(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-20
(45)【発行日】2025-01-28
(54)【発明の名称】情報処理システム、コンピュータプログラム、及び情報処理方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0241 20230101AFI20250121BHJP
【FI】
G06Q30/0241
(21)【出願番号】P 2022048517
(22)【出願日】2022-03-24
【審査請求日】2023-11-02
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】507009009
【氏名又は名称】株式会社博報堂DYホールディングス
(74)【代理人】
【識別番号】110000578
【氏名又は名称】名古屋国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】道本 龍
(72)【発明者】
【氏名】熊谷 雄介
(72)【発明者】
【氏名】三浦 慎平
(72)【発明者】
【氏名】猪谷 誠一
(72)【発明者】
【氏名】木田 裕一朗
(72)【発明者】
【氏名】岩井 皓暉
【審査官】谷川 智秀
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-140646(JP,A)
【文献】特開2018-101323(JP,A)
【文献】特開2019-113944(JP,A)
【文献】特許第5913722(JP,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテンツの配信ターゲットに対応する人の第一の特徴を説明する第一の特徴量を次元とする特徴空間を細分化して定義される複数の区画に関して、区画毎に、対応する区画に属する人の集合の特徴を前記第一の特徴量とは異なる第二の特徴量を用いて説明する区画情報を、記憶するように構成される区画情報記憶部と、
注目対象の人の第二の特徴を前記第二の特徴量を用いて説明する、注目対象情報を取得するように構成される対象情報取得部と、
前記区画情報及び前記注目対象情報に基づく前記注目対象の人の前記特徴空間
上の区画への対応付けにより、前記注目対象の人が対応付けられた前記特徴空間上の区画を対象区画として判別するように構成される判別部と、
前記特徴空間の前記区画毎に、配信システムに対する配信条件として、対応する区画に属する人の集合にコンテンツを配信するための配信条件を定義する定義情報を記憶するように構成される条件情報記憶部と、
前記条件情報記憶部が記憶する前記定義情報に従って、前記配信システムにコンテンツの配信を要求するように構成される配信要求部と、
を備え、
前記区画情報は、
人に関する複数のグループについて、グループ毎に、対応するグループに属する人の、前記対応する区画における
存在確率を
示し、
前記第二の特徴量は、複数の区分を有し、
前記複数のグループのそれぞれは、前記複数の区分のうちの一つの区分に対応し、対応する前記一つの区分に属する前記第二の特徴量を有する人のグループであり、
前記判別部は、
前記複数のグループのうち前記注目対象の人の前記第二の特徴量の区分に対応するグループを、注目グループとして識別し、
前記注目対象の人を、前記複数の区画
のそれぞれにおける
前記注目グループの
前記存在確率に基づいて、
前記複数の区画のうちの前記注目グループの前記存在確率が最大の区画を含む一以上の区画に対応付けることによって、前記最大の区画を含む一以上の区画を前記対象区画として判別し、
前記配信要求部は、前記配信システムに対して、前記対象区画に対して定義された前記配信条件に従う配信を要求する情報処理システム。
【請求項2】
前記配信システムは、第一の配信システム及び第二の配信システムを含む複数の配信システムであり、
前記定義情報は、前記第一の配信システムに対する配信条件である第一の配信条件を定義する第一の定義情報、及び、前記第二の配信システムに対する配信条件である第二の配信条件を定義する第二の定義情報を含み、
前記配信要求部は、前記複数の配信システムの少なくとも一つにコンテンツの配信を要求し、前記第一の配信システムに対しては、前記第一の定義情報に基づき、前記対象区画に対して定義された前記第一の配信条件に従う配信を要求し、前記第二の配信システムに対しては、前記第二の定義情報に基づき、前記対象区画に対して定義された前記第二の配信条件に従う配信を要求する請求項1記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記配信要求部は、前記複数の配信システムのうち、配信指示元から指定された少なくとも一つの配信システムに対して前記コンテンツの配信を要求する請求項2記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記複数の配信システムのそれぞれについての、前記対象区画の人の集合に対する、対応する配信システムを通じたコンテンツ配信の効果である配信効果を説明する実績情報を取得するように構成される実績情報取得部
を更に備え、
前記配信要求部は、前記実績情報から判別される前記対象区画の前記配信効果に応じて、前記複数の配信システムの中から、前記配信効果が相対的に高い配信システムを、配信要求先の配信システムとして選択する請求項2又は請求項3記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記注目対象の人は、二以上の人であり、
前記注目対象情報は、前記二以上の人のそれぞれの前記第二の特徴量を示し、
前記判別部は、
前記二以上の人が対応付けられた前記特徴空間上の区画の一群を対象区画の一群として判別し、
前記配信要求部は、前記対象区画の一群に関して、対象区画毎に、前記第一の配信システムに対しては、前記対象区画に対して定義された前記第一の配信条件に従う配信を要求し、前記第二の配信システムに対しては、前記対象区画に対して定義された前記第二の配信条件に従う配信を要求する請求項2~請求項4のいずれか一項記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記注目対象の人は、二以上の人であり、
前記注目対象情報は、前記二以上の人のそれぞれの前記第二の特徴量を示し、
前記判別部は、
前記二以上の人が対応付けられた前記特徴空間上の区画の一群を対象区画の一群として判別し、
前記配信要求部は、前記対象区画の一群の中から、配信対象区画として一以上の区画を選択し、前記一以上の区画のそれぞれに対して定義された前記配信条件に従う配信を前記配信システムに対して要求する請求項1~請求項3のいずれか一項記載の情報処理システム。
【請求項7】
前記対象区画のそれぞれの前記人の集合に対する前記配信システムを通じたコンテンツ配信の効果である配信効果を説明する実績情報を取得するように構成される実績情報取得部
を更に備え、
前記配信要求部は、前記実績情報に基づいて、前記対象区画の一群の中から、前記配信効果が基準以上である前記一以上の区画を、前記配信対象区画として選択する請求項6記載の情報処理システム。
【請求項8】
コンテンツの配信ターゲットに対応する人の第一の特徴を説明する第一の特徴量を次元とする特徴空間を細分化して定義される複数の区画に関して、区画毎に、対応する区画に属する人の集合の特徴を前記第一の特徴量とは異なる第二の特徴量を用いて説明する区画情報を、記憶するように構成される区画情報記憶部と、
注目対象の人の第二の特徴を前記第二の特徴量を用いて説明する、注目対象情報を取得するように構成される対象情報取得部と、
前記区画情報及び前記注目対象情報に基づく前記注目対象の人の前記特徴空間
上の区画への対応付けにより、前記注目対象の人が対応付けられた前記特徴空間上の区画を対象区画として判別するように構成される判別部と、
前記特徴空間の前記区画毎に、対応する区画に関連する人の一群を前記人のそれぞれに個別に付与された識別子を用いて説明する人情報を記憶するように構成される人情報記憶部と、
配信システムにコンテンツの配信を要求するように構成される配信要求部と、
を備え、
前記区画情報は、
人に関する複数のグループについて、グループ毎に、対応するグループに属する人の、前記対応する区画における
存在確率を
示し、
前記第二の特徴量は、複数の区分を有し、
前記複数のグループのそれぞれは、前記複数の区分のうちの一つの区分に対応し、対応する前記一つの区分に属する前記第二の特徴量を有する人のグループであり、
前記判別部は
、
前記複数のグループのうち前記注目対象の人の前記第二の特徴量の区分に対応するグループを、注目グループとして識別し、
前記注目対象の人を、前記複数の区画
のそれぞれにおける
前記注目グループの
前記存在確率に基づいて、
前記複数の区画のうちの前記注目グループの前記存在確率が最大の区画を含む一以上の区画に対応付けることによって、前記最大の区画を含む一以上の区画を前記対象区画として判別し、
前記配信要求部は、前記人情報から判別される前記対象区画に関連する人のそれぞれの前記識別子を含む識別子の一群を、前記コンテンツの配信先として前記配信システムに指定することにより、前記配信システムが前記対象区画に関連する人の一群に前記コンテンツを配信するように、前記配信システムに対して前記コンテンツの配信を要求する情報処理システム。
【請求項9】
コンテンツの配信ターゲットに対応する人の第一の特徴を説明する第一の特徴量を次元とする特徴空間を細分化して定義される複数の区画に関して、区画毎に、対応する区画に属する人の集合の特徴を前記第一の特徴量とは異なる第二の特徴量を用いて説明する区画情報を、記憶するように構成される区画情報記憶部と、
前記複数の区画の中から、配信対象区画として、一以上の区画を選択するように構成される選択部と、
二以上の人に関して、人毎に、対応する人の第二の特徴を前記第二の特徴量を用いて説明する注目対象情報を取得するように構成される対象情報取得部と、
前記区画情報及び前記注目対象情報に基づく前記二以上の人の前記特徴空間
上の区画への対応付けにより、前記二以上の人のうち、前記配信対象区画に対応付けられた人の一群を、配信対象の人の一群として判別するように構成される判別部と、
配信システムにコンテンツの配信を要求するように構成される配信要求部と、
を備え、
前記区画情報は、
人に関する複数のグループについて、グループ毎に、対応するグループに属する人の、前記対応する区画における
存在確率を
示し、
前記第二の特徴量は、複数の区分を有し、
前記複数のグループのそれぞれは、前記複数の区分のうちの一つの区分に対応し、対応する前記一つの区分に属する前記第二の特徴量を有する人のグループであり、
前記判別部は、
前記二以上の人に関して、人毎に、
前記複数のグループのうち、対応する人の前記第二の特徴量の区分に対応するグループを、注目グループとして識別し、
前記対応する人を、前記複数の区画のそれぞれにおける前記注目グループの前記存在確率に基づいて、前記複数の区画のうちの前記注目グループの前記存在確率が最大の区画を含む一以上の区画に対応付けること
によって、前記二以上の人を前記
特徴空間上の区画に対応付け、前記二以上の人のうち、前記配信対象区画に対応付けられた人の一群を、前記配信対象の人の一群として判別し、
前記配信要求部は、前記配信システムに対して、前記配信対象の人の一群を構成する各人の識別子を、前記コンテンツの配信先として指定することによって、前記配信対象の人の一群に対する前記コンテンツの配信が実行されるように、前記配信システムに前記コンテンツの配信を要求する情報処理システム。
【請求項10】
前記複数の区画のそれぞれの前記人の集合に対する前記配信システムを通じたコンテンツ配信の効果である配信効果を説明する実績情報を取得するように構成される実績情報取得部
を更に備え、
前記選択部は、前記実績情報に基づいて、前記複数の区画の中から、前記配信効果が基準以上である前記一以上の区画を、前記配信対象区画として選択する請求項9記載の情報処理システム。
【請求項11】
前記配信システムは、複数の配信システムであり、
前記実績情報取得部は、前記複数の配信システムのそれぞれに関して、対応する配信システムを通じたコンテンツ配信の効果である配信効果を前記区画毎に説明する前記実績情報を取得し、
前記選択部は更に、前記実績情報に基づいて、前記配信対象区画に該当する区画毎に、前記複数の配信システムの中から、前記配信効果が相対的に高い配信システムを、配信要求先の配信システムとして選択し、
前記配信要求部は、前記配信対象区画に該当する区画毎に、選択された前記配信要求先の配信システムに対して、前記配信対象の人の一群のうち、対応する区画に対応付けられた人の一群に対する前記コンテンツの配信が実行されるように、前記コンテンツの配信を要求する請求項10記載の情報処理システム。
【請求項12】
前記配信システムは、複数の配信システムであり、
前記情報処理システムは、前記複数の配信システムのそれぞれに関して、前記区画毎に、対応する区画の前記人の集合に対する、対応する配信システムを通じたコンテンツ配信の効果である配信効果を説明する実績情報を取得するように構成される実績情報取得部を更に備え、
前記選択部は更に、前記実績情報に基づいて、前記配信対象区画に該当する区画毎に、前記複数の配信システムの中から、前記配信効果が相対的に高い配信システムを、配信要求先の配信システムとして選択し、
前記配信要求部は、前記配信対象区画に該当する区画毎に、選択された前記配信要求先の配信システムに対して、前記配信対象の人の一群のうち、対応する区画に対応付けられた人の一群に対する前記コンテンツの配信が実行されるように、前記コンテンツの配信を要求する請求項9記載の情報処理システム。
【請求項13】
コンテンツの配信ターゲットに対応する人の第一の特徴を説明する第一の特徴量を次元とする特徴空間を細分化して定義される複数の区画に関して、区画毎に、対応する区画に属する人の集合の特徴を前記第一の特徴量とは異なる第二の特徴量を用いて説明する区画情報を、記憶するように構成される区画情報記憶部と、
二以上の人に関して、人毎に、対応する人の第二の特徴を前記第二の特徴量を用いて説明する注目対象情報を取得するように構成される対象情報取得部と、
前記区画情報及び前記注目対象情報に基づく前記二以上の人の前記
特徴空間上の区画への対応付けにより、前記二以上の人が対応付けられた前記特徴空間上の区画の一群を対象区画の一群として判別するように構成される判別部と、
前記対象区画の一群の中から、配信対象区画として、一以上の区画を選択するように構成される選択部と、
前記特徴空間の前記区画毎に、対応する区画に関連する人の一群を前記人のそれぞれに個別に付与された識別子を用いて説明する人情報を記憶するように構成される人情報記憶部と、
配信システムにコンテンツの配信を要求するように構成される配信要求部と、
を備え、
前記区画情報は、
人に関する複数のグループについて、グループ毎に、対応するグループに属する人の、前記対応する区画における
存在確率を
示し、
前記第二の特徴量は、複数の区分を有し、
前記複数のグループのそれぞれは、前記複数の区分のうちの一つの区分に対応し、対応する前記一つの区分に属する前記第二の特徴量を有する人のグループであり、
前記判別部は、
前記二以上の人に関して、人毎に、
前記複数のグループのうち、対応する人の前記第二の特徴量の区分に対応するグループを、注目グループとして識別し、
前記対応する人を、前記複数の区画のそれぞれにおける前記注目グループの前記存在確率に基づいて、前記複数の区画のうちの前記注目グループの前記存在確率が最大の区画を含む一以上の区画に対応付けること
によって、前記二以上の人を前記
特徴空間上の区画に対応付け、前記二以上の人が対応付けられた前記特徴空間上の区画の一群を前記対象区画の一群として判別し、
前記配信要求部は、前記人情報から判別される前記配信対象区画に関連する人のそれぞれの前記識別子を含む識別子の一群を、前記コンテンツの配信先として前記配信システムに指定することにより、前記配信システムが前記配信対象区画に関連する人の一群に前記コンテンツを配信するように、前記配信システムに対して前記コンテンツの配信を要求する情報処理システム。
【請求項14】
前記対象区画のそれぞれの前記人の集合に対する前記配信システムを通じたコンテンツ配信の効果である配信効果を説明する実績情報を取得するように構成される実績情報取得部
を備え、
前記選択部は、前記実績情報に基づき、前記対象区画の一群の中から、前記配信効果が基準以上である前記一以上の区画を、前記配信対象区画として選択する請求項13記載の情報処理システム。
【請求項15】
前記配信先の指定に用いられる前記識別子は、配信要求先の前記配信システムが、対応する人の情報端末に前記コンテンツを配信するため識別子である請求項8~請求項14のいずれか一項記載の情報処理システム。
【請求項16】
前記識別子は、広告ID、クッキーID、及びメールアドレスの少なくとも一つを含む請求項15記載の情報処理システム。
【請求項17】
請求項1~請求項8のいずれか一項記載の情報処理システムにおける前記対象情報取得部と、前記判別部と、前記配信要求部としての機能をコンピュータに実現させるためのコンピュータプログラム。
【請求項18】
請求項9~請求項14のいずれか一項記載の情報処理システムにおける前記選択部と、前記対象情報取得部と、前記判別部と、前記配信要求部としての機能をコンピュータに実現させるためのコンピュータプログラム。
【請求項19】
コンピュータにより実行される情報処理方法であって、
コンテンツの配信ターゲットに対応する人の第一の特徴を説明する第一の特徴量を次元とする特徴空間を細分化して定義される複数の区画に関して、区画毎に、対応する区画に属する人の集合の特徴を前記第一の特徴量とは異なる第二の特徴量を用いて説明する区画情報を記憶する記憶デバイスから、前記区画情報を取得することと、
注目対象の人の第二の特徴を前記第二の特徴量を用いて説明する、注目対象情報を取得することと、
前記区画情報及び前記注目対象情報に基づく前記注目対象の人の前記
特徴空間上の区画への対応付けにより、前記注目対象の人が対応付けられた前記特徴空間上の区画を対象区画として判別することと、
前記特徴空間の前記区画毎に、配信システムに対する配信条件として、対応する区画に属する人の集合にコンテンツを配信するための配信条件を定義する定義情報を記憶する記憶デバイスから、前記定義情報を取得することと、
前記定義情報に従って、前記配信システムにコンテンツの配信を要求することと、
を含み、
前記区画情報は、
人に関する複数のグループについて、グループ毎に、対応するグループに属する人の、前記対応する区画における
存在確率を
示し、
前記第二の特徴量は、複数の区分を有し、
前記複数のグループのそれぞれは、前記複数の区分のうちの一つの区分に対応し、対応する前記一つの区分に属する前記第二の特徴量を有する人のグループであり、
前記
判別することは、
前記複数のグループのうち前記注目対象の人の前記第二の特徴量の区分に対応するグループを、注目グループとして識別し、
前記注目対象の人を、前記複数の区画のそれぞれにおける前記注目グループの前記存在確率に基づいて、前記複数の区画のうちの前記注目グループの前記存在確率が最大の区画を含む一以上の区画に対応付けることによって、前記最大の区画を含む一以上の区画を前記対象区画として判別すること
を含み、
前記要求することは、前記配信システムに対して、前記対象区画に対して定義された前記配信条件に従う配信を要求することを含む情報処理方法。
【請求項20】
コンピュータにより実行される情報処理方法であって、
コンテンツの配信ターゲットに対応する人の第一の特徴を説明する第一の特徴量を次元とする特徴空間を細分化して定義される複数の区画に関して、区画毎に、対応する区画に属する人の集合の特徴を前記第一の特徴量とは異なる第二の特徴量を用いて説明する区画情報を記憶する記憶デバイスから、前記区画情報を取得することと、
注目対象の人の第二の特徴を前記第二の特徴量を用いて説明する、注目対象情報を取得することと、
前記区画情報及び前記注目対象情報に基づく前記注目対象の人の前記
特徴空間上の区画への対応付けにより、前記注目対象の人が対応付けられた前記特徴空間上の区画を対象区画として判別することと、
前記特徴空間の前記区画毎に、対応する区画に関連する人の一群を前記人のそれぞれに個別に付与された識別子を用いて説明する人情報を記憶する記憶デバイスから、前記人情報を取得することと、
配信システムにコンテンツの配信を要求することと、
を含み、
前記区画情報は、
人に関する複数のグループについて、グループ毎に、対応するグループに属する人の、前記対応する区画における
存在確率を
示し、
前記第二の特徴量は、複数の区分を有し、
前記複数のグループのそれぞれは、前記複数の区分のうちの一つの区分に対応し、対応する前記一つの区分に属する前記第二の特徴量を有する人のグループであり、
前記
判別することは、
前記複数のグループのうち前記注目対象の人の前記第二の特徴量の区分に対応するグループを、注目グループとして識別し、
前記注目対象の人を、前記複数の区画のそれぞれにおける前記注目グループの前記存在確率に基づいて、前記複数の区画のうちの前記注目グループの前記存在確率が最大の区画を含む一以上の区画に対応付けることによって、前記最大の区画を含む一以上の区画を前記対象区画として判別するこ
と
を含み、
前記要求することは、前記人情報から判別される前記対象区画に関連する人のそれぞれの前記識別子を含む識別子の一群を、前記コンテンツの配信先として前記配信システムに指定することにより、前記配信システムが前記対象区画に関連する人の一群に前記コンテンツを配信するように、前記配信システムに対して前記コンテンツの配信を要求することを含む情報処理方法。
【請求項21】
コンピュータにより実行される情報処理方法であって、
コンテンツの配信ターゲットに対応する人の第一の特徴を説明する第一の特徴量を次元とする特徴空間を細分化して定義される複数の区画に関して、区画毎に、対応する区画に属する人の集合の特徴を前記第一の特徴量とは異なる第二の特徴量を用いて説明する区画情報を記憶する記憶デバイスから、前記区画情報を取得することと、
前記複数の区画の中から、配信対象区画として、一以上の区画を選択することと、
二以上の人に関して、人毎に、対応する人の第二の特徴を前記第二の特徴量を用いて説明する注目対象情報を取得することと、
前記区画情報及び前記注目対象情報に基づく前記二以上の人の前記
特徴空間上の区画への対応付けにより、前記二以上の人のうち、前記配信対象区画に対応付けられた人の一群を、配信対象の人の一群として判別することと、
配信システムにコンテンツの配信を要求することと、
を含み、
前記区画情報は、
人に関する複数のグループについて、グループ毎に、対応するグループに属する人の、前記対応する区画における
存在確率を
示し、
前記第二の特徴量は、複数の区分を有し、
前記複数のグループのそれぞれは、前記複数の区分のうちの一つの区分に対応し、対応する前記一つの区分に属する前記第二の特徴量を有する人のグループであり、
前記
判別することは
、
前記二以上の人に関して、人毎に、
前記複数のグループのうち、対応する人の前記第二の特徴量の区分に対応するグループを、注目グループとして識別し、
前記対応する人を、前記複数の区画のそれぞれにおける前記注目グループの前記存在確率に基づいて、前記複数の区画のうちの前記注目グループの前記存在確率が最大の区画を含む一以上の区画に対応付けること
によって、前記二以上の人を前記特徴空間上の区画に対応付け、前記二以上の人のうち、前記配信対象区画に対応付けられた人の一群を、前記配信対象の人の一群として判別するこ
と
を含み、
前記要求することは、前記配信システムに対して、前記配信対象の人の一群を構成する各人の識別子を、前記コンテンツの配信先として指定することによって、前記配信対象の人の一群に対する前記コンテンツの配信が実行されるように、前記配信システムに前記コンテンツの配信を要求することを含む情報処理方法。
【請求項22】
コンピュータにより実行される情報処理方法であって、
コンテンツの配信ターゲットに対応する人の第一の特徴を説明する第一の特徴量を次元とする特徴空間を細分化して定義される複数の区画に関して、区画毎に、対応する区画に属する人の集合の特徴を前記第一の特徴量とは異なる第二の特徴量を用いて説明する区画情報を記憶する記憶デバイスから、前記区画情報を取得することと、
二以上の人に関して、人毎に、対応する人の第二の特徴を前記第二の特徴量を用いて説明する注目対象情報を取得することと、
前記区画情報及び前記注目対象情報に基づく前記二以上の人の前記
特徴空間の区画への対応付けにより、前記二以上の人が対応付けられた前記特徴空間上の区画の一群を対象区画の一群として判別することと、
前記対象区画の一群の中から、配信対象区画として、一以上の区画を選択することと、
前記特徴空間の前記区画毎に、対応する区画に関連する人の一群を前記人のそれぞれに個別に付与された識別子を用いて説明する人情報を記憶する記憶デバイスから、前記人情報を取得することと、
配信システムにコンテンツの配信を要求することと、
を含み、
前記区画情報は、
人に関する複数のグループについて、グループ毎に、対応するグループに属する人の、前記対応する区画における
存在確率を
示し、
前記第二の特徴量は、複数の区分を有し、
前記複数のグループのそれぞれは、前記複数の区分のうちの一つの区分に対応し、対応する前記一つの区分に属する前記第二の特徴量を有する人のグループであり、
前記
判別することは
、
前記二以上の人に関して、人毎に、
前記複数のグループのうち、対応する人の前記第二の特徴量の区分に対応するグループを、注目グループとして識別し、
前記対応する人を、前記複数の区画のそれぞれにおける前記注目グループの前記存在確率に基づいて、前記複数の区画のうちの前記注目グループの前記存在確率が最大の区画を含む一以上の区画に対応付けること
によって、前記二以上の人を前記特徴空間上の区画に対応付け、前記二以上の人が対応付けられた前記特徴空間上の区画の一群を前記対象区画の一群として判別するこ
と
を含み、
前記要求することは、前記人情報から判別される前記配信対象区画に関連する人のそれぞれの前記識別子を含む識別子の一群を、前記コンテンツの配信先として前記配信システムに指定することにより、前記配信システムが前記配信対象区画に関連する人の一群に前記コンテンツを配信するように、前記配信システムに対して前記コンテンツの配信を要求することを含む情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理システム及び情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
複数のデータベースを横断して参照することにより、第一のデータベースから選び出した第一の消費者の一群に類似する第二の消費者の一群を、第二のデータベースから選び出し、これにより拡張した配信対象の消費者群に対して広告を配信する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年では、スマートフォンやタブレット端末の普及に伴い、情報端末に対する広告配信への関心が高まってきている。既に、複数の広告配信事業者が存在し、広告主は、これらの複数の広告配信事業者を通じて、消費者に広告を配信することができる。
【0005】
しかしながら、広告の入稿方式、特に配信先の指定方式は、広告配信事業者毎に異なり、異なる指定方式が、広告主に対する入稿の煩雑さを生じさせている。
【0006】
そこで、本開示の一側面によれば、広告配信に限定されず、コンテンツ配信に関して配信主側の作業を簡便化可能な新規技術を提供できることが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一側面によれば、区画情報記憶部と、対象情報取得部と、判別部と、条件情報記憶部と、配信要求部と、を備える情報処理システムが提供される。
【0008】
区画情報記憶部は、エンティティに関する第一の特徴量の集合に対応する特徴空間を細分化して定義される複数の区画に関して、区画毎に、対応する区画の第一の特徴量を有するエンティティの集合の特徴を説明する区画情報を記憶するように構成される。
【0009】
対象情報取得部は、注目対象のエンティティに関する第二の特徴量であって、区画情報で説明される特徴に関連する第二の特徴量を取得するように構成される。判別部は、区画情報及び第二の特徴量に基づく注目対象のエンティティの特徴空間へのマッピングにより、注目対象のエンティティが対応付けられた特徴空間上の区画を対象区画として判別するように構成される。
【0010】
条件情報記憶部は、特徴空間の区画毎に、配信システムに対する配信条件を定義する定義情報を記憶するように構成される。配信要求部は、条件情報記憶部が記憶する定義情報に従って、配信システムにコンテンツの配信を要求するように構成される。配信要求部は、対象区画に対して定義された配信条件に従う配信を配信システムに要求するように構成される。
【0011】
この情報処理システムによれば、配信主側から提供されるエンティティの特徴量に基づき、配信条件を指定して配信システムにコンテンツ配信を要求することができる。従って、本開示の一側面によれば、コンテンツ配信に関する配信主側の作業を簡便化可能である。
【0012】
本開示の一側面によれば、上記配信システムは、第一の配信システム及び第二の配信システムを含む複数の配信システムであり得る。配信要求部は、複数の配信システムの少なくとも一つにコンテンツの配信を要求し得る。
【0013】
上記定義情報は、第一の定義情報、及び、第二の定義情報を含み得る。第一の定義情報は、第一の配信システムに対する配信条件である第一の配信条件を定義し得る。第二の定義情報は、第二の配信システムに対する配信条件である第二の配信条件を定義し得る。
【0014】
配信要求部は、第一の定義情報に基づき、対象区画に対して定義された第一の配信条件に従う配信を第一の配信システムに要求し得る。配信要求部は、第二の定義情報に基づき、対象区画に対して定義された第二の配信条件に従う配信を第二の配信システムに要求し得る。
【0015】
この情報処理システムによれば、複数の配信システムのそれぞれに対して、配信システムに適合する配信条件を指定してコンテンツ配信を要求することができる。従って、本開示の一側面によれば、複数の配信システムを用いたコンテンツ配信に関する配信主側の作業を簡便化可能である。
【0016】
本開示の一側面によれば、区画毎の第一の配信条件及び第二の配信条件は、対応する区画に関連するエンティティに向けてコンテンツを配信するための配信条件であり得る。第一の定義情報は、第一の配信システムに指定可能な配信条件に関するパラメータを用いて第一の配信条件を定義し得る。第二の定義情報は、第二の配信システムに指定可能な配信条件に関するパラメータを用いて第二の配信条件を定義し得る。
【0017】
本開示の一側面によれば、配信要求部は、複数の配信システムのうち、配信指示元から指定された少なくとも一つの配信システムに対してコンテンツの配信を要求し得る。この情報処理システムによれば、配信指示元は、複数の配信システムのそれぞれに対する配信条件の指定方式を詳細に知らなくても、簡単な操作により、所望の配信システムを通じたコンテンツ配信を実現可能である。
【0018】
本開示の一側面によれば、配信要求部は、対象区画に応じて、配信要求先を複数の配信システムの中から選択し得る。この情報処理システムによれば、適切な配信システムを通じたコンテンツ配信を実現可能である。
【0019】
本開示の一側面によれば、情報処理システムは、実績情報取得部を備えてもよい。実績情報取得部は、複数の配信システムのうちの少なくとも第一の配信システム及び第二の配信システムのそれぞれから、対応する配信システムを通じたコンテンツ配信の効果に関する実績情報であって、区画毎の配信効果を判別可能な実績情報を取得するように構成され得る。
【0020】
配信要求部は、実績情報から判別される対象区画の配信効果に応じて、配信要求先を選択し得る。この情報処理システムによれば、配信効果に優れた配信システムを通じたコンテンツ配信を実現可能である。
【0021】
本開示の一側面によれば、注目対象のエンティティは、複数のエンティティであり得る。対象情報取得部は、複数のエンティティのそれぞれの第二の特徴量を取得し得る。判別部は、複数のエンティティの特徴空間へのマッピングにより、複数のエンティティが対応付けられた特徴空間上の区画の一群を対象区画の一群として判別し得る。
【0022】
配信要求部は、対象区画の一群に関して、対象区画毎に、対象区画に対して定義された第一の配信条件に従う配信を第一の配信システムに要求し、対象区画に対して定義された第二の配信条件に従う配信を第二の配信システムに要求し得る。
【0023】
本開示の一側面によれば、配信要求部は、対象区画の一群の中から、配信対象区画として一以上の区画を選択し、一以上の区画のそれぞれに対して定義された配信条件に従う配信を配信システムに対して要求し得る。
【0024】
この情報処理システムによれば、配信主側から提供されるエンティティの特徴量に基づき、配信対象区画を適切に設定し、区画に応じた配信条件を指定して配信システムにコンテンツ配信を要求することができる。
【0025】
本開示の一側面によれば、配信要求部は、対象区画のそれぞれの配信システムを通じたコンテンツ配信の効果を判別し、コンテンツ配信の効果に基づき、対象区画の一群の中から、配信対象区画を選択し得る。この情報処理システムによれば、配信効果を考慮して配信対象区画を設定することができる。
【0026】
本開示の一側面によれば、情報処理システムは、配信システムを通じたコンテンツ配信の効果に関する実績情報であって、区画毎の配信効果を判別可能な実績情報を取得するように構成される実績情報取得部を備え得る。配信要求部は、実績情報から判別される対象区画のそれぞれの配信効果に基づき、対象区画の一群の中から、配信対象区画を選択し得る。
【0027】
本開示の一側面によれば、区画情報記憶部と、対象情報取得部と、判別部と、エンティティ情報記憶部と、配信要求部と、を備える情報処理システムが提供されてもよい。対象情報取得部は、注目対象のエンティティに関する第二の特徴量であって、区画情報で説明される特徴に関連する第二の特徴量を取得するように構成され得る。
【0028】
判別部は、区画情報及び第二の特徴量に基づく注目対象のエンティティの特徴空間へのマッピングにより、注目対象のエンティティが対応付けられた特徴空間上の区画を対象区画として判別するように構成され得る。
【0029】
エンティティ情報記憶部は、特徴空間の区画毎に、対応する区画に関連するエンティティの一群をエンティティのそれぞれに個別に付与された識別子を用いて説明するエンティティ情報を記憶するように構成され得る。
【0030】
配信要求部は、エンティティ情報から判別される対象区画に関連するエンティティのそれぞれの識別子を含む識別子の一群を、コンテンツの配信先として配信システムに指定することにより、配信システムが対象区画に関連するエンティティの一群にコンテンツを配信するように、配信システムに対してコンテンツの配信を要求するように構成され得る。
【0031】
この情報処理システムによれば、配信主側から提供されるエンティティの特徴量に基づき、識別子を用いて配信先を指定する方式で、配信システムにコンテンツ配信を要求することができる。従って、識別子を用いた配信先の指定に関して配信主側の作業を簡便化することが可能である。
【0032】
本開示の一側面によれば、区画情報記憶部と、選択部と、対象情報取得部と、判別部と、配信要求部と、を備える情報処理システムが提供されてもよい。選択部は、複数の区画の中から、配信対象区画として、一以上の区画を選択するように構成され得る。
【0033】
対象情報取得部は、複数のエンティティに関して、エンティティ毎に区画情報で説明される特徴に関連する第二の特徴量を取得するように構成され得る。判別部は、区画情報及び第二の特徴量に基づく複数のエンティティの特徴空間へのマッピングにより、配信対象区画に対応付けられたエンティティの一群を、配信対象エンティティ群として判別するように構成され得る。
【0034】
配信要求部は、配信システムに対して、配信対象エンティティ群を構成する各エンティティの識別子を、コンテンツの配信先として指定することによって、配信対象エンティティ群に対するコンテンツの配信が実行されるように、配信システムにコンテンツの配信を要求するように構成され得る。
【0035】
この情報処理システムによれば、配信対象区画の選択に基づき、対応するエンティティ群に対するコンテンツ配信を、識別子を用いて配信システムに要求することができる。従って、本開示の一側面によれば、識別子を用いた配信条件の指定が必要な場合でも、配信主側の作業を簡便化可能である。
【0036】
本開示の一側面によれば、選択部は、複数の区画のそれぞれの配信システムを通じたコンテンツ配信の効果を判別し、コンテンツ配信の効果に基づき、複数の区画の中から、配信対象区画を選択し得る。この情報処理システムによれば、配信効果を考慮して配信対象区画を適切に設定することができる。
【0037】
本開示の一側面によれば、情報処理システムは、実績情報取得部を備えてもよく、この場合、選択部は、実績情報取得部により取得された実績情報に基づいて、複数の区画の中から、配信対象区画を選択し得る。
【0038】
本開示の一側面によれば、実績情報取得部は、複数の配信システムのそれぞれに関して、対応する配信システムを通じたコンテンツ配信の効果に関する実績情報を取得し得る。選択部は、実績情報に基づいて、配信対象区画に該当する区画毎に、複数の配信システムの中から、配信要求先の配信システムを選択し得る。
【0039】
配信要求部は、配信対象区画に該当する区画毎に、選択された配信要求先の配信システムに対して、配信対象エンティティ群のうち、対応する区画に対応付けられたエンティティ群に対するコンテンツの配信が実行されるように、コンテンツの配信を要求し得る。この情報処理システムによれば、配信効果を考慮して配信要求先の配信システムを適切に選択可能である。
【0040】
本開示の一側面によれば、区画情報記憶部と、対象情報取得部と、判別部と、選択部と、エンティティ情報記憶部と、配信要求部と、を備える情報処理システムが提供されてもよい。対象情報取得部は、複数のエンティティに関して、複数のエンティティのそれぞれの第二の特徴量であって、区画情報で説明される特徴に関連する第二の特徴量を取得するように構成される。
【0041】
判別部は、区画情報及び第二の特徴量に基づく複数のエンティティの特徴空間へのマッピングにより、複数のエンティティが対応付けられた特徴空間上の区画の一群を対象区画の一群として判別するように構成される。
【0042】
選択部は、対象区画の一群の中から、配信対象区画として、一以上の区画を選択するように構成される。エンティティ情報記憶部は、特徴空間の区画毎に、対応する区画に関連するエンティティの一群をエンティティのそれぞれに個別に付与された識別子を用いて説明するエンティティ情報を記憶するように構成される。
【0043】
配信要求部は、エンティティ情報から判別される配信対象区画に関連するエンティティのそれぞれの識別子を含む識別子の一群を、コンテンツの配信先として配信システムに指定することにより、配信システムが配信対象区画に関連するエンティティの一群にコンテンツを配信するように、配信システムに対してコンテンツの配信を要求するように構成される。
【0044】
この情報処理システムによれば、配信対象区画の選択に基づき、対応するエンティティ群に対するコンテンツ配信を、識別子を用いて配信システムに要求することができる。
【0045】
本開示の一側面によれば、選択部は、対象区画のそれぞれの配信システムを通じたコンテンツ配信の効果を判別し、コンテンツ配信の効果に基づき、対象区画の一群の中から、配信対象区画を選択し得る。
【0046】
本開示の一側面によれば、情報処理システムは、実績情報取得部を備えてもよく、選択部は、実績情報から判別される対象区画のそれぞれの配信効果に基づき、対象区画の一群の中から、配信対象区画を選択し得る。
【0047】
本開示の一側面によれば、エンティティは、人であり得る。配信先の指定に用いられる識別子は、配信要求先の配信システムが、対応するエンティティの情報端末にコンテンツを配信するため識別子であり得る。本開示の一側面によれば、識別子は、広告ID、クッキー(Cookie)ID、及びメールアドレスの少なくとも一つを含み得る。
【0048】
本開示の一側面によれば、上述した情報処理システムにおける少なくとも一部の機能をコンピュータに実現させるためのコンピュータプログラムが提供されてもよい。本開示の一側面によれば、上述した情報処理システムにおける対象情報取得部と、判別部と、配信要求部としての機能をコンピュータに実現させるためのコンピュータプログラムが提供されてもよい。
【0049】
本開示の一側面によれば、上述した情報処理システムにおける選択部と、対象情報取得部と、判別部と、配信要求部としての機能をコンピュータに実現させるためのコンピュータプログラムが提供されてもよい。本開示の一側面によれば、コンピュータプログラムは、コンピュータ読取可能な非一時的な記録媒体に記録されてもよい。
【0050】
本開示の一側面によれば、上述した情報処理システムの動作に関連する情報処理方法が提供されてもよい。情報処理方法は、コンピュータにより実行されてもよい。情報処理方法は、上述した情報処理システムと同様の効果を奏し得る。
【0051】
本開示の一側面によれば、コンピュータにより実行される情報処理方法が提供されてもよい。情報処理方法は、エンティティに関する第一の特徴量の集合に対応する特徴空間を細分化して定義される複数の区画に関して、区画毎に、対応する区画の第一の特徴量を有するエンティティの集合の特徴を説明する区画情報を記憶する記憶デバイスから、区画情報を取得することを含み得る。
【0052】
情報処理方法は、注目対象のエンティティに関する第二の特徴量であって、区画情報で説明される特徴に関連する第二の特徴量を取得することを含み得る。情報処理方法は、区画情報及び第二の特徴量に基づく注目対象のエンティティの特徴空間へのマッピングにより、注目対象のエンティティが対応付けられた特徴空間上の区画を対象区画として判別することを含み得る。
【0053】
情報処理方法は、特徴空間の区画毎に、配信システムに対する配信条件を定義する定義情報を記憶する記憶デバイスから、定義情報を取得することを含み得る。情報処理方法は、定義情報に従って、配信システムにコンテンツの配信を要求することを含み得る。要求することは、配信システムに対して、対象区画に対して定義された配信条件に従う配信を要求することを含み得る。
【0054】
本開示の一側面によれば、コンピュータにより実行される情報処理方法であって、記憶デバイスから上記区画情報を取得することと、注目対象のエンティティに関する第二の特徴量であって、区画情報で説明される特徴に関連する第二の特徴量を取得することと、区画情報及び第二の特徴量に基づく注目対象のエンティティの特徴空間へのマッピングにより、注目対象のエンティティが対応付けられた特徴空間上の区画を対象区画として判別することと、特徴空間の区画毎に、対応する区画に関連するエンティティの一群をエンティティのそれぞれに個別に付与された識別子を用いて説明するエンティティ情報を記憶する記憶デバイスから、エンティティ情報を取得することと、配信システムにコンテンツの配信を要求することと、を含む情報処理方法が提供されてもよい。
【0055】
要求することは、エンティティ情報から判別される対象区画に関連するエンティティのそれぞれの識別子を含む識別子の一群を、コンテンツの配信先として配信システムに指定することにより、配信システムが対象区画に関連するエンティティの一群にコンテンツを配信するように、配信システムに対してコンテンツの配信を要求することを含み得る。
【0056】
本開示の一側面によれば、コンピュータにより実行される情報処理方法であって、記憶デバイスから上記区画情報を取得することと、複数の区画の中から、配信対象区画として、一以上の区画を選択することと、複数のエンティティに関して、エンティティ毎に、区画情報で説明される特徴に関連する第二の特徴量を取得することと、区画情報及び第二の特徴量に基づく複数のエンティティの特徴空間へのマッピングにより、配信対象区画に対応付けられたエンティティの一群を、配信対象エンティティ群として判別することと、配信システムにコンテンツの配信を要求することと、を含む情報処理方法が提供されてもよい。
【0057】
要求することは、配信システムに対して、配信対象エンティティ群を構成する各エンティティの識別子を、コンテンツの配信先として指定することによって、配信対象エンティティ群に対するコンテンツの配信が実行されるように、配信システムにコンテンツの配信を要求することを含み得る。
【0058】
本開示の一側面によれば、コンピュータにより実行される情報処理方法であって、記憶デバイスから上記区画情報を取得することと、複数のエンティティに関して、複数のエンティティのそれぞれの第二の特徴量であって、区画情報で説明される特徴に関連する第二の特徴量を取得することと、区画情報及び第二の特徴量に基づく複数のエンティティの特徴空間へのマッピングにより、複数のエンティティが対応付けられた特徴空間上の区画の一群を対象区画の一群として判別することと、対象区画の一群の中から、配信対象区画として、一以上の区画を選択することと、特徴空間の区画毎に、対応する区画に関連するエンティティの一群をエンティティのそれぞれに個別に付与された識別子を用いて説明するエンティティ情報を記憶する記憶デバイスから、エンティティ情報を取得することと、配信システムにコンテンツの配信を要求することと、を含む情報処理方法が提供されてもよい。
【0059】
要求することは、エンティティ情報から判別される配信対象区画に関連するエンティティのそれぞれの識別子を含む識別子の一群を、コンテンツの配信先として配信システムに指定することにより、配信システムが配信対象区画に関連するエンティティの一群にコンテンツを配信するように、配信システムに対してコンテンツの配信を要求することを含み得る。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【
図1】情報処理システムの構成を表すブロック図である。
【
図2】情報処理システムが保持するテーブルに関する説明図である。
【
図3】基盤メッシュテーブルの構成を例示する図である。
【
図4】
図4Aは、パネルテーブルの構成を例示する図であり、
図4Bは、データホルダテーブルの構成を例示する図である。
【
図5】
図5Aは、位置情報マスタの構成を例示する図であり、
図5Bは、場所特性テーブルの構成を例示する図である。
【
図6】クライアントテーブルの構成を例示する図である。
【
図7】
図7Aは、PFerテーブルの構成を例示する図であり、
図7Bは、DCRテーブルの構成を例示する図である。
【
図8】
図8Aは、パネルテーブルと基盤メッシュテーブルとを対応付けるマッピングテーブルの構成を例示する図であり、
図8Bは、データホルダテーブルと基盤メッシュテーブルとを対応付けるマッピングテーブルの構成を例示する図である。
【
図9】クライアントテーブルと基盤メッシュテーブルとを対応付けるマッピングテーブルの構成を例示する図である。
【
図10】
図10Aは、PFerテーブルと基盤メッシュテーブルとを対応付けるマッピングテーブルの構成を例示する図であり、
図10Bは、DCRテーブルと基盤メッシュテーブルとを対応付けるマッピングテーブルの構成を例示する図である。
【
図11】プロセッサが実行するテーブル作成処理を表すフローチャートである。
【
図12】プロセッサが実行する第一入稿関連処理を表すフローチャート(その1)である。
【
図13】プロセッサが実行する第一入稿関連処理を表すフローチャート(その2)である。
【
図14】メッシュ空間へのマッピング、セグメントの判別、及び入稿に関する一連の処理の流れを説明した概念図である。
【
図15】プロセッサが実行する第二入稿関連処理を表すフローチャートである。
【
図16】プロセッサが実行する第三入稿関連処理を表すフローチャートである。
【
図17】メッシュ空間へのマッピング、配信先の拡張、及び入稿に関する一連の処理の流れを説明した概念図である。
【
図18】プロセッサが実行する第四入稿関連処理を表すフローチャートである。
【
図19】プロセッサが実行する第五入稿関連処理を表すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0061】
以下に本開示の例示的実施形態を、図面を参照しながら説明する。
<第一実施形態>
図1に示す本実施形態の情報処理システム10は、広告主からの配信指示に基づき、プラットフォーム事業者システム20への入稿、すなわち広告コンテンツの配信要求を行うシステムである。プラットフォーム事業者システム20は、配信要求に応じて、対応する広告コンテンツを、配信要求元から指定された配信条件で消費者の情報端末に配信する。
【0062】
以下では、情報処理システム10が提供する入稿サービスを利用する広告主のことをクライアントと表現する。本実施形態では、巨大なデータを保持する第三者企業から消費者データ135の提供を受ける。以下では、この第三者企業のことを、データホルダと表現する。
【0063】
本実施形態の情報処理システム10は、入稿サービスの提供に必要なコンピュータプログラムが一以上のサーバにインストールされて構成される。ここでは、説明を簡単するために、一つのコンピュータシステムによって情報処理システム10が実現される例を説明する。
【0064】
本実施形態によれば、情報処理システム10は、プロセッサ11と、メモリ13と、ストレージ15と、ユーザインタフェース17と、通信インタフェース19とを備える。プロセッサ11は、ストレージ15に格納されたコンピュータプログラムに従う処理を実行する。メモリ13は、RAMを備える一次記憶装置であり、プロセッサ11による処理の実行時に作業エリアとして使用される。
【0065】
ストレージ15は、例えばハードディスクドライブ又はソリッドステートドライブを備える二次記憶装置であり、コンピュータプログラムの他、コンピュータプログラムに従う処理の実行時に供される各種データを記憶する。
【0066】
ユーザインタフェース17は、情報処理システム10の管理者からの操作信号をプロセッサ11に入力するための入力デバイスと、管理者に対して各種情報を表示するためのディスプレイと、を備える。
【0067】
通信インタフェース19は、広域ネットワークに接続される。情報処理システム10は、通信インタフェース19を通じて、複数のプラットフォーム事業者システム20、複数のクライアント側システム30、及びデータホルダ側システム40と通信可能に構成される。
【0068】
情報処理システム10には、入稿サービスの実現のために、リレーショナルデータベースが構築される。
図2には、情報処理システム10が、基盤メッシュテーブル110、パネルテーブル120、データホルダテーブル130、位置情報マスタ140、場所特性テーブル150、クライアント毎のクライアントテーブル160、プラットフォーム事業者システム20毎のPFerテーブル170、プラットフォーム事業者システム20毎のDCRテーブル180、及び、テーブル110,120,130,160,170,180間を接続するマッピングテーブル129,139,169,179,189を備えることを示す。リレーショナルデータベースは、これらのテーブルを含む。
【0069】
図3に例示される基盤メッシュテーブル110は、他のテーブル120,130,160,170,180を参照する際の基点となるテーブルであり、消費者に関する第一の特徴量の集合に対応する特徴空間を細分化して定義される複数の区画に関して、区画毎に統計データを備える。統計データは、後述するように、対応する区画の消費者の集合の特徴を、統計的に説明する。
【0070】
本実施形態によれば、特徴空間は、メッシュ状に区画化される。以下では、一つの区画のことをメッシュと表現し、各メッシュの統計データのことを、メッシュデータ115と表現する。メッシュ状に区画化された特徴空間の概念は、
図14に示される。
【0071】
特徴空間は、消費者の特徴を説明する第一の特徴量が、特徴Xと特徴Yとを含む二次元特徴ベクトルで表されるとき、特徴Xに対応する座標軸であるX軸と、特徴Yに対応する座標軸であるY軸とを有する二次元XY座標空間である。
【0072】
特徴Xは、例えば生活者意識に関する消費者の特徴を数値表現する。例えば、特徴Xは、特定カテゴリにおいて消費者が関心を選択的に有する複数のサブカテゴリを離散的な数値群で表す。例えば、特徴Xは、消費者が好きな車両タイプ(例えば、クーペ、軽自動車、ミニバン、及びワゴンなど)を数値表現し得る。特徴Yは、例えばメディア接触に関する特徴を数値表現し得る。例えば、特徴Yは、特定メディアへの接触率を表す。特定メディアの例には、新聞及び雑誌が含まれる。
【0073】
この例によれば、特徴空間には、上記サブカテゴリと、上記特定メディアへの接触レベルと、の組合せ毎のメッシュが定義される。接触レベルは、例えば接触率を「高」「中」「低」の三つのレベルに区画化して定義されるレベルであり得る。
【0074】
例えば、あるメッシュは、軽自動車に関心を有しメディア接触率が「高い」消費者の集合が配置される特徴空間上の区画であり、別のメッシュは、クーペに関心を有しメディア接触率が「低い」消費者の集合が配置される特徴空間上の区画である。ここでは、簡単な理解のため、特徴空間が二次元空間である例を説明したが、特徴空間は、三次元以上の多次元空間であり得る。第一の特徴量は、様々に定義され得る。
【0075】
図3に示すように、基盤メッシュテーブル110は、このように定義されるメッシュのそれぞれに対して、消費者グループ毎のメッシュデータ115を有する。すなわち、基盤メッシュテーブル110は、メッシュ及び消費者グループの組合せ毎に、メッシュデータ115を有する。一つの組合せに対応するメッシュデータ115は、当該組合せに対応するメッシュに、当該組合せに対応する消費者グループが存在する確率を説明する。
【0076】
図3に示すメッシュデータ115は、対応するメッシュの識別コードであるメッシュIDと、消費者グループを説明する消費者グループ情報と、この消費者グループがメッシュに存在する確率の情報とを有する。消費者グループ情報は、消費者グループの特徴を、この消費者グループのデモグラフィック属性と、この消費者グループが有するその他の特徴と、により説明する。
【0077】
図3では、メッシュデータ115が、消費者グループのデモグラフィック属性として、当該消費者グループの居住地に対応するロケーションIDと、消費者グループの性別及び年齢と、を説明する。ロケーションIDは、場所の識別コードである。
【0078】
図3に示される要素1~要素Nは、消費者グループのその他の特徴が、要素1~要素Nを含む複数の要素で説明されることを意味している。複数の要素の例には、身長、体重、職業などの追加のデモグラフィック属性を説明するパラメータ、並びに、消費者意識及び消費者行動の特徴を説明するパラメータが含まれ得る。
【0079】
消費者意識の例には、消費者の興味及び関心が含まれる。消費者行動の例には、購買行動及び余暇行動が含まれる。例えば、消費者行動の特徴を説明するパラメータには、複数の商品のそれぞれの購買有無及び/又は購買量を説明するパラメータが含まれ得る。上述の基盤メッシュテーブル110は、国勢調査を含む全国的且つ大規模な調査の一つ又は複数により得られた調査データに基づいて作成され得る。
【0080】
図4Aに例示されるパネルテーブル120は、パネルに対応する調査対象者の一群に関して、調査対象者(以下「モニタ」と表現する)毎に、モニタデータを有する。モニタデータは、対応するモニタの識別コードであるモニタIDと、重みと、このモニタのデモグラフィック属性(例えば居住地、性別、及び年齢)と、このモニタのその他の特徴と、を記述する。標本調査としてのパネル調査では、各モニタが、母集団における各部分集合を代表する。重みは、対応するモニタが何人の消費者を代表するかを説明する。
【0081】
図4Bに例示されるデータホルダテーブル130は、データホルダから提供された消費者毎の消費者データ135を有する。この消費者データ135は、対応する消費者の識別コードである消費者IDに関連付けて、この消費者の広告配信用識別子であるメールアドレス及び/又は広告IDと、消費者のデモグラフィック属性(例えば居住地、性別、及び年齢)と、消費者のその他の特徴と、を記述する。
【0082】
データホルダは、例えば、対象店舗又は対象商品の購入に応じて有価ポイントを購入者に提供するリワードプログラムを運営する企業であり得る。この場合、データホルダでは、リワードプログラムに参加する各消費者の購買データが蓄積される。
【0083】
データホルダテーブル130は、蓄積された購買データに基づいて作成され得る。この場合、消費者データ135は、消費者のその他の特徴として、消費者の購買行動に関する特徴を記述し得る。購買行動に関する特徴は、複数の商品のそれぞれの購買有無及び/又は購買量によって記述され得る。
【0084】
消費者データ135に含まれる消費者IDは、リワードプログラムのメンバーIDであり得る。メールアドレスは、メンバー登録時に消費者から収集され得る。広告IDは、メンバー登録やディジタル会員証のインストールに使用された情報端末から収集され得る。広告IDは、周知のように、広告配信用のIDとして各情報端末(例えばスマートフォン)に対して個別に付与される端末固有のIDである。
【0085】
図5Aに例示される位置情報マスタ140は、ロケーションID毎に、対応する場所の詳細を説明する場所データ145を有する。場所データ145は、ロケーションIDに対応する場所を、大区画、中区画、及び小区画の一つ又は複数で説明すると共に、区画レベルを説明する。
【0086】
区画レベルは、「大」「中」「小」のいずれかを値にとり、区画レベル「大」「中」「小」は、それぞれ、対応するロケーションIDが、大区画に対応する場所、大及び中区画の組合せに対応する場所、並びに、大、中、及び小区画の組合せに対応する場所を示すことを意味する。
【0087】
大区画は、都道府県単位の区画である。中区画は、市町村単位の区画である。小区画は、中区画より更に小さい地域単位の区画である。位置情報マスタ140は、例えば、ロケーションIDと、住所で示される場所との対応関係を判別するために用いられる。
【0088】
図5Bに例示される場所特性テーブル150は、ロケーションID毎に、場所特性データ155を有する。場所特性データ155は、ロケーションIDに対応する場所の特性を表す複数種類のデータを備える。複数種類のデータの例には、対応する場所(地域)の車種別自動車登録台数を示す自動車データ、この場所の各地点の地価を示す地価データ、及び、この場所に存在する通信端末を通じて得られる消費者情報を統計的に示すネットワーク関連データが含まれ得る。
【0089】
図6に例示されるクライアントテーブル160は、対応するクライアントの顧客群に対応する顧客データ165群を有する。顧客毎の顧客データ165は、対応する顧客の識別コードである顧客IDに関連付けて、顧客のメールアドレスと、顧客のデモグラフィック属性(例えば居住地、性別、及び年齢)と、顧客のその他の特徴と、を記述する。メールアドレスは、顧客への連絡や広告配信に使用される。顧客データ165は、広告配信のために更に広告IDを備え得る。
【0090】
その他の特徴は、例えば、オフライン/オンライン店舗を通じた顧客の購買履歴から特定される顧客の購買行動に関する特徴であり得る。
図6の例によれば、顧客データ165は、顧客のその他特徴として、複数の商品のそれぞれの購買有無及び/又は購買量を表す。顧客データ165が有する顧客のデモグラフィック属性及びその他の特徴は、顧客をメッシュにマッピングする際に参照される第二の特徴量に対応し、基盤メッシュデータにおいて消費者グループ情報として説明される消費者の特徴に関連する。
【0091】
図7Aに例示されるPFerテーブル170は、プラットフォーム事業者システム20毎、すなわちプラットフォーマ(PFer)毎のテーブルである。各PFerテーブル170は、広告配信先として指定可能な消費者セグメント毎に、セグメントデータ175を有する。
【0092】
セグメントデータ175は、対応する消費者セグメントを、対応するプラットフォーム事業者システム20に広告配信先として指定するためのデータである。プラットフォーム事業者システム20に広告配信先を指定することは、プラットフォーム事業者システム20に、広告コンテンツの配信条件を指定することに対応する。
【0093】
換言すれば、セグメントデータ175は、対応するプラットフォーム事業者システム20を通じて、対応する消費者セグメントに広告コンテンツを配信するための配信条件を記述又は定義する。配信条件の指定方式は、プラットフォーム事業者システム20毎に異なる。セグメントデータ175は、対応するプラットフォーム事業者システム20が受付可能な指定方式で配信条件を記述する。
【0094】
図7Aの例によれば、セグメントデータ175は、消費者セグメントの分類コードであるセグメントIDに関連付けて、対応するプラットフォーム事業者システム20に指定可能なパラメータの一群により配信条件を記述する。
図7Aには、セグメントデータ175が、居住地、性別、年齢グループ、及び、複数のアフィニティカテゴリの指定有無により配信条件を指定する例が示される。
【0095】
図7Bに例示されるDCRテーブル180は、プラットフォーム事業者システム20毎に用意される。各プラットフォーム事業者システム20は、
図1に示すように配信部21と、効果測定部25とを備える。
【0096】
配信部21は、情報処理システム10から指定された配信条件で、指定された広告コンテンツを配信するように動作する。効果測定部25は、広告コンテンツの配信に対する消費者の反応を、配信効果として測定し、測定された配信効果に関する集計情報を、情報処理システム10に提供するように動作する。集計情報は、コンテンツ配信の効果に関する実績情報に対応する。
【0097】
効果測定部25は、所謂データクリーンルームを提供し、情報処理システム10からの要求に応じて配信効果に関する集計情報を、要求元の情報処理システム10に提供する。
【0098】
DCRテーブル180は、対応するプラットフォーム事業者システム20の効果測定部25、換言すればデータクリーンルーム(DCR)から得られた集計情報を記述するテーブルである。
【0099】
DCRテーブル180は、プラットフォーム事業者が集計情報を提供可能な消費者セグメント毎に、効果データを有する。効果データは、対応する消費者セグメントの識別コードであるDCRセグメントIDに関連付けて、対応する消費者セグメントの属性と共に、配信効果に関する指標値として、インプレッション数やコンバージョン率を説明する。
【0100】
インプレッション数は、広告コンテンツが表示された回数に対応する。コンバージョン率は、広告コンテンツを見た消費者が特定行動をとった割合を示す。コンバージョン率は、例えば、広告コンテンツを見た消費者群のうち特定のウェブページを閲覧した消費者群の割合であるページビュー率を含む。効果データは、様々な指標で、配信効果を説明し得る。
【0101】
以上には、基盤メッシュテーブル110、パネルテーブル120、データホルダテーブル130、位置情報マスタ140、場所特性テーブル150、クライアントテーブル160、PFerテーブル170、及び、DCRテーブル180の構成を説明した。続いて、テーブル110,120,130,160,170,180間を対応付ける、マッピングテーブル129,139,169,179,189の構成を説明する。
【0102】
図8Aに示すマッピングテーブル129は、パネルテーブル120と基盤メッシュテーブル110とを対応付けるテーブルである。このマッピングテーブル129は、パネルテーブル120で使用されるモニタID毎に、モニタIDと、当該モニタIDに対応付けられたメッシュIDと、重みとを記述する。
【0103】
一つのモニタIDには、複数のメッシュIDが対応付けられる場合があり得る。この場合には、対応するモニタIDのパネルデータ125に記述される重みに対応する人数の消費者が複数のメッシュに分散して対応付けられる。すなわち、一つのモニタIDに対応付けられた複数のメッシュIDの重みの合計が、パネルデータ125が記述する重みに対応する。
【0104】
図8Bに示すマッピングテーブル139は、データホルダテーブル130と基盤メッシュテーブル110とを対応付けるテーブルである。このマッピングテーブル139は、データホルタテーブルで使用される消費者ID毎に、消費者IDと、当該消費者IDに対応付けられたメッシュIDと、マッピング確率とを記述する。
【0105】
マッピング確率は、この消費者IDに対応する消費者が、メッシュIDに対応するメッシュの消費者である確率に対応する。一つの消費者IDには、複数のメッシュIDが対応付けられる場合があり得る。この場合、一つの消費者IDに対応付けられた複数のメッシュIDのマッピング確率の合計が1であり得る。
【0106】
図9に示すマッピングテーブル169は、クライアントテーブル160と基盤メッシュテーブル110とを対応付けるテーブルである。このマッピングテーブル169は、クライアントテーブル160で使用される顧客ID毎に、顧客IDと、当該顧客IDに対応付けられたメッシュIDと、マッピング確率とを記述する。
【0107】
マッピングテーブル169におけるマッピング確率は、顧客IDに対応する顧客が、対応するメッシュの消費者である確率に対応する。一つの顧客IDには、複数のメッシュIDが対応付けられる場合があり得る。この場合、一つの顧客IDに対応付けられた複数のメッシュIDのマッピング確率の合計が1であり得る。
【0108】
図10Aに示すマッピングテーブル179は、PFerテーブル170毎に用意され、対応する一つのPFerテーブル170と基盤メッシュテーブル110とを対応付けるテーブルである。このマッピングテーブル179は、PFerテーブル170で使用されるセグメントID毎に、セグメントIDと、当該セグメントIDに対応付けられたメッシュIDとを記述する。
【0109】
図10Bに示すマッピングテーブル189は、DCRテーブル180毎に用意され、対応する一つのDCRテーブル180と基盤メッシュテーブル110とを対応付けるテーブルである。このマッピングテーブル189は、DCRテーブル180で使用されるDCRセグメントID毎に、DCRセグメントIDと、DCRセグメントIDに対応付けられたメッシュIDとを記述する。
【0110】
図11には、プロセッサ11が、クライアント側システム30からクライアントテーブル160が提供される度に実行するテーブル作成処理を表すフローチャートである。プロセッサ11は、クライアントテーブル160と基盤メッシュテーブル110とを対応付ける
図9に示すマッピングテーブル169を作成するために、
図11に示す処理を実行する。
【0111】
この処理を開始すると、プロセッサ11は、クライアント側システム30から提供されストレージ15に記憶された処理対象のクライアントテーブル160を、ストレージ15からの読出により、取得する(S110)。プロセッサ11は、更にストレージ15から基盤メッシュテーブル110を読み出すことにより、取得する(S120)。プロセッサ11は、取得したクライアントテーブル160及び基盤メッシュテーブル110に基づいてマッピング処理を実行する(S130)。
【0112】
マッピング処理において、プロセッサ11は、取得したクライアントテーブル160に含まれる顧客データ165毎に、顧客データ165が示す対応する顧客の第二の特徴量と、各メッシュにおける各消費者グループの存在確率とに基づいて、対応する顧客が各メッシュに対応付く確率であるマッピング確率を算出する。ここでのマッピングは、基盤メッシュテーブル110及びクライアントテーブル160に基づいて、確率的に、各顧客を、特徴空間(換言すればメッシュ空間)における複数のメッシュの一つ以上に対応付けることに対応する。
【0113】
その後、プロセッサ11は、マッピング確率がゼロではない一つ以上のメッシュのそれぞれに関して、対応するメッシュのメッシュIDと、対応する顧客の顧客IDとを対応付けるように、マッピングテーブル169を作成する。
【0114】
続くS140において、プロセッサ11は、S130で作成したマッピングテーブル169を、対応するクライアントテーブル160と関連付けて、ストレージ15に特にはリレーショナルデータベースに登録する。このようにして、プロセッサ11は、クライアント側システム30からのクライアントテーブル160の提供毎に、テーブル作成処理を実行する。
【0115】
リレーショナルデータベースに登録されるクライアントテーブル160及びマッピングテーブル169は、当該情報処理システム10が提供する入稿サービスを利用するクライアントの増加に合わせて増加し、これによりリレーショナルデータベースには有意義な情報が蓄積される。
【0116】
図12及び
図13は、プロセッサ11が、クライアント側システム30から配信指示が入力されると実行する第一入稿関連処理を表すフローチャートである。
【0117】
第一入稿関連処理を開始すると、プロセッサ11は、配信指示元から配信対象の広告コンテンツと、配信先関連情報とを取得する(S310)。配信先関連情報は、情報処理システム10がプラットフォーム事業者システム20に対して指定する配信条件の決定に必要な情報を含む。
【0118】
第一入稿関連処理で取り扱われる配信先関連情報は、配信指示元が配信を所望する消費者セグメントに対応する顧客群の顧客ID群を、注目顧客ID群として記述する。ここでいう顧客群は、配信指示元のクライアントの顧客群である。配信先関連情報は更に、入稿先、すなわち配信要求先のプラットフォーム事業者システム20を指定する情報を含む。
【0119】
続くS320において、プロセッサ11は、注目顧客ID群に対応付くメッシュID群を、配信対象のメッシュID群として判別する。プロセッサ11は、配信指示元のクライアントに対応するマッピングテーブル169を参照して、所定確率以上のマッピング確率で対応付けられたメッシュID群を、配信対象のメッシュID群として判別することができる。
【0120】
配信指示元のクライアントに対応するマッピングテーブル169は、配信指示元のクライアントの顧客データ165を有するクライアントテーブル160と基盤メッシュテーブル110とを対応付けるマッピングテーブル169である。
【0121】
続くS325において、プロセッサ11は、配信先関連情報によって入稿先として指定されたプラットフォーム事業者システム20が二つ以上であるかを判断する。指定されたプラットフォーム事業者システム20が二つ以上であると判断すると(S325でYes)、プロセッサ11は、S360~S395の処理を実行する。一方、指定されたプラットフォーム事業者システム20が一つであると判断すると(S325でNo)、プロセッサ11は、S330~S350の処理を実行する。
【0122】
S330において、プロセッサ11は、入稿先のプラットフォーム事業者システム20のPFerテーブル170に対応するマッピングテーブル179を参照し、S320で判別された配信対象のメッシュID群を、入稿先のプラットフォーム事業者システム20のセグメントID群に変換する。
【0123】
上述した通りマッピングテーブル179では、メッシュIDとセグメントIDとの対応付けが説明される。プロセッサ11は、このマッピングテーブル179が示す対応付けに従って、配信対象のメッシュID群を、セグメントID群に変換する。
【0124】
続くS340において、プロセッサ11は、入稿先のプラットフォーム事業者システム20のPFerテーブル170を参照して、入稿先のプラットフォーム事業者システム20における配信条件の指定方式に適合した入稿データを作成する。
【0125】
作成される入稿データは、変換後のセグメントID群に対応する消費者セグメント群に広告コンテンツを配信するための配信条件を指定する情報を含む。
【0126】
上述した通りPFerテーブル170では、セグメントID毎に、対応する消費者セグメントに対する広告配信をプラットフォーム事業者システム20に要求するための配信条件が、プラットフォーム事業者システム20にて受付可能な複数のパラメータを用いて記述される。
【0127】
プロセッサ11は、変換後のセグメントID群に対応するセグメントデータ175の一群をPFerテーブル170から読み出して、これらの配信条件を記述した入稿データを作成することができる。
【0128】
続くS350において、プロセッサ11は、入稿先のプラットフォーム事業者システム20に、S340で作成した入稿データを送信することにより、配信条件を指定した配信要求を、プラットフォーム事業者システム20に送信し、入稿を完了する。その後、プロセッサ11は、第一入稿関連処理を終了する。
【0129】
配信先関連情報によって指定される入稿先のプラットフォーム事業者システム20が二つ以上である場合、上述した通り、プロセッサ11は、第一入稿関連処理において、S310,S320の処理を実行した後、
図13に示すS360~S395の処理を実行する。
【0130】
S360において、プロセッサ11は、入稿先のプラットフォーム事業者システム20の一つを対象システムに選択する。続くS370において、プロセッサ11は、対象システムのPFerテーブル170に関するマッピングテーブル179を参照し、S320で判別した配信対象のメッシュID群を、対象システムのマッピングテーブル179で対応付けられるセグメントID群に変換する。
【0131】
続くS380において、プロセッサ11は、変換後のセグメントID群に基づき、対象システムのPFerテーブル170を参照して、このPFerテーブル170が記述するセグメントID群の配信条件に従って、対象システムにおける配信条件の指定方式に適合した入稿データを作成する。
【0132】
続くS390において、プロセッサ11は、対象システムに、S380で作成した入稿データを送信することにより、配信条件を指定した配信要求を、対象システムである一つのプラットフォーム事業者システム20に送信し、入稿を完了する。
【0133】
このようにして、プロセッサ11は、配信先関連情報にて複数のプラットフォーム事業者システム20が入稿先に指定される場合には、入稿先として指定された複数のプラットフォーム事業者システム20を順に、対象システムに選択して(S360)、対象システムにおける配信条件の指定方式に適合する入稿データを作成し(S370,S380)、これを対象システムに送信する(S390)。そして、入稿先として指定された全てのプラットフォーム事業者システム20に対する入稿が完了すると(S395でYes)、第一入稿関連処理を終了する。
【0134】
第一入稿関連処理によれば、クライアントは、入稿先として所望する一つ又複数のプラットフォーム事業者システム20における配信条件の指定方式を詳細に知らなくても、情報処理システム10に、広告配信先としたい消費者セグメントを間接的に表す、自己の顧客群の顧客ID群を知らせる程度で、一つ又複数のプラットフォーム事業者システム20を通じた当該消費者セグメントへの広告配信を実現することができる。
【0135】
図14に示すように、情報処理システム10は、第一入稿関連処理により、クライアントの顧客ID群を、基盤メッシュテーブル110で説明される特徴空間にマッピングして、各顧客が所属するメッシュを判別する(S320)。
【0136】
情報処理システム10は更に、入稿先毎に、メッシュに対応する消費者セグメント及び関連する配信条件を判別し、入稿先のプラットフォーム事業者システム20に応じた入稿データを作成して(S380)、各プラットフォーム事業者システム20に入稿する(S390)。
【0137】
図14から理解できるように、配信先関連情報に記述される同じ注目顧客ID群に対して、第1のプラットフォーム事業者システム20には、セグメントA,B,Cを配信先セグメントとして指定する入稿データが作成される。一方、第2のプラットフォーム事業者システム20には、セグメントI,II,IIIを配信先セグメントとして指定する入稿データが作成される。従って、本実施形態によれば、広告コンテンツの配信に関する広告主側の作業を簡便化可能である。
【0138】
[第二実施形態]
第二実施形態の情報処理システム10は、プロセッサ11が第一実施形態で説明した第一入稿関連処理に加えて又は代えて
図15に示す第二入稿関連処理を実行するように構成される。以下では、第二実施形態の情報処理システム10の構成として、プロセッサ11が実行する第二入稿関連処理の詳細を選択的に説明する。本実施形態において言及されない情報処理システム10の構成、及び、情報処理システム10の周辺構成は、第一実施形態と同じであると理解されてよい。
【0139】
図15は、クライアント側システム30から第二の配信指示が入力されると、プロセッサ11が実行する第二入稿関連処理を表すフローチャートである。第二入稿関連処理を開始すると、プロセッサ11は、S410において、配信指示元から配信対象の広告コンテンツと、配信先関連情報とを取得する。
【0140】
第二入稿関連処理で取り扱われる配信先関連情報は、第一入稿関連処理で取り扱われる配信先関連情報とは異なり、注目顧客ID群の情報を含むが、入稿先のプラットフォーム事業者システム20を指定する情報を含まない。
【0141】
第二入稿関連処理では、プロセッサ11が、広告コンテンツの配信効果を考慮して、配信対象のメッシュID毎に、複数のプラットフォーム事業者システム20の中から、適切なプラットフォーム事業者システム20を選択し、選択したプラットフォーム事業者システム20に対して入稿を行う。
【0142】
S410の処理後、プロセッサ11は、S320での処理と同様に、配信指示元のクライアントに対応するマッピングテーブル169を参照して、配信先関連情報に記述される注目顧客ID群に対応付くメッシュID群を、配信対象のメッシュID群として判別する(S420)。
【0143】
続くS430において、プロセッサ11は、配信対象のメッシュID群の中から、一つのメッシュIDを、処理対象に選択する。その後、プロセッサ11は、予め定められた複数のプラットフォーム事業者システム20の中から、処理対象のメッシュIDに対する入稿先のプラットフォーム事業者システム20を選択する(S440)。ここで選択される入稿先のプラットフォーム事業者システム20は、処理対象のメッシュIDに対応する消費者セグメントへ広告コンテンツの配信を要求するプラットフォーム事業者システム20である。
【0144】
S440において、プロセッサ11は、入稿先として選択可能な複数のプラットフォーム事業者システム20に関して、各プラットフォーム事業者システム20から、配信効果に関する集計情報を取得する(S441)。プロセッサ11は、プラットフォーム事業者システム20毎に、対応するプラットフォーム事業者システム20のDCRテーブル180を、このプラットフォーム事業者システム20の効果測定部25から取得した上記集計情報に基づき、更新する(S443)。
【0145】
プロセッサ11は、更新後の各プラットフォーム事業者システム20のDCRテーブル180から、処理対象のメッシュIDに対応するDCRセグメントIDのDCRデータ185を、抽出する(S445)。メッシュIDとDCRセグメントIDとの対応関係は、DCRテーブル180と基盤メッシュテーブル110とを対応付けるマッピングテーブル189を参照することにより判別される。
【0146】
プロセッサ11は、抽出したプラットフォーム事業者システム20毎のDCRデータ185を、プラットフォーム事業者システム20間で比較することにより、配信効果が高いプラットフォーム事業者システム20を、入稿先のプラットフォーム事業者システム20として選択する(S447)。
【0147】
S447において、プロセッサ11は、配信効果が最大のプラットフォーム事業者システム20を、入稿先のプラットフォーム事業者システム20として選択することができる。別例によれば、プロセッサ11は、配信効果が高い順に所定数のプラットフォーム事業者システム20を、入稿先のプラットフォーム事業者システム20として選択することができる。
【0148】
配信効果の高低は、例えば、DCRデータ185に含まれるコンバージョン率の高低により判別され得る。あるいは、プロセッサ11は、複数種類の配信効果の指標値を所定のスコア算出式に代入して、配信効果の高低に関するスコアを算出してもよく、スコアの高低により配信効果の高低を判別してもよい。
【0149】
S440で処理対象のメッシュIDに対応する入稿先のプラットフォーム事業者システム20を選択すると、プロセッサ11は、S450の処理を実行する。S450において、プロセッサ11は、処理対象のメッシュIDに関して入稿先に選択されたプラットフォーム事業者システム20が所定の入稿条件を満足するかを判断する。
【0150】
所定の入稿条件は、入稿先のプラットフォーム事業者システム20における配信効果が閾値以上であることであり得る。処理対象のメッシュIDに対して入稿先として複数のプラットフォーム事業者システム20が選択された場合には、配信効果が最大の入稿先のプラットフォーム事業者システム20が入稿条件を満足するか否かを判断することができる。
【0151】
プロセッサ11は、入稿先のプラットフォーム事業者システム20における配信効果が閾値未満であるときには、入稿条件が満足されていないと判断することができる。プロセッサ11は、入稿先のプラットフォーム事業者システム20における配信効果が閾値以上であるときには、入稿条件が満足されていると判断することができる。
【0152】
プロセッサ11は、入稿条件が満足されていないと判断すると(S450でNo)、処理対象のメッシュIDを配信対象のメッシュIDから除外する(S455)。この除外は、処理対象のメッシュIDに基づいた入稿は、いずれのプラットフォーム事業者システム20に対しても行われないことを意味する。
【0153】
プロセッサ11は、入稿条件が満足されていると判断すると(S450でYes)、処理対象のメッシュIDを、S330,S370での処理と同様に、入稿先のプラットフォーム事業者システム20に対応したセグメントIDに変換して、当該セグメントIDを、配信対象のセグメントIDに設定する(S460)。
【0154】
S455又はS460での処理を終えると、プロセッサ11は、配信対象のメッシュIDの全てに対して、S430以降の処理を実行したか否かを判断する(S470)。実行していないと判断すると(S470でNo)、プロセッサ11は、配信対象のメッシュID群の中から、新たに一つのメッシュIDを、処理対象に選択して(S430)、S440以降の処理を実行する。
【0155】
プロセッサ11は、このようにして配信対象のメッシュIDの全てに対して、S430以降の処理を実行したと判断すると(S470でYes)、入稿先のプラットフォーム事業者システム20毎に、配信対象のセグメントIDの一群に対応する消費者セグメントの一群に広告コンテンツを配信するための配信条件を指定した入稿データを作成する(S480)。
【0156】
本実施形態では、メッシュID毎に、複数のプラットフォーム事業者システム20の中から入稿先のプラットフォーム事業者システム20が選択される。S480では、メッシュIDに対応する入稿先のプラットフォーム事業者システム20に、メッシュIDに対応するセグメントIDに基づく配信条件が指定されるように、入稿データが作成される。
【0157】
その後、プロセッサ11は、入稿先のプラットフォーム事業者システム20毎に、対応するプラットフォーム事業者システム20用の上記入稿データを送信して、入稿を完了する(S490)。その後、第二入稿制御処理を終了する。
【0158】
以上に説明した本実施形態の情報処理システム10によれば、注目顧客ID群に対応するメッシュ群の中から、配信効果の高いメッシュ群のみが配信対象のメッシュ群に選択される(S450~S460)。しかも、メッシュ毎に、複数のプラットフォーム事業者システム20のうち配信効果の高いプラットフォーム事業者システム20が入稿先に選択される。従って、本実施形態によれば、クライアントから提供される注目顧客ID群の情報に基づいて、配信効果の観点で、有意義な消費者セグメントに対して、有利なプラットフォーム事業者システム20を通じて、広告コンテンツを配信することができ、クライアントに対してより便利な入稿サービスを提供することができる。
【0159】
[第三実施形態]
第三実施形態の情報処理システム10は、プロセッサ11が第一又は第二実施形態で説明した処理に加えて又は代えて
図16に示す第三入稿関連処理を実行するように構成される。以下では、第三実施形態の情報処理システム10の構成として、プロセッサ11が実行する第三入稿関連処理の詳細を選択的に説明する。本実施形態において言及されない情報処理システム10の構成、及び、情報処理システム10の周辺構成は、第一又は第二実施形態と同じであると理解されてよい。
【0160】
図16は、クライアント側システム30から第三の配信指示が入力されると、プロセッサ11が実行する第三入稿関連処理を表すフローチャートである。第三入稿関連処理を開始すると、プロセッサ11は、S510において、配信指示元から配信対象の広告コンテンツと、配信先関連情報とを取得する。
【0161】
第三入稿関連処理で取り扱われる配信先関連情報は、第一入稿関連処理で取り扱われる配信先関連情報と同じであり、注目顧客ID群の情報と、入稿先のプラットフォーム事業者システム20を指定する情報とを含む。
【0162】
但し、本実施形態における注目顧客ID群は、対応するクライアントのクライアントテーブル160に顧客データ165が用意された全顧客の顧客ID群であり得る。この場合、配信先関連情報には、注目顧客ID群の情報が含まれなくてもよく、プロセッサ11は、クライアントの全顧客の顧客ID群を、注目顧客ID群として取り扱ってもよい。
【0163】
S510の処理後、プロセッサ11は、配信指示元のクライアントに対応するマッピングテーブル169を参照して、配信先関連情報に記述される注目顧客ID群に対応付くメッシュID群を、配信候補のメッシュID群として判別する(S520)。
【0164】
続くS530において、プロセッサ11は、配信候補のメッシュID群の中から、所定条件を満足するメッシュID群のみを、配信対象のメッシュID群として抽出する。例えば、プロセッサ11は、配信候補の各メッシュIDに対応付けられた顧客IDの数をカウントすることにより、メッシュ毎に、対応するメッシュにマッピングされるクライアントの顧客数を判別することができる。
【0165】
顧客数は、マッピング確率に基づいて重み付けされ得る。プロセッサ11は、このメッシュ毎の顧客数に基づいて、顧客数の多い順に一以上の所定数のメッシュを配信対象として判別し、対応するメッシュID群を、配信対象のメッシュID群として抽出することができる。
【0166】
あるいは、顧客数の少ない消費者セグメントの顧客開拓のために、プロセッサ11は、顧客数の少ない順に一以上の所定数のメッシュを配信対象として判別し、対応するメッシュID群を、配信対象のメッシュID群として抽出してもよい。
【0167】
あるいは、プロセッサ11は、配信候補のメッシュID群のうち、配信効果の高い順に一以上の所定数のメッシュID群を、配信対象のメッシュID群として抽出してもよい。このために、プロセッサ11は、入稿先のプラットフォーム事業者システム20のDCRテーブル180及び、関連するマッピングテーブル189を参照して、配信候補のメッシュID群に対応する消費者セグメントのそれぞれにおける配信効果を、対応するDCRデータ185から判別することができる。配信効果の大きさは、第二実施形態と同様に、コンバージョン率やスコア算出式に従うスコアを通じて判別され得る。
【0168】
続くS540において、プロセッサ11は、配信対象のメッシュID群を、対応する消費者群の広告配信用識別子の一群に変換する。広告配信用識別子の例には、上述した通り、メールアドレス及び広告IDが含まれる。あるいは、代替する広告配信用識別子として、クッキー(Cookie)IDが用いられてもよい。広告配信用識別子として、メールアドレス及び/又は広告IDを記述する上述のテーブル130,160は、クッキー(Cookie)IDを記述するものであってもよい。
【0169】
入稿先のプラットフォーム事業者システム20が、配信条件として、配信先の消費者を、消費者が使用するメールアドレスを用いて指定する配信要求を受付可能に構成されている場合、プロセッサ11は、配信対象のメッシュID群を、対応する消費者群のメールアドレスの一群に変換することができる。
【0170】
入稿先のプラットフォーム事業者システム20が、配信条件として、配信先の消費者を、消費者が使用する情報端末に付与された広告IDを用いて指定する配信要求を受付可能に構成されている場合、プロセッサ11は、配信対象のメッシュID群を、対応する消費者群の広告IDの一群に変換することができる。
【0171】
配信先の消費者群は、配信対象のメッシュID群に対応するメッシュ群にマッピングされた顧客群を含む。プロセッサ11は、クライアントテーブル160と基盤メッシュテーブル110とを対応付けるマッピングテーブル169に基づいて、配信対象のメッシュID群に対応付けられる顧客ID群を判別することができる。ここで判別される顧客ID群は、マッピング確率が所定以上の顧客ID群であり得る。
【0172】
顧客データ165には、上述の通り、広告配信用識別子として、メールアドレス及び/又は広告IDが含まれ得る。プロセッサ11は、顧客ID群に対応する顧客データ165群を参照して、顧客ID群を、広告配信用識別子の一群に変換することができる。プロセッサ11は、顧客データ165から広告配信用識別子を取得できない顧客IDについては、広告配信用識別子への変換を諦めることができる。
【0173】
プロセッサ11は、データホルダテーブル130を活用してもよい。プロセッサ11は、配信対象のメッシュID群に対応付けられる消費者ID群を、基盤メッシュテーブル110とデータホルダテーブル130とを対応付けるマッピングテーブル139を参照して、判別することができる。ここで判別される消費者ID群は、マッピング確率が所定以上の消費者ID群であり得る。
【0174】
プロセッサ11は、この消費者ID群を、データホルダテーブル130を参照して、広告配信用識別子の一群に変換することができる。消費者データ135には、上述の通り、広告配信用識別子が含まれる。
【0175】
このように配信先の消費者群は、データホルダテーブル130に登録された消費者群のうち、配信対象のメッシュID群に対応するメッシュ群にマッピングされた消費者群を、顧客群に加えて、又は、顧客群に代えて含み得る。メッシュ群にマッピングされる消費者群は、メッシュ群に関連する消費者群に対応する。
【0176】
続くS550において、プロセッサ11は、変換後の広告配信用識別子の一群を記述した入稿データであって、これらの広告配信用識別子に対応する情報端末への広告コンテンツの配信を、入稿先のプラットフォーム事業者システム20に要求するための入稿データを作成する。
【0177】
続くS560において、プロセッサ11は、入稿先のプラットフォーム事業者システム20に、S550で作成した入稿データを送信することにより、配信条件を指定した配信要求を、プラットフォーム事業者システム20に送信し、入稿を完了する。その後、プロセッサ11は、第三入稿関連処理を終了する。
【0178】
以上に説明した本実施形態の情報処理システム10によれば、注目顧客ID群のメッシュ空間(すなわちメッシュ化された特徴空間)へのマッピングにより、配信対象のメッシュ群を判別する。更に、この情報処理システム10は、エンティティ情報としてのクライアントテーブル160及び/又はデータホルダテーブル130、並びに関連するマッピングテーブル169,139から判別される、配信対象メッシュ群に関連するエンティティ(顧客又は消費者)の一群に対応する広告配信用識別子の一群を、広告コンテンツの配信先としてプラットフォーム事業者システム20に指定する。
【0179】
これにより、情報処理システム10は、プラットフォーム事業者システム20が配信対象メッシュ群に関連する消費者の一群に広告コンテンツを配信するように、プラットフォーム事業者システム20に対して広告コンテンツの配信を要求する。
【0180】
このように本実施形態の情報処理システム10によれば、注目顧客ID群に基づき、広告配信用識別子を用いて配信先を指定する方式で、プラットフォーム事業者システム20にコンテンツ配信を要求することができる。
【0181】
更には、この情報処理システム10は、データホルダから提供される消費者データ135の一群に基づいて、配信先として指定する広告配信用識別子を、注目顧客ID群の広告配信用識別子だけでなく、
図17に示すように、同じメッシュにマッピングされる消費者ID群の広告配信用識別子まで拡張することができる。従って、本実施形態によれば、広告主にとって更に便利な入稿サービスを提供することができる。
【0182】
変形例として、プロセッサ11は、S540で、配信対象メッシュID群を、第一実施形態及び第二実施形態と同様に、入稿先のプラットフォーム事業者システム20に対応するセグメントID群に変換してもよく、S550では、セグメントID群に対応するセグメントデータ175群に基づいて配信条件を指定した入稿データを作成してもよい。
【0183】
[第四実施形態]
第四実施形態の情報処理システム10は、プロセッサ11が第一、第二、又は第三実施形態で説明した処理に加えて又は代えて
図18に示す第四入稿関連処理を実行するように構成される。以下では、第四実施形態の情報処理システム10の構成として、プロセッサ11が実行する第四入稿関連処理の詳細を選択的に説明する。本実施形態において言及されない情報処理システム10の構成、及び、情報処理システム10の周辺構成は、第一、第二、又は第三実施形態と同じであると理解されてよい。
【0184】
図18は、クライアント側システム30から第四の配信指示が入力されると、プロセッサ11が実行する第四入稿関連処理を表すフローチャートである。第四入稿関連処理を開始すると、プロセッサ11は、S610において、配信指示元から配信対象の広告コンテンツと、配信先関連情報とを取得する。
【0185】
第四入稿関連処理で取り扱われる配信先関連情報は、第一、第二、及び第三入稿関連処理で取り扱われる配信先関連情報とは異なり、注目顧客ID群の情報を含まない。配信先関連情報は、配信対象のメッシュ群を指定する情報と、入稿先のプラットフォーム事業者システム20を指定する情報とを含む。メッシュ群は、対応するメッシュIDの一群により指定される。入稿先のプラットフォーム事業者システム20は、メッシュ毎に指定され得る。
【0186】
続くS620において、プロセッサ11は、配信先関連情報に従って、指定されたメッシュID群を、配信対象のメッシュID群として選択する。その後、プロセッサ11は、配信対象のメッシュID群を、S540での処理と同様に、対応する消費者群の広告配信用識別子の一群に変換する(S630)。
【0187】
S630において、プロセッサ11は、メッシュID毎に、当該メッシュIDを、対応するメッシュにマッピングされる消費者群の広告配信用識別子に変換することができる。この際、入稿先のプラットフォーム事業者システム20で受付可能な種類の広告配信用識別子を採用することができる。
【0188】
続くS640において、プロセッサ11は、入稿先のプラットフォーム事業者システム20毎に、このプラットフォーム事業者システム20を入稿先とするメッシュID群に対応する変換後の広告配信用識別子の一群を記述した入稿データであって、これらの広告配信用識別子に対応する情報端末への広告コンテンツの配信を、入稿先のプラットフォーム事業者システム20に要求するための入稿データを作成する。
【0189】
続くS650において、プロセッサ11は、入稿先のプラットフォーム事業者システム20毎に、S640で作成した入稿データを送信することにより、配信条件を指定した配信要求を、プラットフォーム事業者システム20に送信し、入稿を完了する。その後、プロセッサ11は、第四入稿関連処理を終了する。
【0190】
以上に説明した本実施形態の情報処理システム10によれば、広告主から指定されたメッシュ群に対応する消費者セグメントに関して、広告配信用識別子を用いた入稿を行うことができる。本実施形態においても、配信対象のメッシュID群は、広告配信用識別子の一群に代えて、セグメントID群に変換されてもよく、セグメントID群に対応するセグメントデータ175群に基づいて配信条件を指定した入稿データが作成されてもよい。
【0191】
[第五実施形態]
第五実施形態の情報処理システム10は、プロセッサ11が第一、第二、第三、又は第四実施形態で説明した処理に加えて又は代えて
図19に示す第五入稿関連処理を実行するように構成される。以下では、第五実施形態の情報処理システム10の構成として、プロセッサ11が実行する第五入稿関連処理の詳細を選択的に説明する。本実施形態において言及されない情報処理システム10の構成、及び、情報処理システム10の周辺構成は、第一、第二、第三、又は第四実施形態と同じであると理解されてよい。
【0192】
図19は、クライアント側システム30から第五の配信指示が入力されると、プロセッサ11が実行する第五入稿関連処理を表すフローチャートである。第五入稿関連処理を開始すると、プロセッサ11は、S710において、配信指示元のクライアントの顧客分布として、配信指示元のクライアントテーブル160に登録されている全顧客群のメッシュ空間における分布を判別する。顧客分布は、各メッシュにマッピングされる顧客群の全顧客群に対する割合で評価され得る。各顧客は、マッピング確率に応じた人数としてカウントされ得る。
【0193】
続くS720において、プロセッサ11は、市場の消費者分布として、クライアントと同じ市場における消費者群のメッシュ空間における分布を判別する。例えば、プロセッサ11は、場所特性テーブル150、データホルダテーブル130、及び/又は、その他のクライアントのクライアントテーブル160が有する情報から、当該分布を判別することができる。
【0194】
続くS730において、プロセッサ11は、S710で判別した配信指示元のクライアントの顧客分布と、S720で判別した市場の消費者分布との差に基づき、メッシュ空間から、配信対象のメッシュ群を選択する。例えば、顧客分布から、市場の消費者分布よりも顧客が少ないメッシュ群を判別して、当該顧客が少ないメッシュ群を、配信対象のメッシュ群に選択することができる。
【0195】
その後、プロセッサ11は、配信対象のメッシュ群に対応する消費者セグメントの一群に広告コンテンツを配信するための配信条件を設定した入稿データを作成する(S740)。プロセッサ11は、配信対象のメッシュ群に対応したセグメントID群に関連付けられたセグメントデータ175群を参照して、入稿データを作成することができる。
【0196】
あるいは、プロセッサ11は、配信対象のメッシュ群に対応した消費者群の広告配信用識別子の一群を判別して、これを記述した入稿データを作成することができる。入稿先のプラットフォーム事業者システム20は、例えば、配信指示元から指定され得る。
【0197】
あるいは、入稿先のプラットフォーム事業者システム20は、配信効果を考慮して複数のプラットフォーム事業者システム20の中から選択され得る。入稿先のプラットフォーム事業者システム20は、メッシュ毎に選択され得る。
【0198】
続くS750において、プロセッサ11は、作成した入稿データを、対応するプラットフォーム事業者システム20に送信することにより、入稿を完了する。
【0199】
以上に説明した本実施形態の情報処理システム10によれば、市場の消費者分布と、顧客分布との差に基づき、配信対象のメッシュ群が決定されるので、広告主側では、簡単な操作で、適切な入稿を実現できる。
【0200】
[その他]
本開示は、上述の実施形態に限定されるに限定されるものではなく、種々の態様を採ることができる。例えば、本開示の技術は、広告コンテンツ以外の情報コンテンツの配信のために利用されてもよい。
【0201】
第一入稿関連処理及び第二入稿関連処理では、セグメントIDに基づき入稿データが作成されたが、広告配信用識別子を用いて入稿データが作成されてもよい。例えば、S330,S370では、データホルダテーブル130を参照して、メッシュID群が、対応するメッシュ群にマッピングされる消費者群の広告配信用識別子の一群に変換されてもよく、S340,S380では、広告配信用識別子の一群を記述した入稿データが作成されてもよい。
【0202】
同様に、S460では、データホルダテーブル130を参照して、処理対象のメッシュIDが、対応するメッシュ群にマッピングされる消費者群の広告配信用識別子の一群に変換されてもよく、S480では、一つ又は複数の入稿先に関して、広告配信用識別子の一群を記述した入稿データが作成されてもよい。
【0203】
上記実施形態における1つの構成要素が有する機能は、複数の構成要素に分散して設けられてもよい。複数の構成要素が有する機能は、1つの構成要素に統合されてもよい。上記実施形態の構成の一部は、省略されてもよい。上記実施形態の構成の少なくとも一部は、他の上記実施形態の構成に対して付加又は置換されてもよい。特許請求の範囲に記載の文言から特定される技術思想に含まれるあらゆる態様が本開示の実施形態である。
【符号の説明】
【0204】
10…情報処理システム、11…プロセッサ、13…メモリ、15…ストレージ、17…ユーザインタフェース、19…通信インタフェース、20…プラットフォーム事業者システム、21…配信部、25…効果測定部、30…クライアント側システム、40…データホルダ側システム、110…基盤メッシュテーブル、115…メッシュデータ、120…パネルテーブル、125…パネルデータ、129…マッピングテーブル、130…データホルダテーブル、135…消費者データ、139…マッピングテーブル、140…位置情報マスタ、145…場所データ、150…場所特性テーブル、155…場所特性データ、160…クライアントテーブル、165…顧客データ、169…マッピングテーブル、170…PFerテーブル、175…セグメントデータ、179…マッピングテーブル、180…DCRテーブル、185…DCRデータ、189…マッピングテーブル。