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特許7623076ムービーレベルトラックグループ情報ボックスに基づくメディアファイルにおけるプレセレクション情報のシグナリング
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-20
(45)【発行日】2025-01-28
(54)【発明の名称】ムービーレベルトラックグループ情報ボックスに基づくメディアファイルにおけるプレセレクション情報のシグナリング
(51)【国際特許分類】
   H04N 21/235 20110101AFI20250121BHJP
   H04N 21/435 20110101ALI20250121BHJP
   H04N 5/93 20060101ALI20250121BHJP
   H04N 5/92 20060101ALI20250121BHJP
【FI】
H04N21/235
H04N21/435
H04N5/93
H04N5/92 010
【請求項の数】 19
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023076510
(22)【出願日】2023-05-08
(65)【公開番号】P2023165673
(43)【公開日】2023-11-16
【審査請求日】2023-06-30
(31)【優先権主張番号】63/338314
(32)【優先日】2022-05-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/354874
(32)【優先日】2022-06-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/390179
(32)【優先日】2022-07-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】521388058
【氏名又は名称】レモン インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Lemon Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】イェ-クイ ワン
【審査官】富樫 明
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2021/122850(WO,A1)
【文献】特表2016-540416(JP,A)
【文献】特開2018-182772(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 21/00-21/858
H04N 5/93
H04N 5/92
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ビデオデータを処理するための方法であって、
トラックのみを再生することが不完全な体験をもたらすと判定することであって、ムービー内トラック(track_in_movie)フラグが0にセットされて、プレーヤが前記トラックのみを再生することを防止する、ことと、
前記track_in_movieフラグに基づいて、映像メディアデータとメディアデータファイルとの間の変換を行うことと、を含み、
プレセレクショングループボックス(PreselectionGroupBox)を含むトラックに対して、ファイル内に前記トラックのみを含むプレセレクションがないときに、前記トラックのトラックヘッダボックス(TrackHeaderBox)内の前記track_in_movieフラグの値は0に等しいものとする、方法。
【請求項2】
前記メディアデータファイルは、プレセレクションのためのプレセレクショントラックグループエントリボックス(PreselectionTrackGroupEntryBox)を含み、前記PreselectionTrackGroupEntryBoxは、プレセレクション情報ボックス(PreselectionInformationBox)のためのコンテナボックスである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
プレセレクションとして一意的に修飾するすべての属性は、プレセレクションの前記PreselectionTrackGroupEntryBoxに存在するものとする、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記PreselectionTrackGroupEntryBoxにおいてシグナリングされる属性は、寄与トラックにおいてシグナリングされる属性よりも優先されるものとする、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記プレセレクションは、言語、種類又はメディア固有の属性、オーディオレンダリング表示、オブジェクト双方向性、又はチャネルレイアウトによって特徴付けられる、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記PreselectionTrackGroupEntryBoxは、prseに等しいトラックグループタイプ(track_group_type)によって識別されるトラックグループのみを記述するものとする、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記トラックに含まれる任意のプレセレクショングループボックス(PreselectionGroupBox)を処理せずにトラックを再生することが不完全な体験をもたらすときに、トラックヘッダボックス(TrackHeaderBox)内の前記track_in_movieフラグが0にセットされて、前記PreselectionGroupBoxを理解していないプレーヤが前記トラックを再生することを防止するものとする、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記トラックに含まれる任意のプレセレクショングループボックス(PreselectionGroupBox)を処理せずにトラックを再生することが不完全な体験をもたらすときに、トラックヘッダボックス(TrackHeaderBox)内の前記track_in_movieフラグ0にセットされて、前記PreselectionGroupBoxを理解していないプレーヤが前記トラックを再生することを防止する請求項1に記載の方法。
【請求項9】
ファイル内で、ディストラックグループ識別子(thisTrackGroupId)によって示される特定の値に等しいトラックグループ識別子(track_group_id)を有するプレセレクショングループボックス(PreselectionGroupBox)を含むトラックのセットを含む特定のプレセレクションに対して、track_group_idがthisTrackGroupIdに等しいPreselectionGroupBoxを含むトラックグループ記述ボックス(TrackGroupDescriptionBox)がないときに、これらすべてのトラックのトラックヘッダボックス(TrackHeaderBox)内の前記track_in_movieフラグの値が0に等しくセットされる、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
ファイル内で、ディストラックグループ識別子(thisTrackGroupId)によって示される特定の値に等しいトラックグループ識別子(track_group_id)を有するプレセレクショングループボックス(PreselectionGroupBoxes)を含むトラックのセットを含む特定のプレセレクションに対して、前記track_group_idがthisTrackGroupIdに等しいプレセレクショントラックグループエントリボックス(PreselectionTrackGroupEntryBox)を含むトラックグループ記述ボックス(TrackGroupDescriptionBox)がないときに、これらすべてのトラックのトラックヘッダボックス(TrackHeaderBoxes)内の前記track_in_movieフラグの値が0にセットされる請求項1に記載の方法。
【請求項11】
ファイル内で、ディストラックグループ識別子(thisTrackGroupId)によって示される特定の値に等しいトラックグループ識別子(track_group_id)を有するプレセレクショングループボックス(PreselectionGroupBoxes)を含むトラックのセットを含む特定のプレセレクションに対して、前記track_group_idがthisTrackGroupIdに等しいプレセレクショントラックグループエントリボックス(PreselectionTrackGroupEntryBox)を含むトラックグループ記述ボックス(TrackGroupDescriptionBox)がないときに、これらすべてのトラックのトラックヘッダボックス(TrackHeaderBoxes)内の前記track_in_movieフラグの値0にセットされて、プレーヤが前記トラックのセットを再生することを防止する、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
ファイル内で、ディストラックグループ識別子(thisTrackGroupId)によって示される特定の値に等しいトラックグループ識別子(track_group_id)を有するプレセレクショングループボックス(PreselectionGroupBoxes)を含むトラックの数が、前記track_group_idがthisTrackGroupIdに等しいプレセレクショントラックグループエントリボックス(PreselectionTrackGroupEntryBox)内のプレセレクション情報ボックス(PreselectionInformationBox)内のトラックの数(numTracks)がよりも小さいときに、これらすべてのトラックのトラックヘッダボックス(TrackHeaderBoxes)内の前記track_in_movieフラグの値が0に等しいものとする、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
ファイル内で、ディストラックグループ識別子(thisTrackGroupId)によって示される特定の値に等しいトラックグループ識別子(track_group_id)を有するプレセレクショングループボックス(PreselectionGroupBoxes)を含むトラックの数が、前記track_group_idがthisTrackGroupIdに等しいプレセレクショントラックグループエントリボックス(PreselectionTrackGroupEntryBox)内のプレセレクション情報ボックス(PreselectionInformationBox)内のトラックの数(numTracks)がよりも小さいときに、これらすべてのトラックのトラックヘッダボックス(TrackHeaderBoxes)内の前記track_in_movieフラグの値が0にセットされる請求項1に記載の方法。
【請求項14】
ファイル内で、ディストラックグループ識別子(thisTrackGroupId)によって示される特定の値に等しいトラックグループ識別子(track_group_id)を有するプレセレクショングループボックス(PreselectionGroupBoxes)を含むトラックの数が、前記track_group_idがthisTrackGroupIdに等しいプレセレクショントラックグループエントリボックス(PreselectionTrackGroupEntryBox)内のプレセレクション情報ボックス(PreselectionInformationBox)内のトラックの数(numTracks)がよりも小さいときに、これらすべてのトラックのトラックヘッダボックス(TrackHeaderBoxes)内の前記track_in_movieフラグの値0にセットされて、プレーヤがトラックのセットを再生することを防止する請求項1に記載の方法。
【請求項15】
ファイル内で、ディストラックグループ識別子(thisTrackGroupId)によって示される特定の値に等しいトラックグループ識別子(track_group_id)を有するプレセレクショングループボックス(PreselectionGroupBoxes)を含むNトラックのセットを含む特定のプレセレクションに対して、以下の条件、すなわち、
前記track_group_idがthisTrackGroupIdに等しいプレセレクショントラックグループエントリボックス(PreselectionTrackGroupEntryBox)を含むトラックグループ記述ボックス(TrackGroupDescriptionBox)がないこと、又は
Nが、前記track_group_idがthisTrackGroupIdに等しいPreselectionTrackGroupEntryBox内のプレセレクション情報ボックス(PreselectionInformationBox)内のトラックの数(numTracks)より小さいことの一方又は両方が真であるときに、これらすべてのトラックのトラックヘッダボックス(TrackHeaderBoxes)内の前記track_in_movieフラグの前記値が0にセットされるものとする、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
ファイル内で、ディストラックグループ識別子(thisTrackGroupId)によって示される特定の値に等しいトラックグループ識別子(track_group_id)を有するプレセレクショングループボックス(PreselectionGroupBoxes)を含むNトラックのセットを含む特定のプレセレクションに対して、以下の条件、すなわち、
前記track_group_idがthisTrackGroupIdに等しいプレセレクショントラックグループエントリボックス(PreselectionTrackGroupEntryBox)を含むトラックグループ記述ボックス(TrackGroupDescriptionBox)がないこと、又は
Nが、前記track_group_idがthisTrackGroupIdに等しいPreselectionTrackGroupEntryBox内のプレセレクション情報ボックス(PreselectionInformationBox)内のトラックの数(numTracks)より小さいことの一方又は両方が真であるときに、これらすべてのトラックのトラックヘッダボックス(TrackHeaderBoxes)内の前記track_in_movieフラグの前記値が0にセットされる請求項1に記載の方法。
【請求項17】
ファイル内で、ディストラックグループ識別子(thisTrackGroupId)によって示される特定の値に等しいトラックグループ識別子(track_group_id)を有するプレセレクショングループボックス(PreselectionGroupBoxes)を含むNトラックのセットを含む特定のプレセレクションに対して、以下の条件、すなわち、
前記track_group_idがthisTrackGroupIdに等しいプレセレクショントラックグループエントリボックス(PreselectionTrackGroupEntryBox)を含むトラックグループ記述ボックス(TrackGroupDescriptionBox)がないこと、又は
Nが、前記track_group_idがthisTrackGroupIdに等しいPreselectionTrackGroupEntryBox内のプレセレクション情報ボックス(PreselectionInformationBox)内のトラックの数(numTracks)より小さいことの一方又は両方が真であるときに、これらすべてのトラックのトラックヘッダボックス(TrackHeaderBoxes)内の前記track_in_movieフラグの前記値が0にセットされて、プレーヤが前記トラックのセットを再生することを防止する請求項1に記載の方法。
【請求項18】
プロセッサと、命令を有する非一時的なメモリとを含む、ビデオデータを処理するための装置であって、前記命令は、前記プロセッサによって実行されると、前記命令は、前記プロセッサに、
トラックのみを再生することが不完全な体験をもたらすと判定することであって、ムービー内トラック(track_in_movie)フラグが0にセットされて、プレーヤが前記トラックのみを再生することを防止する、ことと、
前記track_in_movieフラグに基づいて、映像メディアデータとメディアデータファイルとの間の変換を行うことと、を行わせ
プレセレクショングループボックス(PreselectionGroupBox)を含むトラックに対して、ファイル内に前記トラックのみを含むプレセレクションがないときに、前記トラックのトラックヘッダボックス(TrackHeaderBox)内の前記track_in_movieフラグの値は0に等しいものとする、装置。
【請求項19】
デオのビットストリームを記憶するための方法であって、
トラックのみを再生することが不完全な体験をもたらすと判定することであって、ムービー内トラック(track_in_movie)フラグが0にセットされて、プレーヤが前記トラックのみを再生することを防止する、ことと、
前記判定に基づいて、前記ビットストリームを生成することと、
前記ビットストリームを非一時的なコンピュータ可読記録媒体に記憶することと、を含む、
プレセレクショングループボックス(PreselectionGroupBox)を含むトラックに対して、ファイル内に前記トラックのみを含むプレセレクションがないときに、前記トラックのトラックヘッダボックス(TrackHeaderBox)内の前記track_in_movieフラグの値は0に等しいものとする、方法
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
パリ条約に準じて適用可能な特許法及び/又は規則に基づき、本出願は、2022年5月4日に出願された米国仮出願第63/338,314号、2022年6月23日に出願された米国仮出願第63/354,874号、及び2022年7月18日に出願された米国仮出願第63/390,179号の優先権及び利益を適時に主張するために行われる。法に基づくすべての目的のために、前述の出願の開示全体は、この出願の開示の一部として参照により組み込まれる。
【0002】
本特許文書は、ファイルフォーマットにおけるデジタルオーディオビデオメディア情報の生成、記憶、及び消費に関する。
【背景技術】
【0003】
デジタルビデオは、インターネット及び他のデジタル通信ネットワーク上で使用される最大の帯域幅を占めている。ビデオを受信及び表示することが可能な接続ユーザデバイスの数が増加するにつれて、デジタルビデオの利用に対する帯域幅需要は成長し続ける可能性が高い。
【発明の概要】
【0004】
第1の態様は、ビデオデータを処理するための方法であって、トラックのみを再生することが不完全な体験をもたらすと判定することであって、ムービー内トラック(track_in_movie)フラグが0にセットされて、プレーヤがトラックのみを再生することを防止する、ことと、track_in_movieフラグに基づいて、映像メディアデータとメディアデータファイルとの間の変換を行うことと、を含む、方法に関する。
【0005】
第2の態様は、ビデオデータを処理するための装置であって、1つ以上のプロセッサと、命令を有する非一時的メモリと、を含み、命令は、1つ以上のプロセッサによって実行されると、1つ以上のプロセッサに先行する態様のいずれかを行わせる、装置に関する。
【0006】
第3の態様は、ビデオコーディングデバイスによって使用するためのコンピュータプログラム製品を含む非一時的なコンピュータ可読媒体であって、コンピュータプログラム製品は、1つ以上のプロセッサによって実行されるときに、ビデオコーディングデバイスに先行する態様のいずれかの方法を行わせるように、非一時的なコンピュータ可読媒体上に記憶されたコンピュータ実行可能命令を含む、非一時的なコンピュータ可読媒体に関する。
【0007】
第4の態様は、ビデオ処理装置によって行われる方法によって生成されるビデオのビットストリームを記憶する非一時的なコンピュータ可読記録媒体であって、方法は、トラックのみを再生することが不完全な体験をもたらすと判定することであって、ムービー内トラック(track_in_movie)フラグが0にセットされて、プレーヤがトラックのみを再生することを防止する、ことと、判定に基づいて、ビットストリームを生成することと、を含む、非一時的なコンピュータ可読記録媒体に関する。
【0008】
第5の態様は、ビデオのビットストリームを記憶するための方法は、トラックのみを再生することが不完全な体験をもたらすと判定することであって、ムービー内トラック(track_in_movie)フラグが0にセットされて、プレーヤがトラックのみを再生することを防止する、ことと、track_in_movieフラグに基づいて、映像メディアデータとメディアデータファイルとの間の変換を行うことと、非一時的なコンピュータ可読記録媒体にビットストリームを記憶することと、を含む、方法に関する。
【0009】
第6の態様は、本文書に記載される方法、装置又はシステムに関する。
【0010】
明確にするために、前述の実施形態のいずれか1つを他の前述の実施形態のいずれか1つ以上と組み合わせて、本開示の範囲内に新規の実施形態を作成してもよい。
【0011】
これら及び他の特徴は、添付の図面及び特許請求の範囲と併せて解釈される以下の詳細な説明からより明確に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0012】
本開示をより完全に理解するために、添付の図面及び詳細な説明に関連して解釈される以下の簡単な説明を参照し、ここで、同様の参照番号は同様の部分を表す。
【0013】
図1】例示的なビデオ処理装置を示すブロック図である。
図2】例示的なビデオ処理装置のブロック図である。
図3】ビデオ処理の例示的な方法のためのフローチャートである。
図4】例示的なビデオコーディングシステムを示すブロック図である。
図5】例示的なエンコーダを示すブロック図である。
図6】例示的なデコーダを示すブロック図である。
図7】例示的なエンコーダの概略図である。
図8】ビデオ処理の例示的な方法のためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
1つ以上の実施形態の例示的な実装が以下に提供されるが、開示されるシステム及び/又は方法は、現在公知であるか、まだ開発されていないかによらず、任意の数の技法を使用して実装されてもよい。本開示は、本明細書に図示及び記載される例示的な設計及び実装を含め、以下に図示する例示的な実装、図面、及び技法に決して限定されるものではなく、添付の請求項の範囲内で、それらの均等物の完全な範囲と共に修正されてもよい。
【0015】
セクション見出しは、本文書において、理解を容易にするために使用され、各セクションにおいて開示される技法及び実施形態の適用可能性をそのセクションのみに限定するものではない。さらに、H.266専門用語が、一部の説明において、理解を容易にするためにのみ使用され、開示される技法の範囲を限定するためには使用されない。したがって、本明細書に記載される技術は、他のビデオコーデックプロトコル及び設計にも適用可能である。本文書では、VVC(Versatile Video Coding)仕様又はISOBMFF(ISO base media file format)ファイルフォーマット仕様のドラフトに関して、編集上の変更をテキストに対して、取り消したテキストを示す太字斜体及び追加したテキストを示す太字下線で示す。
【0016】
1.最初の議論
本文書は、メディアファイルフォーマットに関する。具体的には、トラックグループの情報を搬送するムービーレベルボックスに基づくメディアファイル内のプレセレクション情報のシグナリングに関し、ここで、プレセレクションは、同時デコード及び提示のためにユーザによって選択され得るメディア提示の1つのバージョンを表す1つ又は複数のトラックのセットである。このアイデアは、任意のメディアファイルフォーマット、例えば、ISOBMFF及びISOBMFFから導出されたファイルフォーマットに従って、メディアファイルに対して個別にか、又は様々な組み合わせで適用されてもよい。
【0017】
2. ビデオコーディング紹介
2.1 ビデオコーディング規格
ビデオコーディング規格は、主にITU-T(International Telecommunication Union Telecommunication Standardization Sector)、及びISO/IEC(International Organization for Standardization and the International Electrotechnical Commission)の発展を通じて進化してきた。ITU-Tは、H.261及びH.263を作成し、ISO/IECは、MPEG(Moving Picture Experts Group)-1及びMPEG-4 Visualを作成し、2つの組織は、H.262/MPEG-2 Video、H.264/MPEG-4 AVC(Advanced Video Coding)、及びH.265/HEVC(High Efficiency Video Coding)[1]規格を共同で作成した。H.262から、ビデオコーディング規格は、時間的予測にトランスフォームコーディングを加えたものが利用されるハイブリッドビデオコーディング構造に基づいている。HEVCを越えた将来のビデオコーディング技術を探求するため、2015年にVCEGとMPEGによって共同でJVET(Joint Video Exploration Team)が設立された。JVETによって多くの新しい方法が採用され、JEM(Joint Exploration Model)と名付けられた参照ソフトウェアに入れられた[2]。このJVETは、VVC(Versatile Video Coding)プロジェクトが正式に開始されたときに、JVET(Joint Video Experts Team)に改名された。VVC[3]は、HEVCと比較して50%のビットレート低減を目標とするコーディング規格である。
【0018】
VVC(Versatile Video Coding)規格(ITU-T H.266 ISO/IEC 23090-3)[3][4]及び関連するVSEI(Versatile Supplementary Enhancement Information)規格(ITU-T H.274 ISO/IEC 23002-7)[5][6]は、テレビ放送、ビデオ会議、ストレージメディアからの再生などの従来型の使用だけでなく、適応的ビットレートストリーミング、ビデオ領域抽出、複数のコーディングされたビデオビットストリームからのコンテンツの合成とマージ、マルチビュービデオ、スケーラブル階層化コーディング、ビューポート適応的360°没入型メディアなどの新しくより高度な使用ケースも含め、最大限に広範囲のアプリケーションで使用するように設計されている。
【0019】
2.2 ファイルフォーマット規格
メディアストリーミングアプリケーションは、IP(internet protocol)、TCP(Transmission Control Protocol)及びHTTP(hypertext transfer protocol)トランスポート方法に基づいており、ISOBMFF(ISO base media file format)[7]などのファイルフォーマットに依拠する。1つのそのようなストリーミングシステムが、DASH(dynamic adaptive streaming over HTTP)[8]である。ISOBMFF及びDASHでビデオフォーマットを使用する場合、AVCファイルフォーマット及びHEVCファイルフォーマット[9]のようなビデオフォーマットに固有のファイルフォーマット仕様が、ISOBMFFトラックとDASH表現及びセグメントにおけるビデオコンテンツのカプセル化のために必要とされる。ビデオビットストリームに関する重要な情報、例えば、プロファイル、階層、レベル、及び他の多くのものは、例えば、ストリーミングセッションの開始時の初期化とストリーミングセッション中のストリーム適応の両方のために適切なメディアセグメントを選択するために、コンテンツ選択目的のファイルフォーマットレベルメタデータ及び/又はDASHメディアプレゼンテーション記述(MPD)として公開される必要がある。同様に、ISOBMFFで画像フォーマットを使用する場合、AVC画像ファイルフォーマット及びHEVC画像ファイルフォーマット[10]のような画像フォーマットに固有のファイルフォーマット仕様が必要であろう。
【0020】
2.3 トラックグループ化とエンティティグループ化
ISOBMFFは、トラックグループ化とエンティティグループ化の両方を規定する。トラックグループ化は、トラックボックスに含まれているトラックグループボックスに基づいてシグナリングされる。言い換えれば、トラックグループ化は、トラックレベルシグナリングである。このトラックグループボックスは、トラックのグループの表示を可能にし、各グループが、特定の特性を共有するか、又はグループ内のトラックが、特定の関係を有する。特定の特性又は関係は、トラックグループボックスに含まれるボックスのボックスタイプによって示される。トラックグループボックスに含まれるボックスは、トラックが同じトラックグループに属すると結論付けるために使用され得る識別子を含む。トラックグループボックス内に同じタイプの包含ボックスを含み、これらの包含ボックス内で同じ識別子値を有するトラックは、同じトラックグループに属する。
【0021】
エンティティグループは、アイテムのグループ化であり、これは、トラックもグループ化してもよい。エンティティグループ内のエンティティは、グループ化タイプによって示されるように、特定の特性を共有するか、又は特定の関係を有する。エンティティグループは、GroupsListBoxで示される。ファイルレベルMetaBoxのGroupsListBoxで規定されるエンティティグループは、トラック又はファイルレベルアイテムを指す。ファイルレベルMetaBoxのGroupsListBoxで規定されるエンティティグループは、ムービーレベルアイテムを指す。トラックレベルMetaBoxのGroupsListBoxで規定されるエンティティグループは、そのトラックのトラックレベルアイテムを参照する。GroupsListBoxは、EntityToGroupBoxesを含み、各々、1つのエンティティグループを規定する。
【0022】
トラックグループ化とエンティティグループ化との間には、2つの主要な違いがある。
1)トラックグループ化シグナリングはトラックレベルであり、この目的のためのエンティティグループ化はファイルレベルである。 この違いから、これら2つのメカニズムには以下の長所と短所がある。
a)エンティティグループ化の潜在的な利点は、いくらかのビットの節約である。
b)エンティティグループ化の議論の余地のある利点は、どのトラックがプレセレクションに寄与するかを判断するために必要な解析が少ないことである。
c)トラックグループ化は、トラックグループボックスを変更する必要なくいくつかのトラックを除去するなどの編集動作に使いやすいという潜在的な利点を有する(いくらかの関連パラメータ、例えば、トラックの数が追加されている場合を除く)。
2)エンティティグループ化は、画像アイテムなどのアイテムにも適用され得るが、トラックグループ化は適用できない。アイテムをプレセレクションにおいて有する使用ケースがある場合、これは、エンティティグループ化に有利である。
【0023】
2.4 ISOBMFFにおけるプレセレクションシグナリング
ISOBMFF規格に対する補正が開発中である。この補正の例示的な仕様は、[11]に含まれており、これは、プレセレクションのシグナリングのためのいくつかの特徴の仕様を含む。プレセレクションのシグナリングのための仕様[11]に、[12]、[13]、及び[14]に基づく変更を加えたものは、以下のようである。
...
【0024】
3.1 離脱及び用語
...
プレセレクション
同時デコード/提示のためにユーザによって選択され得るメディア提示の1つのバージョンを表す1つ又は複数のトラックのセット。
...
【0025】
8.3.4.x トラックグループ記述ボックス
8.3.4.x.1 定義
ボックスタイプ:tkgd
コンテナ:MovieBox又はMovieHeaderBox
必須:いいえ
数量:0又は1
【0026】
TrackGroupDescriptionBoxは、一連のTrackGroupEntryBoxesを提供し、各TrackGroupEntryBoxは、特定のトラックグループの詳細な特性を提供する。TrackGroupEntryBoxの構文は、track_group_entry_typeによって判定される。TrackGroupEntryBoxは、track_group_typeに関連付けられた一意のtrack_group_entry_typeによってトラックグループにマッピングされる。同じtrack_group_entry_typeを有する複数のTrackGroupEntryBoxが、TrackGroupDescriptionBoxに提示されてもよく、そのケースでは、TrackGroupEntryBoxesは異なるtrack_group_idを有するものとする。
【0027】
8.3.4.x.2 構文
【数1】
【0028】
8.3.4.x.3 意味
track_group_entry_typeは、track_group_typeに関連付けられた4文字コード(4CC)を示す。track_group_idとtrack_group_entry_typeの対は、TrackGroupEntryBoxが記述するトラックグループを識別する。
【0029】
8.3.4.4.3 プレセレクショングループボックス
8.3.4.4.3.1 定義
track_group_typeがpresに等しいTrackGroupTypeBox(トラック内のPreselectionGroupBoxとも呼ばれる)の存在は、このトラックがプレセレクションに寄与していることを示す。PreselectionGroupBox内でtrack_group_idの同じ値を有するトラックは、同じプレセレクションの一部である。PreselectionGroupBoxを含み、少なくとも1つのプレセレクションに必要なすべてのサブトラックを含まないトラックは、そのTrackHeaderBoxesにおいてtrack_in_movieフラグを0にセットするものとする。これにより、PreselectionBoxを理解しないプレーヤがトラックを再生して不完全な体験をもたらすことを防止する。PreselectionInformationBoxを記述しないPreselectionGroupBoxesを含むトラックは、track_in_movieフラグを0にセットするものとする。NOTE:track_in_movieフラグを1に設定したトラックを1つ有することが良いプラクティスである。これは、このトラックが少なくとも1つの完全な体験を提供することを示唆する。
【0030】
8.3.4.4.3.2 構文
【数2】
【0031】
8.3.4.4.3.3 意味
この従属節は、空である。
【0032】
8.3.4.4.4 プレセレクショントラックグループエントリボックス
8.3.4.4.4.1 定義
ボックスタイプ:prse
コンテナ:TrackGroupDescriptionBox
必須:いいえ
数量:0又は1
【0033】
プレセレクションは、例えば、言語、種類又はメディアに固有の属性(例えば、オーディオレンダリング表示、オブジェクト双方向性又はチャネルレイアウト)によって修飾され得る。PreselectionTrackGroupEntryBoxにおいてシグナリングされる属性は、寄与トラックにおいてシグナリングされる属性よりも優先されるものとする。PreselectionTrackGroupEntryBoxは、「prse」に等しいtrack_group_typeによって識別されるトラックグループのみを記述するものとする。プレセレクションとして一意的に修飾するすべての属性は、プレセレクションのPreselectionTrackGroupEntryBoxに存在するものとする。
【0034】
8.3.4.4.3.2 構文
【数3】
【0035】
8.3.4.4.4.3 意味
selection_priorityは、メディア言語などによる他の差別化が不可能なケースにおいて、プレセレクションの優先度を宣言する整数である。数値が小さいほど、高い優先度を示す。presel_infoは、PreselectionInformationBoxのインスタンスであり、プレセレクションを記述する情報を提供する。presel_processingは、PreselectionProcessingBoxのインスタンスであり、プレセレクションを処理するために必要な情報を提供する。
【0036】
8.3.4.4.5 プレセレクション情報ボックス
8.3.4.4.5.1 定義
ボックスタイプ:prsi
コンテナ:PreselectionGroupBox
必須:いいえ
数量:0又は1
このボックスは、プレセレクションに関するすべての意味情報を集約する。
【0037】
8.3.4.4.5.2 構文
【数4】
【0038】
8.3.4.4.5.3 意味
このボックスは、このプレセレクションが選択されるときにどの体験が利用可能であるかについての情報を含む。プレセレクションを記述するのに好適なボックスは、本仕様において定義される以下のボックスのリストを含むが、これらに限定されない:
・ オーディオオブジェクトボックス(8.3.4.4.5項)
・ オーディオオブジェクト選択ボックス(8.3.4.4.7項)
・ 拡張言語タグ(8.4.6項)
・ ユーザデータボックス(8.10.1項)
・ トラック種類(8.10.4項)
・ ラベルボックス(8.18.4項)
・ オーディオレンダリング表示(8.18.5項)
・ チャネルレイアウト(12.2.4.1項)
【0039】
ユーザデータボックスがPreselectionBoxに含まれている場合、それは、上記ボックスのいずれも搬送しない。numTracksは、いくつのトラックがプレセレクションのプレイアウトに寄与するかを宣言する。この値は、同じtrack_group_idを有するPreselectionGroupBoxを含むトラックの数と一致するものとする。Note 1:プレセレクションのプレイアウトに寄与するすべてのトラックが同じファイルで配信されるわけではない。Note 2:種類ボックス、,プレセレクションの特性を記述するために一般的に使用されるスキームを提供するため、ISO/IEC 23009-1、5.8.5.5項に定義されたロールスキームを利用する可能性がある。さらに、メディアタイプに固有のボックスが、プレセレクションのプロパティを記述するために使用されてもよい。
...
【0040】
8.3.4.4.10 プレセレクション処理ボックス
8.3.4.4.10.1 定義
ボックスタイプ:prsi
コンテナ:PreselectionGroupBox
必須:はい
数量:1つのみ
このボックスは、プレセレクションに寄与するトラックがどのように処理されるものとするかの情報を含む。メディアタイプに固有のボックスが、さらなる処理を記述するために使用されてもよい。
【0041】
8.3.4.4.10.2 構文
【数5】
【0042】
8.3.4.4.10.3 意味
preselection_tagは、再生システムがデコーダに提供できるコーデックに固有の値であり、メディア内のいくつかのプレセレクションから1つを一意に識別する。orderは、以下の列挙セットから、ISO/IEC 23009-1に従って、プレセレクション内の適応セット内の表現に対する適合規則を規定する。
0:未定義
1:時間順(time-ordered)
2:完全順(fully-ordered)
【0043】
track_orderは、以下で記述されるマージ処理におけるこのトラックの順序を定義する。1に等しいsample_merge_flagは、このトラックが、以下に記載されるように別のトラックとマージ可能であることを示す。選択されたプレセレクションに寄与し、1に等しいsample_merge_flagを有するトラックは、それぞれのメディアタイプに従ってそれらのサンプルをマージするものとする。メディアタイプがそのような処理を規定しない場合、寄与するサンプルは、次に低いtrack_orderを有するトラックのサンプルに付加されてもよい。このマージ処理から生成された出力サンプルが新しいトラックに埋め込まれる場合、このトラックは、ベースのメディアタイプから導出されるメディアタイプに適合するものとする。Note:MPEG-H 3D Audioの場合、このプロセスは、ISO/IEC 23008-3 14.6項で定義される。
...
【0044】
3. 開示された技術的解決策により解決される技術的課題
トラックグループ化メカニズム及びトラックグループの情報を搬送するムービーレベルボックスを使用したISOBMFFにおけるプレセレクションのシグナリングのための例示的な設計は、以下の問題、すなわち、第1に、PreselectionGroupBoxを含み、少なくとも1つのプレセレクションに対して必要とされるすべてのサブトラックを含まないトラックは、それらのTrackHeaderBoxesにおいて0にセットされたtrack_in_movieフラグを有するものとすることが規定される。しかしながら、プレセレクションは、1つ又は複数のトラック(例えば、サブトラックではない)のセットを含むように定義される。したがって、この仕様は、不明確である。PreselectionInformationBoxを記述しないPreselectionGroupBoxesを含むトラックは、0にセットされたtrack_in_movieフラグを有するものとすることが規定される。しかしながら、(セクション2.4で記載されたように)最新の設計では、プレセレクション内の(又はプレセレクションに寄与する)各トラックに、PreselectionInformationBoxを常に含むPreselectionGroupBoxを常に有する。したがって、この仕様は、不明確である。第3に、PreselectionInformationBoxとPreselectionProcessingBoxの両方に対するコンテナボックスがPreselectionGroupBoxに規定される。しかしながら、それは、代わりにPreselectionTrackGroupEntryBoxであるべきである。第4に、ファイル内で、プレセレクションに属するトラックの数は、プレセレクションのためにシグナリングされたトラックの数よりも少なくすることができる。言い換えれば、1つ以上のトラックがないため、プレセレクションがファイルにおいて不完全である。このケースでは、これらのトラックはすべて、TrackHeaderBoxesにおいて0に等しいtrack_in_movieフラグを有することによってマークされて、プレーヤが、不完全な体験をもたらすプレセレクションのサブセットのみを形成するトラックを再生することを防止するべきである。ただし、そのような制約はない。
【0045】
4. 解決策及び実施形態のリスト
上記課題を解決するために、以下に要約されるような方法が開示される。発明は、一般的な概念を説明するための例として考えられるべきであり、狭義で解釈されるべきではない。さらに、これらの発明は、個々に適用されるか、任意の方式で組み合わされ得る。
【0046】
例1
第1の課題を解決するために、PreselectionGroupBoxを含むトラックに対して、ファイル内でそのトラックのみを含むプレセレクションがないときに、そのトラックのTrackHeaderBox内のtrack_in_movieフラグの値は0に等しいものとすることが規定される。
【0047】
a. 1つの代替案では、以下が規定される。
トラックに含まれる任意のPreselectionGroupBoxを処理せずにトラックを再生することが不完全な体験をもたらすときに、TrackHeaderBox内のtrack_in_movieフラグが0にセットされて、PreselectionGroupBoxを理解しないプレーヤがトラックを再生することを防止するべきである。1つのこのような例は、ファイル内でそのトラックのみからなるプレセレクションがないときである。
【0048】
b. 別の代替案では、以下が規定される。
トラックに含まれる任意のPreselectionGroupBoxを処理せずにトラックを再生することが不完全な体験をもたらすときに、TrackHeaderBox内のtrack_in_movieフラグを0にセットすることは、PreselectionGroupBoxを理解しないプレーヤがトラックを再生することを防止するために使用され得る。1つのこのような例は、ファイル内でそのトラックのみからなるプレセレクションがないときである。
【0049】
例2
第2の課題を解決するために、ファイル内で、thisTrackGroupIdによって示される特定の値に等しいtrack_group_idを有するPreselectionGroupBoxを含むトラックのセットを含む特定のプレセレクションに対して、track_group_idがthisTrackGroupIdに等しいPreselectionTrackGroupEntryBoxを含むTrackGroupDescriptionBoxがないときに、これらすべてのトラックのTrackHeaderBoxes内のtrack_in_movieフラグの値が0に等しいものとする。
【0050】
a. 1つの代替案では、以下が規定される。
ファイル内で、thisTrackGroupIdによって示される特定の値に等しいtrack_group_idを有するPreselectionGroupBoxを含むトラックのセットからなる特定のプレセレクションに対して、track_group_idがthisTrackGroupIdに等しいPreselectionTrackGroupEntryBoxを含むTrackGroupDescriptionBoxがないときに、これらすべてのトラックのTrackHeaderBoxes内のtrack_in_movieフラグの値が0にセットされるべきである。
【0051】
b. 別の代替案では、以下が規定される。
NOTE:ファイル内で、thisTrackGroupIdによって示される特定の値に等しいtrack_group_idを有するPreselectionGroupBoxを含むトラックのセットからなる特定のプレセレクションに対して、track_group_idがthisTrackGroupIdに等しいPreselectionTrackGroupEntryBoxを含むTrackGroupDescriptionBoxがないときに、これらすべてのトラックのTrackHeaderBoxes内のtrack_in_movieフラグの値を0にセットすることは、プレーヤがそのトラックのセットを再生することを防止するために使用され得る。
【0052】
例3
第3の課題を解決するために、PreselectionInformationBoxとPreselectionProcessingBoxの両方に対するコンテナボックスがPreselectionTrackGroupEntryBoxに規定される。
【0053】
例4
第4の課題を解決するために、ファイル内で、thisTrackGroupIdによって示される特定の値に等しいtrack_group_idを有するPreselectionGroupBoxesを含むトラックの数が、track_group_idがthisTrackGroupIdに等しいPreselectionTrackGroupEntryBox内のPreselectionInformationBox内のnumTracksよりも小さいときに、これらすべてのトラックのTrackHeaderBoxes内のtrack_in_movieフラグの値が0に等しいものとする。
【0054】
a. 1つの代替案では、以下が規定される。
ファイル内で、thisTrackGroupIdによって示される特定の値に等しいtrack_group_idを有するPreselectionGroupBoxesを含むトラックの数が、track_group_idがthisTrackGroupIdに等しいPreselectionTrackGroupEntryBox内のPreselectionInformationBox内のnumTracksよりも小さいときに、これらすべてのトラックのTrackHeaderBoxes内のtrack_in_movieフラグの値が0にセットされるべきである。
【0055】
b. 別の代替案では、以下が規定される。
NOTE:ファイル内で、thisTrackGroupIdによって示される特定の値に等しいtrack_group_idを有するPreselectionGroupBoxesを含むトラックの数が、track_group_idがthisTrackGroupIdに等しいPreselectionTrackGroupEntryBox内のPreselectionInformationBox内のnumTracksよりも小さいときに、これらすべてのトラックのTrackHeaderBoxes内のtrack_in_movieフラグの値を0にセットすることは、プレーヤがそのトラックのセットを再生することを防止するために使用され得る。
【0056】
例5
5) 代替的には、第2の課題及び第4の課題を解決するために、以下が規定される。
ファイル内で、thisTrackGroupIdによって示される特定の値に等しいtrack_group_idを有するPreselectionGroupBoxを含むNトラックのセットからなる特定のプレセレクションに対して、以下の条件、すなわち、track_group_idがthisTrackGroupIdに等しいPreselectionTrackGroupEntryBoxを含むTrackGroupDescriptionBoxがないこと、Nが、track_group_idがthisTrackGroupIdに等しいPreselectionTrackGroupEntryBox内のPreselectionInformationBox内のnumTracksよりも小さいことの一方又は両方が真であるときに、これらすべてのトラックのTrackHeaderBoxes内のtrack_in_movieフラグの値が0にセットされるものとする。
【0057】
例6
6) 代替的には、第2の課題及び第4の課題を解決するために、以下が規定される。
ファイル内で、thisTrackGroupIdによって示される特定の値に等しいtrack_group_idを有するPreselectionGroupBoxを含むNトラックのセットからなる特定のプレセレクションに対して、以下の条件、すなわち、track_group_idがthisTrackGroupIdに等しいPreselectionTrackGroupEntryBoxを含むTrackGroupDescriptionBoxがないこと、Nが、track_group_idがthisTrackGroupIdに等しいPreselectionTrackGroupEntryBox内のPreselectionInformationBox内のnumTracksよりも小さいことの一方又は両方が真であるときに、これらすべてのトラックのTrackHeaderBoxes内のtrack_in_movieフラグの値が0にセットされるべきである。
【0058】
例7
7) 代替的には、第2の課題及び第4の課題を解決するために、以下が規定される。
NOTE:ファイル内で、thisTrackGroupIdによって示される特定の値に等しいtrack_group_idを有するPreselectionGroupBoxを含むNトラックのセットからなる特定のプレセレクションに対して、以下の条件、すなわち、track_group_idがthisTrackGroupIdに等しいPreselectionTrackGroupEntryBoxを含むTrackGroupDescriptionBoxがないこと、Nが、track_group_idがthisTrackGroupIdに等しいPreselectionTrackGroupEntryBox内のPreselectionInformationBox内のnumTracksよりも小さいことの一方又は両方が真であるときに、これらすべてのトラックのTrackHeaderBoxes内のtrack_in_movieフラグの値を0にセットすることは、プレーヤがそのトラックのセットを再生することを防止するために使用され得る。
【0059】
例8
8) 代替的には、第2の課題及び第4の課題を解決するために、以下が規定される。
ファイル内のプレセレクション内のトラックのセットを再生することが不完全な体験をもたらすときに、これらすべてのトラックのTrackHeaderBoxes内のtrack_in_movieフラグが0にセットされて、プレーヤがそのトラックセットを再生することを防止するべきである。そのような例のいくつかは、以下のよう、すなわち、ププレセレクションは、thisTrackGroupIdによって示される特定の値に等しいtrack_group_idを有するPreselectionGroupBoxesを含むNトラックのセットからなり、以下の条件、すなわち、track_group_idがthisTrackGroupIdに等しいPreselectionTrackGroupEntryBoxを含むTrackGroupDescriptionBoxがないこと、Nが、track_group_idがthisTrackGroupIdに等しいPreselectionTrackGroupEntryBox内のPreselectionInformationBox内のnumTracksよりも小さいことの一方又は両方が真であることである。
【0060】
例9
9) 代替的には、第2の課題及び第4の課題を解決するために、以下が規定される。
NOTE:ファイル内のプレセレクション内のトラックのセットを再生することが不完全な体験をもたらすときに、これらすべてのトラックのTrackHeaderBoxes内のtrack_in_movieフラグを0にセットすることは、プレーヤがそのトラックセットを再生することを防止するために使用され得る。そのような例のいくつかは、以下のよう、すなわち、ププレセレクションは、thisTrackGroupIdによって示される特定の値に等しいtrack_group_idを有するPreselectionGroupBoxesを含むNトラックのセットからなり、以下の条件、すなわち、track_group_idがthisTrackGroupIdに等しいPreselectionTrackGroupEntryBoxを含むTrackGroupDescriptionBoxがないこと、Nが、track_group_idがthisTrackGroupIdに等しいPreselectionTrackGroupEntryBox内のPreselectionInformationBox内のnumTracksよりも小さいことの一方又は両方が真であることである。
【0061】
5. 実施形態
以下、すべての開示アイテム及びセクション4の上記に要約されたそれらのサブアイテムのほとんどに対するいくつかの例示的な実施形態である。追加又は修正された最も関連する部分は下線付きの太字フォントで示され、削除された部分のいくつかは斜体の太字フォントで示されている。いくつかの他の変更があり得るが、これらは本質的に編集上のものであるため、注記されない。
変更されないままの部分は含まれない。
【0062】
5.1 第1の実施形態
この実施形態は、アイテム1~4のすべてに対するものである。
...
[外1]
【0063】
5.2 第2の実施形態
この実施形態は、アイテム1~4のすべてに対するものである。
...
[外2]
【0064】
6.参考資料
[外3]
【0065】
図1は、本明細書に開示される様々な技法を実装することができる例示的なビデオ処理システム4000を示すブロック図である。様々な実装は、システム4000のコンポーネントの一部又は全部を含んでもよい。システム4000は、ビデオコンテンツを受信するための入力4002を含んでもよい。ビデオコンテンツは、生又は圧縮されていないフォーマット、例えば、8又は10ビットのマルチコンポーネント画素値で受信されてもよいし、圧縮されたか、又はエンコードされたフォーマットであってもよい。入力4002は、ネットワークインターフェース、周辺バスインターフェース、又は記憶インターフェースを表してもよい。ネットワークインターフェースの例は、Ethernet(登録商標)、PON(passive optical network)などの有線インターフェース、及びWi-Fi(登録商標)又はセルラーインターフェースなどの無線インターフェースを含む。
【0066】
システム4000は、本文書に記載されている様々なコーディング又はエンコード方法を実装し得るコーディングコンポーネント4004を含んでもよい。コーディングコンポーネント4004は、ビデオのコーディングされた表現を生成するために、入力4002からコーディングコンポーネント4004の出力へのビデオの平均ビットレートを低減してもよい。したがって、コーディング技法は、ビデオ圧縮又はビデオトランスコーディング技法と呼ばれることがある。コーディングコンポーネント4004の出力は、コンポーネント4006によって表されるように、記憶されるか、又は接続された通信を介して送信されてもよい。入力4002で受信されたビデオの記憶されたか、又は通信されたビットストリーム(又はコーディングされた)表現は、ディスプレイインターフェース4010に送信される画素値又は表示可能なビデオを生成するために、コンポーネント4008によって使用されてもよい。ビットストリーム表現からユーザが見ることができるビデオを生成する処理は、ビデオ解凍と呼ばれることがある。さらに、特定のビデオ処理動作は、「コーディング」動作又はツールと称されるが、コーディングツール若しくは動作は、エンコーダで使用されるか、又はコーディングの結果を反転する、対応するデコードツール若しくは動作は、デコーダによって行われることが理解されるであろう。
【0067】
周辺バスインターフェース又はディスプレイインターフェースの例としては、USB(universal serial bus)、HDMI(登録商標)(high definition multimedia interface)又はディスプレイポートなどを含む。記憶インターフェースの例としては、SATA(serial advanced technology attachment)、PCI(peripheral component interconnect)、IDE(integrated drive electronics)インターフェースなどを含む。本明細書に記載されている技法は、携帯電話、ラップトップ、スマートフォン、又はデジタルデータ処理及び/又はビデオディスプレイを行うことが可能な他のデバイスなどの様々な電子デバイスに具体化されてもよい。
【0068】
図2は、例示的なビデオ処理装置4100のブロック図である。装置4100は、本明細書に記載される方法のうちの1つ以上を実装するために使用されてもよい。装置4100は、スマートフォン、タブレット、コンピュータ、モノのインターネット(IoT)受信機などで具体化されてもよい。装置4100は、1つ以上のプロセッサ4102、1つ以上のメモリ4104、及びビデオ処理回路4106を含んでもよい。プロセッサ4102は、本文書に記載される1つ以上の方法を実装するように構成されてもよい。メモリ(複数のメモリ)4104は、本明細書に記載される方法及び技法を実装するために使用されるデータ及びコードを記憶するために使用されてもよい。ビデオ処理回路4106は、ハードウェア回路において、本文書に記載されるいくつかの技法を実装するために使用されてもよい。いくつかの実施形態において、ビデオ処理回路4106は、少なくとも部分的にプロセッサ4102、例えばグラフィックコプロセッサに含まれてもよい。
【0069】
図3は、ビデオ処理のための例示的な方法4200のためのフローチャートである。方法4200は、ステップ4202において、メディアデータファイル内のトラックに対するムービー内トラックフラグの値を判定することを含む。トラックのみを含むメディアデータファイル内にプレセレクションがないときに、ムービー内トラックフラグの値は0に等しい。ステップ4204において、ムービー内トラックフラグに基づいて、映像メディアデータとメディアデータファイルとの間で変換が行われる。ステップ4204の変換は、例に応じて、エンコーダでのエンコード又はデコーダでのデコードを含んでもよい。
【0070】
方法4200は、プロセッサと、ビデオエンコーダ4400、ビデオデコーダ4500、及び/又はエンコーダ4600など、命令を有する非一時的なメモリ、とを含むビデオデータを処理するための装置で実装され得ることに留意されたい。そのようなケースでは、プロセッサによって実行される命令は、プロセッサに、方法4200を行わせる。さらに、方法4200は、ビデオコーディングデバイスによって使用するためのコンピュータプログラム製品を含む非一時的なコンピュータ可読媒体によって行われてもよい。コンピュータプログラム製品は、プロセッサによって実行されるときにビデオコーディングデバイスに方法4200を行わせるように、非一時的なコンピュータ可読媒体に記憶されたコンピュータ実行可能命令を含む。
【0071】
図4は、本開示の技法を利用することができる例示的なビデオコーディングシステム4300を示すブロック図である。ビデオコーディングシステム4300は、ソースデバイス4310及び宛先デバイス4320を含んでもよい。ソースデバイス4310は、ビデオエンコードデバイスと称され得るエンコードされたビデオデータを生成する。宛先デバイス4320は、ビデオデコードデバイスと称され得るソースデバイス4310によって生成されたエンコードされたビデオデータをデコードしてもよい。
【0072】
ソースデバイス4310は、ビデオソース4312、ビデオエンコーダ4314、及び入力/出力(I/O)インターフェース4316を含んでもよい。ビデオソース4312は、ビデオ捕捉デバイスなどのソース、ビデオコンテンツプロバイダからビデオデータを受信するためのインターフェース、及び/又はビデオデータを生成するためのコンピュータグラフィックスシステム、又はそのようなソースの組み合わせを含んでもよい。ビデオデータは、1つ以上のピクチャを含んでもよい。ビデオエンコーダ4314は、ビデオソース4312からのビデオデータをエンコードしてビットストリームを生成する。ビットストリームは、ビデオデータのコーディングされた表現を形成するビットのシーケンスを含んでもよい。ビットストリームは、コーディングされたピクチャ及び関連するデータを含んでもよい。コーディングされたピクチャは、ピクチャのコーディングされた表現である。関連するデータは、シーケンスパラメータセット、ピクチャパラメータセット、及び他の構文構造を含んでもよい。I/Oインターフェース4316は、変調器/復調器(モデム)及び/又は伝送機を含んでもよい。エンコードされたビデオデータは、ネットワーク4330を通してI/Oインターフェース4316を介して宛先デバイス4320に直接送信されてもよい。エンコードされたビデオデータはまた、宛先デバイス4320によるアクセスのために記憶媒体/サーバ4340上に記憶されてもよい。
【0073】
宛先デバイス4320は、I/Oインターフェース4326、ビデオデコーダ4324、及びディスプレイデバイス4322を含んでもよい。I/Oインターフェース4326は、受信機及び/又はモデムを含んでもよい。入出力インターフェース4326は、ソースデバイス4310又は記憶媒体/サーバ4340からエンコードされたビデオデータを獲得してもよい。ビデオデコーダ4324は、エンコードされたビデオデータをデコードしてもよい。ディスプレイデバイス4322は、デコードされたビデオデータをユーザに表示してもよい。ディスプレイデバイス4322は、宛先デバイス4320と一体化されてもよいし、外部ディスプレイデバイスとインターフェースするように構成され得る宛先デバイス4320の外部にあってもよい。
【0074】
ビデオエンコーダ4314及びビデオデコーダ4324は、HEVC(High Efficiency Video Coding)規格、VVM(Versatile Video Coding)規格、及び他の現在及び/又は更なる規格などのビデオ圧縮規格に従って動作してもよい。
【0075】
図5は、図4に示すシステム4300内のビデオエンコーダ4314であってもよいビデオエンコーダ4400の一例を示すブロック図である。ビデオエンコーダ4400は、本開示の技法のいずれか又はすべてを行うように構成されてもよい。ビデオエンコーダ4400は、複数の機能コンポーネントを含む。本開示に記載される技法は、ビデオエンコーダ4400の様々なコンポーネント間で共有され得る。いくつかの例において、プロセッサは、本開示に記載される技法のいずれか又はすべてを行うように構成されてもよい。
【0076】
ビデオエンコーダ4400の機能コンポーネントは、パーティションユニット4401と、モード選択ユニット4403、動き推定ユニット4404、動き補償ユニット4405、及びイントラ予測ユニット4406を含み得る予測ユニット4402と、残差生成ユニット4407と、トランスフォーム処理ユニット4408と、量子化ユニット4409と、逆量子化ユニット4410と、逆トランスフォームユニット4411と、再構成ユニット4412と、バッファ4413と、エントロピーエンコードユニット4414と、を含んでもよい。
【0077】
他の例では、ビデオエンコーダ4400は、より多くの、より少ない、又は異なる機能コンポーネントを含んでもよい。一例では、予測ユニット4402は、イントラブロックコピー(IBC)ユニットを含んでもよい。IBCユニットは、少なくとも1つの参照ピクチャが現在のビデオブロックが位置するピクチャであるIBCモードで予測を行ってもよい。
【0078】
さらに、動き推定ユニット4404や動き補償ユニット4405などのいくつかのコンポーネントは、高度に一体化されてもよいが、説明のためにビデオエンコーダ4400の例では別々に表現されている。
【0079】
パーティションユニット4401は、ピクチャを1つ以上のビデオブロックにパーティショニングしてもよい。ビデオエンコーダ4400及びビデオデコーダ4500は、様々なビデオブロックサイズをサポートしてもよい。
【0080】
モード選択ユニット4403は、例えばエラー結果に基づいて、コーディングモードのうちの1つ、イントラ又はインターのものを選択し、残差ブロックデータを生成するために残差生成ユニット4407に、また、参照ピクチャとして使用するためにエンコードブロックを再構成するために再構成ユニット4412に、結果として生じるイントラ又はインターコーディングされたブロックを提供する。いくつかの例では、モード選択ユニット4403は、予測がインター予測信号及びイントラ予測信号に基づく、イントラ及びインター予測の組み合わせ(CIIP)モードを選択してもよい。モード選択ユニット4403はまた、インター予測のケースにおいて、ブロックに対する動きベクトルに対する解像度(例えば、サブピクセル又は整数ピクセル精度)を選択してもよい。
【0081】
現在のビデオブロックに対してインター予測を行うために、動き推定ユニット4404は、バッファ4413からの1つ以上の参照フレームを現在のビデオフレームと比較することによって、現在のビデオブロックのための動き情報を生成してもよい。動き補償ユニット4405は、動き情報及び現在のビデオブロックに関連付けられたピクチャ以外のバッファ4413からのピクチャのデコードされたサンプルに基づいて、現在のビデオブロックための予測されるビデオブロックを判定してもよい。
【0082】
動き推定ユニット4404と動き補償ユニット4405は、例えば、現在のビデオブロックがIスライス内にあるか、Pスライス内にあるか、Bスライス内にあるかに依存して、現在のビデオブロックに対して異なる動作を行ってもよい。
【0083】
いくつかの例では、動き推定ユニット4404は、現在のビデオブロックに対して単一方向の予測を行ってもよく、動き推定ユニット4404は、現在のビデオブロックに対する参照ビデオブロックについてリスト0又はリスト1の参照ピクチャを検索することができる。次に、動き推定ユニット4404は、参照ビデオブロックと、現在のビデオブロックと参照ビデオブロックとの間の空間的変位を示す動きベクトルとを含むリスト0又はリスト1内の参照ピクチャを示す参照インデックスを生成してもよい。動き推定ユニット4404は、現在のビデオブロックの動き情報として、参照インデックス、予測方向インジケータ、及び動きベクトルを出力してもよい。動き補償ユニット4405は、現在のビデオブロックの動き情報によって示される参照ビデオブロックに基づいて、現在のブロックの予測ビデオブロックを生成してもよい。
【0084】
他の例では、動き推定ユニット4404は、現在のビデオブロックに対して双方向予測を行ってもよく、動き推定ユニット4404は、リスト0内の参照ピクチャを現在のビデオブロックについての参照ビデオブロックについて検索してもよく、また、リスト1内の参照ピクチャを現在のビデオブロックについての別の参照ビデオブロックについて検索してもよい。次に、動き推定ユニット4404は、参照ビデオブロックと、参照ビデオブロックと現在のビデオブロックとの間の空間的変位を示す参照ビデオブロックと動きベクトルを含むリスト0とリスト1内の参照ピクチャを示す参照インデックスを生成してもよい。動き推定ユニット4404は、現在のビデオブロックの動き情報として、現在のビデオブロックの参照インデックス及び動きベクトルを出力してもよい。動き補償ユニット4405は、現在のビデオブロックの動き情報によって示される参照ビデオブロックに基づいて、現在のブロックの予測ビデオブロックを生成してもよい。
【0085】
いくつかの例では、動き推定ユニット4404は、デコーダのデコード処理のための動き情報のフルセットを出力してもよい。いくつかの例では、動き推定ユニット4404は、現在のビデオに対する完全なセットの動き情報を出力しなくてもよい。むしろ、動き推定ユニット4404は、他のビデオブロックの動き情報を参照して現在のビデオブロックの動き情報をシグナリングしてもよい。例えば、動き推定ユニット4404は、現在のビデオブロックの動き情報が近隣のビデオブロックの動き情報と十分に類似していると判定してもよい。
【0086】
一例では、動き推定ユニット4404は、現在のビデオブロックに関連付けられた構文構造において、現在のビデオブロックが別のビデオブロックと同じ動き情報を有することをビデオデコーダ4500に示す値を示してもよい。
【0087】
別の例では、動き推定ユニット4404は、現在のビデオブロックに関連付けられた構文構造において、別のビデオブロック及び動きベクトル差(NVD)を識別してもよい。動きベクトル差は、現在のビデオブロックの動きベクトルと示されたビデオブロックの動きベクトルとの間の差を示す。ビデオデコーダ4500は、示されたビデオブロックの動きベクトルと動きベクトルの差を使用して、現在のビデオブロックの動きベクトルを判定してもよい。
【0088】
上述のように、ビデオエンコーダ4400は、動きベクトルを予測的にシグナリングしてもよい。ビデオエンコーダ4400によって実装され得る予測シグナリング技法の2つの例は、高度動きベクトル予測(AMVP)及びマージモードシグナリングを含む。
【0089】
イントラ予測ユニット4406は、現在のビデオブロックに対してイントラ予測を行ってもよい。イントラ予測ユニット4406が現在のビデオブロックに対してイントラ予測を行うときに、イントラ予測ユニット4406は、同じピクチャ内の他のビデオブロックのデコードされたサンプルに基づいて、現在のビデオブロックに対する予測データを生成してもよい。現在のビデオブロックに対する予測データは、予測ビデオブロック及び様々な構文要素を含んでもよい。
【0090】
残差生成ユニット4407は、現在のビデオブロックから現在のビデオブロックの予測ビデオブロックを減算することによって現在のビデオブロックの残差データを生成してもよい。現在のビデオブロックの残差データは、現在のビデオブロック内のサンプルの異なるサンプルコンポーネントに対応する残差ビデオブロックを含んでもよい。
【0091】
他の例では、例えばスキップモードにおいて、現在のビデオブロックについての現在のビデオブロックに対する残差データが存在しないことがあり、残差生成ユニット4407は減算動作を行わなくてもよい。
【0092】
トランスフォーム処理ユニット4408は、現在のビデオブロックに関連付けられた残差ビデオブロックに1つ以上の変換を適用することによって、現在のビデオブロックのための1つ以上のトランスフォーム係数ビデオブロックを生成してもよい。
【0093】
トランスフォーム処理ユニット4408が現在のビデオブロックに関連付けられたトランスフォーム係数ビデオブロックを生成した後に、量子化ユニット4409は、現在のビデオブロックに関連付けられた1つ以上の量子化パラメータ(QP)値に基づいて、現在のビデオブロックに関連付けられたトランスフォーム係数ビデオブロックを量子化してもよい。
【0094】
逆量子化ユニット4410及び逆トランスフォームユニット4411は、変換係数ビデオブロックから残差ビデオブロックを再構成するために、それぞれトランスフォーム係数ビデオブロックに逆量子化及び逆トランスフォームを適用してもよい。再構成ユニット4412は、予測ユニット4402によって生成された1つ以上の予測ビデオブロックからの対応するサンプルに、再構成された残差ビデオブロックを追加して、バッファ4413に記憶するために現在のブロックに関連付けられた再構成されたビデオブロックを生成してもよい。
【0095】
再構成ユニット4412がビデオブロックを再構成した後に、ループフィルタリング動作を行って、ビデオブロック内のビデオブロッキングのアーチファクトを低減してもよい。
【0096】
エントロピーエンコードユニット4414は、ビデオエンコーダ4400の他の機能コンポーネントからデータを受信してもよい。エントロピーエンコードユニット4414がデータを受信するときに、エントロピーエンコードユニット4414は、1つ以上のエントロピーエンコード動作を行って、エントロピーエンコードデータを生成し、エントロピーエンコードデータを含むビットストリームを出力する。
【0097】
図6は、図4に示すシステム4300内のビデオデコーダ124であり得るビデオデコーダ4500の一例を示すブロック図である。ビデオデコーダ4500は、本開示の技法のいずれか又はすべてを行うように構成されてもよい。図示の例では、ビデオデコーダ4500は、複数の機能コンポーネントを含む。本開示に記載される技法は、ビデオデコーダ4500の様々なコンポーネント間で共有され得る。いくつかの例において、プロセッサは、本開示に記載される技法のいずれか又はすべてを行うように構成されてもよい。
【0098】
図示の例では、ビデオデコーダ4500は、エントロピーデコードユニット4501と、動き補償ユニット4502と、イントラ予測ユニット4503と、逆量子化ユニット4504と、逆トランスフォームユニット4505と、再構成ユニット4506と、バッファ4507と、を含む。ビデオデコーダ4500は、いくつかの例では、ビデオエンコーダ4400に関して記載されたエンコードパスと概ね逆のデコードパスを行ってもよい。
【0099】
エントロピーデコードユニット4501は、エンコードされたビットストリームを検索してもよい。エンコードされたビットストリームは、エントロピーコーディングされたビデオデータ(例えば、ビデオデータのエンコードされたブロック)を含んでもよい。エントロピーデコードユニット4501は、エントロピーコーディングされたビデオデータをデコードしてもよく、エントロピーデコードされたビデオデータから、動き補償ユニット4502は、動きベクトル、動きベクトル精度、参照ピクチャリストインデックス、及び他の動き情報を含む動き情報を判定してもよい。動き補償ユニット4502は、例えば、AMVP及びマージモードを行うことによって、そのような情報を判定してもよい。
【0100】
動き補償ユニット4502は、動き補償されたブロックを生成してもよく、場合により補間フィルタに基づいて補間を行う。サブピクセル精度で使用される補間フィルタのための識別子は、構文要素に含まれてもよい。
【0101】
動き補償ユニット4502は、ビデオブロックのエンコード中にビデオエンコーダ4400によって使用される補間フィルタを使用して、参照ブロックのサブ整数ピクセルに対する補間値を計算してもよい。動き補償ユニット4502は、受信された構文情報に従ってビデオエンコーダ4400によって使用された補間フィルタを判定し、補間フィルタを使用して、予測ブロックを生成する。
【0102】
動き補償ユニット4502は、構文情報のうちのいくつかを使用して、エンコードされたビデオシーケンスのフレーム及び/又はスライスをエンコードするために使用されるブロックのサイズ、エンコードされたビデオシーケンスのピクチャの各マクロブロックがどのようにパーティショニングされるかを記載するパーティショニング情報、各パーティショニングがどのようにエンコードされるかを示すモード、各インターコーディングされたブロックに対する1つ以上の参照フレーム(及び参照フレームリスト)、及びエンコードされたビデオシーケンスをデコードするための他の情報を判定してもよい。
【0103】
イントラ予測ユニット4503は、例えばビットストリームで受信されたイントラ予測モードを使用して、空間的に隣接するブロックから予測ブロックを形成してもよい。逆量子化ユニット4504は、ビットストリーム内で提供され、エントロピーデコードユニット4501によってデコードされた量子化されたビデオブロック係数を逆量子化する、すなわち、量子化解除する。逆トランスフォームユニット4505は、逆トランスフォームを適用する。
【0104】
再構成ユニット4506は、残差ブロックを、動き補償ユニット4502又はイントラ予測ユニット4503によって生成された対応する予測ブロックと合算して、デコードされたブロックを形成してもよい。所望であれば、ブロック性アーチファクトを除去するために、デコードされたブロックをフィルタリング処理するためにデブロッキングフィルタを適用してもよい。次いで、デコードされたビデオブロックはバッファ4507に記憶され、バッファ307はまた、後続の動き補償/イントラ予測のための参照ブロックを提供し、ディスプレイデバイス上に提示するためのデコードされたビデオを生成する。
【0105】
図7は、例示的なエンコーダ4600の概略図である。エンコーダ4600は、VVCの技法を実装するのに好適である。エンコーダ4600は、3つのインループフィルタ、すなわち、デブロッキングフィルタ(DF)4602、サンプル適応的オフセット(SAO)4604、及び適応的ループフィルタ(ALF)4606を含む。予め定義されたフィルタを使用するDF4602とは異なり、SAO4604及びALF4606は、オフセット及びフィルタ係数をシグナリングするコーディングされたサイド情報と共に、それぞれ、オフセットを追加し、又有限インパルス応答(FIR)フィルタを適用することにより、元のサンプルと再構成サンプルとの間の平均二乗誤差を低減するために現在のピクチャの元のサンプルを利用する。ALF4606は各画像の最終処理段階に位置し、前の段階で作成されたアーチファクトを捕捉し修正しようとするツールとみなされ得る。
【0106】
エンコーダ4600はさらに、入力ビデオを受信するように構成されたイントラ予測コンポーネント4608及び動き推定/補償(ME/MC)コンポーネント4610を含む。イントラ予測コンポーネント4608は、イントラ予測を行うように構成される一方、ME/MCコンポーネント4610は、参照ピクチャバッファ4612から取得した参照ピクチャを利用して、インター予測を行うように構成されている。インター予測又はイントラ予測からの残差ブロックは、トランスフォーム(T)コンポーネント4614及び量子化(Q)コンポーネント4616に供給されて、量子化された残差トランスフォーム係数を生成し、これらは、エントロピーコーディングコンポーネント4618に供給される。エントロピーコーディングコンポーネント4618は、予測結果及び量子化されたトランスフォーム係数をエントロピーコーディングし、ビデオデコーダ(図示せず)に送信する。量子化コンポーネント4616から出力された量子化コンポーネントは、逆量子化(IQ)コンポーネント4620、逆トランスフォームコンポーネント4622、及び再構成(REC)コンポーネント4624に供給されてもよい。RECコンポーネント4624は、画像を、これらの画像が参照ピクチャバッファ4612に記憶される前にフィルタリングするためにDF4602、SAO4604、及びALF4606に出力することが可能である。
【0107】
図8は、ビデオ処理のための例示的な方法4700のためのフローチャートである。方法4700は、ステップ4702において、トラックのみを再生することが不完全な体験をもたらすと判定することであって、ムービー内トラック(track_in_movie)フラグが0にセットされて、プレーヤがトラックのみを再生することを防止する、ことを含む。ステップ4704において、track_in_movieフラグに基づいて、映像メディアデータとメディアデータファイルとの間で変換が行われる。ステップ4704の変換は、例に応じて、エンコーダでのエンコード又はデコーダでのデコードを含んでもよい。
【0108】
方法4700は、プロセッサと、ビデオエンコーダ4400、ビデオデコーダ4500、及び/又はエンコーダ4600など、命令を有する非一時的なメモリ、とを含むビデオデータを処理するための装置で実装され得ることに留意されたい。そのようなケースでは、プロセッサによって実行される命令は、プロセッサに、方法4700を行わせる。さらに、方法4700は、ビデオコーディングデバイスによって使用するためのコンピュータプログラム製品を含む非一時的なコンピュータ可読媒体によって行われてもよい。コンピュータプログラム製品は、プロセッサによって実行されるときにビデオコーディングデバイスに方法4700を行わせるように、非一時的なコンピュータ可読媒体に記憶されたコンピュータ実行可能命令を含む。
【0109】
いくつかの例によって好まれる解決策のリストを次に提供する。
【0110】
以下の解決策は、本明細書で論じた技法の例を示す。
【0111】
以下の解決策は、前のセクションで論じた技法の例示的な実施形態を示す。
【0112】
解決策1. ビデオデータを処理するための方法であって、メディアデータファイル内のトラックのためのムービー内トラックフラグの値を判定することであって、ムービー内トラックフラグの値は、トラックのみを含むメディアデータ内にプレセレクションがないときに、0に等しい、ことと、ムービー内トラックフラグに基づいて、映像メディアデータとメディアデータファイルとの間の変換を行うことと、を含む、方法。
解決策2.トラックは、プレセレクションボックスを含む、解決策1に記載の方法。
解決策3.ムービー内トラックフラグは、トラックヘッダボックス内にある、解決策1~2のいずれかに記載の方法。
解決策4.トラックに含まれる任意のプレセレクショングループボックスを処理せずにトラックを再生することが不完全な体験をもたらすときに、トラックヘッダボックス内のムービー内トラックフラグが0にセットされて、プレセレクショングループボックスを理解しないプレーヤがトラックを再生することを防止する、解決策1~3のいずれかに記載の方法。
解決策5.媒体データファイル内のトラックのみを含むプレセレクションがない、解決策4に記載の方法。
解決策6.トラックヘッダボックス内のムービー内トラックフラグを0にセットすることは、プレセレクショングループボックスを理解しないプレーヤがトラックを再生することを防止するために使用される、解決策1~3のいずれかに記載の方法。
解決策7.媒体データファイル内のトラックのみを含むプレセレクションがない、解決策6に記載の方法。
解決策8.ビデオデータを処理するための方法であって、プレセレクションに関連付けられたムービー内トラックフラグの値を判定することであって、プレセレクションは、トラックグループ識別子(ID)の第1の値を有するプレセレクショングループボックスを含む取らくのセットを含み、トラックグループIDが第1の値に等しいプレセレクショントラックグループエントリボックスを含むトラックグループ記述ボックスがないときに、プレセレクション内のすべてのトラックのムービー内トラックフラグの値は0である、ことと、ムービー内トラックフラグに基づいて、映像メディアデータとメディアデータファイルとの間の変換を行うことと、を含む、方法。
解決策9.プレセレクショントラックグループエントリボックスは、プレセレクション情報ボックスのためのコンテナボックスである、解決策8に記載の方法。
解決策10.プレセレクショントラックグループエントリボックスは、プレセレクション処理ボックスのためのコンテナボックスである、解決策8~9のいずれかに記載の方法。
解決策11.thisTrackGroupIdによって示される特定の値に等しいtrack_group_idを有するプレセレクショングループボックスを含むトラックのセットを含む特定のプレセレクションに対して、メディアデータファイル内でtrack_group_idがthisTrackGroupIdに等しいプレセレクショントラックグループエントリボックスを含むトラックグループ記述ボックスがないときに、これらすべてのトラックのトラックヘッダボックス内のムービー内トラックフラグの値が0にセットされる、解決策8~10のいずれかに記載の方法。
解決策12.thisTrackGroupIdによって示される特定の値に等しいtrack_group_idを有するプレセレクショングループボックスを含むトラックのセットを含む特定のプレセレクションに対して、メディアデータファイル内でtrack_group_idがthisTrackGroupIdに等しいプレセレクショントラックグループエントリボックスを含むトラックグループ記述ボックスがないときに、これらすべてのトラックのトラックヘッダボックス内のtrack_in_movieフラグの値を0にセットすることは、プレーヤがトラックのセットを再生することを防止するために使用される、解決策8~11のいずれかに記載の方法。
解決策13.トラックグループ識別子(track_group_id)がディストラックグループ識別子(thisTrackGroupId)に等しいプレセレクションに関連付けられたトラックの数(numTracks)よりも小さい、thisTrackGroupIdに等しいtrack_group_idにトラックの数が関連付けられるときに、そのトラックの数のトラックヘッダボックス(TrackHeaderBoxes)内のムービー内トラック(track_in_movie)フラグの値が0に等しいと判定することと、track_in_movieフラグに基づいて、映像メディアデータとメディアデータファイルとの間の変換を行うことと、を含む、方法。
解決策14.numTracksは、プレセレクショントラックグループエントリボックス(PreselectionTrackGroupEntryBox)内のプレセレクション情報ボックス(PreselectionInformationBox)に含まれる、解決策13の方法。
解決策15.track_group_idは、プレセレクショングループボックス(PreselectionGroupBoxes)に含まれる、解決策13~14のいずれかに記載の方法。
解決策16.thisTrackGroupIdによって示される特定の値に等しいtrack_group_idを有するプレセレクショングループボックスを含むトラックの数が、メディアデータファイル内でtrack_group_idがthisTrackGroupIdに等しいプレセレクショントラックグループエントリボックス内のプレセレクション情報ボックス内のnumTracksよりも小さいときに、これらすべてのトラックのトラックヘッダボックス内のムービー内トラックフラグの値が0にセットされる、解決策13~15のいずれかに記載の方法。
解決策17.thisTrackGroupIdによって示される特定の値に等しいtrack_group_idを有するプレセレクショングループボックスを含むトラックの数が、メディアデータファイル内でtrack_group_idがthisTrackGroupIdに等しいプレセレクショントラックグループエントリボックス内のプレセレクション情報ボックス内のnumTracksよりも小さいときに、これらすべてのトラックのトラックヘッダボックス内のムービー内トラックフラグの値を0にセットすることは、プレーヤがトラックのセットを再生することを防止するために使用される、解決策13~16のいずれかに記載の方法。
解決策18.メディアデータファイル内でthisTrackGroupIdによって示される特定の値に等しいtrack_group_idを有するプレセレクショングループボックスを含むNトラックのセットを含む特定のプレセレクションに対して、以下の条件のうちの一方又は両方が真であるときに、これらすべてのトラックのトラックヘッダボックス内のムービー内トラックフラグの値が0にセットされ、条件は、track_group_idがthisTrackGroupIdに等しいプレセレクショントラックグループエントリボックスを含むトラックグループ記述ボックスがないこと、及びNが、track_group_idがthisTrackGroupIdに等しいプレセレクショントラックグループエントリボックス内のプレセレクション情報ボックス内のnumTracksよりも小さいことである、解決策1~17のいずれかに記載の方法。
解決策19.メディアデータファイル内でthisTrackGroupIdによって示される特定の値に等しいtrack_group_idを有するプレセレクショングループボックスを含むNトラックのセットを含む特定のプレセレクションに対して、以下の条件のうちの一方又は両方が真であるときに、これらすべてのトラックのトラックヘッダボックス内のムービー内トラックフラグの値が0にセットされ、条件は、track_group_idがthisTrackGroupIdに等しいプレセレクショントラックグループエントリボックスを含むトラックグループ記述ボックスがないこと、及びNが、track_group_idがthisTrackGroupIdに等しいプレセレクショントラックグループエントリボックス内のプレセレクション情報ボックス内のnumTracksよりも小さいことである、解決策1~17のいずれかに記載の方法。
解決策20.メディアデータファイル内でthisTrackGroupIdによって示される特定の値に等しいtrack_group_idを有するプレセレクショングループボックスを含むNトラックのセットを含む特定のプレセレクションに対して、以下の条件のうちの一方又は両方が真であるときに、これらすべてのトラックのトラックヘッダボックス内のムービー内トラックフラグの値を0にセットすることは、プレーヤがトラックのセットを再生することを防止するために使用され、条件は、track_group_idがthisTrackGroupIdに等しいプレセレクショントラックグループエントリボックスを含むトラックグループ記述ボックスがないこと、及びNが、track_group_idがthisTrackGroupIdに等しいプレセレクショントラックグループエントリボックス内のプレセレクション情報ボックス内のnumTracksよりも小さいことである、解決策1~17のいずれかに記載の方法。
解決策21.プレセレクションが、thisTrackGroupIdによって示される特定の値に等しいtrack_group_idを有するプレセレクショングループボックスを含むNトラックのセットを含み、以下の条件のうちの一方又は両方が真である場合、ファイル内のプレセレクション内のトラックのセットを再生することが不完全な体験をもたらすときに、これらすべてのトラックのトラックヘッダボックス内のムービー内トラックフラグが0にセットされて、プレーヤがトラックのセットを再生することを防止し、条件は、track_group_idがthisTrackGroupIdに等しいプレセレクショントラックグループエントリボックスを含むトラックグループ記述ボックスがないこと、及びNが、track_group_idがthisTrackGroupIdに等しいプレセレクショントラックグループエントリボックス内のプレセレクション情報ボックス内のnumTracksよりも小さいことである、解決策1~17のいずれかに記載の方法。
解決策22.プレセレクションが、thisTrackGroupIdによって示される特定の値に等しいtrack_group_idを有するプレセレクショングループボックスを含むNトラックのセットを含み、以下の条件のうちの一方又は両方が真である場合、ファイル内のプレセレクション内のトラックのセットを再生することが不完全な体験をもたらすときに、これらすべてのトラックのTrackHeaderBoxes内のtrack_in_movieフラグの値をセットすることは、プレーヤがトラックのセットを再生することを防止するために使用され、条件は、track_group_idがthisTrackGroupIdに等しいプレセレクショントラックグループエントリボックスを含むトラックグループ記述ボックスがないこと、及びNが、track_group_idがthisTrackGroupIdに等しいプレセレクショントラックグループエントリボックス内のプレセレクション情報ボックス内のnumTracksよりも小さいことである、解決策1~17のいずれかに記載の方法。
解決策23.プロセッサと、命令を有する非一時的なメモリと、を含む、ビデオデータを処理するための装置であって、命令は、プロセッサによって実行されると、プロセッサに解決策1~22のいずれかの方法を行わせる、装置。
解決策24.ビデオコーディングデバイスによって使用するためのコンピュータプログラム製品を含む非一時的なコンピュータ可読媒体であって、コンピュータプログラム製品は、プロセッサによって実行されるときに、ビデオコーディングデバイスに解決策1~22のいずれかの方法を実行させるように、非一時的なコンピュータ可読媒体上に記憶されたコンピュータ実行可能命令を含む、非一時的なコンピュータ可読媒体。
解決策25.ビデオ処理装置によって行われる方法によって生成されるビデオのビットストリームを記憶する非一時的なコンピュータ可読記録媒体であって、方法は、メディアデータファイル内のトラックに対するムービー内トラックフラグの値を判定することであって、トラックのみを含むメディアデータファイル内にプレセレクションがないときに、ムービー内トラックフラグの値は0に等しい、ことと、判定に基づいて、ビットストリームを生成することと、を含む、非一時的なコンピュータ可読記録媒体。
解決策26.ビデオのビットストリームを記憶するための方法であって、メディアデータファイル内のトラックに対するムービー内トラックフラグの値を判定することであって、トラックのみを含むメディアデータファイル内にプレセレクションがないときに、ムービー内トラックフラグの値は0に等しい、ことと、判定に基づいて、ビットストリームを生成することと、ビットストリームを非一時的なコンピュータ可読記録媒体に記憶することと、を含む、方法。
解決策27.本文書に記載される方法、装置又はシステム。
【0113】
以下の追加的な解決策は、前のセクションで論じた技法の例示的な実施形態を示す。
解決策1.ビデオデータを処理するための方法であって、トラックのみを再生することが不完全な体験をもたらすと判定することであって、ムービー内トラック(track_in_movie)フラグが0にセットされて、プレーヤがトラックのみを再生することを防止する、ことと、track_in_movieフラグに基づいて、映像メディアデータとメディアデータファイルとの間の変換を行うことと、を含む、方法。
解決策2.メディアデータファイルは、プレセレクショントラックグループエントリボックス(PreselectionTrackGroupEntryBox)を含み、PreselectionTrackGroupEntryBoxは、プレセレクション情報ボックス(PreselectionInformationBox)のためのコンテナボックスである、解決策1に記載の方法。
解決策3.プレセレクションとして一意的に修飾するすべての属性は、プレセレクションのPreselectionTrackGroupEntryBoxに存在するものとする、解決策2に記載の方法。
解決策4.PreselectionTrackGroupEntryBoxにおいてシグナリングされる属性は、寄与トラックにおいてシグナリングされる属性よりも優先されるものとする、解決策3に記載の方法。
解決策5.プレセレクションは、言語、種類又はメディア固有の属性、オーディオレンダリング表示、オブジェクト双方向性、又はチャネルレイアウトによって特徴付けられる、解決策4に記載の方法。
解決策6.PreselectionTrackGroupEntryBoxは、prseに等しいトラックグループタイプ(track_group_type)によって識別されるトラックグループのみを記述するものとする、解決策5に記載の方法。
解決策7.プレセレクショングループボックス(PreselectionGroupBox)を含むトラックに対して、ファイル内にトラックのみを含むプレセレクションがないときに、トラックのトラックヘッダボックス(TrackHeaderBox)内のtrack_in_movieフラグの値は0に等しいものとする、解決策1に記載の方法。
解決策8.トラックに含まれる任意のプレセレクショングループボックス(PreselectionGroupBox)を処理せずにトラックを再生することが不完全な体験をもたらすときに、トラックヘッダボックス(TrackHeaderBox)内のtrack_in_movieフラグが0にセットされて、PreselectionGroupBoxを理解していないプレーヤがトラックを再生することを防止するものとする、解決策1に記載の方法。
解決策9.トラックに含まれる任意のプレセレクショングループボックス(PreselectionGroupBox)を処理せずにトラックを再生することが不完全な体験をもたらすときに、トラックヘッダボックス(TrackHeaderBox)内のtrack_in_movieフラグを0にセットすることは、PreselectionGroupBoxを理解していないプレーヤがトラックを再生することを防止するために使用され得る、解決策1に記載の方法。
解決策10.ファイル内で、ディストラックグループ識別子(thisTrackGroupId)によって示される特定の値に等しいトラックグループ識別子(track_group_id)を有するプレセレクショングループボックス(PreselectionGroupBox)を含むトラックのセットを含む特定のプレセレクションに対して、track_group_idがthisTrackGroupIdに等しいPreselectionGroupBoxを含むトラックグループ記述ボックス(TrackGroupDescriptionBox)がないときに、これらすべてのトラックのトラックヘッダボックス(TrackHeaderBox)内のtrack_in_movieフラグの値が0に等しくセットされる、解決策1に記載の方法。
解決策11.ファイル内で、ディストラックグループ識別子(thisTrackGroupId)によって示される特定の値に等しいトラックグループ識別子(track_group_id)を有するプレセレクショングループボックス(PreselectionGroupBoxes)を含むトラックのセットを含む特定のプレセレクションに対して、track_group_idがthisTrackGroupIdに等しいプレセレクショントラックグループエントリボックス(PreselectionTrackGroupEntryBox)を含むトラックグループ記述ボックス(TrackGroupDescriptionBox)がないときに、これらすべてのトラックのトラックヘッダボックス(TrackHeaderBoxes)内のtrack_in_movieフラグの値が0にセットされるべきである、解決策1に記載の方法。
解決策12.ファイル内で、ディストラックグループ識別子(thisTrackGroupId)によって示される特定の値に等しいトラックグループ識別子(track_group_id)を有するプレセレクショングループボックス(PreselectionGroupBoxes)を含むトラックのセットを含む特定のプレセレクションに対して、track_group_idがthisTrackGroupIdに等しいプレセレクショントラックグループエントリボックス(PreselectionTrackGroupEntryBox)を含むトラックグループ記述ボックス(TrackGroupDescriptionBox)がないときに、これらすべてのトラックのトラックヘッダボックス(TrackHeaderBoxes)内のtrack_in_movieフラグの値を0にセットすることは、プレーヤがトラックのセットを再生することを防止するために使用され得る、解決策1に記載の方法。
解決策13.ファイル内で、ディストラックグループ識別子(thisTrackGroupId)によって示される特定の値に等しいトラックグループ識別子(track_group_id)を有するプレセレクショングループボックス(PreselectionGroupBoxes)を含むトラックの数が、track_group_idがthisTrackGroupIdに等しいプレセレクショントラックグループエントリボックス(PreselectionTrackGroupEntryBox)内のプレセレクション情報ボックス(PreselectionInformationBox)内のトラックの数(numTracks)がよりも小さいときに、これらすべてのトラックのトラックヘッダボックス(TrackHeaderBoxes)内のtrack_in_movieフラグの値が0に等しいものとする、解決策1に記載の方法。
解決策14.ファイル内で、ディストラックグループ識別子(thisTrackGroupId)によって示される特定の値に等しいトラックグループ識別子(track_group_id)を有するプレセレクショングループボックス(PreselectionGroupBoxes)を含むトラックの数が、track_group_idがthisTrackGroupIdに等しいプレセレクショントラックグループエントリボックス(PreselectionTrackGroupEntryBox)内のプレセレクション情報ボックス(PreselectionInformationBox)内のトラックの数(numTracks)がよりも小さいときに、これらすべてのトラックのトラックヘッダボックス(TrackHeaderBoxes)内のtrack_in_movieフラグの値が0にセットされるべきである、解決策1に記載の方法。
解決策15.ファイル内で、ディストラックグループ識別子(thisTrackGroupId)によって示される特定の値に等しいトラックグループ識別子(track_group_id)を有するプレセレクショングループボックス(PreselectionGroupBoxes)を含むトラックの数が、track_group_idがthisTrackGroupIdに等しいプレセレクショントラックグループエントリボックス(PreselectionTrackGroupEntryBox)内のプレセレクション情報ボックス(PreselectionInformationBox)内のトラックの数(numTracks)がよりも小さいときに、これらすべてのトラックのトラックヘッダボックス(TrackHeaderBoxes)内のtrack_in_movieフラグの値を0にセットすることは、プレーヤがトラックのセットを再生することを防止するために使用され得る、解決策1に記載の方法。
解決策16.ファイル内で、ディストラックグループ識別子(thisTrackGroupId)によって示される特定の値に等しいトラックグループ識別子(track_group_id)を有するプレセレクショングループボックス(PreselectionGroupBoxes)を含むNトラックのセットを含む特定のプレセレクションに対して、以下の条件、すなわち、track_group_idがthisTrackGroupIdに等しいプレセレクショントラックグループエントリボックス(PreselectionTrackGroupEntryBox)を含むトラックグループ記述ボックス(TrackGroupDescriptionBox)がないこと、又はNが、track_group_idがthisTrackGroupIdに等しいPreselectionTrackGroupEntryBox内のプレセレクション情報ボックス(PreselectionInformationBox)内のトラックの数(numTracks)より小さいことの一方又は両方が真であるときに、これらすべてのトラックのトラックヘッダボックス(TrackHeaderBoxes)内のtrack_in_movieフラグの値が0にセットされるものとする、解決策1に記載の方法。
解決策17.ファイル内で、ディストラックグループ識別子(thisTrackGroupId)によって示される特定の値に等しいトラックグループ識別子(track_group_id)を有するプレセレクショングループボックス(PreselectionGroupBoxes)を含むNトラックのセットを含む特定のプレセレクションに対して、以下の条件、すなわち、track_group_idがthisTrackGroupIdに等しいプレセレクショントラックグループエントリボックス(PreselectionTrackGroupEntryBox)を含むトラックグループ記述ボックス(TrackGroupDescriptionBox)がないこと、又はNが、track_group_idがthisTrackGroupIdに等しいPreselectionTrackGroupEntryBox内のプレセレクション情報ボックス(PreselectionInformationBox)内のトラックの数(numTracks)より小さいことの一方又は両方が真であるときに、これらすべてのトラックのトラックヘッダボックス(TrackHeaderBoxes)内のtrack_in_movieフラグの値が0にセットされるべきである、解決策1に記載の方法。
解決策18.ファイル内で、ディストラックグループ識別子(thisTrackGroupId)によって示される特定の値に等しいトラックグループ識別子(track_group_id)を有するプレセレクショングループボックス(PreselectionGroupBoxes)を含むNトラックのセットを含む特定のプレセレクションに対して、以下の条件、すなわち、track_group_idがthisTrackGroupIdに等しいプレセレクショントラックグループエントリボックス(PreselectionTrackGroupEntryBox)を含むトラックグループ記述ボックス(TrackGroupDescriptionBox)がないこと、又はNが、track_group_idがthisTrackGroupIdに等しいPreselectionTrackGroupEntryBox内のプレセレクション情報ボックス(PreselectionInformationBox)内のトラックの数(numTracks)より小さいことの一方又は両方が真であるときに、これらすべてのトラックのトラックヘッダボックス(TrackHeaderBoxes)内のtrack_in_movieフラグの値が0にセットすることは、プレーヤがトラックのセットを再生することを防止するために使用され得る、解決策1に記載の方法。
解決策19.ビデオ処理装置によって行われる方法によって生成されるビデオのビットストリームを記憶する非一時的なコンピュータ可読記録媒体であって、方法は、トラックのみを再生することが不完全な体験をもたらすと判定することであって、ムービー内トラック(track_in_movie)フラグが0にセットされて、プレーヤがトラックのみを再生することを防止する、ことと、判定に基づいて、ビットストリームを生成することと、を含む、非一時的なコンピュータ可読記録媒体。
解決策20.ビデオのビットストリームを記憶するための方法は、トラックのみを再生することが不完全な体験をもたらすと判定することであって、ムービー内トラック(track_in_movie)フラグが0にセットされて、プレーヤがトラックのみを再生することを防止する、ことと、track_in_movieフラグに基づいて、映像メディアデータとメディアデータファイルとの間の変換を行うことと、非一時的なコンピュータ可読記録媒体にビットストリームを記憶することと、を含む、方法。
【0114】
本文書において、用語「ビデオ処理」は、ビデオエンコード、ビデオデコード、ビデオ圧縮又はビデオ解凍を指してもよい。例えば、ビデオ圧縮アルゴリズムは、ビデオのピクセル表現から対応するビットストリーム表現への変換、又はその逆の間に適用されてもよい。現在のビデオブロックのビットストリーム表現は、例えば、構文によって定義されるように、ビットストリーム内の異なる場所に共位置にあるか、又は拡散されるビットに対応してもよい。例えば、マクロブロックは、トランスフォームされコーディングされたエラー残差値に関して、また、ビットストリーム内のヘッダ及び他のフィールド内のビットを使用してエンコードされてもよい。さらに、変換中に、デコーダは、上記の解決策に記載されているように、判定に基づいて、いくつかのフィールドが存在しても存在しなくてもよいという知識でビットストリームを解析してもよい。同様に、エンコーダは、特定の構文フィールドが含まれているか、含まれていないかを判定し、それに応じて、コーディングされた表現から構文フィールドを含めるか、又は除外することによって、コーディングされた表現を生成してもよい。
【0115】
開示された、及び他の解決策、例、実施形態、モジュール並びにこの文書に記載された機能動作は、この文書に開示される構造及びそれらの構造的等価物を含む、デジタル電子回路、若しくはコンピュータソフトウェア、ファームウェア、若しくはハードウェアにおいて、又はそれらのうちの1つ以上の組み合わせにおいて実装することができる。開示された、及び他の実施形態は、1つ以上のコンピュータプログラム製品、すなわち、データ処理装置による、又はデータ処理装置の動作を制御するための、コンピュータ可読媒体にエンコードされたコンピュータプログラム命令の1つ以上のモジュールとして実装することができる。コンピュータ可読媒体は、機械可読記憶デバイス、機械可読記憶基板、メモリデバイス、機械可読伝搬信号に影響を与える組成物、又はそれらのうちの1つ以上の組み合わせとすることができる。用語「データ処理装置」は、例として、プログラマブルプロセッサ、コンピュータ、又は複数のプロセッサ若しくはコンピュータを含む、データを処理するためのすべての装置、デバイス、及び機械を包含する。装置は、ハードウェアに加えて、問題のコンピュータプログラムの実行環境を生成するコード、例えば、プロセッサファームウェア、プロトコルスタック、データベース管理システム、オペレーティングシステム、又はそれらのうちの1つ以上の組み合わせを構成するコードを含むことができる。伝搬信号は、人工的に生成された信号、例えば、好適な受信機装置に送信するための情報をエンコードするために生成される機械生成電気信号、光信号、又は電磁信号である。
【0116】
コンピュータプログラム(プログラム、ソフトウェア、ソフトウェアアプリケーション、スクリプト、又はコードとしても知られる)は、コンパイル型又はインタープリタ型言語を含む、任意の形式のプログラミング言語で書くことができ、それは、スタンドアロン・プログラムとして、又はコンピューティング環境における使用に好適なモジュール、コンポーネント、サブルーチン、又は他のユニットとしてのものを含む、任意の形式で展開することができる。コンピュータプログラムは、必ずしもファイルシステムにおけるファイルに対応しない。プログラムは、他のプログラム又はデータを保持するファイルの一部分(例えば、マークアップ言語文書に記憶される1つ以上のスクリプト)、問題のプログラム専用の単一ファイル、又は複数の洗練されたファイル(例えば、1つ以上のモジュール、サブプログラム、又はコードの一部分を記憶するファイル)に記憶することができる。コンピュータプログラムは、1つのコンピュータ又は1つのサイトに配置されるか、又は複数のサイトに分散され、通信ネットワークによって相互接続される複数のコンピュータで実行されるように展開することができる。
【0117】
本文書に記載される処理及び論理フローは、入力データ上で動作し、出力を生成することによって機能を実行するために、1つ以上のコンピュータプログラムを実行する1つ以上のプログラマブルプロセッサによって実行することができる。処理及び論理フローはまた、特別目的論理回路、例えば、FPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)又はASIC(特定用途向け集積回路)によって実行することができ、装置は、これらとして実装することができる。
【0118】
コンピュータプログラムの実行に好適なプロセッサは、例として、汎用及び専用マイクロプロセッサの両方、及び任意の種類のデジタルコンピュータの任意の1つ以上のプロセッサを含む。一般的に、プロセッサは、読み出し専用メモリ又はランダムアクセスメモリ又はその両方から命令及びデータを受信するだろう。コンピュータの必須要素は、命令を実行するためのプロセッサと、命令及びデータを記憶するための1つ以上のメモリデバイスである。一般的に、コンピュータはまた、データを記憶するための1つ以上の大容量記憶デバイス、例えば、磁気ディスク、光磁気ディスク、又は光ディスクからデータを受信したり、これらにデータを転送したり、又はその両方を行うことを含むか、それらを行うように動作可能に結合されるだろう。しかし、コンピュータは、そのようなデバイスを有する必要はない。コンピュータプログラム命令及びデータを記憶するのに好適なコンピュータ可読媒体は、例として、消去可能なプログラマブルリードオンリーメモリ(EPROM)、電気的消去可能なプログラマブルリードオンリーメモリ(EEPROM)、及びフラッシュメモリデバイスである半導体メモリデバイス、例えば、内部ハードディスク又はリムーバブルディスクである磁気ディスク、光磁気ディスク、並びにコンパクトディスクリードオンリーメモリ(CD ROM)及びデジタル多用途ディスクリードオンリーメモリ(DVD-ROM)ディスクを含む、すべての形態の不揮発性メモリ、媒体及びメモリデバイスを含む。プロセッサ及びメモリは、特別目的論理回路によって補足されるか、又はこれに組み込むことができる。
【0119】
この特許文書は多くの詳細が含むが、これらは、いずれかの主題の範囲又は請求項に記載され得るものに対する限定ではなく、特定の技法の特定の実施形態に固有であり得る特徴の記載として解釈されるべきである。別々の実施形態のコンテキストでこの特許文書に記載されている特定の特徴はまた、単一の実施形態で組み合わせて実装することができる。逆に、単一の実施形態のコンテキストで記載される様々な特徴はまた、複数の実施形態において別々に、又は任意の好適なサブコンビネーションで実装することができる。さらに、特徴は、特定の組み合わせにおいて作用するものとして上述され、最初にそれ自体請求項に記載されてもよいが、請求項に記載された組み合わせからの1つ以上の特徴は、ケースによっては、組み合わせから削除することができ、請求項に記載された組み合わせは、サブコンビネーション又はサブコンビネーションの変形を対象としてもよい。
【0120】
同様に、図面には特定の順序で動作が示されているが、これは、所望の結果を達成するために、このような動作を特定の順序で又は順次に実行すること、又は、示されたすべての動作を実行することを要求するものとして理解されるべきではない。さらに、この特許文書に記載されている実施形態における様々なシステムコンポーネントの分離は、すべての実施形態においてこのような分離を必要とするものとして理解されるべきではない。
【0121】
少数の実装及び例が記載されているに過ぎず、この特許文書に記載され、示されているものに基づいて、他の実装、拡張及び変形を行うことができる。
【0122】
第1のコンポーネントと第2のコンポーネントとの間にライン、トレース、又は他の媒体以外の介在するコンポーネントがないときに、第1のコンポーネントは第2のコンポーネントに直接結合される。第1のコンポーネントと第2のコンポーネントとの間にライン、トレース、又は別の媒体以外の介在するコンポーネントがあるときに、第1のコンポーネントは第2のコンポーネントに間接結合される。用語「結合された」及びその変形は、直接結合及び間接結合の両方を含む。用語「約」の使用は、別段の記載がない限り、後続の数の±10%を含む範囲を意味する。
【0123】
いくつかの実施形態が本開示で提供されているが、開示されたシステム及び方法は、本開示の精神又は範囲から逸脱することなく、多くの他の特定の形態で具体化される可能性があると理解されたい。本例は、例示的であって限定的なものではないと考えられるべきであり、その意図は、本明細書に与えられた詳細に限定されるべきではない。例えば、様々な要素又はコンポーネントを別のシステムに組み合わせ又は一体化してもよいし、特定の機能を省略するか、又は実装しなくてもよい。
【0124】
追加的に、様々な実施形態において個別又は別々に記載及び例示された技法、システム、サブシステム、及び方法は、本開示の範囲から逸脱することなく、他のシステム、モジュール、技術、又は方法と組み合わせられるか、又は一体化されてもよい。結合されたものとして示され又は説明される他のアイテムは、直接接続されてもよく、又は電気的、機械的若しくは他の方法で、何らかのインターフェース、デバイス又は中間コンポーネントを通して間接的に結合されるか、若しくは通信していてもよい。変更、置換及び改変の他の例は、当業者によって確認可能であり、本明細書に開示された精神及び範囲から逸脱することなく行われ得る。
図1
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