(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-20
(45)【発行日】2025-01-28
(54)【発明の名称】ネットワーク支援ビーム形成エネルギーハーベスティングシグナリングの方法及び対応する装置
(51)【国際特許分類】
H04B 7/06 20060101AFI20250121BHJP
H04W 24/10 20090101ALI20250121BHJP
【FI】
H04B7/06 956
H04W24/10
(21)【出願番号】P 2022546462
(86)(22)【出願日】2021-01-22
(86)【国際出願番号】 US2021014670
(87)【国際公開番号】W WO2021154610
(87)【国際公開日】2021-08-05
【審査請求日】2024-01-22
(32)【優先日】2020-01-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2020-07-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】510030995
【氏名又は名称】インターデイジタル パテント ホールディングス インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】エルコトビー、ハッサン
(72)【発明者】
【氏名】プラガダ、ラヴィクマール
(72)【発明者】
【氏名】アブデルゲリル、マフムード
(72)【発明者】
【氏名】ハク、タンビル
(72)【発明者】
【氏名】カブロル、パトリック
【審査官】原田 聖子
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2019/0044392(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2019/0326970(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0353869(US,A1)
【文献】韓国公開特許第10-2017-0064808(KR,A)
【文献】特開2019-083621(JP,A)
【文献】X.Chen et.al.,Enchancing wireless information and power transfer by exploiting multi-antenna techniques,IEEE Communication Magazine Vol.53, No.4,2015年04月08日,p.133-141,IEL Online (IEEE Xplore)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/06
H04W 24/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項14】
前記情報及びエネルギーの伝達品質メトリックは、前記WTRUで受信した信号の受信信号強度測定値、現在のWTRUのバッテリ状態、前記WTRUの所望のかつ/又は指定の情報及びエネルギーハーベスティングの性能、前記WTRUのエネルギーハーベスティングの性能、前記WTRUに対する性能最適化情報、のうちの少なくとも1つを含む、請求項9に記載のWTRU。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
近年、長寿命電池のデバイスに関する、多くの注目せざるを得ないような使用事例が現れている。これらのデバイスは、様々なIoTデバイスを含み、スモールフォームファクタハンドセット、ウェアラブルデバイス、及び埋込装置などが挙げられる。パッシブ型及びセミパッシブ型受信機は、これらの新たに現れている使用事例を実現可能ならしめるキーであると考えられている。これらの新しいクラスのパッシブ型及びセミパッシブ型デバイスには、エネルギーと情報の両方を、無線ネットワークを介して送達することが必要である。今後、ネットワークは、アクティブ型、セミパッシブ型、及びパッシブ型デバイスの、異質のデバイスのミックスに対応しなければならなくなるであろう。ネットワークは、情報を有する信号と、電力を送達するために最適化された信号とを同時に送信しなければならなくなるであろう。多くの展開シナリオでは、これらの異なるタイプの信号は、同じ周波数帯域でサポートされなければならないということもあり得る。
【発明の概要】
【0002】
本開示は、とりわけ、ビーム形成エネルギーハーベスティング信号送信を利用し、ビーム毎の周波数リソース無作為化を導入して、情報伝達性能を劣化させることなく、エネルギーハーベスティング(energy harvesting、EH)効率を改善するための方法及びデ
バイスを記載する。例えば、EHデバイスは、履歴情報伝達統計を使用してエネルギーハーベスティング効率を改善するために、サービス中のeNBによって選択され得る、ビーム毎の半静的周波数リソース(EHバンド)ホッピングスキームを受信し得る。例えば、EHデバイスは、リアルタイムの情報信号の送信に基づいてエネルギーハーベスティング効率を更に最適化するために、ビーム毎の専用構成を動的に受信し得る。専用構成は、周波数リソース(EHサブバンド)ホッピングスキームのような単純なものであっても、又はEHサブバンド無作為化と補助信号増強との組み合わせであってもよい。
【0003】
とりわけ、無線送信/受信ユニットで使用するための方法が開示される。この方法は、
- 少なくとも1つの送信ビームに対する、エネルギーハーベスティング信号構成を示す第1の構成情報を、ネットワークから受信することと、
- 少なくとも1つの送信ビームに対する情報及びエネルギーの伝達品質メトリックを測定するための指標を含み、ネットワークに、測定された情報及びエネルギー伝達品質メトリックをレポートするための基準を含む第2の構成情報を、ネットワークから受信することと、
- 受信された第1の構成情報及び第2の構成情報に基づいて、少なくとも1つの送信ビームに対する情報及びエネルギーの伝達品質メトリックを決定することと、
- 少なくとも1つの送信ビームに対して決定された情報及びエネルギーの伝達品質メトリックが、レポートのための基準を満たしているという条件で、少なくとも1つの送信ビームに対して決定された情報及びエネルギーの伝達品質メトリックを含むレポートをネットワークに送信することと、を含む。
【0004】
とりわけ、少なくとも1つのプロセッサを備える無線受信/送信ユニットデバイスが開示される。その少なくとも1つのプロセッサは、
- 少なくとも1つの送信ビームに対する、エネルギーハーベスティング信号構成を示す第1の構成情報を、ネットワークから受信することと、
- 少なくとも1つの送信ビームに対する情報及びエネルギーの伝達品質メトリックを測定するための指標を含み、ネットワークに、測定された情報及びエネルギー伝達品質メトリックをレポートするための基準を含む第2の構成情報を、ネットワークから受信することと、
- 受信された第1の構成情報及び第2の構成情報に基づいて、少なくとも1つの送信ビームに対する情報及びエネルギーの伝達品質メトリックを決定することと、
- 少なくとも1つの送信ビームに対して決定された情報及びエネルギーの伝達品質メトリックが、レポートのための基準を満たしているという条件で、少なくとも1つの送信ビームに対して決定された情報及びエネルギーの伝達品質メトリックを含むレポートをネットワークに送信することと、を行うように構成されている。
【図面の簡単な説明】
【0005】
また、図中の同様の参照番号は、同様の要素を示している。
【
図1A】1つ以上の開示された実施形態が実装され得る、例示的な通信システムを示すシステム図である。
【
図1B】一実施形態による、
図1Aに示される通信システム内で使用され得る、例示的な無線送信/受信ユニット(WTRU)を示すシステム図である。
【
図1C】一実施形態による、
図1Aに示される通信システム内で使用され得る、例示的な無線アクセスネットワーク(radio access network、RAN)及び例示的なコアネットワーク(core network、CN)を示すシステム図である。
【
図1D】一実施形態による、
図1Aに示される通信システム内で使用され得る、更なる例示的なRAN及び更なる例示的なCNを示すシステム図である。
【
図2】受信信号電力と受信信号のタイプとの関数として、ダイオード整流器ベースのエネルギーハーベスティングパッシブ型整流器によって受信される電力を示す。
【
図3】受信電力と受信波形のタイプとの関数として、ダイオード整流器ベースのエネルギーハーベスティングパッシブ型受信機の変換効率を示す。
【
図4】複数のエネルギー及び情報受信機へのエネルギー及び情報の同時送達を示し(a)、同じデバイス内に一緒に配置された複数のエネルギー及び情報受信機へのエネルギー及び情報の同時送達を示す(b)。
【
図5】同じデバイスに一緒に配置された、エネルギーハーベスタ及び情報受信機のための、考えられるアンテナインターフェースを示す。
【
図6】セル毎に3つのビーム送信をサポートする、例示的なネットワークを示す。
【
図7】EHサブバンドが複数のEH周波数バンドにグループ化されていることを示す、例示的な図である。
【
図8】デフォルトのEH信号及び共通の信号のための、例示的な周波数割り当てオプションを示す。
【
図9】デフォルトのEHシグナリングチャネル及び対応するシグナリングチャネルの異なる周期性構成の図である。
【
図10】時間切り替えビーム送信のための、いくつかの例示的な共通のシグナリングチャネル及びデフォルトのEHシグナリングチャネルの、タイミングスケジュールを示す。
【
図11】同時ビーム送信のための、いくつかの例示的な共通のシグナリングチャネル及びデフォルトのEHシグナリングチャネルの、タイミングスケジュールを示す。
【
図12】時間切り替えビーム送信と同時ビーム送信とを混合した、例示的な一例である。
【
図13】同時ビーム送信と時間切り替えビーム送信とを混合するための、いくつかの例示的な共通のシグナリングチャネルとデフォルトのEHシグナリングチャネルとのタイミングスケジュールを示す。
【
図14】EH信号PAPRを最大化するための、固定サブバンド信号強化アプローチを示す。
【
図15】長さM∈{1,5,10,50}のサンプルコードブックを使用し、QPSK変調されたベース情報信号を強化するPAPR CDFを示す。
【
図16】長さM∈{1,5,10,50}の補助信号コードブックを使用し、16-QAM変調されたベース情報信号を強化するPAPR CDFを示す。
【
図17】補助信号強化の前の時間領域における、EH信号、16-QAMベース情報信号の2RB部分のサンプル実現形態である。
【
図18】補助信号強化の後の時間領域における、EH信号、16-QAMベース情報信号の2RB部分のサンプル実現形態である。
【
図19】EH信号のPAPR最大化のための、適応的サブバンドホッピングアプローチの図である。
【
図20】システムRBサポートフラクションρ∈{1,1/2,1/10}及び16-QAM変調信号に対する、互いに独立/非重複のサブバンド周波数ホッピングを使用するPAPR CDFを示す。
【
図21】EH信号のPAPRを最大化するための補助信号強化アプローチを伴う適応的サブバンドホッピングの図である。
【
図22】最適化されたビーム形成エネルギーハーベスティングのためのWTRU決定シーケンスの一実施形態を説明するフローチャートである。
【
図23】最適化されたビーム形成エネルギーハーベスティングのためのWTRU決定シーケンスの更なる実施形態を説明するフローチャートである。
【
図24】EHバンド及びそれらの周波数割り当ての潜在的な分布を示す、例示的なシステム構成である。
【
図25】例示的なEHバンド、EHサブバンド、共通及びデフォルトEHシグナリングチャネル、及び動的EH強化構成である。
【
図26】最適な情報伝達リンクがエネルギー伝達リンクとは異なる、例示的なNLOS情報/エネルギー伝達シナリオである。
【
図27】WTRUが、全方向受信アンテナを備えている場合の、最適化されたビーム形成エネルギーハーベスティングのための、専用EHシグナリング構成要求が可能なWTRUの、決定シーケンスを説明するフローチャートである。
【
図28】WTRUが、2つ以上のビームを介して同時受信することができる場合の、最適化されたビーム形成エネルギーハーベスティングのための、WTRUの決定シーケンスを説明するフローチャートである。
【
図29】WTRUが、時間切り替えベースのビーム形成受信が可能である場合の、最適化されたビーム形成エネルギーハーベスティングのための、WTRUの決定シーケンスを説明するフローチャートである。
【
図30】WTRUが、時間切り替えベースのビーム形成受信と専用EHシグナリング構成要求とが可能である場合の、最適化されたビーム形成エネルギーハーベスティングのための、WTRUの決定シーケンスを説明するフローチャートである。
【
図31】WTRUが、時間切り替えベースのビーム形成受信と専用EHシグナリング構成要求とが可能である場合の、最適化されたビーム形成EHのための、WTRUの決定シーケンスを説明する簡略化されたフローチャートである。
【
図32】WTRUが、時間切り替えベースのビーム形成受信と専用EHシグナリング構成要求とが可能である場合の、最適化されたビーム形成EHのための、WTRUの決定シーケンスを説明する、代替的な簡略化されたフローチャートである。
【
図33】WTRUが、時間切り替えベースのビーム形成受信が可能であるが、専用EHシグナリング構成要求が可能ではない場合の、最適化されたビーム形成EHのための、WTRUの決定シーケンスを説明する代替的な簡略化されたフローチャートである。
【
図34】WTRUが、共同性能測定基準を利用して、時間切り替えベースのビーム形成受信と専用EHシグナリング構成要求とが可能である場合の、最適化されたビーム形成EHのための、WTRUの決定シーケンスを説明する、簡略化されたフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0006】
実施形態を実施するための例示的なネットワーク
図1Aは、1つ以上の開示された実施形態が実装され得る、例示的な通信システム100を示す図である。通信システム100は、音声、データ、ビデオ、メッセージ伝達、ブロードキャストなどのコンテンツを、複数の無線ユーザに提供する、多重アクセスシステムであり得る。通信システム100は、複数の無線ユーザが、無線帯域幅を含むシステムリソースの共有を通じて、上記のようなコンテンツにアクセスすることを可能にし得る。例えば、通信システム100は、符号分割多重アクセス(code division multiple access、CDMA)、時分割多重アクセス(time division multiple access、TDMA)、周波数分割多重アクセス(frequency division multiple access、FDMA)、直交周波数分割多重アクセス(orthogonal FDMA、OFDMA)、シングルキャリア周波数分割多
重アクセス(single-carrier FDMA、SC-FDMA)、ゼロテールユニークワード離散
フーリエ変換拡散直交周波数分割多重(zero-tail unique-word DFT-Spread OFDM、ZT
UW DTS-s OFDM)、ユニークワード直交周波数分割多重(unique word OFDM、UW-OFDM)、リソースブロックフィルタ処理直交周波数分割多重、フィルタバンクマルチキャリア(filter bank multicarrier、FBMC)などの、1つ以上のチャネルアクセス方法を採用し得る。
【0007】
図1Aに示されるように、通信システム100は、無線送信/受信ユニット(WTRU)102a、102b、102c、102dと、RAN104/113と、CN106/115と、公衆交換電話網(public switched telephone network、PSTN)108
と、インターネット110と、他のネットワーク112とを含み得るが、開示される実施形態は、任意の数のWTRU、基地局、ネットワーク、及び/又はネットワーク要素を企図していることが理解されよう。WTRU102a、102b、102c、102dの各々は、無線環境において動作し、かつ/又は通信するように構成された、任意のタイプのデバイスであり得る。例として、それらのいずれも「局」及び/又は「STA」と称され得るWTRU102a、102b、102c、102dは、無線信号を送信及び/又は受信するように構成されてもよく、ユーザ機器(user equipment、UE)、移動局、固定又は移動加入者ユニット、加入ベースのユニット、ポケベル、携帯電話、携帯情報端末(personal digital assistant、PDA)、スマートフォン、ラップトップコンピュータ、ネットブックコンピュータ、パーソナルコンピュータ、無線センサ、ホットスポット又はMi-Fiデバイス、モノのインターネット(Internet of Things、IoT)デバイス、ウォッチ又は他のウェアラブルデバイス、ヘッドマウントディスプレイ(head-mounted display、HMD)、車両、ドローン、医療デバイス及びその用途(例えば、遠隔手術)、工業用デバイス及びその用途(例えば、工業用及び/又は自動加工処理チェーンコンテキストで動作するロボット及び/又は他の無線デバイス)、家電デバイス、商業用及び/又は工業用無線ネットワークで動作するデバイスなどを含み得る。WTRU102a、102b、102c、及び102dのいずれも、互換的にUEと称され得る。
【0008】
通信システム100はまた、基地局114a及び/又は基地局114bを含み得る。基地局114a、114bの各々は、CN106/115、インターネット110、及び/又は他のネットワーク112など、1つ以上の通信ネットワークへのアクセスを容易にするために、WTRU102a、102b、102c、102dのうちの少なくとも1つと無線でインターフェース接続するように構成された、任意のタイプのデバイスであり得る。例として、基地局114a、114bは、ベーストランシーバ基地局(base transceiver station、BTS)、ノードB、eNodeB、ホームノードB、ホームeNodeB、gNB、NR NodeB、サイトコントローラ、アクセスポイント(access point、AP)、無線ルータなどであり得る。基地局114a、114bは各々単一の要素として示されているが、基地局114a、114bは、任意の数の相互接続された基地局及び/又はネットワーク要素を含み得ることが理解されるであろう。
【0009】
基地局114aは、基地局コントローラ(base station controller、BSC)、無
線ネットワークコントローラ(radio network controller、RNC)、中継ノードなど、他の基地局及び/又はネットワーク要素(図示せず)も含み得る、RAN104/113の一部であり得る。基地局114a及び/又は基地局114bは、セル(図示せず)と称され得る、1つ以上のキャリア周波数で無線信号を送信及び/又は受信するように構成され得る。これらの周波数は、認可スペクトル、未認可スペクトル、又はライセンス及び未認可スペクトルの組み合わせであり得る。セルは、比較的固定され得るか又は経時的に変化し得る特定の地理的エリアに、無線サービスのカバレッジを提供し得る。セルは更にセルセクタに分割され得る。例えば、基地局114aと関連付けられたセルは、3つのセクタに分割され得る。したがって、一実施形態では、基地局114aは、3つのトランシーバを、すなわち、セルのセクタ毎に1つのトランシーバを含み得る。一実施形態では、基地局114aは、多重入力多重出力(multiple-input multiple output、MIMO)技術を用いることができ、セルのセクタ毎に複数のトランシーバを利用することができる。例えば、ビームフォーミングを使用して、所望の空間方向に信号を送信及び/又は受信し得る。
【0010】
基地局114a、114bは、エアインターフェース116を介して、WTRU102a、102b、102c、102dのうちの1つ以上と通信し得るが、このエアインターフェース116は、任意の好適な無線通信リンク(例えば、無線周波数(radio frequency、RF)、マイクロ波、センチメートル波、マイクロメートル波、赤外線(infrared
、IR)、紫外線(ultraviolet、UV)、可視光など)であり得る。エアインターフェ
ース116は、任意の好適な無線アクセス技術(radio access technology、RAT)を
使用して確立され得る。
【0011】
より具体的には、上記のように、通信システム100は、多重アクセスシステムであってもよく、例えばCDMA、TDMA、FDMA、OFDMA、SC-FDMAなどの、1つ以上のチャネルアクセススキームを採用していてよい。例えば、RAN104/113内の基地局114a、及びWTRU102a、102b、102cは、ユニバーサル移動体通信システム(Universal Mobile Telecommunications System、UMTS)地上無線アクセス(UMTS Terrestrial Radio Access、UTRA)などの無線技術を実装し得る
が、これは広帯域CDMA(wideband CDMA、WCDMA)を使用してエアインターフェ
ース115/116/117を確立し得る。WCDMAは、高速パケットアクセス(High-Speed Packet Access、HSPA)及び/又は進化型HSPA(HSPA+)などの通信プロトコルを含み得る。HSPAは、高速ダウンリンク(Downlink、DL)パケットアクセス(High-Speed Downlink Packet Access、HSDPA)及び/又は高速アップリンク
パケットアクセス(High-Speed UL Packet Access、HSUPA)を含み得る。
【0012】
一実施形態では、基地局114a及びWTRU102a、102b、102cは、進化型UMTS地上無線アクセス(Evolved UMTS Terrestrial Radio Access、E-UTR
A)などの無線技術を実装し得るが、これは、ロングタームエボリューション(LTE)及び/又はLTE-Advanced(LTE-A)及び/又はLTE-Advanced Pro(LTE-APro)を使用してエアインターフェース116を確立し得る。
【0013】
一実施形態では、基地局114a、及びWTRU102a、102b、102cは、ニューラジオ(New Radio、NR)技術を使用して、エアインターフェース116を確立
し得る、NR無線アクセスなどの無線技術を実装し得る。
【0014】
一実施形態では、基地局114a及びWTRU102a、102b、102cは、複数の無線アクセス技術を実装し得る。例えば、基地局114a及びWTRU102a、102b、102cは、例えば、デュアルコネクティビティ(dual connectivity、DC)
原理を使用して、LTE無線アクセス及びNR無線アクセスを一緒に実装し得る。したがって、WTRU102a、102b、102cによって利用されるエアインターフェースは、複数のタイプの無線アクセス技術、及び/又は複数のタイプの基地局(例えば、eNB及びgNB)に送信される/そこから送信される送信によって特徴付けられ得る。
【0015】
他の実施形態では、基地局114a及びWTRU102a、102b、102cは、IEEE802.11(すなわち、無線フィデリティ(Wireless Fidelity、WiFi)
、IEEE802.16(すなわち、ワイマックス(Worldwide Interoperability for Microwave Access、WiMAX)、CDMA2000、CDMA2000 1X、CDM
A2000 EV-DO、暫定規格2000(IS-2000)、暫定規格95(IS-95)、暫定規格856(IS-856)、汎欧州デジタル移動電話方式(Global System for Mobile communications、GSM)、GSM進化型高速データレート(Enhanced Data rates for GSM Evolution、EDGE)、GSM EDGE無線アクセスネットワーク(GSM EDGE radio access network GERAN)などの無線技術を実装し得る。
【0016】
図1Aの基地局114bは、例えば、無線ルータ、ホームノードB、ホームeNode B又はアクセスポイントであってもよく、事業所、家庭、車両、キャンパス、工業施
設、(例えば、ドローンによる使用のための)空中回廊、道路などの場所などの局所的エリアにおける無線接続を容易にするために、任意の好適なRATを利用することができる。一実施形態では、基地局114b及びWTRU102c、102dは、IEEE802.11などの無線技術を実装して、無線ローカルエリアネットワーク(wireless local area network、WLAN)を確立することができる。一実施形態では、基地局114b及
びWTRU102c、102dは、IEEE802.15などの無線技術を実装して、無線パーソナルエリアネットワーク(wireless personal area network、WPAN)を確立することができる。更に別の一実施形態では、基地局114b及びWTRU102c、102dは、セルラベースのRAT(例えば、WCDMA、CDMA2000、GSM、LTE、LTE-A、LTE-APro、NRなど)を利用して、ピコセル又はフェムトセルを確立することができる。
図1Aに示すように、基地局114bは、インターネット110への直接接続を有し得る。したがって、基地局114bは、CN106/115を介してインターネット110にアクセスする必要がない場合がある。
【0017】
RAN104/113は、CN106/115と通信し得るが、これは、音声、データ、アプリケーション、及び/又はボイスオーバインターネットプロトコル(voice over
internet protocol、VoIP)サービスを、WTRU102a、102b、102c、102dのうちの1つ以上に提供するように構成された、任意のタイプのネットワークであり得る。データは、例えば、異なるスループット要件、待ち時間要件、エラー許容要件、信頼性要件、データスループット要件、モビリティ要件などの、様々なサービス品質(quality of service、QoS)要件を有し得る。CN106/115は、呼制御、支払い請求サービス、移動体位置ベースのサービス、プリペイドコーリング、インターネット接続、映像配信などを提供し、かつ/又はユーザ認証などの高レベルセキュリティ機能を実行し得る。
図1Aには示されていないが、RAN104/113及び/又はCN106/115は、RAN104/113と同じRAT又は異なるRATを採用する他のRANと、直接又は間接的に通信し得ることが理解されよう。例えば、NR無線技術を利用し得るRAN104/113に接続されていることに加えて、CN106/115はまた、GSM、UMTS、CDMA2000、WiMAX、E-UTRA、又はWiFi無線技術を採用して別のRAN(図示せず)と通信し得る。
【0018】
CN106/115はまた、WTRU102a、102b、102c、102dが、PSTN108、インターネット110、及び/又は他のネットワーク112にアクセスするためのゲートウェイとしての機能を果たし得る。PSTN108は、基本電話サービス(plain old telephone service、POTS)を提供する公衆交換電話網を含み得る。
インターネット110は、相互接続されたコンピュータネットワーク及びデバイスのグローバルシステムを含み得るが、これらのネットワーク及びデバイスは、送信制御プロトコル(transmission control protocol、TCP)、ユーザデータグラムプロトコル(user datagram protocol、UDP)、及び/又はTCP/IPインターネットプロトコルスイ
ートのインターネットプロトコル(internet protocol、IP)などの、共通通信プロト
コルを使用する。ネットワーク112は、他のサービスプロバイダによって所有されかつ/又は運営される、有線及び/又は無線通信ネットワークを含み得る。例えば、ネットワーク112は、RAN104/113と同じRAT又は異なるRATを採用し得る、1つ以上のRANに接続された別のCNを含み得る。
【0019】
通信システム100におけるWTRU102a、102b、102c、102dのいくつか又はすべては、マルチモード能力を含んでもよい(例えば、WTRU102a、102b、102c、102dは、異なる無線リンクを介して異なる無線ネットワークと通信するための複数のトランシーバを含み得る)。例えば、
図1Aに示されるWTRU102cは、セルラベースの無線技術を用いることができる基地局114a、及びIEEE802無線技術を用いることができる基地局114bと通信するように構成され得る。
【0020】
図1Bは、例示的なWTRU102を示すシステム図である。
図1Bに示すように、WTRU102は、とりわけ、プロセッサ118、トランシーバ120、送信/受信要素122、スピーカ/マイクロフォン124、キーパッド126、ディスプレイ/タッチパッド128、非リムーバブルメモリ130、リムーバブルメモリ132、電源134、全地球測位システム(global positioning system、GPS)チップセット136、及び/
又は他の周辺機器138を含み得る。WTRU102は、一実施形態との一貫性を有したまま、前述の要素の任意の部分的組み合わせを含み得ることが理解されよう。
【0021】
プロセッサ118は、汎用プロセッサ、専用プロセッサ、従来のプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(digital signal processor、DSP)、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと関連付けられた1つ以上のマイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit、AS
IC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array、F
PGA)回路、任意の他のタイプの集積回路(integrated circuit、IC)、状態機械などであり得る。プロセッサ118は、信号コーディング、データ処理、電力制御、入力/出力処理、及び/又はWTRU102が無線環境で動作することを可能にする任意の他の機能性を実行し得る。プロセッサ118は、送信/受信要素122に結合され得るトランシーバ120に結合され得る。
図1Bは、プロセッサ118及びトランシーバ120を別個のコンポーネントとして示すが、プロセッサ118及びトランシーバ120は、電子パッケージ又はチップにおいて一緒に統合され得るということが理解されよう。
【0022】
送信/受信要素122は、エアインターフェース116を介して基地局(例えば、基地局114a)に信号を送信するか又は基地局(例えば、基地局114a)から信号を受信するように構成され得る。例えば、一実施形態では、送信/受信要素122は、RF信号を送信及び/又は受信するように構成されたアンテナであり得る。一実施形態では、送信/受信要素122は、例えば、IR、UV又は可視光信号を送信及び/又は受信するように構成されたエミッタ/検出器であり得る。更に別の実施形態では、送信/受信要素122は、RF信号及び光信号の両方を送信及び/又は受信するように構成され得る。送信/受信要素122は、無線信号の任意の組み合わせを送信及び/又は受信するように構成され得るということが理解されよう。
【0023】
送信/受信要素122は、単一の要素として
図1Bに示されているが、WTRU102は、任意の数の送信/受信要素122を含み得る。より具体的には、WTRU102は、MIMO技術を用い得る。したがって、一実施形態では、WTRU102は、エアインターフェース116を介して無線信号を送受信するための2つ以上の送信/受信要素122(例えば、複数のアンテナ)を含み得る。
【0024】
トランシーバ120は、送信/受信要素122によって送信される信号を変調し、送信/受信要素122によって受信される信号を復調するように構成され得る。上記のように、WTRU102は、マルチモード能力を有し得る。したがって、トランシーバ120は、例えばNR及びIEEE802.11などの複数のRATを介してWTRU102が通信することを可能にするための複数のトランシーバを含み得る。
【0025】
WTRU102のプロセッサ118は、スピーカ/マイクロフォン124、キーパッド126、及び/又はディスプレイ/タッチパッド128(例えば、液晶ディスプレイ(liquid crystal display、LCD)表示ユニット若しくは有機発光ダイオード(organic light-emitting diode、OLED)表示ユニット)に結合されてもよく、これらからユーザが入力したデータを受信することができる。プロセッサ118はまた、ユーザデータをスピーカ/マイクロフォン124、キーパッド126、及び/又はディスプレイ/タッチパッド128に出力し得る。更に、プロセッサ118は、非リムーバブルメモリ130及び/又はリムーバブルメモリ132などの任意のタイプの好適なメモリから情報にアクセスし、当該メモリにデータを記憶し得る。非リムーバブルメモリ130は、ランダムアクセスメモリ(random-access memory、RAM)、読み取り専用メモリ(read-only memory、ROM)、ハードディスク又は任意の他のタイプのメモリ記憶デバイスを含み得る。リムーバブルメモリ132は、加入者識別モジュール(subscriber identity module、SIM)カード、メモリスティック、セキュアデジタル(secure digital、SD)メモリカードなどを含み得る。他の実施形態では、プロセッサ118は、サーバ又はホームコンピュータ(図示せず)上など、WTRU102上に物理的に配置されていないメモリの情報にアクセスし、かつ当該メモリにデータを記憶し得る。
【0026】
プロセッサ118は、電源134から電力を受信し得るが、WTRU102における他の構成要素に電力を分配し、かつ/又は制御するように構成され得る。電源134は、WTRU102に電力を供給するための任意の好適なデバイスであり得る。例えば、電源134は、1つ以上の乾電池(例えば、ニッケルカドミウム(nickel-cadmium、NiCd)、ニッケル亜鉛(nickel-zinc、NiZn)、ニッケル金属水素化物(nickel metal hydride、NiMH)、リチウムイオン(lithium-ion、Li-ion)など)、太陽電池、燃料電池などを含み得る。
【0027】
プロセッサ118はまた、GPSチップセット136に結合されてもよく、これは、WTRU102の現在の場所に関する場所情報(例えば、経度及び緯度)を提供するように構成され得る。GPSチップセット136からの情報に加えて又はその代わりに、WTRU102は、基地局(例えば、基地局114a、114b)からエアインターフェース116を介して場所情報を受信し、かつ/又は2つ以上の近くの基地局から受信されている信号のタイミングに基づいて、その場所を決定し得る。WTRU102は、一実施形態との一貫性を有したまま、任意の好適な位置判定方法によって位置情報を取得し得るということが理解されよう。
【0028】
プロセッサ118は、他の周辺機器138に更に結合されてもよく、他の周辺機器138には、追加の特徴、機能、及び/又は有線若しくは無線接続を提供する1つ以上のソフトウェア及び/又はハードウェアモジュールが含まれ得る。例えば、周辺機器138には、加速度計、電子コンパス、衛星トランシーバ、(写真及び/又はビデオのための)デジタルカメラ、ユニバーサルシリアルバス(universal serial bus、USB)ポート、振動デバイス、テレビジョントランシーバ、ハンズフリーヘッドセット、Bluetooth(登録商標)モジュール、周波数変調(frequency modulated、FM)無線ユニット、
デジタル音楽プレーヤ、メディアプレーヤ、ビデオゲームプレーヤモジュール、インターネットブラウザ、仮想現実及び/又は拡張現実(Virtual Reality/Augmented Reality、
VR/AR)デバイス、アクティビティトラッカなどが含まれ得る。周辺機器138は、1つ以上のセンサを含み得、センサは、ジャイロスコープ、加速度計、ホール効果センサ、磁力計、方位センサ、近接センサ、温度センサ、時間センサ、ジオロケーションセンサ、高度計、光センサ、タッチセンサ、磁力計、気圧計、ジェスチャセンサ、生体認証センサ、及び/又は湿度センサのうちの1つ以上であり得る。
【0029】
WTRU102は、(例えば、アップリンク(例えば、送信用)及びダウンリンク(例えば、受信用)の両方のための特定のサブフレームと関連付けられた)信号のいくつか又はすべての送信及び受信が並列及び/又は同時であり得る、全二重無線機を含み得る。全二重無線機は、ハードウェア(例えば、チョーク)又はプロセッサを介した信号処理(例えば、別個のプロセッサ(図示せず)又はプロセッサ118を介して)を介して自己干渉を低減し、かつ又は実質的に排除するための干渉管理ユニットを含み得る。一実施形態では、WRTU102は、(例えば、アップリング(例えば、送信用)又はダウンリンク(例えば、受信用)のいずれかのための特定のサブフレームと関連付けられた)信号のいくつか又はすべてのうちのどれかの送信及び受信のための半二重無線機を含み得る。
【0030】
図1Cは、一実施形態によるRAN104及びCN106を図示するシステム図である。上記のように、RAN104は、E-UTRA無線技術を用いて、エアインターフェース116を介してWTRU102a、102b、102cと通信することができる。RAN104はまた、CN106と通信し得る。
【0031】
RAN104は、eNode-B160a、160b、160cを含み得るが、RAN104は、一実施形態との一貫性を有しながら、任意の数のeNode-Bを含み得るということが理解されよう。eNode-B160a、160b、160cは各々、エアインターフェース116を介してWTRU102a、102b、102cと通信するための1つ以上のトランシーバを含み得る。一実施形態では、eNode-B160a、160b、160cは、MIMO技術を実装し得る。したがって、eNode-B160aは、例えば、複数のアンテナを使用して、WTRU102aに無線信号を送信し、かつ/又はWTRU102aから無線信号を受信することができる。
【0032】
eNode-B160a、160b、160cの各々は、特定のセル(図示せず)と関連付けられてもよく、UL及び/又はDLにおいて、無線リソース管理決定、ハンドオーバ決定、ユーザのスケジューリングなどを処理するように構成され得る。
図1Cに示すように、eNode-B160a、160b、160cは、X2インターフェースを介して互いに通信することができる。
【0033】
図1Cに示されるCN106は、モビリティ管理エンティティ(mobility management entity、MME)162、サービス中のゲートウェイ(serving gateway、SGW)1
64、及びパケットデータネットワーク(packet data network、PDN)ゲートウェイ
(又はPGW)166を含み得る。前述の要素の各々は、CN106の一部として描写されているが、これらの要素のいずれも、CNオペレータ以外のエンティティによって所有及び/又は操作され得るということが理解されよう。
【0034】
MME162は、S1インターフェースを介して、RAN104におけるeNode-B162a、162b、162cの各々に接続されてもよく、かつ制御ノードとして機能してよい。例えば、MME162は、WTRU102a、102b、102cのユーザを認証し、ベアラのアクティブ化/非アクティブ化を行い、WTRU102a、102b、102cの初期アタッチ中に特定のサービス中のゲートウェイを選択する、などの役割を果たし得る。MME162は、RAN104と、GSM及び/又はWCDMAなどの他の無線技術を採用する他のRAN(図示せず)との間で切り替えるための制御プレーン機能を提供し得る。
【0035】
SGW164は、S1インターフェースを介してRAN104におけるeNode-B160a、160b、160cの各々に接続され得る。SGW164は、概して、ユーザデータパケットをWTRU102a、102b、102cに/からルーティングし、転送することができる。SGW164は、eNode-B間ハンドオーバ中にユーザプレーンをアンカする機能、DLデータがWTRU102a、102b、102cに利用可能であるときにページングをトリガする機能、WTRU102a、102b、102cのコンテキストを管理及び記憶する機能などの、他の機能を実行することができる。
【0036】
SGW164は、PGW166に接続されてもよく、PGW166は、WTRU102a、102b、102cとIP対応デバイスとの間の通信を容易にするために、インターネット110などのパケット交換ネットワークへのアクセスをWTRU102a、102b、102cに提供してよい。
【0037】
CN106は、他のネットワークとの通信を容易にし得る。例えば、CN106は、WTRU102a、102b、102cと従来の地上回線通信デバイスとの間の通信を容易にするために、PSTN108などの回路交換ネットワークへのアクセスをWTRU102a、102b、102cに提供し得る。例えば、CN106は、CN106とPSTN108との間のインターフェースとして機能するIPゲートウェイ(例えば、IPマルチメディアサブシステム(IMS)サーバ)を含むか、又はそれと通信し得る。更に、CN106は、他のサービスプロバイダによって所有及び/又は操作される他の有線及び/又は無線ネットワークを含み得る他のネットワーク112へのアクセスをWTRU102a、102b、102cに提供し得る。
【0038】
WTRUは、無線端末として
図1A~
図1Dに記載されているが、特定の代表的な実施形態では、そのような端末は、通信ネットワークとの(例えば、一時的又は永久的に)有線通信インターフェースを使用し得ることが企図される。
【0039】
代表的な実施形態では、他のネットワーク112は、WLANであり得る。
【0040】
インフラストラクチャ基本サービスセット(Basic Service Set、BSS)モードの
WLANは、BSSのアクセスポイント(AP)及びAPと関連付けられた1つ以上のステーション(station、STA)を有し得る。APは、配信システム(Distribution System、DS)若しくはBSSに入る、かつ/又はBSSから出るトラフィックを搬送する別のタイプの有線/無線ネットワークへのアクセス又はインターフェースを有し得る。BSS外から生じる、STAへのトラフィックは、APを通って到達し得、STAに配信され得る。STAからBSS外の宛先への生じるトラフィックは、APに送信されて、それぞれの宛先に送信され得る。BSS内のSTAどうしの間のトラフィックは、例えば、APを介して送信されてもよく、ソースSTAは、APにトラフィックを送信してもよく、APは、トラフィックを宛先STAに配信してよい。BSS内のSTA間のトラフィックは、ピアツーピアトラフィックとして見なされ、かつ/又は参照され得る。ピアツーピアトラフィックは、ソースSTAと宛先STAとの間で(例えば、それらの間で直接的に)、直接リンクセットアップ(direct link setup、DLS)で送信され得る。特定の代表的
な実施形態では、DLSは、802.11e DLS又は802.11zトンネル化DLS(tunneled DLS、TDLS)を使用し得る。独立BSS(Independent BSS、IBSS
)モードを使用するWLANは、APを有さない場合があり、IBSS内又はそれを使用するSTAどうし(例えば、STAの全部)は互いに直接通信し得る。通信のIBSSモードは、本明細書では、「アドホック」通信モードと称され得る。
【0041】
802.11acインフラストラクチャ動作モード又は同様の動作モードを使用するときに、APは、プライマリチャネルなどの固定チャネル上にビーコンを送信し得る。プライマリチャネルは、固定幅(例えば、20MHz幅の帯域幅)又はシグナリングを介して動的に設定される幅であり得る。プライマリチャネルは、BSSの動作チャネルであってもよく、APとの接続を確立するためにSTAによって使用されてよい。いくつかの代表的な実施形態では、例えば、802.11システムにおいて、コリージョン回避を備えたキャリア感知多重アクセス(Carrier Sense Multiple Access/Collision Avoidance、
CSMA/CA)が実装され得る。CSMA/CAの場合、APを含むSTA(例えば、すべてのSTA)は、プライマリチャネルを感知し得る。プライマリチャネルが特定のSTAによってビジーであると感知され/検出され、かつ/又は判定される場合、特定のSTAはバックオフされ得る。1つのSTA(例えば、1つのステーションのみ)は、所与のBSSにおいて、任意の所与の時間に送信し得る。
【0042】
高スループット(High Throughput、HT)STAは、通信のための40MHz幅の
チャネルを使用し得るが、この40MHz幅のチャネルは、例えば、プライマリ20MHzチャネルと、隣接又は非隣接の20MHzチャネルとの組み合わせを介して形成され得る。
【0043】
非常に高いスループット(Very High Throughput、VHT)のSTAは、20MHz、40MHz、80MHz、及び/又は160MHz幅のチャネルをサポートし得る。上記の40MHz及び/又は80MHz幅のチャネルは、連続する20MHzチャネルどうしを組み合わせることによって形成され得る。160MHzチャネルは、8つの連続する20MHzチャネルを組み合わせることによって、又は80+80構成と称され得る2つの連続していない80MHzチャネルを組み合わせることによって、形成され得る。80+80構成の場合、チャネル符号化後、データは、データを2つのストリームに分割し得るセグメントパーサを通過し得る。逆高速フーリエ変換(Inverse Fast Fourier Transform、IFFT)処理及び時間ドメイン処理は、各ストリームで別々に行われ得る。ストリームは、2つの80MHzチャネルにマッピングされてもよく、データは、送信STAによって送信され得る。受信STAの受信機では、80+80構成に対する上記で説明される動作を逆にされてもよく、組み合わされたデータを媒体アクセス制御(Medium Access Control、MAC)に送信してよい。
【0044】
サブ1GHzの動作モードは、802.11af及び802.11ahによってサポートされる。チャネル動作帯域幅及びキャリアは、802.11n及び802.11acで使用されるものと比較して、802.11af及び802.11ahでは低減される。802.11afは、TVホワイトスペース(TV White Space、TVWS)スペクトルにおいて、5MHz、10MHz、及び20MHzの帯域幅をサポートし、802.11ahは、非TVWSスペクトルを使用して、1MHz、2MHz、4MHz、8MHz、及び16MHzの帯域幅をサポートする。代表的な実施形態によれば、802.11ahは、マクロカバレッジエリア内のMTCデバイスなど、メータタイプの制御/マシンタイプ通信をサポートし得る。MTCデバイスは、例えば、特定の、かつ/又は限定された帯域幅のためのサポート(例えば、そのためのみのサポート)を含む、限定された能力を有し得る。MTCデバイスは、(例えば、非常に長いバッテリ寿命を維持するために)閾値を超えるバッテリ寿命を有するバッテリを含み得る。
【0045】
複数のチャネル、並びに802.11n、802.11ac、802.11af、及び802.11ahなどのチャネル帯域幅をサポートし得るWLANシステムは、プライマリチャネルとして指定され得るチャネルを含む。プライマリチャネルは、BSSにおけるすべてのSTAによってサポートされる最大共通動作帯域幅に等しい帯域幅を有し得る。プライマリチャネルの帯域幅は、最小帯域幅動作モードをサポートするBSSで動作するすべてのSTAの中から、STAによって設定され、かつ/又は制限され得る。802.11ahの例では、プライマリチャネルは、AP及びBSSにおける他のSTAが2MHz、4MHz、8MHz、16MHz、及び/又は他のチャネル帯域幅動作モードをサポートする場合であっても、1MHzモードをサポートする(例えば、それのみをサポートする)STA(例えば、MTCタイプデバイス)に対して1MHz幅であり得る。キャリア感知及び/又はネットワーク割り当てベクトル(Network Allocation Vector、NA
V)設定は、プライマリチャネルの状態に依存し得る。例えば、APに送信する(1MHz動作モードのみをサポートする)STAに起因してプライマリチャネルがビジーである場合、周波数帯域の大部分がアイドルのままであり、利用可能であり得るとしても、利用可能な周波数帯域全体がビジーであると見なされ得る。
【0046】
米国では、802.11ahにより使用され得る利用可能な周波数帯域は、902~928MHzである。韓国では、利用可能な周波数帯域は917.5~923.5MHzである。日本では、利用可能な周波数帯域は916.5~927.5MHzである。802.11ahに利用可能な総帯域幅は、国のコードに応じて6~26MHzである。
【0047】
図1Dは、一実施形態によるRAN113及びCN115を図示するシステム図である。上記のように、RAN113は、NR無線技術を用いて、エアインターフェース116を介してWTRU102a、102b、102cと通信することができる。RAN113はまた、CN115と通信し得る。
【0048】
RAN113は、gNB180a、180b、180cを含み得るが、RAN113は、一実施形態との一貫性を有しながら、任意の数のgNBを含み得ることが理解されよう。gNB180a、180b、180cは各々、エアインターフェース116を介してWTRU102a、102b、102cと通信するための1つ以上のトランシーバを含み得る。一実施形態では、gNB180a、180b、180cは、MIMO技術を実装し得る。例えば、gNB180a、108bは、ビームフォーミングを利用して、gNB180a、180b、180cに信号を送信及び/又は受信することができる。したがって、gNB180aは、例えば、複数のアンテナを使用して、WTRU102aに無線信号を送信し、かつ/又はWTRU102aから無線信号を受信することができる。一実施形態では、gNB180a、180b、180cは、キャリアアグリゲーション技術を実装し得る。例えば、gNB180aは、複数のコンポーネントキャリアをWTRU102a(図示せず)に送信し得る。これらのコンポーネントキャリアのサブセットは、未認可スペクトル上にあってもよく、残りのコンポーネントキャリアは、認可スペクトル上にあってよい。一実施形態では、gNB180a、180b、180cは、多地点協調(Coordinated Multi-Point、CoMP)技術を実装し得る。例えば、WTRU102aは、gN
B180a及びgNB180b(及び/又はgNB180c)からの協調送信を受信することができる。
【0049】
WTRU102a、102b、102cは、拡張可能なヌメロロジと関連付けられた送信を使用して、gNB180a、180b、180cと通信することができる。例えば、OFDMシンボル間隔及び/又はOFDMサブキャリア間隔は、無線送信スペクトルの異なる送信、異なるセル、及び/又は異なる部分に対して変化し得る。WTRU102a、102b、102cは、(例えば、様々な数のOFDMシンボルを含む、かつ/又は様々な長さの絶対時間が持続する)様々な又はスケーラブルな長さのサブフレーム又は送信時間間隔(transmission time interval、TTI)を使用して、gNB180a、180b、180cと通信し得る。
【0050】
gNB180a、180b、180cは、スタンドアロン構成及び/又は非スタンドアロン構成でWTRU102a、102b、102cと通信するように構成され得る。スタンドアロン構成では、WTRU102a、102b、102cは、他のRAN(例えば、eNode-B160a、160b、160cなど)にアクセスすることなく、gNB180a、180b、180cと通信し得る。スタンドアロン構成では、WTRU102a、102b、102cは、モビリティアンカポイントとしてgNB180a、180b、180cのうちの1つ以上を利用することができる。スタンドアロン構成では、WTRU102a、102b、102cは、未認可バンドにおける信号を使用して、gNB180a、180b、180cと通信することができる。非スタンドアロン構成では、WTRU102a、102b、102cは、gNB180a、180b、180cと通信し、これらに接続する一方で、eNode-B160a、160b、160cなどの別のRANとも通信し、これらに接続することができる。例えば、WTRU102a、102b、102cは、1つ以上のgNB180a、180b、180c及び1つ以上のeNode-B160a、160b、160cと実質的に同時に通信するためのDC原理を実装し得る。非スタンドアロン構成では、eNode-B160a、160b、160cは、WTRU102a、102b、102cのモビリティアンカとして機能し得るが、gNB180a、180b、180cは、WTRU102a、102b、102cをサービスするための追加のカバレッジ及び/又はスループットを提供し得る。
【0051】
gNB180a、180b、180cの各々は、特定のセル(図示せず)と関連付けられてもよく、無線リソース管理決定、ハンドオーバ決定、UL及び/又はDLにおけるユーザのスケジューリング、ネットワークスライシングのサポート、デュアルコネクティビティ、NRとE-UTRAとの間のインターワーキング、ユーザプレーン機能(User Plane Function、UPF)184a、184bへのユーザプレーンデータのルーティング
、アクセス及びモビリティ管理機能(Access and Mobility Management Function、AM
F)182a、182bへの制御プレーン情報のルーティングなどを処理するように構成されてよい。
図1Dに示すように、gNB180a、180b、180cは、Xnインターフェースを介して互いに通信し得る。
【0052】
図1Dに示されるCN115は、少なくとも1つのAMF182a、182b、少なくとも1つのUPF184a、184b、少なくとも1つのセッション管理機能(Session Management Function、SMF)183a、183b及び場合によってはデータネット
ワーク(Data Network、DN)185a、185bを含み得る。前述の要素の各々は、CN115の一部として描写されているが、これらの要素のいずれも、CNオペレータ以外のエンティティによって所有及び/又は運営され得ることが理解されよう。
【0053】
AMF182a、182bは、N2インターフェースを介してRAN113におけるgNB180a、180b、180cのうちの1つ以上に接続されてもよく、制御ノードとして機能してよい。例えば、AMF182a、182bは、WTRU102a、102b、102cのユーザの認証、ネットワークスライシングのサポート(例えば、異なる要件を有する異なるPDUセッションの処理)、特定のSMF183a、183bの選択、登録エリアの管理、NASシグナリングの終了、モビリティ管理などの役割を果たすことができる。ネットワークスライスは、WTRU102a、102b、102cを利用しているサービスのタイプに基づいて、WTRU102a、102b、102cのCNサポートをカスタマイズするために、AMF182a、182bによって使用され得る。例えば、異なるネットワークスライスは、高信頼低遅延(ultra-reliable low latency、URLLC)アクセスに依存するサービス、高速大容量(enhanced massive mobile broadband
、eMBB)アクセスに依存するサービス、マシンタイプ通信(machine type communication、MTC)アクセスのためのサービス、及び/又は同様のものなどの異なる使用事例のために確立され得る。AMF162は、RAN113と、例えばLTE、LTE-A、LTE-A Pro、及び/又は例えばWiFiなどの非3GPPアクセス技術などの他の無線技術を採用する他のRAN(図示せず)との間で切り替えるための制御プレーン機能を提供し得る。
【0054】
SMF183a、183bは、N11インターフェースを介して、CN115におけるAMF182a、182bに接続され得る。SMF183a、183bはまた、N4インターフェースを介して、CN115におけるUPF184a、184bに接続され得る。SMF183a、183bは、UPF184a、184bを選択及び制御し、UPF184a、184bを通るトラフィックのルーティングを構成することができる。SMF183a、183bは、UE IPアドレスを管理して割り当てること、PDUセッションを管理すること、ポリシー執行及びQoSを制御すること、ダウンリンクデータ通知を提供することなど、他の機能を実施し得る。PDUセッションタイプは、IPベース、非IPベース、イーサネットベースなどであり得る。
【0055】
UPF184a、184bは、N3インターフェースを介して、RAN113におけるgNB180a、180b、180cのうちの1つ以上に接続されてもよく、これは、WTRU102a、102b、102cとIP対応デバイスとの間の通信を容易にするために、インターネット110などのパケット交換ネットワークへのアクセスをWTRU102a、102b、102cに提供し得る。UPF184、184bは、パケットをルーティングして転送すること、ユーザプレーンポリシーを執行すること、マルチホームPDUセッションをサポートすること、ユーザプレーンQoSを処理すること、ダウンリンクパケットをバッファすること、モビリティアンカリングを提供することなど、他の機能を実施し得る。
【0056】
CN115は、他のネットワークとの通信を容易にし得る。例えば、CN115は、CN115とPSTN108との間のインターフェースとして機能するIPゲートウェイ(例えば、IPマルチメディアサブシステム(IMS)サーバ)を含むか、又はそれと通信し得る。更に、CN115は、他のサービスプロバイダによって所有及び/又は運営される他の有線及び/又は無線ネットワークを含み得る他のネットワーク112へのアクセスをWTRU102a、102b、102cに提供し得る。一実施形態では、WTRU102a、102b、102cは、UPF184a、184bへのN3インターフェース、及びUPF184a、184bとDN185a、185bとの間のN6インターフェースを介して、UPF184a、184bを通じてローカルデータネットワーク(Data Network、DN)185a、185bに接続され得る。
【0057】
図1A~
図1D、及び
図1A~
図1Dの対応する説明から見て、WTRU102a~d、基地局114a~b、eNode-B160a~c、MME162、SGW164、PGW166、gNB180a~c、AMF182a~b、UPF184a~b、SMF183a~b、DN185a~b、及び/又は本明細書に記載される任意の他のデバイスのうちの1つ以上に関する、本明細書に記載される機能のうちの1つ以上又はすべては、1つ以上のエミュレーションデバイス(図示せず)によって実施され得る。エミュレーションデバイスは、本明細書に説明される機能の1つ以上又はすべてをエミュレートするように構成された1つ以上のデバイスであり得る。例えば、エミュレーションデバイスを使用して、他のデバイスを試験し、かつ/又はネットワーク及び/若しくはWTRU機能をシミュレートし得る。
【0058】
エミュレーションデバイスは、ラボ環境及び/又はオペレータネットワーク環境における他のデバイスの1つ以上の試験を実装するように設計され得る。例えば、1つ以上のエミュレーションデバイスは、通信ネットワーク内の他のデバイスを試験するために、有線及び/又は無線通信ネットワークの一部として完全に若しくは部分的に実装され、かつ/又は展開されている間、1つ以上若しくはすべての機能を実行し得る。1つ以上のエミュレーションデバイスは、有線及び/又は無線通信ネットワークの一部として一時的に実装/展開されている間、1つ以上若しくはすべての機能を実行し得る。エミュレーションデバイスは、試験を目的として別のデバイスに直接結合されてもよく、かつ/又は地上波無線通信を使用して試験を実行し得る。
【0059】
1つ以上のエミュレーションデバイスは、有線及び/又は無線通信ネットワークの一部として実装/展開されていない間、すべてを含む1つ以上の機能を実行し得る。例えば、エミュレーションデバイスは、1つ以上のコンポーネントの試験を実装するために、試験実験室での試験シナリオ、並びに/又は展開されていない(例えば、試験用の)有線及び/若しくは無線通信ネットワークにおいて利用され得る。1つ以上のエミュレーションデバイスは、試験機器であり得る。RF回路(例えば、1つ以上のアンテナを含み得る)を介した直接RF結合及び/又は無線通信は、データを送信及び/又は受信するように、エミュレーションデバイスによって使用され得る。
【0060】
セルラ及びWLANなどの最新技術の無線技術では、RFフロントエンドは通常、パッシブ型及びアクティブ型コンポーネントのミックスである。例えば、パッシブ型コンポーネントは、Rxアンテナ、Tx/Rx経路スイッチ及びフィルタを含む。これらのコンポーネントは、機能するために、仮に必要だとしてもほとんど電力を必要としない。一方、アクティブ型コンポーネントは、機能するために電力を必要とする。例えば、キャリア周波数に同調する発振器、低雑音増幅器、及びRx経路内のA/Dコンバータは、アクティブ型コンポーネントである。
【0061】
過去数年にわたるRFコンポーネント設計の進歩は、アクティブ電源の不在下で、アンテナフロントエンドを介して受信デバイスによって収集される、受信されたRF波形を処理することができる、新規のタイプのRF回路を用いることを可能にした。例えば、そのようなデバイスは、受信されたRF波形からエネルギーをハーベスティングして、信号を処理するために必要な回路を実行することができる。これらのパッシブ型受信機は、例えばショットキーダイオード又はMEMS RF変圧器などのRFコンポーネントを使用して、電圧増幅、電圧増倍、及び信号整流に必要な機能を実装する。パッシブ型受信機がアンテナ遠方界で動作し、大きなリンクバジェットをサポートすることができるということは考慮に値する。これは、パッシブ型受信機が、相当の距離を超えて無線信号を受信することを可能にする。以下では、パッシブ型受信機及びゼロエネルギー受信機という用語は、互換的に使用され得る。更に、エネルギーハーベスタ、エネルギーハーベスティングパッシブ型受信機、及びエネルギー受信機という用語は、互換的に使用され得る。
【0062】
動作範囲及びエネルギーハーベスティング効率は、パッシブ型受信機の重要な特徴である。送信機からの距離と送信波形のタイプとの関数として、ダイオード整流器ベースのエネルギーハーベスティングパッシブ型受信機によって受信される電力を
図3に示す。所望の受信電力レベルについて、例えば、電力最適化波形(power optimized waveform、POW)のパラメータ(トーン数)を適切に選択することによって、動作距離を最適化することができるということが分かる。エネルギー受信機の動作範囲は、送信されたPOWで使用されるトーンの数を増加させるか、又はPOWのPAPRを同等に増加させることによって増加する。
【0063】
受信信号電力及び受信信号のタイプの関数として、ダイオード整流器ベースのエネルギーハーベスティングパッシブ型受信機の効率を
図2に示す。参照曲線(1トーン)201、4トーンPOW202、及び8トーンPOW203も図示されている。
図3(a)には、最高レベルのRFからDCへの変換効率が、カオス的信号301で達成されることが分かる。様々な試験信号のPAPRを
図3(b)に示す。カオス的信号301は最高のPAPRを送達することが分かる。
【0064】
図4(a)及び
図4(b)に示されるシステムを考察する。
図4(a)では、eNB401は、2つのモバイルユーザにサービスを提供し、そのうちの1つ(402)は、エネルギーハーベスティングモードにあり、他方のモバイル(403)は、情報受信モードにある。eNBの目的は、WTRU-1(無線送信/受信ユニット)のエネルギーハーベスティングを提供することと、その一方で、同じバンドにおけるWTRU-2の情報受信を可能にすることを同時に行い得るようにするのに適切な信号を送信することである。あるいは、WTRU-2の事前指定された固定情報要件について、eNBの目的は、WTRU-1のエネルギーハーベスティングを最大化することである。
【0065】
図4(b)において、エネルギーハーベスタ及び情報受信機は、同じデバイス404内に一緒に配置されている。ここでの目標は、固定情報送達速度要件に対するエネルギーハーベスティングを最大化すること、又は固定エネルギー伝達率要件の情報送達速度を最大化することである。
【0066】
一緒に配置されているシナリオの情報要件は、
図5に示されるように、情報及びエネルギーハーベスティング受信機、又は情報受信機505のための個々のアンテナ503、504と、エネルギー受信機506との間の適切な電力分割502、時間分割501によって取得され得ることに留意されたい。
【0067】
従来型の通信システムでは、送信機が最小にするキーとなるパラメータのうちの1つは、ピーク対平均電力比(peak average to power ratio、PAPR)である。それを行
う主な理由は、電力増幅器効率を最大化し、望ましくない信号歪みを最小限に抑えることである。したがって、従来型の情報受信機は、比較的低いPAPRを有する信号を受信することが予想される。一方、デバイスのエネルギーハーベスティング効率は、受信された信号のPAPRに依存する。より高い受信されたPAPRは、より高いエネルギーハーベスティング効率をもたらす。従来型の通信システムでは、2つ以上のエネルギー受信デバイスと情報受信デバイスとの異質なミックスを同時にサービスするeNBと関連付けられた、固有のエネルギー伝達と、情報伝達とのトレードオフがある。これらのデバイスは、互いに空間的に近接していてもよく、同一のデバイス内に一緒に配置されるか、又はセル内のどこに位置していてもよい。
【0068】
- ビーム形成デフォルトEH及び共通シグナリングチャネル
このセクションでは、効率的なビーム形成エネルギー伝達を提供するためにネットワークによってサポートされ得る、異なる構成を考察する。ネットワークがより効率的な方法でEHを提供/サポートするために、情報のセットを、サービスされたWTRUと交換することができる。情報のセットは、WTRU毎に固有の、かつ/又はビームに特異的なEH信号構成であってもよく、あるサブセットが、共通のEH信号構成を提供することができ、別のサブセットが、WTRU/グループ専用のEH信号構成を提供するために使用されてよい。以下は、これがマッピング情報を介してどのように行われ得るかについての詳細を提供する。このようにして、BS/eNB/gNBは、最大でN本のビームをサポートすることができ、N=3である具体例について、特別なケースが、
図6に示されている。参照符号601、602、及び603の各ビーム(1)、(2)、及び(3)は、それぞれ、デフォルトのEHシグナリングを搬送し、そのEHシグナリングは、ビーム識別子との直接マッピングを有し得る半静的構成(複数可)を有し、そのビーム識別子が単一のセル内又は複数のセルにわたって固有のものであってよい。加えて、各ビームは、ビーム識別子及び/又は最適化されたEHシグナリング構成に関する情報を伝達するために利用され得る、特定の共通シグナリングチャネルと関連付けられる。ビーム識別子と、デフォルトのEHシグナリングチャネル構成及び共通のシグナリングチャネル構成との間のマッピング情報は、Uuエアインターフェースを介して接続された際、及び認証後に、ネットワークのリソースへの不正アクセスを制限するために、ネットワークによってサービスされたWTRUに提供され得る。次いで、ZEエアインターフェース上で検出されたビーム識別子を使用して、識別されたビームと関連付けられたデフォルトのEHシグナリングチャネル構成及び共通のシグナリングチャネル構成に関する情報を取得することができる。
【0069】
このセクションでは、考察されたBS/eNB/gNBにサポートされた能力に基づいて、ビーム送信構成の3つの異なるケースを考察する:時間切り替えビーム送信、同時ビーム送信、及び時間切り替えビーム送信と同時ビーム送信との混合ビーム送信。
・ 時間切り替え送信において、BS/eNB/gNBは、一度に1つのビームのみで、デフォルトのEH信号の送信及び/又は共通の信号の送信をサポートし得る。
・ 同時ビーム送信においては、BS/eNB/gNBが、同時に、すべての利用可能なビーム上での、EH関連シグナリングの送信をサポートすることができる。
・ この混合ビーム送信では、各ビームがサブビームに分割され、送信が、異なるビームからのサブビーム上で同時に行われてもよく、一方、異なるサブビーム上での送信は、時間切り替えオプションを使用して実行される。
【0070】
すべての送信構成について、
【0071】
【数1】
周波数帯域が、EHシグナリング送信及び共通のシグナリング送信のために利用可能であり得る。各EHバンドiは、
図7に例示されるように、m
i個のサブバンドに分割され得るが、同図中、各EHバンド1(701)、2(702)~n(703)内のサブバンドの数は、同じ値に設定されてもよい、すなわち、
【0072】
【数2】
EHサブバンド(701-1、701-2、702-1、702-2、703-1、704-1)の帯域幅は、EHデバイス内の単一チャネルのフロントエンド帯域幅にほぼ対応(近い)ものであり得る。
【0073】
以下では、サポートされたビーム送信スキームに従って、共通のシグナリングチャネル及びデフォルトのEHシグナリングチャネルの各々に対して割り当て/スケジュールされ得る、様々なオプションの周波数及び時間リソースを説明する。
【0074】
-- 時間切り替えビーム送信
このセクションは、BS/eNB/gNBが、任意の特定の時点での、ビーム幅φの単一ビームの送信をサポートし得るシナリオに焦点を当てている。したがって、BSは、完全な360°のセルカバレッジを提供するために、少なくともN=2π/φ個のビームの間を、N個の時間スロットにわたって切り替える必要がある。各ビームがデフォルトの又は最適化されたEH信号を搬送することを可能にすると、全方向性電力伝達オプションと比較して、電力伝達効率を大幅に向上させることができる。前述のように、WTRUは、Uuエアインターフェース上でネットワークによって提供されるビーム検出構成を使用して、現在サービス中のビームを識別することができる。ビーム識別子は、共通のシグナリングチャネルを介して送信されるか、又はデフォルトのEHシグナリングチャネルを介して電力最適化された波形上に符号化され得る。ここでは、2つのチャネルの周波数及び/又は時間多重化のためのオプションを説明する。
【0075】
--- 共通のシグナリングチャネル及びデフォルトのEHシグナリングチャネルの周波数割り当てオプション
単純化するために、EHサブバンドにわたる共通のシグナリングチャネル及びデフォルトのEHシグナリングチャネルの周波数割り当てに焦点を設定し、EHバンドへのEHサブバンドグループ化の基準の議論は無視される。ここで、n=Σjmj個のサブバンドが、共通のシグナリングチャネル及びデフォルトのEHシグナリングチャネルの送信に利用可能であることを考慮すると、それぞれがキャリア周波数f_iを中心とする(なお、i∈{0,...,n-1}である)。
【0076】
BS/eNB/gNBによってサポートされる各ビームの共通の(又はデフォルトのEH)シグナリングチャネルは、以下のオプションのうちの1つに従って周波数リソースに割り当てることができる:
a.単一のEHサブバンドが、すべてのビームの共通の(又はデフォルトのEH)シグナリングチャネルによって共有され、かつ共通の(又はデフォルトのEH)シグナリングチャネルのみに専用であっても、又はそうでなくてもよい。
b.EHサブバンドは、各ビームの共通の(又はデフォルトのEH)シグナリングチャネル専用であり、かつデフォルトのEH(又は共通の)シグナリングチャネルと共有されても、又は共有されなくてもよい。
c.1つ以上のEHサブバンド(複数可)が単一のビームの共通のシグナリングチャネルに割り当てられ、かつ残りのビームの共通シグナリングチャネルのサブセット間で共有される。EHサブバンド(複数可)はまた、デフォルトのEHシグナリングチャネルと共有され得る。
【0077】
続いて、ある特定のビームのデフォルトのEHシグナリングチャネルは、同じEHサブバンド内で、同じビームの共通のシグナリングチャネルとともに、又はBS/eNB/gNBによってサポートされたビームのサブセット(又はセット全体)と、周波数多重化されてもよく、又は多重化されなくてもよい。
【0078】
限定するものではないが、共通の及びデフォルトのEHシグナリングチャネルの可能な周波数割り当て及び多重化シナリオのうちのいくつかを列挙するため、時間で切り替えられるn個のEHサブバンド及びN個の異なるビーム(ただしnはN以上)を考慮する。上記のオプションのリストに基づいて、とりわけ以下の5つの異なるシナリオのうちの1つが考慮され得る。
【0079】
第1のシナリオでは、すべてのビームの共通のシグナリングチャネルは、共通のシグナリングチャネルのみに専用である同じEHサブバンドを排他的に共有することができるが、デフォルトのEHシグナリングチャネルの各々には、独自の専用EHサブバンドを排他的に割り当てることができる。例えば、n=4及びN=3の特別な場合が
図8(a)に示されているが、その場合には、キャリアf_0を有するEHサブバンドは、共通のシグナリングチャネルのみに専用であり、かつセル内のすべてのビームで共有され、更に、3つのビームのデフォルトのEHシグナリングチャネルの各々は、キャリア∈{f
1,f
2,f
3}を有するEHサブバンドのうちの1つを割り当てられる。
【0080】
第2のシナリオでは、すべてのビーム801の共通のシグナリングチャネルは、共通のシグナリングチャネルのみに専用である同じEHサブバンドを排他的に共有し得るが、すべてのビームのデフォルトのEHシグナリングチャネル802は、別の専用EHサブバンドのみを排他的に共有する。例えば、n=4及びN=3の特別なケースが
図8(b)に示されているが、キャリアf
0を有するEHサブバンド803は、共通のシグナリングチャネル801のみに対して専用であり、かつセル内のすべてのビームによって共有され、更に3つのビームのデフォルトのEHシグナリングチャネル804は、キャリアf
1 805を有する専用のEHサブバンドを共有する。
【0081】
第3のシナリオでは、各ビームの共通のシグナリングチャネル及びデフォルトのEHシグナリングチャネルは、そのビームのみに専用である単一のEHサブバンド内で周波数多重化される。例えば、n=4及びN=3の特別なケースが
図8(c)に示されているが、キャリアf
i,i∈{1,2,3}(806-808)を有するEHサブバンドは、ビームiの共通のシグナリングチャネル809及びデフォルトのEHシグナリングチャネル810に対して専用であり、ビーム当たり2つのチャネルは、そのEHサブバンド内で周波数多重化されている。
【0082】
第4のシナリオでは、すべてのビームの共通811及びデフォルト812EHシグナリングチャネルは、同じEHサブバンド813を共有し、共通及びデフォルトのEHシグナリングチャネルは、同じEHサブバンド内の周波数で多重化される。例えば、n=4及びN=3の特別なケースが
図8(d)に示されており、キャリアf
1を有するEHサブバンドは、すべてのビームの共通のシグナリングチャネル及びデフォルトのEHシグナリングチャネルによって共有され、2つの共通のシグナリングチャネル及びデフォルトのEHシグナリングチャネルは、そのEHサブバンド内で周波数多重化される。
【0083】
第5のシナリオでは、特定のビームのデフォルトのEHシグナリングチャネルは、排他的に(他のビームのデフォルトのEHシグナリングチャネルなしで)、指定されたEHサブバンドを割り当てられ得る。そのビームの共通シグナリングチャネルは、他のビームのデフォルトのEHシグナリングチャネルに割り当てられたEHサブバンドの各々に繰り返し割り当てられ得る。続いて、そのビームのデフォルトのEHシグナリングチャネルは、すべての他のビームの共通のシグナリングチャネルと同じEHサブバンドを共有するが、すべてのシグナリングチャネルが空間的に多重化され、かつ周波数多重化もまたデフォルトのEHシグナリングチャネル及び共通のシグナリングチャネルに対して考慮されてよい。例えば、n=4及びN=3の特別な場合のビーム(1)の共通のシグナリングチャネル及びデフォルトのEHシグナリングチャネルの送信が
図8(e)に示されており、その図において、この実施例では、ビーム(i)のデフォルトのEHシグナリングチャネル815には、f
i,i∈{1,2,3}のEHサブバンド814,817、818を割り当てられ、かつビーム(i)の共通シグナリングチャネル816には、
【0084】
【0085】
--- 共通のシグナリングチャネル及びデフォルトのEHシグナリングチャネルの時間スケジューリング態様
ビームは時間切り替えられるため、2つの異なるビームからの2つのチャネルの同時送信は禁止される。したがって、異なるビームの共通の(及び/又はデフォルトのEH)シグナリングチャネルを介した送信は、時間的に連続している必要があり、すなわち、同じビームの共通のシグナリングチャネル1002及びデフォルトのEHシグナリングチャネル1001の送信は、同時であっても時間多重化されてもよく、それぞれ
図10(a)及び
図10(b)に示されているように他のビーム送信と時間多重化されている。すべてのビームからの共通のシグナリングチャネルの送信が発生する持続時間は、共通信号受信オン持続時間T
ONのように表される。共通のシグナリングチャネルの送信は、デフォルトのEHシグナリングチャネルの送信の周期と同じであり得るか、又は異なり得る周期で、周期性であると見なされ得る。共通信号の周期は、2つの連続するON持続時間の開始時点どうしの間の時間差として定義される。
【0086】
共通シグナリングチャネルのタイミングスケジュールは、以下のパラメータのうちの1つ以上に依存し得る。
a.各ビームのデフォルトのEHシグナリングチャネルの送信周期:異なるビームにわたり、デフォルトのEHシグナリングチャネルの送信が、同じ周期を有していても、有していなくてもよい。
b.各ビームに対しての、共通のシグナリングチャネル及びデフォルトのEHシグナリングチャネルの周波数割り当てフォーマット。
【0087】
すべてのビームのデフォルトのEHシグナリングチャネル901が、同じ送信周期性pを有する場合、共通のシグナリングチャネル902の周期性は、
図9(a)に示されるように、Lpとして選択されてもよく、なお、Lは、任意の整数である。一方、各ビームに対するデフォルトのEHシグナリングチャネル903が、異なる送信周期性、例えばp
iを有する場合、共通のシグナリングチャネル904の周期(p
0)は、
図9(b)のように、すべてのデフォルトのEHシグナリングチャネル周期の最小公倍数、すなわち、LCM(p
i)、又はそれらの最大公約数、すなわち、GCD(p
i)として決定されてよい。
- 共通のシグナリングチャネルがデフォルトのEHシグナリングチャネルよりも低い送信速度を有することが望まれる場合、LCMが妥当であり得る。例えば、共通のシグナリングチャネルがリソースの無駄であると考えられている場合、すなわち、エネルギー伝達効率を改善することなく多くのリソースを消費すると考えられている場合。
- 共通のシグナリングチャネルがデフォルトのEHシグナリングチャネルよりも高い送信速度を有することが望まれる場合、GCDがより妥当であり得る。例えば、共通のシグナリングチャネルが、移動状態の指標として、1周期当たりのビーム遷移の数を搬送するような他のタスクを有する場合。
【0088】
次に、異なるシグナリングチャネル(共通のシグナリングチャネル及びデフォルトのEHシグナリングチャネル)の周波数割り当ては、共通のシグナリングチャネルのタイミングスケジュールに影響を及ぼし得る。両方のチャネルに、異なるEHサブバンドが割り当てられている場合、ある特定のビームの共通のシグナリングチャネルは、同じビームのデフォルトEHシグナリングチャネルと同時に送信され得る。また、それらが正しく検出され得るように変調される場合にも、それらが同時に送信されてもよい。例えば、両方が同じフロントエンド帯域幅(EHサブバンド)内で周波数多重化されている場合、AM変調が、共通のシグナリングチャネルに対して考慮されている場合、OOKが、デフォルトのEHシグナリングチャネルに対して考慮される場合、及びセルフミキシングアーキテクチャが用いられる場合が挙げられる。同じビームの共通のシグナリングチャネルの送信とデフォルトのEHシグナリングチャネルの送信とを区別する能力が利用できない場合、両方のチャネルに同じEHサブバンドが割り当てられ、そのビームの共通のシグナリングチャネルは、同じビームのデフォルトEHシグナリングチャネルと同時にスケジュールされるべきではない。共通のシグナリングチャネルの連続する送信の場合であって、ビームが時間切り替えされる場合、共通のシグナリングチャネル1002の送信は、
図10(b)及び
図10(c)に示されるように、デフォルトのEHシグナリングチャネル1001の送信どうしの間のギャップ内に行われる必要がある。
【0089】
すべてのビームのデフォルトのEHシグナリングチャネルに対して同じ送信周期性を考慮すると、上述の周波数割り当てシナリオに基づいて、以下のいくつかの非網羅的な時間スケジューリングの可能性の例のセットが挙げられる。
【0090】
前述の第1、第2、及び第5の周波数割り当てシナリオについて、デフォルトのEHシグナリングチャネルは、ビーム時間切り替えによる時間的に連続的な送信にスケジュールされ、共通のシグナリングチャネルの送信は、
図10(a)に示すように、それぞれが同じビームの対応するデフォルトEHシグナリングチャネルの送信とともに送信される、同時送信にスケジュールされ得る。あるいは、共通のシグナリングチャネルの送信は、
図10(b)~(c)又はその一部に示されるように、デフォルトのEHシグナリングチャネルの送信どうしの間のギャップ中に送信するようにスケジュールされ得る。
【0091】
前述の第3及び第4の周波数割り当てシナリオでは、タイミングスケジュールを確立するときに2つの異なるケースが考慮され得る。1つのケースでは、各ビームの共通のシグナリングチャネル及びデフォルトのEHシグナリングチャネルを同時に検出することができない場合、同じビームのデフォルトのEHシグナリングチャネル及び共通のシグナリングチャネルは、時間的に連続的な送信にスケジュールされるべきである。すべてのビームにわたる、共通のシグナリングチャネルの送信及びデフォルトのEHシグナリングチャネルの送信の間の時間の調整のため、異なるオプションがある。1つのオプションは、
図10(b)に示されるように、すべてのビームの共通のシグナリングチャネルの送信を、時間的に連続してスケジュールし、その後で、デフォルトのEHシグナリングチャネルの送信を連続して実施することであるが、ただしその際に、最後に送信されたデフォルトEHシグナリングと、次に最初に来るデフォルトのEHシグナリングとの間のギャップが、オン持続時間T
ONよりも大きくなければならない。別のオプションは、ある特定のビームの共通シグナリングチャネルの送信を、同じビームのデフォルトのEHシグナリングチャネルの送信前に、スケジュールすることであり、その際、
図10(c)に示されるように、2つの連続的な時間切り替えビームの、デフォルトのEHシグナリングチャネルの送信どうしの間のギャップが、1つの共通のシグナリングチャネルの送信の持続時間よりも大きくなければならない。他のオプションは、前述の2つのオプションの組み合わせを含み得る。別のケースでは、シグナリングチャネル(デフォルトのEHシグナリングチャネル及び共通のシグナリングチャネル)が、同時に検出される能力で送信される場合、タイミングスケジュールは、前の実施例で論じられるように確立され得る。
【0092】
-- 同時ビーム送信
このサブセクションは、全体的なセルカバレッジを提供する、すべてのビームの同時送信をサポートするBSの能力を仮定した、共通のシグナリングチャネル及びデフォルトのEHシグナリングチャネルの時間スケジューリングに関する議論に焦点を当てている。異なるビームの送信が、すでに空間的に多重化されているという事実に起因する、ビームの時間切り替えを仮定するケースと比較して、ビーム間で、共通のシグナリングチャネル及びデフォルトのEHシグナリングチャネルに、周波数がどのように割り当てられ得るかに関する差はないことに留意されたい。
【0093】
--- 共通のシグナリングチャネル及びデフォルトのEHシグナリングチャネルの時間スケジューリング態様
時間切り替えビーム送信とは異なり、複数のビームを介した同時送信に対する制限が緩和される。これは、関連付けられたビームに関係なく、送信される、任意のチャネル(共通のシグナリングチャネル又はデフォルトのEHシグナリングチャネルのいずれであれ)の送信の時間スケジューリングに、より多くの柔軟性を提供する。続いて、異なるビームにわたる共通の(かつ/又はデフォルトのEH)シグナリングチャネルを介した送信は、同時に又は、時間的に連続して実行され得る。
【0094】
すべてのビームからの共通のシグナリングチャネルの送信が発生する持続時間は、時間切り替えビーム送信と同様に、依然として、共通信号受信オン持続時間TONのように表される。また、共通のシグナリングチャネルの送信は、デフォルトのEHシグナリングチャネルの送信の周期と同じであっても、異なっていてもよい周期で、周期性であると見なされてもよく、この周期は、時間切り替えビームの送信のケースと同じように決定され得る。
【0095】
時間切り替えビーム送信と比較して、同じ時間スケジューリング態様が、
図11(a)に示されるように、すべてのビームにわたり、すべてのデフォルトのEHシグナリングチャネル1101(及び/又は共通のシグナリングチャネル1102)に対する同時送信の適用可能性に加えて、同時ビーム送信に対して依然として考慮され得る。別の可能性は、ビームのサブセットの共通のシグナリングチャネル及び/又はデフォルトのEHシグナリングチャネルにわたる同時送信の、時間的に連続的なスケジューリングの適用可能性であり得る。
【0096】
限定するものではないが、時間切り替えビームのケースで説明されたのと同じ、時間スケジューリング例のセットが、すべてのビームのデフォルトのEH(共通)シグナリングチャネル上の送信が、同時にスケジュールされるという仮定の下で考慮される。この特別な場合において、共通の信号受信のON持続時間は、任意の単一の共通のシグナリングチャネルの送信の持続時間と同じである、すなわち、TON=TCである。
【0097】
前述の第1、第2、及び第5の周波数割り当てシナリオに関連付けられた同時ビームに特異的な共通のシグナリングチャネル及びデフォルトのEHシグナリングチャネルの送信は、すべてのビームの共通(デフォルトEH)シグナリングチャネルの送信が同時にスケジュールされる場合、
図11(a)に示される。
【0098】
時間切り替えビームのセクションで説明され、前述の第3及び第4の周波数割り当てシナリオに関連付けられている第2の例では、タイミングスケジュールを確立するときに、2つの異なるケースが依然として考慮され得る。1つのケースでは、各ビームの共通のシグナリングチャネル及びデフォルトのEHシグナリングチャネルを同時に検出することができない場合、同じビームのデフォルトのEHシグナリングチャネル及び共通のシグナリングチャネルは、時間的に連続的な送信にスケジュールされるべきである。このタイミングスケジュールは、
図11(b)に示されるように、すべてのビームの共通のシグナリングチャネルが同時に送信され、その後、すべてのビームの共通のシグナリングチャネルが、同時に送信されるように確立されてもよく、その際に、2つのデフォルトのEHシグナリング1101の送信どうしの間のギャップ(T
G)は、共通のシグナリングチャネル1102のON持続時間(T
ON)よりも大きく維持されて、共通のシグナリングチャネル及びデフォルトのEHシグナリングチャネルを介して、別々に送信された情報が、正しく検出されるのを保証するようになっている。他のケースでは、シグナリングチャネル(デフォルトのEHシグナリングチャネル及び共通のシグナリングチャネル)が同時に検出される能力で送信される場合、タイミングスケジュールは、第1の例のように、かつ
図10(a)に示されるように確立され得る。
【0099】
-- 時間切り替え送信及び同時ビーム送信の混合送信
時間切り替えビーム送信のケース及び同時ビーム送信のケース以外に、2つのケースの混合も考慮され得る。この送信スキームでは、N本のビームの各々は、M本のサブビームに分割されてもよく、各ビームの中の各サブビームi∈{1,2,...,M}は、同時に切り替えされてオンになってもよく、かつそれらのすべてにわたる同時送信が実行可能となる。より一般的には、ビームをセクタと考えてよいが、その各セクタi∈{1,2,...,N}が、その各々が、帯域幅
【0100】
【数4】
のものであるM
i本のサブビームによってカバーされ得る角カバレッジφ=2π/Nを有するものである。次にサブビームの全体セットを、サブビームのセクタ関連に関わりなく、サブセットにグループ化してもよく、その際、一つのサブセット内のすべてのサブビームに対しては、異なるサブセットにわたっては、同時送信を考慮してもよく、かつ時間スイッチングを考慮してよい。
【0101】
特別な場合として、Mi=Mの異なるサブセットを考慮し得るが、その各々のサブセットは、N個のビーム/セクタ{b1,b2,..bN}の各々からの1つのサブビームを含む、すなわちsi={b1,i,b2,i,...,bN,i},i∈{1,2,...,M}であり、式中、bn,mは、ビーム/セクタn内のサブビームmを意味する。各サブセット内の送信は同時に行われる一方で、異なるサブセットにわたる送信は、時間的に連続するようにスケジュールされる。N=M=3である例では、サブビームのサブセットは、s1={b1,1,b2,1,b3,1}、s2={b1,2,b2,2,b3
,2}、及びs3={b1,3,b2,3,b3,3}となり、それは、Error!Reference source not found.に示される通りであり、s1内のサブビーム上の送信は、同時であり、サブセットs1、s2、及びs3に関連付けられた送信は、時間的に連続するようにスケジュールされる。
【0102】
特定のサブビームに関連付けられたシグナリングチャネル(デフォルトのEHシグナリングチャネル又は共通のシグナリングチャネル)に対して、BS/eNB/gNBによって設定された、送信特性/構成(例えば、EHバンド/周波数割り当て、EHバンドホッピングパターン、EH拡張アプローチなど)は、1つの特定のビーム/セクタ内のすべてのサブビームにわたって同じであり得るか、又はそれぞれが、独自の固有の構成を有し得る。例えば、BSは、ビームi内のデフォルトのEHシグナルチャネルに対して、特定のEHサブバンドを割り当て得るが、その結果、そのビーム内のすべてのサブビーム
【0103】
【数5】
は、デフォルトのEHシグナリングに対して同じEHサブバンドを用いる。ここでもまた異なるサブビームの送信が、すでに空間的に多重化されているという事実に起因する、ビームの同時送信又は時間切り替え送信を仮定するケースと比較して、サブビーム間で、共通のシグナリングチャネル及びデフォルトのEHシグナリングチャネルに、周波数がどのように割り当てられ得るかに関する差はないことに留意されたい。
【0104】
--- 共通のシグナリングチャネル及びデフォルトのEHシグナリングチャネルの時間スケジューリング態様
同時ビーム送信のケース及び時間切り替えビーム送信ケースと同様に、共通のシグナリングチャネル及びデフォルトのEHシグナリングチャネルの時間スケジューリングは、デフォルトのEHシグナリングチャネルの送信周期(複数可)、及び異なるEHサブバンドにわたる周波数割り当てに依存する。混合送信のケースの時間スケジューリングには、時間切り替えビーム送信によって課される制限と、同時送信のケースによって提供される柔軟性と、を考慮に入れるべきである。
【0105】
例えば、サブセットsi内のすべてのサブビームは、前述の同時ビーム送信のケースの時間スケジューリング規則に従ってもよく、その結果、それらのサブビームに関連付けられた共通の(及び/又はデフォルトのEH)シグナリングチャネルを介した送信は、同時に又は時間的に連続するようにスケジュールされ得る。
【0106】
また、ある特定のサブビームの共通のシグナリングチャネル及びデフォルトのEHシグナリングチャネルを介する送信は、両方のチャネルに異なるEHサブバンドが割り当てられている場合、又はそれらの両方の正しい検出を可能にするようにそれらが変調されている場合には、同時にスケジュールされてもよい。具体的には、例えば、両方が同じフロントエンド帯域幅(EHサブバンド)内で周波数多重化されている場合、AM変調が、共通のシグナリングチャネルに対して考慮されている場合、OOKが、デフォルトのEHシグナリングチャネルに対して考慮される場合、及びセルフミキシングアーキテクチャが用いられる場合が挙げられる。あるいは、ある特定のサブビームの共通のシグナリングチャネル及びデフォルトのEHシグナリングチャネルを介した送信は、両方のチャネルに同じEHサブバンドが割り当てられ、セルフミキシングアーキテクチャが実行可能なオプションではない場合には、時間的に連続するようにスケジュールされ得る。この後者の場合、共通のシグナリングチャネルの送信は、
図13(b)に示されるように、デフォルトのEHシグナリングチャネル送信の間のギャップ内にある必要がある。
【0107】
一方、異なるサブセットにわたる時間スケジューリングは、サブビームの各サブセットに関連付けられた共通の(及び/又はデフォルトのEH)シグナリングチャネルを介した送信が、時間的に連続するようにスケジュールされた時間切り替えビーム送信ケースと同様に確立される。2階層スケジューリングアーキテクチャ、すなわち、サブセットにわたる及び各サブセット内サブビームにわたる時間スケジューリングを考慮すると、1つだけではなく2つの共通のシグナリング受信持続時間を定義する。この第1のオン持続時間は、各サブセット
【0108】
【数6】
内の共通のシグナリングチャネルを介した送信持続時間として定義され、その一方で、第2のオン期間は、すべてのサブセット
【0109】
【数7】
のすべての共通のシグナリングチャネルを介した送信の持続時間として定義される。
【0110】
以下の具体例のセットについては、他の構成の可能性を制限することなく、以下の2つの仮定が考慮される。
【0111】
各サブセット内のサブビームの共通の(又はデフォルトのEH)シグナリングチャネルを介する送信は、同時にスケジュールされる、すなわち、
【0112】
【0113】
各サブセット内のデフォルトのEHシグナリングチャネルを介する送信は周期性を有するものであり、同じ周期を有する。
【0114】
ここで、先に言及した第1、第2、及び第5の周波数割り当てシナリオに関連付けられた、同時ビームに特異的な、共通のシグナリングチャネル及びデフォルトのEHシグナリングチャネルの送信例が、
図13(a)に図示されている。それは、ある特定のサブセット内のサブビームに対する共通のシグナリングチャネル1302(デフォルトのEHシグナリングチャネル1301)の送信が同じ時間にスケジュールされる場合のケース、すなわち、
図12に示された具体的シナリオに対するものである。その際、s
1={b
1,
1,b
2,1,b
3,1}(式中、b
1は、ビーム(1)1201、b
2は、ビーム(2)1202、かつb
3は、ビーム(3)1203であり、かつb
1,1は、ビーム(1)(1)(1201-1(「(1201)(1)」と言及)などなど)内のサブビームに関連付けられたN=M=3のチャネルは、同時にスケジュールされ、時間的に引き続いて、s
2={b
1,2,b
2,2,b
3,2}内のサブビームと関連付けられたチャネルの送信が、更に時間的に引き続いて、s
3={b
1,3,b
2,3,b
3,3}内のサブビームと関連付けられたチャネルの送信が行われる。
【0115】
時間切り替えビームのセクションで説明され、前述の第3及び第4の周波数割り当てシナリオに関連付けられている第2の例では、タイミングスケジュールを確立するときに、2つの異なるケースが依然として考慮され得る。1つのケースでは、各サブビームの共通のシグナリングチャネル及びデフォルトのEHシグナリングチャネルを同時に検出することができない場合、任意のサブセット内の同じサブビームのデフォルトのEHシグナリングチャネル及び共通のシグナリングチャネルは、時間的に連続的な送信にスケジュールされるべきである。このタイミングスケジュールは、
図13(b)に示されるように、ある特定のサブセット内のすべてのサブビームの共通のシグナリングチャネルが同時に送信され、その後引き続いて、すべてのサブビーム内のデフォルトのEHシグナリングチャネルを介した同時送信が行われ、次にそのスケジュールが、すべての他のサブセットに対して繰り返されるように樹立されてもよく、その際に、2つのデフォルトのEHシグナリングチャネルの送信どうしの間のギャップ(T
G)は、サブセット特異的な共通のシグナリングチャネルのON持続時間
【0116】
【数9】
よりも大きく維持されて、共通のシグナリングチャネル及びデフォルトのEHシグナリングチャネルを介して、別々に送信された情報が、正しく検出されるのを保証するようになっている。代替的スケジュールが、
図13(c)に示すように、異なるサブセットに関連付けられた共通のシグナリングチャネルの送信が、時間的に連続するようにスケジュールされ、次いで、異なるサブセットに関連付けられたデフォルトのEHシグナリングチャネルの送信が連続的に行われるように樹立され得るが、その際に、デフォルトのEHシグナリングチャネルを介した、2つの周期的送信どうしの間のギャップ(T
G<p)が、全体的な共通シグナリングチャネルのON持続時間
【0117】
【数10】
よりも大きく維持される。他のケースでは、シグナリングチャネル(デフォルトのEHシグナリングチャネル及び共通のシグナリングチャネル)が同時に検出される能力で送信される場合、タイミングスケジュールは、第1の例のように、かつ
図13(a)に示されるように確立され得る。
【0118】
- EH効率向上アプローチ
このセクションは、情報受信機と一緒に配置しても、又は配置されなくてもよいエネルギーハーベスティングデバイスのエネルギーハーベスティング能力/効率を最適化する解決策に焦点を当てているが、その解決策は、このデバイスが1つ以上のEHサブバンドを介してエネルギーをハーベスティングしてもよく、それぞれのサブバンドは、ビーム指定されたEHバンド内のシステム帯域幅よりもかなり小さい帯域幅を有する場合のものである。ビーム毎のEHバンド構成は、本文書内で後程、「ビーム形成EH信号送信をサポートする手順」のセクションでより詳細にカバーされる。システム帯域幅は、連続的に割り当てられるか、又は周波数ギャップによって分離され得る、1つ以上のEHバンドを含み得る。システム帯域幅はまた、単一の情報受信機に対して専用であり得るか、又は2つ以上の情報受信機の間で共有され得る。例えば、EHデバイスは、情報チャネルが20MHzの帯域幅で構成されている一方で、MEMS RF変圧器の設計に起因して、1度には、1MHzのEHバンド内の特定の200KHzサブバンドから、エネルギーをハーベスティングすることに限定され得る。
【0119】
-- EHシグナル特性
エネルギーハーベスティング信号設計方法及びパラメータは、適応性であってもよく、サービスされるエネルギーハーベスティングデバイスの現在のレポートされた回路能力に基づくことができる。したがって、EH信号設計は、サービス中のセルの単独責任、又はサービス中のセルと、サービスされたEHデバイス及び/又は自発的EH支援デバイスとの共同責任であり得る。エネルギーハーベスティング方法は、以下のオプションのうちの1つ又は組み合わせであり得る。
【0120】
補助信号増強を伴う固定EHサブバンド:補助信号を、補助信号が、そのサブバンド内の、結果として生じる信号PAPRを最大化するように選択/最適化される固定サブバンド内の情報信号に重ね合わせることによって、サービス中の基地局が、EH信号を設計する。
【0121】
EHサブバンド動的ホッピング:各ホップが、各期間において、結果として生じる信号のPAPRを最大化する持続時間Thに及ぶ、ある時間Tpにわたる、サブバンドホッピングパターンを、選択/最適化することにより、サービス中の基地局が、EH信号を設計する。
【0122】
補助信号増強によるEHサブバンドホッピング:各ホップが、各期間において、結果として生じる信号のPAPRを最大化する持続時間Thに及ぶ、ある時間Tpにわたる、サブバンドホッピングパターンを、選択/最適化することにより、サービス中の基地局が、EH信号を設計する。サービス中の基地局は、選択されたサブバンド情報信号を補助信号によって補完することによって、結果として生じる信号PAPRを更に高める。
【0123】
EHデバイスの場合、サブバンドフィルタリングされた信号は、考慮されるEH帯域幅よりも大きい帯域幅に情報信号がまたがる可能性があるため、完全なデコード可能情報を運ぶ必要はない。しかしながら、EHデバイスは、フィルタリングされたサブバンドを介していかなる情報をも受信することに関わらないが、そのエネルギーハーベスティング効率が最大になるように高いPAPRを特徴とする信号を受信することのみ関わる。フィルタリングされたサブバンドを介して搬送される情報信号の一部における変動/ランダム性により、結果として生じる情報時間ドメイン信号は、それ自体が、必ずしも高いPAPRを特徴とする必要はない。したがって、3つの前述のアプローチが提案されており、次に、エネルギーハーベスティング目的のためにフィルタリングされたサブバンド信号を最適化する、これらのアプローチに関する考察を拡大した。
【0124】
--- 固定されたサブバンド信号強化
このアプローチでは、EHデバイスは、そのEHサブバンドを適合させるために有する能力が限定的なものである、又は考慮されるチャネル/システム帯域幅内の単一のサブバンドからエネルギーをハーベスティングするように特異的に構成されると想定される。この指定されたサブバンドを介して搬送される情報信号の一部における変動/ランダム性に起因して、結果として生じる時間ドメイン信号は、必ずしも高いPAPRを特徴とする必要はない。したがって、
図14に示されるように、EHデバイスによって考慮される周波数サブバンド1403にわたる情報信号1401の部分の上に重ね合わせる得る補助信号1402を考慮する。補助信号の目標は、上記の情報信号部分との重ね合わせから生じる時間領域信号の、PAPRを最大化することであろう。
【0125】
補助信号を使用して狭帯域ベース情報信号の増強を考慮する場合に関心対象となる、2、3個の特徴がある。最初に、システム/ベース情報信号の全体の帯域幅と比較して、PAPR強化について考慮されるはるかに小さい帯域幅を前提とすると、送信機/BSで生成された全体的な時間領域信号のPAPR特性が、それほど大幅に変化するとは予想されない。これは、送信機/BSの電力増幅器の効率を維持するために特に重要である。第2に、狭帯域リソーススケジューリングの柔軟性は、高度な補助信号緩和技術をサポートしない情報受信機との後方互換性を可能にする。
【0126】
補助信号は、1つ以上のOFDMシンボル、スロット、サブフレーム、又はフレームのセットの平均/最小PAPRが最大になるように、所定の信号のセットからの信号として構築され得る。更に、所定の信号のセットはまた、PAPRの分散が最小化されるように選択され得る。選択された最適化期間、すなわち、考慮されるOFDMシンボル/スロット/サブフレーム/フレームに対応する期間に応じて、選択された補助信号は、それに応じて情報受信機に信号伝達される必要がある。
【0127】
例えば、100個のRBを有するOFDMシステムを考慮する。各RBは15KHzのSCSを有する12個のSCからなり、2つのRBはEH専用である。これにより、M個のベクトルのコードブックが生成され、長さ24(2つのRB×12個のSC)の各ベクトルは、IFFTモジュールの前の周波数領域において、ベース情報信号を増強し、組み合わされた補助及びベース情報信号のPAPRを強化するための、潜在的な補助信号を表す。上記のM個のベクトルは、ランダムに生成されるが、その際、以下のものとして取得される、2
Nの要素を使用する:
e
i=1-s
i, i∈{1,2,...,2
N}
(式中、2
Nは、ベース情報信号のQAM変調順序次数であり、s
iは、ベース情報信号の配列である。各OFDMシンボルに対して、補助信号ベクトルが、2つのEH専用RBに対応する時間領域信号のPAPRが最大化されるように、コードブックから選択される。M∈{1(1503),5(1504),10(1505),50(1506)}の場合であり、かつQPSK及び16-QAM変調を想定した場合のサンプルPAPR CDFを、それぞれ、
図15及び
図16に示す。
【0128】
図15及び
図16における、異なるコードブックサイズ間のPAPR強化ゲイン関係は、上記のようなコードブックのランダムな生成に起因して、QPSK変調シナリオと16-QAM変調シナリオとの間で一貫していないということに留意されたい。しかしながら、良好に設計されたコードブックの場合、異なるサイズのコードブック間のこのPAPR強化ゲイン関係は、2つの変調シナリオ間で一貫していることがと予想される。より高い(又は少なくとも同様の)PARP増強ゲインもまた、良好に設計され、ランダムに生成されたものと同じサイズの補助信号コードブックを使用して、ベース信号PAPR値についても予想される。
図16では、16-QAMベース信号の最小PAPRが、長さ(50)のランダムに生成された補助信号コードブックを利用して、少なくとも5dB強化され得るということが観察され得る。これは、OFDM信号を2.8dBの最大PAPR差を有するカオス信号と比較する、
図3(a)に示唆されるような、-3dbよりも小さい入力電力に対する8dBを超える RF-DC変換効率の向上に対応し得る。また、図に示されているPAPR上昇1502は、長さM=2
24×Nの良好に設計された補助信号コードブックを使用して達成することができると考えられるが、このことが、24×Nビットに比例したシグナリングオーバーヘッドを必要とすることにも留意されたい。
【0129】
補助信号を使用したベース情報信号強化の前と後の、生成されたOFDMシンボル時間領域信号のサンプル実現形態が、16-QAM変調信号について、それぞれ
図17及び
図18に示されている。これらの2つの図の例からは、補助信号が、組み合わされた時間ドメイン信号のPAPRをどのように増強することができるかが明らかであり、その具体的な例では最大瞬間電力が、約157%増加する。
【0130】
--- 適応性サブバンドホッピング
EHデバイスが、妥当な期間において、そのEHサブバンドを、考慮されたチャネル帯域幅内に適合させる/切り替えることができると仮定する場合、代替的なアプローチは、BS/eNB/gNBが、サブバンドホッピングパターンで、EHデバイスを構成することを伴う。ホッピングパターンの目標は、平均/最小PAPRを最大化し、任意選択的にPAPRの分散を最小化することであろう。各ホップの持続時間は、EHデバイスの能力、すなわち、サブバンドどうしの間でどのくらい迅速にホップし得るか、サービス中のBS/eNB/gNBの送信にどのくらいぴったりと同期しているかに依存し、かつシグナリングのオプション及び構成のオプションにも依存する。一方、ホッピングパターンの全体的な持続時間は、情報信号スケジュールと、無線アクセスネットワークがサポートすることになる処理の複雑さ/能力のレベル、すなわち、いくつかのOFDMシンボル/スロット/サブフレーム/フレームにわたってホッピングパターンの最適化を実行するためのBS/eNB/gNBの能力とに依存する。
【0131】
このアプローチでは、サブバンドホッピングパターンは、その信号検出効率に影響を与えないため、情報受信機に対して非依存的であり得る。一方、サブバンドホッピングパターンは、EHデバイスのEH効率を最大化するために、最も重要である。アプローチの例示を
図19に示す。
【0132】
固定サブバンド信号強化アプローチについて記載されたOFDMシステムの例を前提とすると、システムの100個のRBは、2個のEH RBとともに、合計50個の互いに独立/非重複のサブバンドをもたらす。EHデバイスは、それらのサブバンドの小さな部分ρのみをサポートすることができるという場合もあり得る。
図20は、16-QAM変調を仮定し、EHデバイスがρ∈{1(2004),1/2(2003),1/10(2002)}をサポートする場合の、EH信号PAPRを最大化する最適なサブバンドホッピングパターンのPAPR CDFを示す。この図から明らかなのは、周波数リソースプールのサイズが増加する(すなわち、ホッピングに利用可能なEHサブバンドの数が増加する)につれて、EHデバイスによって経験される有効なPAPRは増加し、しかも、EHデバイスによって経験される有効なPAPRが、一般に、固定サブバンドエネルギーハーベスティングよりもEHサブバンドホッピングで高くなることである。
【0133】
--- 信号強化を伴う適応性サブバンドホッピング
別のアプローチでは、補助信号を使用した、サブバンドホッピングと情報信号PAPR強化の組み合わせが考慮され得る。このアプローチは、最大レベルの設計柔軟性を提供すると予想され、この柔軟性の結果として、EHデバイスでのエネルギーハーベスティング効率の改善がもたらされ得るものの、潜在的には、処理の複雑さ及びシグナリングオーバーヘッドという犠牲が必要となり得る。サービス中のBS/eNB/gNBは、サブバンドホッピングパターンと各ホップで選択された補助信号とを一緒に最適化して、エネルギーハーベスティング効率を最大化することができる。あるいは、処理の複雑さを低減するために、最適化の問題を、2つの互いに独立である2つの問題に分離すると決定し得るが、潜在的には、エネルギーハーベスティング効率の損失が犠牲となり得る。アプローチの例示を
図21に示す。
【0134】
このアプローチでは、サブバンドホッピングパターン、並びに各ホップに対して選択された補助信号(2101)は、効率的な情報信号復号化のために情報受信機にシグナリングされる必要がある。一方、EHデバイスには、サブバンドホッピングパターンのみがシグナリングされる必要がある。
【0135】
-- EHデバイス構成
EHデバイスは、エネルギーハーベスティング動作を最適化するのを助けるために、サービス中のBS/eNB/gNBにそのEH能力を、正確に提供/宣言することに関与している。EH能力情報は、以下の特徴の1つ又は組み合わせを含み得る:
a.サポートされたエネルギーハーベスティングサブバンド帯域幅、同時にサポートされ得るサブバンドの数、及び固定構成を有するデバイスに対してサポートされ得るすべてのサブバンドのリスト。チャネル全体の帯域幅は、特別なケースと見なすことができる。例えば、20MHzチャネルでは、EHデバイスは、それぞれが2つのRBの幅である(24×15kHz=360kHzの帯域幅)、2つの同時サブバンドのサポートと、サポートされているサブバンドどうしの間の3つのRBのギャップ間隔(すなわち、100個のRBのチャネルの場合、サポートされたサブバンドの総数は20となるであろう)をレポートし得る。
b.EHサブバンド適応/切り替え能力。例えば、特定のチャネル内のサポートされたサブバンドの総数及びそれらの特徴付け(例えば、それらの中心周波数)、EHデバイスが、サポートされたサブバンドのうちのいずれか2つを切り替えるのに必要な時間が挙げられる。例えば、EHデバイスは、15KHzのSCSのOFDMシステムの1スロットに相当する最小切り替え時間を宣言することができる。
c.EH信号形式と、デバイスの達成可能なエネルギーハーベスティング効率、例えば特定の効率を達成するための最小PAPRと、の間のマッピング。例えば、EHデバイスは、30%のハーベスティング効率を宣言/要求し、標準化されたマッピングを使用して、その効率を達成するために、EH信号に最低限必要なPAPRを決定する。あるいは、EHデバイスは、最低限必要なPAPRを直接宣言/要求し得る。
【0136】
デバイスのEH能力情報は、以下のオプションのうちの1つを使用して、サービス中のBS/eNB/gNBにシグナリング/提供され得る:
a.例えば、スケジューリング要求及び/又はCSIレポート中の、Uuエアインターフェースを介する既存のPUCCH/UCI形式の送信の一部、すなわち情報要素/フィールドとして。例えば、WTRUは、PUCCHフォーマット4を、1つ以上のCSIレポートに対応するKCSIのUCIビットと、
【0137】
【数11】
のスケジューリングリソース(SR)に対応するK
SRsのUCIビットとを多重化するために考慮し得、かつ例えばK
EHbw=3のUCIビットを、サポートされているEHサブバンドの帯域幅についての情報を、PUCCH内のUCIビットの総数K
UCI=K
EHbw+K
SRs+K
CSIに対する等価のRB数で伝達するために、取り分ける/割り当てる。
b.エネルギー伝達構成及びレポート専用の新しいPUCCH/UCI形式として。例えば、EHサブバンド帯域幅レポートのためのK
EHbwのUCIビットと、1チャネル内のサポートされたサブバンドの数に対するK
nSBsのUCIビットなどを含むことができるPUCCHフォーマット5。
c.ZEエアインターフェース上でネットワーク/BSによって開始された、ポーリング/制御メッセージに応答した、後方散乱信号形式の送信として。
【0138】
EHデバイスをサービスするBS/eNB/gNBは、サービスされたデバイスの能力情報を利用して、サブバンドの最適なリソース効率的割り当てを見出して、EH信号をサービスデバイスに送達する必要がある。次いで、BSは、選択された構成パラメータをEHデバイスにシグナリングすることを必要とする。BSのEHシグナリング情報は、選択肢のうちのいずれかを使用して伝達されてもよく、以下のもののいずれかに加えて、その中に提示される情報要素のうちのいずれかを含み得る:
a.選択されたEHシグナリングアプローチ、すなわち、固定されたサブバンド信号強化、適応型サブバンドホッピング、又は信号強化を伴う適応型サブバンドホッピング。
b.例えば、中心周波数のリスト又は一組の事前構成に関連付けられたインデックスのリストとしての、EH信号送信のために考慮されるサブバンドのリスト。例えば、PRB#0などのサブキャリア/PRB参照番号と、EHのために割り当てられたサブバンドどうしの間の2PRBサブバンド帯域幅及び18PRB間隔などの、事前構成されたパラメータのセットに対するインデックスとをシグナリングするBS。あるいは、インデックスのリストをシグナリングするBSであり、第1のインデックスは、サブキャリア#0で始まるサブバンドに対応し、1PRB等価帯域幅を有し、第2のインデックスは、サブキャリア#48で始まるサブバンドに対応し、2PRBと等価の帯域幅を有する。
【0139】
c.補助信号重ね合わせについて考慮されるサブバンドの各々に関連付けられた、サブキャリアの帯域幅/数及び/又は標的PAPR/効率。例えば、各々の割り当てられたEHサブバンド又はすべてのサブバンドに適用可能な単一の値に対応する離散化されたEH効率のリストをシグナリングするBS。
【0140】
d.次のオプションのうちの1つとしてシグナリングされたサブバンドホッピングパターン:
- 明示的にシグナリングされたサブバンドインデックスのシーケンス
- EHデバイス内で事前構成されているか、又はサブバンドインデックスのシーケンスを含む別個の制御又はシステム情報メッセージの一部としてシグナリングされる、テーブル内の横列に対するインデックス。
- EHデバイスにおける事前構成された関数のセットから選択されるマッピング関数。マッピング関数は、引数として、現在のOFDMシンボル/スロット/サブフレーム/フレームの指数/(複数の)指数ス、及び/又はEHデバイスにシグナリングされた1つ以上の引数を使用し得る。
- ランダム配列生成器へのシード及び対応する配列タイプ。
e.サブバンドホッピングアプローチにおける各ホップに関連付けられた、OFDMシンボル/スロット/サブフレーム/...などの持続時間又は数。
f.サブバンドホッピングパターンにおけるホップの数を識別する数。
g.サブバンドホッピングパターンが、所与の/特定の情報信号送信に対して繰り返されることが予想される回数。
【0141】
-- 情報受信機信号検出支援
情報信号帯域幅の一部又は全体の修正は、情報受信機の干渉源である。修正は、固定サブバンド信号強化アプローチにおけるように、情報信号送信期間にわたる固定サブバンド(複数可)における特定の補助信号の導入/追加であってもよく、又は信号強化を用いた適応サブバンドホッピングアプローチにおけるように、情報信号送信の期間にわたって一部のパターンに従って適応的に変化するサブバンドにおける、特定の補助信号の導入/追加であってよい。
【0142】
情報受信機が、受信した情報信号を効率的にデコードするために、干渉源を効果的に排除/相殺する方法に関する支援情報を、サービス中のBS/eNB/gNBから取得する必要がある。支援情報は、情報信号周波数スペクトルに導入される任意の考慮される補助信号に加えて、前のセクション「EHデバイス構成」に記載のオプションのいずれかを使用して送達されるサブバンドホッピングパターンであり得る。補助信号(複数可)及びその(それらの)適応のパラメータは、以下のものとして、情報受信機にシグナリングされ得る:
a.情報受信機で事前に構成された、又はシステム情報の一部としてシグナリングされた補助信号の、テーブル内のインデックス
b.情報受信機で事前構成されるか、又はシステム情報の一部としてシグナリングされた関数のセットから選択される引数及びマッピング関数。
【0143】
情報受信機は、サブバンドホッピングパターンについてのみの情報を受信し、ブラインド復号/検出を使用して送信された補助信号(複数可)を決定することができる。しかしながら、これは、情報受信機におけるより多くの処理要件/複雑さという費用をもって実現され、その複雑さというものは、検出される補助信号の数が増加するにつれて増加する。例えば、情報受信機が、ブラインド復号化を使用した5ビットのシグナリングを必要とするコードブックの性能と一致するためには、情報受信機が、補助信号強化について考慮されるその割り当てられたリソース内のサブバンドをすでに知っていると仮定すると、32個の異なる補助信号のブラインド検出を必要とする。情報受信機がEHサブバンドの場所を認識していない場合、複雑さは相当大きくかつ非実用的なものとなる。例えば、EHデバイスが情報受信機に割り当てられた帯域幅内で10個の異なるEHサブバンドをサポートすることができると仮定すると、情報受信機は、補助信号を盲検検出し、受信された信号からそれを相殺するために、3210の組み合わせを調べる必要がある。
【0144】
- (サブ)ビームの(再)選択
いくつかの(サブ)ビームのカバレッジ内に存在し、(サブ)ビームを(再)選択する必要のあるWTRUは、各(サブ)ビームについて性能指数(figure of merit、FO
M)計算を実行して、それをサポートすることができる利用可能な(サブ)ビームの中から選択するであろう。n個の(サブ)ビームのカバレッジの下にあるWTRUは、n個の(サブ)ビームのそれぞれについてFOMを計算し得る。WTRUは、WTRUをカバーする(サブ)ビームの各々について固有のプリアンブルを受信し、その後、各(サブ)ビームから送信される各信号の強度を測定する。それぞれの(サブ)ビームについて、WTRUは、受信信号強度を、他の受信及び/又は保存されたパラメータ、例えば、EH信号構成、EH機会の数、対応するリソース、及び構成されたウィンドウ内のPOWフォーマットとならんで、m個のパラメータ{pi,1),pi,2,...,pi,m}(ここでiは、(サブ)ビームインデックスである)のセットに対してマッピングする。これらのパラメータに基づいて、WTRUは、各(サブ)ビームについてのFOM(FOMi)を計算することとなる。FOMは、WTRU能力に従って、いくつかの方法で定義され得る。例えば、FOMは、以下のように定義され得る:
1)それぞれの(サブ)ビームiについては、FOMiは、パラメータpiの事前定義されたセットに基づいて、FOMi=f(pi,1,pi,2,...,pi,m)として計算される(ただし式中、f(・)は、WTRUでの、事前定義されたマッピング関数である)。マッピング関数は、各WTRUについて異なっていてもよく、WTRUは、それを時々変更することができる。例えば、マッピング関数は、パラメータの和
【0145】
【0146】
【数13】
とすることができ、又はパラメータの二乗の和/加重和
【0147】
【数14】
とすることができる。また、このマッピング関数は、和の後に対数圧縮マッピング関数を適用するなどのより洗練された関数
【0148】
【数15】
であり得る。この関数はまた、例えば、パラメータに対して実行される異なる関数の和、例えば、
【0149】
【数16】
(式中、g
k(・)は、p
i,kに対して演算を行う任意の関数(線形又は非線形)である)であり得る。FOMを計算するために使用される関数に基づいて、最適な(サブ)ビームは、最も高い/最も低いFOMを有するものであり得る。あるいは、n個の(サブ)ビームについて、最大/最小の2つの性能指数が選択されてもよく、別の演算が、それらを特定の閾値と比較するなどのように、それらに適用される。
2)WTRUの能力に基づいて、ネットワークを用いたWTRUは、WTRUが割り当てられるカバレッジエリアに従って、そのWTRUにとって最適な性能指数を構成することができ、これは、基準性能指数(FOM
r)と呼ばれる。このFOM
rは、WTRU及びネットワークが生成するm個のパラメータ{p
r,1,p
r,2,...,p
r,m}の基準セットに基づいて計算される。この基準セットは、WTRU能力に依存する可能性があり、例えば、WTRUが存在する領域に従って変更されるであろう。例えば、ある強度を有する信号を受信し、動的又は半静的EHシグナリングをサポートすることができる特定の能力を有するWTRUは、周波数、バンド、利用可能なスロットなどの周囲領域の情報を有することになる。その後、ネットワーク支援を用いて、そのWTRUは、最適な(基準)パラメータセットを計算することとなり、この最適な(基準)パラメータセットは、前のポイントと同様に、FOM
rを計算するために用いられることになる。次に、WTRUは、最初のポイントのように、それがサービス中のビームと見なすことができる各(サブ)ビームのFOMの計算へと進む。最適な(サブ)ビームを決定するために、これらの性能指数を基準FOMと比較することができ、最も近いものを選択することができる。あるいは、基準FOMに最も近い2つのFOMを選択することができ、次いで、異なるマッピング関数を、これらの2つの(サブ)ビームに対応するパラメータのセットと、及びパラメータの基準セットとに適用することができ、次いで、新しい性能指数を新しい基準FOMと比較することができる。また、代替的に、2つのFOMを互いに比較することができ、次いで、WTRUは、事前定義された基準に従って最高/最低のいずれかを選択することができる。
3)前のポイントで言及されたパラメータの基準セットに基づいて、WTRUは、i番目の(サブ)ビームのFOMを、これらのパラメータの基準セットの助けを借りて計算することができる。i番目の(サブ)ビームの性能指数は、以下のように計算できる:
FOM
i=f({p
r,1,p
i,1},{p
r,2,p
i,2},...,{p
r
,m,p
i,m})又はパラメータの各対は、異なる関数に関連付けられてもよく:
FOM
i=f(g
1(p
r,1,p
i,1),g
2(p
r,2,p
i,2),...,g
m(p
r,m,p
i,m))(式中、関数f(・)は、g個の関数を組み合わせるために使用される)。例えば、i番目の(サブ)ビームのFOMは、
【0150】
【数17】
として計算することができる。WTRUをカバーする異なる(サブ)ビームのFOMの計算後、WTRUは、それらを比較し、最大/最小のいずれかを採用するか、又はそれらを、事前定義された基準に従って特定の閾値と比較する。あるいは、WTRUは、最良の2つの(サブ)ビームを選択し、最後の2つのポイントと同様に、それらに対して異なる演算を実行し、次いで、その演算に基づいて、いずれをピックアップするか決定することができる。
【0151】
- ビーム形成EH信号送信をサポートする手順
このセクションは、最適化されたエネルギーハーベスティング効率を有する、ビーム形成EH信号送信をサポートする手順を取り扱う。この手順は、ビーム検出態様、ビーム毎の半静的デフォルトEH信号構成(例えば、EHバンドホッピングパターン、ホップ持続時間、パターン持続時間など)、及びビーム毎の/EHバンド最適化EH信号(例えば、制御シグナリング構成、最適化方法、及びEH最適化方法に関連付けられたパラメータ)の動的構成をカバーする。
【0152】
一実施形態では、EHデバイスを備えたWTRUは、第1のステップで、Uuエアインターフェースを利用して、ZEエアインターフェースを介したサービス中のビーム検出に関係する構成パラメータを受信する。第2のステップでは、WTRUは、そのZE受信機を利用して、ZEエアインターフェースを介して動作して、エネルギーをハーベスティングし、かつ/又はIDLE(アイドル)/INACTIVE(非アクティブ)モード動作を実行する。第3のステップでは、WTRUはビーム検出構成を利用して、ネットワーク内をあちこちに移動しながらサービス中のビームを識別する。
【0153】
サービス中のビーム検出は、セクション「ビーム形成EHシグナリングチャネル及び共通のシグナリングチャネル」で定義されたZE共通チャネルを介して受信されたシグナリングに基づいてもよく、ビーム検出のWTRUを支援するための構成として、以下のパラメータのうちの1つ又は組み合わせを使用してよい:
a.以下のパラメータのうちの1つからなる、固定又はビーム依存共通チャネル構成:
- 共通のZEシグナリング専用のシステム帯域幅内のEHサブバンドに対するグローバルインデックス、
- 固定された又は動的に変化する、ビーム依存EHバンド内のEHサブバンドに対するローカルインデックス、
- 関連する考慮された帯域幅とともに、キャリア周波数インジケータ、
- OFDMサブキャリアインデックス及びシステム帯域幅内のサブキャリアの数
b.ZE共通シグナリングチャネルと、デフォルトのEH信号との多重化構成であって、以下のパラメータのうちの1つ又は組み合わせからなるもの:
- 多重化オプション、すなわち、考慮されるEHサブバンド(又は定義された共通のシグナリングチャネルバンド)が共通のZEシグナリングのみに専用であるか、又は共通のZEシグナリングとデフォルトのEHシグナリングとの間で共有されるかどうか。
- 多重化方法、例えば、時間多重化、周波数多重化、コード多重化、又は周波数及び変調タイプ多重化。
- 共通チャネル信号及びデフォルトEH信号に対して考慮される、変調タイプ(複数可)、コーディングタイプ(複数可)、及び送信速度(複数可)。
c.ビーム識別パラメータであって、以下のうちの1つ又は組み合わせからなるもの:
- ビーム識別シグナリングを搬送するために使用されるチャネルが、共通のZEシグナリングチャネル又はデフォルトのEHシグナリングチャネルであるかどうか。
- 各ビームに一意に割り当てられたシーケンスのタイプと長さ
- すべてのビームに割り当てられる固有の配列のタイプ及び長さと、相関ウィンドウ内の時間多重ビーム送信の順序。
- シーケンス相関ウィンドウの開始を識別するために使用される同期フレーム/プリアンブル特性、例えば、フレームの持続時間、フレーム/プリアンブルのフォーマット/シーケンス、変調タイプ、送信データレート。
- 相関ウィンドウ持続時間及び個々のビーム送信どうしの間のギャップ
- ビーム識別子を明示的なインデックスとして含むフレームフォーマット。
【0154】
別の実施形態では、第1のステップで、サービス中のセル(複数可)が、適切な/融通の利くEH信号設計/パラメータを決定することを補助するために、EHデバイスを備えたWTRUは、Uuエアインターフェースを利用して、そのEH回路能力をレポートする。第2のステップでは、WTRUは、Uuエアインターフェースを介してビーム検出構成を受信する。第3のステップでは、WTRUは、そのZE受信機を利用して、ZEエアインターフェースを介して動作して、エネルギーをハーベスティングし、かつ/又はIDLE(アイドル)/INACTIVE(非アクティブ)モード動作を実行する。第4のステップでは、WTRUはビーム検出構成を利用して、ネットワーク内をあちこちに移動しながらサービス中のビームを識別する。第5のステップでは、WTRUは、メイントランシーバ又は後方散乱技術を利用して、検出されたサービス中のビームをレポートし(すなわち、特定のビームカバレッジ内にWTRUが存在していることを宣言し)、サービス中のBSが、検出されたビーム内のEH信号特性を最適化することを可能にし得る。
【0155】
EHデバイスを備えたWTRUは、以下のパラメータのうちの1つ又は組み合わせを使用して、そのEH回路/ZE受信機の能力をレポートすることができる:
a.サポートされたEHサブバンドの数及びそれらのパラメータ、例えば、各サブバンドと関連付けられた帯域幅及びシステム帯域幅にわたるサブバンドの分布
b.同時にサポートされたEHサブバンドの数
c.同期能力及び要件、例えば、特定の持続時間及びフォーマットのプリアンブルが、15Khzサブキャリア間隔のOFDMシステムにおけるスロット持続時間に相当する同期のレベルを達成するために、必要とされる。
d.EHサブバンド切り替え遅延、例えば、2つの異なるEHサブバンド間を切り替えるためにはZE受信機によって2つのOFDMシンボルに相当する持続時間が必要とされる。
e.特定のEH信号フォーマットの各EHサブバンドに関連するエネルギーハーベスティング効率。
【0156】
1つの技術的実現形態では、WTRUは、そのZEトランシーバを利用して、後方散乱技術を使用して検出されたサービス中のビームをレポートすることができる。第1のステップでは、WTRUは、後方散乱構成(例えば、オフセット持続時間、後方散乱リソースグリッド構成、コリージョン又はコリージョンフリーリソースアクセス基準)を有するポーリングメッセージを受信する。第2のステップでは、WTRUは、バック散乱構成を使用して、いつ、どの周波数(キャリア/EHサブバンド)で、そのWTRUの存在を宣言し得るかを決定する。第3のステップでは、WTRUは、決定された時間スロットでの問い合わせキャリア(複数可)を利用して、固有の識別子(例えば、C-RNTI、I-RNTI、s-TMSI、又は一意的に割り当てられたZE識別子)を後方散乱することによって、特定のビームのカバレッジ下の、そのWTRUの存在を宣言する。あるいは、識別子は、WTRUに特異的であるに必要はないが、WTRU能力に特異的である必要がある。
【0157】
ビーム検出をレポートするポーリングメッセージは、ZE共通シグナリングチャネルを介して、又はデフォルトEH信号送信構成を使用して送信され得る。後方散乱構成及びレポート手順は、既知の技術の任意のものに従うことができる。ビーム検出レポート又は特定のビームのカバレッジ下でのWTRUの存在宣言は、移動度が低い又はゼロであることを特徴とするWTRUにとっては、関心対象であり得る。
【0158】
別の実施形態では、EHデバイス/ZE受信機を備えたWTRUは、のメイントランシーバを利用して、ビーム検出構成及び(ビーム識別子)を受信して、(半静的デフォルトのEH信号構成)マッピングを、ビーム識別子が単一のセル内又は複数のセルにわたって固有であり得るUuエアインターフェースを介して行う。半静的デフォルトのEH信号構成は、BSによって最適化されて、ビーム毎の送信された情報信号の履歴トラフィック及びスケジューリング統計に基づいて、サービスされたWTRUに対して効率的なエネルギーハーベスティングを提供することができる。あるいは、半静的構成は、ネットワークによって利用されて、エネルギーハーベスティング目的のため、そのネットワークのリソースへの不正アクセスを制限することができる。マッピング情報は、以下の要素の1つ又は組み合わせを含み得る。
a.考慮されたEHバンド内で送信されるべき情報信号に基づく、エネルギーハーベスティング効率の動的最適化のビームサポート
b.共通のシグナリングチャネル構成、例えば、割り当てられたEHバンド内のEHサブバンドインデックス、変調及びコーディングのタイプ、送信速度
c.デフォルトのEHシグナリング構成、例えば、共通のシグナリングチャネルとの多重化のタイプ、変調及びコーディングのタイプ、送信速度
d.EHバンドインデックス、各ホップの持続時間、及びパターン周期からなる、EHバンドホッピングパターン。
e.ホッピングパターン内のEHバンドの構成、例えば各バンドの帯域幅、各バンド内のEHサブバンドの数、各サブバンドの帯域幅
f.各ビームのマッピング情報の有効期間
g.同じビームに関連付けられた複数のマッピングのインデックス情報
【0159】
ビーム識別子を検出し、エネルギーハーベスティング効率の動的最適化のビームのサポートを決定するWTRUが、EH効率増強アプローチに関連付けられ、上述のセクション「EHデバイス構成」で提起した情報要素/パラメータの任意のものを、ZE共通シグナリングチャネル又はデフォルトEHシグナリングチャネルのいずれかを介して受信して、エネルギーハーベスティング効率を最大化する最適化されたEH信号送信の特性を決定し得る。
【0160】
図22のフローチャートとして説明される別の実施形態では、EHデバイス/ZE受信機を備え、ビーム形成エネルギーハーベスティングをサポートするWTRUが、222で、Uuエアインターフェースを介して、その主トランシーバを使用して、セルラの動作を初期化する。223において、WTRUは、そのEH回路及びZE受信機の能力を、サービス中のBS/ネットワークにレポートする。224において、WTRUは、ビーム識別子からEH制御及びシグナリング構成まで、1対1又は1対多のマッピング情報を受信する。更に、WTRUは、ビーム識別子検出構成を受信する(225)。226では、WTRUは、ZEエアインターフェースに切り替わり、ZE受信機/トランシーバを利用して、エネルギーハーベスティング及び/又はIDLE/INACTIVEモード動作を実行する。227において、WTRUはビーム識別子検出構成(ビームに特異的であっても、ビーム特異的でなくてもよい)を利用し、サービス中のビームを探索/選択する。228において、WTRUは、新しいビーム識別子を検出及び選択し、229においてマッピング情報を利用して、半静的EH制御及びシグナリング構成を決定し得る。次いで、特定のビームのカバレッジ下での存在宣言/レポートをサポートするWTRUは、その機能のサービス中のBS/ネットワークサポートを決定し得、サポートされる場合(2290で「はい」)、その後、そのメイントランシーバ又はバック散乱送信機を利用して、検出されたビームのカバレッジ内に、そのWTRU自身が存在していることを宣言する(2291)。あるいは、WTRUが特定のビームのカバレッジ下での存在宣言/レポートをサポートしない場合(2290で「いいえ」)、WTRUは、その動的EH信号構成のサポート及びサービス中のBS/ネットワークのサポートをチェックする(2293)。2292において、動的EH信号構成をサポートする(2293で「はい」)WTRUは、制御シグナリングチャネルパラメータを利用して、動的に最適化されたEH信号構成を受信する。第9のステップでは、WTRUは、半静的又は動的に最適化されたEH信号パラメータを利用して、そのEH回路を構成し(2294)、エネルギーハーベスティングを開始する。
【0161】
図23に示される異なる実施形態では、WTRUは、Uuエアインターフェースを介して主トランシーバを使用して、動作を初期化する(230)。WTRUは、231においてビーム検出構成を受信し、232においてマッピング情報を受信する。233において、WTRUは、ZEトランシーバを使用して、ビーム(再)選択手順を初期化する。234において、WTRUは、受信したビーム検出構成を利用して、検出可能なビームIDを決定するが、検出可能性は閾値よりも大きい、ビームに特異的な受信基準信号強度に基づいて決定され得る。次いで、237において、受信した(利用可能な)マッピング情報を利用して、EHシグナリング構成、例えば、半静的デフォルトのEHシグナリング構成、動的EHシグナリングのサポート、及び動的EHシグナリング構成を取得する。234において、WTRUは、例えば、受信された信号強度測定値及び決定されたEHシグナリング構成を利用して、検出された各ビームについて予想されるEH性能を決定する。235において、WTRUは、構成されたEH機会/リソースの数、追加のEHリソースマージン、及び測定された受信信号強度に基づいて、最良の、予想されたEH性能を有するビームを選択する(236で「はい」)。あるいは、235における選択は、測定された受信信号強度でのWTRUのデバイスの能力に対して、最適化されたEH信号構成(半静的/デフォルト及び/又は動的)に基づくことができる(236で「いいえ」)。次いで、238で「はい」であることを条件として、例えば実際のEH性能の評価に基づいて、WTRUが、選択されたビームに対する動的EHシグナリングの必要性を判定することを条件として、238aでの、存在宣言の手順に進み、最適化された動的EHシグナリングを要求する。あるいは、存在宣言に進むのは、WTRUが、全体的EH性能の点で、それが有益であると判定すること次第であり得る、例えば、現在のモビリティステータス及び存在宣言(PD)に関連付けられた予想電力消費を考慮に入れる(例えば、PDが実行されない場合よりも予想されるEH性能のゲインがあると判定する(例えば、PDなしの場合に対するPDありの場合の予想EH性能の比率が閾値よりも大きい))こと次第であり得る。238bにおいては、WTRUは、制御シグナリングチャネルパラメータを利用して、最適化されたEH信号構成を動的に受信し、239において、そのEH回路を構成し、かつエネルギーをハーベスティングする。あるいは(238で「いいえ」)、WTRUは、半静的なデフォルトのEH信号構成を利用して、そのEH回路を構成し(239)、エネルギーをハーベスティングする。
【0162】
次の技術的実現形態については、ネットワークによって定義される、以下のシステム構成が考慮される。ネットワーク内の各セルは、同時に送信することができるビームID∈{0,1,...,4}を有する、総数N=5のビームと、20MHZ(符号2407)のシステム帯域幅は、各々が400KHzの50個のサブバンドに分割され、各々が4つのサブバンドからなり、各バンドに対し合計1.6MHzの帯域幅(符号2406)合計5つのEHバンド(符号2401~2405)と、をサポートする。例示的なシステム構成は、
図24に記載されている。EHバンド、サブバンド、共通シグナリングチャネル、及びデフォルトのEHシグナリングチャネルの構成は、ネットワークによって固定構成として提供されるか、又はサービスされたUEの、レポートされたエネルギーハーベスティング回路の能力に基づいて定期的に更新される。
【0163】
更に、一般性を失うことなく言えば、ビーム(0)が、動的EHシグナリングサポートなしで、以下の半静的EHシグナリング構成を有すると仮定する:
a.共通のチャネル及びデフォルトのEHシグナリングの両方に専用のサブバンド(3)を有するEHバンドホッピングパターン
【0164】
ビーム(i)は、以下の半静的及び動的EHシグナリング構成を有すると仮定される:
a.共通のチャネル及びデフォルトのEHシグナリングの両方に対して識別されたサブバンド(1)を有するEHバンドホッピングパターン
b.EHサブバンド(1)は、EHシグナリング送信と情報信号送信とによって共有され得る。
c.電力の送信を最適化するために情報信号送信が利用される、動的EH増強アプローチとして、EHサブバンドホッピングが選択される。
【0165】
更に、ビーム(N-1)が、以下の半静的及び動的EHシグナリング構成を有すると仮定する:
a.共通チャネル及びデフォルトのEHシグナリングの両方に対して識別されたサブバンド(2)を有するEHバンドホッピングパターン
b.EHサブバンド(2)は、EHシグナリング及び情報信号送信によって共有され得る。
c.補助信号強化を伴う固定EHサブバンドが動的EH拡張アプローチとして選択され、選択されたEHサブバンド内の情報信号送信が補助信号によって補完されて電力伝達効率を最適化する。
【0166】
図25は、上述の、例示的なシステム、EHバンド、サブバンド、共通のシグナリングチャネル、デフォルトのEHシグナリングチャネル、及び動的EH拡張アプローチを示す。
【0167】
以下のセットの技術的実現形態では、以下のステップのセットが共通であると仮定する。ある特定のビーム(i)のカバレッジ下のWTRUが、そのメイントランシーバを利用して、Uuエアインターフェースを介して、そのEH回路及びZE受信機の能力をレポートする。次いで、WTRUは、異なるビーム識別子から、半静的共通のシグナリング構成及びデフォルトのEHシグナリング構成、並びにUuエアインターフェースを介して、ビーム識別子検出構成まで、1対1又は1対多のマッピング情報を受信する。その後、WTRUは、ZE受信機を利用し、ZEエアインターフェースを介して動作するように切り替わる。
【0168】
第1の技術的実現形態では、ビーム(0)のカバレッジ下に位置するWTRUを考慮し、共通のシグナリングチャネル及びデフォルトのEHシグナリングチャネルは、同じEHサブバンドを介して送信されるが、時間多重化されている。WTRUは、ビーム識別子検出構成及びマッピング情報を利用して、ビーム(0)について、ビーム識別子が共通のシグナリングチャネルを介して送信されるシーケンスとして符号化されることを判定する。第2のステップでは、WTRUは、ビーム検出構成を使用して、現在サービス中のビームを追跡する。次いで、第3のステップで、WTRUは、ビーム(0)に関連付けられたマッピング情報を利用して、デフォルトのEHシグナリングの半静的構成を決定する。第4のステップでは、WTRUは、現在サービス中のビームが動的EH強化をサポートしないと判定する。最終ステップでは、WTRUは、そのEH回路を構成し、デフォルトEHシグナリングチャネルからエネルギーハーベスティングを開始する。
【0169】
第2の技術的実現形態では、ビーム(i)のカバレッジ下に位置するWTRUを考慮し、共通のシグナリングチャネル及びデフォルトのEHシグナリングチャネルは、同じEHサブバンドを介して送信されるが、周波数多重化されている。第1のステップにおいて、WTRUは、ビーム識別子検出構成及びマッピング情報を利用してビーム(i)に対して、ビーム識別子が、AM変調され、共通のシグナリングチャネルを介して送信されるシーケンスとして符号化され、かつ最適化されたEH信号構成は、OOK変調を使用してデフォルトのEHシグナリングチャネルを介して動的に送信されると決定する。第2のステップでは、WTRUはAM復調器を利用してビーム識別子を検出し、現在サービス中のビームを追跡する。第3のステップにおいて、WTRUは、ビーム(i)に関連付けられたマッピング情報を利用して、現在サービス中のビームが動的EH強化をサポートすることを判定する。第4のステップでは、WTRUは、セルフミキシングアーキテクチャ(これは、近くに強い狭帯域の干渉物、すなわちAM変調共通チャネル信号の存在下で、OOK信号の検出を強化することができる)を利用して、デフォルトEHシグナリングチャネルを介して送信された制御信号を、復号/検出し、最適化されたEH信号の構成、例えばサブバンドホッピングパターン及びホップ持続時間を、決定する。第5のステップでは、WTRUは、そのEH回路を構成し、最適化されたEH信号構成を利用して、エネルギーハーベスティングを開始する。あるいは、WTRUは、デフォルトのEH信号及び最適化されたEH信号の両方からエネルギーをハーベスティングすることを試みることができる。
【0170】
第3の技術的実現形態では、ビーム(i)のカバレッジ下に位置するWTRUを考慮し、共通のシグナリングチャネル及びデフォルトのEHシグナリングチャネルは、同じEHサブバンドを介して送信されるが、周波数多重化されている。具体的には、EHサブバンド(1)は、ビーム(i)からのデフォルトのEH信号と、共通のシグナリングチャネルを介して送信される他のすべてのビームb∈{0,1,...,N-1}/iのシーケンス符号化ビーム識別子(複数可)と、を含む。第1のステップにおいて、WTRUは、ビーム(i)に関連付けられたマッピング情報を利用して、現在サービス中のビームが動的EH強化をサポートすることを判定する。第2のステップでは、WTRUは、デフォルトのEHシグナリングチャネルを介して送信された制御信号を復号化/検出し、最適化されたEH信号の構成、例えば、サブバンドホッピングパターン及びホップ持続時間、を決定する。第3のステップでは、WTRUは、そのEH回路を構成し、最適化されたEH信号構成を利用して、エネルギーハーベスティングを開始する。次いで、第4のステップでは、WTRUは、あらかじめ構成された又は周期的にシグナリングされた閾値を下回るまで、ハーベスティングされたエネルギーのレベルを追跡し続ける。第5のステップでは、WTRUは、EHサブバンド(1)内の共通のシグナリングチャネルを利用して、新しいサービス中のビーム(0)のビーム識別子を検出する。最終ステップでは、WTRUは、マッピング情報を利用して、新しいサービス中のビームがデフォルトのEHシグナリングのみをサポートすることを決定し、そのデフォルトのEH信号の半静的構成を決定し、そのEH回路を構成して、エネルギーハーベスティングを開始する。
【0171】
別の実施形態では、WTRUは、(サブ)ビームの(再)選択手順を周期的に開始するか、又はそのサービス中のビームのFOMが、ある特定の閾値を上回る/下回ることを検出する。第1のステップでは、WTRUは、最も近い(サブ)ビームから基準信号を受信するが、各(サブ)ビームは、固有の基準信号を送信する。第2のステップでは、WTRUは、受信された基準信号に基づいて、各(サブ)ビームからの受信信号の強度を決定する。第3のステップで、WTRUは、各(サブ)ビームに対するパラメータのセットを取得及び/又は受信するが、そのようなパラメータとしては、EH機会の数と、対応するリソースと、構成されたウィンドウ内のPOWフォーマットと、からなるEHシグナル構成などが挙げられる。第4のステップでは、WTRUは、前のセクション「(サブ)ビームの(再)選択」において行ったのと同様に、各(サブ)ビームの情報を、各(サブ)ビームのFOMを計算するために使用されるパラメータのセットにマッピングする。第5のステップでは、WTRUは、その能力に従って、前のセクション「(サブ)ビームの(再)選択」内の例などの、FOMの計算を実行する最良の方法を決定する。第6のステップでは、FOM計算で使用される基準に従って、WTRUは、新しい(サブ)ビームを選択するか、又は現在サービス中の(サブ)ビームを保持するように選択する。新しい(サブ)ビームが選択される場合、第7のステップで、WTRUは、マッピング情報から選択された(サブ)ビームの半静的デフォルトのEH信号構成を取り出し、新しい(サブ)ビームが選択されない場合には、WTRUは、第9のステップにスキップする。WTRU及びネットワークが、動的EHシグナリングをサポートする場合、第8のステップで、WTRUは、最適化されたEH信号の、動的に変化するパラメータ(例えば、EHサブバンドのホッピングパターンを、各ホップの帯域幅及び持続時間並びにパターン長さとともに)を有する、ビームに特異的な共通制御メッセージを受信し、WTRU及びネットワークが、動的EHシグナリングをサポートしない場合は、WTRUは、第9のステップにスキップする。第9のステップでは、WTRUは、デフォルトの半静的なEH信号及び/又は動的に最適化されたEH信号から、エネルギーをハーベスティングするためのEH回路を構成する。
【0172】
一実施形態では、WTRUは、周期的に、又は現在サービス中のビームのEH性能インジケータ(PI)に基づいて、ビーム(再)選択手順を開始する。第1のステップでは、WTRUは、ビーム検出構成を利用して、評価のために考慮される近くのビームの識別子を決定する。第2のステップでは、WTRUは、ビームに特異的な基準信号構成を利用して、検出された近くのビームの受信信号強度を測定する。第3のステップでは、WTRUは、利用可能なマッピング情報を利用して、EHシグナリング構成、例えば、半静的デフォルトのEHシグナリング構成、動的EHシグナリングのサポート、及び動的EHシグナリング構成を取得する。第4のステップでは、WTRUは、受信信号強度測定値及びEHシグナリング構成を利用して、各ビームのEH PIを決定する。次いで、WTRUは、最大EH PIを有するビームを決定し、その半静的EHシグナリング構成を取得し、動的EHシグナリングのサポートを決定し、その共通のチャネルシグナリング構成を取得する。第5のステップでは、WTRUは、ビームが動的EHシグナリングを開始するための、WTRUの存在宣言(PD)要件を示す、共通の制御メッセージを受信する。第6のステップでは、WTRUは、その半静的EHシグナリング構成のみを使用して、ビームのEH PIを評価する。デフォルトの半静的EHシグナリング構成が十分である、例えば、シグナリングされた又は事前に構成された閾値Tcに対して、EH PI>Tcであると決定されるということを条件として、WTRUは、ビームを選択し、デフォルトの半静的のみからのエネルギーハーベスティングに進む。そうでない場合には、WTRUは、PDを考慮する際に、ネットワークからシグナリングされるか又はWTRUで事前に構成され得るスケール係数Msに関連付けられたそのモビリティステータスと、PDエネルギー要件とを考慮して、EH PIを決定する。WTRUがPIに高いリターンを決定する、例えば、
【0173】
【数18】
(式中、T
gはネットワークからシグナリングされ得るか、又はWTRUで事前に構成され得るギャップ閾値である)ということを条件として、WTRUはエネルギーハーベスティングのために決定されたビームを選択する。第7のステップでは、WTRUは、後方散乱又は主トランシーバを利用して、その存在を宣言し、ビームに特異的な共通の制御メッセージを、最適化されたEH信号の、動的に変化するパラメータとともに受信する。第8のステップでは、WTRUは、デフォルトの半静的及び/又は動的に最適化されたEH信号から、エネルギーをハーベスティングするために、EH回路を構成する。
【0174】
- EHアウェアRRC接続状態ビーム管理
このセクションでは、WTRUのEH要件を考慮しながら、RRC接続状態にあるWTRUの、ビーム管理をサポートする手順について説明する。これは、前のセクションで提示されたRRCアイドル/非アクティブ状態におけるビーム追跡手順と対照的である。このセクションの目的は、WTRUがRRC接続状態にあるときに、効率的かつ最適化された、ビーム形成情報及びエネルギー伝達を可能にすることである。これは、以前のセクションで論じられるように、ビームに特異的なデフォルトのEHシグナリング構成の、見通し外(non-line-of-sight、NLOS)環境における方向性送受信ビームと併せての利
用が、情報伝達目標とエネルギー伝達目標との間で、不一致をもたらし得るという事実により、WTRUが、見通し外(NLOS)環境で動作している場合に、特に関心対象となる。一例として、UE/WTRU(2605)が、2つの異なるリンク(送信ビーム1(2601)と受信ビーム1(2603とからなるリンク1(262)、及び送信ビーム2(2602)と受信ビーム2(2604)とからなるリンク2(263))を介して、サービス中のBS(2600)から信号を受信することができるという
図26に示されているシナリオを考慮する。この例では、リンク1に対してL1-RSRPによって決定された、測定された受信信号強度は、リンク2に対する対応する信号強度よりも大きくなり得るが、リンク1と関連付けられた予想EH PIは、送信ビーム1及び2と関連付けられた異なるEHシグナリング構成により、リンク2と関連付けられたものよりも悪い場合がある。したがって、リンク1は情報伝達に最適であり得るが、リンク2はエネルギー伝達に最適であり得る。更に、この例では、単純化のために、WTRUは、単一の機能のためには1つのビームのみを考慮することができると想定されているが、これは常にそうである必要はない。
【0175】
一実施形態によれば、EHデバイスを備え、現在RRC_接続状態であるWTRU(例えば、
図27のステップ2700を参照)は、第1のステップにおいて(例えば、
図27のステップ2701を参照)、Uuエアインターフェースを利用して、そのEH回路能力をそのWTRU能力の一部としてレポートし、ビーム検出、測定、及びレポートに関わる構成パラメータと、デフォルトの/動的なエネルギーハーベスティングのための任意のマッピング情報とを、ZEエアインターフェースを介して受信する(例えば、
図27のステップ2703を参照)。RRC接続状態(例えば、
図27のステップ2700)における初期化動作に対応する第2のステップでは、WTRUは、そのZE受信機/トランシーバを利用し、ZEエアインターフェースを介して動作して、エネルギーをハーベスティングし、かつ/又は接続モード動作を行う。あるいは、WTRUは、エネルギーハーベスティングのためにのみZEエアインターフェースを利用してもよく、他方で、Uuエアインターフェースは、従来型RRC_接続状態の動作に利用される。第3のステップ(以下の技術的実現形態のいずれかで発生する更なるステップの要約である)では、WTRUはビーム検出、測定値、及びレポート構成を利用して、ビーム管理手順の一部としてのビーム決定及び指示で、サービス中のセルを支援する。
【0176】
ビーム測定レポートは、Uuエアインターフェース又はZEエアインターフェースを利用することができるが、その際、後方散乱技術を、ZEエアインターフェースとともに利用することができる。ZEエアインターフェースを介したビーム検出及び測定構成、並びにEH回路/ZE受信機能力に対応するパラメータは、前のセクション「ビーム形成EH信号送信をサポートする手順」に提示される。
【0177】
技術的実現形態に対応する以下の実施形態のセットを説明する目的で、前の実施形態のステップのセットは、一般的であると想定され、
図27~33に示される以下の実施形態のセットを論じる場合には、再び説明はされない。したがって、
図27~33を説明するテキストにおけるステップ番号付けは、1から再度開始する(例えば、「第1のステップ」)。
【0178】
図27に示される第1の技術的実現形態では、全方向受信WTRUが考慮され、そのWTRUは、専用のEHシグナリング構成(すなわち、そのサブスクリプション又はクラスに基づいた構成)を要求し、情報伝達のスケジュールされたリソースが、主に、サービス中の送信ビームのデフォルトの半静的な/動的なEHシグナリングリソースと衝突するという場合に、エネルギー伝達を最適化することができる。ステップ2704において、WTRUは、情報伝達スケジューリング情報を受信する一方で、P2ビームスイーピング手順を使用して送信ビームの受信信号強度を最適化する。ステップ2705では、WTRUは、エネルギー伝達を最適化するために、ビーム対EHシグナリングのマッピング情報と、情報受信機とエネルギー受信機との間の電力分割とを利用する。次いで、ステップ2706において、WTRUは、デフォルトの半静的/動的EHシグナリング構成、及び/又は情報を受信しながらエネルギー伝達するための専用のEHシグナリング構成を利用する。ステップ2707では、WTRUは、所定の/構成された期間にわたって、望ましい/指定された情報伝達品質での、平均エネルギー伝達効率を決定する。次にステップ2708で、WTRUは、決定された平均エネルギー伝達E
T及び現在のバッテリの状態/レベルB
Lに関する条件を評価する。例えば、所定の/構成された閾値、T
e及びB
thに対してE
T>T
eであり、バッテリレベルがB
L>B
thのように評価する。条件が満たされる場合(ステップ2709で「はい」)、WTRUはステップ2704~2708を繰り返す。そうでなければ(ステップ2709で「いいえ」)、ステップ2710において、WTRUは、サービス中の送信ビーム上で専用EHシグナリング構成を要求する制御メッセージをPUCCHを介して送信し、ここで、制御メッセージは、送信/受信ビーム対に対する現在の受信信号強度、現在のバッテリ状態/レベル、考慮される電力分割比、及び/又は現在経験中の平均のエネルギーハーベスティング量などの、追加の情報/測定値を含み得る。
【0179】
図27にも示される第2の技術的実現形態では、全方向受信WTRUが考慮されるが、そのWTRUは、専専用のEHシグナリング構成(すなわち、そのサブスクリプション又はクラスに基づいた構成)を要求し、情報伝達のスケジュールされたリソースが、周波数/時間ドメインではなく、時間/周波数ドメインでは、サービス中の送信ビームのデフォルトの半静的/動的EHシグナリングリソースと衝突するという場合に、エネルギー伝達を最適化することができる。ステップ2704において、WTRUは、情報伝達スケジューリング情報を受信する一方で、P2ビームスイーピング手順を使用して送信ビームの受信信号強度を最適化する。ステップ2705では、WTRUは、ビーム対EHシグナリングのマッピング情報及びバンドフィルタリング/時間切り替え技術を利用して、情報伝達/エネルギー伝達にそれぞれ関連付けられた電力を、情報受信機/エネルギー受信機の間で分離することによって、情報伝達/エネルギー伝達を最適化する。次いで、ステップ2706において、WTRUは、デフォルトの半静的/動的EHシグナリング構成、及び/又は情報を受信しながらエネルギー伝達するための専用のEHシグナリング構成を利用する。ステップ2707では、WTRUは、所定の/構成された期間にわたって、望ましい/指定された情報伝達品質での、平均エネルギー伝達効率を決定する。次に(ステップ2708で)、WTRUは、決定された平均エネルギー伝達E
T及び現在のバッテリの状態/レベルB
Lに関する条件を評価する。例えば、所定の/構成された閾値、T
e及びB
thに対してE
T>T
eであり、バッテリレベルがB
L>B
thのように評価する。条件が満たされる場合(ステップ2709で「はい」)、WTRUはステップ2704~2708を繰り返す。そうでなければ(ステップ2709で「いいえ」)、ステップ2710において、WTRUは、サービス中の送信ビーム上で専用EHシグナリング構成を要求する制御メッセージをPUCCHを介して送信し、ここで、制御メッセージは、送信/受信ビーム対に対する現在の受信信号強度、現在のバッテリ状態/レベル、考慮される電力分割比、及び/又は現在経験中の平均のエネルギーハーベスティング量などの、追加の情報/測定値を含み得る。
【0180】
図28に示される第3の技術的実現形態では、WTRUが考慮されるが、そのWTRUは、エネルギー伝達を最適化するために、専用のEHシグナリング構成(すなわち、そのサブスクリプション又はクラスに基づいた構成)を要求することができないが、しかし2つ以上のビームの同時受信をすることができるものである。ステップ2804において、WTRUは、情報伝達スケジューリング情報を受信する一方で、P2/P3ビームスイーピング手順を使用して送信/受信ビームの受信信号強度を最適化する。ステップ2805では、WTRUは、ビーム対(デフォルトの)EHシグナリングマッピング情報、及び対応するシナリオのうちの1つに基づいた以下のアプローチの1つ又は組み合わせを利用して、エネルギー伝達を最適化する。
- スケジュールされた情報伝達リソース及びエネルギー伝達リソースが、同じ受信ビーム上で、時間と周波数の両方で完全に/ほとんど重複する場合の、情報受信機とエネルギー受信機との間での電力分割、
- スケジュールされた情報伝達リソース及びエネルギー伝達リソースが、同じ受信ビーム上で、時間的に完全に/ほとんど重複するが、周波数ではそうではない、周波数帯域(例えば、1つ以上のリソースブロック)フィルタリング、
- スケジュールされた情報伝達時間リソースとエネルギー伝達時間リソースとが重複しない場合に、同じ又は異なる受信ビームを利用する、情報伝達とエネルギー伝達と間での時間切り替え、
- 情報伝達及びエネルギー伝達の両方の、時間/周波数のスケジュールされたリソース構成に関係なく、最適な情報及びエネルギー伝達が、異なる最適な受信ビームに対応する場合のビーム多重化。
【0181】
次いで、WTRUは、ステップ2806において、デフォルトの半静的な/動的なEHシグナリングをエネルギー伝達のために利用し、その一方で、同じ又は異なる受信ビーム上で、情報を受信する。ステップ2807では、WTRUは、所定の/構成された期間にわたって、望ましい/指定された情報伝達品質での、平均エネルギー伝達効率を決定する。次に(ステップ2808で)、WTRUは、決定された平均エネルギー伝達ETに関する条件を評価する。例えば、所定の/構成された閾値、Teに対して、ET>Teのように評価する。条件が満たされる場合(ステップ2808で「はい」)、WTRUはステップ2804~2807を繰り返す。そうでなければ(ステップ2808で「いいえ」)、ステップ2809において、WTRUは、現在の受信信号強度及びバッテリ状態/レベルで、現在の及び隣接する送信ビームのEHシグナリング構成に対する条件を評価する。例えば、
【0182】
【数19】
であるが、式中、EH PI(・)は、EHシグナリング構成のみに基づいて予想されるEH性能指標であり、f(・)は、現在のバッテリ状態/レベルB
Lの固定値での、現在のビームの受信信号強度(RSSI
c)の単調減少又は単調増加関数であり、かつRSSI
cの固定値での現在のバッテリ状態/レベルB
Lの単調増加又は単調減少関数である。先の条件が満たされる場合(ステップ2810で「はい」)、WTRUはステップ2804~2809を繰り返す。そうでない場合(ステップ2810で「いいえ」)、ステップ2811で、WTRUは、P1ビームスイープ手順を利用して、各送信/受信ビーム対に対するL1-RSRPを測定し、各ビーム対に対する実際の(予想のではない)EH
PI/FOMを評価し、最適なエネルギーハーベスティングのための新しい受信ビームを選択するが、この新しい受信ビームは、EHに使用されている現在の受信ビームや、情報伝達に使用されている現在の受信ビームとは異なっていてよい。
【0183】
図29に示される第4の技術的実現形態では、エネルギー伝達を最適化するために、専用のEHシグナリング構成(すなわち、そのサブスクリプション又はクラスに基づいた構成)を要求することができないが、しかし時間切り替えベースのビーム形成受信ができるWTRUが考慮される。WTRUは、ステップ2904において、P2/P3ビームスイープ手順を使用して、送信/受信ビーム対の受信信号強度を最適化しながら、情報伝達スケジューリング情報を受信する。ステップ2905では、WTRUは、ビーム対(デフォルトの)EHシグナリングマッピング情報、及び対応するシナリオのうちの1つに基づいた以下のアプローチの1つ又は組み合わせを利用して、エネルギー伝達を最適化する。
- スケジュールされた情報伝達リソース及びエネルギー伝達リソースが、同じ受信ビーム上で、時間と周波数の両方で完全に/ほとんど重複する場合の、情報受信機とエネルギー受信機との間での電力分割、
- スケジュールされた情報伝達リソース及びエネルギー伝達リソースが、同じ受信ビーム上で、時間的に完全に/ほとんど重複するが、周波数ではそうではない、周波数帯域(例えば、1つ以上のリソースブロック)フィルタリング、
- スケジュールされた情報伝達時間リソースとエネルギー伝達時間リソースとが重複しない場合に、同じ又は異なる受信ビームを利用する、情報伝達とエネルギー伝達と間での時間切り替え。
【0184】
次いで、WTRUは、ステップ2906において、デフォルトの半静的な/動的なEHシグナリングをエネルギー伝達のために利用し、その一方で、同じ受信ビーム又は異なる受信ビーム上で、時間の経過とともにビームを切り替えて、情報を受信する。ステップ2907では、WTRUは、所定の/構成された期間にわたって、望ましい/指定された情報伝達品質での、経験された平均エネルギー伝達効率を決定する。次に(ステップ2908で)、WTRUは、決定された平均エネルギー伝達ETに関する条件を評価する。例えば、所定の/構成された閾値、Teに対して、ET>Teのように評価する。条件が満たされる場合(ステップ2908で「はい」)、WTRUはステップ2904~2907を繰り返す。そうでない場合、ステップ2909において、WTRUは、現在の受信信号強度及びバッテリ状態/レベルで、現在の及び隣接する送信ビームのEHシグナリング構成の条件を評価する。例えば、
【0185】
【数20】
のように評価する。先の条件が満たされている場合(ステップ2910で「はい」)には、WTRUは、ステップ2904~2909を繰り返す。そうでない場合、ステップ2911で、WTRUは、P1ビームスイープ手順を利用して、各送信/受信ビーム対に対するL1-RSRPを測定し、現在の情報伝達スケジューリング情報と、電力分割、バンドフィルタリング、又は時間切り替えの1つ又は組み合わせによる情報/エネルギー伝達最適化アプローチとに基づいて、各送信/受信ビーム対に対する実際の(予想のではない)EH PI/FOMを評価し、最適なエネルギーハーベスティングのための新しい受信ビームを選択する。EHのために新しく選択された送信/受信ビーム対が、以前のものと同じものに決定されるという条件の下(ステップ2912で「はい」)、構成された測定レポートにおける各ビーム対について、WTRUは、各ビーム対に対するL1-RSRP測定値、EH PI/FOM、及び対応するパラメータ(例えば、電力分割比若しくは時間切り替え比、又はバンドフィルタリング構成)を、次に構成される測定レポートでレポートする(ステップ2913)。そうでなければ(ステップ2912で「いいえ」)、ステップ2904に戻る。
【0186】
図30に示される第4の技術的実現形態の代替例では、エネルギー伝達を最適化するために、専用のEHシグナリング構成(すなわち、そのサブスクリプション又はクラスに基づいた構成)を要求することができ、しかも時間切り替えベースのビーム形成受信ができるWTRUが考慮される。このWTRUは、ステップ3010において、決定された平均エネルギー伝達E
T及び現在のバッテリの状態/レベルB
Lに関する条件を評価する。例えば、所定の/構成された閾値、T
e及びB
th,minに対してE
T>T
eであり、かつ/又は(E
T<T
eであり、かつバッテリレベルB
L<B
th,minである)のように評価する。条件E
T>T
eが満たされている場合(判断3008の右側から来る矢印)、WTRUは、ステップ3004~4 3007を繰り返す。条件E
T<T
eとバッテリレベルB
L<B
th,minが満たされている場合(判断3008の左側から来る矢印)、ステップ3009で、WTRUは、PUCCHを介して制御メッセージを送信し、現在サービス中の送信ビーム上で専用のEHシグナリング構成を要求し、そこでは、制御メッセージは、追加的情報/測定値、例えば、送信/受信ペアに対する現在の受信信号強度、現在のバッテリ状態/レベル、考慮される電力分割比、及び/又は現在の経験されているハーベスティングされた平均エネルギーなどを含んでいてよい。そしてステップ3004に戻る。そうでない場合(3008で「そうでない場合」)、ステップ3010において、WTRUは、現在の受信信号強度及びバッテリ状態/レベルでの、現在の及び隣接する送信ビームのEHシグナリング構成の条件を評価する。例えば、所定の/構成された閾値、B
th,min及びB
th,maxに対して、
【0187】
【数21】
かつB
th,min<B
L<B
th,max(式中、EH PI(・)は、EHシグナリング構成のみに基づいて予想されるEH性能指標であり、f(・)は、現在のビームの受信信号強度RSSI
cの、単調減少又は単調増加関数である)のように評価する。次いで、WTRUは、第4の技術的実現形態におけるものと同じステップに従う。
【0188】
上記の第4の技術的実現形態を説明し、
図31の簡略化されたフローチャートに示される例示的な実施形態では、WTRUは:
- RRC接続状態を初期化し、能力をレポートし、かつビーム測定値を受信し、かつ構成及びマッピングをデフォルトのEHシグナリング構成情報にレポートする(3100)。
- P-2/P-3ビームスイープ手順を使用して、又はP-1ビームスイープ処理後にビーム表示を受信して、送信/受信ビーム対(複数可)を最適化/維持しながら、情報/エネルギー(デフォルト及び/又は専用の)伝達スケジューリング情報を、受信/決定する(3101)、
- 情報/エネルギーのスケジュールされたリソース構成に基づいて、情報/エネルギー伝達を最適化するために、以下のアプローチの1つ又は組み合わせを利用する(3102):
a.同じ又は異なる受信ビームを使用した、情報伝達とエネルギー伝達との間での、電力分割、周波数ドメインフィルタリング、又は時間切り替え
- 受信回路を構成、かつデータをデコード/エネルギーをハーベスティングする(3103)、
- 構成された情報伝達品質のため、経験したエネルギー伝達E
Tを判定し、E
Tの条件と現在のバッテリ状態/レベルB
Lの条件とを評価する(3104)、
- 条件(複数可)が不合格である場合(3105で「そうでない場合」)、現在の受信信号強度RSSI
c及びバッテリレベルB
Lでの、現在の及び隣接する送信ビームのEHシグナリング構成に対する条件を評価する(3107)。例えば、定義された関数f(・)と閾値B
th,min及びB
th,maxに対して、
【0189】
【数22】
及びB
th,min<B
L<B
th,maxを評価する。
- 他方(3105で左に向かう矢印)、経験されたエネルギー伝達E
Tが、ある特定の閾値を超えており、現在のバッテリレベルB
Lが、別の閾値を下回るという場合、PUCCHを介して、追加的情報を含む、専用のEHシグナリング構成を要求する制御メッセージを送信する(3106)が、その追加的情報としては、例えば送信/受信ビーム対のための現在の受信信号強度、現在のバッテリ状態/レベル、考慮される電力分割比、及び/又は、現在の経験されているハーベスティングされた平均エネルギー量が挙げられる。
- 第2の条件が満たされていない場合(3108で「いいえ」)、L1-RSRPを測定するP-1手順を利用して(3109)、現在の情報伝達スケジューリング情報及び定義された最適化アプローチに基づいて、各ビーム対に対する実際のEH PIを評価し、最適なEH受信ビームを選択し、そうでない場合(3108で「はい」)には、情報伝達及びエネルギー伝達のために同じビーム対(複数可)を利用し続ける。
- 新しい及び現在のEH送信/受信ビーム対が同じであると判定し(3110)、各ビーム対について、L1-RSRP測定値、対応するEH PI、及び最適化されたパラメータ(例えば、電力分割比又は時間切り替え比)をレポートする(3111)。
【0190】
図32のフローチャートとして示される別の例示的な一実施形態では、時間切り替えベースのビーム形成受信及び専用のEHシグナリング構成要求が可能なWTRUは:
- RRC接続状態を初期化し、能力をレポートし、かつビーム測定値を受信し、かつ構成及びマッピングをデフォルトのEHシグナリング構成情報にレポートする(320)、
- P-2/P-3ビームスイープ手順を使用して、又はP-1ビームスイープ処理後にビーム表示を受信して、送信/受信ビーム対(複数可)を最適化/維持しながら、情報/エネルギー(デフォルト及び/又は専用の)伝達スケジューリング情報を、受信/決定する(321)、
- 情報/エネルギーのスケジュールされたリソース構成と、構成された/所望の品質に基づいて、情報/エネルギー伝達を最適化するために、以下のアプローチの1つ又は組み合わせを利用する(322):
a.同じ又は異なる受信ビームを使用した、情報伝達とエネルギー伝達との間での、電力分割、周波数ドメインフィルタリング、又は時間切り替え
- 受信回路を構成、かつデータをデコード/エネルギーをハーベスティングする(323)、
- 構成された/所望の情報伝達品質に対して、経験されたエネルギー伝達E
Tを測定し、決定する(324)。ステップ324からステップ321への矢印は、測定と、経験されたエネルギー伝達判定とが起こり得る持続時間を示すループを表す。
- 現在の受信信号強度RSSI
c及びバッテリレベルB
Lでの、経験されているエネルギー伝達E
T及び隣接している送信ビームのEHシグナリング構成に対する条件を評価する(325)。例えば、定義された関数f(・)と、閾値B
th,min及びT
EHに対して、
【0191】
【数23】
及びB
L<B
th,minを評価し、
- 条件が満たされていない場合(326で「いいえ」)、P-1手順を利用して(328)L1-RSRPを測定し、最適な情報/エネルギー伝達アプローチを決定し、現在の情報/エネルギー伝達スケジューリング情報に基づいて、各ビーム対の実際のEH PIを評価し、
- 構成された測定レポート内の各ビーム対について、L1-RSRP測定値、対応するEH PI、及び最適化されたアプローチのパラメータ(例えば、電力分割又は時間切り替え比)をレポートし(329)、
- そうでなければ(326で「はい」)、サービス中の送信ビーム上で、情報/測定値を含む、専用EHシグナリング構成を要求する制御メッセージを送信する(327)が、その情報/測定値には、送信/受信ビーム対に対する現在の受信信号強度、現在のバッテリ状態/レベル、考慮された電力分割比/時間切り替え比、及び/又は現在経験したハーベスティングされた平均エネルギー量E
Tが含まれ、送信後、ステップ321に戻る。
【0192】
図33のフローチャートとして示される別の例示的な一実施形態では、時間切り替えベースのビーム形成受信が可能であるが、専用のEHシグナリング構成要求が可能ではないWTRUは:
- RRC接続状態を初期化し、能力をレポートし、かつビーム測定値を受信し、かつ構成及びマッピングをデフォルトのEHシグナリング構成情報にレポートする(ステップ330)、
- P-2/P-3ビームスイープ手順を使用して、又はP-1ビームスイープ処理後にビーム表示を受信して、送信/受信ビーム対(複数可)を最適化/維持しながら、情報/エネルギー(デフォルトの)伝達スケジューリング情報を、受信/決定する(331)、
- 情報/エネルギーのスケジュールされたリソース構成及び構成された/所望の品質に基づいて、情報/エネルギー伝達を最適化するために、以下のアプローチの1つ又は組み合わせを利用する(332):
a.同じ又は異なる受信ビームを使用した、情報伝達とエネルギー伝達との間での、電力分割、周波数ドメインフィルタリング、又は時間切り替え
- 受信回路を構成、かつデータをデコード/エネルギーをハーベスティングする(333)、
- 構成された/所望の情報伝達品質に対して、経験されたエネルギー伝達E
Tを測定し、決定する(334)。ステップ334からステップ331への矢印は、測定と、経験されたエネルギー伝達判定とが起こり得る持続時間を示すループを表す。
- P-1手順を利用して(ステップ335)L1-RSRPを測定し、最適な情報/エネルギー伝達アプローチを決定し、現在の情報/エネルギー伝達スケジューリング情報に基づいて、各ビーム対の実際のEH PIを評価し、
- 現在のEHビーム対cについて、各ビーム対
【0193】
【数24】
に対して、実際のEH PIを、現在のEHビーム対cで経験されたエネルギー伝達E
Tを比較し(336)、最適なEHビーム対Jを、例えばJ=arg max
i≠cfEH PI(pair
i)-E
T}(式中、f{x}は、xについて、x>0の場合には単純増加し、x≦0については定義されていない関数である)のように選択し、
- 選択された最適なEHビーム対Jが、現在のビーム対と同じものとして決定される(337で「いいえ」)、すなわち、J=φ、(すなわち、Jがファイと等しい)という条件の下で、構成された測定レポート内の各ビーム対について、L1-RSRP測定値、対応するEH PI、及び最適化されたアプローチのパラメータ(例えば、電力分割又は時間切り替え比)をレポートし(339)、
- そうでなければ、(337で「はい」)、現在のEHビーム対を最適な対に更新し(338)、すなわち、c=Jとし、そして新たに最適化されたパラメータに従って情報/エネルギーの伝達を継続する(331)。
【0194】
図34のフローチャートとして示される別の例示的な一実施形態では、時間切り替えベースのビーム形成受信及び専用のEHシグナリング構成要求が可能なWTRUは:
- ビームに特異的なEH信号構成、測定構成、及びレポート基準を受信し(3400)、
- 性能最適化情報を決定し、情報及びエネルギーの同時伝達のための送信/受信ビーム対(複数可)を利用し(3401)、
- 受信信号強度測定値、現在のバッテリ状態、所望の/指定の情報及びEH性能品質、EH性能インジケータメトリック、及び性能最適化情報に基づいて、情報及びエネルギーの共同伝達品質のメトリックを決定し(3402)、
- 情報及びエネルギーの共同伝達品質メトリックQ
sに対する条件を評価し、適切なアクションを決定し(3403)、
- 共同品質メトリックが、第1の閾値を下回るQ
s<T
1という条件の下で、P-1手順を利用して、L1-RSRPを測定し、最適な情報/エネルギー伝達アプローチを決定し、そして測定レポートを生成する(3406)、
- 送信ビーム毎の共同性能メトリック及び対応する最適化情報を含む測定レポートを、送信する(3407)、
- 共同品質メトリックが第1の閾値と第2の閾値との間に入るT
1<Q
s<T
2という条件の下、サービス中の送信ビーム上で、情報/測定値を含む、専用EHシグナリング構成を要求する制御メッセージを送信する(3404)が、その情報/測定値には、送信/受信ビーム対に対する現在の受信信号強度、現在のバッテリ状態/レベル、考慮された電力分割比/時間切り替え比、及び/又は現在経験したハーベスティングされた平均エネルギー量E
Tが含まれ、更に、情報及びエネルギーの伝達回路を構成し、
-そうでなければ、検出可能なビームを決定し、前述のようにして、最良のEH性能インジケータを有するEHビーム対を選択する(3405)。
-情報及びエネルギーの伝達のために、送信/受信ビーム対(複数可)を更新し、情報トランシーバ及びエネルギーハーベスティングデバイスを構成する(3408)。
【0195】
-- 基準信号、測定メトリック、及びレポート態様
このセクションの残りの部分は、セクション「EHアウェアRRC接続状態ビーム管理」の実施形態のいずれかで説明/言及された測定及びレポートステップについて展開する。
【0196】
一実施形態によれば、WTRUは、L1-RSRP測定のために、従来型の基準信号を、EH PI測定評価のために、デフォルトのEHシグナリング構成を利用する。EH
PIは、セクション「(サブ)ビームの(再)選択」及び「ビーム形成EH信号送信をサポートする手順」で定義されたメトリックのいずれかであり得る。決定されたEH PI値は、情報伝達のためのスケジュールされたリソース、それらがEHシグナリングのためにスケジュールされたリソースにどのように関連するか、及びWTRUで考慮される最適化アプローチに依存し得る。例えば、WTRUは、特定の送信/受信ビーム対について、情報伝達(IT)のための現在のスケジュールされたリソースが、時間及び周波数の両方で、デフォルトのEHシグナリングリソースと重複すると判定し得る。したがって、WTRUは、情報受信機とエネルギー受信機との間の特定の比率での電力分割が、特定のIT品質、例えばBLERでのエネルギー伝達(ET)に最適であると判定する。次いで、WTRUは、構成された測定レポートを利用し、レポート構成、対応するEH PIメトリック、及びET/IT最適化のために考慮されるパラメータに応じて、各ビーム対又はビーム対のサブセットに対するL1-RSRP測定値をフィードバックする。
【0197】
代替の実施形態によれば、WTRUは、共同RSRP及びEH PI測定/評価に利用され得るWTRU/UE毎に特異的な基準信号を受信する。基準信号は、ビーム特異的であってもよく、デフォルトのEHシグナリング構成に依存し、正確なEH PI評価及び代表的なRSRP測定値、代表的なEH PI評価及び正確なRSRP測定値、代表的なRSRP及びEH PI測定/評価、又は正確なRSRP及びEH PI測定/評価をもたらし得る特定の波形を有する。基準信号はまた、測定値/メトリック評価を実行しながら、専用のEHのためにWTRUによって使用することができる。次いで、WTRUは、L1-RSRPを個別に測定するために、構成された基準信号を利用し、EH PI測定メトリックを評価/決定し、又は情報伝達品質(L1-RSRP測定値によって表される)及びエネルギー伝達品質(EH PI測定メトリックで表される)の両方に関する情報を伝達することができる、新しい共同サービス品質メトリックであるQsを評価する。例えば、共同メトリックは、基準信号特性/波形と、WTRUによって考慮される最適化アプローチとに基づいて使用されてもよく、以下を示す:
- Qs>TQ,2である場合、情報伝達及びエネルギー伝達の両方に対する適合性、
- TQ,2>Qs>TQ,1の場合、情報伝達ではなくエネルギー伝達に対する適合性、
- TQ,1>Qs>TQ,0の場合、エネルギー伝達ではなく情報伝達に対する適合性、
- Qs<TQ,0の場合、情報伝達又はエネルギー伝達に対する不適合性。
【0198】
次いで、WTRUは、例えば、測定レポート構成及びWTRUの能力に応じて、広帯域/サブバンド共同メトリックのみを、又はその共同メトリックを最適化アプローチパラメータと併せて、レポートすることを決定し得る。
【0199】
代替の実施形態によれば、WTRUは、個別又は共同RSRP及びEH PI測定/評価に利用され得るWTRU/UE毎に特異的な基準信号をオンデマンドで受信する。WTRUは、第2のステップで、情報及び/又はエネルギー伝達体験を最適化するための測定を必要とする状態を検出する。次いで、WTRUは、第3のステップで、オンデマンドでの基準信号送信の開始/有効化を要求し、ネットワークの確認を受信する。第4のステップにおいて、WTRUは、構成された基準信号を利用して、L1-RSRPを個別に測定し、かつEH PI測定基準を評価/決定し、又は共同サービス品質メトリックQsを評価する。WTRUはまた、エネルギーハーベスティングのために有効な基準信号(複数可)を考慮し得る。次いで、WTRUは、例えば、測定レポート構成及びWTRUの能力に応じて、広帯域/サブバンド共同メトリックのみを、又はその共同メトリックを最適化アプローチパラメータと併せて、レポートすることを決定し得る。
【0200】
別の一実施形態によれば、WTRUは、最後のN個のワイドバンド及び/又はサブバンドビーム対の測定値、又はその関数/フィルタリングされた値を、周期的に又は非周期的に、レポートするように構成され得る。非周期的測定レポートは、ネットワークによって、又はWTRUによって検出されたイベントによってトリガされ得る。トリガイベントは、以下の基準の1つ又は組み合わせに基づき得る:
- 情報及びエネルギー伝達の、サービス中のビーム対の共同条件、例えば、
a.
【0201】
【0202】
【0203】
【0204】
【数28】
- 情報及びエネルギー伝達の、サービス中のビーム対の独立条件、例えば、
a.
【0205】
【0206】
【0207】
【数31】
は、あらかじめ構成されるかシグナリングされる測定レポート閾値であり、f
min(x,y)及びf
max(x,y)は、x及びyを入力変数とする共同関数であり、例えば、いくつかのスカラー値α及びβに対して、f
min(x,y)=αx+βyであり、かつM
IT及びM
ETは、それぞれ情報伝達及びエネルギー伝達に関連付けられた測定量である。測定量M
IT又はM
ETは、以下のもののいずれかの最後のN
0=N又はN
0≠N個の測定値/決定された値をフィルタリングする又はその値に対して関数を適用することによって取得することができる:L1-RSRP測定値、決定されたEH PI値、又は、受信信号強度及びエネルギーハーベスティング性能の療法を考慮に入れた、新たに定義されたメトリックの決定された値。
【0208】
別の一実施形態によれば、測定レポートの内容は、包括的であるように、又は測定値及び/又はトリガイベントに関して条件付きであるように構成され得る。例えば、WTRUは、他のオプション/条件/基準の中でも特に、以下のいずれかをレポートするように構成され得る:
- 最後のN個の測定値/値/パラメータ、又はその関数、又はそのビーム対あたりの広帯域及び/若しくはサブバンドL1-RSRP測定値、対応するEH PI値、並びに例えば、トリガイベントが、MIT及びMET、更にfmin(MIT,MET)<Treport,minを伴うものに対する共同条件である場合、最適化されたアプローチパラメータ。
- 最後のN個の測定値/値/パラメータ、又はその関数、又は例えば、トリガイベントが、MIT及びMET、更にfmax(MIT,MET)>Treport,maxを伴うものに対する共同条件である場合、最大の広帯域及び/又はサブバンドL1-RSRP測定値を有するM個のビーム対の関数。
- 最後のN個の測定値/値/パラメータ、又はその関数、又は例えば、トリガイベントが、MIT及びMET、更にfmax(MIT,MET)>Treport,max及びMIT<TIT,refを伴うものに対する共同条件である場合、最大の広帯域及び/又はサブバンドL1-RSRP測定値を有するM個のビーム対の関数。
- 最後のN個の測定値/値/パラメータ、又はその関数、又は例えば、トリガイベントが、MIT及びMET、更にfmax(MIT,MET)>Treport,max及びMET<TET,refを伴うものに対する共同条件である場合、最大のEH PI値を有するM個のビーム対の関数。
- 最後のN個の測定値/値/パラメータ、又はその関数、例えば、トリガイベントが、MIT及びMET、更にfmin(MIT,MET)<Treport,minを伴うものに対する共同条件である場合、最大の広帯域及び/又はサブバンドL1-RSRP測定値を有するM1個のビーム対及び最大のEH PI値を有するM2個のビーム対の関数。
- 最後のN個の測定値/値/パラメータ、又はその関数、例えば、トリガイベントが、MIT及びMET、更にfmin(MIT,MET)<Treport,min及びMET>TET,refを伴うものに対する共同条件である場合、最大の広帯域及び/又はサブバンドL1-RSRP測定値を有するM個のビーム対の関数。
- 最後のN個の測定値/値/パラメータ、又はその関数、又は例えば、トリガイベントが、MIT及びMET、更にfmin(MIT,MET)<Treport,min及びMIT>TIT,refを伴うものに対する共同条件である場合、最大のEH PI値を有するM個のビーム対の関数。
- 最後のN個の測定値/値/パラメータ、又はその関数、ビーム対あたりの共同メトリック測定値Qsの関数、及び例えば、トリガイベントが、MIT及びMET、更にfmin(MIT,MET)<Treport,minを伴うものに対する共同条件の場合には、最適化されたアプローチパラメータ。
- 最後のN個の測定値/値/パラメータ、又はその関数、又は例えば、トリガイベントが、MIT及びMET、更にfmax(MIT,MET)>Treport,maxを伴うものに対する共同条件である場合には、最大の共同メトリック測定値Qsを有するM個のビーム対。
- なお、fmin及びfmaxは、サービス中のビームの情報伝達及びエネルギー伝達の品質に関する任意の共同測定量、例えばQsによって置き換えることができ、また、共同状態トリガイベントは、サービス中のビーム測定値に対する、代表的独立条件によって単に置き換えることができる。
【0209】
以下の参考文献の内容は、参照により本明細書に組み込まれる:A.Collado,and A.Georghiades,「Optimal Waveforms for Efficient Wireless Power Transmission」,IEEE Microwave and Wireless Components Letters,Vol.24,No.5,May 2014。
【0210】
明示的に記載されていないが、本明細書に記載の実施形態は、任意の組み合わせ又は部分的な組み合わせで用いられ得る。例えば、本明細書に記載の原理は、記載された変形例に限定されず、変形例及び実施形態の任意のアレンジを使用することができる。更に、本明細書に記載の原理は、記載されたチャネルアクセス方法に限定されず、異なる優先度レベルを有する任意の他のタイプのチャネルアクセス方法が、本原理と互換性がある。
【0211】
加えて、方法について説明される任意の特徴、変形例、又は実施形態は、開示された方法を処理するための手段を含む装置デバイスと互換性があり、開示された方法を処理するように構成されたプロセッサを備えるデバイスと互換性があり、プログラムコード命令を含むコンピュータプログラム製品と互換性があり、かつプログラム命令を記憶する非一時的なコンピュータ可読記憶媒体と互換性がある。
【0212】
特徴及び要素は、特定の組み合わせにおいて上で説明されているが、当業者は、各特徴又は要素が単独で又は他の特徴及び要素との任意の組み合わせで使用され得ることを理解されよう。更に、本明細書に説明される方法は、コンピュータ又はプロセッサによる実行のためにコンピュータ可読媒体に組み込まれたコンピュータプログラム、ソフトウェア又はファームウェアに実装され得る。非一時的なコンピュータ可読記憶媒体の例としては、読み取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、レジスタ、キャッシュメモリ、半導体メモリデバイス、内部ハードディスク及びリムーバブルディスクなどの磁気媒体、磁気光学媒体及びCD-ROMディスク及びデジタル多用途ディスク(digital versatile disk、DVD)などの光学媒体が挙げられるが、これらに限定されない。ソフトウェアと関連付けられたプロセッサを使用して、WTRU102、WTRU、端末、基地局、RNC又は任意のホストコンピュータにおいて使用するための無線周波数トランシーバを実装し得る。
【0213】
更に、上記の実施形態では、処理プラットフォーム、コンピューティングシステム、コントローラ、及びプロセッサを含む他のデバイスが記載されている。これらのデバイスは、少なくとも1つの中央演算処理装置(「CPU」)及びメモリを含み得る。コンピュータプログラミングの当業者の慣行によれば、演算又は命令の動作及び記号表現への参照は、様々なCPU及びメモリによって実行され得る。そのような動作及び演算又は命令は、「実行」、「コンピュータ実行」、又は「CPU実行」されることと呼ばれ得る。
【0214】
当業者は、動作及び記号的に表される演算又は命令が、CPUによる電気信号の操作を含むことを理解するであろう。電気システムは、データビットを表すが、そのデータビットは、結果として生じる電気信号の変換又は減少、及びメモリシステム内の記憶場所でのデータビットの維持を引き起こし、それによって、CPUの演算、及び信号の他の処理を再構成するか、別様に変更することができるものである。データビットが維持される記憶場所は、データビットに対応するか、又はデータビットを表す、特定の電気的、磁気的、光学的、又は有機的特性を有する物理的場所である。代表的な実施形態は、上述のプラットフォーム又はCPUに限定されず、他のプラットフォーム及びCPUが、提供された方法をサポートし得るということを理解されたい。
【0215】
データビットはまた、磁気ディスク、光学ディスク、及び任意の他の揮発性(例えば、ランダムアクセスメモリ(「RAM」))又はCPUによって読み取り可能な不揮発性(例えば、読み取り専用メモリ(「ROM」))大容量記憶システムを含む、コンピュータ可読媒体上に維持され得る。コンピュータ可読媒体は、処理システムにのみ存在するか、又は処理システムに対してローカル又は遠隔であり得る複数の相互接続された処理システム間に分散される、協働又は相互接続されたコンピュータ可読媒体を含み得る。代表的な実施形態は、上述のメモリに限定されず、他のプラットフォーム及びメモリが、記載された方法をサポートし得るということが理解される。
【0216】
例示的な一実施形態では、本明細書に記載の動作、プロセスなどのいずれかは、コンピュータ可読媒体に記憶されたコンピュータ可読命令として実装され得る。コンピュータ可読命令は、モバイルユニット、ネットワーク要素、及び/又は任意の他のコンピューティングデバイスのプロセッサによって実行され得る。
【0217】
システムの態様の、ハードウェアでの実装とソフトウェアでの実装との間には、ほとんど違いがないない。ハードウェア又はソフトウェアの使用は、一般に(例えば、常にではないが、特定の状況では、ハードウェアとソフトウェアとの間の選択が大きな意味を持ち得る)、コスト対効率のトレードオフを意味する設計上の選択事項である。本明細書に記載されるプロセス及び/又はシステム及び/又は他の技術が実現され得る様々な実現手段が存在し得る(例えば、ハードウェア、ソフトウェア、及び/又はファームウェア)が、好ましい実現手段は、プロセス及び/又はシステム及び/又は他の技術が展開される文脈によって変化し得る。例えば、実装者が、速度及び正確さが最重要であると判定した場合、実装者は、主にハードウェア及び/又はファームウェアの実現手段を選択することができる。柔軟性が最重要である場合には、実装者は、主にソフトウェアによる実装を選択し得る。あるいは、実装者は、ハードウェア、ソフトウェア、及び/又はファームウェアの何らかの組み合わせを選択し得る。
【0218】
前述の詳細な説明は、ブロック図、フローチャート、及び/又は実施例の使用を介して、デバイス及び/又はプロセスの様々な実施形態を記載している。このようなブロック図、フローチャート、及び/又は実施例が1つ以上の機能及び/又は動作を含む限り、当業者は、そのようなブロック図、フローチャート、又は実施例内の各機能及び/又は動作は、広範囲のハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、又はそれらの実質的に任意の組み合わせによって、個々に及び/又は集合的に実装され得るということを理解するであろう。好適なプロセッサとしては、例として、汎用プロセッサ、専用プロセッサ、従来型プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと関連付けられた1つ以上のマイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(ASIC)、特定用途用標準製品(ASSP)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)回路、任意の他のタイプの集積回路(IC)、及び/又は状態機械が挙げられる。
【0219】
特徴及び要素は、特定の組み合わせにおいて上で提供されているが、当業者は、各特徴又は要素が単独で又は他の特徴及び要素との任意の組み合わせで使用され得ることを理解されよう。本開示は、本出願書に記載される特定の実施形態の観点から限定されるべきではなく、これの実施形態は、様々な態様の例示として意図されたものである。当業者には明らかであるように、その趣旨及び範囲から逸脱することなく、多くの修正及び変更を行うことができる。本出願の説明で使用される要素、作用、又は命令は、そのように明示的に提供されない限り、本発明に死活的に重要又は不可欠と解釈されるべきではない。本明細書に列挙されるものに加えて、本開示の範囲内の機能的に同等の方法及び装置が、前述の説明から当業者には明らかであろう。そのような修正及び変形は、添付の請求項の範囲内に含まれることが意図される。本開示は、添付の請求項の字句によってのみ限定されるべきであり、そのような請求項が権利を与えられる等価物の全範囲によって限定されるべきである。本開示は、特定の方法又はシステムに限定されないことを理解されたい。
【0220】
本明細書で使用される用語は、特定の実施形態のみを説明する目的のためであり、限定することを意図するものではないということも理解されたい。本明細書で使用される場合、本明細書で言及される場合、「ステーション」及びその略語「STA」、「ユーザ機器」、及びその略語「WTRU」は、(i)記載されたインフラストラクチャなどの無線送信及び/又は受信ユニット(WTRU)、(ii)記載されたインフラストラクチャのような、WTRUのいくつかの実施形態の任意のもの、(iii)例示されるようなWTRU(例えば記載されたインフラストラクチャなど)の一部又はすべての構造及び機能を有して構成された無線可能及び/又は有線可能な(例えば、テザー可能な)デバイス、(iii)記載されるようなWTRU(例えば記載されたインフラストラクチャなど)の、すべてよりも少ない構造及び機能を有して構成された無線可能及び/又は有線可能デバイス、又は(iv)同様のものを含む。本明細書に列挙される任意のWTRUを代表し得る例示的なWTRUの詳細が、
図1A~
図1Dに関して以下に提供される。
【0221】
特定の代表的な実施形態では、本明細書に記載の主題のいくつかの部分は、特定用途用集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、及び/又は他の統合フォーマットを介して実装され得る。しかしながら、当業者は、本明細書に開示される実施形態のいくつかの態様が、全体的に又は部分的に、1つ以上のコンピュータ上で実行される1つ以上のコンピュータプログラムとして(例えば、1つ以上のコンピュータシステム上で実行される1つ以上のプログラムとして)、1つ以上のプロセッサで実行される1つ以上のプログラムとして、(例えば、1つ以上のマイクロプロセッサ上で実行される1つ以上のプログラムとして)、ファームウェアとして、又はそれらの実質的に任意の組み合わせとして同等に実装され得るということを認識するであろう。また当業者は、回路を設計する、かつ/又はソフトウェア及び/又はファームウェアのコードを書くことは、本開示に照らして、十分に当業者の技術の範囲内であるということを認識するであろう。加えて、当業者は、本明細書に記載の主題のメカニズムが、様々な形態でプログラム製品として流通されてもよく、本明細書に記載の主題の例示的な実施形態が、実際に流通を実行するために使用される特定のタイプの信号担持媒体に関係なく適用され得るということを理解するであろう。信号担持媒体の例としては、例えばフロッピーディスク、ハードディスクドライブ、CD、DVD、デジタルテープ、コンピュータメモリなどの記録可能型媒体、及び、例えばデジタル及び/又はアナログの通信媒体(例えば、光ファイバケーブル、導波管、有線通信リンク、無線通信リンクなど)などの送信型媒体が挙げられるが、これらに限定されない。
【0222】
本明細書に記載の主題は、異なる他の構成要素内に含まれるか、又は異なる他の構成要素と接続された異なる構成要素を示す場合がある。そのような描写されたアーキテクチャは単なる例であり、実際には、同じ機能を達成する多くの他のアーキテクチャが実装され得ることを理解されたい。概念的な意味では、同じ機能を達成するための構成要素の任意のアレンジは、所望の機能が達成され得るように、効果的に「関連付けられる」。したがって、特定の機能を達成するために本明細書において組み合わされた、任意の2つの構成要素は、アーキテクチャ又は中間構成要素に関係なく、所望の機能が達成されるように、互いに「関連付けられた」として見ることができる。同様に、そのように関連付けられた任意の2つの構成要素は、所望の機能を達成するために互いに「動作可能に接続された」、又は「動作可能に連結された」と見なすこともでき、そのように関連付けられることができる任意の2つの構成要素はまた、所望の機能を達成するために互いに「動作可能に連結可能」であると見なすことができる。動作可能に連結可能な具体例としては、物理的に嵌合可能かつ/又は物理的に相互作用する構成要素、及び/又は無線で相互作用するかつ/又は無線で相互作用する構成要素、及び/又は論理的に相互作用するかつ/又は論理的に相互作用する構成要素が挙げられるが、これらに限定されない。
【0223】
本明細書における実質的に任意の複数形及び/又は単数形の用語の使用に関して、当業者は、文脈及び/又は用途に適切であるように、複数形から単数形に、及び/又は単数形から複数形に翻訳することができる。明確にするために、様々な単数形/複数形の置換を本明細書に明示的に記載することができる。
【0224】
当業者は一般に、本明細書、特に添付の請求項(例えば、添付の請求項の本文)に使用される用語は、一般に「開放」用語として意図されていると理解するであろう(例えば、「含む(including)」という用語は、「少なくともそれを含む」として解釈されるべ
きであり、用語「有する(having)は、「少なくともそれを有する」と解釈されるべきであり、用語「含む(includes)」は、「含むが、それに限定されない」と解釈されるべきである、等々)。当業者は、導入された請求項の記述に特定の数が意図されている場合、そのような意図は、請求項に明示的に記述され、かかる記述が存在しない場合、そのような意図は存在しない。ということを更に理解するであろう。例えば、1つのみのアイテムが意図されている場合、「単一」という用語又は同様の言葉が使用され得る。理解の助けとして、以下の添付の請求項及び/又は本明細書の説明は、請求項の記述を導入するための導入句「少なくとも1つの」及び「1つ以上」の使用を含み得る。しかしながら、そのような語句の使用は、不定冠詞「a」又は「an」による請求項の記述の導入が、そのような導入された請求項の記述を含むいかなる特定の請求項も、たとえ同じ請求項が、導入句「1つ以上」又は「少なくとも1つ」及び不定冠詞「a」又は「an」を含んでいても、そのような記述の1つのみを含む実施形態に限定することを暗に意味すると考えるべきではない(例えば、「a」及び/又は「an」は、「少なくとも1つの」又は「1つ以上」を意味すると解釈されるべきである)。請求項の記述を導入するために使用される定冠詞の使用についても同じことが当てはまる。更に、導入された請求項の記述に特定の数が明示的に記述されている場合でも、当業者は、そのような記述は、少なくともその記述された数を意味すると解釈されるべきであることを認識するであろう(例えば、他の修飾語を含まない「2つの何事か」は、少なくとも2つの何事か、又は2つ以上の何事かを意味する)。
【0225】
更に、「A、B、及びCのうちの少なくとも1つ、等」に類似する慣例表現が使用される場合、一般に、そのような構文は、当業者がその慣例表現を理解するであろうという意味を意図されている(例えば「A、B、及びCの少なくとも1つを有するシステム」は、Aだけ、Bだけ、Cだけ、A及びBを一緒に、A及びCを一緒に、B及びCを一緒に、並びに/又はA、B、及びCを一緒に、それぞれ有するシステムを含むが、それらに限定されない)。更に、「A、B、又はCのうちの少なくとも1つ、等」に類似する慣例表現が使用される場合、一般に、そのような構文は、当業者がその慣例表現を理解するであろうという意味を意図されている(例えば「A、B、又はCの少なくとも1つを有するシステム」は、Aだけ、Bだけ、Cだけ、A及びBを一緒に、A及びCを一緒に、B及びCを一緒に、並びに/又はA、B、及びCを一緒に、それぞれ有するシステムを含むが、それらに限定されない)。本明細書、特許請求の範囲、又は図面にあるかどうかにかかわらず、2つ以上の代替用語を提示する実質的にいかなる宣言的単語及び/又は語句は、それらの用語の1つ、それらの用語のいずれか、又はそれらの用語の両方を含む可能性を企図すると理解されるべきであることが、当業者によって更に理解されるであろう。例えば、「A又はB」という語句は、「A」、又は「B」、又は「A及びB」の可能性を含むことが理解されよう。更に、本明細書で使用される場合、複数の項目及び/又は項目の複数のカテゴリのリストに先行する「任意の/いずれかの(any of)」という用語は、本明細書で使用される場合、項目及び/又は項目のカテゴリを個別に、又は他の項目及び/若しくは項目の他のカテゴリと合わせての「いずれか」、「いずれかの組み合わせ」「いずれか複数の」「複数のもののいずれかの組み合わせ」、を含むものとして意図され、個別に、又は他の項目及び/若しくは他のカテゴリの項目の「任意の組み合わせ」を含むことが意図される。更に、本明細書で使用される場合、「セット/組」又は「グループ/群」という用語は、ゼロを含む任意の数のアイテムを含むことが意図される。更に、本明細書で使用される場合、「数」という用語は、ゼロを含む任意の数を含むことが意図される。
【0226】
加えて、本開示の特徴又は態様がマーカッシュ群の用語を用いて記載されている場合、当業者は、本開示がマーカッシュ群のメンバーの任意の個々のメンバー又はサブグループに関しても記載されていることを認識するであろう。
【0227】
当業者によって理解されるように、記載された説明を提供することに関してなど、任意の及びすべての目的のために、本明細書に開示されるすべての範囲はまた、いずれか及びすべての可能な部分範囲及びその部分範囲の組み合わせも包含する。任意の列挙された範囲は、十分に記載しているものかつ同じ範囲が少なくとも、2等分、3等分、5等分、10等分などに分解されるのを可能にしていると、容易に認識され得る。非限定的な例として、本明細書で論じられる各範囲は、下3分の1、中間の3分の1、及び上3分の1などに容易に分解されてよい。また、当業者には理解されるように、「まで」、「少なくとも」、「より大きい」、「より小さい」などのすべての言葉は、言及された数を含み、上述したように、その後部分範囲に分解することができる範囲を指している。最後に、当業者には理解されるように、範囲は各個々のメンバーを含む。したがって、例えば、1~3個のセルを有する群は、1個のセル、2個のセル、又は3個のセルを有する群を指す。同様に、1~5個のセルを有する群は、1個、2個、3個、4個、又は5個のセルを有する群を指す、等々。
【0228】
更に、請求項は、特にそのように記載されない限り、提供された順序又は提供された要素に限定されるものとして読まれるべきではない。更に、いかなる請求項においても、「ための手段」という用語の使用は、米国特許法第112条、第6項、又はミーンズプラスファンクションの請求項形式に訴えることを意図しており、「ための手段」という用語を有さないいかなる請求項もそのようには意図されていない。
【0229】
ソフトウェアに関連するプロセッサを使用して、無線送受信ユニット(WTRU)、ユーザ機器(WTRU)、端末、基地局、モビリティ管理エンティティ(MME)若しくは進化型パケットコア(EPC)、又は任意のホストコンピュータで使用するための、無線周波数トランシーバを実装し得る。WTRUは、例えば、ソフトウェア無線(SDR)などのハードウェア及び/又はソフトウェアに実装されたモジュールと併せて使用されてもよく、また、カメラ、ビデオカメラモジュール、テレビ電話、スピーカ電話、振動デバイス、スピーカ、マイクロフォン、テレビトランシーバ、ハンズフリー式ヘッドセット、キーボード、ブルートゥース(登録商標)モジュール、周波数変調(FM)ラジオユニット、近距離無線通信(NFC)モジュール、LCDディスプレイユニット、有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイユニット、デジタル音楽プレーヤ、メディアプレーヤ、ビデオゲームプレーヤモジュール、インターネットブラウザ、及び/又は無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)又は超広帯域(UWB)モジュールなどの他のコンポーネントに実装されてもよい。
【0230】
本発明は、通信システムに関して説明されてきたが、システムは、マイクロプロセッサ/汎用コンピュータ(図示せず)上のソフトウェアに実装され得ることが企図される。特定の実施形態では、様々な構成要素の機能のうちの1つ以上は、汎用コンピュータを制御するソフトウェアに実装され得る。
【0231】
更に、本発明は、特定の実施形態を参照して本明細書に例示及び説明されるが、本発明は、示された詳細に限定されることを意図していない。むしろ、請求項の範囲及びその等価物の範囲内にいて、しかも本発明から逸脱することなく、詳細に様々な修正を行うことができる。
【0232】
本開示を通して、当業者は、ある特定の代表的な実施形態が、代替的又は他の代表的な実施形態と組み合わせて使用され得ることを理解する。
【0233】
特徴及び要素は、特定の組み合わせにおいて上で説明されているが、当業者は、各特徴又は要素が単独で又は他の特徴及び要素との任意の組み合わせで使用され得ることを理解されよう。更に、本明細書に説明される方法は、コンピュータ又はプロセッサによる実行のためにコンピュータ可読媒体に組み込まれたコンピュータプログラム、ソフトウェア又はファームウェアに実装され得る。非一時的なコンピュータ可読記憶媒体の例としては、読み取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、レジスタ、キャッシュメモリ、半導体メモリデバイス、内部ハードディスク及びリムーバブルディスクなどの磁気媒体、磁気光学媒体及びCD-ROMディスク及びデジタル多用途ディスク(digital versatile disk、DVD)などの光学媒体が挙げられるが、これらに限定されない。ソフトウェアと関連付けられたプロセッサを使用して、WTRU、WTRU、端末、基地局、RNC又は任意のホストコンピュータにおいて使用するための無線周波数トランシーバを実装し得る。
【0234】
更に、上記の実施形態では、処理プラットフォーム、コンピューティングシステム、コントローラ、及びプロセッサを含む他のデバイスが記載されている。これらのデバイスは、少なくとも1つの中央演算処理装置(「CPU」)及びメモリを含み得る。コンピュータプログラミングの当業者の慣行によれば、演算又は命令の動作及び記号表現への参照は、様々なCPU及びメモリによって実行され得る。そのような動作及び演算又は命令は、「実行」、「コンピュータ実行」又は「CPU実行」されることと呼ばれ得る。
【0235】
当業者は、動作及び記号的に表される演算又は命令が、CPUによる電気信号の操作を含むことを理解するであろう。電気システムは、データビットを表すが、そのデータビットは、結果として生じる電気信号の変換又は減少、及びメモリシステム内の記憶場所でのデータビットの維持を引き起こし、それによって、CPUの演算、及び信号の他の処理を再構成するか、別様に変更することができるものである。データビットが維持される記憶場所は、データビットに対応するか、又はデータビットを表す、特定の電気的、磁気的、光学的、又は有機的特性を有する物理的場所である。
【0236】
データビットはまた、磁気ディスク、光学ディスク、及び任意の他の揮発性(例えば、ランダムアクセスメモリ(「RAM」))又はCPUによって読み取り可能な不揮発性(例えば、読み取り専用メモリ(「ROM」))大容量記憶システムを含む、コンピュータ可読媒体上に維持され得る。コンピュータ可読媒体は、処理システムにのみ存在するか、又は処理システムに対してローカル又は遠隔であり得る複数の相互接続された処理システム間に分散される、協働又は相互接続されたコンピュータ可読媒体を含み得る。代表的な実施形態は、上述のメモリに限定されず、他のプラットフォーム及びメモリが、記載された方法をサポートし得るということが理解される。
【0237】
好適なプロセッサとしては、例として、汎用プロセッサ、専用プロセッサ、従来型プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと関連付けられた1つ以上のマイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(ASIC)、特定用途用標準製品(ASSP)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)回路、任意の他のタイプの集積回路(IC)、及び/又は状態機械が挙げられる。
【0238】
本発明は、通信システムに関して説明されてきたが、システムは、マイクロプロセッサ/汎用コンピュータ(図示せず)上のソフトウェアに実装され得ることが企図される。特定の実施形態では、様々な構成要素の機能のうちの1つ以上は、汎用コンピュータを制御するソフトウェアに実装され得る。
【0239】
更に、本発明は、特定の実施形態を参照して本明細書に例示及び説明されるが、本発明は、示された詳細に限定されることを意図していない。むしろ、請求項の範囲及びその等価物の範囲内にいて、しかも本発明から逸脱することなく、詳細に様々な修正を行うことができる。