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特許7623313給与計算装置、給与計算方法、及び、給与計算プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-20
(45)【発行日】2025-01-28
(54)【発明の名称】給与計算装置、給与計算方法、及び、給与計算プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 40/12 20230101AFI20250121BHJP
   G06Q 10/0631 20230101ALI20250121BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20250121BHJP
【FI】
G06Q40/12 420
G06Q10/0631
G06Q50/10
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2022037352
(22)【出願日】2022-03-10
(65)【公開番号】P2023132177
(43)【公開日】2023-09-22
【審査請求日】2024-06-26
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】398040527
【氏名又は名称】株式会社オービック
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】守田 祐哉
(72)【発明者】
【氏名】上野 剛光
【審査官】田中 寛人
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-104079(JP,A)
【文献】特開2016-192201(JP,A)
【文献】特開2004-127029(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
給与締日までに請求された、請求が認められている取引区分の手当であり、請求金額が変動する変動手当を示す変動手当データを生成して記憶部に記憶させる変動手当データ生成部と、
前記給与締日に基づいて計算された、前記給与締日に対応する給与に、前記給与締日までに請求された前記変動手当を前記記憶部から読み出して付加した給与データを生成する給与データ生成部と、
を有する給与計算装置。
【請求項2】
前記変動手当データ生成部は、請求された一つ又は複数の変動手当を含む前記変動手当データを生成すること、
を特徴とする請求項1に記載の給与計算装置。
【請求項3】
前記給与データ生成部は、請求された一つ又は複数の変動手当を含む前記給与データを生成すること、
を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の給与計算装置。
【請求項4】
変動手当データ生成部が、給与締日までに請求された、請求が認められている取引区分の手当であり、請求金額が変動する変動手当を示す変動手当データを生成して記憶部に記憶させる変動手当データ生成ステップと、
給与データ生成部が、前記給与締日に基づいて計算された、前記給与締日に対応する給与に、前記給与締日までに請求された前記変動手当を前記記憶部から読み出して付加した給与データを生成する給与データ生成ステップと、
を有する給与計算方法。
【請求項5】
コンピュータを、
給与締日までに請求された、請求が認められている取引区分の手当であり、請求金額が変動する変動手当を示す変動手当データを生成して記憶部に記憶させる変動手当データ生成部と、
前記給与締日に基づいて計算された、前記給与締日に対応する給与に、前記給与締日までに請求された前記変動手当を前記記憶部から読み出して付加した給与データを生成する給与データ生成部として機能させること、
を特徴とする給与計算プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、給与計算装置、給与計算方法、及び、給与計算プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
今日において、例えば派遣業界では、スタッフが立て替えた出張費等の変動手当を当月に得意先へ請求し、翌月にスタッフの給与に同額の変動手当を付加して支給する業務を行うことがある。
【0003】
変動手当に関しては、特許文献1(特開昭62-137659号公報)に、例えば保険手当及び出張手当等の変動手当等の毎月変動する金額情報を管理し、給料計算時に関係なく発生した都度、キーボードを介して入力又は修正を行う給与計算変動給管理システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開昭62-137659号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、従来は、スタッフが立て替えた出張費等の得意先に対する請求と、スタッフに対して支給する給与の処理月がズレているため、業務オペレータは、翌月の給与処理までの間、変動手当の金額等をシステム外で管理していた。このため、得意先に対して出張費等の請求は行ったが、スタッフに対する変動手当の支給漏れが発生し、反対に、スタッフに対して変動手当の支給は行ったが、得意先に対する請求漏れが発生する不都合を生じていた。このような不都合は、得意先毎に請求と給与の突合により、ある程度は防止できるが、業務オペレータの業務負担が大きくなるため、好ましいことではない。
【0006】
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、変動手当の請求漏れ及び支給漏れを防止した給与計算を可能とする給与計算装置、給与計算方法、及び、給与計算プログラムの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述の課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る給与計算装置は、給与締日までに請求された、請求が認められている取引区分の手当であり、請求金額が変動する変動手当を示す変動手当データを生成して記憶部に記憶させる変動手当データ生成部と、給与締日に基づいて計算された、給与締日に対応する給与に、給与締日までに請求された変動手当を記憶部から読み出して付加した給与データを生成する給与データ生成部と、を有する。
【0008】
また、上述の課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る給与計算方法は、変動手当データ生成部が、給与締日までに請求された、請求が認められている取引区分の手当であり、請求金額が変動する変動手当を示す変動手当データを生成して記憶部に記憶させる変動手当データ生成ステップと、給与データ生成部が、給与締日に基づいて計算された、給与締日に対応する給与に、給与締日までに請求された変動手当を記憶部から読み出して付加した給与データを生成する給与データ生成ステップと、を有する。
【0009】
また、上述の課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る給与計算プログラムは、コンピュータを、給与締日までに請求された、請求が認められている取引区分の手当であり、請求金額が変動する変動手当を示す変動手当データを生成して記憶部に記憶させる変動手当データ生成部と、給与締日に基づいて計算された、給与締日に対応する給与に、給与締日までに請求された変動手当を記憶部から読み出して付加した給与データを生成する給与データ生成部として機能させる。
【発明の効果】
【0010】
本発明は、変動手当の請求漏れ及び支給漏れを防止した給与計算を可能とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、実施の形態の給与計算装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
図2図2は、取引区分マスタの一例を示す図である。
図3図3は、給与項目マスタの一例を示す図である。
図4図4は、給与締日マスタの一例を示す図である。
図5図5は、案件基本データの一例を示す図である。
図6図6は、成約ワーク基本データの一例を示す図である。
図7図7は、実施の形態の給与計算装置における給与計算動作の流れを示すフローチャートである。
図8図8は、勤務表入力画面の一例を示す図である。
図9図9は、変動手当・控除入力画面の一例を示す図である。
図10図10は、変動手当データ(請求分)及び変動手当データ(給与分)の一例を示す図である。
図11図11は、実施の形態の給与計算装置における給与計算動作の流れを示す他のフローチャートである。
図12図12は、勤務表入力画面の他の例を示す図である。
図13図13は、変動手当データの一例を示す図である。
図14図14は、変動手当・控除入力画面の他の例を示す図である。
図15図15は、変動手当の確定順序を説明するための図である。
図16図16は、給与データの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明を適用した実施の形態となる給与計算装置を、図面に基づいて詳細に説明する。なお、本実施形態により本発明が限定されるものではない。
【0013】
(ハードウェア構成)
図1は、実施の形態の給与計算装置1のハードウェア構成を示すブロック図である。一例ではあるが、実施の形態の給与計算装置1は、企業等に派遣社員を派遣する派遣会社の給与計算に用いられる。この給与計算装置1は、記憶部2、制御部3、通信インターフェース部4及び入出力インターフェース部5を備えている。入出力インターフェース部5には、入力装置6及び出力装置7が接続されている。出力装置7としては、モニタ装置(家庭用テレビを含む)等の表示部を用いることができる。入力装置6としては、キーボード装置及びマウス装置、及びマイクロホン装置の他、マウス装置と協働してポインティングデバイス機能を実現するモニタ装置を用いることができる。
【0014】
記憶部2としては、例えばROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disk Drive)又はSSD(Solid State Drive)等の記憶装置を用いることができる。記憶部2には、それぞれ記憶領域である取引区分マスタ11、給与項目マスタ12、給与締日マスタ13、案件基本テーブル14及び成約ワーク基本テーブル15が設けられている。
【0015】
取引区分マスタ11には、図2に示すように、取引区分コード及び取引区分名が記憶されている。この図2の例は、出張費の取引区分コードは「10」であり、通勤費の取引区分コードは「30」であり、食事代の取引区分コードは「50」であり、通信費の取引区分コードは「60」であることを示している。
【0016】
給与項目マスタ12には、図3に示すように、変動手当の取引区分コード及び取引区分名が記憶されている。この図3の例は、旅費経費の取引区分コードは「1」であり、食事代の取引区分コードは「2」であり、健康診断の取引区分コードは「3」であることを示している。
【0017】
給与締日マスタ13には、実施の形態の給与計算装置1を使用する企業等の給与計算の締日が記憶されている。図4の例は、給与締日として毎月「10日」が登録された例である。
【0018】
案件基本テーブル14には、図5に示すように案件番号、契約期間(開始日:from)、契約期間(終了日:To)、得意先コード、及び、業務内容が記憶される。図5の例は、案件番号が「100」の業務は、得意先コードが「T0001」の得意先の営業事務であり、契約期間は「2021年1月1日~2022年3月31日」であることを示している。また、図5の例は、案件番号が「300」の業務は、得意先コードが「T0002」の得意先のマーケティング業務であり、契約期間は「2022年4月1日~2022年6月30日」であることを示している。
【0019】
制約ワーク基本テーブル15には、成約ワーク番号、案件番号及びスタッフコードが記憶される。この図6の例は、図5を用いて説明した得意先コードが「T0001」の得意先の営業事務である案件番号が「100」の業務は、「1101」の成約ワーク番号で、「1001」のスタッフコードのスタッフ(派遣社員)により成約されたことを示している。また、図6の例は、図5を用いて説明した得意先コードが「T0002」の得意先のマーケティング業務である案件番号が「300」の業務は、「3301」の成約ワーク番号で、「3001」のスタッフコードのスタッフ(派遣社員)により成約されたことを示している。
【0020】
(給与計算装置の機能構成)
次に、記憶部2には、給与計算プログラムが記憶されている。給与計算装置1の制御部3は、記憶部2に記憶されている給与計算プログラムを実行することで、入力処理部21、記憶制御部22、データ生成部23、及び、表示制御部24として機能する。データ生成部23は、変動手当データ生成部及び給与データ生成部の一例である。
【0021】
入力処理部21は、業務オペレータが入力装置6を介して行う入力操作に対応する入力処理を行う。記憶制御部22は、スタッフから請求されて変動手当に対応する変動手当データを記憶部2に一旦記憶し、翌月に読み出して給与データに反映させる。データ生成部23は、翌月の給与と共に支給する変動手当に対応する変動手当データを生成する。表示制御部24は、勤務表入力画面、変動手当・控除入力画面等を出力装置7に表示する。
【0022】
(給与計算動作)
このような実施の形態の給与計算装置1は、スタッフから請求された出張費等の変動手当を、一旦記憶部2に記憶しておき、翌月に読み出して給与データに対して自動的に反映させる。このような実施の形態の給与計算装置1における給与計算動作の流れを、図7及び図11のフローチャートに示す。この図7及び図11のフローチャートの各処理は、制御部3が、給与計算プログラムに基づいて実行する。
【0023】
まず、スタッフから請求された出張費等の変動手当を入力する場合、業務オペレータは、勤務表入力画面の表示指定操作を行う。この勤務表入力画面の表示指定操作が行われると、図7のフローチャートのステップS1において、表示制御部24が、図8に例示する勤務表入力画面を表示する。この勤務表入力画面は、「請求勤怠」又は「給与勤怠」の勤怠種別の選択欄、スタッフコードの入力欄、案件番号の入力欄、年月の入力欄及び締日の入力欄を備えている。
【0024】
この図8の例は、出張費等の変動手当を入力するため、勤怠種別として「請求勤怠」が選択されている例である。また、図8の例は、案件番号が「100」におけるスタッフコードが「1001」のスタッフからの変動手当の入力を示している。また、図8の例は、変動手当の請求年月が「2021年5月」であり、給与計算の今月の締日は「31日」であることを示している。
【0025】
図7のフローチャートのステップS2では、表示制御部24が、勤怠種別として「請求勤怠」が選択されているか否かを判別する。勤怠種別として「給与勤怠」が選択されている場合は、後述する図11のステップS11に処理が進む。勤怠種別として「請求勤怠」が選択されている場合(ステップS2:Yes)、ステップS3に処理が進む。ステップS3では、表示制御部24が、図8に示す「変動手当」のボタン操作の有無を判別する。
【0026】
「変動手当」のボタン操作を検出すると(ステップS3:Yes)、表示制御部24は、ステップS4において、図9に示す変動手当・控除入力画面を表示する。業務オペレータは、この図9に示す変動手当・控除入力画面において、翌月の給与に反映させる翌月給与金額を入力すると共に、取引区分、及び、翌月給与項目を選択する。この図9の例は、翌月給与金額として、スタッフより出張の際の交通費として「50000円」が請求された例である。この場合、業務オペレータは、取引区分として「10:出張費」を選択し(図2参照)、翌月給与項目として「1:旅費交通費」を選択する(図3参照)。そして、スタッフより請求された「50000円」を翌月給与金額として入力する。
【0027】
入力処理部21は、このように変動手当・控除入力画面を介して入力された各種データを取得する。データ生成部23は、取得された各種データに基づいて、図10(a)に例示する翌月の給与に反映させる変動手当データ(請求分)を生成する変動手当入力処理を行う(ステップS5)。この図10(a)に示すように、変動手当データ(請求分)は、締日、データ区分、契約番号、及び、スタッフコードを含んで構成される。また、変動手当データ(請求分)は、手当金額、取引区分、翌月給与項目、及び、翌月給与金額を含んで構成される。この図10(a)の例は、データ区分を「1:請求」とし、変動手当・控除入力画面に入力された各種データに基づいて、手当金額が「50000円」、取引区分1が「10:出張費」、翌月給与項目が「1:旅費交通費」、及び、翌月給与金額が「50000円」とした変動手当データ(請求分)が生成された例である。
【0028】
次に、ステップS6では、データ生成部23が、このような変動手当データ(請求分)を生成した際に、翌月給与分となる変動手当データ(給与分)も生成する。変動手当データ(給与分)は、図10(b)に例示するように、締日、データ区分、契約番号、及び、スタッフコードを含んで構成される。また、変動手当データ(給与分)は、手当金額、取引区分、翌月給与項目、及び、翌月給与金額を含んで構成される。この図10(b)の例は、データ区分を「2:給与」とし、変動手当・控除入力画面に入力された各種データに基づいて、手当金額を「50000円」とした変動手当データ(給与分)が生成された例である。記憶制御部22は、このような変動手当データ(請求分)及び変動手当データ(給与分)を記憶部2に記憶する。
【0029】
なお、変動手当データ(請求分)及び変動手当データ(給与分)は、図10(a)及び図10(b)に示すように、翌月給与項目が「1~30」まで設けられており、一例ではあるが、最大30項目まで、変動手当の入力が可能となっている。これにより、請求された一つ又は複数の変動手当を含む変動手当データが、データ生成部23により生成される。
【0030】
次に、給与手当の入力を行う場合、業務オペレータは、上述の勤務表入力画面において、図12に示すように、勤怠種別として「給与勤怠」を選択操作する。この「給与勤怠」を選択されている場合、図7のフローチャートのステップS2において「No」と判別され、図11のステップS11に処理が進む。
【0031】
ステップS11では、表示制御部24が、図12に示す「変動手当」のボタン操作の有無を判別する。この場合、業務オペレータは、「給与勤怠」を選択し、給与データの作成を行う年月である、例えば「2021年6月」を指定すると共に、給与の締日として、図4に示した給与締日マスタ13に登録した給与締日(例えば、10日)を指定する。そして、業務オペレータは、この状態で、「変動手当」のボタンを操作する。
【0032】
表示制御部24は、勤務表入力画面で「給与勤怠」が選択されている状態で「変動手当」のボタン操作を検出すると、記憶制御部22は、記憶部2に記憶されている、図13に例示する上述の変動手当データ(給与分)を読み出す。表示制御部24は、ステップS12において、図14に示すように、読み出された変動手当データ(給与分)で示される変動手当を自動的に入力した変動手当・控除入力画面を表示する。
【0033】
図14の例は、2021年6月分の給与に対して付加される「50000円」の「旅費交通費」が、自動的に入力された変動手当・控除入力画面の例である。給与項目は、固定となるため、表示制御部24は、ステップS13において、図15に示すように、給与項目マスタ12の取引区分コード順に変動手当データの入力項目を確定する。
【0034】
次に、ステップS14では、データ生成部23が、図16に示すように、スタッフ毎に、基本給及び変動手当を関連付けた給与データを生成する給与処理を行う。図16の例は、スタッフコードが「1001」のスタッフの場合、基本給が「100000円」であり、2021年5月に請求された「50000円」の旅費交通費が、2021年6月分の給与に反映されて支給された例を示している。また、図16の例は、スタッフコードが「3001」のスタッフの場合、基本給が「300000円」であり、2021年5月に請求された「30000円」の食事代が、2021年6月分の給与に反映されて支給された例を示している。
【0035】
上述のように、変動手当データ(請求分)及び変動手当データ(給与分)は、図10(a)及び図10(b)に示したように、翌月給与項目が「1~30」まで設けられている。このため、このような変動手当データに基づいてデータ生成部23で生成される給与データも、図16に示すように、請求された一つ又は複数の変動手当を含む給与データとなる。
【0036】
(実施の形態の効果)
以上の説明から明らかなように、実施の形態の給与計算装置1は、当月請求された変動手当を、翌月の対象の社員の給与に自動的にスライドさせて支給することができる。これにより、例えば得意先に対して出張費等の請求は行ったが、スタッフに対する変動手当の支給漏れが発生し、反対に、スタッフに対して変動手当の支給は行ったが、得意先に対する請求漏れが発生する等の不都合を防止できる。
【0037】
また、当月請求された変動手当を、翌月の対象の社員の給与に自動的にスライドさせて支給できるため、業務オペレータの業務負担を増やすことなく、上述のスタッフに対する変動手当の支給漏れ等の不都合を防止した給与計算を可能とすることができる。
【0038】
[国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)への貢献]
本実施形態により、業務効率化や企業の適切な経営判断を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標8及び目標9に貢献することが可能となる。
【0039】
また、本実施形態により、廃棄ロス削減や、ペーパレス・電子化を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標12、目標13及び目標15に貢献することが可能となる。
【0040】
また、本実施形態により、統制、ガバナンス強化に寄与することができるので、SDGsの目標16に貢献することが可能となる。
【0041】
[他の実施の形態]
本発明は、上述した実施形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態にて実施されてよいものである。
【0042】
例えば、実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部又は一部を手動的に行うこともでき、或いは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
【0043】
また、本明細書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0044】
また、給与計算装置1に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも図示の如く物理的に構成されていることを要しない。
【0045】
例えば、給与計算装置1が備える処理機能、特に制御部3及び制御部3にて行われる各処理機能については、その全部又は任意の一部を、CPU(Central Processing Unit)および当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。なお、プログラムは、本実施形態で説明した処理を情報処理装置に実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じて給与計算装置1に機械的に読み取られる。すなわち、ROM又はHDD等の記憶部等には、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部3を構成する。
【0046】
また、この給与計算装置1の給与計算プログラムは、給与計算装置1に対して任意のネットワークを介して接続された他のサーバ装置に記憶されていてもよく、必要に応じてその全部又は一部をダウンロードすることも可能である。
【0047】
また、本実施形態で説明した処理を実行するための給与計算プログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム製品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto-Optical Disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、及び、Blu-ray(登録商標) Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。
【0048】
また、「プログラム」とは、任意の言語または記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコード又はバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、実施の形態に示した給与計算装置1において記録媒体を読み取るための具体的な構成および読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
【0049】
記憶部2は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、及び、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、及び、ウェブページ用ファイル等を格納する。
【0050】
また、給与計算装置1は、既知のパーソナルコンピュータ装置又はワークステーション等の情報処理装置で構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された情報処理装置で構成してもよい。また、情報処理装置は、本実施形態で説明した処理を実現させるソフトウェア(プログラム又はデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
【0051】
さらに、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部又は一部を、各種の付加等に応じて又は機能付加に応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0052】
本発明は、例えば企業及び人材派遣業等の給与計算業務に有用である。
【符号の説明】
【0053】
1 給与計算装置
2 記憶部
3 制御部
4 通信インターフェース部
5 入出力インターフェース部
6 入力装置
7 出力装置
11 取引区分マスタ
12 給与項目マスタ
13 給与締日マスタ
14 案件基本テーブル
15 成約ワーク基本テーブル
21 入力処理部
22 記憶制御部
23 データ生成部
24 表示制御部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16