(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-20
(45)【発行日】2025-01-28
(54)【発明の名称】業務支援装置、業務支援方法および業務支援プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/087 20230101AFI20250121BHJP
【FI】
G06Q10/087
(21)【出願番号】P 2021140149
(22)【出願日】2021-08-30
【審査請求日】2024-01-19
(73)【特許権者】
【識別番号】398040527
【氏名又は名称】株式会社オービック
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】田中 裕次郎
(72)【発明者】
【氏名】矢部 真之
(72)【発明者】
【氏名】上野 剛光
【審査官】大野 朋也
(56)【参考文献】
【文献】特開2001-312637(JP,A)
【文献】特開2010-176525(JP,A)
【文献】特開2004-210460(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御部を備える業務支援装置であって、
他社ヤードの商品の入庫状態を管理するための入庫管理テーブル並びに自社在庫及び他社在庫を管理する在庫テーブルにアクセス可能であり、
前記制御部は、前記他社ヤードから自社ヤードへの出荷要求がなされた場合に、前記入庫管理テーブルを参照して、出荷指示を行う出荷指示手段と、
前記出荷指示に基づいて、前記他社ヤードから出荷された商品が前記自社ヤードに入荷された場合に、
資産区分が他社資産となっている当該商品の前記資産区分を自社資産とする資産振替を行って前記在庫テーブルを更新する在庫管理手段と、
を備えること、
を特徴とする業務支援装置。
【請求項2】
他社に対して発注した前記商品についての前記他社ヤードへの入庫が通知された場合に、前記入庫管理テーブルを更新する入庫更新手段を、
備えることを特徴とする請求項1
に記載の業務支援装置。
【請求項3】
前記在庫管理手段は、前記資産振替を行うに際して、仕入伝票を作成して債務の計上を行う、
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の業務支援装置。
【請求項4】
前記出荷指示手段は、前記出荷要求に基づいて引当入力処理がなされた場合に、前記他社ヤードに対して前記出荷指示を行う、
ことを特徴とする
請求項1または請求項2に記載の業務支援装置。
【請求項5】
他社ヤードの商品の入庫状態を管理するための入庫管理テーブル並びに自社在庫及び他社在庫を管理する在庫テーブルにアクセス可能な業務支援装置で実行される業務支援方法であって、前記他社ヤードから自社ヤードへの出荷要求がなされた場合に、前記入庫管理テーブルを参照して、出荷指示を行うステップと、前記出荷指示に基づいて、前記他社ヤードから出荷された商品が前記自社ヤードに入荷された場合に、
資産区分が他社資産となっている当該商品の前記資産区分を自社資産とする資産振替を行って前記在庫テーブルを更新するステップと、を備えたことを特徴とする業務支援方法。
【請求項6】
他社ヤードの商品の入庫状態を管理するための入庫管理テーブル並びに自社在庫及び他社在庫を管理する在庫テーブルにアクセス可能な業務支援装置をコンピュータにより制御するための業務支援プログラムであって、前記コンピュータを、前記他社ヤードから自社ヤードへの出荷要求がなされた場合に、前記入庫管理テーブルを参照して、出荷指示を行う出荷指示手段と、前記出荷指示に基づいて、前記他社ヤードから出荷された商品が前記自社ヤードに入荷された場合に、
資産区分が他社資産となっている当該商品の前記資産区分を自社資産とする資産振替を行って前記在庫テーブルを更新する在庫管理手段と、して機能させることを特徴とする業務支援プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、業務支援装置、業務支援方法および業務支援プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に鉄鋼業界では高炉メーカーから材料を手に入れる場合、一次商社(一次問屋)のみが高炉メーカーから購入する口座を保有しているため、一般に、一次商社(一次問屋)の子会社などの二次、三次商社(二次、三次問屋)を経由し、高炉メーカーから材料を購入する。
この場合において、高炉メーカーは、経由する商社のヤードに在庫を保管し、商社(問屋)には売上を計上することとなっていた。
また、商社(問屋)も高炉メーカーには仕入計上するものの、材料を購入した企業への売上は立てないこととなっていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、材料を購入する企業(メーカー)が、自社の在庫数を実際に把握できるタイミングは仕入計上時となり、実効的に自社の在庫と等価である商社のヤードに入庫された在庫を有効に活用できず、在庫の最適化が行えない虞があった。
また、同様の理由により、商社のヤードに入庫された在庫は、債務管理の対象とならないため、債務管理の精度向上が図れない虞があった。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、仕入計上前に実効的な在庫管理が行え、債務管理の精度向上を図ることが可能な業務支援装置、業務支援方法および業務支援プログラムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、実施形態の業務支援装置は、制御部を備える業務支援装置であって、他社ヤードの商品の入庫状態を管理するための入庫管理テーブル並びに自社在庫及び他社在庫を管理する在庫テーブルにアクセス可能であり、前記制御部は、前記他社ヤードから自社ヤードへの出荷要求がなされた場合に、前記入庫管理テーブルを参照して、出荷指示を行う出荷指示手段と、前記出荷指示に基づいて、前記他社ヤードから出荷された商品が前記自社ヤードに入荷された場合に、資産区分が他社資産となっている当該商品の前記資産区分を自社資産とする資産振替を行って前記在庫テーブルを更新する在庫管理手段と、を備えること、を特徴とする。
【0006】
また、実施形態の業務支援装置において、他社に対して発注した前記商品についての前記他社ヤードへの入庫が通知された場合に、前記入庫管理テーブルを更新する入庫更新手段を、備えることを特徴とする。
【0007】
また実施形態の業務支援装置において、前記在庫管理手段は、前記資産振替を行うに際して、仕入伝票を作成して債務の計上を行う、ことを特徴とする。
【0008】
また実施形態の業務支援装置において、前記出荷指示手段は、前記出荷要求に基づいて引当入力処理がなされた場合に、前記他社ヤードに対して前記出荷指示を行う、ことを特徴とする。
【0009】
実施形態の業務支援方法は、他社ヤードの商品の入庫状態を管理するための入庫管理テーブル並びに自社在庫及び他社在庫を管理する在庫テーブルにアクセス可能な業務支援装置で実行される業務支援方法であって、前記他社ヤードから自社ヤードへの出荷要求がなされた場合に、前記入庫管理テーブルを参照して、出荷指示を行うステップと、前記出荷指示に基づいて、前記他社ヤードから出荷された商品が前記自社ヤードに入荷された場合に、資産区分が他社資産となっている当該商品の前記資産区分を自社資産とする資産振替を行って前記在庫テーブルを更新するステップと、を備えたことを特徴とする。
【0010】
実施形態の業務支援プログラムは、他社ヤードの商品の入庫状態を管理するための入庫管理テーブル並びに自社在庫及び他社在庫を管理する在庫テーブルにアクセス可能な業務支援装置をコンピュータにより制御するための業務支援プログラムであって、前記コンピュータを、前記他社ヤードから自社ヤードへの出荷要求がなされた場合に、前記入庫管理テーブルを参照して、出荷指示を行う出荷指示手段と、前記出荷指示に基づいて、前記他社ヤードから出荷された商品が前記自社ヤードに入荷された場合に、資産区分が他社資産となっている当該商品の前記資産区分を自社資産とする資産振替を行って前記在庫テーブルを更新する在庫管理手段と、して機能させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、仕入計上前に実効的な在庫管理が行え、債務管理の精度向上を図ることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】
図1は、業務支援装置の概要構成ブロック図である。
【
図2】
図2は、発注情報データベースの説明図である。
【
図3】
図3は、入荷情報データベースの構成例の説明図である。
【
図4】
図4は、在庫データベースの構成例の説明図である。
【
図5】
図5は、素材要求情報データベースの構成例の説明図である。
【
図6】
図6は、素材ヤード引当情報データベースの構成例の説明図である。
【
図7】
図7は、処理に伴って生成された在庫データの一例の説明図である。
【
図8】
図8は、素材入荷情報データベースの構成例の説明図である。
【
図9】
図9は、更新された在庫データベースの要部の説明図である。
【
図10】
図10は、債務データベースの構成例の説明図である。
【
図11】
図11は、実施形態の概要処理フローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
次に実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は本実施形態により限定されるものではない。
【0014】
[1]実施形態
図1は、業務支援装置の概要構成ブロック図である。
業務支援装置10は、業務支援処理(発注入力処理、発注取込処理、入荷入力処理、入荷取込処理、ヤード引当入力処理、入荷入力処理、在庫更新処理、債務計上処理等)を支援するアプリケーション(例えばWebアプリケーションなど)がインストールされている据置型または携帯型の情報処理装置(例えば、デスクトップ型のパーソナルコンピュータ、ノート型のパーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistants)、スマートフォン、タブレット型のパーソナルコンピュータ等)として構成される。
【0015】
業務支援装置10は、通信ネットワーク30(例えばインターネット、イントラネット、LAN(Local Area Network)等)を介して、自社工場に設置された自社端末20、外部サーバ40(例えばWebサーバなど)、取引先である商社に設置された商社サーバ41、商社のヤード(倉庫)に設置された商社ヤード端末42等と通信可能に接続されている。
【0016】
業務支援装置10は、制御部11、通信インターフェース部12、記憶部13および入出力インターフェース部14を備えている。これらの各部は、通信バス等の任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
【0017】
制御部11は、業務支援装置10を統括的に制御するMPU等として構成されている。制御部11は、OS等の制御プログラム・各種の処理手順等を規定したプログラム・所要データなどを格納するための内部メモリを有し、格納されているこれらのプログラムに基づいて種々の情報処理を実行する。
【0018】
この場合において、制御部11は、出荷指示手段M1として機能し、オペレータが入力した出荷入力に基づいて、通信インタフェース部12及び通信ネットワーク30を介して、商社サーバ41に対して、商社の商社ヤードに入荷されている素材(商品)の出荷を指示する。
【0019】
また、制御部11は、在庫管理手段M2として機能し、自社の在庫のみならず、発注済みの素材(商品)であって、既に商社のヤード(倉庫)に入荷済みの素材(商品)の資産振替を行って在庫テーブルを更新し、自社の在庫として管理する。
【0020】
また、制御部11は、入庫更新手段M3として機能し、他社である商社に対して発注した素材(商品)についての他社ヤードである商社ヤードへの入庫が通知された場合に、入庫管理テーブルとしての入荷情報データベース13Bを更新する。
【0021】
通信インターフェース部12は、ルータ等の通信装置および専用線等の有線または無線の通信回線を介して、業務支援装置10を通信ネットワーク30に通信可能に接続する。通信インターフェース部12は、外部サーバ40等の他の装置と通信ネットワーク30を介してデータを通信する機能を備えている。
【0022】
入出力インターフェース部14には、入力装置15および出力装置16が接続されている。
入力装置15としては、例えば、キーボード、マウスおよびマイクの他、ディスプレイと協働して入力を行うポインティングデバイス機能を実現するタッチパネル(いわゆるタッチパネルディスプレイ)等が挙げられる。
出力装置16としては、モニタディスプレイ(家庭用テレビを含む)の他、スピーカやプリンタ等が挙げられる。
【0023】
記憶部13には、各種のデータベース、テーブルおよびファイルなどが格納される。記憶部13には、OS(Operating System)と協働してCPU(Central Processing Unit)に命令を与えて各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録される。記憶部13として、例えば、RAM(Random Access Memory)・ROM(Read Only Memory)、SSD(Solid State Disk)等のメモリ装置、ハードディスクのような固定ディスク装置および光ディスク等を用いることができる。
【0024】
記憶部13は、発注情報データベース(DB)13Aと、入荷情報データベース(DB)13Bと、在庫データベース(DB)13Cと、素材要求情報データベース(DB)13Dと、素材ヤード引当情報データベース(DB)13Eと、素材入荷情報データベース(DB)13Fと、債務データベース(DB)13Gと、を備えている。
【0025】
次に、各データベース13A~13Gに格納される情報の具体例について説明する。
【0026】
図2は、発注情報データベースの構成例の説明図である。
まず、発注情報データベース(DB)13Aに格納される情報について説明する。
発注情報データベース13Aに格納される情報としては、伝票番号13A1、伝票種13A2、発注取引13A3、行13A4、発注日13A5、(発注)部門13A6、素材発注番号13A7、発注先13A8、倉庫(ヤード)13A9、品名13A10、発注数量13A11、発注単価13A12、発注金額13A13等が挙げられる。
【0027】
伝票番号13A1は、発注伝票を特定可能なデータが格納される。
伝票種13A2は、伝票の種類を特定可能なデータが格納される。
図2の例では、発注情報であるので「発注」が格納されている。
【0028】
発注取引13A3、発注の取引内容を特定可能なデータが格納される。
図2の例では、自社工場で用いる素材を他社(本例では、商社)を介して、素材メーカーに発注する「素材発注」及び自社倉庫に納入される「通常発注」が格納されている。
【0029】
行13A4は、一つの発注伝票において、一又は複数の発注を行う場合にその記載順を表す行番号が格納される。
図2の例では、一の発注のみであるので、行番号=「1」が格納されている。したがって、一つの発注伝票において複数の発注を行う場合には、二つ目の発注には「2」が記載され、以降同様に行番号が増加したデータが格納される。
【0030】
発注日13A5は、発注を行った日を特定するための発注日が格納される。
(発注)部門13A6は、当該伝票により発注を行った部門を特定するための部門情報が格納される。
図2の例では、資材部が発注を行った場合を示している。
【0031】
素材発注番号13A7は、発注取引が素材を商社を介して素材メーカーに発注する場合の発注番号を特定するための情報が格納される。
図2の例では、発注番号=「1001」が格納されている。
発注先13A8は、発注先であるメーカー等を特定するための情報として発注先特定コード及び発注先社名が格納される。
図2の例では、例えば、発注先特定コード=「S001」及び発注先社名=「□△鉄鋼」が格納されている。
【0032】
倉庫(ヤード)13A9は、入荷先の倉庫を特定するための情報として倉庫特定コード及び倉庫名称が格納される。
図2の例では、素材発注に関しては、例えば、倉庫特定コード=「S001」及び倉庫名称「ヤード倉庫」が格納されている。
品名13A10は、発注品の品名を特定する品名コードが格納される。
図2の例では、品名コード=「S0001」、品名コード=「G0001」が格納されている。
【0033】
発注数量13A11は、発注品の数量が格納される。
図2の伝票番号=「HA0001」の場合には、発注数量=「100(個)」となっている。
発注単価13A12は、発注品の単価が格納される。
図2の伝票番号=「HA0001」の場合には、発注単価=「500,000(円)」となっている。
【0034】
発注金額13A13発注品の単価が格納される。
図2の伝票番号=「HA0001」の場合には、発注金額=「50,000,000(円)」となっている。
【0035】
図3は、入荷情報データベースの構成例の説明図である。
次に入荷情報データベース(DB)13Bに格納される情報について説明する。
入荷情報データベース13Bに格納される情報としては、素材発注番号13B1、伝票版行13B2、伝票種13B3、発注取引13B4、行13B5、入荷日13B6、部門13B7、発注先13B8、倉庫13B9、入荷数量13B10等が挙げられる。
【0036】
素材発注番号13B1は、発注情報データベース13Aの素材発注番号13A7に対応するデータであり、入荷した素材の発注番号を特定するための素材発注番号が格納される。
伝票番号13B2は、発注情報データベース13Aの伝票番号13A1に対応するデータであり、発注伝票を特定する伝票番号が格納される。
【0037】
伝票種13B3は、伝票の種類を特定可能なデータが格納される。
図3の例では、入荷情報であるので「入荷」が格納されている。
発注取引13B4は、発注取引の内容を特定可能なデータが格納される。
図3の例では、発注素材の入荷であることを表す「素材入荷」が格納されている。
【0038】
行13B5は、一つの入荷伝票において、一又は複数の入荷がなされた場合にその記載順を表す行番号が格納される。
図3の例では、一の入荷のみであるので、行番号=「1」が格納されている。したがって、一つの入荷伝票において複数の入荷がなされた場合には、二つ目の入荷には「2」が記載され、以降同様に行番号が増加したデータが格納される。
【0039】
入荷日13B6は、入荷日を特定するための情報が格納される。
図3の例では、入荷日=「2021/10/01」である。
部門13B7は、発注元の部門を特定するための情報が格納される。
図3の例では、発注元の部門=「資材部」である。
【0040】
発注先13B8は、当該入荷に対応する発注先を特定するための情報として発注先特定コード及び発注先社名が格納される。
図3の例では、例えば、発注先特定コード=「S001」及び発注先社名=「□△鉄鋼」が格納されている。
【0041】
倉庫13B9は、入荷先の倉庫を特定するための情報が格納される。
図3の例では、入荷先の倉庫を特定するための情報として倉庫特定コード及び倉庫名称が格納される。
図3の例では、素材発注であるので、例えば、倉庫特定コード=「S001」及び倉庫名称「ヤード倉庫」が格納されている。
【0042】
入荷数量13B10は、入荷数量が格納される。
図3の例では、入荷数量=「100(個)」となっている。
【0043】
図4は、在庫データベースの構成例の説明図である。
つぎに在庫データベース(DB)13Cに格納される情報について説明する。
在庫データベース13Cに格納される情報としては、在庫場所13C1、資産区分13C2、ステータス13C3、品名13C4、入荷数量13C5等が挙げられる。
【0044】
在庫場所13C1は、在庫場所を特定する情報として、倉庫特定コード及び倉庫名称が
格納される。この場合においては、上述したように、実際の在庫場所は、自社内ではなく、他社(商社)のヤード倉庫であり、
図4の例では、倉庫特定コード=「S001」及び倉庫名称「ヤード倉庫」が格納されている。
【0045】
資産区分13C2は、自社資産であるか、他社資産であるかを表す情報が格納される。
図4の例では、まだ他社(商社)の倉庫にあり、未だ資産振替はなされていないので、資産区分=「他社資産」となっている。
ステータス13C3は、当該資産の状態(引当済みまたは未引当)を表す情報が格納されている。
図4の例では、ステータス=「未引当」となっている。
【0046】
品名13C4は、発注情報データベース(DB)13Aの品名13A10に対応するデータであり、在庫となっている素材の品名が格納される。
図4の例では、品名コード=「S0001」が格納されている。
入荷数量13C5は、実効的な在庫としての入荷数量が格納される。
図4の例では、入荷数量=「100(個)」となっている。
【0047】
図5は、素材要求情報データベースの構成例の説明図である。
つぎに素材要求情報データベース(DB)13Dに格納される情報について説明する。
素材要求情報データベース13Dに格納される情報としては、伝票番号13D1、伝票種13D2、行13D3、要求日13D4、部門13D5、品名13D6、要求数量13D7等が挙げられる。
【0048】
伝票番号13D1は、素材要求伝票を特定可能な伝票番号が格納される。
図5の例では、伝票番号=「YO0001」が格納されている。
伝票種13D2は、伝票の種類を特定可能なデータが格納される。
図5の例では、素材要求情報であるので「要求」が格納されている。
【0049】
行13D3は、一つの素材要求伝票において、一又は複数の素材要求がなされた場合にその記載順を表す行番号が格納される。
図5の例では、一の素材要求のみであるので、行番号=「1」が格納されている。したがって、一つの素材要求伝票において複数の素材要求がなされた場合には、二つ目の素材要求には「2」が記載され、以降同様に行番号が増加したデータが格納される。
【0050】
要求日13D4は、素材要求を行った日付を特定可能な情報が格納される。
図5の例では、要求日=「2021/10/3」が格納されている。
部門13D5は、素材要求元の部門を特定するための情報が格納される。
図5の例では、素材要求元の部門=「資材部」である。
【0051】
品名13D6は、発注情報データベース(DB)13Aの品名13A10に対応するデータであり、素材要求対象の素材の品名が格納される。
図5の例では、品名コード=「S0001」が格納されている。
要求数量13D7は、素材要求量が格納される。
図5の例では、要求数量=「60(個)」となっている。
【0052】
品名13C4は、発注情報データベース(DB)13Aの品名13A10に対応するデータであり、在庫となっている素材の品名が格納される。
図4の例では、品名コード=「S0001」が格納されている。
入荷数量13C5は、実効的な在庫としての入荷数量が格納される。
図4の例では、入荷数量=「100(個)」となっている。
【0053】
図6は、素材ヤード引当情報データベースの構成例の説明図である。
つぎに素材ヤード引当情報データベース(DB)13Eに格納される情報について説明する。
【0054】
素材ヤード引当情報データベース13Eに格納される情報としては、伝票番号13E1、伝票種13E2、行13E3、引当日13E4、部門13E5、素材発注番号13E6、出庫先13E7、入庫先13E8、発注先13E9、品名13E10、引当数量13E11等が挙げられる。
【0055】
伝票番号13E1は、素材ヤード引当伝票を特定可能な伝票番号が格納される。
図6の例では、伝票番号=「HE0001」が格納されている。
伝票種13E2は、伝票の種類を特定可能なデータが格納される。
図6の例では、素材ヤード引当伝票であるので「引当」が格納されている。
【0056】
行13E3は、一つの素材ヤード引当伝票において、一又は複数の素材ヤード引当がなされた場合にその記載順を表す行番号が格納される。
図6の例では、一の素材ヤード引当のみであるので、行番号=「1」が格納されている。したがって、一つの素材ヤード引当伝票において複数の素材ヤード引当がなされた場合には、二つ目の素材ヤード引当には「2」が記載され、以降同様に行番号が増加したデータが格納される。
【0057】
引当日13E4は、素材ヤード引当を行った日付を特定可能な情報が格納される。
図6の例では、要求日=「2021/10/5」が格納されている。
部門13E5は、素材ヤード引当元の部門を特定するための情報が格納される。
図6の例では、素材ヤード引当元の部門=「資材部」である。
【0058】
素材発注番号13E6は、発注情報データベース13Aの素材発注番号13A7に対応する素材発注番号が格納される。
図6の例では、素材発注番号=「1001」が格納されている。
【0059】
出庫先13E7は、出庫先の倉庫を特定するための情報として倉庫特定コード及び倉庫名称が格納される。
図6の例では、例えば、他社の倉庫である倉庫特定コード=「S001」及び倉庫名称「ヤード倉庫」が格納されている。
【0060】
入庫先13E8は、入庫先の倉庫を特定するための情報として倉庫特定コード及び倉庫名称が格納される。
図6の例では、例えば、自社内の倉庫である倉庫特定コード=「A001」及び倉庫名称「工場倉庫」が格納されている。
【0061】
発注先13E9は、素材発注先を特定するための発注情報データベース13Aの発注先番号13A8に対応する発注先であるメーカー等を特定するための情報として発注先特定コード及び発注先社名が格納される。
図6の例では、例えば、発注先特定コード=「S001」及び発注先社名=「□△鉄鋼」が格納されている。
【0062】
品名13E10は、発注情報データベース13Aの品名13A10に対応する素材ヤード引当対象の品名を特定する品名コードが格納される。
図6の例では、品名コード=「S0001」が格納されている。
引当数量13E11は、素材ヤード引当対象の品の引当数量が格納されている。
図6の例では、引当数量=「60(個)」が格納されている。
【0063】
図7は、素材入荷情報データベースの構成例の説明図である。
つぎに素材入荷情報データベース(DB)13Fに格納される情報について説明する。
素材入荷情報データベース(DB)13Fに格納される情報としては、伝票番号13F1、伝票種13F2、行13F3、入荷日13F4、部門13F5、素材発注番号13F6、出庫先13F7、入庫先13F8、発注先13F9、品名13F10、数量13F11等が挙げられる。
【0064】
伝票番号13F1は、素材入荷伝票を特定可能な伝票番号が格納される。
図7の例では、伝票番号=「N0001」が格納されている。
伝票種13F2、伝票の種類を特定可能なデータが格納される。
図7の例では、素材入荷伝票であるので「入荷」が格納されている。
【0065】
行13F3は、一つの素材入荷伝票において、一又は複数の入荷がなされた場合にその記載順を表す行番号が格納される。
図7の例では、一の入荷のみであるので、行番号=「1」が格納されている。したがって、一つの素材入荷伝票において複数の素材入荷がなされた場合には、二つ目の入荷には「2」が記載され、以降同様に行番号が増加したデータが格納される。
【0066】
入荷日13F4は、素材入荷がなされた日付を特定可能な情報が格納される。
図7の例では、入荷日=「2021/10/10」が格納されている。
部門13F5は、素材入荷先の部門を特定するための情報が格納される。
図7の例では、素材ヤード引当元の部門=「資材部」である。
【0067】
素材発注番号13F6は、発注情報データベース13Aの素材発注番号13A7に対応する素材発注番号が格納される。
図7の例では、素材発注番号=「1001」が格納されている。
【0068】
出庫先13F7は、出庫先の倉庫を特定するための情報として倉庫特定コード及び倉庫名称が格納される。
図7の例では、例えば、他社の倉庫である倉庫特定コード=「S001」及び倉庫名称「ヤード倉庫」が格納されている。
【0069】
入庫先13F8は、入庫先の倉庫を特定するための情報として倉庫特定コード及び倉庫名称が格納される。
図7の例では、例えば、自社内の倉庫である倉庫特定コード=「A001」及び倉庫名称「工場倉庫」が格納されている。
【0070】
発注先13F9は、素材発注先を特定するための発注情報データベース13Aの発注先番号13A8に対応する発注先であるメーカー等を特定するための情報として発注先特定コード及び発注先社名が格納される。
図7の例では、例えば、発注先特定コード=「S001」及び発注先社名=「□△鉄鋼」が格納されている。
【0071】
品名13F10は、発注情報データベース13Aの品名13A10に対応する素材入荷対象の品名を特定する品名コードが格納される。
図7の例では、品名コード=「S0001」が格納されている。
数量13F11は、素材入荷対象の品の引当数量が格納されている。
図7の例では、引当数量=「60(個)」が格納されている。
【0072】
図8は、債務データベースの構成例の説明図である。
つぎに、債務データベース(DB)13Gに格納される情報について説明する。
債務データベース13Gに格納される情報としては、伝票番号13G1、伝票種13G2、取引区分13G3、行13G4、債務計上日13G5、部門13G6、素材発注番号13G7、仕入れ先13G8、品名13G9、数量13G10、仕入単価13G11、仕入金額13G12等が挙げられる。
【0073】
伝票番号13G1は、債務伝票を特定可能な伝票番号が格納される。
図8の例では、伝票番号=「SA001」が格納されている。
【0074】
伝票種13G2は、債務伝票の種類を特定可能なデータが格納される。
図8の例では、仕入に対応する債務伝票であるので「仕入」が格納されている。
取引区分13G3は、取引の区分を特定可能なデータが格納される。
図8の例では、取引区分=「通常」が格納されている。
【0075】
行13G4は、一つの債務伝票において、一又は複数の債務が記載された場合にその記載順を表す行番号が格納される。
図8の例では、一の債務のみであるので、行番号=「1」が格納されている。したがって、一つの債務伝票において複数の債務が記載された場合には、二つ目の債務には「2」が記載され、以降同様に行番号が増加したデータが格納される。
【0076】
債務計上日13G5は、債務伝票に記載の債務を計上した日を特定可能な情報が格納される。
図8の例では、入荷日=「2021/10/10」が格納されている。
部門13G6は、素材入荷先の部門を特定するための情報が格納される。
図7の例では、素材ヤード引当元の部門=「資材部」である。
【0077】
素材発注番号13G7は、発注情報データベース13Aの素材発注番号13A7に対応する素材発注番号が格納される。
図8の例では、素材発注番号=「1001」が格納されている。
【0078】
仕入れ先13G8は、仕入先を特定するための発注情報データベース13Aの発注先番号13A8に対応する発注先であるメーカー等を特定するための情報として仕入先特定コード及び仕入先社名が格納される。
図8の例では、例えば、仕入先特定コード=「S001」及び仕入先社名=「□△鉄鋼」が格納されている。
【0079】
品名13G9は、発注情報データベース13Aの品名13A10に対応する仕入対象の品名を特定する品名コードが格納される。
図8の例では、品名コード=「S0001」が格納されている。
【0080】
数量13G10は、仕入対象の品の数量が格納されている。
図8の例では、数量=「60(個)」が格納されている。
仕入単価13G11は、仕入対象の品の単価が格納される。
図8の例では、仕入単価=「500,000(円)」となっている。
【0081】
仕入金額13G12は、仕入対象の品の仕入金額が格納される。
図8の例では、仕入金額=「30,000,000(円)」となっている。
【0082】
次に実施形態の動作について説明する。
図9は、実施形態の概要シーケンスフローチャートである。
以下の説明においては、業務支援装置10が自社の資材部に設置され、素材を実際に用いて加工を行う自社工場には、自社端末20が設置され、素材発注先の商社には、商社サーバ41が設置され、商社のヤード(倉庫)には、商社ヤード端末42が設置されているものとして説明する。
【0083】
まず、業務支援装置10においては、資材部のオペレータにより商社に対して素材を発注するための発注入力処理がなされる(ステップS11)。
【0084】
この発注入力処理がなされることにより業務支援装置10の制御部11は、発注情報としての注文データを生成し、発注情報データベース13Aに入力を行って発注情報データベース13Aを更新する。
さらに制御部11は、通信インタフェース部及びネットワーク30を介して、商社サーバ41に注文データを送信する(ステップS12)。
【0085】
この結果、商社の担当者が商社サーバ41を操作することにより、あるいは、商社サーバが納期データベースを参照して、納期を業務支援装置10に回答する(ステップS13)。
納期が回答されると、業務支援装置10の制御部11は、発注取込を行う(ステップS14)。
これにより制御部11は、発注情報データベース13Aを更新する。
【0086】
その後、納期が到来し、他社ヤード倉庫に素材メーカーから入庫がなされると、商社ヤード端末42のオペレータにより入庫入力がなされ、当該入庫入力にともなって入庫報告がネットワーク30及び通信インタフェース部12を介して制御部11に対して入庫報告がなされる。
【0087】
この結果、制御部11は、入荷情報データベース13Bを更新して、入庫報告がなされた入荷素材の状況を
図3に示したものと同様のデータ状態とする。
【0088】
その後、自社工場に設置された自社端末20を介して、自社工場の製造部門から製造に必要な素材の要求入力がなされ(ステップS16)、素材要求処理がなされる(ステップS17)。
素材要求処理がなされると、制御部11は、素材要求処理に基づいて
図5に示したフォーマットに対応する素材要求情報データを生成し、素材要求情報データベース13Dに追加して、素材要求情報データベースをを更新する。
【0089】
続いて、制御部11は、追加された素材要求情報データに基づいて
図6に示したフォーマットに対応する素材ヤード引当情報データを生成し、素材ヤード引当情報データベース13Eを更新する。そして、自社工場の自社端末20に対して、当該生成した素材ヤード引当情報データに対応する引当伝票番号を通知する。
【0090】
この結果、自社端末20のオペレータは、通知された引当伝票番号に対応する素材ヤード引当情報を取得し、出庫先13E7に対応する出庫先に対し、入庫先13E8に対応する入庫先(本例では、商社ヤードに設けられた商社ヤード端末42)に対し、通信インタフェース部12及びネットワーク30を介して、品名13E10に対応する品名の素材を引当数量13E11に対応する数量の素材を出庫するように出庫依頼を行う(ステップS19)。
【0091】
この結果、他社ヤードである商社ヤードにおいて、出庫依頼が受け付けられると、当該出庫依頼に対応する実際の出庫処理がなされる。
そして、出庫依頼に対応する入庫先に素材が入荷されると(ステップS21)、自社工場に設けられた自社端末20において、素材入荷入力処理がなされる(ステップS22)。
この素材入荷入力処理は、ネットワーク30及び通信インタフェース部12を介して制御部11に通知され、素材入荷情報データベース13Fが更新されることとなる。
この結果、制御部11は、在庫管理種段M2として機能して、在庫データベース13Cの更新を行う(ステップS23)。
【0092】
図10は、在庫データベースの更新の一例の説明図である。
素材入荷入力処理が行われる前は、
図4に示した様に示した様に品名=「S0001」の素材は、資産区分=「他社資産」として、その入荷数量13C5=「100(個)」であったが、
図5に示した様に素材要求処理において要求数量=「60(個)」を引き当てた結果、
図10の1行目に示すようにステータス13C3=「引当済」となる。
【0093】
この結果、未引当の他社資産の数量=「40(個)」[=100-60]となって、
図10に示すように、在庫データベス13Cが更新されることとなる。
【0094】
図11は、素材が自社工場に入庫した後の在庫データベースの説明図である。
素材要求を行った素材が実際に自社工場に入庫されると、
図11の更新後の在庫データベース13CAの1行目の在庫データD1に示すように、在庫場所13C1=「A0001工場倉庫」となり、資産区分13C=「自社資産」となり、ステータス13C3=「引当済」となり、品名13C4=「S001」となり、入荷数量13C5=「60(個)」となる。
【0095】
この結果、
図11の更新後の在庫データベース13CAの2行目の在庫データD2に示すように、在庫場所13C1=「S0001ヤード倉庫」の資産区分13C2=「他社資産」、ステータス13C3=「引当済」、品名13C4=「S001」の素材は、入荷数量13C5=「0(個)」に更新されることなり、実際の引当処理が完了する。
【0096】
そして、
図11の更新後の在庫データベース13CAの3行目の在庫データD3に示すように、在庫場所13C1=「S0001ヤード倉庫」の資産区分13C2=「他社資産」、ステータス13C3=「未引当」、品名13C4=「S001」の素材は、入荷数量13C5=「40(個)」の状態となる。
【0097】
これらの結果、素材の仕入が完了したこととなるので、制御部11は、在庫管理種段M2として機能し、他社ヤードである商社ヤード(=「S0001ヤード倉庫」)から出荷された商品品名13C4=「S001」の素材は、自社ヤードである工場倉庫(=A001工場倉庫)入荷された場合に、資産振替を行って在庫テーブル13Cを更新するとともに、
図8に示し
た仕入伝票を生成して、債務計上を行うこととなる。
【0098】
以上の説明のように、本実施形態によれば、仕入計上前に実効的な在庫管理が行え、債務管理の精度向上を図ることが可能となる。
【0099】
[2]国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)への貢献
本実施形態により、業務効率化や企業の適切な経営判断を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標8及び9に貢献することが可能となる。
【0100】
また、本実施形態により、廃棄ロス削減や、ペーパレス・電子化を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標12、13及び15に貢献することが可能となる。
【0101】
また、本実施形態により、統制、ガバナンス強化に寄与することができるので、SDGsの目標16に貢献することが可能となる。
【0102】
[3]実施形態の変形例
また、以上実施形態について説明したが、上述した実施形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態にて実施されてよいものである。
【0103】
例えば、上述した実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
【0104】
このほか、上記文献中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0105】
また、業務支援装置10に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
【0106】
例えば、業務支援装置10が備える処理機能、特に制御部11において行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、MPUおよび当該MPUにおいて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。尚、プログラムは、いわゆる情報処理装置に本発明にかかる収益認識方法実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じて業務支援装置10に機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHDD(Hard Disk Drive)などの記憶部13等には、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、MPUと協働して制御部を構成する。
【0107】
また、このコンピュータプログラムは、業務支援装置10に対して通信ネットワーク30を介して接続された外部サーバ40に記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
【0108】
また、本発明にかかる業務支援プログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム製品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto-Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、および、Blu-ray Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。
【0109】
また、「プログラム」とは、任意の言語または記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードまたはバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、実施形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成および読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
【0110】
記憶部13に格納される各種のデータベース等は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、および、ウェブページ用ファイル等を格納する。同様に記憶部13の機能を外部サーバ40に持たせるように構成することも可能である。
【0111】
また、業務支援装置10は、既知のパーソナルコンピュータまたはワークステーション等の情報処理装置として構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された当該情報処理装置として構成してもよい。また、業務支援装置10は、当該情報処理装置に本発明の商品情報管理方法を実現させるソフトウェア(プログラムまたはデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
【0112】
更に、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じてまたは機能負荷に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0113】
本発明は、業務支援方法として、在庫管理と、債務計上と、を連携して業務を行いうる業種・業界において有用である。
【符号の説明】
【0114】
10 業務支援装置
11 制御部(出荷指示手段、在庫管理手段、入庫更新手段)
12 通信インターフェース部
13 記憶部
13A 発注情報データベース
13B 入荷情報データベース
13C 在庫データベース
13D 素材要求情報データベース
13E 素材ヤード引当情報データベース
13F 素材入荷情報データベース
13G 債務データベース
M1 出荷指示手段
M2 在庫管理手段
M3 入庫更新手段