証要求を、ネットワークNを介して情報処理装置500へ送信する。これに応じて、情報処理装置500の第1生体情報取得部541は、第1認証端末100からネットワークNを介して顔認証要求に含まれる顔画像を生体情報として取得し(S301)、顔画像を第1認証制御部542へ出力する。
【0067】
そして、第1認証制御部542は、取得された顔画像を含めた顔認証要求を、ネットワークNを介して認証装置600へ送信する(S302)。認証装置600は、情報処理装置500からネットワークNを介して顔認証要求を受信し、顔認証要求に含まれる顔画像に基づいて顔認証処理を行う。具体的には、顔検出部620は、顔画像から顔領域を検出する。そして、特徴点抽出部630は、顔領域から顔特徴情報を抽出する。そして、認証部650は、抽出した顔特徴情報を、顔情報DB610の顔特徴情報612と照合する。顔特徴情報が一致した場合、つまり、顔特徴情報の一致度が所定値以上である場合、認証部650は、顔特徴情報が一致したユーザのユーザID611を特定し、顔認証に成功した旨と特定したユーザIDとを含めた顔認証結果を生成する。一方、一致する顔特徴情報が存在しない場合、認証部650は、顔認証に失敗した旨を含めた顔認証結果を生成する。その後、認証部650は、生成した顔認証結果をネットワークNを介して情報処理装置500へ送信する。
【0068】
これに応じて、情報処理装置500の第1認証制御部542は、認証装置600からネットワークNを介して顔認証結果を受信し、顔認証結果を特定部543へ出力する。そして、特定部543は、顔認証結果に基づき顔認証に成功したか否かを判定する(S303)。顔認証に成功したと判定した場合、特定部543は、顔認証結果に含まれるユーザIDを特定する(S304)。そして、特定部543は、特定したユーザID5121に対応付けられた座席位置5122を特定する(S305)。
【0069】
続いて、決定部544は、特定された座席位置5122に基づいて、ユーザUの退場時間帯を決定する(S306)。決定部544は、特定された座席位置5122に基づいて、ユーザUの退場ゲートをさらに決定してもよい。そして、出力部545は、決定された退場時間帯等を第1認証端末100等に出力する(S307)。
【0070】
ステップS303において顔認証に失敗したと判定した場合、情報処理装置500は、第1認証端末100に対して、ネットワークNを介して認証に失敗した旨を送信(出力)する(S308)。
【0071】
このように、実施形態2にかかる情報処理装置は、認証されたユーザUの座席を特定し、特定結果に基づく退場時間帯を提示することができる。これにより、ユーザUに適切な退場時間帯を案内することができるため、施設Xにおける退場時の混雑度を低減することが可能となる。また、施設のスタッフは、ユーザUの顔を覚えていなくても、退場時間帯を案内することができる。
【0072】
<実施形態3>
実施形態3は、上述した実施形態2の変形例である。実施形態3は、生体認証機能を情報処理装置に内蔵させたものである。実施形態3にかかる情報処理システムは、上述した情報処理システム1000のうち認証装置600が情報処理装置500aに内蔵されたものと同様であるため、図示及び説明を省略する。
【0073】
図11は、実施形態3にかかる情報処理装置500aの構成を示すブロック図である。情報処理装置500aの記憶部510は、上述した情報処理装置500と比べて、プログラム511がプログラム511aに置き換わり、座席情報512に顔特徴情報5123が追加されたものである。尚、顔特徴情報5123は、生体情報の一例である。また、情報処理装置500aの制御部540は、上述した情報処理装置500と比べて、第1生体情報取得部541、第1認証制御部542、及び座席情報登録部546が第1生体情報取得部541a、第1認証制御部542a、及び座席情報登録部546aに置き換わったものである。
【0074】
プログラム511aは、実施形態3にかかる情報処理方法の処理が実装されたコンピュータプログラムである。
【0075】
顔特徴情報5123は、上述した認証装置600の顔特徴情報612に相当するものである。顔特徴情報5123は、ユーザID5121と対応付けられている。つまり、座席情報512は、上述した顔情報DB610を包含するものである。
【0076】
第1生体情報取得部541aは、第1認証端末100からネットワークNを介して、訪問者Uの顔画像を認証用の生体情報として取得する。また、第1生体情報取得部541aは、取得した顔画像を含む顔情報登録要求を第1認証制御部542aへ出力する。
【0077】
第1認証制御部542aは、複数の人物の顔特徴情報とユーザUの顔特徴情報とを照合して顔認証を制御する。すなわち、第1認証制御部542aは、取得した顔画像に含まれるユーザの顔領域から抽出された顔特徴情報と、記憶部510に記憶された顔特徴情報5123とを照合して顔認証を行うことにより、顔認証結果を取得する。
【0078】
座席情報登録部546aは、第1認証端末100から登録画像と座席位置とを受信し、抽出された顔特徴情報5123と座席位置5122とを対応付けて登録する。
【0079】
尚、本実施形態では、上述した図10のステップ302が、第1認証制御部542aによる情報処理装置500a内での顔認証処理に置き換わる。
【0080】
このように、本実施形態3においても上述した実施形態2と同様の効果を奏することができる。
【0081】
<実施形態4>
実施形態4は、上述した実施形態2の変形例である。実施形態4は、ユーザUが、決定された退場時間帯に退場するか否かを判定するものである。図12は、実施形態4にかかる情報処理システム1000bの構成を示すブロック図である。情報処理システム1000bは、上述した情報処理システム1000と比べて、情報処理装置500が情報処理装置500bに置き換わり、第2認証端末100-2が追加されたものである。尚、第1認証端末100-1は、第1認証端末100に対応するものである。
【0082】
第2認証端末100-2は、施設Xが有するゲートに設置される。第2認証端末100-2の構成は、図5に示した第1認証端末100と同様であるため説明を図示を省略する。
【0083】
施設Xが複数のゲートを有しており、各ゲートに第2認証端末100-2が設置されている場合、第2認証端末100-2の認証制御部153は、設置されたゲートのゲートID及び認証用画像(顔画像)の撮影時刻を顔認証要求に含めてもよい。尚、ゲートIDの代わりに第2認証端末100-2の識別情報(端末ID)であってもよい。
【0084】
図13は、実施形態4にかかる情報処理装置500bの構成を示すブロック図である。情報処理装置500bの記憶部510は、上述した情報処理装置500と比べて、プログラム511がプログラム511bに置き換わったものである。また、情報処理装置500bの制御部540は、上述した情報処理装置500と比べて、第2生体情報取得部548と、第2認証制御部549と、判定部5410と、特典付与部5411とが追加されたものである。
【0085】
プログラム511bは、実施形態4にかかる情報処理方法の処理が実装されたコンピュータプログラムである。
【0086】
第2生体情報取得部548は、第2認証端末100-2から顔認証要求に含まれる顔画像を生体情報として取得し、顔画像を第2認証制御部549に出力する。第2生体情報取得部548は、第2認証端末100-2が設置されたゲートの情報を、さらに取得してもよい。
【0087】
第2認証制御部549は、第2生体情報取得部548から受け付けた顔画像に含まれるユーザUの顔領域に対する顔認証を制御する。すなわち、第2認証制御部549は、顔画像について、認証装置600に対して顔認証を行わせる。第2認証制御部549は、認証装置600から顔認証結果を取得し、顔認証結果を判定部5410に出力する。顔認証結果には、ユーザID、ゲートID、及び撮影時刻が含まれてもよい。第2認証制御部549による顔認証を、第2の顔認証とも呼ぶ。
【0088】
判定部5410は、第2の顔認証に成功した場合、ユーザUの退場時間帯を取得し、現時刻が当該退場時間帯であるか否かを判定する。判定部5410は、認証結果に含まれるユーザID5121と対応付けられる座席位置5122を特定し、特定した座席と対応付けられる退場時間帯5132を決定し、現時刻が退場時間帯であるか否かを判定してもよい。
【0089】
また、決定部544により決定された退場時間帯5132が、ユーザID5121と対応付けて記憶部510に登録されていてもよい。つまり、情報処理装置500bは、決定部544により決定された退場時間帯と、ユーザID又は顔特徴情報とを対応付けて記憶部510に登録する退場時間帯登録部(不図示)を備えていてもよい。このような場合、記憶部510は、退場情報513を記憶していなくてもよい。現時刻は、認証結果に含まれる撮影時刻、又は認証時刻であってもよい。判定部5410は、判定結果を特典付与部5411に出力する。
【0090】
また、決定部544により退場ゲートが決定されている場合、判定部5410は、さらに第2認証端末100-2から取得したゲートIDが、決定された退場ゲートのゲートIDであるか否かを判定する。第2認証端末100-2は、ゲートIDが含まれた顔認証要求を情報処理装置500bに送信しているものとする。決定部544は、認証結果に含まれるユーザID5121と対応付けられる退場ゲートのIDと、顔認証要求に含まれるゲートIDとが一致するか否かを判定する。尚、決定部544により決定された退場ゲートが、ユーザID5121と対応付けて記憶部510に登録されているものとする。
【0091】
特典付与部5411は、判定部5410による判定結果が真である場合、ユーザUに特典を付与する。特典付与部5411は、例えば、ユーザUが所持する端末400にクーポン情報を送信してもよい。特典付与部5411は、特典を付与するための情報をユーザIDと対応付けて記憶部510に登録してもよい。特典は、例えば、ポイントであってもよく、割引券であってもよく、次回使用できるチケットであってもよい。チケットは、例えば、施設Xにおいて行われるイベントのチケットである。割引券は、チケットの割引券であってもよい。ポイントは、貯めることができ、所定ポイントに達すると割引券やチケットと交換できるものである。尚、出力部545は、退場時間帯等を第1認証端末100-1の表示部や、端末400の表示部に出力(表示)する際に、特典の付与に関する情報を出力していてもよい。また、出力部545は、取得された特典に関する情報を、第2認証端末100-2の表示部や、端末400の表示部に出力(表示)してもよい。図14及び図15は、情報処理装置500bが表示させるUIを示す図である。UIは、例えば、サイネージである第1認証端末100-1及び第2認証端末100-2の表示画面である。図14は、19時10分~30分の間に、D3ゲートから退場した場合、ポイントを取得できることを示している。図14の下部は、施設Xの地図を表すマップ情報である。マップ情報は、退場ゲートを示す表示6と、第1認証端末が設置された位置(ユーザUの現在位置)を示す表示7とを含んでいる。また、図15は、19時10分~30分の間にD3ゲートから退場したユーザに対して、ポイントが付与されたことを示している。図15の下部は、施設Xの地図を表すマップ情報である。マップ情報は、ユーザUが実際に通過したゲートを示す表示6aを含んでいる。尚、上述した通り、図14及び図15に示した表示画面は、ユーザが所持する端末400に表示されてもよい。このような場合、第1の顔認証及び第2の顔認証は、ユーザUが端末400にログインするときに行われてもよい。
【0092】
尚、特典付与部5411の代わりに、情報処理装置500aに、ゲートの開閉を制御する入場制御部(不図示)が備えられていてもよい。入場制御部は、判定結果が真の場合に、ゲートを開放し、判定結果が偽の場合にゲートを閉鎖する。これにより、指定された退場時間帯にユーザUを退場させることができるため、施設Xの退場時の混雑度を低減することができる。情報処理装置500bは、特典付与部5411及び入場制御部(不図示)のうちいずれか一方を備えていればよい。
【0093】
図16は、実施形態4にかかる情報処理の流れを示すシーケンス図である。ステップS201~ステップS211の処理は、図9と同様であるため説明を省略する。尚、ステップS210で決定された退場時間帯等が、ユーザIDと対応付けて情報処理装置500に登録されていてもよい。
【0094】
ステップS212において、施設Xのゲートに設置された第2認証端末100-2は、ユーザUの顔画像を撮影し、情報処理装置500bへ送信する(S212)。次に、情報処理装置500bは、受信した顔画像を含めた顔認証要求を認証装置600に送信する(S213)。次に、情報処理装置500bは、認証装置600から、ユーザIDを含む認証結果を受信する(S214)。次に、情報処理装置500bは、現時刻がユーザUの退場時間帯であるか否かを判定する(S215)。ここで、情報処理装置500bは、現時刻が退場時間帯であり、かつ、退場するゲートが退場ゲートであるか否かを判定してもよい。最後に、情報処理装置500bは、判定結果に応じてユーザUに特典を付与する(S216)。尚、情報処理装置500bは、判定結果に応じてゲートの開閉を制御してもよい。
【0095】
次に、図17を用いて、実施形態4に係る情報処理方法の流れについて説明する。図17は、図10の処理に続く処理である。
【0096】
第2認証端末100-2は、施設Xのゲートにおいて、ユーザUの顔画像を撮影する。そして、第2認証端末100-2は、撮影した顔画像を含めた認証要求を、ネットワークNを介して情報処理装置500bへ送信する。認証要求には、ゲートIDが含まれていてもよい。これに応じて、情報処理装置500bの第2生体情報取得部548は、第2認証端末100-2からネットワークNを介して顔認証要求に含まれる顔画像を生体情報として取得し(S401)、顔画像を第2認証制御部549に出力する。第2生体情報取得部548は、顔認証要求に含まれるゲートIDを取得した場合、ゲートIDを判定部5410に出力してもよい。
【0097】
そして、第2認証制御部549は、取得された顔画像を含めた顔認証要求を、ネットワークNを介して認証装置600へ送信する(S402)。認証装置600は、情報処理装置500bからネットワークNを介して顔認証要求を受信し、顔認証要求に含まれる顔画像に基づいて顔認証処理を行う。
【0098】
これに応じて、情報処理装置500bの第2認証制御部549は、認証装置600からネットワークNを介して顔認証結果を受信し、顔認証結果を判定部5410に出力する。そして、判定部5410は、顔認証結果に基づき顔認証に成功したか否かを判定する(S403)。顔認証に成功したと判定した場合、判定部5410は、顔認証結果に含まれるユーザIDを特定する(S404)。そして、判定部5410は、特定したユーザID5121と対応付けられる退場時間帯を特定する(S405)。ここで、判定部5410は、ユーザID5121と対応付けられる退場時間帯及び退場ゲートを特定してもよい。判定部5410は、ユーザUの座席位置と対応付けられる退場時間帯を特定してもよい。また、決定された退場時間帯が、ユーザIDと対応付けて記憶部に登録されていてもよい。
【0099】
続いて、判定部5410は、現時刻が、特定された退場時間帯であるか否かを判定する(S406)。ここで、判定部5410は、現時刻が退場時間帯であり、かつ、顔認証要求に含まれたゲートIDが、特定された退場ゲートであるか否かを判定してもよい。判定部5410は、判定結果を特典付与部5411に出力する。
【0100】
ステップS406において現時刻が退場時間帯であると判定された場合、特典付与部5411は、ステップS404で特定したユーザUに対して特典を付与する(ステップS407)。特典付与部5411は、ステップS404で特定されたユーザIDと特典情報とを対応付けて管理してもよく、当該ユーザIDと関連付けられる情報端末にクーポン情報を送信してもよい。情報処理装置500bは、特典付与の代わりに、判定結果に応じてゲートの開閉を制御してもよい。尚、ステップS406でNOの場合、当該処理を終了する。
【0101】
尚、ステップS403において顔認証に失敗したと判定した場合、情報処理装置500bは、第2認証端末100-2に対して、ネットワークNを介して認証に失敗した旨を送信(出力)する(ステップS408)。
【0102】
このように、実施形態4にかかる情報処理装置は、ユーザUに退場時間帯等を提示した後、ゲートにおいて第2の生体認証を行い、現時刻がユーザUの退場時間帯であるか否かを判定する。これにより、退場時間帯に退場するユーザに特典を付与し、退場時間帯に退場することに対するユーザの動機付けを強化することができる。
【0103】
<実施形態5>
実施形態5は、上述した実施形態2の変形例である。実施形態2はユーザに退場時間帯をアドバイスするものであったが、実施形態5はユーザUに対して入場時の行動をアドバイスするものである。図18は、実施形態5にかかる情報処理システム1000cの構成を示すブロック図である。情報処理システム1000cは、上述した情報処理システム1000と比べて、情報処理装置500が情報処理装置500cに置き換わったものである。第1認証端末100は、施設Xに入場するユーザを撮影する。第1認証端末100は、例えば、施設Xのゲートに設置される。
【0104】
図19は、実施形態4にかかる情報処理装置500cの構成を示すブロック図である。情報処理装置500cの記憶部510は、上述した情報処理装置500と比べて、プログラム511がプログラム511cに置き換わり、退場情報513が入場情報514と置き換わったものである。また、情報処理装置500cの制御部540は、上述した情報処理装置500と比べて、決定部544が決定部544cに置き換わったものである。尚、実施形態5において、座席情報512は、ユーザUの入場前に、端末400等を用いて予め登録されているものとする。
【0105】
プログラム511cは、実施形態5にかかる情報処理方法の処理が実装されたコンピュータプログラムである。
【0106】
入場情報514は、座席位置5141と、アドバイス情報5142とが対応付けられている。座席位置5141は、座席位置5122と対応するものである。入場情報514は、例えば、トイレから遠い座席の座席位置5141と、着席前にトイレに行くことを勧めるアドバイス情報5142とを対応付けていてもよい。また、入場情報514は、競技エリアから離れた座席の座席位置5141と、入場前に双眼鏡を買うことを勧めるアドバイス情報5142とを対応付けていてもよい。
【0107】
また、記憶部510の座席情報512は、ユーザUの施設Xへの来場履歴を含んでもよい。これにより、ユーザUの来場履歴が顔特徴情報に更に対応付けられる。
【0108】
決定部544cは、特定部543により特定された座席位置5122を受け取り、対応する座席位置5141が対応付けられているアドバイス情報5142を決定する。決定部544cは、決定したアドバイス情報5142を出力部545に出力する。出力部545は、決定されたアドバイス情報5142を第1認証端末100等に出力する。
【0109】
また、出力部545は、特定部543により特定されたユーザUの来場履歴を取得し、来場履歴に基づくメッセージをさらに出力してもよい。来場履歴に基づくメッセージは、例えば、「今シーズンは~回目の観戦ですね」といったメッセージや、「前回観戦された試合は負けたので、きょうは勝ちましょう」というメッセージである。
【0110】
また、出力部545は、施設Xに入場する際に留意すべき情報をさらに出力してもよい。留意すべき情報とは、例えば、施設Xに一度入場すると再入場できない旨や、施設外で販売されている物品を、施設X内で購入することができない旨を示す情報である。
【0111】
実施形態5にかかる情報処理方法の流れは、図10と同様である。但し、ステップS306において、情報処理装置500cの決定部544cは入場時のアドバイス情報を決定する。ステップS306では、決定されたアドバイス情報が出力される。
【0112】
このように、実施形態5にかかる情報処理装置は、ユーザの座席位置を特定し、特定した座席位置に基づいて、ユーザに対するアドバイスを決定する。これにより、入場するユーザに対して、座席位置に応じた適切なアドバイスを提示することが可能となる。
【0113】
尚、上述の実施形態では、ハードウェアの構成として説明したが、これに限定されるものではない。本開示は、任意の処理を、CPUにコンピュータプログラムを実行させることにより実現することも可能である。
【0114】
上述の例において、プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD-ROM(Read Only Memory)、CD-R、CD-R/W、DVD(Digital Versatile Disc)、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
【0115】
なお、本開示は上記実施形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。また、本開示は、それぞれの実施形態を適宜組み合わせて実施されてもよい。
【0116】
以上、実施形態(及び実施例)を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態(及び実施例)に限定されものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
【0117】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
(付記1)
複数の座席が配置された施設においてユーザの生体情報を取得する第1の生体情報取得手段と、
取得された前記生体情報について、複数の人物の登録生体情報との第1の生体認証を制御する第1の認証制御手段と、
前記第1の生体認証に成功した場合、各人物の座席位置が前記登録生体情報に対して対応付けられた座席情報に基づいて、前記ユーザの前記座席位置を特定する特定手段と、
前記座席位置に基づいて、前記ユーザの入場時又は退場時の行動を支援するための支援情報を決定する決定手段と、
前記支援情報を出力する出力手段と、
を備えた情報処理装置。
(付記2)
前記決定手段は、
前記第1の生体認証に成功した場合、前記座席位置に基づいて、前記ユーザに対して推奨される退場時間帯を前記支援情報として決定し、
前記情報処理装置は、
前記施設のゲートにおいて前記ユーザの生体情報を取得する第2の生体情報取得手段と、
前記ゲートにおいて取得された前記生体情報について、前記複数の人物の登録生体情報との第2の生体認証を制御する第2の認証制御手段と、
前記第2の生体認証に成功した場合、前記ユーザの前記退場時間帯を取得し、現時刻が前記退場時間帯であるか否かを判定する判定手段と、
をさらに備えた付記1に記載の情報処理装置。
(付記3)
前記施設は、複数のゲートを有しており、
前記決定手段は、
前記第1の生体認証に成功した場合、前記座席位置に基づいて、前記ユーザに対して推奨される退場ゲートと前記退場時間帯とを前記支援情報として決定し、
前記第2の生体情報取得手段は、
前記ユーザの退場時の前記生体情報と、前記ユーザの退場するゲートの情報とを取得し、
前記判定手段は、
前記第2の生体認証に成功した場合、前記ユーザの前記退場ゲート及び前記退場時間帯を取得し、現時刻が前記退場時間帯であり、かつ、退場する前記ゲートが前記退場ゲートであるか否かを判定する、
付記2に記載の情報処理装置。
(付記4)
前記座席情報は、各人物の住所情報を含み、
前記住所情報は、前記登録生体情報に対してさらに対応付けられており、
前記特定手段は、
前記第1の生体認証に成功した場合、前記座席情報に基づいて、前記ユーザの前記座席位置及び前記住所情報を特定し、
前記決定手段は、
前記第1の生体認証に成功した場合、前記住所情報にさらに基づいて、前記ユーザに対して推奨される前記退場ゲートを決定する、
付記3に記載の情報処理装置。
(付記5)
前記情報処理装置は、
前記判定手段による判定結果が真である場合、前記ユーザに特典を付与する特典付与手段、
をさらに備えた付記2から4のいずれか1項に記載の情報処理装置。
(付記6)
前記決定手段は、
前記施設における過去の混雑度及び現在の混雑度の少なくともいずれかにさらに基づいて、前記退場時間帯を決定する、
付記2から5のいずれか1項に記載の情報処理装置。
(付記7)
前記情報処理装置は、
前記退場時間帯までの間、コンテンツ情報を前記ユーザの所持する情報端末に送信する送信手段、
をさらに備えた付記2から6のいずれか1項に記載の情報処理装置。
(付記8)
前記座席情報は、各人物の前記施設への来場履歴を含み、
前記来場履歴は、前記登録生体情報に対して更に対応付けられており、
前記出力手段は、
前記ユーザの前記来場履歴を特定し、特定結果に基づくメッセージをさらに出力する、
付記1に記載の情報処理装置。
(付記9)
複数の座席が配置された施設に設置された第1の認証端末と、
情報処理装置とを備え、
前記情報処理装置は、
前記第1の認証端末からユーザの生体情報を取得し、
取得された前記生体情報について、複数の人物の登録生体情報との第1の生体認証を制御し、
前記第1の生体認証に成功した場合、各人物の座席位置が前記登録生体情報に対して対応付けられた座席情報に基づいて、前記ユーザの座席位置を特定し、
前記座席位置に基づいて、前記ユーザの入場時又は退場時の行動を支援するための支援情報を決定し、
前記支援情報を出力する、
情報処理システム。
(付記10)
前記情報処理システムは、
前記施設のゲートに設置された第2の認証端末、
をさらに備え、
前記情報処理装置は、
前記第1の生体認証に成功した場合、前記座席位置に基づいて、前記ユーザに対して推奨される退場時間帯を前記支援情報として決定し、
前記第2の認証端末から前記ユーザの生体情報を取得し、
前記第2の認証端末から取得された前記生体情報について、前記複数の人物の登録生体情報との第2の生体認証を制御し、
前記第2の生体認証に成功した場合、前記ユーザの前記退場時間帯を取得し、現時刻が前記ユーザの前記退場時間帯であるか否かを判定する、
付記9に記載の情報処理システム。
(付記11)
コンピュータが、
複数の座席が配置された施設においてユーザの生体情報を取得し、
取得された前記生体情報について、複数の人物の登録生体情報との第1の生体認証を制御し、
前記第1の生体認証に成功した場合、各人物の座席位置が前記登録生体情報に対して対応付けられた座席情報に基づいて、前記ユーザの座席位置を特定し、
前記座席位置に基づいて、前記ユーザの入場時又は退場時の行動を支援する支援情報を決定し、
前記支援情報を出力する、
情報処理方法。
(付記12)
コンピュータに、
複数の座席が配置された施設においてユーザの生体情報を取得する処理と、
取得された前記生体情報について、複数の人物の登録生体情報との第1の生体認証を制御する処理と、
前記第1の生体認証に成功した場合、各人物の座席位置が前記登録生体情報に対して対応付けられた座席情報に基づいて、前記ユーザの座席位置を特定する処理と、
前記座席位置に基づいて、前記ユーザの入場時又は退場時の行動を支援する支援情報を決定する処理と、
前記支援情報を出力する処理と、
を実行させる情報処理プログラムが格納された非一時的なコンピュータ可読媒体。
【符号の説明】
【0118】
1 情報処理装置
11 第1生体情報取得部
12 第1認証制御部
13 特定部
14 決定部
15 出力部
1000、1000b、1000c 情報処理システム
100、100-1 第1認証端末
100-2 第2認証端末
110 カメラ
120 記憶部
130 通信部
140 入出力部
150 制御部
151 撮影制御部
152 登録部
153 認証制御部
154 表示制御部
155 座席登録部
400 端末
500、500a、500b、500c 情報処理装置
510 記憶部
511、511a、511b、511c プログラム
512 座席情報
5121 ユーザID
5122 座席位置
513 退場情報
5131 座席位置
5132 退場時間帯
514 入場情報
5141 座席位置
5142 アドバイス情報
520 メモリ
530 IF部
540 制御部
541、541a 第1生体情報取得部
542、542a 第1認証制御部
543 特定部
544、544b、544c 決定部
545 出力部
546 座席情報登録部
547 情報送信部
548 第2生体情報取得部
549 第2認証制御部
5410 判定部
5411 特典付与部
600 認証装置
610 顔情報DB
611 ユーザID
612 顔特徴情報
620 顔検出部
630 特徴点抽出部
640 登録部
650 認証部
N ネットワーク
U ユーザ
X 施設
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19