(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-20
(45)【発行日】2025-01-28
(54)【発明の名称】什器システム
(51)【国際特許分類】
A47B 7/00 20060101AFI20250121BHJP
A47B 13/02 20060101ALI20250121BHJP
【FI】
A47B7/00 Z
A47B13/02
(21)【出願番号】P 2021153789
(22)【出願日】2021-09-22
【審査請求日】2024-06-03
(73)【特許権者】
【識別番号】000000561
【氏名又は名称】株式会社オカムラ
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【氏名又は名称】松沼 泰史
(72)【発明者】
【氏名】吉田 龍介
【審査官】野尻 悠平
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第05666887(US,A)
【文献】特開平09-191961(JP,A)
【文献】登録実用新案第3116746(JP,U)
【文献】特開2016-214612(JP,A)
【文献】特開2015-181724(JP,A)
【文献】特開平11-235239(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47B 7/00
A47B 13/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一天板を有する第一天板付什器と、
下面が前記第一天板の上面よりも高位置に配置された第二天板と前記第二天板を支持する支持ユニットとを有する第二天板付什器と、
を備え、
前記支持ユニットは、
水平な第一方向に離間して対向配置された一対の支持体と、
一端に一方の前記支持体が接続されると共に他端に他方の前記支持体が接続され、前記第一天板の上面よりも高い位置に配置されて前記第二天板を下方から支持する直線状の杆状部材と
を備え、
前記第一方向における前記第二天板の端部は、前記支持体よりも前記第一方向における外側に突出して設けられている
ことを特徴とする什器システム。
【請求項2】
前記第二天板の前記端部の外縁は、異なる方向に延伸する2つの直線部と、前記直線部同士を接続する円弧状の湾曲部とを有することを特徴とする請求項1記載の什器システム。
【請求項3】
前記第一天板の外縁は、異なる方向に延伸する2つの直線部と、前記直線部同士を接続する円弧状の湾曲部とを有することを特徴とする請求項1または2記載の什器システム。
【請求項4】
前記第一方向と直交する水平な第二方向にて、前記杆状部材は、前記支持体の一方の端と他方の端よりも前記第二天板の中央寄りに配置されていることを特徴とする請求項1~3いずれか一項に記載の什器システム。
【請求項5】
一対の前記支持体のそれぞれは、
前記杆状部材に接続される接続部と、
前記接続部から前記他方の支持体と離間するように前記第一方向に延設され、前記第一方向と直交する水平な第二方向に配列され、前記接続部から前記第一方向に沿って離間するに連れて互いに前記第二方向に離間する一対の上部アームと、
各々の前記上部アームの下部から下方に延設された支持脚部と
を備えることを特徴とする請求項1~4いずれか一項に記載の什器システム。
【請求項6】
前記支持脚部は、他方の前記支持体に対向する内壁面を有し、
前記内壁面は、下方に向かうに連れて他方の前記支持体と離間する方向に向かう傾斜面に形成されている
ことを特徴とする請求項5記載の什器システム。
【請求項7】
一方の前記上部アームに接続された前記支持脚部と他方の前記上部アームに接続された前記支持脚部とは、前記上部アームから下方に延伸すると共に、下方に向かうに連れて互いに近接するように全体が傾斜していることを特徴とする請求項5または6記載の什器システム。
【請求項8】
前記支持体は、前記支持脚部の下端部同士を接続すると共に床面に接地可能な接地部を備えることを特徴とする請求項5~7いずれか一項に記載の什器システム。
【請求項9】
前記支持脚部は、前記第一方向を幅方向とする板状に形成されていることを特徴とする請求項5~8いずれか一項に記載の什器システム。
【請求項10】
前記支持体は、一方の前記支持脚部と他方の前記支持脚部との間を塞ぐと共に着脱可能なカバー体を備えることを特徴とする請求項5~9いずれか一項に記載の什器システム。
【請求項11】
前記支持体は、一方の前記上部アームと他方の前記上部アームとの間に配置されると共に前記第二天板を下方から支持する支持面部を備えることを特徴とする請求項5~10いずれか一項に記載の什器システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、什器システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
オフィス、公共施設及び学校等の執務空間においては、執務者の執務効率を向上させるために天板付什器が使用されるのが一般的である。例えば、特許文献1には、平面視長方形状の天板と、この天板を支持する複数の脚を備える天板付什器が開示されている。また、特許文献2には、平面視にて屈曲した形状の天板と、この天板を支持する複数の脚を備える天板付什器が開示されている。これらの天板付什器では、例えば天板の外縁近くに位置する執務者が、天板の上面を作業面として用いて作業が行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特許第6541256号公報
【文献】特開2018-033686号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、執務者の増加等に伴って天板付什器の増設が必要となったり、執務空間のレイアウト変更等に伴って複数の天板付什器の移動を要したりする場合がある。このような場合に、特許文献1や特許文献2に開示された天板付什器においては、複数の天板付什器を設置する場合のレイアウトの自由度が低く、天板付什器の増設や移動が困難となる場合がある。
【0005】
さらに特許文献1に開示された天板付什器では、一対の脚同士が複数のビームで接続されている。特許文献1においては、これらの複数のビームが一対の脚同士の間から脚の外側にまで突出して設けられている。このため、天板の端部の下方の空間がビームによって狭められており、執務者の下肢空間が狭くなってしまう。
【0006】
本発明は、上述する問題点に鑑みてなされたもので、複数の天板付什器を有する什器システムにおいて、天板付什器のレイアウトの自由度を向上させると共に天板付什器の下方空間を広く確保することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上記課題を解決するための手段として、以下の構成を採用する。
【0008】
本発明の第1の態様は、什器システムであって、第一天板を有する第一天板付什器と、下面が上記第一天板の上面よりも高位置に配置された第二天板と上記第二天板を支持する支持ユニットとを有する第二天板付什器と、を備え、上記支持ユニットが、水平な第一方向に離間して対向配置された一対の支持体と、一端に一方の上記支持体が接続されると共に他端に他方の上記支持体が接続され、上記第一天板の上面よりも高い位置に配置されて上記第二天板を下方から支持する直線状の天板支持部材とを備え、上記第一方向における上記第二天板の端部は、上記支持体よりも上記第一方向における外側に突出して設けられているという構成を採用する。
【0009】
本発明の第1の態様の什器システムは、相対的に高さが低い第一天板を有する第一天板付什器と、相対的に高さが高い第二天板を有する第二天板付什器とを備えている。第二天板の下面は、第一天板の上面よりも高位置に配置されている。このため、本発明の第1の態様の什器システムでは、第一天板付什器の一部を第二天板付什器の下方に収容するように配置することが可能となる。
【0010】
つまり、本発明の第1の態様の什器システムにおいては、第一天板付什器の一部を第二天板付什器の下方に収容し、第一天板の露出された部位を作業面として使用することができる。このように、本発明の第1の態様の什器システムによれば、第一天板付什器と第二天板付什器とを一部重ねた状態でレイアウトすることが可能であり、天板付什器同士の一部を重ねてレイアウトできない場合と比較して天板付什器のレイアウトの自由度が高まる。したがって、本発明の第1の態様の什器システムによれば、複数の天板付什器を有する什器システムにおいて、天板付什器のレイアウトの自由度を向上させることが可能となる。また、本発明の第1の態様の什器システムによれば、第二天板付什器を執務者が起立姿勢で使用し、第一天板付什器を執務者が着座姿勢で使用することができる。つまり、本発明の第1の態様の什器システムの什器システムによれば、異なる姿勢で執務する執務者が同一空間で作業を行うことが可能となる。
【0011】
さらに、本発明の第1の態様の什器システムにおいては、天板支持部材の端が支持体に接続されている。つまり、天板支持部材は一対の支持体の間に配置されており、一対の支持体の間から支持体の外側に突出していない。このような支持ユニットは、天板支持部材を2つの支持体で挟んだ門型の形状となり、強度が高く、第二天板を安定的に支持することができる。
【0012】
また、本発明の第1の態様の什器システムにおいては、第二天板の第一方向における端部は、支持体よりも外側に突出して設けられている。このため、本発明の第1の態様によれば、第二天板の端部の下方に天板支持部材が配置されていない広い空間を形成することができる。また、第一天板付什器と第二天板付什器とを近接して配置すると、例えば着座姿勢で第一天板付什器を使用する執務者の視界に第二天板の端部の下方が入ることが考えられる。このような場合であっても、本発明の第1の態様によれば、第二天板の端部を視認する執務者の視界に天板支持部材が入ることを防止することができる。したがって什器システムの体裁を良好なものとすることが可能となる。
【0013】
したがって、本発明の第1の態様によれば、複数の天板付什器を有する什器システムにおいて、天板付什器のレイアウトの自由度を向上させると共に天板付什器の下方空間を広く確保することが可能となる。
【0014】
本発明の第2の態様は、上記第1の態様において、上記第二天板の上記端部の外縁が、異なる方向に延伸する2つの直線部と、上記直線部同士を接続する円弧状の湾曲部とを有するという構成を採用する。
【0015】
本発明の第2の態様によれば、第二天板の外縁に円弧状の湾曲部を有する角部が設けられる。このような角部は、平面視にて屈曲した部位が設けられていないことから、どのような方向からも作業が容易である。したがって、本発明の第2の態様によれば、平面視において第二天板付什器をどの向きに配置しても第二天板の角部での作業を容易に行うことが可能となる。つまり、本発明の第2の態様によれば、天板付什器のレイアウトの自由度をさらに向上させることが可能となる。
【0016】
本発明の第3の態様は、上記第1または第2の態様において、上記第一天板の外縁が、異なる方向に延伸する2つの直線部と、上記直線部同士を接続する円弧状の湾曲部とを有するという構成を採用する。
【0017】
本発明の第3の態様によれば、第一天板の外縁に円弧状の湾曲部を有する角部が設けられる。このような角部は、平面視にて屈曲した部位が設けられていないことから、どのような方向からも作業が容易である。したがって、本発明の第3の態様によれば、第一天板付什器を第二天板付什器に対して平面視においてどのように回動させた場合であっても、第一天板の角部での作業を容易に行うことが可能となる。つまり、本発明の第3の態様によれば、天板付什器のレイアウトの自由度をさらに向上させることが可能となる。
【0018】
本発明の第4の態様は、上記第1~第3いずれかの態様において、上記第一方向と直交する水平な第二方向にて、上記天板支持部材は、上記支持体の一方の端と他方の端よりも上記第二天板の中央寄りに配置されているという構成を採用する。
【0019】
本発明の第4の態様によれば、天板支持部材が第二天板の第二方向における中央寄りに配置される。このため、平面視において、天板支持部材は、第二天板の外縁から一定の距離で大きく離間した状態で配置される。つまり、本発明の第4の態様においては、執務者から見て天板支持部材が第二天板の外縁から大きく奥まった位置に配置される。このため、天板支持部材が執務者の邪魔になることを抑止することが可能となる。
【0020】
本発明の第5の態様は、上記第1~第4いずれかの態様において、一対の上記支持体のそれぞれが、上記天板支持部材に接続される接続部と、上記接続部から上記他方の支持体と離間するように上記第一方向に延設され、上記第一方向と直交する水平な第二方向に配列され、上記接続部から上記第一方向に沿って離間するに連れて互いに上記第二方向に離間する一対の上部アームと、各々の上記上部アームの下部から下方に延設された支持脚部とを備えるという構成を採用する。
【0021】
本発明の第5の態様によれば、天板支持部材が接続される接続部から離間するに連れて一対の上部アーム同士の距離が離れることになる。つまり、一対の上部アームは、接続部から離れるに従って広がるように延設されている。このため、これらの各々の上部アームの下部から下方に延設された支持脚部同士の間隔を広く確保し、これによって第二天板から受ける荷重を安定して受けることになる。また、上部アーム同士の間の空間を広げることが可能となり、第二天板の端部の付近の執務者に対する下肢空間を広げることが可能となる。
【0022】
本発明の第6の態様は、上記第5の態様において、上記支持脚部が、他方の上記支持体に対向する内壁面を有し、上記内壁面が、下方に向かうに連れて他方の上記支持体と離間する方向に向かう傾斜面に形成されているという構成を採用する。
【0023】
本発明の第6の態様によれば、支持脚部の内壁面が、下方に向かうに連れて他方の支持体と離間する方向に向かうように傾斜されている。このため、支持脚部の内壁面を第二天板の下面と鉛直とした場合と比較して、支持体同士の間の空間を下方に向かうに連れて広くすることが可能となる。
【0024】
このように支持体同士の間の空間が下方に向かうに連れて広がることによって、第二天板の下方に第一天板付什器の一部を収容した状態での、第一天板付什器の平面視における第二天板付什器に対する回動範囲を広く確保することが可能となる。なお、第二天板に対する第一天板の高さを下げるほど、第一天板付什器の平面視における第二天板付什器に対する回動範囲を広くすることが可能となる。このような本発明の第6の態様によれば、第一天板付什器の平面視における第二天板付什器に対する回動範囲を広くして、天板付什器のレイアウトの自由度をさらに向上させることが可能となる。
【0025】
本発明の第7の態様は、上記第5または第6の態様において、一方の上記上部アームに接続された上記支持脚部と他方の上記上部アームに接続された上記支持脚部とは、上記上部アームから下方に延伸すると共に、下方に向かうに連れて互いに近接するように全体が傾斜しているという構成を採用する。
【0026】
本発明の第7の態様によれば、支持脚部同士が下方に向かうに連れて互いに近接するため、支持体が下方に向かって窄まる形状となる。このため、支持脚部が傾斜することなく鉛直に下方に延設する場合と比較して、支持脚部の外側における第二天板の下方空間を広げることが可能となる。
【0027】
このように支持脚部の外側における第二天板の下方空間が広がることによって、第二天板の下方に第一天板付什器の一部を収容した状態での、第一天板付什器の平面視における第二天板付什器に対する回動範囲を広く確保することが可能となる。なお、第二天板に対する第一天板の高さを下げるほど、第一天板付什器の平面視における第二天板付什器に対する回動範囲を広くすることが可能となる。このような本発明の第7の態様によれば、第一天板付什器の平面視における第二天板付什器に対する回動範囲を広くして、天板付什器のレイアウトの自由度をさらに向上させることが可能となる。
【0028】
本発明の第8の態様は、上記第5~第7いずれかの態様において、上記支持体が、上記支持脚部の下端部同士を接続すると共に床面に接地可能な接地部を備えるという構成を採用する。
【0029】
本発明の第8の態様によれば、支持脚部の下端部同士が接地部によって接続されている。このため、支持体の剛性を向上させることができる。したがって、第二天板をより安定的に支持することが可能となる。
【0030】
本発明の第9の態様は、上記第5~第8いずれかの態様において、上記支持脚部が、上記第一方向を幅方向とする板状に形成されているという構成を採用する。
【0031】
本発明の第9の態様によれば、支持脚部が板状に形成されるため、棒状の支持脚部と比較して、支持脚部の断面積が増加し、第二天板から受ける荷重を分散して受けることが可能となる。このため、支持脚部の負荷を低減することが可能となる。さらに、支持脚部と支持脚部との間に支持脚部の幅方向を奥行き方向とする広い空間を形成することが可能となる。このため、支持脚部同士の間の空間を収容空間として利用することが可能となる。
【0032】
本発明の第10の態様は、上記第5~第9いずれかの態様において、上記支持体が、一方の上記支持脚部と他方の上記支持脚部との間を塞ぐと共に着脱可能なカバー体を備えるという構成を採用する。
【0033】
本発明の第10の態様によれば、カバー体によって支持脚部同士の間を塞ぐことが可能となる。このため、支持脚部同士の間の空間を介して支持体の反対側が外側の者から視認されることを防止することが可能となる。
【0034】
本発明の第11の態様は、上記第5~第10いずれかの態様において、上記支持体が、一方の上記上部アームと他方の上記上部アームとの間に配置されると共に上記第二天板を下方から支持する支持面部を備えるという構成を採用する。
【0035】
本発明の第11の態様によれば、支持面部によって支持体と第二天板との接触面積を広げることが可能となり、第二天板からの荷重を受ける面積を広くすることが可能となる。このため、例えば上部アームのみが第二天板と接触する場合よりも、支持体によって第二天板をより安定的に支持することが可能となる。
【発明の効果】
【0036】
本発明においては、第一天板を有する第一天板付什器と、下面が上記第一天板の上面よりも高位置に配置された第二天板と上記第二天板を支持する支持ユニットとを有する第二天板付什器と、を備え、上記支持ユニットが、水平な第一方向に離間して対向配置された一対の支持体と、一端に一方の上記支持体が接続されると共に他端に他方の上記支持体が接続され、上記第一天板の上面よりも高い位置に配置されて上記第二天板を下方から支持する直線状の天板支持部材とを備え、上記第一方向における上記第二天板の端部は、上記支持体よりも上記第一方向における外側に突出して設けられている。このため、本発明によれば、複数の天板付什器を有する什器システムにおいて、天板付什器のレイアウトの自由度を向上させると共に天板付什器の下方空間を広く確保することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【
図1】本発明の第1実施形態における什器システムの概略構成を示す平面図である。
【
図2】本発明の第1実施形態における什器システムが備える1つのハイテーブルと1つのローテーブルとの斜視図である。
【
図3】本発明の第1実施形態における什器システムが備えるハイテーブルの全体図であり、(a)が側面図であり、(b)が正面図である。
【
図4】本発明の第1実施形態における什器システムが備えるハイテーブルの斜視図である。
【
図5】本発明の第1実施形態における什器システムが備えるハイテーブルの分解斜視図である。
【
図6】本発明の第1実施形態における什器システムが備える支持体の斜視図である。
【
図7】本発明の第1実施形態における什器システムが備える支持体の分解斜視図である。
【
図8】本発明の第1実施形態における什器システムが備える基体部の平面図である。
【
図9】本発明の第1実施形態における什器システムが備えるが備える基体の側面図である。
【
図10】本発明の第1実施形態における什器システムが備える支持体の内壁面が傾斜面である場合と、内壁面が鉛直面である場合とにおける低位置天板の移動可能範囲を示す模式図である。
【
図11】本発明の第1実施形態における什器システムが備えるが備える基体の正面図である。
【
図12】本発明の第2実施形態における什器システムが備えるハイテーブルの斜視図である。
【
図13】本発明の第2実施形態における什器システムが備えるハイテーブルの分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
以下、図面を参照して、本発明に係る什器システムの一実施形態について説明する。
【0039】
(第1実施形態)
図1は、本実施形態の什器システム100の概略構成を示す平面図である。
図2は、本実施形態の什器システム100が備える1つのハイテーブル200と1つのローテーブル300との斜視図である。本実施形態の什器システム100は、オフィス、公共施設及び学校等の執務空間に設置され、執務者に対して作業面を提供する。
図1及び
図2に示すように、本実施形態の什器システム100は、ハイテーブル200(第二天板付什器)と、ローテーブル300(第一天板付什器)とを備えている。
【0040】
図1においては、2つのハイテーブル200と、2つのローテーブル300とを備える什器システム100を示している。しかしながら、ハイテーブル200とローテーブル300との設置数は各々1つ以上の数で任意に設定可能である。本実施形態の什器システム100は、少なくとも1つのハイテーブル200と、1つのローテーブル300とを備えていれば良い。
【0041】
ハイテーブル200は、ローテーブル300が有する低位置天板50(第一天板)よりも高い位置に配置される高位置天板1(第二天板)を備える天板付什器である。例えば、執務者は、起立状態でハイテーブル200を使用する。このため、ハイテーブル200の高位置天板1は、例えば執務者が起立した状態で作業がしやすい高さに配置されている。
【0042】
ローテーブル300は、ハイテーブル200の高位置天板1よりも低い位置に配置される低位置天板50を備える天板付什器である。例えば、執務者は、着座状態でローテーブル300を使用する。例えば、執務者は、ローテーブル300の側方に設置された椅子400に着座した状態でローテーブル300を使用する。このため、ローテーブル300の低位置天板50は、例えば執務者が着座した状態で作業がしやすい高さに配置されている。
【0043】
本実施形態の什器システム100においては、
図1に示すように、ハイテーブル200がローテーブル300の一部を跨ぐように配置されている。つまり、ローテーブル300の低位置天板50の一部は、ハイテーブル200の高位置天板1の下方に収容された状態とされている。また、ローテーブル300の低位置天板50の他の一部は、ハイテーブル200の高位置天板1と外れた位置にあり、上方に露出している。このように、本実施形態の什器システム100においては、平面視にて、低位置天板50の一部が高位置天板1と重ねて配置され、低位置天板50の他の一部が上方に露出して配置されている。
【0044】
図3は、本実施形態の什器システム100が備えるハイテーブル200の全体図であり、(a)が側面図であり、(b)が平面図である。また、
図4は、本実施形態の什器システム100が備えるハイテーブル200の斜視図である。また、
図5は、本実施形態の什器システム100が備えるハイテーブル200の分解斜視図である。これらの図に示すように、ハイテーブル200は、高位置天板1と、支持ユニット2とを備えている。
【0045】
高位置天板1は、支持ユニット2によって下方から支持され、上面が作業面として使用可能な天板である。本実施形態において高位置天板1は、下面がローテーブル300の低位置天板50の上面よりも高位置に配置されている。
【0046】
図2に示すように、本実施形態においては、平面視にて高位置天板1と低位置天板50とが重なる部位において、高位置天板1の下面と低位置天板50の上面とが空間を空けて離間している。この結果、高位置天板1と低位置天板50との間に、収容空間Sが形成されている。この収容空間Sには、例えば、執務者のカバン等を収容したり、また小型のキャビネットを配置したりすることが可能である。
【0047】
図3(b)等に示すように、高位置天板1は、平面視が略長方形状の形状に形成されている。なお、以下の説明においては、高位置天板1の長手方向をハイテーブル200の左右方向(水平な第一方向)とし、高位置天板1の短手方向をハイテーブル200の前後方向(水平な第二方向)とする。
【0048】
高位置天板1の外縁1aは、4つの直線部1bを有している。これらの4つの直線部1bのうち2つが左右方向に沿って延伸し、残りの2つが前後方向に沿って延伸している。また、高位置天板1の外縁1aは、4つの円弧状の湾曲部1cを有している。各々の湾曲部1cは、高位置天板1の外側に向けて膨出するように湾曲されており、異なる方向に延伸する2つの直線部1b同士を接続している。
【0049】
高位置天板1は、異なる方向に延伸する直線部1bと、これらの直線部1bを接続する円弧状の湾曲部1cとを有する丸角状の角部1dを有している。このような角部1dは、長方形状に形成された高位置天板1の4隅の各々に設けられている。各々の角部1dにおいて、直線部1bと湾曲部1cとは、屈曲する部位を形成することなく滑らかに接続されている。
【0050】
高位置天板1の角部1dには屈曲した部位が形成されていないため、高位置天板1の側方から角部1dを含む部位で作業を行う場合に、屈曲した部位が作業の邪魔となることがない。このため、角部1dに対してどうような方向からであっても、執務者が快適に高位置天板1の上面にて作業を行うことができる。
【0051】
また、
図3(a)に示すように、高位置天板1の左右方向における端部は、支持ユニット2の後述する支持体3よりも外側に突出して設けられている。本実施形態においては、このような高位置天板1の左右方向における端部は、仮に執務者が着座姿勢であっても、執務者の下肢が収容可能な程度に支持体3よりも外側に大きく突出して設けられている。
【0052】
本実施形態において、例えば
図4及び
図5に示すように、高位置天板1は、2つのパーツに分割されて形成されている。つまり、本実施形態において高位置天板1は、2つの分割パーツを合わせることによって形成されている。なお、高位置天板1を分割せずに形成することも可能である。
【0053】
支持ユニット2は、床面と接触して高位置天板1を下方から支持し、高位置天板1から受ける荷重を床面に伝達する。この支持ユニット2は、例えば
図3に示すように、2つで一対の支持体3と、ビーム部材4(天板支持部材)とを備えている。
【0054】
支持体3は、左右方向(すなわち水平方向)に離間して配置されており、ビーム部材4によって互いに接続されている。これらの支持体3は、例えば、
図3(a)に示すように、左右対称な形状に形成されている。
【0055】
図6は、支持体3の全体構成を示す斜視図である。また、
図7は、支持体3の分解斜視図である。これらの図に示すように、支持体3は、基体部10と、上部体20と、カバー体30とを備えている。なお、2つの支持体3は左右対称形状であるため、
図6及び
図7においては、片側の支持体3のみを図示して説明する。
【0056】
基体部10は、上部体20及びカバー体30を支持する剛性部材である。この基体部10は、一対の上部アーム11と、連結杆12と、中間板部13と、支持脚部14と、接地部15とを備えている。
【0057】
図8は、基体部10の平面図である。例えば
図8に示すように、上部アーム11は、前後方向に沿って延伸する連結杆12から左右方向に延設された部位である。本実施形態において上部アーム11は、前後方向(支持体の離間方向である左右方向と直交する水平方向)に配列されて2つ設けられている。これらの上部アーム11は、連結杆12から、左右方向のうち自らが設けられた支持体3と異なる支持体3(他方の支持体)から離間する方向に延設されている。つまり、左側に配置された支持体3に設けられた上部アーム11は、右側に配置された支持体3と反対側の左側に向けて連結杆12から延設されている。また、右側に配置された支持体3に設けられた上部アーム11は、左側に配置された支持体3と反対側の右側に向けて連結杆12から延設されている。
【0058】
2つの上部アーム11の一方は、連結杆12の一方の端部から延設されている。また、2つの上部アーム11の他方は、連結杆12の他方の端部から延設されている。これらの上部アーム11は、連結杆12から離間するに連れて互いに前後方向(すなわち配列方向)に離間している。つまり、これらの上部アーム11は、連結杆12から離間するに連れて広がるように延設されている。
【0059】
なお、基体部10に上部体20が固定されることによって、各々の上部アーム11の連結杆12に前後方向から接続された端部には、上部体20の後述するビーム部材接続部21が左右方向から接続される。つまり、これらの上部アーム11は、ビーム部材接続部21から、左右方向のうち自らが設けられた支持体3と異なる支持体3(他方の支持体)から離間する方向に延設されている。さらに、上部アーム11は、ビーム部材接続部21から離間するに連れて互いに前後方向(すなわち配列方向)に離間している。
【0060】
連結杆12は、一方の上部アーム11と他方の上部アーム11とを連結する杆状の部材である。この連結杆12は、前後方向に延伸して設けられている。なお、連結杆12は、上部アーム11と共に上部体20の後述する支持板22を下方から支持する。中間板部13は、一方の上部アーム11と他方の上部アーム11との間に配置されており、連結杆12の下部と接続した板状の部位である。中間板部13は、連結杆12から離間するに連れて上方に向かうように傾斜している。このような中間板部13の連結杆12と反対側の端は、連結杆12と同一の高さに位置しており、連結杆12及び上部アーム11と共に上部体20の後述する支持板22を下方から支持する。
【0061】
図9は、基体部10の側面図である。この図に示すように、支持脚部14は、各々の上部アーム11の下部から下方に延設された部位である。支持脚部14は、
図9に示すように、上部アーム11から下方への突出量が連結杆12から離れるに連れて連続的に増加し、上部アーム11の略中央から連結杆12と反対側の端までは最大量で一定となるように形成されている。つまり、
図9に示すように、支持脚部14は、上部アーム11の略中央から連結杆12と反対側の端までにおいて大きく突出した形状に形成されている。
【0062】
また、本実施形態においては、支持脚部14は、下方に向かうに連れて自らが設けられた支持体3と異なる支持体3(他方の支持体)から離間することで傾斜するように、上部アーム11の下部から下方に延設されている。つまり、左側の支持体3に設けられた支持脚部14は、下方に向かうに連れて左側に向かうように傾斜されている。また、右側の支持体3に設けられた支持脚部14は、下方に向かうに連れて右側に向かうように傾斜されている。
【0063】
このような支持脚部14は、自らが設けられた支持体3と異なる支持体3(他方の支持体)側に向けられた内壁面14aを有している。この内壁面14aは、支持体3の内壁面(一対の支持体3の互いに対向される面)を形成している。つまり、本実施形態においてハイテーブル200は、水平方向に離間して配置されると共に内壁面14aが互いに対向されて高位置天板1を支持する一対の支持体3を備えている。
【0064】
本実施形態において内壁面14aは、下方に向かうに連れて他方の支持体3と離間する方向に向かう傾斜面に形成されている。つまり、左側の支持体3に設けられた内壁面14aは、下方に向かうに連れて右側の支持体3と離間する方向である左側に向かう傾斜面に形成されている。また、右側の支持体3に設けられた内壁面14aは、下方に向かうに連れて左側の支持体3と離間する方向である右側に向かう傾斜面に形成されている。
【0065】
このように内壁面14aが下方に向かうに連れて他方の支持体3から離間する傾斜面とされていることで、支持体3同士の間の空間が下方に向かうに連れて左右方向に拡大する。このため、内壁面14aが鉛直面である場合と比較して、支持体3同士の間の空間が拡大する。
【0066】
図10は、内壁面14aが上述のような傾斜面である場合と、内壁面14aが鉛直面である場合とにおける低位置天板50の移動可能範囲を示す模式図である。なお、
図10においては、傾斜面である内壁面14aを実線で示し、鉛直面である内壁面14aを仮想線で示している。この図に示すように、内壁面14aが上述のような傾斜面であることによって、低位置天板50の高さ位置において内壁面14aの内側の空間が広がる。この広がった空間の分、支持体3同士の間における低位置天板50(すなわちローテーブル300)の配置可能範囲が拡大する。したがって、例えば、平面視におけるハイテーブル200に対するローテーブル300の角度をより大きな鈍角とすることが可能となる。つまり、本実施形態では、高位置天板1の下方にローテーブル300の一部を収容した状態での、ローテーブル300の平面視におけるハイテーブル200に対する回動範囲を広く確保することが可能となる。
【0067】
図11は、基体部10の正面図である。なお、
図11においては、
図9の矢印A方向から見た正面図である。この図に示すように、一方の上部アーム11に接続された支持脚部14と他方の上部アーム11に接続された支持脚部14とは、下方に向かうに連れて互いに近接するように傾斜している。より詳細には、前側に配置された支持脚部14は、下方に向かうに連れて後側に向かうように傾斜している。また、後側に配置された支持脚部14は、下方に向かうに連れて前側に向かうように傾斜している。このように各々の支持脚部14が傾斜することで、2つの支持脚部14が下方に向かうに連れて互いに近接している。
【0068】
このように支持脚部14が上述のように傾斜していることによって、支持体3が下方に向かって窄まる形状となる。このため、支持脚部14が傾斜することなく鉛直に下方に延設された場合と比較して、支持脚部14の外側における高位置天板1の下方空間が広がる。この広がった空間の分、支持体3同士の間における低位置天板50(すなわちローテーブル300)の配置可能範囲が拡大する。したがって、例えば、平面視におけるハイテーブル200に対するローテーブル300の角度をより大きな鈍角とすることが可能となる。つまり、本実施形態では、高位置天板1の下方にローテーブル300の一部を収容した状態での、ローテーブル300の平面視におけるハイテーブル200に対する回動範囲を広く確保することが可能となる。
【0069】
また、例えば
図9に示すように、支持脚部14は、上下方向を長さ方向とした場合に、上下方向と直交する方向(本実施形態では左右方向)を幅方向とする板状に形成されている。このように支持脚部14が板状に形成されることで、棒状の支持脚部と比較して、支持脚部14の断面積が増加し、高位置天板から受ける荷重を分散して受けることが可能となる。
【0070】
また、支持脚部14が上述のように板状に形成されることによって、例えば
図11に示されている要因、支持脚部14と支持脚部14との間に支持脚部14の幅方向を奥行き方向とする広い空間を形成することが可能となる。
【0071】
接地部15は、支持脚部14の下端部同士を接続すると共に床面に接地可能な部位である。本実施形態においては、板状の支持脚部14に合わせた幅寸法の板状に形成されている。この接地部15は、支持脚部14同士を接続することによって、支持体3の剛性を高める。
【0072】
図7に戻り、上部体20は、支持体3の上部を構成しており、基体部10に上方から接続された部位である。上部体20は、不図示のねじ等によって基体部10に対して固定されている。この上部体20は、ビーム部材接続部21と、支持板22(支持面部)と、側部カバー体23とを備えている。
【0073】
ビーム部材接続部21は、支持体3同士を連結するビーム部材4に接続される部位であり、1つの縦壁部21aと、2つの取付部21bとを有している。縦壁部21aは、表裏面を左右方向に向け、前後方向に延伸する壁部であり、取付部21bを支持している。この縦壁部21aは、基体部10の連結杆12と略同一の長さ寸法を有しており、連結杆12に対して左右方向の一方向から当接されている。例えば、左側の支持体3に設けられた縦壁部21aは、右側から連結杆12に対して当接されている。また、右側の支持体3に設けられた縦壁部21aは、左側から連結杆12に対して当接されている。
【0074】
取付部21bは、ビーム部材4の端部が固定される部位である。本実施形態において、ビーム部材4は2つ設けられている。このため、取付部21bも2つ設けられている。各々の取付部21bは、縦壁部21aの連結杆12と当接される面と反対側の面から突出して設けられている。一方の取付部21bが縦壁部21aの前後方向における一方側の端部から突出されており、他方の取付部21bが縦壁部21aの前後方向における他方側の端部から突出されている。
【0075】
支持板22は、平面視にて、一方の上部アーム11と他方の上部アーム11との間を埋設するように配置されており、高位置天板1を下方から支持する部位である。本実施形態においては、支持板22は、2つの上部アーム11上に載置されることで、2つの上部アーム11に架け渡すように配置されている。このような支持板22は、上面が高位置天板1の下面と面接触され、高位置天板1を広い面で支持する。
【0076】
側部カバー体23は、支持板22の前後方向における各々の端部に接続されており、支持板22から下方に垂下するように設けられている。各々の側部カバー体23は、支持脚部14の外壁面に当接し、支持脚部14の外壁面を覆うように設けられている。2つの側部カバー体23のうち、前後方向における前側に配置された側部カバー体23は、2つの支持脚部14のうち前側に配置された支持脚部14を前側から覆う。また、2つの側部カバー体23のうち、前後方向における後側に配置された側部カバー体23は、2つの支持脚部14のうち後側に配置された支持脚部14を後側から覆う。
【0077】
カバー体30は、一方の支持脚部14と他方の支持脚部14との間を塞ぐ部材である。本実施形態においてカバー体30は、中間板部13と、2つの支持脚部14と、接地部15とによって囲まれるように、これらの部材に嵌合して配置されている。嵌合されたカバー体30は、2つの支持体3に挟まれた空間側から支持体3の外側に向けて力を加えることによって、取り外すことが可能である。つまり、カバー体30は着脱可能とされている。
【0078】
このような支持体3は、平行に配設された2つのビーム部材4によって連結されている。これらのビーム部材4は、支持体3同士を連結する連結部材である。各々のビーム部材4は、一方の支持体3のビーム部材接続部21から他方の支持体3のビーム部材接続部21まで左右方向に沿って直線状に延伸しており、高位置天板1を下方から支持する。
【0079】
各々のビーム部材4は、例えば
図3に示すように、高位置天板1の前後方向における中央寄りに配置されている。より詳細には、ビーム部材4は、前後方向にて、支持体3の一方の端と他方の端よりも高位置天板1の中央寄りに配置されている。このため、平面視において、ビーム部材4は、高位置天板1の外縁1aから一定の距離で大きく離間した状態で配置されている。つまり、本実施形態においては、執務者から見てビーム部材4が高位置天板1の外縁1aから大きく奥まった位置に配置されている。
【0080】
なお、各々のビーム部材4は、端部が支持体3の取付部21bに固定されている。つまり、例えば
図3に示すように、ビーム部材4は、2つの支持体3の間に配置されており、支持体3の間から支持体3の外側に突出されていない。
【0081】
このような2つの支持体とビーム部材4とによって形成された支持ユニット2は、ビーム部材4を2つの支持体3で挟んだ門型の形状に形成されている。このような支持ユニット2は、強度が高く、2つの支持体3の間のビーム部材4を支持体3の外側に突出しなくても、高位置天板1を安定的に支持することができる。
【0082】
また、
図2に示すように、ローテーブル300は、低位置天板50を備えている。また、ローテーブル300は、ハイテーブル200と同様の支持ユニット2を備えている。なお、ローテーブル300に設けられた支持ユニット2は、支持体3の支持脚部14がハイテーブル200と比較して短く形成されている点を除いてハイテーブル200に設けられた支持ユニット2と同様の構成である。このため、ローテーブル300が備える支持ユニット2の説明は省略する。
【0083】
低位置天板50は、支持ユニット2によって下方から支持され、上面が作業面として使用可能な天板である。低位置天板50は、平面視が略長方形状の形状に形成されている。なお、以下の説明においては、低位置天板50の長手方向をローテーブル300の左右方向とし、低位置天板50の短手方向をローテーブル300の前後方向とする。
【0084】
図2に示すように、低位置天板50の外縁50aは、4つの直線部50bを有している。これらの4つの直線部50bのうち2つが左右方向に沿って延伸し、残りの2つが前後方向に沿って延伸している。また、低位置天板50の外縁50aは、4つの円弧状の湾曲部50cを有している。各々の湾曲部50cは、低位置天板50の外側に向けて膨出するように湾曲されており、異なる方向に延伸する2つの直線部50b同士を接続している。
【0085】
低位置天板50は、異なる方向に延伸する直線部50bと、これらの直線部50bを接続する円弧状の湾曲部50cとを有する丸角状の角部50dを有している。このような角部50dは、長方形状に形成された低位置天板50の4隅の各々に設けられている。各々の角部50dにおいて、直線部50bと湾曲部50cとは、屈曲する部位を形成することなく滑らかに接続されている。
【0086】
低位置天板50の角部50dには屈曲した部位が形成されていないため、低位置天板50の側方から角部50dを含む部位で作業を行う場合に、屈曲した部位が作業の邪魔となることがない。このため、角部50dに対してどうような方向からであっても、執務者が快適に低位置天板50の上面にて作業を行うことができる。
【0087】
また、低位置天板50の左右方向における端部は、支持ユニット2の後述する支持体3よりも外側に突出して設けられている。本実施形態においては、このような低位置天板50の左右方向における端部は、仮に執務者が着座姿勢であっても、執務者の下肢が収容可能な程度に支持体3よりも外側に大きく突出して設けられている。
【0088】
このような本実施形態の什器システム100では、ローテーブル300をハイテーブル200の高位置天板1の下方に一部が収容された状態で配置する。この際、ローテーブル300とハイテーブル200とは、接続されていない。このようなローテーブル300は、ハイテーブル200の支持ユニット2と干渉しない範囲で、高位置天板1の下方に一部が収容された状態で、平面視で回動させることができる。このため、ローテーブル300は、平面視にて、ハイテーブル200に対する角度を自由に調整して配置される。
【0089】
以上のような什器システム100は、ローテーブル300と、ハイテーブル200とを備えている。ローテーブル300は、低位置天板50を有する。ハイテーブル200は、下面が低位置天板50の上面よりも高位置に配置された高位置天板1と、高位置天板1を支持する支持ユニット2とを有する。また、支持ユニット2は、一対の支持体3と、ビーム部材4とを備えている。一対の支持体3は、水平な左右方向に離間して対向配置されている。ビーム部材4は、一端に一方の支持体3が接続されると共に他端に他方の支持体3が接続され、低位置天板50の上面よりも高い位置に配置されて高位置天板1を下方から支持する直線状に形成されている。また、左右方向における高位置天板1の端部は、支持体3よりも左右方向における外側に突出して設けられている。
【0090】
このような本実施形態の什器システム100は、相対的に高さが低い低位置天板50を有するローテーブル300と、相対的に高さが高い高位置天板1を有するハイテーブル200とを備えている。高位置天板1の下面は、低位置天板50の上面よりも高位置に配置されている。このため、本実施形態什器システム100では、ローテーブル300の一部をハイテーブル200の下方に収容するように配置することが可能となる。
【0091】
つまり、本実施形態の什器システム100においては、ローテーブル300の一部をハイテーブル200の下方に収容し、低位置天板50の露出された部位を作業面として使用することができる。このように、本実施形態の什器システム100によれば、ローテーブル300とハイテーブル200とを一部重ねた状態でレイアウトすることが可能であり、天板付什器同士の一部を重ねてレイアウトできない場合と比較して天板付什器のレイアウトの自由度が高まる。したがって、本実施形態の什器システム100によれば、複数の天板付什器を有する什器システムにおいて、天板付什器のレイアウトの自由度を向上させることが可能となる。また、本実施形態の什器システム100によれば、ハイテーブル200を執務者が起立姿勢で使用し、ローテーブル300を執務者が着座姿勢で使用することができる。つまり、本実施形態の什器システム100によれば、異なる姿勢で執務する執務者が同一空間で作業を行うことが可能となる。
【0092】
さらに、本実施形態の什器システム100においては、ビーム部材4の端が支持体3に接続されている。つまり、ビーム部材4は一対の支持体3の間に配置されており、一対の支持体3の間から支持体3の外側に突出していない。このような支持ユニット2は、ビーム部材4を2つの支持体3で挟んだ門型の形状となり、強度が高く、高位置天板1を安定的に支持することができる。
【0093】
また、本実施形態の什器システム100においては、高位置天板1の左右方向における端部は、支持体3よりも外側に突出して設けられている。このため、本実施形態の什器システム100によれば、高位置天板1の端部の下方にビーム部材4が配置されていない広い空間を形成することができる。また、ローテーブル300とハイテーブル200とを近接して配置すると、例えば着座姿勢でローテーブル300を使用する執務者の視界に高位置1の端部の下方が入ることが考えられる。このような場合であっても、本実施形態の什器システム100によれば、高位置天板1の端部を視認する執務者の視界にビーム部材4が入ることを防止することができる。したがって什器システム100の体裁を良好なものとすることが可能となる。
【0094】
したがって、本実施形態の什器システム100によれば、複数の天板付什器を有する什器システムにおいて、天板付什器のレイアウトの自由度を向上させると共に天板付什器の下方空間を広く確保することが可能となる。
【0095】
また、本実施形態の什器システム100においては、ハイテーブル200は、左右方向に離間して配置されて高位置天板1を支持すると共に内壁面14aが互いに対向された一対の支持体3を備えている。また、低位置天板50がハイテーブル200の一方の支持体3と他方の支持体3との間に配設されている。
【0096】
このような本実施形態の什器システム100によれば、低位置天板50がハイテーブル200の支持体3同士の間に配置されるため、低位置天板50が高位置天板1の端部から平面視にて食み出すことを防止することができる。このため、本実施形態の什器システム100によれば、低位置天板50によって高位置天板1の端部の使用が阻害されることを抑止し、高位置天板1の端部を有効利用することが可能となる。
【0097】
また、本実施形態の什器システム100においては、ハイテーブル200が、一対の支持体3を備えている。一対の支持体3は、水平方向に離間して配置されると共に内壁面14aが互いに対向されて高位置天板1を支持する。また、支持体3は、高位置天板1の下面から下方に向けて延設されている。また、支持体3の内壁面14aは、下方に向かうに連れて他方の支持体3と離間する方向に向かう傾斜面に形成されている。
【0098】
このような本実施形態の什器システム100によれば、支持体3の内壁面14aが、下方に向かうに連れて他方の支持体3と離間する方向に向かうように傾斜されている。このため、支持体3の内壁面14aを高位置天板1の下面と鉛直とした場合と比較して、支持体3同士の間の空間を下方に向かうに連れて広くすることが可能となる。
【0099】
このように支持体3同士の間の空間が下方に向かうに連れて広がることによって、高位置天板1の下方にローテーブル300の一部を収容した状態での、ローテーブル300の平面視におけるハイテーブル200に対する回動範囲を広く確保することが可能となる。なお、高位置天板1に対する低位置天板50の高さを下げるほど、ローテーブル300の平面視におけるハイテーブル200に対する回動範囲を広くすることが可能となる。このような本実施形態の什器システム100によれば、ローテーブル300の平面視におけるハイテーブル200に対する回動範囲を広くして、天板付什器のレイアウトの自由度をさらに向上させることが可能となる。
【0100】
また、本実施形態の什器システム100においては、支持体3が、ビーム部材接続部21と、一対の上部アーム11と、支持脚部14とを備えている。ビーム部材接続部21は、支持体3同士を連結するビーム部材4に接続される。一対の上部アーム11は、ビーム部材接続部21から他方の支持体3と離間する方向に延設され、支持体3の離間方向と直交する水平方向に配列されている。また、一対の上部アーム11は、ビーム部材接続部21から離間するに連れて互いに配列方向に離間する。支持脚部14は、各々の上部アーム11の下部から下方に延設されている。
【0101】
このような本実施形態の什器システム100によれば、ビーム部材4が接続されるビーム部材接続部21から離間するに連れて一対の上部アーム11同士の距離が離れることになる。つまり、一対の上部アーム11は、ビーム部材接続部21から離れるに従って広がるように延設されている。このため、これらの各々の上部アーム11の下部から下方に延設された支持脚部14同士の間隔を広く確保し、これによって高位置天板1から受ける荷重を安定して受けることになる。また、上部アーム11同士の間の空間を広げることが可能となり、高位置天板1の端部の付近の執務者に対する下肢空間を広げることが可能となる。
【0102】
また、本実施形態の什器システム100によれば、上述のように支持脚部14によって高位置天板1から受ける荷重を安定して受けることができ、高位置天板1を安定支持することができる。このため、ビーム部材4が接続されるビーム部材接続部21を高位置天板1の支持脚部14同士の離間方向における中央位置に近づけて配置することができる。さらに、2つの支持体3同士を接続するビーム部材4を高位置天板1の支持脚部14同士の離間方向における中央位置に近づけて配置することができる。つまり、本実施形態の什器システム100によれば、ビーム部材4を高位置天板1の外縁1aから遠ざけて配置することが可能となる。このため、高位置天板1の外縁1a付近にて執務する執務者に対してビーム部材4が圧迫感を与えることを抑止することが可能となる。
【0103】
また、本実施形態の什器システム100においては、ローテーブル300も、上述のようにハイテーブル200と同様に支持ユニット2を備えている。このため、ローテーブル300においても、ハイテーブル200と同様に、不図示のビーム部材を低位置天板50の外縁50aから遠ざけて配置することが可能となる。このため、低位置天板50の外縁50a付近にて執務する執務者に対してビーム部材が圧迫感を与えることを抑止することが可能となる。
【0104】
また、本実施形態の什器システム100において、一方の上部アーム11に接続された支持脚部14と他方の上部アーム11に接続された支持脚部14とは、下方に向かうに連れて互いに近接するように傾斜している。
【0105】
このような本実施形態の什器システム100によれば、支持脚部14同士が下方に向かうに連れて互いに近接するため、支持体3が下方に向かって窄まる形状となる。このため、支持脚部14が傾斜することなく鉛直に下方に延設する場合と比較して、支持脚部14の外側における高位置天板1の下方空間を広げることが可能となる。
【0106】
このように支持脚部14の外側における高位置天板1の下方空間が広がることによって、高位置天板1の下方にローテーブル300の一部を収容した状態での、ローテーブル300の平面視におけるハイテーブル200に対する回動範囲を広く確保することが可能となる。なお、高位置天板1に対する低位置天板50の高さを下げるほど、ローテーブル300の平面視におけるハイテーブル200に対する回動範囲を広くすることが可能となる。このような本実施形態の什器システム100によれば、ローテーブル300の平面視におけるハイテーブル200に対する回動範囲を広くして、天板付什器のレイアウトの自由度をさらに向上させることが可能となる。
【0107】
本実施形態の什器システム100においては、支持体3が、支持脚部14の下端部同士を接続すると共に床面に接地可能な接地部15を備える。このような本実施形態の什器システム100によれば、支持脚部14の下端部同士が接地部15によって接続されている。このため、支持体3の剛性を向上させることができる。したがって、高位置天板1をより安定的に支持することが可能となる。
【0108】
また、本実施形態の什器システム100においては、支持脚部14が、上下方向を長さ方向とし、上下方向と直交する方向を幅方向とする板状に形成されている。このような本実施形態の什器システム100によれば、支持脚部14が板状に形成されるため、棒状の支持脚部14と比較して、支持脚部14の断面積が増加し、高位置天板1から受ける荷重を分散して受けることが可能となる。このため、支持脚部14の負荷を低減することが可能となる。さらに、支持脚部14と支持脚部14との間に支持脚部14の幅方向を奥行き方向とする広い空間を形成することが可能となる。このため、支持脚部14同士の間の空間を収容空間として利用することが可能となる。
【0109】
また、本実施形態の什器システム100においては、支持体3が、一方の支持脚部14と他方の支持脚部14との間を塞ぐと共に着脱可能なカバー体30を備えている。このような本実施形態の什器システム100によれば、カバー体30によって支持脚部14同士の間を塞ぐことが可能となる。このため、支持脚部14同士の間の空間を介して支持体3の反対側が外側の者から視認されることを防止することが可能となる。
【0110】
また、本実施形態の什器システム100においては、支持体3が、一方の上部アーム11と他方の上部アーム11との間に配置されると共に高位置天板1を下方から支持する支持板22を備える。このような本実施形態の什器システム100によれば、支持板22によって支持体3と高位置天板1との接触面積を広げることが可能となり、高位置天板1からの荷重を受ける面積を広くすることが可能となる。このため、例えば上部アーム11のみが高位置天板1と接触する場合よりも、支持体3によって高位置天板1をより安定的に支持することが可能となる。
【0111】
また、本実施形態の什器システム100においては、ビーム部材4は、一方の支持体3のビーム部材接続部21から他方の支持体3のビーム部材接続部21まで直線状に延伸すると共に高位置天板1を下方から支持する。
【0112】
このような本実施形態の什器システム100によれば、支持体3同士を接続する連結部材として直線状のビーム部材4が用いられる。このため、支持体3同士を最短距離で接続することができ、連結部材の大きさを抑制すると共に形成材料を最小限に抑えることが可能となる。したがって、連結部材が執務者の執務の邪魔になることを抑止することが可能となる。
【0113】
また、本実施形態の什器システム100においては、低位置天板50の外縁50aが、異なる方向に延伸する2つの直線部50bと、直線部50b同士を接続する円弧状の湾曲部50cとを有している。このような本実施形態の什器システム100によれば、低位置天板50の外縁50aに円弧状の湾曲部50cを有する角部50dが設けられる。
【0114】
このような角部50dは、平面視にて屈曲した部位が設けられていないことから、どのような方向からも作業が容易である。したがって、本実施形態の什器システム100によれば、ローテーブル300をハイテーブル200に対して平面視においてどのように回動させた場合であっても、低位置天板50の角部50dでの作業を容易に行うことが可能となる。つまり、本実施形態の什器システム100によれば、天板付什器のレイアウトの自由度をさらに向上させることが可能となる。
【0115】
また、本実施形態の什器システム100においては、高位置天板1の外縁1aが、異なる方向に延伸する2つの直線部1bと、直線部1b同士を接続する円弧状の湾曲部1cとを有している。このような本実施形態の什器システム100によれば、高位置天板1の外縁1aに円弧状の湾曲部1cを有する角部1dが設けられる。
【0116】
このような角部1dは、平面視にて屈曲した部位が設けられていないことから、どのような方向からも作業が容易である。したがって、本実施形態の什器システム100によれば、ローテーブル300をハイテーブル200に対して平面視においてどのように回動させた場合であっても、高位置天板1の角部1dでの作業を容易に行うことが可能となる。つまり、本実施形態の什器システム100によれば、天板付什器のレイアウトの自由度をさらに向上させることが可能となる。
【0117】
また、本実施形態の什器システム100においては、高位置天板1の下面と低位置天板50の上面とが空間を空けて離間している。このような本実施形態の什器システム100によれば、低位置天板50と高位置天板1との間に空間が形成される。このため、低位置天板50と高位置天板1との間の空間を例えば収容空間Sとして有効利用することが可能となる。
【0118】
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。なお、本実施形態の説明において、上記第1実施形態と同様の部分については、その説明を省略あるいは簡略化する。
【0119】
図12は、本実施形態の什器システムが備えるハイテーブル201の側面図である。また、
図13は、本実施形態の什器システムが備えるハイテーブル201の分解斜視図である。これらの図に示すように、本実施形態においてハイテーブル201は、支持ユニット2が中間支持体5を備えている。
【0120】
本実施形態においては、高位置天板1が、第1実施形態の高位置天板1よりも左右方向の寸法が大きく形成されている。このため、左右方向に高位置天板1が3つに分割可能に形成されている。
【0121】
中間支持体5は、3つに分割可能な高位置天板1のうち真ん中の部位を下方から支持する支持体である。中間支持体5は、一方の支持体3と他方の支持体3とを接続するビーム部材4の途中部位に配置されており、ビーム部材4と接続されている。つまり、本実施形態においては、各々のビーム部材4が2つのパーツに分割されており、これらのパーツに挟まれるように中間支持体5が配置されている。
【0122】
中間支持体5は、中間ビーム部材接続部51と、中間支持脚部52とを有している。中間ビーム部材接続部51は、下方から高位置天板1を支持すると共に、左側と右側とに各々2つずつ突出して設けられた取付部51aを有している。これらの取付部51aは、ビーム部材4が直接的に固定される部位である。
【0123】
中間支持脚部52は、中間ビーム部材接続部51から下方に延伸して設けられ、下端が床面と接触される脚部である。この中間支持脚部52は、各々の支持体3に対して向けられた中間壁面52aを有している。つまり、中間支持脚部52は、一方の支持体3に対して向けられた中間壁面52aと、他方の支持体3に対して向けられた中間壁面52aとを有している。
【0124】
これらの中間壁面52aは、下方に向かうに連れて対向する支持体3と離間する方向に向かう傾斜面に形成されている。つまり、左側の支持体3に向けられた中間壁面52aは、下方に向かうに連れて左側の支持体3と離間する方向である右側に向かう傾斜面に形成されている。また、右側の支持体3に向けられた中間壁面52aは、下方に向かうに連れて右側の支持体3と離間する方向である左側に向かう傾斜面に形成されている。
【0125】
このように中間壁面52aが対向する支持体3と離間する方向に向かう傾斜面とされていることで、支持体3と中間支持体5との間の空間が下方に向かうに連れて左右方向に拡大する。このため、中間壁面52aが鉛直面である場合と比較して、支持体3と中間支持体5の間の空間が拡大する。
【0126】
このような本実施形態の什器システムにおいては、支持体3と中間支持体5の間の空間が下方に向かうに連れて広がることによって、高位置天板1の下方にローテーブル300の一部を収容した状態での、ローテーブル300の平面視におけるハイテーブル200に対する回動範囲を広く確保することが可能となる。なお、高位置天板1に対する低位置天板50の高さを下げるほど、ローテーブル300の平面視におけるハイテーブル200に対する回動範囲を広くすることが可能となる。このような本実施形態の什器システム100によれば、ローテーブル300の平面視におけるハイテーブル200に対する回動範囲を広くして、天板付什器のレイアウトの自由度をさらに向上させることが可能となる。
【0127】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されないことは言うまでもない。上述した実施形態において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の趣旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
【0128】
例えば、上記実施形態においては、ハイテーブル200の一方の支持体3と他方の支持体3との間にローテーブル300の一部が収容された構成について説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、ハイテーブル200の支持体3の外側にて、高位置天板1の下方にローテーブル300が収容された構成を採用することも可能である。
【0129】
また、上記実施形態においては、支持体3の内壁面14aと反対側の面も、内壁面14aと同様に傾斜した構成について説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、支持体3の内壁面14aと反対側の面は鉛直面とすることも可能である。
【0130】
また、上記実施形態においては、ビーム部材4が2つ設けられた構成について説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、ビーム部材4が1つあるいは3つ以上である構成を採用することも可能である。また、直線状のビーム部材4に換えて、異なる形状の連結部材によって支持体3同士を連結する構成を採用することも可能である。
【0131】
また、例えば、高位置天板1と低位置天板50との間の収容空間Sに設置された部品を備える構成を採用することも可能である。例えば、収容空間Sに対して電源タップを設置する構成を採用することも可能である。このような電源タップは、例えば高位置天板1の下面に固定することが可能である。
【0132】
また、上記実施形態においては、天板支持部材としてビーム部材を用いる構成について説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、天板支持部材としては、杆状の部材や板状の部材を用いることが可能である。
【符号の説明】
【0133】
1……高位置天板(第二天板)、1a……外縁、1b……直線部、1c……湾曲部、1d……角部、2……支持ユニット、3……支持体、4……ビーム部材(天板支持部材)、5……中間支持体、10……基体部、11……上部アーム、12……連結杆、13……中間板部、14……支持脚部、14a……内壁面、15……接地部、20……上部体、21……ビーム部材接続部(接続部)、22……支持板(支持面部)、23……側部カバー体、30……カバー体、50……低位置天板(第一天板)、50a……外縁、50b……直線部、50c……湾曲部、50d……角部、51……中間ビーム部材接続部、51a……取付部、52……中間支持脚部、52a……中間壁面、100……什器システム、200……ハイテーブル(第二天板付什器)、201……ハイテーブル(第二天板付什器)、300……ローテーブル(第一天板付什器)、400……椅子、S……収容空間