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特許7623263半導体レーザ素子、半導体レーザ装置、及び半導体レーザ素子の製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-20
(45)【発行日】2025-01-28
(54)【発明の名称】半導体レーザ素子、半導体レーザ装置、及び半導体レーザ素子の製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01S 5/042 20060101AFI20250121BHJP
   H01S 5/343 20060101ALI20250121BHJP
【FI】
H01S5/042 612
H01S5/343
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2021166956
(22)【出願日】2021-10-11
(65)【公開番号】P2023057427
(43)【公開日】2023-04-21
【審査請求日】2024-05-10
(73)【特許権者】
【識別番号】000236436
【氏名又は名称】浜松ホトニクス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100113435
【弁理士】
【氏名又は名称】黒木 義樹
(74)【代理人】
【識別番号】100140442
【弁理士】
【氏名又は名称】柴山 健一
(72)【発明者】
【氏名】杉山 厚志
(72)【発明者】
【氏名】柴田 公督
【審査官】村井 友和
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2021/200582(WO,A1)
【文献】特開2008-141039(JP,A)
【文献】米国特許第06326646(US,B1)
【文献】特開2004-039947(JP,A)
【文献】特開平08-056017(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01S 5/00-5/50
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1方向において互いに対向する第1主面及び第2主面、前記第1方向に垂直な第2方向において互いに対向する第1側面及び第2側面、並びに、前記第1方向及び前記第2方向の両方向に垂直な第3方向において互いに対向する第3側面及び第4側面を有する半導体基板と、
前記第2方向において互いに対向する第1端面及び第2端面を構成し且つ活性層を含むリッジ部を有し、前記第1主面に形成された半導体積層体と、
前記リッジ部が埋め込まれた状態で前記半導体積層体上に形成された第1電極と、
前記第2主面に形成された第2電極と、を備え、
前記第1電極の側面は、前記第1側面側の第1領域、前記第2側面側の第2領域、前記第3側面側の第3領域、及び前記第4側面側の第4領域を含み、
前記第1領域は、前記第1方向から見た場合に、前記第1側面の内側に位置しており、
前記第2領域は、前記第1方向から見た場合に、前記第2側面の内側に位置しており、
前記第3領域は、前記第1方向から見た場合に、前記第3側面の内側に位置しており、
前記第4領域は、前記第1方向から見た場合に、前記第4側面の内側に位置しており、
前記第1領域は、前記第1方向から見た場合に、前記第3方向において前記リッジ部から両側に遠ざかるほど前記第2方向において前記第1端面から遠ざかるように、前記第1端面から離れており、
前記第2方向における前記第1側面と前記第1領域との最短距離は、前記第3方向における前記第3側面と前記第3領域との最短距離、及び前記第3方向における前記第4側面と前記第4領域との最短距離のそれぞれよりも小さく、
前記第2方向における前記第1側面と前記第1領域との距離をDとし、前記第3方向における前記第3側面と前記第3領域との前記最短距離をSとし、前記第3方向における前記第4側面と前記第4領域との前記最短距離をSとすると、前記第1領域は、前記第1方向から見た場合に、D≦S及びD≦Sを満たす範囲において角部を有していない、半導体レーザ素子。
【請求項2】
前記第3方向における前記リッジ部の幅をwとし、前記第3方向における前記第1領域の幅をWとすると、前記第1領域は、前記第1方向から見た場合に、W≦10wを満たす範囲において角部を有していない、請求項1に記載の半導体レーザ素子。
【請求項3】
前記第2方向における前記第1側面と前記第1領域との前記最短距離は50μm以下である、請求項1又は2に記載の半導体レーザ素子。
【請求項4】
前記第2領域は、前記第1方向から見た場合に、前記第3方向において前記リッジ部から両側に遠ざかるほど前記第2方向において前記第2端面から遠ざかるように、前記第2端面から離れており、
前記第2方向における前記第2側面と前記第2領域との最短距離は、前記第3方向における前記第3側面と前記第3領域との前記最短距離、及び前記第3方向における前記第4側面と前記第4領域との前記最短距離のそれぞれよりも小さく、
前記第2方向における前記第2側面と前記第2領域との距離をDとし、前記第3方向における前記第3側面と前記第3領域との前記最短距離をSとし、前記第3方向における前記第4側面と前記第4領域との前記最短距離をSとすると、前記第2領域は、前記第1方向から見た場合に、D≦S及びD≦Sを満たす範囲において角部を有していない、請求項1~3のいずれか一項に記載の半導体レーザ素子。
【請求項5】
前記第3方向における前記リッジ部の幅をwとし、前記第3方向における前記第2領域の幅をWとすると、前記第2領域は、前記第1方向から見た場合に、W≦10wを満たす範囲において角部を有していない、請求項4に記載の半導体レーザ素子。
【請求項6】
前記第2方向における前記第2側面と前記第2領域との前記最短距離は50μm以下である、請求項4又は5に記載の半導体レーザ素子。
【請求項7】
前記第1方向における前記リッジ部の高さは5μm以上である、請求項1~6のいずれか一項に記載の半導体レーザ素子。
【請求項8】
前記第1電極は、
前記半導体積層体上に形成された金属下地層と、
前記金属下地層上に形成された金属メッキ層と、を有し、
前記側面は、少なくとも前記金属メッキ層によって構成されている、請求項1~7のいずれか一項に記載の半導体レーザ素子。
【請求項9】
前記活性層は、量子カスケード構造を有する、請求項1~8のいずれか一項に記載の半導体レーザ素子。
【請求項10】
請求項1~9のいずれか一項に記載の半導体レーザ素子と、
前記半導体レーザ素子を駆動する駆動部と、を備える、半導体レーザ装置。
【請求項11】
請求項1~9のいずれか一項に記載の半導体レーザ素子の製造方法であって、
それぞれが前記半導体基板となる複数の基板部分を含む半導体ウェハを用意し、それぞれが前記半導体積層体となる複数の積層体部分を含む半導体層を前記半導体ウェハの一方の主面に形成する第1工程と、
それぞれが前記第1電極となる複数の第1電極部分を含む第1電極層を前記半導体層上に形成する第2工程と、
それぞれが前記第2電極となる複数の第2電極部分を含む第2電極層を前記半導体ウェハの他方の主面に形成する第3工程と、
それぞれが前記半導体レーザ素子となる複数の素子部分を互いに仕切る複数のラインのそれぞれに沿って前記半導体ウェハ及び前記半導体層を劈開させる第4工程と、を備え、
前記第1工程においては、前記複数の積層体部分がマトリックス状に並ぶように、前記半導体層が前記半導体ウェハの前記一方の主面に形成され、
前記第2工程においては、前記複数の積層体部分に前記複数の第1電極部分が対応するように、前記第1電極層が前記半導体層上に形成され、
前記第3工程においては、前記複数の積層体部分に前記複数の第2電極部分が対応するように、前記第2電極層が前記半導体ウェハの前記他方の主面に形成され、
前記第4工程においては、前記複数のラインのうち前記第3方向に延在する複数の第1ラインのそれぞれに沿って前記半導体ウェハ及び前記半導体層が劈開させられ、その後に、前記複数のラインのうち前記第2方向に延在する複数の第2ラインのそれぞれに沿って前記半導体ウェハ及び前記半導体層が劈開させられる、半導体レーザ素子の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体レーザ素子、半導体レーザ装置、及び半導体レーザ素子の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の半導体レーザ素子として、互いに対向する第1主面及び第2主面を有する半導体基板と、互いに対向する第1端面及び第2端面を構成し且つ活性層を含むリッジ部を有し、半導体基板の第1主面に形成された半導体積層体と、リッジ部が埋め込まれた状態で半導体積層体上に形成された第1電極と、半導体基板の第2主面に形成された第2電極と、を備えるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。このような半導体レーザ素子では、リッジ部が第1電極に埋め込まれているため、十分な放熱特性を確保することができる。しかも、リッジ部の両側に埋め込み成長層を形成する場合に比べて、半導体レーザ素子の製造工程を単純化することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】国際公開2018/083896号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述したような半導体レーザ素子では、最も発熱するおそれがある第1端面及び第2端面のそれぞれにおいて良好な放熱特性を確保するために、第1電極が第1端面及び第2端面のそれぞれの近傍に至っていることが好ましい。しかし、リッジ部が埋め込まれるような厚い第1電極が第1端面及び第2端面のそれぞれの近傍に至っていると、半導体レーザ素子の製造時に劈開不良が発生し、第1端面及び第2端面のそれぞれの品質が低下する場合がある。
【0005】
本発明は、少なくとも第1端面の品質の低下を抑制しつつ、少なくとも第1端面において良好な放熱特性を確保することができる半導体レーザ素子、半導体レーザ装置、及び半導体レーザ素子の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の半導体レーザ素子は、第1方向において互いに対向する第1主面及び第2主面、第1方向に垂直な第2方向において互いに対向する第1側面及び第2側面、並びに、第1方向及び第2方向の両方向に垂直な第3方向において互いに対向する第3側面及び第4側面を有する半導体基板と、第2方向において互いに対向する第1端面及び第2端面を構成し且つ活性層を含むリッジ部を有し、第1主面に形成された半導体積層体と、リッジ部が埋め込まれた状態で半導体積層体上に形成された第1電極と、第2主面に形成された第2電極と、を備え、第1電極の側面は、第1側面側の第1領域、第2側面側の第2領域、第3側面側の第3領域、及び第4側面側の第4領域を含み、第1領域は、第1方向から見た場合に、第1側面の内側に位置しており、第2領域は、第1方向から見た場合に、第2側面の内側に位置しており、第3領域は、第1方向から見た場合に、第3側面の内側に位置しており、第4領域は、第1方向から見た場合に、第4側面の内側に位置しており、第1領域は、第1方向から見た場合に、第3方向においてリッジ部から両側に遠ざかるほど第2方向において第1端面から遠ざかるように、第1端面から離れており、第2方向における第1側面と第1領域との最短距離は、第3方向における第3側面と第3領域との最短距離、及び第3方向における第4側面と第4領域との最短距離のそれぞれよりも小さく、第2方向における第1側面と第1領域との距離をDとし、第3方向における第3側面と第3領域との最短距離をSとし、第3方向における第4側面と第4領域との最短距離をSとすると、第1領域は、第1方向から見た場合に、D≦S及びD≦Sを満たす範囲において角部を有していない。
【0007】
この半導体レーザ素子では、半導体基板の第1側面と第1電極の第1領域との最短距離が、半導体基板の第3側面と第1電極の第3領域との最短距離、及び半導体基板の第4側面と第1電極の第4領域との最短距離のそれぞれよりも小さい。これにより、第1電極の第1領域が第1端面に近づくことになるため、第1端面において良好な放熱特性を確保することができる。更に、第1領域が、半導体基板の厚さ方向(第1方向)から見た場合に、リッジ部の幅方向(第3方向)においてリッジ部から両側に遠ざかるほどリッジ部の長さ方向(第2方向)において第1端面から遠ざかるように、第1端面から離れており、第1領域が、半導体基板の厚さ方向から見た場合に、D≦S及びD≦S(D:リッジ部の長さ方向における第1端面と第1領域との距離、S:リッジ部の幅方向における第3側面と第3領域との最短距離、S:リッジ部の幅方向における第4側面と第4領域との最短距離)を満たす範囲において角部を有していない。これにより、第1端面において良好な放熱特性を確保することができるように、第1側面と第1領域との最短距離を小さくしたとしても、半導体レーザ素子の製造時の劈開不良に起因する第1端面の品質の低下を抑制することができる。よって、この半導体レーザ素子によれば、少なくとも第1端面の品質の低下を抑制しつつ、少なくとも第1端面において良好な放熱特性を確保することができる。
【0008】
本発明の半導体レーザ素子では、第3方向におけるリッジ部の幅をwとし、第3方向における第1領域の幅をWとすると、第1領域は、第1方向から見た場合に、W≦10wを満たす範囲において角部を有していなくてもよい。これにより、リッジ部及びその近傍において、第1端面の品質の低下を確実に抑制することができる。
【0009】
本発明の半導体レーザ素子では、第2方向における第1側面と第1領域との最短距離は50μm以下であってもよい。これにより、第1端面において良好な放熱特性を確実に確保することができる。
【0010】
本発明の半導体レーザ素子では、第2領域は、第1方向から見た場合に、第3方向においてリッジ部から両側に遠ざかるほど第2方向において第2端面から遠ざかるように、第2端面から離れており、第2方向における第2側面と第2領域との最短距離は、第3方向における第3側面と第3領域との最短距離、及び第3方向における第4側面と第4領域との最短距離のそれぞれよりも小さく、第2方向における第2側面と第2領域との距離をDとし、第3方向における第3側面と第3領域との最短距離をSとし、第3方向における第4側面と第4領域との最短距離をSとすると、第2領域は、第1方向から見た場合に、D≦S及びD≦Sを満たす範囲において角部を有していなくてもよい。この半導体レーザ素子では、半導体基板の第2側面と第1電極の第2領域との最短距離が、半導体基板の第3側面と第1電極の第3領域との最短距離、及び半導体基板の第4側面と第1電極の第4領域との最短距離のそれぞれよりも小さい。これにより、第1電極の第2領域が第2端面に近づくことになるため、第2端面において良好な放熱特性を確保することができる。更に、第2領域が、半導体基板の厚さ方向から見た場合に、リッジ部の幅方向においてリッジ部から両側に遠ざかるほどリッジ部の長さ方向において第2端面から遠ざかるように、第2端面から離れており、第2領域が、半導体基板の厚さ方向から見た場合に、D≦S及びD2≦S(D:リッジ部の長さ方向における第1端面と第1領域との距離、S:リッジ部の幅方向における第3側面と第3領域との最短距離、S:リッジ部の幅方向における第4側面と第4領域との最短距離)を満たす範囲において角部を有していない。これにより、第2端面において良好な放熱特性を確保することができるように、リッジ部の長さ方向における第2端面と第2領域との最短距離を小さくしたとしても、半導体レーザ素子の製造時の劈開不良に起因する第2端面の品質の低下を抑制することができる。よって、この半導体レーザ素子によれば、少なくとも第2端面の品質の低下を抑制しつつ、少なくとも第2端面において良好な放熱特性を確保することができる。
【0011】
本発明の半導体レーザ素子では、第3方向におけるリッジ部の幅をwとし、第3方向における第2領域の幅をWとすると、第2領域は、第1方向から見た場合に、W≦10wを満たす範囲において角部を有していなくてもよい。これにより、リッジ部及びその近傍において、第2端面の品質の低下を確実に抑制することができる。
【0012】
本発明の半導体レーザ素子では、第2方向における第2側面と第2領域との最短距離は50μm以下であってもよい。これにより、第2端面において良好な放熱特性を確実に確保することができる。
【0013】
本発明の半導体レーザ素子では、第1方向におけるリッジ部の高さは5μm以上であってもよい。これにより、第1電極の厚さが5μm以上となるため、良好な放熱特性を確保し得る一方で、半導体レーザ素子の製造時に劈開不良が発生するリスクが高まるが、上記構成により、少なくとも第1端面の品質の低下を抑制しつつ、少なくとも第1端面において良好な放熱特性を確保することができる。
【0014】
本発明の半導体レーザ素子では、第1電極は、半導体積層体上に形成された金属下地層と、金属下地層上に形成された金属メッキ層と、を有し、側面は、少なくとも金属メッキ層によって構成されていてもよい。これにより、良好な放熱特性を確保し得る厚さを有する第1電極を容易に且つ確実に得ることができる。その一方で、半導体レーザ素子の製造時に劈開不良が発生するリスクが高まるが、上記構成により、少なくとも第1端面の品質の低下を抑制しつつ、少なくとも第1端面において良好な放熱特性を確保することができる。
【0015】
本発明の半導体レーザ素子では、活性層は、量子カスケード構造を有してもよい。これにより、高品質な量子カスケードレーザ素子を得ることができる。
【0016】
本発明の半導体レーザ装置は、上記半導体レーザ素子と、半導体レーザ素子を駆動する駆動部と、を備える。
【0017】
この半導体レーザ装置によれば、半導体レーザ素子において、少なくとも第1端面の品質の低下を抑制しつつ、少なくとも第1端面において良好な放熱特性を確保することができる。
【0018】
本発明の半導体レーザ素子の製造方法は、上記半導体レーザ素子の製造方法であって、それぞれが半導体基板となる複数の基板部分を含む半導体ウェハを用意し、それぞれが半導体積層体となる複数の積層体部分を含む半導体層を半導体ウェハの一方の主面に形成する第1工程と、それぞれが第1電極となる複数の第1電極部分を含む第1電極層を半導体層上に形成する第2工程と、それぞれが第2電極となる複数の第2電極部分を含む第2電極層を半導体ウェハの他方の主面に形成する第3工程と、それぞれが半導体レーザ素子となる複数の素子部分を互いに仕切る複数のラインのそれぞれに沿って半導体ウェハ及び半導体層を劈開させる第4工程と、を備え、第1工程においては、複数の積層体部分がマトリックス状に並ぶように、半導体層が半導体ウェハの一方の主面に形成され、第2工程においては、複数の積層体部分に複数の第1電極部分が対応するように、第1電極層が半導体層上に形成され、第3工程においては、複数の積層体部分に複数の第2電極部分が対応するように、第2電極層が半導体ウェハの他方の主面に形成され、第4工程においては、複数のラインのうち第3方向に延在する複数の第1ラインのそれぞれに沿って半導体ウェハ及び半導体層が劈開させられ、その後に、複数のラインのうち第2方向に延在する複数の第2ラインのそれぞれに沿って半導体ウェハ及び半導体層が劈開させられる。
【0019】
この半導体レーザ素子の製造方法によれば、製造された半導体レーザ素子において、少なくとも第1端面の品質の低下を抑制しつつ、少なくとも第1端面において良好な放熱特性を確保することができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、少なくとも第1端面の品質の低下を抑制しつつ、少なくとも第1端面において良好な放熱特性を確保することができる半導体レーザ素子、半導体レーザ装置、及び半導体レーザ素子の製造方法を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】一実施形態の半導体レーザ素子の斜視図である。
図2図1に示される半導体レーザ素子の断面図である。
図3図1に示される半導体レーザ素子の断面図である。
図4図1に示される半導体レーザ素子の一部分の平面図である。
図5図1に示される半導体レーザ素子の一部分の平面図である。
図6図1に示される半導体レーザ素子の製造方法を示す図である。
図7図1に示される半導体レーザ素子の製造方法を示す図である。
図8】マトリクス状に並んだ状態で一体化された複数の素子部分の平面図である。
図9】一次元に並んだ状態で一体化された複数の素子部分の劈開面の写真を示す図である。
図10図1に示される半導体レーザ素子を備える半導体レーザ装置の断面図である。
図11】変形例の半導体レーザ素子の一部分の平面図である。
図12】変形例の半導体レーザ素子の一部分の平面図である。
図13】変形例の半導体レーザ素子の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、各図において同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
[半導体レーザ素子の構成]
【0023】
図1図2及び図3に示されるように、半導体レーザ素子1は、半導体基板2と、半導体積層体3と、絶縁膜4と、第1電極5と、第2電極6と、を備えている。半導体基板2は、第1主面2a及び第2主面2b、並びに、第1側面21、第2側面22、第3側面23及び第4側面24を有している。第1主面2a及び第2主面2bは、Z軸方向(第1方向)において互いに対向している。第1側面21及び第2側面22は、Y軸方向(第1方向に垂直な第2方向)において互いに対向している。第3側面23及び第4側面24は、X軸方向(第1方向及び第2方向の両方向に垂直な第3方向)において互いに対向している。半導体基板2は、Z軸方向を厚さ方向とし且つX軸方向を幅方向とし且つY軸方向を長さ方向とする板状を呈している。半導体基板2は、例えば、長方形板状のN型InP単結晶基板である。一例として、半導体基板2の長さは4mm程度であり、半導体基板2の幅は500μm程度であり、半導体基板2の厚さは150μm程度である。
【0024】
半導体積層体3は、半導体基板2の第1主面2aに形成されている。半導体積層体3は、量子カスケード構造を有する活性層31を含んでいる。半導体積層体3は、所定の中心波長(例えば、中赤外領域の波長であって、4~11μmのいずれかの値の中心波長)を有するレーザ光を発振するように構成されている。本実施形態では、半導体積層体3は、下部クラッド層32、下部ガイド層(図示省略)、活性層31、上部ガイド層(図示省略)、上部クラッド層33及びコンタクト層(図示省略)が半導体基板2側からこの順序で積層されることで構成されている。上部ガイド層は、分布帰還(DFB:distributed feedback)構造として機能する回折格子構造を有していてもよい。
【0025】
活性層31は、例えば、InGaAs/InAlAsの多重量子井戸構造を有する層である。下部クラッド層32及び上部クラッド層33のそれぞれは、例えば、SiドープInP層である。下部ガイド層及び上部ガイド層のそれぞれは、例えば、SiドープInGaAs層である。コンタクト層は、例えば、SiドープInGaAs層である。
【0026】
半導体積層体3は、Y軸方向に延在するリッジ部30を有している。リッジ部30は、下部クラッド層32における半導体基板2とは反対側の部分、並びに、下部ガイド層、活性層31、上部ガイド層、上部クラッド層33及びコンタクト層によって構成されている。つまり、リッジ部30は、活性層31を含んでいる。X軸方向におけるリッジ部30の幅は、X軸方向における半導体基板2の幅よりも小さい。Y軸方向におけるリッジ部30の長さは、Y軸方向における半導体基板2の長さに等しい。一例として、リッジ部30の長さは4mm程度であり、リッジ部30の幅は10μm~50μm程度であり、リッジ部30の高さは5μm~20μm程度である。リッジ部30は、X軸方向において半導体基板2の中央に位置している。X軸方向におけるリッジ部30の両側には、半導体積層体3を構成する各層が存在していない。
【0027】
半導体積層体3は、Y軸方向において互いに対向する第1端面3a及び第2端面3bを有している。つまり、リッジ部30は、Y軸方向において互いに対向する第1端面3a及び第2端面3bを構成している。Y軸方向は、リッジ部30の延在方向であり且つリッジ部30の光導波方向である。第1端面3a及び第2端面3bは、光出射端面として機能する。第1端面3aは、半導体基板2の第1側面21と同一平面上に位置している。第2端面3bは、半導体基板2の第2側面22と同一平面上に位置している。X軸方向において互いに対向する半導体積層体3の両側面は、半導体基板2の第3側面23及び第4側面24のそれぞれと同一平面上に位置している。
【0028】
絶縁膜4は、リッジ部30における半導体基板2とは反対側の表面30aが露出するように、リッジ部30の側面30b及び下部クラッド層32の表面32aに形成されている。リッジ部30の側面30bは、X軸方向において互いに対向するリッジ部30の両側面のそれぞれである。下部クラッド層32の表面32aは、下部クラッド層32のうちリッジ部30を構成していない部分における半導体基板2とは反対側の表面である。絶縁膜4は、例えば、SiN膜又はSiO膜である。
【0029】
第1電極5は、半導体積層体3における半導体基板2とは反対側の表面3cに形成されている。半導体積層体3の表面3cは、リッジ部30の表面30a、リッジ部30の側面30b及び下部クラッド層32の表面32aによって構成された面である。Z軸方向から見た場合に、第1電極5の外縁は、半導体基板2及び半導体積層体3の外縁の内側に位置している。第1電極5は、リッジ部30の表面30a上においてはリッジ部30の表面30aに接触しており、リッジ部30の側面30b上及び下部クラッド層32の表面32a上においては絶縁膜4に接触している。これにより、第1電極5は、コンタクト層を介して上部クラッド層33に電気的に接続されている。
【0030】
第1電極5は、金属下地層51と、金属メッキ層52と、を有している。金属下地層51は、半導体積層体3の表面3cに沿って延在するように形成されている。つまり、金属下地層51は、半導体積層体3上に形成されている。金属下地層51は、例えば、Ti/Au層である。金属メッキ層52は、リッジ部30が金属メッキ層52に埋め込まれるように金属下地層51上に形成されている。つまり、第1電極5は、リッジ部30が埋め込まれた状態で半導体積層体3上に形成されている。金属メッキ層52は、例えば、Auメッキ層である。金属メッキ層52における半導体基板2とは反対側の表面52aは、Z軸方向に垂直な平坦面である。一例として、金属メッキ層52の表面52aは、化学機械研磨によって平坦化された研磨面であり、金属メッキ層52の表面52aには、研磨痕が形成されている。なお、リッジ部30が第1電極5に埋め込まれた状態とは、第1電極5のうちX軸方向においてリッジ部30の両側に位置する部分の厚さ(Z軸方向における当該部分の厚さ)がリッジ部30の高さ(Z軸方向におけるリッジ部30の厚さ)よりも大きい状態で、リッジ部30が第1電極5に覆われた状態である。
【0031】
第2電極6は、半導体基板2の第2主面2bに形成されている。第2電極6は、例えば、AuGe/Au膜、AuGe/Ni/Au膜又はAu膜である。第2電極6は、半導体基板2を介して下部クラッド層32に電気的に接続されている。
【0032】
以上のように構成された半導体レーザ素子1では、第1電極5及び第2電極6を介して活性層31にバイアス電圧が印加されると、活性層31から光が発せられ、当該光のうち所定の中心波長を有する光が分布帰還構造において共振させられる。これにより、所定の中心波長を有するレーザ光が第1端面3a及び第2端面3bのそれぞれから出射される。なお、第1端面3a及び第2端面3bの一方の端面に低反射膜が形成されている場合には、所定の中心波長を有するレーザ光が第1端面3a及び第2端面3bの他方の端面からも出射されるが、所定の中心波長を有するレーザ光は、低反射膜が形成された一方の端面から高出力で出射される。また、第1端面3a及び第2端面の一方の端面に高反射膜が形成されていてもよい。その場合には、所定の中心波長を有するレーザ光が第1端面3a及び第2端面の他方の端面から出射される。
[第1電極の構成]
【0033】
図1に示されるように、第1電極5は、側面53を有している。側面53は、半導体基板2の第1主面2a及び金属メッキ層52の表面52aのそれぞれと交差する関係にある。本実施形態では、側面53は、金属下地層51及び金属メッキ層52によって構成されている。Z軸方向における側面53の幅は、Z軸方向におけるリッジ部30の高さの50%以上である。なお、金属下地層51の厚さは数百nm程度であり、金属メッキ層52の厚さは5μm以上であり、リッジ部30の高さは5μm以上である。
【0034】
図4及び図5に示されるように、第1電極5の側面53は、第1側面21側の第1領域53a、第2側面22側の第2領域53b、第3側面23側の第3領域53c、及び第4側面24側の第4領域53dを含んでいる。第1領域53aは、Z軸方向から見た場合に、第1側面21の内側に位置している。第2領域53bは、Z軸方向から見た場合に、第2側面22の内側に位置している。第3領域53cは、Z軸方向から見た場合に、第3側面23の内側に位置している。第4領域53dは、Z軸方向から見た場合に、第4側面24の内側に位置している。本実施形態では、第3領域53c及び第4領域53dのそれぞれは、Z軸方向から見た場合に、Y軸方向に沿って直線状に延在している。
【0035】
図4に示されるように、第1領域53aは、Z軸方向から見た場合に、X軸方向においてリッジ部30から両側に遠ざかるほどY軸方向において第1端面3aから遠ざかるように、第1端面3aから離れている。Y軸方向における第1端面3aと第1領域53aとの最短距離は50μm以下である。第1端面3aは、半導体基板2の第1側面21と同一平面上に位置しているから、Y軸方向における第1側面21と第1領域53aとの最短距離も50μm以下である。
【0036】
Y軸方向における第1側面21と第1領域53aとの最短距離は、X軸方向における第3側面23と第3領域53cとの最短距離、及びX軸方向における第4側面24と第4領域53dとの最短距離のそれぞれよりも小さい。本実施形態では、X軸方向における第3側面23と第3領域53cとの最短距離、及びX軸方向における第4側面24と第4領域53dとの最短距離は、互いに等しい。
【0037】
Y軸方向における第1側面21と第1領域53aとの距離をDとし、X軸方向における第3側面23と第3領域53cとの最短距離をSとし、X軸方向における第4側面24と第4領域53dとの最短距離をSとすると、第1領域53aは、Z軸方向から見た場合に、D≦S及びD≦Sを満たす範囲において角部を有していない。X軸方向におけるリッジ部30の幅をwとし、X軸方向における第1領域53aの幅をWとすると、第1領域53aは、Z軸方向から見た場合に、W≦10wを満たす範囲において角部を有していない。第1領域53aがZ軸方向から見た場合に所定の範囲において角部を有していないとは、当該所定の範囲における「Z軸方向に垂直な面と第1領域53aとの交線」について、当該交線が曲線からなる場合には当該曲線の接線の傾きが連続的に変化していることを意味し、当該交線が直線及び曲線からなる場合には当該直線の傾き及び当該曲線の接線の傾きが連続的に変化していることを意味する。つまり、D≦S及びD≦Sを満たす範囲においても、また、W≦10wを満たす範囲においても、Z軸方向に垂直な面と第1領域53aとの交線は、滑らかに延在している。一例として、Z軸方向から見た場合に、第1領域53aは、第1端面3a側に凸の円弧(半径200μm程度の半円)状に延在しており、第3領域53c及び第4領域53dのそれぞれに滑らかに接続されている。この場合、第3領域53cと第4領域53dとの間の距離は400μm程度である。
【0038】
本実施形態では、Y軸方向における第1側面21と第1領域53aとの最短距離をdとすると、半導体レーザ素子1は、D-d≦500/dを満たしている。半導体レーザ素子1は、d≦wを満たしている。半導体レーザ素子1は、d≦「金属メッキ層52の厚さ」を満たしている。Z軸方向から見た場合に、第1領域53aと第3領域53cとは、角部を有していない状態で滑らかに接続されている。Z軸方向から見た場合に、第1領域53aと第4領域53dとは、角部を有していない状態で滑らかに接続されている。第1領域53aを含む領域であって且つ第3領域53cと第4領域53dとを接続する領域については、X軸方向における当該領域の幅の1/2の値は、Y軸方向における当該領域の幅よりも大きい。
【0039】
図5に示されるように、第2領域53bは、Z軸方向から見た場合に、X軸方向においてリッジ部30から両側に遠ざかるほどY軸方向において第2端面3bから遠ざかるように、第2端面3bから離れている。Y軸方向における第2端面3bと第2領域53bとの最短距離は50μm以下である。第2端面3bは、半導体基板2の第2側面22と同一平面上に位置しているから、Y軸方向における第2側面22と第2領域53bとの最短距離も50μm以下である。
【0040】
Y軸方向における第2側面22と第2領域53bとの最短距離は、X軸方向における第3側面23と第3領域53cとの最短距離、及びX軸方向における第4側面24と第4領域53dとの最短距離のそれぞれよりも小さい。本実施形態では、X軸方向における第3側面23と第3領域53cとの最短距離、及びX軸方向における第4側面24と第4領域53dとの最短距離は、互いに等しい。
【0041】
Y軸方向における第2側面22と第2領域53bとの距離をDとし、X軸方向における第3側面23と第3領域53cとの最短距離をSとし、X軸方向における第4側面24と第4領域53dとの最短距離をSとすると、第2領域53bは、Z軸方向から見た場合に、D≦S及びD≦Sを満たす範囲において角部を有していない。X軸方向におけるリッジ部30の幅をwとし、X軸方向における第2領域53bの幅をWとすると、第2領域53bは、Z軸方向から見た場合に、W≦10wを満たす範囲において角部を有していない。第2領域53bがZ軸方向から見た場合に所定の範囲において角部を有していないとは、当該所定の範囲における「Z軸方向に垂直な面と第2領域53bとの交線」について、当該交線が曲線からなる場合には当該曲線の接線の傾きが連続的に変化していることを意味し、当該交線が直線及び曲線からなる場合には当該直線の傾き及び当該曲線の接線の傾きが連続的に変化していることを意味する。つまり、D≦S及びD≦Sを満たす範囲においても、また、W≦10wを満たす範囲においても、Z軸方向に垂直な面と第2領域53bとの交線は、滑らかに延在している。一例として、Z軸方向から見た場合に、第2領域53bは、第2端面3b側に凸の円弧(半径200μm程度の半円)状に延在しており、第3領域53c及び第4領域53dのそれぞれに滑らかに接続されている。
【0042】
本実施形態では、Y軸方向における第2側面22と第2領域53bとの最短距離をdとすると、半導体レーザ素子1は、D-d≦500/dを満たしている。半導体レーザ素子1は、d≦wを満たしている。半導体レーザ素子1は、d≦「金属メッキ層52の厚さ」を満たしている。Z軸方向から見た場合に、第2領域53bと第3領域53cとは、角部を有していない状態で滑らかに接続されている。Z軸方向から見た場合に、第2領域53bと第4領域53dとは、角部を有していない状態で滑らかに接続されている。第2領域53bを含む領域であって且つ第3領域53cと第4領域53dとを接続する領域については、X軸方向における当該領域の幅の1/2の値は、Y軸方向における当該領域の幅よりも大きい。
[半導体レーザ素子の製造方法]
【0043】
図6に示されるように、複数の基板部分210を含む半導体ウェハ200が用意され、複数の積層体部分310を含む半導体層300が半導体ウェハ200の一方の主面200aに形成される(第1工程)。複数の基板部分210のそれぞれは、半導体基板2となる部分である。複数の積層体部分310のそれぞれは、半導体積層体3となる部分である。第1工程においては、複数の積層体部分310がマトリックス状に並ぶように、半導体層300が半導体ウェハ200の一方の主面200aに形成される。第1工程においては、例えば、複数の積層体部分310を形成するためのエピタキシャル成長、複数のリッジ部30を形成するためのドライエッチング等が実施される。
【0044】
続いて、各リッジ部30の表面30a(図2参照)が露出するように、複数の膜部分410を含む絶縁層400が半導体層300上に形成される。複数の膜部分410のそれぞれは、絶縁膜4となる部分である。続いて、複数の第1電極部分510を含む第1電極層500が半導体層300上に形成される(第2工程)。複数の第1電極部分510のそれぞれは、第1電極5となる部分である。第2工程においては、複数の積層体部分310に複数の第1電極部分510が対応するように、第1電極層500が半導体層300上に形成される。第2工程においては、例えば、複数の金属下地層51を形成するためのTi及びAuのスパッタ、複数の金属メッキ層52を形成するためのAuのメッキ、複数の金属メッキ層52の複数の表面52aを一括で形成するための化学機械研磨等が実施される。
【0045】
続いて、複数の第2電極部分610を含む第2電極層600が半導体ウェハ200の他方の主面200bに形成される(第3工程)。複数の第2電極部分610のそれぞれは、第2電極6となる部分である。第3工程においては、複数の積層体部分310に複数の第2電極部分610が対応するように、第2電極層600が半導体ウェハ200の他方の主面200bに形成される。第3工程においては、例えば、半導体ウェハ200を薄化するための他方の主面200bの研磨、第2電極層600の合金熱処理等が実施される。これにより、マトリクス状に並んだ状態で一体化された複数の素子部分100が得られる。複数の素子部分100のそれぞれは、半導体レーザ素子1となる部分である。なお、第3工程は、第2工程の後に限定されず、他のタイミング(例えば、絶縁層400の形成と第2工程との間、又は第2工程の途中)で実施されてもよい。
【0046】
続いて、複数の素子部分100を互いに仕切る複数のラインのそれぞれに沿って半導体ウェハ200及び半導体層300を劈開させる(第4工程)。具体的には、図7の(a)に示されるように、当該複数のラインのうちX軸方向に延在する複数の第1ラインL1のそれぞれに沿って半導体ウェハ200及び半導体層300が劈開させられる(一次劈開)。これにより、図7の(b)に示されるように、X軸方向に一次元に並んだ状態で一体化された複数の素子部分100が得られる。一次劈開の後に、当該複数のラインのうちY軸方向に延在する複数の第2ラインL2のそれぞれに沿って半導体ウェハ200及び半導体層300が劈開させられる(二次劈開)。これにより、複数の半導体レーザ素子1が得られる。
【0047】
ここで、半導体レーザ素子1の製造時に発生する劈開不良について説明する。図8の(a)に示される比較例では、マトリクス状に並んだ状態で一体化された複数の素子部分100のそれぞれにおいて、Z軸方向から見た場合に第1電極部分510が長方形状を呈している。この場合、第1ラインL1を介して隣り合う一対の素子部分100に着目すると、一方の素子部分100では、D≦S≦Sを満たす範囲に一対の角部54が存在することになり、他方の素子部分100では、D≦S≦Sを満たす範囲に一対の角部54が存在することになる。そのため、一方の素子部分100が有する一対の角部54と、他方の素子部分100が有する一対の角部54とが、近接した状態で向かい合うことになる。
【0048】
この状態で、複数の第1ラインL1のそれぞれに沿って半導体ウェハ200及び半導体層300が劈開させられると(一次劈開)、図9の(a)に示されるように、一次元に並んだ状態で一体化された複数の素子部分100の劈開面に複数のスジが現れ易くなる。図9の(a)に示される写真は、Z軸方向おける側面53の幅(図1参照)が9μm程度であり且つストリート幅(すなわち、d+d)が10μm程度であったものについて得られた写真である。このような複数のスジが現れるのは、一対の角部54のそれぞれに対応する部分に一次劈開時に応力が集中するためと考えられる。このような複数のスジが現れた状態で、複数の第2ラインL2のそれぞれに沿って半導体ウェハ200及び半導体層300が劈開させられると(二次劈開)、得られた半導体レーザ素子1の第1端面3a及び第2端面3bのそれぞれに一対のスジが残り、第1端面3a及び第2端面3bのそれぞれの品質が低下してしまう。
【0049】
一方、図8の(b)に示される実施例では、マトリクス状に並んだ状態で一体化された複数の素子部分100のそれぞれにおいて、Z軸方向から見た場合に第1電極部分510がオーバル状(換言すれば、トラック状)を呈している。この場合、第1ラインL1を介して隣り合う一対の素子部分100に着目すると、一方の素子部分100では、D≦S≦Sを満たす範囲に角部が存在しておらず、他方の素子部分100では、D≦S≦Sを満たす範囲に角部が存在していない。
【0050】
この状態で、複数の第1ラインL1のそれぞれに沿って半導体ウェハ200及び半導体層300が劈開させられると(一次劈開)、図9の(b)に示されるように、一次元に並んだ状態で一体化された複数の素子部分100の劈開面に、上述したようなスジが現れ難くなる。図9の(b)に示される写真は、Z軸方向おける側面53の幅(図1参照)が9μm程度であり且つストリート幅の最小値(すなわち、d+d)が10μm程度であったものについて得られた写真である。上述したようなスジが現れていない状態で、複数の第2ラインL2のそれぞれに沿って半導体ウェハ200及び半導体層300が劈開させられると(二次劈開)、得られた半導体レーザ素子1において、第1端面3a及び第2端面3bのそれぞれの品質の低下が抑制される。なお、d及びdのそれぞれが5μm未満になると(すなわち、d+dが10μm未満になると)、第1ラインL1を介して隣り合う第1電極部分510同士が製造時の誤差で繋がってしまい、劈開不良が発生するおそれがある。そこで、d及びdのそれぞれは5μm以上であることが好ましい。
[半導体レーザ装置の構成]
【0051】
図10に示されるように、半導体レーザ装置10は、上述した半導体レーザ素子1と、支持部11と、接合部材12と、駆動部13と、を備えている。支持部11は、本体部111と、電極パッド112と、を有している。支持部11は、例えば、本体部111がAlNによって形成されたサブマントである。支持部11は、半導体積層体3が半導体基板2に対して支持部11側に位置した状態(すなわち、エピサイドダウンの状態)で半導体レーザ素子1を支持している。
【0052】
接合部材12は、エピサイドダウンの状態で、支持部11の電極パッド112と半導体レーザ素子1の第1電極5とを接合している。接合部材12は、例えば、AuSn部材等の半田部材である。接合部材12のうち電極パッド112と第1電極5との間に配置された部分の厚さは、例えば、数μm程度である。
【0053】
駆動部13は、半導体レーザ素子1がレーザ光を連続発振するように半導体レーザ素子1を駆動する。駆動部13は、支持部11の電極パッド112及び半導体レーザ素子1の第2電極6のそれぞれに電気的に接続されている。駆動部13を電極パッド112及び第2電極6のそれぞれに電気的に接続するために、電極パッド112及び第2電極6のそれぞれに対してワイヤボンディングが実施される。
【0054】
以上のように構成された半導体レーザ装置10では、支持部11側にヒートシンク(図示省略)が設けられている。そのため、半導体レーザ素子1がエピサイドダウンの状態で支持部11に実装されている構成は、半導体積層体3の放熱特性を確保し易い。したがって、半導体レーザ素子1がレーザ光を連続発振するように駆動される場合には、エピサイドダウンの構成が有効である。特に、中赤外領域における比較的短波長の中心波長(例えば、4~11μmのうちの4~6μmのいずれかの値の中心波長)を有するレーザ光を発振するように半導体積層体3が構成されており、且つ半導体レーザ素子1がレーザ光を連続発振するように駆動される場合には、エピサイドダウンの構成が有効である。なお、エピサイドダウンの構成では、第1電極5の金属メッキ層52の表面52aが平坦化されているため、支持部11における半導体レーザ素子1の支持状態が安定する。
[作用及び効果]
【0055】
半導体レーザ素子1では、半導体基板2の第1側面21と第1電極5の第1領域53aとの最短距離が、半導体基板2の第3側面23と第1電極5の第3領域53cとの最短距離、及び半導体基板2の第4側面24と第1電極5の第4領域53dとの最短距離のそれぞれよりも小さい。これにより、第1電極5の第1領域53aが第1端面3aに近づくことになるため、第1端面3aにおいて良好な放熱特性を確保することができる。更に、第1領域53aが、Z軸方向(半導体基板2の厚さ方向)から見た場合に、X軸方向(リッジ部30の幅方向)においてリッジ部30から両側に遠ざかるほどY軸方向(リッジ部30の長さ方向)において第1端面3aから遠ざかるように、第1端面3aから離れており、第1領域53aが、Z軸方向から見た場合に、D≦S及びD≦S(D:Y軸方向における第1端面3aと第1領域53aとの距離、S:リッジ部30の幅方向における第3側面23と第3領域53cとの最短距離、S:リッジ部30の幅方向における第4側面24と第4領域53dとの最短距離)を満たす範囲において角部を有していない。これにより、第1端面3aにおいて良好な放熱特性を確保することができるように、第1側面21と第1領域53aとの最短距離を小さくしたとしても、半導体レーザ素子1の製造時の劈開不良に起因する第1端面3aの品質の低下を抑制することができる。同様に、半導体基板2の第2側面22と第1電極5の第2領域53bとの最短距離が、半導体基板2の第3側面23と第1電極5の第3領域53cとの最短距離、及び半導体基板2の第4側面24と第1電極5の第4領域53dとの最短距離のそれぞれよりも小さい。これにより、第1電極5の第2領域53bが第2端面3bに近づくことになるため、第2端面3bにおいて良好な放熱特性を確保することができる。更に、第2領域53bが、Z軸方向から見た場合に、X軸方向においてリッジ部30から両側に遠ざかるほどY軸方向において第2端面3bから遠ざかるように、第2端面3bから離れており、第2領域53bが、Z軸方向から見た場合に、D≦S及びD≦S(D:Y軸方向における第2端面3bと第2領域53bとの距離、S:リッジ部30の幅方向における第3側面23と第3領域53cとの最短距離、S:リッジ部30の幅方向における第4側面24と第4領域53dとの最短距離)を満たす範囲において角部を有していない。これにより、第2端面3bにおいて良好な放熱特性を確保することができるように、第2側面22と第2領域53bとの最短距離を小さくしたとしても、半導体レーザ素子1の製造時の劈開不良に起因する第2端面3bの品質の低下を抑制することができる。以上により、半導体レーザ素子1によれば、第1端面3a及び第2端面3bのそれぞれの品質の低下を抑制しつつ、第1端面3a及び第2端面3bのそれぞれにおいて良好な放熱特性を確保することができる。
【0056】
半導体レーザ素子1では、X軸方向におけるリッジ部30の幅をwとし、X軸方向における第1領域53aの幅をWとすると、第1領域53aが、Z軸方向から見た場合に、W≦10wを満たす範囲において角部を有していない。これにより、リッジ部30及びその近傍において、第1端面3aの品質の低下を確実に抑制することができる。同様に、半導体レーザ素子1では、X軸方向におけるリッジ部30の幅をwとし、X軸方向における第2領域53bの幅をWとすると、第2領域53bが、Z軸方向から見た場合に、W≦10wを満たす範囲において角部を有していない。これにより、リッジ部30及びその近傍において、第2端面3bの品質の低下を確実に抑制することができる。
【0057】
半導体レーザ素子1では、Y軸方向における第1側面21と第1領域53aとの最短距離が50μm以下である。これにより、第1端面3aにおいて良好な放熱特性を確実に確保することができる。同様に、半導体レーザ素子1では、Y軸方向における第2側面22と第2領域53bとの最短距離が50μm以下である。これにより、第2端面3bにおいて良好な放熱特性を確実に確保することができる。
【0058】
半導体レーザ素子1では、Z軸方向におけるリッジ部30の高さが5μm以上である。これにより、第1電極5の厚さが5μm以上となるため、良好な放熱特性を確保し得る一方で、半導体レーザ素子1の製造時に劈開不良が発生するリスクが高まるが、上記構成により、第1端面3a及び第2端面3bのそれぞれの品質の低下を抑制しつつ、第1端面3a及び第2端面3bのそれぞれにおいて良好な放熱特性を確保することができる。
【0059】
半導体レーザ素子1では、第1電極5の側面53が金属下地層51及び金属メッキ層52によって構成されている。これにより、良好な放熱特性を確保し得る厚さを有する第1電極5を容易に且つ確実に得ることができる。その一方で、半導体レーザ素子1の製造時に劈開不良が発生するリスクが高まるが、上記構成により、第1端面3a及び第2端面3bのそれぞれの品質の低下を抑制しつつ、第1端面3a及び第2端面3bのそれぞれにおいて良好な放熱特性を確保することができる。
【0060】
半導体レーザ素子1では、活性層31が量子カスケード構造を有している。これにより、高品質な量子カスケードレーザ素子を得ることができる。
【0061】
半導体レーザ装置10によれば、半導体レーザ素子1において、第1端面3a及び第2端面3bのそれぞれの品質の低下を抑制しつつ、第1端面3a及び第2端面3bのそれぞれにおいて良好な放熱特性を確保することができる。
【0062】
半導体レーザ素子1の製造方法によれば、製造された半導体レーザ素子1において、第1端面3a及び第2端面3bのそれぞれの品質の低下を抑制しつつ、第1端面3a及び第2端面3bのそれぞれにおいて良好な放熱特性を確保することができる。
[変形例]
【0063】
本発明は、上述した実施形態に限定されない。例えば、活性層31には、公知の量子カスケード構造を適用することができる。半導体積層体3には、公知の積層構造を適用することができる。一例として、半導体積層体3において、上部ガイド層は、分布帰還構造として機能する回折格子構造を有していなくてもよい。また、半導体積層体3は、例えば、レーザダイオードとして構成されていてもよい。本発明は、量子カスケードレーザ素子以外の半導体レーザ素子にも適用することが可能である。
【0064】
第1領域53aは、Z軸方向から見た場合に、W≦5wを満たす範囲において角部を有していなければよく、更には、W≦wを満たす範囲において角部を有していなければよい。同様に、第2領域53bは、Z軸方向から見た場合に、W≦5wを満たす範囲において角部を有していなければよく、更には、W≦wを満たす範囲において角部を有していなければよい。
【0065】
第1領域53aは、Z軸方向から見た場合に、X軸方向においてリッジ部30から両側に遠ざかるほどY軸方向において第1端面3aから遠ざかるように、第1端面3aから離れており、且つ、Z軸方向から見た場合に、少なくともD≦S及びD≦Sを満たす範囲において角部を有していないものであればよい。同様に、第2領域53bは、Z軸方向から見た場合に、X軸方向においてリッジ部30から両側に遠ざかるほどY軸方向において第2端面3bから遠ざかるように、第2端面3bから離れており、且つ、Z軸方向から見た場合に、少なくともD≦S及びD≦Sを満たす範囲において角部を有していないものであればよい。なお、上述した実施形態では、S(X軸方向における第3側面23と第3領域53cとの最短距離)及びS(X軸方向における第4側面24と第4領域53dとの最短距離)が互いに等しかったが、S及びSは互いに異なっていてもよい。
【0066】
半導体レーザ素子1は、第1領域53aが「Z軸方向から見た場合に、X軸方向においてリッジ部30から両側に遠ざかるほどY軸方向において第1端面3aから遠ざかるように、第1端面3aから離れており、且つ、Z軸方向から見た場合に、少なくともD≦S及びD≦Sを満たす範囲において角部を有していない」との構成を有するものであれば、第2領域53bが「Z軸方向から見た場合に、X軸方向においてリッジ部30から両側に遠ざかるほどY軸方向において第2端面3bから遠ざかるように、第2端面3bから離れており、且つ、Z軸方向から見た場合に、少なくともD≦S及びD≦Sを満たす範囲において角部を有していない」との構成を有するものでなくてもよい。少なくとも第1領域53aが上記構成を有する半導体レーザ素子1であれば、第2領域53bが角部を有していたとしても、半導体レーザ素子1の製造時における一次劈開前に角部同士が近接した状態で向かい合うことにならないため、劈開不良を抑制することが可能である。
【0067】
第1領域53aは、図11に示されるように、Z軸方向から見た場合に、X軸方向におけるリッジ部30の両側において直線的に延在していてもよい。この場合にも、第1領域53aは、Z軸方向から見た場合に、D≦S及びD≦Sを満たす範囲において角部を有していない。なお、図11に示される変形例では、第1領域53aは、Z軸方向から見た場合に、W≦10wを満たす範囲においても角部を有していない。以上の事項は、第2領域53bについても同様である。
【0068】
第1領域53aは、図12に示されるように、Z軸方向から見た場合に、D≦S及びD≦Sを満たす範囲外に、角部54を有するものであってもよい。なお、図12に示される変形例では、Z軸方向から見た場合に、角部54が、W≦10wを満たす範囲外に位置している。以上の事項は、第2領域53bについても同様である。
【0069】
第1電極5の側面53は、少なくとも金属メッキ層52によって構成されていればよい。側面53が金属メッキ層52のみによって構成されている場合、金属下地層51の外縁は、図13に示されるように、Z軸方向から見た場合に半導体基板2及び半導体積層体3の外縁に一致していてもよい。つまり、半導体レーザ素子1の製造方法では、金属下地層51のうち第1ラインL1に沿った部分がエッチングによって除去されなくてもよい。その場合にも、半導体ウェハ200及び半導体層300を精度良く劈開させることができる。なお、金属下地層51の外縁が、Z軸方向から見た場合に少なくとも第1端面3a及び第2端面3bに一致していると、第1端面3a及び第2端面3bでの放熱特性を確保することができる。
【0070】
第1電極5は、金属下地層51と、金属メッキ層52と、を有しているものに限定されない。第1電極5は、積層された複数の金属層によって構成されていてもよいし、或いは、単一の金属層によって構成されていてもよい。
【0071】
駆動部13は、半導体レーザ素子1がレーザ光を連続発振するように半導体レーザ素子1を駆動するものに限定されず、半導体レーザ素子1がレーザ光をパルス発振するように半導体レーザ素子1を駆動するものであってもよい。つまり、駆動部13は、半導体レーザ素子1を駆動するものであればよい。
【0072】
支持部11は、エピサイドダウンの状態で半導体レーザ素子1を支持しているものに限定されず、半導体基板2が半導体積層体3に対して支持部11側に位置した状態(すなわち、エピサイドアップの状態)で半導体レーザ素子1を支持しているものであってもよい。つまり、支持部11は、半導体レーザ素子1を支持しているものであればよい。なお、エピサイドアップの構成では、第1電極5の金属メッキ層52の表面52aが平坦化されているため、第1電極5に対してワイヤボンディングを実施する際にその位置の自由度が大きくなる。
【0073】
絶縁膜4は、リッジ部30の表面30aのうちの少なくとも一部が露出するように形成されていればよい。つまり、半導体レーザ素子1の製造方法では、リッジ部30の表面30aのうちの少なくとも一部が露出するように絶縁層400が形成されればよい。ただし、半導体レーザ素子1において、リッジ部30の表面30aの全体が露出するように絶縁膜4が形成されていると、第1電極5とリッジ部30との接触面積が増えるため、リッジ部30において広い電流注入領域を確保することができ、高効率な光出力特性を得ることが可能となる。
【符号の説明】
【0074】
1…半導体レーザ素子、2…半導体基板、2a…第1主面、2b…第2主面、3…半導体積層体、3a…第1端面、3b…第2端面、5…第1電極、6…第2電極、10…半導体レーザ装置、13…駆動部、21…第1側面、22…第2側面、23…第3側面、24…第4側面、30…リッジ部、31…活性層、51…金属下地層、52…金属メッキ層、53…側面、53a…第1領域、53b…第2領域、53c…第3領域、53d…第4領域、100…素子部分、200…半導体ウェハ、200a…一方の主面、200b…他方の主面、210…基板部分、300…半導体層、310…積層体部分、500…第1電極層、510…第1電極部分、600…第2電極層、610…第2電極部分、L1…第1ライン、L2…第2ライン。
図1
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図13