(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-20
(45)【発行日】2025-01-28
(54)【発明の名称】施設利用管理システム、施設利用管理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/12 20120101AFI20250121BHJP
G07G 1/12 20060101ALI20250121BHJP
G07F 17/00 20060101ALI20250121BHJP
G07F 19/00 20060101ALI20250121BHJP
【FI】
G06Q50/12
G07G1/12 361A
G07F17/00 C
G07F19/00
(21)【出願番号】P 2022561744
(86)(22)【出願日】2020-11-11
(86)【国際出願番号】 JP2020042012
(87)【国際公開番号】W WO2022102004
(87)【国際公開日】2022-05-19
【審査請求日】2023-05-08
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】坂下 裕介
【審査官】梅岡 信幸
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-032749(JP,A)
【文献】特開2020-030585(JP,A)
【文献】特開2014-191591(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
G07G 1/00- 5/00
G07F 17/00-17/42
G07F 19/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
施設の利用を管理する管理サーバと利用者が使用する情報処理装置とを備えた施設利用管理システムであって、
前記管理サーバは、前記利用者及び前記施設の利用内容を含む予約情報と前記予約情報を識別する情報とを利用管理テーブルに登録する手段を備え、
前記情報処理装置は、前記利用者が前記施設にチェックインを行うため、前記予約情報を識別する情報により、前記管理サーバに、前記予約情報の照会を要求する手段を備え、
前記管理サーバは、前記予約情報の照会の要求に応じて、前記利用管理テーブルから前記予約情報を識別する情報に該当する前記予約情報を検索し、検索結果を含む照会応答を前記情報処理装置へ通知する手段を備え、
前記情報処理装置は、前記照会応答を受けると、前記施設の利用代金の支払い方法及び支払い元の識別情報を含む決済情報を取得し、前記取得した決済情報により、前記管理サーバに、前記利用代金の決済を要求する手段を備え、
前記管理サーバは、前記利用代金の決済の要求に応じて、前記決済情報に基づいて決済処理を行う手段を備える、
施設利用管理システム。
【請求項2】
前記情報処理装置は、現金自動取引処理を行う現金自動預払機または現金自動支払機である、
請求項1に記載の
施設利用管理システム。
【請求項3】
前記
利用代金の決済を要求する手段は
、金融機関サーバまたは決済代行サーバに対し、前記決済情報を用いて前記利用代金の決済を要求する、
請求項
1または2に記載の
施設利用管理システム。
【請求項4】
前記情報処理装置は、前記管理サーバに、前記利用者の顔画像または生体情報を含む認証情報の登録を要求する手段を備え、
前記管理サーバは、前記登録の要求に応じて、前記認証情報を前記施設の電子錠に登録する手段を備える、
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の
施設利用管理システム。
【請求項5】
施設の利用を管理する管理サーバと利用者が使用する情報処理装置とにより実行される施設利用管理方法であって、
前記管理サーバは、前記利用者及び前記施設の利用内容を含む予約情報と前記予約情報を識別する情報とを利用管理テーブルに登録し、
前記情報処理装置は、前記利用者が前記施設にチェックインを行うため、前記予約情報を識別する情報により、前記管理サーバに、前記予約情報の照会を要求し、
前記管理サーバは、前記予約情報の照会の要求に応じて、前記利用管理テーブルから前記予約情報を識別する情報に該当する前記予約情報を検索し、検索結果を含む照会応答を前記情報処理装置へ通知し、
前記情報処理装置は、前記照会応答を受けると、前記施設の利用代金の支払い方法及び支払い元の識別情報を含む決済情報を取得し、前記取得した決済情報により、前記管理サーバに、前記利用代金の決済を要求し、
前記管理サーバは、前記利用代金の決済の要求に応じて、前記決済情報に基づいて決済処理を行う、
施設利用管理方法。
【請求項6】
請求項5に記載の施設利用管理方法における情報処理装置の処理をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【請求項7】
請求項5に記載の施設利用管理方法における管理サーバの処理をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、施設利用管理システム、施設利用方法及び非一時的なコンピュータ可読媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
ホテル等の施設を利用する際、インターネットを介して予約することが一般的となっており、利用者はスマートフォンなどから自由に予約可能である。関連する技術として、例えば、特許文献1や2が知られている。特許文献1には、複数のホテルの宿泊を管理する管理サーバにおいて、インターネットを介して顧客から客室に対する宿泊予約を受け付ける技術が記載されている。また、特許文献2には、施錠システムにおいて、訪問者の情報を登録し、顔認証を行う技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2016-066257号公報
【文献】特許第6690074号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のようにインターネットを介して、ホテル等の利用を予約することができるものの、ホテル等のチェックインは、フロントの受付カウンタで所定の時間内に行われ、手続きが煩雑となる場合がある。上記の関連する技術においても、チェックインについては具体的に考慮されていない。このため、関連する技術では、受付カウンタ以外の場所において、簡易にチェックインを行うことが困難である。
【0005】
本開示は、このような課題に鑑み、簡易にチェックインを行うことが可能な情報処理装置、施設利用管理システム、施設利用方法及び非一時的なコンピュータ可読媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に係る情報処理装置は、施設のチェックイン処理のために必要なチェックイン情報を取得する取得手段と、前記取得したチェックイン情報を用いて、前記施設の利用を管理する管理サーバとの間でチェックイン処理を行うチェックイン処理手段と、を備えるものである。
【0007】
本開示に係る施設利用管理システムは、施設の利用を管理する管理サーバと、情報処理装置とを備え、前記情報処理装置は、前記施設のチェックイン処理のために必要なチェックイン情報を取得する取得手段と、前記取得したチェックイン情報を用いて、前記管理サーバとの間でチェックイン処理を行うチェックイン処理手段と、を備えるものである。
【0008】
本開示に係る施設利用方法は、施設のチェックイン処理のために必要なチェックイン情報を取得し、前記取得したチェックイン情報を用いて、前記施設の利用を管理する管理サーバとの間でチェックイン処理を行うものである。
【0009】
本開示に係る非一時的なコンピュータ可読媒体は、施設のチェックイン処理のために必要なチェックイン情報を取得し、前記取得したチェックイン情報を用いて、前記施設の利用を管理する管理サーバとの間でチェックイン処理を行う、処理をコンピュータに実行させるためのプログラムが格納された非一時的なコンピュータ可読媒体である。
【発明の効果】
【0010】
本開示によれば、簡易にチェックインを行うことが可能な情報処理装置、施設利用管理システム、施設利用方法及び非一時的なコンピュータ可読媒体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】実施の形態に係る情報処理装置の概要を示す構成図である。
【
図2】実施の形態1に係るネットワークシステムの構成例を示す構成図である。
【
図3】実施の形態1に係るATMの構成例を示す構成図である。
【
図4】実施の形態1に係るホテルサーバの構成例を示す構成図である。
【
図5】実施の形態1に係る電子錠の構成例を示す構成図である。
【
図6】実施の形態1に係る宿泊管理テーブルの例を示す図である。
【
図7】実施の形態1に係る予約処理の動作例を示すシーケンス図である。
【
図8】実施の形態1に係るチェックイン処理の動作例を示すシーケンス図である。
【
図9】実施の形態1に係るチェックイン処理の他の動作例を示すシーケンス図である。
【
図10】実施の形態1に係るチェックアウト処理の動作例を示すシーケンス図である。
【
図11】実施の形態1に係るチェックアウト処理の他の動作例を示すシーケンス図である。
【
図12】その他の実施の形態に係る端末装置の表示例を示す図である。
【
図13】実施の形態に係るコンピュータのハードウェアの概要を示す構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照して実施の形態について説明する。各図面においては、同一の要素には同一の符号が付されており、必要に応じて重複説明は省略される。
【0013】
(実施の形態の概要)
図1は、実施の形態に係る情報処理装置の概要を示している。
図1に示すように、情報処理装置10は、取得部11、チェックイン処理部12を備えている。例えば、情報処理装置10は、現金自動取引処理を行うATM(Automatic Teller Machine:現金自動預払機)やCD(Cash Dispenser:現金自動支払機)であるが、これに限られない。例えば、情報処理装置10は、自動販売機等でもよい。
【0014】
取得部11は、施設のチェックイン処理のために必要なチェックイン情報を取得する。施設は、ホテル等の宿泊施設でもよいし、チェックインが必要なその他の施設でもよい。例えば、チェックイン情報は、施設の利用代金を決済するための決済情報や施設の電子錠を解錠するための解錠情報を含んでいてもよい。
【0015】
チェックイン処理部12は、取得したチェックイン情報を用いて、施設の利用を管理する管理サーバとの間でチェックイン処理を行う。例えば、チェックイン処理は、決済情報に基づいた決済処理や解錠情報に基づいた解錠情報の登録処理を含んでいてもよい。
【0016】
このように、実施の形態では、情報処理装置において、ホテル等の施設のチェックイン処理のために必要なチェックイン情報を取得し、取得した情報を用いて、管理サーバとの間でチェックイン処理を行う。これにより、情報処理装置が設置された場所からチェックインができるため、施設の受付カウンタ以外の場所からチェックインを行うことが可能である。また、情報処理装置において、所定のチェックイン情報が取得できれば、自動的にチェックインが可能となるため、簡易にチェックインを行うことができる。
【0017】
(実施の形態1)
以下、図面を参照して実施の形態1について説明する。
図2は、本実施の形態に係るネットワークシステムの構成例を示し、
図3は、
図2におけるATM100の構成例を示し、
図4は、
図2におけるホテルサーバ200構成例を示し、
図5は、
図2における電子錠220の構成例を示している。
【0018】
本実施の形態に係るネットワークシステム1は、ATMによる取引を行う現金自動取引システムであり、また、ATMを用いてホテルのチェックインを行うホテル管理システム(施設利用管理システム)でもある。
図2に示すように、ネットワークシステム1は、ATM100、ホテルサーバ200、ホテル210の複数の客室の電子錠220、端末装置300、中継センタ400、金融機関システム600を備えている。例えば、現金自動取引システムは、ATM100、中継センタ400、金融機関システム600から構成され、ホテル管理システムは、ATM100、ホテルサーバ200、電子錠220、端末装置300、中継センタ400から構成されてもよい。
【0019】
金融機関システム(金融機関サーバ)600は、各種の取引に基づいて、利用者の銀行口座の預金情報を管理する勘定系システムである。中継センタ400は、ATM100と金融機関システム600との間に接続され、ATM100の取引処理のための通信を中継する。また、中継センタ400は、インターネット500を介してホテルサーバ200とも接続されており、ATM100のチェックインのための通信も中継する。例えば、中継センタ400とATM100の間は、専用回線を介して接続されている。中継センタ400は、ATM100が送受信する通信データの宛先に応じて、転送先を決定し、転送先の通信プロトコルにしたがって通信データを転送する。
【0020】
端末装置300は、利用者が操作する端末装置であり、インターネット500を介してホテルサーバ200と通信可能である。端末装置300は、スマートフォンや携帯電話、タブレット端末などの携帯端末装置でもよいし、パーソナルコンピュータなどの情報処理装置でもよい。端末装置300は、利用者の操作に応じて、インターネット500を介してホテルサーバ200にアクセスし、ホテルの宿泊等の利用を予約する。
【0021】
ATM100は、現金の預け入れや引き出し、振り込み等のATM取引を利用者に提供する現金自動預払機である。ATM100は、例えば、コンビニエンスストアの店舗に設置されているが、銀行等の金融機関の店舗や駅構内等に設置されてもよい。
図3に示すように、ATM100は、入力部101、入出金部102、ICカードリーダライタ103、撮像部104、表示部105、ATM処理部106、通信部107、取得部108、チェックイン処理部109、チェックアウト処理部110を備えている。なお、その他、ATM100の処理に必要な構成を備えていてもよい。
【0022】
入力部101は、利用者の入力操作を受け付ける。入力部101は、ATM取引処理に必要な入力を受け付け、また、チェックイン処理やチェックアウト処理に必要な入力を受け付ける。例えば、入力部101は、テンキーなどのボタンでもよいし、タッチパネルでもよい。
【0023】
入出金部102は、現金を入金または出金する。入出金部102は、ATM取引処理のために必要な現金を入出金し、また、チェックイン処理やチェックアウト処理において、支払いが現金の場合、必要な現金を入出金する。入出金部102は、利用者によって投入される紙幣等の現金を受け入れ、また、利用者に払い出す現金を排出する。
【0024】
ICカードリーダライタ103は、ICカードの情報を読み取りまたは書き込む。ICカードの情報には、ICカードの識別情報や電子マネーの情報等が含まれる。ICカードは、識別情報を有する非接触型ICチップを搭載したカードであり、例えば、電子マネーカードやクレジットカード、キャッシュカード等である。また、ICカード(ICチップ)は、カード型に限らず、スマートフォンや携帯電話などの端末装置に内蔵されていてもよい。ICカードリーダライタ103は、ATM取引処理のために必要な電子マネーを入出金し、また、チェックイン処理やチェックアウト処理において、支払いが電子マネーの場合、必要な電子マネーを入出金する。さらに、ICカードリーダライタ103は、チェックイン処理やチェックアウト処理において、解錠情報として、ICカードの識別情報を読み取る。
【0025】
撮像部104は、利用者の顔などを撮像するカメラである。撮像部104は、例えば、ATM100の前面上部に配置され、利用者の顔や上半身を撮影する。撮像部104は、ATM取引処理において、顔認証が必要な場合に利用者の顔画像を撮像し、また、チェックイン処理やチェックアウト処理において、解錠情報として、利用者の顔画像を撮像する。
【0026】
表示部105は、利用者に対し、各処理に必要な情報を表示するディスプレイである。表示部105は、ATM取引処理のためのガイダンスや必要な情報を表示し、また、チェックイン処理及びチェックアウト処理のためのガイダンスや必要な情報を表示する。ATM処理部106は、ATM取引処理(自動取引処理)を実行する。ATM取引処理は、銀行口座への入金処理、出金処理、口座振替、または振り込み処理などを含む。
【0027】
通信部107は、中継センタ400に接続され、接続された中継センタ400と通信を行う。通信部107は、ATM処理部106のATM取引処理のための通信データを、中継センタ400を介して、金融機関システム600との間で送受信する。また、通信部107は、チェックイン処理部109のチェックイン情報やチェックアウト処理部110のチェックアウト情報等を、中継センタ400を介して、ホテルサーバ200との間で送受信する。
【0028】
取得部108は、チェックイン処理に必要なチェックイン情報やチェックアウト処理に必要なチェックアウト情報を取得する。取得部108は、チェックイン情報を取得するチェックイン情報取得部でもあり、また、チェックアウト情報を取得するチェックアウト情報取得部であるとも言える。
【0029】
チェックイン情報は、例えば、ホテルの利用を予約した予約情報、ホテルの利用代金を決済するための決済情報、ホテルの電子錠を解錠するための解錠情報等を含む。予約情報は、ホテルの予約を識別可能な予約番号などの予約識別情報等を含む。決済情報は、決済(支払い)に必要な情報であり、利用代金の支払い方法や支払い元の識別情報等を含む。解錠情報は、電子錠の解錠(認証)に必要な情報であり、利用者または利用者の所持品を識別可能な識別情報を含み、利用者の顔を撮像した顔画像や利用者が所持するカード(ICカード)の識別情報等である。解錠情報は、施設の利用を認証するための認証情報でもある。チェックイン情報は、必要に応じて、利用者の本人確認情報(運転免許証、マイナンバーカード、パスポート等の本人確認書類の画像)等を含んでもよい。また、チェックアウト情報は、例えば、ホテルの部屋番号などの利用した施設の識別情報、解錠情報等を含む。各情報は、情報の種類に応じて、入力部101やICカードリーダライタ103、撮像部104等から取得してもよい。例えば、予約番号、決済情報、部屋番号は、入力部101に入力された入力情報から取得でき、ICカードの識別情報は、ICカードリーダライタ103が読み取ったICカード情報から取得でき、利用者の顔画像は、撮像部104が撮像した画像から取得できる。なお、解錠情報は、顔画像に限らず、指紋等の生体情報を含んでもよい。例えば、指紋等を画像から抽出されてもよいし、指紋センサー等の生体情報センサーから取得してもよい。
【0030】
チェックイン処理部109は、取得されたチェックイン情報に基づいて、ホテルサーバ200との間でチェックイン処理を行う。チェックイン処理は、ホテルのチェックイン(手続き)に必要な処理であり、宿泊の利用登録のための処理である。例えば、チェックイン処理は、予約情報に基づいた予約照会処理、決済情報に基づいた決済処理、解錠情報の登録処理等を含む。チェックイン処理部109は、予約照会処理を行う予約照会処理部であり、また、決済処理を行う決済処理部でもあり、さらに、解錠情報登録処理を行う解錠情報登録処理部でもあると言える。例えば、予約照会処理では、ホテルサーバ200に対し予約情報(予約番号)の照会を要求し、予約情報の照会が成功した場合に、チェックイン処理を進める。決済処理では、支払い方法に応じて、ホテルサーバ200や金融機関システム(サーバ)600、その他の決済代行サーバ等に対し、決済情報を用いて利用代金の決済を要求する。解錠情報登録処理では、ホテルサーバ200に対し、利用する客室の電子錠220への解錠情報の登録を要求する。なお、予約照会、決済要求、登録要求の一部または全部をまとめて要求してもよい。チェックイン処理は、必要に応じて、本人確認処理を含んでもよい。本人確認処理では、ホテルサーバ200に対し本人確認情報の正常性の確認を要求し、確認が成功した場合に、チェックイン処理を進めてもよい。
【0031】
チェックアウト処理部110は、取得されたチェックアウト情報に基づいて、ホテルサーバ200との間でチェックアウト処理を行う。チェックアウト処理は、ホテルのチェックアウト(手続き)に必要な処理であり、宿泊の清算(登録削除)のための処理である。例えば、チェックアウト処理は、宿泊情報の削除処理や解錠情報の削除処理等を含む。すなわち、チェックアウト処理部110は、宿泊情報削除処理を行う宿泊情報削除部であり、また、解錠情報削除処理を行う解錠情報削除部でもある。宿泊情報の削除処理では、ホテルサーバ200に対し、利用した客室の宿泊情報の削除を要求する。解錠情報削除処理では、ホテルサーバ200に対し、利用した客室の電子錠220への解錠情報の削除を要求する。なお、宿泊情報と解錠情報の削除をまとめて要求してもよい。
【0032】
図4に示すように、ホテルサーバ200は、記憶部201、通信部202、予約管理部203、チェックイン管理部204、チェックアウト管理部205を備えている。
【0033】
記憶部201は、ホテルサーバ200の処理に必要な情報を記憶し、ホテルの宿泊情報を管理する宿泊管理テーブル(利用管理テーブル)等を記憶する。
図6は、記憶部201に記憶する宿泊管理テーブルの例を示している。
図6に示すように、例えば、宿泊管理テーブルは、予約番号、利用する客室の部屋番号、宿泊期間、客室を利用する人数、利用者(代表者)の氏名、利用者の連絡先(電話番号やメールアドレス等)、チェックイン状況(チェックイン未/済)、決済情報を関連付けて記憶する。例えば、宿泊管理テーブルの情報の予約番号、部屋番号、宿泊期間、人数、氏名、連絡先、チェックイン状況、決済情報は宿泊情報であり、これらの情報のうち、予約番号、部屋番号、宿泊期間、人数、氏名、連絡先は、予約時に登録される予約登録情報(利用者が入力する予約情報含む)であり、チェックイン状況及び決済情報は、チェックイン時に登録されるチェックイン登録情報でもある。
【0034】
通信部202は、インターネット500と通信を行い、インターネット500を介して通信データを送受信する。予約管理部203は、利用者の予約情報を宿泊管理テーブルに登録する。予約管理部203は、通信部202によりインターネット500を介して、端末装置300(利用者)からの要求を受け付け、要求に応じて予約登録処理を行う。すなわち、予約管理部203は、利用者(予約者)から宿泊期間、人数、氏名及び連絡先を取得し、部屋番号及び予約番号を割り当て、これらの情報を関連付けて宿泊管理テーブルに登録する。
【0035】
チェックイン管理部204は、ATM100との間でチェックイン処理を行い、宿泊管理テーブルの情報を更新する。チェックイン管理部204は、通信部202によりインターネット500を介して、ATM100から要求を受け付け、要求に応じて予約情報照会処理を行う予約情報照会処理部であり、また、要求に応じて決済処理を行う決済処理部でもあり、さらに、要求に応じて解錠情報登録処理を行う解錠情報登録処理部でもある。予約情報照会処理では、ATM100からチェックイン処理を行う利用者の予約番号を取得し、宿泊管理テーブルに一致する予約番号があるか否か検索し、検索結果をATM100へ送信する。決済処理では、ATM100から利用者の決済情報を取得し、必要な決済処理を行うとともに、利用者の予約番号に該当する宿泊管理テーブルのレコードに取得した決済情報を登録する。解錠情報登録処理では、ATM100から利用者の解錠情報を取得し、利用者が利用するホテルの客室の電子錠220に、取得した解錠情報の登録を要求する。また、チェックイン管理部204は、チェックイン処理が完了すると、該当する宿泊管理テーブルのレコードのチェックイン状況をチェックイン済に更新する。チェックイン管理部204は、ATM100からの要求に応じて、本人確認情報の正常性を確認し、確認結果をATM100へ送信してもよい。例えば、本人確認情報に含まれる本人確認書類の画像から氏名等が確認できた場合に、本人確認情報が正常であると判断してもよい。
【0036】
チェックアウト管理部205は、ATM100との間でチェックアウト処理を行い、宿泊管理テーブルの情報を削除する。チェックアウト管理部205は、通信部202によりインターネット500を介して、ATM100から要求を受け付け、要求に応じて宿泊情報削除処理を行う宿泊情報削除処理部であり、また、要求に応じて解錠情報削除処理を行う解錠情報削除処理部でもある。なお、チェックアウト処理では、必要に応じて、宿泊管理テーブルに登録された決済情報を用いて決済処理を行ってもよい。宿泊情報削除処理では、ATM100からチェックアウト処理を行う利用者の部屋番号を取得し、宿泊管理テーブルに一致する部屋番号があるか否か検索し、該当するレコード(宿泊情報)を削除する。解錠情報削除処理では、ATM100から利用者の解錠情報を取得し、利用者が利用した客室の電子錠に、取得した解錠情報の削除を要求する。
【0037】
図5に示すように、電子錠220は、記憶部221、入力部222、制御部223、施解錠機構部224を備えている。電子錠220は、ホテル210の各客室のドア(入口)に設置されている。記憶部221は、客室に入室する利用者の解錠情報を記憶する。入力部222は、利用者が入室する際、ドアの前の利用者の識別情報を取得する。例えば、解錠情報がICカードの識別情報の場合、ICカードリーダによりICカードの識別情報を取得し、解錠情報が顔画像の場合、カメラにより利用者の顔画像を取得する。なお、解錠情報とする顔画像は、ATM100の撮像部104と電子錠220のカメラにおいて、同様の条件で撮像することが好ましい。例えば、ATM100及び電子錠220において、カメラパラメータや撮像する高さや角度を同じにしてもよいし、照明などの明るさを同じにしてもよい。また、ATM100及び電子錠220において、音声ガイダンス等により撮像する顔の向きが同じとなるように誘導してもよい。なお、解錠情報を指紋等の生体情報とする場合、指紋等を画像から抽出してもよいし、指紋センサー等の生体情報センサーから取得してもよい。
【0038】
制御部223は、ホテルサーバ200からの要求に応じて、記憶部221に利用者の解錠情報の登録し、また、登録された解錠情報を削除する。制御部223は、利用者が入室する際、入力部222が取得した利用者の識別情報と、記憶部221に記憶された解錠情報とが一致するか否か判断(照合)し、施解錠機構部224の解錠を制御する。施解錠機構部224は、制御部223の指示に応じて、客室のドアを解錠/施錠する。すなわち、入力部222が取得した利用者の識別情報と、記憶部221に記憶された解錠情報とが一致する場合、解錠する。例えば、取得されたICカードの識別情報と記憶されている識別情報とが同じ場合、両者が一致すると判断する。また、取得された顔画像の特徴と記憶されている顔画像の特徴とを抽出し、抽出した特徴の類似度が所定の閾値よりも大きい場合、両者が一致すると判断する。なお、この例では、電子錠220で解錠情報の照合を行うが、ホテルサーバ200で解錠情報の照合を行ってもよい。例えば、チェックイン時に解錠情報をホテルサーバ200の宿泊管理テーブルに登録してき、電子錠220のカメラで撮像した顔画像をホテルサーバ200へ送信し、ホテルサーバ200において登録された顔画像と撮像した顔画像を照合し、照合結果に応じて電子錠220を解錠してもよい。
【0039】
図7は、本実施の形態に係るホテルの予約処理を示している。なお、ここでは、端末装置300から予約を行う例について説明するが、端末装置300と同様にATM100から予約を行ってもよい。
図7に示すように、まず、端末装置300に利用者の予約情報を入力する(S101)。端末装置300は、利用者の操作に応じて、利用者の予約情報である宿泊期間、人数、氏名及び連絡先の入力を受け付ける。
【0040】
次に、端末装置300は、ホテルサーバ200に利用者の予約情報を送信する(S102)。端末装置300は、入力された宿泊期間、人数、氏名及び連絡先を予約情報として、ホテルサーバ200へ予約を要求する。なお、必要に応じて利用者の顔画像等のその他の情報を予約情報に含めて送信してもよい。例えば、顔画像は、端末装置300の撮像部により撮像された画像である。
【0041】
次に、ホテルサーバ200は、予約番号を生成し(S103)、宿泊管理テーブルに登録する(S104)。通信部202は、端末装置300から宿泊期間、人数、氏名及び連絡先を含む予約情報を受信する。予約管理部203は、宿泊管理テーブルを参照し、宿泊期間及び人数から予約可能な客室がある場合、客室の部屋番号を割り当て、予約番号を生成する。さらに、予約管理部203は、生成した予約番号、割り当てた部屋番号、受信した宿泊期間、人数、氏名及び連絡先を関連付け、予約登録情報として宿泊管理テーブルに登録する。例えば、利用者の顔画像を、チェックイン手続きをする利用者の認証用に登録してもよい。
【0042】
次に、ホテルサーバ200は、端末装置300に予約番号を送信する(S105)。通信部202は、宿泊管理テーブルに登録された予約番号を、予約を要求した端末装置300へ送信する。これにより、利用者は予約番号を取得する。
【0043】
図8は、本実施の形態に係るチェックイン処理を示している。
図8に示すように、まず、ATM100に予約番号を入力する(S201)。利用者が入力部101に予約番号を入力すると、取得部108は、入力された予約番号を取得する。利用者は、ホテルの近くのATMを利用してもよいし、ホテルの近くに限らず、任意の場所のコンビニエンスストア等のATMを利用してもよい。
【0044】
次に、ATM100は、ホテルサーバ200に対し、予約番号の照会を要求する(S202)。チェックイン処理部109は、予約照会処理として、入力された予約番号を照会する。具体的には、通信部107から、入力された予約番号をホテルサーバ200へ送信する。
【0045】
次に、ホテルサーバ200は、予約番号により宿泊管理テーブルを検索する(S203)。通信部202は、ATM100から照会された予約番号を受信し、チェックイン管理部204は、予約情報照会処理として、受信した予約番号により、記憶部201の宿泊管理テーブルを検索する。すなわち、宿泊管理テーブルから、受信した予約番号を含むレコード(予約情報)を検索する。なお、予約番号に限らず、予約情報に含まれるその他の情報により宿泊管理テーブルを検索してもよい。なお、予約時に利用者の顔画像が登録されている場合、チェックイン手続きを行う利用者に対し顔認証を行ってもよい。例えば、チェックイン処理部109は、ATM100の撮像部104が撮像した利用者の顔画像を取得し、取得した顔画像と登録されている顔画像に基づいて、一致するか否か顔認証を行う。認証が成功した場合に、予約番号の検索を行ってもよい。
【0046】
次に、ホテルサーバ200は、ATM100へ照会応答を送信する(S204)。チェックイン管理部204は、予約番号により宿泊管理テーブルを検索した検索結果を含む照会応答を生成し、生成した照会応答を通信部202からATM100へ送信する。照会応答は、宿泊管理テーブルにおける該当する予約情報(レコード)の有無を含み、該当する予約情報がある場合、宿泊に必要な請求金額を含んでもよい。請求金額は、予め宿泊管理テーブルに記憶されていてもよいし、照会応答時に予約情報に基づいて算出してもよい。
【0047】
次に、ATM100に決済情報を入力する(S205)。利用者が入力部101に決済情報を入力すると、取得部108は、入力された決済情報を取得する。利用者は、決済情報として、支払い方法と支払い元の識別情報を入力する。
【0048】
次に、ATM100は、ホテルサーバ200に対し、決済を要求する(S206)。チェックイン処理部109は、照会応答から予約番号の照会が成功し、利用者が決済情報を入力すると、決済処理として、入力された決済情報により決済を要求する。具体的には、通信部107から、入力された支払い方法と支払い元の識別情報を含む決済情報をホテルサーバ200へ送信する。なお、予約時に決済情報を宿泊管理テーブルに登録しておき、決済情報の入力及び要求(S205、S206)を省略してもよい。また、照会応答に請求金額が無い場合(既に決済済の場合)、決済処理(S206~S209)を省略してもよい。
【0049】
次に、ホテルサーバ200は、決済情報に基づいて決済処理を行う(S207)。通信部202は、ATM100から決済情報を受信し、チェックイン管理部204は、受信した決済情報に含まれる支払い方法及び支払い元の識別情報に応じて決済を行う。例えば、支払い方法がクレジットカードの場合、ホテルサーバ200やクレジットカード会社の決済代行サーバへ、利用者のクレジットカード番号を用いて請求金額を請求してもよい。また、支払い方法が銀行振込や現金振込の場合、利用者の口座番号を用いて、ATM100と金融機関システム600の間で振込手続きを行うことで、請求金額の決済を実現してもよい。この場合、ATM100から金融機関システム600へ決済を要求し、金融機関システム600からホテルサーバ200へ決済完了を通知してもよい。支払い方法が、現金の場合、ATM100は現金の入金を受け付け、入金された結果をATM100からホテルサーバ200に通知することで、決済を行ってもよい。支払い方法が、ICカードに搭載された電子マネーの場合、ATM100はICカードから請求金額を引き出し、引き出した結果をATM100からホテルサーバ200に通知することで、決済を行ってもよい。
【0050】
次に、ホテルサーバ200は、決済結果により宿泊管理テーブルを更新し(S208)、ATM100へ決済完了を通知する(S209)。チェックイン管理部204は、予約番号に基づいて記憶部201の宿泊管理テーブルのレコードを更新する。チェックイン管理部204は、宿泊管理テーブルの中の照会された予約番号に該当するレコード(宿泊情報)に、受信した決済情報を登録する。さらに、通信部202から、決済完了をATM100へ送信する。
【0051】
次に、ATM100に解錠情報を入力する(S210)。例えば、解錠情報がICカードの識別情報の場合、利用者がICカードリーダライタ103にICカードを近づけ、ICカードリーダライタ103がICカードの識別情報を読み出すと、取得部108が読み出された識別情報を取得する。また、解錠情報が顔画像の場合、撮像部104がATM100の前の利用者の顔画像を撮像すると、取得部108が撮像された顔画像を取得する。
【0052】
次に、ATM100は、ホテルサーバ200に対し、解錠情報の登録を要求する(S211)。チェックイン処理部109は、決済が完了し解錠情報が入力されると、解錠情報登録処理として、入力された解錠情報の登録を要求する。具体的には、通信部107から、入力された解錠情報をホテルサーバ200へ送信する。なお、複数の解錠情報を取得し、送信してもよい。例えば、同じ部屋に宿泊する家族全員のICカードの識別情報や顔画像を解錠情報としてもよい。
【0053】
次に、ホテルサーバ200は、電子錠220に対し、解錠情報の登録を要求し(S212)、電子錠220は、解錠情報を登録する(S213)。通信部202は、ATM100から解錠情報を受信し、チェックイン管理部204は、宿泊管理テーブルの中の照会された予約番号に該当するレコード(宿泊情報)内の部屋番号を取得し、取得した部屋番号の客室の電子錠220に、受信した解錠情報の登録を要求する。そうすると、電子錠220は、ホテルサーバ200から要求された解錠情報を、記憶部221に登録する。なお、予約時に利用者の顔画像が登録されている場合、ホテルサーバ200に登録されている顔画像を、電子錠220に登録してもよい。
【0054】
次に、ホテルサーバ200は、登録結果により宿泊管理テーブルを更新し(S214)、ATM100に登録完了を通知する(S215)。チェックイン管理部204は、電子錠220における解錠情報の登録が完了すると、宿泊管理テーブルの中の照会された予約番号に該当するレコード(宿泊情報)内のチェックイン状況をチェックイン済に更新する。さらに、通信部202から、登録完了をATM100へ送信する。これにより、チェックインが完了し、利用者はホテルの部屋の電子錠220を解錠し、自由に入室することが可能となる。
【0055】
図9は、本実施の形態に係るチェックイン処理の他の例を示している。
図9に示すように、ATMからホテルサーバへ、予約照会、決済要求、登録要求をまとめてチェックイン要求により要求してもよい。
【0056】
この例では、ATM100に、チェックインに必要な情報を入力し(S221)、ATM100は、ホテルサーバ200に対し、予約番号、決済情報、解錠情報を含めてチェックインを要求する(S222)。ホテルサーバ200は、受信した予約番号、決済情報、解錠情報を用いて、
図8と同様に、宿泊管理テーブルの検索(S203)、決済処理(S207)、宿泊管理テーブルの更新(S208)、解錠情報の登録要求(S212)、宿泊管理テーブルの更新(S214)を行い、チェックイン完了をATM100に通知する(S223)。
【0057】
図10は、本実施の形態に係るチェックアウト処理を示している。
図10に示すように、まず、ATM100に、チェックアウト情報を入力する(S301)。例えば、チェックアウト情報として部屋番号と解錠情報を入力する。利用者が入力部101に部屋番号を入力すると、取得部108は、入力された部屋番号を取得する。例えば、解錠情報がICカードの識別情報の場合、ICカードリーダライタ103がICカードの識別情報を読み出すと、取得部108が読み出された識別情報を取得する。また、解錠情報が顔画像の場合、撮像部104が利用者の顔画像を撮像すると、取得部108が撮像された顔画像を取得する。
【0058】
次に、ATM100は、ホテルサーバ200に対し、チェックアウトを要求する(S302)。チェックアウト処理部110は、入力されたチェックアウト情報により、チェックアウトを要求する。具体的には、通信部107から、入力された部屋番号と解錠情報を含むチェックアウト情報をホテルサーバ200へ送信する。なお、部屋番号のみを用いてチェックアウトを要求してもよい。また、チェックイン時に解錠情報を宿泊管理テーブルに登録しておき、解錠情報のみを用いてチェックアウトを要求してもよい。解錠情報のみを用いてチェックアウトを要求した場合、宿泊管理テーブルの中で解錠情報が一致する宿泊情報が削除される。
【0059】
次に、ホテルサーバ200は、電子錠220に対し、解錠情報の削除を要求し(S303)、電子錠220は、解錠情報を削除する(S304)。通信部202は、ATM100からチェックアウト情報を受信し、チェックアウト管理部205は、該当する部屋番号の客室の電子錠220に解錠情報の削除を要求する。該当する電子錠220に対し、記憶している解錠情報を削除するよう要求してもよいし、受信した解錠情報と同じ解錠情報を削除するよう要求してもよい。そうすると、電子錠220は、ホテルサーバ200からの要求に応じて、記憶部221から解錠情報を削除する。
【0060】
次に、ホテルサーバ200は、宿泊管理テーブルの情報を削除し(S305)、チェックアウト完了を通知する(S306)。チェックアウト管理部205は、チェックアウト情報により記憶部201の宿泊管理テーブルのレコードを削除する。チェックアウト管理部205は、宿泊管理テーブルの中から受信した部屋番号を含むレコード(宿泊情報)を検索し、該当する部屋番号を含むレコード(宿泊情報)の情報を削除する。さらに、通信部202から、チェックアウト完了をATM100へ送信する。なお、清算が必要な場合、宿泊情報を削除する前に決済処理を行ってもよい。例えば、宿泊管理テーブルに登録された決済情報を用いて決済を行ってもよいし、
図8と同様に利用者が入力する決済情報を用いて決済を行ってもよい。
【0061】
図11は、本実施の形態に係るチェックアウト処理の他の例を示している。
図11に示すように、ホテルの受付カウンタからホテルサーバへチェックアウト要求を行ってもよい。
【0062】
この例では、受付カウンタ211で、チェックアウト情報を含めてチェックアウトを依頼すると(S311)、受付カウンタ211(カウンタの端末装置等)からホテルサーバ200へチェックアウトを要求する(S302)。この場合、チェックアウト情報として部屋番号のみを送信してもよい。必要に応じて解錠情報を送信してもよい。その後、ホテルサーバ200は、
図10と同様に、解錠情報の削除を要求し(S303)、宿泊管理テーブルの情報を削除し(S305)、チェックアウト完了を受付カウンタ211に通知する(S306)。
【0063】
以上のように、本実施の形態では、コンビニエンスストアなどに設置されたATMを用いて、ホテルのチェックインを行うことを可能とする。すなわち、本実施の形態では、ATMからホテルサーバに対し、予約番号を照会し、決済処理を行い、電子錠の解錠情報の登録処理を行う。
【0064】
これにより、ホテルの受付カウンタまで行くことなく、全国のATMでチェックインを行うことができる。このため、時間や場所に縛られることなく、利用者の好きな時間及び好きな場所から自由にチェックインを行うことができ、チェックインの利便性を向上することができる。また、チェックインに制限がないため、予約時にチェックインの予定時間を設定する必要がない。また、ICカードの識別情報や顔画像を電子錠の解錠情報として登録するため、物理的な鍵を受け渡したり、持ち歩いたりする必要がない。
【0065】
(その他の実施の形態)
上記実施の形態において、ホテルと連携している(チェックイン可能な)ATMを利用者の端末装置に表示してもよい。これにより、利用者はチェックイン(チェックアウト)を行う際に、端末装置で利用可能なATMを確認した上で、利用しやすいATMで手続きを行うことができる。例えば、端末装置は、予約したホテルのチェックイン(チェックアウト)可能なATMの位置情報をインターネット等から取得し、取得したATMの位置情報と端末装置の現在位置に基づいて抽出されたATMの情報を表示部に表示する。その際、利用者(端末装置)の現在位置に基づいて、現在位置周辺のATMを表示してもよい。また、利用者の居住地・勤務地やホテルの所在地、利用者の居住地や勤務地からホテルまでの経路などに基づいてATM(その位置や経路から近いATM)を表示してもよい。
【0066】
図12は、端末装置の表示例を示している。
図12の例では、端末装置の表示画面(GUI:Graphical User Interface)に、現在地周辺の地図を表示し、地図上に、利用者の現在地と、利用可能なATMが設置されたコンビニエンスストア(店舗)を表示している。また、ホテルに関する情報を表示してもよい。例えば、表示される「ホテル」の文字やアイコンが選択されると、ホテルの詳細や予約情報の詳細を表示してもよいし、ホテルのWebサイトを表示してもよい。また、地図上に表示されたATM(店舗)のアイコンが選択されると、ATMの詳細(所在地や、現在地からの経路等)を表示してもよい。地図上にATMを表示する際、過去に利用したことのあるATM(店舗)を強調表示してもよい。ATMの利用率や現在の利用状況等を表示してもよい。なお、アイコンに限らず、利用可能なATMをリスト表示してもよい。
【0067】
なお、本開示は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。上記実施の形態では、顔画像を解錠情報として登録したが、顔画像をその他の認証情報として登録してもよい。例えば、顔画像を、ホテルの室内施設や冷蔵庫の利用代金の決済を行うための認証情報として登録してもよい。その場合、ホテルサーバに顔情報を登録し、ホテルサーバが決済の認証を行ってもよい。
【0068】
上述の実施形態における各構成は、ハードウェア又はソフトウェア、もしくはその両方によって構成され、1つのハードウェア又はソフトウェアから構成してもよいし、複数のハードウェア又はソフトウェアから構成してもよい。各装置及び各機能(処理)を、
図13に示すような、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサ21及び記憶装置であるメモリ22を有するコンピュータ20により実現してもよい。例えば、メモリ22に実施形態における方法(処理)を行うためのプログラムを格納し、各機能を、メモリ22に格納されたプログラムをプロセッサ21で実行することにより実現してもよい。
【0069】
これらのプログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD-ROM(Read Only Memory)、CD-R、CD-R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(random access memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
【0070】
以上、実施の形態を参照して本開示を説明したが、本開示は上記実施の形態に限定されるものではない。本開示の構成や詳細には、本開示のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
【0071】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
【0072】
(付記1)
施設のチェックイン処理のために必要なチェックイン情報を取得する取得手段と、
前記取得したチェックイン情報を用いて、前記施設の利用を管理する管理サーバとの間でチェックイン処理を行うチェックイン処理手段と、
を備える、情報処理装置。
(付記2)
前記情報処理装置は、現金自動取引処理を行う現金自動預払機または現金自動支払機である、
付記1に記載の情報処理装置。
(付記3)
前記チェックイン情報は、前記施設の利用代金を決済するための決済情報を含む、
付記1または2に記載の情報処理装置。
(付記4)
前記決済情報は、前記利用代金の支払い方法または支払い元の識別情報を含む、
付記3に記載の情報処理装置。
(付記5)
前記チェックイン処理は、前記決済情報に基づいた決済処理を含む、
付記3または4に記載の情報処理装置。
(付記6)
前記チェックイン処理手段は、前記管理サーバ、金融機関サーバまたは決済代行サーバに対し、前記決済情報を用いて前記利用代金の決済を要求する、
付記5に記載の情報処理装置。
(付記7)
前記チェックイン情報は、前記施設の利用を認証するための認証情報を含む、
付記1乃至6のいずれか一項に記載の情報処理装置。
(付記8)
前記認証情報は、利用者または前記利用者の所持品を識別可能な識別情報を含む、
付記7に記載の情報処理装置。
(付記9)
前記解錠情報は、前記利用者の顔を撮像した顔画像または前記利用者が所持するICカードの識別情報を含む、
付記8に記載の情報処理装置。
(付記10)
前記チェックイン処理は、前記認証情報の登録処理を含む、
付記7乃至9のいずれか一項に記載の情報処理装置。
(付記11)
前記チェックイン処理手段は、前記管理サーバに対し、前記施設の電子錠への前記認証情報の登録を要求する、
付記10に記載の情報処理装置。
(付記12)
前記チェックイン情報は、前記施設の利用を予約した予約情報を含む、
付記1乃至11のいずれか一項に記載の情報処理装置。
(付記13)
前記チェックイン処理は、前記管理サーバに対し前記予約情報の照会を要求する予約照会処理を含む、
付記12に記載の情報処理装置。
(付記14)
前記取得手段は、前記施設のチェックアウト処理のために必要なチェックアウト情報を取得し、
前記取得したチェックアウト情報を用いて、前記管理サーバとの間でチェックアウト処理を行うチェックアウト処理手段をさらに備える、
付記1乃至13のいずれか一項に記載の情報処理装置。
(付記15)
前記チェックアウト情報は、前記施設の識別情報を含む、
付記14に記載の情報処理装置。
(付記16)
前記チェックアウト情報は、前記施設の利用を認証するための認証情報を含む、
付記14または15に記載の情報処理装置。
(付記17)
前記チェックアウト処理は、前記認証のために登録された認証情報の削除処理を含む、
付記16に記載の情報処理装置。
(付記18)
施設の利用を管理する管理サーバと、情報処理装置とを備え、
前記情報処理装置は、
前記施設のチェックイン処理のために必要なチェックイン情報を取得する取得手段と、
前記取得したチェックイン情報を用いて、前記管理サーバとの間でチェックイン処理を行うチェックイン処理手段と、
を備える、施設利用管理システム。
(付記19)
前記情報処理装置は、現金自動取引処理を行う現金自動預払機または現金自動支払機である、
付記18に記載の施設利用管理システム。
(付記20)
前記チェックイン情報は、前記施設の利用代金を決済するための決済情報を含む、
付記18または19に記載の施設利用管理システム。
(付記21)
前記管理サーバは、前記情報処理装置からの要求に応じて、前記決済情報に基づいて決済処理を行う、
付記20に記載の施設利用管理システム。
(付記22)
前記チェックイン情報は、前記施設の利用を認証するための認証情報を含む、
付記18乃至21のいずれか一項に記載の施設利用管理システム。
(付記23)
前記管理サーバは、前記情報処理装置からの要求に応じて、前記認証情報を前記施設の電子錠に登録する、
付記22に記載の施設利用管理システム。
(付記24)
前記チェックイン情報は、前記施設の利用を予約した予約情報を含む、
付記18乃至23のいずれか一項に記載の施設利用管理システム。
(付記25)
前記管理サーバは、前記情報処理装置からの要求に応じて、前記予約情報を照会する、
付記24に記載の施設利用管理システム。
(付記26)
前記取得手段は、前記施設のチェックアウト処理のために必要なチェックアウト情報を取得し、
前記情報処理装置は、前記取得したチェックアウト情報を用いて、前記管理サーバとの間でチェックアウト処理を行うチェックアウト処理手段をさらに備える、
付記18乃至25のいずれか一項に記載の施設利用管理システム。
(付記27)
前記チェックアウト情報は、前記施設の識別情報を含む、
付記26に記載の施設利用管理システム。
(付記28)
前記チェックアウト情報は、前記施設の利用を認証するための認証情報を含む、
付記26または27に記載の施設利用管理システム。
(付記29)
前記管理サーバは、前記情報処理装置からの要求に応じて、前記認証のために登録された認証情報を削除する、
付記28に記載の施設利用管理システム。
(付記30)
施設のチェックイン処理のために必要なチェックイン情報を取得し、
前記取得したチェックイン情報を用いて、前記施設の利用を管理する管理サーバとの間でチェックイン処理を行う、
施設利用方法。
(付記31)
施設のチェックイン処理のために必要なチェックイン情報を取得し、
前記取得したチェックイン情報を用いて、前記施設の利用を管理する管理サーバとの間でチェックイン処理を行う、
処理をコンピュータに実行させるためのプログラムが格納された非一時的なコンピュータ可読媒体。
【符号の説明】
【0073】
1 ネットワークシステム
10 情報処理装置
11 取得部
12 チェックイン処理部
20 コンピュータ
21 プロセッサ
22 メモリ
100 ATM
101 入力部
102 入出金部
103 ICカードリーダライタ
104 撮像部
105 表示部
106 ATM処理部
107 通信部
108 取得部
109 チェックイン処理部
110 チェックアウト処理部
200 ホテルサーバ
201 記憶部
202 通信部
203 予約管理部
204 チェックイン管理部
205 チェックアウト管理部
210 ホテル
211 受付カウンタ
220 電子錠
221 記憶部
222 入力部
223 制御部
224 施解錠機構部
300 端末装置
400 中継センタ
500 インターネット
600 金融機関システム